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中央環境審議会第2回騒音振動部会会議録


  1. 日 時:平成17年3月22日(火)14:00〜15:37

  2. 場 所:フロラシオン青山「クレール」

  3. 出席者
    (部会長)小澤 紀美子    
    (委員)伊藤 桂子  太田 勝敏  大野 進一
     金子 成彦  桑野 園子  佐藤 信彦
    塩田 正純  鈴木 孝幸  橘  武史
    橘  秀樹  鳥井 弘之  鳥越 けい子
    新美 育文  橋本 竹夫  松波 正壽
    山下 充康  山田 伸志  湯川 れい子
         
    (環境省)小林環境管理局長  
    福井大臣官房審議官  
    鷺坂総務課長  
    徳永環境管理技術室長  
    牧谷ダイオキシン対策室長  
    関大気環境課長  
    瀬川大気生活環境室長  
    奥主自動車環境対策課長  
            
                       
                       
  4. 議 題
    (1) 騒音振動対策の現状について
    (2) 今後の騒音振動対策の課題について
      [1] 自動車単体騒音対策に関する現状と課題について
      [2] 航空機騒音に係る環境基準の評価方法に関する課題について
      [3] 法定受託事務処理基準の見直しについて
    (3) その他


  5. 配布資料
    ・中央環境審議会騒音振動部会委員名簿
    資料1中央環境審議会関係法令等
    資料2騒音振動対策の現状について
    資料3日本の自動車排気騒音対策の状況
    資料4航空機騒音に係る環境基準(WECPNL)の課題について
    資料5 騒音に係る監視事務の処理基準等の改正について(概要)
    参考資料1平成15年度騒音規制法、振動規制法施行状況調査について
    参考資料2平成15年度自動車交通騒音の状況について(速報)
    参考資料3航空機騒音対策及び新幹線鉄道騒音振動の状況について


  6. 議 事
  7. 【鷺坂総務課長】 定刻となりましたので、まだちょっと委員の先生方で来られてない方がおられますけれども、ただいまから中央環境審議会第2回騒音振動部会を開会したいと思います。
     本日、現時点ではございますけれども、委員総数22名のうち、17名のご出席をいただいております。定足数である過半数に達していることを申し上げたいと思います。
     それでは、引き続きでございますけれども、本年1月に中央環境審議会、改選がございました。したがいまして、この改選後の最初の騒音振動部会でございますので、委員の方々と事務局の幹部を、まず初めにご紹介させていただきたいと思います。
     それでは、まず初めに部会長でございます。中央環境審議会令第6条第3項の規定に基づきまして、会長から小澤紀美子委員がご指名を受けておりますのでご紹介申し上げたいと思います。
     次に、本日ご出席の他の委員の方々もご紹介させていただきたいと思います。
     小澤紀美子委員から向かって右隣へまいりたいと思いますが、鳥井弘之委員。
     伊藤桂子委員。
     太田勝敏委員。
     大野委員は現在、まだちょっと遅れているということでございます。
     金子成彦委員。
     桑野園子委員。
     佐藤信彦委員。
     塩田正純委員。
     鈴木孝幸委員。
     橘武史委員。
     橘秀樹委員。
     鳥越けい子委員。
     新美育文委員は、少し遅れているということでございます。
     橋本竹夫委員。
     松波正壽委員。
     山下光康委員。
     山田伸志委員。
     湯川れい子委員。
     このほか、本日ご欠席でございますけれども、植田和弘委員、それから竹中統一委員がこの騒音振動部会所属の委員でございまして、それぞれの委員の名簿につきましては、資料等におつけしてありますので、またごらんいただければと思います。
     それでは、引き続きまして、事務局でございます。環境管理局の幹部職員の紹介をしたいと思います。
     初めに、小澤委員から向かって左隣の方へ、小林環境管理局長。
     それから、福井大臣官房審議官。
     それから、瀬川大気生活環境室長。
     それから、徳永環境管理技術室長です。
     奥主自動車環境対策課長
     それから、関大気環境課長。
     それから牧谷ダイオキシン対策室長。
     申し遅れましたけれども、私、環境管理局の総務課長をしている鷺坂といいます。よろしくお願いいたします。
     それでは、議事に入ります前に、小林環境管理局長の方からごあいさつをしたいと思います。よろしくお願いします。

    【小林環境管理局長】 小林でございます。中央環境審議会の騒音振動部会の開催に当たりまして、一言ごあいさつ申し上げます。
     本日は、大変ご多用の中、ご参集を賜りまして本当にありがとうございます。また、この席をお借りしまして、平素からそれぞれこの審議会の場以外でもいろんなご指導、ご鞭撻を賜っております。この機会に、改めて御礼を申し上げたいと思います。
     本日は、恒例のといいますか、改選後最初の第1回目の騒音振動部会ということでございまして、まずもって、これから2年間のご指導のほどをお願いを申し上げたいと思います。後で事務方から、それぞれ担当の方からでございますけれども、騒音振動の分野におきまして、私どもが抱えておりますいろんな問題、あるいは今までの成果、こういったようなことについてのご報告をさせていただきたいというふうに考えてございます。
     煎じ詰めて申し上げますと、ただいま騒音指導行政と、一つの曲がり角といいますか、ステップアップの時期を迎えているのかなというふうに思っておりまして、先から申し上げますと、恐らくこの部会にはいろんな諮問をさせていただき、そしてまた場合によっては専門委員会をつくり、ご検討賜るというようなことになるのではないかというふうに思っております。
     その一に申し上げますと、例えば、これは全般の話でございますけれども、騒音振動に係ります苦情というもの。感覚公害というふうに言われておりますけれども、大昔はもっと多かった時期もあったというふうには思いますが、最近はまた増えているということでございます。この背景には、ほかの環境問題が少し落ち着いてきたということもあるのかもしれませんが、やはり環境の質を考えるときに、その騒音というのが、一つ非常に身近な指標になっているということではないのかなというふうに思っております。
     私など、温暖化対策などをずっとやっておりましたもので、暑いと窓を開けるからうるさいのかなとか、いろいろ言ったりもしているんですが、それだけではきっとない、都市の使われ方とか排エネルギーの状況だとか、あるいは皆様方の環境に対するお気持ちといったものがいろいろ変わってきて、そういった悪条件数の増加ということに結びついているのかなというふうに思っております。
     それをいろいろ解きほぐして対策をとっていかなきゃいけないと、こういうことになろうかと思います。
     例えば、騒音の環境基準というのがございまして、これは平成10年にその見直しが行われまして、測り方というもの、あるいは評価の仕方といった方がよろしいかと思いますが、それについての変更が行われております。そして、単にある場所で測って、それでマルとかバツとかということではなくて、面的にその評価をしていくと。適合上、環境基準に対する適合状況を評価していくというというようなことも行われております。
     そういう意味で、そういった行政の定着というのがこれから待たれるわけでありますし、ただ測ればいいというものではございませんで、それを踏まえて的確な対策をしていくということが問題になってくるだろうというふうに思っております。
     また、航空機騒音についても後ほど申し上げますように、その測り方というのもあるわけでありますが、それがいいのだろうかと、本当にその実感に対応しているのだろうかといったような問題も出てきてございます。
     新幹線鉄道騒音についても同様でございまして、場合によってはその根っこから騒音がどういう、人に対する影響を与えるのかというところも含めて見直していくといったことも、必要になるかもしれないなというふうに考えているわけでございます。
     また、対策面について言いますと、いろんな規制というのが行われているわけでありますけれども、先ほど申し上げましたように、苦情も多いと。増加するということを踏まえまして、例えば自動車1台ごとの単体の騒音規制ということをやっているわけでありますけれども、これについても更なる改善をしていく必要があるのではないかというふうに考えてございます。
     例えば、マフラーをあえてつけている人にとっては心地よいのかもしれませんが、つけ替えて、そして騒音を撒き散らすというようなこともあるというふうにも聞いております。そういったものを具体的にピックアップして、そういったことが行われないようにしていくということが必要なのかなというふうにも考えているわけでございます。
     また、耳には聞こえにくいですけれども、低周波音といったようなことについても、これも古くて新しい問題でございますけれども、いろんな問題が提起をされているということでございます。
     私の方から申し上げても、かえって雑駁に過ぎるかと思います。後ほど、詳しい説明を聞いていただきたいというふうに思っておりますけれども、そうしたことを踏まえながら、この2年間ご審議を賜りたいというふうに思っております。
     本日は、役所の方からのいろんな説明が中心になろうかと思いますが、忌憚のないご意見、ご質問をちょうだいいたしまして、今後の対策の推進に取り組んでまいりたいというふうに思っております。ひとつ短い時間ではございますけれども、よろしくご検討のほどお願いいたします。
     それでは、私の方からのあいさつとさせていただきます。よろしくお願いいたします。

