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中央環境審議会大気環境部会
微小粒子状物質測定法専門委員会(第3回)
会議録


1.日時

平成21年5月29日(金)10:00〜11:54

2.場所

虎ノ門パストラル新館5F マグノリア

3.出席者

(委員長)
坂本 和彦
(臨時委員)
岩崎 好陽、浦野 紘平
小林 悦夫、若松 伸司
(専門委員)
指宿 堯嗣、田邊  潔
西川 雅高、三笠  元
溝畑  朗、森  淳子
(環境省)
早水大気環境課長
西村大気環境課長補佐
手塚大気環境課長補佐
岡部総務課長
        

4.議題

(1)
微小粒子状物質の測定法の基本的考え方及び標準測定法について
(2)
自動測定機による測定法について
(3)
その他

5.配付資料

資料1微小粒子状物質の測定法の基本的考え方及び標準測定法(案)
資料2自動測定機による測定法及びその等価性評価方法(案)

参考資料1標準測定法に関する補足資料
参考資料2自動測定法に関する補足資料
参考資料3微小粒子状物質測定法専門委員会(第2回)における指摘事項及び対応
参考資料4微小粒子状物質環境基準専門委員会(第6回)資料〔抜粋〕

6.議事

【手塚大気環境課長補佐】 それでは、定刻となりましたので、ただいまより第3回微小粒子状物質測定法専門委員会を開催いたします。
 委員の皆様におかれましては、ご多忙中にもかかわらずご出席いただき、大変ありがとうございます。
 本日の出席状況でありますけれども、委員12名中、内藤委員がご欠席、それから、森委員につきましては飛行機の遅れにより若干遅れるとの先ほどご連絡がありました。浦野先生はまだお見えになっていませんが、現時点におきまして9名の委員の方にご出席をいただいておりまして、定足数でございます過半数に達していることをご報告させていただきます。
 次に、お手元の配付資料でございますけれども、議事次第に配付資料一覧を記載しておりますのでご覧ください。
(配布資料の確認)
 また、委員の方々のお席には、そのほかに先般内容をご確認いただきました第2回測定法専門委員会の会議録及び微小粒子状物質測定法評価検討会報告書の白い冊子を置かせていただいております。なお、第2回の会議録につきましては、近日中にホームページに掲載させていただきたいと存じます。
 何か資料の不足等ございましたら、事務局の方にお申しつけくださるようお願いいたします。よろしいでしょうか。
 それでは、これ以降の進行につきましては、坂本委員長にお願いしたいと存じます。よろしくお願いします。

【坂本委員長】 それでは、早速ですが議事に入りたいと思いますけれども、前回第2回の専門委員会、4月3日でございましたけれども、委員の皆様にご議論いただきました測定法の基本的な考え方、標準測定法及び自動測定法に関しまして、多くのご意見、ご指摘をいただいたところでございます。これらにつきまして、事務局の方で整理いたしまして、修正した資料が今日用意してありますので、それらをご確認いただきながら議論を進めたいと思います。なお、今回が第3回、それから、もう1回、第4回がございますけれども、第4回で報告書をまとめる必要がございますので、本日ある程度のところまでの内容を固めたいというふうに思いますので、ご協力いただきますよう、よろしくお願いいたします。
 なお、議論に入る前に、昨日開催されました微小粒子状物質環境基準専門委員会におきまして、環境基準の目安となる指針値及び環境基準の評価方法についての議論が行われているところでございます。これがどの程度のレベルになるか、それから、また評価方法はどんな形になるか、こういったところも測定方法を決めていく上で必要な情報でございますので、事務局からそれをまず簡単に紹介していただいて、その後本題に入らせていただきたいと思います。

【早水大気環境課長】 それでは、私の方からご説明をさせていただきます。参考資料の4、一番最後ですけれども、それをお出しいただきたいと思います。
 昨日、第6回の環境基準専門委員会が開催されまして、その中で環境基準の設定に当たっての指針値、それから、環境基準の評価方法についての審議がなされておりますので、関係の資料をお配りしております。
 めくっていただきまして、右肩に資料3とありますのが、指針値に関する資料でございます。1ページ目に長期基準と短期基準の両方が必要であるということが述べられておりまして、その必要性について書かれた後、3ページから長期基準の考え方が述べられております。今日は端的に数値のみご紹介をさせていただきますが、根拠のあたりを飛ばさせていただいて、6ページでありますけれども、一番上ですが、「年平均値15μg/m3を長期基準の指針値とすることが最も妥当であると考えられる」と、この資料ではされております。
 また、その後、短期基準の考え方が示されておりまして、これも結論のところだけ申し上げますと、8ページでありますが、めくっていただきまして、一番下のところですけれども、「このことから日平均値の98パーセンタイル値35μg/m3を短期基準の指針値とすることが最も妥当であると考えられる」とされております。
 また、その次のページからは資料4ということで、環境基準の評価方法についての資料になっておりますけれども、これは今ご紹介した内容にも一部含まれておりますが、環境基準の評価方法についての結論部分ですけれども、2ページの上の方ですが、ちょうど3行目からになりますけれども、「長期基準と短期基準の性格を踏まえれば、測定結果(年平均値及び年間98パーセンタイル値)について、それぞれ長期基準及び短期基準と比較することでそれぞれの基準に関する測定局の達成若しくは非達成を評価することが適切である」ということでございまして、繰り返しになりますが、長期基準としては年平均値15μg/m3、それから、短期基準としての年間98パーセンタイル値、これは日平均値でありますけれども、35μg/m3という値が昨日提示されまして、議論をされたということでございます。
 それぞれの資料の一番上にも書かれておりますが、これらの資料は議論のたたき台として提示されたもので、今後専門委員会でのご議論によりまして最終的に環境基準の設定に当たっての指針値、それから、環境基準の評価方法が取りまとめられていくわけですけれども、本日測定法についてご議論いただく際に、想定される基準値のレベルがどの程度か、あるいは評価方法がどんなものかということについて情報があった方がよろしいかなということで、まだ審議途中ということでございますけれども、参考までにご紹介をさせていただきました。
 なお、もう1点でございますが、去る5月15日に中環審の大気環境部会が開催されまして、そこで微小粒子状物質の環境基準の設定に関する諮問後の審議経過の報告が行われておりまして、この測定法専門委員会につきましても坂本委員長と事務局の方から、会議資料の抜粋を用いまして、審議経過をご報告させていただきました。部会の委員からご質問が1点ありましたけれども、測定法の内容に関しまして特段のご意見はございませんでした。
 以上でございます。

【坂本委員長】 ありがとうございました。
 ただいま、昨日の環境基準専門委員会で、日平均値、年平均値、そういったものについてある程度のたたき台としての数字が出て、議論が進められているという形でご紹介をいただきました。
 それでは、こういった数値も頭に入れていただきまして、議事に入らせていただきますが、議題1でございますけれども、微小粒子状物質の測定法の基本的考え方及び標準測定法についてということで、まず、事務局から説明をお願いします。

