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中央環境審議会大気環境部会
揮発性有機化合物排出抑制専門委員会第6回
会議録


  1. 日時   平成17年6月28日(火)13:30〜17:30
     
  2. 場所   三田共用会議所 3階 大会議室
     
  3. 出席者
    (委員長) 坂本 和彦    
    (委 員) 池澤  広  伊藤 洋之  岩崎 好陽
      浦野 紘平  大野 英弘  岡崎  誠
      小林 悦夫  千本 雅士  寺田 正敏
      土井 潤一  内藤 喜幸  中杉 修身
      二瓶  啓  福山 丈二  藤田 清臣
    (環境省) 小林環境管理局長
      鷺坂総務課長
      関大気環境課長
      長坂大気環境課補佐
      熊倉大気環境課補佐
      野沢大気環境課補佐
                    
  4. 議題
     (1) 揮発性有機化合物の排出抑制に係る自主的取組について
    (2) その他


  5. 配付資料
  6. 資料1 中央環境審議会大気環境部会揮発性有機化合物排出抑制専門委員名簿
    資料2 中央環境審議会大気環境部会揮発性有機化合物排出抑制専門委員会(第5回)議事録(委員限り)
    資料3−1 揮発性有機化合物排出抑制専門委員会プレゼンテーション予定表
    資料3−2  池澤委員 提出資料
    資料3−3  伊藤委員 提出資料
    資料3−4  大野委員 提出資料
    資料3−5  千本委員 提出資料
    資料3−6  土井委員 提出資料
    資料3−7  内藤委員 提出資料
    資料3−8  二瓶委員 提出資料
    資料3−9  藤田委員 提出資料
    参考資料 揮発性有機化合物の排出抑制に向けた自主的取組の促進方策について(論点整理)[第5回専門委員会 資料3]
      
  7. 議事

    【長坂大気環境課補佐】 それでは定刻になりましたので、ただいまから中央環境審議会大気環境部会揮発性有機化合物排出抑制専門委員会の第6回の会合を開催いたします。
    委員の皆様、本日もお暑い中お集まりいただきまして、ありがとうございます。本日は後藤委員、早瀬委員より欠席とのご連絡をいただいております。浦野委員と寺田委員におかれましては、早晩来られるのではないかと思います。
    本日の委員会の開催に当たりまして、小林環境管理局長からごあいさつを申し上げます。

    【小林環境管理局長】 本日は委員の皆様方、大変お忙しい中、またお暑い中お集まりいただきまして、まことにありがとうございます。最初に恒例でございますけれども、私の方から一言ごあいさつを申し上げます。
    VOCの排出抑制制度につきましては、昨年来、委員の皆様の活発なご議論、ご検討をいただきまして、5月27日及び6月10日付で、これは役所の方の分担の仕事になりますけれども、政令、省令、そして付随します告示を、全部発表する公示を官報に掲載するということができました。
    今回、大変短い中でご議論をしていただいたのも、できる限り実際に事業者の側で対策をとるお時間というものを確保したいと、こういうことでございますが、初期の目的を達成しまして、そういったことで政省令告示の一遍の交付ということができたわけでございます。
    公の方の規制はそういうことでございますけれども、前回の専門委員会では、こうした法的な規制と対になりますところの、事業者の皆様方の自主的取組について、その促進の方法あるいは情報公開、そして取組の評価とか、あるいは支援策のあり方、こういうようなことについて活発なご議論をいただいたわけでございます。そして、今年度中を目途にこの検討を進めるということに相なったわけでございます。
    そういうことを踏まえまして、本日の専門委員会におきましては、各業界団体のご所属の委員の方々から現在の取組状況、そしてこれから予定されていらっしゃる自主的な取組といったようなことに関しましてプレゼンテーションいただき、そして今後の検討に資していきたい、みんなでその情報を共有していきたいというふうに考えてございます。なにとぞよろしくお願いいたします。
    本日も大変多くの方の傍聴をいただいております。VOC削減のための自主的取組につきましても、大変、世間、国民の関心が高いところだと思っております。今年はどうなるかなと思いましたけれども、早速でございますが、もう福島県では光化学オキシダントによる被害届が出るというようなこともございます。幸い、NOxとかPMの方は数値が下がってきているようでございますけれども、あるいは炭化水素も下がっているんだと思いますが、残念ながらその光化学オキシダント、そして一部のSPMについては、まだまだ改善が足らないというところでございます。特に光化学オキシダント、これから暑くなるということで大変関心が高いと思っております。ぜひ、実効ある対策が組めますようにお力添えをお願いたしたいと思います。
    長くなりましたけれども、本日も暑い中、ひとつよろしくお願いいたします。

    【長坂大気環境課補佐】 それでは、まずお手元の配付資料のご確認をお願いいたします。
      お手元の議事次第の下に資料一覧を記載しておりますが、その次に資料1から順番に、資料2につきましては前回、第5回の議事録でございますが、この議事録は既に委員の皆様にご確認をいただいて既に公表になっているものでございまして、こちらについては席上のみ配付させていただいております。それから、資料3−1は本日のプレゼンテーションの予定表。それから資料3-2以降が事業者、業界の委員から提出いただいた資料で、3−2から3−9までございます。最後に参考資料といたしまして、前回の専門委員会の資料3の論点整理の紙を参考としてつけさせていただいております。
    以上、不足がございましたらお申しつけください。よろしいでしょうか。
    それでは、これ以降の議事進行につきましては、坂本委員長にお願いいたします。よろしくお願いいたします。

    【坂本委員長】 それでは、早速議題に入らせていただきたいと思います。
    今、局長の方からお話ございましたように、前回はフリーディスカッションをして、そしてその内容については論点整理がしてあるわけでございますけれども、きょうは各業界から揮発性有機化合物の排出抑制に係る自主的取組について、8人の委員からプレゼンテーションを行っていただく予定になってございます。それぞれの委員の方には資料を提出いただいておりますけれども、池澤委員、伊藤委員、大野委員、千本委員、土井委員、内藤委員、二瓶委員、藤田委員の順番で行っていただきたいと思います。
    今日お話をいただきます内容は、それぞれの業界での取組状況、それから今後、どうやって自主取組を促進していくか等々についてお話をいただくことになろうと思いますけれども、たくさんの委員の皆様方から情報提供をしていただきますので、大変長くなると思いますけれども、よろしくお願いしたいと思います。
    プレゼンテーションは、事前に事務局の方から連絡をさせていただいておりますけれども、各委員からは15分説明をいただき、その後、質疑応答を5分程度行いたいというふうに思います。全体として数が多うございますので15分、それから5分、これは時間厳守でお願いをしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
    それでは早速ですが、池澤委員から説明をお願いしたいと思います。池澤委員、よろしくお願いします。

    【池澤委員】 昭和シェル石油の池澤でございます。委員登録は昭和シェルになっておりますけれども、業界団体であります石油連盟を代表しまして、VOCの排出抑制対策についてということで、現状と今後の対応について発表させていただきます。
    まず、石油製品の取扱状況についてでございますけれども、石油連盟加盟の企業数は石油精製・元売会社合計18社でございます。この18社は原油の輸入・精製、石油製品の全国的な販売を行っている企業でございます。全国に精油所が30カ所ございます。これは石油連盟に入っていない非加盟会社のものも含んでございます。同様に全国に油槽所、石油基地が約150カ所ございます。原油及び燃料油取扱量でございますけれども、平成16年度の実績で言いますと、原油処理量2億3,400万キロリットル程度でございます。燃料油の生産量は2億1,500万キロリットル弱でございます。そのうちガソリンに関しましては約5,800万キロリットル、ナフサが2,000万キロリットル弱の生産量となっております。
    次に、製油所等におけます主なVOCの排出施設でございますけれども、これらは製油所、油槽所、基地の貯蔵施設、それから出荷施設でございます。貯蔵施設は原油、ガソリン、ナフサの貯蔵タンクでございます。出荷施設は、やはりその3種の出荷施設ということでございますけれども、タンクローリーあるいはタンク車、タンカーからの出荷施設ということになります。
    次に、大防法における規制対象ということですが、対象施設といたしましてはガソリン、原油、ナフサなどリード蒸気圧が37.8℃で20キロパスカルを超えるものを貯蔵するタンクということで、ただし、密閉式及び浮屋根式のものを除くということでございます。
    対象施設の規模でございますが、新設のものに関しましては容量が1,000キロリットル以上のもの。既設のものに関しましては2,000キロリットル以上のもの。既設のもので2,000キロリットル未満のものは、排出濃度基準が適用されないということでございます。現在、想定されます既設の2,000キロリットル以上の、いわば規制の対象になるタンクの数でございますけれども、約50基というふうに想定されます。
    次に、規制措置への対応ということでございますが、対策といたしましては、固定屋根式タンクの浮屋根化の実施ということになります。
    削減見込みの量でございますけれども、2,000キロリットル以上の固定屋根式タンク等を改造することによって、約7,000トン程度の削減が見込まれると思われます。これは平成12年度の排出量に対して、約10%の削減に相当するというふうに思われます。
    業界の自主取組についてでございますけれども、これまで平成12年から16年度の自主的取組によって、既に約6,000トン程度の削減を実施しております。
    石油連盟は、今後もこの自主的な排出抑制の取り組みを継続して実施していく予定でございます。
    今後の取組ですけれども、法規制と自主的取組のベストミックスということで、平成22年度をめどに、費用対効果を勘案しまして、できる限り12年度対比30%を超える削減を目指す予定でおります。
    費用対効果の期待できる、効果的な対策を実施するというのがメインになるかなと思いますけれども、例えば陸上出荷設備へのVOCの回収装置の設置等を考えております。
    今後の自主取組の進め方についてでございますけれども、ここに4つほど、お願いも含めて記載させてもらいました。
    まず、有害大気における自主取組の結果を評価。我々石油業界は、有害大気とは実際にはベンゼンのことなんですけれども、この自主取組の結果を評価し、VOC排出抑制においても同様のスキームで実施することが適当だというふうに考えます。
    それと2つ目は、業界・事業者の自主性を考慮すべきであるというふうに思います。
    3つ目は、VOCの削減量とオキシダント、それからSPMの動向を定量的に評価することが重要であろうというふうに思います。
    それから最後に4つ目ですけれども、自主取組への支援策の設定も考えていただきたいなというふうに思います。
    あとは、参考資料ということで2つほどつけさせてもらいましたけれども、貯蔵施設の型式による排出実態ということで、固定屋根式のタンクというのが、一番左のものですけれども、コーンルーフタンクの略で「CRT」と言ったりしていますが、これはこのままですと内部空間に滞留するガスがVOCとして大気に排出される。ただ、真ん中の浮屋根式のタンク、FRT、これはフローティングルーフタンクの略なんですけれども、あるいは、いわゆる屋根の中に内部浮屋根式ですか、インナーフローティングルーフタンク。こういう浮屋根をいわゆる液面上に設けることによって、浮屋根がその液面の上昇下降に応じて上下して、内部に空間ができないのでVOCの発生がほとんどありません。VOCは、壁面の濡れの蒸発分というのがあるかもしれませんけれども、これは非常に少なくなるというふうに思います。
    ですから下に書いてありますように、浮屋根式構造のタンクはVOCの排出はほとんどない。固定屋根式タンクの0.1%、1,000分の1ぐらいの排出量です。それから中に入っている製品ですけれども、灯油よりも初留点の高い油種からの排出はほとんどない。灯油、これは初留点が150℃以上のものですけれども、これはガソリンの0.1%程度の排出量であるということです。
    それからもう一つ、参考資料の2つ目でございますけれども、固定屋根式タンクのVOCの排出形態の説明です。製品を受け入れるときのロスと、呼吸ロスといって、液温が上がることによってVOCがタンクベントから排出される。こういう2つの、固定屋根式のタンクの場合はロスの形態があるということでございます。
    用意した資料は以上でございます。

    【坂本委員長】 はい、ありがとうございました。それでは、ただいまご説明をいただきました内容につきまして、ご質問等ございましたらお願いいたします。はい、どうぞ。中杉委員お願いします。

    【中杉委員】 どうもありがとうございます。今のご説明で2つほどご質問させていただきたいんですが。12年度に対して浮屋根式の対応で7,000トン、これが約10%。12年度から16年度で既に約6,000トン対応しておられる、これも10%弱ですね。全体で30%で、あと10%強のことを目標として考えておられるというふうな解釈をしてよろしいですか。

    【池澤委員】 はい、そういうことで結構でございます。

    【中杉委員】 もう一点、5.のところの一番下に、陸上出荷設備へのVOC回収装置、ペーパーリターンだと思うんですけれども、これは陸上ということで海上の方は余り考えておられないですか。海上というのは、多分タンカーか何かになると思うんですけれども。これは例として挙がっているのですけれども。

    【池澤委員】 一応、ここで書かせていただいたのはローリーだとかタンク車、そこからの回収ということで書かせていただきました。海上に関しましては、今後の業界での話し合いになるかなというふうに思います。

    【坂本委員長】 どうぞ、浦野委員お願いします。 

    【浦野委員】 参考のためにいろいろ数値的なものを教えていただきたいのですが。最初のページで、製油所が全国30カ所で非加盟会社を含むと書いてある、この加盟会社の数と工場の数というのはどのぐらいかというのが1点。
      それから、規模は一応規制外のものも含めてだとすると、自主管理は規制外ということですから、37.8℃で20キロパスカルを超えるようなものの貯蔵タンクというのが、一体幾つぐらいあるのか。その規制は約50基ということですが、それ以外は自主管理に対応するわけですが、その中で浮屋根式とか密閉式のものを除いたとき、要するに自主管理の対象になり得る数、それは一体幾つぐらいあるのかというのを教えていただければ。

    【池澤委員】 まず、最初のご質問なんですけれども、はっきりここで幾つというのは申し上げられません。例えば南西石油は非加盟だと思います。

    【浦野委員】 30カ所ということですから、ここで石油連盟に加盟されている企業の製油所と、そうでない企業の数というのはすぐわかりますよね、30しかないわけですから。

    【池澤委員】 石油連盟には18社なんですが、南西石油以外に、もう1社あったと思います。

    【浦野委員】 名前は結構ですけれども、数だけですね。30のうち幾つが加盟で、幾つが非加盟なのか。

    【池澤委員】 本当に数える程度と思います。後で調べますけれども、2つとか、そういうことじゃないかと思います。

    【浦野委員】 わかりました。

    【池澤委員】 2番目のご質問、もう一度お願いできますか。

    【浦野委員】 大防法の規制対象は、50基ということでご説明ありましたけれども、同じようなものを貯蔵しているタンクで小規模のもので、しかも浮屋根とか密閉式でない、自主管理の対象になるタンクの数はどのぐらいでしょうか。

    【池澤委員】 すみません、いいかげんな数を言えないので、後で調べさせていただきたいと思います。

    【浦野委員】 自主管理対象になるタンク数が一体どのぐらいあるんだというのは、一番基本データなので教えていただきたいと思います。

    【坂本委員長】 今の点につきましては、後で調べて情報を事務局の方へお寄せいただき、また事務局の方から委員の先生に情報を流していただくというふうにさせていただきたいと思います。そのほかご質問、ご意見ございますでしょうか。小林委員お願いいたします。

    【小林委員】 先ほどの中杉先生のご質問の延長線上なんですが、30%削減のうち10%がこの規制対象でやられると。自主取組で既に6,000トンということなので、残り10数%がこれから22年までということになるわけですよね。その22年まで行われる部分について、今までの自主取組でやられたものの対策の延長線上でクリアできるのか、それとも新たに追加するように自主削減の施策が必要なのか、その辺はいかがなのでしょうか。

    【池澤委員】 延長線上ですと、恐らくちょっと限界があるのかなというふうに思います。そこは業界の中でもうちょっと話をして進めていかないと、この30%を超える削減量というのはちょっと困難なのかなというような気はしています。

    【小林委員】 自主削減の6,000トン下げているわけですけれども、この6,000トンが対象施設のうちのどれぐらいの達成率、実施率になっているのかなと思ったんですけれどもね。

    【池澤委員】 6,000トンというのは既に行っている、12年から16年度までの自主規制分なんですけれども、これ以降22年度までですか、この倍以上は必要になってきますよね。30%達成するには。

    【小林委員】 例えば、あるAという施設の種類について、こういう自主削減対策をやりました。ただ、そのAという施設が100あるうちのこれは70しかできていないのか、100全部できているのかと、こういう意味ですよね。

    【坂本委員長】 いかがでしょうか、今の点もそれぞれ6,000トンとか7,000トンとかありますけれども、どういう大きさのものであって、どういう形でやっているというようなものを、もし資料を用意できればそれをお出しいただいて、事務局の方へお寄せいただいて、配付させて。今おっしゃられたのは、多分今後その規制の係る部分がその中にどのくらいあって、そうでない部分がどのくらいあるかで、今後の自主規制のやり方がかなりきついのかどうかとか、そういったことが見えてくるんで、そういう情報をお聞きしたかったというお話かと思いますので。
      千本委員お願いいたします。

    【千本委員】 印刷産業の方とも参考にしたいのでお聞きしたいんですが、目標値として30%削減されるということで、一応エンドポイントを決められるようですが、具体的にはそれをどうやって把握して評価をしていこうとされているのか、お考えがあるんでしたらお聞かせいただきたいんですが。

    【池澤委員】 評価はスライド6の、今後の自主取組の進め方の4つあるうちの一番最初に書かせていただいたんですけれども、ベンゼンのときの比較といいますか、実際には経済産業省の産業構造審議会の中のフォローアップという形で、この有害大気の方はやらせてもらったんですけれども。このVOCに関しても、できれば同じような枠組みの中で評価をしてもらってということを、この1番目のところでは希望として述べさせてもらっております。

    【坂本委員長】 それでは時間になりましたので、池澤委員、どうもありがとうございました。
      次に、伊藤委員からご説明をお願いしたいと思います。いろいろ質問が出たように、それぞれ今用意している資料ですぐカバーできないものにつきましては、今、申し上げたような形で、後で整理をして出していただくような形でお願いをしたいと思います。よろしくお願いいたします。

