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中央環境審議会第1回騒音振動部会会議録


  1. 日 時:平成13年3月29日(木)10:30〜12:00

  2. 場 所:KKRホテル東京白鳥の間

  3. 出席者
    (部会長)原田 尚彦東京大学名誉教授
    (委員)小澤 紀美子東京学芸大学教育学部教授
    (臨時委員)伊藤 桂子前日本赤十字愛知短期大学教授
    大野 進一神奈川工科大学工学部教授
    桑野 園子大阪大学大学院人間科学研究科教授
    鈴木 孝幸日野自動車(株)専務取締役
    橘 秀樹東京大学生産技術研究所教授
    鳥井 弘之日本経済新聞社論説委員
    鳥越 けい子聖心女子大学文学部助教授
    難波 精一郎宝塚造形芸術大学造形学部教授
    松波 正壽(社)日本自動車連盟専務理事
    山下 充康(財)小林理学研究所理事長
    山田 伸志山梨大学工学部教授
    (事務局)松本 省藏環境管理局長
    石野 耕也環境管理局自動車環境対策課長
    安藤 憲一環境管理局総務課環境管理技術室長
    藤田 八暉環境管理局大気環境課大気生活環境室長

  4. 議 題
    (1)騒音振動部会の設置、所掌等について
    (2)騒音振動対策の取組状況について
    (3)その他

  5. 配布資料
    資料1中央環境審議会騒音振動部会委員名簿
    資料2中央環境審議会議事運営規則
    資料3中央環境審議会の運営方針について
    資料4騒音振動対策の取組状況
    参考資料1平成11年度騒音規制法施行状況調査について
    参考資料2平成11年度振動規制法施行状況調査について
    参考資料3平成11年度自動車交通騒音の現況について

  6. 議 事
  7. 【藤田大気生活環境室長】 定刻となりましたので、ただいまから中央環境審議会第1回騒音振動部会を開会いたします。
    本日は委員総数19名のうち、ただいま12名の委員の御出席をいただいておりますので、定足数である過半数に達しております。
    まず、会議に先立ちまして、松本環境管理局長から御挨拶を申し上げます。

    【松本環境管理局長】 おはようございます。環境省環境管理局長の松本でございます。先生方におかれましては、このたび、中央環境審議会の騒音振動部会の委員をお引き受けいただきまして、また、本日は年度末の大変お忙しい中を第1回の騒音振動部会に御出席いただきまして、本当にありがとうございます。心から感謝を申し上げたいと思います。
    御承知のことと思いますけれども、本年1月6日に中央省庁の再編が行われまして、従来の「環境庁」が「環境省」という形で新しく衣替えをいたしたわけでございます。それに合わせまして、環境省の中の組織もだいぶ思い切った見直しをいたしました。特に、いわゆる従前の典型7公害といわれておりましたような公害に対する対策を一元的に担っていくということで、大気、水、土壌その他、環境媒体を包括的にとらえまして、総合的な観点からの施策を推進していくという趣旨で、「環境管理局」が新たに設置されたわけでございます。分かりやすくいいますと、環境庁時代には「大気保全局」と「水質保全局」という2つの局があったのでございますが、その両局を統合した形になっております。所掌事務については若干出入りがあるわけでございますが、新たにそういう趣旨で環境管理局が設置されたわけでございます。
    また、この1月6日の省庁再編に合わせまして、各種審議会の統廃合といいますか、再編が行われることになりまして、従前、環境庁が所管いたしておりました行政に関しまして、中央環境審議会、自然環境保全審議会、瀬戸内海環境保全審議会の3つの審議会がございました。また、総理府が所管していた業務に関連して動物愛護審議会がございました。それから、厚生省が所管しておりました生活環境審議会、この中で廃棄物部会という部会もございました。いま列挙いたしました5つの審議会を全部統合する形で、環境省所管行政については全部1本の「中央環境審議会」という形でまとめることになったわけでございます。親審議会は中央環境審議会1つになったわけでございますが、所掌業務はそういう意味でむしろ増えているわけでございます。現実的に専門的な御審議をいただくためには、親審議会ではとてもこなしきれないわけで、その審議会の中に13の部会が改めて設置されたということでございまして、その部会の1つとして、従前もございましたけれども、また改めて「騒音振動部会」が設置されたということでございます。
    環境省といたしましては、先生方にお願いいたしております騒音振動部会に関わりの深い課題としては、自動車交通騒音対策、低周波音対策あるいは航空機とか新幹線鉄道による騒音・振動対策、そのほかにもいろいろあるわけでございますが、このような課題に取り組んでいきたいと考えているわけでございますが、そのような課題について若干御説明させていただきたいと思います。
    まず、自動車交通騒音対策の関係でございますが、道路沿道の騒音は依然として大変厳しい状況にございます。このような現状の中で、従前の中央環境審議会の答申に基づきまして、等価騒音レベル、面的評価などを採用いたしました騒音に係る環境基準が平成11年4月に施行されているわけでございまして、その際、今後概ね10年以内に改善を図るという政府としての目標が示されているわけでございます。騒音対策につきましては、平成7年の中央環境審議会答申などに基づきまして、関係省庁と連携いたしまして、自動車単体対策、道路構造対策、交通流対策、沿道対策などの総合的な推進を図っていきたいと考えているわけでございます。
    また、次の課題でございます低周波音対策でございますが、低周波音につきましては、騒音とは異なる影響が指摘されておりまして、その対策に必要なデータなどが現状ではまだ不足しているという状況であります。今年度、平成12年度におきましては、43の自治体に低周波音の測定を委託いたしまして、その実態の把握に務めているところであります。今後は、人体への影響の因果関係に関する調査を行って、有効的な低周波音対策を講じていく必要があろうかと考えております。
    このほか、航空機騒音とか新幹線騒音につきましては、いずれも環境基準の達成状況が不十分な状況にありまして、今後とも関係機関に対策の強化を要請するとともに、また新たな対策の検討に取り組んでまいりたいと思っております。
    その他、取り組むべき課題は山積している状況にございます。今後とも関係する方々の御協力をいただきながら、所要の施策の展開に努力していきたいと考えております。
    いま申しましたように、環境管理局がいろいろな施策を推進していく上で、今回新たに発足いたしましたこの騒音振動部会の御審議をいただかなければならない課題がたくさんあると考えております。どうか委員の先生方の御指導、御鞭撻を改めてお願い申し上げまして、簡単ですが御挨拶とさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございました。

