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中央環境審議会大気環境部会
揮発性有機化合物排出抑制専門委員会第14回
会議録


1.日時

平成23年6月2日(水)10:00〜12:00

2.場所

法曹会館 2階「高砂の間」

3.出席者
(委員長)
岩崎 好陽
(委員)
井上 祥治 浦野 紘平
岡崎 誠 桐明 公男
後藤 彌彦 小林 悦夫
千本 雅士 土井 潤一
中杉 修身 奈良 恒雄
二瓶 啓 福山 丈二
細目 一成
(環境省)
鷺坂水・大気環境局長
山本大気環境課長
手島大気環境課補佐
栗林大気環境課補佐
村井大気環境課係長
(経済産業省)
栗原環境指導室係長
森川環境指導室係員
4.議題
(1)
揮発性有機化合物(VOC)排出インベントリについて
(2)
次期揮発性有機化合物(VOC)対策のあり方の検討について
(3)
揮発性有機化合物(VOC)排出抑制に関する取組について
(4)
その他

5.配付資料
資料1 中央環境審議会大気環境部会揮発性有機化合物排出抑制専門委員会名簿
資料2−1 揮発性有機化合物(VOC)排出インベントリについて(案)
資料2−2 平成22年度揮発性有機化合物(VOC)インベントリ検討会の検討結果について(概要)
資料3 次期揮発性有機化合物(VOC)対策のあり方の検討ワーキンググループ報告について
資料4 揮発性有機化合物排出施設の届出状況について
資料5 揮発性有機化合物(VOC)対策功労者表彰について
資料6 平成21年度VOC排出抑制に係る自主行動計画の概要について
資料7 揮発性有機化合物(VOC)シミュレーションに係る検討状況について
資料8 揮発性有機化合物(VOC)排出抑制導入支援に係る検討業務について

6.議事

【山本大気環境課長】 おはようございます。環境省の大気環境課の山本でございます。お1人、委員、遅れていらっしゃいますが、定刻になりましたので、ただいまから、中央環境審議会大気環境部会揮発性有機化合物排出抑制専門委員会の第14回の会合を開催いたします。
 委員の皆様には、大変お忙しい中、また本日は大変足元のお悪い中お集まりいただきまして、ありがとうございます。
 本日ですが、長崎大学の早瀬委員、社団法人日本建材・住宅設備産業協会の森田委員がご欠席とのご連絡を受けております。
 本日の現在の出席状況でごありますが、委員17名中、14名の委員の方に現在、ご出席をいただいており、定足数でございます過半数に達していることをご報告させていただきます。
 では、まず初めに、本日の委員会の開催に当たりまして、水・大気環境局長の鷺坂からごあいさつを申し上げます。

【鷺坂水・大気環境局長】 おはようございます。環境省の水・大気環境局長の鷺坂でございます。本日は朝早くから、各委員の先生方におかれましては、大変ご多用のところお集まりいただきまして、誠にありがとうございます。また、各委員の皆様方におかれましては、大気環境行政、特にこのVOCの問題というものにつきまして、さまざまな観点からご協力、あるいはご指導を賜っておりますことを、この場をおかりしてお礼を申し上げたいと思います。
 本委員会でございますけれども、ご案内のとおり、VOCの排出削減ということでございますが、平成18年4月に規制をスタートしているわけでございます。この規制は、VOCの排出量の3割削減を目標にしています。法の規制と、それから、それぞれの自主的な取り組みの組み合わせ、いわゆるベストミックスと言っているわけでございますけれども、削減対策にご尽力いただいているところでございます。
 その対策を適切に評価、あるいは推進するため、学識経験者の方々、あるいは地方公共団体の方々、あるいは業界団体の方々のご協力を得まして、環境省といたしまして、これまで排出量の推計方法を見直しながら、より制度の高いインベントリの作成について検討を行ってきたところでございまして、本日は、その最新の結果についてのご報告があると聞いております。
 皆様方それぞれのお立場のご協力等ございまして、平成21年度の削減率につきましては、平成12年度の対比で42%削減ということになっております。経済的な状況もあろうかと思いますけれども、非常に多くの方々のご尽力、そういったものが、こういった数字に表れているのではないかと、このように考えているところでございます。当初、総合的なSPM対策の中で、VOCも何らかの形での削減がいるのではないかと、こういう議論をしていたと思いますけれども、当時と比べまして、SPMの環境基準の達成率、特にここ二、三年はほとんど100%であるということでございます。
 SPMということになりますと、恐らくバックグラウンドがかなりよくなってきていて、黄砂が来たとしても、環境基準の未達成というような評価にならないような状況もあるのかなと。これはちょっと私の推測ではございますけれども、そんなような感じを持っているところでございます。
 また、この委員会におきましては、次期VOC対策のあり方につきましても、ワーキンググループによる検討結果をご審議いただくことになっております。環境省、それから、経済産業省もこれまで取り組んでまいりましたが、一緒になってVOCの抑制に取り組んでいるということにつきましても、ご報告があると聞いております。
 限られた時間ではございますけれども、今後のVOCの排出抑制、それからこの目標の評価等々、皆様方の、各委員の方々のご指導をお願い申し上げまして、簡単ではございますけれども、私からのごあいさつをさせていただきます。よろしくお願いします。

【山本大気環境課長】 次に、委員の異動がございましたので、ご紹介させていただきます。一般社団法人日本自動車工業会の樋口委員のご後任として、細目委員でいらっしゃいます。
 それでは、これ以降の議事進行につきましては、岩崎委員長にお願いいたします。

【岩崎委員長】 それでは、よろしくお願いいたします。
 議事次第にありますように、本日の大きな議事は三つでございまして、最初に揮発性有機化合物(VOC)排出インベントリについての議事に入りたいと思います。
 VOCの排出インベントリ検討会を設置して、作業を進めていただくことを、この委員会としても了承しているところでございますが、その取りまとめが終わったということで、その報告、あるいはその内容についての検討をしたいと思っています。浦野委員を初め、業界関係の委員の方々も参画していただきまして、インベントリの把握方法を中心に、検討が行われているところでございます。
 今回、平成22年度の報告案が提出されております。21年度の集計になりますけど、昨年度22年度の報告案が提出されていますので、これについて議論に入りたいと思います。
 最初に、検討会における検討状況について、事務局から説明をお願いいたします。

