本文へジャンプ

■議事録一覧■

中央環境審議会大気環境部会
自動車排出ガス総合対策小委員会(第13回)
議事録


1.日時

平成18年10月18日(水)10:00〜11:58

2.場所

三番町共用会議所第2〜第4会議室

3.出席者
(委員長) 大聖 泰弘
(委員長代理) 坂本 和彦
(委員) 浅野 直人 太田 勝敏 尾島 俊雄
河野 通方 猿田 勝美 中田 信哉
横山 長之
(環境省) 竹本水・大気環境局長
寺田大臣官房審議官
矢作環境管理技術室室長
金丸自動車環境対策課長
岡部総務課長
4.議題
(1)平成17年度大気汚染状況について
(2)平成22年度大気環境シミュレーション結果等について
(3)その他
5.配付資料
資料1 自動車排出ガス総合対策小委員会委員名簿
資料2 中央環境審議会大気環境部会自動車排出ガス総合対策小委員会(第12回)議事要旨(案)
資料3 中央環境審議会大気環境部会自動車排出ガス総合対策小委員会第12回議事録案(委員限り)
資料4 平成17年度大気汚染状況について
資料5 大気環境シミュレーションの試算結果(窒素酸化物)について
資料6 対策の方向性について
資料7 e−運行管理について
6.議事

【金丸課長】 それでは、先生方おそろいでございます。定刻となりましたので、ただいまから第13回の自動車排出ガス総合対策小委員会を開催いたします。
 まず最初に、お手元の配付資料をご確認いただきたいと存じます。資料1、自動車排出ガス総合対策小委員会委員名簿。資料2、中央環境審議会大気環境部会自動車排出ガス総合対策小委員会(第12回)議事要旨(案)。資料3、中央環境審議会大気環境部会自動車排出ガス総合対策小委員会第12回議事録案(委員限り)。資料4、平成17年度大気汚染状況について。資料5、平成22年度大気環境シミュレーションの試算結果について。資料6、対策の方向性について。資料7、e−運行管理についてでございます。
 また、委員の皆様方には、本委員会で毎回ご参照いただきます資料集、中間報告及び第8回からの配付資料のファイルをお手元にお配りしております。この場でご参考用にごらんいただき、資料そのものは事務局にて管理させていただきますので、よろしくお願い申し上げます。万一資料の不足がございましたら、事務局にお申し付けください。よろしゅうございますでしょうか。
 それでは、冒頭のカメラ撮りはここまでとさせていただきます。
 では、これ以降の議事進行につきましては、大聖委員長にお願いいたしたいと存じます。

【大聖委員長】 皆さん、おはようございます。それでは、まず議事に入る前に、前回の小委員会の議事要旨について、事務局の方からご説明願いたいと思います。

【長谷課長補佐】 お手元の資料2の第12回議事要旨をごらんください。
 日時、平成18年8月31日木曜日、10時から12時。場所、中央合同庁舎5号館22階環境省第1会議室。
 議題、(1)流入車対策について。(2)その他。
 議事、会議は公開で行われた。議題(1)について、資料5、6を用いて事務局より説明を行い、質疑応答が行われた。その後、議題(2)について、資料7、8を用いて事務局より説明を行い、質疑応答が行われた。
 以上でございます。
 これでよろしければ、速やかにホームページに掲載させていただきます。また、第12回の議事録案を資料3として委員限りでお配りさせていただいておりますので、ご確認いただきまして、ご指摘などございましたら、10月25日をめどに事務局あてにご連絡いただきたいと存じます。ご確認後に公開させていただきます。

【大聖委員長】 それでは、議事要旨について、よろしゅうございましょうか。
(異議なし)

【大聖委員長】 はい。それでは、異議なしということで、進めさせていただきたいと思います。
 それでは、早々議事の進行に入りますけれども、本日の議事としましては3つございまして、1つ目は平成17年度の大気汚染状況、これが最近発表になりましたので、それに関してご説明願います。次に2点目としまして、平成22年度の大気環境シミュレーション結果について、ご説明願います。最後に3点目ですけれども、これまでの議論いただいたものを踏まえまして、シミュレーションの結果などを参考にしながら、今後とるべき対策の方向性について、いま一度ご議論願いたいと思っております。
 それでは、まず始めに、平成17年度の大気汚染状況について、事務局の方からご報告お願いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

【金丸課長】 それでは、資料4に沿いましてご説明申し上げます。
 資料4は、この13日に発表いたしました「平成17年度大気汚染状況について」でございます。大気汚染防止法第22条に基づきまして、都道府県は、大気の汚染の状況を常時監視して、その結果を環境大臣に報告することとなっております。
 環境省では、その結果をとりまとめ毎年度公表しているところでございまして、平成17年度の大気汚染状況の概要等は次のとおりということでございます。
 まず1で、二酸化窒素(NO2)については、一般局では近年ほとんど全ての測定局で環境基準を達成し、自排局でも91.3%の達成率となっており、4年連続して改善の傾向にあるということでございます。
 2枚めくっていただきまして、資料5ページでございます。二酸化窒素(NO2)の方でございます。この表1−1にございますように、平成17年度一般環境大気測定局達成率99.9%、自動車排出ガス測定局達成率91.3%ということで、近年改善の傾向ということでございます。
 その次のページでございますが、二酸化窒素の環境基準達成局の分布でございます。黒い部分が非達成局ありということでございます。
 その次の右のページでございますが、一般環境大気測定局の年平均値の推移でございます。それから、下の表が自動車排出ガス測定局の年平均値の推移ということで、年平均値においても減少しているということでございます。
 それから、その次のページは、自動車NOx・PM法の対策地域における状況でございます。これにつきましても、環境基準達成局が一般局で447局、自排局で189局ということで、一般局ではほとんどすべての有効測定局で環境基準を達成して、自排局では平成16年度と比較して4.0ポイント改善しているということでございます。この下の図1−4のグラフでございます。
 また、対策地域内で過去10年間継続して測定を行っている583の測定局における年平均値は、一般局ではほぼ横ばい、自排局では緩やかな改善傾向にあるということでございます。これが下の図1−5の図でございまして、着実に濃度が低下しているということでございます。
 資料4の最初のページに戻っていただきまして、浮遊粒子状物質(SPM)につきましては、平成16年度に比べ、環境基準達成率がやや低下したものの、一般局では96.4%、自排局では93.7%となっております。
 これにつきましては、先ほどの続きのページで、9ページにございます。SPMの全国の状況でございますが、表2−1でございます。17年度で一般環境大気測定局達成率96.4%、自動車排出ガス測定局は93.7%ということで、近年改善の傾向ということでございます。
 その下の図2−2の折れグラフでございますが、これは環境基準を超える日が2日以上連続することにより非達成となった測定局の割合でございますが、平成13年度、14年度が多いということでございます。
 それから、その次の10ページでございますが、浮遊粒子状物質の環境基準達成局の全国的な分布が載っております。
 それから、11ページは、浮遊粒子状物質の年平均値の推移でございまして、年平均値が低下傾向にあるということでございます。
 それから、その次の12ページは、自動車NOx・PM法の対策地域の状況でございます。これにつきましては、環境基準達成局が一般局で96.0%、自排局では194局で92.8%の達成率となっておりまして、平成16年度と比較いたしまして、一般局では3.1ポイント、自排局では3.3ポイント低下ということでございました。
 平成17年度は環境基準を超える日が2日以上連続することにより非達成となった測定局が増加しているというのが、この図2−6でございます。
 それから、対策地域内で過去10年間継続して測定を行っている526の測定局における年平均値は、近年緩やかな改善傾向にあるというのが図2−7でございます。
 それから、また資料4の最初のページに戻りまして、しかしながら、NO2、SPMとも大都市圏を中心に局地的には依然として達成率が不十分な地域があるということでございます。
 光化学オキシダントにつきましては、環境基準達成率が依然として極めて低い状況となっているということですが、注意報等発令日数は、平成16年度よりわずかに減少したということでございます。
 これについては、13ページの光化学オキシダントの方でございますが、下の図3−1を見ていただきますと、環境基準達成率は17年度0.3%という状況でございますが、その次の14ページでは、光化学オキシダントの昼間の日の最高1時間値の年平均値の推移、そして下の図3−3では光化学オキシダント濃度レベル別の測定時間割合の推移といったことでございます。
 それから、その次の15ページの注意報等発令日数の推移ということで、17年度は注意報等発令日数が減少しているということでございます。
 それから、その下の注意報レベルの濃度が出現した日数の分布でございますが、出現日数が10日以上の測定局が黒丸ということでございます。
 それから、16ページは、関東地域、関西地域のそれぞれの図でございます。
 それから、非メタン炭化水素につきましては、一般局では横ばい、自排局では緩やかな改善傾向ということでございます。
 それから、その次の18ページでございますが、二酸化硫黄でございます。この二酸化硫黄につきましては、環境基準達成率が一般局で99.7%、自排局で100%と、良好な状態が続いているということでございます。環境基準非達成につきましては、ほとんど自然要因ということと考えられております。
 それから、19ページ、一酸化炭素(CO)でございます。これにつきましては、すべての測定局で環境基準を達成し、近年良好な状況が続いており、年平均値は昭和40年、50年代に比べて著しく改善し、近年は一般局でほぼ横ばい、自排局では漸減傾向ということでございます。
 以上でございますが、また資料4の最初のページに戻っていきまして、環境省といたしましては、大気汚染に係る環境基準達成に向けまして、工場・事業場の排出ガス対策、自動車排出ガス対策、低公害車の普及等を引き続き総合的に推進することとしておりますが、とりわけ、大都市圏における自動車NOx・PM法に基づく対策の一層の充実を図るとともに、揮発性有機化合物(VOC)対策を積極的に推進してまいりたいということでございます。
 以上でございます。

【大聖委員長】 ご説明ありがとうございました。
 それでは、ただいまの大気汚染状況のご説明に対して、何かご質問なりご意見があればお伺いします。いかがでしょうか。

【横山委員】 簡単な質問なんですけれど、平成16年度に比べて17年度が若干NO2濃度なんかが上がっていますけれども、これは気象の要因、つまり平均風速が16年度より17年度の方が高かったという結果なんでしょうか。調べてあったら教えていただけたらありがたいと思います。

【松本大気環境課課長補佐】 大気環境課でございます。一般局のことだと思いますが、環境基準が16年度は100%達成だったのが、17年度は99.9%で、非達成局が1局という結果でした。これは15年度と一緒ですが、東京の晴海が非達成となったものです。資料で言うと24ページ、25ページにNO2の上位測定局の表が出ていますが、中央区晴海が超えたために100%ではなくなったものです。一般局の方が若干下がってしまったということでございますが、自排局の方は改善傾向にございます。

