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中央環境審議会大気環境部会
揮発性有機化合物排出抑制専門委員会第13回
会議録


1.日時

平成22年6月1日(火)10:00〜11:40

2.場所

弘済会館 4階「菊の間」

3.出席者
(委員長)

岩崎 好陽

(委員)
井上 祥治 浦野 紘平
岡崎 誠 桐明 公男
後藤 彌彦 小林 悦夫
千本 雅士 土井 潤一
中杉 修身 奈良 恒雄
二瓶 啓 早瀬 隆司
樋口 正裕 福山 丈二
※正字(丈)
森田 育男
(環境省)
鷺坂水・大気環境局長
山本大気環境課長
山田大気環境課長補佐
西村大気環境課係長
(経済産業省)
植田環境指導室長
4.議題
(1)
揮発性有機化合物(VOC)排出インベントリについて
(2)
今後の揮発性有機化合物(VOC)対策のあり方の検討について
(3)
揮発性有機化合物(VOC)排出抑制に関する取組について(報告)
(4)
その他

5.配付資料
資料1 中央環境審議会大気環境部会揮発性有機化合物排出抑制専門委員会名簿
資料2−1 揮発性有機化合物(VOC)排出インベントリについて(案)
資料2−2 揮発性有機化合物(VOC)排出インベントリ(別冊)(委員限り)
資料3 今後の揮発性有機化合物(VOC)対策のあり方の検討について
資料4 揮発性有機化合物排出施設の届出状況について
資料5 揮発性有機化合物(VOC)対策功労者表彰について
資料6 平成21年度VOC排出抑制に係る自主行動計画の概要について
資料7 揮発性有機化合物(VOC)シミュレーションに係る検討状況について

6.議事

【山本大気環境課長】 おはようございます。大気環境課長の山本でございます。まだ3人ほど、委員、おくれていらっしゃいますが、定刻になりましたので、ただいまから第13回の揮発性有機化合物排出抑制専門委員会を開催いたしたいと思います。
 委員の皆様には、大変お忙しいところご出席をいただき、まことにありがとうございます。また、きょうから6月1日ということでクールビズということになりますので、事務局の方、こういう形で失礼いたしますので、委員の皆さんにおかれましても、ご自由な形でご審議いただきたいと思います。
 本日の出席状況でございますが、委員17名中、現在14名の方にご出席いただいておりまして、定足数の過半数を超えて、この委員会は成立しております。
 では、まず初めに、本日の委員会の開催に当たりまして、鷺坂水・大気環境局長からごあいさつ申し上げます。

【鷺坂水・大気環境局長】 おはようございます。環境省の水・大気環境局長の鷺坂でございます。本日は、各委員の先生方におかれましては、お忙しい中、VOCの排出抑制専門委員会にご出席を賜りまして、ありがとうございます。また、先生方には日ごろからVOCの排出抑制を初め大気環境行政、さまざまな面でご指導・ご鞭撻を賜っておりますことを、この場をおかりしてお礼を申し上げたいと思います。
 ご案内のとおり、VOCの排出抑制あるいは排出削減ということにつきましては、平成18年の4月に大気汚染防止法の改正によりまして規制がスタートしておりますが、VOCというのは非常に特殊でございまして、ただ単に排出口からの規制だけではなかなか全体的な削減が進まないということもございまして、法的な規制とともに、それぞれの事業者による自主的取組、こういったことの組み合わせによりまして削減していこうということでございます。
 一応、目標といたしましては、平成12年度を起点といたしまして10年間で3割削減と、こういう目標でいろいろとさまざまな対策、あるいはご努力をいただいているというところでございます。環境省といたしましても、そういった状況をフォローするということもございまして、毎年毎年、皆様方のご協力を得まして、VOCの排出インベントリの作成、こういったものをより精度の高いものにしていこうという改善、こういったことをしているところでございますが、後ほどご報告もあろうかと思いますけれども、最近の削減率、平成12年度比で35%ということになっておりまして、非常に大きな努力といいますか、そういった効果が出ているのではないかと考えているところでございます。もちろん昨今の経済情勢ということもございまして、少し努力以上の数字になっているかもしれませんが、そういったところで、非常にVOCの削減は順調にいっているのではないかというふうに考えているところでございます。
 いずれにいたしましても、22年度が目標年度ということでございますので、こういったものの評価をしていただき、そして、また、その評価に基づいて今後、どういう対策のあり方が必要であろうか、こういったことにつきましてもいろいろご議論をいただければというふうに考えているところでございます。
 今後ともVOCの排出削減あるいは排出抑制につきまして、さまざまなご指導・ご鞭撻を賜りますことをお願い申し上げまして、私からのごあいさつとさせていただきます。
 それで、大変恐縮なのですけれども、ちょっと国会の用がございまして、私、退席させていただきますが、よろしくお願いします。どうもありがとうございました。

【山本大気環境課長】 続きまして、資料1に委員名簿がございますが、今回、委員の異動がございましたので、ご紹介させていただきます。
 まず、石油連盟環境部会長でいらっしゃいます井上委員でいらっしゃいます。
 続きまして、社団法人日本建材・住宅設備産業協会VOC部会委員でいらっしゃいます森田委員でいらっしゃいます。
 続きまして、お手元の配付資料の確認をさせていただきます。お手元の議事次第のところの下の方に、配付資料ということで一覧がございます。まず、資料1として中央環境審議会大気環境部会揮発性有機化合物排出抑制専門委員会名簿、資料2−1として揮発性有機化合物(VOC)排出インベントリについて(案)、資料2−2として揮発性有機化合物(VOC)排出インベントリ(別冊)、これは委員限りでございます。続きまして、資料3として今後の揮発性有機化合物(VOC)対策のあり方の検討について、資料4として揮発性有機化合物排出施設の届出状況について、資料5として揮発性有機化合物(VOC)対策功労者表彰について、資料6として平成21年度VOC排出抑制に係る自主行動計画の概要について、資料7として揮発性有機化合物(VOC)シミュレーションに係る検討状況についてでございます。資料の不足等がございましたら、事務局にお申しつけいただくようお願いいたします。
 それでは、これ以降の議事進行につきましては、岩崎委員長にお願いいたします。

【岩崎委員長】 どうも、皆さん、おはようございます。また、ことしもVOC抑制委員会が始まりまして、よろしくお願いいたします。
 VOCの排出インベントリにつきましては、VOC排出インベントリ検討会を設置して作業を進めていきたいということで当専門委員会としても了承しているところでございます。浦野委員を初め関係業界関係の皆さん方に参画していただきまして、この検討会におきましてインベントリの把握方法を中心に検討が進められてきているところでございます。今回、平成21年度の報告書がまとまり、提出されていますので、これについて議論をしたいというふうに思っております。
 それでは、まず議事の1番でございます。検討会における排出インベントリについてということで、事務局の方から説明、よろしくお願いします。

