■議事録一覧■

中央環境審議会大気環境部会
揮発性有機化合物排出抑制専門委員会第3回
会議録


  1. 日時   平成17年2月22日(火)19:00〜21:24
     
  2. 場所   環境省第1会議室
     
  3. 出席者
    (委員長) 坂本 和彦    
    (委 員) 伊藤 洋之  岩崎 好陽  浦野 紘平
      大野 英弘  岡崎  誠  栗田 敏史
      後藤 彌彦  小林 悦夫  千本 雅士
      寺田 正敏  土井 潤一  内藤 喜幸
      中杉 修身  二瓶  啓  早瀬 隆司
      福山 丈二  藤田 清臣  
    (環境省) 小林環境管理局長
      関大気環境課長
      熊倉大気環境課補佐
      中野大気環境課補佐
      春名大気環境課補佐
      長坂大気環境課補佐
      吉川大気環境課補佐
                    
  4. 議題
     (1) 揮発性有機化合物排出抑制専門委員会報告書(案)について
    (2) その他


  5. 配付資料
  6. 資料1 中央環境審議会大気環境部会揮発性有機化合物排出抑制専門委員名簿
    資料2 揮発性有機化合物(VOC)の排出抑制制度について(案)
    参考資料1 揮発性有機化合物(VOC)排出抑制対策検討会について

  7. 議事

    【長坂大気環境課補佐】 それでは、定刻になりましたので、ただいまから第3回揮発性有機化合物排出抑制専門委員会を開催いたします。
     委員の皆様には、お忙しい中このようなお時間にお集まりいただきまして大変どうもありがとうございます。
     最初に、お手元の配付資料のご確認をお願いいたします。資料の2ですけれども、冊子になっているのがございまして、その次に何も書いていない小委員会の報告書という冊子があると思います。この2つ合わせて資料の2でございます。また委員の席には第2回の専門委員会の議事録が配付されているかと思います。資料の不足があれば、お申しつけください。よろしいでしょうか。
     それでは、これ以降の議事進行につきましては坂本委員長にお願いいたします。

    【坂本委員長】 それでは、早速議題に入らせていただきます。大分遅い時間からの開始でございますので、皆さんのご協力をいただきまして効率よく進めさせていただきたいと思います。
     まず、VOCの排出抑制ということで、第1回の排出抑制専門委員会が開催されて、これまでの間に浦野先生を委員長とするVOC排出抑制対策検討会の小委員会がそれぞれ五、六回開催されてございます。事業の実態を非常によく知っておいでの委員の皆さん、専門家の皆さんに多数参画をいただきまして、検討を進めていただきました。各小委員会においては、法規制の具体的内容について報告書を取りまとめていただいたわけでございます。
     そこで、本日はまず、各小委員会ごとに取りまとめいただいた報告書について事務局よりご報告をいただきます。そして、その後この排出抑制専門委員会としての報告書(案)を取りまとめパブリック・コメントにかけたいと思っております。ご協力のほどよろしくお願いいたします。
     それでは、まず浦野先生を委員長とするVOC排出抑制対策検討委員会の各小委員会において取りまとめていただきました報告書について、事務局から説明をお願いいたします。
    お願いします。