【大聖委員長】 風が吹くと濃度が下がるんですが、それとの関連はどうなんでしょうか。【松本大気環境課課長補佐】 同じく24ページを見ていただくとわかると思いますが、参考で16年度分もつけているのですが、この98%値の上位測定局は基準値に極めて近く、(晴海のように)超えたり超えなかった都市がでるのかと思います。

【大聖委員長】 そうですね。ギリギリのところですね。

【松本大気環境課課長補佐】 全般的には、逆に16年度の方が値が高いところが多かった傾向が見られるかと思います。

【大聖委員長】 わかりました。
 ほかにはよろしいでしょうか。
 これはウェブ上に同じ内容のものが公開されているようですので、ごらんいただければと思います。
 ちょっと気がついたんですけれど、17ページですが、非メタン炭化水素というのが参考であるんですけれど、これは英語がちょっと間違っていますので。「Non−Methane」ですから、Methanの次に「e」が入りまして、Non−Methaneはハイフンでつなぐんですね。それから、「hydrocarbons」というのは一つの言葉になっていまして、carbon「s」で、英語ではSをつけます。総称的にいうものです。細かいことで恐縮です。
 はい、どうぞ。

【猿田委員】 この資料12ページで、粒子状物質のところで2日連続非達成がありましたけれども、その根拠は何か調べてあるんでしょうか。まあ恐らく気象条件だろうと思うんですけれど。

【松本大気環境課課長補佐】 一般的なお話をさせていただきたいと思いますが、一つには、よく黄砂の関係はどうだということで、35ページに黄砂の観測とSPMの関係、若干16年度に比べて、17年度の方が黄砂の延べ観測日数が増えていまして、その傾向を受けて若干右上がりになっているかなという傾向が読み取れると思います。
 それから、先生がおっしゃっていたように、やはり大気、天候といいますか風の弱い日が続いた、特に13、14年度の値が極めて悪く、その時に調査した結果では、やはり黄砂の2日連続ということと、それから風の弱い日が続いたということによって悪くなったという傾向がございました。33ページでございますが、今回17年度について、NOx・PM法対象地域、左側が一般局で、首都圏、それから愛知・三重圏、大阪・兵庫圏ということで、首都圏は一般局が全局達成、自排局が3局非達成。それから愛知・三重圏地域は一般局が15局非達成、自排局が8局非達成。それから大阪・兵庫圏は一般局が3局非達成で、自排局が4局非達成。そのような結果になっております。

【猿田委員】 はい、ありがとうございます。

【河野委員】 今の黄砂の問題って、前から随分気にはしていたんですが、黄砂であるかないかというのがわかれば、その異常なデータというか、そういうデータについては黄砂の影響であるということをきちっと書いた方がよろしいのではないかと思うんです。黄砂であるかどうかという確証が得られているのかどうか、あらためてお伺いしたいと思います。いかがでしょうか。

【松本大気環境課課長補佐】 確実にそれが黄砂だという形で完全に言い切れるような形にはなっておりません。それで一応観測状況とデータを比較をしているわけですが、必ずしも完全な分析ができている状態ではございません。

【河野委員】 やろうと思ってもできないとおっしゃっているんでしょうね。

【浅野委員】 粒子状物質というのは、内容が何であるかということを問わずに、物質の大きさだけで自動的にこれでカウントするようになっていますから、だからなかなか難しいということにならざるを得ないですね。ですから、本来この粒子状物質、こういう漠とした形で環境基準を決めて、これが括弧つき「公害の問題である」と論ずること自体もナンセンスだなと言えるわけですけれども、推計で考える以外にないんでしょうね。
 例えば30ページを見ますと、長崎市役所が自排局で非達成になっているわけですね。これなどは、どう考えても、あの長崎市役所前の地理条件をわかっている者からすると、自動車のせいであることは考えられないですね。これは明らかに黄砂の影響と言わざるを得ない。できることなら今後の方向としては粒子状物質の中身の分析をすることが、技術的に可能なら検討する必要があるだろうと思いますし、それからPM2.5の話もありますから、そういうようなことになってくると、なおさらこの辺はセンシティブになりますので、議論しなければいけないと思います。ただ、健康影響という点で見た場合には、自然由来であろうと人為起源であろうと問題がある物は問題があると言わざるを得ない。今、水の方でも同じような議論をやっていますから、そこをどう整理するかというのは、もう一つ別の問題があるだろうと思います。

【坂本委員】 今お話があった関係につきましては、非常に測定局が密に配置されているところであれば、非常にたくさんのところが同時に上がるという形と、それからもう一つは気象監視所の目視、ただしこれも気象監視所の目視でやっているということで、実は先生がおっしゃられるように物質的なものの特定をしないと最終的にはできない。で、物質的な特定をするか、もしくは粒径別に測定をしておいて、より確からしさを上げると、そういった方法は、粒径でしたら自動測定が容易にできますので、可能性はあるのかなというふうに思います。

【大聖委員長】 どうもありがとうございました。それから、オーガニックカーボンとエレメンタリーカーボンに分けたりというのは、あるところではやっていると思うんですけれど、全体としてはない。あとは黄砂にも何かいろいろ有害物質がくっついて一緒に飛んでくるということもありますので、本来ですとそういう成分分析をもう少し詳細に将来やっていただくと、今のいろいろなご議論ははっきりしてくるのではないかなと思います。
 いかがでしょうか。
 はい、どうぞ。

【尾島委員】 年度別の濃度基準が出ているんですけれども、あるいは濃度が出ているんですけれども、これ、総排出量というのは都道府県別にデータがあるのでしょうか。例えば年度別に総排出量の算定をしたデータというのはありますか。その総排出量と濃度の関係みたいなもの、それがわかれば、気象の影響、風の影響かどうかということがわかるような気がするんですけれども、いかがでしょう。

【山本課長補佐】 自動車NOx・PM法対象地域の8都府県につきましては、毎年NOxとPMの排出量について進行管理しており、毎年度排出量の算定をして着実にNOxが減っているか把握しているところでございます。ただ、全国での排出量につきましては、なかなか毎年度管理するということが困難であるので、把握をしているということはございません。

【大聖委員長】 先生がおっしゃるのは、特定地域での排出量と年平均との相関はどうかという意味です。全国でなくても、まあ十分環境のいいところはちょっと置いておいて。

【尾島委員】 気象監視所の、そこの県だけでもということですね。

【山本課長補佐】 大きな傾向としては、自動車NOx・PM法の対策地域は車種規制を行ってございますので、着実に自動車の代替が行われて、NOxの排出量が減ってきてございますので、年平均値の方も、着実に減ってきているという状況でございます。そういった中で若干風速等によりまして、風速が強ければ濃度が低目になり、風速が弱い数日間がございますとNO2の98%値としては高い値が出るといったようなことで、環境基準に若干影響が出てきているというような状況でございます。この数年間、濃度、排出量とも改善傾向が進んでいるという状況にあると、各県から報告を受けておるところでございます。

【河野委員】 今の総量とNOxとかのお話だったんですが、このNOx・PM法という法律ができてから、こういうデータが出てきたときに、どうそれを解釈していくかというようなことについて、まずNOxについてはいろいろ今までご苦労されてきたのでいろいろ経験・歴史があるのですが、SPM等についてはまだ比較的最近目をつけるようになってきたというような感じもいたしておりまして、例えば、これは一つの案なんですけれども、NOxとSPMの濃度との間に何か相関関係があるのか、ほかのところにはどういう相関関係があるのかというようなデータも出していただけると。先ほどの黄砂のようなものは、SPMには関係するけれども、NOxには余り関係しないわけでありますので、そういう違いが割と出るかもしれないなと思うんですが。ほかにもいろいろ相互に分析という方法があるかもしれませんが、そこら辺はどうでしょうか。

【大聖委員長】 後でご説明願いますけれども、シミュレーションの方でも、まずきょうは窒素酸化物の試算を行っていただいております。それに加えてSPMの方の試算も進めていますので、その辺の傾向もちょっとごらんいただいてと思っております。
 それから、NOxは、やはり排出されてNOからNO2になるプロセスがありますのと、SPMの方は二次生成粒子がありますね。まあ車はほとんど一次粒子なんですけれども、そういった絡みもありますので、必ずしも一律には論じられない面があるということであります。
 はい、どうぞ。

【猿田委員】 今のお話は、主としてここで議論しようとしているところがNOx・PM法とか、非常に大気汚染のひどいところであれば、今の環境基準のNO2ということではなくて、NOxとPMという形で見ていけばいいんだと思います。それで、必ずしも全部が整理したデータという形にはなっていないかもしれないですけれども、NOx・PM法の制定前後、それから1都3県の運行規制だとか、そういったときの前後につきましては、比較的NOxとPMの関係が解析されていて、今までのいろいろな傾向から言われているように、NOxの減少よりPMの減少が先に来て、そしてまたNOxが下がってきていると、そういうような状況かと思います。そういう意味では、その関係を見ていくということは非常に有益だと思います。

【大聖委員長】 ありがとうございました。
 それでは、ちょっと時間も経過しておりますので、また後でお尋ねいただいても結構ですが、先へ進みたいと思います。
 本日の2点目の議事であります、平成22年度の大気環境シミュレーション結果について、ご議論いただきたいと思います。最初に事務局の方から結果についてご説明願います。

