業務部門の指針(対策メニュー)

業務部門

オフィスで温室効果ガス排出削減をする際、参考となる対策メニューを掲載しています。

エネルギー損失の少ない変圧器への更新

対策の目的

  • 変圧器の耐用年数は20年~30年であり、それ以降は、経年劣化による故障頻度が増すため、変圧器の更新を検討する必要がある。

  • 旧式変圧器は効率が悪く、特に需要に対して大きな変圧器容量では無負荷損が多く、年間損失電力量が多い。更新計画の際には、適正容量の変圧器を設置するか、または、統合による変圧器の高効率運転や高効率変圧器を採用し、省エネ化を図る。

  • 高効率変圧器は、高性能の低損失鉄心材料の採用と、コイル構造の改良や胴体抵抗の小さい銅の採用により従来型の変圧器に比べ無負荷損が少なく負荷損も低減されることから、高効率変圧器へ更新し、電力量ロスの低減やCO2排出量の削減を図る。

対策の概要

  • 更新にあたっては、各フィーダの需要率や負荷率、不等率を算出し、適正な負荷配置となるよう、配電盤の2次側配線を検討する。概ね50%程度の負荷率となるような容量を算出し、変圧器を選定する。

  • 2003年4月の改正省エネ法以降、高圧受配電用変圧器等がトップランナー方式の対象機器となった。このため、機器更新にあたっては、トップランナー基準とその達成度を表示した省エネラベル(グリーンラベル、オレンジラベル)を目安とし、スーパー高効率タイプを選定する。

  • トップランナー変圧器の規格
    JIS C4304 標準仕様油入変圧器、JIS C4306 標準仕様モールド変圧器
    JEM 1482 準標準仕様油入変圧器、JEM 1483 準標準仕様モールド変圧器

実施上の留意点

  • 高効率型変圧器は、従来型に比べてイニシャルコストは高いが、無負荷損と負荷損を大幅に削減可能なことから、長期に使用すれば経済的効果が得られる。

  • トップランナー変圧器の電力ロスの基準値は同じだが、メーカーにより無負荷損+負荷損の組み合わせが違う。そのため、その変圧器の「年間平均負荷率」の実態に適した無負荷損と負荷損の組み合わせのものを選ぶことが必要である。

費用回収年数

▲:概ね10年以内

導入効果

試算の前提

旧式変圧器からスーパー高効率タイプに更新すると仮定。

  • 新・旧変圧器の諸元は以下のとおり。

    容量(kVA) 台数 無負荷損(W) 負荷損(W) 定格負荷時効率(%)
    現用変圧器 500 2 1,560 6,750 98.37
    新設変圧器 500 2 500 3,530 99.20
  • 年間電力消費量の差の算出(各変圧器の負荷率〔当該負荷/定格容量〕は45%)

  • 全損失の算定(全損失=無負荷損+0.2025×負荷損)
    現用変圧器の全損失:1,560+0.2025×6,750 = 2,927(W)
    新設変圧器の全損失: 500+0.2025×3,530 = 1,215(W)

①年間電力消費量の差の算定(年間運転時間を8,760時間と仮定)
(2,927-1,215(W・台))×2(台)×8,760(h/年)/1,000/1,000= 29.994〔千kWh〕

②CO2排出量の削減量
29.994(千kWh/年)×0.555(t/千kWh) ≒ 16.6〔t〕

出典・参考文献

【出典】
図1,2:「業務用ビルにおける省エネ推進の手引き」(財)省エネルギーセンター(平成18年度版)
図3:「トップランナー変圧器の技術動向と性格」電気設備学会誌
(社)電気設備学会(2006年3月〔第26巻、第3号〕)

【参考資料・文献】

  • 「東京都地球温暖化対策 削減対策メニュー」東京都環境局

  • 「大阪府建築物の環境配慮技術手引き」大阪府住宅まちづくり部 公共建築室計画課 計画・保全グループ

  • 「建設電気技術」2007.3 Vol157の用語解説 (社)建設電気技術協会

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