    【伊藤委員】 日本化学工業協会を代表しております伊藤です。よろしくお願いします。私の資料はパワーポイントではございませんで、手元の資料を見ていただきながらご説明したいと思います。分量が8ページで少し多いので、少し飛ばしたりいたしますのでわかりにくいかもしれませんけれども、よろしくお願いします。
    それでは、まず1ページ目を見ていただきまして、このページでは私ども日本化学工業協会の規模と内容、それから今まで取り組んでます日化協のPRTRというシステムについて、簡単にご説明します。
    まず日本化学工業協会、我々「日化協」と呼んでますが、こちらは会員会社が200社ほど、また業界の団体が約80団体が加盟しております。この1ページ目の第2パラグラフですが、化学業界は、その産業規模が大きく事業の範囲が幅広いため、企業及び業界全体を把握することは非常に難しくなっております。先ほどの石油連盟さんのように、比較的同じような業種ということであればわかりやすいのでございますが、多種多様でありますので、ここでご説明する内容も具体的な機械がどうのとか、そういうことはご説明できないというところで少し抽象的な話になっておりますが、ご容赦願いたいと思います。
    我々の業界に加入しております企業は、化学でも各業界がございますが、この代表的な主要企業が加盟しているということで、何とか化学企業全体は網羅しているかなとは思っております。
    次に、私どものPRTRについてご説明します。この1ページ目の真ん中から下の方ですが、その中でPRTR制度についてはJRCC、これは日本レスポンシブルケア協議会ですが、設立及び化学物質排出把握管理促進法、化管法ですが、この制定前から自主的なPRTR排出量把握検討を開始しまして、97年から具体的に本格的に検討しております。このときから1,000トン以上の取扱い物質であり、かつ毒性なり規制なりがあるもの284物質を対象として、日化協の加盟各社にPRTRという形で資料の提出を求めております。
    さらに99年に化管法が制定されまして、2002年に法施行ということで、このときに化管法で指定されました354の物質と、私ども日化協PRTRの物質の種類が幾つか違いますので、これを全部網羅しまして、トータル480物質の調査を2001年から開始しております。これは現在まで至っております。
    では、次のページに行きたいと思います。このページでは日化協のPRTRを検証のツールとしまして、有害大気汚染物質の削減の取組についてご説明いたしたいと思います。2番で日化協PRTR制度と有害大気汚染物質への取組ということで、日化協のPRTRをベースとして有害大気汚染物質の排出削減に取り組みましたので、その例をご紹介いたします。例に基づいて、今後VOCの削減についてもこのような考え方でやっていこうということで、ご説明いたします。
    最初から読んでいきますと、2001年から開始した480物質の日化協PRTRの取組は、2001年から始まった有害大気汚染物質の第2期(自主管理物質)の対応にも応用されたということです。有害大気汚染物質対策というのは、1996年の大気汚染防止法に導入された制度ですけれども、[1]、[2]、[3]と書いておりますが、優先取組物質ということで全国で22物質ですね。モニタリングする物質22、それから自主管理物質として12物質あります。この12物質について、我々は削減に取り組んでおります。
    そして、このページの真ん中辺ですが、特に自主管理対象12物質は、化管法届出数値の大気部分も兼ねるため、継続的削減努力が公に評価される関係上、各企業はこの削減目標達成に積極的な削減対策を実施しました。その結果、有害大気汚染物質の平成15年度の削減目標は、我々は30%でありましたけれども、実際には45〜79%と極めて高い削減を達成することができました。このような有害大気汚染物質削減への企業の姿勢というのは、有害大気削減ということと同時にPRTR物質、特に日化協のPRTR物質全体も下げることができました。これを下の表に少し書いておるんですが、日化協PRTR総排出量ということで、2000年9万2,998トンを排出しておるんですが、2003年が6万142トンということで、3万3,000トンほどこの4年間に削減できております。日化協のPRTRというのは、化管法のPRTRに比べましてVOCとしてカウントする物質が多くなっておりますので、我々としてはVOCを多くカウントしているもの、つまりVOCのかなりの範囲をとらえているものと思っております。その中で、9万3,000トンから6万トンに、3万3,000トンほどこの4年間で削減することができたということでございます。
    3ページ目にまいりまして、具体的に今言いました削減の経年変化を書いております。2つの図がございまして、上に日化協PRTRが96年からずっと下がってきたものを書いております。下が化管法のPRTRですね、これの物質について下がっております。どのみち大気ばかりではなくて水等もありますし、またVOCだけではないものも入っておりますので、すべてがVOCというわけではありませんが、大部分がVOCと考えておりますので、この傾向はVOCも同じであろうというふうに思っております。
    それから、4ページ目が、有害大気汚染物質の削減をやったときにいろいろ調査をいたしました。排出量の削減、抑制技術の検討だとか、それにどのくらい費用がかかったかというようなことまで一応アンケートで細かい調査をしてまして、非常に簡単ですけれども、書いております。今日は時間の関係で、この点については省略して先に進みたいと思っております。
    5ページ目ではPRTR、日化協のPRTR、それから当然ながら化管法のPRTR両方の、具体的にどんな物質がどのように下がっていったかというのをご説明したいと思っております。まず、グラフが2つございます。上のグラフが、これが法対応の物質ですね。トルエン、ジクロロメタン、クロロメタン、キシレン等が書いてあります。上の方4つの、例えばトルエンで4つの棒グラフがございますが、上の方が古い年度で、一番下が03年度です。これを見ていただきますと、トルエン、ジクロロメタン、クロロメタン、キシレン、それぞれ毎年着実に下がってきております。これはトップ10の化合物を載せました。
    さらに下の方ですが、こちらはPRTR法に該当しない、日化協で決めた日化協PRTRの中の物質だけを取り上げまして、10物質並べております。多い順に行きますと、メタノール、n−ヘキサン、アセトン、シクロヘキサン等がございます。こちらの方は、例えばメタノールですと大幅に下がっております。ヘキサンも下がっております。アセトンも毎年低下しております。シクロヘキサンは足踏み状態ということです。とは言いながら、全体として毎年経年的に下がっているというのがわかると思います。先ほど言いましたように、有害大気汚染物質の削減、それからこのPRTRに、化管法PRTRによる削減のプレッシャー、各社努力されているというのがこれでよくわかると思います。
    6ページ目にまいります。ここから、私どもの今後のVOCの削減の取組について書いております。ちょっとごちゃごちゃしておりますのでわかりにくいのですが、解説していきたいと思います。
    「4.日化協PRTRと化管法PRTRに見る大気排出量の多い物質」では私ども今までやりました日化協のPRTR、それから化管法でのPRTR物質、ここら辺で多いものを調査いたしました。一番最後のページを見ていただきますと、表がございます。表2は、全体100化合物が載っておりますが、これに環境省さんの方で排出量が多い物質ということで推定した100物質を書いております。この中でハッチングしているといいますか、網掛けされている物質がございますが、これが私どもの日化協PRTRで排出量の多いというふうに毎年の調査でわかった物質でございます。全部の数でいきますと、一番下に網かけ58物質と書いておりますが、いわゆるその58物質が非常に排出量が私どもの業界では多いというふうに考えております。VOCを削減しろということで、私ども取り扱っている物質は非常にたくさんございますので、この100に限らずもっとたくさんございます。それをすべて目標を設けて削減するというのは非常に大変でございますので、私どもとしましては特に使用量の多い物質、排出量の多い物質につきまして幾つか選択しまして、それを削減するという形で業界各社に目標としてつくっていただくという方向で考えております。その1つの案としまして、100の中からハッチングした58物質を今考えております。
    さらに、業界内でいろいろアンケート調査をいたしましたところ、石油化学関係ではこれにない物質がある。例えば、6ページの一番下の方に書いておりますが、炭素数が4〜8程度の炭化水素。ヘプタンとかペンタンとかそういう炭化水素物質ですね。こういうものがこの100の指標には抜けておりますし、我々の日化協のPRTRでも抜けておりました。こういう物質も量が多そうなので加えるということで、今この58プラス、そういう炭化水素という形で削減計画をつくる物質の候補をつくったところでございます。
    最後のページにまいりまして、ここで日化協の取組について簡単に書いております。読み上げますと、日化協PRTR活動に参加の企業については、以下のような取組で日化協内で調整中でございます。
    1つは、各企業において優先取組物質の大枠、これは今しがたご説明しました、表の2プラス炭素数4から8の炭化水素類ですが、この枠の中から業界排出量が多く、対策が必要と考える物質を選定し、現在計画中の案件を含めて、各企業で削減計画を立案していただくというふうに考えています。当然、目標としましても30%目標としてやっていくということで考えております。日化協としては各企業の削減対策を集約し、それをベースに日化協として優先取組物質の決定をし、立案計画を集約して立案していくというふうな形でやっていきたいと思っております。
    日化協の大手が中心の会員ではこういうことが可能だと思っておりますけれども、特に日化協に属さない会社には中小も多く、日化協の会員と同様に、日化協のPRTRによる集計をしていけということは、マンパワー的にも非常に大変でございますので、それは難しいなというふうに思っております。それで、業界全体の削減計画をどういうふうにまとめるかということで、今思案しておる最中でございますが、基本的には日化協の会員以外の化学産業のいろいろな団体がございますので、そういうところを経由しまして、アンケート形式での削減計画の集約と対象物質の確認をしていきたいと思っておりまして、これにつきましても関係団体と今調整中でございます。
    しかしながら、中小企業向けの安価で実効のある削減技術がわからないとか、削減技術なき現状では計画なんかできないよという理由がございまして、なかなか答えは出てこないというので、非常にアンケート調査も難航するかなということは考えております。
    私どもとしましては、まず日化協のPRTR活動に参加している企業に今年度は削減計画をつくっていただいて、その削減活動をやるということをまず優先してやりたいと思っております。その後、中小企業の皆さんへのいろいろな情報提供をできればやりながら、アンケート調査等考えていきたいなと考えています。
    検証の方法ですけれども、今ご説明しましたように、日化協としてはPRTRという制度がございますので、これを活用していきたいと思っております。ただ、PRTRによる対象物質というのは、すべてのVOCを含むわけではございませんので、一部は抜けておりますけれども、全体の傾向としては十分反映しているものというふうに考えておりますので、まずは我々としては日化協PRTRをベースに検証方法としまして、自主管理計画をやっていくというふうに考えております。
    以上、日本化学工業協会の方向性をご説明いたしました。

    【坂本委員長】 どうもありがとうございました。3分ほど質問をいただきたいと思います。お願いいたします。どうぞ千本委員。

    【千本委員】 具体的なところで申しわけないのですが、日化協さん長いデータ把握の歴史があるのでちょっとお伺いしたいんですが。アンケート調査みたいな形で調査しますと、必ずしも毎年同じ企業さんが答えてこないようなところもありますと、絶対量が微妙にずれてしまうんですね。その増減をどうやって評価されていくのか、お聞かせいただきたいんですが。

    【伊藤委員】 日化協のPRTRは大体毎年同じような会社が出してきますが、確かに増減がございます。実際日化協のPRTRは130数社が出しておられるんですが、その中で何社か増減はございますけれども、それはもうあるものとして仕方ないと、もう飲み込んで集計させてもらってます。

    【坂本委員長】 福山委員、お願いいたします。 

    【福山委員】 この4、5年間でかなり排出量削減に成功しているんですけれども、その中身として、実際にその排出削減といっても、密閉化とかあるいは原料を変えるとか、ほかに反応率を上げるとか、そういう対策と、今回法規制になった乾燥施設から出るような排ガスの排出量を下げるという排ガス処理施設による削減、大きく2つに分けられるかと思うんですけれども、実際に今回このように割と削減量減っているんですけれども、どちらの対策がこの数年間に進んだと考えられるんでしょうか。

    【伊藤委員】 分けて集計はしていないと思います。ここで削減の内容を書いていますけれども、溶媒を変えたとか、そういう形で集計はしていないので、処理なのか、密閉化なのかと言われると、データが今手元にございません。申しわけありません。

    【福山委員】 また詳しくわかれば教えていただきたいと思うんですけれども。

    【伊藤委員】 確認はしますけれども、必ずしもあるかどうかわかりませんので。あればですね。

    【坂本委員長】 今の点もそういうことで、調べた上で事務局の方へお出しいただいて、情報をまた皆さんの方にお回しするということにしたいと思います。中杉委員お願いします。

    【中杉委員】 実際に目標を考えて定量的に評価をしていこうとすると、多分日化協でやっておられるPRTRがベースになると思うんですが、それでVOC全体のどのくらいを把握しているかというのは、ある程度定量的に押さえないと、目標達成したかどうかというのはなかなか難しいかなと思うんですが、どういうふうに考えておられるか。

    【伊藤委員】 ほとんど把握しているつもりではありますけれども、そのデータというと、ございませんですね。

    【中杉委員】 そこら辺は何か考えておられるのかどうか。

    【伊藤委員】 今のところ考えておりませんが、480物質というのは結構範囲が広うございますので、ほとんどカバーしているというふうには考えております。

    【浦野委員】 優先的なものを決めていくというのはよいと思うし、今までも大変ご努力をされている。表2で、環境省の出されたものに日化協の排出量順位をつけておられるんですが、これで日化協の排出量順位の高いものを優先するという考えなんですか。そうすると、例えば6番というのはこの表にないんですね、比較的上位のもので。例えば20番まで見ると、14、16とかいうのもないんですけれども。要するに、今までのPRTR排出量ベースに多いものを削減しようとしているという話と、環境省のこの表をという話と、それから先ほど来出ている炭化水素ですね。網掛けされていないところ、炭化水素がたくさん入っているんですけれども。

    【伊藤委員】 量はまだつかんでおりませんが、炭化水素については確かに一部の業界、プラントから出ているというのが来ていますので、それは今から数量を確認したいと思っています。

    【浦野委員】 ぜひその辺の、せっかくいろいろ情報をたくさんお持ちなので、そのPRTRで多いもの、環境省の出したものをどういうふうに組み合わせるのか。それから、炭化水素類がかなり網掛かっていないところで多いし、環境省のリストにも載っていないものもあるということで、ぜひその辺もお知恵を出していただければと思います。

    【坂本委員長】 VOC対策という意味でPRTRと必ずしも重ならない部分もありますので、そういう意味で今の点はよろしくお考えいただきたいと思います。寺田委員どうぞ。

    【寺田委員】 自主的取組による削減ということでは、今のお話よくわかるんですけれども。もう一つ、大防法が整備された中においては緊急時の措置というのがございます。自主的取組の中で、緊急時のときに協力要請をした場合に、会員企業なり、この化学工業会関係は、どのような取組をして削減をするのかということは検討されたんでしょうか。また今後検討される予定はあるんでしょうか。

    【伊藤委員】 緊急時につきましては、各自治体とそれぞれの会社が協定等を結んでおります。そこで例えば操業を半分に落とすとか、そういうことはもう盛り込まれておりますので、緊急時にはそれぞれ対応は決まっていると、企業ごとにそういうふうに思っております。

    【坂本委員長】 伊藤委員、どうもありがとうございます。それでは、次に自動車工業会から大野委員お願いいたします。

    【大野委員】 では、自動車工業会の取組について説明をさせていただきます。
      まずVOCの排出の概要、抑制の対策、今までの対策の効果、そういった対策にかかるコスト、自主的取組の考え方という順で説明をさせていただきます。
    まず、VOC排出における自動車工業会の位置づけですが、我々の推計でいきますと、大体150万トンのうちの、5%程度と考えております。その中で今回、規制の対象になる施設はどのくらいかというと、約9割が対象になるかと思っております。
    VOCの抑制対策の基本的な考え方を説明させていただきます。まずラインとしましては、塗装ブースで塗装をいたします。その後、乾燥炉に入って焼きつけをするという工程になっております。この中で、塗装ブースから出る排気につきましては、物理的に後処理装置をつけるというのは困難な状況にありますので、発生源の対策をやっていき、乾燥炉につきましては、排ガスの処理装置をつけていくということで進めております。
    VOCの抑制対策の代表的な事例としまして、まず発生源対策の塗装ブースですが、主には塗着効率の向上、それから使用量の低減、低VOC塗料の採用ということで実施してきております。塗着効率の向上につきましては、静電ガンだとかロボットを使って効率的に塗装をする。使用量の低減につきましては、洗浄用シンナー使用量の低減だとか回収をする。また、カートリッジタイプの塗装をしていく。それから低VOC塗料の採用につきましては、ハイソリッド塗料の採用だとか水系塗料の採用ということです。乾燥炉につきましては、排ガス処理装置を設置していますが、これには直燃式、触媒式があります。
    今までの対策の内容を説明させていただきます。塗着効率の向上ということでは、塗るときに、前後左右だけに動く塗装機で塗るとボディの形状に合わないので、効率が悪い。それをロボットでボディの形状に合わせて塗ることによって効率を上げるということです。
    洗浄用シンナーについては、塗色に応じて、カラーチェンジバルブというところで色がえをして、ここから先、塗装するところまでは1つの配管でいきます。色が変わりますとここの管を洗浄しなくてはいけないということで、洗浄用のシンナーを結構多く使います。ここの配管の距離を短くするとか、ここで洗浄した後のシンナーを回収して使うといった対策をしてきております。
    また、カートリッジタイプの塗料といいますのは、色の違うカートリッジをロボットがつかんで塗っていき、色がえをするところのロスがなくなるということでございます。
    低VOC塗料の採用につきましては、ハイソリッド、溶剤の含有率が低い塗料を使っていくということとか、水系の塗料を使う。下にいくほど、技術的課題が多いということで、順次タイミングを見ながら進む。一番下は特に課題が多くて、なかなか進んでいないという状況です。
    こうした対策をやってきた、効果ということですが、自動車工業会の場合は、今までずっとVOC排出量原単位g/m<SUP>2</SUP>を管理指標としてきております。これで、94年ぐらいから見ますと、2003年で約48%原単位は向上してきているということです。
    次に、こういった対策をするときのコストは、参考ですが、塗着効率の向上、シンナー回収、ハイソリッドの塗料ですとこのくらいの費用がかかります。水性塗料ですと、ラインをそっくり入れかえるということもありまして、かなりの費用がかかり、なおかつ、エネルギーの増大だとか廃水処理負荷が圧倒的にふえる。それから、設置スペースがかかるということで、かなり課題が多く、なかなか難しい中で進めていくということになります。
    今までもそうですが、今後の自主取組も、我々が目標を掲げて管理をしていくというのは、やはりVOCの排出原単位をもって進めていきたいと思います。少し説明をさせていただきますと、VOCの含有率×塗料の使用量から回収した量とか処理した量を引いたものを分子に持ってきまして、自動車の表面積を分母に持ってくるということです。塗料からのVOCのイメージとしましては、塗料からVOC成分が回収だとか処理されたもの以外が大気に出ていくという構図になっておりますので、こういった形で見ていきたいと考えております。
    94年を基点に03年度で48%もう既に下げてきているということもありますが、2000年度基点で自主目標としては3割を目指して頑張っていきたいということで、現在業界の中で検討中です。
    取組の状況は、自動車工業会の「環境レポート」というものがありますので、年1回公表していったらどうかと考えております。以上です。

