はじめに

最近、「地球温暖化対策をもっと強める必要がある」といったニュースがテレビや新聞によく登場するようになりました。はて、「地球温暖化」って、何だろう。対策をするとなると、私たちの生活に関係があるの?

「地球温暖化」とは、氷河時代と今の時代との違いに比べられるような気候の大変動です。私たちが燃料を燃やして、その結果発生する二酸化炭素を空気中に出していることが大きな原因です。この二酸化炭素が空気中にどんどん溜まってきていて、本当に心配される事態になっています。

これではいけないということで、燃料の使い方を効率的にしたり、より環境にやさしい燃料を使ったりという努力が行われてきましたが、なかなか二酸化炭素を出している量は減りません。

このため、地球を守る努力を少数の人だけが担うのではなく、環境を汚したり、使ったりする人が、みんなで、環境を使う程度に応じた「環境の使用料」、「地球の使用料」を負担するという考え方で取り組んだらどうかという意見を多く聞くようになりました。

これまでは「環境を汚してもタダ」、「環境を使うことはタダ」でした。このため、汚し放題、使い放題になっていました。二酸化炭素も出し放題でした。でも、みんなが汚しても大丈夫なほど地球が大きくないことがだんだんにわかってきました。タダで汚しても良い、という「原則」はもう通りません。

「地球の使用料」を何らかの形でみんなが払うことになると、いろいろな活動が環境を汚さないものへと、直接、間接に誘導されていくと期待されています。

でも、「地球の使用料」ってなんだろう。どうやって払うんだろう?皆の生活が規制されるのかなあ。それとも、もっと良い方法があるのかなあ?

このパンフレットは、私たちが地球温暖化について、また「地球の使用料」について考え、話し合うためのきっかけとして作成したものです。ちょっと立ち止まって、この恵み豊かな地球を守る方法について考えてみませんか。