【西村大気環境課長補佐】 説明させていただきます。まず、資料1をごらんください。前回の委員会でいただきましたご意見やご指摘を踏まえまして修正整理を行いましたので、その部分を中心に説明させていただきます。
 まず、1番の微小粒子状物質の測定法の基本的な考え方についてですが、この部分は基本的には変えておりません。ただし、測定範囲についてこの部分に明確に書くべきといったご意見がございましたので、下から8行目の段落にありますけれども、「標準測定法及び自動測定法において測定可能とすべき日平均の範囲については、測定精度や曝露の状況を踏まえ、2〜200μg/m3が妥当と考えられる」としております。また、誤差についてその対象とする範囲を明らかにすべきというご意見もございましたので、その下の部分ですけれども、「それぞれ一定の誤差が許容されるが、環境基準値前後の濃度範囲を精度よく測定できることが求められる」と追加しまして、環境基準値前後であることを明確にしております。
 次に、2ページに移らせていただきますけれども、2.標準測定法についてですが、まず、2−1標準測定法の満たすべき基本的条件のところにつきまして、全体的に前回の資料では基本的条件の根拠となる部分や補足説明につきましては、参考資料などの方に落としておりましたけれども、判りやすくするために今回は本編の方にあわせて記載することとしました。
 (1)分粒装置の特性、(2)外気との温度差につきましては、若干の文言修正を行った以外の変更はしておりません。(3)のフィルタの材質ですが、前回の委員会で材質がPTFEと同等とはどういうことか、性能を明らかにした方がいいというご意見がございましたので、そのことを受けまして、米国FRMの規定ではPTFEしか規定しかなく、実際に使用されていますのもPTFEしかありませんので、その辺を踏まえまして、PTFEとすることというような記載に変えさせていただいています。詳細につきましては、性能を明らかにすることとして、ちょっと4ページに飛びますけれども、4ページの上から五つ目の「ぽつ」なんですけれども、フィルタの材質としまして、捕集効率は0.3μmの粒子を用いて吸引したときの捕集効率が99.7%、これにつきましてもはっきりと記載すべきという意見がありましたので、このことにあわせまして、[2][3][4]と詳細についての記載を追加しております。
 2ページに戻っていただきまして、(4)の吸引流量、(5)の恒量条件及び天秤の感度、(6)の濃度測定範囲、この三つにつきましては若干の文言整理以外は変えておりません。
 次に、2−2、標準方法のサンプリング及び秤量の条件と手順についてですが、前回の委員会で、いわゆるJISZ8851に従うといった表現ではなくて、具体的な内容について記載した方がよいとのご指摘がありましたので、以下に記載しておりますように、具体的な表現に改めております。この文章のところはもう記載しておりますので、説明は省略させていただきます。要するに、細かい規定を全部書き込んでいったと、こういうことでございます。
 最後に、「以上の表現についてはおおむねJISZ8851に規定されており、これに従うことが適当」と、こういった表現にさせていただいております。
 次に、5ページに移りますけれども、サンプリング手順のところですが、基本的には変更しておりませんが、下から7行目の部分の(C)番、サンプリングの回収と運搬というところで、収納容器についての規定をした方がいいという意見がございました。調べてみたのですけれども、材質について、こういった材質にするというような細かい規定はありませんでしたけれども、FRMの方に定性的な表現がございましたので、これを準用しまして、この段落の2行目以降に「収納容器は、フィルタを汚染させることがなく、また、ふたなどがフィルタの捕集面に接触しない構造でなくてはならない」ということを追加しました。
 次に6ページに移っていただきまして、上の方ですけれども、前秤量から測定までの期間を定めるべきとのご意見がありましたので、規定を調べまして、*印の1番ですけれども、「前秤量から30日以内のフィルタを用いることとする」という表現を追加しております。あと、*印の2番ですけれども、前回は「採取後10日以内に秤量を行う」という表現になっておりましたけれども、「7日以内に運搬を行った上で」という規定が追加されてありますので、その旨を追加しまして、「7日以内に運搬を行った上で、運搬までの期間を含め10日以内に秤量を行う」という表現に改めております。
 次に、(2)秤量条件及びその手順のところですけれども、イ、秤量手順の(A)番、フィルタの秤量操作のところですが、前回はゼロ値の扱いとか、あと、オートゼロ機能、あと、オートゼロ機能が±4μgとか3μgとかいう話があったのと、ゼロ値が±4μgで、秤量の場合は±3μgというのはちょっと整合性がとれないというようなご意見が出まして、実際の秤量手順を再度確認するとともに、一部若干の訂正を行いまして、以下のように改めました。
 まず、[1]番、ここはちょっと細かいですけれども、読ませていただきます。「秤量に際しては、天秤の窓を閉め、フィルタを置かない状態で指示値がゼロで安定していることを確認後、フィルタを置いて窓を閉め、指示値が安定するまで待って1μgの単位まで秤量する。このとき安定化後から秤量までの時間は一定とすること」。
 [2]番「秤量値を記録後、フィルタを取り除いて窓を閉めたときの天秤の戻り値を確認する。戻り値が一定の範囲にない場合はその秤量値は破棄し、再度同じ操作をくり返し、戻り値が一定の範囲内におさまったときの値を1回目の秤量値として記録する」。
 [3]番「上記操作を再度行い、2回の秤量値の差が±3μg以内になるまで秤量を繰り返す。秤量値は2回の秤量の算術平均値とする」。フィルタを取り除いた後の戻り値についてはPM2.5の大気濃度が2μg/m3から環境基準付近濃度において10%の誤差で測定するには±3μg以内であることが望ましく、さらに精度よく測定しようと思いますと、戻ったときの値の半分を直前の秤量値から差し引いてということを繰り返すわけですけれども、ということを書かせていただいて、ただし、ちょっと計算してみたんですけれども、捕集量300μg、ですから、環境濃度で言いますと6ぐらい以上ある場合は、戻り値が±3μg以内であればほぼゼロ、誤差がなくなりますので、ゼロとみなしてもよいということとするとしました。
 その下の部分には、注意事項としまして、オートゼロ機能の中には前回も言いましたけれども、±3μg以上のものがあるので、注意が必要と。あと、秤量に影響を及ぼす要素としまして、温度、湿度、気圧によるものが最も大きく、それ以外に振動、静電気等が挙げられまして、これらの要素が小さければ天秤は安定するはずですけれども、頻繁にゼロ点から外れるといったことが起こる場合には、当然操作を中止して原因の排除に努めなければならないといった、安定した秤量値を得るための注意事項を記載しております。
 計算した部分がありますので、参考資料1の3ページをごらんください。こちらに3番、標準測定法における秤量誤差と流量誤差が与える影響という項目で、分解といいますか、計算が可能なこの二つの誤差について簡単な計算を行っております。
 秤量誤差は今言いました秤量値±3μgで、流量の誤差は規定にございます16.7L/minですけれども、±2%と、こういった二つの誤差要因につきまして、その下に挙げています六つの環境濃度について計算を行いました。計算式もそこに記載しておりますけれども、結果といたしましては、(2)番の指定結果のところですが、秤量誤差と流量誤差がともにないとした場合の推定値を100とした場合におけます誤差が生じた場合の推定測定値を表1の、環境濃度2μg/m3の場合から次の4ページの環境濃度の25μg/m3の場合まで6種類計算しております。
 当然、濃度が高くなりますと誤差は減ってくるわけなんですけれども、まとめとしまして、秤量誤差が±3μgであれば、最も誤差の大きい環境濃度2μg/m3の条件も含め、全体の誤差はこの二つの条件だけで計算しますと±10%以内におさまるという結果になりました。
 では、すみませんけれども、資料の方に戻っていただきたいと思います。資料1の7ページでございます。
 (4)校正方法のところですけれども、流量校正のところですけれども、校正の際には、フィルタをつけた状態の、いわゆる動的校正を行うのかというご質問がありましたが、調べまして、当然圧力損失とか、そういったことを確認する必要がありますので、フィルタをつけたまま行うということがわかりましたので、その旨を3行目以降のところに、「なお、点検及び調整はフィルタを装着した状態で行う」という形で追加させていただいております。
 次に、3.標準測定法における誤差という部分ですけれども、前回はここに記載しております項目のみを挙げておりましたけれども、文章を追加するとともに、関連する資料につきまして、参考資料の方に追加いたしました。
 次の8ページをごらんください。この部分につきましては、誤差に関する記述がほとんどなんですけれども、FRMにおきましては、モニタリングの精度は全体として変動率で10%以下とされていると。各条件手順はこれを満たすように規定されているということです。
 一方、我が国の方では精度保証や精度管理の向上を目的としました「環境大気モニタリング適正化事業」の報告というものが平成10年ぐらいからずっとされているわけですけれども、この中ではData Quality Objectivesは一般的に環境基準値付近で誤差が±10%とされているということで、PM2.5の測定につきましても環境基準値付近で±10%以内を確保するように努めるということが適当というふうに記載しております。
 参考としまして、環境省は川崎で実施しましたFRMサンプラの機差は10%以内におさまっておりました。これは後から若干だけ説明させていただきます。
 その次は、±3%の分を、3μgのときの誤差の試験についてですけれども、先ほど説明しましたので、これについては省略させていただきまして、最後の、前回はさらに誤差の確認を行うために従来の標準サンプラを並べて測定を予定しているという書き方でしたけれども、これが先週の土曜日から始まっておりますので、次回委員会には整理した形で結果をお示しできると思います。
 あちこち飛びますけれども、参考資料の1、すみませんが、もう一度見てください。標準測定法に関する補足資料ということですけれども、1番として米国連邦標準測定法(FRM)における誤差要因の主なものとして、それぞれの項目ごとに規定されています内容について表形式でまとめております。
 次に、2ページの方に移りまして、2番、先ほど言いましたけれども、川崎市における並行測定時のときのFRMの機差について、濃度のレベルごとにまとめております。
 3ページ、4ページは先ほど説明しましたので省略させていただきまして、最後の5ページですけれども、これは今行っている機差確認試験の概要ということで、目的、方法等について記載していますけれども、要は集合配管で外気を引っ張りまして、左右にTEOMをつけまして、ほぼ同じ空気ということを確認した上でその真ん中に10台のFRMを並べまして、ゼロ試験を2回、実大気試験を4回予定しております。フィルタをこの2種類の使い分けをしまして、さらに下の方に書いていますけれども、秤量者もAさん、Bさんという形で2人に分けまして、秤量者の差とかフィルタの差といったことも包括した誤差について確認を予定しております。
 最後に、参考資料の3番の方をごらんいただきたいと思います。A4横長のものですけれども、今の説明の中で、要はご指摘、ご意見を受けまして、資料もしくは参考資料に何らかの理由で反映しなかった部分について説明させていただきます。
 まず、6番の件ですけれども、外気温0℃のときに寒冷地でサンプラを設置した場合、室内を5℃まで下げるのは無理ではないかと、こういったご意見でしたけれども、標準法の場合は屋外設置が基本ということですので、外に機械を置いていまして、機械に小さな換気扇がついておりまして、温度計と連動しまして、温度差が5℃を超えますとその換気扇が回って外気を取り込んでいくと、こういった構造になっておりますので、屋外設置が基本になっていますから、普通の局舎のような他の機器の影響はないということでございます。
 次に、2ページ目に行きまして11番、精度管理マニュアルなどをつくる必要があるのではないかと、こういったご意見ですけれども、これらにつきましては常時監視マニュアル改定時に反映する予定でございます。
 12番、試料採取から秤量までの期間として10日間許容してよいか、まして30日は長過ぎるのではないかと、こういったご意見がございましたけれども、実際の作業を見ていますと、1人の担当者が連続して秤量した方が効率もよく、かつ精度も高いということもございまして、結構コンディショニング、ずっと置いておいてからある程度まとめた形で行っていくと、こういう形が多いものですから、秤量の作業効率を考慮して原案どおりと、こういうふうに対応を書かせていただいております。
 標準の測定法についての説明は、以上で終わらせていただきます。