    【坂本委員長】 どうもありがとうございました。ただいまのご説明につきまして、ご質問、ご意見ございましたらお願いいたします。どうぞ中杉委員。

    【中杉委員】 全体で自動車工業会非常に規制がかかる部分が大きいと思いますんで、ベストミックスといいながら規制のところで、規制に対応しなければいけないんで、実際にはほとんど、30%達成できてしまうのかなと思うんですが、ここら辺の計算なんかはしておられます。

    【大野委員】 まだ、今読みだとかを一生懸命やっておりますが、何とか頑張って達成していきたいと思っております。今、細かい詰めを検討中ということです。

    【坂本委員長】 どうぞ、そのほかご質問、ご意見ございますでしょうか。どうぞ寺田委員。

    【寺田委員】 先ほどの化学工業会と同じような質問ですけれども、処理をした場合、その直燃式とか触媒式でありますけれども、緊急時の対応なり、そういうときにどういう対応がとれるのかないう疑問があるんですけれども、生産量を減らす以外に何か対応方法があるんでしょうか。

    【大野委員】 緊急時の対応につきましては、現在検討中ですが、対応策は限られるかなと考えております。

    【寺田委員】 行政にとっては、環境測定をしていながら光化学スモッグ等の注意報がたびたび出るわけですけれども、今後、大防法の改正によって関係業界に協力要請をしないといけない。そういう場合に、どういう手法がとれるのかというのをきちんと把握した上で行っていかないと、行政としても非常に対応に困るという部分がありますので、ぜひ工業会としても緊急時の対応、どういう対応がとれるのか、十分検討していただければと思いますので、よろしくお願いをいたします。

    【坂本委員長】 どうぞ、そのほかご質問、ご意見ございますでしょうか。どうぞ、岩崎委員お願いします。

    【岩崎委員】 一番最初の説明で後処理、乾燥の方は処理装置はきちっとついておられる。ただ、塗装ラインとセッティングでしょうか、この辺についてはなかなか排ガス処理というのは難しいだろうというご説明でしたけれども。最終的には湿式ガス洗浄装置や何かを持っているわけですけれど、全体の排ガス量が多いせいなのかどうかわかりませんけれども、ここに触媒などの排ガス処理装置をつけるとコスト的にもかなり大きくかかってしまうということなんでしょうか。

    【大野委員】 実際にはコストよりも、この塗装ブースが、大体長さが100メートル以上ということがありまして、建屋と一体に近い状態ででき上がっています。ダクトもかなり大きいものが走っていて、後処理装置をつけようと思うと、建物全体からつくり直さないといけないという構造が大半で、そういった意味でかなり物理的に難しいということです。

    【坂本委員長】 よろしいでしょうか。はい、福山委員お願いします。

    【福山委員】 先ほどのご説明のときに、水性塗料化に関してはかなり課題が多いという話がありましたけれども、実際に自動車工業会としては水性塗料化ということには余り前向きではないということですか。ある程度使うところは限定されるということなんでしょうか。

    【大野委員】 水性化につきましては、先ほど説明させていただいたように結構課題が多いものですから、各社さんのいろいろな計画の中で、自主的にうまくやっていける範囲内で進めていくということで、後ろ向きではなくて、課題が多いのでその課題がクリアできるところから対応していくといった意味です。

    【福山委員】 現在はどのぐらいの割合で使われているんですかね。

    【大野委員】 各社さんごとになりますので、そこまで把握はできてませんけれども。

    【坂本委員長】 千本委員お願いします。 

    【千本委員】 VOCの集計範囲というのは、何物質ぐらいを考えておられるんですか。全部を考えておられるんですか。例えば目標達成を評価する場合、その排出量なり原単位を出すときの規準となるVOCの対象物質というのは、すべてのVOCを対象としているのか、ある特定的なものを対象とするのか、どういう勘定なんでしょうか。

    【大野委員】 今までボディの塗装については、データのない中でかなりの範囲を集計しているというふうに聞いておりますので、我々今業界の中でデータを持っている範囲で確実に集計していく形になろうかと思います。

    【坂本委員長】 それでは次に移りたいと思います。どうもありがとうございました。
      続きまして、千本委員お願いいたします。

    【千本委員】 印刷産業を代表してご報告させていただきます。大日本印刷の千本でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
    まず、最初にご説明させていただきたいのが、業界の一応規模といいますか、今まで日化協さんですとか自動車産業さん初め幾つかご紹介いただきましたけれども、印刷産業独特の部分をぜひご理解いただきたいということで、最初にこんな表を設けてございます。 これは印刷産業の特徴ということで、非常に零細な企業が多いということでございます。従業員規模で100人と切った場合で、100人未満の事業所が全体の99.6%を占めると。従業員数が大体そこで75.3%ですし、出荷額が57.0%ということです。印刷業自体は、工業統計の中での「印刷・同関連産業」という枠組みの中での印刷業、製版業、製本業、印刷物加工業、印刷物関連サービス業、こんなものを対象として集計したものでございまして、非常に小規模事業者が多いということをまずご理解いただきたいと思います。その中で、我々が今回自主取組ということで集計していこうということですが、その母体となりますのが日本印刷産業連合会でございます。
    この組織の概要をちょっとご紹介しますと、1985年に印刷産業の10団体が結集してできたということでございまして、産業の一層の発展と生活文化向上に寄与することを目的と設立ということでございます。
    実際問題、この中では10団体と書いてございますように、印刷関連の職業の中でもこの10団体に属さない団体がございまして、その中には例えば新聞印刷ですとか、金属印刷ですとか捺染印刷、段ボール印刷、こんな分野を担当されている団体は、我々のこの日本印刷産業連合会の中には入っていないということをまず前提としてお話ししておきたいと思います。そんな中で、全印刷産業の34%相当をこの日本印刷産業連合会がカバーしているということですが、全国の印刷産業の関連事業所数というのは3万7,000社と言われています。これは先ほどご紹介した、工業統計上の印刷業ですとか製版業を含めたところの事業所数なんですが、そのうちの日本印刷産業連合会でカバーしておりますのが1万2,583社ということでございますので、約3割ちょっとというところでございます。この中で、自主取組の評価とか検証をしていくということで、まずご理解いただきたいということでございます。
    次のシートの方ですが、日本印刷産業連合会の10団体の構成なんですが、1万2,583社の内訳ですが、上の方から印刷工業会というのがございます。これは107社が加盟しているところですが、印刷産業の中でも特に大手を中心とした団体で、総合的な印刷をやっているところとご理解いただいて結構です。
    それから次に、全日本印刷工業組合連合会7,745社と書いております。ここが一番事業所数としては多いんですが、一般的にはオフセット印刷、枚葉、輪転を含めた印刷物を主に手がけている団体でございます。
    それから、日本フォーム印刷工業連合会162社となっておりますが、ここはビジネスフォームですね。帳票類ですとか。印刷の形態的にもちょっと特徴的な印刷をしているんですが、こういったところを担っているのが162社ございます。
    それから日本グラフィックサービス工業会。軽印刷、町場によくあるような印刷所さんなんかが中心のところですが、比較的規模が小さなところですが1,423社ございます。
    それから次にありますのが、日本グラフィックコミュニケーションズとありますが、印刷工程の中でも製版の方を扱っているところで、今回の話題から言いますとVOCとはそれほど直接関係はないんですが、印刷産業という枠組みではここが入ってくるということでございます。
    そのほか製本、シール、グラビア、スクリーン、光沢加工とありますが、それぞれ加盟団体がそこの表にありますような数字で非常に分散化されております。日本印刷産業連合会というのは、ここにあります10団体を取りまとめた12,000強のところを対象としてます。ただ、これにしても全印刷産業の中の分野から言いますと、3割ちょっとというところでございます。まず、これを前提にご理解いただきたいということでございます。
    現在、検討中の自主取組の枠組みということで次のシートでございます。アスタリスクにもありますように、あくまで案の段階であり、今後の検討により変更もあり得る点に注意ということでございますが。今回、中央環境審議会の中で、法規制の対象の中でいろいろ議論の一部として一緒に入れていただきまして、今後のこのVOC規制の中身は十分業界の中でも浸透してきたと思います。その中で法規制対象が一通り決着がつきましたので、今後の自主取組の枠組みということでございますが、まさに業界内でやっと議論が始まったということでございまして、こうやるということが決まったということではなくて、今後考えていきたい、それからこれからこういう議論にしていきたいということでご理解いただきたいと思います。
    それから、懸念材料と言ったら大変失礼かもしれませんが、我々を取り巻く産業界の中では、1つは先ほど何人かの委員の方からもご報告ありましたが、有害大気の取組の事例がご紹介ありましたように、経済産業省が主管しております産構審でも同じような自主取組の枠組みが既に動こうとしているというか、枠組みが前回の事例にならった形でやろうとしています。
    それから、今回ここで議論していますように、中央環境審議会の中で自主取組がどうあるべきだという議論が始まっています。産業界といいますか、とりわけ私どもにとっては、どっちの方向に向いていっていいのかというなかなか難しい部分になりまして、願わくは早く決着をつけてもらいたい。2つ走るのはちょっと勘弁してもらいたいということでは、ある意味だと政府の中で調整が進んでいるのかどうかというのは、逆にこちらから質問したい部分でもあるんですが。その辺が決着がつけば、逆に言うと今回お話をする内容も、がらっと変えざるを得ないのかなという前提でお聞きいただきたいと思います。
    まず、我々考えております取組事業所ですが、今ご紹介したように、非常に零細企業が多いために、網羅的にというのはなかなか実務的には難しいだろうと判断しております。2つ目のバーのところですが、要するに工程的にはVOCを含有する印刷インキ、接着剤、コーティング剤、加工剤、洗剤、湿し水、これは印刷の方の薬液なんですが、こういったものを使うという前提のところで、VOCのそれぞれ対象物質を決めるのですが、なおかつ使用量が、原則として1トン以上というものについて把握していこう、と。先ほど、私も幾つかの委員の中のご報告の中で、範囲をどういうふうに考えるんだという質問をさせていただきましたが、我々は逆に言うと限定的なものでやりますと、あえて申し上げたいと思っています。
    内容的には次の表になりますが、印刷産業で多く使われている物質を分類いたしました。まず1番が酢酸エチルです。これは接着剤や溶剤関係で使われているんですが、そのほかトルエン、これもPRTR対象物質でありますし、非常に多く使われている溶剤です。
    それからMEK、IPA、高沸点の石油系溶剤ということで、この5物質をまず主体的に把握していこう。高沸の物質ごとに1トン以上あるものについては、業界として定期的に報告をいただいて把握していこうということなんですが、この部分で約85%カバーしております。
    そのほかの物質は一応枠組みとしては、トータルで1トン以上あるものについては、その他物質という形のひとくくりの中で把握していこうということでございます。内容的には、そこに書いてございます酢酸ノルマルプロピルですとかメタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル(MIBK)等々の物質でございます。こういったものについては、上の5物質とは違いまして、トータルとして1トン以上あるものについては、各社から報告をいただくという枠組みで把握をしていこうということでございます。そこに8物質掲げてございますが、5番から12番に相当する部分なんですが、この部分が上の上位5物質以外の主要な物質ということで、約10%程度ある。基本的には、この2つの12物質で大体95%カバーできるだろうと考えておりますが、その他の部分についてはこの5番から12番までの物質だけには限らず、全体として把握していこうと考えております。
    (3)として、VOC処理装置による排出削減の状況ということでまとめたのですが、今までの状況をご説明しますと、あまり過去のデータがないんですが、2000年度以降の推移を見ますと、下のグラフに書いてあるとおりでございます。囲みのところの文章につきましては、今までの経緯で、大手3社が今までPRTR対象物質の削減ということで、トルエン対策を中心として処理装置等の導入を進めてきました。そんなこともありまして、業界としては全体的に減ってきているということで、あくまでも推計値なんですが、日本印刷産業連合会で2004年度に推計したアンケート調査、ヒアリングで集計したものです。2000年度のVOCの使用量が21万4,701トン。それに対して、排出量が11万7,732トンという状況でございました。この排出量に対して経年の変化でいきますと、これも推計値で確定値ではありませんが、2004年度でほぼ40%ぐらい落ちているだろうという見込みでございます。数量等につきましては、あくまでも推計値でございますので、今後、この自主取組の中でさらに精度を高めて数字を確定していくという作業も一方ではありますが、こんな状況で動いているということでございます。
    業界目標の設定ということで次のシートですが、基本的には、先ほどご紹介したような日本印刷産業連合会の環境委員会がございます。この環境委員会を主体として実態調査を、統一的な調査を行って数字を把握していこうと考えております。対象範囲は、先ほどご紹介した5物質プラスその他のVOCなんですが、話が後先になって申しわけないのですが、先ほどご紹介したようにインキを使う工程ですとか洗浄剤を使う工程を中心に1トン以上ということで考えておりますので、逆に言いますと製版とか、あるいは製本というようなところが対象、集約の範囲とはしないということでございます。
    印刷産業10団体の中でも、VOCを使うグラビアですとか全印工連ですとか印刷工業会というような類の団体を中心に数字を把握していこうと考えております。この調査につきましては、データベース、2000年度の数字自体がまだ確定しておりませんので、これから把握するところから始めなければいけません。環境委員会のもとで既に計画が始まっておりますが、この夏から秋にかけて、まず2000年度の数字がどうだったかということで、ベンチマークを確定したいと思います。それ以降、2004年度の現状のVOCの使用量、排出量を把握して、それから規制対象の枠組みがどのくらいかかるか等々を勘案して具体的な目標値、先ほどご紹介した40%既にいっているんじゃないかという思惑も含めて、今後、具体的な目標点を決めたいというふうに考えております。
    取組状況の集約評価の検証の部分ですが、先ほどご紹介したように、日本印刷産業連合会の環境委員会の中で、こういった数字を定期的に把握していくということになります。年1回、定期的に把握ということですが、これを日本印刷連合会の中での委員会で集約して評価・検証していきたいということです。削減等の具体的な対策の報告もしていただくつもりでおりますので、削減量と実施した対策から、妥当な数字だったかどうかというのを検証していくということを考えております。一方では、並行して、印刷インキ工業会から出荷情報等を別途いただきまして、組成等から計算できる全体の動向の中での報告して集計した数字との整合性、妥当性を検証していこうということで、2本立てでデータを把握していきたいというふうに考えております。報告内容は以下の内容のものを考えております。
    それから、集計した結果ですが、一応公開ということを一部では考えておりますが、日本印刷産業連合会の中での環境委員会で、連合会全体としての取組状況を集計しまして、それを連合会のホームページで発表する、あるいは連合会の方でつくっている機関紙において公開していくという形で、周知していきたいと考えております。
    そのほか、自主取組にかかわる項目としましては、(7)でまとめておりますマニュアルの作成ですとか、低VOC商品の対応の支援ということで商品開発の部分、それから小型のVOCの処理装置の開発という3つのテーマが既に始まっている、あるいは始まろうとしているということで、あわせてご報告させていただきたいと思います。
    以上、まだ確定ではないんですが、こういった形で今、印刷産業としては自主取組を動こうとしているところでございます。

    【坂本委員長】 ありがとうございました。ただいま、ご説明いただきました内容につきまして、ご質問等ございましたらお願いいたします。いかがでございましょうか。現在、案の段階であるというお話でございますけれども、非常にしっかりした形で枠組みがつくられていると思って、感心をして聞かせていただきました。
      はい、どうぞ。小林委員お願いします。

    【小林委員】 シェア率34%ということですが、この連合会に入っていない企業に対して何かトライをされる予定はあるんでしょうか。

    【千本委員】 加盟率を上げていくというのが連合会の使命でございますので、折につけてそういう手段は考えておるんですが、何年か経過した結果で34%ということで、とりたてて、私の方から申し上げる内容でもないんですけれども、難しい内容ではございます。特に印刷産業は、今非常に経営状態が厳しい状況が続いておりまして、団体に加盟するメリットというのもなかなか得られないのも事実でございまして。そういう意味では、こういった環境対応を含めて、加盟することがメリットになるというアピールはしていきたいなとは思っております。先ほどご紹介したホームページで公表するという中には、申し上げませんでしたが、こういう会社がこの自主取組の集計に参加していますという形で、社名まで入れようかという議論も一部では始まった。結論は出ていない内容なんですが、そういう形でアピール材料として加盟していることが取り込めればと思っていますが、今後機関決定していきたいなと考えております。

