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■議事録一覧■

中央環境審議会 野生生物部会
会議録


1.日時

平成23年9月8日(木)10:00〜12:00

2.場所

中央合同庁舎第5号館22階 環境省第1会議室

3.出席者

(野生生物部会長) 山岸 哲
(委員) 加藤 順子
(臨時委員) 石井 実 磯崎 博司 磯部 力
市田 則孝 小泉 透 小菅 正夫
桜井 泰憲 佐々木 洋平 土屋 誠
(環境省) 渡邉自然環境局長
小林審議官
亀澤野生生物課長
宮澤鳥獣保護業務室長
牛場外来生物対策室長

4.議事

【事務局(司会)】 おはようございます。予定の時刻になりましたので、中央環境審議会野生生物部会を開催させていただきます。
 本日の出席者数でございますが、委員21名中11名のご出席でございますので、定足数を満たしておりますので、本日の部会は成立をしております。
 続きまして、お手元にお配りした資料の確認をさせていただきます。まず、資料1−1、国指定鳥獣保護区及び特別保護地区の指定について(諮問)、資料1−2−1、国指定鳥獣保護区諮問案件一覧、資料1−2−2、国指定鳥獣保護区位置図、資料1−2−3、国指定鳥獣保護区指定計画書(環境省案)及び国指定鳥獣保護区特別保護地区指定計画書(環境省案)、それから、参考資料といたしまして、鳥インフルエンザマニュアル改訂等についてでございます。
 資料に不備がございましたら、事務局にお申し出をお願いいたします。
 それでは、これから議事進行を山岸部会長にお願いをいたします。

【山岸部会長】 おはようございます。それでは、ただいまから、平成23年度第2回目の野生生物部会を開催いたします。
 本日の審議に先立ち、渡邉自然環境局長より、ごあいさつをお願いいたします。

【渡邉自然環境局長】 おはようございます。お忙しい中、野生生物部会にご出席をいただきまして、ありがとうございました。
 前回が7月13日でございました。前回は、都道府県がつくる鳥獣保護事業計画の基本指針について答申をいただいたところであります。それに続いて、今年度2回目の野生生物部会の開催ということになりました。ご出席ありがとうございます。
 今日お諮りする議題は、全国の国指定鳥獣保護区の関係で、北海道道北のサロベツ湿原から沖縄の西表島まで、全部で9件の国指定鳥獣保護区についてお諮りをいたします。
 その中で、沖縄の2件、宮古島の与那覇湾と、宮古島のすぐ北にある池間島、この二つについては、新規に国指定の鳥獣保護区として指定をしようという案件であります。このうちの与那覇湾については、来年6月のラムサール条約、COP11でラムサール登録湿地として登録することを目指しているという案件でございます。来年6月のラムサール条約のCOP11では、全国で新たに6カ所以上の湿地登録を目標にしております。与那覇湾以外の候補地についても、現在、登録に向けて地元と調整を進めているところであります。来年春の部会にその新規登録の全体についてこの部会でもご報告をさせていただいて、ぜひ、目標6カ所以上の登録につなげていきたいというふうに思っています。
 今回、お諮りする国指定鳥獣保護区の指定によって、全国での箇所数は、2カ所増えて、国指定鳥獣保護区が79カ所になるという状況になっています。昨年のCOP10で、新しい世界目標として愛知目標というのを採択いたしました。その20の目標の中に、保護地域の拡充というのが大事な目標として掲げられております。その目標を受けて、日本としても、国立公園拡充ということとあわせてこの国指定鳥獣保護区の拡充にも力を入れていきたいというふうに考えております。
 その諮問事項に加えて、本日は、昨年から今年の春にかけて全国各地で鳥インフルエンザが大量に発生をしました。その状況についてしっかりレビューをして、次のシーズンに備えるということが大変大事だというふうに思っています。そういう意味で、昨年からの発生状況についてレビューをして総括をした結果と、それを受けて鳥インフルエンザの対応マニュアルの改訂をいたしましたので、その改訂の内容についても、本日はあわせてご報告をさせていただければと思っています。
 限られた時間の中でのご審議でありますけれども、どうぞよろしくお願いいたします。

【山岸部会長】 ありがとうございました。それでは、これより、早速ですが、議事に入らせていただきます。
 本日は、今、局長からご説明があったように、審議事項1件、この中に9カ所あるわけですが、報告事項1件を予定しております。
 まず、審議事項ですが、国指定鳥獣保護区及び特別保護地区の指定についての諮問内容について、事務局から、なにしろそこのタグの数ぐらいたくさんあるものですから、まとめてというのはちょっと乱暴だと思いますので、1カ所ずつご説明を承って、その後、ご議論をお受けしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、早速、1件目からお願いいたします。

【事務局(木村)】 野生生物課の計画係、木村と申します。私が説明させていただきますのでよろしくお願いいたします。
 国指定鳥獣保護区及び特別保護地区の指定についてということで、委員の皆様には事前に指定計画書をお送りしております。今日は、その内容について、スライドを主に使用しまして説明させていただきます。資料1−2−1に一覧がございまして、そちらに概要も載っておりますので、そちらも合わせてご覧いただきたいと思います。
 それでは発表させていただきます。
 まず、国指定鳥獣保護区の法律上の規定について説明させていただきます。鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律に規定されておりまして、国際的または全国的な鳥獣の保護の見地から、その保護のために必要と認める区域を、国指定鳥獣保護区に指定できるとされております。この区域の中では、狩猟の禁止という規定がございます。
 また、その鳥獣保護区の中でも特に必要があると認める区域につきまして、特別保護地区を指定することができるとなっておりまして、特別保護地区の中では、狩猟の禁止に加えまして、建築物、その他の工作物の新築等と、また水面の埋立・干拓、木竹の伐採について規制されるということになっております。
 鳥獣保護区の指定区分につきましては、四つございまして、大規模生息地、集団渡来地、集団繁殖地、希少鳥獣生息地がございます。こちらは、鳥獣の保護を図るための事業を実施するための基本的な指針に、要件について定められてございまして、これに則って指定しているという形になっております。
 お手元の資料にも配付させていただきましたが、このような形で、全国、北海道から沖縄まで指定しているという状況になっておりまして、今回、沖縄の宮古島で与那覇湾と池間で鳥獣保護区を新規に指定するという案になっております。
 今回指定する鳥獣保護区について、お手元の資料1−2−1の表もあわせて見ていただければと思いますが、全部で9件ございまして、主に新規と更新の二つに分かれまして、一番下の二つの案件、与那覇湾と池間については新規指定という形になっております。また、そのほかのものにつきましては、存続期間が満了を迎えるということで、更新の時期になっておりまして、拡大指定するものに関しましては括弧で種別のところに拡大と書いております。
 なお、特別保護地区につきましては、更新という規定が法律上ないため、再指定と表記させていただいております。
 また、鳥獣保護区の更新につきましては、拡大の場合は審議会の諮問対象となるということで、拡大の場合はこのリストの中に載っておりますけれども、拡大のない更新の場合は諮問案件にならないということで、特別保護地区だけの諮問案件の箇所もあるという形になっております。
 指定までの主な手順につきましては、自然環境や社会環境について、その地区について調査をした上で、自治体や利害関係人の地元との調整を経て、公聴会についても意見をいただきながらパブリックコメントを踏まえて、中央環境審議会への諮問ということで、今日の部会を開かせていただいているという形になっております。
 今回指定されますと、現在77カ所ある箇所数が79カ所になりまして、面積としましては、鳥獣保護区が56万5,471ヘクタールから57万4,675ヘクタール、特別保護地区が14万6,421ヘクタールから15万5,293ヘクタールに増加するという予定になっております。
 それでは、ここから個別の鳥獣保護区の説明をさせていただきます。
 まずは、サロベツ鳥獣保護区及び同特別保護地区でございます。
 こちらは、北海道の北側に位置しますサロベツ原野の一部を鳥獣保護区に含む形になっております。
 ページを変えまして、こちらの点線になっているところが現行の区域でありまして、実線のところが今回拡大する予定になっております。どのような鳥獣保護区かと申しますと、集団渡来地の指定区分になっておりまして、ヒシクイやマガンの中継地になっており、そのほか、チュウヒやオジロワシ、シマアオジの生息・繁殖が見られるという形になっております。
 今回、鳥獣保護区・特別保護地区とも同じ面積になっておりますけれども、2,560ヘクタールだったのが3,739ヘクタールになる予定でございます。
 ヒシクイやタンチョウ等の利用域について拡大ということで、今回拡大域にそのような希少鳥獣が生息しているという形になっております。
 2005年にラムサール条約湿地に登録している状況でございます。
 公聴会の結果について説明させていただきます。公述人が14名ということで、意見としては全員賛成。主な意見の内容としましては、実施中の道路改築工事に支障を来さないよう配慮願いたいというのを北海道からいただいているというものと、エゾジカ・アライグマ等の農業被害が増加傾向にあり、保護区内での有害捕獲等に配慮願いたいというご意見をいただいてます。また、隣接地についても鳥獣保護区に指定してほしいというご意見もあったと。
 パブリックコメント提出意見が1件ございまして、こちらの内容としましては、区域外の湖沼等についても区域に含めるべきという意見をいただいております。こちらについては、さらなる区域拡大に関しましては、今後、関係者等と調整の上、検討していきたいというふうな考えでおります。
 鳥獣保護区の状況でございますけれども、原野の中にこのような水面、ベンケ沼、パンケ沼等もございまして、ヒシクイ、マガンなどが中継地として利用しているということで、ヒシクイにつきましては、21年度の秋の調査で2,700羽の飛来を確認している状況でございます。15年の秋には7,700羽、18年の秋には1,700羽を確認しているという状況でございます。
 鳥獣保護の状況ということで、もう1枚なのですけれども、こちらの画面の左側に図面を載せているのですけれども、こちらの黄色の丸で囲んだところが、今回拡大するところなんですが、こちらでヒシクイ等の生息、あるいはタンチョウの営巣しているところですとか、オジロワシの繁殖なども確認されているということで、そういう地域を今回拡大という形になっております。
 また、サロベツ湿原の中では、サロベツ自然再生事業を行っておりまして、周辺の牧草地整備等のために水抜き水路などを敷いておりまして、そちらによって地下水位が低下して乾燥化していき、湿原の生態系が変わってきてしまうというような現象があるため、そちらの水路の堰止め等を行うというような対策をして、湿原を回復させるという事業を行っていたりですとか、1970年から2002まで行われていた泥炭の採掘跡地の裸地について土壌改良を行う等、湿原再生を目指した事業を各種実施予定をしているというような状況で、自然再生協議会で話をしながら、平成14年から進めている状況がありますということをご紹介させていただきます。
 以上で、まずサロベツ鳥獣保護区について説明を終わらせていただきます。

【山岸部会長】 ありがとうございました。大変大事なところで拡大していこうというご提案ですが、何かご意見・ご質問がございましたら、どこからでも結構ですので。

【小菅委員】 資料を事前に送っていただいて、そこで生息する動物のリストというのがあったのですけれども、ちょっとこのリストの中にアライグマが入っていなかったんですが、今回の公述人の意見の概要のところで、アライグマによる農業被害があるというふうにおっしゃられているんですけれども、アライグマの存在というのは、サロベツのあたりではしっかりととらえていらっしゃるんでしょうか。

【事務局(木村)】 アライグマにつきまして、地元の町でありますとか農協のほうで、その対策に対する協議会というものを開いているということを聞いていまして、それで生息調査等を行っているということで、実際に被害に遭われているという情報はつかんでおりまして、リストのほうに確かに載っていないということがありましたので、またそれはちょっと追加する必要があるかと思います。