【金丸課長】 それでは、資料5に基づきましてご説明いたします。
 「大気環境シミュレーションの試算結果(窒素酸化物)について」ということでございます。シミュレーションの概要でございますが、平成22年度の大気汚染状況を予測するに当たりまして、「窒素酸化物総量規制マニュアル」に基づきまして、まず平成17年度を基準年度とします気象条件、大気汚染物質の排出状況、大気汚染状況などからシミュレーションモデルを構築いたしまして、その後、構築したシミュレーションモデルを用いまして、平成22年度の大気汚染物質の排出状況のもとで、常時監視測定局における平成
22年度の大気環境濃度の試算を行うというものでございます。
 現状濃度を再現するというのがございまして、まず「窒素酸化物総量規制マニュアル」に基づきまして、平成17年度を基準年度として、気象条件及び環境省が設定した発生源別排出量を基礎といたしまして、濃度予測モデルを作成し、測定局別実測濃度を再現いたしました。なお、排出量の設定に当たりまして用いました排出係数の設定方法等が、総量削減計画の排出量を算出するに当たって各都府県が用いたものとは異なることに留意する必要がございます。
 「(1)発生源別窒素酸化物排出量の設定」でございますが、基準年度について、自動車、工場・事業場、民生、船舶、航空機、建設機械類の発生源別窒素酸化物排出量を次のように設定したということでございます。
 自動車、幹線道路ネットワークについては、「平成17年度道路交通センサス」の「一般交通量調査」の対象道路を幹線道路ネットワークといたしました。
 走行量につきましては、幹線道路について、「平成17年度道路交通センサス」の「一般交通量調査」に基づきまして、道路区間別、時間別、車種別に設定をいたしました。細街路につきましては、関係8都府県の調査結果等からメッシュごとに時間別、車種別に設定をいたしました。
 排出係数につきましては、排出ガス規制車別排出原単位につきましては、環境省平成
16年度版原単位を用いました。
 次のページの排出ガス規制年別構成率につきましては、排出ガス規制車別の構成率は、平成17年度ナンバープレート調査結果を基礎資料として、8都府県別に設定をいたしました。
 重量車に係る等価慣性重量につきましては、車両重量に積載重量を加えたものとして、平成17年度ナンバープレート調査における「車両重量」「最大積載量」のデータから、対策地域内外別・道路種類別に設定をいたしました。積載率につきましては「平成16年度自動車輸送統計」を基礎資料として、地域別・車種別に設定いたしました。
 車種別排出係数につきましては、上記[1]の排出ガス規制車別排出原単位に、重量車にありましては[3]の等価慣性重量を乗じ、それを[2]の排出ガス規制車別構成率で加重平均するということで、車種別排出係数を設定いたしました。
 旅行速度につきましては、幹線道路については、「平成17年度道路交通センサス」の「混雑時旅行速度調査結果」の混雑時旅行速度、指定最高速度、時間最大交通量から交通量と旅行速度の関係式を導いて、これに時間別・車種別交通量を代入して設定したということでございます。細街路の旅行速度につきましては、20km/hといたしました。
 それから、排出量については、推定した旅行速度を基に、車種別排出係数を算出して、これに車種別走行量を乗じて排出量を算出いたしました。
 次に、自動車以外の発生源につきましては、工場・事業場からの排出量につきましては、「平成14年度実績大気汚染物質排出量総合調査」を基礎資料として設定いたしました。
 群小からの排出量につきましては、総量削減計画策定時の排出量を基礎資料として、世帯数伸び率等により補正を行い、設定いたしました。
 船舶からの排出量につきましては、総量削減計画策定時の排出量を基礎資料として、船舶総トン数伸び率等で補正を行って、設定をいたしました。
 航空機からの排出量につきましては、総量削減計画策定時の排出量を基礎資料として、航空機発着回数伸び率等で補正を行って、設定を行いました。
 建設機械類からの排出量につきましては、総量削減計画策定時の排出量を基礎資料として、補正を行って、設定したということでございます。
 それで計算いたしますと、その表1でございます。「平成17年度NOx排出量(対策地域内)」でございますが、例えば東京都でいいますと、22,843トンが、自動車からの排出です。工場・事業場からは6,100トン、群小等からは9,000トン、船舶からは1,400トン、航空機は羽田空港等がございますので、4,100トン、建設機械類が1万トンということで、総合計54,300トンということでございます。工場地帯のあります愛知、三重、兵庫あたりは、自動車よりも工場・事業場の方が排出量が多いということでございます。
 そして、「(2)濃度予測モデルによる現状濃度再現」でございます。これは季節・時間帯区分・煙源形態別の発生源別窒素酸化物排出量を、今ご説明しました(1)の手法により算出して、これに気象モデル、拡散モデルを組み合わせて拡散シミュレーションを実施して、各測定局の窒素酸化物濃度の現状再現を行ったということでございます。気象モデルについては、対象地域を共通な気象状況のブロック別に区分して、各気象頻度を拡散場別に設定したということでございます。このシミュレーションモデルについては、窒素酸化物総量規制マニュアルに基づきまして、計算値と実測値の整合性の判定を行ったところ、いずれの自治体のモデルについても計算値と実測値の相関が高く、当該シミュレーションモデルは十分な精度をもっていると判定されました。
 これにつきましては9ページの(参考資料2)でございます。「現状濃度再現におけるNOx濃度計算値とNOx濃度実測値の関係」ということでございまして、それぞれの都府県におけますこの関係でございます。
 続いて10ページにも引き続きございまして、「現況濃度再現シミュレーションモデルの評価」として、10ページの一番下の表がございます。相関係数0.9以上ということで、判定Aということでございました。シミュレーションモデルは精度をもっていると判定されたということでございます。
 続きまして、4ページでございます。将来濃度シミュレーションでございます。現状濃度再現シミュレーションモデルを用いまして、以下の2つのケースにつきまして、環境省が設定した排出量のもとで、測定局別の濃度を予測するというものでございます。なお、排出量の設定に当たって用いた排出係数の設定方法等が、総量削減計画の排出量を算出するに当たりまして、各都府県が用いたものとは異なることに留意する必要があるということでございます。
 このシミュレーションモデルの2つのケースというのは、中位ケースは交通量・低公害車の普及状況が現状傾向を維持する場合、高位ケースとして交通量の増大・低公害車の普及の伸び悩みの条件を考慮したケースということでございます。
 「(1)発生源別窒素酸化物排出量の設定」ということで、[1]自動車、幹線道路ネットワークにつきましては、現状(平成17年度)の幹線道路ネットワークを基本として、新規供用予定道路についても、地方自治体からの資料をもとに追加し、設定いたしました。
 それから、走行量につきましては、中位ケースにおいては、物流の状況、それから「高速自動車国道の将来交通量推計手法説明資料」における伸び率を勘案して、道路交通センサスの伸び率を基本として、22年度走行量を設定いたしました。高位ケースについては、自動車走行量の近年の推移以上に伸びた場合を仮定するということで、「第12次道路整備五箇年計画」におけます伸び率と道路交通センサスの伸び率の高い方の伸び率を用いることを基本に、平成22年度走行量を設定いたしました。
 それから、細街路につきましては、その伸び率につきましては、幹線道路走行量と同じ伸び率といたしました。
 表2、表3は、この「道路交通センサスにおける走行量の伸び率」と、「12次五計における走行量伸び率」ということでございまして、それぞれ比率として出ております。
 それから、その次の5ページでございます。表4で「高速自動車国道の将来交通量推計手法説明資料」における走行量伸び率ということでございます。これらの数字を使いまして、走行量を求めております。
 それから、排出係数でございますが、排出ガス規制車別排出原単位、等価慣性重量につきましては基準年度と同じといたしまして、排出係数については、基準年度の排出量の設定と同様の手法で算定をいたしました。なお、排出ガス規制年別構成率については、次のとおり設定したということでございます。この構成率につきましては、初度登録年別等登録台数から、平成18年度以降の新車登録台数、残存率、走行係数を踏まえまして、平成22年度の排出ガス規制年別構成率を設定いたしております。新車登録台数につきましては、自動車NOx・PM法の車種規制の影響を考慮いたしまして、平成18年は平成17年に新車登録された台数と同じといたしました。平成19年以降は平成12年から平成14年の年間新車登録台数の平均値ということにいたしました。低公害車の普及台数については、中位ケースにあっては、低公害車等の普及状況がこれまでのトレンドで推移するものと仮定し、平成18年以降の低公害車の年間新車登録台数が平成17年に新車登録された台数と同じとしたということでございます。また、高位ケースにあっては、貨物車等の低公害車の年間新車登録台数が中位ケースの1/2にとどまるものとして設定いたしました。
 それから、旅行速度につきましては、幹線道路については、基準年度の排出量の設定と同様の手法で算定いたしました。細街路については、基準年度と同じといたしました。
 それから、排出量については、基準年度の排出量の設定と同様の手法で算定をいたしました。
 自動車以外の発生源については、関係8都府県における22年度発生源別排出量予測結果等を基に設定をいたしました。
 次のページの表5でございますが、「平成22年度NOx排出量」ということで、対策地域内でございますが、東京都におきましては自動車のNOx排出量が1万5,500トンというようなことでございまして、減少するということです。
 下の表6の「基準年度別及び将来NOx排出量」でございますが、平成17年度、平成22年度の中位ケース、高位ケースの排出量を載せております。
 そして、それをもとに次のページの「将来濃度シミュレーションの結果」でございます。これは現状再現で策定されました濃度予測モデルを用いまして、新たに設定した発生源別の窒素酸化物排出量によって、測定局別に窒素酸化物の将来濃度予測を実施したということで、その結果は次のとおりということで、表7でございます。これによりますと、平成22年度の中位ケース、高位ケース、それぞれ見てみますと、100%のところは埼玉県、千葉県のところでございますが、東京都の自排局、それから神奈川県の自排局、愛知県の自排局、それから三重県の自排局で100%に満たないということでございまして、対策地域全体でまいりますと、一番下、全測定局でいきますと、中位ケース98.4%、高位ケース97.8%、自排局では中位ケース95%、高位ケースで93.2%ということでございました。
 このような試算結果を踏まえますと、次のようなことではないかということでございまして、対策地域全体では、いずれのケースにおいても、平成22年度におおむね環境基準を達成すると見込まれるということでございまして、90%を超えているということでございます。
 しかしながら、交通量の極めて多い道路が交差していたり重層構造になっていたりする地点、それから大型車の通行割合の高い沿道などにおきまして、環境基準が非達成となると見込まれまして、中位ケースで11箇所、高位ケースで15箇所が環境基準非達成となると試算されております。
 なお、この見通しは、試算による概算値であることに留意する必要があるということでございます。
 次のページの(参考資料1)で「発生源別寄与濃度割合」がございます。これにつきましては、東京都一般局が自動車が36.4%、東京都自排局では自動車が64%の寄与度というようなことでございます。
 資料につきましては以上でございます。

【大聖委員長】 ありがとうございました。
 それでは、ただいまのご説明に対して、ご意見やご質問を願います。
 はい、どうぞ。

【河野委員】 前に説明していただいたときちょっと気がつかなかったんですが、きょうこの資料を拝見させていただいて、参考資料2、9ページですが、これで見ますと、どうも計算値の方が実測値より全般的に低く出ているのではないかと思います。特に相関係数のところ、いろいろ係数高い値が出ていますけれども、シミュレーションがその結果として正しいということであるならば、お互いにゼロのところは通らなきゃいけないんですよね。それが直線で引いたために上へ上がっているということになると、やはり計算値の方が低く出るのではないですか。逆だったら失礼しますが。ですよね。例えば、参考資料2の埼玉県を例にとって出しますと、例えば計算値で50%ぐらいのところを挙げますと、実測値は6ぐらいになっているということで、ほかのところも何かそういうふうに皆上にずれているということがありますので、それは何かもうちょっと統計的な処理をすればと思いますけれど、いかがでしょうか。

