業務部門の指針(対策メニュー)

業務部門

オフィスで温室効果ガス排出削減をする際、参考となる対策メニューを掲載しています。

温湿度センサー・コイル・フィルター等の清掃・自動制御装置の管理等の保守及び点検

対策の目的

  • 空調機等のコイル、フィルターや熱交換素子の汚れは、目詰まりによる機内等の圧力損失を大きくし、風量の低下、冷却・過熱・熱回収能力の低下やインバータ利用の際の回転数増加によるファン動力の増大につながる。

  • また、熱交換器コイル内側の水に接する面にスケール(カルシウムやマグネシウムなどの堆積物)やヌメリが付着すると、熱交換効率の低下や圧力の増加をまねき、搬送エネルギーの過剰な消費につながりかねない。

  • このため、コイル、フィルターや熱交換器等の清掃を行い、空調設備エネルギー消費量やCO2排出量の削減を図る。

対策の概要

  • 空調機等のコイル・フィルターの汚れや目詰まりの有無を定期的に監視・点検し、必要に応じて、フィルター交換や洗浄を行い、適正な圧力損失レベルや熱交換効率を確保する。

【実施手順】
①コイル・フィルター等の汚れ・目詰まりの確認
※フィルターの汚れは、フィルター前後の差圧実測やフィルター使用経過時間(空調機運転時間)などから判断
※フィルターは初期抵抗の2倍が限界

②交換・清掃コストの確認
※投資コストと省エネ等の効果を比較検討する。

③コイル清掃・フィルター交換の実施
※風量バランスや対象ゾーン全体の各室温が設定領域内の値であることを確認

写真・左:空調機のコイルの汚れの清掃【清掃前】、写真・右:空調機のコイルの汚れの清掃【清掃後】

図2-1-19 空調機のコイルの汚れの清掃(清掃前・後)

実施上の留意点

  • 清掃の頻度は水質や空気の汚れ状態、フィルターの種類で異なるので、実情に合わせて点検スケジュールを決める必要がある。

  • 蓄熱槽のような開放配管方式で水質管理が適正に行われていない場合は、コイル内面の汚れが早いため、入念に調べる必要がある。

  • コイル洗浄に併せてストレーナ等配管付属品も清掃することが望ましい。

出典・参考文献

  • 「省エネチューニングガイドブック」(財)省エネルギーセンター(H19年1月)

  • 「ビル・建築設備の省エネルギー」中原信生著 (財)省エネルギーセンター

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