【小菅委員】 それと、その対策については、環境省としてはアライグマ、要するに外来種についてどのような対策、いろんなところでアライグマは北海道の場合出てくるので、その対策、どのように考えているのかということを一言、教えてください。

【山岸部会長】 はい、どうぞ。

【事務局(木村)】 サロベツにつきましては、先ほど言ったような地元の協議会などで話し合われている中で、環境省としましても、今のところは有害駆除の申請が上がってきたときなどにはしっかりと迅速に対応するというようなことで考えているというところです。

【山岸部会長】 よろしゅうございますか。

【小菅委員】 地元の人が有害、駆除したいという意思がなければ、ずっと環境省は何もしないということなんですかね。実際そういうふうに聞こえるんですけど。でも、そういうことでいいのかということを、ちょっと僕は思うんですけども。
 というのは、このリストの中で見たら、ここでドブネズミの駆除をちゃんとやっていますよね、ユルリ・モユルリで。これは国がやっているわけですよね。それで、アライグマは被害がなかったらというのは、僕はアライグマの被害はものすごく大きいと思うんですよ。その辺のことについて、ちょっとお考えを聞きたいんですけども。

【山岸部会長】 はい、どうぞ。

【亀澤野生生物課長】 ユルリ・モユルリのドブネズミの駆除に関しましては、まさに国指定の鳥獣保護区の中のことなので、環境省みずからやっております。
 こちらのアライグマにつきましては、現在のところは保護区内での被害は出ていないということなんですけれども、周辺の農地でアライグマは増えているというような情報もあって、地元で対策協議会もできています。そちらのほうに環境省も今後協力をして、地元で今のところ、外来法に基づく駆除計画、その確認あるいは認定といった手続も進んでおりませんけれども、そういうものを進めていくように指導するとか、積極的に環境省も関わって、保護区の外の対策についても進めていきたいというふうに思います。

【小菅委員】 ありがとうございました。

【山岸部会長】 それでは、引き続きまして、市田委員、どうぞ。

【市田委員】 一つ質問なんですけれども、サロベツで、今、ヒシクイの数などのお話があって、ヒシクイとかそういうのがこの保護区としては重要なことはとてもよくわかるんですけれども、ほかの鳥のモニタリングもされているんですか。これは、このサロベツに限らず、ここに出てくるさっき説明のあった79カ所については、国設の鳥獣保護区としてどのくらいの鳥がいてどうだという何か調査というかモニタリングみたいなものは、保護区としてやっているのか、あるいはモニタリグサイト1000みたいなものでカバーしているのか、どっちかわからないんですけども、保護区としてどの程度やっているんですか。

【山岸部会長】 はい、どうぞ。

【事務局(木村)】 モニタリングサイトに入っているところにつきましては、モニタリングも行っているところもあります。保護区に関しましては、なるべくモニタリングには努めていくというような方針がありまして、やはり、生息の状況については確認していくという状況があります。このような更新の機会があるときには、当然、その生息調査もしておりますし、あとは保護区の管理員というものを雇って、定期的にパトロールをしたり、鳥獣の生息状況を確認をしたりしていますので、そういうところの情報を蓄積していくということと、あるいは、周辺で野鳥の会がありましたら、そういうところの情報を得たり、という形で情報収集には努めているという状況です。

【山岸部会長】 はい、どうぞ。

【市田委員】 情報収集に努めていただいているのはとてもありがたいことだと思うんですけど、原則として、そういうのは参考資料にはなるけれども、増えたか減ったかとかというときには、余り役に立たないんじゃないですか。その意味で、たくさんある鳥獣保護区を重要なところだけ国設鳥獣保護区にしたわけで、せめて、その国設鳥獣保護区は、特別な鳥以外にもどういう動向があるのかというのを見ていただけるとうれしいなと思うんですけれども、その辺は、方針でこれからやるということですか。

【山岸部会長】 どうします、課長。

【亀澤野生生物課長】 それぞれの保護区ごとのモニタリング、それをやりつつ、全国的には移動する鳥類もいますから、モニタリングサイト1000とか、自然環境保全基礎調査とか、そういうものとあわせて全体的な動向とか、そういうものは今でも見ておりますし、まだまだちょっと予算が少なくて不十分なところはありますけど、今後とも強化をしていきたいというふうに思います。

【山岸部会長】 はい、どうぞ。

【宮澤鳥獣保護業務室長】 鳥インフルエンザのサーベイランスとあわせまして、全国29カ所の鳥獣保護区につきましては、9月から6月までの間、月3回(上旬・中旬・下旬)、どんな鳥が何羽きたかというのを種別にやっております。ですので、これが一番継続かつ定量的なデータとしては使えるのではないかと。
 ただ、先ほど課長が申しましたように、ちょっと予算の関係もございまして、79全部はやってないんですが、鳥がかなり多く来る大規模な渡来地あるいは生息地につきましては、そういう形で把握しております。

【市田委員】 それは、いつからやっているんですか。

【宮澤鳥獣保護業務室長】 平成18年から。ホームページでデータのほうをアップしておりますので、ご覧いただければと思います。

【山岸部会長】 ありがとうございました。
 それでは、引き続いて土屋委員、どうぞ。

【土屋委員】 今回、拡大しようとする場所の重要性はよく理解できましたが、パブリックコメントの中に、対象域以外の湖沼についても検討をするべきであるというのが1件あったと述べられておりましたが、これは、一般的に言うと、拡大しようとするとき、調査をどの範囲まで行うか。それで鳥など移動性の高いものについては、どの場所が重要であるかということを認識して指定していかなければいけないわけですが、特に、今回においてはここは調査ができていなかったということなんでしょうか。それともそのほかの理由などがあったんでしょうか。

【山岸部会長】 はい、どうぞ。

【事務局(木村)】 ある程度、どこの辺にいるという情報は当然つかんでおりまして、これについて実際にその調査が入ったかどうかは、ちょっと今のところ情報はないんですけれども、今回拡大していこうということで決めていったのも、その周辺の調査をしていく中で、ここが特に重要だというふうに判断してやっていくと。当然、周りの重要なところはやっていくんですけれども、またその中で調整を地元のほうと図っていかないといけないということがありまして、今回、農協のほうから農業被害の話などもあったりして、なかなか一筋縄ではいかないといいますか、いろいろ本当に調整を重ねてきて、この区域で調整がついたというような状況になっておりまして、本当に重要な区域、あるいはそれ以上にしたいなというところはあるんですけれども、その重要な区域で調整がつくようなところを指定しているという状況になっております。

【土屋委員】 よくわかりました。地元との調整が大変なことはわかりますけれども、特に移動性の高いものについての調査については、詳細にしていただくようにお願いします。

【山岸部会長】 ありがとうございました。ほかにこの1カ所目のことについてございますでしょうか。

(なし)

【山岸部会長】 それでは、ございませんようでしたら、次に2カ所目の天売島特別保護地区についての説明をお願いいたします。

【事務局(木村)】 天売島特別保護地区の説明をさせていただきます。
 天売島につきましては、北海道の羽幌町の沖合にあります島、離島となっております。
 こちらの島の一部が現在特別保護地区になっておりまして、集団繁殖地の鳥獣保護区ということで、ウミガラス、ウトウ等の繁殖地ということになっております。そのほか、ケイマフリ、ウミスズメといった海鳥類がたくさん生息していると。
 今回再指定ということで、特別保護地区について117ヘクタールを面積の変更なく指定するという計画になっております。
 こちらは公聴会の実施結果ですけれども、公述人が9名ということで、全員の賛成をいただいております。主な意見としまして、引き続き鳥類の繁殖地・休息地として保護が必要ということを猟友会からいただいております。
 パブリックコメント提出意見は、なしということになっております。
 こちらは生息している鳥獣ですけれども、ウトウが推定生息およそ30万羽弱という形になっておりまして、スライドの右下にありますように、繁殖地がこのような状況になっております。ケイマフリにつきましては、平成22年の調査で341羽を確認しているということで、1963年には推定3,000羽いたというような記録もあります。また、ウミスズメにつきましては、平成23年の繁殖期に天売島で観察をされておりますけれども、生息数のほうは不明ということで、若干観察されているというような状況であります。また、この天売島につきましては、羽幌町に環境省の海鳥センターもございまして、ウミガラスについて保護増殖事業を行っているところでございます。島の岩礁のところで、デコイの設置やあるいは音声を流して、繁殖を誘致するというような活動を行っておりまして、今年の夏には3年ぶりにウミガラスのひな7羽の巣立ちが確認されたという状況でございます。
 また、猫の対策というものがございまして、これまでも普及啓発等を町や環境省などで行ってきているんですけれども、自然保護団体のほうも意識がかなり高まってきておりまして、やはり何か対策が必要だろうということで、町のほうにも働きかけまして、猫の収容条例をつくっていこうという流れがありまして、24年度からその条例の制定への取り組みを進めていく予定になっているということで、飼い猫の避妊であるとか、マイクロチップの埋め込み等の実施予定ということになっております。また、そういった手術に関して、北海道の獣医師会のほうにも協力を得られるように協力のお話を持っていって、お願いしているような状況にもあるというところでございます。
 早いですが、以上で天売島のほうを終わらせていただきます。

【山岸部会長】 それでは、ただいまの2カ所目の天売島のことについて、ご意見・ご質問がございましたら、どうぞ。
 桜井委員、どうぞ。

【桜井委員】 今後の課題かもしれませんが、海鳥、特に繁殖場がある場合、海域によってはそこを餌場として利用して、子供に餌を持って行くような場所が実はあるんですね。今回、知床でもウトロでケイマフリの問題がありまして、ケイマフリの繁殖する岩場の下に必ず餌を食べる場所があって、そこを遊覧船が通るということで、それを回避させるために協議会を開いて、そこをできるだけ通らないようにしようというようなことをやっているんですけれども、こういう保護区をつくる場合に、どうしてもその辺のところがまだ十分入ってないですよね、いろんな鳥について。ということは、特別保護区をつくるのはいいけれども、それぞれの動物の習性に合わせてもう少し場所を広げるような努力というのがこれから必要になるので、その辺については、どういう今後考え方があるのか、ちょっとお聞きしたかったんですけど。

【山岸部会長】 お答えいただけますか。

【事務局(木村)】 なるべく、重要な海域については、きちんと評価して、区域に定めていきたいという考え方はあるんですけれども、特に北海道のほうですと漁業活動が行われているということもありますので、そちらの調整を図りながらやっていかないといけないというところで、なかなか漁業活動に関わるところで、海面のほうでやりたいというお話を持って行っても、それはできないというようなこともあったりして、なかなか進んでいないという状況はあるんですけれども、漁協さんの中には、保護のほうにも目を向けてきてくれているところもあったりするので、そういうところには保護の前進という形でまた海域のほうも考えていくように働きかけていければというふうに考えているところです。

【山岸部会長】 つけ加えることはございますか。

【亀澤野生生物課長】 同じ北海道でも、今お話があった知床の例とか、後で出てくるユルリ・モユルリでも、漁協の協力を得て、船の通る範囲を制限したりとかという例もありますので、そういう具体的な事例も地元に紹介をしながら、ここでも保護の強化を進めていけるように努力したいと思います。

【桜井委員】 ということは、いわゆる特別保護区について、海域までも含むことは可能ということですか。今までないですよね。

【亀澤野生生物課長】 いわゆる海に関しては、特保を設けるという例はないんですけれども、実際、その漁協との間では、エコツアーとか船が通る場所を制限したりという形で、実質的には協力をいただいている面がありますので、そういう保護区とは別に、地元の協力をいただいている事例を紹介をしたりして、ここでもそういう協力を得られるようにしていきたいと思います。