    【坂本委員長】 よろしいでしょうか。はい、浦野委員お願いします。

    【浦野委員】 今の点に絡むのですが、会社の数というのもさることながら、VOCの排出量として、加盟している企業とそうでないところの割合。加盟している企業は大きいところが多いですから、出荷額よりもむしろVOCの排出量は、少し違うと思うんですが、どのぐらいと見ておられるんでしょうか。要するに、加盟している会社のVOCの排出量、2000年時点でいいですが、その大ざっぱな割合と、そうでないところの割合。細かいことはわからないでしょうが。

    【千本委員】 すみません、数字的なものを今、全然持ち合わせておりません。お答えできない状態でございます。

    【浦野委員】 概略の状況というのも推計はできないですか。

    【千本委員】 はい。もしかすると、事務局の方にあるかもしれませんので、あればご紹介したいと思います。

    【浦野委員】 概略で何かしら、生産量や機械の数やその他からおおよその推計でもしていただけると、全体の3割削減の推計のときに役に立つんじゃないかと思うんで、もしデータが少しでもあればよろしくお願いします。

    【坂本委員長】 ぜひ、よろしくお願いしたいと思います。どうぞ、二瓶委員お願いします。

    【二瓶委員】 質問でもないのですが、補足をさせていただきますと、4ページ目のところ、日印産連に属さない主な団体の中に、段ボール印刷とございますね。これは実は一部段ボール工業会、今は合併して正式な名前が変わったんですが、そういうことで日本製紙連合会と関係している組織ですので、連携してプラスアルファの補足はできる。
    それから、同じように製紙連合会加盟の会社で子会社に段ボール工場を持っている企業がございますので、実際の印刷をなりわいとしている企業の中に入ってきますので、この何パーセントがこれから上乗せになるかわかりませんけれども、補足はこれよりは多少いいと思っております。

    【坂本委員長】 はい、ありがとうございました。寺田委員お願いします。

    【寺田委員】 9ページのところの(3)の排出削減状況なんですけれども、大手3社ということですので、グラビア印刷ということで対応はされているのかなと思うんですが。40%と書いてあるのは、確かに大手はそれぐらいになるのかなと思うんですけれども、ここで2つ質問をしたいんです。まず第1点は、使用量が変わらないのに排出量が下がっている。こういう取組はどういうふうにされたのかなと。
    第2点目は、全体を見た場合に1万数千社あるわけですから、40%ということでなくて、実際はそれほど下がっていないのではないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。

    【千本委員】 まず数量の話ですが、下にも書きましたように、2000年、2003年度の実数はわかっておりまして、乱暴にも一応固定という形で評価した次第です。現実的には少し、出荷額的には今微減しているんじゃないかと思います。
    排出量につきましては、印刷産業の中でのヒアリング調査でございますので、印刷産業全体の中での数字ではございません。

    【寺田委員】 今後こういう、先ほどの取組状況でもっと全体を詳しく把握することによって産業全体というか、会員企業全体の削減率を把握していくということですよね。

    【千本委員】 印刷産業の場合、法規制にかかわる部分とかかわらない部分が微妙に難しい部分がございまして、印刷の枠組みの中でもオフセット輪転と、グラビア印刷が法規制にかかっていますが、そのほかにもコーターですとかラミネーターの部分も塗装とか接着の分野でかかってくるということになりますと、現時点では実際どのぐらいの規模がかかるかというのは、まだはっきりわからない状態なんですね。その中で、今ここに掲げましたように、現状のところでは一応40%ぐらい把握しているんではなかろうかということと、今回かかる法規制がどのぐらいの影響があるかでもって、最終的に目標値を決めようということでございます。
      ただ、ご紹介したように、オフセット輪転機というのが既に、ほぼ95%以上処理装置がついているので、我々としてはこれ以上もう物理的な低減方法には難しいかなと思っています。逆に、グラビア部分のラミネーター、コーターを含めた部分というのは、まだ特に大きな酢酸エチルとかそういった類の溶剤が主でしたから、悪臭以外の規制が余りなかったということが大きな要因ではないんですけれども、大手以外は処理装置がなかなかついていない実態もありまして。この部分はまだ法規制がかかる部分は何らかの対応をとらなければいけないということで、ざっくり下がるかなと。そのほかに、自主取組という部分がどのぐらい下げられるかということを勘案して、全体として、連合会として法規制プラス自主規制全体でどこというような自主目標を決めよう、と。自主規制だけで幾つということでは、ちょっと考えにくいということでご理解いただきたいと思います。

    【寺田委員】 最後に1つ、お願いなんですけれども。最後で今後マニュアルを作成しということになっているわけですけれども、先ほどから言っていますように緊急時の対応等も視野に入れて、どういう対応ができるのかというのを含めて、作成をしていただければと思いますので、よろしくお願いをいたします。

    【千本委員】 はい。おっしゃるとおりだと思います。ただ、こちら側の要望だけ申し上げさせていただきますと、緊急時の事態というのは、実際問題どういう用件が発動用件になるかというのが具体的にわかれば、もう少し突っ込んで対応できるかなと思います。今、枠組みだけでできている段階で、どういう段階で発動要件になるか。もしそういう形で何らかのアクションをしなければいけないとなると、生産に直接影響する部分が、団体でありますので、利害が一致するのかなと、微妙な問題があるのかなという気がしますけれども。もうちょっと具体的な話になったときに、当然、自主取組の中で枠組みとしては考えていきたいと思います。

    【坂本委員長】 どうもありがとうございました。それでは次に移りたいと思います。産業洗浄協議会の方からおいでいただきました、土井委員お願いいたします。

    【土井委員】 日本産業洗浄協議会土井でございます。産洗協の方で私どもが、排出抑制ということでの数字の議論ですけれども、ご案内のとおり、いわゆる150万トンの中での9%で、14万1,000トンと、これは2000年の議論ですね。それに対して、この中身に関しては塩素系が68%というのが2000年のインベントリの形で提示された数字でございます。
    これを私どもとしては現在精査をしている最中で、最終的なものじゃないんですけれども、もう少し細かく分けたいという趣旨もありまして。実はこの塩素係数のパーセンテージというのはそういう意味では68%、70%弱という形でほとんど変わらないんですけれども、炭化水素、それから準水系、フッ素系と分けて、これは平成11年ですから厳密に言うと1999年のデータですけれども、販売実態調査という調査をやりました。それをベースにして、排出係数等々掛けたのが2000年の数字でした。それを細かく分けて、数量的にはたまたま9万2,000トンという数字で少なくなっていますけれども、ここにはまだ廃溶剤という形でもっての移動が、最終的には洗浄の方へ返ってくるわけですね。化学品の製造なんかで使ったものであろうが、最終的には使えるスペックとの関係で言うと、やはり洗浄に戻ってくるという数字がありました。これはなかなかつかみにくくて、概略はつかんでいますし、それから今、調査を具体的にお願いをしているところでありまして、私どもは実はこの数字そのものには大きいとか少ないというのは内部でほとんど議論はしていません。
    問題は、やはり経年変化をしっかり見れる、マクロの数字のつかみ方。この意味では、いわゆる生産統計、国内での生産、それから輸入から輸出を引いた算定消費量という数字が、これがクロロカーボン衛生協会さん、つまり溶剤メーカーさんでグリップされています。しかも、その中で用途別の数字の経年変化がわかりまして、そことオーバーラップさせながら、経年変化の算出方法というのをフィックスしようとしています。実はほぼフィックスできているんですが、先ほど申し上げました何点かのチェック項目が残っています。そういう形でマクロの数字を経年変化でつかみたいというのが大きな1点。
    もう一つは、ごらんいただいたように、結局洗浄においてはこの塩素系がターゲットなんですね。実は確かに炭化水素系が17%という数字出ていますけれども、洗浄の現場で2000年と今とどう変わっているかといいますと、2000年の時点ではまだ洗浄した後、乾きにくいですから温風で当てて、排出するというシステムがほとんどだったんですね。これが現在に至っては、なかなか難しいんですが、減圧下で洗浄して乾燥するという、真空脱脂という方式がありまして、どのくらいの普及率かということがなかなかつかみにくいんですけれども。メーカーの大手である私どもの会員の中で5社、6社のヒアリングをしますと、もう既に30%ぐらいそれに変わっているんじゃないかという話もありますし、そこまではいっていないだろうという話もあります。なかなか統計的につかみにくいところがあるんですが。
    その意味では、蒸気圧の関係から言いましても、炭化水素系が改善されているという、バックグランドもありまして、炭化水素というのが余りターゲットにならない。むしろ塩素系は、皆さんご案内の、取り組まれている有害大気の取組も含めて減っているという事実はあるんですが、現実には結果的にやはりこの塩素系の対策をターゲットにして絞らないと、全体としてのマクロの数字が落ちないという部分の認識で、ターゲットはまず第一はやはり塩素系だろうと、こういうようにまず1点目をセッティングしています。
    そこで、塩素系という部分はどういう分野かというと、いわゆるこれが先ほど申したクロロカーボン衛生協会さんの分野別の、これは単年度、ちょっと古いですけれども、分野別の数字なんですね。41%が洗浄にいっているんです、ジクロロメタンは。これが表にしている部分です。そうすると、どういう分野でそれが使われているかと。私どもの2000年の調査です。これはちょっと見にくいんですけれども、いわゆる金属加工の脱脂なんです。金属加工の脱脂の部分は、実はPRTRの数字で引っ張って、ほかのデータでもわかるんですが、ほとんどが中小企業なんです。中小企業を何人から中小企業と見るかというのは、ほかの工業データを、たまたまこれで使っていますけれども。結論から申し上げると、やはり塩素系洗浄剤を使用している金属加工業が非常にウエートが高いという話なんです。
    ここで問題点が出るわけですね。つまり、なぜじゃあそうなったのかという話のバックグランドをもう一点。当時、オゾン層保護でフロン、エタンで皆さん安全性の塩素系から変わっていったわけです。つまりオゾン層に優しい、地球に優しいなんていう時代の議論ですから、それがフロン、エタンの対応で大手は炭化水素なり水系に行ったと。ところが、中小は水系や炭化水素に行くには、それはもう資金的な問題が大きいということも含めた、場所の問題等も皆さんご承知のように議論に含めて、なかなかそれに行かずに、結果的に既存のフロン、エタンの洗浄機に塩素系を入れかえただけにしたわけですね。そこのところが1つテーマとしてあるというのが2つ目の側面という部分がございます。
    それじゃあ、その部分について対策の技術はもともとないのかといったら、ほとんど皆さん、ああ、それはというぐらいに周知されているのがマニュアルとしても過去には出ているんです。これは例えば当然のことですけれども、代替の水や炭化水素に変えるという取組がありますね。必要なコストは数千万ということはハードでも、それから排水設備なんか入れたらとんでもない話になるという、水系の場合はですね。
    それに対して、回収機に入れていくとなると数百万。それも回収機の性能が99.何パーセントあっても、現実に出てきたものを回収機の入り口に入れなければいけませんから、そういう意味では、私どもは補修効率と言うんですけれども、補修効率で掛けていくと80%以上グリップすることはできない、現実問題。実例、経験的には。ということは、掛け算すると約60から80、うまくいって80という世界になると。それで数百万から1,000万と、こういう世界なんですね。やはり一番注目すべきなのは、この工程の部分ですね。この作業とか運転、操作、この辺のテーマをしっかりとプレゼンしていくというか、現場での意識を高めていくというか、取組を進めることが非常に重要じゃないかという認識がまずベース。つまり、対策の技術は定性的にはある。既に皆さん基本的なものについてはご承知。ただ、マニュアルも含めてどれだけ理解して消化しているかが疑問。これが前提出発点です。そこで例えば基本的に、ここにある技術を組み合わすことによってできないかという話が我々のスタートなんです。
    これはEPAのデータなんです。ちょっと古いんです。フロン、エタンのときで古いですけれども、ここの白丸は単一対策の技術を指します。コストとの関係で出していきますと、当然高くコストがかかれば、傾向としてはこの線で。当然、削減効率は上がるわけですね。ところが、複数の対策を組み合わせた結果のコスト、比較的安いコストでも結構の成果が上がるんです。これは数字は排出だけですけれども。
    これを現実に、私どもは先ほど挙げた複数の組み合わせのデータをつくったんです。過去私どもの会員のメンバーがつくったバックデータも使いながら、現実に去年は洗浄器をラボで動かしてデータをとったんです。1つはいわゆる深さをとるという議論。技術の1つです。それからふたをするというのが技術の1つです。これを組み合わせたら結果として、時間がないので詳細は言いませんが、結果的にやはり46%削減できるんです。ただし、これはラボでいう静的なデータです。 
    今までなぜ進まなかった、徹底しなかった理由は、定性的には提案できている技術が定量的な提案が今までなかったことと見ています。これをやったらどれだけ減るかとわからなかった。何とか具体化したいなというのが1つ。具体的に今まで進まなかった理由は、3ページの下に表にしていまして、技術の情報が届いていないという話。資金力が乏しい、これはもう常におっしゃるとおり。専門知識が不足している。それからルールが未整備。その辺があってなかなか中小の部分が進まなかったという原因があるならば、それを解決する方法を提案していきたいというのが大きなねらいでございます。
    実は、冷却水の温度を下げることによって削減はできるんです。これはもう間違いなく削減できるんです。その間違いなくできるテーマを、モデルをつくってデータベースをつくった中で、実際は現場のデータを入れていただいて、ここが実はいわゆる手法の開発であり、アルゴリズムという、これは実は開発テーマにはなっているんですけれども、ウェブ上の中でやる。簡単に言いましたら、サーバーの中に入っているデータといいますか、機能としてという部分のこれは上の部分なんです。データベースをつくり上げること。これやっていると時間ばっかり食う。
    現実には、インターネット上という意味では、これがサーバーだと考えたんです。現場でデータを入れていただいたら、ここにデータベースが入っていますんで、アウトプットする。初期画面はこういうデータを、それぞれの現場のデータを入れていただく。入れていただくと、これは例えばコストは5万円しかないけれどもということで、データばーっと入れていくと、5万円かけたら対策技術はこれとこれとの組み合わせが考えられますということを出すわけですね。経済性評価、発生費用との関係で削減率を出す。これは表としては、当然リスク概念と書いていますけれども、個別のミニマムの部分で削減量と言われます。しかも、管理を徹底させるということも含めた技術を推進することによって、例えばトリプレン3本使っているのが2本になれば、1本分掛ける230円だったら230円のコストダウンになるわけですから、結果的に投資額とのロスが出て、経済性分析というのが出る。
    つまり、経済的に実行可能なレベルでという発想がありまして、これがEVABATと我々申し上げて、これ自身はISO14001でここで申し上げるような議論ではないんですけれども、これを開発して展開をしたいというのがベースです。これを展示会でアンケート調査2年間、やったりなんかしますと、やはり反応はあるんです。それから現場で小さいセミナーをやらせていただいており、データを出すと、中小企業の皆さん、これが本当に出てきて私ども使えるなら使いたいという理由があるんです。今のデータをそのまま係数として利用して。利用するとこういう削減率になりますよという、これは単なる私どもの内部の推計ではありますが、現実的効果というのは当然あるだろうと見ています。
    私どものポイントは、基本的に中小がターゲット、塩素系ですねということ。大手さんの部分を無視しているという話ではなくて、今、我々がやれる範囲というターゲットは何ですかというと、やはり洗浄については中小企業だね、と。そこで何をやるのかと言ったら、塩素系対策しましょうよ、と。
    2番目には、なぜやるんですかと言ったら、これはVOC排出抑制ですよと言ったって、中小企業のおじさんというか、社長がなかなか理解できない部分も含めて、それはやはり日本の今の化学物質の管理政策ということも含めたリスク管理という議論も含めて、もう少しかみ砕いた形で、現場に入るようなセミナーのような情報手段をしっかりつくること。それからさらに、どうしたらいいのということですね。何しろというのをこのEVABATで具体化したいというのが1つ。
    もう一つは、どうなるのということですね。いや、コストダウンだよ、と。やればコストダウンになりますよという部分がインセンティブで働くことは事実ですが、それ以上に例えば大手でしたら環境報告書という議論もありましょうが、もう一つは例えば認証というような形で、取り組んだ形を結果的に世の中に出していける。取り組んでいる産浄協はどうでもよくて、取り組んだ事業者の人が何かの、いわばこの時代だからとれるような、極端な話、それで税制上の優遇措置が出たりということも含めた、商売にプラスになるような形のシステムをつくって。つくってということは、できてないという言い方なんですけれども、私どもの構想としては、これをできるだけ早くやりたい。
    かなりのレベルまで来ていることは事実なんです。これは構想とかアイデアのレベルを超えています。もうかなりのスタッフが動いています。動いていますが、やはりまだ2年、本当のものを現場に出せるのだったら、1年半から2年はどうしてもかかるだろうというところで、非常に焦りを持っておるんですが。しかし、でき上がってからやるつもりのものではありませんので、極端な話、来月からでも、再来月からでも小さなセミナーのセッティング等々が、我々は各業界団体さんと、洗浄の、業界団体洗浄を使っている横断的組織ですので。いろいろなお話ができれば、どんどんできるところからやっていきたいというのが、産洗協としての今の構想であり、これは決意表明のような状況まで陥っておりますけれども、何とか早い時期で1つのモデルをつくりたい、実行モデルをつくりたいという思いでおります。 以上でございます。