    【鷺坂総務課長】 それでは、引き続きまして、お手元の配付資料の確認をお願いしたいと思います。議事次第、それから座席表、各委員名簿が並んでおりまして、その下に資料1といたしまして、中央環境審議会関係法令等というのがございます。
     それから資料2といたしまして、騒音振動対策の現状について。資料3といたしまして、日本の自動車排気騒音対策の状況。資料4といたしまして、航空機騒音に係る環境基準の課題について。資料5といたしまして、騒音に係る監視事務の処理基準等の改正について。 それから参考資料1といたしまして、平成15年度騒音規制法、施行状況調査について。参考資料2といたしまして、平成15年度自動車交通騒音の状況について(速報)とあります。それから参考資料3といたしまして、航空機騒音対策及び新幹線鉄道騒音振動の状況についてということでございます。あとは、それぞれ騒音規制法施行状況調査、それから振動規制法施行状況調査、それから全国騒音マップ、それから自動車交通騒音実態調査報告等の冊子を参考につけております。もし資料の不足がございましたら、事務局にお申しつけいただければと思います。
     それでは、これ以後の会議の進行につきましては、小澤部会長にお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

    【小澤部会長】 小澤と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
     きょうは事務局から紹介がありましたとおり、中央環境審議会の会長、鈴木基之会長のご指名によりまして、騒音振動部会会長を務めさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
     私はもともと建築計画の方なんですが、大学に入りましたころに環境のことを少し学んだだけで、騒音はとても弱い領域になっております。しかし、きょうは委員の名簿を見させていただきますと、それぞれの領域で専門の方がご出席しておりますので、私はなるべく司会をやっていくという形で務めさせていただきたいと思いますので、各委員の皆様のご協力をお願いしたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
     まず、部会長があらかじめ部会長代理を指名することとされておりますので、まず第1回の役割として、初めての役割として、本部会の部会長代理につきましては、引き続き、千葉工業大学情報科学部教授の橘秀樹委員にお願いしたいと思います。どうぞよろしくお願いしたいと思います。
     それでは、まず議事に入りたいと思いますけれども、ことし1月から委員になられた方もいらっしゃると思いますので、まず本部会の運営方法につきまして、事務局からご説明をお願いいたします。

    【鷺坂総務課長】 それでは、資料1をごらんいただきたいと思います。中央環境審議会関係法令等ということでございます。1枚目をめくっていただきますと、中央環境審議会関係法令ということで、今回、中央環境審議会の根拠となる環境基本法、それから中央環境審議会令というようなものが掲げられておりまして、次の2ページ目の中央環境審議会令第6条に部会の規定がありまして、こういった部会が設置されているということでございます。
     1枚おめくりいただきまして、4ページ、5ページに中央環境審議会議事運営規則ということで、規則をつけております。中央環境審議会の各部会には、5ページの第8条、第9条あたりでございますけれども、それぞれ必要に応じて小委員会、それから専門委員会を置くことができるというようなことになっておりまして、小委員会の場合は、小委員会の決議が部会の定めるところにより、部会長の同意を得て部会の決議とすることができると、こういうようなことになっているということでございます。
     また1枚おめくりいただきまして、6ページには中央環境審議会全体の各部会の名前が一応掲げられているということでございます。それから7ページ、8ページで中央環境審議会の運営方針というものをつけております。ポイントだけ申し上げますと、この7ページの1、(1)のところでございますが、会議の公開についてということでございまして、原則公開ということでございますけれども、公開により公正、かつ中立な審議に著しい支障を及ぼすおそれがある場合とか、あるいは特定なものに不当な利益、もしくは不利益をもたらすおそれがある場合には非公開とできるという、そういったような規定があるということでございます。
     それから1ページおめくりいただきまして、8ページでございますけれども、したがって、2の会議録等のところでございますけれども、(3)にございますように、公開した会議の会議録は公開ということになっておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
     簡単ではございますけれども、以上でございます。

    【小澤部会長】 ありがとうございました。それでは、議題1の騒音振動対策の現状について、ご説明お願いいたします。

    【瀬川大気生活環境室長】 それでは、騒音振動対策の現状につきまして、概観をご説明申し上げます。資料2でございます。
     まず騒音でございますが、騒音の現状でございます。環境基準でご説明を申し上げます。まず[1]の一般環境、普通の人の住んでいる地域でありますけれども、平成11年度からの折れ線グラフで見ていただきますと、平成13年度に一番これまでの、最近ではよくなったところなのですけれども、そのあと若干15年度までにかけまして、わずかですけれども、環境基準の適合率は下がっていっているというような状況にございます。ちなみに、線は3本ございますけれども、真ん中の青い線がすべての測定点での環境基準の適合状況をあらわしたものでございまして、一番下の緑の線、15年度で70.9%のところでございますけれども、騒音による問題が発生しそうな地域を選んで測定した結果、7割程度の適合率であったということがわかるものであります。
     続きまして、道路に特に面した地域についての環境基準の適合率を示したものが[2]でございます。全国での適合率を見ますと、3本あるうちの一番上でございますけれども、約8割が環境基準に適合をすべてしていると。その下の69.8%となっておりますが、幹線交通を担う高速道路、国道、都道府県道などでございますけれども、そういった道路につきましてはやや下がりまして、7割を切る適合率というような形になってございます。
     次に、航空機でございますけれども、折れ線をごらんいただければと思いますけれども、△の折れ線が環境基準の適合率を示すものでございます。ほぼ7割、70%程度でほぼ横ばいというのが現状であろうかというふうに思います。
     次に、新幹線でございますけれども、各路線ごとにその環境基準の適合状況を示してございます。一番よろしくないのが一番下の25%と書いております黄色い線、14年度になりますけれども、これは東北新幹線、その上の27%とあります青い線が上越新幹線でございます。ここのところ一番適合率がよろしいのは、北陸新幹線の63%、次に東海道新幹線の55%というような形でございまして、これは路線によって大きく適合率が異なっているという現状にございます。
     次をごらんいただきますと、平成15年度の騒音と合わせて、振動につきましても示してございますけれども、苦情の件数でございます。環境基準は先ほどごらんいただきましたように、今7割程度で推移しているわけでございますけれども、騒音の苦情件数、赤線でございますが、昭和62年度に非常に高い数値を示しておりました。その後、やや減少傾向にあったわけでございますけれども、11年度を一番底にして、最近騒音の苦情件数はやや増加しつつあるというのが現状でございます。ちなみに振動につきましては、ほぼ横ばいでずっと一定した数値を示してございます。
     この騒音に対します法律上の規制、どういう対応をとっているかということでございますけれども、規制は騒音規制法という法律に基づきまして実施をしております。まず[1]で工場、事業場、それから建設作業の騒音の規制でございますけれども、これにつきましては、都道府県知事が騒音を防止すべき地域を規制地域として指定をいたしまして、その指定地域内におきましては、市町村長に対する届け出ですとか、基準の遵守、適用といった規制が行われます。実際の規制事務は、市町村長が行うという形になっております。
     もう一つ、自動車の単体1台ごとの騒音の規制でございまして、これは環境省が許容限度ということで、自動車一台がどれぐらいの音を出していいかということを定めるということにしてございます。普通自動車、軽自動車などの車の種別ごとに定常の走行の騒音、近接排気騒音、あるいは加速時の騒音ということで、それぞれの許容限度を定めてございます。
     それからもう一つの対策としまして、[3]でございますけれども、自動車騒音についての要請限度という仕組みがございまして、騒音が非常によろしくなくて、生活環境が損なわれているというときには、市町村長が例えば公安委員会に法律の規定に基づく措置をとってくれという要請をいたしましたり、あるいは道路の管理者などに対しまして、道路構造の改善をしてくれというような意見を述べることができるという仕組みになってございます。
     それからもう一つ、騒音の測定でございますが、騒音の測定につきましては、特に自動車の騒音につきまして、常時の監視ということを実施をしております。都道府県で実施しておりますけれども、その結果は環境省で集計をいたしまして、インターネットで全国自動車交通騒音マップというようなことで、国民の皆さんに情報の提供をしているところでございます。
     次に、振動対策でございます。振動につきましては、特に環境基準がございませんので、先ほどの苦情件数がその状況の目安になりますが、先ほどごらんいただいたとおりでございます。その規制手法でございますが、これも内容的には騒音規制法とほぼ類似の規制を行っております。工場、事業場と建設作業につきまして、指定地域における規制、それから道路の交通振動につきまして、要請限度というような仕組みを設けております。
     最後に低周波音でございます。私ども、100ヘルツ以下の音波を低周波音というふうに呼んでおりますけれども、近年若干ではありますけれども、低周波に関する苦情というのがふえております。これまで余り自治体でも経験がないものですから、なかなか対応に難しい面があるということで、私どもとしましては、測定方法に関するマニュアルですとか、対策の事例集あるいは手引きというようなものをつくってございます。こういうものを引き続き、広く情報提供をしていきたいというふうに考えております。
     次をごらんいただきますと、4.といたしまして、今後の主な課題でございます。三つここでは挙げてございます。まず一つが自動車の単体騒音の規制でございまして、最近マフラーを取り替えると、不適切なマフラーの交換によりまして、自動車の単体の騒音が非常に著しくなるということで、社会的な問題になっているということでございます。この件につきましては、新年度、平成17年度中に本部会におきまして、規制値の強化などの対策につきましてのご検討をお願いをしたいというふうに今、考えているところでございます。
     次に、航空機の騒音の関係でございます。後ほどご説明申し上げますけれども、これは特に今は成田で問題になっておりますが、環境基準の評価方法に関して問題が指摘をされております。簡単に言いますと、滑走路が今、成田では2本、A、Bございますけれども、そのA、Bで出した騒音の評価値が、かつてA滑走路単独であったときに算出した評価値よりも低くなるということでございまして、滑走路がふえたのに騒音評価が改善するという現象でございます。これにつきましての検討を今、行っているところでございます。
     (3)としまして、新幹線の鉄道騒音対策でございまして、第3次の75デシベル対策というものをずっと行ってきたわけでございます。これは達成をされたわけでございますけれども、引き続き、なお環境基準等の関係で見れば、対策が必要でございますので、そのための検討を行っているというところでございます。
     参考にございますのは、各環境基準の数値でございますので、説明は省略をさせていただきます。
     以上であります。