【桜井委員】 いや、わかりますよ。ですけども、今後こういうことがいっぱい起きるわけですから、もう一歩踏み込んで、今までの従来の軸だけの保護区という概念から、もう少しそういった生物によっては場所を、海鳥ばかりではない、また、ヒレアシ類(鰭脚類)もですね。だから、そういうことがあるので、その辺までもう少し踏み込めないかということなんですね、今後。

【亀澤野生生物課長】 今後、餌をとる場所とかそういう場所も重要になってきますので、そういうことも含めて生息場所ということで、保護の網をかけられるように努力をしていきたいと思います。

【山岸部会長】 それでは、続いて市田委員、どうぞ。

【市田委員】 ひながようやく生まれたということで、これはグッドニュースだったなと思って喜んでいるんですけれども、さっきご説明があったように、ここでは、野良猫だけじゃないですけど、飼い猫を含めて猫が一番昔から頭の痛い問題で、こういう避妊の問題とかマイクロチップとかいろんな話がずっとあったと思うんですが、この条例が来年度からできると、これを義務づけてやるということですか。

【事務局(木村)】 そうです。そのように内容としては聞いていますね。

【市田委員】 ありがとうございました。

【山岸部会長】 それでは、同じですか。

【小菅委員】 私も猫の問題だったんですけど、町で条例をつくってくれるというのは、これはもう非常に大きな一歩だというふうに思います。これまでなかなか何もできなかった状況ですから、これはいいことだと思います。
 ただ、私は、先ほどの個々のこういう問題については、この島で野生動物をしっかり守っていかなければならないといったときに、なぜか、野生動物の生存権と、犬・猫、要するにペットの生存権が何か一緒に論議されているような気がしてしようがないんですよね。だから、私も前回お話をしたとおり、この猫の駆除をやると一旦は道が決めたときに、動物愛護団体から同じ生き物の命をと言われて、道がそれをやめてしまったという経過があるんで、それをちょっと調べてみたらわかると思います。
 やっぱり、野生動物をしっかりと、しかもこの島という限られたところで守っていくためには、そこで人の社会に依存して生きている生き物、先ほどのドブネズミもそうですけども、そういうものについては、きちんと国が駆除していくというしっかりとした考えを示す必要があるんではないかというふうに思うんですけれども、なぜそれができないのか。ちょっとその辺のことも教えていただきたい。
 実は、何年か前に動物園の世界で、世界じゅうの動物園が野生動物をどうやって種の保存に関わっていくかというときに、やっぱり島の問題で、そこに、あのときはフクロウオウムか何かの話題だと思うんですけども、それをRe-introductionするときに、一番心配な動物たちをまず、もちろん在来の野生動物ではないですよ。要するに野生化した動物を完全に島から駆除して、それから放していったという事例もあるし、あとはオーストラリアで地域を限定してやった例も報告されていました。そのときにも、環境省の方がいらしたんですけども、日本ではどうしてそういう対応ができないんだと言ったら、環境省の方は、それは無理ですよという話をされていたんですけれども、例えばこういう島みたいなところだったら無理じゃないような気もするんですけどね。ただ、もちろん条例ができてやってくれればそれは良いのですが、だからといって国がしっかりと、そこで野生動物の存在に何か影響のあるような、いわゆる家畜・ペット類については国がしっかりと対応するというようにできないものかなというふうに、将来でもいいですけども、ちょっと思っているんですけども、その辺のお考えをちょっと教えてください。

【亀澤野生動物課長】 外国では、そういう形で徹底的にやっているような例も、確かに聞いておりますけれども、日本の場合、なかなか実際には難しい状況があります。環境省の管理の立場からすれば、野生動物の保護というのを進めていきたいんですけれども、実際上は、そういうペットとかの問題もありますので、そこは丁寧に時間をかけて、野生動物の保護の必要性・重要性というのを説明をしていきたいというふうに思います。

【渡邉自然環境局長】 それぞれの場所でこの問題に悩みながら、地元の理解を深めながら、ああいう形で避妊・去勢を進めたりマイクロチップを入れると、できるところから前に進めようということで取り組んでいるんですけれども、例えば小笠原は、猫の影響というのは世界遺産との関係でも非常に大きな課題になって、父島を中心ですけれども、猫の捕獲を進めました。
 捕獲した猫については、これは東京都獣医師会のほうがNGOと組んで、東京都本土のほうに持って行って譲渡につなげていくという取り組みが並行して動いたんですけれども、野外のほうからはできるだけ、特に重要な地域から取り上げて、その譲渡につなげていくということとあわせて、ああいった避妊の努力を重ねて。もう一つは、特に父島の中でも、アカガシラカラスバトなどが生息して、重要なところは猫が入らないようなフェンスを設置して、父島の1割ぐらいの面積になるんですけれども、その中に入らないようにするのと、そこで既に入っているのはできるだけ優先して取り上げていくというような、今の段階でやれることを組み合わせて野良猫の影響を減らしていくということで、それぞれの場所で工夫しながら、悩みながら、でも前進させていきたいと思っています。

【山岸部会長】 よろしゅうございますか。
 私もこの問題について、前にも言ったと思うんですが、中環審の中に動物愛護部会というのがございますよね。一体、そこはこういう問題をどう考えているのか。やっぱり連携して考えるべきだと思うんですね。あそこの部会長に、僕、何とか考えろと言ったら、うちはペットだけだから一切考えないと言っているんですが、そうではなくて、やっぱりそういう問題については連携して考えると整合性がとれますんで、よろしいんじゃないかと僕は思います。
 それでは、ほかに天売島についてございませんでしょうか。

(なし)

【山岸部会長】 そうしたら、3カ所目のウトナイ湖特別保護地区についての説明のほうに移りたいと思います。よろしくお願いします。

【事務局(木村)】 続きまして、ウトナイ湖特別保護地区の説明をさせていただきます。
 こちらは、北海道苫小牧市にございまして、海に近いところの保護区となっております。
 こちらは集団渡来地ということで、オオハクチョウ、コハクチョウやマガン、ヒシクイ等が渡来してくる。その他、シマアオジやオジロワシ、オオワシが生息している地域になっております。
 面積としましては、特別保護地区が510ヘクタール、特別鳥獣保護区と同じ面積になっておりまして、今回面積の変更なく再指定という形になっております。
 1991年にラムサール条約湿地に登録されているという状況になってございます。
 公聴会の実施結果ですけれども、公述人が9名、全員が賛成といただいております。主な意見としましては、漁業権と調整をされたいということで、北海道からいただいております。人と野生鳥獣との望ましい距離や関係について普及啓発をしっかり行ってもらいたいというご意見をいただいているほか、周辺には畜産業者も多いので鳥インフルエンザ等の対策に万全を期していただきたいというようなこともいただいております。
 また、パブリックコメントの提出意見がございまして、主な意見としましては、区域外の河川等についても区域に含めるべきというふうにいただいておりまして、こちらの拡大につきましては、今後関係者等と調整の上検討していきたいというふうに考えておりまして、また、野生生物等の給餌の弊害などを防ぐために、鳥獣保護センターを活用して普及啓発に努めるべきというご意見もいただいております。こちらも今後の管理の参考とさせていただきたいと考えております。
 鳥獣保護区の状況でございます。ガン・カモ・ハクチョウ類が多く訪れるということで、ハクチョウ類は昨年の秋に500羽以上、ガン類は今年の3月には9万8,000羽以上が訪れているということが確認されております。また、湿原の周りに遊歩道施設などもあって、人が親しめるような環境も整っているという形になっております。
 このウトナイ湖の周辺につきまして、最近、アライグマの生息が確認されておりまして、農業被害や生態系への影響が懸念されるということで、こちらにつきましては、苫小牧市で駆除も行っておるんですけれども、18年から環境省でも駆除を実施しているということで、平成22年には16頭捕獲しているというような状況になっております。
 早いですが、以上でウトナイ湖の説明を終わります。

【山岸部会長】 ありがとうございました。それでは、この件につきまして、何か。
 土屋委員、どうぞ。

【土屋委員】 パブリックコメントの中で、周辺の河川との関係を質問しておられる方がおられましたが、これはどういう理由で、河川も含めるべきとおっしゃっていたか、お聞きできますでしょうか。

【事務局(木村)】 こちらにも渡り鳥が来ているというような内容でございます。

【土屋委員】 渡り鳥が来ているということですか。鳥の生息についての餌の問題であるとか、いろいろな角度から見る必要があろうと思いますので、鳥の保護だけではなくて、河川とのつながりで、もし重要であれば、今後とも検討していただきたいと思います。

【山岸部会長】 ほかに何かございますでしょうか。

(なし)

【山岸部会長】 よろしゅうございますか。
 それでは、4カ所目、ユルリ・モユルリ鳥獣保護区及びモユルリ特別保護地区についてのご説明をお願いいたします。

【事務局(木村)】 続きまして、ユルリ・モユルリ鳥獣保護区及びモユルリ特別保護地区について紹介させていただきます。
 こちらは、北海道の東部、根室市の沖合にありますユルリ島とモユルリ島の保護地区となっておりまして、集団繁殖地の指定区分となっております。
 エトピリカやチシマウガラス、また、ケイマフリ、ウトウやゼニガタアザラシも生息しているという形になっております。
 鳥獣保護区が199ヘクタールで、こちらは今回周辺1キロメートルの岩礁、計38カ所、0.3ヘクタールですけれども、こちらについて拡大するということになっておりますが、もともと199ヘクタールで、今回0.3ヘクタールが追加されるということで、数字的には199のままになっておりますけれども、岩礁が拡大することになります。
 特別保護地区につきましては、モユルリ島のみが特別保護地区になっておるんですけれども、こちらについては、岩礁は含まずそのまま再指定という形になっております。こちらのほうも漁協関係者と調整した上で、鳥獣保護区については岩礁も拡大するという形になっている状況にございます。
 公聴会の実施結果につきましては、公述人が7名ということで、全員賛成のご意見をいただいております。保護を前提にワイズユースを進めていきたいというご意見。海鳥類の集団繁殖地として保護が必要な地域というようなご意見もいただいております。
 また、パブリックコメントの意見の中で、鳥獣保護区の保護管理計画でも、ドブネズミのモニタリングと積極的な駆除対策を行うことを明記すべきというご意見をいただいておりまして、これにつきましては、保護管理方針に島嶼生態系の保全に取り組むということを明記しております。
 鳥獣保護区の状況でございます。まず、エトピリカにつきましては、昨年には20羽の生息が確認されておりまして、1960年代は200羽以上生息していたという報告もあります。また、ケイマフリにつきましても、今年の調査でモユルリ島周辺で50羽、ユルリ島で40羽を確認していると。1973年には両島で338羽の生息が確認されていたということなんですけれども、エトピリカとケイマフリを含めまして減少要因として、漁網による捕獲のほか、オオセグロカモメの給餌の妨害が考えられるという状況にあります。また、ゼニガタアザラシについても、生息が確認されておりまして、1970年代以降、消滅状態の状況でございましたけれども、今年の調査ではモユルリ周辺で45頭、ユルリ島で3頭を確認している状況でございます。また、チシマウガラスにつきましては、平成20年の調査でモユルリ島の岩礁で五つの巣を確認しているということで、1973年にはユルリ島では155の生息が確認されているということでございます。昨年の環境省の調査では、ユルリ・モユルリ島での個体の飛来を確認しているというような状況ですが、繁殖のほうは不明という形になっております。
 ユルリ・モユルリ島ですけれども、モユルリ島でドブネズミの侵入が確認されておりまして、ウトウやクロコシジロウミツバメの捕食というものが確認されております。そこで、平成21年より薬剤の散布による駆除を実施しておりまして、これは環境省で実践しております。平成22年には、ドブネズミは確認されず激減したというふうに考えられるんですけれども、今年の最近の調査でまた発生が確認されたということがありますので、また引き続き駆除について進めていくという方針でございます。
 また、最近はネイチャークルーズというものがございまして、漁協が主体となった協議会におきまして、漁船を利用して海鳥を観察するというネイチャーツアーが行われているところでございます。こちらは、海鳥の保護のために、ユルリとモユルリの間は航行しないと、エトピリカがいても追い回さないなどの一定のルールを定めて実施しているというところでございます。こちらも漁協が中心になった協議会ですけれども、このような形で保護に関しても理解が進んでいるというような状況がありまして、さらに保護について今後も進めていきたいというふうに考えております。
 以上でございます。

