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中央環境審議会野生生物部会
第2回移入種対策小委員会
会議録




 環境省自然環境局

  1. 日時  平成15年3月31日(月)14:02〜15:50
     
  2. 場所  経済産業省別館10階 1028会議室
     
  3. 出席委員 
    (小委員長)   岩槻 邦男    
    (委員)   阿部  永 
    児玉更太郎
     大塚  直
     山岸 哲
     加藤 順子
     鷲谷いづみ
    (専門委員)   石井  実 
    小林 正勝
     太田 英利
     細谷 和海
     大矢 秀臣
     
    (環境省)   岩尾自然環境局長
    福井総務課長、黒田野生生物課長、笹岡国立公園課長
    上杉生物多様性企画官
               
              

  4. 議事

【事務局】 それでは予定の時刻になりましたので、中央環境審議会野生生物部会移入種対策小委員会を開催していただきたいと存じます。
 本日の出席者数でございますが、中央環境審議会運営規則によりまして定足数を満たしておりますので、本日の小委員会は成立をしております。
 なお、岡島委員と小寺委員はご欠席というふうに伺っております。また、大井委員と太田委員委員は若干おくれていらっしゃるようでございます。
 それでは、会議が始まります前に、お手元にお配りをいたしました資料の確認をさせていただきます。座席表がございますが、そのほか議事次第、それから資料一覧、それから委員名簿とございます。あと以下、資料の1−1といたしまして中央環境審議会野生生物部会第1回移入種対策小委員会の議事概要が1枚。それから、その次の紙として資料の1−2、審議スケジュール及び審議事項と書いたものでございます。それから、次に資料の2−1としまして横長でございますが、ホッチキスでとめたものがございます。それから資料の2−2といたしまして、「意図的導入の現状と考え方」と題したものが1枚紙でございます。それから資料の2−3として、「対応方針に示された意図的導入について」というものが、これも1枚紙でございます。それから資料の2−4として、「生物の特性からみた移入種カテゴリー図について」というものが、これも1枚紙でございます。次、資料の3−1といたしまして、「リスク評価の定義について」というものが1枚紙でございます。それから資料の3−2として、「評価の手順及び要件等事項(案)」としたものが同じく1枚紙でございます。また資料の3−3として、「環境影響評価法の手続の流れ」というものが、両面印刷になったものが1枚ございます。それから資料の3−4として「「遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律案」における使用等に係る措置について」というものが1枚紙でございます。それから資料3−5といたしまして、横長の表が表にございます。ホッチキスでとめたものが全部で4枚ほどございますが、それが資料の3−5でございます。それから資料の3−6として、「評価の対象種に関する考え方(試案)」というものが1枚紙でございます。それから資料の3−7として、「評価項目についての(試案)」というものが、これはホッチキスでとめたものが全部で3枚ほどございます。それから資料の3−8として、「評価の実施のための基盤整備について」というものが1枚紙でございます。最後に参考資料といたしまして、WTOの関係の資料が3枚ほどとめたものがございます。お配りをいたしました資料は以上でございますが、もし資料に不備がございましたら、途中でも構いませんので事務局までお知らせをくださいますようにお願いをいたします。よろしゅうございますでしょうか。
 それでは、岩槻委員長よろしくお願い申し上げます。

【岩槻委員長】 それでは、ただいまより第2回目の移入種対策小委員会を開かせていただきます。前回は第1回だったものですから、どういうふうに入っていくかという入り口論議が主で、それでも多少の議論はありましたけれども、今回から移入種対策の本格的な論議に入らせていただくことになるかと思います。
 本日の議事に入らせていただきますが、まず、前回の小委員会での議論を簡単にまとめていただいて、その上でまず意図的な導入についての考え方とリスク評価の在り方について、きょうは議論していただけたらというふうに思っております。
 まず、議題の第1が、第1回移入種対策小委員会の概要等ですけれども、この件についてまず事務局の方からお願いいたします。

【事務局】 それでは、資料の1−1というところを見ていただきたいと思います。前回第1回の小委員会の議事概要でございますが、2月28日に新宿御苑インフォメーションセンターで開いたものでございます。
 主な議題といたしまして移入種問題対策の経緯及び現況についてということと、それから移入種対策小委員会での主な検討事項と、そういう主な2つの議題がございましたが、それについていただきました意見の概要について、そこに示させていただいております。
 特に裏側にその主な検討事項についての意見がございますけれども、この中で特にヒアリングの関係で、外来魚だけではなくてマングース等についても必要ではないか。あるいはブラックバス以外についてもまとめて実施すべきではないかと、そのような意見をいただきました。これについては、その意見を踏まえて再度審議スケジュール、審議事項について見直しをさせていただいております。
 また、規模にかかる経済的コストの数値であるとか、あるいはその財政的負担についての数値化といった意見もいただきましたが、こういったものについては、一定まとまりました時点でご報告をさせていただきたいというふうに考えております。
 審議スケジュールと審議事項の方ですが、資料の1−2というところに見直しをしたものについてお示しをさせていただいております。第3回、これは各委員さんのご都合をお伺いしましたところ4月15日が最も適当ということで考えておりますけれども、ここでヒアリングについて少し詳しく書かせていただきました。マングースについては環境省の方で移入種の駆除事業を行っておりますので、まず環境省の方からそれについてはご報告をさせていただきたいと思っております。それからヒアリングの方は5つほど考えておりますが、まず愛玩用の哺乳類、それから産業用の昆虫類、観賞用の昆虫類、愛玩用の爬虫類、それから外来牧草類ということで、それぞれ例示ということでその右側に種の名前などを書かせていただいておりますけれども、基本的には利害関係があるものについてお話をいただけないかというふうに考えております。例えば愛玩用の哺乳類であれば、小動物の流通関係を行って、事業としてなされている方と、それから実際に移入種の状態になって駆除等に困っておられる自治体の方というふうな組み合わせで、お二方からの意見をいただきたいというふうに考えております。その次の産業用昆虫類ということでセイヨウオオマルハナバチであれば普及を進めている輸入業者の方、それから適正な利用方法を考えている研究者の方ということで、なるべくその利害がわかるような形で意見をいただきたいというふうに考えております。ヒアリングにつきましては第5回、6月上旬と考えておりますが、こちらでも2回目を行いたいと考えておりまして、釣魚類、ブラックバス等のものです。それから鑑賞魚類ということで熱帯魚等の輸入が最近行われておるということで、それを1つ取り上げたいと思っておりますし、それからあと水草・藻類ということでホテイアオイとかイチイヅタといったようなものが問題視されておりますので、そういったことの観点からまたヒアリングをお願いしたいというふうに考えております。
 全体はそれの裏側に第9回、10月上旬というところで最終報告をいただければというふうに考えておりますが、全体スケジュールについては特に変更はしておりません。全9回で10月でご答申をいただければというふうに考えております。
 こういった中身で審議スケジュールと審議事項については、ちょっと見直しをさせていただきました。
 以上、議事概要とそれからスケジュール審議事項について、前回の意見を踏まえて直した部分等もちょっとご説明をさせていただきました。議題の1については以上でございます。

【岩槻委員長】 どうもありがとうございました。思い出していただけましたでしょうか、1回目の議論を。それで1回目の議論に基づいて第3回目は、これは午前中から午後まで1日になりますけれども、こういうヒアリングの準備も進めていただいているということなのですが、ただいまのご説明につきまして何か質問とかコメントとかありましたら。鷲谷委員どうぞ。

【鷲谷委員】 資料1−1の議事概要なのですけれども、ちょっと恐らくミスプリなのではないかと思いますが、この用語のことで少し問題になりましたけれども、そこの2行目ですね。今、「国内移入種」と書いてありますが、ここはあのときには「国外外来種」、「国内外来種」ということだったと思います。

【事務局】 チェックをさせていただきます。

【岩槻委員長】 そのほかいかがでしょうか。
 特にございませんでしたら、先へ進ませていただいてよろしいでしょうか。
 次は移入種の意図的導入に係る考え方についてですけれども、3番目の意図的導入に当たってのリスク評価の在り方についても密接に関係しますので、この2、3の議題について最初にまた事務局から資料に基づいて説明をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。