    【坂本委員長】 どうもありがとうございました。どうぞ、ご質問、ご意見お願いしたいと思います。はい、小林委員。

    【小林委員】 ほかの工業会とはちょっと状況が違うんで、シェア率が幾らですかという話を議論しても余り意味がないと思うんですが。ここの中で、VOC排出対策が困難な理由の中に、技術情報が届いていない云々とあるんですけれども、私はこれよりもう一つ前に意識がないというのがあると思うんですよね。その意識をどうやって植えつけていくのかという部分で、どうやって徹底させるのかなと。なかなか難しいだろうと思うし、その結果としてどう評価するかというのもまた難しいだろうと思うんですね。この部分、だれがやるのかなというのが、今お話を聞いてて、普及啓発をしますというのはいいんですけれども、ほかの工業会と同じような形で、それをどう評価し、どう確認するのかという部分は、だれがするのかなと。これがちょっとよくわからないな、という。
    その場合、私自身が関係するんですけれども、地方自治体がどうこれに関与していくのか、というのが大きな問題になる。業界だけでは、とてもじゃないけれどもできないんではないかなという感じがするんですね。
    前段にあった、いわゆるトリプルエチレン等々の場合も、削減に対して中小企業についてはほとんど対応が難しかったわけですが、具体的にはいわゆる地方自治体が、業者のところに入っていって、話をする以外なかったという部分があるわけですが。この辺について今回の自主削減について、どうお考えになるのかなということなんですけれどね。

    【土井委員】 まさにご指摘のとおりが大きな問題点になるところですね。具体的に申し上げると、東京都さんは先鋭的に取り組もうということで、平成17年に重点事業にされていますから、検討会が明日から始まるということもあるんでしょうけれども。具体的に過去の経験で言いますと小さいセミナーというのは非常に有効なんです。インセンティブをはっきりさせて、ツールを出して、そしてセミナーというような形でやらないと、例えばインセンティブというのは先ほど申し上げた、現実にコストダウンですよ、という話が自分ところの洗浄機で見えないと、一般論ではだれも動かないです。過去が動かなかったんですから。その理由がここに書いているつもりなんです。
      つまり、インセンティブをしっかりしたものを持つということと、どうしたらいいのという、どうするというところを明確にツールを出すという。私はそれがツールという表現でEVABATを出していますが、ほかのツールがあればどんどん出していけばいいという思いはあるんですけれども、ツールをしっかり出す、ということがまず1つあると思うんです。 たまたまEVABATはレスポンスのある取組ですので、つまり取り組んだ結果が数字で返ってきますので。結果、どういうことで例えばふたをした、何々をしたということ。回収機を入れた。回収機を入れるだけじゃなくて、排出抑制も何らかの形で、例えば風の、局所廃棄として有機溶剤中毒という憶測を、無知と言ったら失礼ですけれども、非常に排出、余計に飛ばすような形であったものを改善した。合わせた取組をしたというのは、このEVABATでやれば全部レスポンスのある取り組みになりますから。
      何に取り組んで、当時のシミュレーションに対してどういう結果が出たという答えが出ますから、それが先例的事例集になると思いますけれども。基本は何を、どうなるという部分の組み方ですね。先例的事例集もそうですけれども、具体的な経済的なインセンティブもそうだし、それから社会的にこれに取り組んでいるということが商売に結びついてプラスになるようなインセンティブ、この辺の部分があれば、結果的には網羅的には難しいと思うんです。工業会さんのご協力を得て、できるところからやっていく。私は具体的には小さな規模のセミナーというのは、非常に有効だったという経験があるもんですから、取組としてレスポンスのある取組にもなるというふうには思っているんですけれども。特に推進力の問題、エネルギーの問題が勝負だと思います。

    【坂本委員長】 どうぞ浦野委員。 

    【浦野委員】 一言だけですけれども。皆さん、工業会としての取組、次々お話あるんですけれども、金属表面処理については、現場に非常に近い学会というか、協会がございます。金属表面処理協会とかですね。そこは細かな冊子も出したりセミナーやったり、いろいろ細かな、現場に小さなメッキ屋さんも含めて入っておられるところがあるんですね。だから、ぜひ工業会も学会との連携もうまく組んで、周知あるいはいろいろな情報発信をされるといい。特に金属表面処理については、かなり現場につながった組織がありますので、ぜひご検討いただきたい。
      大分ご努力いただいているようですが、特に中小企業というのは、どうしてもほかの産業でも置いていかれるところ。ここへの取組は非常に重要であると思うので、ぜひ頑張ってやっていただきたいと思います。

    【土井委員】 ご指摘のとおり、ありがたいと思っておりますし、頑張りますし、これはもう後ろに引けません。

    【浦野委員】 学会等のご紹介とか中継は、我々やれるところはたくさんあると思いますので。

    【土井委員】 皆さんのご協力というのは、もう一言に尽きる、そのとおりの議論ですので、よろしくどうぞお願いいたします。ありがとうございました。

    【坂本委員長】 そのほか何かございますか。岩崎委員お願いします。

    【岩崎委員】 洗浄関係で一番のメリットは、多分、土井さんからも今お話がありましたように、使われている有機塩素系ですね。これは非常にコストが高いということで、回収のメリットが非常にあるということだろうと思うんですね。それで、中小は事業所で多分1割でも2割でも回収できたらありがたいというところがあって、処理装置がもう少し安くなると、回収するメリットが出てくるんじゃないかと期待しているわけです。
      そういう意味で、これから取り組まれるところに重要なところがあると思うんですけれども。協会の、協議会の加盟団体だけじゃなくて、処理装置をつくられているメーカーさんとどんどんタイアップして、回収効率が悪くてもコストの安い、普及タイプ的なものを開発してもらいたい。2割でも3割でも回収できるようなものというのは、先ほどの回収装置に関して5割から8割という線もありましたけれども、私はもっと低くてもいいんじゃないかと思っているんですけれども。土井さん言われるように、数百万から数千万というコストは、まだまだ高いというところがあって、その辺でのメーカーとのタイアップもご検討願いたいなと思います。

    【土井委員】 私、その回収機メーカーなんですけれども。700万、500万以下ので見積もり出したら、社員に対して大丈夫という世界であるので、現実もよく知っているつもりなんですけれども。ご指摘のとおり、何も100%、濃度除去率という意味での濃度概念だけで今まで動いてきたというのは確かにあります。結果的に回収率というのは購入にしたもので、蒸発分に対して液化再利用という、こういうのが現実になってきました。おっしゃるとおり、それは何割でもいいという話もあります。それよりも導入がしやすいものという視点の方が大事じゃないかという、これはもうご議論のとおりだと思いますね。
      ですから、中央環境審議会さんの具申も、安価で小型の処理装置の開発が望まれるということで、その点はもう異論のないところですけれども。しかし、そのとおりなんですけれども、私は実は、一方でやはり管理。今申し上げた、EVABATというような形の具体的な中身を、具体的な形でもって小さな単位で広げられるような方が、より現実的かな、と。私、回収機メーカーなのでそういうふうに申し上げます。
      今のところ、もう技術開発が進んでいなくて会社の悪口になってしまいましたけれども。とりあえずのことは、いろいろなところから全部複層的にいったらいいと思うんです。これでなかったらいかんというものはないと思いますね。

    【坂本委員長】 どうぞ、そのほか。中杉委員お願いします。

    【中杉委員】 今、お話を伺っていて、塩素系が中心というお話でしたけれども。塩素系のVOCは大気だけではなくて、むしろもっと前には土壌、地下水の汚染の話があり、そちらの方の管理が随分しっかりされたはずなんですよね。だから、そこら辺との話がどう結びついているのか。そちらの方が、当然やられるならばもちろん同じであろう。 私も前に地下水汚染の話で伺ったことがあるんですが、汚染を起こした事業者の方に、もう当然しっかりやらなきゃ、と回収装置をつけた。そうしたら、溶剤の使用量がガクッと減って、これならもっと早く回収装置つければよかったと言われた。まさにそのとおりだろうと思うんですけれども、そちらとの絡みで考えて、現実はどうなんでしょうかね。

    【土井委員】 実は、先ほどちょっと触れましたけれど、ターゲットは何ですかといったら塩素系で、何をやるんですかという話、それからなぜやるんですかという話をさせてもらったんですけれども。基本的にはご指摘のように、決してVOCだけやればほかはいいという発想ではもうないわけなんでね。皆さんの常識の世界に入っていると思うんです。
      やはり化学物質管理という視点が、国もしっかりしてきたから、と言ったらおかしいんですけれども、もう指針も出ておりますから、そういうことも含めた、その総合的な中でのVOCというふうに考えるべきだろう、と。とにかく減らしたらいいというやり方とか、やめればいいというやり方はやはりそうじゃない、というところの視点をこっちがしっかり持って、先生ご指摘のような形で、地下水の問題も含めたトータルな、もっと言うと、有機溶剤中毒ということも含めた、法体系の指針というのは出ているわけですから、その視点をよりかみ砕いて中小企業という表現で言う、悪いのかもしれませんけれども、おやじさんがわかるような形を、具体的小規模のセミナーも含めたプロパガンダの方式と、結果的にツールを出して、レスポンスのある取組にしたいという願望を持っておりますし、そういう方法だろうと思います。

    【坂本委員長】 どうもありがとうございます。そのほかございますでしょうか。先ほどの印刷、それから今回の洗浄、かなり中小企業のところが多いところでどうやっていくかというようなことでいろいろご説明、ご意見をいただきました。ありがとうございました。
      それでは今から15分ほど、ちょうど2時間近く経過いたしましたので、15分後に再開をさせていただきたいと思います。それではまたよろしくお願いいたします。

    (午後15時27分 休憩)
    (午後15時40分 再開)

    【坂本委員長】 それでは再開させていただきたいと思います。
      引き続きまして、造船工業会から内藤委員のご説明をお聞きしたいと思います。お願いいたします。

    【内藤委員】 造船工業会、内藤でございます。今回、資料をパワーポイントでつくってございません。手持ちの資料を見ていただきたいと思います。
       造船工業会としまして、これから2010年までにどのようにして削減するかということを、工業会として改めて議論いたしました。各業界さんのお話を今聞いておりまして、造船というのは非常に屋外作業が多いとか、あるいは屋内作業についても密閉型にできないとか、いろいろ問題があります。その中で、目標として30%削減ということがあるわけなんで、じゃあ、これを30%どういうシナリオで削減していこうかということで、この1枚にまとめてみました。
      まず削減への取組なんですが、まず業界として方針を示さないと、各企業なかなか動きづらいということがあります。そういうことで、まず業界として指針を示そうということで、挙げてあります。手順としては実態調査、それから削減のためのガイドライン・マニュアルの作成、それと船主あるいは塗料会社等への協力の要請。こういうのは業界としてやっていこうということでございます。各企業が動きやすい環境、あるいは条件を業界としては整える義務があると考えております。
      そういうことでこの方針を決めたわけですが、実は5月18日に新たにVOC削減対策検討会というのを設置しております。これは造船の主な9社の塗料の技術者、塗装関係の技術者を集めて構成した委員会でございます。この中でいろいろ検討しまして、この資料もつくりました。
      各企業の対策なんですけれども、その進め方としましては、VOCの削減対策担当者の選任。これは上項の検討会のメンバーが主になると思うんですけれども。それから各企業ごとの削減計画の立案。活動の展開、推進。削減計画の実績のフォローアップ。計画の見直し。こういうステップで進めていきたいと考えています。同時に、業界としましては企業間の公正性といいますか、あるいはそれぞれの企業の特殊性もございますし、そういうものを考慮して、業界としてレベル合わせをして、評価をして、さらに意識を共有化して進んでいこうと、そういう取組方法を考えております。
      次に2番目ですが、「排出濃度抑制(固定設備)」とありますけれども、これは法規制の部分でございます。毎年、定期的な濃度測定、それから濃度限界、そういうものの遵守ということで、これについては作業方法を変えたり、あるいは作業改善を行って濃度限界を遵守していくということになります。
      それ以外の自主的な取組による削減対策ですが、3点挙げてあります。まず作業改善ということでございますが、これは主に作業ロスの削減ということで、この資料の裏にいろいろな改善項目を一覧としてまとめてあります。それぞれ区分け、効果あるいは難易度というのでランク分けしてありますけれども、技術の向上、あるいはモラルの向上、あるいは設備の小改善、それから管理のやり方を変える。そういう区分けで、効果としては二重丸がより効果が大きいということでございます。それから難易度につきましても、順に易しいから難しいまでランクづけしてあります。これらそれぞれ各造船企業で部分的にやっております。当然、ロス率を下げるというのはメリットがあることですし、それらを造船各社持ち寄りまして、ここに挙げたわけです。これにつきましては、さらにこの検討会の中でもんで、効果のあるもの、それからいろいろなアイデアがあると思います。そういうものを検討した上で、最善の方法というものをできるだけ共有化して、ロス率低減に向けていきたいと考えております。検討会の中で話し合ったんですけれども、これによる削減効果は3%から5%ぐらいという判断をしております。
      次に2番目としまして、低VOC塗料の採用というのがあります。実はこれが造船の塗装としては非常に大きい比率を占めます。特に屋内、屋外を問わず、全体として削減できる方法といいますと、やはり低VOC塗料の採用ということになります。従来の塗料と比べますと、低VOCの塗料でありますと、各塗料メーカーいろいろで数値的なばらつきがありますけれども、4割ぐらいはVOCの含有量としては下がっているということなので、ぜひこれを主に削減活動をしていきたいというふうに考えております。
      ただし、問題点としていろいろありまして、例えば乾燥時間が遅いとか、あるいは性能ですね。やっぱり実験場の確認試験と、実際の性能というのはなかなか一致しない部分もありますし、そういう意味での性能、品質の向上というものもあります。こういうことを塗料メーカーさんに要請するという部分、あるいはそういうものをベースにお客さんに塗料の変更を申し入れると、そういう作業がございます。いろいろ問題ありますけれども、方針としてはそういうことで進んでいきたいと考えております。
      造船の場合は、大体3年先くらいまで受注が決まっております。受注が決まっているということは、塗装仕様ももう決まっているわけなんで、その中でどれだけお客さんが理解してくれるかということが1つ問題としてありますし、今後も受注船に向けては造船各社、低VOCの採用という方針で船主さんと交渉するということだろうと思います。
      全体的に行きますと、やっぱり直近は低VOC塗料の採用というのはなかなか難しいかなと思いますけれども、2008年、2009年、2010年、そのくらいでは低VOC塗料の使用の拡大はかなり望めると考えております。同時に、例えば公官庁船ですね。保安庁とか航海訓練所とか、水産庁とかいろいろありますけれども、そういう船については低VOCの塗料、これを積極的に推進するということを推薦していただければ実績として出てきますし、動きやすいなという気もしております。
      それから3番目ですが、低VOC処理装置の設置でございます。これも塗装工場への設置は非常に難しい。低濃度、大容量のガスですから、これを処理するというのは、現在の処理技術上も非常に莫大な費用と、それから大きな面積を要するということで、現状の塗装工場へ設置するというのはかなり難しいなと思っておりますけれども。ショッププライマー工場というのがありまして、これは鋼材を加工・組立する前に、仮にミールスケールをとって塗装するわけですけれども、この部分については非常にやりやすいと考えております。希釈しないガスですし、規模的にも少ないということで、ここの部分については処理装置の設置等も検討したいと考えております。この辺の効果は5〜10%くらいかなと思ってます。
      次に大きな3番目ですが、自主的取組の情報の公開、検証の仕組みづくりということで、これも今、国交省と相談中なんですけれども、造船工業会の中に中立の第三者で構成されるVOC削減を評価する委員会を設置して、削減度合いを評価し、その内容をウェブサイトに公開するという方法。あるいは、所管官庁である国交省に定期的にVOC削減状況を報告し、同省の評価の結果をウェブサイトに公開するとかということですね。こういうことをして、みずからも律して進めていくということも考えてます。
      それから関係先への要望ですが、VOCの処理装置の開発、高性能の低VOC塗料の開発、これに対する政府の支援というのが望まれる。そういうVOCの処理技術とか無溶剤塗料、低VOC塗料、その辺の情報を環境省のウェブサイトに公開していただければと考えております。
      それから参考としまして、モデルシップでのVOC削減の試算をしてみました。そこに船種としてバルカーとVLCCとありますけれども、この2隻について船社、造船会社、それぞれ船種違いますけれども、サンプルとして試算してもらいまして、シュミレートして結果を出しております。これで行きますと、2000年、これは従来型の塗料を使っている場合です。それが2010年どうなるかということなんですけれども、海水タンク、それから曝露デッキ、外板、こういう部分の塗料を低VOC塗料にかえた場合、それからある程度作業改善も達成できた場合を試算しますと、現状の従来型のVOC、従来塗料を使っている場合と、低VOC塗料を使った場合で、そこに2010年には2000年と比較して含有率が22.3%、あるいはVLCCで行きますと33.5%の削減が望める。比率で行きますと、そこにありますように約30%前後の削減効果が望まれるという試算が出ております。これについてはまだ試算の段階でして、もっともんで、より具体的な評価をしていきたいと思っておりますけれども、低VOC塗料を採用することによって、かなりの成果が見込まれると思っております。
      先ほど申しましたように。低VOC塗料、これの技術開発、これからまだまだ問題点ありますし、そういうものをクリアにしていくということと、実績を積んでいくということで、あくまでも目標というのは2010年に設定しております。
      以上が造船工業会としての削減の方針でございます。これに基づいて、さらにマニュアルをつくり、各企業への展開をしていきたいと考えております。以上でございます。

    【坂本委員長】 どうもありがとうございました。それでは、また質問等いただきたいと思います。はい、小林委員お願いします。

    【小林委員】 低VOC塗料を使った場合の、いわゆるユーザーの方、船主の方に対するデメリットは何があるんですか。

    【内藤委員】 デメリットというと、やっぱり品質の問題ですね。防蝕性能、今バラストタンク用の低VOC塗料、これは結構実績も出てきましたし、船主さんによってはもう使われ始めております。ただし、外板の塗料等については、まだまだ実用化の段階まで至っていないという状況があります。

    【小林委員】 以前、メッキで同じような問題があって、いわゆるクロムとかシアンを使わないメッキを使った場合どうだという議論をしたことがあるんですけれども、そのときも最終的に一番抵抗されたのが実は自衛隊だったんですよね。自衛隊が品質を変えてもらいたくないということで大分抵抗があって、最終的にはご了解いただいたんですが。いわゆる今お話あった保安庁の船を使う場合にこれを持ち込む場合、どういうクリアの仕方をするのかなというのがありましてね。