【坂本委員長】 ありがとうございました。ただいま資料の1、それから、参考資料1と参考資料の3を使って説明をしていただきましたけれども、この微小粒子状物質の測定法の基本的な考え方及び標準測定法について、ご質問、ご意見等ございましたらお願いします。いかがでしょうか。

【溝畑委員】 秤量法の件について、いわゆる秤量システムとしてのシステム誤差というのは当然出てくるわけなんですけれども、その辺を考えたら、3μgというのは極めて厳しい条件になるように思うんですけれども、その辺はどうでしょう。完全にブランクフィルタを、ラボブランクをアメリカのEPAの連中の論文があるんですけれども、1日に8回測定している。同じことを8日間続けて、そこでそのシステムのラボブランクみたいなものの変動を見た論文があるんですけれども、それでやりますと、そのときの結果では3.何μgという、ですから、それはもう完全にブランクの数値の変動係数というか、標準偏差ですね、秤量値自身は150mg程度ですけれども、それに対しての差が結局それぐらいになるという、彼はそれはシステム誤差というか、秤量システムとしてそれぐらいの誤差が当然出てくるんだということだと私は理解しているのですけれども、そうするとここに3μgというのは、もともとそういうことがゼロのシステムを使ってやるということを前提にしたら3μgとなるんでしょうけれども、本来秤量システム自体が持っている誤差というのは当然あるわけで、それを考えると非常に3μgというのは厳しいかなというふうに思うんですけれども、その辺はどうでしょうか。

【坂本委員長】 事務局の方からお願いします。

【西村大気環境課長補佐】 確かになかなか戻らないとか、そういった3は厳しいとかいうご意見を前もいただいたかと思うんですけれども、今現在、実は先ほどの確認試験等も含めてFRMの測定を継続してやっていますけれども、その場合におきましては、いわゆるオートゼロを外しまして実験をしておりまして、±3でおさまるということでやっているんですけれども、厳しいというのはおさまりがつかないというか、そういった意味……。

【溝畑委員】 そういうことじゃなしに、本来測定して、差が3μg以下になるまでやるということ自身がやり方としてはちょっと尋常なやり方じゃないですよね。2回なら2回、3回なら3回測って平均をとるのだったらいいんですけれども、その差が3μg以下になるまでやるということ自身が数字を合わせに行っているような格好になっちゃうんで、その辺のやり方というのはちょっと私は違和感を感じるんですけれども。

【坂本委員長】 3μgまでというよりは、繰り返しやって同じ数値で3μg以内におさまるようにという形でやっていくということですよね。

【溝畑委員】 国環研で今調査、追加の実験ですか、されるんであったら、ぜひそういうのを、ラボブランクとか、実際使ったシステムでどうなるかというのを確認してもらわないと、この3というのは多分非常に、厳密に言ったら厳しい数字だと私は思いますけれども。

【西村大気環境課長補佐】 その部分につきましては、今やっておりますので、確認しまして、秤量部分につきまして、また次回ご報告させていただきます。

【坂本委員長】 ありがとうございました。これに関連して何か、西川先生ございますか。多分西川先生のところでご協力いただいて、今FRMの実験等々、計画スタートしたところかと思いますが。

【西川委員】 そうですね、今、実験をやっているので結果を見ないと何とも言えないんですが、確かに溝畑先生がおっしゃるように、ゼロといいますか、ブランクフィルタで±3というのは考えているのはよくわかるんですが、それが繰り返して3になるかどうか、それはちょっと実験の結果を見てからというふうに思います。

【坂本委員長】 よろしくお願いいたします。
 それでは、そのほかご質問、ご意見ございましたらお願いいたします。

【指宿委員】 今と関連して、参考資料の1で、先ほど秤量誤差と流量誤差が与える影響という、3番をご説明いただいたんですが、(2)番の推定結果のところがちょっと理解できないので、もう少し詳しく説明していただけないかなと思うんですが。ここに書いてある数値、102とか100とか、98というのは、これは理論捕集試料量というのが、環境濃度2μg/m3のときに何μgになって、それを100と置いたとか、そういうことだというふうに思ったんですが、そういうようなことをちょっと確認的に事務局の方から説明いただけたらと思うんですが。上の−2%、+2%、これは設定流量がずれたときという、そういうものでいいのですか。

【坂本委員長】 そうです。

【西村大気環境課長補佐】 100は設定流量が16.7ですから、そのままでやると誤差がなかったと。天秤の誤差もなかったという形でゼロだったという形で100と示しまして、あと、それぞれ流量に誤差が生じた場合、それから、秤量に誤差が生じた場合でマトリクスをつくりまして計算を行ったものでございます。

【指宿委員】 それで、実際に感覚的にどんな難しさかなというのがわかるためには、そこの100のところをそれぞれ何マイクロなのか、ちょっと参考までに教えていただきたいんですけれども。例えば表の1で、100のところは何マイクロになるんですか。

【西村大気環境課長補佐】 16.7×2×60×24ですから、50μgぐらいですね。2のときでは大体50μgぐらいです。

【指宿委員】 24倍していただいた数字ですか。

【西村大気環境課長補佐】 はい。

【坂本委員長】 どうぞ、そのほか、ご質問、ご意見ございましたらお願いいたします。

【溝畑委員】 アメリカでは15μgですよね。フィルタの秤量範囲というのは±15μgまで、実際の数字の値は許容しているように思うんですけれども。それぐらいあると大変きつい。

【坂本委員長】 今の点につきましては、多分ブランクのときの変動と、それから、そこにそもそも質量やいろんな要素によって変動する物質が乗ったときの変動とでは随分幅が大きくなる可能性があるということがありますので、まさに今、溝畑委員が指摘された、実際に今後、今、やっている結果が、もう1週間か2週間ぐらいまでの結果は多分次回のときにお示しできると思いますので、それに基づいてこのところについては考えさせていただくということにさせていただければと思います。
 どうぞ、そのほかのところでご質問、ご意見ございましたらお願いいたします。いかがでございましょうか。

【指宿委員】 資料1の最後の8ページの上の方で、FRMではモニタリングの精度で全体として10%以下というふうにされているという表現があって、一方でその次の段落で、我が国でのDQOが環境基準値付近で±10%という、そういう誤差だというふうに書かれているんですが、これ、数値は10%ということでたまたま同じなんですけれども、上の変動率と下の誤差というのは同義ではないんじゃないかなと思うんですけれども。そうすると、ただ10というので一致したから10が望ましいというふうに書くのは論理的にはおかしな話になるので、ちょっと文章をちゃんと工夫しないと、何かおまえら変なこと言ってるぞと言われるんじゃないかなと思うんですけれども。

【坂本委員長】 直接の誤差と変動係数みたいな……。

【西村大気環境課長補佐】 標準偏差÷平均ですから、向こうの方は。確かに表現を誤解のないように変えたいと思いますので。

【指宿委員】 ありがとうございました。

【三笠委員】 今の8ページのところと同じところなんですけれども、先ほどのDQOのところで環境大気モニタリング適正化事業は、当協会で受託させていただいたもので、田邊先生とかに参加していただいたものですけれども、ここでDQOが一般的に10%と書かせていただいていますが、この対象というのはガス成分、例えばNO2とかSO2とか、そういったときに挙げた数字でありまして、PM2.5にそのまま適用できるかどうかというところは、今の実際に標準測定法で測られたときの誤差とか、研究室でやる分とまた別の場所でやるとか、そういったところを踏まえて、実際の精度と、DQOの両方とも踏まえて考えていただく方がいい、だから、PM2.5も10%というのは少し早急じゃないかなという気がいたします。