【事務局】 移入種の意図的導入に係る考え方について、まずご説明を申し上げます。
 意図的導入と申しますのは移入種、外来種を人因によって自然分布域外に意図的に移動または放出することというふうに定義をされております。人が何らかの目的を持って、本来の生息域からそうでないところに持ち込むことを指しているものでございます。意図的導入によりまして生物が環境中に導入をされる場合の形態の内訳としましては、利用目的とした野外への積極的な導入。いわゆる環境放出利用と施設内における飼育栽培、いわゆる封じ込め利用をされたものが遺棄、放逐、逸出されるケースと、その2つに大別されると思います。前者の積極的な導入につきましては、魚類の河川、湖沼への放流、あるいは農作物の作付け栽培、緑化などが挙げられますし、その遺棄・放逐・逸出といったものについては、動物でいえばペット類、あるいは展示動物。植物では園芸展示植物、そういったものが主な発生源となっております。
 お配りしました資料の2−1という横長のものがございますけれども、これは生物多様性条約における外来種の指針原則について関係する部分についてまとめたものでございます。左側にその指針原則についての条文、文章を載せておりますし、それと対応する部分ということで、昨年8月にまとめました移入種への対応方針についての該当する部分を右側に載せております。対比の形で出てまいりますのは指針原則の10というところで、意図的導入と題して書かれているところでございます。書かれている中身がかなり長くなりますので、ポイントについてアンダーラインを引かせていただいていますが、かいつまんで申し上げますと、意図的に生物を導入するに当たっては、事前に受け入れ国の当局の許可を要するべきであるということ。それから導入の可否については適切なリスク分析を行うということ。それから生物多様性を脅かさないと考えられる種のみ導入を許可するということ。それから影響評価を行い、その導入が生物多様性に影響を与えないことを示すのは、導入をしようとする者であると。そういった中身がここに書かれております。これが意図的導入とは何かといったところが記述をされている部分でございますが、次に進んで、現状と対処の考え方についてちょっと整理をしております。
 資料の2−2というところでございますが、意図的導入の現状と考え方と題したものでございます。生物の輸入の実態につきましては貿易統計にあらわれる数値ですとか、あるいは厚生労働省さんの方で行われました輸入動物に関する調査、それから税関からの聴取、そういったところで類推する以外に詳細なところはなかなか分かりづらいのですが、生きた動物は年間におよそ400万頭が輸入をされておる。そのうち5割が爬虫類、大半がミドリガメであるということですが、それから3割がげっ歯類で大半がハムスターと、そういったように推定をされております。植物でいいますと花卉の輸入について統計がとられておりますけれども、平成12年で切花が8.3億本、栽培用の球根類が約8.5億球と、そういうふうな形でございます。
 これらの統計では移入種の実態を詳細にあらわしていると言えないところがあるのですが、動植物の種ごとの輸入数ですとか目的、あるいはその導入後の流通形態との全貌をできるだけ明らかにするというそのために、今後、環境省から関係省庁、あるいは関連業界に統計ですとか公表データの細分化についてご協力を求めていきたいと思っておりますし、主要業界へのアンケート等実施などで、できれば年内ぐらいに具体的な情報を収集したいというふうに考えております。
 それで資料2−2の方で規制制度という欄がございますけれども、前回の小委員会でも若干ご紹介申し上げましたが、国外からの動植物の輸入に関しては、現行の法制度で部分的にチェック体制が整っております。生物多様性の保全という観点から整備されたものでないことが現況を招いている主な原因ということが言えようかと思います。基本的考え方として対応方針等にもあるとおりですが、事前に影響評価によるチェックをしていくと、それが必要ということを基本に据えております。
 それから国内移動でございますけれども、国内の一地域から他地域への移動ということで、我が国全体から見ますと、たとえ在来種であっても、その地域に本来存在しない種であれば、その地域にとっては移入種ということになるわけです。我が国のその生物多様性を損なわせるような影響を与えている移入種は海外から導入されたものだけではなく、国内移動によるものも含まれているということでございます。これの代表的な事例は、前回お配りをいたしました、移入種の対応方針についてという中で幾つかの分類群について例を示させていただいております。基本的な考え方としましては、そこの欄にございますけれども、例えば環境中への放出を目的として実施をしている事業。養殖魚の放流ですとかキジの放鳥みたいなこと、あるいはその緑化みたいなことがありますけれども、飼育家からの逸出ということも懸念がされますので、対策を検討することが重要であるというふうに考えております。ただし国内移動に関しましては地域ごとの在来種が必ずしも明らかではないということがありますし、チェック体制を引くことがちょっと技術的に困難な面もございます。国外からの移入種と同様の対応をとるということがちょっとできないかなというふうに思っておりまして、生物多様性を保全する必要性が指摘されている地域へ導入すること、その場合について対策を検討していく必要があろうというふうに考えております。
 なお、前回もご意見でいただきましたが、在来種の国内移動が同じ国内にいる種であるということで、移入種問題の存在を知っている方でも環境中に放出することに抵抗感を覚えることが少ないという事情があろうかと思います。普及啓発を一層進めることで国内、国外を問わずに無秩序に生物を導入する行為を減らすことが求められております。
 次に対応方針の中で意図的導入についてどういうふうに示されているかということで、次の資料の2−3というものを用意しておりますが、これは対応方針の中で意図的導入についてどういうふうにまとめられているかということですけれども、環境放出利用、それから封じ込め利用、この2つに分けた考え方を示しております。具体的な書き分け方は資料にあるとおりでございますけれども、封じ込め利用というものにつきましては、例として実験利用などを挙げまして、事前の影響評価は行わずに一定の基準を遵守するということにしていますが、厳密に万一のことまで考えて封じ込めと判断できる利用方法として何があるのかと。あるいは何がその条件となってくるのかと、そういったことを考えますと、あるところでこの封じ込め利用と環境放出利用の間に線を引くのは少し困難ではないのかなというふうに事務局の方では考えております。
 なお、環境放出利用の対象とする欄、種のところでカテゴリーII−a、III−a、IV−aと、そういった記述がございますけれども、こちらについてはその次の資料の2−4というところにカテゴリー図をつけさせていただきました。それぞれII−a、III−a、IV−aというのはそこに書かれておりますとおりでございます。繰り返しになりますので特に読みませんが、そちらの定義を参考にしていただきたいというふうに思います。
 それで資料2−3の下のところにフローがございますけれども、過去に無配慮な生物の導入によって生態系の攪乱が起こってきたということで、それを繰り返さないために意図的に生物を導入しようとする場合には、導入先を初めとする地域の生物多様性を損なう結果とならないのか、科学的な情報を用いて事前に確認をする必要があるというふうに考えています。そのために移入種を導入するリスクを評価して、評価結果を踏まえて生物を導入して利用していくと、そういう仕組みを設定したいというふうに考えております。リスク評価自体の考え方は後ほどまたご説明申し上げますけれども、リスク評価によってその導入の可否を判断して可とする場合に遵守すべき条件として何があるのかと、そういったことを明らかにしていく仕組みをつくりたいというふうに考えております。
 なお、特にその国外から国内へ生物を入れる場合にこういう仕組みをつくっていくということになりますと、海外から我が国に生物を輸入する際の貿易上の非関税障壁に当たると、そういった解釈が出てまいります。世界貿易機関、WTOという組織がございますが、そちらに提訴されないかとか、あるいはその関税及び貿易に関する一般協定、そちらに違反するのではないかとそういった懸念が出てまいります。
 一番後ろに参考資料ということでちょっとつけさせていただきましたけれども、WTOといいますのは1995年に設立をされました貿易分野の国際機関であります。モノの貿易だけではなくて知的財産権をめぐる措置などをめぐる諸協定の実施を推進をしているところでございます。あるいは加盟国の多国的な貿易交渉のための場を提供するとか、あるいは紛争処理の公正な解決のための手段を提供すると、そういった機能を有しているところでございますが、このWTOで貿易と環境をめぐる紛争というものも取上げられておりまして、キハダマグロの漁、これがイルカの混獲を伴っているということで、アメリカが輸入の禁止措置をとったことがございます。またエビの底引き網漁がウミガメに悪影響を与えているということで、同じくアメリカがエビの輸入の禁止をしたという件があるのですけれども、それらはWTO違反ということでアメリカの協定違反というふうに判断がされております。
 それからもう1つGATTの関係でございますが、これは関税や輸出入制限などの貿易の障壁を取り除いて、自由で無差別な貿易を促進すると、それを目的とした国際経済協定でございまして、貿易制限措置を削減する、あるいは貿易の無差別待遇を行うと、それを基本原則としているものでございます。現在はWTOの方にこのGATTというのは移行しておりますけれども、1947年の協定というものが現在でもまだ有効な形になっておりまして、参考資料の中に、ページ数が下に打ってございますが、5ページと打ったところがあります。そちらにGATTの文章をちょっと抜書きをさせていただきましたけれども、そこの第20条というのがあります。そこの20条で「人、動物又は植物の生命又は健康の保護のために必要な措置」、これについては締約国が採用、または実施することを妨げるものではないと、そういう条文なのですけれども。現在までこの条項によりまして例外と判断された事例がないということでございますので、今後そのリスク評価というものを取り入れていくに当たってはこういったことについてもちょっと注意を払っていく必要があろうかというふうに考えております。この小委員会の場でこのWTO対策について議論をしていただくということは特に求めているわけではないのですが、こうした課題もあるということをちょっと参考までにご紹介をさせていただきました。
 以上が意図的導入についてのご説明でございます。
 続きまして、意図的導入に当たってのリスク評価の在り方についてご説明を申し上げます。
 リスク評価とは何かということですけれども、資料の3−1と題した資料が1枚紙がございます。リスク評価の定義につきましては対応方針に記述されるものに従うことといたしまして、対応方針の文章の中で影響評価と呼んでおりますけれども同じ意味ということで、それを前提とさせていただきたいと思います。書かれておりますのはその資料の枠にあるとおりですが、リスク分析というのがリスク評価及びリスク管理のことであると。そのリスク評価といいますのは、科学に基づいた情報を用いて移入種、外来種の導入による影響と、その定着の可能性を評価すること。それからリスク管理については、社会経済的、文化的な側面も考慮して、これらのリスクを低減もしくは管理するために実施できる措置の特定をすることと、こういうふうに定義をさせていただいております。これの定義は生物多様性条約の第6回締約国会議の中で、いわゆる指針原則というものが出されておりますけれども、そちらの定義を参考にしております。原文をその下に掲げておりますが、ほぼこれを直訳したような形でこの定義をつくっております。
 そのリスク評価を実際にどういうふうに運んでいくかということですけれども、次の資料の3−2というものがございます。評価の手順及び要検討事項の(案)と書いたものでございますが、リスク評価は導入者が作成をします導入使用計画、これの作成から始まる一連の手続によって行われます。生物の導入及び使用についての計画、それから導入後の管理計画、管理方法、それをあわせて計画を作成する。その次にリスク評価を行うわけですが、保全目標を設定して調査・リスク評価を実際に使用すると。評価の結果と最初の導入使用計画をあわせて提出をして、それについて審査を行う。審査と、それに関する情報の公開の在り方ということも1つの課題かと思います。また、導入をしたということであれば、その生物の導入をした後のモニタリングですとか、あるいはその影響発生時にどういった対応をするかと、こういった流れで一連の手続、あるいはその生物の利用というものが進んでいこうかと思います。それぞれの段階についてどういったことを検討すべきかということを事務局案として考えつくものを、それぞれの枠の右の方に書かせていただきました。
 次の資料3−3というものがございますが、これは環境影響評価法の手続の流れでございます。
 それから、その次の紙で資料の3−4というものがありますが、これは遺伝子組換え生物等の使用等の規制による云々とちょっと長い名前ですが、これは議定書の名前にちなんでカルタヘナ法というふうに仮に呼んでおりますけれども。生物多様性に関してリスクや影響の評価を行う制度ということでこの2つをちょっと参考にしたのですが、こちらに書かれております流れを参考にして今の資料3−2というところの流れを整理させていただいたものでございます。
