TEMMユースフォーラム

概要

2019年11月22日から24日にかけて、第21回日中韓三カ国環境大臣会合(TEMM21)にあわせて、三カ国のユースの代表による意見交換・討議を行うユースフォーラムが福岡県北九州市で行われました。日本からは、5名の大学生・社会人ユースが参加しました。

  • 三カ国のユース代表(左)
  • ユースフォーラム参加者(右)

三カ国のユース代表(左)とユースフォーラム参加者(右)

一日目は、夕食後にオリエンテーション会合を開催し、自己紹介のほか5つのグループに分かれてアイスブレイクやグループワークを行いました。

二日目の午前中は、開会セレモニーに引き続き、特定非営利活動法人循環生活研究所の平希井氏より「ローカル・フード・サイクル」についての基調講演を拝聴しました。続いて、開催地である北九州市から、北九州市立大学のESDプロモート実習を履修している学生の代表による、行政や地域の方々と一緒に行っている活動についての報告が、また前年のTEMM20ユースフォーラムに参加した日本代表からの報告があり、その後、三カ国のユース代表が今回のフォーラムのテーマに関連した各国の取組事例の紹介を行いました。

韓国のユース代表は、彼らの経験に基づいてまとめたアイデアを発表し、研究所内でのリサイクルプログラム、SDGs計画円卓会議、養成教員者の協会の創設や現地調査といったケースで、ユースが企業家やコミュニケーションファシリテーター、研究者、そして活動家として、持続可能性において、どのように重要な役割を果たしているかを示しました。また、若者がより良い未来を想像するために力になることを期待して、共通のアクションとして、ソーシャルメディアキャンペーン、モニタリンググループの形成、プロジェクトの情報交換をすることを提案しました。

中国のユース代表は、現在中国は生態文明の構築中であり、環境汚染防止の戦いの重要な時期に、若者は自らの力と強みを発揮すべきだと発表しました。また、「1000人の環境に優しいユース大使の活動」、「秦嶺(Qinling) ユース大使クラブ」、「河小青(He Xiao Qing): 河川を保護するユースボランティア」のような多くの環境保護活動が中国の若者によって行われていることを紹介しました。数千人の参加者を得て、将来的に、こうしたユースの活動を通して、生態保護のために、社会のすべてのセクターを動員したいとの考えを示しました。

日本のユース代表は、人と自然の共存を実現するために、穏やかな人間の活動が環境維持に役立つコミュニティとしての「里山・里海」の再生について発表しました。特に、無関心な人々を含む様々なコミュニティやセクターをつなぐための、アートを使った「ソーシャルメディアプロモーション」や環境対話などの活動の実践について紹介しました。

  • ユースフォーラムで発表する日本ユース代表1
  • ユースフォーラムで発表する日本ユース代表2

ユースフォーラムで発表する日本ユース代表

午後は三カ国混成のグループに分かれ、ユースができる普及啓発活動についてディスカッションを行い、その結果をもとに自分たちユースが今後行うべき行動について、TEMM21で報告する報告文をまとめました。
その後、日本のユースはTEMM21会場へ移動して小泉環境大臣と面会し、ユースフォーラムの報告と意見交換を行いました。

           
  • グループディスカッションの様子1
  • グループディスカッションの様子2
  • グループディスカッションの様子3
  • グループディスカッションの様子4

グループディスカッションの様子

  • 小泉環境大臣と面談する日本ユース代表1
  • 小泉環境大臣と面談する日本ユース代表2

小泉環境大臣と面談する日本ユース代表

           

三日目は、午前の大臣会合において、三カ国のユースを代表して韓国のカン・ドンヒョンさんとパク・セオナさんより三大臣に報告がなされました。その後、北九州市役所周辺で開催された西日本最大級の環境イベントである「北九州エコライフステージ」の出展等を見学しました。午後からは、北九州イノベーションギャラリー(北九州産業技術保存継承センター)で工作体験と展示の見学を行い、北九州市環境ミュージアムで北九州市の公害克服の歴史等の説明を受けました。その後、前日の午後に行ったユースができる普及啓発活動についてのディスカッションを踏まえ、5グループに分かれて更に検討を深めた結果について、各グループがスライドを用いた発表を行い、お別れ夕食会で親睦を深め、今後も連絡を取り合う約束をして全日程を終了いたしました。

          
  • 三カ国環境大臣への報告

    三カ国環境大臣への報告

  • 北九州イノベーションギャラリーでの工作ワークショップの様子

    北九州イノベーションギャラリーでの
    工作ワークショップの様子

  • 北九州市環境ミュージアムでの展示説明

    北九州市環境ミュージアムでの展示説明

  • ユースができる普及啓発活動に関する発表会の様子

    ユースができる普及啓発活動に関する発表会の様子

北九州市環境ミュージアム前での集合写真

北九州市環境ミュージアム前での集合写真

参加者の報告書

ユースフォーラムに参加した日本の5名のユースが、それぞれ本フォーラムに参加して感じたこと等を参加報告書にまとめました。

参加者等

参加者

※氏名順不同、敬称略

(日本)

  • 大住 英子(大学生)
  • 田中 迅(大学生)
  • 本田 柊(大学生)
  • 三谷 優衣子(社会人)
  • 森 友里歌(大学院生)

(中国)

  • ZHANG Jiaxuan (大学生)
  • CHEN Luochuan (大学生)
  • XU Xiaoyan (大学生)
  • WANG Xiaohan (大学院生)
  • LI Qianyi (大学生)

(韓国)

  • JO Eunbyeol (社会人)
  • AHN Justin Junkee (大学院生)
  • PARK Seona (大学院生)
  • KANG Donghyun (大学生)
  • HYUN Yujung (大学生)

当日プログラム

日中韓三カ国環境大臣会合ユースフォーラム

【会場:北九州国際会議場】

一日目
19:30~21:00 オリエンテーション
 
二日目
09:00 開会セレモニー
09:40 基調講演(特定非営利活動法人循環生活研究所 平 希井 氏)
10:20 北九州市における大学生のESD活動報告(北九州市立大学ESDプロモート実習生)
11:00 TEMM20ユースフォーラムの報告(TEMM20 日本ユース代表 乾 慈深 氏)
11:15 各国ユースの発表
12:15 昼食
13:30 グループワーク1:ユースができる普及啓発活動を考える
15:00 グループワーク2:報告書をまとめる
18:45 小泉大臣との面会
19:00 TEMM21 歓迎レセプション
 
三日目
10:40 TEMM21大臣報告出席
11:50 エクスカーション(北九州エコライフステージ、北九州イノベーションギャラリー、北九州市環境ミュージアム、魚町商店街、北九州まなびとESDステーション)
18:00 グループ発表会
20:00 お別れ夕食会