どうやって減らそうか


これまでの取り組み

増え続けているCO2ですが、いままで減らす努力を何もしてこなかったわけではありませんよね。「自分の家では電気、ガス、ガソリンと、いろいろ省エネしてるよ!」というご家庭も多いのでは。
そうなんですよ、いままでにいろいろな取組が行われてきました。その一部を左の表に整理してみました。まだまだ、ほかにもたくさんあるんですよ。
それなりの努力をしてきましたが、困ったことにそれでもCO2は増えたままです。努力が足りない?そうとも言えます。今は、個人個人の努力、環境に熱心な会社の努力に頼っている部分が大きく、何も努力しない人がいても、会社があっても不思議ではありません。
その結果、自主的に努力する人や努力する会社は報われないことになります。努力してもしなくても、その評価があいまいなままでは、今以上の成果は期待できません。

いろんな制度がありますが・・・
自主的な努力を補うため、いくつかの制度が設けられています。
たとえば、これまでの公害対策などで使われてきた規制、補助金などがあります。それぞれ一長一短がありますが、下の表を見てください。
CO2を減らす対策の選び方に応じて、経済や暮らしには違った形の影響が生まれます。対策の効果もちがいます。どう選ぶかはよく考えなければなりません。
でも、どうも、これまでどおりの方法をただ強めるだけでは、たくさん費用をかける割には効果が上がらなかったり、きちんと対策をやらずに、他人の対策の成果に、“ただのり”する人がなくならなかったり、いろいろな不都合があります。
そこで、ここでひとつ、思いっきり発想を変えて別の方法も考えてみてはどうでしょうか。
◆CO2を減らす取り組み

 、





●法律などの制定
対策の方向と枠組を決定。
(国)地球温暖化対策推進法、 地球温暖化防止行動計画
(自治体)地球温暖化防止地域推進計画

●率先行動計画
まず、行政機関から見本を示そうというもの。
公用車を低公害車に変更、CO2排出の少ない備品の購入など。


●生産効率の向上
材料やエネルギーを節約する結果、
製品を作る際に出るCO2も削減。


●自主的取り組み
自主的に にCO2排出量を削減する計画を作成して実行。


●グリーンオフィス
紙のリサイクル、冷暖房の設定温度の調節、
社用車の使用抑制など。


●交通
低燃費の自動車の開発・使用。
トラック運送の効率化など。


●省エネ・省資源
使わない部屋の消灯、冷房や暖房は使い過ぎない、
自動車の使用抑制、自転車の活用、過剰包装は断る、
リユース、リサイクルを進める。


●環境にやさしい製品を購入する
 グリーン購入を進める。

●環境家計簿を活用。
 
規 制
自主的取組
補助金

法律などで出してよいCO2の量の上限を決めたり、家電製品などの性能を決めたりすることです。 CO2を出さないようにする行動や目標を自分で決めてそれに向かって努力することです。 太陽光発電や省エネ方の製品を買おうとする人に対して、その費用の一部を国などが負担する仕組みです。



規制の対象にした分野については、確実に効果があります。 それぞれの人や会社が自分の事情に応じて、きめ細かく工夫できます。 省エネ製品を使う人や作る会社が増えます。
反対が少ない方法です。




CO2は私たちの生活のありとあらゆる場面から出るので、すべての分野を規制するのは事実上不可能です。 個々の取り組みにまかせるため、全体として必要な削減目標が満たされないことがあります。
また、何もやらないですむ人がいることは不公平です。
その製品を買いたい人にしか効果がありません。
補助金を出すために、他の目的で必要だったかもしれないお金を回す必要があります。