 少し資料の3−3の方についてご説明を申し上げますと、環境アセスメントという、環境影響評価法を環境アセスメントとよく呼んでおりますが、これは開発事業の内容を決めるに当たりまして、それが環境にどういうふうな影響を及ぼすかと。それから調査・予測・評価を行って、その結果を公表して、さらにその国民や地方公共団体から意見を聞いて、それを踏まえてよりよい事業計画をつくろうと、こういう制度でございます。第1種事業と第2種事業というふうに大きく分かれておりまして、第1種事業は必ずアセスメントを行う事業ですが、第2種につきましては、そのアセスメントの必要性というのを個別に判断をすると、そういう中身になっております。資料にお示ししましたのは第2種事業について、そのアセスの要否を判定するというところからスタートをしておりますが、その2番目の枠でまず方法書というものをつくる。そのアセスメントのその実施方法の案をつくるという手続があって、その後、調査・予測・評価を実施をして、準備書、評価書をつくっていくと、こういった流れについて示したものでございます。
 それの裏側でございますけれども、これは同じくアセスメントの環境要素ですけれども、これはこれから移入種のリスク評価の評価項目、そういったものを考えるための参考ということで載せさせていただいております。アセスメントでは大きくいって4つほど環境要素を取り上げておりますが、その中の1つに生物多様性の確保及び自然環境の体系的保全というものがございます。その中の生態系という項目では、大別して陸域の生態系、陸水域の生態系、それから海域の生態系と、こういう分け方で調査・予測・評価というものを行っております。
 それから生態系に係るその影響評価の検討手順ということで、参考までに各項目ごとの内容を下に示させていただいております。
 それからもう1つの資料の3−4という方でございますが、これはカルタヘナ議定書の国内担保法でございますけれども、これは国際的に協力をして生物多様性の確保を図ることを目的にしたものでございまして、遺伝子組換え生物等の使用等について、環境中への拡散を防止せずに行う使用、第1種使用と言っておりますが、それに関する承認制度を創設するということと、拡散を防止しつつ行う使用等、第2種使用と呼んでおりますが、それについては使用する者に拡散防止措置を義務づけるなどの措置を講ずると、そういった中身でございます。
 本題のリスク評価の方に戻りますが、リスク評価の実施主体というものについてちょっと着目をしたいと思います。現在、国外から我が国への動植物の持ち込みの可否を判断する制度の一例といたしまして、例えば植物防疫といったものがございますけれども、ここでは国が関連情報をもとに個別の判断を行うということで、導入者みずからその導入をしようとする生物の特性とか、導入先の状況を調査する、あるいはその得られた情報をもとに何らかの評価を行うということは求めていないわけですけれども。先ほど見ていただきました資料の3−3にある環境影響評価、こちらでは上に実施主体が、国、事業者、地方公共団体、国民ということで書いてあるのですが、事業実施者がアセスメントの実施方法の作成から調査・予測・評価の実施、それから評価書の補正まで一連の手続を行うということになっております。また、資料3−4のカルトヘナ法の方でもフローを示しておりますけれども、遺伝子組換え生物の使用等、これを行おうとするものが影響評価書を添付をするという形で、あと使用規定も作成をするという形になっております。
 移入種対策におけるリスク評価についてどのように考えるかということなのですが、導入形態、あるいはその利用状況によって評価内容が変化をしてくるということがありますし、その導入者自身にその生物を導入することの危険性ですとか、生物が逃げ出した場合の責任を認識してもらう必要があろうというふうに考えております。これは国がすべての情報を入手して判断をするというのではなくて、導入者がみずから所要の情報を入手した上で評価をして、行政機関がそれを審査する。その上で導入の可否を判定すると、そういった仕組みが望ましいと事務局では考えております。それが実施主体になりますが、次に実施そのものについてであります。
 資料の3−2というところにちょっと戻っていただきたいと思うのですが、生物を意図的に導入しようとする者は、生物の導入使用計画、これを作成した後、評価項目に関して基本文献調査ですとか、現地調査、あるいは事例調査、こういったことを踏まえて調査・予測・評価を行い、評価書を作成して、あわせて審査機関に提出をするという運びになります。生物多様性に関する予測評価に関しては、保全目標を事前に設定した上で行うこととなります。当該生物の特性や移動能力、それから導入後の利用形態や管理状況、こういったことから導入後に影響が及ぶと考えられる範囲、地域的な広がりについて文献等をもとに導入先の生物多様性の現況を調査するとともに影響防止対策による効果を勘案していく。そういうやり方で影響予測を行いまして、設定した保全目標が達成できるかどうかという評価を行う、そういう流れになります。導入者は作成した評価書をその導入使用計画の承認申請とともに、その国などの審査機関に提出をするという、そういう手続になってまいります。
 なお、そのカルタヘナ法案の中では、生物多様性の影響を野生生物種の地域個体群の縮小ですとか微生物等への影響と、そういったものととらえておりますけれども、現在の法案の条文では野生動植物の種または個体群の維持に支障を及ぼす恐れがある影響、その他の生物多様性影響が生ずる恐れがないと認めるとき。このときに遺伝子組換え生物等の使用の承認をすると、そういったことになっております。
 それから、その次の3つ目の枠でございますが、評価の今度は審査という手続が出てまいります。導入者が作成をしました評価書は導入使用計画、これには対策措置も含むことになろうかと思いますが、それの承認申請とともに審査機関に提出をされるということで、審査機関では生じる影響が容認できないときなど、その申請を不承認とすることになります。評価書の内容に疑義があるときですとか、あるいはその導入使用計画の修正によって承認が可能な場合は修正を指示すると、そういう手続が出てこようと思います。それから審査基準につきましては当然ながら公表するということが必要です。導入しようとする者がその基準に整合するように導入計画を作成するということを促すことになりますし、規準の作成に際しては、生物学等の研究者、産業利用の専門家、そういった方々の意見を聞いていく必要があろうかと思います。また、パブリックコメント等も通じて広く意見を聴取するという手続も必要かと思っております。
 この審査のところに要検討事項ということで幾つか書かせていただいていますが、専門家は審査に関与するのかという要検討事項がございますけれども、そのうちの1つはこの基準の作成というところに出てこようかと思います。審査に当たってのポイントは要検討事項としてそこに書いてございますとおり、評価を行う根拠とした情報が適正なのかどうか、それから保全目標の設定が妥当かどうか、それから導入後の生物の利用形態ですとか管理状態から見て、当該生物が逸出する恐れがないかと、そういった視点が必要であろうというふうに考えております。ほかにも視点があればご意見をいただきたいというふうに思います。
 こういった視点を確保して確実な判断を下していくためには、高度な専門的な知見が必要となってまいりますので、やはりその専門の方々の関与というのはそこで出てこようかと思いますが、審査機関が申請の可否やその導入計画の修正の要否を判断すると。そういう際にはその生物種であるとか、その導入先の自然環境ですとか、導入目的に応じた専門家の方々からの意見を聞くという手続が出てこようかと思っております。こういう手続を経て最後に評価・審査後の措置という流れになるわけなのです。
 ここでそのリスク評価全体、この先ちょっと細かなところについてご議論をいただきたいと思っておりますが、海外の事例をちょっとご紹介を申し上げたいと思います。資料の3−5というものがございますけれども、横長のもので外来種の輸入、移動、利用に関する各国の規制制度についてという表をつけさせていただきました。世界各国とも検疫ですとか関税に関する制度は有しておりまして、生物の国内の導入に関する1つの規制にもなっているわけですけれども、それ以外に移入種対策に関する制度がある主な国につきまして、これはIUCNから出された資料をもとにしておりますが、それの中身を比較表にまとめたものでございます。申しわけないのですが、運用状況までちょっと調べが及んでおりませんので、これらの制度によってどこの地域について適用しているかとか、この制度によってどういう実効性があるのかとか、あるいはその運営体制といったところまではちょっと不明でありますが、移入種を輸入したり放出したことに対する許可制度、禁止措置が各国でとられているということはこの比較表から読み取れるかと思います。
 代表的なところでいいますとオーストラリアの欄がございますが、こちらは中身についてはここに書かれているとおりですけれども、大陸の地史的な理由から特異な生態系を持っているということはよく知られているわけですが、そうした背景もありまして、こちらでは1400年以前に存在した種、それを在来種とすると。それより後に導入された種は在来でない種ということで規制を加えているということでございます。
 それから裏側にまいりますと下から3番目にハンガリーというのがありますけれども、過去2000年間、カルパチア低地というそういう低地に位置しているわけですが、そこの自然地理の区域に存在した野生生物を在来の生物とします。それを基準として在来生物に規制をかけると、そういった形をとっているということです。対象を絞っていくと、その考え方も1つの参考になろうかと思います。
 概要はこういったところなのですが、この中のニュージーランドとオーストラリアにつきましては、そのリスク評価自体の制度があるということでございましたので、2枚目以降の資料にまとめをさせていただきました。
 ニュージーランドの1996年危険物質及び新生物法(HSNO法)というふうに訳されておりますが、ここで移入種影響評価というものが位置づけられております。ここの制度は環境リスク管理局というものがございまして、そちらの1つの中央部局ですけれども、こちらが運用機関となっております。禁止リストに掲載をされている生物の輸入、それから放出等を禁止するということと、それ以外の生物の輸入等につきましては、この環境リスク管理局の影響評価によって承認されない限りは禁止と、そういうことになっております。リスク評価自身は二重の枠で書いておりますが、迅速な評価というものと、それから通常の評価と、2つのパターンがあるということです。迅速な評価で申請が拒否された場合には申請者が要請をすれば再度この通常の評価、こちらの手続に入るというシステムになっております。これの裏側に評価項目とか基準がやや詳しく書いてありますが、迅速な評価というところについては、まずその1993年の生物安全法の中で望ましくない生物というものが位置づけられておりますが、これがイエスであれば次に放出後に以下のいずれかを引き起こす可能性が極めて低いのかどうかということで5つほど基準が書かれております。これもイエスであれば承認ということですが、ノーであればあっさり拒否という形になります。申請者の要請があれば通常の評価というところに移っていくわけですが、こちらには最低基準というものが定められておりまして、在来種への著しい悪影響、生息地への著しい悪影響など5つの最低基準というものが定められております。これに合致をしてしまえば即座に拒否ということですが、そうではないということであれば、以下を考慮した上でリスクが便益を上回るかどうかという判断があります。これによってノーであれば承認というふうな流れになります。言ってみれば、ここにはちょっと記述はないのですが具体の情報をいいますとニュージーランドでは、当局は生物の悪影響を評価するのに十分な情報を入手できないときには申請を拒否できるというふうになっておりまして、いわゆるホワイトリスト方式がニュージーランドではとられているのかなというふうに考えております。
 あと、その後ろにはオーストラリアの雑草化リスク評価というものがございますが、こちらはオーストラリアの方で国家雑草戦略というものが立てられまして、それに沿ってつくられたものでございますが、チェックリストを二段にいたしまして、その雑草導入の適否について判断をすると、そういうシステムがあるということでございます。参考に見ていただければというふうに思います。
 ちょっと時間がかかり過ぎて申しわけございません。資料の3−6の方に戻っていただきたいと思うのですが。評価の対象種についての試案を示させていただきました。意図的導入に伴うそのリスク評価を考えるに当たりまして、最初にまずその対象種を明らかにしていく必要があります。そのためにまずリスク評価の対象種の範囲を特定していかなければいけないということで、タイプ1からタイプ3までそこに書いたような形で特定をしていきたいというふうに考えております。それからリスク評価の対象種の特定方法ということにつきましては、生物学の研究者、生物の産業利用等の専門家の意見を聞くということと、パブリックコメント等をとるということ。それから科学的知見の集積等に応じまして対象種は見直しを行うということが必要だというふうに考えております。
 それから資料の説明を先にさせていただきますが、資料の3−7というところですけれども、これは評価項目についての試案ということですが、これは後ろの方についておりますのが対応方針についてまとめられました評価項目を、動物、植物、それから定着の可能性と影響の可能性、それについての項目ですが、それを束ねた形で一番表の方に一覧表にまとめさせていただいております。
 それからあと資料の3−8というものがございます。これは精度の高いリスク評価というものを実施していくためには、どうしてもその基盤整備というものが必要になりますけれども、評価の基盤となる情報を集めて知見を蓄積していくと。それについてはデータベースを作成していくという流れが必要かと思いますし、必要な調査・研究・技術開発。それから必要に応じて二国間・多国間でも協力事業と、こういったことを進めていかなければいけないだろうというふうなことでまとめをさせていただいております。
 資料については以上でございます。ちょっと長くなって申しわけございませんでしたけれども、リスク評価の在り方について事務局案と、それから参考となることを交えながらちょっとご説明をさせていただきました。よろしくご議論のほどをお願いいたします。