【山田大気環境課長補佐】 おはようございます。環境省大気環境課、山田でございます。よろしくお願いいたします。
 私の方からはVOC排出インベントリについて説明をさせていただきます。VOCの排出インベントリにつきましては、前回、第12回の専門委員会におきまして、VOC排出抑制対策の進捗状況を把握するべく、引き続きVOC排出インベントリの整備、それから更新を行うこととされているところでございます。平成21年度におきましては11月から3月まで、3回の検討会にわたって議論を行いまして、各委員や関係業界団体から最新の情報等を得ることによりまして、平成20年度に作成いたしましたインベントリの推計方法の改善、これは一部、中間評価という形で行っておりますが、これに努めますとともに、モニタリングデータとの比較等によりますインベントリの検証を行い、より精度の高いインベントリを作成することができたと考えております。
 この検討に当たりましては、先ほど委員長からもご紹介のありました浦野委員を初めといたしまして、社団法人日本造船工業会さん、それから社団法人日本自動車工業会さん、日本産業洗浄協議会さん、社団法人日本化学工業協会さん、社団法人日本印刷産業連合会さんなどにご協力をいただいたところでございます。
 それでは、報告書本体に移りたいと思いますが、まずは概要ということで、先ほど、冒頭、局長からも話がありましたけれども、平成20年度VOC排出量の推計結果ということで、横のグラフがおつけしてございますが、これをごらんいただきながら説明をさせていただきたいと思います。
 全体像といたしましては、通常の推計につきましては今年度も継続して実施をしております。それから、特に21年度の作業といたしましては、これまでの推計方法につきまして検証を実施したと。これは、中間評価的な位置づけとして行っておるものでございます。昨年度に引き続き都道府県別の推計の実施なども行っておるところでございますが、この結果、推計結果といたしまして、グラフにお示ししていますとおり、35.4%の削減という数字が出ております。これにつきましては、同じく局長からも少し話がありましたけれども、通常の削減状況というものに加えまして、平成20年9月にありましたリーマンショックの影響が少なからず出ているのではないかと考えております。
 これについては後述いたしますので、詳しいお話は後ほどということにさせていただきたいのですが、ここでお話をしておきたいのが、平成20年度推計が出たということで、この後、21年度分、それから22年度分といった推計が残っておりますので、まだ予断を許さないというような状況であると思います。若干の揺り返し等も予想に入れながら、推計の作業を行っていきたいと。さらに、VOCの削減につきましては、引き続き22年度まで現在の施策を予定どおり推進していきたいということでございます。
 それでは、本文でございますけれども、揮発性有機化合物(VOC)排出インベントリについて、資料2−1でございますが、まず最初に1ページ目をお開きいただきたいと思います。
 まず排出量の推計方法についてご説明申し上げます。平成21年度の推計につきましては、平成20年度までに検討してきました推計方法を基本として行っております。推計の対象とした発生源、それから物質についても、平成20年度までと同じということになっております。ただし、今回、大きな変更点といたしまして、従前より検討を続けてまいりました発生源としての「その他(不明分を含む)」といったものについてでございますが、1の(3)に記載してございますように、前回まで推計対象としておったわけでございますが、排出に関係しないということが今回の調査により明らかになったことから、推計対象から除外をしております。
 めくっていただいて、2ページ目に推計対象発生源の一覧を掲載してございます。ちなみに、今ほどお話しした不明分というものにつきましては、大きいカテゴリーの3番の使用(溶剤)というところの、そこの細分化されたところの34その他というところに342番として入っておったものでございますが、これは今回、今ほどご説明した理由により削除をしております。
 推計方法につきましては、従前のとおり、業界団体からの聞き取りによる出荷量、それから排出係数等によりまして排出量を推計しておるところでございます。排出量で把握しましたものは、そのまま業種別排出量に入れておりまして、出荷量で把握しているものにつきましては発生源品目別発生量に変換をすると。これは、従来のとおりの作業を行っておるところです。
 ただ、本文中に、今までは「推計方法自体」という記載を入れておったわけでございますが、推計を始めまして随分と精度が上がってきたということと骨格がほぼ固まってきたという判断から、今回は本文中に盛り込んでおりません。参考として16ページからに掲載しておりますことをお伝えしておきます。
 それから、検討の内容につきまして、平成21年度に行いました精度を上げるため、それから、これまでの検証を含めまして検討した内容をお話ししたいと思います。
 3ページ中ほどでございますが、大きい2番、検討会における主な検討内容と結果というところに記載をしてございますが、平成21年度につきまして、これまで行ってきた推計の方法を、何カ年か推計を行ってきたわけでございますが、これを、この時点で改めて評価をしようと。推計方法が固まってきたこともありますので、改めて評価をしようということでございまして、平成18年度から平成20年度までに検討を行ってきた推計方法についての検証を行いました。これは中間評価的な意味合いを含めておりまして、今後、さらに精度を上げるべきものではございますけれども、ひとまず今までのものを検証しようという意味合いでございます。
 1枚めくっていただきまして4ページ目、表の2.1に、行いました調査の流れが書いてございます。
 まず、推計方法の検証といたしまして、平成18年から20年度に検討した推計方法それぞれにつきまして、推計に用いるデータの検証ですとか、それから業界団体等へのアンケートに基づきまして検証を行っております。その結果により優先的に検討すべき課題、これは、以降、優先検討課題と言わせていただきますが、これを抽出しております。[2]番としましては、その次の段階でございますが、優先検討課題、抽出されたものにつきまして、それぞれ検討を行っております。最終的に、評価といたしまして、最初の推計方法の検証と、それから優先検討課題等に係る検討を踏まえまして、新しく平成21年度のVOC排出インベントリというものを作成しております。
 これにつきましては、これも従前、行っていた作業なのですが、平成12年から17年、18年、19年、20年といったものにつきまして、それぞれを対象とする排出量推計を実施しております。ですので、若干、昨年までとは数字がまた変わっているということでございますが、これ以降につきましては、原則、できるだけ推計方法を固定化、それから数字についても固定化をしていきたいと考えております。
 優先検討課題とされました大きく五つに分けられました項目がございまして、これが4ページの中ほど、表2.2に書かれております主な優先検討課題についての検討ということの概要に記載してございます。大きく分けまして、発生源品目、これは冒頭申し上げましたが、その他(不明分を含む)というカテゴリーの解消、それから、これをすべて含むわけでございますが、推計方法の改善というもの。それから、3番目といたしまして混合溶剤等のVOC成分別排出量の推計、4番といたしまして大気汚染防止法に基づく届出データ等による排出量の推計、それから5番目といたしましてモニタリングデータとの比較と、こういった大きいものについて優先検討課題として検討を行っております。
 その他(不明分を含む)の解消につきましては、冒頭少しお話ししたとおり、商流中にあらわれる出荷量であって排出には関係しないということが判明したことから、今回の推計対象からは外しているということでございます。
 それから、推計方法の改善につきましては、少しわかりにくい表現であったかと思います。訂正をさせていただきたいのですが、「別記以外」と書いてありますが、推計方法の改善以外の4つの項目という意味でございまして、これまでも行っているものでございましたが、より詳しく検証したというものでございます。
 それから、混合溶剤VOCの成分別排出量の推計ということにつきましては、これは別の検討会で実施をしておりますVOCのシミュレーションがございますが、こちらの検討会において利用したい、利用できないかというお話がありまして、今回、混合溶剤としているものについて、もう少し詳細に知りたいということで、成分別とする方法を検証しております。ただし、情報の性質から、まだ、あくまで参考というような形にさせていただいておりますので、今後、インベントリとして使えるようにブラッシュアップをしていきたいと思っております。
 それから、大気汚染防止法に基づく届出データ等による排出量推計についてでございますが、これについては、届出データ、それから測定データを収集いたしまして規制対象施設からの排出量の推計を行っているということでございますが、その結果といたしまして排出量が年当たり約50万トンという推計をしたわけでございますが、若干、まだ精度が低いところもございます。これについては今後、見直していきたいということでございます。
 それから、モニタリングデータでございますが、大気質のモニタリングデータと排出インベントリの経年変化、この減少傾向のカーブがどういうふうにかかわっているかということで、これを実施いたしております。結論を言いますと、長期的には一致をしているという結果が得られております。大気質のデータ、これは特にトータルVOCとしてシミュレーションのところでの検証とあわせて行っているわけでございますが、これについても減少傾向にあると。地域的な差があって、都市部などについては、まだ、レベルは高いもののやはり減少しているという傾向が見られているということで、VOCの削減の減少カーブと合っているという結果を得ております。これにつきましては、年平均とか全国平均といたしましてモニタリングデータを取り扱ってまいりましたが、この調査については、今後、常時監視局における、例えばノンメタンハイドロカーボンであるとか、そういったものも含めて解析をするなど、データを蓄積しまして、さらに地域別であるとか季節別というところまで解析を行う必要があると考えております。
 以上、こういった大きな5項目、カテゴリーを設けまして、中間評価という形で検討を行ったわけでございますが、これに基づきまして平成21年度のVOC排出インベントリというものを作成してございます。
 ちなみに検討の詳細な内容につきましては、19ページから参考<2>といたしまして詳細な表が設けてございますので、後ほど、ごらんになっていただきたいと思います。
 検討結果につきましての簡単な取りまとめといたしまして、5ページ目に書いてございますが、今回の検討結果でございますが、まず、これはVOCの排出インベントリという数字を出す際に、ただし書きとして、このような項目について、まだ課題なり推計の精度がこのような状況だというようなことを一緒に提示をしていきたいと考えております。発生源品目の排出量の信頼性、それからVOC排出インベントリ全体に関連してというカテゴリーで分けてございますが、これにつきましても、あと2回、推計を残しておるわけでございますけれども、できるだけ解消していきたいと考えておりますので、今後、更に作業を進めたいと思っております。
 続きまして、6ページから、実際の排出の推計の結果ということで記載してございます。まず、一番最初に発生源品目別ということでVOC排出量の推計結果をお示ししておりますが、先ほどの検討結果を踏まえまして平成12年度から数字を出しておりますが、平成12年度は約141万トン、17年度は約110万トン、それから18年度につきましては107万トン、19年度は101万トン、そして20年度は大きく下がりまして約91万トンという推計結果がまとまっております。冒頭、申し上げましたとおり、91万トンというのは、平成12年度の141万トンに比較いたしまして65%、35%という削減の結果になっております。
 もちろん順調に、削減については平成19年度推計まで約3%前後の下げ率ということで推移してまいったわけですけれども、今回は平成19年度から比べますと10%以上、下がっているという結果になっております。これは、VOC排出量の削減の順調な推移に加えまして、20年9月のリーマンショックが影響しているということで、事業活動の停滞と、産業活動の停滞ということにつきまして、やはり原因が少なからず出たと考えております。先ほども申し上げましたが、平成21年度と22年度、まだ2回の推計を残しておりますので、若干の景気の揺り戻しも予想されますので、平成21年度は、まだ、もしかしたら下がるかもしれませんが、平成22年度分については予断を許さないというところもございますので、引き続き注意深く見守ってまいりたいと思っております。
 それから、品目別について、8ページ目、表3.2に書いてございます物質別につきまして推計結果をお示ししてございます。この中で、例えば、炭化水素系のイソヘキサンでありますとかケトン系、それからエチレングリコールのモノメチルエーテル、モノブチルエーテルというところがすべてゼロになっておりますけれども、これにつきましては、先ほどお話しいたしましたその他不明分というところを推計対象から外しているということで、これが自動的にゼロになっているものでございます。
 これにつきましては、削除ということも考えたのでございますが、例年の推計ということで今年度は載せてございます。ですので、次回の検討につきましては、ここを項目的には削除するということを考えておりますので、また検討の中でいろいろとご意見をいただければと思います。
 それから、全体のVOC排出量の推計結果ということでございますが、特に業種、発生源あわせて、とりたてて、どこの部分が激減しているということではなくて、均等に発生源ごとに削減が進んでいるというような状況が見てとれるということでございます。これは例年の傾向と変わらないところでございまして、VOCの削減というものに総力を挙げて取り組んでいただいているという結果であるととらえております。
 それから、めくっていただきまして、12ページと13ページに都道府県別VOC排出量の推計結果ということで載せてございます。これにつきましては、平成22年度の3割削減に向けまして、都道府県に対しても各地域におけるVOC排出量推計結果を情報として提供すべきということが、これまでの当委員会からのご指摘にございまして、これを踏まえまして前回、平成20年度から、これまでの全国における排出量の推計に加えまして都道府県別で検討を行ったというものでございます。昨年度から加えまして、21年度につきましては、いろいろとご指摘をいただいた事項がございます。この指摘事項を踏まえる、それから今回やりました中間評価というものの推計方法を使いまして一部検証を実施しております。例えば、これまで事業所統計による都道府県配分を実施していたもの、例えばガス量とかにつきましてはPRTRの届出排出量を用いるなど、より正確性を高めております。他にもいろいろと検討を行ってきたところでございますが、これは、さらに検証を行いまして、各都道府県に対して提供していくという予定でおります。
 最後に、14ページからの今後の課題ということについてご説明をさせていただきたいと思いますが、平成21年度に行いました調査の内容、それから結果をもとに、さらに今後、推計内容の精度を向上させるための課題として上げてございます。表4.1に書かれてございますが、排出量削減要因の解析、法令取扱分類別排出量の精度向上及び業種ごとの把握、混合溶剤等の物質の成分の把握、海外文献・古い文献等による排出係数や成分別構成比の見直し、アルコール系工業用洗浄剤大気排出率の設定であるとか、今ほどお話をいたしました都道府県別排出量の検証、それからモニタリングデータとの比較による経年変化の検証という、こういった課題を上げております。
 特に、法令取扱分類別排出量の精度向上、それからアルコール系工業用洗剤の大気排出率の設定につきましては、現在の推計結果にまだ問題を残しているといったものであるとか、アルコール系工業用洗浄剤については今回の検証の中で新たに得られた情報であるということもございますので、これについては重点的に取り組むべきと考えております。引き続き検証を行ってまいりたいと思っております。
 従前から、この委員会等でもお話をさせていただいておりますが、この調査につきましては精度の向上が重要であるということで考えておりまして、精度の低下の要因となるデータの抽出でございますとか抽出されたデータの精度向上に関する情報収集、またVOC排出量の増減の確実な把握であるとかモニタリングデータと排出量の関係の解析というものについて、今後も重点的に取り組んでまいりたいと考えております。
 今後、VOC排出抑制対策の進捗状況というものを引き続き把握をしていかなければならないわけでございますので、重要な位置を占めております。ですので、この排出抑制専門委員会に、ご確認も含めてお諮りをするというものでございます。委員会でのご意見につきましては、VOC排出インベントリ検討会において反映をさせてまいりたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 以上、事務局から、平成21年度の作業につきまして概要を説明させていただきました。