【栗林大気環境課補佐】 環境省大気環境課の栗林と申します。よろしくお願いいたします。
 まず、お手元の配付資料についてですけれども、こちらは議事次第に資料一覧ということで記載させていただいておりますので、よろしくお願いいたします。
 なお、これから説明させていただきます資料2に関しますVOC排出インベントリの詳細版につきましては、本日、特に資料としては、配付はいたしておりませんけれども、お申し出があれば、後日、メール等で送付させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、失礼して座って説明させていただきます。
 お手元の資料の2−1、それからその資料2−1の概要版ということで、資料2−2と二部構成でつくっておりますが、資料2−2につきましては、資料2−1の抜粋版でございますので、こちらの方は、後ほどまた確認のためにご覧いただくためということで、つくらせていただいております。本日は、この資料2−1、こちらに基づきまして、説明をさせていただきたいと思っております。
 このVOC排出インベントリにつきましては、VOC排出抑制対策の進捗状況を把握する上で重要な位置を占めているということでございます。この排出抑制専門委員会でも、ご確認も含めてお諮りするものでございます。専門委員会でのご意見につきましては、今年度、またVOC排出インベントリ検討会を開催しようと思っておりますので、こちらの方に反映させてまいりたいと思っております。
 それでは、資料2−1、表紙を1枚おはぐりいただきたいと思います。「はじめに」のところでございます。SPM、それから光化学オキシダントの原因物質の一つであります、VOCにつきましては、大気汚染防止法の改正によりまして、法的な規制と自主的取組を適切に組み合わせたベストミックス、こちらでVOCの排出量の削減を進めることとなっております。
 このVOC排出抑制対策の進捗状況、ベストミックスの効果の把握を目的として、VOC排出インベントリの整備更新を進めてきたということでございます。
 この調査におきましては、昨年度に引き続きまして、VOC排出インベントリ検討会を設置しまして、VOC排出抑制対策の進捗状況を把握するということで、これまでに実施しました排出量の推計の方法を見直しながら、平成21年度分の排出量を中心に、推計を行ってきたというものでございます。
 この間でございますが、ご承知のとおり、平成20年度秋にリーマンショックがありまして、生産活動が停滞して、排出抑制の取組によらずVOC排出量が減少している可能性も指摘されております。この調査におきましては、VOCの排出量と経済指標の関連性を解析して、その影響の程度についての整理も試みております。
 また、排出抑制の取組の内訳として、参考までですが、法令取り扱い分類別排出量についても把握を試みたということでございます。先ほど局長のあいさつにもございましたけれども、平成21年度の排出量の推計結果は、平成12年度に比べまして、約42%の削減ということでございました。
 続きまして、ページをまたはぐっていただきまして、下にページ番号がございます。1ページ目をご覧いただきたいと思います。まず、排出インベントリ推計の枠組みについて、簡単にご説明させていただきたいと思います。推計の対象期間につきましては、昨年度の検討では、平成21年度分のVOC排出量を推計したというものでございます。
 その検討に当たりまして、推計方法を更新した場合等については、データを、平成12年度まで遡って、VOC排出量について、改めて推計作業を行っておりますので、昨年のこの委員会で出させていただきました資料と直接見比べて、それぞれの項目で数字が違っているのは、この理由でございます。
 次に、(2)推計対象地域でございますけれども、これは全国におけるVOC排出量の推計を行っております。また、平成19年度から、都道府県別排出量の推計も行っております。
 (3)としまして、推計対象とする発生源の範囲につきましては、ページをおはぐりいただきまして2ページ目、表1−1に掲げているとおりでございまして、これは一昨年度の検討の内容と同じでございます。
 続きまして、3ページ目をご覧いただきたいと思います。(4)推計対象とする物質につきましては、発生源ごとに製品等に含まれていると考えられる102物質のVOCを推計対象としております。
 一つ飛ばしていただきまして、(6)推計における有効数字の考え方でございます。こちらにつきましては、昨年の当専門委員会でもご議論いただいたところでございます。VOCの排出インベントリにおきましては、VOC含有製品の出荷量、それからVOCの含有率、大気排出率等のさまざまな数値を組み合わせて計算することによって、VOCの排出量を得ているということです。
 これらの推計に用いている数値には、本来、有効けた数というのがあるわけですけれども、今回の検討におきましては、VOC排出インベントリは有効けた数を示すことなく、年間1トン単位ということで表示を行わせていただいております。この詳細な理由につきましては、その下に三つほど黒丸で書かせてもらっているとおりでございます。
 ページをおはぐりいただきまして、4ページ目でございます。2.検討会における主な検討内容と結果でございます。2段落目でございますが、今年度の調査におきまして、昨年度、抽出していただきました優先検討課題、これで残っている課題というものを整理しまして、文献調査、それから団体事業者様へのヒアリングアンケートなどを行って、解決について検討してきたということでございます。
 主な検討の概要と結果につきましては、次のページ、表2−1に示したとおりでございますが、まず推計方法について、改めておさらいということで、15ページをご覧いただきたいと思います。
 参考の1でございます。VOC排出量の推計方法の概要についてまとめたものでございます。この中段のところに絵がかいてありますけれども、業界団体さん等からいただいた資料、それからアンケートを行った結果、それから文献等で調査した結果、これらをもとに製品の出荷量、それからVOCの含有率を求めまして、それでVOCの使用量が求められます。これとVOCの排出率、係数を掛けまして、発生源品目別のVOC排出量を推計するというものでございます。簡単に言うと、このようなフローでやっているということでございます。
 また5ページに戻っていただきたいと思います。昨年度の調査におきまして、新たに検討した主な内容とその結果について、一覧に示したものでございます。項目ごとに簡単に説明させていただきますと、まず事業者等へのアンケートによる規制対象施設からのVOC排出量の試算につきましては、こちらは参考まで調査したということでございますけれども、大気汚染防止法に基づく届出事業所等へのアンケートを実施したということでございますけれども、結果等の黒丸の二つ目にありますけれども、規制施設の中でも、大規模な施設を有する事業者からの回答が多いということで、試算結果の一部が、ちょっと過大評価になったかなと考えております。したがいまして、今後、推計方法をさらに検討する必要があると認識しております。
 次に、モニタリングデータとの比較でございます。こちらはVOC排出インベントリの経年変化を検証するということで、VOC排出インベントリをモニタリングデータと比較したものでございます。こちらもページが飛んで申し訳ございませんが、19ページをご覧いただきたいと思っております。
 [1]としまして、全国における比較でございます。全国におけます平均の非メタン炭化水素濃度、それからVOC排出インベントリにおける総排出量の比較、これを別図4に示したものでございます。これをご覧いただきますと、非メタン炭化水素濃度と、それからVOCのインベントリ総排出量というのは比例関係にあって、非常にきれいな直線に乗るような状況にございます。これを下の方に引っ張っていきますと、VOCのインベントリ排出量がゼロになっても、非メタン炭化水素はゼロにはなっていないということが予想されるんですけれども、これにつきましては、移動体とか自然発生源、あるいは越境大気汚染によるものも考えております。
 もう1枚はぐっていただきまして、20ページでございます。[2]といたしまして、都道府県別の比較でございます。こちらにつきましては、都道府県別に見ますと、若干ばらつきはございますけれども、概ねの傾向としては比例傾向にあるのかなと考えております。
 また5ページへお戻りいただきたいと思います。今回、項目の三つ目でございますアルコール系の工業用洗浄剤、こちらの排出量の推計というものを行いまして、アンケートをさせていただいて、そのアルコール系の工業用洗剤料の大気排出率、それから国内出荷量を把握して、VOCの排出量の推計を行っております。結果等のところに書いてありますけれども、アンケートを回答していただいた企業の数が非常に少なくて、残念ながら代表性が十分ではなかったかなということで、これもさらなる検討を行う必要があると認識しております。今後の課題の一つでございます。
 続きまして、VOCの排出量と経済指標の関連性の分析ということで、いわゆるリーマンショックの影響というものをちょっと推測してみようというものでございます。これは「茅の恒等式」というものがございまして、これを用いましてVOC排出量と経済指標、この関連性について分析を試みたものでございます。
 23ページをご覧いただければと思います。23ページの下欄に、グラフを載せてもらいました。一例として、左上のd.化学をご覧いただきますと、折れ線がVOC排出量の変化率でございます。それに何が寄与しているのかというものを示すため、白抜きの四角、これが環境技術進歩変化率、いわゆる企業様、団体様の方で努力されたもの。それから、黒塗りのものが産出額変化率ということで、これが経済の動向を示すというものでございます。このd.化学をご覧いただきますと、白抜きの環境技術進歩変化率、これがVOC排出量の変化、マイナスに寄与しているという一方、産出額の変化率というものは、VOC排出率の変化率としてはプラスに寄与していると見ていただければと思います。企業様からの努力が、非常に大きく効果を示していると見てとれると思います。
 一方、産出額の変化率につきましては、平成20年度までにつきまして、徐々にプラスの方向に伸びていますが、平成21年度につきましては、ご覧のとおり、棒グラフの伸びが小さくなっているということで、平成21年度につきましては、リーマンショックの影響が現れているのではないかなと。ただ、VOC排出率の削減ということでは、それ以上に環境技術進歩ということで、皆様方のご努力が、かなり効果があったということなのではないかなと思っております。
 また5ページ目をご覧いただきたいと思います。民生品からのVOC排出量の扱いの検討でございますけれども、東京都でこの把握をされておりまして、その調査結果を踏まえて、民生品からのVOC排出率の推計方法や扱いについて、検討を行っております。ただ、継続的な状況入手も保障されていないということですので、当面、参考値扱いとさせていただきたいと思っております。
 ページを1枚おはぐりいただきたいと思います。6ページ目に発生源ごとのVOC排出量の推計結果を示させていただいております。一番下欄の合計のところ、それからその下の削減率をご覧いただきますと、冒頭申し上げましたように、平成21年度につきましては、12年度に比べまして約42%の削減になっているということでございます。
 各発生源品目を見ますと、かなりでこぼこがあるところもございまして、7ページ目に、ちょっとポイントとなるようなところについて、特記させていただいております。一つ目は、発生源品目として天然ガスにつきましては、平成19年度は平成18年度に比べて排出量が増えたという推計をしております。これにつきましては、平成19年度に新潟県の中越沖地震が発生しまして、これによって放散ガスが発生したのではないか。その削減対策が完了していないため、この排出量が増えたというふうに推測しております。
 もう一つ、工業用洗浄剤につきましては、今回の調査によりまして、新たにアルコール系の工業用洗浄剤の推計を実施しており、この12年度以降の排出量の数値につきましても、この部分をプラスアルファしておりますので、昨年ご提示した数値より、数値としては全体的に12年度、17年度以降につきましても、プラスの数値、排出量ということになっております。
 その次の湿し水でございますけれども、これにつきましては、入手できる情報として、湿し水の割合というのが1%とか2%という、正数の数値で入手させていただいておりますので、1%と2%では、単純に倍になるということになりますので、そういう関係で、経年変化を見ますと、でこぼこが生じているのではないかなということでございます。
 ページをおはぐりいただきますと、8ページ目に、物質別のVOC排出量の推計結果を示させていただいておりまして、9ページ目に、そのグラフがございます。
 10ページ目は、業種別のVOC排出量の推計結果でございまして、11ページ目の下のところ、表3−5、こちらに業種別排出量に係る主な特記事項ということで、4業種を掲載させていただいております。一つ目、水産養殖業につきまして、こちらは排出量が増えているんじゃないかということで、これは昨年も、この専門委員会でご指摘いただき、いろいろ確認はしておりますが、申し訳ございませんが増加している理由というのは、今のところ不明ということです。
 それから、鉱業につきましては、先ほど申し上げましたように、中越沖地震の影響ということでございます。
 次の、飲料・たばこ・飼料製造業でございますけれども、これは排出係数の変化がないものとして推計しているということで、排出量の増減につきまして、すべて生産量の変化によるものでございます。
 最後、精密機械器具製造業でございますけれども、こちらはアルコール系の工業用洗剤の使用が顕著だということ、それから大気排出率を60%ということで固定しているということもございまして、排出量が増加したというふうに推計しているということでございます。
 ページをおはぐりいただきまして、12ページでございます。こちらに都道府県別のVOC排出量の推計結果を表にしてございまして、13ページ目、こちらの下欄のところに特記事項ということで、岩手県と、それから和歌山県について掲載させていただいております。こちらにつきましても、昨年度のこの専門委員会で自治体において、特に増えているというところについては、自治体がこの数値を得たときに、なかなか説明に苦慮するんじゃないかと。配慮が必要なんじゃないかというご指摘もいただいております。
 岩手県におきましては、この配分指標、PRTR届出データでございますけれども、これが増加しているということが要因なのかなと。また、和歌山県も同様に、PRTR届出データに基づきます配分指標が増加しているということが、同じように要因なのかなと思っております。
 いずれにしましても、都道府県に対しましては、いろいろと必要によりヒアリングを行う等をして、必要があれば、数値を精査していきたいと思っております。
 最後でございます。14ページをご覧いただきますと、今後の課題でございます。昨年度の調査結果によりまして、VOC排出インベントリにつきましては、推計方法、原則固定化しております。ただ、表4−1に示すとおり、まだ課題もございますので、これについて検討を行って、推計方法の改善を行う必要があると思っております。
 課題として、大きく五つ、掲げております。排出量増減要因の解明、それから規制対象施設からのVOC排出量の把握、アルコール系洗浄剤の大気排出率の検討、民生品の使用にかかるVOC排出量推計、モニタリングデータとの比較による経年変化の検証ということで、詳細につきましては、今までご説明させていただいたとおりでございます。今年度も昨年度、平成22年度が目標の最終年度でございますので、引き続き排出インベントリの推計を行っていきたいと思っております。その中で、これらの課題も踏まえて検討していきたいというふうに思っておりますので、今後ともよろしくお願いしたいと思います。
 私からは、以上でございます。