    【小澤部会長】 ありがとうございました。この資料につきまして、質問はよろしい……。後で、ご意見まとめてお受けしたいと思いますけれども、よろしいでしょうか。はい、どうぞ。

    【松波委員】 質問自体はよろしいでしょうか。

    【小澤部会長】 ええ、この資料に関する質問だけお願いいたします。

    【松波委員】 今のご説明の中で、若干質問をさせていただきたいんですが、例えば騒音対策、環境基準で一般環境は経年変化があってわかるんですが、道路面に関する地域については単年度だけ挙げてあって、比較がしにくい状況になっておりますが、もし経年変化があれば、今後の対策との関係があるのですけれど、よくなった理由が何だとか、悪くなった理由がどうだとか、若干コメントいただければと思います。
     そういう意味では、新幹線などにつきましても経年変化があって、よくなっておりますけれど、議論の初めですから、初歩的なことで恐縮ですが、効果等について若干でも触れていただければ、今後の審議に非常に参考になるかと思って申し上げました。

    【小澤部会長】 ありがとうございます。いかがでしょうか。ご質問に対して……。

    【奥主自動車環境対策課長】 今のご質問、自動車騒音の状況の経年変化のところでございますが、参考資料2「平成15年度自動車交通騒音の状況について(速報)」の4ページをお開きください。そこで、(3)の経年状況の変化に、平成12年度から掲載があります。自動車交通騒音については、騒音に係る環境基準が改正され、地方公共団体で面的評価が実施されるようになったのが平成12年度でございますので、そのデータの蓄積としましては平成12年度からでございます。そこで見ますと、概ね横ばいから、やや改善傾向にあるに見られます。
     ただ、これにつきましては、12年度からまだ5年間しか経年データの蓄積がございません。また母数も、地方公共団体が今までの点での評価から、面での評価方法に順次変えているところでございますので、まだこれによって全体的に改善されたかどうかにつきましては、引き続きちょっとデータの蓄積を待ちたいと思います。

    【小澤部会長】 ありがとうございます。それでよろしいでしょうか。

    【橘秀樹委員】 ちょっとよろしいですか。

    【小澤部会長】 橘委員、その次お願いいたします。

    【橘秀樹委員】 今の点、ちょっとコメントさせていただきますと、今ご説明あったとおり、面的評価に変わったということ、これ非常に大きいんで、昔の環境基準の達成率が著しく悪かったんですね。環境基準を変えた途端に、ものすごく達成率がよくなってしまったように見えると。決してそういうことではなくて、建物の背後なんかも評価するようになりましたんで、結果的に達成率非常によく見えてますけれども、昔流にやれば、全く変わっていない。その辺の説明を環境省もよくされた方が、何か環境基準達成率をよくするために環境基準変えた……。新聞なんかで一部そういう報道されましたけれども、そうじゃないんだということをよく理解していただくように、ぜひ説明をお願いしたいと思います。

    【小澤部会長】 ありがとうございます。それでは桑野委員、お願いいたします。

    【桑野委員】 苦情件数がまた少しずつふえてきているというデータをご紹介いただきましたけれども、この苦情に対する音源というのは何か特徴的なものがあってふえたんでしょうか。それとも、全体的にこういう傾向にあるということなんでしょうか。

    【瀬川大気生活環境室長】 よろしゅうございましょうか。

    【小澤部会長】 はい。

    【瀬川大気生活環境室長】 音源のその内訳を見てみますと、実は過去から比べまして、ほぼ余り変わりがございません。ですので、何が特徴というのは、なかなかはっきりは言えないところがございますけれども、例えば平成10年から比べてみますと、若干ふえたなと思われるのは建設作業の関係でありまして、それがふやす原因になっているというふうには見てとれますけれども、全般的に見て、余り変化はございません。

    【小澤部会長】 ありがとうございます。それでは、質問はよろしいでしょうか。はい、大野委員。

    【大野委員】 私も橘先生の意見に全く賛成で、測定方法が変わったにしても、そこで全く新しいデータを示すのでなくて、もっとずっと以前からのデータを継続的に示すということが必要だと思いますので、今後こういうことを発表される機会を、ぜひその辺ご配慮いただきたいと思います。

    【小澤部会長】 ありがとうございました。それでは、議題2の方をご説明いただいた後で、またその辺も含めてご意見等々をいただきたいと思います。
     それでは、議題2の今後の騒音振動対策の課題について、事務局からお願いします。

    【徳永環境管理技術室長】 それでは、資料3をごらんいただきたいと思います。先ほど、概要につきましては説明ございましたが、自動車の単体の排気騒音対策について、もう少し詳しく説明したいと思います。
     まず1枚目の下の方に、法律の枠組みが書いてございますけれども、騒音規制法の中で、自動車の単体騒音の大きさの許容限度、これを告示という形で定めるようになっております。この告示を受けまして、具体的には自動車の場合は安全などと一緒に、道路運送車両法という法律の中で実際の規制が行われておりまして、具体的には加速走行騒音、定常走行騒音、近接排気騒音という三つの測り方によって騒音規制を行っているということでございます。
     1枚めくっていただいて、2ページをごらんいただきたいんですけれども、今言いましたように自動車の騒音規制には加速、定常走行、近接排気騒音と、三つの測り方で規制を行っております。この三つにつきましては、まず黄色で型式指定時に確認というふうに書いてございますが、自動車の新しいモデルが販売されるときには国の方の審査を受けるようになっておりまして、その審査のときにまずは確認するというふうになっております。
     それと、近接排気騒音につきましては、車検時及び街頭検査時に確認というふうに書いてございますが、街頭検査といいますのは、実際に走っている車を警察が止めてその場で測るという検査でございますが、こういうときに確認をするようになっております。
     下に、じゃあ、どんなふうに騒音を測っているのかという写真がございますけれども、定常及び加速走行試験の場合は、平坦でまっすぐな路面。道路上、マイクロホンを脇に置きまして、自動車を走らせて測ります。定常走行騒音の場合は、50キロで走らせて測りますし、加速走行騒音の場合は50キロで侵入してきて、あと目いっぱいペダルを踏み込んで加速させながら、マイクロホンの前を通り過ぎて測るという形になっております。
     3ページの上のところには、実際に走行試験路のレイアウト、マイクロホンの位置などが図に書いてございます。3ページの下の方に近接排気騒音の測り方をポンチ絵で書いてございますが、これは自動車のマフラーの位置を基準にしまして、斜め45度の方向に0.5メートル離れた位置にマイクロホンを置いて測るというものでございます。
     1枚めくっていただいて、4ページの上の方に実際に近接排気騒音を測っているところが書いてございまして、左側の方が街頭検査、右側の方が車検というふうに説明がございますが、この街頭検査の図は恐らくこの車でのマフラーの位置、ちょっと小さいんで見づらいんですが、先ほどの説明にあった交換マフラーをつけた車を警察の方で止めて、路上の脇で測っている写真でございます。4ページの下の方には、それぞれの規制値を表にまとめてございます。
     それと、5ページの上の方に、これまでの騒音規制の経緯が書いてございまして、直近の規制は平成10年、11年になされたものが、現在の規制値というふうになっております。5ページの下の方に、では自動車の単体騒音でどんなのが現在課題として残っているかということでございますけれども、実態のところに書いてございますように、交換マフラーとして大きな騒音や人が不快と感じる騒音、特に最近は低音での騒音を出すものが流行といいますか、はやっておりまして、これらが結構売られております。特に二輪車ですと、ある調査によりますと、4割ぐらいが新車を買ったのち、マフラーを交換するというようなデータもございます。そういう意味で、不適切マフラーと呼んでおりますけれども、これらを装着した自動車や二輪車をどういうふうに検査したり取り締まるか、ここら辺がちょっと課題として残っているところでございます。
     6ページ目、最後のところにどのようなマフラーが現在の市場で売られているかということで、写真を載せておりますけれども、比較的直径の大きな、外見から見ても非常に目立つような形をしておりますマフラーでございまして、特に低速域で非常に低音の、はっきりと耳障りといいますか、乗ってる人にとっては多分心地いいんでしょうけれども、周りで聞いていると非常に耳障りな音を立てるマフラーが最近流行しております。
     以上でございます。

