■議事録一覧■

中央環境審議会野生生物部会
第1回移入種対策小委員会
会議録





 環境省自然環境局

  1. 日時   平成15年2月28日(金)10:00〜11:50
     
     
  2. 場所   新宿御苑インフォメーションセンター
     
     
  3. 出席者 
     
    (野生生物部会長)  岩槻 邦男        
    (委員)  鷲谷 いづみ        
    (臨時委員)  阿部  永    岡島 成行    大塚  直
     加藤 順子    児玉更太郎    小寺  彰
     山岸  哲        
    (専門委員)  石井  実    太田 英利    大矢 秀臣
     小林 正勝    細谷 和海    
    (環境省)  黒田野生生物課長        
     福井総務課長        
     笹岡国立公園課長        
     河本補佐        
     山岸補佐        
     
      
  4. 議事

    【山岸補佐】 予定の時刻になりましたので、中央環境審議会野生生物部会移入種対策小委員会を開催させていただきたいと存じます。
     本日の出席者数でございますが、中央環境審議会運営規則による定足数を満たしておりますので、小委員会は成立しております。
     なお、大井委員についてはご欠席でございます。岡島委員は若干おくれてご出席というふうに伺っております。あと石井先生も若干おくれるようでございます。
     今回は第1回目の小委員会ですので、開会に先立ちまして事務局より委員の先生方のご紹介をさせていただきます。
     まず、本小委員会の委員長には、先月24日に開催されました野生生物部会において岩槻野生生物部会長が指名されておりますのでご紹介申し上げます。
     続きまして阿部委員でございます。
     太田委員でございます。
     大塚委員でございます。
     大矢委員でございます。
     加藤委員でございます。
     児玉委員でございます。
     小寺委員でございます。
     小林委員でございます。
     細谷委員でございます。
     山岸委員でございます。
     鷲谷委員でございます。
     なお、あわせまして環境省の出席者をご紹介させていただきます。本日、岩尾自然環境局長につきましては、国会対応がございまして出席できないということでございますので、ご了承いただきたいと思います。
     自然環境局福井総務課長でございます。
     笹岡国立公園課長でございます。
     野生生物部会の所管課でございます黒田野生生物課長でございます。
     本移入種対策の担当でございます河本補佐でございます。
     今、石井委員お着きになりました。ご紹介いたします。
     続きまして、お手元にお配りしました資料の確認をさせていただきます。
     移入種対策小委員会の名簿の後に資料1−1から3までございまして、本小委員会の案件でございます移入種対策に関する措置の在り方についての諮問書のコピー並びに小委員会の設置、運営方針等について1から3までございます。それから資料2−1から8まで8種類ございますが、2−1につきましては「移入種(外来種)への対応方針について」の概要ということでありますけれども、一番最後にその冊子をお付けしております。あと、以下2−2から2−8まで移入種関係の資料が8種類ございます。それから資料3−1につきましては、前回の1月24日の部会における意見の概要の資料でございます。3−2につきましては、今後の審議スケジュール及び審議事項についての案でございます。
     なお、最後に説明資料のパワーポイントのコピー資料をお付けしてございます。資料につきましては以上でございますが、不備がございましたら事務局の方まで申し出ていただきたいと思いますが。よろしいでしょうか。
     それでは、岩槻委員長よろしくお願いいたします。

    【岩槻部会長】 それでは、これから小委員会の審議を始めさせていただきたいと思います。
     この課題は多方面から注目されているということでありますので、どんなことでもそうですけれど一層慎重に議論をさせていただきたいと思います。ぜひ、よろしくご努力をお願いいたします。
     自然環境局も非常に力を入れて取り組んでいただいているのだそうですけれども、きょうは自然環境局、ここのところいろいろな問題を抱えていらっしゃるみたいで、局長、審議官それぞれ国会対策だとかそういうことにお回りだそうで、福井総務課長がお見えいただいてますので、最初に福井総務課長からごあいさつをいただきたいと思います。よろしくお願いします。

    【福井総務課長】 自然局総務課長の福井でございます。今、委員長からご紹介の話で国会審議と、それからこの中の委員の方の何名にもお世話になりましたカルタヘナの議定書の国内法、来週が閣議決定するということで今やっております。恐縮ですが欠席させていただいた次第であります。
     本日は、お忙しいところご出席いただきまして本当にありがとうございます。移入種問題につきましては大変関心が高いものであり、実は新聞紙上、報道も出ていますが外苑のお堀で実は清掃と、それから外来魚の汚染について調べているのですが、ここ連日報道されておりまして、改めて非常に関心が高いのだなというふうに私どもも思っている次第でございます。外来種に限らずマングースなど移入種がその在来の固有種や希少種を捕獲したり、あるいは交雑などによって純粋種が消滅する危惧というのが懸念されているところでございます。また、農業への被害でありますとか、ある場合には人への被害についても報告されているところであります。
     一方で世の中の動向ということを考えますと、緑化という観点などはいろいろな産業で外来の植物を利用しようという動きでありますとか、それから飼育動物によりましても多様化しているというのが現実でありまして、こういったことに対しては我が国としましては、国外からの、あるいは国内での地域間の生物移入種のそれによる生態に影響してきまして、できるだけ緩和するという制度が必要なのではないかというふうに考えているところであります。それで環境大臣から諮問させていただいて、今回、小委員会ということでお集まりいただいているわけでございますけれども。ぜひ、各大変ご専門の方々がお集まりですので集中的にご議論をいただいて、後で結論を挙げていただきたいと思います。
     委員会の議論を行いまして、必要であれば法律等ということも視野において、具体的な検討を伺いたいというふうに考えておる次第でございますので、ぜひ、よろしくお願いいたします。

    【岩槻部会長】 どうもありがとうございました。
     それでは、早速本日の議題に入らせていただきたいと思います。この件はいろいろなところで既に、後でご説明があるかと思いますけれども議論もされていて、それに関与されている方もたくさんいらっしゃるのですけれども、全く初めてという方もいらっしゃいますので、多少そういうことで重複するかもしれませんけれども、まずこの小委員会が設置された原因、それからこの小委員会の運営に関する事項について事務局から説明をお願いして、その後、移入種対策にかかわる経緯や制度に関する現況をご報告いただき、それから今後の検討課題についてご意見をいただきたいと、そういうふうな形で進めさせていただきたいと思います。
     それでは、まず議題1が「移入種対策に関する措置の在り方について」(諮問)及び「移入種対策小委員会の設置について」とありますけれども、議題1について事務局から説明をお願いしたいと思います。

    【黒田野生生物課長】 お手元の資料の1−1に諮問書の写しがございます。経過は私の方からごく簡単に申し上げますと、ここにありますとおり1月10日付で環境大臣から中央審議会に移入種対策に関する措置の在り方について、諮問を申し上げました。その後、1月24日に野生生物部会を開催していただきまして、野生生物部会におきまして本小委員会の設置が決定され、本日の第1回目の委員会ということに至ったわけでございます。
     ごらんいただいているとおりでございますが、改めまして諮問書の本文を読み上げさせていただきますと、移入種対策に関する措置の在り方について諮問。環境基本法(平成5年法律第91号)第41条第2項第2号の規定に基づき、移入種対策に関する措置の在り方について、貴審議会の意見を求めます。
     諮問理由。国外又は国内の他地域から、野生生物の本来の移動能力を超えて、人為によって意図的・非意図的に導入された種(移入種)が、地域固有の生物相や生態系に対する大きな脅威となっていることを踏まえ、生物多様性への影響の防止の観点から、新たな措置が必要である。
     このため、生物多様性の保全を目的とした移入種対策に関する措置の在り方について、貴審議会の意見を求めるものである。
     こういう内容でございます。小委員会の設置となりますとお定めがございまして、いろいろ運営規定等・運営方針等を定めておりますので、それらにつきまして山岸補佐の方から説明を申し上げます。

    【山岸補佐】 それでは、資料1−2でございますが、本小委員会の設置につきまして、1月24日の野生生物部会で決定された決議が書かれております。内容につきましては3項目ございまして、1項目目は設置についてということでございます。2項目目に、その小委員会の目的を書いてございます。3項目目として、本小委員会の決議は部会長の同意を得て、野生生物部会の決議とすることができるという決定になっております。
     それから、資料1−3でございますが、小委員会の運営方針につきまして、これは野生生物部会長の決定ということで決定をしていただいております。これも3項目ございまして、一つは会議の公開についてということです。小委員会は原則として公開というふうに考えております。1の(2)にありますように、必要な場合は入室人数の制限等を、物理的に入れない場合ということで制限を課すことができるということになっております。2につきましては、出席者に関する規定でございます。3については会議録についてでございますが、会議録を作成して、これを原則として公開するという、こういうことになってございます。簡単ですけれども以上でございます。

    【岩槻部会長】 どうもありがとうございました。以上、諮問に関することと、それから小委員会に関すること。小委員会に関することは特別なことは何もない普通のとおりのことなのですが、何か今のご説明にご質問あるいはコメントはございますでしょうか。

    【山岸補佐】 申し遅れましたが、本日マイクの本数がありませんので、ご発言の場合、挙手でお願いします。マイクをお持ちいたします。

    【岩槻部会長】 特にこの件はご発言がないかと思いますので、議題の第2に進ませていただきたいと思います。第2の議題は移入種問題・対策に係る経緯及び現況についてですけれども、この件についてもまず事務局からご説明をお願いいたします。