【岩崎委員長】 どうもありがとうございました。
 ただいま、まとめられましたVOC排出インベントリ検討会の委員長でもいらっしゃいます浦野委員、何か追加のご説明等がありましたらお願いいたします。

【浦野委員】 ただいま事務局からご説明いただいたとおりですが、このVOCというのが、大もとは発生源品目という形でいろいろ整理して集計していますけれども、中身は、また物質もかなり種類がございますし、業種別にも分けて業種でもいろいろな用途に使っている。あるいは、それを地域に分け、さらに法令対象かどうかということもある。非常にいろいろな角度から出していますので、すべてについて完全に対応がとれるような情報を十分得ることが非常に困難な仕事をしております。そういう中で、今年度、ここに挙げたような幾つかの項目について検討いたしまして、大分、できるところはやってきたと。あと、若干、まだ問題点、矛盾点も含めて多少残っている点は、さらに詰めますが、一応、今年度の方式を基本として、余り大きな変更をせずに最終的な削減率が出せるような形に持っていく、あるいは削減努力が見えるような形に持っていくという方針にいたしました。
 特に、溶剤のその他不明分というのが大分議論になりまして、これをいろいろアンケートをしたりヒアリングをしたり文献調査をしたりというようなことで見たのですが、どうも実態がないのではないかということで、完全に一応は除いたのですけれども、まだ若干、そこら辺についても多少の補正があるかもしれませんが、原則としては、そういう形にいたしました。細かい改善点等は、ここに記載のとおりですけれども、状況はかなり見えてきたかなというふうに思っております。
 関係の方々、たくさんご協力をいただきましたので、ここに改めて感謝すると同時に、また今年度以降もご協力をよろしくお願いしたいと思います。

【岩崎委員長】 どうもありがとうございました。
 それでは、ただいま説明のございましたVOCのインベントリにつきまして、何かご質問あるいはご意見等がありましたら、よろしくお願いいたします。

【小林委員】 1点目は、このインベントリ調査そのものが、何を目的にやるかという点を明確にしていかなくてはいけないのではないかと。つまり、日本国内でVOCの環境への汚染の量を把握するということが主たる目的なのか、それとも今回の対策、いわゆる大気汚染防止法を含めた対策による削減効果を評価するのか、どちらなのかというのが一つ大きな問題だと思うのです。全体を把握するということであれば、抜けているものは何かということで一生懸命探さなくてはいけないと思うのですが、そうではなくて削減効果を評価するということであれば、そういう重箱の隅をつつく作業で時間をとるよりは、削減効果を評価する方向でやるならば、もう少し別の視点が出てくるのではないかなという感じがします。それが1点目です。
 2点目は、5ページのところで検討結果ということが書いてあるのですが、下の枠の中に入っているのはいわゆる今後の課題が書いてあるだけで、要するに、今までのインベントリ計算と今回の検討結果でどこを直したかという直した点が実は書かれていないので、具体的に、どことどこを直したのかというのがわかれば教えていただきたい。
 同時に、先ほどちょっとお話があったのですが、20年度、それで見直した計算をされているのですが、以前の例えば前提となる平成12年度について、現在のインベントリ計算方式でやれば12年度はどうだったのかというのを出していただくとおもしろいのではないかなという感じがしました。
 それから、もう1点。課題のところに出てくるのですが、14ページのところで、大気汚染防止法上の規制施設、いわゆる特定施設が業種別になっていないということがここに書かれているのですが、実は、ご存じのとおり、水質汚濁防止法は業種別特定施設になっているのです。大気汚染防止法は業種別というのがなくて特定施設限定型でつくられているということの視点の違いから、こういうことが起こっているわけなのですが、もともと水質汚濁防止法は業種別、それから工場単位で規制すると。特定施設にはこだわらないというのが水質汚濁防止法の趣旨。それに対して大気汚染防止法は工場ごとではなくて特定施設ごとの削減努力に重点を置いたということから、こういう考え方の差が出ているのですが、今後、このような問題から大気汚染防止法に業種別を入れるのかどうか。これは規則改正か何かになると思うのですが、その辺についてはどうお考えなのかというのをお聞きしたいと思うのですが。
 以上です。

【岩崎委員長】 幾つか、大分、大きな問題もありますけれども、事務局の方から、よろしいでしょうか。一つ、特に、VOC抑制対策の大きな目的というか、それを問われている問題ですけれども。あと、5ページの変更点に関しての話も幾つか出てきました。それから、毎年の変更が12年度のもととなるデータにどれぐらい生かされているのかと、そこにも及んでいるのかどうかということと、最後は業種別というか、特定施設の施設ごとにやっていくことが大防法でも可能かというようなご検討だと思いますけれども、いかがでしょうか。

