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[B−8 大気の酸化能と温室効果ガスの消滅過程をコントロールする反応性大気微量気体の大気質へのインパクトに関する研究]

(2)NOy、オゾン、エアロゾル等の離島における地上観測研究

ヽね寮気団領域における地上観測研究


独立行政法人産業技術総合研究所

 

環境管理研究部門 地球環境評価研究グループ

古賀聖治・兼保直樹


[平成11〜13年度合計予算額]

 平成11〜13年度合計予算額 7,626千円
 (うち、平成13年度予算額 2,531千円)

[要旨]

小笠原父島において、汚染物質を高い濃度で含む大陸性気団に覆われる期間と、北太平洋高気圧の影響下で清浄な海洋性気団に覆われる期間の大気質の変化を、明瞭に捉えることに成功した。BCやSO42-などの光学的にアクティブな大気エアロゾル成分と地上オゾン濃度はほぼ一致した位相で高濃度期と清浄期を示した。しかし、月平均濃度でみた場合のBCの最大濃度は1月から2月に現れるのに対して、地上オゾン濃度の最大値は4〜5月の春期に出現し、同じ大陸性気団の影響ではあるものの、一次排出物質であるBCと大気中での反応生成物であるオゾンの違いを反映している。BC濃度の変動は、実際には4〜6日程度の周期での通過する汚染気塊によってもたらされており、高濃度期にはこのような気塊の通過頻度が高いとともに気塊中のBC濃度も高い。一方、清浄期においても、ときおり汚染気塊が流入してくることがあり、パーティクルカウンタのデータにも表れた。高濃度期、または清浄期においても汚染気塊が流入した場合、パーティクルカウンタのデータから推定した粒径分布曲線では、0.2μm付近にモードを持つ微小な粒子が卓越していた。
 BC濃度から換算された吸収係数と、積分型Nephelometerにより得られた散乱係数より単一散乱アルベドが計算され、汚染気塊流入時には単一散乱アルベドがO.8前後の強吸収性のエアロゾルが輸送されてくることが判明した。大気エアロゾルの消散係数を気柱全体にわたって鉛直積分した値である光学的深さは春期に最大値を持っ季節変動を示し、地上におけるBCなどの汚染物質濃度とは位相が若干異なっていた。


[キーワード]

 地上オゾン、大気エアロゾル、ブラックカーボン、粒径分布、光学的厚さ