【山岸部会長】 ありがとうございました。それでは、ただいまの4カ所目のユルリ・モユルリ鳥獣保護区及び特別保護地区の両者について、何かご質問ございますでしょうか。

(なし)

【山岸部会長】 よろしゅうございますでしょうか。
 それでは、ないようですので、5カ所目の小佐渡東部特別保護地区について、ご説明お願いいたします。

【事務局(木村)】 続きまして、小佐渡東部特別保護地区について説明させていただきます。
 当地域は、佐渡島のほうの小佐渡東部地域にある特別保護地区となっておりまして、こちらはトキの生息地ということになっております。そのほか、サドカケスやハヤブサの生息が確認されているという状況になっております。
 面積としましては、734ヘクタールということで、従前と変わらない面積で再指定という計画でございます。
 存続期間につきましては、平成23年11月1日からの7年間という形になっておりまして、7年間の理由については、また後ほど説明させていただきます。
 公聴会の実施結果につきましてですが、公述人が14名ということで、全員賛成のご意見をいただいております。主な意見としましては、佐渡全体でトキの野生復帰を進めていくため、自然との共生について農業者が情報発信していくことが重要と考えているというような農協さんからの意見をいただいています。また、当初予定していた期間である10年が、当会要望を踏まえて7年になったため賛成するとご意見を猟友会のほうからいただいております。こちらの件についても、また後ほど詳しく説明させていただきます。
 パブリックコメントについては、提出はなしという形になっております。
 保護区の状況でございますけれども、トキの給餌場となるようなビオトープの整備が進んでおりまして、佐渡市のビオトープの整備事業の面積としまして、22年度には35ヘクタールという形になっているほか、トキの認証米の取り組みも進んでいるということで、面積・農家数についても年々増えていっているというような状況でございます。
 現在のトキの状況ですけれども、グラフのところに飼育個体、赤い線がありますが、こちらは2011年7月現在189羽という形になっております。また、放鳥数等に関しましては、これまでに4回、60羽を放鳥して、今37羽の生息が確認されている状況でございます。目標としまして、2015年ごろに小佐渡東部地域に60羽のトキの定着をさせるという目標を掲げておる中で、事業を進めている状況でございます。
 2008年から放鳥を実施しておるんですけれども、目標年の2015年の定着状況を踏まえた上で、地元調整等を経て、2018年に再度区域を見直す予定というふうにしておりまして、現在、放鳥トキの確認状況ということで右側に出ておるんですけれども、2008年から放鳥を開始して、その年月がまだたっておらず、また数もそんなに多くないという状況の中で、目標年が2015年で、目標数として60羽というものがございますので、このトキの定着状況をしっかりと見て、評価した上で、新たに区域としてはどこがいいかということを再度検討しまして、それに当たってまた地元調整を図って、それで区域をきちんと見直すという状況になっております。
 当初は10年の計画でおったんですけれども、猟友会のほうから10年はちょっと長いのではないかというようなこともありまして、7年という形になっておりますけれども、今2011年で、2018年に区域見直しということで、2015年に定着目標がありますので、そこで評価をした上で、地元調整を踏まえて、2年あるいは3年で2018年度に区域を指定するというような計画になっております。
 以上で小佐渡東部の説明を終わらせていただきます。

【山岸部会長】 ありがとうございました。小佐渡東部特別保護地区について、何かご意見ございましたら承ります。
 はい、どうぞ、土屋委員。

【土屋委員】 この最後の10年が長い、あるいは7年でいいとかいうのは、初めて聞くメンバーには、その根拠といいますか、理由がよくわからないのですが、もう少しわかりやすく説明していただくと、どういうことになるのでしょうか。

【事務局(木村)】 10年というのがあったんですけれども、大体、鳥獣保護区の指定に関しては10年、20年という区切りで指定しているんですけれども、10年ということはちょっと長いというご意見を踏まえて、この小佐渡東部の場合は、2015年というのが一つの目標年ということがありますので、2015年の定着状況を見た上で、きちんと定着状況に合わせて保護区域を設定していく必要があるという中で、2015年の目標の評価をして、さらに2年か3年の数年で評価をした後に、ここがいいだろうという区域が大体書けると思われるわけですけれども、また新たに含まれる地域などが出てきますと、地元調整も必要になってくるということで、その時間も含めまして3年ほどを見込んでおって、それで2018年に区域の指定というようなスケジュールになっております。

【山岸部会長】 よろしゅうございますでしょうか。
 では、次に行かせてください。

【亀澤野生生物課長】 今の保護区の場所というのは、昭和56年に、最後に野生にいた5羽を一斉捕獲したんですけれども、それがいたのが今保護区になっている山間のあたりです。最後に捕獲をした場所ということで、保護区が設定をされているんですけれども、平成20年から放鳥し、37羽が確認されているトキが、実際どこを利用しているかというのは、先ほど説明があったように、山間部ではなくて、やはり人里近くの田んぼの周りを利用しているというような状況があります。猟友会の人々にすれば、現在の保護区でも猟ができないし、それから保護区の外の水田周りの今トキがいるところについても、トキへの配慮から猟の自粛をお願いをしているというような実態があって、広い範囲で猟ができないという実態があります。今の保護区には、トキがいないのに保護区になっていて猟ができないというような不満も実際ありまして、そういう意味で、目標年である27年ごろの定着状況、島内全体の生息状況も確認をした上で、改めて保護区の範囲というのを考えたいと思っております。その目標年から調整の時間を3年程度見て、7年間ということにしております。

【山岸部会長】 よろしゅうございますでしょうか。

(はい)

【山岸部会長】 それでは、ほかにございませんようでしたら、次に6カ所目の浅間特別保護地区について説明をしてください。

【事務局(木村)】 続きまして、浅間特別保護地区について説明させていただきます。
 こちらは、長野県と群馬県の県境にあります浅間山の付近の鳥獣保護区という形になっております。
 こちらは、大規模生息地の区分になっておりまして、イヌワシが生息しているということで、大規模生息地の指定区分になっておりまして、そのほか、アマツバメやホシガラスなどの生息も確認されている状況でございます。
 特別保護地区につきましては、947ヘクタールで、区域はそのままで再指定という形になっております。
 公聴会の実施結果についてですけれども、公述人が7名、全員賛成の意見をいただいております。主な意見としましては、村内では農作物被害が増加していることから、人と野生鳥獣が共存できる環境を形成していきたいと考えているというご意見。あるいは鳥のさえずりは浅間地域の観光にとって重要な資源であり賛成である。保護区全体では鳥獣被害もあるので共存の取り組みに期待しているというようなご意見をいただいております。また、猛禽類が減少していると感じており良好な自然環境の維持を望むという意見もいただいておりまして、また浅間地域は日本有数の鳥類の生息・繁殖地であり、猛禽類、大型ほ乳類が生息する重要な地域であり全体的な保護が必要といったご意見もいただいております。
 パブリックコメントもいただいておりまして、長野県側でもイヌワシの飛翔が確認されているということで、特別保護地区を指定すべきというご意見もいただいております。これにつきましては、今後、調査によって情報収集を進めまして、また地元関係者等と調整をしていきたいというふうに考えております。
 保護区の状況でございますけれども、イヌワシが生息しているということで、今年度の調査におきましても、特別保護地区の周辺で、つがいと思われる2羽の飛翔が確認されている。そのほか、特別保護地区から離れたところでも2羽確認されているという情報もございます。また、周辺におきましては、ニホンジカ等による農業被害の増加が見られるということで、鳥獣保護区内におきましても、環境省のほうとしても、積極的に有害駆除を行っていくという方針で、来年度以降図っていくというふうに考えておるところでございます。
 以上で、浅間の説明を終わらせていただきます。

【山岸部会長】 浅間について、何かご質問・ご意見ございますか。
 それでは、市田委員、どうぞ。

【市田委員】 浅間山だけに限ったことではないんですけれども、今、ここでイヌワシの名前が出ているので、どっちかというと要望をさせていただきたいんですけど、トキなんかもそうだと思うし、それから先ほどの海鳥クルーズもそうなんですけど、環境省が保護区をつくったりいろいろ保護をしようとしたときの基本方針的な姿勢として、見るなとか、来るなという感じがすごく強いんですね。希少鳥類だから来ちゃいけない、見ちゃいけないと。シマフクロウなんかでも、とにかくみんな見たいけれども見ちゃいけないと。だけど、ネットワークを持っている人たちは自由に見られるという、非常にアンバランスな状態があって、やっぱり、将来、例えばトキがどんどん繁殖していったら、それはみんな見たいと思うんですね。
 そのときに、見るな、触るなという路線からもう一歩進んで、一つの巣だけは見せてあげると。そのかわりきちんと管理していって、いたずらはさせないというようなことをすると、一般の理解は相当進むと思うんですよ。例えばスウェーデンで、カラフトフクロウがシマフクロウみたいな存在で、すごく守っているんですけれど、一つの巣だけは見せるんですよ。見るなと言ったって、みんな見に来るし、写真も撮るわけだから、そうすると、むしろ見せて、そのかわりきちんとそれをやったほうが、一般の人たちは、「ああ、あれはすごくいい、重要なもんだ」と理解が進むんじゃないかと思うんですね。先ほどの海鳥クルーズも、あれは最初追いかけたりいろいろ問題はあったんですけれども、でも、エンジンを切ってそうっと行くと、海鳥はそばで見たって別にどうってことない部分が結構あるじゃないですか。
 だから、将来の方向性としてお考えになっているだろうとは思うんですけれども、もっと積極的に保護区のことを考えてもらったり、希少動物のことを考えてもらうためには、ある程度、むしろ見るなじゃなくて、見せるという努力というか考え方も要るんじゃないかと。例えば今お話の出ているイヌワシなんかだって、あれは大体ああいう崖のところに巣をつくるわけで、見せたって別にどうというものじゃないでしょう。あそこ、崖を登っていけというほうが大変なわけですから。だから、そういう方向をそろそろ、この保護区の管理運営というかそういうことを考える上で、近い将来の問題としてお考えいただけないかなとずっと思っているので、この機会に一言お願いしておきたいと思います。

【山岸部会長】 何か、これについてコメントございますか。

【亀澤野生生物課長】 各地で、最近エコツアーとかいう考え方も浸透しつつありますし、そういう中で、生き物を見てもらうという例もあると思います。希少な鳥獣類についても、見てもらうことでその保護の大切さというのをわかってもらうのは大事だと思っておりますので、お話があったようなことも参考にしながら、場所とか時間を限るとか、季節を限るとか、そういうような見せ方のルールづくりとか、そういう工夫もそれぞれの場所で考えていきたいと思います。

【山岸部会長】 私のほうからも一つ、身近で見ているのでちょっと追加させていただくと、今、環境省は、トキのモニタリングチームというのをものすごく力を入れて、佐渡島の人を中心にモニターしていますよね。ああいうモニタリングチームの人たちが、今後、エコツアーのガイドになって、見せるべきところをどう見せたらいいかということを検討していっているんだと、僕は思いますけれど、そのようなことが行われています、今、佐渡に関しては。
 ほかにございますか。はい、小菅委員。