    【内藤委員】 現在、実績のある区画の塗料から進めていくということだろうと思いますね。特に海水タンク等へ使う変性エポキシ塗料関係は、乾燥時間が遅いという部分があるが、これは船主さんとは関係ないですけれども品質的にはもうほとんど優劣がないということですので、その辺の区画の塗料から低VOC化を図っていきたいと考えてます。

    【坂本委員長】 どうぞ、そのほかご質問、ご意見ございますでしょうか。どうぞ、中杉委員お願いします。

    【中杉委員】 先ほど、染料のところでも申し上げたことに似た話なんですが、ここで考えておられる作業環境の管理というのは一番効いてくると思うんですけれども、多分VOC対策だけではなくて、低出の汚染みたいな話を1つ頭の中に入れておいていただいて、そういうものに対してどう対応できるかということも、単にVOCの対策という、1つの分野で考えていくと、後でまたそういう問題が起こってくる。そういう問題を別に考えなければいけない。でも、この中でいろいろな問題を合わせて対応していただくことがよろしいんではないか。
      多分、1つのことをやれば幾つかのことが同時にできるはず。当然、塗料の使用量が減れば、いろいろな意味で環境へ出る量は、大気だけではなくてほかへも出るのが減ってくるということですので。そういう観点も含めて検討していただければありがたいなというふうに思いますけれども。

    【内藤委員】 おっしゃるとおりでございます。特にここにあります、いろいろな改善策がありますけれども、こういうものを確実にやっていきたい、まずは進めたいと思ってます。

    【坂本委員長】 そのほかございますか。岩崎委員、お願いします。

    【岩崎委員】 2点ほど、お尋ねしたいんですけれども。1つは、右側の方の、先ほどの資料の参考で、バルカーとVLCCの塗料でのVOCの排出量が出されてますけれども、これを見ると2000年で30万トン余りと。そのほかにも、客船なりいろいろな船が出てくるだろうと思うんですけれども、実際、年間造船関係で最低でも30万トンという量が出ているんですけれども、非常に量が多いなという感じがしますね。

    【内藤委員】 30万トンというのは船の大きさなんですよね。30万トンの船と、そういう意味なんです。バルカーがあって、バラ積み運搬船の場合は5万2,000トン積みの船という意味で。

    【岩崎委員】 VOCの排出量じゃないんですね。

    【内藤委員】 このモデルシップに対して、どれだけの削減効果が望めるかというのを試算したわけです。

    【岩崎委員】 それでは、わかる範囲でいいんですけれども、2,000年で造船関係でどれくらいのVOCをお使いになっているのか、それを1点目。
      2点目は、左側の方の3)の[2]で低VOC塗料を採用したときには、そこでは40%ぐらい低減できますよという話だったんですけれども、右側の方の試算結果のところでは、やはり30%、31.6とか27%と、3割程度の低減ですという形になるんですけれども、その辺の違いはどの辺から出てくるのか。

    【内藤委員】 今、私が申しましたのは、バラストタンク用の低VOC塗料の1社さんの例でございまして、それ以外、曝露部とか外板とかいうことになりますと、やっぱり含有量も変わってきます。ですから、40%というのは1例と考えていただきたいと思います。
      それから、塗料としては造船業全体はどこまでカバーするかということがあると思いますけれども、大きな造船所1社でいきますと、使用する塗料としては4,000トンとか5,000トン、塗料で、それぐらいの年間使用量があります。

    【坂本委員長】 先ほどの質問は、VOCとしての統計データはないという感じでしょうか。

    【内藤委員】 どこまでを造船として集計しているかということですけれども、造船としての全体のデータはございません。個別企業としてはありますけれども。

    【坂本委員長】 そういたしましたら、後で個別企業としてので結構でございます、それを集計したものを事務局の方へお出ししただくことは可能でございますか。

    【内藤委員】 それは大手しかないと思いますよ。

    【坂本委員長】 それでもよろしいかと思いますが。よろしくお願いいたします。
      そのほかございますでしょうか。小林委員お願いします。

    【小林委員】 削減対策の[1]に作業改善というふうに書いているんですが、以前私も行政におりましたので、造船会社に言ったんですけれども。このいわゆる塗料ロスというか、つくって余ってしまった塗料を捨てるというのが結構多かったんですよね。改善というのを以前、造船会社にお願いをして対策をとってもらったことがあるんですが、今、現実はどれくらいのロスを見ておられるんでしょうか。

    【内藤委員】 各社さんでいろいろだと思います。理論塗布量というのは非常に出すの難しいんですよね。いろいろな骨材がありますから、面だけだと易しいんですけれども、そういう係数を幾つにするか、その辺かなりノウハウに入るんですけれども。一般的に言えば、理論塗布量に対して1.8倍ですね。

    【小林委員】 これも削減を大分お願いしたことがあるんですけれどもね。そのときに言われたのが、足らんときに新たにつくるのが大変なんだ。色がうまくそろわないんで、どうしても余分になるということを大分言われたんですけれど。基本的にそこの部分だろうと思うんですがね。

    【内藤委員】 そんなたくさんのメーカーさん、塗料使ってませんから、容量としてかなり在庫があるんですよね。順次使っていきますので、要はその日に使う塗料を使い切ることが重要だと思いますね。ですから、余計に開けて無駄にするとか、そういうことのない管理をしたいということで、それも一部容量管理として挙げてありますけれども。あるいは、バルクサプライもそうですよね。一斗缶で運ぶよりも、コンテナで運べば廃ペンの量が少なくて済むというのもありますし。例えば二頭ガン使えば、直前で混合しますから混ざる量がなくて、捨てる量がない。いろいろそういう対策も考えております。

    【坂本委員長】 寺田委員、お願いします。

    【寺田委員】 先ほどの説明で、1社当たり年間4、5,000トン、最初のVOC削減対策検討委員会の説明で9社ありますということですので、年間トータルすると3万数千トンから4万数千トン造船業界で使われているのかなと考えますと、塗料のユーザーとしてはかなり大規模ではないのかなという気がします。大規模ユーザーがいわゆる低VOC塗料の開発をメーカー側に要求すれば、メーカー側は対応せざるを得ないんじゃないのかなという気がするんですよね。
      それで、4のところに書いてありますように、低VOC塗料の開発に対する政府の支援というふうに書いてありますけれども、これは造船業界が塗料メーカーに対して強力にプッシュをすれば、かなり開発されるというか、短期間でできるんではないかな、と。特に造船で使われるのは、単一の塗料を多量に使われるというふうに私は推定するんですけれども、そういう状況を考えれば、政府の支援よりは塗料業界に対する要望というか、プッシュをもっとされる意識でやられた方が開発が早いんじゃないかなと思いますけれども、どのようにお考えですか。

    【内藤委員】 そのとおりだと思います。それでもってこの業界として、取組み体制のウのところに船主・塗料会社への協力要請というふうに書いてありますけれども、もう少し強い意味で要求していきたいというふうに考えています。

    【坂本委員長】 それではどうもありがとうございました。次の方へ移らさせていただきたいと思います。
      続きまして、製紙連合会から二瓶委員、お願いいたします。

    【二瓶委員】 日本製紙連合会、二瓶です。製紙業界のVOCの排出削減についての取組についてご紹介したいと思います。
      紙の生産量なんですが、年間3,000万トン、紙、板紙で生産されておりまして、そのうちいわゆる皆様のお手元にございます、こういった紙ですね。コピー用紙ですとか新聞用紙、いわゆる洋紙と称しているもの、これが1,800万トン。それから段ボールですとか、菓子箱や何かに使われています、我々板紙と言っていますが、これが1,200万トン。大体2000年ぐらいをピークにしまして、ほとんど紙の生産量はその後横ばいと、若干、1%ぐらいの出入りはあるんですが、横ばいで推移しております。
      それで、VOCを使っている紙はどういうものかということなんですが、ここへ皆さん来られるときに地下鉄に乗ってこられたと思うんですが、例えば磁気切符ですとか、地下鉄や何かの窓に貼ってありますけれども、広告でガラスに直接張ってあるやつとか。それから、最近個人情報保護法でもって、この中にどちらかの会社の株主様になっておられる方たくさんいらっしゃると思うのですが、株主総会の案内の中に、裏にぺたっと貼る、紙が入っていたと思うんですけれども、ああいった紙も実はVOCを使った、VOCを溶剤として塗料成分を塗って製品をつくっているというのが、製紙業界の中のVOCを使っている主な内容でございます。
      順次、説明をしてまいります。VOCに限らず、日本製紙連合会には「環境に関する自主行動計画」というのがございまして、基本方針が3つございます。
      まず第一に温暖化問題です。国際的取組を含めて最大限の努力を払うということで、実は昨年11月22日にこの自主行動計画の改定を行いました。これまで製品当たり化石燃料原単位で10%、90年比で削減しましょうという目標だったんですが、これを13%まで上乗せ改定しました。それから一緒にCO2原単位も10%減らそうということで、自慢になっちゃうんですが、経団連数ある業界団体の中で、上乗せ改定を標榜したのは当会だけかと思います。それからもう一つ、国内外合わせて50万ヘクタールという植林をするという計画だったんですが、これを60万ヘクタールに、これも10万ヘクタール上乗せ改定しております。
      それから2番目、環境を守り、資源を持続的、効率的に利用する循環型社会の構築を目指す。
      それから3番目に環境マネジメントシステムのさらなる構築、定着を目指す。こういう基本方針のもとに取り組んでおります。
      今回のVOCの削減実施、管理につきましては、まず実態調査を始めております。調査内容といたしまして取扱量、それから大気への排出量。どんなところで使っているか、どんな設備を使ってどんな用途で使っているか。計画があるかということを傘下の会員、各社に問い合わせをいたしました。4月末に調査票を発送しまして、ほぼ5月末でまとまっております。
      39社会員企業ございまして、そのほかに団体会員がございます。さっき申し上げた段ボール原紙工業組合ですとか、あるいは和紙、ティッシュペーパーとかトイレットペーパー、こういったものをつくっている会社の団体です。39社の加盟会社の中の1社は実は他団体、実は日化協さんに加盟されていますので、そちらに報告するということで、対象外にしております。
      年1トン以上扱っている物質について知らせてくださいというアンケートでございまして、回答なんですが、残念ながら4社ほど落ちこぼれちゃったんですが、ほぼ満足のいく回答が得られております。
      一部の企業、大手の企業からは各社の傘下の関係会社の取り扱いの内容についても報告ございまして、トータルで37社64事業所から回答をいただいております。
      排出状況ですが、2000年度の取扱総量が約1万6,000トンです。そのうちで、大気中に出している量が7,700トン。内訳ですが、ごらんのように100トン以上排出している物質が全体の96%でございまして、トルエンを筆頭にメチルエチルケトン、酢酸エチル、IPA、メタノール、大体印刷産連さんと同じような内容になっております。それから10〜100トンの範疇では、こういった物質が取り扱われております。それから1〜10トンにつきましては、nーヘキサンとか二硫化炭素ですとか、合計9物質です。
      届出がありましたのが全体で32物質でございまして、そのうちで1トン以上排出している物質7,713トン、この数字は20物質です。つまり1トン未満、1トンに満たない排出をしている物質が12物質あったということでございます。
      内容ですが、主な物質はごらんのとおりでございまして、トルエンがやはり段トツに多くて、単純な言い方をするとこのトルエンだけやっつけてしまえば、製紙業界はかなり減るということでございます。2000年度でトルエンが約1万トン使われておりまして、排出量が6,000トンだったんですが、2004年度で8,800トンに取扱量が減少しまして、排出量は半分以下になっております。これはなぜかというと、PRTR対象物質で、対象になっているからやはり減らした方がいいということで、各社は一生懸命減らす努力をしてきているということでございまして、いつでしたか、私特別償却の話をさせていただきましたけれども、既に取り組んでいます。もうそういった会社に対して何のインセンティブもないのかということがあって、この間あんな話をさせていただいたんですが。それ以外に、結構メタノール、メチルエチルケトンといろいろありまして、この中でメタノールはふえているんですが、これは用途が違ってまして、後で出てまいりますが、パルプの漂白に使う薬品をつくる還元剤で使われています。
      参考までに申し上げますと、この2000年度の1万5,869トンのうちでPRTR対象物質の総量ですけれども、1万497トンです。それから排出量が6,124トン。2004年度ですが、取扱量1万6,170トンのうち、PRTR対象物質が9,028トン。それから排出量が2,577トンです。3分の2がPRTR対象物質ということでございます。
      それから用途ですが、先ほど印刷産連さんとほとんど一緒だと申し上げましたけれども、トルエンにつきましてはオフセットマスターですとか、グラビア印刷、それから板紙の接着用の糊剤、剥離紙・磁気カード。それからメタノールも大体同じような話なんですが、ここで出てまいりますように、メタノールにつきましてはパルプ漂白用の二酸化塩素の還元剤として使われております。塩素酸ソーダをCLO2というガスに還元するために使っておりまして、これは大気中に出る心配は全くありません。反応でみんなCO2に分解しております。ただ、受け入れタンク、多分10立米から30立米ぐらいのタンクが各工場に設置されているんですけれども、それの受け払いのときにガスが出るかもしれませんが、基本的にはほとんど分解するという物質です。
      あとメチルエチルケトン、それからイソプロピルアルコール、酢酸エチル、大体印刷で使われている物質です。2000年、それから2004年、それから今後の計画をどういうふうに各社考えているかというものを単純に合算したのがこのグラフでございまして、7,700トン強の2000年度排出だったものが、先ほど申し上げましたように3,600トン弱まで減っておりまして、さらに推定ですが、2008年には3,000トン未満になるだろうと。それから2010年には1,700トン以下になるということで、製紙業界で使っているVOCの排出については8割近い削減が可能であろうかと推定しています。これは各社の積み上げですので、まだ計画としては決定しておりません。アンケートの結果を合算したのがこの数字になっております。 
      ちなみに、地域別に調べて表にしたのがこれでございまして、関東地区で4分の1です。それから関西地区でもほんのわずか、中部たるや本当数トンの話でございまして、いわゆるオキシダントで心配をかけている可能性があるのは関東地区ぐらいのものかなというふうに考えています。一応各社の積み上げからはこういう数字が出ております。
      それから、自主行動計画の考え方ですが、対象企業といたしまして、当然会員会社、会員企業すべて及びその関連企業、なぜあえて関連企業を入れているかといいますと、製紙会社の連合会の会員企業といいますのは、いわゆる原紙、印刷する前の中間素材をつくっている業界団体ですので、ほとんどVOCの対象物質を直接会員企業本体が使っている例というのはわずかでしかありません。つまり傘下の関係会社が加工品をつくっていて、あるいは印刷をしてVOCを使っているという状態です。最近は親会社が影響力を発揮できるグループ全体の経営をやっているわけでございますので、そういった影響力を行使して、関連企業についてもできる範囲で把握しましょう、と。ただし、そういう業界の関連企業の中でも、印刷工業会ですとか他の産業団体に加盟されている会社もありますので、そちらに届けてもらっていいということで、我々の自主行動に参加する意思のある企業についてだけ集計したということでございます。
      対象物質ですが、100トン以上排出している5物質、トルエン、メチルエチルケトン、イソプロピルアルコール、メタノール、酢酸エチルに加えて、個別企業が独自に削減を計画している物質がございますので、それを合算して自主行動計画をつくろうか、と。これは1案です。これから検討します。
      それから実績の把握ですが、毎年1回PRTRの集計のタイミングに合わせましてやっていこうかなという考え方でございます。排出抑制対策ですが、共通すると思うんですけれども、この中で一言申し上げたいのは、この混合溶剤廃液の回収/精製/再使用という話なんですけれども。1カ月くらい前、ある新聞に載っていたんですが、VOCを回収して精製して再利用するような仕組みを企業として、ベンチャーでやっていきたいという、そんな記事を見かけました。つまり単独、1工場でやろうとすると、かなり設備投資が要るんですね。100社、200社、そういった会社からVOCをコンデンスしたやつを集めて蒸留してあげましょうという会社が出てくるとおもしろいんじゃないかなと。要は、単に燃やしてしまう対策じゃなくて、やはり資源の有効利用という視点です。特に関東ですとか関西、中部、こういったVOCが問題になりかねない、現になっている地区にそういう企業を幾つかつくっていただいて、あるいはつくるような働きかけを行政の方でしていただいて、そこに持っていくような仕掛けをつくっていただくとありがたいなと。そうすると、VOCを使っているサイトでは、単にコンデンサーをつけてタンクを据えればいいという話になってきますから、かなり安上がりじゃないかと思うんですね。この辺をぜひご検討いただきたいと思います。
      それから情報公開ですけれども、対策技術情報の共有化、会員相互でもちろんやってまいりますし、日本製紙連合会のホームページがございますので、そこに毎年のチェックの結果を公開していきたいと思っております。また、製紙連合会加盟企業は環境報告書の発行率が結構高うございまして、恐らく8割方の企業が報告書を発行していまして、かなりオープンになっているかと思いますので、それに期待しているところでございます。
      今後のスケジュールですが、さっき申し上げましたように、5月末までに一応実態調査が終わりました。一部数字の間違いその他ございましたので、それを今修正をしているところでございます。来月いっぱいで、私どもの業界団体の中に環境保全委員会というのがございまして、その下部組織に大気対策小委員会というのがございます。そこで行動計画を立案いたしまして、月末の環境保全委員会で一応審議をしてもらいまして、実は翌月の理事会ですぐ決定していこうと思ったのですが、実は夏休みで8月ございませんので、9月の理事会で決定するという運びで考えております。ほぼ7月28日の段階でまとまれば、理事会というのはよほどのことがない限り変更されることはないと思いますが、というような流れで、製紙連合会のVOC対策を考えております。
      以上です。