    【藤田大気生活環境室長】 それでは、お手元の配付資料の確認をお願いしたいと思います。
    (配付資料の確認)
    お手元の資料でもし不足のものがございましたら、事務局にお申し付けいただければと思います。
    それでは、本日は新しい中央環境審議会騒音振動部会の第1回の会議でございますので、委員の方々と事務局の幹部職員を紹介させていただきたいと思います。
    まず、部会長には、中央環境審議会令第6条第3項の規定に基づきまして、会長から東京大学名誉教授の原田尚彦委員が御指名を受けております。
    また、騒音振動部会に所属していただく委員の方々につきましては、中央環境審議会令第6条第2項の規定に基づきまして、お手元の資料1にありますとおり、既に会長から指名をされております。
    それでは、本日御出席の委員の方々を御紹介させていただきたいと思いますが、恐縮でございますが、もしよろしければ、伊藤委員から順に御所属と御専門等につきまして簡単に自己紹介いただければ幸いでございます。よろしくお願いいたします。

    【伊藤臨時委員】 伊藤と申します。昨年の3月に日赤をやめましたので、現在はフリーでございます。専門は医学を専攻しました。

    【大野臨時委員】 大野でございます。大学では機械工学科の卒業でして、現在の専門は機械振動学あるいは騒音制御工学というものでございます。よろしくお願いします。

    【桑野臨時委員】 大阪大学の桑野でございます。専門は音響心理学、主として騒音評価のことをさせていただいております。よろしくお願いいたします。

    【小澤委員】 東京学芸大学の小澤と申します。いまは教育学部にいまして、住居学、環境教育を担当しております。もともとの出身は建築でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

    【鈴木臨時委員】 日野自動車の鈴木でございます。自動車工業会を代表したような形で今回出席させていただいております。専門は内燃機関工学でございます。どうぞよろしくお願いします。

    【橘臨時委員】 東京大学の生産技術研究所の橘でございます。私、本来は建築屋でございまして、コンサートホールの音を活かす方が本職なんですが、音響学会の道路交通騒音の予測をつくるための委員会その他、あるいは環境庁のいろいろな環境基準を始め、どうも騒音の方に足を突っ込んでしまいまして、泥沼状態です。

    【鳥井臨時委員】 日本経済新聞の鳥井でございます。専門はありません。ただし、環境問題に関しては、環境庁が発足したときから数年間環境庁の記者クラブにいたことがありまして、そのとき以来ずっと環境問題には関心を持ってやってまいりました。よろしくお願いします。

    【鳥越臨時委員】 聖心女子大学の鳥越でございます。もともとの専門は音楽学ですが、音を楽しむということで、音の環境美学のようなこと、サウンドスケープということで、環境の文化その他の方からいろいろ研究しております。よろしくお願いいたします。

    【難波臨時委員】 難波と申します。宝塚造形芸術大学に属しておりますが、美的感覚に欠けている方でございます。音の方は、レベル変動というのでしょうか、変動する現象に非常に興味を持っておりまして、そういったことをやっているうちにいつの間にか騒音評価の問題をするようになりました。どうかよろしく御指導のほどお願いいたします。

    【松波臨時委員】 松波と申します。社団法人日本自動車連盟に属しておりまして、通称「JAF」という言葉でおなじみかと思います。私は特に専門はありませんけれども、日本自動車連盟におきましては、自動車のユーザーの団体でございまして、いま国民8人に1人ぐらいの割合、1,610万人の方が会員でございますので、我々といたしましては、環境問題、例えば地球環境問題でも「エコドライブ運動」の推進などいろいろ努力をいたしておりますし、ロードサービスを始め、交通安全活動を始め、こういう活動に専念している団体でございます。よろしくお願い申し上げます。

    【山下臨時委員】 山下と申します。小林理学研究所に属しておりますが、もともと音響学という世界がございまして、物理屋なんです。ただ、物理屋が崩れていきますと、だんだん騒音にのめり込んできました。建築で崩れた方もおられるようですが。物理の中で音というのはどうも手に負えない分野ですけれども、歴史は古い。ですから、音と付き合いながらずっと生活していましたら、結局は、例えば環境庁で過去にやられた「残したい“日本の音風景100選”」とか、騒音と仲良くしようではないかというコンセプトでお手伝いしてきている次第でございます。どうかよろしくお願いいたします。

    【山田臨時委員】 山梨大学の山田です。低周波音の研究をしていますけれども、個人差が多くてちょっと苦慮しています。人間の心を大事にして、科学的な立場でやっていけばいいかなと思っています。

    【藤田大気生活環境室長】 どうもありがとうございました。
    本日御欠席の委員の方につきまして、私の方から簡単に御紹介させていただきたいと思います。
    五十音順でまいりまして、植田和弘委員でございますが、京都大学大学院の経済研究科の教授をされておりまして、御専門は環境経済学でございます。
    次に、太田勝敏委員でございますが、東京大学大学院の工学系研究科教授で、都市工学が御専攻でございます。
    高木興一委員でございますが、社団法人日本騒音制御工学会の会長をされておりまして、音環境工学が御専攻でございます。
    竹中統一委員は、建設団体連合会環境安全委員会の委員長として御参加いただいております。
    次に、新美育文委員でございますが、明治大学法学部の教授をされておりまして、環境法を御専攻されております。
    最後になりますが、湯川れい子委員でございますが、音楽評論家と併せまして、環境NGOでございます「レインボウ・ネットワーク」の代表をされておられます。
    以上が騒音振動部会の所属の委員の皆様でございます。
    続きまして、事務局であります当省環境管理局の幹部職員を御紹介させていただきます。
    まず、先生方から向かって左側になりますが、石野自動車環境対策課長でございます。
    安藤環境管理技術室長でございます。
    申し遅れましたが、私、騒音振動部会の事務局を担当させていただいております大気生活環境室長の藤田でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
    それでは、これ以降の会の進行につきましては、原田部会長、よろしくお願いいたします。