【山田大気環境課長補佐】 まず、1点目につきましてでございますが、評価をするためなのかというようなご質問に対しましては、どちらかというと、両方の側面があるととらえているわけなのですが、第一義として、やはり削減の効果といったものを評価するためのものであると考えているところでございます。それは、やはり22年度3割削減といったものがきちんとなされるかどうか、それから進捗状況をそのために把握をしていくということで考えておりますので、どちらかと言われれば後者の方ではないかと考えておりますが。かといって推計方法につきまして、私の説明の中でお話をさせていただいたとおり、やはり精度といったものが、ある程度、必要であると。しかしながら、浦野先生からも先ほどちょっと触れていただきましたけれども、なかなか完全に出すのが難しいという面もございまして、そこを、できるだけ確度の高いという言い方をしたらよろしいでしょうか、そういったものを出していきたいということで作業を今後も進めていきたいと考えているところでございます。
 それから、変更点につきましては、ちょっと冒頭、私のご説明の中でも推計方法について本文から外してしまったためにご質問が出てしまったのではないかと思っておりますけれども、これにつきましては、ページといたしましては16ページから、参考<1>といたしまして推計方法の概要を書いてございますが、基本的な推計方法は説明のとおり変えてございません。ただ、中身について細かい推計内容ということにつきまして、これは18ページに一例を示しておりますけれども、推計方法の主な変更点ということで発生源品目別でかけてございます。こういった変更をすることによって変化をもたらしているという記載になっております。
 それから、もう一つ、3番目のご質問につきまして、大気汚染防止法の業種別の検討ということでございますが、これは、ちょっと今、なかなか即答が難しいというものでございますので、大変申しわけないのですが、今後の検討すべき課題とさせていただきたいということでご了解いただければと思います。
 12年度の推計につきましては、今回、中間評価を行いまして21年度の推計結果を出しているという説明をさせていただきましたが、これは、すべて平成12年度から平成17年度から20年度というところで推計をし直しているという形になっておりますので、今の新しい推計方法が12年度に反映されていると。ちなみに昨年度の推計では、12年度につきましては約149万トンという数字でございましたが、これが141万トンということで変化をしているということでございます。

【浦野委員】 事務局のご説明のとおりですけれども、特に、このインベントリの目的が何かというのは、実はインベントリの委員会の中で繰り返し話をしているのですが、どうもインベントリという名前がつくと、すべてを全部VOCを出さなくてはいけないというような議論があって。特に、自然由来の話だとか移動体の話とかたばこの煙とか、いろいろなことが出てきまして、そうではないのだということで繰り返し話をしておりまして。基本的には、削減効果をちゃんと把握する、それが業種別とか発生源品目別とか地域別とか、あるいは法令対象かどうかというのも含めて、それをはっきりつかめるようにするというのが、まず第一の目的であると。
 ただし、それだけではなくて、削減効果が最終的に大気汚染のオキシダントなりSPMなりにちゃんと反映されるかということが非常に重要です。そういう意味で、シミュレーション計算に、ある程度、役立つように、特に物質別の量とか地域別の量というのが、シミュレーションする側は、当然、移動体、いわゆる自動車等の問題、あるいは自然由来のものも出しますけれども、それも連携をとりながら、主に固定発生源を主とする削減対象のところは我々がかなりしっかり出そうと。参考として、移動体ないしは自然由来についても、こういう調査がありますというような程度の記述はするということで、第一の目的は削減効果をしっかり見ると。第二は、やはり、その効果が大気質の改善に役立つ、シミュレーションは我々の仕事ではございませんが、それの基礎になる情報を提供したいという視点で今までまとめてまいりましたので、再度、ご理解をいただければと思います。

【岩崎委員長】 ほかに。

【中杉委員】 ようやく固まってきたというので大変よかったと思いますけれども、それから目的について、浦野先生が最後に言われたように、オキシダントとSPMを抑える、今度はPM2.5も絡んでくるかと思いますけれども、そういうところは重要なポイントになると思います。そういう意味では、できれば、同じVOCと言いながら生成能は大分違いますので、どういうものが減ってきていて、どういうものが減ってきていないのかという、能力別に少し傾向を見ていただけるとありがたいなというふうに思います。

【浦野委員】 その話は検討会でも出ておりまして、生成能が物質ごとに一応は出ていると。どのぐらい精度があるかは別として、それを単純に掛け算すれば出るわけなので。物質に掛け算して集計すれば出てくるわけなので、計算は可能ですので、我々の方で大ざっぱには計算しようと思っていますが、ただ、最終的には、やはりシミュレーションのグループがそれなりにもう少ししっかりしたシミュレーションをしていただけるということで、こちらとしては余り深入りはしないけれども、いわゆる生成ポテンシャルみたいな、掛け算したらどうなのだという簡単な推計はやる予定で考えています。

【中杉委員】 多分、係数は非常に不確かな部分があるので、なかなか、それを掛けてというのは難しい、それはシミュレーションにお任せすればいいと思うのですが、生成能の大きいものが減ってきているのか、小さいものが減ってきているのか、そこら辺のところを少し見ていただくと、全体としてはいい方向へ。

【浦野委員】 そうですね。その議論は出ておりまして、特に芳香族系のもの、トルエンとかその他はかなり減っていますので、絶対量もさることながら、オキシダント生成ポテンシャルみたいなものも、それなりに効果的に減っているというふうな理解はしていますが、まだ詳しい計算をしておりませんので、今年度、そういう計算はしてみたいというふうに思っています。

【千本委員】 今の質問とも関連するかもしれませんが、VOC排出のインベントリの目的が、今、浦野先生からもご説明があったとおりで、そういう意味では非常に納得できる内容ではあるのですが、やはりVOCを集計して把握していくという目的がSPMですとか光化学オキシダントの削減という目的に対してという当初の目的があったと思いますので、ややもすると、今、VOC自体の増減自体が、数字自体がひとり歩きしかねないので、ぜひ、このインベントリのまとめのところにも、そういう目的を明記していただいて、VOCの削減自体の議論がひとり歩きしないようなご配慮をしていただきたいなというのが業界団体としてのお願いでございます。
 それから、もう1点なのですが、インベントリ集計の中でPRTRのデータも一部参考にされたというご報告があったかと思いますが、PRTR自体、ご案内のとおり、基本的には有効数字2けたという範疇で、前回も、たしか、これはご質問させていただいたと思うのですが、これは今回の評価の中でどういう扱いになっているか、もう一度、確認させていただきたいと思います。

【岩崎委員長】 PRTRの方は、いかがでしょうか。

【浦野委員】 PRTRというのは、もともと物質も限られておりますし、届出対象業種、規模も限られておりますので、インベントリに直、そのデータを使うということはいたしておりませんが、届出排出量あるいは届出外の排出量で移動体ではない非対象業種とか対象業種の争議場というところです。そういうものの量とこちらの量が、比べて逆転しているということがおかしいのです。PRTRの方が少なくなければいけないのです、こちらの方が全体に幅広くとっていますので。そういうような形で、こちらの推計が届出より少ないというようなことないというふうなチェックとか、あるいは地区別のおおよその感じとか、そういう大ざっぱなスクリーニングというかチェックに使ったということです。

【山田大気環境課長補佐】 おっしゃるとおり、昨年もこのご質問をいただいたのですが、やはりデータの精度という問題について把握をしつつチェックを行っていくというような形で、PRTRばかりではないのですが、すべての要素について行っておりますので、ここは注釈を入れるというような形で対応してまいりたいと考えております。

【岩崎委員長】 インベントリ調査の目的に関して明記すべきではないかというご意見でしたけど、この冊子にまとめるのがいいのか、あるいは別にまとめるのがいいのか、その辺はちょっとどうなのでしょうか。

【山田大気環境課長補佐】 まず、一番、ぱっと世の中に出ていくといいますか、言い方が少々適切ではないかもしれませんが、揮発性有機化合物の排出インベントリについてという検討会の報告書がやはり一番出ていくというものであると考えておりますので、まずは、ここの中で明記をしてきちんと記載をしていく。それから、いずれ来るであろうまとめのときに、また何らかの取りまとめの形で報告書をつくっていくという形になると思いますので、そこでも改めて明記をしていくということでいかがでございましょうか。

【岩崎委員長】 よろしいでしょうか。
 ほかに、いかがでしょうか。

【小林委員】 細かい話なのですけど、10ページの業種別のところを見て、ちょっと気になったのですが、実は、業種別で平成12年度に比べて20年度、以前もそうなのですが、ふえているのが2カ所あるのです。04の水産養殖業と05の鉱業なのです。これは理由は何なのかということ、何らかの対策をとられる必要があるのかどうか、ちょっと教えていただければと思います。

【岩崎委員長】 事務局、いかがでしょうか。

【山田大気環境課長補佐】 これにつきましては、推計の中では検証の結果として上がってきておりませんので、通常の調査の中での増加であると考えておりますけれども、すみません、ちょっと、これについては追わせていただいて、後ほど、また、ご報告を差し上げたいと思います。

【小林委員】 このほかにも細かいところで、増減率が12年度以降で多少、疑問のあるところがあるわけですけれども、これについては当然、議論になるのですけれども、量的にかなり少ないところは一応は保留という形で、余り深追いしないと。特に、水産業とか何とかというのは統計情報が余り信頼度がないということもあって、それから使っている物質もなかなか難しいということもあって、水産業等については、一応、推定する理由は考えられるのですけれども、余り確たる証拠がつかみ切れないということと量的に少ないということで、幾つか、そういう形で保留されているところがございますので、その辺は、また詳しい本にも書いてございますけれども、幾つか、まだ問題点が残っている。