【小菅委員】 すみません。しつこく今の問題ですけど、僕、市田さんと同じ意見なんですけども、隠してしまったら、絶対に秘密で隠れて見に行くひとがいて、隠れて見に行ってしまったら何でもすると思うんですよね。衆人環視が僕は一番だと思うんですよ。ただし、そこで考えなければならないのは、距離だと思うんです。人と動物の距離をしっかりと規定して、ここからなら影響を与えない距離というのは動物によって違うではないですか。そのことをしっかりと踏まえて、そこに多くの人が見に来る。そうすると、多くの人が見えていれば、まず中に入ってこそこそするひとはいないと思うので、そうしていかなければならない。その多くの人というのは、その地域の人たちだと思うんですよ。研究者とかそういうことじゃなくて、その地域の人たちが、そこに例えばイヌワシの巣があって、これは俺たちが大事にしなきゃならないんだという意識が高まってくれば、よそ者って変な言い方だけど、よそ者が来たときに、何をしとるんだと、自分の問題としてそれが対応できるようにしていくのが、僕は最も重要なことではないかなというふうに思っていますので、今、山岸さんのほうからもそういうことをやり始めていると聞いて、非常に安心しているんですけれども、そういう方向でいって、人と動物との関わりをしっかりと作り上げていくのが一番だというふうに思っています。よろしくお願いします。

【山岸部会長】 ほかにありますか。
 私のほうから一ついいですか。この区域の図、スプリットされていますよね。どう考えたって、これは不自然なんだけど、どういう理由でこうなっているんですか。イヌワシにとっては大変迷惑じゃないかと思うんですけど。

【事務局(木村)】 こちらの大分歴史も長いところなんですけれども、一番最初の区域はもう少し広かった状況が、縮小という形でこのようになっているということで、恐らく、土地の関係とか調整の関係でこうなったのかなとは思うんですけれども、イヌワシの行動との関係というのは、今のところちょっと把握はし切れていないんですね。

【山岸部会長】 はい、どうぞ。

【小菅委員】 ということは、ここで営巣地は確認していないんですか。イヌワシは結構同じ巣を使いますよね。

【事務局(木村)】 この周辺で確認しているところがあります。こちらも利用として重要なところということで、特別保護地区になっている状況です。

【小菅委員】 もうイヌワシの場合は、本当に環境省が現状の生息数を何羽とつかんでいるか、ちょっと僕はわからないけど、かなり減ってきていることは確かで、九州なんかではもう絶滅したんじゃないかと言われて、1羽だけ宮崎のほうにいると言っていたけど。これは、もうイヌワシぐらいのレベルになったら、どこで何年連続の繁殖が見られているとか、そういうことをやって、それから卵が生まれたら、その卵がどのぐらいの率でふ化するのかとか、ふ化したらそのひなが本当に生育できているのかとか、そこまでしっかりと見ていかないと、気がついたらいなくなりましたという状況になってしまうと思うんですよね。
 だから、この特別保護区はイヌワシの生息地とうたっているわけだから、それだったら、この特別保護区に営巣箇所は何カ所あって、ここでは大体このぐらいの生息は年々こうなっていますよというのは、おさえておいて当たり前だと思うんですけども、その辺ちゃんとやっていかなきゃだめなんじゃないかと思うんですけどね。

【事務局(木村)】 古い巣、ずっと使っていると思われる巣も確認していまして、生息の範囲は、今年も調査に入っていてはいるんですけど、また今後も、きちっと今のご意見を踏まえて、モニタリング等をしていければというふうに考えます。

【山岸部会長】 それでは、続きまして、次の7カ所目の西表鳥獣保護区及び特別保護地区について、説明をいただきます。

【事務局(木村)】 続きまして、西表鳥獣保護区及び同特別保護地区のご説明をさせていただきます。こちら、西表島の島の中の一部という形になっておりまして、指定区分としましては、イリオモテヤマネコが生息する希少鳥獣の生息地ということになっておりまして、主な生息鳥獣としましては、ほかにカンムリワシやキンバト、ヨナクニカラスバトなども生息しているということでございます。
 鳥獣保護区の区域につきまして、拡大と、同じく特別保護地区につきましても、拡大ということで、スライドの中で赤くなっている部分、こちらが従前の鳥獣保護区の区域になっておりまして、網掛けになっているところが、特別保護地区という形になっております。
 従前、鳥獣保護区につきましては、3,841ヘクタールが、1万218ヘクタール。特別保護地区が、2,306ヘクタールだったのを、9,999ヘクタールに拡大するという計画でございます。
 こちらは、近年、新たにイリオモテヤマネコの生息が確認された区域等について、拡大を計画しているという状況でございます。
 こちら、拡大の予定図と生息の分布図というものを挙げさせていただきましたけれども、右側のこの青い点々が、目撃例となっております。こちら、線上になっていると思うんですけれども、こちらは道路沿いの目撃例というふうになっておりまして、目撃例としましては、やはり人が通る、車が通る里地の個体の道路沿いでの目撃例が多いという形になっておりまして、山中での調査自体がなかなか入れないということもあって少ないんですけれども、今回、調査によって、明らかになった生息地、具体的には西側の崎山半島のほうなどについて、拡大していくと。
 そのほか、良好な自然環境があるイリオモテヤマネコの生息にとって重要だと思われるところも含めて、拡大するという計画になっております。
 公聴会の結果でございます。公述人が6名ということで、全員賛成の意見をいただいております。主な意見としましては、自然を生かしたまちづくりにとっても望ましいというご意見、また狩猟のできる範囲を考慮した区域となっているために賛成というご意見も、猟友会からもいただいております。
 今後は、島周辺部の平地も含めた保護区設定、ロードキル対策が重要というご意見もいただいております。
 パブリックコメントの提出意見につきましては、低標高地についても、イリオモテヤマネコ等が生息しており拡大すべきというご意見をいただいております。こちらは地元の理解を得ながら、希少な鳥獣の繁殖地等、重要な生息環境が確認された場所について、今後拡大を検討していきたいというふうに考えております。
 実際、この区域の拡大に当たっては、平地のほうでイノシシ猟が行われているところが考えられるということで、そこについては、なかなか認められないというご意見がありましたので、その調整を行った上で、重要な生息地、あるいは自然環境に起こっているところにつきまして、指定するというような形になっております。
 鳥獣保護区の概況としましては、このような形になっておりまして、マングローブが見られるところなども含まれまして、カンムリワシも生息が確認されておりまして、こちらは平成17年の記録なんですけれども、53羽を確認しているということでございます。
 イリオモテヤマネコの推定生息数につきましては、平成17年から19年の調査で、100から109頭というふうになっておりまして、減少の傾向があるという形になっております。
 西表野生生物保護センター、こちらは環境省の施設ですけれども、こちらを拠点としまして、行動圏調査や傷病個体救護等を実施しているという形になっております。
 また、交通事故の対策につきまして、昨年に5件、発生しているという状況なんですけれども、こちらについては、環境省が普及啓発等のソフト面について実施しておりまして、沖縄県の土木事務所のほうで、道路をつくる際に、ヤマネコが通れるようなアンダーパスの設置など、ハード面のほうを実施しているというような状況でございます。
 また、飼い猫の登録の義務化、西表島への飼い猫の持ち込みの制限が定められた竹富町ねこ条例が施行されているということで、大分、野良猫が入ってきているという状況がございます。
 以上で、西表の説明を終わらせていただきます。

【山岸部会長】 ありがとうございました。西表の特別保護区について、何かご質問・ご意見がございましたら。
 土屋委員、どうぞ。

【土屋委員】 目撃例のデータに明確に表れておりましたように、最近のイリオモテヤマネコは、海岸線で活動していることが非常に多いわけです。それから、行動圏の調査でも、これもはっきりしておりますけれども、比較的、低地を利用していることがわかっていますけれども、今回、指定あるいは拡大される区域とのギャップが、どうしても気になってしまうんですが、環境省としては、西表島全体の保全、あるいはイリオモテヤマネコの保全に関して、もう少し積極的な働きかけができないかどうか気になるんですけれども、お考えをお聞かせください。

【事務局(木村)】 鳥獣保護区といたしましては、先ほど言ったようなイノシシ猟とかの関係を調整して、このような区域で拡大するという形でございまして、今後はもちろん、理解が得られれば、平地についても、重要なところは拡大していくというような状況なんですけれども、今回については、こういう形になっていると。
 あとは、西表の国立公園の拡大の計画がございまして、そちらのほうもあわせて、平地のヤマネコにとって重要な地域についても含めていくなど、ほかの保護地域についても、あわせてイリオモテヤマネコの保護を進めていけるかという考えはございます。

【土屋委員】 最初の説明では、イリオモテヤマネコの行動も勘案しての鳥獣保護区の拡大というお話でしたけれども、私などは、常日ごろから、イリオモテヤマネコのデータを見ているわけですから、やっぱりギャップがあるのですね。では、その行動圏のデータを見ながら、どういう働きかけをしておられるかということを、具体的に教えてください。

【山岸部会長】 どうぞ。

【事務局(木村)】 働きかけというのは、地元に対して。

【土屋委員】 いや、今、出ておりますのは、目撃例の場所ですけれども、その周辺をイリオモテヤマネコが活動しているわけですよね。そういうデータがあると思うんです。であれば、保護区の拡大をそのあたりに伸ばす。伸ばすというのは、非常にわかりやすい説明だと思うんですね。もちろん地域との関りがあることは承知しておりますけれども、環境省サイドとして、保護区をそのあたりまで拡大するということに、どういう活動をしておられるのでしょうか。

【事務局(木村)】 活動といいますか、今回の保護区の拡大につきましても、やはり生息地を含めていこうという、もともとのその方針から始めていっておりまして、その中でも、やはり調整ということで、こういう形になっているという状況はあります。やはり、そういうところも当然、やっていかないといけないという認識はある中で、やはり地元調整という中で、難しいというのが現状と。
 今後、またその状況を見ながら、やはり調整をして、拡大については検討していかないといけないかなという状況でございます。

【亀澤野生生物課長】 保護区の拡大の図面は、左側にありますけれども、島の南側とか、西のほうは、海に近づいたところまで拡大ができております。このあたりは、道路がないので、目撃例もないんですけれども、ほかのところは、海沿いのほうにも目撃例があるように、そのあたりも利用しているというのはわかっておりますから、ほかのところについても、海側のほうまで広げるようなことを考えたりとか、そういうことをしたいというふうに考えておりますけれども、実際には、猟友会との調整に時間がかかるということもありますので、今後、こういう生息範囲の情報も示しながら、丁寧に猟友会等に説明をして、保護区の拡大に努めていきたいと思います。

【山岸部会長】 ほかに何かございますでしょうか。

(なし)