    【原田部会長】 先ほど事務局から御紹介いただきました原田と申します。このたび、中央環境審議会の森嶌会長から当部会の部会長をせよという御下命があったそうでございますので、不似合いではありますけれども、務めさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
    私は、行政法という、法律学の中でも一番つまらないのだそうで、「憂うつな法律学」という別名がございます、そういうものを担当していた人間でございまして、環境問題、とりわけ音だの振動だのは全くの素人でございまして、何の専門知識もない人間でございますが、間違った縁があったのか何か知りませんけれども、だいぶ古くから、環境庁、もっというと、公害対策本部といいましたか、その頃からお付き合いがございまして、その後、中央公害対策審議会あるいは自然環境保全審議会の委員なども長らく務めさせていただきました。法律をつくる時期でございましたから、そういうものをつくるのに助言をさせていただいた、かき回せていただいた。そういうような人間でございます。このたび、立派な実績を持つ当部会の部会長をやれと言われまして、何かちょっと気恥ずかしいような、あるいは重い責任をひしひしと感じているような次第でございます。
    私の記憶では、自動車騒音の道路環境基準の審議、答申にちょっと関わったこともございますし、その当時は、お隣にいらっしゃる橘先生などの大変な御尽力によりまして、少々マスコミ等で話題になったりしたということを思い起こしているのでございますが、実を申しますと、それ以来、久しく当部会は、いいか悪いか知りませんが、休業状態でございました。私が部会長になったら休業になってしまった。そういうこともございますので、今後も何かと行き届かない面が多かろうと危惧しているわけでございますが、もし何か問題が提起された御専門の皆様の積極的な御参加、御協力を得まして、環境省の言いなりにはならんぞというぐらいの気概を持って、実りある議論をいたしてまいりたいと存じております。どうぞよろしくお願いいたします。
    それでは、議事に入ります前に、審議会令第6条第5項の規定によりまして、部会長に事故があったりした場合には代理を務めていただく部会長代理を部会長が指名することになります。事務局とも相談させていただいたわけでございますが、部会長代理には、はなはだ申し訳ございませんが、東京大学生産技術研究所の橘委員に引き受けていただければありがたい、かように思っておりますが、よろしゅうございますか。
    では、よろしくお願いいたします。
    議題の(1)は「騒音振動部会の設置、所掌等について」、事務局から説明をお願いいたします。

    【藤田大気生活環境室長】 では、騒音振動部会の設置、所掌等につきまして、お手元の資料2及び資料3によりまして御説明させていただきます。
    先ほど局長の御挨拶で申し上げましたとおり、省庁再編に伴いまして、環境基本法、中央環境審議会令が改正されまして、環境省に置く審議会として「中央環境審議会」が設置されたわけでございます。その関係につきまして、資料2の4ページに「中央環境審議会関係法令」というのが付けてございますが、それを御覧いただければと思います。
    中央環境審議会関係法令の1で環境基本法の抜粋を出しておりますが、その第41条の第1項で「環境省に、中央環境審議会を置く。」と規定されております。
    中央環境審議会令の関係につきましては、次の5ページで第4条の第3項におきまして、「会長が事故があるときは、会長があらかじめ指名する委員が、その職務を代理する。」という規定になってございます。
    第6条におきまして、部会についても規定がされておりますけれども、その第1項におきまして、「審議会は、その定めるところにより、部会を置くことができる。」。
    第2項で「部会に属すべき委員、臨時委員及び専門委員は、会長が指名する。」。
    第3項で「部会に部会長を置き、会長の指名する委員がこれに当たる。」。
    第4項で「部会長は、部会の事務を掌理する。」。
    第5項で「第4条第3項の規定(会長が事故があるときは、会長があらかじめ指名する委員が、その職務を代理する。)は、部会長に準用する。」ということで、部会長から部会長代理が指名されたわけでございます。
    第6項で「審議会は、その定めるところにより、部会の決議をもって審議会の決議とすることができる。」と規定されております。
    第7条におきまして、議事の関係でございますが、第1項で「審議会は、委員及び議事に関係のある臨時委員の過半数の出席がなければ、会議を開き、議決をすることができない。」。
    第2項で「審議会の議事は、出席した委員及び議事に関係のある臨時委員の過半数をもって決し、可否同数のときは、会長の決するところによる。」。
    第3項で「前二項の規定は、部会に準用する。」と規定されております。
    資料2の1ページに戻っていただきますと、第4条で部会について規定されておりまして、「審議会に、次に掲げる13部会を置く。」ということで、その第7号で騒音振動部会の設置が規定されているわけでございます。
    第2項で「部会の所掌事務は、別表に定めるところによる。」とされております。別表は3ページにございまして、その真ん中辺に騒音振動部会について規定されており、所掌事務といたしましては、「騒音防止に係る重要な事項に関すること」、「振動防止に係る重要な事項に関すること」とされているわけでございます。
    あちこちに行って恐縮ですが、2ページの第9条で専門委員会についての規定がございます。「部会は、必要に応じ、その定めるところにより、専門の事項を調査するため、専門委員会を置くことができる。」。
    「専門委員会に委員長に置き、部会長の指名によりこれを定める。」というのが関係いたします主要な規定でございます。
    ただいまの専門委員会の設置についてでございますが、規定上、部会に専門委員会を置くということになっておりますが、騒音振動部会の専門委員会の設置につきましては、今後、御審議いただく事案につきまして、事務的な準備の状況をみて部会にお諮りさせていただくこととさせていただければと思っております。そういうことから、専門委員の任命等につきましては、騒音振動部会に設置されます専門委員会につきまして、部会にお諮りし、御了解をいただく段階で、専門委員の任命作業と併せまして、各専門委員会の委員長及び委員につきまして、部会長に御指名いただくこととさせていただければと思っております。また、専門委員会の運営方針につきましては、専門委員会設置をお諮りする際に部会長決定をお願いしたいと思っております。
    なお、従前、旧審議会の交通公害部会に設置されておりました「道路交通騒音対策専門委員会」につきましては、その調査事項が騒音振動部会の所掌でありますことから、今後は騒音振動部会で御検討いただくこととしたいわけでございますが、現段階では、専門委員会を設置して御検討いただく状況ではないため、今後、その状況をみて設置のお諮りをしたいということでお願いしたいと思います。
    また、従前の中央環境審議会に諮問をされておりました事項で騒音振動部会に付議されていた諮問事項につきましては、その諮問が継承される規定になっております。ちょっと硬い話で恐縮でございますが、中央省庁等改革関係法施行法の第1301条におきまして、従前の国の機関がした行為又は国の機関(審議会等を含む)にされていた行為は、相当の国の機関がした行為又は相当の国の機関にされていた行為とみなす旨の経過措置について規定がされております。これによりまして、環境庁長官から旧中央環境審議会にされていました諮問につきましては、環境大臣から新しい中央環境審議会にした諮問とみなされるということでございまして、部会への付議についても同じということでございます。
    そういうことから、騒音振動部会に付議されていた諮問事項としましては、2本ございまして、その1本が、平成5年11月に諮問いたしております「今後の自動車騒音低減対策のあり方について」というものでございます。この諮問につきましては、これまで自動車単体対策関係につきましては、定常騒音及び近接排気騒音の低減のための許容限度目標値とその達成期間等について、中間報告を平成7年2月にいただいております。また、自動車騒音低減対策の総合的・計画的な取組についての基本的な考え方と対策に関する答申は、平成7年3月にいただいているところでございます。
    もう1本の諮問は、平成8年7月にいたしております「騒音規制法の規制対象施設の在り方について」でございまして、この諮問につきましては、これまで騒音規制法の規制対象となる特定施設に「切断機(といしを用いるものに限る。)」を早急に追加すること等について、平成8年11月に中間答申をいただいているものでございます。これらの諮問につきましては、引き続き本部会への付議事項として継承されるということでございます。
    そのほか、部会の原則公開、定足数など基本ルールを定めるということがございますが、専門委員会の関係につきましては、先ほど申しましたようなことで、専門委員会の設置をお諮りする段階で運営方針についてお決めいただきたいと思います。
    次に資料3を御覧いただきますと、「中央環境審議会の運営方針について」、本年1月15日の中央環境審議会総会で決定されましたものがまとめられております。恐縮ですが、資料3につきまして、読み上げる形で御報告させていただきます。
    (資料3を朗読)