    【小澤部会長】 ありがとうございました。続いて[2]、[3]の方に行っていただいて。

    【瀬川大気生活環境室長】 次に、資料4をごらんいただければと思います。航空機騒音に係る環境基準(WECPNL)の課題についてというものでございます。
     まず最初に、我が国の航空機騒音に係る環境基準(WECPNL)の、W値とよく呼びますけれども、その算出の仕方でございますけれども、1.にございますように、式で書いておりますが、W値は空港に離着陸します航空機の騒音のピークのレベルを、まず足し合わせて平均するということを行いまして、これに昼、夕、夜と時間帯ごとに、機数につきまして重みづけをしまして、これを加えると。それで、これから定数を引くという形での算出の仕方、簡単に申し上げますと、そうなってございます。
     2.でございますが、こういう評価手法をとりました場合に、問題が発生し得る場合があるということでございまして、2.の下には図Aと図Bがございます。まず図Aのように、空港で航空機の騒音の評価をしたといたします。その場合には、青い線で持って評価値が算定されるわけでございますけれども、これは図Bを見ていただきますと、この図Aのところに従来の飛行機よりも騒音の低い飛行機が何回か着陸をしたといたしますと、図ではございますが、平均値を用いるという環境基準の算出方法の特性から、点線となった青い従来の騒音の評価値よりも、下の方で騒音が赤い線でございますが、評価されるということが行われる可能性がございます。これは要すれば、航空機の離着陸回数がふえたのにもかかわらず、騒音の評価値が改善されてしまうというような問題でございます。
     この点での問題というのは、これまで具体的には発生した事例がなかったわけでございますけれども、最近、成田空港でございますけれども、3.でございますが、この問題点の発生が報告をされております。これは平成14年の4月に平行滑走路、暫定B滑走路でございますが、これが供用開始をされました。したがいまして、成田空港の騒音の評価につきましては、従来のA滑走路の騒音とB滑走路の騒音を加えて評価するわけでございます。しかしながら,B滑走路の騒音は、B滑走路が短いせいもございまして、中小型機しか離着陸できないというような面がございます。
     これによりまして、2.で申し上げましたような現象、すなわち空港全体の飛行機の機数が増加したにもかかわらず、W値が低くなると。数値的に言いますと0.01とか0.05の単位でございます。
     ちなみにこういった現象は、航空機単体の低騒音化によりまして、離発着する航空機の騒音ピークレベルに大きいもの、小さいものが混ざっていきますと、1本の滑走路でも発生し得る可能性があるということでございます。
     この問題につきましては、地元の自治体からも是正をしてくれという要求が出てございます。地元住民も非常に気にしているということでございますので、4.にございますように、現在、私どもで航空機騒音に関する評価方法検討委員会、委員長を橘先生にお願いしてございますが、ここで対応策を昨年度から検討しているところでございます。新年度におきましても、引き続き調査検討を行いたいというふうに考えております。

    【奥主自動車環境対策課長】 それでは、引き続きまして資料5、騒音に係る監視事務の処理基準等の改正についてご説明させていただきます。
     まず1.の全般的な事項でございますが、地方分権推進計画、これは平成10年に閣議決定されましたが、それに基づきまして、騒音を含めまして大気、水等の環境質の常時監視につきましては、法定受託事務ということにされているところでございます。この制度に基づきまして、これまで国から地方自治体等に補助金等を出しまして、常時監視の事務が行われてきたわけでございますけれども、今般、三位一体改革におきまして、平成17年度政府予算案におきまして、環境監視の調査と補助金の一部が廃止されまして、その原資が地方公共団体に税源移譲されたということになったわけでございます。
     このような情勢を踏まえまして、当局、環境管理局及び水環境部におきましては、法定受託事務として必要な環境監視が、引き続き環境状況の把握に必要な範囲内においてしっかり担保されるように、地方において環境監視が適切に行われるよう、処理基準等を自動車騒音、大気、水の項目ごとに検討するということにしております。
     この基準におきましては、地方における平成18年度予算要求作業も念頭におきまして、地方公共団体からの参画、協力を得ながら、検討会を立ち上げていきたいというふうに考えております。
     全体的な流れといたしましては、今月、平成17年3月におきまして、騒音等、あるいは大気なり水等なり必要な検討会を立ち上げ、平成17年6月までにその検討会におきまして、最終的な処理基準の案を検討します。それを踏まえまして、必要に応じて見直した処理基準等を各地方公共団体へ通知をし、今後の監視に反映させていきたいということでございます。
     騒音に係る監視事務の処理基準等検討会につきましては、第1回検討会を明日3月23日に開催することとしております。国・地方公共団体の騒音監視の担当部局の担当者、及びその技術的助言者といたしまして、学識の先生方等をお願いいたしまして、6月までをめどにその検討会を開きまして、処理基準等の改正、見直しを行っていきたいというふうに考えているところでございます。
     以上でございます。

    【小澤部会長】 ありがとうございました。それでは、ただいまの事務局からのご説明につきまして、ご質問、ご意見等々を承りたいと思います。どなたからでも、どうぞよろしくお願いします。

    【松波委員】 資料3の、日本の自動車排気騒音対策の状況というところについてお尋ねしたいんですが、まず概念の説明として「自動車騒音規制の仕組み」と書いてありますが、自動車騒音は何も排気騒音だけじゃないんですね。それを一番表題で排気騒音対策の状況と書かれているのは、いかなることかと思います。その表題が少し狭義の内容になっているんではないでしょうか。
     あわせて、せっかく対策の状況とまとめられたものでしたら、測定、その他も大事かもわかりませんが、先人がやってこられました安全対策や排出ガス対策をやりながら騒音対策に大変熱意、エネルギーを費やしてきておられて今日の状況にあるんだと思いますが、そういうものも情報提供されますと、今後の審議のご参考になるかと、こんな感じがいたします。

    【小澤部会長】 ありがとうございました。

    【徳永環境管理技術室長】 事務局から今後とも、どんどんできるだけ情報提供していきたいと思います。

    【松波委員】 最初の見出しからどう思われますか。

    【徳永環境管理技術室長】 おっしゃるとおりで、確かに排気だけではございませんので。定常、加速も含まれておりますので、そういう意味ではタイトルは「排気」をとって、「自動車騒音対策」の方がよかったかなと思っております。

    【小澤部会長】 どうもありがとうございます。その他いかがでしょうか。山田委員、よろしくお願いいたします。

    【山田委員】 お願いですけども、最初の資料3の5ページで、騒音規制の経緯で「乗用車」というふうに書いてあって、ここのところがエネルギーで表現してあって、物理的に対策するときにはエネルギーでいいんですけれど、デシベルの表現もあった方がいいなと思ったんです。人間のイメージとしてはデシベルの表現があうので、物理現象と人間を考えて、両方あるといいなと思ったんですけど。
     私自身はちょっと暴走族風の騒音で悩んでまして、私の家は3軒くらい道路から奥に入っているのでほとんど車の音は聞こえないんですけれど、面的評価で言えば、もうほとんど音は聞こえないんですけれど、暴走族というか、マフラーを変えた車が来て、車というよりあれはバイクですね。そのときに、本当にどきっとします。しかも低い周波数が多いので家の中まで入ってきて、家の中にいてもすごくびっくりします。何が起こったのと外へ飛び出していくという感じです。びっくりするという現象を起こしてしまうと、人間は慣れないという点があります。うるさいという程度だと、少したつとなれてくるという面もありますけれど、どきっとするとやっぱりこれはだめだなという感じを受けるんです。
     ただ、暴走族というのは、今の若者の世相を反映しています。私たち大学の教官も学生をコントロールできない状態です。そういう中で起こっているという面もありますから、社会全体の一つの流れという面もあります。その若い人たちのエネルギーをもうちょっと何か違う方に振り向けるという手も考えながら、何かいい方法はないかなと思っているところです。私もいい方法を思いつかないんですけれど、気持ちだけお伝えします。

    【小澤部会長】 ありがとうございます。橘委員。

    【橘秀樹委員】 ついでにお話ししますと、我々測定やったんですけど、改造マフラーつけてると、専門の先生いらっしゃいますけど、20デシベルということは1台で100台分走っている騒音を出しているんですね。だからこれ、本当社会的にものすごい罪悪だと思うんですけれども。
     今日のご説明で、こういう測定法だとかもちろん大事なんですけれども、この問題に関しては本当に取り締まるかどうか、そっちの方が決まるんじゃないかと。今でもある程度の制度があるわけですけども、それが適用されてないというところが問題なので。