【坂本委員長】 粒子状物質に比べてガス状物質の方が相当程度測りやすいものであると、要するに単一成分を測っているもの、それから、粒子状物質の場合ですと、先ほど来申し上げていますように、混合物でかついろんなものが湿度によって受ける影響が違うとか、そういうようなことを考えた場合には、このままガス状物質でやっていたものが適用できない可能性があるだろうということで、むしろ今後の実験結果を見て考えてやろうと、そういうご提案、ありがとうございます。
 どうぞ、そのほか、ご質問、ご意見ございますでしょうか。

【小林委員】 表現だけの問題なので、別に内容的には特にどうこうという話じゃないんですが、1ページ目のところの4行目ぐらいのところに、ろ過捕集・重量測定法、いわゆる測定のやり方の説明がありますが、その後にフィルタ法という言葉が括弧書きとしてつけてあって、あと、全部フィルタ法という言葉を使っている、こういうフィルタ法という言葉を通常使われるのかどうか。一般的に使われるのだったらいいんですけれども、何かこの言葉はどうなのかなというのが1点気になりました。
 それから、もう1点は、それから何行目か下に、いわゆる米国のEPAの標準法としてFRMという言葉が使われていますが、あと、FRMというのが何回か使われているんですが、これ、測定法としてのFRMという言葉と、何かそれによってつくられて機械の名前をFRMと使われている場合と大分混同して使われているんですよね。この辺ちょっと注意して書き直されてはいかがかと。これ、このままで、あとは標準法としてやっぱり記録として残りますので、少しその辺慎重にしていただいたらどうかというのがあります。
 それから、もう1点、これはちょっと気になるんですが、報告書としてはこれでいいんですが、環境省が実際に測定法として出されるときは測定法としてあって、それに対しての解説書という2種類になるんじゃないかなと思うんですが、そのときにその辺の区分けをきちっとされないと、この測定法というこの文書は解説文書と測定のやり方が混同して書いてあるんですよね。ですから、この辺は測定法は測定法、それに対して、何でそういうことを決めたのかという解説というのはきちっと切り分けられた方がいいと思うんですよね。

【坂本委員長】 ありがとうございました。今、最終的な報告書を作成する場合に、特に用語のところで考えなければいけないところとして、ろ過捕集・重量測定法(フィルタ法)という形で用語を定義して、後でフィルタ法という形で簡略して言っているけれども、そこについてどうだろうかというお話、それから、FRMという形の使い方が幾つか混同されているところがある。それから、もう一つは、基本的に測定法そのものを定めたものと、それから、もう一つは、解説に相当するところが混同して入っているので切り分けて少し考えた方がいいだろう、そういうご指摘でございます。お願いします。

【早水大気環境課長】 ご指摘ありがとうございます。今後の修正の際に考慮させていただきますが、最後の点は、この答申案といいますか、報告の過去の事例なんかを見たんですけれども、あっさりと測定法だけ書いてしまっているのもあるんですけれども、やはりこの報告としては決めた根拠といいますか、そういうものをあわせて書いた方がいいのかなということで、例えば前回参考資料に持っていったような根拠の部分もあわせて読めるように一応整理をさせていただいたので、これはこういう書き方でまとめてはどうかと思います。今おっしゃったように、最終的にマニュアル等で示すときには、実際の手順を示すものと根拠を示すものを分けるということで、この報告としてはこんな形で行った方がいいかなと事務局としては思っておりますが、それでよろしゅうございますでしょうか。

【小林委員】 特にその辺問題とは思っていないんですが、ただ、現場で使われる人にとっては、実際に見たい部分と解説が延々と書いてあると、大変面倒なんですよね。だから、何が見たいのかと、現場の人間が、というふうに考えたときは、決められた測定法だけがだっと書いてある方が実際の現場の人間は楽なんですよね。それに対して、なぜそうなのと疑問に思ったときには解説書を見るという方が、現場の人は使いやすいのかなという気はするんですが。

【坂本委員長】 ありがとうございました。この点については、これまでいろいろ議論をしてきた経緯から単純にどれという形だけではなくて、どういう理由によりここを使ったという形を今まで議論してございますので、この報告についてはそういう形でさせていただく。それから、最終的に今小林委員がおっしゃられたような形で、この方法が決まった後、そういった形で示す資料については今の点を配慮して考えていただくということでお願いをしたいと思います。
 どうぞ、そのほかご質問、ご意見ございますでしょうか。

(なし)

【坂本委員長】 もし、よろしければ、今幾つかご指摘をいただきました、まず秤量誤差の点でございます。それから、もう一つは、FRMと、それから、DQOというか、測定の精度、変動率と誤差の話、こういったところにつきまして溝畑委員、指宿委員、三笠委員等々からご質問をいただき、これにつきましては先ほどの中でも申し上げましたように、現在FRMを使っての調査が進行中でございますので、それを踏まえて書く部分と、それから、変動率と誤差というようなところにつきましては誤解を招かないような形で検討した上で数値を整理させていただきたいというふうに思います。全体として、もし、この部分につきまして、今申し上げたところの修正、結果を見てのことになる部分はございますけれども、全体としてはこういうまとめ方でよろしゅうございましょうか。

(異議なし)

【坂本委員長】 もし、よろしければこの資料につきましてはこういった形で事務局の方で修正をし、それから、実験結果、測定結果を見て必要な修正をしたものを次回皆様方にご提示して、議論をいただき、最終的な報告書についての議論をいただきたいというふうに思います。ありがとうございました。
 続きまして、議題の2でございますが、自動測定機による測定方法についてに移らさせていただきます。これにつきましても前回の専門委員会におきまして、委員の皆様から多くのご意見、ご指摘をいただきました。事務局の方で整理して修正した資料が用意してありますので、これにつきまして確認をいただきながら議論をいただきたいと思います。
 それでは、まず、事務局から説明をお願いします。