【岩崎委員長】 どうもありがとうございました。このVOC排出インベントリの委員長でもございます浦野委員から、何か追加のご説明はございますでしょうか。

【浦野委員】 特にございません。

【岩崎委員長】 わかりました。以上が、資料説明及びインベントリの委員会からの報告になりますけれども、何かご質問あるいはご意見等ございましたら、よろしくお願いいたします。

【小林委員】 何点か気になる点があるんですが、まず1点目が、5ページ、一番上のアンケートによる規制対象施設のVOC排出量の試算のところの二つ目のところで、規制施設の中でも、大規模な施設を有する事業者からの回答が多く、試算結果の一部は過大となったと書いておりますが、何かいかにも大規模施設からの事業者の回答が多かったら、結果が過大になるというふうに、何か誤解を招くような文章だと思うんですよね。これをちょっともう少し詳しく説明いただいて、それによって文章も少し直していただいたらどうかと思います。それが1点。
 それから、その二つ下、アルコール系のところで、これは回答数及び代表性が十分でないことからと書いてありますが、何かこの回答数が十分でないと、代表性が十分でないと、二つ要件があるように読めるんですが、これは違いますね。回答数が少ないから、代表性に不十分だという意味なんですね。ちょっとそれ、今、説明を受けて気になったんです。気がついたんですが、昨日見たときに気になりました。
 それから、三つ目、その下のVOC排出量と経済指標の関連性のところの二つ上、リーマンショックによって、21年度、排出量に影響を与えていることが示唆されたと書いてありますが、これはリーマンショックが排出量に影響を与えたのではなくて、リーマンショックというのは、VOCの使用量なり、生産量に影響を与えたんじゃないんですか。その結果、排出量が少なくなったということじゃないかなと。何かこれですと、いかにも生産量、使用量は通常どおりで、リーマンショックが排出量に何か影響を与えたように読めるんで、ちょっと気になりました。
 それから、その下の民生品からVOC排出量、ここのところで、主に東京都の方法によりと書いてあるんですが、この東京都の方法というのはどこかに解説があるのですか。見た限りでは気がつかなかったんですが、できたら教えていただきたいと思います。
 それから、もう1点は、この都道府県別の排出量のところで、いわゆる岩手県と和歌山県について、特記事項で指摘を、13ページとかでされているんですが、これは理由について何か整理をしていただいたのかなと。何かいかにも岩手と和歌山県、関わっていない都道府県が、というか、集計に関わっていないところが指摘を受けているように誤解を受けるんですよね。それで、ここに書いてある業種そのものを、10ページの業種別のところを見ますと、排出量そのものは相当減っているんですね。ですから、場合によったら、いわゆる製造工場なり、製造過程の集約化によって、こういう大きな変化が起こったのではないかなという気もするんですが、その辺は何か調査されたんでしょうか。
 以上です。

【岩崎委員長】 どうもありがとうございました。数多いご質問でしたけれども、最初に5ページの一番上の事業者へのアンケートの結果のところで、大規模の施設からの回答が多かったということで、試算が過大になったということに関して、この辺に関してはいかがでしょうか。事務局の方から何か説明はございますか。通常だと、何か精度の問題はあるけれども、過大になることはないんじゃないかとは思うんですけれども。

【栗林大気環境課補佐】 大気汚染防止法に基づく届出者に対しまして、アンケートを実施したというのは、先ほど申し上げたとおりでございますけれども、事業者様は、大企業から中小企業と、いろいろございます。その中で、大きい規模の施設をお持ちの事業者から、主として回答をいただいたということで、それで、そのデータをもとに拡大推計しております。
 詳細につきまして、細かいところまで確認しておりませんので、今は即答ができませんけれども、そういうような状況であったということでございます。またこれにつきまして、詳細を確認して、速やかにご報告したいと思っております。申し訳ございません。

【浦野委員】 一つずついきましょうか。その点、ちょっと補足させていただきますと、アンケートはかなり出したんですが、残念ながら、それほど回答率が高くなくて、それで法令対象の施設数がある程度わかっているものですから、お答えいただいたところの施設数から拡大推計をして、施設数に比例して排出されているという推計をされたんです。そうすると、実は、ある業種については、トータルの排出量より多いという計算が出てしまっているんです。実際にほかで推計した規制対象施設以外も含めて推計した値よりも規制対象施設だけで排出された方が多いという計算になってしまいました。その原因は、施設数比例で拡大推計したのですが、お返事いただいているところは、大企業ですから、比較的大きな施設をお持ちのところのもので、それと同じ規模で全ての施設から出ているというふうに台数で比例で拡大推計してしまったために、そういう結果になったと考えており、これについては、さらに推計方法を検討してやっていくつもりです。
 しかし、アンケートをしても、規制施設とそうでない施設を別々にきちっと把握をして、きちっとアンケートにお答えいただくというのは、業者さんの方でもかなり大変なようで、今後、規制されている施設とされていない施設を仕分けして、集計できるのかどうか、なかなか難しい状況になっています。今回トライした時点では、推計値は非常に過大になってしまったということで、見直しをするということです。

【岩崎委員長】 次の3番目のアルコール系のところで、回答数と代表性というのは、これは別々に分けるほどの項目がどうか。回答数が少ないことが代表性が欠けるということになるんじゃないかというご意見ですけれども、いかがでしょうか。

【栗林大気環境課補佐】 実際、これはアンケートにお答えいただいたのが1社なんです。ということで、このような表記にさせていただいたのですが、どのようなものでしょうか。逆に、表記についてご指導いただければと思いますが。

【小林委員】 表現としては、回答数が少ないので代表性に欠けると書いた方がいいんじゃないかと思うんです。

【栗林大気環境課補佐】 では、表現としてはそのように修正させていただきたいと思います。ありがとうございます。
 それから、3番目、リーマンショックにつきまして、間接的に排出量に影響を与えているという結論を導かせていただいているんですけれども、小林委員から今ご指導いただいたように、景気が停滞するということで使用量、生産量が下がった、その結果、排出量も下がったという、そういう流れになるのかなと思いますので、浦野委員の方からもコメントをいただければと思うのですが、よろしければ修正の方向で考えてみたいなと思いますが、いかがでしょうか。