    【小澤部会長】 いかがですかね。難しい、いや、私もどきっとすることが多いんですが、隣で局長さんが教育の問題だと、このようにつぶやかれましたけれども、なかなか教育だけではいかないという。社会的なマナーとか、ルールのあれをどうしていくかという大きな課題がありますし。やはり皆さん、悩んでいる方が多いことだろうと思いますけれども。ありがとうございます。どうぞ鳥越委員、お願いいたします。

    【鳥越委員】 二つございまして、一つはテクニカルなことについて質問です。思ったんですが、実感としては、より頻繁に音が聞こえてくるのに、数値としては低くなるという航空機騒音に係る環境基準の話が大変興味深かったのですけれど、先ほど別なお話でも、あえてそれがわざとそのようになった、してるんじゃないかなんていう、本当はそうではないはずなのに思われているというのはよくないことだと思います。今後の予定としては、それをどういうふうな形でやると直るのかということを、ごく簡単に、伺いたいと思いました。
     もう一つは、もっと大所高所の話なので、先にそのお話を伺ってからということで。

    【小澤部会長】 いかがしましょうか。橘委員に伺った方がいいですか。

    【瀬川大気生活環境室長】 今、ご質問いただきました直し方でありますけれども、今、橘先生の検討会で幾つかのやり方を検討していただいておりますけれども、問題の根幹は平均値を使うというところにございますので、現在のW値のやり方の基本的な考え方を変えずに、平均値を使わないでやっていくというようなこともやり方としてあろうと思います。
     そもそも、環境基準の評価の仕方は、我が国はW値というものを持ってますけれども、ほかの国はほかの国でまた別のやり方をやっておりまして、いろんなやり方があるということですから、そういうことを全般に考慮に入れながら、ある意味地元で受け入れていただいて、地元の方が結構な改善の仕方だというふうに言っていただけるような、そういうことも考えながら考えていきたいというふうに思っています。

    【小澤部会長】 よろしいですか。

    【鳥越委員】 騒音に対しては、先ほど全体的に苦情も逆に最近また上がってきたという話も、全体的にもそういうことがある中で、環境省からのアクションが、何か誤解を生むようになってはいけない。この辺は本当に難しいことだろうと思うのですが、よく検討いただくこと、またそこをよく周知していただくことはとても大事なことだと思って聞いておりました。
     それからもう一つ、もしかしたらここの会議の範囲を超えてしまうのかもしれないんですけれど、ある意味では今の話の延長線でもあります。環境省の中でこの騒音ということを考えたときに、今まで環境基準値でやっているということはもちろんよくわかっていることです。それはとても大事なので、まさにその基準になる数値の算出方法などは大変厳密にしなければいけないと思うんです。一方で、たまたま山下委員が委員長でいらして、湯川委員ともご一緒にした、「残したい日本の音風景100選」という事業を、環境省は環境庁から省になる直前にやっている。つまり今、国全体としては景観法ということが施行されましたが、環境省の方でさきがけになるような景観という概念でいい音風景、音、環境を守っていこうという、ある意味非常に優れたいいプロジェクトが数年前にあったわけです。
     そういう中で考えていったときに、こういう一律のLeqなり、WECPNLは、当然のことながら、今の「どきっとする」なんていう話も含めていくと、対応し切れない。京都議定書が発効するとか、世の中全体はどんどん環境に対してもっと広く深くなっているので、「騒音」という問題に対してももう少し違った考え方もできないかなということを日々考えております。
     全く個人的なことなんですが、たまたまつい最近、高尾山での圏央道建設に反対する裁判というものに、初めてなんですが、頼まれて証言台に立ったんですね。その圏央道全体は別の問題で、これは国交省ですとかいろいろなことがあるので、難しいだろうと思ったんですが、高尾山での騒音ということを専門家としてどういうふうに考えるのかということに向き合わされた。Leqですとか、環境基準値という考え方でやれば、当然人が住んでいるところでもその基準値以下ということになりますから対抗できないわけですが、先ほどの話しと同様、実感としては風景が全然変わってくる。
     もっと言えば、高尾山というのは江戸時代よりもっと昔、1200、300年ぐらいの歴史を持って、そこは霊山なわけですね。ですから、今も国定公園ですし、住んでいる人は少ないかもしれないけれど、首都圏を中心に大変多くの人たちがその静けさというか、自然と向き合ってコミュニケーションをとるためにやってくる。そこには豊かな静寂と、自然の音があるからこそ、心の安らぎですとか、宗教的なことを求めにくるところである。
     そういう特殊な地点で、環境基準値よりも低いからといっていいじゃないかという論理しかない。騒音についてそれ以外の考え方は今は法律上はできないんだということはよくわかりましたが、何かもっとできないものか。ここの部局だけでは難しいのでしょうし、環境省も国交省とかに対してはなかなか難しいのはわかるんですが、もうちょっとそういう景観法とかを追風にした施策があってもいい。今、小泉内閣なども全体としては、我が国を国際的な観光立国をしようとかというふうに考えているわけですから、そういうことがとても大事な部分だと思います。今のマフラーの問題もそうかもしれませんが、いろいろ騒音という領域にもかかわってくることがあって。
     そうすると、すぐにどうこうというのはなかなか難しいかもしれないのですけれど、そういったことも検討のテーマに入っていくようなことがあってもいいし今後の課題ということなんですが、そういう部分に対してもみんなで意見などが言えるような場があるといいし、それは環境省にとってとてもいいことなのではないかと思います。私たち専門家にとっても一般市民にとってもそうですよね。というようなことを、たまたま昨年考えさせられることがありました。これは意見です。

    【小澤部会長】 ありがとうございました。

    【湯川委員】 この騒音部会に関わらせていただいて大分長くなるんですが、最初のときに申し上げてちょっと笑われたことがありまして。今日もまた改めて、この騒音ということを聞きながら考えていたんですけども、最初のときに、自動車とか飛行機とかそういうことで非常に機械的なというか、単体の音がどうこうということで、騒音をいろいろ諮る部会だということは重々承知しているんですが、今、鳥越委員もおっしゃいましたように、騒音ということを考えたときに、やっぱりアメニティーの中での騒音というとらえ方というのが、もっとできないだろうかということをずっと強く思っております。
     一番最初、忘れもしませんが、右翼の街宣車なんかの騒音はどうなんですかということを言って、この部会のテーマではないと言われたんですけれども。そうなのかもしれませんが、やっぱり例えば私なんかは、すばらしい大自然の中の観光地に行ったときに、船着場で一日中ものすごい音楽が流れているというのは、もう騒音以外の何ものでもなくて、あれを測らないで単にオートバイのマフラーを1台1台測っててもどうなのかなというのは、こういうところに来るたびにいつも思うんです。そういうアメニティーの中での騒音基準値というものを、何らかの形でこういう部会でも諮れないものかと念じております。

    【小澤部会長】 とても貴重なご意見ありがとうございます。どこまで私の役割としてそこが対応できるか、課題としてありますけれども、肝に銘じていきたいと思います。
     先ほどのW値について、橘委員の方からもう少し捕足をしていただければと思います。

    【橘秀樹委員】 何か話がおもしろくなってきたんで、そっちの方がいいと思うんですけど。やっぱり音っていうのは私、常々言うんですけど、まず情報性がありますね。それから、今おっしゃったような文化性というのか、音楽なんかまさにそうだと思うんです。それと同時に、やっぱり社会性というか、ほとんどのここでの仕事は、騒音の問題とか、社会的なところではないかと思うんですけれども。ですけど、音っていうのはおっしゃったようにいろんな面がありますんで、それは一緒くたにしちゃうとちょっと議論が発散してしまうおそれもあるなという感じで今、お聞きしたんですけど。
     そのW値、テクニカルな問題に戻りますけど、細かくはまだ委員会が続いているとこなんで、また後日ということにしますけれども、このWECPNLとはそこに書いてありますけど、これ本当はものすごい厳密な数値でありまして、これは本当に測定しようと思ったら今でも、今の技術でもってしても結構大変な方法なんですね。それを先人の努力によりまして、非常に簡単に求められるように近似式を示したわけです。それで、日本の航空機騒音に係る環境基準というのはものすごくうまくいったわけですね。
     ところが、今ちょっとその近似であるがゆえのほころびが出ていると。それも本当にごくわずかなんで、これは見方によれば、これだけ思い切った近似をやっておきながら0.何デシベルにおさまっているというのは、近似としてはものすごい高い近似なんですね。そういう評価もできるわけです。ただ、だけど飛行機の便数がふえたのに値が、0.何デシベルといえども下がっちゃうのはおかしいじゃないかという住民感情も、もちろんありますので、その辺を修正する方法が考えられるんじゃないかということで今、検討しているところなんですけれども。
     ただ、もうちょっと長期的には、環境省もお考えだと思いますけど、W値を使っているのは、国際的にはもう日本だけなんですね。やっぱり道路の騒音を、環境基準を改正したのと同じように、騒音のエネルギーに着目した方法に変えれば、一挙に解決しちゃう問題なんですね。外国はほとんどそれでやっているわけです。
     ただ、日本には日本固有の行政の歴史がありますから、早急に変えるというとすごくいろんなことが起こってくるんで、これも、まあ一朝一夕にはできない問題だと思いますけど。やはりその辺も、長期的には環境省もお考えにもなってるし、それをやっぱり具体的な議論としてする段階ではないかなというふうに思いますけれど……。