【山本課長補佐】 今、計算値と実測値の関係でご質問いただいたところでございますが、計算をしたときに再現しきれない濃度、例えば汚染物質が長時間滞留して濃度が上がるということがございます。高濃度の測定局である大和町などでは交差点の四隅にビルがございまして、ほかの地域と比べると拡散がよくないといったようなところにつきましては、濃度再現というのが困難でございますので、計算値よりも実際には滞留等によって濃度が高くなるといったところが計算では十分再現することができないところがございます。
 それから、全般的に実測値の濃度が計算値よりも高目になるということでございますが、シミュレーションの中でNOxの排出量についてなるべく把握しようということで行っているわけでございますが、一部十分に把握できない部分があり、その部分が計算では再現できていないため、どの県におきましても10ppb程度、実測値の方が計算値よりも高くなっているという状況になってございます。
 今回、このA判定と判定をしておるわけでございますが、その際には相関係数が0.71以上、可能な限り0.8以上という条件と、それから傾きが1にできるだけ近いということ、それからそれぞれの測定誤差が一定範囲以内にあることといったような条件から、窒素酸化物の総量削減マニュアルで、再現のモデルとして使うのに、これだけは基準として満たさなければいけないという一定の基準を満足しているものでございます。
 したがいまして、シミュレーションの制約上、今、河野委員からご指摘のあったようなことが生じてくるということで、そこにつきましては将来濃度の予測をするときに、それぞれの測定局別の差についても補正を行って、シミュレーションをしてございます。

【河野委員】 何かこういう数字が出てくるとひとり歩きするというのはいつもの常識なんでしょうが、そのときにやはりこれの推定の確実性みたいなものが、ある程度幅があるんですというようなことを、この表にもし入れられるなら入れておいた方が、今のような説明もなくてもいいような気もするんですが。これは、どうかな、私が考えるにはちょっと持て余すような問題なので、ご検討いただければというふうに思います。

【浅野委員】 7ページには概算値であることに留意する必要があると書いてあって、参考資料は参考資料としてこれだけ読めば何もわからないということはないわけですが、全体を通して見ればそうだということがわかるだろうと思われます。また、確かに今のご指摘は読む人に全部についてのNOx排出量の予測をしているのであって、自動車だけの予測をしているわけではないということがわかってもらわないと、何か故意に自動車の数字を下げるためにこんな予測で、高いのにこれでいいと言っているという、そういう誤解を与えては困るわけです。それで、6ページを見たらわかるように、将来の排出量というのを見ると、その他の方がはるかに高いところが多いわけです。ですから、そこのところが少し甘目に計算されている可能性もあるわけで、決して自動車の方だけが甘くてこういう結果になっているわけではないということははっきりさせておかないと、とかくこのようなものをすぐ自動車の予測だというふうに見てしまう。その誤解がないように、タイトルも少し工夫される必要があるのではないかと思います。

【太田委員】 河野先生から今補正の話がありました。今出ているものはすべて一応補正を、各地区ごとに補正した結果ということで出ているということですね。わかりました。それでは、そういう形にしておいていいということと、ゼロ点を通った方がいいかどうかということは多少議論があるかもしれませんが、補正ということであれば、ゼロ点を通る式でもちろん補正すればいいわけですよね。その辺の注意書きでカウントしておいてほしいということが一つの願いです。
 それで、ちょっと交通量の方の推計、多少注意しなければいけないと思われますのは、通行量の伸び等が一応前の国交省でやった15年の推定値ですよね。そこの伸び率を何か参考にしているということで、ちょっとその経済状況がかなり変わっているのではないかというようなことがないかどうかですよね。そのとき想定した中位と高位というときの経済成長率と、最近ちょっと予想以上の景気回復のような話もありますから、多少ちょっとコメントをして、カウント分析的な、あるいはコメントすると思いますが、ちょっとその辺の仮定に対して、特別大きな変化はないのか、あるいは変化があってもそれは推定の範囲内だと十分プラスマイナス数パーセントですよと、排出量でですね、何かそういうことで済むような気がしますが、そういった状況の変化というのはやはり一応踏まえていますということをぜひ言っていただきたいと思います。
 それから、関連して一つ、走行量に石油価格の値上がりが相当影響を与えているわけですよね。あれは15年度のこのときには入っていなかったようにも思いますから、総合的にそれがあってプラス・マイナス、それにしても概況はこの程度の動きではないでしょうかというようなコメントがあってという、まあ多少の説明があればいいかと思いますね。
 あとは、人によっては例の駐車規制のやり方で、都心は随分走りやすくなったということで、これはいろいろ影響が実は多面的に行きますから、実はそれで速くなったという面と、だからまた車がふえちゃったという面とか、それから速くなったので実は高速道路を使わなくて一般道路にふえたというようなデータも少しずつ出ていまして、非常に多面的ですから、多少そういうのがあったとしても、プラス・マイナスこのくらいで全体にこの推計には影響がどの程度かと、何かコメントといいますか、今言ったような経済状況あるいはそういう交通の取り締まり等に関連することで何かあるようでしたら、私の申し上げたようなことが主要だと思いますけれども、その影響が、結果にどの程度影響を与えているかという多少のコメントをつけていただくと、非常にいいのではないかと思います。
 以上です。

【大聖委員長】 ありがとうございました。交通量の面は、確かに今後どういうふうに推移するかというのは注目すべき点だと思いますね。よろしくお願いしたいと思います。

【猿田委員】 ちょっとよろしいですか。

【大聖委員長】 はい、どうぞ。

【猿田委員】 1ページのところで、現状濃度再現のところ、今いろいろと河野先生などからご質問がございましたけれども、ここで、「なお、排出量の設定に当たって用いた係数の設定方法等が総量削減計画の排出量算出に当たって都府県が用いたものとは異なることに留意する必要がある」と書いてございますね。ですから、これが何を意味するのかということが明確になれば、ほかの方とも関連がまたかなり明確になってくるのかなと。この辺、ちょっとコメントいただけますか。

【山本課長補佐】 今回環境省で大気環境シミュレーションを行う際には、8都府県すべてシミュレーションをやるということで、窒素酸化物総量規制マニュアルに基づきまして、国の方で一律の方法で排出係数を設定しているわけでございます。一方、8都府県で総量削減計画を策定をする際には、それぞれの県の地域独自の情報、例えば愛知、兵庫県等で言いますと、幹線道路の中でも主要な幹線道路については大型車が多いといったようなことから、等価慣性重量について普通の幹線道路とは別途に設定をするといったようなことで、各地域の実情等に合わせて詳細な設定をしているということでございます。私ども今回短期間で一律にやるということで、ある程度統一的な方法で排出係数等を設定してございますので、そういった点で直接比べるということがなかなか適当ではないのではないのかということで、今回留意する必要があるということを書かせていただいてございます。

【大聖委員長】 この資料に関しては、いずれ公表されることになりますか。事務局の方にお尋ねしますが。

【金丸課長】 審議会提出資料でございますので、公表ということとなります。

【大聖委員長】 わかりました。それでは、今いただいたご意見、どういう条件のもとでどういう範囲の計算をやったかということは、もう少しわかるように、少し加筆をしていただいてと思いますので、そういう修正した形の資料5にしてということで、いかがでしょうか。なかなか難しいと思いますが、表現上の問題、それから追加的な説明をするという両面があるかと思いますので、なるべくわかりやすい、また不確定な要素もあるんだということはある程度認められますので、その辺も少し追記していただけませんでしょうか。

【金丸課長】 はい。検討してまいりたいと思います。

【大聖委員長】 どうぞ。

【坂本委員】 今の記載方法をどうするかというときに、一番NOx濃度に効く自動車排出量のうち、どこの部分が大きいかで、そこのところが各県が求めているものとここで用いたものがどう違うかというような形を明示すれば比較的わかりやすいのかなという気がいたしました。
 それから、一つ質問は、NOxの中の自排局のところで、結局NO2の割合がだんだんふえている形になっていますよね。そういったものが排出係数のところに、例えばどういう形で反映されて、一番はNOxの総排出量としての予測はまあまあかなり精度があったとしても、実は環境基準の達成率を予測するときには、それはNO2で考えなければいけないわけで、そうするとNOxとNO2の比が年々自排局の測定局を見ればNO2の割合が上がっているわけですよね。そうするとNOx濃度の予測精度はそれなりにできたとしても、NO2のところのNOx・NO2比をどういうふうに考えて入れているかによっては、随分過去の方のデータであればNO2の濃度はやや低目に見積もる可能性が出てくる可能性があって、今予測しているものよりは悪くなる可能性を考えなければいけないと思うんです。その辺がどういうふうに取り込まれているかなという気はしますけれど。

【大聖委員長】 これはいかがでしょうか。確かにNOからNO2への転換率みたいなものが関数として入っているわけですよね、このモデルの中には。一定の割合ではないと思いますが、時間の経過によってNOからNO2に変換されてきますので。

【山本課長補佐】 今、坂本先生の方からご指摘がございましたように、このシミュレーションモデルにつきましては、まずNOxの年平均値を求めて、その後NO2の年平均値、NO2の年間98%値というのを統計的に関係式を求めて算出しているところでございます。今回は平成17年度のNOxとNO2年平均値の関係、それからNO2年平均値とNO298%値の関係を使ってございます。ここ数年間のNOx、NO2の関係につきましては、一律にNOxに対するNO2の割合がふえているというような形で、必ずしも同じようなトレンドで推移しているわけではございませんので、将来どういった関係式になるのかというのは、なかなか予測することが難しいということから、今回は直近のものを使わせていただいてございます。したがいまして、先生がおっしゃられるように、今見ていないようないろいろな不確実性を考慮しなければいけない点があるということで、「概算値である」ということを書かせていただいておるところでございます。

【坂本委員】 多分そういう意味でNOxの予測と、それからNO2の環境基準達成率とか、そういったところには一定程度の精度の落ちる方向にあるということを少し何か書き加えられたらいいのではないかなという気がいたしますが。

【大聖委員長】 そうですね、あるいはそういう書き方も前提にしながら、17年度の直近のものを使っているので、精度的には昔のものに比べれば、それをそのまま使うよりはベターだと思うんですね。最近のNOからNO2への変換率が上がっているということを反映していると思います。直近のデータによってね。確かにそういう傾向がどうもあるようですが。ですから、NOxは減るんだけれど、NO2が減らないという、ちょっと悩ましい側面があるということだと思います。
 はい。いかがでしょうか。どうぞ。