【岩槻委員長】 どうもありがとうございました。非常に多方面にわたる内容を丁寧にご説明いただいたのですけれども。この意図的導入に関しては、先ほどお話がありましたように、次回、具体的な事例についてのヒアリングがありますし、その次4回目になりますか、そのとき頭でそういうヒアリングの結果も踏まえてある程度まとめるという方向に進めさせていただきたいとは思っておりますけれども。きょうは問題点をヒアリングまでに整理をするという方向で。
 まず最初は今のご説明のどこからでも結構ですから、ご質問あるいはコメントがありましたらご発言いただきたいと思います。

【阿部委員】 生物多様性条約でのこの移入種の規制をやろうとしているわけですが、それと先ほどのちょっとご説明のありました、自由貿易のWTOとの関係で問題があるということの説明があったのですが、その両者の軽重といいますか、当然問題になってくると思うのですが、そこのところはどういうふうに整理されているのでしょうか。先ほどのニュージーランドなんかではもう既にこういうことが動いているわけですけれども、それとWTOとの関係とかですね。そういうものはどういうふうに整理されているのか、ちょっとお伺いしたいのですが。

【事務局】 環境と貿易という問題、まだきれいに整理がついた状態になっていないというふうに聞いております。ニュージーランドの方ではご説明を申し上げたような制度がありますけれども、これについては今のところそのWTOの方で提訴とか、そういう動きにはなっていないということで。正直なところどこら辺が分かれ目なのかというのはちょっとわかりにくいのですけれども。そのWTOの方ではあくまでもその貿易のための組織と。あるいはその貿易本意の考えということで、そこにその生物多様性とか環境面の考え方がどこまで取り入れられるのかというのは、まだこれからの課題ではないのかなというふうに思っております。

【岩槻委員長】 そのあたりいかがでしょうか。鷲谷委員どうぞ。

【鷲谷委員】 科学的なリスク評価をすることというのは、外来種の影響を防いでいくために一番ポイントになることではないかと思います。それで、最近では外来種問題が地球全体でかなり深刻になってきていますので、外来種に関する生態学的な研究というのが非常に盛んになっておりまして、いろいろ新しいこともわかってきたりするのですけれども。その中で1つ言えることというのは、ある程度まで影響、競争だとか、それから捕食、その他の影響というのは予測できる面はあるのですけれども、定着する過程においてかなり偶然的な要素もかかわってくるものですから。例えば病原生物などたくさん普通は野生の生物、人間もそうですけれど持っているのですけれども、個体群が一体に小さくなるので、それを落としてくる、生態的に浄化されて入ってくるのですが、その生態的に浄化された程度によって、その後どのぐらい強力な外来種として振る舞うかということが決まるのですけれども、それはかなり偶然の要素に支配されるのですね。そういうこともありますので、予測はある程度できるのだけれども、予測できない部分というのも必ず残る。幾ら科学が進歩しても予測できない面が残るということを考えると、ニュージーランドの影響評価のフローが参考になりますけれども、資料3−5の別紙の4というところですね。下の方を見ますと、右側の四角の下の方に@の場合に根絶することの容易さということが書いてあるのですけれども、もし何らかの影響を及ぼし始めたときに手だてがあるかどうか。もう影響が起こってしまったらあきらめて万歳をしなければならないようだったらちょっと困るけれど、影響について不確実性があっても、影響が起こり始めた初期の段階だったら根絶できるというようなものだったらまだ利用可能かと、このコントロールをどのぐらいできるかですね。それは重要な、そういう予測が十分できない場合にはとても重要な点だと思います。
 それが1点と、もう1点なのですけれども、前のワーキングのときにも若干は議論をされていたと思うのですが、評価項目に中にまだ入っていないのですけれども、最近重視されていることとしては病原生物の持ち込みなのですね。野生の動植物の。それは時にかなり大きな影響を与えることがありますし、ただ目で見ただけではわからないので、現地に、原産国においてそういう情報があれば、ある程度予測もできますので、主要な病原生物や寄生者というのは、もしかしたらポイントになるかもしれません、評価の。今気がついたところはそのところです。

【岩槻委員長】 事務局の方から何かコメントに対して対応を発言されますか。
 特になければ。それでは大塚委員どうぞ。

【大塚委員】 2点ほど質問をさせていただきたいのですが、多少意見も入りますけれども。1つはWTOとの関係が先ほどご質問がありましたが、その環境保全のためのMEAという環境保全のための条約が一方であって、他方でWTOがあって、その2つの関係という問題があるのですけれど、カルタヘナ議定書の場合はカルタヘナ議定書があったので、WTOとの関係は比較的すんなりうまくいったと思うのですけれど、生物多様性条約のもとで移入種の規制に関する議定書をつくる動きはあると思うのですけれど、あれは今どうなっているのでしょうかというのが1つ質問でございます。
 それからもう1つは意見のようなことになりますけれど、前に鷲谷先生に伺ったことがございますけれども、この移入種の抑制について実際にリスク評価をしなければいけないというのがどのぐらいの数になるかちょっとわからないのですけれど、先ほど何万頭とかいろいろな話をされていたところを見ると、かなりの数になるのではないかと。遺伝子組換えの作物に比べてひょっとしたらずっと多いものが一度にリスク評価をしなければいけなくなるのではないかというふうに思いますが、仮にそれが正しいとすると、このニュージーランドの1996年のこの体系に書いてある方法、あるいはその先ほどの別紙に書いてある方法というのは参考になるような気がいたします。その遺伝子組換え作物と今回カルタヘナ法ができますので、基本的には同じ発想でいいと私も思っているのですけれども、ただ、数が多いということをもし強調するというか遵守するのであれば、この迅速な評価の方法というのを組み込ませた方がいいのではないかという感じもいたしますので、これはちょっと意見として申し上げておきたいと思います。以上です。

【岩槻委員長】 1番目の質問に対しては。

【黒田野生生物課長】 それでは議定書の可能性なのですけれども、先ほど来ご説明している指針原則という形で現在まとまっておりまして、これをまとめる段階で議定書に持ち上げるかという議論はなされたというふうに聞いておりますが。遺伝子組換え体は人がつくるものということで、どこでつくっても1つの技術としてつくられる。それに対して移入種の方は非常に対象となる生物の数が多い。それから導入する環境によってどういう形でどういう状況が起こるかというようなことが違うというようなことで、例えばニュージーランドあたりもその議定書にすることは反対というような経過があって、結局はこういうその国際的なガイドラインとしての指針原則として取りまとめられたと、こういう経過だと承知しております。