【西村大気環境課長補佐】 資料2をごらんください。自動測定機による測定法及びその等価性評価方法の案ということで説明させていただきます。
 こちらの方も標準測定法と同様に、前回からの変更点を中心に説明させていただきます。
 まず、1番の標準測定法の等価法として用いる自動測定機が満たすべき条件についてですが、こちらの方も根拠及び補足資料につきまして、前回の参考資料への記載という形から本篇への記載という形に変えさせていただいております。
 (1)の物理量と質量の関係から、(3)平均化時間までは基本的には変えてございません。(4)測定濃度範囲のところですけれども、前回の資料では日平均値で3〜200μg/m3というふうにしておりましたけれども、標準法と等価ということでございますので、標準法は2からというふうになっておりまして、下限値について検討いたしました。そうすると、下の方に書き込んでおりますけれども、下から3行目ですが、メーカーさんで行われている空試験のばらつきを見ますと、1時間値の下限値というものは大体3μg/m3程度ということでした。一方、自動測定機の測定原理から考えますと、2.5濃度が非常に低い場合、TEOM法は半揮発性物質が揮発すると、実際に天秤の上のものが減りますし、β線の方は核種崩壊の誤差確立ということで、あと、光散乱は電気信号の乱れなんかでそれぞれ1時間値に負の結果、マイナスの結果になることがあるということがありまして、こういった場合に負の値が出ても原理的におかしくないということが妥当な根拠が見出せる場合には、マイナスが出るとゼロとして扱ってしまって、24時間平均を算出すると。こういったことをしますとプラス側の偏りを持たせますので、やはり正確でなくなるんじゃないかということを検討しました。ですから、マイナスのままの処理をして、24時間分を平均しますと、ばらつきも例のルートn分の1という、ルート24分の1ですか、おおむね5分の1ぐらいに大きく減らすことができまして、先ほどのマイナスの扱いによりまして偏りもなくなるということで、結果としましては24時間値をして日平均値では下限値2μg/m3までの測定が可能と考えられるというふうに記載しまして、最初の部分で2〜200という形に変更させていただいております。
 次に、(5)点検法及び校正方法から(5)(6)(7)(8)(9)番の標準法との相関関係、ここまでの文につきましては若干の文言修正以外は変えておりません。
 次に、2番、標準測定法の等価法として用いる自動測定機の等価性評価についてですが、4ページの方に移っていただきまして、前回の委員会で並行試験の費用はだれが持つのか、あるいはその主体はどこなのかといったご指摘というか、ご質問がございましたので、2−2、並行試験及び等価性評価の実施主体等として、新たな項目を起こしまして、試験及び評価につきましては相当の費用負担が必要である一方で、中立性を確保しつつ、効率よく記述する必要があることから、当初は環境省が中心に行う試験及び評価に、自動測定機の各製造メーカーが参画する体制で行うことが適当と考えられると、こういった段落を追加させていただいております。
 次に、2−3、評価方法の(1)試験方法についてですが、アの並行測定試験の実施条件の実施場所、(b)の実施期間については変更しておりません。(c)ですけれども、試験に用いる機器の台数につきましては、前回は2台以上というふうにしておりましたけれども、実施条件を一定にするために、標準測定法及び自動測定機ともに2台とするという形に変えさせていただきました。
 (d)の機差、それから、(e)の機器の設置方法、それから(f)の試料採取の時間までは変更してございません。
 次に、評価に用いるデータの精査と必要データ数のところですが、(a)の評価に用いるデータと(b)の評価に必要なデータ数というところにつきましてはともに変更しておりません。ちょっとここから重要な部分に入ってくるわけなんですが、次の(2)評価方法、これ(P)と打っていまして、ペンディングとさせていただいていますけれども、その理由としまして、前回の委員会でこの評価基準案に従った場合の自動測定法の誤差について、確認が必要という意見がございまして、事務局側で検討した結果、標準測定法と自動測定法の両方に誤差がある場合、正確な推定というのが複雑な手法が必要であることが判明しました。また、判断基準案の根拠とします米国EPAのいわゆる連邦等価測定法、FEMですけれども、FEMにつきましては評価を行う際には標準測定法の方に誤差がないものとして扱っている可能性があることもわかりました。
 こういった多くの問題がちょっと出てきてしまいましたことから、自動測定機の誤差の確認につきましてはこの判断基準の妥当性も含めまして、再度検討させていただきまして、次回の委員会で提示させていただきたいと思いますので、今回はペンディングという形にさせていただいております。
 なお、6ページのところに、下の方に書いていますけれども、評価方法の根拠について記載すべきという意見がありましたので、参考資料に記載しておりますので、説明をさせていただきます。
 参考資料2をごらんください。1の等価性評価における並行測定の実施条件についての部分は前回と変えておりませんので、6ページまでは変わっておりませんが、7ページに一応評価方法の根拠として標準測定法の有効データ数といった項目を挙げまして、それぞれの根拠を書いております。
 まず、有効データ数につきましてはFEMに準じますが、FEMは3台、現段階におけます評価方法は2台ということを考慮して設定をしております。自動測定法につきましては、標準測定法の有効データ数の考え方に自動測定法の誤差を考慮して設定しております。機差につきましては、必要な試験機数を2台としたために独自に設定をしておりまして、80%とした根拠については(2)の方に記載していますので、後から言わせていただきます。
 あとは、今言いましたちょっとペンディングになってしまいました傾き、切片、相関係数はそれぞれFEMを根拠としております。
 8ページの方に移っていただきまして、並行試験における有効データ数ということで、川崎市の1年間行った並行試験の実績につきまして、さきに示した方法で有効データを判定していきまして、その有効データの数と、まず標準測定法の有効データ数を挙げた上で、標準測定法が有効だった日におけます自動測定機それぞれの有効データの数と有効率を挙げております。機種Dとか機種Gにつきましては、極端に有効率が低かったんですけれども、ほかのものにつきましてはおおむね80%から90%の間に有効率がございました。
 有効率といいますのは、前も説明しましたけれども、2機を並べまして、一定の条件の機差条件を設けまして、それを超えた場合には無効とすると、こういったことでございますけれども、有効率は、今言いましたようにおおむね80〜90%の間にありましたけれども、川崎は都市部ですが、もう1カ所と考えております非都市部におきましては濃度レベルが低くなりますので、多分有効率が下がってくるということを考慮しまして、必要な有効データの割合を80%と設定しております。
 9ページに移りますけれども、3番、自動測定機の精度管理方法についての部分、これは逆に前回資料では資料2の方に記載しておりましたけれども、これは運用面の話ですので、別な扱いとした方がいいとのご意見もあり、今回の資料におきましては参考資料としました。実際、設置した後の自動測定機の精度管理方法につきましては、以下のとおりにするという部分に(1)(2)に記載しておりますけれども、実際の運用面に関することにつきましては、今後常時監視マニュアルの中で改定とかを行いまして、その中で詳細について盛り込んでいきますので、こういった形で今の段階では参考資料として挙げさせていただいております。
 最後に、参考資料3をごらんください。こちらも同じように、資料もしくは参考資料に何らかの理由があって盛り込まなかったものについて説明させていただいています。2ページの真ん中、(2)のところです。
 まず、16番ですけれども、これは動的校正の評価方法はどのような方法なのかという、これにつきましては常時監視マニュアル改定時に反映予定ということでございます。
 17番の地方公共団体の環境研究所に標準測定機の設置等の役割を担わせるようにしたらどうかということをご意見いただきましたけれども、これにつきましては地方公共団体の環境研究所の役割につきましては精度管理とかいろんなこともありますので、そういったことも含めまして今後検討をしていきたいというふうに考えております。
 18番と19番は、それぞれ維持管理に関することでございますので、先ほどのように常時監視マニュアル改定時に反映を予定しております。
 21番、22番につきましては、今、先ほども言いました誤差の話ですけれども、推定が今のところ困難ということですので、評価基準の妥当性も含め、今後検討して次回の委員会でお示しさせていただきたいと思います。なお、FEMにおきましては、変動係数として15%というような規定がなされております。
 24番ですが、標準測定法で誤差±10%とすると、無効と同じデータはほとんどないのではないかと。並行試験でなぜ無効になったか分析が必要ということで意見をいただきましたけれども、解析したところ、FRMで15μg/m3以下ですと大体79%ぐらいの有効率ということで、ちょっと低いのかなという気がしまして、調べましたところ、有効だった日と比べて風速と気温が有意に高かったことがわかりました。これにつきましては継続して解析を予定しております。
 26番につきましてですけれども、100μg/m3を超えたのはどの程度かということですけれども、川崎の1年間の試験結果においては100μg/m3を超えたデータはございませんでしたので、高濃度域での精度確保については現在も継続して検討中でございます。
 27番、1時間値で1,000μg/m3を超えた場合は無効としなくてもよいかというご意見がございましたけれども、原因によっては異常値として計測とするような考え方もございますけれども、普通は普通に測定して高濃度が出ましてもそのまま使っていきますので、一律に無効とすることはないというふうに考えております。
 29番のEPAで認定された機器の取り扱いはどのようにするのかということですが、いわゆる非関税障壁の関係なんですけれども、等価性を評価するためには気象条件が日米で違いますので、日本での評価は必要というふうに基本的には考えておりますけれども、外務省さんの方なんかを通じましてちょっと調べますと、事前にTBT通報、貿易の技術的障害に関する協定に基づく相手国への通報が必要になる可能性があるということで、これにつきましても継続して今調べているところでございます。
 以上で、資料2につきます説明を終わらせていただきます。

【坂本委員長】 ありがとうございました。ただいま資料の2、それから、参考資料の2、参考資料の3の後半(2)の部分、これを使って説明をしていただきました。議題2の全体の議論に入る前に、まず自動測定法の誤差及び評価方法の部分について、先ほど説明がありましたように、FEMの等価性のところでFRMの測定値に誤差がないというような形でやっている可能性があるということが今回わかったわけでございます。そのために、この部分については再度検討の必要があるのではないかということで事務局の方から説明を申し上げましたけれども、これにつきましては、まず、田邊委員からご意見をいただいて、考えさせていただきたいと思います。そして、それ以外のところについて、その後、ご意見をちょうだいするということにさせていただきたいと思います。じゃあ、田邊委員、お願いします。

【田邊委員】 私自身、実はこの質問をしたときにEPAの判断基準の論理的なところがよくわからなくてお伺いしたんですが、統計の専門家がX軸側に誤差がないと言われ、そうしますと、判定が厳密でないという意味でおかしいと言われる可能性があるので、ここは見直した方が良いと思いました。そのほかにもう少し個人的にちょっと気になる部分がありまして、直線回帰を使った判定ですと、トレンドのチェックはよろしいんですが、高濃度域でちょっと誤差があって、例えば曲がった場合に、低濃度域の判定が外れになってしまうということがあります。また、濃度域別の判定というようなことが難しくなってしまいます。今回は環境基準付近の精度が一番求められていますので、前から浦野委員も言っておられたと思うんですが、濃度域ごとの精度をどう担保するかというような観点からはこういう判定方法以外のものがもしかあれば考えてみる価値があるのではないかと考えまして、一応統計の専門家にちょっと相談したんですが、そういう方法もあるというご意見を伺いましたので、ちょっと考えてみたいというふうに、私は個人的に考えました。ただ、美しい解が出るかどうかは今のところまだよくわかっておりませんので、できる限り考えた上でご提案させていただきたいと思います。

【坂本委員長】 ありがとうございました。今の自動測定法の誤差及び評価方法の部分、ここにつきまして、ほかの委員の方々、いかがでございましょうか。今、説明、それから、田邊委員からご意見をいただきましたけれども、評価方法について、まず、FEMの評価方法に対する疑問、それから、さらに濃度域別に考えることによって、高濃度の方でやや寝ているような傾向が幾つかのもので示されてございますので、そういったものも含めて評価方法についてさらに可能性を含めて検討をしてはどうか、そして、それについて田邊委員、これにもあと関連する方々、それから、統計のご専門の先生も入っていただいて検討をしたものを次回にご提案させていただいて議論を進めてはどうかということで、こちらの方では考えているところでございますが、今、ほかの先生方からのご意見もお聞きしまして、こういった方針でよろしいかどうかという判断をさせていただきたいと思いますが、いかがでしょう、各先生方、ここにつきまして、これまでもご意見をいろいろいただきましたけれども。どうぞ、まず、浦野委員。