【猿田委員】 今日の資料の7ページで、将来濃度シミュレーションの結果がこう出てきて、先ほどの課長さんのご説明の中でも東京都の自排局ですか、高位ケースでは73.7%、対策地域全体では、全測定局で97.8、自排局でも93.2%達成するということで、おおむね達成ということが言えるんでしょうけれども、しかし、このシミュレーションの中には不確実性、先ほど来いろいろと話題になっております、この不確実性は存在しているわけですよね。そうすると73.7もどうかなということがありますけれども、いずれにしろおおむね達成から見ると、この数値というのはかなり厳しい数値になるだろうと思います。
 まあ三重県の75%って、これをよく見ると4分の3で、1局だけで、要するにそれで25%とやられているんですね。三重県を見ますと、資料3ページにありますように、自動車の排出量は全体から見ると26%前後、工場が約6割あるわけですね。その中のある特定地域内の1局がということで75%で、東京と同じような数値になりますけれども、これはかなり意味が違うだろうと思いますね。そうすると、局地における大気汚染の改善という問題、おおむね達成させるためにどうするか、それを一層確実にしていくためには、やはり局地汚染対策とか流入車対策とかそういうもので、特に三重県などの場合、いろいろとそういう対応を考えていかなければならんのかなという気もします。東京などはかなりの数がありますから、ここで10局、高位ケースですと10局未達成になっておりますから、かなりもっと徹底的ないろいろな対応が必要だろうと思います。そういうものをあわせてこのシミュレーションの結果から考えていかなければならないのかなということ、また流入車とかそういうようなのは、また後ほど何か議題が出ればお話ししたいと思います。

【大聖委員長】 はい、よろしいでしょうか。この表1を見ますと、確かに自動車の寄与度が東京ですとか大阪府なんかは大きくて、工場が東京、大阪市内からもう出ていってしまって、その周辺の県は割と固定発生源の排出量の割合が大きいというような側面があるわけですね。
 どうぞ。

【尾島委員】 千葉県の成田空港は、入っていないんですかね、ここは。成田空港とか、自衛隊や米軍の基地がありますね。そういったデータは。

【山本課長補佐】 今回整理した表は対策地域内ということで、成田市は対策地域外になりますので、この表の数字からは落ちてございます。シミュレーションの計算上は、この8都府県と、さらにそこに接している地域についてのすべての排出量をシミュレーションモデルに投入しまして再現してございますので、成田空港等からの排出量につきましても、シミュレーションをやる際には排出量として考慮されています。

【尾島委員】 それに絡んでなんですけれども、メッシュの大きさというのは、どれぐらいですか。縦横。

【山本課長補佐】 1キロメッシュで。

【尾島委員】 1キロメッシュですか。

【山本課長補佐】 メッシュデータについては1キロでございます。

【尾島委員】 例えば1キロメッシュで自排局なり測定局の場所に該当するところ、こういうことで相関性が見られたと、こういうことですね。

【山本課長補佐】 はい。そこの測定局を予測したということでございます。

【尾島委員】 工場の中に焼却炉なんかは入っていますか。

【山本課長補佐】 小型焼却炉等につきましては、この「群小等」というところで入ってございます。

【尾島委員】 一応入っていると。

【山本課長補佐】 はい、入ってございます。

【大聖委員長】 最近焼却炉も大型化してまとまってきておりますよね。ダイオキシン対策などによって。それも考慮されているということだと思います。
 いかがでしょうか。どうぞ。

【中田委員】 今お聞きしたい部分は、今の航空機のところで、例えば神奈川、厚木などは対策地域に入っていないからそれは関係ないということにもつながってくると思うんですが、例えば工場・事業場なんかを見ますと、我々は工場を考えてしまうんですけれども、東京都は非常に低いですよね、自動車に比べると。これは多分、工場地域というのは偏っているからということなのか、商業施設というのはほとんどこれに関係してこないのか。たしかNOxなんかでいうと、CO2もそうですけれども、百貨店とか大型スーパーなんかの、何と言うんですかね、排気というのも結構あるんだという話を聞いたことがあるのですが、これはやはり地域的な問題ということなんですかね、すべて。

【山本課長補佐】 神奈川、千葉等につきましては、川崎市など工場地帯がございますので、工場・事業場の排出量が多くなっております。東京は相対的に見ると小さい値ということでごらんになられるかもしれませんが、いろいろな民生的な排出量については群小等というところに入っており、東京がほかの県よりも多いという状況にあります。

【中田委員】 では、これはさっきいろいろお話が出ました説明というかコメント、例えば地域特性だとか測定地域の特性まで含めてやはりつけていただいた方が、出すときに専門家以外には非常にわかりやすいと思いますし、誤解が出ないだろうと思うんですけれども、それはもう先ほどの話でよろしいわけですよね。

【金丸課長】 表現の仕方につきましては、いろいろな角度から検討いたしまして、工夫してまいりたいと思っております。

【横山委員】 よろしいですか。7ページの表7ですけれど、対策未規制の混入率はどれぐらいになっていますか。特に東京都なんかの場合。

【大聖委員長】 いわゆる首都圏のディーゼル車対策のことでしょうか。これはNOxなんですよね。東京都はPMの対策なので、直接は織り込まれていないと思いますね。

【山本課長補佐】 東京の条例等につきましてはSPMの方の規制でございますので、今回のシミュレーションでは条例による効果というのは特に大きくはございません。

【横山委員】 わかりました。

【大聖委員長】 どうぞ。

【坂本委員】 今、いろいろ議論があったところで、我々データを見るとき少し考えなければいけないのは、先ほど来のNOx排出量と、それから各県におけるNOx濃度計算値とNOx濃度、この関係を見るときに、参考資料1も同時に見ながら考えないといけなくて、我々は、環境基準未達成のところが多いのは、自排の測定局であって、そこでは一方では例えば東京都の場合64%を自排が占めていると、そういうことも言った上で考えないと、どうも先ほどの意見は自動車の寄与が全体に非常に少ないということを、全県的なところを見ながら言っているんですけれども、自排の測定局ではそうではないということもきちんと見て全体を眺める必要が我々はあると思います。

【大聖委員長】 おっしゃるとおりですね。
 よろしいでしょうか。
 それでは、議論は尽きないと思いますけれども、次にまたご議論いただきたいことがございますので、またご意見、後でいただいても結構ですから、先へ進みたいと思っております。
 今回の委員会も年内には最終報告を取りまとめたいと思っておりますので、本日の平成22年度の大気環境シミュレーションに関する議論も踏まえまして、今後とるべき対応について議論してまいりたいと思います。
 まず最初に事務局の方から、中間報告以降の重点的に議論してきました局地対策と流入車対策についてのご説明をいただきます。

【金丸課長】 それでは、資料6に基づきましてご説明いたします。
 中間報告以降、これまでに出されました主なご意見をこれはまとめたものでございまして、特に局地対策と流入車対策につきまして、議論の参考のために整理し準備したものでございます。
 まず局地対策でございますが、番号1とございますが、左側に中間報告の本文がございます。これは局地対策の枠組みに関することでございまして、局地汚染対策の内容としては、将来濃度予測等の調査研究、交通流の円滑化、交通量の抑制、道路構造対策、沿道対策、交差点対策などがあるが、高濃度が見られる時間帯、地形等の個別の場所の状況に応じて、関係機関の間で施策目標、事業内容を選択し、連携をとり、対策効果を発現していく枠組みを構築することが適当であるという本文がございます。
 この事項に関します各委員からのご指摘でございますが、右側にございます。
 恒常的に大気環境基準が悪い地点については、制度的な枠組みが必要なのではないか。
 局地汚染は、線的に、さらには面的に評価しないと対策がとれない。例えば、交通流はスポットで抑えても外に回る。体系的・戦略的な政策を考えることが必要。公害防止計画は、局地汚染対策とは連動していない。局地について、新たな公害防止計画的な発想でやってはどうか。局地汚染の原因を環境基準を達成していない測定局毎に徹底的に追求し、それぞれの地点における対策を考えるべき。政策の選択をする際、コストなどの客観的なデータをもとに重みづけをすることが必要ということでございました。
 それから、2番目、これは局地対策の方策に関することでございます。街区や建築物の形状等が大気環境の質に影響を与えることを認識し、中長期的に都市環境対策を進めることが重要である。特に、局地汚染対策が必要な地区を目的地又は通過地とする交通量対策、局地の大気拡散を容易にするように周辺土地利用を誘導していく方策、新たな土地利用や施設整備を行おうとする際に大気環境を含めた影響の事前確認を行う仕組み等についても、地域の実情に応じた対策として考慮すべきであるという報告本文でございますが、これについての指摘事項、右側に、大気汚染物質の発生量を概算で出すことができれば、建築・都市設計の観点から、どの程度、風を通すべきかといった対応ができる。都市の開発行為等の際における高さ制限等は景観上の問題でやっているのであり、大気の拡散の問題の問題も合わせてやることは積極的な対応と思われる。中長期的に考えるべきもの、例えば開発許可段階でどうするのかといったことと局地対策のような短期的な問題とでは、対策メニューが変わってくる。
 それから、番号3、これは全体的なものでございますが、「交通量の抑制及び交通流の円滑化」及び「局地汚染対策」には、都市全体の構造の変化を必要とするものもあり、長期にわたり継続的に関係者が連携して重点的な対策を講じることが重要である。
 ご指摘事項として、大気汚染物質を拡散させることにより、かえって濃度が高くなってしまうところも出てきてしまう。住民の心理を考えると、排出量の絶対量を減らさないと本質的な解決にはならないというようなご意見があったものでございます。
 次に、流入車対策に関する委員の主なご意見でございます。
 まず車種転換に関し、中間報告本文、自動車NOx・PM法に基づく車種規制の適正かつ確実な実施を図るとともに、排出基準適合車への早期転換促進のための所要の支援措置を講ずることが適当である。
 指摘事項といたしまして、自動車使用合理化推進事業については、効果がある事業なのでもっと頑張って予算要求して欲しいと、予算額が少なすぎるというご指摘がございました。
 それから、流入車対策につきましては、従前からそのやり方につきましてご議論があります。
 中間報告本文では、今後、対策地域内における、対策地域外からの非適合車の交通量割合や排出量割合等をも勘案し、流入車対策を講じる必要性が認められる場合には、具体的には、例えば以下の案が考えられるところであり、今後の審議において、引き続き検討を深めるべきであると。
 なお、その場合には、対策の実効性、合理性、通過交通の処理等の問題点、長所及び短所の比較等にも留意して対応することが必要であるということで、A案からF案まで前回ご議論いただきました。Aが対策地域内の非適合車の走行禁止。Bが車種規制等を全国に適用。Cは準対策地域(仮称)に使用の本拠を有する特定自動車については、原則として車種規制等を適用。Dは対策地域外において一定車両数以上の特定自動車を使用する事業者に排出抑制のための措置に関する計画の提出を求めると。Eが対策地域内において一定量以上の貨物量を発生させる荷主や一定量以上の貨物を受け取る荷主に排出抑制のための措置に関する計画の提出を求めると。F案は対策地域内において一定量以上の自動車が集中する施設の設置・管理者に排出抑制のための措置に関する計画の提出を求めるというものでございました。
 それにつきまして、ご指摘事項ということで、A案からC案とD案からE案を組み合わせた施策も検討すべきではないか。対策地域と対策地域外の格差や影響を整理して対応すべきではないか。仮にA案を採用しても対策地域外の事業者は流入する自動車のみを代替すればよく、それほど大きな負担ではないのではないか。荷主が間接排出者とは言い切れない。流入車の問題については、荷主の責任は強いと考えている。行政や事業者の負担、荷主の負担等、社会全体で考えて、フレームワークを検討することが必要。費用は必ずしも小さいものとは言えないと思う。A案で走行禁止するとしても、ナンバープレート方式やステッカー方式等、どのような確認方法を取るか検討が必要と。また、強制的手法だけではなく、事業者指導を強化していくなどを複合的に組み合わせていくことを考えていくべき。原油価格の高騰がどう影響をするか注意する必要がある。対策地域に発着するものと対策地域を通過するものを分けて考えるべきではないか。費用負担が特定の者に偏らないようにすべき。また、規制を受ける側から見て、どう対応したらいいかわかりやすい制度設計が必要と。規制のあり方を考える際に、過去の検討状況だけではなく、それからの技術の進歩の考慮に入れて検討すべきというようなことでございました。
 以上でございます。

