第二 地球温暖化対策の推進に当たり配慮すべき基本的事項
2 経済の安定的発展との両立
地球温暖化は、我々の生活や経済活動のあらゆる局面に関わる問題であり、その対策は、相互依存関係が深化した世界経済に様々な影響を及ぼす。従って、地球温暖化問題の解決に当たっては、経済政策と環境政策の連携の強化や技術によるブレークスルー等を通じ、持続可能な開発の考えに沿って経済の安定的発展との両立を図っていくことが必要である。
3 国際的協調
地球温暖化は、その原因と影響が地球規模で生じることから、各国の努力のみならず、国際的協調による取組が不可欠である。
特に、二酸化炭素の排出は、今後の世界的な人口増加と経済発展に伴い、急激に増加することが予想されることから、我が国は、優れた技術力と環境保全の豊かな経験を背景に、国際協力を通じて世界の取組の先導的役割を果たしていく必要がある。
また、かかる立場から、長期的視点に立って、世界各国が協調して科学的基盤の整備、省エネルギー・省資源の推進、クリーンエネルギーの導入、革新的な環境技術の開発、温室効果ガス吸収源の拡大、次世代エネルギー技術の開発等に取り組む総合的かつ長期的ビジョン(地球再生計画)づくりの共同作業の必要性の国際的合意形成に努めてきたが、今後、行動計画を踏まえ、その具体化の促進に努めていく必要がある。