    【原田部会長】 どうもありがとうございました。
    ただいまの事務局からの御説明につきまして、何か腑に落ちないところとか聞いておきたいことがございましたら、どうぞ御自由に御発言ください。何でも結構でございます。

    【鳥井臨時委員】 先ほど前の審議会から審議内容を引き継ぐということですが、それについての資料は出ているのでしょうか。

    【藤田大気生活環境室長】 特に資料を用意してなくて恐縮でございますが、諮問をしておりまして、引き続き御審議いただく事項につきましては、先ほど口頭で申し上げました2本ございます。

    【鳥井臨時委員】 紙に書いたものをいただいた方がよろしいと思います。

    【藤田大気生活環境室長】 分かりました。その資料は後ほどお送りさせていただきます。

    【原田部会長】 では、よろしくお願いいたします。
    ほかにございませんか。
    ないようでございましたら、議題(2)に入らせていただきます。「騒音振動対策の取
    組状況について」、御報告いただきたいと思います。よろしくお願いします。

    【藤田大気生活環境室長】 お手元の資料4によりまして、騒音振動対策の取組状況について御説明させていただきます。
    まず、私の部屋で所掌いたします関係から御説明させていただきます。
    まず、1の「騒音に係る環境基準」についてでございます。騒音に係る環境基準につきましては、従前の中央環境審議会の騒音振動部会におきまして精力的な御審議が行われ、平成10年5月の中央環境審議会答申に基づきまして、平成10年9月に改定が行われ、平成11年4月から施行されているところでございます。
    別添1が5ページにございますが、「騒音に係る環境基準の概要」でございます。環境基本法第16条に基づく新たな騒音に係る環境基準につきましては、平成10年9月30日に告示いたしまして、平成11年4月1日より施行しました。
    この環境基準では、評価手法として等価騒音レベルを採用しているものでございます。従前の騒音に係る環境基準におきましては、騒音の実測値を高い順に並べまして、その中央値(L50)をもって代表させて評価する方式がとられていたわけでございます。この方式は、突発的あるいは間欠的なことについて感度が低い。例えば測定時間内に極めて大きな騒音が1〜2回発生したとしても、全体の中央値にはほとんど影響しないということがございます。そういうことから、住民反応との相関が余りよくないなどの問題が指摘されいたわけでございます。
    これに対しまして、騒音の実測値のすべてをエネルギー量で平均した等価騒音レベル(LAeq)をもって評価する方式でございますと、1点目として、いま申しました間欠的な騒音を始めあらゆる種類の騒音の総曝露量を正確に反映させることができるということ。2点目として、騒音に対する住民反応との相関が中央値に比べて良好であること。3点目として、交通流などのデータから沿道の騒音レベルを推計する方法が明確化し、環境影響評価にも適すること。4点目として、国際的にも広く採用されているために、データ、基準値等の国際比較が容易であること。こういった利点があるということで、新たな環境基準におきましては、この方式による評価が採用されたものでございます。
    なお、基準値につきましては、5ページの表にあるとおりでございます。
    1ページに戻っていただきまして、この新しい環境基準は、旧環境基準と比較しまして、いま申しました評価方式の変更とともに、個別の住居などが影響を受ける騒音レベルによる評価、道路に面する地域における地域としての達成状況の把握など新たな評価の原則が導入されております。このように騒音の測定・評価の方法が大きく変更されたことから、実際に騒音の測定・評価を行います地方公共団体の便宜を図りますために、「騒音に係る環境基準の評価マニュアル」を策定いたしますなど、その円滑な施行に努めております。
    また、環境基準の改定に際しまして、中央環境審議会の答申におきまして「環境基準の指針値は、現時点で得られる科学的知見に基づいて設定されたものであるが、常に適切な科学的判断が加えられ、必要な改定がなされるべき性格のものである」旨指摘されていることを受けまして、今年度から我が国の実態に基づく知見を充実させるため、騒音の睡眠への影響、騒音に対する住民反応等に関する総合的研究を開始しているところでございます。
    次に、2の「工場・事業場及び建設作業の騒音振動対策」についてでございます。「騒音規制法」、「振動規制法」に基づきまして、工場・事業場及び建設作業から発生する騒音、振動についての規制等を実施しているわけでございます。
    苦情が相当ありながら騒音規制法の規制対象となっていない施設及び建設作業について、必要に応じ、規制対象に追加することを検討するため騒音レベル等の調査を行っております。
    また、振動規制法の規制対象施設や建設機械を中心にして、単体の低振動化、有効な防振装置に関する技術開発が進んでおりますけれども、これらの技術の動向が地方公共団体の環境担当部局の職員とか、振動が問題となりやすい中小規模の工場等まで十分浸透していないという実情にございます。そういうことから、今年度から防振技術の開発状況等について調査を始めておりまして、今後、振動防止技術指針を策定する予定でございます。これによりまして、地方公共団体の担当職員がより適切な指導を行うことが可能となり、また、事業者にも周知を図ることによりまして、適切な振動防止対策を講じていくという考えでございます。