【大聖委員長】 ありがとうございました。このように意見を集約していただいておりますが、これについて議論してまいりたいと思います。
 どうぞ。

【浅野委員】 先ほどの資料5で出された窒素酸化物の大気環境シミュレーションの試算結果、これは窒素酸化物についてですけれども、粒子状物質についても改めてまたシミュレーションなされるだろうと思いますが、17年度の数値の資料4で報告された大気汚染状況の結果から見ますと、粒子状物質の方が自排局も含めて対策地域内でも環境基準の達成率が高いということからいうと、窒素酸化物でこういう結果が出たということは、粒子状物質についても同じような方法でシミュレーションをすれば、おそらく同じような結果になるだろうということがほぼ予想できるわけです。つまり粒子状物質については全く極端に非達成が、これより大きな数字が出てくると思えないわけで、そう見ますと、全体的に言えば、このシミュレーションによればこれから3年後、平成22年にはおおむね達成できるということが言えるようになるわけです。こういうことが予想できるとすれば、これまで一体何でこんな議論をやってきたのかということになってしまうわけですが、それにしても、やはり先ほど何人もの委員からのご指摘もありましたように、この結果そのものは絶対的なものではない、それからやや甘い予測である可能性もあるということもあるでしょうし、とりわけ重要なのは幾つかの場所で極めて局地的な汚染が残る場所があるということははっきりしています。したがって依然として対策を強化していかなければいけないということの必要性は変わらないということになるだろうと思います。特に東京訴訟の控訴審が結審を見たわけですけれども、その中で裁判長からも和解の可能性も含めてさらに検討するようにという指示もあるわけですから、これは放っておいてもおおむね達成できるから何もいたしませんというようなことを言うのは、甚だまずいことで、やはり対策を強化しなければいけないところは徹底的に強化するんだということを言わなければいけません。また、100%の達成をさらに維持し続けるということも当然必要なことですから、瞬間風速的にどこかが達成できているという問題でもないだろうと思うわけです。
 それで、局地汚染対策がむしろ問題だということが一層はっきりしてきたということを踏まえて考えますと、ちょっとこれまで議論してきた議論の流れを若干の修正をしていく必要があるのではないか。つまり、もっと局地対策をどうすればいいのかという議論をしなければいけないだろうと思うわけです。この関係は、かつて有害大気汚染物質対策で大綱を改正して、事業者に頑張っていただくと、もし3年経ってもうまくいかなければ法を厳しく変えるよという方針を立てて、ある程度うまくいきました。だけれど、局地対策が残るということがはっきりした段階で、局地については特段の対策を講じるべしという答えを出したことがある。それと同じことなんだろうと思います。全体としては達成できるが、局地が残る。だったら、やはり局地対策は徹底的にやらなければいけませんということが、これまでにも言われているわけです。そこで、局地対策ということになるのですが、これは、政府が一律にある方向でこうやりなさいということが合理的なのか、地域の特性に応じてそれぞれの地域でしっかり考えるのが合理的なのかと言えば、やはり地域で実情に応じて考える方が合理的なわけですね。ですから、有害大気のときも全く同じ発想をとったわけで、全国一律に法律を厳しくして、局地の環境基準を達成できない地域の対策を講じるよりも、その地域の特性に応じた地域の事業者としっかり話し合ってやってくださいということを言ったら、どんな状況も成り立つような気がするわけです。
 前に、現在の公害防止計画はちょっと余りにも局地ということを見るには問題がありますが、局地についても少なくとも公害防止計画的な発想を備えて、関係する行政機関その他のものが全部集中して対策をそこに積み上げていかなければいけないんだろうと、そういう発想が必要だということを申し上げたわけですが、恐らくそのことがますますはっきりしてきたのではないかというふうに思うわけです。ですから、これができるような制度をつくる。つまり今のNOx・PM法の中ではその部分が必ずしも十分に制度的に担保できていない面もありますから、それを積極的にできるような制度的枠組みをつくっておいて、それを選び取るのは各自治体の自由であるということがあってもいいと思いますね。一律にこうしなさいということを決める必要はないわけですから、できるという枠はしっかりつくっておいてあげて、それをうまく利用できるようにしておけばいい。あるいは既に条例などで先行してやられていることについて、法律でもちゃんとそれはオーソライズしていますよと言えば、ますますその条例などを動かしやすくなることになる。新規に条例をつくろうという場合でもやりやすくなるわけですから、極力そのような地域での取り組み、総合的な取り組みを支えることができるような法制度を、制度枠組みを整備するということが今後は必要になるのではないかと思われるわけです。
 それから、流入車対策についても、そうなりますとちょっと我々は今まで全域的に環境基準は達成できないであろうという想定のもとで流入車対策の議論をどちらかというとやってきた面があるんですけれども、局地というところにウエイトを置いて考えるとすれば、この流入車対策についてはやはりそれなりの方向が必要になるだろうと。ということは、つまり、今まで議論してきたA案とかB案とかというような大きな網をかぶせるようなやり方が果たして本当にその局地の対策として効果的かと、あるいは費用対効果を考えたらどうかということになりますと、やや否定的にならざるを得ない。それよりも、むしろその局地に効くような流入車対策というか、そこに汚染源が集積しないような対策を考えるということが必要でしょうから、例えばこの中でいうと、荷主に対して計画を義務づけるというやり方であるとか、あるいは車が大量に集まるような施設を管理する者に必要な対策を講じさせるというようなことがあっていいわけです。そのときにその対策を講じさせるということを罰則を伴う法的強制でやるのか、あるいは枠組み規制的に書いておいて、罰則というような形では強制しないけれども枠組みをつくっておくのか、あるいは必要なところでしっかり話し合って自主的取り組みという形でやっていけるような枠をつくる、これは他の施策課題でも同じようなことがあるわけですけれども、いろいろ選択肢があるわけですから、一律に罰則をつけた法律をつくるということだけを考える必要はないでしょうけれども、このようなことをやらなければいけないということは書くべきだと思います。ですから、これもまた有害物質のときの感覚で言いますと、枠組み規制的に法律にこういうことをやらなければいけないと書くというぐらいのことはやっておいて、それを詳細にどうするかはやはり各自治体にお任せして、それぞれお考えいただくということでいいのではないかと。そんな方向で少し今後の議論を整理してはどうかと、このように考えたわけです。

【大聖委員長】 ありがとうございました。
 では、河野委員。

【河野委員】 私もこの対策に関しては、今、浅野委員がおっしゃったとおりだと思っておりました。要するにこれはA案からF案までいろいろあるのですが、これ、できるところ、A案あたりが一番いいのかなと個人的には思いますけれども、やはり局所的なことということになってきまして、個々に事情が全部違うのではないかということがあるわけですね。そうしますと特定の場所場所に応じて違う対策も必要になってくるということを浅野委員はおっしゃっているんだろうと思うんですが、全くそのとおりでありまして、それからあとはそこに住んでおられる住民の方はこういうことを知っておられて、どういうふうに考えておられるのかとかというようなことが今後問題になってくるのではないかなというふうに思います。
 それから、もっと言いますと、我々ここ委員会でいろいろ審議しているのですが、果たしてその局所的に汚染されているところがどんなもんだか見に行った人がいますかというのを、私の反省も含めてちょっと聞いてみたいところではありますね。だから、それぐらいの状況になってきているのかなと。逆に言いますと、環境省としても、それはちょっと今度はきめの細かい話をしていかないと、なかなかこれは、所掌の問題もあるかもしれませんけれども、やはり態度としては余りよくないのではないかなというふうに思っておりますが、これ、やろうと思うと、また環境省の方にご迷惑をおかけするので余り言いたくなかったんですが、事態はそういう状況ではないかなと思います。