【浦野委員】 この問題、実は非常に難しい問題なんですね。大気の測定値のようなものは、値が非常に幅が広くて、普通は正規分布しないで、どっちかと言えば対数正規になるわけですね。それで、誤差をどういうふうに判定して、その誤差のあるものと誤差のあるものの間の誤差をどう考えるかという非常に難しい問題があるので、多分先ほど田邊委員もおっしゃったように、きれいな解というのは実は統計学者に私も以前にほかの大気の測定値で議論をしたんですけれども、なかなかいい解が出ないんですね。ですから、やはり環境基準の前後である程度考えていくということしか、基準値付近の日平均値のみで考えていくという議論に多分単純化しないとできないんじゃないかと。フィルター法はまさに日平均値ですけれども、自動測定の方は1時間値が出てきて、それをまた24時間値に計算しますよね。だから、1時間値の分布と誤差、それから、日平均値の分布と誤差の間でも結構ややこしい話が出てきて、それとフィルター法の誤差との話になるので、かなり統計学的には難しい問題です。その辺はある程度割り切って環境基準値付近をしっかりやると。また、逆に非常に高い数値、非常に低い数値をどう扱うか。マイナスを入れるとか、あるいは高い方もそのままの数値で入れていくということの妥当性などを完全に統計学的にやると結構またややこしいので、一応ある近似をして、こんな程度だったらこのぐらいの差が出るというのをモデル的な計算をしてみて判断をするというのがいいんじゃないかと思うんですね。
 例えば700とか1,000とかいう数字が1時間値で出ても、じゃあ、それが何回出たとしたと仮定して計算し、それらにこのぐらいの誤差があるとしたら平均値にはこのぐらい効いてくるとか、いくつかのモデルケースで計算をやってみて判断していくということにならざるを得ないんじゃないかと思っています。

【坂本委員長】 ありがとうございました。今、ここについては今までもいろいろな形で疑問があり、かつ、測定値からまた別の測定値の等価性を判断するという意味で、測定値としていずれも誤差を伴うものですので、非常に難しいところがございます。そういう意味で、今、浦野委員から場合によっては最終的にそういうことを調べた後、今のような環境基準値、その付近のところでどうか、それから、実際に時間別に測定をするものと環境基準値との関係、最高濃度、そういったものを考えながら最終的には判断する必要もあるだろうというようなお考えをいただきました。ありがとうございます。
 そのほか、ここにつきましてご意見ございますでしょうか。三笠委員、先ほど手を挙げておられたと思います。お願いします。

【三笠委員】 今の坂本先生、浦野先生、他の先生がおっしゃったことほとんどそれでいいのかなという感じです。我々、実際のデータを取得しているときに、理論どおりのように、ばらつきがうまく出てくるようなデータというのは実際得られる場合が少ないのです。それで、例えば前回のお話しのように、自排局のようなところ、一般局のようなところ、夏と冬と四つのデータがあって、それぞれ一つずつがすべてこの評価基準に満足しないと不合格ですよというお話があったと思います。それで、例えば一般局で低濃度で濃度のばらつきが少ない場合に、今ペンディングとなっていますけれども、評価基準を満足して、なおかつ自排局で高濃度でばらつきの多い場合にも、そういうものが一つの基準で決めてしまうと実際のデータでの評価が難しくなってくるんじゃないかなという懸念があります。今、評価手法や基準をいろいろ検討いただく上でも、そういった場合のクラス分けというか、理想的なデータの範囲やばらつきが得られない場合の対応とか、多くのケースを考慮したものを考えていければなというふうに考えます。

【坂本委員長】 ありがとうございました。そのほか、ございますでしょうか。もし、よろしければ先ほど田邊委員からご提案いただきましたけれども、田邊委員に中心になっていただいて、関係する先生でご協力いただける方、それから、もう一つは統計の専門の先生等に加わっていただいて、今、委員からいただいたような作業をした結果を次回お示しして、この部分については議論をするという形で、今日のところではここはペンディングということにさせていただければと思いますが、そういうことでよろしいでしょうか。ありがとうございました。
 それでは、続きまして、今議題2でこの部分だけ切り離して幾つか問題が生じたために取り扱いましたけれども、それ以外の部分につきまして、ご質問、ご意見等いただければと思います。お願いいたします。

【溝畑委員】 今までの自動機のテストの場合、光散乱計みたいなものを単独で使ったものないですよね。今までやった測定機の中には。

【西村大気環境課長補佐】 ございません。光散乱とβ線を組み合わせた方式はありましたけれども、光散乱単独というのはございませんでした。

【溝畑委員】 ですよね。そうすると、今、書いてあるようなことですと、それも出てくる可能性あるということ。余り想定していなかったので、ひょっとしたらそれが出てくる可能性あるなと思って。感度が光散乱の場合はいいので、それが出てくるとすれば、今書いてあるような、いわゆる試験方法でいいのかなという、ちょっと疑問があるんですけれども。特に光散乱の場合は粒径依存性が強いのと、それから、霧みたいなものが入ってくると非常に高濃度のカウントになって、昔のSPMの測定のときに異常値で消えていたのは大体そういうようなものを吸い込んだとか、そういうことを聞いたことがあるんですけれども。ですと、さっき三笠委員がおっしゃったように、ここに書かれたような試験だけで性能をきちっと担保できるのかなという、ちょっと疑問があるんですけれども。

【坂本委員長】 ありがとうございます。今の点につきましては、現在ある装置がいわゆるTEOM、β線、それから、β線で補正しながら光散乱を用いる方法、そういったことを想定して評価方法を考えてきたのかなというふうに思います。そういう意味で、例えばこの後、評価方法を田邊委員を中心になってお考えいただくときに、例えば光散乱法なり何か新たなそういう原理に基づく方法が入ってきた場合には別途何々するとか、ちょっと別のことも同時に考えられるようなものをつけておくかどうか、そういったところも含めて検討をさせていただければと。なぜかと申しますと、全体としてはなるべく新たな装置が開発される方向を制限しない方が、今後より効率的で安価な装置が普及することを考えた場合にはいいだろうというような考えが全体としては入っていますので、ちょっとそこについてはこの後のところの調べた結果も含めたところにゆだねさせていただければ、今日のところはですね、いただければと思いますが、いかがでしょうか。
 まだ、今後低濃度になればなるほどより感度の高い方法が求められる、その一方では、光散乱というものは直接質量を測るものではなくて、あくまで相関法であって、今、溝畑委員がお話になったように粒径依存性、それから、その中の物質そのものにも少し依存する部分が、存在状態ですね、ありますので、かなり今までのTEOMとかβ線とかそういったところは違うところが見られますので、ここについて多分すぐどうしなさいという形にはなかなか結論的なものは出しにくい部分ではあろうかと思います。そういう取り扱いでこの点はよろしいでしょうか。
 それでは、今の点はそういう形にさせていただきます。どうぞ、そのほか。

【小林委員】 実は、これ標準測定法にも絡んでくるんですが、もう一度私、見直していて気になったのは、実は流速なんですが、流速に関する規定、吸引流量についてどうだというんですが、測定機そのもの、それから、また、アメリカのFRMでは16.67というような数字が出てくるんですが、それから、また、実際の測定をされているところでは16.7とかというのを使われているんですが、実際の測定法の中にこういう表記がないんですよね。これ、要らないのかなというのがちょっと気になります。吸引流量はこれをもって吸引流量とするという規定だけが書いてあって、実際に吸引流量を何ぼにするというのが何も書いていないんですよね。例えばフィルタの大きさ、大体決まっていると思うんですが、フィルタの表面積の単位表面積あたりの通過流量をある程度決めないといけないんじゃないかなと。これ、どこにも、よく読んでいるとないんです。それが1点。
 それから、もう一つは、実際に自動測定機を使われた場合に、これも光散乱で今度は流速が物すごく測定値に影響が出てくると思うんですよね。自動測定機の場合、じゃあ、その流速をメーカーがどう設定したのか、その設定した理由は何なのかというのをきちっとメーカー側から説明を受けて、それに基づいて認めるというようなシステムをしないと、流速が変わってしまうと測定誤差も全然違ってしまうと思うんですが、これについても実は自動測定のところで余りそれについて触れられていなくて、もういわゆる16.7とかというのが当たり前のように書かれておるんですが、この辺はいかがなんでしょうか。

【坂本委員長】 事務局の方からまず回答をお願いします。

【西村大気環境課長補佐】 16.7と言いますのは、分粒性能に大きく関係しておりますので、標準法の方には分粒装置の性能に従うとだけ書いてありますが、もう少し文章を考えまして、吸引流量は実流量にするということだけですので、そのあたりに資料1の2ページの下の方あたりに盛り込みたいと考えております。自動測定法につきましても、分粒装置の部分は構造としましては同じでございますので、場所を見つけまして、きちっとそういった明記をしたいと思います。
 あと、流速につきましては、線速度との関係は、どういったときにどういう条件で各メーカーさんの自動測定機の方はどういうふうになっているか、もう少し調べてから判断させていただきたいと思います。