    【小澤部会長】 ありがとうございます。その他いかがでしょうか。塩田委員、お願いいたします。

    【塩田委員】 塩田と申します。先程の自動車排気騒音の話ですが、実は、このことばかりでなくて、最近、機械とか装置とか設備などの音源あるいは個々の音源から発生する騒音レベルが、実験的には低減してきているのです。ところが、その台数が非常に多くなったと言うことから、その非常に多い台数が一斉に同時刻に騒音を発生しているのです。ですから、橘先生が言われたように、100台の音源が一斉に騒音を発生すれば、20デシベル上昇する。騒音レベルが幾ら低減しても20デシベル上昇してもとに戻ってしまうような状況があるのです。
     メーカーサイド自身は、努力しているのですが、その音源を据え付けるとき、多くの台数が同時に稼働すれば、騒音レベルが上昇するということを余りよく理解していない方々が結構いらっしゃるのです。それで、そのようなことが発生することの啓蒙とか、機械とか装置とか設備などを制作している団体としての工業会への啓蒙とか、あるいは工業会と協力しながら、教育することが必要なのではないかと思っております。機械・装置・設備など、個々の騒音レベルが低減しているから大丈夫だということではなく、機械・装置・設備などの台数が一斉に騒音を発生すると騒音レベルが上昇するということの教育も必要であると考えております。
     それと、私たちは、騒音や振動の研究に従事して、30年以上になりますが、若い世代も従事し始めてきています。その若い方々が、技術的に余り理解できていない部分があるということもあって、技術的な教育も必要なのではないかと思っております。
     ちょっと細かい事なのですが、先程のマフラーの事ですが、これは、マフラーでなくて、音源を取付けているのではないかなと感じております。どなたが、交換マフラーと、これは、環境省が交換マフラーという名称にしたのでしょうか。

    【徳永環境管理技術室長】 環境省というよりも、自動車の騒音に関係する人間がこういう呼び方をしているんですけれども。といいますのは、最初、車売られるときには、騒音規制を満たすように必ずマフラーついております。ただ、後付け部品として、特に格好いいとか、そういうスタイル的なものだと思うんですけれども、若い人を中心に派手なマフラーに交換する傾向が結構ございまして、それらは環境省、国土交通省、警察庁あたりが関係するんですけども、交換マフラーという呼び方をしております。

    【塩田委員】 マフラーを取付ければ、騒音が低減できるわけです。騒音の上昇するマフラーはまずいのではないでしょうか。
     それと、マフラーを取付けたら、どの程度、騒音を低減できるのかを、できれば、公的な数字が必要ではないかという感じはします。ぜひ、そのような形でお願いしたい……。

    【小澤部会長】 ありがとうございました。はい、どうぞ。鳥井委員、お願いいたします。

    【鳥井委員】 2点ご質問したいんですが、1点は、音の方の基準達成率がずっとよくなってきたけど、下がってきたというデータがありますね。それに比べると、これは平成11年からですから、騒音に対する苦情は上がりっ放しでいるんですね。よくなっても悪くなっても苦情は上がっているという、そういう状況なんですが、この苦情件数というのは何を意味したデータなのか。多分、何も音のうるささだけじゃなくて、人のものの考え方とかいろんなことを反映しているんだろうと思うんですけど、これを示すことの意味はどこにあるのかというのが第1点であります。
     それから第2点は、私の記憶だけの話なんですが、交換マフラーっていう呼び方がいいか悪いかはともかくとして、これは今に始まったことじゃないですよね。ずっと昔から、若者たちはそういうことをやってきていると思うんですが、交換マフラーに変えられてる車の台数とか、そういうことの概要のデータとか、そういうのはないんでしょうか。

    【小澤部会長】 それでは事務局の方、お願いいたします。

    【瀬川大気生活環境室長】 苦情は何を指すのかということでございますが、これは全国の主要公共団体がその年度の受理をした、騒音として苦情を受けつけた件数もそのままであります。ご指摘のとおり、確かに感覚公害ですから、人によって感じ方も違うだろうということでありますけれども、そういう面はそういう面として認めながらも、やはり行政を行ってゆく上で、一つの効果を図る指標、現状を把握する指標といたしまして、こういうものがあっていいだろうというふうに思います。

    【橘秀樹委員】 ちょっとよろしいですか。口数が多くてすみません。

    【小澤部会長】 どうぞお願いします。

    【橘秀樹委員】 実は余りよく知られてない問題なんですけども、この今日の話はほとんど環境モニタリングの話だと思うんですけども、もう一つ環境で大事なのは、アセスメント。このアセスメントのときに、例えば道路騒音の予測というのは日本音響学会が指揮を示してますけれども、適用するときには不法なものを入れるわけにいかないんですね。スピードにしても、法定速度で計算しなきゃいけない。それから改造マフラー、市販マフラー、不適合マフラー、いろいろ呼び方あるようですけれど、現実はそれが走っているんですね。それで、交通量にしたら例えば1台で100台分ぐらいの音出しながら走っているわけですよ。
     ところが、アセスメントのときにそういう不法なものを事前に入れられないということで、スピードもそうなんですけども、本当に非常に困っているわけです。だから、現在の状況を測定するんではなくて、計算で推定しようという場合には、そういうデータであればまあまあ現実とよく合うんですけども、アセスメントの段階ではそれができないというのも一つ大きな問題なのですね。スピードも、道路っていうのは、普通20キロぐらいオーバーで走ってますよね。だけど、それを計算で入れるわけにはいかないというわけで。本当は、入れなくちゃいけないんじゃないかと思うんですけど。

    【徳永環境管理技術室長】 すみません。それと、交換マフラーの割合でございますが、これは今、調査中ですので、具体的なデータはございませんが、自動車工業会で二輪車について抜き取り調査をした例がございまして、それでいいますと、4割台ということでございます。2分の1弱ぐらいまでが交換されているという話でございます。

    【小澤部会長】 なかなか大変かなと。太田委員、お願いいたします。

    【太田委員】 初回ということでありますし、希望ということでちょっと意見申し上げさせていただきたいと思いますが。現状の騒音対策で、要請限度との関係なんですが、今日はそういうデータ出てなかったんですが、今後お願いしたいことは、要請限度について、沿道の土地利用との関係でどんな状況、変化になっているのかということ。具体的に要請をされたケースと、それに対する対応策、それが効果があったのかどうかとか、何かその辺が今後のやはり具体的な生活環境というところで、自動車騒音対策を進める場合非常に大きなポイントがあろうかと思いますので、今後ぜひ適当なときにそういうものを発表していただければと思います。

    【小澤部会長】 この辺はお答えはよろしいですか。

    【奥主自動車環境対策課長】 騒音に基づきます要請限度につきましては、何件か要請をした例はあるようでございます。すみません、ちょっと今、手元に資料がありませんものですから、次回あるいは必要なときにまたご説明したいと思います。

    【小澤部会長】 それでよろしいですか。その他いかがでしょうか。山下委員、お願いします。

    【山下委員】 暴走族の人は、若くはないんですけど、改造マフラーが大好きで人に迷惑かけて喜んでいるんですけど。今、マフラーの騒音の議論がありましたけれども、駐車場に対する騒音というのは非常にふえているんです。大店舗関係ですね。止まっている車があるんです。うるさいと。距離は、スピードはゼロだよと。音響学会の式でやると、スピードゼロのときはどうなんでしたっけ、橘先生。大したことはないんだよね。だけど、苦情はすごいんですよ。車のドアの開け閉め、セルモーターの音、それからエンジンかけた途端にブオーンというんですね。やっぱり私の車なんざ、二輪じゃないんですけど、でっかい音出すの好きですから。
     一つ申し上げておきたいのは、環境グランドノイズというか、日ごろの環境が静か過ぎやしないかということをちょっと考え直してみたいんです。今、環境省さんの努力のおかげで、大変静かになって世の中静かになる傾向、これを美徳としている。でも本当は、もっとうるさいのは当たり前じゃないかという世の中になっているところに、目を向けてみたいなという気がします。と申しますのは、新幹線の騒音の苦情件数で大変、北陸新幹線でしたっけ、えらい少ないというか、騒音対策がうまくいっている。これは北陸新幹線、なぜそんなに高いレベル、高く評価されているのかということを考えると、世の中静かなところに走っているということもありますし、終戦直後の静けさと今の家屋構造もそうなんですけれども、都市形態もそうなんですが、大きく変わっているんだという現実を見つめた上で、これからの論議を展開していく必要があるんではないかという、妙なアンチテーゼを持っておりまして、ちょっと申し上げさせてください。