    【石野自動車環境対策課長】 引き続きまして、3番、4番、5番の件について御説明申し上げます。私は自動車環境対策課でございますが、移動発生源に起因する交通騒音の問題、新幹線騒音の問題、航空機騒音の問題は、訴訟にもときどきなっておりまして、非常に大きな問題でして、その部分を担当いたしております。
    道路交通騒音の状況につきましては、後ほどまた資料を御紹介いたしますけれども、大都市地域の幹線道路を中心に厳しい状況が続いております。昨年度の調査によりましても、従前と余り大きい改善がみられておりませんで、環境基準の達成は十分でないということでございます。
    自動車本体からの騒音につきましては、エンジン、吸排気系、駆動系、タイヤ等から発生しますが、さらに、沿道の場合ですと、交通量、通行している車種、大型車が多いかどうかとか、速度、道路構造、沿道土地利用等の要因が絡み合って自動車騒音が問題視されております。一方で、振動の問題につきましても同様なことがございまして、自動車の重量、走行条件、路面の平坦、舗装の状況はどうか、路床の条件等もありまして、これも道路交通振動問題として認識されております。これらに対する対策を進めておりまして、1つには、この部会で御提言、答申をいただきまして、進めております自動車単体の規制といいますが、個々の自動車から出てくる騒音のレベルを決めて、それを規制によって担保するという仕組みがございます。それをやっておりまして、併せて、交通流対策、道路構造対策、沿道対策といったものも推進しているところでございます。
    いま申し上げましたとおり、発生源対策の分につきましては、審議会の答申をいただいております。最新のものでいいますと、平成7年の審議会の答申がございまして、これで、平成10年度から13年度にかけて、車種毎に逐次規制の強化を図っているところでございます。また、沿道対策につきまして、現在、環境省で充実強化の方策を検討しております。もう少しものがきちんとまとまりましたら、いずれ審議会でも御議論いただきたいと考えておりますけれども、環境省だけではありませんで、関係の国土交通省とか警察庁とか経済産業省等とも連携をとりながら対策の強化の方向を目指したいと考えております。
    2つ目に新幹線鉄道の騒音と振動の問題でございます。騒音対策につきましては、環境基準が定められておりまして、これまでですと、地域を限定して、いわゆる「75デシベル対策」といっておりますが、当面75デシベルの達成に向けて一定の地域毎に対策を進めていただくということで、線路をできる限り騒音の発生しないものに変えていただくとか、そもそも新幹線の車両を低騒音型のものにだんだん変えてきているということ等もございますが、第3次がいま実施されておりまして、関係機関、JRとか旧運輸省を中心に実施されてきているところでございます。
    今後は、平成15年度以降の新たな方策の検討のために、技術的な開発がどうなっているかを含めたいろいろな科学的な知見を集積しているところでございます。
    振動につきましては、環境基準はいまございませんで、中央公害対策審議会の答申が得られておりまして、環境保全上緊急を要する新幹線鉄道振動対策の措置として、70デシベルという値が指針として示されておりまして、これに沿って対策が行われており、現時点では一部を除きほぼ全地点で達成されている状況にございます。
    今後、さらに振動対策の方策を検討したいと考えております。
    3番目に航空機騒音でございます。航空機騒音につきましても環境基準が定めてございます。これまで低騒音型機を導入するとか、騒音を低減するような運行方式、できるだけ市街の真ん中を通らないようなルートで飛行機を飛ばすということですが、そういうことによりまして、騒音の状況は全般的には改善の傾向にございますが、平成10年度でみた場合、測定地点でいうと69%、飛行場毎では54%の達成率でございまして、十分満足にはちょっと遠いかなと思います。したがって、今後とも関係省庁と連携して騒音対策を強化してまいりたいと考えております。
    そのほか、平成12年度におきましては、ICAO(国際民間航空機関)で検討されている航空機騒音対策が強化される方向にございまして、これにつきましても調査あるいは情報を収集いたしております。国内の主な飛行場における航空機騒音対策の実態についてもアンケート調査をいま行っているところでございます。
    以上、私の方からの説明を終わらせていただきます。

    【藤田大気生活環境室長】 続きまして、6の「低周波音対策」についてでございます。低周波音による問題は、人の耳には聞き取りにくい低い周波数の音がガラス窓とか戸、障子戸を振動させたり、人体に影響を及ぼしたりするという問題でございます。環境省におきましては、低周波音は、100Hz以下の低い周波数の音のことをいっておりますが、特に20Hz以下の低い周波数の音を超低周波音と規定しているところでございます。
    この低周波音による被害でございますが、1つは、建具や窓のぐらつき等の物的影響。2つには、圧迫感、振動感などの心的影響。3つ目は、頭痛等の生理的影響。4つ目には、さらに進みますと、睡眠妨害といったようなことが挙げられるわけでございます。
    主要な発生源としては、工場機械の関係では、送風機、空気圧縮機、真空ポンプ、集塵機、機械プレス、振動ふるい、燃焼装置、ディーゼルエンジンなどがありまして、また、交通機関では、船舶、ジェットエンジン、鉄道トンネル、道路の供用物その他あります。また、ダムとか、発破等をした際にも低周波音が起きるということであります。ただ、同じ種類の発生源でありましても、立地条件とか機器の設置状態などによって苦情の内容が大きく異なるというのがこの問題の難しいところでもございます。
    地方公共団体が受け付けました低周波音に係る苦情の件数は、昭和48〜49年度の年間100件程度と比べまして、近年、減少していたのですが、数年前からまた増加傾向にありまして、平成11年度は45件に増えております。平成11年度の苦情の発生源別の内訳を見てみますと、工場・事業場から発生する低周波音が半数近くを占めているという状況になっております。
    この低周波音につきましては、これまで統一的な測定方法が定められていなかったということもありまして、低周波音による影響に関する知見、データが不足しているのが現状でございます。しかし、1995年にISOが超低周波音の測定方法に関する規格を定めました。また、一昨年には低周波音専用のハンディな測定機器が市販されるようになりました。このような状況を踏まえまして、平成12年10月に「低周波音の測定方法に関するマニュアル」を策定いたしまして、地方公共団体に送付いたしました。
    今後は、このマニュアルに基づきまして、全国統一的な方法で測定されました精度の高いデータを集積することといたしまして、今年度の補正予算で1億円計上いたしまして、全国の低周波音の実態を把握するため、43の都道府県・市に対して低周波音の測定機器を無償で貸与いたしまして、環境中の低周波音レベルを測定しております。
    また、平成13年度からは、新たに人体への影響等について調査研究を進めまして、有効な低周波音対策を講じていく予定でございます。
    別添2を御参照いただきたいと思います。6ページの「低周波音対策に関する事業の概要」でございます。いま申しましたようなことで、まず、測定マニュアルに基づく実測調査にかかっているわけでございますが、実測調査をさらに引き続き行いますとともに、その結果解析をしていくというのが1つでございます。次に、来年度から新たに低周波音と人体影響の因果関係に関する調査に着手したいと思っておりまして、それを進めながら、次に低周波音の圧迫感・振動感に関する調査を行いまして、それらの調査結果のとりまとめをし、対策を立案していきたいということで、低周波音対策の進めていくところを考えているわけでございます。
    もとに戻っていただきまして、次に7の「近隣騒音対策」についてでございます。近隣騒音対策につきましては、都市における近隣騒音問題に対応するための騒音防止対策手法を体系化するために、モデル都市事業を実施いたしまして、その成果を集大成した報告書を踏まえまして、各地方公共団体において取組を進めているところでございます。これは騒音規制法上も、近隣騒音対策につきましては、地方公共団体において必要な規制措置を講じるということになっているところでもございます。
    また、各地域における良好な音環境を保全しようとする地方公共団体等の取組を支援するために、平成8年度に「残したい“日本の音風景100選”」の事業を実施いたしましたが、本事業のフォローアップの一環として、毎年、音風景保全全国大会が開催されておりまして、平成13年度は第5回目の全国大会になりますけれども、10月中旬に埼玉県川越市で開催の予定でございます。
    最後の8の「地方分権による法令改正について」でございます。「地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律」が平成11年7月16日に制定されまして、平成12年4月1日より施行されました。この中に騒音規制法、振動規制法の改正も含まれております。この主な内容の1つは、機関委任事務を廃止いたしまして、自治事務と法定受託事務という新しい事務区分に整理したことでございます。
    騒音規制法では、従来、法第21条の2に基づく騒音の測定のみが規定されていたわけでございますが、今回の改正によりまして、新たに都道府県知事は自動車騒音の常時監視を行って、その結果を環境大臣に報告することが法定受託事務として新たに設けられました。
    なお、騒音・振動の測定及び規制の実施に関する事務は市町村長が行う自治事務として整理されております。これを別添3で整理いたしておりますので、御覧いただければと思います。7ページでございます。
    まず、法の改正の概要でございますが、(1)にございますように、都道府県知事が処理している特定施設の設置の届出の受理、特定工場等の設置者に対する改善勧告及び改善命令、特定建設作業の実施の届出の受理、特定建設作業を行う建設工事の施工者に対する改善勧告及び改善命令、指定地域についての騒音・振動の測定の事務を、市町村が処理するものとしたということでございます。
    以下は騒音規制法のみでございますが、都道府県知事は自動車騒音の状況を常時監視し、その結果を環境大臣に報告するとともに、当該都道府県の区域に係る自動車騒音の状況を公表するものとしたということでございます。
    次に、環境大臣は自動車騒音による人の健康に係る被害の発生を防止するため緊急の必要があると認めるときは、市町村長又は都道府県知事等に対し、自動車騒音の防止に係る事務に関し必要な指示を行うことができるものとしたということでございます。
    次に、都道府県知事が行う常時監視等に係る事務を都道府県知事が処理する法定受託事務としたということでございます。
    次に、政令の改正の概要でございますが、地方分権一括法による改正により市町村長が行うこととされた特定施設の設置者等からの報告及び検査の事務の内容を定める規定を、市町村長が処理する旨規定いたしました。
    2つ目。従来政令で都道府県知事から市町村長に委任されていた事務について、いわゆる機関委任事務で従前はあったわけですが、地方分権一括法による改正によりまして、法律において市町村長が処理する旨規定したため、従来政令にあった委任の規定を削除したということでございます。
    3点目。騒音規制法施行令において、法第25条の規定に基づきまして、指定都市、中核市及び特例市の長が処理している地域の指定、規制基準の設定、自動車騒音の常時監視、環境大臣への報告、常時監視の結果の公表及び関係行政機関等の長に対する協力要請等の都道府県知事の権限に属する事務を、指定都市、中核市及び特例市の長が処理するものとしたということであります。
    同様に、振動規制法施行令において、法第23条の規定に基づきまして、指定都市、中核市及び特例市の長が処理している振動を規制する地域の指定、規制基準の設定及び関係行政機関等の長に対する協力要請等の都道府県知事の権限に属する事務を、指定都市、中核市及び特例市の長が処理するものとしたというのが改正の概要でございます。
    お分かりにくいかと思いますが、次のページに騒音規制法の事務の体系、振動規制法の事務の体系を付けてございます。この図で一重の四角は、国が行う事務でございまして、特定施設を決める、あるいは規制基準の範囲を定めるといったようなことが国の事務としてあるわけです。二重四角は、都道府県、指定都市、中核市及び特例市の長が行う事務でございまして、地域を指定する、あるいは騒音防止に係る関係行政機関の長に対する協力要請等をするといった事務でございます。波線の四角は、都道府県、政令で定める市町村の長が行う事務でございまして、いわゆる常時監視で、常時監視をした結果についての国への報告、公表といったことでございます。太い四角で囲んでおりますのが、市町村長が行う事務でありまして、届出の受理、測定、規制の実施といった広範な事務が市町村長の自治事務となったということでございます。
    振動規制法の方もほぼ同様な体系になっておりますので、説明は省略させていただきます。以上でございます。