    【河本補佐】 それでは、議題2の方につきましてご説明を申し上げたいと思います。お手元の方に資料をお配りしておりますが、パワーポイントの方でご説明の準備をさせていただきましたので、最初にパワーポイントの方を使ってざっとご説明を申し上げまして、あとはお手元の資料に沿って補足のご説明をさせていただきたいというふうに思います。パワーポイントの映す画面でございますが、お手元の方に印刷したものをお配りをさせていただいております。
     まず、正面のスクリーンの方でございますが写真が3枚ほどございまして、アライグマとブルーギルと、それから植物はニセアカシア(ハリエンジュ)でございますけれども、いずれもこの移入種問題ということを考える際に典型的な事例ということで出てくるものでございます。アライグマにつきましては動物園ですとか、あるいは家庭でペットのような形で飼育されていたものが野生化をして、現在、全国にその分布を広げておると、そういう状況でございますし、ブルーギルにつきましてはブラックバスと並んで、主に釣りの関係で分布を広げているというふうなことが言われておりますが、もうほとんど全国の都道府県に広がっているというそういう状況でございます。また、ニセアカシアの方は植物ということで取り上げておりますが、もともとは緑化のための材料ということでございましたけれども、野生地にも非常に旺盛な繁殖力を示すということで、緑化のための場所だけではなくていろいろなところに進出をしておると、そんな状況でございます。こういった移入種が全国的に分布を広げる中で、在来の生態系にいろいろな悪影響が及んでおるということで指摘をされているところでございます。
     それで移入種によりまして、どういうふうな支障が生じているのかということについて、最初に分類整理をさせていただきます。
     大きく三つに分けて分類をさせていただきましたが、一つは生物多様性への影響でございます。それからもう一つが人の財産、これは農林水産業でございますけれども、そういったものへの影響というものがございます。それともう一つが人の健康への影響ということで、これは病気等へつながるような影響もございますし、あるいは直接に危害が加わるようなそういったものもございます。
     最後に生物多様性への影響ということで、もう少し中身を分類しておりますが、一つは生態系の攪乱ということで、在来種を直接に捕食をする、あるいは在来種と競合したり駆逐をしてしまうということ。それから土壌環境などの攪乱を起こすということも指摘をされております。それともう一つ、生物多様性への影響といたしまして、遺伝的な攪乱というものがございます。これは在来種との交雑によりまして、もともとの固有の遺伝的なものが失われてしまうと、そういうものでございます。
     順次、これの中身についてですが、まず、その生物多様性への影響につきまして、代表的な事例についてご紹介をさせていただきたいと思います。まず、在来種の捕食というところでございますが、画面のところにマングース、それからコクチバスが映っておりますけれども、マングースにつきましては沖縄あるいは奄美大島の方へハブの退治ということを目的で導入がされましたけれども、そのハブだけではなくて、昆虫ですとか蛇、トカゲ類、何でも食べるというそういう食性のこともございまして、むしろその人間の方が目的といたしましたハブの捕食というよりは在来の動物を食べてしまう。特に沖縄あるいは奄美というところは固有種・希少種の多い場所でございます。やんばるの方ではヤンバルクイナがこのマングースのおかげで大分生息数が減っていると、そういう報告もあるところでございます。また、下の方の写真にあるコクチバスでございますが、ブラックバスの話は非常によくその影響ということが言われておりますけれども、中でもそのコクチバスにつきましてはオオクチバスの方が分布をしていなかった流水域のところまで分布を広げておりまして、捕食、ところ選ばずにどんどん魚類を食べていくということで非常に生態系への影響が指摘をされているものでございます。あと、左の方にも幾つかそれ以外にも代表的なものとして幾つか挙げさせていただいております。
     それと次の影響でございますが、在来種との競合・駆逐というものでございます。写真のございますのはホテイアオイでございますけれども、これはもともとは園芸用にということで導入をされた植物でありますが、栄養状態がいい場所では非常に旺盛な繁殖力を示すということで、水面が一面にこのホテイアオイで埋め尽くされるという場所が全国で見受けられる状態でございます。これが水面に広がることで、池などの中へ光が届かなくなるというそういった事情で、それまでの在来種の生育状況に悪影響を及ぼしているということもございます。ハスなどがホテイアオイのために端っこへ追いやられてしまうと、そういう状況もあるようでございます。あと、左の表にも幾つか挙げてございますけれども、例えばそのチョウセンイタチであればニホンイタチが従来生息していた場所を奪ってしまうということも言われておりますし、グリーンアノールというやつにつきましては在来トカゲの生息場所を奪ってしまうと、そういうふうな指摘がなされているところでございます。
     それから3番目の影響といたしまして、土壌環境等の攪乱というものがございます。これは写真に出ておりますのは小笠原の状況でございますけれども、ノヤギが放置をされた状態で、そのまま自然に繁殖をしていると。どんな植物でも食べてしまうということがございまして、地面が裸地化をしてしまうということであります。飼いウサギなどでも同じように植生を食べつくしてしまうことで裸地化が進むと、そういった状況が報告をされております。写真にあるような小笠原であれば、裸地化したために雨で土が流れ出してしまうと。その流れ出した土のおかげで様々な悪影響が出てくるといった状況が発生をしているところでございます。
     それからもう一つ影響としてございますのが、遺伝的な攪乱でございまして、これは在来の生物と移入種とが交雑をしてしまうというものであります。写真にございますのはセイヨウオオマルハナバチですが、これも農業の目的で移入をされた昆虫でございますけれども、どうしてもそこへ逃げ出しまして在来のマルハナバチ類と交雑をするということが指摘をされておりますし、左の方に掲げております例でいいますと、例えばタイワンザルであればニホンザルと交雑をしてしまう。それから魚類のタイリクバラタナゴというものであれば絶滅危惧種であるニッポンバラタナゴと交雑をすると、そういった影響が指摘をされております。
     こうした影響を防止をするためのその移入種の対策が必要ということでございますが、国の内外でいろいろな方向づけ、あるいは考え方の整理がなされまして、施策への提言なども行われております。今、画面の方に三つほど映っておりますが、一つは総合規制改革会議から行われましたその規制改革会議の推進に関する一次答申というものが平成13年12月に出されております。また、国際的な動き、動向ということで生物多様性条約という条約がございますが、第6回の締約国会議の中で指針原則というものが決議をされております。また国内の生物多様性関係の施策をまとめたものといたしまして、昨年の3月でございますが新・生物多様性国家戦略というものが策定をされております。こういったものと実は並行して検討を進めておりましたが、環境省の方でも平成12年から移入種検討会というものをつくりまして、きょうご出席いただいております委員さん方の中にも何人かの先生方にご協力いただきましたが、昨年の8月に「移入種(外来種)への対応方針について」というものをとりまとめをさせていただいたところでございます。これを踏まえまして環境省といたしましては、移入種対策に係る具体的な施策を展開していきたいと、そういうことを考えているところでございます。
     それでは、今ご紹介しました中で三つの動向というものを最初にご紹介をいたしましたが、それについて簡単にご説明を申し上げたいと思います。
     まず、国際的な動向ということで、生物多様性条約の中での締約国会議の話を先ほどご紹介をいたしましたけれども、生物多様性条約の中で外来種問題がどのようにとらえられているかということであります。この条約は1992年に採択をされまして、翌93年から効力を発揮しておりますが、その第8条というところに生態系、生息域若しくは種を脅かす外来種の導入を防止し又はそのような外来種を制御し若しくは撲滅することという条文がございます。この条文につきまして横断的検討事項ということで生物多様性条約の締約国会議の中でさまざまな議論がなされておりましたし、あるいはその条約の補助機関会合においても議論がされたところでございます。
     まず、2000年の5月に第5回の締約国会議がございましたが、その際に中間的な指針原則がまずまとめられております。それから昨年でございますけれども、第6回の締約国会議、この中で生態系、生息地、種を脅かす外来種の予防、導入、それから影響の緩和に対する指針原則、これが採択をされたところでございます。
     この指針原則でございますけれども、中身の構成、ごらんいただいておるような中身をしておりまして、イントロの部分のはじめにというところ、それから総論、それからその次の予防というところですね。それから種の導入、影響緩和と、こういったパートに分かれて記述がされております。全部で15の原則が述べられております。その中でとりわけ重要な部分、指針につきましては総論のところに書かれておりまして、総論は原則の1から6までございますが、その中で原則の1から3まで、この部分が全体についての基本的な考え方について述べている場所かというふうに考えております。その原則の1から3でございますけれども、まず原則の1として予防的アプローチというものが述べられております。ここでは科学的な確実性が欠けている、それを理由として移入種の防除であるとか封じ込め措置を先延ばしにすべきではないということについて書かれております。それから原則の2というところでは三段階のアプローチということで書かれておりますが、まず予防すると。予防の方が移入種が定着した後に措置をとっていくよりは経済的にも効果が高い、あるいはその環境への被害も影響が少なくて済むと、そういう趣旨で書かれておりますし、移入種が入り込んでしまった場合には、その定着の防止を心がける。入ってしまった場合に完全に撲滅する、あるいは駆除をしてしまうということが無理であれば封じ込めという手段をとるというふうなことが書かれております。原則の3というころではエコシステムアプローチというふうに書かれておりますが、これは生態系というものは非常に複雑でございまして、絶えず変化を続けておるということで、それを前提とした対処が必要ということについて述べられておるものでございます。これが生物多様性条約の中でまとめられたところの一番基本的なところでございますけれども。
     それから二つ目に動向としてまとめておりました規制改革の推進に関する1次答申のところでございます。これは総合規制改革会議の出したものでございますが、経済の活性化の実現ということに向けまして、重点6分野について規制改革の方策について示したものでございます。その中に環境という分野が一つございまして、その中で具体的な施策が幾つか述べられております。外来種の関係でいいますと、「人と自然との共生」を図る観点から外来種の在り方に係る検討を行うということについて記述がされておりまして、外来種による生物多様性への影響を回避するために幾つかの対策が述べられております。4点ほど記述がございまして、一つは外来種の導入に関するリスク評価及びこれに基づく制限についてというもの。それから2点目として外来種の管理を適正に行うための対策をとっていくということであります。それから3点目として、外来種の駆除や制御に関する対策を行うと。それから4点目として、在来種の産業利用を促進していく。この4点について明記がされたところでございます。
     それから3点目の動向ということで、新・生物多様性国家戦略というものがございます。昨年の3月に策定したものでございますが、この中で生物多様性というものを考えたときに三つの危機があるということで整理をしております。第1の危機は人間活動に伴うインパクト。これは直接的な開発行為に伴って生じるインパクトのことを指しております。それから第2の危機といたしまして、人間活動の縮小に伴うインパクト。これは里山等で顕著に見られますが、雑木林であるとか、あるいは棚田のようなものが一定程度人の手が入ることで自然環境が維持されてきたという面がありますが、最近の社会情勢あるいは経済情勢の変化に伴いまして過疎というふうな問題も出ております。そういったことで人の手が入らなくなったことで自然環境の方にも変化が生じているということについて述べたものでございます。第3の危機として挙げておりますのが移入種等によるインパクトということで、外来種、移入種が入ることによってさまざまな支障が生じておるということについて整理をさせていただいております。これへの対応ということで、新・生物多様性国家戦略の中では、移入種リストの作成ですとか影響評価を実施していくということについて記述をしております。