    【小澤部会長】 なかなか難しい視点を提起されていましたけれども、その他いかがでしょうか。はい、鳥越委員。

    【鳥越委員】 今の御意見に関連してなんですが、おっしゃっていることはとてもわかるところもあるんです。少し話がそれるようかもしれませんが、具体的に言った方がわかりやすいと思います。環境省の方もよくご存じと思うんですが、ソウルでチョンゲチョンという川があってこれまで道路になっていた。もともとは川だったんですが、そこがソウル市の発祥の地みたいなところがあって、その上に道路をつくるために暗渠になったんですね。イメージとしては国道246号みたいなのを思い描いていただいて、その上に首都高が走っていますが、ああいう高架道路、車専用の道路があった。
     国道246号自体は、別に渋谷川があそこを流れていたわけじゃないので、ちょっと例に出しているだけなんですが。今ソウルも首都移転問題とかもあって、今のソウル市長さんがやっぱりもっとソウルを国際都市として都市のイメージアップをしようということで、高架道路も撤去して川に戻した現場に行ったんですね。
     そのときに、高架道路の下に常にみんなが住んでいたし、商売もしていたわけだから、かなり静かになったはずなんですけれど、それについては1個1個の音じゃなくて、たくさんの自動車がいっぱい通っているわけだから、うるさいという感じよりも、環境騒音レベルが全体にすごく上がっていて、むしろいろんな音が聞こえない状態になっていたわけですね。やはり人間ってビジュアルですから明るくなったとか、山並みが見えるようになったとかというふうには気づくんですが、音環境の変化はあまり意識していない。前より静かになったのかと聞けば、そうだ、以前に比べていろんな音が聞こえるようになったよというような話なんですね。その周りは馬喰横山みたいなというのか、秋葉原みたいな小さなお店が貼りついていて、すごく賑わいがあるんですね。ところが今後、都市再開発もあわせて考えているらしくて、大きなビルみたいにしちゃうと賑わいがなくなっちゃうんじゃないかという懸念もあるわけです。
     山下先生おっしゃってたように、都市には活気のある賑わいというのは確かに必要だと思うんです。また、道路や自動車が悪いわけじゃなくて、例えば山村などですごく大きな、またバタバタしたような自動車がもし来たとしても、それが例えば1日に1本来る郵便屋さんだったりすれば、それがすごく大きな音でも、ああ、郵便を持ってきてくれると感じればひとつの情報となり、それは騒音にならないわけですね。でも、通過騒音などには、それ自体に何の情報はなく他の重要な情報も埋もれさせてしまう。そういう自動車騒音はサウンドスケープ論的に見ると、一番まずい騒音であるというふうに考えられるんですね。
     先ほど言った高尾山ですとか、その他も、環境省などがとても大事にしているような国立公園とか、いろいろな微細な音とコミュニケーションできるような特定の場所では、多分山下先生も賑わいが必要とか、うるさくした方がいいとは思っていらっしゃらないと思うんです。やっぱり場所によってちゃんと使い分けていく必要がある。そして、環境省のテリトリーであるような国定公園、国立公園あたりは、今の環境基準値だけの問題ではない。何か新たなものを、考え方を環境省が中心になって導入していただきたいし、また逆に大きなビルをつくって、むしろ人間にとって必要な界隈性や賑わいというようなものが逆になくなってしまうようなところには、むしろそういった活気としての賑わいを取り戻さなければいけないということが多分、山下委員がおっしゃったことなのでしょう。現実の世の中というのは、そういうふうにかなり難しい複雑な状況です。
     その中で今、論議していることはとっても大事なので、やっていかなきゃいけないので、こういうところにももうちょっと何か別なやり方を加えられないのかというのが私、先ほど申し上げたことだったんです。

    【小澤部会長】 ありがとうございました。橋本委員、お願いいたします。

    【橋本委員】 今いろいろ皆さんの議論伺っていて、私がちょっと感じたのは、この自動車規制の騒音規制の資料にも書いてあることなんですけども、うるさく感じるということについて非常に、気になります。規制を考えるときに、音圧レベルで何デシベル以下というような規制がどうしてもやらざるを得ない、騒音計で測る以外にやりようがないので仕方ないと思うのですけども、実際には同じ音圧レベルでも、非常にうるさく感じる音と、うるさくない音とバリエーションがあるわけですね。ですからそれを、どうやって人間の感覚に合わせ込んでいくかというのは、鳥越先生がおっしゃったようなことと無関係ではないと思うんですけども、必要なことじゃないかなという気がしております。
     先ほど山下先生がおっしゃった、駐車場の苦情が多いというのも、例えばレベルに対して時間的にすごく変動感が大きいとか、そういうものが感覚的に非常にいやな音だということなんだと思いますけども。そういう意味で、変動感みたいなものがあらわされるような指標がないと、人間の感覚にはマッチングしないということになると思います。残念ながら今の規制というのは、そういうところまでは立ち入れない、諸般の事情があるというのもよく理解はできるんですけども、先行きの問題としては、その辺を考えていかなきゃいけないと思っております。

    【小澤部会長】 ありがとうございました。なかなか私ではそういうところについて見通しということができないんですが、非常に重要な点……。桑野委員、お願いいたします。

    【桑野委員】 今、何人かの先生方がおっしゃったことにも通じるんですけれども、この騒音問題といいますか、音環境といいますか、その取り上げの考え方といたしまして、やはり環境基準とか、そういった側面から平均的なドーズレスポンスの関係から測定法を決め、また基準値を決めということが必要だと思うんですね。そして、またその評価法として今、橋本先生がおっしゃったような、Leqに変わる別のものが考えられる可能性もあると思うんですけれども。
     それからもう一つ、先ほどもちょっと橘先生からご指摘がありましたように、アセスメントを行うとか、あるいは山下先生がおっしゃったような駐車場という特定の場所の苦情対応を考えるとか、そういった場合には、平均値ではちょっと扱うことが無理で、現在の状況よりどれぐらい悪くなっているかということも考慮に入れて、やはり個別に扱っていくことが必要と思われます。アセスメントをやるにしても、今の環境の状態を考えた上でその背景騒音との関係、すなわち新しい事業をやった場合にどれだけ騒音がふえるか。ただ、環境基準を満たしているからいいというのではなくて、そういった観点からも考える必要があるんではないかと思っております。

    【小澤部会長】 ありがとうございました。本当に多元的に考えていかなくちゃいけないということになりますが。伊藤委員、お願いいたします。

    【伊藤委員】 今日はこの資料2で一般環境、道路、それから航空機、新幹線の環境基準の達成、それだけではないというお話もあったんですが、やっぱりこれが7割とか5割とか、それでいいということでは決してないと、私は思います。なぜ、なかなか基準が達成できないのかというところをやはりきちっと押さえつつ、やはりよい値を目指していくということが環境省のお仕事じゃないかなと、そのように思います。
     以上です。

    【小澤部会長】 ありがとうございました。鳥井委員、お願いいたします。

    【鳥井委員】 今までのお話伺って感じたんですが、やっぱり何でもかんでも国が規制をすればいいというものではないような気がするんですね。非常に個別的なものを一律的に規制するというような行政というのは、非常にまずい行政だろうと思いますね。例えば国立公園の中で、こういうふうに静かにしましょうよというような話は、そこの人たちが努力をして、みんながそれに賛成をして静かな環境をつくっていくということが必要であって、国がここの国立公園は何デシベル以下にしなくちゃいけない、あそこの国立公園はこうでなければいけない、駐車場はこうでなければいけない、これは国がやっぱり一律に決めることじゃないような気が私はするのでありますが。

    【小澤部会長】 ありがとうございます。国の文化度を問われているような議論になってきましたね。そのほか……。橘委員、お願いいたします。

    【橘武史委員】 先ほどちょっと話題になりました、「少し今は静か過ぎるんじゃないか、むしろもう少しうるさくても」という意見がありましたが、これについては私も違う角度で考えてみることが好きなので少し考えてみたいと思うんですが、今のところはそれには賛同しかねるというような気持ちでおります。基本的には、音が出て行くというのは、やはり煙を出すと同じように余分なものが出て行くんだというのが基本的な私の考えで、例えば今ここで聞こえますこのエアコンの音がなければ、恐らく会議などももっと集中できるのではと感じたりするわけです。
     少し嫌味なことを学生たちにしているのかなとも思うのですが、夏場、授業でエアコンが入ると、特に安物のエアコンを使っているものですから、グイーンというような音がして、講義をしていても非常に気持ちが発散してしまうんですね。それでエアコンを停めると、学生たちからは、「いや、別にうるさくありません、涼しい方がいいです。」というようなことを言われたりすると、少し悲しい思いもするんですが。でも、やはり静かな方が物事に集中したりするためにはよろしいんじゃないかなということで、私はやっぱり基本的には静かにする方向に持っていくのが善の方向であると思っております。