【山岸部会長】 よろしければ、次に、8カ所目のほうへ移りたいと思いますが。8カ所目の与那覇湾ですか。よろしくお願いいたします。

【事務局(木村)】 続きまして、与那覇湾鳥獣保護区及び同特別保護地区の説明をさせていただきます。
 こちらは、沖縄県の宮古島の西部にあります与那覇湾の地域となっております。こちらは、集団渡来地ということで、アカアシシギやエリグロアジサシが渡来してくると。そのほか、クロツラヘラサギやツクシガモ、キンバト等も生息しているという場所でございます。
 面積が、鳥獣保護区が1,366ヘクタール、特別保護地区が704ヘクタールということで、もともと県指定だったところを国指定にしているというところでございまして、特別保護地区の指定につきましては、国指定になってから設定されるという形になります。
 こちらラムサールの潜在候補地にもなっておりまして、地元でも、かなり登録に対する機運が高まっている状況ということでございまして、2012年の6月のラムサールCOP11の登録に向けて、進めているという状況でございます。
 公聴会の実施結果です。公述人が8名ということで、全員賛成の意見をいただいております。主な意見としましては、県指定鳥獣保護区からの移行により、一層の保護が図られ、国がラムサール湿地指定を目指すことから、指定は望ましいという意見を県からいただいております。
 観光的立場から、環境学習の場として活用するためにも、指定は望ましいというご意見を観光協会さんからもいただいております。
 また、渡り鳥の重要な生息地であるとともに、アオサ採りなどワイズユースがなされている場所であり、ラムサール湿地に登録されることが望ましいというようなご意見も、野鳥の会さんからもいただいております。
 また、パブリックコメントの意見がございまして、主な意見としまして、今後の保護管理のために、鳥獣保護センターや湿地センターなどの施設が必要ではないかというご意見をいただいております。こちらにつきましては、今後の鳥獣保護区の保護管理について、地元の関係者とともに、あり方について検討していきながら、施設の必要性に関しても含めて考えていくというふうに考えております。
 鳥獣保護区の状況といたしまして、エリグロアジサシが繁殖をしている、アカアシシギについても繁殖が確認されているというほかに、サシバやキンバト、オオメダイチドリなどが生息しているというところになってございます。
 また、トウネン、ムナグロ、オオメダイチドリ等のシギ・チドリやヘラサギ、クロツラヘラサギ等、33科128種が確認されている場所になっているということでございまして、湾内には、広大な干潟が広がっておりまして、そのところどころに島がありまして、その小さな島のところで、繁殖が確認されているというような状況でございます。
 与那覇湾につきましては、2010年の9月にラムサール湿地潜在候補地に挙げられておりまして、地元で登録の機運が高まっているということで、合致する国際基準なんですけれども、生物地理区を代表する藻場、あるいは生物多様性の維持に重要な個体群ということで、メダイチドリが挙げられております。メダイチドリにつきましては、200羽以上の飛来が、継続的に確認されているというような状況でございます。
 以上で、与那覇湾の説明を終わらせていただきます。

【山岸部会長】 いかがでしょうか。市田委員。

【市田委員】 この場所が、今度、国設の保護区になって、ラムサール条約に向かって進むということで、地元もすごく喜んで、その話を聞いているんですけれども。だから、ここまで意見をおまとめいただいたのは、本当にありがたかったと思いますが。
 でも、よく見ると、特別保護区になっているのが、水面に限られていますね。お話のあったように、ここはシギ・チドリの渡来地として、すごく重要な場所なわけで、そうだとすると、水面が要らないとは、もちろん申し上げませんけれども、やっぱり周りが重要なので、これを特保にするときに、周りを含めようとしたけど、こうなっちゃったのでしょうか。地元が盛り上がっているんだったら、地元がその辺、うんと言わなかったのかなと思うんですけど、その辺はどういう感じなんですか。

【事務局(木村)】 もともと水面の周りも含めて、特別保護地区で考えておったんですけれども、地元調整の中で、水面と、また本当にごく一部の陸地ということになっておりまして、そういう意味では、完全に全部が全部、特別保護地区までの賛成というわけではないという状況ではありますけれども、そういう形だと。

【市田委員】 だったら、今後の課題として、ぜひ、おわかりになっていると思いますけど、広げていただくように、この席でお願いしておきたいと思います。

【亀澤野生生物課長】 特別保護地区に関しては、県指定の時代にはなかったんですが、今回、国指定に移行するに当たって、地元との調整の中で、この干潟部分を特保にすることにしました。
 陸域部分についても、当初の計画では、特保にしたいということを考えていたわけで、今回は特保にはならなかったんですけれども、ラムサール登録、干潟の部分をして、それが地元にとってもメリットというふうに考えていただければ、陸域部分についても、広げていくことができるんじゃないかと思いますので、今後、努力をしていきたいと思います。

【山岸部会長】 ほかに何かございますでしょうか。はい、どうぞ、桜井委員。

【桜井委員】 いつも見るあれなんですけど、陸の上は、畑がどこにあって、田んぼがどこにあって、要するに、陸上の地形がよくわかるんですけど、海は必ず、真っ平らな状態で書かれているんですけれども、ラムサールの側から関るとすれば、どこまでが干潟で、水深がどうなっていて、サンゴ礁がどこにあるか、あるいは、藻場がどこにあるかという、そういう地形、そういう地理的な情報も、やっぱり入れるような方向で、今後考えていただけますか。いつも見ると、海だけが真っ青で、真っ白になっていて、何もないところが、ばーっと線を引いてあるんですけれども、やっぱりそこにいろんなものがありますので、ちょっとやっぱり、その辺を考慮していただきたいんですが。

【渡邉自然環境局長】 海域の保護区の充実というのは、これはやはり、COP10、愛知目標を受けても、とても重要な課題になっていて、国立公園のほうも、海域公園地区をどう今後拡充していくかというのが重要なテーマだと思っていますけれども。今日も、海に関わる、海鳥の鳥獣保護区でも幾つか出てきたと思います。その鳥獣保護区の海の部分をどう充実させていくかというのは、私たち、重要な課題として考えていきたいと思いますし、それを考えていく上で、こういうデータの面でも、海の中の自然の状況というのを、あわせてお示ししていくことができるように、それに基づいて検討できるように、努めていきたいなと思います。

【山岸部会長】 よろしゅうございますか。それでは、どうぞ磯崎委員。

【磯崎委員】 これまでが、県指定という説明がありましたけれども、県指定のときの面積と、それから、現在これから指定しようとする、その区域の違い。それから、県の場合は、特別保護指定ではなかったと思うんですが、県指定のときの行為規制と、それから今回、海面が中心ですが、特別保護地区になって係る行為規制、その違い。県のときと、今ので面積と規制の違いについて。

【事務局(木村)】 面積につきましては、県指定のときの面積が、今回の鳥獣保護区の面積と同じ形で、1,366ヘクタールの部分になりまして、陸側の最外郭といいますか、一番広く見た線のところです。今回、与那覇湾の部分については、特別保護地区にするということなんですけれども、鳥獣保護区は、県指定と国指定で、規制自体が変わるということはありませんでして、鳥獣保護区の特別保護地区になったということで、工作物の設置等が今回、規制されるという形になります。

【山岸部会長】 ほかにございませんでしょうか。

(なし)

【山岸部会長】 それでは、いよいよ最後になりますが、9カ所目の池間鳥獣保護区についてのご説明をいただきます。

【事務局(木村)】 では、池間鳥獣保護区の説明をさせていただきます。こちらは沖縄県の宮古島の北に位置します、池間島というところでございます。
 こちらは、宮古島と橋でつながって、いるという状況でございまして、こちらの島の中央部に湿原がございまして、こちらがマガン等が飛来する集団渡来地という形になっておりまして、その他の生息鳥獣としまして、オオクイナやクロツラヘラサギ、ヒシクイ、ハシビロガモ、ムラサキサギ等が生息していると。また、繁殖している種もあるという形になっております。
 こちらも県指定からの移行ということで、282ヘクタールが鳥獣保護区という形になっております。
 こちらは、もともと湿原が、本当は海とつながっていたところです。南東側に港があるんですけれども、そちらのほうとつながっていたんですけれども、この港をつくるときに、集積土砂を内陸側に埋めたことによって、このような形で、海とは離れて淡水性の湿原になったという経緯がございます。
 こちら公聴会の実施結果でございますけれども、公述人が9名ということで、全員賛成の意見をいただいております。県指定からの移行によって、一層の保護が図られることから、指定は望ましいという意見を沖縄県からいただいております。
 また、観光的立場から、環境学習の場として活用するためにも、指定は望ましいというご意見も、環境協会からいただいています。ほかに、多くの渡り鳥が確認されている中、探鳥会など環境教育の場所としても重要なため、国指定に賛成であるというようなご意見も、漁協のほうからもいただいているという状況でございます。
 パブリックコメントもいただいておりまして、主な意見としましては、今後の保護管理のために、鳥獣保護センターや湿地センターなどの施設が必要というご意見もいただいておりますけれども、今後の保護管理につきましては、地元関係者とともに、あり方について検討しまして、施設の必要性も含めて、考えていきたいというふうに考えております。
 こちらは、鳥獣保護区の状況なんですけれども、開放水面があって、その周りに湿性植物が生えている湿原があると。その周りに木が生えているというような状況でして、市のほうで観察台が設置されているというような状況であります。
 こちらは、コチドリ、イソシギ等のシギ・チドリ類、コザギ、ムラサキサギ等のサギ類を始め、ヒシクイ等も来ておりまして、46科201種が確認されているというところでございます。
 湿性植生、植物が繁茂しておりまして、水面が縮小しているために、宮古島市が市民とともに、植生の刈払いを実施をしているということなんですけれども、国指定になっても、やはり、そういった管理もしていこうという意向でございます。
 このような形で、実際ここに来ている鳥類の写真でございますけれども、オオクイナとムラサキサギにつきましては、繁殖も確認されているという状況でございます。
 以上で、池間鳥獣保護区の説明を終わらせていただきます。

【山岸部会長】 どうぞ、市田委員。

【市田委員】 すみません、細かいことで。ここが保護区になるのは、とてもいいんですけれども、ご説明のところで、「指定区分:集団渡来地(マガン等)」となっていますでしょう。これは、マガンはやめましょうよ。マガンの記録があるという程度の話で、やっぱりここにいっぱいいる、今、ムラサキサギが特徴的だというのだったら、それを出すとかね、そうしないと。そのほうが形がきれいだと思います。

【山岸部会長】 ほかに何かございますか。
 ないようでしたら、続けて、9カ所のご説明をいただいたんですが、今回、まとめて言うと、すべてが格上げか拡大ということで、要するに一般論からいえば、よろしいというものなんですが、今までご意見をいただいていない個別のところでは、意見をいただいた先生もいるんですが、まだ何もいただいていない先生方も含めまして、全体を通して何か、この指定の仕方とか、今回の鳥獣保護区の見直しについて、ご意見がございましたら、忌憚のないご意見をいただきたいと思いますが。
 はい、どうぞ、小泉委員。

【小泉委員】 動物のリストを見ていて気がついたんですけれども、冒頭、小菅委員のほうから、サロベツ原野に関連して、アライグマの記述がないというようなお話もありましたが、そのほかを見ていますと、いわゆる鳥獣保護区の機能に対する潜在的な驚異になるであろう外来生物、それから野犬・野猫といった野生化した動物、こういったものが、いるのか、いないのかが、ちょっと、このリストの中では、きちんと読み取れないんですね。こういった潜在的な脅威のある動物に関しては、有無を確認して、いた・いない・不明というようなふうにして、明確に示していったほうが、今後の動物管理の中で役に立つのではないかというふうに感じました。

【山岸部会長】 ありがとうございました。
 続きまして、じゃあ加藤委員、お願いします。

【加藤委員】 鳥獣保護区と特別保護区と、両方指定されているところと、片方だけのところとがありますね。一番最後の例は片方だけで、特別保護区の指定はなかったんですけれども、それが特別保護区の指定をしなくても、保護できるということなのかどうなのか。多くの例を見ますと、私有地があるところは、やはり、指定をされますと私権が制限される格好になるせいなのか、特別保護区には指定されていなくて、入っても2ヘクタールとか、10ヘクタールとか、非常に全体の中では小さな割合というような格好になっているんですけれども、どうしても、そこまで指定しなくても大丈夫ということなのか、あるいは、その私権を制限することになるので、指定したくてもできないのかというのが、各事例についてわかると、今後の対応というのを考えるときに、わかりやすいなということを思いました。
 それから、もう一つが、やはり実際に指定するための調整が難しいということで、望ましくはこうしたいんだけど、できない、という例が見られているわけですけれども、そういうところについて、どういうふうに、これからやっていこうとするのか。それから、あるいは、もう私有地になってしまうと、とても無理ならば、早いうちに国が管理するような格好に手を打っていかなければいけないのか、そのあたりのところをどういうふうにお考えなのか、ちょっと、伺いたいなと思います。