【早瀬委員】 物質数も多くて業種も多い大変な仕事がかなり詰まってきたなという印象を持っておりますが、有効数字がまた非常に細かいところまで出ているのですけれども、私自身、地域の視点から見ると12ページの表3.4に非常に関心を持つのですが、先ほどの浦野先生からのご説明にも関係してくるのですけれども、これを見ていましても、ふえている県と減っている県がやはりある。ふえている県が幾つかあるのですが、これは誤差の範囲というか、精度の問題の範囲というふうに理解していいのか、あるいは、これはやはりふえているというふうに理解すべきなのか、そのあたりの感覚を少し計算された方に伺ってみたいなというふうに思います。もし、ふえているとすると、対策の話になるのでしょうけれども、ここは、とりあえず積算の結果についてお伺いしたいというふうに思いますけれども。

【岩崎委員長】 その辺の感触なのですけれども、有効数字のけた数との関係もございまして、精度と誤差との関係みたいなものを検討した様子を少しお話し願いたいと思います。

【山田大気環境課長補佐】 まず、有効数字に関しましては、これは、すべてお出ししているというところですので、特に有効数字、例えば何けたというような考え方で数字を記載していないということが、まずございます。丸めてしまうということもできるのですが、現在の推計の中では今のところ難しいと。合計の問題等もございます。
 検討の内容につきましては、前回の推計の結果をお出ししたときに、こんなに出ていないのではないかという県があったりということがあったわけですけれども、今回それを踏まえまして推計方法を一部検証しております。例えば、ガス業とかにつきましては、事業所統計による都道府県配分というものを実施している中で、PRTRの届出排出量を用いるというような形に変えております。それから、ガス業以外の電気業というものに対しては、業種配分をするには極端に排出量が少ないということで業種への配分をしないとか、各都道府県の実態等について、より反映をしたというような内容にしているところです。
 まだ検証というものが十分であるとは考えておりませんので、引き続き検証を行っていきたいと。ただ、一部都道府県の方からは、途中でもいいからデータを提供してくれということで、既に提供しているところもあるわけでございまして、その結果もフィードバックされてきておりますので、そういったところにつきまして入れながら最終推計までに何とか確度を上げていきたいというふうに考えております。
 すみません、補足があれば。

【浦野委員】 ちょっと補足ですけれども、有効数字についても、これは検討会で議論になりまして、普通ですと、学術的に言うと、有効数字、そんなにけたがある精度でとれているわけがないということで有効数字を切ることもできるのですが、そういうやり方をしますと、大きいものだけしか出てこなくて、小さいものは全部、大きいものの誤差範囲に入るということで、やる意味がないという話になってしまう。そういう理由もあって、温暖化ガスの発生インベントリも、その議論が繰り返されるのですけれども、一応、我々としては、トンの単位までは全部そろえて出すという考えになっています。ですから、学術的な誤差とか、そういう角度からの視点ではなくて、全部統一してトン/年までは出しますと。そういう意味では、けた数の多いところは、当然、それなりの誤差が数字としてはあるけれども、大きいところの誤差範囲だから、ほかのところは何も出てこない、あるいは、それは無視していいという話にはしたくない。それぞれの業種あるいは発生源品目ごとに削減努力をしていただきたい、それの積み重ねで全体が減るのだという思想ですので、今のところ、こういう出し方を変える、検討するとおっしゃいましたが、変える気はないというふうに思っております。
 それから、都道府県別の件については、まだ本格的に始めたばかりですので、今後、さらに都道府県については改善していきたいと思っていますが、基本的に、工業的な統計資料から割っておりますので、さまざまな工業統計的なものから割り振りしていますので、多少、景気のいい県とか悪い県とか、それが少し工業統計の時期がずれていたりもしますので、若干、その辺の問題があると。あるいは、非常に特定のガス業なんていうのがありますけど、もう大手さんしかいなくて、ほとんど全部がPRTRの届出をしているというような業種もありますし、そうではなくて非常に中小が多いというようなところもございますので、業種ごとに、どういう統計を使うかというのも今、検討しております。
 ただ、全体としての傾向、細かな数字はともかくとして、傾向は、そう違っていないのではないかというふうに考えておりますので、減っているところ、ふえているところというのは、それなりの理由が多分あるというふうに思っておりますけれども。細かいところは、さらに精度を上げていきたいというふうに思っています。そのときに、各自治体からご意見があれば、それを伺って修正していきたいというふうに思っています。

【岩崎委員長】 よろしいでしょうか。
 ほかに、いかがでしょうか。

(なし)

【岩崎委員長】 それでは、本日いただいたご意見の中で、特に、このインベントリ報告書の中に目的を明記して示すべきであるというご意見がありまして、これは、ぜひ、この報告書の、修正という言い方はおかしいですけれども、浦野委員と事務局の方で、そういう形で修正をして、これを了承したいというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。

【小林委員】 1点だけ。すみません。もし、これを公表されるのであればということなのですが、やはり各業界の方も神経を高ぶらされていると思いますし、逆に、各都道府県も、これについて結構、神経があって、例えば、よその県に対して削減率が悪いとか、ふえているとかというのが、量とは関係なしにすごく気になるのです。隣の県が40%削減されているのに、うちの県は20しかないとなりますと、知事は担当部局に相当厳しいことを言われるおそれがあるのです。その辺、やはり変化があったものについて、特に削減率の悪いものとか、それからふえているものについては少し気を使っていただいて、なぜなのかというのを説明できるようにしておいていただきたいというのは、ぜひお願いしたいと思います。

【岩崎委員長】 わかりました。そういうことで、ご要望ということで、よろしくお願いいたします。
 それでは、一番目の議題、よろしいでしょうか。

(はい)

【岩崎委員長】 ありがとうございました。
 それでは、本日の議題の2番目、今後のVOC対策のあり方の検討に関する取組についてということで、事務局の方から説明をお願いいたします。

【山田大気環境課長補佐】 引き続き説明させていただきます。
 資料の3番、1枚紙でございますが、今後のVOC対策のあり方の検討という図でございます。
 まず、これは何回も繰り返されてきていることでございますが、平成22年度末、平成23年3月といったところで、まずは3割削減というところを判断しますということでございます。もし3割削減ができなければ、例えばベストミックスのやり方を検討し直すというようなことが示されているわけでございますけれども、今のところ順調に推移をしているととらえているところでございます。しかしながら、22年度末まで取組を推進し、VOCの対策は、そこで終わるわけではないということもございます。引き続きVOC対策をやっていくためには、何が必要で、どういったことに取り組んでいけばいいのかということについて検討したいと思いまして、このような図を作成いたしました。
 内容的には、現在までさまざまな検討が行われておりますが、まずはVOC排出インベントリというものについてデータが蓄積されてきております。それから、光化学オキシダント・SPM常時監視結果でございますとかVOCのモニタリング、それからOx/SPM生成のシミュレーションであるとか、それから状況でございますが、オキシダント濃度の漸増傾向というようなこともございます。このように、現在まで得られた知見の整理と、これまでの取組の総括ということを考えまして、今後のVOC対策のあり方の検討ということで、もうそろそろ対策の期限というものが見えてきた時点で始めたいというふうに考えております。
 これにつきましては、内容としては、新たに必要となる情報を収集していきながら新たな知見を踏まえた今後の対策の検討という形でスタートをさせたいと思っておりますが、まずはワーキンググループによる検討を実施したいと考えております。これにつきましては、年内に3回程度、今年度については考えておりまして、また、この年度をめどにいたしましてVOCの排出抑制専門委員会を開催いたしまして検討結果を報告できるようなスケジュール感で、まずは検討を開始したいと考えております。
 内容につきましては、順調に削減の効果が推移をしている、大気質の状況も減ってきているというようなこともございますので、まずは、やはり総括ということが大事であろうと。総括に際しましては、やはり自主的取組ということで長年、取り組んでいただきました産業界、事業者さんたちといったところをきちんと評価をする必要があるだろうと。そのための取りまとめといたしまして、総括ということを考えてまいりたいと。その上で、22年度末以降、23年度以降というところで、どういった対策を続けていけばいいのかということを検討したいと考えております。
 以上でございます。

【岩崎委員長】 どうもありがとうございました。
 対策のあり方の検討について、何かご質問等ございますでしょうか。

【中杉委員】 今後の検討のところで、VOCの物質別SPM生成能の検討をされるということになると思いますけれども、SPMから、もう一つ先に行って、先ほどちょっと申し上げましたけれども、PM2.5の絡みがあって、PM2.5の方でも検討はされると思いますけれども、若干、こちらの方でも、単なるSPMだけではなくて、なかなか情報はないのかと思いますが、そういうものについても少し目配りをしていただければというふうに思います。

【岩崎委員長】 SPMだけではなく、PM2.5、非常に難しい問題も含んでいますけれども、含めるべきであろうということでございます。これは、含めて検討するということでよろしいでしょうか。

【山田大気環境課長補佐】 はい。ここにもお示ししてございますけれども、今、得られている知見、それから、まだ集めなければならない知見ということで、その中に含めて検討させていただければと思っております。

