給湯温度の設定を衛生上可能な範囲で低く調整することにより、給湯エネルギーの消費量や配管の熱損失の削減を図る。
セントラル方式は、中央熱源により貯湯し、これを建物内の各所に分配する方式であるが、配管内の湯の冷却を避けるため常時少量を循環する複管方式となっている。
この循環温度を下げ、配管の熱損失を減らすとともに、さらに給湯循環還り水量を減らし、熱損失と給水系統の搬送動力の低減を図る。
【実施手順】
給湯使用量等の実態把握
※貯湯槽への給水管に量水器を付け、給湯使用量を測定。給湯温度と給水温度も測定
最低温度の判定
※測定値から給湯熱量のパターンを把握し、貯湯槽に必要な熱量から最低温度を逆算
給湯温度の適正化
※算定した最低温度が使用温度より高い場合は、給湯温度を低くする。
給湯温度を低くすると雑菌の発生等、衛生上の問題が生じる可能性があるので、温度設定は注意を要する。
「ビル・建築設備の省エネルギー」中原信生著(財)省エネルギーセンター
「省エネチューニングガイドブック」(財)省エネルギーセンター(H19年1月)