     今見ていただきますのは、先ほど一度見ていただいた画面でございますけれども、大体の施策の流れということでもう一度出させていただいておりますが、規制改革会議の推進に関する一次答申、生物多様性条約の決議、それから新・生物多様性国家戦略と、そういったものも踏まえた形で昨年8月の移入種(外来種)の対応方針についてというのを出させていただいております。これを踏まえた形で移入種対策に係る具体的な施策を展開していくと、こういった流れでございます。
     その対応方針の構成とポイントについて簡単にご説明をさせていただきますが、まず初めに移入種の現状について整理をしております。この中で我が国での影響の事例ということを整理しておりますし、我が国の生物の持ち込み実態ということについても整理をしております。それから2番目に対応の基本原則について整理をしておりまして、これは指針原則を踏まえて方向性を検討するということが書かれておりますが、基本は三段階のアプローチということで、予防、定着の防止、封じ込めという進め方について基本を示したところであります。3点目に各論に入っていくわけですが、予防についてであります。一つは意図的導入に関する影響評価の実施。目的を持って導入するときには、その影響評価を実施していくという手段でございます。それから非意図的導入、これは付随的に入り込んでくるというものでございますが、これは経路を特定をしていくことによって対処をしていくということで方向性を出しております。それから4点目といたしまして、調査研究、モニタリングと早期対応でございますが、ここでデータベースを構築していくということに加えまして、目標を絞ったモニタリングを検討していくといっております。一定の地点、期間で監視する一般的なものに加えて要注意地域といった、そういった特定の地域でのモニタリングが必要ということについて述べております。それから5点目としまして導入されたものの管理、既に入り込んでしまったものについてどう対処していくかということですが、影響減少の目標ですとか捕獲数、そういった管理目標をまず設定をすると。その上で管理計画を策定して実施していくということですが、これは利害関係者との合意形成が必要ということで注釈もついております。それから6点目として普及啓発等とございます。これは在来種利用の促進ということも含めて事業者、国民への普及啓発について書かれております。あと資料ということで我が国の移入種のリストについても書かれてございます。
     それで、今ご説明申し上げた中で要注意地域という話がございましたので、これについて若干申し上げますが、これは対応方針の中で、その地域の特性に着目した概念ということで出したものでございます。この要注意地域といいますのは、その生物多様性を保全する観点から特に注意を要する地域について要注意地域という言い方をしておりまして、どういう場所がここに含まれるかといいますと、国内希少野生動植物として指定をされた種、これが生息している場所。それからレッドデータブックの中で絶滅のおそれがあるという観点から2,600余りの種が掲載されておりますけれども、それが集中的に分布をしているような地域が該当するということと、それから三つ目として移入種による影響を特に受けやすい地域、こういった場所が要注意地域として移入種から守る場所であろうということで整理をしております。
     それと対応方針の中で移入種の特性に応じた概念整理というものを行っております。これから対処していくに当たって前提となる考え方がここにあるわけでございますが、IからIVまで四つのカテゴリーに分けております。Iは在来種でございますけれども、IIとして定着をしてしまっている移入種。それからIIIとして、定着がしているかどうかは別として導入をされている移入種。それからIVとして、まだ導入のされていない種と、その四つのカテゴリーに分けております。それぞれについて下にちょっと赤い部分がございますけれども、−aと示したところがございます。これは生物多様性への影響があるものということで、それぞれのカテゴリーの中で特に示したものでございます。このカテゴリーに沿った形でこれから取組みを考えていくわけでございますが、今ご紹介したII−a、III−a、IV−aと、それぞれに応じてとっていく対応でございます。一つは予防の措置であります。予防については意図的導入と非意図的導入の二つに分かれて対応をとっていくということを考えております。それから次に出てきますのがモニタリング・早期対応。それからもう一つは導入されたものの管理と、この三つの段階で対処をとっていくということでございます。意図的導入についていいますと、影響評価、リスク評価、そういったものを事前に行うことで影響について確認をして判断をすると。また非意図的に入ってくるものにつきましては、これは侵入の早期発見という観点から対処をしようというふうに考えております。また、モニタリングの早期対応ということでは拡散の防止ということでございますし、あるいはその導入をされたものの管理というところでは、侵入の早期発見ということで対処をしていくというふうに整理をいたしております。
     こういったところを踏まえまして、移入種対策の主な課題ということで四つほど柱を考えさせていただきました。一つは国内への導入に当たってのその影響評価のあり方でございます。これは今、整理等を見ていただきましたけれども、意図的導入をする際に影響評価をして入れていいものかどうかという判断をすると。そのあり方をどういうふうにするかということでございます。それから二つ目が移入種の侵入状況のモニタリングの仕組みということで、常に侵入状況についてモニタリングをしながら対処を図っていくということですが、それの体制であるとか手法についてどうあるべきかということであります。それから3点目が既に定着をしてしまっております移入種への対処方法、それから4点目が要注意地域における移入種対策でございます。この四つの課題を解決をしていくということで、移入種から我が国の生物多様性の保全を図ってまいりたいというふうに考えているところでございます。
     パワーポイントの方は以上でございますが、あとお手元の方に資料を幾つかお配りをしております。それの中身について補足的にご説明をさせていただきたいと思います。お配りをした中で資料の2−1と右肩にあったものがございますが、これは移入種への対応方針についての概要でございます。これは12年8月から検討を進めてまとめたということがはじめにというところに書いてございますが、そのほか1で移入種の現状の整理ということで書いてございます。[2]のところにございますとおり、我が国の移入種のリストを整理いたしまして、脊椎動物が108種、昆虫類では256種、維管束植物では1,553種がリストアップされたということでございます。また、その昆虫類を例としたグラフが1枚目に載っておりますが、過去100年を見ましても非常に多い数が定着をしているということがわかると思います。
     その2ページから3ページにかけましては影響の事例ということで、先ほどご説明申し上げました影響の分類別にどういった種がそこに該当するかということが、影響が確認されたものと、それから影響を及ぼす可能性があるものということで、黒い四角と白い四角で区別をして整理をしております。
     それから4ページのところにまいりますが、真ん中辺に[8]ということで書いてございますけれども、我が国への生物の持込実態ということで、統計が実は十分ではないのですが、脊椎動物では年間400万頭、うち5割がミドリガメとする爬虫類、3割がハムスターを主体とする齧歯類ということで実態について把握をしております。
     対応の基本的な考え方については、その下のカテゴリーの図に書いてございますけれども、5ページのところにありますとおり評価項目、これは意図的導入を行う場合の事前の影響評価の評価項目でございますが、動物及び植物の場合ということで、その下に例として動物の分について掲載をさせていただいております。
     あと最後に、先ほどパワーポイントで見ていただきました表につきましては、次の6ページのところに記載をさせていただいております。それの考えについてその下に記述をさせていただいておりますので、ご参考にしていただければと思います。
     あと資料の2−2でございますけれども、生物多様性条約の第6回締約国会議の中で決議をされました指針原則でありますが、その中で我々が特に重要と考えております指針原則の1から3までについて、文章を左半分に書かせていただいております。その中で指針原則の1でいいますと真ん中辺にリオ宣言の原則15及び生物多様性条約の全文で明らかにされたものということでございますが、それぞれがどういったものかということを右側に備考として載せさせていただいております。同様の形で指針原則の2と指針原則3について、全体の文章及びそれの参考となることについて記載をさせていただいているところでございます。 
     あと、資料の方だけ先にご説明をさせていただきますが、次の資料の2−3と書いたものがございますけれども、これはIUCNの方から出されました、いわゆるワースト100というものでございまして、世界的に問題事例と考えられる移入種について整理がされたものについて、参考としてお配りをしてございます。それの4枚目に100のリストがございます。ちょっと日本文でなくて恐縮でございます。この中でも日本で見られるようなものが幾つかピックアップされております。
     それから資料の2−4と書いたものでございますが、これは日本生態学会の方で選択をされました日本の侵略的外来種のワースト100というものでございます。これは先ほどのIUCNのものと、たしか17、8ぐらいだと思いますが、重複をして選定をされたということでございます。
     それから資料の2−5というものがございます。1枚紙でグラフが載っておりますが、近年移入種関係非常にマスコミ等での報道も多くなっているところでございまして、参考として移入種の関係記事について年次推移というものを調べたものでございます。注のところに書いてございますとおり検索対象の新聞はそこに書いているとおりのものでございますし、キーワードとして設定しましたのが移入種、外来種、帰化種、その他ここに書いております10の用語でございます。2001年、2002年にかけて非常に大きな伸びが出ているというのがこのグラフを見ていただければわかるかと思います。
     それから資料の2−6でございますが、新聞記事についてざっとまとめさせていただきました。これは当方で把握をしているものの中から主なものを選択したものでございまして、我々の方のミスでもしかしたら拾いきれていない記事があったり、あるいはスクラップをし忘れているものもあろうかと思いますので、その点だけちょっとご容赦をいただきたいと思いますが、大体主な移入種関係の記事、特定の分野だけではなくて動物の種類でいいましても昆虫類、魚類あるいは植物の方まで非常に幅広い分野にわたって記事が報道されているということがおわかりいただけるかと思います。
     それから資料の2−7でございますが、これは移入種あるいは外来種への対応をどのようにとっていくかということを考えますときに、やはり何らかの法制度というものを考えなければいけないと。そのときに日本国内で関係する法制度としてどういうものがあるかというものを、ちょっと整理をしてみたものでございます。資料2−7と書いてA3でちょっと大きめの横長になったものがありますけれども、それぞれ法律についてはすべて目的がございますので、移入種のためにつくられた法律というわけではありませんが、その中で一番上の欄の事項にございますとおり輸入規制あるいはその販売・管理規制、モニタリング、防除と、そういった観点から移入種への対応ということにつながっている部分を持っている法律がございますので、それについてごく簡単に整理をしたというものでございます。
     それの2枚目にはA4サイズのちょっと小さいサイズでございますが、各法令による動植物の規制について(目的別)というものをつくっております。これは概念的に示したものでございますけれども、先ほど冒頭にご紹介いたしました移入種の影響ですね、生物多様性への影響と人の健康への影響、農林水産業への影響と、そういったものがあるというふうな形で整理させていただきましたが、それらに沿って、ではどういった法律が該当するのかということについて簡単に考え方を整理をさせていただいたものでございます。ここに出てくる網かけの幅でございますけれども、この幅の広さには特に意味はございませんので、その点だけご留意いただきたいと思います。
     それからもう1枚表をつけさせていただいておりますが、これは同じくその関係法令についてどういった動植物を対象としているのかということを整理をしたものでございます。それぞれ法律の目的によって規制なり、対象とするのが当然限られてくるわけですけれども、すべての動物・植物を扱うといっているものはなくて、それぞれの限られた中での対策をそれぞれとっていると、そういうものがわかろうかと思います。
     参考までに資料の2−8といたしまして、関係する法律の該当資料とする箇所の条文について抜粋を作成をさせていただきましたので、後ほど参考に見ていただければというふうに考えております。
     以上、非常に簡単なご説明になってしまいましたが、現在の移入種問題、その移入種対策についての経緯並びに現況がどういったことかについて、ご説明をさせていただきました。