【金丸課長】 私ども自治体と協働いたしまして、見て回って、対策を私どもの方も考えていきたいと思っております。

【坂本委員】 今、浅野先生、河野先生がおっしゃられた、まさにそのとおりだと思うんですが、もう少し私、今きょうここではNOxという形で見ていますけれども、もう少し別の環境基準達成というか、ほかのものへの影響も含めて考えるべきではないかというふうに思います。今のNOxそのものが、まず東京都の自排局あたりで見れば、かなりの局でまだ非達成の状況があって、そういう意味ではまだ相変わらずNOxを全体として減らす必要がある。それから、もう一つは光化学オキシダントで中国あたり、いろいろなところからの流入で数ppm程度かさ上げされているとは言っても、やはりNOxとVOC、それでVOCが今だんだん下がっていきます。そうするとHC、NOx、一時場合によるとオゾンがちょっと上がるかもしれない、その後に確実にNOxが減っていれば、光化学オキシダントも下がると、そういう状況に持っていくことが可能です。そういう意味では今のNOxが全体として環境基準達成率が上がったから、そうすると全体の方の排出抑制はもう手を緩めていいのかというと、そういう状況にはないだろうと、そういう気がいたします。
 それから、もう1点、局地汚染対策で、まさに非常に難しいところはどんどんどんどん残ってきているんですけれども、今の総量を減らすということは、実は局地対策にも効果があって、それでなぜそういうことを申し上げるかというと、環境基準というのはNOxではなくてNO2で設定されているということは、その発生源そのものの近くだけではなく、近傍のものもかなり影響する可能性があると。そういう意味では局地汚染対策を考える意味でも、やはり総排出量を減らしていく必要は同時にあって、そしてかつ局地汚染の非常にひどいところ、もしくはローカルエリアであれば事業者以外にも荷主に、先ほど来出ているいわば依頼主の方に対策を講じさせるような形を同時に含めてやっていく必要があろうかというふうに思います。

【大聖委員長】 ありがとうございました。
 はい、猿田委員、どうぞ。

【猿田委員】 今、いろいろと先生方からお話がございました。先ほど浅野先生が地域の特性を考慮してというお話もあったわけですけれども、局地汚染対策などの中ではそういう地域の特性を生かすということからいけば、自治体が持っておられる都市計画とか土地利用計画ですね、その計画と整合性をとっていくかということ、いわゆる中長期的な視点から見なきゃいかんと思いますけれども、そういうことも必要になってくるのではないかという気もします。
 そういういわゆる自動車交通が集中するような施設が建設されるとか、大気汚染を阻害するような都市構造が計画されているというようなときに、どこまでそれが対応できるかということが一つ問題になるだろうと思いますけれども、その辺の問題を地方自治体が主導的に対応するようになれば、それなりの効果があらわれてくる。局地汚染ですから、今まで土壌浄化法であるとかいろいろやられていますよね。確かにそういう技術的な面から見れば、高活性炭素繊維とかをつけて併せて併用してやっていくというようなものも新たに技術開発も行われておりますから、本当に局地的にはそういうものもありますけれども、しかし、都市の交通量から見て、どうなるか。
 今、私アセスメントで審査している中で、横浜の石油工場の跡地、石油精製工場の跡地に倉庫ヤードができる事例が成田に一つあります。それから東京都の大田区に同じようなのがあるそうです。私、成田のも東京都のも実際には見ていませんけれど、かなり大きなもので、7階建ての倉庫が4棟建って、35万平米からあるわけですね。倉庫ヤードで。そこでは1日8,000台の車が入ってくると。往復でいくと1万6,000台、それから従業員のを入れると1万7,000台近くが1日出入りするという、計算上は。まだ方法書の段階なので、これからどういう条件をつけようかというので今いろいろとやっているところなんですがね。そうすると、そのテナントがどういうテナントが入るか、まだわからないわけですね。とにかく貨物車だけでは7,000台からあるわけですね、今の大田区と成田の既存の施設から見てそれぐらいのことが予測されるということなので。その場合に、では対策地域内の車だけが入ってくれば、それなりに適合車だろうと思いますけれども、必ずしもそうではありませんという話でして、どういうテナントが入るかわかりませんから、どこから取りに来るかもわからないわけで、その場合にそういう適合車でなければだめですよというようなことを、条件として準備書の中でどこまで書いてくるか対応してくるかわかりませんけれども、それに基づいての予測をやらせるとか、そういう問題もあるわけですね。現実に今いろいろ都市計画局とか道路局との調整も、話もしていますけれども、非常に難しい問題があるわけです。最近工業地帯が再開発が盛んに行われておりまして、その石油精製工場も撤退してしまって更地になっていたところに進出しようという新たな起業ですよね、そういう倉庫業というのも。新たなものだろうと思うんですけれども。
 そういうこともあるわけでして、そうなると、ではその流入車対策などをどうするかということにもなってくるわけですね。そうしますと、先ほどご説明ございましたけれど、A案のような事業者対策と組み合わせて、それでは排出規制を実施する、それでE案とA案を組み合わせていってみるとか、いろいろ複合的にやる必要が出てくるのではないかという気もする。一つだけでやれるものとなると、かなりまた条件が難しくなってまいりますから。例えばA案でいきますと、これで見ますと、法律でやるか行政指導でやるかという問題もかかわってきますよね。その辺の問題をどうしていくのか。対策地域内は走行禁止という問題になりますと、行政指導でいくのか、あるいは法律上、法的にきちんとして対応するのかというような問題もあるわけでして。その後この自動車NOx法をつくるときにも検討されたステッカーの問題もありますよね。ステッカー方式を採用して、ではステッカーを張ってあるものは流入を認めるとか、入ってくるのを認めるとか、そういうことも考えられるのではないかという、いわゆる車種規制に適合した車の使用を促すという方法も出てくるのではないかという気もするわけでございますけれども。
 ここで、これは先生方も皆さんもおっしゃっていますけれども、D案ですと、この間も車庫飛ばしが何かテレビでやっていましたですね、つかまったのが出ていましたけれども、車を減らせばいいだろうとか、別会社を今簡単につくれますから別会社をつくってしまうとか、そういうことでなかなか難しいのかなと思いますけれども、そういうように、地方行政の、地域の特性を生かして対応するという自治体の独自性もあわせながら、積極的に対応していただくというような問題、それから流入車については幾つか総合的に対応を考えるというようなこともあるのではなかろうか。今お話を伺っていてそういうことを感じましたので、一言。

【大聖委員長】 ありがとうございます。
 いかがでしょうか。どうぞ、尾島先生。

【尾島委員】 私は二、三年前でしたか、環境省の方の局地汚染対策の委員会がありまして、そこを2年ほど預かった経験がありますので、そのときの感じと、それから今度のシミュレーションの結果から、1キロメッシュのところで東京都が73%ですか、達成率。要は絶対的に無理なんだと思うんですよね、僕は。やはり東京都心なんかそうなんですけれど、圧倒的に通過交通の物流車が多いんですよね。ですから、僕はやはりこれは、ある意味では特会か何かをつくって抜本的に都心の道路計画を変えるとか、トンネルとかバイパスとか、地方に道路をいろいろつくるのはいいんだけれど、やはり都市、東京なんかに僕は抜本的な対策をやらない限り、この問題は解決しそうもないと思うんですよね。ですから、風を少しぐらい通しても、これはどうしようもないということをこのデータでさらに実感しておりまして、ですから、今1、2、3ということで、1と2のところの中間報告の本文のところに、もう少し強く都市構造を抜本的に変えるぐらいのことをやらない限り、しかも圧倒的に自動車交通、物流ですよね。しかも、通過交通ですよ。東京都心を通っていくですね。湾岸道路も随分つくっておりますけれど、その辺のところは絶対的な発生量から判断して、この辺を書かれた方が僕は環境省としてもいいんじゃないかと思うんですよね。小手先の対策では、解決しないと思うんですよね。だから、ぜひともその辺のところを書かれた方がいいと思うんですけれど。

【大聖委員長】 はい、どうぞ。

【浅野委員】 公害防止計画というせっかくの枠組みがあって、しかもそれは各省が全部それには参加しなければいけないという枠組みがあるわけですね。今までは何となく目に見える公害対策としてどうするかということしか議論をしていないわけですけれども、今尾島委員がおっしゃるように、本当に、何と言うかな、根本的な原因の根っこのところまでさかのぼってやるために公害防止計画が制度として用意されているんだと改めて考え直してみれば、場合によっては都市計画にまで踏み込むと、あるいはそれとの調整を図るというような公害防止計画のありようだってあっていいはずだろうと思うんですね。ですから、将来的にそういうような話につながるような報告をしっかり書いて、可能な検討を進めるということを他の関係局にも、将来の他の局にもお願いするということも必要じゃないかと思います。

【大聖委員長】 はい、ありがとうございます。
 今の問題はこれまでにも何回か繰り返し議論してきたことでもありますし、そういう対策は抜本的に中長期的に必要な課題だというふうに思うんですね。それはぜひ強調しておいていただきたいですし、今ご指摘のあったようなことは、環境問題だけではなくて、渋滞対策とか、あるいは2010年以降のCO2対策にもつながってくる問題ですね。そういう位置づけにぜひしていただきたいと思いますが、だからでは今すぐできるかと言いますと、なかなか総合的にやらなければいけない、都市計画にも絡む問題だというふうに思います。道路計画にも絡みますので。その議論は特筆大書していただきたいんですけれども、今速効性があるかどうかということを問われると、ちょっと悩ましい面があるということは、皆さん御承知おきいただきたいというふうに思っております。
 どうぞ。

【猿田委員】 今、委員長、それから浅野先生のおっしゃっていたことにも通じるわけですが、結局公害防止計画、この対策地域はそれなりに公害防止計画の対象地域にもなっていると思いますけれども、そういう中で地方自治体にとっても公害防止計画は総合的に庁内で対応しなければならない問題ですよね。環境部局だけの話ではございませんからね。ですから、そういうようなことを、この案件をまとめる中で、地方自治体の先ほどのちょっと申し上げました局地汚染対策ということにも関係してまいりますけれど、やはり総合的な対応が必要であるということですね。都市計画あるいは建築行政、そういうものを含めて対応していかなければならないわけで、大気の拡散を阻害する云々で東京都がこの前ビルを撤去したら、よくなったというようなお話もありますから、そういうような総合性が必要だということをやはりきちんとうたっていただいて、地方自治体にもその辺のご指導をいただくと、そして自治体としても総合的に対応していかなければならないと、環境部局だけが事業者と対応していてもできる問題ではないわけでして、場合によればバイパスをつくることによって解決する問題があるかもしれません。
 今審査している、道路の審査をやっている中で、ご存じだと思いますけれど、保土ヶ谷バイパスというのが横浜市内にあります。日本で一番交通量が多い、1日10何万台という。それが今度できる、高速の一部ですけれども、できると、2万台ぐらい減るだろうということなんですね。これはもう大きな効果が上がるわけでして、そういうような問題もあるわけですから、やはり総合的に、道路をつくるのが悪いとかという視点だけではなく、都市全体として総合的にどうそういうものが影響してくるのか、どういう対策、対応をすべきなのか、そういう点でまたご指摘、ご指導いただければと思いますね。