    【原田部会長】 どうもありがとうございました。
    御意見、御質問がございましたらお願いいたします。

    【松波臨時委員】 いま説明を受けまして、印象ですが、問題は昔からある問題ですが、科学的知見がまだまだ不足で、充足とか、データの不足とか、精度の高いという話がありましたが、今日、科学技術の進歩の時代にあってどういうことになっているのかということで、研究所との役割分担はどうなっているのでしょうか、ということが1つお尋ねしたい点でございます。
    それから、騒音に係る環境基準の概要の御説明で、新しく等価騒音レベルを採用されてまだ日にちが浅いからなかなか評価は難しいと思いますが、前のL50の時代と新しい評価方式でよかったなという点が何か出ているのかどうか、その辺も分かったら教えていただければと思います。

    【藤田大気生活環境室長】 まず、調査研究の実施の関係についてでございますが、国立環境研究所がございます。そこで騒音の関係についての調査研究の取組をしております。その他、関係の機関におかれましてもそういう研究をされております。私どもとして、そういう研究の成果を踏まえながら、行政を進めていくということでございます。それ以外に、私ども所管の社団法人騒音制御工学会等もございまして、そういうところでの調査研究をいただいている状況にあります。
    それから、騒音の評価方式をL50からLAeqに変えましたけれども、面的評価その他について、今年度から本格的なとりまとめをしていくという状況にございまして、いまのところまだ評価しにくい段階でございます。

    【松波臨時委員】 前段の方ですが、行政と研究所の間でこういう勉強をしなければいけないということが分かっているときに、研究所によくコミュニケーションを図って、そういうテーマを取り上げていただいているのか、あるいは研究所は研究所独自でやっておられるのか、その辺の役割分担はいかがでしょうか。

    【藤田大気生活環境室長】 テーマにもよりますけれども、研究所と連携をとりながら進めているところも多うございます。

    【伊藤臨時委員】 自動車騒音の方で常時監視が平成12年度から実施されているということですが、常時監視とはどういう内容なのか。どういう形の常時監視なのか。騒音をどのようにして、どのような頻度で測っているのか。それから、平成12年度の分についてとりまとめられるのはいつ頃かを教えていただきたいと思います。

    【石野自動車環境対策課長】 沿道の自動車騒音の状況につきましては、実はここに規定する以前から既に地方自治体において行われてきたものでございまして、地方分権法の制定に伴いまして、騒音規制法上明記されたということでございます。基本的には、自動測定機を設置いたしまして、環境基準が、従前は朝と夕方、昼間と夜間の4つの区分であったのが、今度は昼間は朝6時から夜の10時まで、夜間は10時から朝の6時までという2つの時間帯に分けまして、それからLAeqの採用がございますし、それを測定する騒音計のいわゆるJIS規格のようなものがございまして、それを使って騒音の測定をするという形になっております。毎年、これまでも環境基準の達成状況につきましては、環境庁で各自治体が行ったものをまとめて発表してきております。平成12年度につきましてもそういうことをやる予定でございます。平成11年度につきましては、面的評価をきちんと適用してどうなったかを発表すべきであるのですが、実はデータが十分そろっていないということもありまして、当面そこは点測定局で測ったものが全体としてどうであったかということでまとめて、平成12年度以降はできる限り面的評価ができるような形で発表するものを整理もし、出していきたいと思います。