    【岩槻部会長】 どうもありがとうございました。複雑多岐な方面にわたる問題の現状といいますか、非常に要領よく整理をしていただきまして。いずれにしましても我々委員の方でも認識の仕方はさまざまなものですから、今ご説明いただいたようなことを共通の理解としてスタートポイントに立ちたいと思うのですけれども。そういうことでありますので今のご説明で何かわからないことに関するご質問、あるいはちょっと考え方が違うぞというようなことのご意見、スタートポイントに立つ準備としてどういうご意見・ご発言でも結構ですから、しばらくフリーディスカッションさせていただきたいと思いますが。
     小寺委員、どうぞ。

    【小寺委員】 私、国際法を専攻しているのですが、条約上の言葉を国内法の中に移しかえていくというのは、これはなかなか難しくて、また苦労の多い話だと思うのですが。本日のご説明のあった中で一つ基本的な言葉として予防というのがあるわけですね。これ予防というのは予防的アプローチという場合はプレコーショナリーアプローチでプレコーション。他方でこのガイディングプリンシプルの中に挙がっている予防はプリベンションを予防というふうに訳していらっしゃるわけですね。つまりプリベンションとプレコーションとの関係それ自身が一つ学問的には大きな問題ではあるのですが、一応別のものとして取り扱っているということがございます。そうなるとつまり、この中で予防、予防と書かれているものが、プリベンションの話なのかプレコーションの話なのかですね、それはちょっとやはり書き分けておいていただいた方がイメージしやすい。例えばこの指針原則では明確にプリベンションと。我々の言葉だと防止とかそういうような訳を使うことが多いのですけれども。その5ページの原則の2ですと三段階アプローチの中に予防があって、原則1が予防的アプローチと。これ恐らく原則1はプレコーショナリーの話で、原則2の方にある予防というのはプリベンションの話だろうと。これ大体想像つくのですが、そうやって見ていきますと、7ページにある2の三段階アプローチのですね、これも恐らくプリベンションの話なのだろうと。では3の予防というのはこれはどっちの話なのだろうかというようなことが少し気になってきます。特にこの問題のベースにプレコーショナリーアプローチというものを置いておく必要があるということだけに、ちょっとこのあたり何か一工夫ですね、お願いをしたいというように思います。

    【岩槻部会長】 事務局の方から。

    【河本補佐】 ご指摘のとおりでございます。ちょっと外来語の整理、もう一回組み立てをさせていただきたいと思います。

    【岩槻部会長】 大塚委員、どうぞ。

    【大塚委員】 2点ほどありますが、1点は今、小寺先生が言われたことと関係しますけれども。そうすると原則1の方がプレコーショナリーアプローチで指針原則Bのタイトルはプリベンションなので防止というふうにした方が多分本当はいいのだろうと思いますが。恐らくそのBの方でプリベンションという言葉を使っているのは、科学的不確実性との関係で微妙な問題があるので、わざわざそういう言葉を多分使っていると思いますので、原則1の方でプレコーショナリーアプローチという言葉を使っていれば、それはそれで大きな意味がありますので、そんなに慌てられることはないと思いますけれども、Bの方の訳語は多分変えていただいた方がいいだろうと私も思います。それが1点です。
     それからもう1点ですけれども、資料の2−7で関連法令、従来の関連法令についてお配りいただいていて大変参考になりますが、2枚目に表があるのですけれども、この表だと現在どこがその穴が開いているかということが余りはっきりしないのではないかということを考えております。人の健康とか農林水産業の方はこれで多分いいのだろうと思うのですけれども、生物多様性というふうにばんと書いてしまうと、確かに種の保存法とか鳥獣保護法はワシントン条約との関係で国際的な取引を規制するというところでは一応やっている仕組みができているわけですけれども、従来の国内の生態系を移入種によって変えていくというところができていないということがわかるような表にしていただかないと、せっかく表を書いていただいても、これまたいろいろなところに配られていくのだと思うので、その辺がわかるようなですね、何が今足りないのかということがわかるようなペーパーにしていただいた方が、より望ましいというふうに思いました。以上です。

    【細谷委員】 近畿大学の細谷でございます。スタートポイントということで、まずはこの委員会のネーミングですが移入種対策小委員会ということで、非常に重要なことは、これから外から入ってきた生物に対してどうネーミングをするかということでございます。これはもちろん移入種対策検討委員会というものがありまして、私もメンバーでそれの議論をしてまいりましたけれども。今のご説明の中で三種類の用語が出てきています。一つは今回のような移入種そのものの本委員会ですし、それから新・生物多様性国家戦略の中では移入種(外来種)という形で上申されています。それからこの経緯の中で外来種という言葉を平成13年12月に規制改革の指針に関する一次答申の中でお使いになっているわけですが、もちろんこの用語に対して厳密な定義をしていかないと、一つとってもこれ六つぐらいの解釈がございますから、今後非常に重要な論議項目ではないのかなと思っております。私自身もCOP4に出てまいりましたサブスタ会議の中で、少なくともサブスタとIUCNの中ではインベイシブエイリアンスピーシーズという視点で国の方に落ちてきているとは思いますけれども、正確な訳語は当然侵略的外来種という形になっており、どうもその辺に関係者の対応がどうもあいまいといいますか。もちろん私個人も移入種検討会のネーミングの中でメンバーとして参加してきて責任はあるわけですけれども.いずれにせよ、その辺にはっきりしないところがあるということですので、まず1点ですね、とにかく移入種であるというふうにされた経緯と、それからその辺に明確な意味がなされていないならば、今後用語に対する厳密な解説をしておかないと、それぞれに皆さん論議するところがずれてくる可能性があるかなと。この場で論議することではないかもしれませんけれども、一応確認させていただきたいなと思っております。

    【岩槻部会長】 事務局の方から。

    【河本補佐】 検討会の方でいろいろとご議論いただいた中で、むしろ私よりは細谷先生とか鷲谷先生の方がよく経緯はご承知かと思うのですけれども、外来種という言い方をした場合に、どうしても外国から入ってきたものだけをとらえるようなイメージが出てしまうと。我々考えていく中では、先ほどスライドの中でも小笠原の写真等ございましたけれども、必ずしも外国から入ってきたものだけが問題であるというのではなくて、国内で移動したものについてもその概念としては問題であるということも持っておく必要があるというふうに一つは考えております。そうしたところに外来種といういい方をしてしまいますと、その外国からのだけというふうなイメージが出てしまうということもございまして、今は移入種という言い方を使用させていただいております。その中で今お話がございましたとおり、いろいろな用語が出てくると。で、何が違うのかということをちゃんと整理をしておかなければいけないということはおっしゃるとおりかと思いますので、少なくともこの小委員会の中でいろいろご議論いただく際には、私は移入種というふうに基本的には統一をしていただきたいと思っておりますが、皆さんの意見の中でどうしてもこういう場合はこういう使い方をすべきであるというふうな話があれば、適宜それに応じた形でその定義づけをしていくということで対処をしていきたいというふうに思います。

    【岩槻部会長】 言葉のところで概念をあらわすことですから、言葉の使い方によって人それぞれに違うことをイメージしたら具合が悪いので、この言葉についてはもう少しご発言いただいた方がいいかと思います。

    【細谷委員】 そうしますとですね、今のお話だと外来種で、私は個人的には二つに分けまして国外外来種と国内外来種というふうに。つまり生き物に対して国境はありませんから、生態系外か内か、in situ か ex situ かというだけの話ですから。そうしますと今の説明ですと、この委員会は当然そのドメスティックな国内の推定移動も視野に入れているというふうに理解してよろしいわけですね。

