アジア・太平洋環境会議(エコ・アジア'96)の結果について(お知らせ)(群馬県水上町において同時発表)
平成8年5月27日(月) |
環境庁と群馬県は、5月26日(日)~27日(月)に「アジア・太平洋環境会議(エコアジア‘96)」を群馬県水上町において開催した。 本会合には、アジア・太平洋地域より、12人の環境担当大臣を含む20ヶ国、10国際機関からの参加者を含め計765人の参加があり、「アジア・太平洋地域における環境と開発に関する長期展望プロジェクト」の最終報告案について了承され、地球環境戦略研究機関、東アジア酸性雨モニタリングネットワーク、アジア・太平洋環境情報ネットワーク(エコ・アジア・ネット)及びこどもエコクラブのアジア地域への普及への取組の推進について合意されるなどの成果があった。討議の内容は、議長総括としてとりまとめられた。 |
(1)海外からの参加者
バングラディシュ、カンボジア、中国、フィジー、インドネシア、韓国、ラオス、マレーシア、モンゴル、ミャンマー、ネパール、パキスタン、パプアニューギニア、フィリピン、スリランカ、ベトナム、オーストラリア、カナダ、日本、ニュージーランド
ADB(アジア開発銀行)、DPCSD(国連持続可能な開発委員会)、ESCAP(国連アジア太平洋経済社会委員会)、EWC(東西センター)、IBRD(世界銀行)、OECD(経済協力開発機構)、SPREP(南太平洋海域環境プログラム)、UNCRD(国連地域開発センター)、UNDP(国連開発計画)、UNEP(国連環境計画)
(2)国内からの参加者 718人
岩垂寿喜男環境庁長官
中島章夫環境政務次官
小寺弘之群馬県知事
会議の成果は議長総括(別紙)にとりまとめられているが、主な成果は以下のとおり。
(1) | エコ・アジア長期展望プロジェクト報告書案についておおむねの合意が得られ、動報告書案に盛り込まれたアジア太平洋地域における環境意識(エコ・コンシャスネス)等についてさらに検討を進めるべきとされた。 |
(2) | 地球環境戦略研究機関、東アジア酸性雨モニタリングネットワーク構想、アジア太平洋環境情報ネットワーク、こどもエコクラブのアジア地域への普及について支持が表明された。 |
(3) |
1997年のCSD、国連環境特別総会等の場で、エコ・アジアの成果を報告するためのセミナーを開催すべきとされた。 |
5月26日(日) シンポジウム 水上町観光会館
開会
主催者挨拶 | 岩垂寿喜男 環境庁長官 |
小寺弘之 群馬県知事 |
セッション1 基調講演
テーマ:アジア・太平洋地域の持続可能な開発に向けて
1.「アジア・太平洋地域の経済成長と環境保全」
大場智満 国際金融情報センター理事長
2.「アジア・太平洋地域の持続可能な開発に向けての国際機関の役割」
エリザベス・ダウズウェル 国連環境計画(UNEP)事務局長
セッション2 パネルディスカッション
テーマ:アジア・太平洋地域における環境と開発の現状と環境協力のあり方
パネリスト | サルウォノ・クスマアトマジャ(インドネシア環境大臣) |
ロー・ヒーン・ディン(マレーシア科学技術環境大臣) | |
ビクター・ラモス(フィリピン環境天然資源大臣) | |
スリマニィ・アトゥラットムダリ(スリランカ運輸環境婦人問題大臣) | |
高橋 子(国連アジア太平洋経済社会委員会(ESCAP)事務局次長) | |
ネイ・トゥーン(国連開発計画(UNDP)副総裁兼アジア・太平洋局長) | |
コーディネーター | 中島章夫(環境政務次官) |
5月27日(月)ラウンドテーブルディスカッション水上高原プリンスホテル
セッション3
テーマ:アジア・太平洋地域の持続可能な開発の長期展望
エコ・アジア‘93における合意を受けて、進められてきた「エコ・アジア長期展望プロジェクト」の報告書案が報告され、概ね合意されるとともに、この秋開催予定の第4回国際ワークショップで最終的なとりまとめを行うこととされた。また、アジア太平洋の環境意識(エコ・コンシャスネス)の概念をさらに発展させるとともに、エコ・パートナーシップ、環境技術・投資(エコ・テクノロジー、インベストメント)、環境政策の連携(エコ・ポリシー・リンケージ)について具体化を図るべきとされた。
セッション4
テーマ:持続可能な開発の実現に向けたアジア・太平洋地域のパートナーシップ
について、環境庁から進捗状況の説明が行われ、環境庁はこれらのプロジェクトをさらに推進すべきとされた。
セッション5
議長総括のとりまとめが行われた。