【浦野委員】 これも表現の問題で、おっしゃることはそのとおりなんですけれども、リーマンショックというのをどういう理解するか。非常に短く表現していますが、正確に言えば、リーマンショックによる生産量、あるいは取扱量の減少はという意味なんですね。
 リーマンショックはという言葉の中に、生産量が減ったという意味を含めた表現になっているんですね。ですから、その生産量が減ったことが、排出量に影響を与えているというふうな文章になっている。リーマンショックというのは何か、ショックって何かというと、生産量が急激に減ったという意味であって、詳しく書くなら書いてもいいですけど、それはあまりこだわらなくてもいいかなという気もしております。

【栗林大気環境課補佐】 また浦野先生と相談します。

【岩崎委員長】 続きまして、一番下の東京都の方法について、いかがでしょうか。

【栗林大気環境課補佐】 説明を直接書いていなくて申し訳ございません。これにつきましては、いわゆる民生品、オフィスとか家庭で使用する商品、これの商品分類一覧等から、その商品をリストアップしまして、VOCが使われているのではないかというものをリストアップしまして、このリストをもとに、業界団体の方にヒアリング、あるいはアンケートをして、含有率を推計するのだと伺っています。
 あと、文献等でも、含有率等の情報を入手して、出荷量をこの統計情報から推計したと。ちょっと簡単でございますが、そのような推計方法だと聞いております。

【浦野委員】 ちょっと補足いたしますと、民生品というのは、例えば整髪料であるとか、化粧品であるとか、香料であるとかということですけれども、そういう製品について、東京都は業界から聞いたデータその他の統計資料等で、全国的な量をある程度把握されて、それを東京都に割り戻しして出されているんですね。ですから、全国的な数字も出ているわけなので、参考値として出しました。ただし、下に書いてあります接着剤や塗料というのは、すでに推計されているんですけど、ほかの化粧品とか整髪料その他細々したものを、どこまでこのVOCインベントリで推計するのかという問題もあります。
 一部は上流から、生産量の方から推計したものと二重カウントされる恐れもないわけじゃないですし、本来、インベントリが規制と自主管理で削減する効果を見るという目的に対して、化粧品や整髪料のところの減少までフォローするべきかどうかという議論もあります。ただ推計はできているし、減らすことには意味があるので、できるだけ今後も主要なものについては参考値と言う形で示すことにしました。このインベントリの中に全部取り込むかどうかというのは、推計が継続的に過去に遡ってもできるかどうかとか、本来インベントリとして、継続的にやるものかどうかということについて、意見が分かれているので、参考値として示すことにさせていただいているということです。

【岩崎委員長】 それから、最後に13ページの表3、7の岩手県と和歌山県に関して、その2県が増加していますが、その理由が各業種については、業種ごとのインベントリを見ると減っているのに、場合によるとかなり減っているのもあるんですけど、その辺の理由について、ちょっとご説明いただけないかとか。いかがでしょうか。

【栗林大気環境課補佐】 推計している中で、最終的な結果としては、このPRTR届出データ、これに基づく配分指標の増加ということで、事務局としては取りまとめさせていただいておりますけれども、委員のご指摘も踏まえて、確認したいと思います。

【小林委員】 これは私自身が実際出身なので、すごく気になるんですけれども、こういうふうに出されますと、マスメディアの方々が岩手県とか和歌山県に行って、何で増えたのだと突っ込んでくるのです。それで大変困ることが多いので、そのことをきちんとフォローしておかないといけないと思います。

【浦野委員】 ちょっと補足しますと、たとえば岩手県の木材・木製品製造業の排出量は、若干増えているんですね。表3.4ですけれども。それがどういう原因かは実際には確認していません。県別排出量というのはPRTRの届出排出量の比率で配分しています。それでいいかどうかという問題があるんですけれども、PRTRでは、事業者が報告しているわけなので、そこに存在している業種の排出量が出てくるわけで、これを使っています。しかし、届出排出量の質が全国的に同じではないので、そこで実態とは必ずしも一致しない、差が出てくることがあるわけです。
 ですから、この都道府県別排出量の推計値は、あくまでも事実このとおり出ているという値ではなくて、こういう割当をした推計値という意味です。かといって全体としては減少傾向であるにもかかわらず、増えているところがあれば、何らかの理由はあるはずだから、ちゃんと考えましょうということで、ここに書いたわけです。ご指摘のように、これが非常に確実に真実であるかのような誤解を与えて、該当する県が追求されるのは問題がありますから、こういう推計方法で、こうやったことによって推計値が増加しているけれども、実際、どうかはよく調べる必要がある。何かこの推計値が完全な真実だというふうな感じの書き方じゃない方がいいと思いますので、表現は少し改めたいと思っています。ご指摘ありがとうございます。

【岩崎委員長】 都道府県別の推定というのは非常に難しいことで、当初はやっていなかったわけですけど、これにチャレンジして、やっていただいた価値はあるわけです。小林委員が言われるような、そういう難しい逆の問題点も出てくるということで、非常に今、このインベントリ検討委員会の浦野委員長からも話がありましたように、限界という言い方はおかしいですけれども、その辺に関して、少し記載する必要があるかという感じもいたしております。
 ほかに。

【土井委員】 本来、平成22年の推計をする、つまり本年度の検討会のミッションのお話だと思っているんですけれども、いわゆるベストミックスの政策評価、つまり定量的な評価ですね。規制約30%といったときに、当時、議論をスタートしたときには、10%の規制で、20%は自主的取組の積み上げで30%という、概略の数字であろうが、取組をスタートしたときの話がありまして、それが定量的評価として、今申し上げたように、平成22年度に本来やるべき話なんでしょうけれども、その議論は、このインベントリの検討会でやられる予定といいましょうか、そういう数字の出し方をする、もしくは検討するという方向はあるんでしょうか。

【岩崎委員長】 ベストミックスの規制と自主取組の比率という問題は難しいと思いますが、いかがでしょうか。

【浦野委員】 一応、事務局というか、環境省からは、できるだけそういうふうなことがわかるようにしたいというご要望があって、先ほどの表の2.1で、事業者等のアンケートによって、規制対象施設からのVOC排出が一体どうなっているのか、全体がどうなっているのか、それらの比較をしてみたいということでトライしたんです。しかし、先ほどの説明のように、規制対象がどのぐらいになっているかというのが、実は必ずしも正確に把握できない。全体は我々が推計できるんですけど、その中から規制対象施設だけを取り出して、正確にどうなっているかを把握するのは難しい。
 規制対象外をどこかで調べるということは難しいので、規制されているものは、施設の報告義務があるわけですので、それをどういうふうにして把握して、正確にして、それがどのぐらい減って、それ以外がどのぐらい減ったというのは出したいというトライはしていますが、今のところ、規制のところがどのぐらい本当に減っているのかというのが、正確に把握できないという状態です。今年度、引き続き検討はする予定ですけれども、きっちりと、規制が幾つ、自主管理が幾つというふうに、確実な数字が出るのはかなり難しいかなという感じがしています。
 というのは、結局、規制をされる施設をお持ちの業者さんが、正確な把握をして、正確に届け出ていただかない限りは、わからないんです。そこのところがなかなか、業界団体の方にお願いしても、もうそれは難しいよと言われます。会社全体として、こういうふうに減らすとか、3割減らしているとか、4割減らしているとかいうのはわかるけれども、その規模が少し違うと、規制になったり、自主管理になったりしますので、施設一つ一つの施設について、どのぐらい削減したというのを集計していないという業者さんが多い。ですから逆に言うと、規制されていない施設でも、規制並みの管理を自主的にされている、削減されているということです。だから、個別には把握はしていませんと言われてしまうと、それ以上はお願いできないという状況に、今、なっているということです。
 3割目標を確実にクリアできているわけですけど、規制と自主管理とが、会社の中ではあまり仕分けされていないという状況のように思われています。

【土井委員】 私も、恐らくそうだろうということを想定しながらのお話なんですけど、何がしたいかというと、まとめるときに、今年度じゃないんですけれども、来年度の検討会でおまとめになるとき、もしくはそれを受けた全体の専門委員会の議論のときに、視点はやはりベストミックスの政策評価として、かなり前に進んだという評価を、何らかの形で、あらゆるところで残したいと。それはやっぱり定量的な部分でも可能な限り、ある意味では技術的にもかなり難しいだろうと思いながら、数字の報告の様式がそういう形になっていないものですから、とは思うんですけど、その視点だけはうまく生かせるようなまとめ方を、本年度、検討会の方でしていただき、同時に全体のおまとめもそういう方向でやりたいという思いをこめてのお話なんです。それだけです。

【岩崎委員長】 ありがとうございました。まだ最終年が今年度、22年度のデータをまとめることになりますので、その辺もまた多少考慮に入れて、頭に入れて、検討していただければというふうに思います。
 ほかにいかがでしょうか。

【福山委員】 リーマンショックのことが経済面のことで取り上げられましたけど、最近では、日本の工場、かなりアジア諸国に移転し海外で生産をする事例も多くなってきています。VOCの排出量は順調に減ってきているのですけれども、工場の海外進出による排出量の減少の影響はどの程度でしょうか。実際に地球規模から考えた場合には、海外で出していて、日本では減っているけれども、全体的には地球を汚していることになり、この点はどう考えたらいいのだろうかと思います。その辺の検討もしていただけたらいいかなと思ったのですけれども。