    【伊藤臨時委員】 常時監視といいましても、私は、いままでのものについて大抵大変期間が短かったというような印象を受けているのですが、「常時」というのが今度でどの程度になったのか。たしか春、秋の年2回ぐらいだったような気がしているんです。それではなかなか常時監視ができにくいのですが、今度の法律改正によって多少充実したのかどうかを伺いたかったのです。

    【石野自動車環境対策課長】 1年中測るわけではありません。多くの場合は、年間を通じた測定ではなくて、年間のある日において限られた時間だけ測って、それをもって騒音の状況とみなすということであります。したがって、測るときは、休日のような特例的なものではなくて、通常の日の、通常の道路の走行パターンが想定できるような代表的な日をもって測定するという形で行われます。

    【橘臨時委員】 質問というよりか、この会は余り開かれないようなので、意見といいますか、感想も含めてお話しさせていただきます。
    騒音に係る環境基準を、先ほど御説明がありましたように、非常に大きく思い切って変えられた。これは学会レベルでは非常に高く評価されていると思います。それでやっと国際レベルでも議論ができるようになった。ただ、LAeqのメリットだけが喧伝され、私なんかもLAeq推進派なんですが、LAeqというのは非常にグローバルな評価量でありまして、瞬間的に出ている音の評価には使えない。この後お話ししますけれども、騒音規制法では、実は30年以上前のJISの方法そのままなんですね。それもちょっと問題なんですが、最近話題になっている大規模小売店舗立地法で今度、要するにああいう商業施設が近隣騒音の原因になっているということで、それに対してアセスメントをやることになっているわけですが、それに対応する法律が全くないわけです。いまのところ、1日中の長い時間の評価は環境基準を適用する。しかし実際問題起こるのは荷さばきとか、そういう作業に伴って短時間に出る音なんですね。そういうものに対して騒音規制法をそのままもってくるのも、対象が違いますから。だけど、いまのところ、騒音規制法を準用するという形で、苦肉の策といえば苦肉の策なんですが。そういうふうに瞬間的なものに対してはLAeqは必ずしも適していないというか、対応できないわけです。その辺もこれからも、いますぐというわけにはいかないと思いますけれども、環境省が中心になってそういう審議を進めていただければと思います。
    それから、いまお話のあった環境基準の改定に伴って、まだまだ科学的知見に基づいてなんて言っていたけれども、実はそんなに科学的知見が蓄積されていなかったということで、騒音制御工学会に研究委託をしていただいておりまして、これは我々は非常に高く評価しております。ただ、こういう調査をやろうとすると、かなり大規模予算が必要になってまいりますので、その辺もこの席をお借りしてよろしくお願いしたいと思います。
    それから全般に、いま研究の話が出ましたけれども、我々ちょっとひがみっぽくなっているのですが、騒音というのはなかなか予算がつかないんですね。いろいろな科学研究費を申請しても、いま化学物質とか地球環境というと、ぱっと……、そういう雰囲気なんですが、騒音というと、非常に日常的に問題になっているにもかかわらず、なかなか日の目を見ない面がございます。
    それから、環境基準絡みで、先ほど航空機騒音、新幹線騒音の環境基準の話がありました。航空機騒音は環境庁でも随分議論されていると思いますけれども、いまや評価量、WECPNLを使っているのは日本だけなんですね。国際会議などでいろいろな基準値の整合性とか、予測法の国際的な比較、開発をしようとしているのに、日本だけがはぐれ鳥になっているわけです。これは航空機騒音の専門家にも話を伺いましたけれども、大変困ると。ただ、困るのだけれども、担当当局でいますぐこれをどうするという気はないと。環境省が何かアクションを起こしていただくのを待っているというような話を伺いました。航空機騒音のWECPNLは極めて等価騒音レベルに近い値と言えますので、この辺はそろそろ考えていただいた方がいいのではないか。先ほど騒音に係る環境基準でのメリットを藤田室長から随分話がありましたが、あれと全く同じことがやれる可能性があると思います。
    新幹線について、これは非常に特殊な騒音ですから、ああいう非常にスペシフィックな評価法でひとまずはいいかと思いますけれども、新幹線あるいは在来線を含めて一般環境騒音としての影響範囲が非常に広いわけですから、騒音に係る環境基準と同じペース、同じレベルでの議論を少し始めていただければと思います。
    「75デシベル対策」というのは、新しい騒音の出現によって当面の対策として出されたものだと思いますけれども、どちらかというと、これはエミッションの管理になってしまって、実際は環境騒音と同じように、最近、アイミッション、要するに曝露されるレベルを調べるという、曝露される側での評価が非常に、面的評価はまさにそういうことだと思うのですが、そういう考え方で、新幹線鉄道についても、一般環境騒音の1つのファクターであるととらえた扱いを並行してやっていただければと思います。
    実は、75デシベルを目指して頑張っていますというのですが、環境省でいま委員会をつくってやっていらっしゃいますけれども、技術的にはかなり進んできています。ただ、新幹線がスピードアップされるのは、我々利用者にとっては非常にいいことですが、片や騒音という面からいくと、技術の進歩がスピードアップでキャンセルされているという現実もあるかと思います。
    それから騒音規制法なんですが、いま言いましたように、制度そのものについては今度改正されたという御紹介がありまして、法律用語がたくさん出てきて、私はよく分からなかったのですが、内容をもう少しリバイスする時期ではないか。先ほど言いましたような理由で、あれは歴史的にといいますか、問題が起こってきた順に騒音の特性毎に評価法を決めてありますが、それはそれでよかったと思うんです。それで機能していると思うんですが、ISOなどでは、今日ちょうどコメントを出さなければいけないので持っているのですが、新しい騒音の測定方法のISO規格をいまリバイスしているところであります。こういうものも見ながら、新しい方法を少し考え始めた方がいいのではないか。法律改正ということになると何年もかかると思いますので、そろそろ準備を進めていただければと思います。
    細かい話は抜きにしますが、それから低周波音対策でお願いしたいのは、決してしりすぼりにならないように。かつて環境庁で、手を着けたけれども、はっきりしたことは言えなくてうやむやになってしまったということがありましたよね。今日、山田先生がいらっしゃいますけれども、低周波音というのは非常に難しいですね。ですから、やるからには、うやむやにならないように、その覚悟でやっていただきたいという感じがします。対策、対策とおっしゃいますけれども、低周波音の対策というのはものすごく難しい。ですから、その辺も覚悟の上でやらないと。特に伝播対策というのは非常に難しい。
    そういうことで、全般に騒音に係る環境基準がリバイスされて騒音行政が一段落してしまっているような感じがしているのですが、決してそうではないということでいろいろお願いをしたいと思います。