    【坂本委員長】 どうもありがとうございました。それではご質問、ご意見お願いします。

    【池澤委員】 地域別のVOC排出状況というのが8ページの表にありますけれども、関東、関西、事業所、会社数ですか、数が例えば関東は少ないにもかかわらずこれだけVOCの排出量が違うというのは違うというのは、これは規模の違いですか。

    【二瓶委員】 規模といいますか、関東地区に例えば剥離紙原紙をこさえている企業、結構集中しているということがございまして、そこが大々的にVOCを使っていた。一生懸命取り組んで、もう既に削減が終わっているという話を聞いていまして、その企業については8割方減らしちゃったんじゃないかと。そういった企業が幾つかございます。

    【坂本委員長】 どうぞ、そのほかご質問等ございますでしょうか。

    【寺田委員】 9ページの排出抑制自主行動計画の考え方のところで、企業としてやっているのは、VOCを出しているのは、私の聞き間違いかもしれないんですが、印刷関係が多いというようなお話だったと思います。
      その前のVOC排出量の推移を見ると、8年、10年、各企業の削減目標値というか、報告を集計されたものだと思うんですけれども、そうすると製紙業界における印刷のVOCの削減割合というのは極めて高いのかな、と。そうすると、先ほどの印刷産業連合会がなかなか、8割近くも削減できるというような状況ではなかったので、どういう方法でここまで削減されるのかな、と。参考までに教えていただければというふうに思います。

    【二瓶委員】 説明が不足しておりまして申しわけなかったのですが、先ほど関東地区の剥離紙とか粘着紙とか、こういったものをつくっている工場の話をしましたけれども、こういうところは実はトルエンの消費が最も多くなっておりまして、いわゆる印刷の比率というのはそれほど高くございません。かえって、印刷の方は酢酸エチルですとか、イソプロピルアルコールですとか、こういった物質、トルエンももちろん使ってますけれども、トルエンを使っている会社については、恐らく分解装置といいますか、それをつける方向で今動いているはずなんですが、主としてこれは印刷よりは加工紙、さっき申し上げた粘着紙とか、こういったものを使っている業界の成果といいますか、そうお考えいただきたいと思います。

    【坂本委員長】 よろしいでしょうか。そのほかございますでしょうか。それではどうもありがとうございました。次に移らさせていただきたいと思います。
      最後でございますけれども、建材産業協会から藤田委員、お願いいたします。

    【藤田委員】 日本建材・住宅設備産業協会の藤田でございます。建材業界の取組の姿勢についてご報告申し上げたいと思います。私が委員として出ております建産協の中身をご理解いただいて、建材業界の実態の一部をご理解いただければと思います。
      建産協は昭和24年に設立されておりますが、特に今年の4月からいわゆる板物の建材だけではなくって、設備ですね、キッチンだとかドアだとかそういう設備系の会社も傘下に入れて、いわゆる建材・住宅設備全般を一応カバーできる組織に変わったということで、加盟企業数も150団体に及んでおります。それで協会の目的は、協会のホームページからピックアップしておりますけれども、そういう産業界全体に対して発展のために活動しようということで、事業としてはここにありますような5つの事業を進めているところでございます。
      建産協の会員から見て、建材業界はどうあるかということで書いています。扱っている材料が非常に多岐にわたっている。木質・有機系、無機系、金属系、あらゆるものが、いわゆる建材として使われているものが、すべて材料として使っているということであります。その建材・住宅設備をつくっている製造企業というのは、非常に大手から中小まで幅広く、ある意味で裾野が広い業界でございます。この協会は、個々の企業だけではなくて、先ほど言いましたように、1例挙げてますけれども、板硝子協会だとかALC協会だとか、窯業外装材協会、繊維板工業会等々たくさんいろいろな工業会が参画しているということでございます。
      建材製造におけるVOCの使用場面ということで、端的に表現するならば、今回の法律にあります施設類型から見ると、接着と塗装にほとんどかかわっているということで、建材の場合にいろいろな材料を組み合わせる、複合化するための接着。あるいはでき上がった製品の外観保護あるいは美装のための塗装、これが主なVOCを使用している場面でございまして、いわゆる接着剤と塗料に起因するところが圧倒的に多いということでございます。
      これは平成13年度のPRTRのデータから抜粋して、特に全体の中でこの分類からいくと、木材・木製品製造及び窯業・土石製品製造業者におけるVOC排出量ということで比率を出しますと、全体の約5%ということで、おおむねこの程度の数字じゃないかなと推計できるわけでございます。
      続きまして、我々建材業界は、ご存知のようにシックハウスに絡むいろいろな問題を、社会的問題として取り上げました。その関係で、特に一昨年の7月に建築基準法の改正がございまして、特にホルムアルデヒドの発散が注目されたということがございまして、これに絡めてホルムアルデヒドだけではなくて、トルエン、キシレン等のVOCの削減に取り組んできたという経緯がございます。ちなみに、これは厚生労働省が平成9年から14年までにシックハウス対策というか、いわゆる室内の化学物質の濃度の指針値というものを定めて公表しております。ここにありますように13物質が、これが我々の業界にとっては非常に影響の大きな指針でございまして、特に上位にあります、法規制に絡むホルムアルデヒドだとかクロルピリホスというものが法律で規制されたということもございまして、一昨年以前からこういうことに、こういう物質を重点的に削減あるいは使用を控えるということに取り組んでまいりました。 
      その結果として、このVOC抑制対策を検討している我々の、建産協の中の部会に参画している企業さんのデータを中心にまとめたものでございますけれども、大体2001年度に比較して昨年度は約35%から40%削減できている。このグラフで2003年度が若干ふえているのは、実は法改正に伴いまして、新商品の投入ということがございました。ですから、2002年は法改正直前でしたので、生産を手控える。2003年には、新しい低VOC化、低ホルムアルデヒド化をした製品の生産につぎ込んだということで、そういう意味で若干数字が逆転しておりますけれども、そんな背景があって、いずれにしても削減が進んでいるということでございます。
      部会に参画している企業さんにいただいたデータを集計しますと、端的に言ってこの5物質、トルエン、ホルムアルデヒド、フェノール、キシレン、スチレン、この物質が圧倒的に多く使われているということであります。トルエンとキシレンは溶剤系、ホルムアルデヒド、フェノールは接着材系、スチレンというのは成型品だとか、例えばFRPなんかにも使われておりますが、こういう物質が圧倒的に、5つの物質全体を占めるということが浮かび上がってまいりました。それを16年度まで引き延ばして考えますと、総量が3,000トン強から2,000トンまで減っておりますし、若干トルエン、キシレンの減量が大きくて、重量的にはホルムに次いでフェノール、接着系が上に上がっておりますが、全体として減っている。それを13年度と16年度の対比で比較してみますと、ごらんのようにトルエンが圧倒的に減っておりますし、キシレンも減っている。すべての物質において大きく減じているということが見てとれると思います。
      これは昨年の秋の塗装小委員会でも事例として発表させていただきましたけれども、傘下におります日本窯業外装材協会の例として、この削減の模様をグラフ化したものでございます。窯業外装材といたしましては、特に塗装の部分が重点でありまして、通常溶剤系の塗料を使って塗装するのが今までの事例でございましたが、どんどん水性化に持っていって減らしてきている。一部耐候性の問題がありまして、溶剤系を水性にかえ切れないというところがございまして、若干まだ残っておりますが、この窯業外装材協会としては2008年度にゼロに持っていこうということで、自主的取組に既に入っているというところでございます。
      建産協としてこれをどう進めるかということを、1月になってから議論を進めておりまして、一応の案としてここにまとめております。取組主体としては建産協、あるいは傘下にあります工業会でまとめていこう、と。建産協が主になって1つのガイドラインを定めた上で、それぞれ参画いただいている工業会にそのガイドラインを示して、削減の実施あるいは集計をお願いしたいな、と。先ほどのグラフにありましたように、主要5物質が圧倒的に多いということでございますので、削減の対象としてはこの5物質を中心に考えればいいだろう。しかし、それぞれの工業会に応じてまた違う物質が、5物質以外に効果のある物質があるかもわかりません。これは今後の実態調査の結果を踏まえて、それも加えていこうということであります。暫定の目標として、今つかめているデータとしては2001年度のデータしかありません。2000年のデータがございませんので、2001年度の実績に対して30%減を目指したらどうかということで、議論を進めているところであります。
      推進の手順としては、2000年度を含めて実態調査した上で、先ほど言いましたガイドラインを策定して各工業会でそれを実施に移していただくというようなことを考えております。先ほど言いましたように、我々の使っているのは圧倒的に接着剤、塗料が中心でございますので、削減の方法としては主に水溶性の塗料等に転換するのが中心になろうかと思いますが、場合によっては大型の施設を用いるようなところであれば、除去設備を設けるということも当然選択の視野に入ってくるということでございます。
      検証のあり方としては、一応今言いましたように、工業会それぞれいろいろ特徴がございます。繊維板工業会とサッシ工業会では実態が違いますし、ガラス製品工業会とほかの工業会とも実態が違いますので、それぞれの工業会単位で削減データを集計いただいて、それで、例えば業種別とか企業別だとか地域別にそのデータを集約して、建産協で情報の一元化をできればやっていきたいと、こんなふうに考えております。
      情報の公開としては、それぞれの工業会あるいは建産協のホームページ上、あるいは会報や何かで年1回公表していく。あるいは個々の企業で関心のある、当然取り組んでいただく企業についてはそれぞれの企業の環境報告書に載せることもやぶさかではない。あるいは、もっとほかに、他の公益団体で同じようなことに取り組んでいただけるのであれば、そこに情報提供することもやぶさかでないと、そんなふうに考えております。まだまだ素案を練っている段階ではございますけれども、今後の取組としてこんなことを考えております。
      とりあえず実態調査を7月末ぐらいまでに終えたい。その実態調査を踏まえて、目標値の設定を含めてガイドラインを策定して、この9月末ぐらいにガイドラインを策定して、傘下の人々に示していきたい。今年度はそのガイドラインにのっとって、うまく削減ができるかどうか1回試してみていただこう、と。実際には、今年度の試行過程を踏まえた上で、来年度検証のまとめをしながら、本格的な稼働は実質来年度からになろうかとは思いますけれども、こんなステップで取り組んでいきたいというふうに考えております。とりあえず以上でございます。

    【坂本委員長】 どうもありがとうございました。それではただいまのご説明につきまして、ご質問等ございましたらお願いいたします。はい、どうぞ岩崎委員。

    【岩崎委員】 建築関係で一番我々が頭を痛めるのは、家を建てたときに、屋外でガン吹きつけで塗装する場合にいろいろな問題出てくると思うんですけれども、また使用量も非常に多いと思うんですけれども、外壁のガンつけ塗装みたいなのを屋外でやるわけですから、やはり塗料を低VOCに変えていく以外にないのでしょうか。

    【藤田委員】 多分そうだと思いますね。といいますのは、焼きつけ乾燥なんて当然できませんので、乾燥性のいい、なおかつ耐候性のいい塗料ということになってくると、種類が限定されてくると思います。先ほどの発表じゃないですけれども、それこそ塗料工業会の方に頑張っていただいて、乾燥性がよくて、耐候性、防蝕性がいいような塗料を早く開発する。おっしゃったように、我々の経験からいくとシックハウス対策でトルエンだとかキシレンを除去した塗料を開発してくれ、あるいは接着剤を開発してくれとお願いしますと、数年でやってくれました。圧力をかければやってくれるんですよね。失礼ですけれども、だから僕は時間はかかってもできると思うんですよ。だから、そういう信念を持って働きかければ、何年先という時間は限定できないまでも、可能性はあると思います。

    【坂本委員長】 どうぞ、そのほかご質問、ご意見ございますでしょうか。寺田委員、お願いします。

    【寺田委員】 建築業界におけるVOCの排出実態のところで、建材業界1.4万トン(5%)と書いてありますけれども、その次のページのところで13年度PRTR対象VOCの年間使用量が3,230トンというふうになってますけれども、この最初の円グラフと次の関係……。

    【藤田委員】 データベースのもとが違います。これは1枚目の5%の数字はいわゆるPRTR法で報告された、経済産業省でまとめられた基本的なデータで推計しております。次のグラフは、とりあえず我々、今、建産協の中でVOC部会というものを立ち上げて、そこで検討しています。その部会に参画していただいている企業さんにいただいたデータをまとめた数字でございまして、ここにはデータベースの相関性はありません。

    【坂本委員長】 よろしいでしょうか。どうぞ、そのほかご質問等ございますでしょうか。はい、小林委員お願いします。

    【小林委員】 今の造船のときもそうですし、今の建築もそうなんですが、原料側の問題ですよね。これはどこが担当されるんですか。化学工業会の中でやられるんですか。結局、今お話の件は使う側の問題じゃなくて、原料の製造側の問題なんですよね。これが要するに今回の自主削減の中でどういうふうに対応されていくのか、どういうふうに整理をされるのかというのを、ちょっと整理しておく必要があるんじゃないかなと思うんですがね。

    【坂本委員長】 今のお話は質問というよりは、全体の中でどういう枠組みを考えるか、今お話ございましたように、それぞれ利用者側としては今のような低VOC製品を要求するというやり方。それからもう一方では、製造側としては例えば低VOC製品をつくりつつ、かつまた以前にもお話あったと思うんですが、ラベルだとか何かそういったようなものから一般消費者も含めて普及させていくような方策をとるとか、そういった議論が前あったと思いますけれども、その辺の話は今後、次のところで整理をして議論をしていったらよろしいのかなというふうに思います。重要な問題提起、ありがとうございました。
      どうぞ、そのほかご質問等ございましたらお願いいたします。よろしいでしょうか。それではどうもありがとうございました。
      きょう、それぞれプレゼンテーションを今、池澤、伊藤、大野、千本、土井、内藤、二瓶、藤田委員、それぞれお願いをいたしました。大部分のところで時間を守っていただきましたので、予定より15分前後オーバーぐらいで現在進んでございます。ありがとうございました。
      それでは今、既に小林委員からは非常に重要なご意見、今後考えていくべき問題が提起されましたけれども、そのほか全体を通しまして、もしくは先ほどのところでは質問時間を約5分ぐらいという形で切らせていただきましたので、そこで質問できなかったもの、それから今日のプレゼンテーション全体をごらんいただいて感想ということでも結構でございますので、何かございましたら挙手をお願いしたいと思います。はい、千本委員お願いします。

    【千本委員】 先ほどの私の発表のときにもちょっとお聞きしたんですが、経産省が進めているといいますか、産業構造審議会の方で進めてます、このVOCの自主取組の枠組みと、今回の中間審で議論しておりますこの枠組みとどう整合性をとられていくのか、その辺をお聞きしたいんですが。

    【坂本委員長】 これについては、少し行政の方からお願いいたします。

    【関大気環境課長】 この場で、この委員会でご議論いただいております前提は、昨年の2月3日の中環審の意見具申です。法案作成のもととなった意見具申の趣旨に沿って議論しておりまして、規制の部分については議論を終了いただき、政省令等つくるものはつくりました。自主的取組につきましては、4月の自主的取組の議論の第1回のときに論点のメモということで、きょうも参考でついておりますけれども、あのときに事務局の方で説明させていただきましたように、そもそもに立ち返りまして、昨年2月3日の意見具申のときに、自主的取組と規制とのベストミックスでやろうという合意の前提に立ち返って、自主的取組というのは、いわゆる行政指導主導的なやり方ではなくて、名前のとおり事業者の自主性を最大限に尊重するというべきであるというのが、2月3日、昨年の意見具申の趣旨でございました。
      私どもとしましては、業界の専門家の方がたくさんこの委員会に入ってきていただいておりますので、仮に、最終的にその自主的取組で行政が何もしない方がいいという結論、それが自主的取組を最もやりやすくするし、効果も出るという結論であれば、役所の方からぜひお願いしますという行政指導は考えておりません。それが2月3日にいただいた意見具申の趣旨だろうと思っています。
      ただ、逆にこの議論を通じまして、経産省の産構審でもご議論いただいているということは知っておりますけれども、自主的取組をされる方はあくまでも事業者の方でございますので、この委員会にも主要なVOCに関する業分野の代表の方に出ていただいておりますので、そういう委員の方を中心として、中環審はいずれにしてもVOC全体のご議論をいただいて、3割削減、法規制も含めてこの場でいずれ評価していただくような全体の評価が、最終的にはここでやるしかございませんので、そういうことも念頭に置いて、何か自主的取組についても、はっきりしたものをつくった方が進みやすいという結論になれば、私どもそういうふうな手当をさせていただきたいと思っております。
      具体的な実務では、いずれにしてもインベントリはつくらざるを得ませんので、例えばデータを、PRTRデータで足りない部分については、業界の方にお願いして集めたり、調査をしたり等々で、対策の進展ぐあいをインベントリに反映させることが重要でありますので、そういう実務的なところで重複してむだが生じるということがないように、関係省庁との連携は深めてまいりたいと思っております。今回の自主的取組は、名実ともに事業者が主体の自主的取組で、役所の方がこんなガイドラインををまとめていただきたいというものではありません。勿論、業界団体に加盟していない方にもわかるような形にした方がいいというふうな結論であれば、そういうふうにさせていただきたいと思っておりますけれども、先に結論ありきというようなことは全く考えておりません。

    【坂本委員長】 よろしいでしょうか。はい、土井委員お願いします。

    【土井委員】 今のお話の上に、この論点整理においても、今、今日プレゼンを多くの方なさって、私もさせていただいたんですけれども、そこでの各自主的な取組の中身という部分の推進という大きな流れ、これはまさに自主的取組というお話です、というお話をいただいたんですけれども。
      一方で、行政側という表現で言う環境省として、事務局といいますか、環境省としての推進が論点整理にも出ているわけですね。今ご指摘のようなインベントリの議論、これは環境省としてグリップしますよというように受け取っていいんでしょうか。まあ、いいんだろうと思うんですけれども。その辺のタイムスケジュールをどのようにお考えなのか。
      それからもう一つは、出ていましたグリーン調達じゃないですけれども、塗装関係でかなりテーマに上がってますけれども、そういう国民への、環境ラベルとか国のグリーン調達等という、具体的な推進のプログラムはお持ちなのか。もしくは、今発表できないんで検討して、いつごろをターゲットにして取組を進めるのかとか、あわせては例えばここの場を本年度とおっしゃった、局長のご指摘のような本年の取組の概要というんでしょうか、というフレームワークみたいなものを教えていただければと思うんですが。