    【岩槻部会長】 この問題について、ご発言ございますでしょうか。

    【太田委員】 今の細谷先生が確認された内容を聞いてちょっとほっとしたのですけれどね。きょう配られた資料を拝見していると、やはりところどころに国内移動ということも意識しているという表現は出ていますけれど、やはり全体として輸入ということが大前提になっていますね。例えば先ほどのパワーポイントで示された資料の他にも幾つか同じようなところがあるのですけれども、これの一番最後のページを見ますと、国内への導入に当たっての影響評価のあり方ということは出てくるのですけれども、国内での移動ということに関しては出てこないし。これはもうかなりテーマは絞られてしまうわけですよね。特に沖縄なんかにいますと、かなり交雑して遺伝的攪乱を起こしているやつは実は国内からのものでは、他の島から持ってこられたものである場合が圧倒的に多いわけで、これはある意味ものすごく法的規制は難しいのかもしれないのですけれども、同等かそれ以上に意識して取り組まないとまずい問題だと思うのですよ。そこでさっきの用語の問題なのですが、ここが今、日常的に使われている概念、それもかなりまだあいまいで未熟な概念を科学的に改めて発信する一つの場となる可能性を考えるならば、むしろ多少最初に混乱はあるかもしれないのですけれども、先ほどおっしゃったその in situ でないもの、外から持ち込む、国内であろうが国外であろうが、それを全部ひっくるめて外来種で、それが全部ひっくるめて多様性の保全上が大変問題があることだということを逆に発信して、一般にその認識を浸透してもらうということが、何か今やるべきことのような気がするのですね。例えば、今、沖縄でサンゴがオニヒトデに食われて、それを何とかしなければいけないというところで、民間では今こういう意見が出ています。つまり日本本土からホラガイを持ってきて、あれはオニヒトデを食べるから放せばいいではないかと。それに対してそれはマングースと同じことになると言うと、いや、マングースと違ってあれは日本にいるものだから大丈夫だと。これは冗談ではなしにかなり真剣に民間の人が口にされることなのですよね。だからそのあたりの認識からむしろ変えていく、用語と絡めて変えていく努力というのは、今の段階で直ちにやるべきことだと思います。

    【岩槻部会長】 今のご発言の前半のこの委員会で取り扱う課題としては、国外から入ってきたものだけではなくて国内の移動も含むというのは、先ほど河本補佐からのご説明にもありましたように委員会の共通の考え方としておきたいと思いますけれども、それはまずよろしいですね。で、後半の方は、そういうことも含めて外来種という言葉を使った方がいいというご発言なのですけれども、そのことも含めてこのことに関してご発言ございますでしょうか。
     山岸委員、どうぞ。

    【山岸委員】 この問題は、この場で議論することではないような気が僕はするのですね。これを今用語の問題からここで始めると大事な問題が議論できませんので、大事なのは今委員長が言われたその概念をどうとらえるか。それについてみんなが一致していたら進められて結構だと思うのですが、いかがなものでしょうか。

    【岩槻部会長】 どうぞ、石井委員。

    【石井委員】 きょう配付されている移入種検討会の資料もありますけれども、この検討会では定義についてはしっかり議論してあるのですよね。その内容が1ページに出ているわけで、私はこれを前提にして始めていただいていいのではないかと思うのですけれども。一番上に移入種(外来種)がありまして、別に国内とか国外ではなくて、現在の自然分布域外に導入された種というふうな書き方になっておりますので、これをいただいて時間をちょっと節約していただきたいと。

    【岩槻部会長】 今のお二人の委員の方のご発言にそのまま乗らせていただきますけれども、一応この委員会ができました経緯の最初のご説明にありましたように、検討会のそのご検討を踏まえての小委員会ということもありますので、この検討会のまとめも移入種(外来種)となってますけれども、だから多少あいまいな表現になっているわけですけれども、これにしたがって移入種という言葉を小委員会の名前に使わせていただいているので。どうせ中でまたそのこういう概念についての議論が出てくるかもしれませんけれども、先ほど申しましたように取り扱う内容としては、外国からだけではなくて、国内からの移動も含むということを前提に、委員会の名前あるいはここで取り扱うその言葉としては移入種という言葉を使わせていただくということでまとめさせていただきたいと思います。
     鷲谷委員、どうぞ。

    【鷲谷委員】 少なくとも対応方針の定義ぐらいには従っていただいた方が、他での議論とかみ合いやすいのではないかと思います。対応方針のときには外来種(移入種)というふうにして。移入種(外来種)ですか。どちらが先でも同じものを意味しているのだということが目に見えるかと。移入という言葉は余り世の中で一般的な言葉でもありませんし、生態学でもある個体群の中に他から個体が入ってくることを移入といいますので、ここで問題にしていることと余りマッチした用語ではないのですね。そういう問題もあって、移入種というのは何か使いにくいという印象がどうしても残ってしまうものですから、そのうちには徐々に外来種という言葉に統一されていくのではないかと思うのですけれども、この対応方針のレベルから、出発するというふうにした方が、段々に用語についての混乱が少なくなっていくのではないかと思います。

    【岩槻部会長】 どちらにまとまっていくかというのはちょっと難しいことなので、その予測に従って決めるというわけにはいきませんので、一応先ほど申し上げましたような形で移入種ということで進めさせていただきたいと思います。
     そのほか、先ほどのご説明に関しまして、ご質問とかコメントとかございますでしょうか。
     ほかは特にご意見ございませんでしょうか。
     それでは、今のご説明でいただいたことは、どうせまた何度も繰り返して議論しないといけないようなことがたくさん含まれて、今の用語も含めてですけれども、出てくる機会があると思いますけれども。
     それでは、大体問題が何かということについて共通の考え方を持ったというふうに理解させていただいて、次の三つ目の議題に進ませていただきたいと思います。具体的にこの小委員会で、どういうふうに検討していくかということなのですけれども、また、この件も事務局の方から最初にご説明をお願いいたします。

    【河本補佐】 それでは、お手元の方に資料の3−1と3−2の二つの資料をお配りをさせていただいております。これに沿ってご説明を申し上げます。それぞれ1枚紙でございます。
     資料の3−1でございますけれども、1月24日に野生生物部会が開かれまして、そのときに移入種対策の措置のあり方の諮問についてのご説明を申し上げたところでございますが、そのときに野生生物部会の委員さんから、この移入種対策ということについて幾つか意見をいただいております。それについてまとめたものでございます。
     5点ほどちょっとまとめさせていただきましたが、一つは小委員会の委員について、その倫理や文化に関する問題も絡んでくるということがございますので、生物の専門家ばかりでなく、その幅広い専門家の方の意見を聞くべきではないかということをいただいております。それから2点目も、ほぼ同様の意見でございますが、その移入種対策を行っていく上で、捕獲をするということがどうしてもついて回ると。その捕獲をした後の処分方法というのが問題になるということがございます。そのときには、どうしても倫理的な話、あるいはその人道的な問題も出てくるということで、反対意見も多々出てくるのではないかと、そういった観点から、その生態学とか生物学以外の倫理関係の専門家の方の意見も取り入れて検討を進めていただきたいという意見をいただきました。それから3点目でございますけれども、要注意地域という考え方についてでございますが、そこで行われる駆除事業というものが緊急に行われるべきものであると。そのことがこれからの移入種対策の中でその主要な課題の中に位置付けられていいのではないだろうかと、そういう意見をいただきました。それから4点目でございますが、移入種対策を議論していくに当たりましては、そのシンポジウムですとか説明会、こういったものを開催をしていきまして、その環境教育ですとか普及啓発の実施を運営面で盛り込んでいくべきであろうと。その移入種問題の基本的な事項でありますとか、生物多様性保全の意味、そういったことについて国民の方々に理解をしていただくことで、初めてこの本当の移入種対策というのができるのではないかと、そのような意見をいただいております。また最後になりますが、法面緑化、ここに用いられます植物によって、ぜんそくなどの人への影響、これが出ておるということで、その影響調査あるいはその規制といったことにつきましては、環境省の方で事務局をやっておりますけれども、厚生労働省とも協力をして行っていくべきではないだろうかと、そのような意見をいただきました。
     こうしたことも含めまして、この小委員会の中でこれからどういう事項について議論をしていただくかということについて、事務局の方で審議スケジュールと審議事項について案をまとめさせていただいております。それが資料の3−2の方でございますけれども。
    本日2月28日に第1回の小委員会を開催をさせていただきました。ここでは移入種全般に関する確認、それから今後の審議事項、これについて確認をいただきたいということで、議題として設定をいたしましたのが諮問及び小委員会の設置、それから移入種問題・対策に係る経緯及び現況、それから小委員会での検討事項、この三つの議題でございます。
     第2回以降、どのような形で進めていただくかということでございます。第2回は3月31日、これは委員の皆さまに事前にちょっとご都合をお伺いをしたのですが、3月31日ということで第2回を開催したいというふうに考えておりますけれども、ここでは意図的な導入に係る対策の検討を行っていただきたいと考えております。初めに諸外国の移入種対策に関する制度について、幾つか事務局の方からご報告を申し上げます。それを踏まえた上で、国内へのその意図的導入に対する考え方についてどうあるべきかということ。それから意図的導入に当たってのそのリスク評価のあり方、これについてご審議をいただきたいというふうに考えております。
     それの続きになるのですが、第3回の委員会につきまして4月の中旬に開催をさせていただきたいというふうに思っております。その意図的導入にかかわる検討について、引き続きお願いしたいというふうに思っておりますが、ここではヒアリングを行いたいと考えております。いろいろな分野の方からの意見をと、そういうことも踏まえてこういうヒアリングというものの設定を考えているのですが、まだ定着をしていない生物についての対処方針、あるいはいろいろな意見があろうかと思います。例えばということで挙げさせていただいてますが、やはりその昆虫の関係でありますとか、あるいは鑑賞魚の扱い、それからこれ鑑賞魚に伴うものも含んでおりますが、水草関係ですね、こういったものがこれから問題になってくるのではないかというふうな問題意識を事務局としては持っております。こういった事項についてさまざまな関わりを持っている方々がいらっしゃいます。もちろん研究者の方々もいらっしゃいますし、業を営んでいる方々もいらっしゃいます。そういったいろいろな立場の方からヒアリングを行うということを考えております。それを踏まえて、その第3回の中で意図的導入のリスク評価のあり方ということを引き続きご議論をいただきたいというふうに思っております。
     それから第4回でございますが、5月下旬ぐらいにというふうに考えておりますけれども、非意図的導入についての対策の検討をお願いしたいというふうに思っております。ここでは非意図的導入についての考え方の整理ということと、それから侵入状況のモニタリングということが非意図的導入については非常に大きな課題となってまいります。それの仕組みについてご議論いただきたいと思っておりますし、それから要注意地域という概念について対応方針の中で整理をしておりますが、具体的にではどういう要件を満たすところがこの要注意地域に当たるのかということ。それからその要注意地域で監視を行うに当たっては、どういうやり方がよろしいのかというところについてご審議をいただければというふうに考えております。
     それから第5回は、定着をしてしまったものについての検討ということで、これは第6回と2回にかけてというふうに思っておりますが、ここでもヒアリングをしたいというふうに思っております。テーマとしては外来魚問題についてというふうに、これははっきりした形でちょっと書かせていただいておりますけれども、この移入種対策を考える上で、どうしても外来魚の問題というのは避けて通れないということがございますので、先ごろ滋賀県の方でつくった条例でもいろいろ議論を呼んでおるようでございますが、この外来魚問題については一回いろいろな立場の方から意見を一通り聞いた上で、これからの審議をしていただきたいというふうに思っております。そのヒアリングの後、定着している移入種の防除のあり方ということについてご審議をいただきたいと思っております。
     第6回のところでも引き続き、これについての整理をお願いしたいというふうに思っております。
     それから第7回でございますが、再度といいますか、3回目のヒアリングというふうに書いておりますけれども、先ほど野生生物部会の意見にもいただきましたが、どうしても動物愛護の問題ですとか、あるいは駆除をしていくということでその倫理的な問題、これについても一定の整理をしておく必要があるというふうに考えております。動物愛護、倫理の関係の分野の方々からも意見をいただくことで、ただ単純にその生物多様性という観点だけで、機械的というとあれですけれども、そういった処理をするのではなくて多方面の意見も取り入れながら対処を考えていきたいということで、こういうヒアリングを予定をしております。
     それからそれの裏の方にございますが、第8回として8月下旬ぐらいにお願いをしたいというふうに思いますが、これはもう移入種対策全般についての検討ということで、普及啓発及び調査研究につきまして、まずどういうやり方が望ましいかというご審議をいただきまして、それまで第1回から第7回の分も含めて全体を通して移入種対策のあり方ということを中間報告をまとめたいと思いますので、それについてのご審議を賜りたいというふうに考えております。中間報告の案をいただきましたら、それについて1カ月ほどパブリックコメントということで、広くいろいろな方々からのご意見を賜りたいというふうに思っております。
     それから秋口、10月上旬ぐらいになろうかと思いますが、第9回の小委員会の開催をさせていただきまして、最終報告という形になりますが、そのパブリックコメントの中身、それからその対処方針等を事務局の方で整理をしたものをご報告をさせていただき、その上でこの小委員会での最終報告案をどうすべきかということについてご審議をいただきたいと、こういうふうに考えております。
     1カ月に1度程度のかなりきついスケジュールで皆さんお忙しい中で恐縮なのでございますが、事務局といたしましてはこれぐらいのペースで移入種についてのご審議をいただければというふうに考えております。
     説明の方は以上でございます。