【大塚委員】 意見の方は特に。2つ目の。

【岩槻委員長】 後の意見に対して何かコメントございますか。
 加藤委員どうぞ。

【加藤委員】 すみません。ちょっと私の理解が悪いのですけれども、資料の3−6というところに評価の対象種に関する考え方というものがございまして、これがここでリスク評価をするスキームの中でどういうふうになっていくのかというところがもう1つわからないのです。評価の対象になる種というのがリストされて、それからもう1つは先ほどのお話ですと、特別に保護されなければいけないような場所、国内移動についてはそういうところがリストされて、それに対して今度はリスク評価の項目というものがあって、その3つを組み合わせた形でリスク評価がされるというふうに理解すればよろしいのでしょうか。この対象種というところで、最初にもう、こういうものに対してリスク評価するということを絞るという意味なのですか。ちょっとその辺が私は十分理解できていないので、お願いいたします。

【岩槻委員長】 それでは事務局の方からお願いします。

【事務局】 ちょっとわかりにくい説明で大変申しわけございませんでした。資料の3−6のところに書いていますのが、まずそのリスク評価として扱うものが何なのかということで、要するに入り口に入ってくるのが何なのかというあたりについて考え方を整理させていただいたというものです。リスク評価を考える上では、その生物の種が何なのかということと、それから実際に利用する、あるいは管理をする、それの形態がどうなのかという話。それから導入をしようとする先がどれぐらいのレベルのその生物多様性を持っているのかと。大きくいえばその3つぐらいの観点から選ぶことになろうかと思うのですけれども、その入り口をどうするかということについては、やはりその生物の種でもって選んでいくというか選別をすべきであろうというふうに考えています。残りのその管理の状態ですとか、あるいはその持って行く先がどうなのかというのは、そのリスク評価のその評価なり審査をする手順の中で、その考慮をする要素ということで考えていくべきかなというふうに考えております。したがってご質問にありました要注意地域とかというのは、そのリスク評価をする際に持って行くところがその要注意地域なのかどうなのかというあたりでちょっと判断をしていくという、そういう要素というふうに考えております。

【岩槻委員長】 よろしいですか。

【加藤委員】 すみません。そうするともう一度確認なのですけれど、どんな生物を導入するときにもリスク評価が必要になるということではなくて、あらかじめ入り口としてリストされたものを導入するときにリスク評価が必要になると、そういう仕組みということですね。

【事務局】 はい、それはおっしゃるとおりです。ただ、その入り口に入るものとしてこの資料にありますタイプ1、タイプ2、タイプ3という、この3つに分けて何が対象になるかということを特定していくということになると、そういう考え方でございます。

【岩槻委員長】 鷲谷委員どうぞ。

【鷲谷委員】 タイプ3の中の下の方に例が挙げてある中で、哺乳類、鳥類、爬虫類、両生類、魚類、昆虫類において想定というのは、タイプ3はこのぐらいの分類群に限るという意味なのでしょうか。

【事務局】 タイプは3つありますが、そのタイプ3のところは今までの事例等から見まして、我が国に導入をした際に生物多様性への影響が生じる可能性がある綱について全種を対象に含めるべきということを考えて設定したものです。言ってみればタイプ3のところはいわゆるニュージーランドにあるようなホワイトリスト方式に沿ったような考え方なのかなというふうに考えております。

【鷲谷委員】 その類において想定というのはどういう考え方なのですか。

【事務局】 ですから哺乳類という。

【鷲谷委員】 例えば植物などでも上の生物多様性に対する影響が生じる懸念の大きいもので、タイプ1、タイプ2でないものもある可能性もありますよね。でもそういうのはとりあえずは想定せずに、こういう主に動物ということなのでしょうか。

【事務局】 我々のその認識がもし間違っておればご指摘いただきたいと思うのですが、こういった動物に比べますとその植物というのが非常に絞り込みといいますか、その辺不確かなものですから、なかなか植物全体でぽんとおいていくのが難しいのかなというふうに考えまして。まずその動物の方であれば類あるいはその綱というまとまりで対象としていくという考え方ができるのかなというふうに思ったものですから、とりあえず植物についてはここに載せなかったのですけれども。

【岩槻委員長】 どうぞ、黒田課長。

【黒田野生生物課長】 先ほどの加藤委員からのご質問に対するお答えの少し補足と、今の鷲谷委員からのお話に対して少し補足をさせていただきますが。現在その移入種をどういうふうに取り扱っていこうかと考えるときに、先ほど来何回も出ておりますカルタヘナ議定書の担保国内法と、カルタヘナ法と最近では呼んでおりますが、これを大変意識しておりまして、この新しい法律の中で生物の定義というこの法律においてという、カルタヘナ法における生物の定義ということなのですが、ウイルス、ウイロイドも含むということで、何でもかんでもと書いてありまして。同時並行で進んでいる制度の中で非常に広い生物という概念が採用されている。リスク評価という意味ではカルタヘナ法も恐らく移入種の制度も同じようなものになっていくであろうと。そういうときに何でもやるのだというと、実際その移入種としての評価というのがなかなかできないというものもあろうということで、ある程度限定をしていく必要があろうかということで、生き物全部投網でとるのではなくて、あらかじめこういうものですというのをお示ししたのがタイプ1からタイプ3というものでございます。タイプ1、タイプ2については、怪しげな、もう影響が出ているのが非常に明白なもの。あるいは国外で出ていて日本でも起こる恐れの高いものというのがタイプ2でございます。それに対してタイプ3は、ここに書かれている、これは動物だけなのですが、こういうものについては非常に、こういうものが環境中に放出されて影響が出たときに非常に大きな影響が出る恐れがある。例えばその食物連鎖の中でかなり大きな位置を占めるとか移動性が高いとか、そういうことでこういう分類群につきましては高レベルで、ここに含まれる種全種ということで考えていけないだろうかということを思っております。それに対しましてこれに相応するものとしては維管束植物がなぜ並んでいないのだと、こういうご疑念かと思うのです。維管束植物全部やるとちょっとこれは大変かもしれないということでございます。

【岩槻委員長】 鷲谷委員どうぞ。

【鷲谷委員】 では、タイプ3ではなくてタイプ1や2に、種としていますけれども、それを少し似たようなものというのは同じような影響を与える可能性がありますよね。ただ、今までは利用されたことがないのでそういう問題が起こっていないのだけれども、非常によく似ているので問題が起こりそうだというものぐらいは、例えば入れるためにこの種のところを弱め、それに近縁な種とか生態的によく似ている種とかというふうにすれば大体はカバーできるのかなと思いますけど。

【岩槻委員長】 何かもうちょっと具体的に例えばこういうようなものというのが。

【鷲谷委員】 だから種としているのですけれども、種やそれに近縁の種とか、生態的に類似した種というものをさらに加えればいいと思います。これを可能性のある種というふうにしてしまうと、もう事例があるということが前提になってしまうので、事例があるものに似たものは怪しいというふうに考えましょうという姿勢の方がいいのではないかと思います。

【岩槻委員長】 山岸委員どうぞ。

【山岸委員】 同じことで質問なのですが、今資料3−6が問題になっているのですよね。これは資料の2−4のタイプと何か関係あるのですか、ないのですか。

【事務局】 資料2−4というところ、これは対応方針の中に示されたカテゴリー図に若干手を加えております。対応方針の中ではT、U、V、WというところにU−a、V−a、W−aというところを加えただけだったのですが、この図はその真ん中辺にちょっとグレーのところがありまして、生物多様性に影響を及ぼす程度が不明なものというのが書かれております。この部分がちょっと手を加えた部分なのですが。言ってみればその一番下のそのaと書いてある部分、これが資料3−6でいうタイプ1に当たる部分かと思いますし。U−a、V−a、W−aのところですね。
 すみません、失礼しました。タイプ1は我が国の各地域の生物多様性に対して影響を及ぼしていることが確認されているということですから、我が国に入っているということですので、資料の2−4のカテゴリーというところのU−a、V−aに当たります。それからタイプ2といいますのは、国外において顕著な影響が確認されているという種ということで、言ってみればまだ入ってきていないということですから、これはW−aというところがタイプ2になろうかと思います。そのタイプ3といいますのがこのグレーの部分、生物多様性に影響を及ぼす程度が不明な部分と、そこに当たろうかと思います。色分けの部分の大きい小さいはちょっと別といたしまして、考え方としてはそういったものです。

【山岸委員】 ということはリスク評価を一番必要としているのは、今のグレーのところということになるのですか。全然よくわかっていないのですけれど。

【黒田野生生物課長】 タイプ1、タイプ2というのはかなりその影響を既に与えているか、与えそうだということで、これをちゃんとどう使うのかによって影響予測をするという意味合いは1つ大きなものがあろうかと思いますが、やはりそれだけでいいのかということを考えまして、やはりその影響が起こりそうなところは、それこそこの2−4の図の色ではございませんがライトグレーであっても、やはりチェックしていくことが重要なのかなということで資料3−6のような形でまとめさせていただいています。

【岩槻委員長】 よろしいですか。阿部委員どうぞ。

【阿部委員】 生物多様性の方の観点、その理念からすれば、基本的には外来の生物はすべて含まれるべきもの、そういう基本が一番最初になければいけないだろうと思うのです。その中でタイプ分けをしたわけですけれども。ですからそこのところを皆さんどういうふうにお考えになっているのか。それはその評価が今すぐにできないものがたくさんあるはずなのですよね。多様性保護条約というのは、保護という観点は、とにかく我が国の土着の生物を守るわけですから、入ってくるものはどんなものが入ってきたって本当はよくないはずなので。そこのところの基本をきちんとした上でそのタイプ分けを考えないと、将来、もう既に今問題が起こっているわけですけれど、もっと厳しい状況になると思いますので、そこのところをやはりきちんと議論をしておいた方がいいと思うのですが。