    【原田部会長】 ただいまのは御要望ですから、お答えいただかなくて結構ですから、よく踏まえてやっていただきたいと思います。

    【桑野臨時委員】 橘先生がおっしゃったことと重複しますが、新幹線騒音、航空機騒音の環境基準もLAeqに変える方向でぜひ検討をお願いしたいと思います。住民が受けている騒音の影響というのは、単に1つの音源だけでなく、複数の音源から総合的に受けているわけですから、LAeqを用いますと、すべての音源のエネルギーを簡単に加算、減算することで、総合的な影響も予測しやすくなります。また、新幹線も現在のように多くの種類がありますと、列車本数がそれぞれ違うのにもかかわらず、本数の影響を含めない現行の評価法では問題があるのではないかと思っております。
    また、最後におっしゃいました低周波音というのは非常に難しい問題であることはよくわかっておりますが、いろいろなアセスメントをしておりますと、必ず低周波音の問題が入っていて、それをどうアセスすればよいのか、基準がなくて困っている状況です。測定法はできても、それをどう評価して、どういう基準で判断すればよいのか、そのあたりのことを今後ご説明いただけることを期待しております。

    【原田部会長】 どうもありがとうございました。
    それでは、思ったより時間がたってしまいましたので、次に移らせていただきたいと思います。
    私、事務屋的、部会長的発想なんですが、自動車問題は、騒音の切り口だけから攻めてもどうしようもないので、大気環境部会の方でも交通対策とか何かと書いてあるわけですから、大気環境部会とこちらとの連携をどうやっていかれるか、あるいは合同部会にするか、追って説明してください。
    それから、先ほど橘さんが言われたのですが、私のような素人からみると、在来線対策がどの程度進んでいるのか。やっていないのではないかという気もするのですが、そういう点も追って検討していただきたいと思います。時間の関係でお答えいただかなくても結構でございます。
    では、議題(3)の「その他」についてお願いいたします。

    【藤田大気生活環境室長】 では、お手元の参考資料1と参考資料2によりまして、平成11年度の騒音規制法の施行状況調査の結果、振動規制法の施行状況調査の結果につきまして簡単に御説明させていただきます。
    参考資料1の四角で囲んだところでございますが、これは全国の都道府県等の報告に基づきまして、騒音苦情の状況及び騒音規制法の施行状況を取りまとめております。
    騒音苦情の状況につきましては、件数でいいますと、平成11年度は12,452件で、前年度に比べますと約1.8%の減少となっております。
    苦情の主な発生源別内訳をみますと、工場・事業場騒音が最も多くて4,533件、約36.4%、次いで建設作業騒音が2,890件、約23.3%、営業騒音が1,878件、約15.0%でございました。
    次に、騒音規制法の施行状況についてでございますが、騒音規制法は、規制する地域を指定する制度になっておりますが、その規制対象地域は、全国の約65.1%に当たる2,116市区町村で指定が行われております。同法に基づいて届出されました規制対象の工場・事業場(特定工場等)の総数は平成11年度末現在で全国で205,915件でございます。この特定工場等に対して法律に基づく立入検査が860件、改善勧告が2件行われております。このほか、行政指導が935件行われました。
    また、同法に基づいて届出された建設作業(特定建設作業)の総数は60,242件で、前年度と比べて5.8%増となっております。この特定建設作業に対して法に基づく立入検査が901件、改善勧告が1件行われております。このほか、行政指導が981件行われました。
    こういうことで、環境省といたしましては、今後とも、騒音規制法に基づく騒音対策の推進を図っていくということでございます。
    振動規制法の施行状況調査につきましても、参考資料2でまとめておりますような状況になっております。後ほど御覧いただければと思います。

    【石野自動車環境対策課長】 参考資料3「平成11年度自動車交通騒音の現況について」でございます。
    先ほどお話し申し上げましたとおり、従来はL50でやっておりましたのをLAeqに変えて最初の発表でございますが、実は面的評価のデータ、自治体においてそれを評価する体制が整っておりませんので、昨年末に発表したものは、旧来の評価方法を仮に適用して発表したものでございます。
    簡単に、1ページ目のところだけ御覧いただきたいと思います。全国で3,380地点で測定されております。それまでは約5,000〜6,000測定されておりましたけれども、3,400地点ぐらいでございまして、昼間と夜間ともに環境基準以下であったのは37.4%ですが、これは新聞の面によれば、従前の基準の定め方L50からLAeqに変えた、なおかつ昼間と夜間に変えたということで、形式的にはいかにも環境基準達成率が上がったかのように評価されたりもしておりますけれども、実際には環境の状況は余り変わっておりません。したがいまして、今後この対策をどういうふうに強化していくかということについての議論を深めていく必要があると思います。
    中身につきましては、時間が迫っておりますので、省略いたします。分析としましては、道路の種類別とか昼夜の時間帯別のそれぞれの状況について説明したものを資料として発表したということでございます。
    以上です。

    【原田部会長】 大分時間が迫ってきたので、はしょって御説明になったようでございますが、いまの御説明に何か御質問ございますでしょうか。
    もしなければ、本日は少し時間的余裕をもって全般的な御意見も承りたいと思っていたのですが、初回であるにもかかわらず、非常に有益な、あるいは鋭い御意見や御要望が多々出ました。そういう関係で予定された時間になってしまいましたので、この辺で打ち切らせていただきたいと思います。
    最後に局長から締めのお言葉をいただきたいと思います。

    【松本環境管理局長】 各委員からいろいろと御意見あるいは御質問をいただきまして大変ありがとうございました。特に御質問の何点かについては、必ずしも十分なお答えになっていないような感じがいたしましたけれども、いずれにしましても、大変たくさんの御意見、御指摘をいただきまして、それぞれ大変意味のある、示唆に富んだ御指摘だと承っておりました。先生方の御指摘の趣旨を踏まえて、私どもも今後、御指摘のものをすべて直ちにという感じには我々の力からしてなかなかいかない大きな問題もあるかと思っておりますけれども、その御趣旨を踏まえながら、前向きに努力していきたいと思います。ありがとうございました。

    【原田部会長】 局長からそういう御確約をいただきましたので、今日は非常に有益だったのではないかと思っております。
    これで閉じてよろしゅうございますか。
    よろしければ、本日の会議はこれで終了させていただきます。どうもありがとうございました。

    −−了−−