    【岩槻部会長】 どうもありがとうございました。半年ぐらいで何か見えてくるようにということで、内容が非常に多岐にわたっていますので、それぐらいでまとめようとしますと、これぐらいの頻度で集まっていただくということになるのですけれども、そのことも含めて今、その委員会で取り上げるその話題の取り上げ方、あるいは進め方などについて、またしばらく、今のご説明に対するご質問でもコメントでもいいですし、それ以外のご意見でもよろしいので、どうぞご自由にご発言をお願いいたします。
     山岸委員、どうぞ。

    【山岸委員】 非常によく網羅されていると思うのですが、ちょっとバランスの悪いところを感じるのです。それは第3回に意図的導入にかかわる対策の検討というものがありますが、そのときにまだ定着していない生物についてというのが挙げられてくるわけで、そうするともう侵入してしまったり、定着したりしているもののその問題点というのをちょっと折ってしまうような気がするのですね。それから次の回は非意図的導入にかかわる対策の状況なのですが、その侵入状況のモニタリングというのがもう定着しているものにも必要ではなかろうかと思うのが1点です。
     それから第5回、これは非常に重要なのですが、ヒアリングIIが外来魚問題だけにヒアリングがなって、その後対策を論じていくと、どうもその論議がブラックバスだけに集中してしまうような危険を私は感じるので、このヒアリングというのはこれ外来魚問題以外についてもいいものがあったらぜひ入れるべきだと。以上です。

    【岩槻部会長】 具体的に山岸委員、今すぐに答えられるかどうかわかりませんけれども、外来魚問題だけではなくて、定着している移入種にかかわる問題としてのヒアリングの対象としてどういうものがあり得るか、今、委員ぱっとお気づきになるようなことでもご発言いただければよいかと思いますけれども。

    【山岸委員】 私が自分で言うと我田引水になるので今差し控えていたのですが、マングースとヤンバルクイナの問題なんていうのは、これはかなりモニタリングもされているし、緊急かつ重要な問題だと思うので、ご配慮いただければと思います。

    【岩槻部会長】 今すぐでなくてもいいですけれども、事務局の方から何かあるでしょうか。ちょっと何かお話をされているようですから。それ以外でも、今のことに関してでも結構ですが発言をお願いします。
     鷲谷委員、どうぞ。

    【鷲谷委員】 先ほど生物多様性へのさまざまな影響を例として取り上げられていたのですけれども、一種の外来種が入ってくると多岐にわたる影響が及ぶということも少なくないと思うのですね。そういう例でしたらセイヨウマルハナバチについては研究もありますので、ヒアリングの時間とか設けていただけば、私がプレゼンテーションさせていただいてもいいと思います。他にもいろいろ見ていらっしゃる細谷先生や太田先生とかいらっしゃると思うのですけれど。

    【岩槻部会長】 委員会内で委員が発言されるのは、それはどう進めるかというのは、もう少し進めないといけないのですけれども。

    【鷲谷委員】 プレゼンテーションの機会というのがありましたら、資料などもう少し充実して発言することができると思います。

    【岩槻部会長】 ですから、ただ単に自由に発言いただくということだけではなくて、ある程度準備していただいて発言していただくようなことも設定した方が、お互いの理解が深まるといいのではないかと思いますので、そういうふうにお願いが行きますときにはひとつご協力いただきたいと思います。
     石井委員からどうぞ。

    【石井委員】 素朴なこれは感想ですから気にしなくて結構なのですけれど、私としては何かいきなりその法制度の整備に入るのかなというふうに思ったものですから、そういう意味でいったらもどかしいなというふうな印象としております。こうしている間にもいろいろなことが起こっておりまして、大変心配しておるところなのですけれども、それはともかくとしまして。3回のところに先ほど山岸先生が言われたことですけれど、まだ定着していない生物についての中に昆虫が入っているわけですけれど、ちょっとこのイメージが私にわからなくてですね。これはまだ国外にいるとか、それが入ってくる可能性がある昆虫のことを言っているのか、それとも既に言われているようにクワガタ虫等輸入がもう既になされていて、国内には定着していないけれどもというふうな虫のことを言われているのか、ちょっと具体的なイメージを得たいのでお願いいたします。

    【岩槻部会長】 では、ちょっと。

    【河本補佐】 ちょっと表現と言いますか、記述が足りないところがあったかと思います。ここでイメージをしていますのは、その大もとに第3回の横にバーで書いてますけれども、その意図的導入に当たりまして、どういう対策が必要かということについて検討していただくということが主目的でございます。ヒアリングとありますのは、その検討を行うに当たって、ここにいろいろな立場の委員さん方がいらっしゃるのですが、すべて網羅しているわけではございませんので、例えば特別の例えばペットショップの方とか、そういった方々の意見というのを聞いた上で、どういう制度が必要なのかというあたりについて考えていく必要があるだろうと。学者の方々からはある程度その対応方針をつくるときに意見はいただいているわけですが、これから具体的な制度というものを考えていくのであれば、それ以外に広く日本にはいろいろな関わりを持っている方々がいらっしゃいますので、そういう人の意見を聞いた上でないとやはりつくっていけないだろうと。それがこの審議会としての特性だというふうに思っていますので、ここのヒアリングというのはそういうこの委員さんの方々だけで足りない部分を補うという意味で意見をいただけるかと、そういうふうに考えているものでございます。

    【石井委員】 それはわかるのですけれど、だから具体的にまだ定着していない昆虫とは何かと、例えばこんなものと言っていただいたらすぐわかるのですが。

    【河本補佐】 定着していないといいますのは、対応方針とかで述べられている定義からはちょっとずれたようなイメージで書かれているかもしれないのですが、これから日本で定着をして、もしかしたら影響を発揮するかもしれない。今、強く問題だと指摘をされていないものについてどういうふうに対処をしていくべきかと、そういうことですね。そこでその制度として中心になってくるのがそのリスク評価を行って対処をしていくということになると思うのですけれども、ではそういうリスク評価という仕組みをつくるに当たってはどういうことに気をつけなければいけないのかということを情報として持っておくために、こういうヒアリングを行いたいとそういう意味でございます。ちょっとわかりづらくて申しわけないです。

    【石井委員】 わかりました。

    【岩槻部会長】 検討会から長い間この問題にかかわってこられた委員の方々は、何で今頃こういうことをというもどかしさを感じられるというのは私自身もわからないではないのですけれども、それだけにその半年ほどの間で結論を出すようにというので、非常に密なスケジュールで検討をお願いするということなのですけれども、よろしくお願いします。
    太田委員。