【岩崎委員長】 ありがとうございました。非常に重要な、大きな課題でございますけれども、そういうご意見があったということで、ご検討のほど、よろしくお願いします。
 ほかによろしいでしょうか。

【浦野委員】 今の点について、よろしいですか。ご指摘のとおりですが、実はこのリーマンショックの影響を見るときに、先ほど棒グラフみたいな例がちょっと出ましたけれども、経済指標の経年変化というのを見ていまして、国内の生産量、生産額は、基準年からずっと増えてきて、それでリーマンショックでがたっと落ちているというようなところを見ておりますので、国内の生産量、使用量といってもいいですけども、それが基準年から目立って減っているという状況ではないです。やはり基準年に比べれば明らかに生産量等が増えてきているので、VOCはそれが減ったというのは、それぞれの業界さんが努力をしていただいたものと考えています。海外に全部持っていったものではなくて、国内での努力をしていただいているというふうに考えております。ただ、海外に一体どのぐらい行って、海外でどのぐらいVOCが出ているかというのは、国内のインベントリを主としてやっていますので、把握はしていません。そういう状況です。

【岩崎委員長】 ほかにいかがでしょうか。

(なし)

【岩崎委員長】 それでは、大分時間もたちましたので、幾つか、特に5ページの表2.1のところで、文字のというか、文章の多少の手直し等が求められているところもありますので、これに関しましては、本日のご意見を踏まえまして、浦野委員、また事務局におきまして、また必要ならば他の検討会委員にもお諮りした上で、報告案の修正をして、まとめたいということを考えておりますけれども、よろしいでしょうか。

(異議なし)

【岩崎委員長】 それでは、そういうことで、本日お諮りしましたVOC排出インベントリ検討会からの報告案につきましては、委員会としても了承したということにさせていただきます。どうもありがとうございました。
 この委員会報告に関しては、ホームページでも出されて、各委員にも送付していただけるわけですね。そういうことのようなので、よろしくお願いいたします。
 続きましては、2番目の議題でございます。次期VOC対策のあり方について、昨年度のあり方の検討委員会でのまとめがございますので、これは事務局から説明していただきたいと思います。

【栗林大気環境課補佐】 それでは、引き続き資料3をご覧いただきたいと思います。次期VOC対策のあり方検討ワーキンググループの報告(案)でございます。
 ページをはぐっていただきまして、1ページでございます。排出インベントリにつきましては、昨年度分、1年前の推計をするということでございます。目標年度であります平成22年度分につきましては、今年度推計をさせていただくということになるわけで、その22年度の目標年度の推計を待っていると、その結果が出るのが今年度末ということになり、1年ぐらいブランクがあくということもございまして、ちょうど昨年度の当専門委員会で、次期のあり方について検討するという方針が定まりまして、それでワーキンググループの方を開催させていただいたものでございます。最終年度の22年度末の総排出量につきましては、先ほど言いましたように、今年度末に明らかになるということでございます。平成23年度以降の取組についての状況について、ご報告をしたいと思っております。
 2ページ目をご覧いただきたいと思います。VOC排出抑制の取組の状況についてでございます。先ほどの資料2で説明させていただいたものに当然関連しますけれども、平成20年度のVOC排出量は約35%の低減を示したということで、直近の21年度分については、今日、ご報告させていただいて、確定させるということなので、データとしては、それより1年前のデータになっておりますけれども、最終年であります平成22年度のVOC排出量につきましても、この状況を踏まえると、リーマンショックからの戻りということで、若干戻るということも推測はされますけれども、目標の30%以上削減というものは達成できるのではないかと推測しているところでございます。
 ページをおはぐりいただきまして、3ページ目でございます。VOCにつきましては、濃度につきまして、非メタン炭化水素の濃度をプロットしたものでございますけれども、一般局、それから自排局ともに、経年的に低減しているという状況が確認されております。
 4ページ目でございます。SPM濃度についてでございます。こちらについても、棒グラフに示したように、当初見込んでいました自動車NOX・PM法対象地域におけるSPMの環境基準の達成率約93%というのがございますけれども、これを確実に上回る状況なんじゃないかと判断しているところでございます。
 次に、5ページ目でございます。一方、光化学オキシダントの注意報発令回数に関しましては、これは多少低減傾向も見られるのかなということではありますけれども、当初想定されていたほどに低減していないという状況でございます。例えば関東、関西では、90ppb以上の高濃度の出現頻度は減少傾向ではありますけれども、注意報発令地域ということでは、これは下のグラフでございますけれども、広域化するような傾向にあるということでございます。残念ながら、今年度も4月11日、春早々に、四国の高知で観測史上初めて注意報が発令されたという情報もございますので、県レベルで言うと、広域化している状況なのかなということでございます。
 一方、6ページ目、繰り返しになりますけれども、濃度ごとに、平成12年度と平成20年度の出現頻度というものをグラフにしたものでございます。グラフの下の方をご覧いただきますと、関東、それから関西ともに、90ppb以上、0.09ppm以上の出現率というものは、各10ppbごとに区切っていますけれども、12年度に比べて、20年度は出現頻度としては下がっているというグラフでございます。
 7ページ目をご覧いただきたいと思います。VOCの排出量につきましては、順調に削減されております。その目標、30%程度削減という目標につきましては達成する見込みになったということで、これは取組主体であります産業界における各事業場、それから地方自治体の努力、国による政策の推進によるものだということでございます。自主的取組も進めていただいておりますけれども、この自主的取組の導入ということで、事業者の創意工夫による柔軟かつ効果的なVOC排出削減をもたらすということと、オキシダントやSPMの低減に寄与するばかりでなく、作業環境の改善、それからコスト削減といった面でも効果が出たのではないかなと考えております。
 このVOC排出抑制制度につきましては、企業の方々がコストベネフィットという点で最適な対策を講ずることにつながるということで、環境汚染と経済活動の両立に資するものでございまして、最後、8ページ目でございますけれども、今年度以降の方針ということで取りまとめさせていただいております。
 2段落目でございますけれども、大防法の一部を改正する法律の附則2条におきまして、「5年を経過した場合において、この法律の施行の状況を勘案し、必要があると認めるときは、この法律の規定について検討を加え、この結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする」ということになっております。VOC排出量の削減が順調に推移するということであれば、目標としていました3割程度削減ということについては、引き続き達成する見込みでと考えております。したがいまして、この附則に基づく制度の見直しにつきましては、特段の必要はないのではないかというふうに認識しているところです。法規制、それから自主的取組を組み合わせた、いわゆるベストミックス、この制度につきましては、そのまま継続していきたいなと考えているところでございます。従いまして、[1]にありますけれども、新たな削減目標は設定しない、現行のVOC排出抑制制度は継続すると。それから、VOC排出状況につきましては、引き続きフォローアップしていこうということでございます。
 4番の今後の課題でございますけれども、特に光化学オキシダントに関しまして、現状と当初の想定と乖離が生じているということでございまして、この原因につきまして、整理する必要があるという認識を持っております。これも含めて、今年度の予定事業としまして、新たに検討の場を設けて、これまでのVOC排出量の削減、それから光化学オキシダントの削減、これが乖離した原因を整理しながら、光化学オキシダントにつきまして、最新の科学的知見を充実した上で、対策を検討するというような流れに持っていきたいと思っております。
 最後になりますが、本ワーキンググループにおきまして、多くの委員の方から、今後検討することが望ましい内容としまして、次のページにあります例示がなされております。この内容も含めて、今後、また整理・検討をしていきたいと思っております。
 以上でございます。

【岩崎委員長】 どうもありがとうございました。
 ただいまのご説明につきまして、ご質問あるいはご意見等ございましたら、よろしくお願いいたします。はい、奈良委員。

【奈良委員】 一つ確認させてください。4ページなのですけれども、4ページには、自動車NOX・PM法対策地域における浮遊粒子状物質の環境基準の達成率ということでデータをいただいているわけですけれども、記憶しておりますところですと、自動車NOX・PM規制法というのは、平成14年の10月以降は、いわゆる排出基準に適合していないトラック、バスですね、ディーゼルとかガソリン、LPGを使用している車、そういったものは退場を強いられたといいますか、走ることができなくなったということで、そういうことからしますと、この法律によって、年間フルに浮遊粒子状物質の削減に寄与するというのは、平成15年あたりから年間フルに効果が出てくると考えるのが普通であろうと思います。
 一方で、そういったことを振り返ってこの表を改めて見ますと、何か平成15年あたりから年間フルにきいてきて、16年からはほとんど一般局も自排局も達成率は横ばいで高水準だと見て取れます。 効果の配分というのは難しいと思いますが、VOCを減らした効果というよりは、もうずばり、これはもう自動車NOX・PM法の対策が大きく貢献していると考えるのが普通であろうと思うのですね。ですから、例えばこの表において、多分、これも推計はメカニズムがいろいろありますので難しいのだろうと思いますけれども、VOCの排出削減が、SPMの削減にきいているのかと言われると、すごく疑問に思いますので、これもコメントをされた方がよろしいと思います。要は、光化学オキシダントの、先ほどの注意報発令レベルを超えない測定局数の割合は9割まで上昇するというのも全く達成していない。一方で、せめてこれはとも思って見ているのですが、これもどうやら怪しいなということで、VOCの削減はそれほど寄与していないのではないかと思われてならないのですが、見解をお願いしたいと思います。