【岩槻委員長】 細谷委員どうぞ。

【細谷委員】 それと関連するのですけれど、先生がおっしゃったのは生物多様性という視点ですけれども、行政という視点で考えますと、この対象が基本的には生物多様性、純生物学的に近いところですけれども、そのタイプ分けをするときに行政的な視点。つまりとりわけ農水省との仕分けですね。このまま評価をしていますと、最終的にその異なった農水省のようなところとのすり合わせが可能かどうか。徹底的にやってしまいますと、とりわけ農水の中で水産庁は環境放出を前提とするような業務がかなり根幹にかかってきますから。ですからその辺、このタイプ分けをそのまま進めていきますと、農水は農水、環境省は環境省というようなことになるのか。あるいは事務局が将来的にはある程度の整った段階で省庁間のすり合わせをするのかどうか。ポイントとなりますので、ちょっとその辺を伺った上で議論を進めてはどうでしょうかね。

【岩槻委員長】 課長からどうぞ。

【黒田野生生物課長】 こういう仕組みを動かすためには、事実上その国民に対して義務を、1つの新たな義務を生じるということになりますので、そうなりますと仕組みとしますと法律ということになっていくのだろうと。そうすると環境省の法律があって農水省の法律があってというわけにもいかないので、当然農水省、これもその必ずしも水産庁だけではございませんで、植物の関係では農水でいう生産局というところであるとか、あるいは林野庁であるとか。そのユーザーという面で見ますと、いろいろその公共事業をやって緑化をするときに移入種を使うというようなケースが非常に多くございますし、産業として見ても、それこそ牧草を使うということもあると思いますので、いろいろなところに関係はしてくるわけですが。最終的にはというか、かなり早い段階ですり合わせは行っていかないといけない。ただし、本日お見せした資料につきましては、私どもがこうやりたいというものをあらわしたものでございまして、これをすりあわせてきょうお出ししているものではないということは申し上げておきたいと思います。

【岩槻委員長】 よろしいですか、そういうことで。鷲谷委員どうぞ。

【鷲谷委員】 植物を国外から持ち込む場合なのですけれども、種で持ち込む場合と生きたまま持ち込む場合とでは、すごく大きく状況が違うと思うのですね。生きたままだと必ず何か土壌なり培養するためのものがついてきます。その中にいろいろな微生物だとか昆虫が入ってきて、小笠原で何か変なプラナリアが今ふえて問題になっていますけれども、それも植木を移動するときに入ってきたのだろうというふうに言われているのですね。そういう生きた植物のときは、その植物自体が外来種として問題を起こすかというよりも、だから意図的になるか、それは非意図的になるのですかね。でも生きた植物を入れない限りはそういうことは起こらないと思うので、どっちに入れたらわからないですけれども、そういう問題も意識しておいた方がいいかもしれません。

【岩槻委員長】 何か事務局からコメントありますか。

【事務局】 おっしゃるとおりで、そうした現象があることは承知しておりますので、これから具体的に組み上げていく中でちょっと考えさせていただきたいと思います。

【太田委員】 今のと関係あるのですけれど、私が見て回っている範囲の沖縄でも、何か明らかにこれは、余りわかったようなことを言ってはいけないのかもしれないのですけれども、例えば外から持ってきたヤシの仲間の種類の中に入っていたのだろうなと思うようなものとか、結構樹木の特に移動にあれしてはいろいろなものがひっついているのですね。そういうものも何かものすごく実際現場で検疫の様子とか伺うと大ざっぱなのですね。特に外から植物を持ち込む場合、土はそれでもある程度気を使われているのだけれど、その植物体そのものに隠れる場所がいっぱいあって、そういうところにものがいろいろいるのはちょっと問題になっているという気がしますね。
 それからちょっと話がずれるようなのですけれど、このアセスメントをどうするかということで議論が進んでいるところで、ちょっと話がずれるようにも思うのですが、このオーストラリア、ニュージーランドのあれを見ると、その実際に例えば許可を下ろした後で事後チェックみたいなのが同時に入っていますよね。それがどれぐらいできるかどうかで、そのアセスのリスク評価の方もやはり変わってくると思うのですよ。私としては何かすごく象徴的な例で、タイワンザルの問題で、あれは例えば今下北半島や和歌山の辺でふえて、交雑まで起こして大変な問題になっていますけれども。例えばああいう例を防ぎとめられなければ、結局のところ余り法的に条件をいろいろつけてもどうしようもないという気が個人的にはしているのですね。つまりどういうことかというと、あれだって少なくともペット条例、猛獣条例というところでは既に規制の対象になっていたはずなのですよね。だけど結局動物園が破産した、もう経営者がいなくなった、どうでもいいということになったときに、ぽんとああいうものが放逐されてああいう状態になるというのは、結局後々のそのチェックということが問題になって、これは途方もなく難しい問題だと思うのですけれども。そのあたりが入ってくるかどうかで、かなりそのリスク評価の姿勢が変わると思うのです。入ってしまったら後は全部成り行きまかせであれば、とにかくもう最悪の事態を想定して常にリスク評価をしなければいけないと思いますし。最悪ふえてしまった場合、もう責任当事者が破産状態で、例えばその後の経費について問えないような場合、行政がそれだけのことができるかどうか。そのあたりの問題がやはりかなり大きいと思います。
 それからもう1つは、これはオーストラリア、ニュージーランドの例がどうなのか私はよくわからないのですけれど、例えば持ち込んだ場合にふえる可能性があるかどうかという評価に関していうならば、それが例えば日本国外から日本国内に持ち込む場合に、日本のどこかのエリアでは少なくともふえる可能性があるという見方をするのか、それとも何か持ち込まれた場所を例えば東京なら東京で使用しますというような話の場合、その東京エリアでふえる、個体群を形成する可能性があるかという、どっちの見方をするか。例えばオーストラリアなんかだと乾燥帯から湿潤熱帯からいろいろな環境がありますよね。そういうときに外から持ち込まれるものが定着する可能性を評価するときに、そのすべての環境を考えてやるのかどうかですよね。それはそのもう1つ話がややこしくなるようなのですけれど、その国内での移動の問題と連動しまして。国内でもまた等価に移動に関して規制を設けるようなことを考えているのであればそちらにバトンタッチして、実は小笠原以外の東京都に持ち込んだけれど小笠原にも持って行きたくなったと。そのときにもう一回チェックが入るかどうかと。それで入るかどうかでまた評価の仕方も変わってきます。そのあたりのことを基本的に今どういうふうに考えられているか、お聞かせいただければと思います。

【岩槻委員長】 ではお願いします。

【事務局】 2つ、チェックが入ってくるかどうかでリスク評価の姿勢が変わるという話。それから持ち込む場所、それの考えかがどうなのかという、その2点かと思いますけれども。両方ともリスク評価の評価、あるいは審査をする際の1つの要素かなというふうに思っています。先ほど、その生物の種以外に持ち込む先の状況であるとか、その管理の状況、それが評価の要素の1つであるというふうにご説明したのですけれども。まさしく今おっしゃった例はそれに当てはまるかと思うのですけれども、生物を輸入するときに例えばその流通ルートに乗せてしまいますと、例えばペットを輸入して後はもう不特定多数のだれに小売りですね、販売になるのかわかりませんというふうな状況であれば、もちろん日本全国を対象にして考えなければいけないということになるかと思いますし。そうではなくてもう一定の場所でちゃんと管理をしますと、もし要らなくなったらこういうふうにしますというところまでしっかりと書かれているのであれば、その導入する場所だけを限ってそのリスク評価を行っていくと、そういうやり方になろうと思います。したがってそのリスク評価の姿勢といいますか、そのリスク評価の仕組みの中に今おっしゃったような観点を入れ込んで、実際その手続を行っていきたいというふうに考えておりますけれども。

【岩槻委員長】 前半で質問をされていた、それにもかかわらず拡大して非常に害を及ぼすというようなものが出てきた場合はどう考えるのかという。その考え方によって評価というものの基準の厳格さというのが変わるのではないかというご質問だったと思うのですが、その件はいかがですか。

【事務局】 それは評価項目の1つの中に入ってくるかと思いますが、定着をするかどうか、それから増殖をしていくのかどうか、それがどれぐらいふえていくのかどうか、そのあたりが1つのリスク評価の評価項目に入るということで、そこで判断をすることになろうかと思いますけれども。いろいろなそのパターンが考えられますので、リスク評価のその評価項目の一覧表だけちょっとお出ししましたけれども、そこにもっと加えるべき視点があるのであれば、ぜひご意見をいただきたいと思います。

【大塚委員】 こういう聞き方をするといいと思うのですけれど、多分許可をした後、何か問題が起きて広がっていってしまって悪さをするようになってしまったというケースについて、カルタヘナ法でもそれは多分問題になっていたと思いますが、措置命令か何かかけて罰則をつけてやるのでしょうが、今、太田委員がご質問をなさったように、当事者が倒産して何ともならなくなってしまったようなときに国がやるのではないかと私は思いますが、多分それは法律には入っていないのだろうと思うのですけれども、その辺はどうなっているのでしょうか。