    【太田委員】 ちょっと話を戻してしまうようであれなのですけれど、そのヒアリングIIの第5回の外来魚問題に関して、これ確かに先ほど配られた新聞記事の中でもかなりの割合を占めていますし、かなり何というかいろいろな産業界まで巻き込んだ社会的関心事になっていると思うので、これはこれで特定して一回ヒアリングやるのはいいと思うのですけれど、先ほど鷲谷先生が言った、あるいは山岸先生がおっしゃったようなそれ以外のところでやはり、ここにいる研究者サイドだけでなくやはり関わっている問題。ヤンバルクイナとマングース、それからあともっとややこしいのはノネコですよね。それは多分動物愛護、倫理の方とも関わってくるので、そこで合わせて検討しようということなのかもしれないですけれども、その愛護、倫理ではなくて、どういうことが起こっていて何が問題になっているのかという観点から一回分けてヒアリングをやっておくというのは非常に重要なことだと思うのです。ですからその外来魚、ヒアリングIIで外来魚問題についてと絞ってやるのは別にそれはそれで僕はいいと思うのですけれど、それプラスもう1回そのほかの問題について、倫理的な話に移る前に何かヒアリングをやった方がいいような気がしますね。

    【岩槻部会長】 そのヒアリングとおっしゃるのは外部の委員以外の人に加わっていただいてということですか。この委員がプレゼンテーションするという意味ではなくて。

    【太田委員】 ここの委員がかねて深く入っているものであれば、その方がプレゼンテーションしてもいいと思うのですけれども、余りそこでその形式的な壁をつくらずに、適任者を少しその……。この外来魚問題ということで包括できない部分を持っている問題で、しかも深く研究されているところについてマルハナバチだとかクワガタについているダニだとか、ノネコだとかヤンバルクイナだとか、そういうものを一回はやった方がいいのではないかなという気がします。

    【岩槻部会長】 それはどうでしょうね。もしやるとすれば外来魚の問題の後の方がいいのか、前の方がいいのかということがありますけれども。余り順序は問題にならないですかね。
     児玉委員、どうぞ。

    【児玉委員】 私は学問的なことはもう先生方がお詳しいのでよくわからないんで……。実際に現場、行政の立場から言いますと、具体的な対策をもう1日でも早く打たないと、時間が経てば経つだけ問題が大きくなってくる悲惨な実態があるわけですね。ですから、この論議を実際に具体的にどのように実現していくかという問題までこの委員会は論議が進むのでしょうか、どうでしょうか。私はそれを早く結論を出していただいて、具体的な手を打つ方策をお願いしたいと思うのですが、そこらはどうでしょうか。

    【岩槻部会長】 先ほどの石井委員のご発言もまさにそういうことで、もうすべて準備が大分できているので、すぐにでも対応策をということだと思うのですけれども、事務局の方からまず……。

    【河本補佐】 冒頭、総務課長からもごあいさつ申し上げましたけれども、我々はその移入種対策というものを考えて、何かその制度をつくらなければいけないということを思っていますし、必要があればその法律をつくるということも視野に入れて現在考えております。それに当たって広く意見をいただいた上で、その法律なりその制度の中身を組み立てたいというふうに思っておりますので、ここでの議論をもとに我々の方でまたその制度についての作業をさせていただきたいと思います。それのベースになるというふうにご理解をいただければと思いますが。

    【児玉委員】 よろしく。

    【岩槻部会長】 その辺で、ここで合意ができればそういう対応に対する制度だとか法だとか、そういうものがつくっていただけるという、そういう方向で議論をまとめさせていただきたいと思うのですけれども。
     どうぞ、黒田課長。

    【黒田野生生物課長】 少し私の方から補足をさせていただきますと、非常にこのタイトなスケジュールを組んでおります一方で、今、各委員の先生方からご指摘がありましたとおり、いろいろな現象が起きている。その対応が大分違う。態様と対応が両方違うということで、本当はいろいろなことを勉強して一番いい道と、それぞれに一番いい道というのを探していかないといけないのですが、今、児玉委員からお話がありました点は私どもも非常にそういう形で早期に対応していくために、全体の取り組みのあり方とか、制度化するものは制度化するとかそういうことを進めていきたいというふうに考えておりまして、今、河本補佐からもお話がありました、冒頭の総務課長のあいさつにもありましたが、必要があれば法律も視野に入れてとこういうことなのですが。担当課長の視野の中には段々その影が大きくなってきておりまして。そういうことを考えますと最速でいきますと現在、ことしの国会が段々最盛期ということでございますが、来年の1月から始まる次期通常国会にかけるとなりますと、法律をつくるというのはなかなか手間隙がかかるものでございまして、この小委員会のご意見をやはりスケジュールにありますとおり、遅くとも10月の頭ぐらいにはおまとめいただかないと、そういうスケジュールに乗ってこないのではないかと、こういうことを考えておりまして、タイトなスケジュールの中で月1回以上となるかもしれませんがお集まりいただいて、いろいろな検討をしていきたい。具体的には一つ一つ例えば外来魚に対する答を出すというよりは、割合横断的な移入種に対する対応の仕組みというものを対応方針というところまでは出しておるわけですが、それをブレイクダウンをしてどういうような制度が必要なのかということをご意見をいただいて具体的に取り組むようにしていきたいと、こういうふうに考えておるところございます。
     あわせて、ちょっとそのヒアリングの対象のお話で幾つもご意見をいただきまして、これはまた具体的には委員長のご指導をいただいてどういうふうにするかということで、事務局の方でいろいろな準備をさせていただきますが、例えば山岸先生からお話になったマングースの話に関しては、これは基本的には環境省の事業ということでヒアリングではなくて、やはり自分たちで説明をしなければいけないなという認識ではおりまして、あるいはそれに伴うノネコの話であるとか。私どもの検討の中ではヒアリングは最初に全部やってしまおうかということもあったのですが、全体の話を限られた時間の中で収斂させていくということですと、やはりそれよりも最初少しご議論いただいた上でヒアリングを何回かに分けてやった方がよかろうかということで考えておりまして。またこういうものについて話を聞いた方がいいというようなことであれば、私ども事務局といたしましてはいろいろなケースを教えていただいて、どれがいいかということをご相談して、全部というわけにはいきませんけれども、できるだけ多くそういうものを議論の題材として俎上に乗せていきたいと、こういうふうに考えております。

    【岩槻部会長】 いかがでしょうか。どうぞ。

    【大矢委員】 大矢でございます。私は動物の輸出入をしております全日本動物輸入業者協議会の事務局長としてこの席に座らせていただいておりますが、ただいまのお話の中でペット動物が野生化しまして大変大きな問題になっていると思うのですけれども。そのペットの愛好家に対する啓蒙というのでしょうか、そういったようなものがこの委員会の中でどこかに触れられるのか、それともその問題は別の観点から言うのか、その辺のことについてちょっとご説明いただきたいのですが。

    【河本補佐】 小委員会のスケジュールの中でいいますと、第8回というところですね。そこの中で普及啓発のあり方についてということでご審議いただきたいと思っておりますが、今ご発言いただいた中身につきましてはこの普及啓発の中の一つかというふうに思いますけれども、ここで実際にどういう形であれば効果的なのかというふうな話ですね。また、対応方針の中にもございましたがペットの愛好家の方に加えて、事業としてペット関係を扱っていらっしゃる方々、そういう方々への啓発というのは非常に重要な部分だと思っておりますので、そのあり方について、特に大矢委員には専門的な立場からご意見をいただきたいというふうに思っております。

    【黒田野生生物課長】 この小委員会は野生生物部会の中に設けられた小委員会でございますが、野生生物部会と並立する形で動物愛護部会という部会がございまして、こちらの方でもいろいろ主要動物の管理等につきまして、厳しく基準をつくったり、動物の愛護及び管理に関する法律の施行に関して必要なものについていろいろご意見を賜ったりしているところでございますが、動物愛護部会もつい先ごろ部会を開催されて、そちらの方でもこの場の小委員会の動きというものがどういうものか説明をしてほしいということだったので、ご説明申し上げております。そういうことで動愛部会の方も非常にこの問題には関心をお持ちで、飼育者が管理・支配している動物をどういうふうにするかというのは動愛法の範疇であり、そこの部分でダブるところがございますので、その動愛部会の意見とこの小委員会の意見というのをどういうふうに調和させるかというようなところも、ちょっとやり方を今検討しているところでございますので、いずれその辺がうまくいくようなアイデア(案)を見つけまして、またご相談をさせていただきたいと思います。

    【岩槻部会長】 山岸委員、どうぞ。

    【山岸委員】 みんな早く帰りたいので助け舟ばかり出して自分の首を絞めるようなことを言うのですが、月1程度、7月、8月ぐらいの中にもう一度だけつくって、どうしてもブラックバス以外のものはまとめてやる必要があるのではないかと。もしつくれないのだったら、ほかのところを削ってでもこれはやらないと大変なことになるのではないかと思います。もちろん説明されるのは環境省が説明されようと外が説明されようとそれは全然問題ではありません。ヤンバルクイナは環境省がやってもらって結構なのですが、まとめてどうしてもいると思いますね。

    【岩槻部会長】 今の7、8月にというあれですけれども、7、8月にやるというのではなくて、7、8月にもう一回設けてもっと早い時点にそういうことを入れるということですね。そういうことも含めてちょっと検討させていただきたいと思いますが、回数が増えて大変になるかもしれませんけれども。
     どうぞ、大塚委員。

    【大塚委員】 第7回のヒアリングIIIのことでちょっと気になるのですが、ここで言っている動物愛護、倫理というのは恐らく一番問題になるのではないでしょうか。野生生物部会の方でも出ておりましたが、既に定着した移入種について駆除した後、処理をするとかいうあたりが多分動物愛護の観点から一番問題になり得るのではないかと思うのですけれども。こういう倫理とか動物愛護の問題との関連では、逆に移入種によってどういう影響が出ているかということを場合によっては数字を出して、資料をつくっていただく必要があるのではないかというふうに私は考えておりまして、実はさっき出ていた規制改革会議の方でも多少鷲谷先生と一緒に関わらせていただきましたが。国民の一般的な感覚からするとこれは多分いろいろな人がいるのでわからないのですけれど、例の外来魚の問題でも出ていたように移入種の問題が大事だということがわかっている人は一部にはかなりいるし、私も一応わかっているつもりではいますけれども、国民一般の関心からするとペットのかわいいとか、動物愛護の観点からするとどうして駆除するのかというそういう発想というのは多分ある程度残っていると思うのですよね。そういうものに対して、倫理とは別の観点から問題をとらえる必要が出てくるという感じがしますので、今私が申し上げたようなデータとか、あるいは逆にその規制にかかるコストがどのくらいになるかとか、そういう数字の話というのは実は相当重要ではないかというふうに思っておりまして。大変かとは思いますけれど、もし事務局でそういうものを用意していただけるといいのではないかという、これは私の意見です。以上です。

