地球環境・国際環境協力

沖縄バイオ燃料事業の成果について

 平成23年度より、さとうきびの主要生産地である沖縄県で、可能な限り沖縄県産さとうきび糖蜜由来のバイオエタノールを活用することにより、バイオエタノール3%直接混合ガソリン(以下「E3」という。)を製造して県内のサービスステーション(以下「SS」という。)に供給し、E3の本格的な普及と自立商業ベースによる供給体制の確立を促進する事業としてE3供給事業を実施しました。また、E10対応自動車の普及状況等も見ながら、バイオエタノール10%直接混合ガソリン(以下「E10」という。)の本格的な普及及び事業継続の可能性を検証する事業として、E10供給事業を実施しました。

 このたび、沖縄バイオ燃料事業を通じて得られた成果、課題等について、学識経験者等で構成する沖縄バイオ燃料事業成果等評価委員会での審議・評価に基づき、報告書をとりまとめました。

 今後、関係者の皆様によりバイオ燃料事業を検討・実施される際の参考としてご活用いただければ幸いです。

本事業の成果

  • E3は、他のレギュラーガソリンと全く同様に、E10も、導入が進んでいるE10対応自動車であれば何ら変わることなく、安全に安心して利用できることが実証できた。
  • 県民の方々の環境への高い意識や、取扱いSSでの熱心な普及啓発活動などにより、E3・E10が、県民に環境にやさしいエコガソリンとして広く受け入れられた。
  • E3については、沖縄県内のガソリン供給量の1割を超えるシェアを獲得(平成27年度)し、自立商業化実現のための基盤となり得るような一定の流通・供給体制を確立できた。
  • E10についても、給油実績を着実に伸ばすことができ、今後、E10対応自動車の導入拡大が続き、SSの給油体制の整備が進めば、給油量がさらに増加し、本格的に普及できる可能性を示すことができた。

今後、将来に向けて

  • コスト面での課題があるが、沖縄においてバイオ燃料事業を自立的に持続・発展させるためには、農業・観光・離島・産業振興等といった沖縄独自の視点を踏まえ、多角的、複合的にメリットを創出できるよう、事業を展開することが有効であると考えられる。

沖縄バイオ燃料事業成果・課題等報告書

沖縄バイオ燃料事業成果・課題等報告書[PDF6,026KB]