【黒田野生生物課長】 まさしく大塚先生からお話のあったとおりで、カルタヘナ法ではいろいろなその事後措置の措置命令の規定を設けておりまして、例えば工場で何か事故が起きて、それまでタンクの中で使っていたものが外に出てしまったとか、そういうようなときには措置命令をかけることができます。あるいはそのカルタヘナ法で1つの特色としてありますのは、その環境放出をする第1種使用というふうにカルタヘナ法で呼んでいますが、こういうものに関してはどういうふうに使いますという使用規定というものを添えて、それで主務大臣の承認を得ると、こういう仕組みになっているところでございますが、この承認に関して、その承認したときに予想することができなかった環境の変化があったり、あるいは承認したとき以後に科学的知見の充実により承認を受けた、そういう科学的知見が充実して、やはり1回承認しているのだけれど、生物多様性影響が生ずる恐れがあるという場合には、承認した使用規定というのを主務大臣が変更することができるというような、事後措置というものは考えております。ただし、やってしまった人が倒産してしまったというところまでの具体的な想定はございませんが、現に移入種に関してはそういうことで経営者がいなくなってしまって、網が破れてサルがどんどん広がっているというような事例がございますので、これから制度を具体的に考えていく中で、その辺もこの制度の中にどういう形で織り込むか、そういう事態を念頭に置いて具体的に検討していきたいと思っています。
 それからもう1点、太田委員からご指摘のありました、どこかでふえる、定着する恐れがある。国内のどこかで定着する恐れがあるものについては全部はねるのかですね。あるいは、特定地域でそういう場合については許容していくのかというようなご質問もございましたが、カルタヘナ法についてまた横並びでご説明しますと、カルタへナ法は結局最終的には輸入時のチェックとかという形ではなくて、使用をするときにあらかじめ承認を受けなければいけないということでございまして。それは例えば輸入して国内で使うというときもそうですし、国内でつくって使うというときもそうですし、そこはちょっと今まで私どもも移入種に関して水際水際というようなことを言っていましたけれども、そういうものとは違う形でカルタヘナ法ができておりますので、こういうものも参考にというか、1つの直近の例として考えていかないといけない。そういう例えば使用という概念を使うことによって、在来種はちょっとまた別の話になってしまいますので、国外、非在来種と言います、いわゆる移入種が入ってくるときに国境を越えてくるものだけではなくて、使用をコントロールするというような考え方に立てば、国内で使うことに関してもチェックをすることができると、こんなふうになると認識しておりまして、これも1つ使うことも考えていきたいと。まだ、そのどっちと心を定めてはいません。そういう状況です。

【太田委員】一言だけ、くどいようですけれど。外来種の方を鷲谷先生、村上先生でまとめられたときに、私なりにちょっと、昆虫は全く、昆虫、植物は書かれていないのであれなのですけれど。脊椎動物の部分だけで自分なりに算定してみたのですけれど、最初から意図的導入というふうにここではカテゴライズされていますけれども、意図的導入の中で最初からマングースのように放すことまで考えて意図的導入されたものというのは、実は意図的導入の中のどう多く見積もってもその2割強なのです。あとの、では7、8割というのは原因がわかっているものの中での7、8割なのですけれども、それは全部想定外で逃げているのですね。ハブ酒をつくるために持ってきたハブが野積みしているうちに穴が開いていて箱から全部逃げ出したとかそういうことで、その例がまさに下北のサルに対応できるものでないと、本当に絵にかいたもちになると思いますので、そこのところはでも本当に考えてください。

【岩槻委員長】 それでは関連することで。

【大矢委員】 今の下北のサルの件なのですけれども、あれはお土産物屋さんが買っていまして、バイパスができてお客さんが来なくなってしまったので店を閉鎖する。そのときに逃がしてしまった。意図的に逃がした。私どもは青森県庁から以来がありまして、捕獲をしてくれないかという話があったのですが、山の中に入ってしまって、とてもではないけど捕まえられるような状況ではないのでお断りしたという経緯があるのですが。あれについてはペット条例以前でございました。現在はご案内のようにペット条例、それからワシントン条約、それから動愛法、動管法が改正になって動愛法になっておりますので、こういったような条例をにらみながら、その特定、それからリスク評価をしていかないと。それから先ほど農水の話もございましたけれども、今、鳥類に関しては西ナイルウイルスの問題でアメリカ、カナダは4月1日から輸入規制に入っている。そういったようなものもにらみながら立てていかないといけないのではないかなと、そんなふうに思います。

【石井委員】 やはり3−6が私は大変気になっておりまして、昆虫をやっているものですから、こういう甘いものではないのではないかというのがまず根本的に思うのですけれども。鷲谷委員も言われたように、私はニュージーランドのやり方が基本的にはいいと思います。それでニュージーランドの例のあのフローを見ていただけばわかるように、そのメインラインは基本的に全部禁止するか評価するかということになっているわけですね。多分外来種の管理の根本原理というのは、入れるものはすべてまずブラックと考えて、その中で本当にブラックのものは禁止生物として外して、灰色のものに関しては評価をして、本当に安全だというのが一部入ってくるぐらいの感じというふうにしておかないと、太田委員とかいろいろ述べられているようにいろいろ問題が起こるのではないかというふうにまず思います。
 それでこの表、3−6の表についてですけれども、これは鷲谷先生が言われたことですけれども、昆虫の場合というのは分類がおくれているということもありまして、また分類学者によって種の概念というのはもちろん違うわけでして、この種と書かれても論争のもとになるだけで、入れる場合には特にあてにならない概念だと私は思います。それでタイプ1、タイプ2のような場合に具体的に私言いますと、その種と書いてあるやつに尻尾をつけて、種及びその近縁群とか何かそのように拡張しておかないと。その近縁群などはすごいあいまいと言えばあいまいですけれど、ちょっと恐いなというふうに思います。このタイプ1、タイプ2というのは先ほど私が言った多分ブラックリストなのではないかと思うので、これは初めからリスク評価する以前にはねるところなのではないかと私なんかは思ったりしております、実は。タイプ3に関しては灰色ということなのだと思いますけれども。これをその哺乳類、鳥類とかそこに書いてあるものだけに限定するのは、やはり鷲谷委員と同様、大変危険だと思います。具体的に私提案しますと、例えば1行目の食性、交雑性、移動性の後ろに、さらに寄生生物、あるいは微生物の持ち込などのリスク、その可能性等から見てぐらいにすれば、その当該生物だけではなく、そいつが付随的に持ってくるものというのも入れておかないとちょっと問題になりそうかなというふうに思ったりしております。以上です。

【黒田野生生物課長】 今のお話の中で、鷲谷先生のお話もそうなのですが、その近縁群というのがどのぐらいのものかと、いろいろなケースがあるのだろうと思うのです。分類がですね。

【鷲谷委員】 分類群ごとにまちまちなので、あいまいにしておいて、それを分類群ごとの専門家の判断にゆだねるような感じがいいのではないですか。

【石井委員】 あいまいでなければ、もうブラックではねてしまうのですけれどね。あいまいにしておいて、それに入るかどうかを議論するぐらいの。

【鷲谷委員】 種というのは、あいまいな概念だと思うのです。

【黒田野生生物課長】 種は法律的にもありまして、余りあいまいと言っていただくとちょっと野生生物課長もつらいところでございますが。オーダーとしてこれは例えばというような意味でいいのですが、科というのは随分広いのかなというふうに思っております。例えば属とかそのぐらいなのかなというイメージを持っているのですが。あるいはその辺はいろいろな大きな科があったり、小さな科があったりということもありますが。

【鷲谷委員】 分類群ごとに決めるというのは。

【石井委員】 例えば昆虫にゾウムシの仲間というのがいますけれども、多くは単位生殖をするのです。それでいろいろな農業害虫が入っていますけれど、イネミズゾウムシというのはメスだけしかいなくて、メスがメスを産む形でふえていきますので、一匹入っただけで日本全国に広がってしまったわけですね。10年で日本を制覇しましたけれども、そんな感じの、ゾウムシというのはそういうものが多いというのは初めからわかっているわけでして、相当広い概念になるグループもあり得るというふうに考えたりしていますけれども。

【細谷委員】 先生がおっしゃるようにいろいろなレベルがあると思うのですね。太田先生も多分お話になると思いますけれども、トカゲの場合にはクローンの問題であるとかですね。今おっしゃったように個体のお話でも、魚でもギンブナは全く先生と同じで、中国のメスのギンブナが一匹入ると霞ヶ浦で随分今危うくなっているわけですが。ここの場合は問題はもちろん生物学的な課題もあろうかと思うのですが、いかに一般化するかということだと思うのですよね。ですからそれが種及びそれに伴うクローン及び亜種、個体群とかいったところで、行政の通りは悪いですし一般的ではないし。ですからここはもうどうでしょうね。生物と言っても何となくあいまいですしね。くくりようがないわけですから、私は落としどころは種でいいのではないかと思います。ですからそれに伴っていろいろな附帯条件をつけるとか。一般的な用語としてない以上は、非常に難しいのではないかなという感じがいたしますね。

【鷲谷委員】 群だったらどうでしょう。種群にして分類ごとのその、広く。やはり種と言ってしまうと、もうその学名のものだけというふうになったら、余り機能しなくなってしまうと思うのです。せっかくこれだけのタイプ分けしても。

【細谷委員】 これは新たにネームがつくのです。学名というより。

【鷲谷委員】 学名はつきますよね。

【黒田野生生物課長】 これまでのその種の保存法、あるいは鳥獣保護法のその種なりその範囲の決め方というのは、不思議なやり方ですがラテン名をカタカナで記載するということで表をつくっております。

【岩槻委員長】 その辺が研究者サイドの考えることと行政サイドとの違いというのが大体、鷲谷委員も先ほどおっしゃっていましたけれども。

【鷲谷委員】 いい考えが浮かびました。ここのところに種及び種群としておいて、それぞれラテン語のカタカナ名が出ますよね。それに応じて、及びその同属とか同科とか適切な範囲を決めて、種ごとに。

【岩槻委員長】 具体的な種ごと。リストに挙がった具体的な種ごとにですね。

【鷲谷委員】 リストで。

【黒田野生生物課長】 そこはいろいろな工夫がございまして、従来も何々科全種とか、何々属全種というような言い方もありますし、亜種何とかを除くというような表現の仕方も。そういうもののやり方は私ども得意でございますので。

【鷲谷委員】 そういうふうにするにしてももここは種にしておいていただいていいのですか。

【岩槻委員長】 いや、その場合にはやはり種及び近縁群の方がよろしいですよね。ここでは。

【黒田野生生物課長】 ここは別に法律上の書き方ではございませんので、何を意図するかという書き方が。どういう書き方が一番いいかということを書けばよろしいと思っておりまして。あと制度的に最後まとめるときは、いろいろな種を基本として、それは種群を指すときには何とか属全種というような書き方もあります。こういうことでございます。

【鷲谷委員】 ここは影響が確認されている種とはっきり書いてあるので、そうすると種及びその近縁の。

【石井委員】 種だったら禁止種なのです。対象ではないのですよ、リスク評価の。リスク評価するためには、やはりその仲間かどうかを。同じような影響であるかどうかを評価するのだと思いますけど。