【尾島委員】 そんなに遠慮されることは僕はないと思うんですね。2016年のオリンピック対策で、東京都も本格的にこの問題を、風の道を含めてやろうとしていますし、
2016年対策というのはもう四、五年間でやらなければいけないという、それぐらいの段階に入っていまして、一番強いのは、環境行政が一番支援になるんですよね。ですから、便利だからとか、何かそういう話だと、なかなか道路もできないんですけれども、明らかに全国で見て、東京都にはなかなか国費も出しにくいんですよね。だけど、明らかに都心居住社会の中で、東京が一番悪いことは明らかなんですよね。ですから、ここがこんなに公害対策をやらなければいけないところが、しかも自動車中心に問題が起こっているんだから、東京都に道路関係の費用をつけたところで一向に構わない。今、地方にはどんどん道路をつくり過ぎるほどつくっているわけですね。しかも、道路特会含めてお金がうんと余っているんですよね。道路のお金なんかはですね。だから、都もその気になっていますから、そんな中長期ではなくて、短期的にできる極めて有効な対策だと思いますので、ぜひとも少し真面目にその辺のところを考えていただければと思います。

【大聖委員長】 なかなか悩ましいですが、そういう姿勢はぜひ鮮明にしていただきたいというふうに思っております。
 ほかにいかがでしょうか。
 先ほど猿田委員からご指摘がありました環境アセスにおいて、道路を新しくつくるときはそういうアセスというのは行われますけれども、そういう固定した駐車場とかターミナルとかそういったところ、将来そういったところへ車が集中する可能性があるところに対しても、何らかのそういう基準と言いますか指導があっていいのではないかというご指摘は大変重要だと思います。

【猿田委員】 これは補助金の制度とか、そういうのをやっぱり導入するとか、そういうものをぜひ……。

【大聖委員長】 今の尾島委員のご指摘にも沿うやり方ではないかと。今もう既にあるものの対策ではなくて、これから発生するものをやはり抑制していくという観点からも必要ではないかなと思います。それもどこかで特筆しておいていただきたいと思いますが、ほかにいかがでしょうか。
 それで、先ほど浅野委員、あるいは河野委員からもご指摘がありましたけれども、もう問題は局地汚染の方向に向かっているんだと、そこを何とかすべきだという、そういうご議論もありました。その中で、やはり我々これまで議論してきたことは、やはり交通流をよくするとか、交差点の周辺の地形的な改善と言いますか、建築物を含めた改善が必要だというお話なんですが、これも非常に重要だと思いますけれども、実はその一方で、坂本委員のご指摘があったように、やはりマクロの問題でもあるんだと、全体を減らしていくことで局地も改善していくんだという、そういう考え方も両方あるわけですね。
 それから、もう一つは、これまでいろいろな固定発生源の対策というのが比較的うまくいっていたのは、やはり発生源がかなり特定できていまして、車と違うところはそういうところだと思います。車は不特定な発生源が常に移動しているわけですね。その辺がなかなかピンポイントの対策を難しくしているという面がありますので、そういった考え方を少し取り入れて、要はマクロの減らし方と、局地的な特殊地方自治体にかかわる問題だという見方と、両方あると思うんですが。

【浅野委員】 やはり目に見える形で対策を強化しているということを示す必要は絶対あると思います。そのためにやはり今のNOx・PM法をそのまま放っておくということはないわけで、それをもっときめ細かく使えるようにメニューを詳細に挙げていくというようなことをやって、しかし、さっき私が申し上げたように、それをトップダウンで全国一律にやれというのではなくて、それを選び取れるメニューとして並べておいて、それぞれの場所に適当なものを選んでいくということを、とりあえず法改正としてはやるべきだろう。ぜひとも次期法改正でそのメニューにこれを載せていくというぐらいのことは必要だ。それと、そもそもこれまでやってきた対策をもっと強化していくとか、地道に続けていって、全体としての量を減らすということはそのとおりだということです。現行法でも既にやってきていることですから、それはそれでいいんですけれども、それに加えてさらに上乗せ的にということであるならば、むしろ局地対策ということを中心に打ち出して上乗せという方が、立法のプロセスとしては説明がしやすいし、多くの方に納得いただけるところだろうと思うんですね。今まで何もしてこなかったわけではなくて、やってきたわけですから。だから、それでずっとそのままやっていっても、ある程度は実現できるだろう、しかし、それをもっと加速し、局地対策に特に力を入れるためには、この点は重点的に法を手直ししなければいけないと、こういうようなトーンで報告をまとめていったらどうかという提案です。

【大聖委員長】 ありがとうございます。
 ほかにご意見はいかがでしょうか。
 やはりもう一歩踏み込んだ対策が必要だということと、行政の役割と地方自治体の役割の分担をうまく仕組むということだと思います。
 それから、私、もう一つ追加しておきたいのは、公平性ということが必要だと思うんです。要するに地域内で経済活動している事業者においてはNOx・PM法が適用され、外から入ってきたものはもうフリーの状態というのは、やはり汚染源としては同じなのでありまして、その辺の環境にかかわる責任の公平性と言いますか、あるいはそれに対策を講じる義務と言いますか、そういったものもやはりあると思います。

【浅野委員】 今まで出された議論の中でも、それを一律に外に網をかぶせるというやり方もあるんですけれども、局地の方から発信していって、ここに来ると思うなら、来たいと思うなら、こういうような要件を満たさなければ来てはいけませんよというやり方もあるわけですね。その方がかえっていい。だから、さっき猿田委員がおっしゃったように、新しく多くの車が集まる施設をつくる事業者にはそれを義務づけてしまうと。それがなかなか条例などでも営業活動の自由とかの制約があってやりづらい面もあるから、そこは法律でちゃんとできるようにしておいてあげて、それが必要だと思うところはそれが使えるようにしましょうと、こういう仕掛けがいいということです。

【大聖委員長】 そうですね。わかりました。具体的に申し上げますと、今ご指摘のあったA案からF案といろいろございますけれども、この中でやはり有効なものをもう少し煮詰めて私ども絞り込んでいきたいですし、これからまた具体的にそれを皆様のご意見を反映させながらやっていきたいというふうに思っております。
 それから、繰り返しになりますが、国でやる枠組み、そういうことを前提にしながら、地方自治体で何ができるかという、そういう自由度を与えるような仕掛け、そういったものもぜひ必要だということ。
 もう一つは、抜本的に言いますと、やはり都市計画あるいは道路計画にかかわる問題であって、そこにもメスをぜひ入れる必要があるんだということ。
 さらには、将来の発生源となり得るような大規模な施設、道路に限らずそういった施設に関しても、やはり目を向けていく必要があるだろうということ。
 それから、もう一つは、やはり流入にかかわる車に対しても対策地域内の車と同様の環境にかかわる責任があるということで、やはり公平性というものも担保する必要があるのではないかなと。
 その辺をもう少し考えまして、これから具体的に絞り込んでいきたいというふうに思っております。
 それでは、次に移らせていただきます。またご意見があれば、随時事務局の方へお寄せいただきたいと思っておりますが、最後に資料7番目「未来に残そう。e環境!」ということで事務局の方からご説明願います。

【金丸課長】 資料7でございます。これは環境省がつくりましたパンフレットでございますが、1ページめくっていただきますと、「e運行管理」の目的が書いてございます。これはNOx・PM法の車両1台当たりの自動車排出ガス窒素酸化物量の削減という基本方針がございますが、これを達成するために自動車を複数所有する事業者の方にその排出量抑制を目的とした運行管理を進めていただくことをねらいとしているものでございます。
 2ページにねらいが書いてございますが、NOx・PMの排出量削減と燃費の削減と、それから環境効果へのアピール、そして安全性向上というような観点から、ぜひこの運行方法を進めていただきたいということでございます。
 めくっていただきますと、3ページ、4ページ、運行管理者とドライバーが連携いたしまして、運行管理者の方で運行計画、排出抑制運転の実施可能な環境をつくるということで運行計画を立てる、そして運行の状況を運行会社の方で管理するということで、排出抑制運転の実施状況の把握と、排出抑制運転を指示するということ、そして教育も行っていくということでございます。ドライバーの方は、エンジン回転数の抑制とか、急加速の抑制、速度の抑制、アイドリングストップというようなことを実施していくということでございます。
 あとその実施の仕方についてのマニュアル、そして13ページでございますが、そのモデルケースとして示しております。13ページの(2)の方にございますように、運行管理計画の結果NOx・PMの削減が図られるということで、今このようなパンフレットを都道府県等に配付いたしまして、事業者の方によく見てもらい、普及を推進していきたいというものでございます。
 以上でございます。

【大聖委員長】 ありがとうございます。
 いかがでしょうか。これに関しまして。

【浅野委員】 正直に実証実験の結果が出ているので、何かずっと見ていくと、意外と燃費のところは余り効果が上がっていないという感じがあるんですね。それはしようがないんだろうけれど、やはり何となく,燃費も助かるよと言われるとやる気になるけれどもというような感じはありますね。やはり燃費についてはどの事業者もかなり一生懸命になって努力しているということがこれでよくわかったという感じがしますが、まあしようがないですね。

【大聖委員長】 いや、私は結構改善していると思っているんですけれど、いかがでしょうかね。1割、それから……。

【浅野委員】 あとの方の大型になるとあまり変わらない。

【大聖委員長】 そうですね、確かにおっしゃるとおりだと思いますけれど。これは例えばエコドライブなんかと意識してやっていただくと、また効果が高まると思いますけれども。

【金丸課長】 そのように指導してまいりたいと思っております。

【大聖委員長】 「e管理」ですから、悪い管理にならないようにぜひしていただきたいものだと思っておりますが。
 それでは、ご意見がなければ、本日の予定は終えさせていただきたいと思います。事務局の方から事務連絡等がありましたら、お願いしたいと思います。

【金丸課長】 それでは、本日ご指摘いただきました点につきましては、今後その趣旨を十分に踏まえまして、これからまた検討を進めていきたいと思っております。また、追加のご意見、ご質問がございましたら、今月中に添付の用紙によりますファクスやメール、電話等でご連絡いただきたいと存じます。
 また、前回19年度予算要求でご説明しました、このNOx・PMの関連予算につきましては、現在財務省と協議中でございます。概算要求が固まり次第、またご報告させていただければと存じます。
 なお、次回の小委員会は、11月中旬ごろに開催させていただきたいと考えております。改めて日程の調整をさせていただきます。委員の先生方におかれましては、ご多忙中のところ大変恐縮でございますが、ご協力のほどをよろしくお願いします。本日は本当にありがとうございました。