【岩崎委員長】 事務局、いかがでしょうか。

【栗林大気環境課補佐】 委員がおっしゃるように、自動車NOX・PM法による削減の効果、それからVOCの削減による効果という関係は、委員がおっしゃるように非常に難しいものでございます。でも、少なくとも、VOC削減によるSPM削減の効果というのはあるのかなと思っております。ただ、委員がおっしゃるように、表記の方につきましては、座長をされました岩崎先生ともご相談させていただきたいなと思っております。

【岩崎委員長】 今、奈良委員から指摘されたことも、この委員会でもかなり議論になりまして、ディーゼル規制の影響の方が大きいのではないか、あるいはダイオキシン絡みで小型焼却炉を大分規制しましたので、その影響も非常に大きかったのではないかという議論もございました。今のご指摘の4ページの上から4行目のところに、SPMの濃度低減・環境基準達成率の向上については、自動車NOX・PM法による自動車対策、これこれの取組についても勘案する必要があると。そういう影響もあって減った可能性もあるので、そういうことも検討しなくてはいけないということを、一応ここで一部載せたのです。そういうことで、必ずしもVOCの抑制対策だけではないよということで、ここで一部、委員会としては、奈良委員の意見もありましたので、載せて、検討させていただきました。ただ、焼却炉だとか、いろんなことがあるので、この辺も大きい議題になったところなのですけども、もしそれでよろしければ、それで進めたいという考えでおりますけども。
 小林委員、何かございますでしょうか。

【小林委員】 すみません、作業の進め方でちょっと気になる点があるのですが。今回議論しているのは、VOC対策として目標を決めて、そこまで削減をするということが、今回のこの検討会のベースなのですよね。だとしたら、要するに、VOCについてこういうことで規制しますよということで決めたわけで、その規制したことに対して、実際に今までやってきたことが正しかったのかどうかという議論をするというのは僕はいいと思うし、そうしたいと思うのですが、それとは別に、光化学オキシダントが下がらない問題とか、SPMが下がらない問題については、このVOC対策のあり方検討会の中で議論する話ではないのではないかなと思うのですね。それは別途、光化学オキシダントに関する問題と、それからSPMに関する問題というのは別のところで議論して、その結果、VOCに絡んできたら、こっちで戻せばいいので、いわゆるVOC対策のあり方検討の中で、オキシダント問題とかSPM問題まで巻き込んでやるというのはいかがなものかなという気がするのですが、いかがでしょうか。

【岩崎委員長】 今の件に関しましては、オキシダントの絡みに関しては、環境省も、先ほどの話で、今年度からまた再度検討するということになります。4ページの表に関しては、いわゆる目標としてやってきたものですから、SPMとオキシダントに関しては、そのことに関しても多少のコメントがやっぱりあってしかるべきだろうということで、小林委員の言われるように、ここで議論するメーンの内容ではないのですけれども、ただ、達成したのかどうかとか、目標が十分行けたのかどうかというところの判断だけは、検討はしなくてはいけないだろうということで載せたわけですけども。そういう意味で、ここで大きな議論をするわけではないとは思いますけども、ほかの委員の方、何かご意見はございますでしょうか。

【山本大気環境課長】 小林委員のご指摘のとおりということで認識しております。でも、ここで、いずれにしてもこの形で連動していることで、やっぱりこういうご指摘を受けて、きっちりと検討していくのは、この委員会ではないと思っています。ですから、いずれにしても、これは私ども環境省が受けて、先ほど言った光化学オキシダントに関しての検討会は、今度近々にスタートします。そこの成果で、ある程度学術的なものの知見があるとすれば、当然のことながら、大気環境部会とか中環審、そちらの方へ出しながら、また新たに多分専門委員会をつくる形になろうかと思っております。

【岩崎委員長】 どうぞ、千本委員。

【千本委員】 今の意見なのですが、私は基本的にはちょっと違う意見でございまして、やはりVOC規制の目的が、当初から、法律をつくる段階からもそうでしたし、SPMであり、光化学オキシダントを削減するためのVOC削減だというふうに認識しております。ただ、今、今日の報告、最初の方はインベントリの報告なので、性格上、そういうことになると思うのですが、VOCを抑制することが何かひとり歩きしているようなところがありまして、VOCを抑制する目的は何だったかというのは、やはり常日ごろ考えていく必要があると思います。検討会が違うと言ってしまえばそれまでなのですが、今後のあり方のまとめについても、先ほど委員の指摘がありましたように、SPMの影響ですとか、光化学オキシダントの影響がどうだったかというのは、十分やっぱり踏まえて進めていただくべきだと思いますので、その辺は、この委員会ではないところの結論を十分にここに盛り込んでいただきたいという希望であります。一言で申しますと、さっきもちょっと申しましたように、VOC規制ありきではなくて、また、VOC抑制がひとり歩きしているような風潮も、業界といいますか、産業界では感じていらっしゃるのではないかなと思います。本当にこのままお金をかけてVOCを下げていっても、環境中に得られる効果があるのかというのを、もうちょっと明確にうたいながら進めていただきたいという要望をさせていただきたいと思います。

【岩崎委員長】 ありがとうございました。貴重なご意見として承らせていただきます。
 ほかにいかがでしょうか。

(なし)

【岩崎委員長】 それでは、一応、この次期VOCのあり方についての報告でございますけども、この委員会として、ご了承いただくということでよろしいでしょうか。

(はい)

【岩崎委員長】 ありがとうございます。それでは、この2番目の議題に関しましても、了承されたということにさせていただきます。
 それでは、最後の議題になりますけども、VOCの排出抑制に関する取組について、事務局からご説明をお願いいたします。

【村井大気環境課係長】 私、大気環境課の村井といいます。よろしくお願いいたします。
 それでは、資料4の揮発性有機化合物排出施設の届出状況ということで、こちらの平成21年度の実績につきまして、ご報告をしたいと思います。
 それでは、ページをめくっていただきまして、1ページ目でございますが、こちらの表の方に、平成19年度・20年度・21年度と、調査した結果を載せております。平成21年度におきましては、全施設数が3,610、さらに工場等事業者の数におきましては1,150となっておりまして、前年度とほぼ同じ数となっております。
 また、この下のグラフにおきまして、施設における割合を分類しております。全体としましては、約4分の1程度が粘着テープとか包装材料の接着用の乾燥施設が占めておりまして、その次に塗装関係の施設、また塗装用の乾燥施設が占めておりました。
 次からのページにつきましては、これらの詳細につきまして分類したものでございます。
 3ページ以降につきましては、各都道府県における状況につきまして取りまとめたものでございます。
 続きまして、9ページ目の事務の実施状況の取りまとめでございます。自治体におきまして、事業者に対しての立ち入りの実施状況ですね、これらをまとめたものでございまして、平成21年度におきましては、およそ970件、立ち入りが行われております。最初のページにありました全工場数ですが、1,150に対しての974ということで、かなりの確率で立ち入り監査が行われていることがわかります。
 また、勧告等につきましては、一番下のところに22件となっております。こちらにつきましては、昨年の4月から規制が適用されたということで、それに当たっての改善勧告というものがあったということを聞いております。
 内容につきましては、以上でございます。