【太田委員】 種という形で例えば一度許可が下りてしまうと、その学名を冠したものに関しては、それで許可が下りたという形で扱うことになるのですかね。例えば、その生態的の競合して排除するような性質のものというのは、例えば広域分布種なんかでは生物学的にはどの種概念を持ち込んできてもまず間違いなく1つの種なのだけれど、競争する能力は全然違ということは十分あり得ると思いますし。それから例えばその疾病を持ち込むかどうかということに関しては、産地が違えば全然リスクが違うと思うのですよね。その辺まで考えなければいけないわけですから、どうなのですかね。その出されたものについてもう一度審査すべきかどうかということを、手早くチェックするような何か委員会なりシステムなりを環境省さんが考えるべきなのではないかなと思うのですけれど。何かとにかく種として許可が下りてしまうと、もうどこからどういう性質のもの、その種であればどういう性質のものを持ち込んでもいいというようなものになってしまうと大変怖い気がするのです。

【岩槻委員長】 いずれにしても、その種というものが今生物学的な知識でわかっているだけでは判断できないということも、その研究の進み具合によって始終チェックする必要がありますし、そういうそのシステムはやはり考えていく必要があるかもしれませんね。何か事務局の方から。

【黒田野生生物課長】 ここでは種としか書いていないのですが、例えば種・亜種と書くべきだったかもしれません。種の保存法などでも種の保存法の条文でいう種には亜種、変種を含むというふうに書いてありますし、実際の運用としましてはワシントン条約との対応もございますので、種の保存法に関しましてはワシントン条約等の対応もございますので、個体群ごとに、これも自然の個体群というよりは、アフリカゾウなんかがそうなのですが、ナミビアの個体群ということで、それは本当に生物学的な地域個体群と多分ちょっと違うのだと思うのですが、その国にいるゾウという意味合いだと思いますが、そういうような扱い方もしておりますので、その辺もどういうふうに扱っていくのが一番今起こっている、あるいはこれからさらに拡大をする恐れがある問題に対応するためにどういうやり方がいいのかというのも含めて検討していきたいと思っております。

【石井委員】 ちょっと今聞きながら思っていたのですけれども、レッドデータブックとか、それからワシントン条約なんかの場合には狭めにした方が私はいいと思うのですね。特定のところから、この個体群は行かないよという形で。法律で扱う場合ですけれども。こちらの場合は先に私言いましたように、広目に広目にとった方がいいのではないかと。とにかく評価の対象ですからね。と思っているのですけれども。

【岩槻委員長】 それは先ほどからの何人かのご意見もそういう線だったと思うのですけれども。種というのを狭い意味での種に限定しないで、リスク評価をする場合には十分というぐらい広げた方がいいのではないかというご意見、その線だったと思うのですけれど。

【小林委員】 植物の面で、もしお答えを言っていただければありがたいのですが。資料の3−2の中に生物の導入計画というふうにあります。使用計画。これはこれから国内に意図的に持ち込もうとする新しい植物という意味合いでとったらよろしいのでしょうか。
 そして資料の6の方では、タイプ1の中でも既に影響を及ぼしているとか確認されているという言葉がありまして、既に害の出ているものも全部これからチェックするのだよ、評価するのだということなのか、資料の3−2のように新しく入るものというふうな見方をしたらいいのか、この資料の2つの分け方を教えていただければありがたいのですが。

【岩槻委員長】 事務局の方からお願いします。

【事務局】 使用計画といいますのは、要するにこれから持ち込もうとするものですけれども、既に入った種は対象外かどうか、そういう意味でお聞きになっていますか。それとも。

【小林委員】 そういうことです。

【事務局】 そうですか。そうではなくて、これからちょっとまだ検討させていただきますけれども、全く同じ種で、全く同じ利用形態で、全く同じ場所で使いますという場合にまで何回も何回も同じリスク評価をしなければいけないのかどうか。その場合の判断が1つあるかと思いますし、既にもう日常的にといいますか、既に入っていて、もう身の回りにありふれた形であるようなもの、そういったものまでリスク評価をするのかどうか。その2点になろうかと思いますけれども、それについてはどういう形にすべきか。確かに1件1件するというのは合理的ではありませんので、対象外とすべきではないかというふうな考え方もあろうかと思いますし。既に身の回りのある非常に親しまれているような種であれば、それは対象外としてもいいのではないかという考え方もあろうかと思います。それは場合場合によってやはり変わってこようかと思いますので、これからではどういうことであれば対象外としていいのかとか、その辺はちょっと検討をしていく必要があるかと思います。
 資料3−6の方のこのタイプ1のところ。これは既に入っていて影響を及ぼしている種ということですから、もう既に入っているものというお答えでいいのでしょうか。

【岩槻委員長】 よろしいでしょうか。

【大塚委員】 基本的なことで多分無理だと思うのですけれど、でも一応申し上げるだけ申し上げておくということですけれど。先ほどからいろいろご議論があって、結局タイプ3のところについては、本当はホワイトリストの方が多分いいのだろうと思うのですね。でもできるわけないので無理だということなのだろうと思うのですけれども、多分、化学物質なら化学物質審査法なんかは、一応全部やるつもりでいて、しかし確かに20年たっても30年たっても全部できないで今回も改正になるわけですが。そういう理想を高く掲げて少しずつやっていくという方法をとられるのか、理想はちょっと置いておいて実現可能なところからかなり少ない数についてとにかくやっていくのかという、そういう立場の違いなのだろうと思いますけれども、多分、日本の今までのやり方だと後者をとることが多いので、それはそうなのだろうという感じがしますけれども。なかなかこの点は実は判断が難しいところではないかということだけ、ちょっと申し上げておきます。一般的な話で申しわけありません。

【黒田野生生物課長】 タイプ1、タイプ2はどちらかというとブラックリスト方式なわけですが、タイプ3は限定された範囲なのですが、ホワイトリスト方式としてできないだろうかということにチャレンジしている、チャレンジしたいと。こういうことです。

【岩槻委員長】 まだまだ議論があるのかもしれませんけれども、この件につきましては今のことを頭に置きながら、次回はヒアリングで勉強をしていただいて、それで第4回目に大体ここでの意見をまとめるという方向で進めたいと思うのですけれども。ただ、きょうの議論の中から幾つかのポイントをちょっと整理をさせていただけた方がいいかと思うのですけれども。余りここでは議論が出ませんでしたけれども、カルタヘナのときには利用が封じ込めの利用だけで開放系というのはむしろと言いますか、その2つを両面から考えていたということなのですけれども、ここでは特に封じ込めに関しては議論がどなたからもご発言がなかったのですけれども。例えば研究用の試料なんかでブラックリストに載ったものでも利用したりするようなものがあるというようなこともあると思いますので、そういうものをどうするかというのは多分考えないといけないのでしょうけれども。ただここではそういう封じ込めに限定しないで、むしろ意図的に持ち込んでそれが開放されるというのがむしろ対象になるという。そこまで広げて対象にするということで議論を進めさせていただきたいと思います。そういうことをまず確認させていただくというのが1点と。
 それからリスク評価の対象種は今も最後のところでも議論になったところですけれども、これはブラックリストに載るものに限定しないで、技術的に可能な限りグレーゾーンからさらにホワイトのものまで、できるだけ広くチェックするように。特にブラックの種には種という限定をしないで、むしろ種群というような考え方で、今は色はついていないけれどひょっとしたら色がつくかもしれないものについても慎重にチェックをしていく。それが技術的にどこまで可能かということは今後検討が必要なことだと思います。そういう方向で詰めていただくというのが第2点。
 それからもう1つは、最初のうちに議論があったことですけれども、この委員会は原則的には生物多様性への影響を議論するところなのですけれども、既に議論の中でも出てきましたように人体への影響だとか、それから飼育・栽培動植物に対する影響だとか、そういうものに対する影響も無視はしないという。それもある場合には含めて考えるという。だから、特にそういう点に関しては環境省だけではなくて、他省庁との調整が場合によっては必要になってくることがあるので、そういうことは事務局の方にもお願いするということで。主たる対象は生物多様性に対する影響なのですけれども、それだけに限定した議論というのはほとんど不可能であるというのが、今までの議論の流れだというふうに思うのです。
 事務局の方も含めてそういうふうに整理をさせていただいて、きょうの議論をそういうふうに整理させていただいてよろしいでしょうか。
 では、そういうことで、それを踏まえて次回はまる一日になりますけれども、実例についてじっくり勉強をさせていただきたいということです。
 大体予定の時間も近づいてきたのですが、その他のところで事務局から何か。
 それではスケジュール等について。

【事務局】 それではスケジュールの確認をさせていただきます。資料の1−2ということでお配りをいたしましたけれども、審議スケジュール及び審議事項ということで、次回は第3回の小委員会になりますが、4月15日にヒアリングを行いたいというふうに考えております。ヒアリングを行う方々非常に多数になります。基本的には15分のプレゼンテーションをしていただいて、その後10分間の質疑応答みたいな形で考えておるのですが。大体10時半ぐらいから始まって夕方5時ぐらいまでかかるかなというふうに考えております。ぜひ、よろしくお願いをしたいと思います。
 それと第4回なのですが、しばらく前にあわせて皆さんのスケジュールを確認させていただいたのですけれども、5月27日がご都合よろしいようでございましたので、5月27日で考えさせていただきたいというふうに思っております。
 それとあと、お手元の方に6月のスケジュール表についてちょっとお配りをさせていただきました。6月の9日から7月4日までということで、午前、午後の別にご都合のいい悪いを知らせてファクスでお送りをいただければというふうに考えております。これについては4月の10日までのご返事をいただけますよう、よろしくお願いをいたします。スケジュール関係は以上でございます。

【岩槻委員長】 委員の方からどなたかこの際、何かご発言というのはございますか。
 特にございませんでしたら、課長からは何か。
 それでは、きょうの委員会はこれで終わりにさせていただきます。どうもありがとうございました。