    【関大気環境課長】 この場の自主的取組議論は、委員長から前回のときにお示ししていただきましたように、規制の部分が来年の4月1日から適用されるということもございますので、今年度内に自主的取組についてご議論を終結させていただきたいということで進んでおります。その中に、前回の専門委員会の論点でここについておりますように、大きく4つございまして、インベントリもその4つのうちの1つでありますし、グリーン調達等の促進方策も1つでございます。
      今、できることについては私どもも粛々とやっていきたいということで準備はしておりますけれども、予算措置等も含めまして、自主的取組をいかにうまく進めるかということでありますので、先に結論ありきではなくて、この場でご議論いただいた結論に沿って可能なもの、役所がやるべきものについてはどんどん取り決めていきたいと、こういうことでございます。 

    【坂本委員長】 よろしいでしょうか。そのほか、全体に関連してご意見、ご質問等ございましたら、お願いいたします。はい、中杉委員お願いします。

    【中杉委員】 私、前回欠席をしているんで十分把握し切れていないところがありますので、とんちんかんなことを申し上げるかもしれませんけれど。基本的には、規制も含めて、自主的管理も含めて、30%削減をする。これが達成できるかどうかというのは、まさにインベントリという言い方をしているんだろうというふうに理解をするんですが。
      それをつくるときに、どういうふうにするかというところがかなり縛りが出てくるのかなと。これをどうやるかというのは、行政の方で型式を決めて報告をしていただくのか、あるいは事業者の方に今日お話を聞いていると、それぞれ独自の集計のされ方をする。それを積み上げればいいのかという、このやり方自体をどう考えるかという話が1つ重要なポイントだと思いますけれども。
      あとの部分は、実際には規制は当然飲み込んでいただいて、それぞれの業界がどれだけ、30%近い、あるいは30%を上回っていただいているところもありますので、できるだけ削減をしていただく。それはかなり自由におやりいただくんではないだろうか。ここで余り細かく規定して、あれをやりなさい、これをやりなさいと、それが何かガイドラインをつくった方がいいということであれば、当然つくるでしょうけれども、そうでなければそれぞれ努力して、いろいろ事情がおありでしょうから、それぞれ努力していただくような話で、結果がどうであるかというところをどう把握するかというところが、一番重要なポイントであるのではないかと、私は認識をしております。 
      ただ、そうは言いながら、結果をどう把握するかというのは、これ結構難しい問題です。それと、先ほどからちょっと議論があって、じゃあ行政として何をやるか、何を促進するか。それはもうここで業界団体の方からそれぞれ出していただいて、出していただいた中でまたそれを議論して、これは環境省としてやるべきだ。環境省としてというよりは、国としてやるべきだというようなことをまとめて提言をしていけばいいのではないかと。それをそのまま「はい」と言って、国ができるかどうかというのはまた別の話ですから、それは環境省がやるのか、経産省が担当してやるのか、それぞれ行政の役割、持ち分ありますから、それは連携をしてやっていただくという流れではないかなというふうに、私は解釈をしたんですが、間違いないでしょうか。

    【坂本委員長】 今おっしゃられたところで、よろしいかと思います。特に今のお話の中にもございましたけれども、特にインベントリの把握というのが、それぞれ業界として自主的取組がどういうふうに達成できたかというのを、自ら評価する場合にもそれが必要であるし、国としての目標が達成されたかどうかという場合にも、その部分が非常に必要になってくる。
      その場合に、最終的な目標は少なくとも30%を削減ということが、どういうふうにして達成されるかは別として、そこが一番の目標になっているということでは、今、中杉委員がおっしゃられたところがここでの議論の、今までの推移からすればそういう方向でよろしいかと私は思います。

    【中杉委員】 その絡みで、ここに参加していただいている業界のメンバーで、実際にどの程度抑えられているんだろうかというところが、これは環境省でどう把握しておられるんだろうか。
      例えば屋外の部分でも一部、最後にお話しいただいたところは、住宅のところを屋外という話でカバーしていただいていますが、例えば道路の構造物とか、そういうところの塗装の話が当然あるだろうと思いますし、それからこれは小さいのかもしれない、これも道路ですけれども、ペイントしていくようなところの業界の話を伺う必要がないんだろうか。ここですべてカバーして、できているんだろうかというのがちょっと気になるので、そういうところの業界の取組のお話を一度伺うということは必要ないんだろうか。これは事務局の方にちょっとお伺いしたいんですけれども。

    【小林環境管理局長】 今のお話は、ほかのところでもそれぞれ業界、業態の種類によって、業界団体で抑えている部分がどれだけあるか、全体としてどれだけ把握しているかという枠の中にも入ってくると思うんですけれども。特に屋外で作業をするようなところについては、比較的きょうのご説明をいただいた中では少ない部分になるので、どの程度行政として今抑えているかどうかというご質問かと思います。

    【関大気環境課長】 なかなか難しい点なんですけれども、小委員会を6つつくって昨年の夏からご議論いただいた中で、規制基準をつくるためにそれぞれのご参加いただいた業界団体の委員の方50名いらっしゃいまして、重複される方もいらっしゃったんで、資料を提出いただいて、そのときの排出量の合計というのが40数万トンであったと私記憶しております。年次も違いますので、12年度が150万トン、固定発生源で。小委員会で提出いただいたのはもっと新しいデータですから、簡単に比べるわけにはいかないとは思いますけれども、それでもその程度であったと。半分は把握できていないと。
      ご出席いただいた業界団体は、本日いらっしゃっている業界団体と基本的に同じ、プラスアルファございますけれども、そういうもので、いろいろな理由はあるんでしょうけれども、もっとあらゆるところでVOC使われておりますので、大きな、主要な方のみにご参加いただいているという点もございますし、業界団体の中でも業界に属していないような会社等がたくさんあるというのはプレゼンテーションでございましたので、恐らくそういったいろいろな理由からだと思います。それでも、その半分近くがある程度把握できるのであれば、そういうものをもとに、全国のインベントリというのはいずれにしましても根っこは工業統計、輸入統計、生産統計などのベースの統計で押さえて、そこからいろいろな対策によって、破壊等で減るだろうというものを見積もっていくしか、前回も議論しましたけれども、ございませんので。
      そういうのをどうするのが最もむだがなくて、効率的で、しかもそれなりに信頼性があるかということであろうと思います。その辺も次回以降で、物差しのつくり方について皆様方のご意見をいただきながら、ルールを決めて作業をやっていって、最終的な2010年の排出量というのはきっちり比べなきゃいかんと。2000年の同じ物差しで、2000年の150万トンを修正する必要があるなら修正して、同じ物差しで見て3割達成したかどうかということを評価するのは、大変重要なことだというふうに認識しております。

    【坂本委員長】 ありがとうございました。よろしいでしょうか。どうぞ、土井委員お願いします。      

    【土井委員】 今のお話は重要だとおっしゃったのは、私もそう思っていまして、基本的には算出の方法という議論に最後は尽きると思うんですね。数字が大きいとか小さいとかというのは結果の議論で、その精度を上げるという話になるかと思うんですね。それと同時に、少なくともこういう形で1年半にわたっていますが、1年にわたってご参加いただいた業界団体さんではなくて、例えばクリーニングというのは抜けているわけですよね。
      実際にこの場では、ここでピックアップできなかった部分、アウトサイドの議論はちょっと難しいと思うんですけれども、すぐ取りかかれるようなところ、結果的には平成14年度のいわゆる排出インベントリの精度を上げる、実務的な作業というのは一方で進めていただきたいな、と。つまり算出方法を中心にした精度を上げて、そこに数字を入れていくのは各業界団体それぞれグリップしている中身は、当然取組との関係で差は出ますけれども。その数字をそこへ当てはめるというわけじゃないと思いますので、全体としての算出方法のそれぞれの分野別に、算出方法の精度を上げる取組というのは実務的にある程度提示をしていただくというのでしょうか、作業として進めていただきたいなという希望を申し上げます。

    【坂本委員長】 これは多分一番最初の中間審の答申の中でも、まさにインベントリの精度を上げていくということは絶えずやっていかなければいけないという形で指摘されていると思うんですが。特に今のような業界でここに入っていないところのものについては、やはり行政側の方としてもそういう方法を考えていって、精度アップを図ることを並行的に進めていく必要があって、それが多分指摘されていて、かつ、今日皆さんのところにお出しいたしました論点整理のところでも、3番目のところに挙げてあるということになろうかと思います。そういう意味で今の点は、かなりの部分がいろいろなところではエミッションインベントリがちゃんとしているか、そしてそのベースが共通なのか。そういったところが最終的な評価にもつながるという意味で、非常に重要なところだと思います。
      どうぞ、中杉委員。

    【中杉委員】 すみません、私が申し上げたのは、インベントリは行政としてははっきり合わさなきゃいけないと、それは重要なんですけれども。逆に言うと、数字が単に合えばいいという話では決してないので、ここに参加していただいている業界団体の方というのは、もう修補に努力していただいているわけですね。ここに参加しておられないところが、それでは本当に自主管理というところに、何か取組をしていただいているのかどうかということの方が問題なわけですよね。それを取組をしていただくということを、どういうふうにしたらいいんだろうかということを考えなきゃいけないんじゃないかと。
      例えば今、土井さんがクリーニング業界挙げられた。そこは、ここで何かをつくるとそこの業界がちゃんと動くんですかという話になるわけですよ。そういうところについて、どういうふうに考えていくのかというのは、やっぱり議論をしなければいけないので、できれば今日と同じようなまとまった場があれば、そこの方に来ていただく、業界の方に来ていただいてお話を伺う。これだけでも物すごく啓蒙といいますか、実際に取り組んでいただくことになるのではないかと思うのですけれども。もし可能であれば、そういうことも少し考えていただければと思いますが。

    【坂本委員長】 今お話ございましたように、ここに入っていない企業の取組での問題、それについてはむしろそういう業界へこちらから投げかけて依頼をした場合に、おいでいただけるかどうかわからない点はあろうかと思いますが、そういった機会がつくれれば、次の委員会のようなところで情報を我々が共有した形で話を進めていけるようにしたいと思います。これにつきましては、こちらの方から投げかけた場合に、幾つか考えられるようなところであるかどうかというところが、最終的な、実行できるかどうかのところについては問題があるかとは思いますけれど。そういう考え方で、今の中杉委員のご意見は考えさせていただきたいというふうに思います。

    【伊藤委員】 中杉先生の話の続きになってしまうんですけれども、今クリーニングとおっしゃいましたけれども、じゃあ、具体的にどういう業界がここから落ちこぼれていると言っちゃいけないですけれども、ちょっと考えられるところを教えていただきたいんですけれども。私、ちょっとよくわからないので。

    【坂本委員長】 これはむしろ、今それぞれおいでいただいている業界の皆さんから、土井委員からですか、クリーニングとかそういう形でご指摘いただいたかと思うのですが。それから後は建築絡みであれば、先ほどの外部の塗装の問題だとか、それぞれに少し近いようなところで、話題の中に入っていなかった分、例えばこんなものがあるよという形でおっしゃっていただいて、そしてそれを事務局の方でまとめて、こういう場でお話しいただけるような情報があるかどうか。かつ、お話しいただけるかということで投げかけるのがよろしいかなと思うんですが、いかがでしょうか。ちょっと今、私自身も具体的にどこがどうあるというのはすぐ、パッと申し上げることはできないので。むしろ皆さんの方にお願いしたいということです。二瓶委員、お願いします。

    【二瓶委員】 あくまでも、これは思いつきみたいな話なんですけれども、例えば製品でVOC成分を使っているものって結構あると思うんですね。端的には塗料がそうだったんですけれども、よく使われているのは防水スプレーですとか、それから化粧品のいろいろなスプレーですとか、結構あれは、いわゆるVOCですよね。LPGですとか、そういったものを使われている、ブタンですとか使われているはずなんですね。恐らく相当量のVOCを使っていると思うんですが、統計があるのかないのか、そういった調査も必要ではないかなと思います。

    【坂本委員長】 先ほどお話があったと思いますけれども、原材料というか、水性塗料の方もむしろ使う業界の方から要求すれば、実行される可能性もあるというようなお話もございましたけれども、いわば材料として提供され、それが直接我々の使う商品としてわたっているような部分については、むしろ物をつくる方の側でないとなかなかわからない部分があるのかなというような気がいたします。はい、どうぞ。浦野委員お願いします。

    【浦野委員】 話が多少混乱しているようなのですけれども、VOCの大気へのトータルの排出量のインベントリと、それから今、固定発生源としての排出量の中のインベントリ。その中できょう来られている、あるいはこれに若干たした、業界団体にかかわるような施設で排出されている量。それから、その業としては入っていても、協会に入っていないアウトサイダーがいる部分について、どう推計するかという話は分けて議論が必要です。
      団体がいろいろあるわけで、ごちゃごちゃにすると非常に混乱するので、その辺ぜひ事務局で整理していただいて、ここの部分は環境省なり、これはPRTRのいわゆるすそ切り以下みたいなものもありますし、非対象業種の推計もある。それとも似たような話ですけれども、国が推計すべきものは推計する。それから業界団体に加盟している企業については業界からデータを出していただくのは当然ですし、いわゆる同じ業だけれども、加盟していない、アウトサイダーという言い方がいいかどうかわかりませんが、そういう方の排出量については、当然正確にはわからないわけですけれども、業界の方はおよその推計はわかっておられる部分もあるし、断片的な情報がある。それをうまく出していただいて、拡大推計するというふうな形にしかいかないとと思うんですけれども、全体を整理して出す。
      それから今のように、VOC全体からすると末端商品として出ていくもの、これは固定発生源とは見ないわけだけれども。例えば屋外での建家の塗装とか、そういうたぐいのもの。少し整理して、どこまでは国がやって、どこまでは業界にやっていただくかを整理して、それぞれが変化して、何年後にどうなると。あるいはどういう目標でいけるというのを、少し全体を整理したものを出していただいて、議論をしていくというのが重要なんじゃないか、と。そうしないと、こっちの議論していたと思ったら、別の議論が入ってくるというとわかりにくいので、その辺ぜひ一度整理をしていただきたい。ここまでは割とわかっている、あるいはこれは業界にお願いできるなど、少し仕分けをした方がいいんじゃないかと思います。

    【坂本委員長】 ありがとうございました。全体としてのVOCの捕捉率、それからもう一つは業界として団体に加盟していないところ、それから最終的には今、この枠組みの中でやろうとしているVOCとそうでないところといったような形で、少し整理をしたもので全体の議論の進め方はさせていただきたいと思います。
      そのほか、ご意見等ございますでしょうか。もしよろしければ、まだご意見多少あろうかと思いますけれども、今日それぞれの団体の皆さんにそれぞれの自主的な取組、もしくは現状でどういったことをやってきたかということをご報告をいただきました。今後は、全体的な方向性について議論をさせていただきたいと思いますけれども、先ほどお話ございましたように幾つか、全体のVOCを把握する上で、そしてこの枠組みの中で抜けているものがあり得るかどうかも考えた上で、そういったところへ投げかけてプレゼンをしてもらえそうなところがあれば、委員会の中でやらせていただきます。
      そういったものを含めて、前回のフリーディスカッション、それから今日のプレゼン、場合によってはもう一回プレゼンの場を設けるかもしれませんが、そういったものを含めた上で、基本といたしましては、皆さんのお手元にある程度中間審で自主的な取組を推進をする場合にどういったところ、今日小林委員からお話がございましたところ、1の中の(5)として書いてございますけれども、それぞれおっしゃられたところはこの論点整理の中には大部分は入っておるかと思いますので、こういったものを含めて議論をさせていただきたいというふうに思います。
      そういう意味で、今日いただいたご議論を含めて、もう一回プレゼンをしていただく機会をつくるかどうかは、今の段階では結論、やるということは申し上げられませんけれども、そういった情報を集めてできた場合には、そういったプレゼンの機会を設けて、そしてその後に全体のまとめをしていただくような形での進め方にさせていただきたいと思います。その場合には、事務局の方できょうの発表等含めた形である程度のたたき台となるような資料をつくって、そしてそれをもとに議論をさせていただきたいというふうに思います。
      そういう意味で、この後今日ご説明をいただいた中に欠けていて、VOCという形で考えた場合にどういう業界が抜けているか、そういうところを含めて委員の皆様にお聞きし、それからまた資料をまとめる段階でもご意見を伺うかもしれませんが、そういったときにはよろしくご協力のほどお願いをしたいと思います。
      次回の委員会は全体のまとめの議論にすぐなるか、もしくはプレゼンを少し挟んでなるかという点については、これからの状況で判断をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
      それでは長丁場でやらせていただきましたけれども、きょうの議論はこの程度にとどめまして、次回に送りたいと思います。事務局の方から、何か連絡事項ございますでしょうか。

    【長坂大気環境課補佐】 本日は長時間にわたりまして、産業界の委員の方におかれましては、プレゼンテーションをどうもありがとうございました。それから長い時間ご審議をいただきまして、どうもありがとうございました。
      本日の議事録ですが、各委員にご確認をいただいた後に公開ということでさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
      なお、次回ですけれども、今、委員長からどのような形になるか、まだわからないということでございましたが、めどとしては9月ごろに開催したいと思っておりますので、これについては後日、日程調整をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
      事務局からは以上でございます。

    【坂本委員長】 それでは、本日の議題につきましては、すべてこれで議論が終了いたしました。ご協力、どうもありがとうございました。