【岩崎委員長】 ありがとうございました。
 続きまして、資料5の功労者表彰に関してお願いします。

【村井環境課係長】 続きまして、私から続けて説明したいと思います。
 資料5のVOC対策功労者表彰についてということで説明したいと思います。
 まず、この表彰制度につきましては、平成20年度から自主的取組を行っております事業者等を対象に、実績がある取組について表彰する制度ということで、自主的な取組を一層推進することを目的に行っております。
 また、内容につきましては、対策の取組状況につきまして積極的な功労がある方から、自薦・他薦等による応募をいただきまして、これらの取組の内容・実績等につきまして、内容を審査しております。また、一般の事業者の方々にも、これらの先進的な事例を参考として、自主的な取組を推進していただきたいと思っているところでございます。
 内容につきまして、1ページ目、下の方に、応募件数ですが、昨年度は合計21件ございました。
 審査につきましては、次のページ以降載せておりますが、学識者から成る選考委員会を設置いたしまして、技術的な選考を2回行いました。
 それで、表彰につきましては、二つの事業者につきまして、VOCの対策特別功労表彰の受賞を決定しました。また、7つの事業者につきまして、VOCの対策功労者の表彰を行いました。表彰式につきましては、昨年の11月5日に行っております。
 また、これらの取組状況につきましては、環境省のホームページなどで公表をしております。
 それでは、対策の特別功労を行った事業者さんにつきまして、その概要を紹介したいと思います。それにつきましては、4ページ目の方でご説明したいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 特別功労表彰につきましては、二つの事業者さんに対して行っております。ご紹介させていただきますのは、株式会社ホンダボディサービス栃木さんでございます。取組の対象につきましては、自動車の補修用の塗料の水性化によるVOCの削減ということで、取組の内容につきましては、これまでの溶剤の塗料から水性の塗料に切りかえたことによりまして、VOCの削減量が60%されたといったこと。それと、作業環境の改善につながったといったことでございます。また、地元の自治体や、あとメディアと連携して、地域の住民の方々、それとか車のオーナーさんに対して、VOCについての問題とかということについて、一般の方にも理解していただけるようなイベントを、工場の見学などを行っていたといったことでございました。
 続きまして、もう一社につきましては、工業塗装高度化協議会環境技術分科会さんでございます。こちらの取組の内容につきましては、工業塗装における環境負荷低減、それと塗装技術向上に向けた活動の内容といったものでございます。内容につきましては、中小企業さんを対象にしまして、VOCの排出量削減のための対策などを自主的な抽出をいたしまして、また、それについてモデル工場につきまして実証実験を行ったと。それについての効果の確認を実施されていましたと。また、こちらから情報発信としてセミナーの実施、また機関紙への掲載、また個別の工場に対してアドバイスを行っていただくなど、そういった情報の発信を積極的に行われましたということで、VOCの排出抑制の支援について普及に努められましたといったことをもって表彰しております。
 詳細につきましては、7ページ以降に載せておりますので、ご覧ください。
 また、功労者の表彰制度につきましては、今年度以降も引き続き行いたいと思っておりまして、目的としております積極的な取組の周知といったところと、また、いろんな業者さんに対して、取組についても反映させていきたいといったことを考えております。
 資料5につきましては、説明は以上でございます。

【岩崎委員長】 ありがとうございました。
 続きまして、資料6でございますございますけども、今日は経済産業省さんもお見えになっていますので、栗原係長さん、よろしくお願いいたします。

【栗原環境指導室係長】 経済産業省環境指導室の栗原と申します。よろしくお願いします。
 では、資料6に基づきまして説明をさせていただきます。VOC排出抑制に係る自主行動計画の概要(平成21年度実績)でございます。
 右肩にございますけども、こちらは経済産業省産業構造審議会の方で、日付が3月23日になっていますけど、この日に開催して配付された資料でございます。それから、産業構造審議会の中で策定されました、事業者等による揮発性有機化合物の自主的取組促進のための指針というものが策定されておりまして、これに基づきまして、業界団体ごとの自主行動計画と実績が経済産業省の方に提出されますので、それを取りまとめたものでございます。
 では、1.参加団体等について、今年度43団体から40件の自主行動計画の提出がありました。数字なのですけれども、左側の上3分の1ぐらいのところに電機・電子4団体というのがございますが、こちらの4団体ですね、一つの行動計画を出しておりまして、43と40という、数字のところの整合はそこでございます。それから、各団体さんの名称の後に括弧書きで数字が入ってございますが、これが参加している企業数でございまして、今年度は9,981社ということでございます。それから、2段に分かれていますが、団体の右下の方に下線が入っている4団体がございますけども、これは本年度から参画していただいた団体でございます。それから、左下の方に、VOC自主的取組支援団体とございまして、二つ団体名を書かせていただいておりますが、社団法人産業環境管理協会さんの方は、上記の団体に参加していない企業の方に参加を呼びかけていただくとか、(27)というのがございますが、これは今年そういった団体以外の取り組んでいただいた会社から報告していただいた数でございます。それから、日本産業洗浄協議会さんの方は、事例紹介とか展示会とかといったサポートをしていただいているということで、記載をさせていただいております。
 めくっていただきまして、2ページ目でございますが、グラフの方を見ていただければと思いますけども、年間排出量のまとめが25.4万トンということで、平成12年度比で51%減ということで、従来から既に3割は達成しているところでございますが、引き続きこの数字になってございます。
 3ページ目、4ページ目は参考でございますけども、浮遊粒子状物質については、先ほど話題にございましたけども、NOX・PM法の基本計画あたりで、削減量の目標設定とか対象地域ですね、一応、関東、関西、中部について、環境維持の概ね達成などが記載されているところでございますが、この自主行動計画の方について、一応、この三つの地域について、目標とされているところを一応ここでまとめたものでございまして、それぞれ50%を超えている削減率ということになってございます。
 めくっていただきまして、4ページ目でございますが、平成12年度に排出量が多かった物質を、上位10物質をこちらの方で掲載しておりまして、推移を書かせていただいております。詳細は割愛させていただきます。
 続きまして、5ページ目でございます。3.自主行動計画のポイントでございますけれども、先ほどの繰り返しになりますが、事業者の自主的取組ということで、自主行動計画におけるVOCの排出量の削減率は、平成12年度比で、平成20年度の約46%から平成21年度は約51%になりました。参加団体数、参加企業数については、先ほどご説明いたしましたが、20年度に比べて4団体参加したために、こういった数字になってございます。
 それから、環境省のインベントリ調査との比較ということでございますが、これは、すみません、先ほどの繰り返しになりますが、3月に公表した数字なので、当時はまだ20年度のインベントリの数値しか公表されていませんでしたので、それとの比較になりますが、当時だけでも、12年度比でインベントリの方が、一応下の方に書いてありますが、削減率35%、自主行動計画の方が46%。これは今いただいた数字に直しますと、もう21年度では42%、自主行動計画の方が51%ということになってございます。
 最後に、団体ごとの詳細ということで、参考の方でつけさせていただいております。
 資料6につきましては、以上でございます。

【岩崎委員長】 ありがとうございました。
 続きまして、資料7、シミュレーションに係る検討状況について、ご説明をお願いします。

【栗林大気環境課補佐】 それでは、資料7をご覧いただきたいと思います。このシミュレーションにつきましては、毎年、この委員会でご説明させていただいているものでございます。これはVOC削減対策、これがオキシダントの削減にどのような結果につながるのかということについて、大気質シミュレーションモデルを構築して、それで検証を行ったというものでございます。
 1ページ目をご覧いただきますと、使用のモデルについてここに書いてあります。アメリカEPAが中心となり開発を進めているCMAQ、こちらの方を使用したということで、このモデルにつきましても、順次、改良をしております。
 この次のシミュレーションの結果でございます。現行VOC規制の効果検証ということで、固定発生源からのVOC排出量を削減すると。その効果を検証するために、関東地方における光化学オキシダントの高濃度日数について、2010年、昨年度の排出量データによる計算結果、これを基本とします。それとVOC排出量のみを2000年に差しかえた計算、2000年といいますのは平成12年になりますが、差しかえた結果で比較を行ったということでございます。これが表2に示したとおりでございまして、表2を見ていただきますと、2010年度までにVOC削減施策を実施しなかった場合では、基本係数に比べて120ppb、注意報レベル以上となる高濃度日数が、関東地域では年間合わせて27日増加することが、このシミュレーションでは見込まれております。ということは、このシミュレーションの結果からしますと、VOCの削減効果というのは少なからずあるということが示唆されたのではないかなというふうに考えております。
 2ページ目、ご覧いただきますと、光化学オキシダントの原因物質として、VOCとNOXが挙げられておりますけれども、このNOXとVOCの光化学反応によって生じる二次生成物であるオキシダント、これにつきまして、2020年の8月の関東地方というものを例にとって、段階的にNOX、それからVOCの排出量を変化させた場合のオキシダントの最高値を計算しております。
 これが図1でございまして、3ページ目でございます。左上の(a)を見ていただきますと、削減率50%というところを見ますと、縦軸がNOXの排出比率でございまして、上から、100%から下に下げていって、50%のところに行って、ちょっとカラーではないので申し訳ないのですけども、この帯の色が変わらない。同じような濃度ということになるかと思います。一方、VOCの排出比率というのは横の軸でございまして、これを100%から50%の方まで下げていくと帯の色が変わる。つまりオキシダント濃度が低減するというふうに見ていただければと思います。すなわち、このシミュレーションの結果からは、VOC排出量を低減した方が、NOX排出量を低減するよりも大きく低下するということが示唆されたという状況でございます。しかしながら、ほかの条件であります(b)(c)(d)(e)を見ますと、事例日、日によってNOX、VOCの排出量とオゾンの最高濃度の関係が異なる、それから同じ日でも場所によって傾向が異なるということがございますので、そこら辺は注意が必要なのかなと思っております。
 次に、将来シナリオ検討のためのシミュレーションでございますけれども、ケースとして4つ、基本ケースのほかに、表3でございますけども、VOC対策を推進した場合、NOX対策を推進した場合、このNOXとVOC両方を組み合わせた場合、それから境界濃度を低下させた場合ということで、4つのケースについてシミュレーションを行いました。
 これにつきましては、ちょっと表が飛び、4ページ目に表がございますけれども、ケース1、VOCの対策を推進した場合には、オゾン濃度の最高値120ppm以上の日数が減少すると。工場のNOX対策を推進する場合には、やや増加すると。VOCとNOX、両方を推進した場合には減少すると。最後に、境界濃度が低下すれば、これは高濃度の日数は大幅な低減が見込まれるという状況でございます。今のオゾン濃度の関係でいきますと、VOCの割合、それからNOXの割合、このバランスというものもあるんじゃないかというふうに言われておりますので、この今申し上げたのがここにも出てきていると思っています。
 いずれにしましても、NOXとVOC、個々にシミュレーションするよりも、複合的な対策をとった場合どうなるのかといったものに対する基礎資料と、考えております。このシミュレーションにつきましても、今のところ、まだ定性的なものでありますので、今後、定量的なものについてできたらなと思っております。
 以上でございます。