【岩崎委員長】 ほかに、いかがでしょうか。

【早瀬委員】 非常に順調に排出量の削減は進んでいるとは思うのですけれども、目を通してみますと、自主的取組に関しても、捕捉率の問題ですか、カバー率なんかがところどころ指摘されたりしておりますね。今後の対策を考えるときに、地域の特性だとか、あるいは、そういったフリーライダーの問題だとか、そういったことが課題になってくるのではないかと思うのですけれども、そうなってくると、今のような全国一律の取組以外に地域の特徴に応じた取組ということも考えていかなくてはいけないのではないのかなと思っています。
 それで、例えば、先ほどの都道府県別の増減を見ておりましたら、ふえているところもあるのですけれども減っているところがある。私が今まで勉強した限りでは、岐阜県さんなんかが非常に前向きなインセンティブの制度、規制ではなしにインセンティブの制度をつくっていらっしゃる記憶があるのですが、たまたま岐阜県のデータを見ると、かなり減っているなと思って、さっき見てみたのですけれども、そういった地域ごとのインセンティブ、特にVOCに限ってではなしに、環境の保全という法目的に沿って環境への負荷をできるだけ下げると、それはVOCに限らず、すべての負荷についてそうなのですけれども、そういう視点からのインセンティブの制度を持っている県だというふうに思っているのですけれども、そういった取組をやっておられる都道府県だとか政令市について、何か情報などをお持ちでしたら、ちょっと教えていただけたらというふうに思っているのですが。

【岩崎委員長】 いかがでしょうか。

【山田大気環境課長補佐】 これは、ちょっと今、具体的なデータを持ち合わせておりません。おっしゃるとおり、3割削減できるかできないかというところでは、まずは法規制と、それから自主的取組といった状況になった場合、見直しを行うとはされておりますが、今回の取組がうまくいっている大きい要素として、やはり自主的取組の成果があろうと思います。ですので、法規制というよりは自主的取組の枠組みというもの、それから自主的取組で取り組んでいけるものということで進めていくのが妥当ではないかと思っております。その自主的取組の中に、今ほどおっしゃいましたインセンティブであるとか、それからアウトサイダーというような位置づけもございますので、そういったところの課題を含めて、インセンティブを付与するなどにより取組を強化する地方自治体について、できるだけ協力といいますか、そういった地方自治体を巻き込んだような対策というような形をとれればいいと考えております。
 すみません。本題のインセンティブをお持ちのところについては、申しわけないのですけれども。

【早瀬委員】 ワーキングの方でも、新しい知見ということで、都道府県とか政令市に対してアンケート調査とか、そういう形で把握したいと思います。

【土井委員】 私ども産業洗浄の領域ですので、特に、今、ご指摘の規制対象施設が非常に少なくて、むしろ自主的取組が重点というよりも、もう、すべてが自主的取組の領域の中で取り組まなくては、推進しなくてはならない。同時に、植田さん、経済産業省の方がおいでですから、むしろマイクを向こうへ渡した方がいいと思うのですけど、各経済局を核にして、特に、関東、近畿、中部、九州などは活発に動いていただいているのですけれども、いわゆる自治体の皆さん方、それも規制対象も含めた実務対象の皆さんも含めてVOCネットワーク、近畿は特に近畿VOCネットワークというネーミングもしてボランティア的な動きもしておりまして、ご指摘のアウトサイダーという表現を、余り適切ではないかもしれませんが、使いますけれども、まずは、これらの皆さんに情報を提供するという手段にどういうものがあるか。
 産業界、業界団体がグリップしないからアウトサイダーなので、その方々に情報提供をする。もしくは取組に参加していただくためのいわゆるインセンティブとなるのですが、残念ながら、実は、通常の規制対象であれば、当然、インセンティブの議論が優遇措置という形で出てくるのですけれども、この取組は自主的取組ですので、少なくとも税に関してもインセンティブはありませんし。もちろん、金融上の措置は若干、そういう意味では、余り利用されていないのですが、あるという形なのですけど、やはり現場に近い自治体を中心にしたネットワークで情報を張っていくというのでしょうか。展開をしていく取組というのは、恐らく、平成17年ぐらいからやっているのでは、16年からですね、失礼、ちょっと正確ではないのですけれども、毎年、取組を進めていますので、これはこれなりに具体的な成果としてあらわれているというふうに実感はしています。実感はしていますが、それが数字として、エビデンスとしてどう反映されているかが、なかなか正直言ってつかめないというところでございます。

【浦野委員】 都道府県別のところとか、あるいは業種別にかかわると思うのですけれども、先ほど私、「工業統計」と言いましたが、ちょっと間違えで事業所統計を使っているわけですけれども、そういう意味で、インベントリの方では統計資料ないしはPRTRデータ等を使って推計しているものですから、本当に特定の例えば自治体が非常にVOC対策を熱心にやっていると。同じ業種、同じような用途でも、削減対策に非常に努力しているというようなところは必ずしも反映されていないということで、そういう意味で、今度、アンケート調査等をされた場合、あるいは自治体からご意見をいただいて、その辺、うまく連動して修正できるところは修正したいというふうに考えております。
 それから、業種別の方も、捕捉率というか、大手の企業が多いところは、そこで削減されたものが割と反映されやすい。しかし、アウトサイダーか中小というところの、どのぐらいそこを指導したりご努力されているかというのは、なかなか、それを反映する手法がないということもありまして。全体として減っているということは把握できるのです、出荷量とかが減りますので。ただ、業種別、発生源品目別に、努力がどういうふうに細かく反映されているかというのはなかなかいかないので、その辺も、また各業界等からいただいて、さらに、インベントリはインベントリとして、それを関係者さんの方で解釈をして利用するという方を、もう一段、進めていただきたいなと思っております。

【岩崎委員長】 ほかに、いかがでしょうか。

【奈良委員】 1つ、お願いといいますか、考え方なのですけれども、例えば、PRTRの物質だとか普通の物質でしたら、最近はハザード管理からリスク管理ということで評価ができるわけですけれども、VOCという物質の特性上、何が目的で、どういったことで。産業界の方から見たら、VOCの排出が大きいものから対応していくとか、あるいは、いろいろ意見はありますけど、オキシダントの生成能の高いものから、いろいろありますけれども、要は、VOCの場合には、ほかのPRTRなどとは違いまして、単純にハザードといっても、この問題に関するハザードは何かということと、ハザードに暴露という評価を加えてもリスク評価というのも難しいということで。モチベーションとしては、例えば、PRTRでいう大気の物質に相当しているものをやっつけることによって、ついでにVOCの大気の方も減っていくとか、実際には、多分、そういうふうなメカニズムで動いているのだと思うので、いわゆるPRTRの大気に該当していない物質のVOCについてはちょっと後に宿題が先延ばしされてと、そういう現状があるのだと思います。
 それで、とりわけ私どもがおります化学業界などは、いろいろな業種の方が少なくともいろいろなところで化学物質をつくっているのですけれども、一番困っておりますのは、要は、VOCは減らさなければいけないということは何となくわかっているのですけれども、実際に産業界の方でVOCを減らそうと思いますと、どの物質を優先的にやったらどんな効果が出るのか、全く何も見えていないと。中央省庁さんのレベルでは、いろいろな専門研のところでメカニズムなんかも検討されて、いろいろな成果も出ているかと思いますけれども、はっきり言いましたら、フィードバックが少なくて、要は判断する材料がないと。それで、10年間で3割削減という、そういった目標だけが先行して、やはり減らそうという人たちの立場に立った、必要な情報をもう少し前向きに与えていただいて、それが、ある程度、精度がなければ、これこれこういう条件のもとで使っていただきたいと、こういったおそれもあるのでという、そういった注意もつけていただいて。
 要は、単にベストミックスと言われても、3割、3割で、目標年度が来たら、その先、どうなるかといった場合に、そういった削減率の話ばかり出ていく前に、やはり産業界の方もモチベーションがちゃんと出て、自分から本当に減らさなければいけないのだというふうな考え方が自分で構築できるように。一刻も早くハザードとかリスク評価、そういったものを自分たちでも計算できるように、ある情報については、なるべく前倒ししてご提供いただくと、そういったことも、このVOC対策のあり方の検討の中では、ちょっと真剣にスピードを上げて対応していただければなと考えております。

【岩崎委員長】 今のご意見、いかがでしょうか。特に、情報の展開が本当のアウトサイダーを含めた末端までなかなか届きにくいかなというご指摘だと思うのですが。

【山田大気環境課長補佐】 情報のご提供ということで、これにつきましては、ご指摘のとおり、進めさせていただきたいと思いますが、例えば、オキシダントの生成能であるとか、そういったハザードであるとかリスク評価といったところの検討については、次期VOC対策のあり方といったところでもやはり情報収集をしたいと考えておりましたので、ご指摘のとおり、できるだけ早くということで、ご提供できるような作業をしたいと思っております。
 アウトサイダーに対しての情報提供というところについては、先ほども述べましたけれども、いろいろなチャンネルを使いまして提供できるような形を順次、構築をしていきたいと考えているところでございます。