    【岩槻部会長】 そういう数字とかそういうことというのは、やはりブルーギルの問題だけではなくてあらゆるところで必要なデータだと思いますので、できるだけそういう科学的な根拠に基づいた議論になればというふうに思っていますけれども。それからこのときのヒアリングのあり方については、だからどういうふうに説得できるかということも含めて、先ほど黒田野生生物課長がご発言されていたように、どういう形で持ったらいいのかというのをもう少し検討していきたいとは思いますけれども。

    【大塚委員】 このヒアリングIIIというのはどういう形でやるというのは、今はどういうふうに事務局でお考えなのですか。

    【岩槻部会長】 今何かおっしゃいますか。

    【河本補佐】 意見をいろいろ陳述をしていただくという形もあろうかと思いますし、先ほど動物愛護部会等の話を課長から申し上げましたが、部会の委員の方々との懇談みたいな場を設定するという考え方もあろうかと思います。これはまた岩槻委員長ともちょっとご相談をしながら考えたいと思っております。

    【岩槻部会長】 小林委員。

    【小林委員】 私個人がまだ頭の中は整理できていないのですが、例えば私どもの業界、種苗業界ですが、この資料の中の2−1の3ページですね。維管束植物の中でこれは経済的に既に国内で植物、何といいますか食料増産の中で導入されている、または栽培しなさいというふうな農水省の指導を仰いでいるものもあります。こういうものが片方ではある面では外来草だとか、国内に影響は及ぼしていないのだとか、こういう言葉が出てくるわけですね。その場合どういうふうに整理したらいいのだと。
     それからもう1点。皆さん食料としてたくさん食べているものがあります。このかなりのものが海外から持ち込まれたものもあります。またもちろん国内で交配して食料増産に寄与しているものもたくさんあると。こういうものをどういうふうに整理すればいいのかなというのが、私は非常に今ご意見を聞いている中で、農業として持ち込んだ物をどういうふうに整理すればいいのかというのが気になっているところです。どなたか整理をする一材料としてご意見をいただければ大変ありがたいです。

    【岩槻部会長】 事務局から。

    【河本補佐】 外国から取り入れるものがすべて問題であるということを言っているわけでは決してなくて、必要があって持ち込もうとしているわけですから、それが目的としているものだけにちゃんとマッチしてくれれば何の問題もないです。ただ、それが野外に逃げ出したりしたときに在来の生物多様性に影響を及ぼす場合があると、それを何とか抑えなければいけないという趣旨でやっているわけでございますので、その持ってくること自体を否定するわけでもございませんし、今お話のありました農業目的あるいは食料目的に入るものは、それはもうそれで当然必要ですし、それは一切拒絶するということはまずは無理だと思いますので、前提として入ってくるものが悪いというわけではないということだけはちょっとご理解いただければと思いますが。

    【岩槻部会長】 鷲谷委員、どうぞ。

    【鷲谷委員】 ご説明の中にも出てきたのですけれども、ここでは侵略的外来種というキーワードが重要だと思います。外来種をたくさん使ったり自然に入ってくるものもある中で、生物多様性や生態系や産業とか人の健康にとても大きな問題を及ぼすものがあるということがこういうことの検討の出発点になると思うのですね。何がそういう侵略的外来種になるかということに関しては、ある程度不確実な面もありますけれども、世界中でのいろいろな経験から多少見通しも立てられるようになってきているところですので、すべて外来種の利用というのをしないという立場からの議論ではないと思います。侵略的外来種に対してどう対処したらいいか、予防という観点に立ちますと、今までのように無制限に何でも導入して利用するということは危険なことではないかというのが、これまでとは若干変わってきて、恐らく農業などに対しても何かの点で役に、ある機能に関して役に立つから即導入するということではなくて、それを導入したことによって定着する可能性があるのかとか、それから定着した場合にどんな影響が及ぶかというようなことの判断のもとに利用するというふうに変わっていかないといけないと思います。今まではそういう問題が起こすという視点はほとんどなくて、ペットでしたら人間がかわいがるという点の機能のみ、植物でしたら例えば土を押さえる作用が強いという観点のみで利用されてきたということが問題だということです。

    【岩槻部会長】 阿部委員。

    【阿部委員】 一つは、今後法律的な規制をする場合に、生物多様性保護というものの中で当然やるはずなのですが、そういう多様性保護を目的とした法律を考えているのでしょうか。それともその個別の移入種の規制というものだけとしての対策を考えておられるのか、そこのところをやはりもっと大きな多様性の保護という問題の中できちんと位置づけた法律をつくるべきではないかというふうに思ってます。
     それからもう一つは、たびたび委員が指摘されておりますが、外来生物の多様性保護の問題から排除のプロジェクトが従来もたくさんあったと思うのですが、それで成功例というのはまだわずかだけしかないと思います。排除のそれにかかった費用といいますか、そういうものがどれぐらい実際上かかっているのか、恐らく膨大なものをかけないと排除できないだろうと思いますが現に国内でも幾つか、そのマングースの問題にしても北海道のアライグマにしても排除をしようというプロジェクトが進行しておりますけれども、それに従来どれだけお金がかかって、将来どれぐらいお金をかければ排除できるのかというような、大まかなものでも何かそういうものを出していただきたいと。要するにそれは税金を使ってやるわけですから、どれくらいの費用がかかるかというようなことも含めて議論をしていただければ、もうちょっと具体的なそのアピールになるのではないかというふうに思いますが、いかがでしょうか。

    【河本補佐】 初めの方のご質問で、何らかの制度を考える上でどういうふうな中身なのかということなのですが、私の方から先ほどご説明申し上げた中に資料の2−7というところで、国内法はこういうものがありますという話がございました。指摘されておりますのは、それぞれ既存の法律の中にもちろん全部目的がございまして、その目的に沿った形でしか対処はできないと。正面からその生物多様性の保全ということを目的に据えて、その移入種について対処をしていくものがないと、そこが一つ欠けているところで幾つか問題が出てきてしまいます。現状を申し上げるとそういうことでございますので、その生物多様性を守るためにどうするか、その中で移入種についてどういうふうにして対応していくか、さらに生物多様性保全のためにその移入種の観点からどういう対処が必要なのかということについて制度としてまとめていきたいと考えております。それの個々の具体の中身についての柱立てとしては、大体この審議手順に書いたような項目を具体的にしてというふうなイメージを持っていただければよろしいのかなと。今の段階ではその程度にしかまだ固めてはおりません。
     それともう一つの駆除に当たっての費用についてですが、成功したものといいますと確かにわずかかもしれませんが、その移入種の影響を抑えるために幾つかの事業、環境省でも先ほどそのヤンバルクイナの話がございましたが幾つかの事業をやっております。そういったものに対してどれぐらいの費用がかかって、それに対してどれぐらいの効果があったのかというあたりは、事例をちょっと幾つか集めてみたいと思いますし、まとめた段階でまたご報告をしたいというふうに考えています。

    【岩槻部会長】 いずれにしても先ほど大塚委員もご指摘になっていたみたいに、移入種の問題が大切だということは総論としては考えながら、そうしたら愛護とどっちがというようなことは世間に説得する上では客観的な数字等で示していく必要があるかと思いますので、そういうデータはできるだけこういうところで議論のまな板に乗せていただければというふうに思います。そのほかご発言ございますでしょうか。
     予定の時間も近づいてきていますので、きょうはまず第1回目ということで問題点が何かということで非常にその意識の進んでいる人とそうでない人とがありますので、大体これから議論を始めるそのスタートラインはきょうで揃えられたのではないかというふうに理解させていただいて、第2回目からの議論に進めさせていただきたいと思うのですが。
     その他の議題で準備されていることは何かありますか。

    【山岸補佐】 それでは次回以降の日程でございますが、先ほども申し上げましたとおり次回は3月31日、年度末ぎりぎりで恐縮ですけれども、2時から環境省第一会議室で行います。それから今お配りしておりますけれども、その次の次の4月第3回目と第4回目につきまして、委員の先生方のご都合をお聞かせ願いたいと思います。後ほどファクス等でお送りいただければ結構ですが、新しい年度になってしまうので、スケジュール等わからない部分もあるかもしれませんが、できれば3月中旬ぐらいまでにご返送いただければというふうによろしくお願いいたします。以上です。

    【岩槻部会長】 それでは、そういうスケジュールで、先ほども山岸委員からのご発言がありましたように、ひょっとして一回ふえるかもしれないということも覚悟の上でお考えいただきたいと思うのですけれども、さしあたり4月、5月の分をお願いをいたします。
     事務局の方はもうそれでよろしいですか。
     黒田課長、最後に何かおっしゃいますか。

    【黒田野生生物課長】 本日、第1回の小委員会ということでお集まりいただきまして、まことにありがとうございました。先ほど私申し上げましたとおり、この移入種の問題というのは、非常に社会的にも大きな問題になっておりますし、それよりも何よりも実態としてどんどんその問題が大きくなっていると、こういう認識でございます。そういうところでございますので、できるだけ早く対策というものを動かせるように仕組みづくり等を進めていきたいというふうに考えておりますので、今後、本当にタイトなスケジュールになるかと思いますが、ぜひできるだけ多くの先生方に各委員会にご出席いただきたいと思います。スケジュール等またご相談申し上げますので、今後、またいろいろご議論、また私どもに対する直接のご指導をお願いしたいと思います。どうもありがとうございます。

    【岩槻部会長】 それでは、これできょうの小委員会を終わりにさせていただきます。どうも長時間ありがとうございました。