COP3以降の交渉の経緯



(1)COP3(97年12月・京都)
○気候変動枠組条約京都議定書の採択
  • 先進国の温室効果ガス排出量について、各国毎に法的拘束力のある数値目標を設定。
  • 目標達成のための国際的仕組みとして京都メカニズム(排出量取引、共同実施、クリーン開発メカニズム等)を導入。
  • 途上国に対する新たな義務の導入は盛り込まれず。

  • (2)COP4(98年11月・ブエノスアイレス)
    ○「ブエノスアイレス行動計画」の採択
  • 条約履行の強化、京都議定書の早期発効の条件整備を行うため、今後の具体的作業計画を策定(京都メカニズムのルールや遵守の問題について、COP6での決定を目指すこととされた。)

  • (3)COP5(99年10-11月・ボン)
    ○ブエノスアイレス行動計画を実施するため、議長に交渉促進に必要なあらゆる措置をとるよう要請
     
    ○2002年までの議定書発効の重要性につき多くの国が表明

    (4)気候変動に関する非公式閣僚会合(2000年4月・ニューヨーク)
    ○以下の点について認識が収斂
  • COP6を議定書の発効に向けた最終的な交渉を行う場とし、議定書の締結のための条件の整備を図る。
  • 途上国の参加問題については、中長期的な対応が必要。

  • (5)第12回補助機関会合(2000年6月・ボン)
    ○京都メカニズムや遵守の交渉の土台となるテキストが出される
     などいくつかの議題で一定の成果。

    ○具体的な論点を巡る締約国グループ間の懸隔は依然大きく、COP6の成功に向けて一段の努力が必要。

    (6)気候変動に関する非公式閣僚会合(2000年6月・ワルシャワ)
    ○国際交渉を一層加速し、COP6で確実に合意を得るとの政治的意思を確認。

    ○9月の第13回補助機関会合において、交渉のたたき台となる短いテキストを作成することに合意。

    ○10月に非公式閣僚会合を開催することに合意。

    (7)第13回補助機関会合(2000年9月・リヨン)
    ○ほとんど全ての課題について、交渉テキストないしは交渉の土台となるものが作成されたことで、一定の進展があった。

    ○非公式閣僚会合や、各種の非公式会合を最大限活用し、議論の収束に向け、交渉を加速する必要がある。


    (8)気候変動に関する非公式閣僚会合(2000年10月・マウデン)
    ○COP6で合意を目指している多くの事項について各国が互いに歩み寄り、合意に向けて真摯に努力するとの各国の政治的意思を確認。

    ○枠組条約で既に規定されている途上国への支援策がCOP6の成功への重要な鍵を握るとの認識が強く示された。

    ○途上国に対する支援に関し、プロンク蘭環境大臣(COP6議長)は、先進国間で統一した回答(common answer)を作成するよう求めた。