【山岸部会長】 どうぞ、これは課長のほうがいいですかね。

【亀澤野生生物課長】 それぞれのところで、事情は違うという面はありますけれども、例えば、最後の池間の鳥獣保護区の場合、特保はありませんでしたが、これは少なくとも水面の部分は特保にしたいというような思いを、もとはあったんですが、技術的に、水面の部分が乾燥化が進んでいるということもあって、特定しにくかったということがありました。そういうこともあって、地元調整の前の段階で、今回は特保の設定は案の中に入れなかったんですけれども、今後、その水面の特定を進めながら、特保の指定もしていきたいというふうに思っております。
 ほかのところも、事務所としては、もうちょっと広げたかったけれども、地元調整の結果、小さくなったというところも多々ありますし、そういうところは、生息のデータも示しながら、重要性を地元の方々に説明をして、時間をかけてでも広げるというようなことは、していきたいというふうに思っております。
 買い上げについても、少ないながら予算もありますので、それは特保に指定をすれば、買い上げができますから、特保に指定すると同時に、買い上げをするとかいうようなことも、場所によっては考えていきたいというふうに思います。

【山岸部会長】 よろしゅうございますでしょうか。それでは、続いて、どうぞ、石井委員。

【石井(実)委員】 大変結構なことで、たくさん指定されていいなと思うんですけれども、最初に渡邉局長のほうからご説明がありましたけれども、愛知目標の保護区の拡大にも貢献するということなんですが、日本は、陸域はともかく、海域の保護区って少ないと思うんですね。今回、こういう形で増えた場合に、どのくらい、愛知目標まで近づくのかということですが、いかがでしょうか。

【山岸部会長】 はい、どうぞ。

【亀澤野生生物課長】 数字的なことを申し上げますと、今回、9カ所の指定の中で、海域保護区にカウントできるのは、下から二つ目、最後から二つ目の与那覇湾の干潟部分、これは参入できるというふうに考えております。その面積が723ヘクタールです。現在、挙げるとして、現状の海域保護区は、36万9,200平方キロというふうにカウントをしておりますので、それに対する増加率というのは小さいものですけれども、今後、拡大をしていきたいというふうに思います。

【渡邉自然環境局長】 追加で。最初に申し上げましたように、国指定鳥獣保護区だけでということではなくて、いろんな環境省が持っている保護地域制度で、環境省とすれば、国立公園の海域公園地区を、あるいは、国立公園の海域の区域を広げていく。これは非常に力を入れていく必要があると思っているんですけれども、今日、見ていただいたような形で、国指定鳥獣保護区でも、海域を含めていくことの必要性があるものが出てくると思います。そういうのについては、国指定鳥獣保護区でも、海域の部分について、充実を図るというところは、今後、出てくる国指定鳥獣保護区の更新なり、新しい指定の中でも、これは重要視していきたいなというふうに思っています。

【山岸部会長】 ありがとうございました。
 はい、どうぞ、磯部委員。

【磯部委員】 せっかくの機会なので、ちょっと質問なんですけど。今回は全部、公聴会の意見も賛成で、私は専門は法律なものですから、個別の指定の問題に関しては、全然質問はないんですけれど、しかし、やっぱり、地元との事前の調整の段階で、本当はもうちょっと広くしたいんだけれど、やはり、いろいろ土地利用の関係でというようなことは、端々にご苦労があったことはわかったんですけれども、制度の問題として、すべての、例えば、サロベツならサロベツで、最後のところに、補償の条項が入っていますよね。鳥獣保護法に基づいて、通常生ずべき、その都度補償するというのは、決まり文句のように、全部入っているんだろうと思います。これは、実際問題として、機能しているのかどうかというのを一度聞きたいなと思っているんですけど。お金の問題ではないんでしょうか。それともやっぱり、損失補償があるかないかで、話は違ってくるというようなことはあるんでしょうか。予算はないんだろうと思うんですけれども。ちょっと、後学のために、伺わせていただければと。

【山岸部会長】 よろしくお願いします。

【亀澤野生生物課長】 各保護区、制度上、そういう規定はあって、補償できるようにはなっているんですが、実際、補償した例は、多分ないんじゃないかなと。

【磯部委員】 わかりました。そうなんだろうなと思いました。ここをだから、充実すれば、もっと広くつけられるんだとかという話でもなさそうだと。

【亀澤野生生物課長】 実際に反対するところは、区域から外さざるを得ないというような、実態としてはそうです。

【渡邉自然環境局長】 あるいは、先ほど申し上げたような形で、特に規制が厳しい国立公園も、国指定鳥獣保護区も規制が厳しい区域をかけるときに、申し出があったときに買い上げる。これは予算の範囲で対応しているので、すべて対応できているわけではありませんけれども、そういう申し出があったところで、厳しい規制をかける場合に、国がそこの土地を買い上げるという対応をして、調整を図った例もあるという状況でございます。

【山岸部会長】 よろしゅうございますでしょうか。はい、どうぞ、磯崎委員。

【磯崎委員】 すみません、サロベツですが、鳥獣保護法と同時進行で、自然公園法の区域拡大も行われていますか。それについての説明情報もあったほうがいいと思います。本来、部会が違うということだと思うんですが、同じところの場合は、説明があったほうがいいと思いますが、そこはどうでしょうか。

【事務局(木村)】 すみません、今回、国立公園の拡大のお話は、ちょっと触れなかったんですけれども、確かに、その面積として国立公園のほうも拡大していくという同時進行の中で、鳥獣保護区のほうも拡大するという形になっております。今後ちょっと、その辺の説明も、なるべくするような形で対応させていただきたいと思います。

【山岸部会長】 ほかに。佐々木委員、よろしゅうございますね。そうしたら、私から一つ、注文をいたしておきたいんですが。何回か、そんなにたくさん出たわけじゃないんですが、この鳥獣保護区の認定の会に出させていただいて、パターンが決まっていますよね、このプレゼンの仕方の。まず、地図があって、それから、それの公聴会の結果がこうだったという。一番どうにもならないのは、鳥獣保護区の状況というのが、その次についていて、生態写真みたいなのがついていたり、絵はがきみたいなのがついているんですが、これって、本当に保護区の状況を示すものなのかどうか。これで一体、審議できるのかどうか。僕は、いつも疑問に思っています。
 例えば、イヌワシの生態写真が1枚出てきているんですけど、その巣がどこにあるかもわからない。それこそ状況ではないかと思うわけですね。
 それから、先ほど桜井委員から出たように、海水面、1色に塗ってあるというけど、そこに出てくる写真は、そういう写真しかないわけですよね。だから、もう少し、一工夫して、委員にわかるような状況を示していただかないと、審議のしようがないというのが、非常に辛口で言わせていただくと、皆様のお気持ちだと思いますので、ぜひ、できるようになる限り、努力していただきたい。パワーポイントが出てきてからの、一番悪いあれで、学位論文の発表会も、こういうふうになっちゃって、もうきれいなのが出てくると、みんな審査員がごまかされるというあれになっているんですが、ちょっと、ご反省いただきたいと。

【亀澤野生生物課長】 前回も土屋先生から、説明がわかりにくいというようなご指摘をいただいて、今回、できるだけわかりやすくというつもりで、資料も用意したんですけれども、まだまだ、生息数のデータが入っていなかったりとか、その変化が入っていなかったりとか、海の状況が入っていなかったりとか、情報不足もありますので、今後、審議に耐えられるような資料をつくっていきたいと思います。

【山岸部会長】 それでは、大分、言いたいことを言ったので、ほかにご意見がございませんでしたら、こういう意見を反映してもらうということで、この議題についてお諮りいたします。
 国指定鳥獣保護区及び特別保護地区の指定につきましては、事務局案のとおり、適当と認めてよろしゅうございますでしょうか。

(異議なし)

【山岸部会長】 ありがとうございます。本件は、認められたということで、ご賛同いただけましたので、本件は適当と認めることにして、この案を当審議会の答申案として、中央環境審議会の会長に報告したいと思います。ありがとうございました。
 次に報告事項、お願いいたします。
 鳥インフルエンザマニュアルの改訂等について、ですね。事務局からお願いいたします。

【事務局(根上)】 お手元の議事次第の最後に添付されております参考資料の1をご覧ください。
 昨シーズンの野鳥における高病原性鳥インフルエンザの発生の取りまとめと、今後の課題について、簡単にご報告させていただきます。
 昨シーズンは、平成22年10月に、北海道でカモの糞便から高病原性鳥インフルエンザが検出されて以降、今年3月にかけて、家きん、野鳥、飼育鳥において、発生が確認されました。
 まず、2枚めくっていただきまして、別紙1の表をご覧ください。特に、野鳥においては、15種60個体、16道府県の北海道から九州まで、全国の広い地域で発生が認められました。
 次に、まためくっていただきまして、別紙4をご覧ください。回収された死亡野鳥数は約5,600羽で、これは前シーズンの約30倍となります。種では、サギ類、カラス類、カモ類が多かったのですが、そのうちウイルスが検出されたのが、ハクチョウ類、カモ類、猛禽類等で、特に検出率が高かったのが、キンクロハジロ、オシドリ、ハヤブサ、ナベヅル、オオハクチョウでした。
 また、これまで感染事例がなく、サーベイランスの対象となっていなかったオシドリ、ナベヅルで、新たに感染が確認されました。
 また、鹿児島県出水市のツル類の集団渡来地、集団越冬地において、ナベヅルから高病原性鳥インフルエンザが検出されたため、給餌方法の変更、監視の強化、死体や傷病個体の早期回収・消毒等を、国・県・市が協力して実施しました。
 参考資料の2ページ目の4の分析の箇所をご覧ください。全国各地の野鳥からウイルスが検出されたことから、ウイルスの国内伝播について、渡り鳥を含む野鳥が関与している可能性が否定できないと考えられました。また、これまでは、ウイルスが検出されるのは年明け以降で、ウイルスの侵入は朝鮮半島等からと考えられていたんですけれども、昨シーズンは、10月から日本各地で頻発したことから、大陸北東部から直接の侵入ルートも推察されました。
 これら国内での発生が多発した原因については、本年1月に東アジア地域で到来した寒波の影響で、例年に比べて多くのカモ類が、朝鮮半島や大陸から日本へ移動し、それに伴ってウイルスが日本に持ち込まれた可能性が指摘されていますが、具体事例は得られていません。
 出水のナベヅルについては、現地の個体数から見ると、1万羽以上の密集地で7羽での検出と大量死は観察されず、持続的な感染拡大がなかったことは、ナベヅルが感受性が高くなかったことが推察されますが、そのほかにも、自然界においてはウイルスの毒性、環境条件等、さまざまな要因が関与していることが考えられます。なお、現場での感染拡大防止の対策が、一定の役割を果たしたことも考えられます。
 国や自治体においては、平成20年に環境省が作成しました、野鳥における高病原性鳥インフルエンザに係る都道府県鳥獣行政担当部局等の対応技術マニュアルに基づき、対応を行う中で、警戒レベルの高い状態での対応が続きまして、検査数の急増、発生地周辺での警戒レベルの上げ下げのあり方等の課題が明らかとなりました。
 これを受けまして、現行のマニュアルを改訂し、お手元にお配りしましたマニュアルを作成いたしました。

(資料配付)

