地球温暖化対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案が閣議決定されました

環境省地球環境・国際環境協力

 事業者の排出抑制等に関する指針を策定、地方公共団体実行計画の策定事項の追加、植林事業から生ずる認証された排出削減量に係る国際的な決定により求められる措置の義務付け等を内容とする「地球温暖化対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案」について、平成20年3月7日に閣議決定され、第169回通常国会に提出されました。

1.法律案の必要性

 「京都議定書目標達成計画の評価・見直しに関する最終報告(中央環境審議会地球環境部会・産業構造審議会環境部会地球環境小委員会 平成20年2月)」では、排出量の伸び続けている業務部門・家庭部門への対策を抜本的に強化することが必要であるとされております。京都議定書の6%削減目標の達成を確実にするためには、

  1. [1]最終報告に盛り込まれた追加的削減効果を確実に担保すること、
  2. [2]既存対策の対策下位ケースから対策上位ケースへの更なる底上げを確保する等、追加的削減効果の上積みを実施すること、
  3. [3]既存対策を不足なく確実に実施すること、

が不可欠な状況です。今般の温対法改正案では、そのために必要な諸施策の導入を図るものです。

2.法律案の概要

(1)温室効果ガス算定・報告・公表制度の見直し

[1] 事業者単位・フランチャイズ単位での排出量の算定・報告の導入
 算定・報告・公表制度について、事業所単位から事業者単位・フランチャイズ単位による排出量の算定・報告に変更することとする。また、内訳として、これまで報告のあった一定規模以上の事業所については、排出量を報告しなければならないこととする。
[2] 京都メカニズムクレジット等の評価
 国は、事業者が自主的に行う京都メカニズムクレジットの取得及び政府への移転、国内における他者の排出抑制への協力等を促進するよう配慮することとする。

(2)排出抑制等指針の策定

 事業者は、事業活動に伴う排出の抑制等のために必要な措置及び情報提供等国民の取組に寄与する措置等を講ずるよう努めなければならないこととし、それに資するよう主務大臣(環境大臣、経済産業大臣及び事業所管大臣。)は、排出抑制等指針を策定する。指針において、事業者に対して、排出原単位(床面積など経済活動の量を代表するものの単位量当たりの排出量)による水準や取組内容を用途区分ごとに示すこととする。

(3)国民生活における温室効果ガス排出抑制のための取組促進

 排出抑制等指針において、国民の日常生活における温室効果ガス排出抑制の努力及びそれを支援する者の在り方等について具体的に明らかにすることとする。

(4)新規植林・再植林CDM事業によるクレジットの補填手続の明確化

 クリーン開発メカニズム(CDM)事業により発行されるクレジットのうち、新規植林・再植林CDM事業から発生するクレジットに係る国際合意上の補填義務について、国内法上、当該義務の主体、履行方法等の補填手続を定めることとする。

(5)地方公共団体実行計画の充実

 地方公共団体実行計画の中で、都道府県、指定都市、中核市及び特例市(都道府県等)は、その区域の自然的社会的条件に応じて、温室効果ガスの排出の抑制等のための施策について定めることとする。

(6)地球温暖化防止活動推進員、都道府県地球温暖化防止活動推進センター等の見直し

 現行の都道府県に加え、指定都市、中核市及び特例市においても地球温暖化防止活動推進センターを指定すること、地球温暖化防止活動推進員を委嘱することを可能とすることとする。
 また、地方公共団体実行計画の達成のために都道府県等が行う施策に対して、都道府県等の地球温暖化防止活動推進センターは必要な協力をすることとする。

3.施行期日

4.地球温暖化対策推進法の経緯

平成10年成立
 平成9年、京都で開催された気候変動枠組条約第3回締約国会議(COP3)での京都議定書の採択を受け、我が国の地球温暖化対策の第一歩として、国、地方公共団体、事業者、国民が一体となって地球温暖化対策に取り組むための枠組みを定めました。
平成14年改正
 平成14年、我が国は京都議定書を締結しました。これを受け、京都議定書の的確かつ円滑な実施を確保するため、 京都議定書目標達成計画の策定、計画の実施の推進に必要な体制の整備等を定めました。
平成17年改正
 温室効果ガスを一定量以上排出する者に温室効果ガスの排出量を算定し国に報告することを義務付け、国が報告されたデータを集計し公表する制度の導入等を定めました。
平成18年改正
 京都メカニズムによる削減量(いわゆるクレジット)の取得、保有及び移転の記録を行うための割当量口座簿の整備、クレジット取引の安全の確保等について定めました。

資料

参考資料