【三笠委員】 多分、流速についてはフィルタの面積というか、分級機の性能を満たすために流量が決まっていますので、面積で規定してもいいのではないかなという気がいたします。そういう意味でもある程度の面積というか、大きさを決めておけばいいのかなと思います。
 それと、自動測定機の方はあくまでもFRMとの等価性を見るということが入っているので、全体として総合性能で見てしまえばいいという考え方もあるのかなと思います。その場合は、余り細かく自動測定機の方には書かなくてもいいのかなというような気もいたします。もちろん分級性能そのものを同じように定めておくというのもあるし、書いてもいいのは確かだと思います。

【坂本委員長】 ありがとうございました。FRMというか、フィルタで測定をする方になりますと、その16.7というのを明確に書く形になろうかと思いますが、自動測定機の方の場合ですと、今おっしゃられたような形で、例えば16.7を引いて一部分けてやるようなケースもあるでしょうし、それから、別の形で分粒装置の条件を満たすような形で設計をされる場合もあろうかと思いますので、それを考慮した上での表現をさせていただくことになろうかと思います。

【溝畑委員】 面速度と線速度については、この資料1の[4]の有効吸引面積がフィルタ全面積の7割以上を確保されるというところで、一応間接的ではありますけれども、書いてあるので、それだけは一応確保されるということだと理解していたんですけれども。

【坂本委員長】 47mmΦのフィルタを使って7割使って、そして、線速度から考えると、これは16.幾つぐらいのところになるという数字、もともとそういうことから有効面積がどのくらいでなければならないということも計算をした結果が出てございますので、ただし、そうはいっても明確に16.幾つというのが書いてあった方がよりわかりやすいかと思いますので。

【指宿委員】 今ちょっと分級関係の方の話が大分出ているので、それに関連するんですけれども、この資料の2の2ページに点検及び校正方法という欄があって、非常に簡単に書かれているんですよね。ここは各測定原理というふうに書いてあって、この測定原理というのはβ線だ、光散乱だという方なんですけれども、基本的にやっぱり分級装置がきちっと働いているかというところをやっぱり点検校正するというのは重要だと思うんですよね。その部分をやはりここのところに少し書き出した方がいいんじゃないかなというふうに思ったんですが、FRMというか、あちらの方ではこの分級装置のチェックというのは頻度はどれぐらいを求めているんですか。そういうものを参考にして、ここに書いていったらどうかなというふうに思ったんですけれども。

【坂本委員長】 今の指宿委員のお話は、資料の2の(2)に分粒装置の特性とは書いてあるけれども、それについてのどういった形で試験をするか、試験頻度とか、そういったことですか。

【西村大気環境課長補佐】 FRMの方は流量校正につきましては、年1回以上校正されていることと、こういうことになっております。

【指宿委員】 恐らく、このFRMと自動計測器と比較して、ちゃんと入っているかどうかということをするわけです。何か差がうんと出たときに、それの原因を調べていかなきゃいけないということになって、そのときに例えば流量の変動が大きいというのもあるでしょうし、一方でもっと基本的に分級装置の方の性能が何らかの変化を受けていて、その結果として二つのFRMと計測器の方で違いが出てきているというようなこと、そういうことを調べるという点で、その分級装置自身について何かチェックをするという決めがあるのかどうかということなんですが。やろうとするとやはり標準粒子を使って分級性能をチェックするということが必要になると思うんですけれども、そういうことも全く書かないでいいのかどうかということなんですが。

【坂本委員長】 校正については標準粒子でやるというのは非常に困難があるために、実際には大気の粒子を使ってやると。それから、もう一つ、自動測定法と標準測定法のところの比較については、標準測定法で粒径のカット、流速が維持されればそこで保証されているというような考え方で、今の部分は自動測定機の校正が書いてあるわけですね。校正をする場合に、標準測定機と自動測定機のいわゆる第二次標準みたいなものを自動測定機でつくって、そして、その自動測定機と別の自動測定機とをチェックすれば現実的な対応ができるように、そういった仕組みが校正のところでは提案されて書いてあったと思います。

【西川委員】 今のご質問に関連して少し意地悪くといいますか、分粒特性が2.5±0.2というのを確保されるという分級性能の話が分球装置の特性項目に書いてあります。50%分粒径2.5±0.2という部分だけを取り出しますと、その吸引流量もひょっとしたら2.3〜2.7の50%分粒径を確保できるくらいの甘い流量コントロールでもいいのかという、ちょっと横にらみ的な聞き方です。吸引流量を規定すれば、分流特性の許容誤差のみということがはっきりする。
 それと、もう1点、別の観点から吸引流量の話が今出ていますが、実流量制御、実流量表示とございますが、実流量はこの自動測定機械をほとんど局舎の中で設置される装置だと思います。そうすると、実流量の制御をするには、気圧と外気温によって制御することになると思いますが、流量を制御するマスフロー自身は機械本体の中にあって、そして、気圧と外気温の測定というのは本体とは別の離れた屋外の大気を計測するようにするのか、あるいはその装置の中に引き込んだ後の空気で制御するかが問題となります。後者だと外気の実流量とはならないので、屋外設置のフィルタ法との比較が難しくなる。どういうふうにこのあたりを判断するのか、ちょっとお聞きしたかったんです。

【坂本委員長】 関連してこれは自動測定機に詳しい三笠委員の方から発言いただけるかと思います。

【三笠委員】 今の一番単純なものだけ答えさせていただきますけれども、自動測定機の場合、実流量をどういうふうに制御するかというところ、それは今西川先生がおっしゃったように、要は分級機があるところの温度、圧力を測って、そのときの値で標準流量として幾らにコントロールすれば、コントロールしたい実流量になるかというのを計算して、その計算値で制御しております。温度と圧力の測定は基本的に分級機が置いてある場所となります。

【坂本委員長】 事務局、何か。

【西村大気環境課長補佐】 当然採取管から引っ張ってきていますので、外気温というよりか、実流量の目的は先ほど言ったように、出ていますけれども、16.7にするためですので、入ってくる空気の温度というような認識でおります。

【岩崎委員】 一つ教えていただきたいのですけれども、自動測定機の設置場所に関してです。外気との相対湿度の変化への対応というのは2ページの(8)に除湿装置を含めて書かれていますけれども、設置場所の温度に関しては書かれていません。自動測定機の方は、例えば0℃から40℃までは十分対応できるので、温度を設定をしておく必要はないということで、ここでは記載されていないということですか。多分、常時測定局に置かれるなり、自動測定機の場合には建屋に置かれるわけですけれども、その中の温度変化、通常の10℃から30℃なり、その辺では全然、一応問題はないと、測定機自身にそういうような制御がついているというふうにみてよいんですか。

【西村大気環境課長補佐】 そういう判断をしておりますけれども。

【坂本委員長】 今の点、三笠委員、よろしいでしょうか。

【三笠委員】 自動測定機が測定局舎内に置かれるか、置かれないかという問題はその測定局の持っておられるところの状況によって変わってくると思います。少なくとも川崎で実験したものはすべて屋上に置いて、外に自動測定機を置いて実験をしておりました。ただ、自動測定機はもちろんケースというか、雨とかその辺をよける、そういうケースはもちろんありますけれども、そういう測定局舎内には置かなかったです。

【小林委員】 今、言われているけれども、現実はどうなんですか。

【森委員】 局舎の中ですね。

【小林委員】 中でしょう。SOX、NOX全部置いてあるわけで、そこへ並べて置かれると思うんですよね。それで、パイプ引っ張っていくと思うんですよね。だから、そういう意味の前提で物を考えないと、いわゆる今テストでやられている屋外に置いてという、これを前提で物を考えるのは、ちょっとどうかなという気がするんですね。

【西村大気環境課長補佐】 2.5の場合、導入途中でロスを少なくするために、直線とするとか、長さは1.5メートル以内とするとか、別の規定がございますので、本来は屋外に単独設置することが望ましいと思います。自動測定機につきましても。ただ、いろんな制約条件がありまして、屋内においてほかの機械と並べるということはやむなくといいますか、そういった形で置かれていく形になるのかなというふうに考えておりますけれども。