【浦野委員】 先ほどのインベントリのときに中杉委員からもご指摘がありましたけれども、できればオキシダント生成能とか、SPMは生成能というのがきちんとないので、あれですが、オキシダント生成が少なければSPMに対する寄与も少ないというふうに一応、考えれば、そういうものも考えられるのですが、それは必ずしも全物質について、ある程度の信頼度のある数字が出ているわけではないのです。
 もう一つあるのが、今はトータルVOCの削減というので規制がかかっているカーボン換算という数字で出るわけです。今、これはカーボン換算されていないわけで、トルエン何トンとかキシレン何トンとなっていますので、そういう意味で、一番シンプルなのはカーボン換算、要するに、カーボン換算で削減を求めているということは、炭素数の多いものは基本的に反応性が高いというふうに考えているわけです。特定のグループは塩素化合物とか酸素がたくさんついているものとか、ちょっと違いますけど、一応、大ざっぱには、炭素数が多ければ同じ量でも違う。そう考えているわけですけれども、それは、ppmで言うときは、そうなのです。ただ、重さで言うと、大体、重さの重いものはトン数が多いということもあって、ここでやっているのは、あくまでも重さで議論をしていますので、ppmとの関係がまたちょっとずれてまいります。
 それから、炭素数との関係、SPMとの関係、結構複雑なわけですけれども、少なくとも炭素数で削減を求めているわけですから、インベントリの方も、生成能もさることながら、炭素数で見たらどうなるのかというのを、ざっと、すぐ、化合物がわかっていれば出るわけなので、その辺もやって、それぞれが発生源、いわゆる用途みたいなもの、あるいは業種ごとに、どんな特徴が出ているのかというようなことも出そうと思えば割と簡単に出るわけで、削減努力が単なる重量よりは少しまた見やすくなるのかなということもありますので、その辺も検討してみたいというようには思っています。

【岩崎委員長】 ほかに、いかがでしょうか。
 10年計画の8年が終わってのデータが今年度、出ましたけれども、あと2年ということで非常に重要な時期でございますけれども、今後、ワーキンググループを立ち上げて今後の対策の検討を今年度3回程度、進めたいということで事務局の方から提案されていますけれども、ワーキングの人選については事務局の方で何か案をお持ちですか。

【山田大気環境課長補佐】 これは、基本的に議長とご相談しながらということで、議長預かりということにさせていただければと思いますが、いかがでしょうか。

【岩崎委員長】 事務局から今、提案がありましたとおり、今年度、ワーキングを立ち上げて今後の対策の方向性を決めていきたいということでございまして、そのワーキングメンバーにつきましては私と事務局が相談した上で決めたいと思いますけれども、いかがでしょうか。

(はい)

【岩崎委員長】 ありがとうございます。では、そういう形で進めさせていただきたいというふうに思います。
 それでは、議題の3番目でございますけれども、次のことは報告事項になりますけれども、VOCの排出抑制に関する取組についてということで事務局から説明をお願いいたします。

【山田大気環境課長補佐】 若干、時間も押してまいりましたので、ざっとでございますが説明させていただきます。
 まず、資料4番の揮発性有機化合物排出施設の届出状況についてということで、ご説明申し上げます。
 これにつきましては、大気汚染防止法に基づきましてVOCの一定規模以上の施設について、届出の必要な排出施設という、いわゆる規制がかかっているところについての統計ということになっております。これらの最新の状況でございますけれども、VOCの排出施設、これは1ページ目に届出状況が書いてございます。これによりますと、VOCの排出施設、規制対象の施設につきましては3,768施設となっております。工場・事業所の数でいきますと1,188、これは大体、例年変わらないと。18年度からお示ししておりますけれども、例年変わらない数字となっておりますので、ほぼ捕捉としてはいいところにきているのではないかということでございます。
 これらの施設につきまして、その下のページ中ほど以降の円グラフでございますが、施設の割合が書いてございますが、3,768という施設の中で一番多いのが粘着テープまたは包装材料等の製造に係る接着用ということで、これがおおむね4分の1ございます。次に多いのが塗装施設、その次が塗装用の乾燥施設という順番になっております。この割合につきましても、例年変わらないところでございます。
 それから、9ページをごらんください。
 9ページには、この施設に対しまして規制事務と、いわゆる立入検査をした、指導をしたというような形の規制事務の実施状況が書いてございますけれども、自治体におきましては、これらの施設のうち約800の工場・事業所につきまして立入検査を行っております。届出状況の確認ですとか、先ほどの工場の数でいきますと、工場・事業所の数が約1,200程度ですので、かなりの高率で状況把握がされているのではないかと考えております。勧告その他の行政指導数が29件という形になっておりますが、これにつきましては、内容は、平成22年4月からという既設の施設への規制の適用というものが始まることから、規制に適合するようにということで改善を勧告するというような内容であったと聞いております。
 内容につきましては、以上でございます。
 引き続き、資料の5について、ご説明申し上げます。
 資料の5につきましては、揮発性有機化合物(VOC)の対策功労者表彰ということでございますが、これにつきましては、VOCの対策につきまして、自主的に取組を行っている事業者等を対象にいたしまして、これらの取組状況について積極的な功労があった場合、自薦・他薦等によるご応募をいただきまして、中身を審査の上、取組内容、実績について表彰するという制度でございます。これにつきましては、自主的取組の一層の推進という仕組みでやっております。これにつきましては、一般の事業者の皆様方にも、これらの先進的な事例を参考として自主的取組を推進していただきたいと考えておるところでございます。
 昨年度につきましては、2番、選考経過の(2)番に書いてございますけれども、応募件数につきましては、事業者さんが19、それから団体が2ということで、21件の応募をいただいております。今回の委員長である岩崎先生を初めとした学識者等からなる選考委員会を設置いたしまして、昨年度は技術的な選考を2回、行っております。2つの事業者、団体について、功労者特別表彰ということで受賞者を決定しております。
 1ページめくっていただきまして、2ページ目に記載してございますけれども、対策特別功労者表彰としては、住友重機械工業株式会社さん、横須賀製造所さんですね、それから株式会社山口工業さんということで功労者を表彰しております。これらの功労者表彰につきましては、今年度以降につきましても引き続き行いまして、積極的な取組の周知を広く行うことにより、ほかの事業者に係る取組についても反映させていきたいと考えておるところでございます。
 資料5については、以上でございます。

【岩崎委員長】 資料6につきましては、本日、経済産業省の環境指導室長の植田室長がいらっしゃっていますので、ご説明をお願いいたします。

【植田環境指導室長】 経済産業省環境指導室の植田でございます。資料の6に基づきまして、ご説明をさせていただきます。
 日付は3月10日というふうになってございますけれども、3月10日に産業構造審議会の産業環境リスク対策合同ワーキンググループというものを開催いたしまして、このワーキンググループの場におきまして業界のVOC排出抑制対策についてのフォローアップを行っております。3月10日に行いましたワーキンググループにおきましては、20年度の取組の排出状況についてのフォローアップを行ったということになっております。
 1.のところに業界団体等と書いてございますけれども、ここに記載の40の団体から37件の自主行動計画の提出がありました。40と37ということで数字がちょっと違うのですが、左の上から5つ目のところに電気・電子4団体となってございますので、ここで1つの計画ということでございます。したがって、40の団体から37の計画があるということです。この表の一番右下のところに楽器協会、釣用品工業会とありますが、この2つがことしから新たに加わっていると、こういうふうになっております。また、一番下のところに自主的取組支援団体ということで、産業環境管理協会、また日本産業洗浄協議会と記載がございますけれども、これは、それぞれ、産業環境管理協会の方につきましては自主行動計画未参加企業への参加の呼びかけですとか、また産業洗浄協議会さんの方は関係業界団体をサポート、取組事例の紹介等々を行うと、そういう意味合いで、ここに書いております。
 2ページ目でございますけれども、上の4つの業界団体が今後、自主行動計画の提出を予定しているということで、ことし以降、また新たに入ってくるというふうに見込まれております。
 2.のところで排出量を書いてございます。これは自主行動計画の提出があったところをカウントしているわけでございますけれども、したがって、先ほど来、ご説明のある12年度141万トン、20年度91万トンの内数ということになるわけでございまして、12年度では年間排出量、この表の一番左上のところですが、51.9万トンというふうになってございます。これが、20年度(実績)というところがありますが、28.3万トンということで、12年度比46%減と、このようになっております。
 3ページのところでございますが、ここは地域別のVOC排出量を整理したものでございます。関東、関西、中部というふうに分けて、表の記載のようになってございます。
 あと、4ページのところでございますけれども、参考の2としまして物質別のVOC排出量というもの、排出量の多いものから10個について記載をしております。
 ちょっと詳細は省略をさせていただきまして、次の5ページ、3.としまして自主行動計画のポイントと書いてございます。繰り返しになりますけれども、VOC排出削減率、これは昨年度と書いてありますが、19年度は35%であったわけですが20年度については46%ということで、大幅に排出が抑制をされているということでございます。
 次に、参加団体数、参加企業数が書いてありますが、先ほど来、お話がありますが、景気後退ということもありましたので、企業の統廃合、こういうことから参加企業数が減少した団体も多いということでございます。こういうことで、参加企業は減少をしているということでございます。数字については、参考の3というところに書いてございます。
 それと、あと、先ほど資料の2−1の1つ目の議題のところで個別の業界についてのお話がありましたので、本来、そのときにご説明できればよかったのですが、最後のページにA3の表がついてございますけれども、ここに業界ごとの排出量、削減率というものが添付をしてございます。
 すみません、ちょっと話はずれるのですが、3月10日の産業構造審議会におきましては、この資料だけではなくて、業界ごとの自主行動計画としまして、業界ごとの取組内容ですとか、また排出削減の状況など、相当分厚い資料が提出をされておりまして、きょうは非常に大部なので、ここにお持ちすることはできなかったのですが、ホームページにアップをされておりますので、そこで見ることができます。
 それで、業界ごとの関係で、先ほど資料2−1で鉱業について、ふえているのではないかというお話がございましたけれども、確かにふえているのですが、私どもが聞いている範囲では、これはちょっと異質な状況でございまして、特に天然ガス工業会さんなどから聞いているのですが、地震の関係でパイプラインが破損をしたとか、それによってローリーによる運搬に変更しなければいけなかったと。したがって、大気中にVOCを放出してしまう機会がふえてしまったのでと、若干、こういうイレギュラーな状態があったというふうに聞いておりますので、ある意味、パイプライン等々の修繕がなされれば、また数字は減っていく方向にいくということだと思っております。
 また、その関係で、ちょっと、これは数字がばっと書いてあるだけで非常に見にくいのですけれども、全体的なトレンドは先ほどからお話が繰り返しあるように減少傾向にあるわけでありますし、この表には、また資料の中にも書いていないのですが、原単位についても試算をしておりまして、今回、ここに37の計画があるわけですが、ほとんどの業界では原単位が改善をしているということであります。逆に、特に平成20年度、景気の状況というのもありましたので、生産量が減ったことによって、逆にロットの問題等々ありますから、原単位が悪くなりがちといいますか、そういう背景で原単位が悪くなったところというのも確かにあるわけでありますけれども、総じて原単位が改善をされているということが言えるのではないかと思っております。
 以上でございます。