    【小澤部会長】 ありがとうございました。そのほか……。湯川委員お願いいたします。

    【湯川委員】 もういろんなお話も出尽くしたところで、今さらこれをということではないのかもしれませんけれども、今日のその議題というのが自動車単体騒音対策に関する現状と課題で、航空機騒音に係る環境基準の評価方法に関する課題ということでお話をしておりますので、先ほどから私、先ほども申し上げて、今おっしゃったことを伺ってて、本当にその地域ごとに騒音というのは違うと思うんです。
     その基準は、例えば一つの具体的な例で今、世田谷に住んでおりますが、駒沢公園のそばなんですが、私が非常に大変悩んでおりますのは、ついこの間あたりまで大きな大手の建設会社が巨大なマンションをつくりまして、それに対する住民運動がずっとありました。今また、非常に環境のいい住宅地であるにもかかわらず、ワンルームマンションの建設が始まりまして、またそこでも大きなトラブルが起きています。そのときに、国の法律というのがあります。国の基準というのがあって、この大きさに対してはこれだけの高さ、これだけのものを建ててもいいよということがあって、まずその建築許可を下ろしてしまっているので、幾らそこで住民がまた裁判で争っても、住民側が負けてしまうんです。そういうことがまた今、そのワンルームマンションについて起きております。
     そのときに、大変必要なことなんだということを今回勉強したのは、やっぱり地区ごとの条例なんです。地区ごとに住民たちがつくっている条例、環境条例というのがあるかないかで、全然裁判が変わってきます。
     そう考えますと、やはり先ほどからいろいろ出ておりまして、私自身の騒音というものに対する疑念もそうなんですけれども、国がこうやって決める騒音のレベルに対する条例というのは、しっかりとあって必要なことですけれども、それ以上に我々が日常的に、さっきの駐車場の問題にしても何にしても、例えば最近、この間インドに行って余りにもそのデリーの音のすごさにびっくりして、ああ、こんなもんなんだと思って帰ってきて、東京がものすごい静かだと思ったんですけれども。本当にその国によって、地域によって違うし、必要とされている騒音対策も違うと思います。
     そうなりますと、やっぱり国としてのレベルは環境省のこういうところでしっかり定めても、そこから先の騒音というものに関しては、地区ごとに、地方ごとに、それぞれの方法をとることも大切じゃないですか、という投げかけを残して、こういう部会が開かれると、とても嬉しいと思います。

    【小澤部会長】 とても貴重なご意見ありがとうございました。それでは、もうそろそろ皆さんご意見、ご質問等々出尽くしたでしょうか。

    【松波委員】 一つだけお願いできますか。

    【小澤部会長】 どうぞ、松波委員。

    【松波委員】 松波と申しますが、自動車の単体騒音の関係でありますが、技術開発を進めており静かな車にすることは必要であります。そういう方向へ向かっています。今回、ここにまだまだ最初の段階ですから、どちらの方向へご議論されるかはっきりしたことはわかりませんが、先ほど来出ておりますマフラーの問題でありますが、騒音の測定技術がなかなかうまくいかないから、取り締まりが困難であるという論調であります。それも検討すべき一つの面でありますけれども、従って努力はしなければいけません。しかし、根本問題としては、政府あげて取り組めばできることであります、取り締まり問題、教育の問題であります。ここには先生が多数おられるわけですから、教育の面にも配慮する必要があります。今回の提言のように測定技術が困難だから取り締まりができないため、だから測定技術を開発するということとしても、その開発だけでは終われないと僕は思います。その点、ご留意を願ってご審議いただければと、こんなことをお願い申し上げておきます。

    【小澤部会長】 ありがとうございます。では橘委員お願いして、その後鈴木委員お願いします。

    【橘秀樹委員】 今、湯川さんのお話出ましたけど、要するに中央と地方というのか、そこの問題すごく大事なポイントで、騒音に関しても一部、地方の条例で非常にユニークな評価方法を決めているところがあるんですけれども。しかし、これは余りやり過ぎますと、川一つ渡ったら全然測定の仕方が違うというようなことになりかねない。
     それから、もちろん騒音計だけで人間の心理なんか全部測れるわけないんですけれども、少なくともこのくらいの大きさの騒音という形で今、測っているわけですけれども、このメジャーはやっぱり日本だけじゃなくて、今グローバルな時代ですから、国際的にも共通のものを決めて、いろいろ細かい適用は地方の事情に任せると、それが本当の意味での地方の時代なんじゃないかと。物差しまで変えちゃうと、えらいことになってしまうという。
     ですから、今ある環境基準みたいな一つのあれは、基準ではなくてガイドラインだと思うんですけれども、そういうものは一つびしっと決めておいて、それをどうやって実現させるかという、その辺はやっぱり地方の事情に合わせてやっていくというきめ細かさが必要だし、恐らくこれからそうなっていくんじゃないかと思うんですけど。
     それからもう一つ、それにも絡むんですけど、実はもう3年前でしたっけ、この委員会が開かれたのは。そのときにも発言して、発言は封じられてしまいましたけど、一つは、きょうもちょっと出ましたけど、きょうのこの委員会は騒音関係ですから、やっぱり環境騒音に係る基準とか、法律の体系が十分であるかどうかというふうに、やはり長期的に見直していただきたい。さっき言いましたけど、環境アセスメントというのは非常に、日本でももう施行されて何年ですか。今年基本的事項の見直しも終わりましたけれども、これからやっぱりすごく大事になってくるんですけども、こと騒音に関して環境アセスメントをやりますと、最後の段階で法基準との整合性のチェックをしなきゃいけないと。そこまで来て、はてと見ると、対応する法律が何もないと。例えば、建設工事の騒音なんかもそうです。アセスメントは技術的には何とかできても、法律がバックアップしてないんですね。ですから、そういうふうな不備がものすごいたくさんあるわけです。
     これはもう何年も前から言っているんですけれども、その辺がいまだに。それでも日本は、外国と比べりゃまだ僕はいい方だと思うんですけれども、まだ決して十分ではないと。だけど、この辺もすぐつくれるもんじゃないですから、長期の議論、準備が必要だと思うんですけれども、ぜひその辺も環境省でもお考えいただきたいと。

    【小澤部会長】 ありがとうございます。鈴木委員、お願いいたします。

    【鈴木委員】 私は自動車工業会を代表して参っておりますもので、ちょっと感想と意見を述べさせていただきます。
     今、いろいろ話を聞いておりまして、非常に興味あるお話を聞かせていただいたんですけども、私ども自動車工業会としましては、排ガスだとかCO2、燃費、これらを改善しつつ、騒音も現在の法規の中でいかに低減できるかということを努力しているわけでございます。そういう中で、先ほど改造マフラーの話が出ておりますけども、私どもの考えとしましては、やはり適切な取り締まりはどうしても必要じゃないかというふうに思っております。これに関しましては、測定方法の問題だとかいろんな、諸々の問題ありますけれども、自動車工業会としては、大いに積極的にご協力といいますか、一緒になって勉強をさせていただきたいというふうに思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
     それからもう一つ、この駐車場の問題なども話が出ておりますけども、最近の車に皆さん乗っていただきますと、ドアはそんなにバタンと閉めなくても、ばさっと閉まるんですね。それからエンジンかけたときも、非常に静かです。ふかさなければいいんです。
     ですから、これは何でしょうか、先ほどどなたか意見が出ておりましたけども、やっぱり教育の問題かなというふうにも思っております。
     いずれにしましても、私たち自動車工業会としましては、皆さんに喜んでいただける車づくりをということで努力してまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

    【小澤部会長】 ありがとうございました。まだまだご意見があるかと思いますが、そろそろきょうのご意見賜りますことを終わりにしたいと思います。よろしいでしょうか。
     それでは議題の3、その他の方に移りたいと思いますので、事務局から何かございますでしょうか。

    【鷺坂総務課長】 それではその他、特に議題という感じではございませんけれども、次回の関係でございます。私ども、今日いただいたいろいろなご意見を踏まえまして、もう少し若干絞ったような形になるかとは思いますけれども、ご検討いただくような事項もご提案しながらまた開催したいと思っておりまして、時期的には、きょう3月の終わりでございますので、また5月の終わりか6月の初めぐらいになろうかと思いますけれども、ぜひよろしくお願いしたいと思います。
     それとあと、全く事務的な報告をさせていただいてよろしいでしょうか。
     今日、ちょっと資料をたくさんお配りさせていただいております。第1回目ということでございますので、非常にお荷物になるかとも思いますので、もちろん、このままお持ち帰りいただいても結構でございますけれども、机の上に置いていただければ、また所定のところにお送りさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。

    【小澤部会長】 どうもご協力ありがとうございました。非常に長期的な視野で考えられなくてはいけない課題と、やはり技術的に対応していくもの、短期的にということを、いろいろと皆様から貴重なご意見いただきました。そこのところも、ぜひ事務局の方で整理していただきながら議論していきたいと思いますし、また橘委員会の方でこの平均値でやるかどうかというあたりの大きな課題もあるかと思いますので、どうぞよろしくお願いしたいと思います。
     それでは、本日の会議をこれで終了したいと思います。どうもご協力ありがとうございました。