【森委員】 後で説明があるかと思いますけれども、環境基準の概要が昨日ご提案があって、測定法も作業を急がれていることかと思いますけれども、現実、自治体の方で常時監視始めたときの精度管理というのがやっぱり心配ですよね。それで、前回の会議でEPAで認定された機械のデータを見せていただいたんですけれども、認定されたのにもかかわらず、川崎におかれてはちょっとげたをはいたようなデータなんかを見せていただいて、この検討会で十分詰めたとしても実際その現場に置いたときにいろんな問題が出てくるんじゃないかなというふうに思うんですね。ご提案したいのは、参考資料の2の9ページのところにあるんですけれども、校正方法の下から3、4行目のところで、通常ですと機器の使用開始時と使用時に動的校正しなさいというのは、測定を隔離された機器であればこういう書き方だと思うんですけれども、何だかちょっとにPM2.5関してはいろいろ不確定な要因もあるようで、ちょっと心配だなというところがあって、ここのところの表現を当面定期的に動的校正をして、これ以降はこれに盛り込むのか、別途定めるのか、別途定めた方がいいのかなと思うんですけれども、動的校正をして等価であるかどうかをチェックした結果を当面環境省さんなのか、こういった委員会なのかよくわからないのですけれども、どこかで集約して、本当に現場で大丈夫なのかとか、新たな問題は出てきていないかというふうな、後追いのフォローをしつつ、この測定法自体に関しても3年後なのか、5年後なのかよくわからないのですけれども、もう1回見直す、その間に技術の進歩だとか、日本の気候に特徴のあるそのような問題が出てくるかもしれず、ちょっとそういうフォローの体制が必要なのかなと思いながら聞かせていただいておりましたが、いかがでしょうか。

【坂本委員長】 今の点は自動測定機が決められて、実際に運用された後、いかにどういう精度を当初の予定どおりのものを維持して、そして、維持されていることの保証がわかるようなものとして今の校正の数値なり、そういったものが継続的にどこかに整理されている状況を必要とするのではないか、そういうご提案かと思います。これについては精度管理の方のところでやはり今のような点を考慮した上で検討をしていくということになろうかと思いますが、事務局の方から現時点で何かあればお願いします。

【早水大気環境課長】 今、ご指摘のように、確かにほかのものと違いまして、これは日本では新たにということになりますので、確かにこの決めたやり方できちっと、ずっと運用できるかというところは、確かにそういうご懸念はあろうかと思います。校正につきましても通常常時監視マニュアルの中に入れていくということで、通常のやり方で書いてありますけれども、当面のお話について別途考慮した方がいいんじゃないかというご指摘が今あったところでございますので、一応そのあたり、今のご懸念を踏まえて何らかの形でこの報告書の中に盛り込むか、常時監視マニュアルの方だけに書くのか、あるいはちょっと基本的な考え方だけでもこの報告書の中の自動測定法の考え方の中に入れていった方がいいのかというのは、次回までに検討をさせていただきたいと思います。ご指摘の点は十分理解いたします。

【坂本委員長】 ありがとうございました。どうぞ、そのほか、ご指摘、ご意見ございましたらお願いいたします。

(なし)

【坂本委員長】 もし、よろしいようでしたら、申し上げたいと思いますが、まず、本日の会議でペンディングという形で申し上げたところにつきましては田邊委員を中心になって検討をしていただいた結果を皆様方にご提示して、次回のところでご議論をいただきたいと思います。
 それから、もう一つ、重要なところとして、標準測定法と自動測定法との関係のところで、校正方法、単純に自動測定法が標準測定法であるFRMと秤量値が一致すればいいのか、それから、もう一つは、分級特性の部分についてどう考えるか。ここについてきちんと今の形では必ずしも、もし、分級特性を見るのであれば、校正粒子をかなり粒径別に考えたものでやるとか、幾つか、それから、場合によっては先ほど私が申し上げましたけれども、標準測定法に対して子機というか、動的校正法でやった非常に一致性をきちんと評価されたものを使って、それの次に今度は自動測定に使う孫機と言ったらいいんでしょうか、そういうような校正方法というのもあろうかと思いますので、この点について少しまだ検討が必要という部分かと思いますので、この点等につきまして、次回検討した結果を盛り込んだ形で皆様方にご審議をいただくということにさせていただければと思いますが、この議題の2はそういうことでよろしゅうございましょうか。

(異議なし)

【坂本委員長】 ありがとうございました。
 どうぞ。

【西川委員】 全体の中の話ではなくて、参考資料2のちょっと事務局にご確認いただきたいのは、8ページ、並行測定における有効データ数というところに、川崎のデータがございます。先ほどのご説明では機種DとGの有効率が悪くて、ほかのものはまあまあ高いんだという話でした。一方機種Eというのが、濃度が低いところの有効率が高くて、濃度の高い方で悪くなっている。機種Eも他と同じように2機種並行してやっているにも関わらず他と逆の傾向になったのは、場所が悪かったのか、機種Eというものは本来こういう性能のものなのか、ちょっとご確認願えればありがたい。

【坂本委員長】 もし、今、情報がわかればということで。

【西村大気環境課長補佐】 まず、悪かった二つにつきましては、一つは1個の機種の1例の方がどうしても故障がちで、なかなか正しい値が出なかったというのが原因というふうに聞いております。Gの方は、ちょっと設置場所の問題とかがあったというようなことを聞いております。一方、Eが逆転しているというのは、現段階におきましては逆転と言っても緩やかな傾斜ですけれども、ほかの機種と違って違う挙動を示したことにつきましては、現段階ではちょっと原因につきましてはわからないということですので、もうちょっと詳細データを見てみたいと思います。

【坂本委員長】 今の点につきましては、今、事務局からお話がありましたように、具体的に測定をした場所等々、幾つかのものにつきましてはこの後また調べた結果で報告をさせていただくということにさせていただきたいと思います。
 それでは、議題の2の関係でございますけれども、先ほど申し上げましたように、ペンディングのところ、それから、もう一つは校正方法のところ、分級特性のところですね、こういったところにつきまして、さらに検討をした結果を次回報告をしつつ、この測定方法専門委員会の報告書案をまとめさせていただくようにしたいと思いますので、事務局の方ではそういった形で作業を進めていただきたいというふうに思います。
 また、委員の方々には、先ほど田邊委員が中心になってということでは申し上げましたけれども、ほかの委員の方々の経験、知識も使わないとできませんので、そういった点についてもご協力をいただきたいということと、最終的には現実的ないろいろ理論的なことでやって、考えた後、現実的な判断をするということもあろうと思いますので、その点も含めてご理解をいただければというふうに思います。
 なお、今回、先ほど申し上げました報告に盛り込むところでございますけれども、測定法に関する将来的な検討課題についても、少しコメントをしておいた方がいいのではないだろうかというふうに思います。これまでの議論や検討会報告書を踏まえますと、先ほど森委員、それから、ほかの先生方からもいろいろ出てまいりましたけれども、精度管理全体のあり方を含めた自動測定法の信頼性の確保、それから、モニタリングを実際にやっていく場合に局舎の問題とか、いろいろございました。そういった留意すべき点、それから、さらには現在の測定装置以外に、より効率的で安価な測定方法、例えば簡易測定方法と言っていいかどうか、名称の呼び方は別でございますが、そういったものが出てくる可能性もございますので、そういったものが開発されればより望ましい点もあろうかと思いますので、そういった点についても少しコメントを書き込むような形で報告書をまとめたいというふうに思いますが、各委員の方々から、例えばこんなことを考えてはどうかという点がございましたら、事務局の方に連絡をいただき、そういったものを事務局と検討した形で報告書の中に入れられるものは考えていきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。
 それでは、続きまして、きょうの議題3、その他でございますが、事務局の方から何かありましたらお願いいたします。

【早水大気環境課長】 きょうは長時間にわたりまして、ご審議いただきましてありがとうございました。いつもと同じでございますけれども、今日の議事要旨、それから、会議録につきましては各委員にご確認をいただいた上で公開することとさせていただきます。
 また、次回の専門委員会の日程でございますけれども、既にご連絡しておりますが、6月16日火曜日の2時からということで、終了時間はちょっと検討いたしますが、一応今のところ4時半という予定にしておりますけれども、開始は2時からということで、この虎ノ門パストラルの、次回は新館1階の鳳凰の間というところで開催をする予定でございます。
 なお、本日参考までにお配りした前回会議録、それから、検討会報告書の冊子でございますけれども、それはもしご不要ということであれば、既にお配りしたもの、あるいは今後お送りするものでございますので、机上に残しておいていただいても結構でございます。
 以上でございます。

【坂本委員長】 ありがとうございました。今日も委員の皆様方からいろいろなご意見をいただきましたけれども、特に粒子状物質というのはガス状物質の単一成分とは異なりまして、非常に測定方法については幾つかの測定をしている間に変わるような要素等々ございまして、かなり難しいものであるということがまた再認識された次第でございますけれども、先ほどのお話のように、大変ご苦労をおかけしますが、田邊委員にはよろしくご検討をいただき、そして、それを踏まえて検討した結果、それから、さらにはその上で現実的な判断等々も加えて最終的な報告書案をご提示申し上げ、皆様方からのご議論をいただき、今、日程の紹介がございました6月16日には最終的な報告書案をまとめさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。
 本日の会議はこれにて終了したいと思いますが、委員の先生方、何か特にございますでしょうか。よろしゅうございましょうか。

(なし)

【坂本委員長】 それでは、今日はこれにて終わりにしたいと思います。どうもご協力ありがとうございました。