【岩崎委員長】 どうもありがとうございました。
 それでは、資料7の説明をお願いいたします。

【山田大気環境課長補佐】 資料7番のVOC削減対策効果シミュレーションの概要について、ご説明申し上げます。
 これにつきましては、先ほどからシミュレーションという言葉が出ておりますが、これは別の検討会でやっておりますVOC関連のシミュレーションということでご理解いただければと思います。内容につきましては、シミュレーションモデルというものをスーパーコンピューターを使いまして実施しておるわけでございますが、シミュレーションモデルの基本となるものはCMAQと言われるアメリカで開発されたものと、それから気象モデル、MM5と呼ばれるものを組み合わせまして行っておるところです。これまで実施したシミュレーションにつきましては、基本年が2001年ということになっておりまして、2010年と2020年を将来として年間シミュレーションを実施しているということでございます。
 最初にお示ししているデータにつきましては、すみません、ページを振っていなくて申しわけございません、1枚めくっていただいた表1というところでございますが、光化学オキシダントの日最高値が120ppb以上となる日数ということでシミュレーションを行っておりますが、この日数につきましては、シミュレーション上は2010年は2001年よりも減少していくということなのですが、2020年は若干増加する傾向が見られております。これにつきまして、3割削減が達成されて、そのまま対策を続けていったという場合を想定しておりまして、条件としてはNOXが減っていくというような条件になっておりますので、若干、NOXとVOCのバランスを表現しているところではないかというふうに考えておりますが、総じて、このシミュレーションにつきましては定性的なものでございますので、定量的なシミュレーションについては今後の課題となっておりますけれども、いずれにしましても今後のVOCの対策を考えていく上での1つのデータということでとらえることができるのではないかということでございます。
 それから、3ページ目の感度解析というところでございますけれども、このシミュレーションにつきましては関東、関西ということを設定いたしましてシミュレーションを実施しておりますが、その中でも関東地方の夏季を対象といたしまして、ケースをいろいろ考えまして感度解析を実施してみたというものでございます。Case1からCase5までありますけれども、Case1につきましてはVOC規制3割削減というところです。それから、Case2につきましては規制を強化した場合、Case3につきましては、これも先ほど来、ちょっと出ておりますけれども、選択的にVOC規制を導入した場合、それからCase4、これは極端な例でございますが、自動車排出量をゼロとした場合、これは自動車寄与の検討という形でやっております。Case5につきましては、越境汚染の状態を見るために、これは通常、現実的にはかなり大き目な数字なのですが、内容をはっきりさせるためにということで境界濃度5割増しという形で、たくさん越境汚染が来るような設定でやっております。
 この結果につきましては一番最後のページに書いてございますが、関東の県の中で重立ったものについてグラフを並べてございます。Case1からCase5まで、いろいろ見てみますと、地域別、物質別というところで、それぞれシミュレーションがなされているわけですが、一番大きいのがCase5の越境汚染の影響という形で、いろいろ対策をとったりということをやりながらも、越境汚染がふえていくと、やはりぐんとふえるというような形でございますが、これについては先ほどお話ししたとおり定性的なものということもありますので、例えば、地域的に効果が出るところ、出ないところというところも出てくると思います。ですので、そういったところで、例えば、複合的な対策を検討する際の材料という形で使えるようなデータにしていきたいと考えております。いずれにしましても、これにつきましては、今後もシミュレーションの内容についてはブラッシュアップをするという作業が残っておりますので、1つのデータということでとらえていただければよろしいかと思います。
 引き続き、シミュレーションの概要につきましては、また、この専門委員会等でもご報告申し上げたいと思っております。
 以上でございます。

【岩崎委員長】 どうもありがとうございました。
 ただいまの全体を通しての報告事項でございますけれども、何かご質問あるいはご意見等がありましたら、よろしくお願いします。よろしいでしょうか。

【小林委員】 最後の今、説明に出た件なのですが、Case1とCase2の違いというのがよくわからなかったのですけれども。

【山田大気環境課長補佐】 ちょっとわかりにくかったかもしれません。このまま3割削減を達成した状態というのがCase1でございまして、若干、VOC全体について規制を強化、延長した場合というのがCase2ということになっております。3番が選択的なVOC、Case2につきましては全部ということで対策を強化した場合というものが、このシミュレーションになっております。

【小林委員】 さっきのところと同じことが書いてあるのですね。

【山田大気環境課長補佐】 そうですね。すみません。これは、ちょっと説明が不足であったと思います。これは公開する際に若干、訂正をさせていただきたいと思います。

【浦野委員】 今のご説明だと、Case2は3割以上削減を考えた場合という意味ですか。強化という意味は。

【山田大気環境課長補佐】 そうです。

【浦野委員】 そういう意味ですね。
 ちょっと、もう1点。Case1と3の違いも、固定発生源の全体を3割減らすというのと、トルエン、キシレンを3割減らすというのと、全体を3割減らすという場合にはトルエン、キシレンは3割減らないという前提で。全体は3割だけれども、トルエン、キシレンも3割減っているという意味ですか。違いますね。

【山田大気環境課長補佐】 いえ、全体で3割という形にしてあります。

【浦野委員】 計算しますと、Case3が非常に低いケースが多いのですね。

【山田大気環境課長補佐】 そうですね。若干、低くなっております。

【浦野委員】 ということは、全体を減らすよりトルエン、キシレンを3割減らした方が効果があるかのようなシミュレーションに、今の時点はなっているわけですけれども。

【山田大気環境課長補佐】 はい。シミュレーション上は、ちょっと、そうなってしまっているということです。

【浦野委員】 そういう趣旨ということは、Case1はトルエン、キシレンも含まれているけれども、トルエン、キシレンは3割減っていないという設定になっているということなのですか

【山田大気環境課長補佐】 全体的にはそういうことです。

【浦野委員】 はい、わかりました。

【岩崎委員長】 ほかに、よろしいでしょうか。

(なし)

【岩崎委員長】 それでは、報告事項を了承したということにさせていただきます。
 最後に、議第4、その他についてでございますけれども、事務局から何か。

【山本大気環境課長】 本日は、長時間にわたりましてご審議、ありがとうございました。本日の議事要旨及び会議録につきましては、各委員にご確認いただいた後、公開することとさせていただいております。
 なお、当委員会の次回の開催でございますが、先ほど資料3のところでご説明させていただきましたように、ワーキンググループを3回ほど開催した、その結果の報告ということで、年内、12月ごろを目途に開催したいと考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。

【岩崎委員長】 本日の議事はこれで終了いたしましたが、各委員から何か特にご意見等ございますでしょうか。

(なし)

【岩崎委員長】 ないようでしたら、それでは本日の会議、これにて閉会とさせていただきます。
 どうもありがとうございました。