【事務局(根上)】 とりあえず、ご説明を若干させていただきますと、改訂の主なポイントは、昨シーズンの発生で得られました、これらの知見を加味しまして、状況に合った対応レベルとリスクの高い種の見直し、また、出水等での集団渡来地での対応について、記述がありませんでしたので追加しまして、また、早期発見を目的としまして、定期糞便調査の時期を変更等を行いました。
 改訂に当たっては、鳥類、ウイルスの専門家による専門家会合を開催しまして、また、都道府県担当部局、各地方環境事務所、また検査実務者により、意見を聴取、調整しまして、大量発生時にスムーズに、効率的に対応できるように改訂しました。
 今後は、このマニュアルに基づいて、適切な対応を行うとともに、必要に応じて見直しに努めていきます。
 また、全国的な野鳥への給餌状況の把握や安易な餌づけの防止、また、既に今年6月に渡り鳥と鳥インフルエンザの国際専門家会合を東京で開催しておりますが、近隣国における発生、情報収集のためのネットワークの構築も、今後図っていく予定です。
 以上です。

【山岸部会長】 ありがとうございました。本件について、何かご質問・ご意見はございますでしょうか。石井委員、どうぞ。
 それでは、そこにマイクが行ったので、桜井委員のほうから先にお願いします。ちょっとお待ちください。

【桜井委員】 ちょっと、簡単ですけど、分析のところで、こういう言葉が大事なんですけれども、大陸の東北部というと、北東部とえらい違うんですけれども、北東部というのは、北シベリアになりますけれども、東北というと、中国の上になっちゃうんですが、どっちでしょうか、これは。
 昨シーズンのを代用したという経路ですね。これは北東部であれば、北シベリアなんですけれども、東北部になると中国のほうに、旧満州のほうなんですけど、どっちですか。

【事務局(根上)】 一応、主にはシベリアのほう、北東部というのが正しい、すみません。

【桜井委員】 わかりました。

【山岸部会長】 よろしゅうございますか。それでは、石井委員。

【石井(実)委員】 配られた資料の5番目に、今後の課題というのがあるんですね。この三つ目のところなんですけれども、希少種等の個体群が集中化したり、高密度化した場合は云々と書いてあって、長期的には、当該個体群の分散化を図ると書いてあるんですね。私は、結構、これは重要なことではないかと思っているんですが、この当該個体群の分散化と、言うのは簡単ですけれども、どうやってやるのかなというふうに思っていまして、具体的にどのようなお考えを持っておられるか、また検討中のことがあれば、教えていただければと思います。

【山岸部会長】 どうぞ。

【事務局(根上)】 こちらの分散化につきましては、具体的には、出水のナベヅルの事例を想定しておりまして、こちらのほうは、現在のところから、別の高度密集地になりますので、別のところへの分散化等も、以前から鳥インフルエンザの話題が出る前から、環境省のほうで検討しているところです。

【石井(実)委員】 具体的に何か、その候補地とか。

【山岸部会長】 はい、どうぞ。

【宮澤鳥獣保護業務室長】 大陸から出水に渡来する途中で、例えば、山口県の周南であるとか佐賀の方とか、何カ所か出水以外でも、ナベヅルが立ち寄っているところがございます。そこでもう少し、越冬してもらえないだろうかということが、まず一つ考えておりまして、数は少ないんですが、数羽ないし10羽程度、その出水以外で越冬している市町村と連携を図りまして、そこでの越冬数を増やすように、例えばデコイを置いてみるだとか、もう少しねぐらの環境を整備するとか、ツルが鹿児島まで行かなくても、そこで快適に冬が越せそうだというふうにならないかというのを、試行錯誤しておりまして、なかなか、ツルでございますので、思惑どおりには進んでないんですけれども、機械的にここに行けというのは、なかなか難しいので、今、既に来ているところに、もう少し、群れが増えないかというようなことで取り組んでいます。

【山岸部会長】 よろしゅうございますか。では、小菅委員。

【小菅委員】 今、対応技術マニュアルが配られたんですけれども、中をまだをちょっと、読めていませんけれども、これは、要するに、変死体が発見されたときに、どのような対応をすべきかということが、ここに記載されていると思うんですけれども、問題は、そこに対応する地域の人なんですけれども、これは、どういう人が、そのうち特に、初期対応をするということを想定しているのか。その人的な組織づくりみたいのを、どうやっていくのかということが重要だと思うのですが、それは大丈夫でしょうか。

【宮澤鳥獣保護業務室長】 それについては、私のほうから。お手元に、すみません、マニュアルが最初、なかったようで、失礼いたしました。42ページをご覧いただきたいと思います。環境省では、通年的に死亡野鳥を回収して、分析にかけるというのを、都道府県・市町村と連携、また私どもの出先機関と連携して、通報体制ですね。死んでいましたという市民からの連絡があったら取りに行くというのを基本にしてやっております。
 そのマニュアル自体は、平成20年に作成をいたしました。例の十和田でハクチョウがいっぱい来ましたよね、あれに対してしっかり対応しなきゃいけない。あのときに、都道府県と一緒に対応を整備いたしまして、とにかく通報があったら回収して分析するという体制をつくりましょうということで、約3年が経過したものでございます。
 基本的には、昨年のように、毎日のようにあっちに出た、こっちに出たと報道が盛んになりますと、市民の意識が高まって、通報がばんばん来るんですが、先ほど担当から説明がありましたように、一昨年のように、何もない年だと、全国で通年で500羽ぐらいしか、通報が市民からなかったというぐらい、市民の関心の高い低いに、かなり左右されると思っています。そこが、ちょっと波があるのが一つ問題ではあるんですけれども、都道府県の方に対する指導として、できるだけ市民の方から連絡が来るような体制、また各地の野鳥の会だとか、日ごろ鳥を見ておられる方もいらっしゃいますので、そういうところからの情報が入るような、風通しのいい体制をつくっていくというような指導をしております。今年で4年目に入りますので、より強化していきたいというふうに考えております。

【小菅委員】 そのときに、最初に対応した人が、鳥インフルエンザであるかどうか全然わからないわけですね。その鳥自体を実際に、いろいろと詳細な検査を実施するために、移動をされるということが、実は、現場の獣医師の話を聞くと、一番の問題点で、そうやって結局、広げてしまう可能性だってあるわけだから、そこのところを最初のときに、きちっと、そこから動かさないような対応をとれないのかという話を、現場の獣医師なんかから話は聞いているんですけれども、その辺の対応はどうなんですか。

【宮澤鳥獣保護業務室長】 基本的に、一番最初にその鳥を見つけてくれる方が、一般の方が多いんですね、ケース的には。家の庭先で死んでいたとか、散歩に行ったらいたと。とりあえず、その場所で触らないでくださいという形で、受けた役場のほうでお話をして、それで、逆に、回収によってウイルスが拡散してもいけませんので、ちゃんとその車両の消毒であるとか、行った方が感染しないようなマスクあるいは防護服等の対応とかというのを、日ごろの研修等で指導して、その移動に伴う感染拡大だとか、接触者への感染が起きないようにする。これについては、マニュアルの中でも書いていますし、通知でも、そういう研修を、従事する方に対して、しっかりしなさいというようなことで指導しておりまして、これはちょっと、だんだんスキルアップしていただくことだと思いますが、先生がおっしゃるとおり、問題意識は持っております。

【小菅委員】 それは、結局は、都道府県でやることになると思うので、その辺のことをやっぱり都道府県にしっかりと周知というか、やっていかなかったら、これが結局、役に立たないと思うので、よろしくお願いします。

【山岸部会長】 市田さん、どうぞ。

【市田委員】 その鳥インフルエンザの対策で、安易な餌づけをやめるということで、各地でハクチョウなんかへ餌をやるのをやめまして、それはそれで一つの大策だと思うんですけど、でも今、例えば、北海道のタンチョウの給餌場に行くと、オオハクチョウがずらっと並んで、餌を食べるなんていうのは、あれはますます、増えていくんじゃないかと心配しているんですけれども、それは何か考えていらっしゃるということはあるんですか。

【宮澤鳥獣保護業務室長】 とりあえず餌づけについては、従来から、基本的には好ましくない面、観光目的であるという話がございまして、それでこの夏、基本指針を5年ぶりに改定した中で、安易な餌づけをやめましょうという改定をしました。昨年の鳥インフルエンザも、功を奏して、やっぱり危ないねというので、かなり伝わった部分がございます。その反動として、おっしゃるように、今まで来ていた鳥が、餌がないと周りに行くようになりまして、希少種を守るための給餌場所を見つけ、そっちへ行ってしまうというのが、ちょっと、起こり始めているのは事実でございまして、今後、どういうふうにそのあたりを調整して、工夫をするのかというのは、これからの課題で、実際には、この冬が、餌づけをしない初めての冬というふうに、各地のハクチョウとか一般の鳥にとってはなると思いますので、この冬のちょっと、動向から、しっかり見ていこうかなと思います。

【山岸部会長】 ありがとうございました。一つ、私、単純な質問なんですが、一番興味があったのは、参考資料の中の白い○の3番目の、どんな鳥からウイルスが出るかという、推量で言うデータなんですが、これをちょっと調べると、その2枚後ろの一覧表から来ているみたいなんですよね。勘定をしてみると。単純に見ると、何でキンクロハジロが出るのかというんだけど、この表の中には、シロというのはないんですか。キンクロハジロを調べたけれど、シロだったというデータはあるんですか、ないんですか。

【事務局(根上)】 この別紙4の中に、ちょっと、見にくく、小さくて申し訳ないんですけれども、数が書いてある回収数というところが、全回収数になりまして、別紙4、一番最後ですね。

【山岸部会長】 そうですか。そうしましたら、ただ、これは順番に並べるんじゃなくて、シロを入れて、罹患のパーセントぐらいにして並べてもらわないと、これは何かキンクロハジロは危ない、オシドリは危ない、何でオシドリはこんなに危ないんかというようなことになっちゃうんで、もう一工夫してください。
 ほかにございませんでしょうか。

(なし)

【山岸部会長】 それでは、大分長い間、ありがとうございました。
 インフルエンザの報告は、そこまでにいたしまして、そのほか、事務局から何かございますか。

【事務局(司会)】 8月26日付で、大臣官房審議官の自然環境局担当に、小林正明が異動いたしましたので、ご紹介をさせていただきます。

【山岸部会長】 それでは、早速、小林審議官、ごあいさつください。

【小林審議官】 新たに自然環境担当の審議官になりました小林でございます。本日以降、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 今日は、被災地のペットの問題などがございまして、審議に遅れましたことをお詫び申し上げます。
 今日、お話を伺っておりましても、COP10を受けての大きな方向性がある中で、非常に伝統ある鳥獣保護区の設定ということについて、ご審議を賜りまして、非常に専門的な見地からのお話もございましたし、それから、陸から海にもう少しどうやって重視していくのかというようなこともございました。生態系を見ていくというのは、どういうことなのかというような、非常に本質的なご指摘もございましたし、生態系を脅かす、もろもろの社会的な状況にも目を配らなきゃいけないというのは、大変、後半、専門的なご指摘をいただいたと思っておりますので、今日のご審議を受けて、私もこれから勉強しながら、しっかりやってまいりたいと思っております。
 鳥インフルエンザの問題は、ある意味では、また危機管理の問題でありまして、我々が取り組んでいく新しい、もう少し、宣伝していかなければならない課題だろうというふうなことを感じた次第でございます。どうぞ、今後ともよろしくお願いいたします。

【山岸部会長】 どうもありがとうございました。
 それでは、ちょうど時間になったようですので、以上をもちまして、本日の野生生物部会は閉会とさせていただきます。
 ご協力ありがとうございました。