【岩崎委員長】 どうもありがとうございました。
 続きまして、最後の資料8について、説明をお願いします。

【栗林大気環境課補佐】 資料8をご覧いただきたいと思います。VOC排出抑制導入支援に係る検討業務ということで、こちらにつきましては、メーンとしまして機械洗浄、いわる脱脂施設に対する排出抑制導入支援という観点で業務を行ったものでございまして、排出抑制をするといっても、一番考えられるのは排ガス処理施設をつけるということがありますけれども、当然のことながらコストもかかるということで、中小企業の方が手を出せるかというと、必ずしもそうではない。しかしながら、中小企業の方からも、自分が出せるコストに見合った最大限のパフォーマンスをとりたいと思っても、どういうようなやり方があるのかという情報がなかなかないという声もよく聞かれます。そのような状況の中、このような排出導入支援というものを検討しまして、今、システム的なものにつきましては、ほぼ完成したということでございまして、今後、ちょっと実証的なもの、モデル的に事業者さんに使っていただく、あるいは今後、いろんな場でデモンストレーションをして、皆さんに触ってもらって、そういう経過を踏まえて、広く一般に利用していただきたいと考えているところです。この資料には、実際、こんな場面でこんなものを入力するとこんなのが出てくるんだよというものを資料として取りまとめさせていただいております。
 1枚目のところ、[1]として基本情報設定画面、それから、[2]として簡易評価を実行する、[3]として詳細評価を実行するということで、細かい情報を得たいという場合には、[3]の詳細評価を実行するというところをクリックすることになりますが、今回、ちょっと時間の都合等もございまして、[2]の簡易評価を実行するというところをご覧いただければなと思っています。
 1枚はぐっていただきますと、まず、会社の基本情報を入力する画面がございます。(7)以降が洗浄処理の基本情報ということで、洗浄前工程、洗浄後工程等々を入力する画面になっております。
 3ページ目につきましては、これは過去に入力したデータを選択できるということですので、4ページ目をご覧いただきますと、こちらで洗浄装置の情報を入力する画面でございます。使用洗浄剤の種類、ここではジクロロメタンと入力があります。洗浄槽の数、ここもダミーとして3が入っているということで、その下にいろいろ細かい点について入力する内容になっております。
 そうしまして、5ページ目でございますけれども、排気の状況、それから周辺機器の状況がどうなのかというものを入力する画面になっております。
 そうしまして、6ページ目をご覧いただきますと、アウトプットとしまして、代替案のサンプルを表示しますということで、中段の表になりますけれども、周辺装置の風の低減をすると、このくらいの削減割合になりますよと。[4]にありますように、解説を見ると解説が出てくるということで、あと、そのほかに被洗物の配置の工夫、それから局排形状の変更、それから冷却水温度を適正値まで低減という、ハードというよりも、ソフト的なものに対してどのくらいの効果があるのかといったものをここでご覧いただけるということでございます。最後、(5)番につきましては、回収装置の設置ということで、これは排出量の削減率は大きい数字になっているというものでございます。
 7ページ目、ご覧いただきますと、代替案の解説ということで、上段に書いてあります。洗浄装置周辺の風というのは、洗浄装置内の洗浄剤の流れを乱し、洗浄剤の漏洩を促進させるという解説がついてくるので、そこら辺を対応すると、こんなふうな効果がありますよという、優しい表現というんでしょうか、親切な表記があります。最後、出力画面ということで、下の欄に書いてあります。
 このような形で、今、簡易評価版のご説明をさせていただきましたけども、このほか詳細版に入っていただきますと、より詳細な情報が得られるということでございます。今、金属洗浄、脱脂の分野でこういう取組を進めているということでございますけども、そのほかの業種にも、ぜひこういうような取組、中小の事業者さんを中心に、簡単に見ていただいて、そんなにコストをかけずに最大限のパフォーマンスがとれるという情報が得られるようなシステムは、ほかの分野にもぜひ広がっていただきたいなと思っております。
 以上でございます。

【岩崎委員長】 どうもありがとうございました。
 ただいまの資料4から資料8までのご説明に関しまして、何かご質問等ございますでしょうか。
 土井委員。

【土井委員】 資料8は、私どもスタッフの側におるものですから。実は、これは栗林さんのご指摘もあったんですけれども、基本的には、スタートは化学物質のリスク削減ツールの開発ということで、そういう意味では、我々、もう10年近く前から取り組んでいたやつなんです。それがやっと最後、最後といいましょうか、その間、いわゆる全塗連さんですか、メッキの領域であったり、それから電機工業会さんとか、工業会の皆さんの現場も含めたご指導といいましょうか、協力を得て、やっと、そういう意味では最後、環境省でVOCの枠組みの中で取り上げてまとめていただきました。
 最終的には、ウェブ版にしようと思っています。つまりパソコンの世界のウェブ版にしようと思うんです。ただ、残念ながら、これもある意味でシミュレーションモデルですので、今、ご案内ありましたように、9月からウェブでは公開できないんですけれども、いわゆる一般公開的な取組を進めます。これには指導をするメンバーも含めて、現場指導をするメンバー、アドバイザーという形になりますけれども、それをつけたシステムを本年度9月から、具体的に申し上げると、実は8月31日から3日間ほど、展示会をビッグサイトでやりますので、そこで大きな意味でのお披露目の形をとりたいと思います。ただ、目的は、最終的には、これ自身はウェブ版に持っていくと。そこまで何とか頑張りたいと。それが1点です。
 もう一点は、ご指摘のように、このプラットフォームは共通して使えるものなので、データベースが、たまたま私どもの今の現状で言いましたら、ご案内の脱脂洗浄、具体的に申し上げますと、塩素系の洗浄剤を入れたデータがここに入っております。ただし、プラットフォームそのものは共通して使えるシステムになっていますので、そういう意味では、他の領域の分野に関して応用がきくということが、当初申し上げた化学物質のリスク削減のツールとしての位置づけでスタートしたもとになっているものなんです。我々のデータベースを、とりあえずといいましょうか、切り口としてはそこから入っていったと。この間の定量的評価、定性的な技術の紹介、それからご案内、例えばアドバイザー、それに対して、これはまさに定量的評価が入っていますので、そういう意味では、ここには、この資料には出ていないんですけど、例えば5万円の対策費ぐらいだったら出せるとなったら、その範囲だったら、こういう効果が出ますと。その結果、それは実は排出抑制になるということはコストダウンになるわけですから、そうすると、それは何年で償却する取組ですよと。特に、例えば700万、800万、1,000万というようなものを、ガス回収をつけた場合だったら、これは実はそのまま御社の場合だったら8年かかるような償却になっちゃいますねと、ランニングも入れると。ところが、すごく排出量が多ければ、3年で回収するという。回収して再利用するわけですから。というような、コストパフォーマンスじゃないですけれども、もう全部定量化した形のものが全部出るようになっていますので、あとちょっと、もう一段、我々も少し取組を進めて、最終的にはウェブで出すということを目的にして、何とかそこまで持っていきたいと思っています。

【岩崎委員長】 ぜひ、アウトサイダーもおられるので、ウェブの方に進めていただけるとありがたいと思います。
 ほかにいかがでしょうか。よろしいでしょうか。

(なし)

【岩崎委員長】 それでは、最後にその他の議題ですけども、事務局から何かございますでしょうか。

【山本大気環境課長】 その他については特にございませんが、本日の議事要旨及び会議録については、また各委員にご確認いただいた上で、公開することとさせていただきますので、よろしくお願い申し上げます。
 本日は、長時間にわたりまして、ご審議、誠にありがとうございました。

【岩崎委員長】 それでは、本日の議題はこれで全部終了いたしました。
 各委員、特に何かございませんでしたら、本日の委員会、これで終了したいと思います。
 どうもありがとうございました。