    【長坂大気環境課補佐】 それでは、先ほど資料2が2つに分かれているというふうにご説明させていただきましたが、その後ろの方、揮発性有機化合物(VOC)排出抑制対策検討会、塗装小委員会の報告書が表紙になっております。これがこの専門委員会報告の参考資料という扱いにしてございまして、こちらについてご説明をさせていただきます。6小委員会分ございますので、大分早い説明になろうかと思いますけれども、ご容赦いただきたいと思います。
     それでは、まず順番に、塗装小委員会の報告書からご説明させていただきます。
     まず1枚めくりまして、最初に委員名簿がございまして、中杉委員長以下22名の委員にご検討いただきました。
    2ページ目でございますが、「はじめに」は飛ばさせていただきまして、検討の経緯でございますが、昨年、この第2回の専門委員会、12月14日にございましたが、その後、第4回と第5回の小委員会が開催されておりまして、その報告書が取りまとめられております。ちなみに、他の小委員会も同様2回ほどの検討を進めておりまして、接着のみ3回の検討をしておりまして、全部で6回の検討をしているというような状態になっております。
     それでは、3ページ目で具体的な内容でございますが、3.塗装に係る規制対象施設であります。規制対象施設については以下のとおりにすることが適当であるということで、2種類の類型。1番目は塗装施設(吹付塗装に限る)という類型。こちらについて規模は、VOCを屋外に排出するための排風機の排風能力が1時間当たり100,000立米以上のものということ。それから、2つ目の類型は、塗装の用に供する乾燥または焼付施設(吹付塗装及び電着塗装に係るものを除く。)でございますが、これについての規模は、乾燥・焼付のための送風機の送風能力が、送風機がない場合は排風機の排風能力で見ますが、1時間当たり10,000立米以上のものというのが規制対象施設の案でございます。
     その理由でございますが、1.ですが、まず、平成16年12月14日、当専門委員会におきまして、各施設類型の横断的事項として、規制対象施設の裾切り数値は、1施設当たりの潜在的VOC年間排出量50トン程度を目安に、これに相当するものとするということが合意をされましたので、これを受けて検討したということになります。この合意を受けて検討をしたということにつきましては、すべての類型について同じ考え方でございます。
     それから、業界提出資料から潜在的なVOC年間排出量50トンに相当する排風量というのは、おおむね100,000から200,000立米/時となります。8ページに別添の表−1というのがございます。この別添の表−1を見ますと、排風能力のランクが一番左にございまして、その横に施設数の件数があって、その横に合計の排出量がございます。この合計の排出量を施設数で割ったものがその隣の欄の1施設当たりの排出量(t/年)というものでございまして、ここをずっと上から見ていきますと、100,000〜200,000立米のところが45トンとなっております。さらにその上は150トンぐらいとなっておりまして、50トンに相当するランクというのは、この100,000〜200,000立米程度だということになります。
     資料、もとに戻りまして、次の丸で、環境省による排出濃度実測調査等から、濃度の中央値というのがおおむね720ppmとなっておりまして、この濃度で仮に計算をしますと、50トンの相当する排風量というのは、稼働時間を2,000時間と仮定しますと51,000立米/時、4,000時間と仮定しますと26,000立米/時、6,000時間と仮定しますと17,000立米/時となります。
     これらのことを総合的に勘案するということになりますが、50トンに相当する裾切り規模ということで100,000立米/時以上とするということが適当という結論になっております。
     なお、塗装施設における塗装方式としましては、今回対象とした吹付式のほかに、コーター式・浸漬式というのがございますが、このコーター式・浸漬式については、50トンを超える施設というのはほとんどないということから対象施設から除外するということにしております。これは別添の表−2というのが8ページにございますが、これを見ますと、1施設当たりの排出量の欄が50トンを超えるものが見出せていないということから除外しているという考え方でございます。
     それから、2番目の塗装の用に供する乾燥または焼付施設(吹付及び電着塗装に係るものを除く)というものでございます。
    4ページにまいりまして、こちらは業界提出資料から先ほどのように、同じように9ページに表−3がございますが、大体10,000〜30,000立米/時で50トンに相当するというランクになっております。
    そして、実測濃度におきましては中央値がおおむね1,200ppmCということで、仮に計算をするとそちらに書いてあるような数字になります。
    以上のようなことから、50トンに相当する裾切り規模としては10,000立米/時以上とするということが適当ということであります。
    なお、業界提出書類によりますと、その吹付塗装の後の乾燥・焼付施設については、その前の工程の塗装部分でVOCの多くが既に揮発しているということで、年間排出量50トンを超える施設がほとんどないということになります。これは別添の表−4をごらんいただくとわかりますが、その考え方から対象施設から除外するということになっております。
    また、同じように、電着塗装につきましては別添の表−5というのが10ページにございますが、こちらについても50トンを超える施設がほとんどないということから規制対象施設から除外をするということになっております。
    用語の定義等につきましては細かいので割愛させていただきまして、5ページにまいりまして、4.塗装に係る規制対象施設の排出基準値でございます。
    こちらにつきましては、施設の類型は2つございましたが、最初の吹付塗装の塗装施設について2つに分かれておりまして、1番の自動車製造の用に供するものとその他というのに分かれております。自動車製造の用に供するものについては、基準値は既設700ppmC、新設については400ppmC、その他の吹付塗装については700ppmC。それから、3番目の塗装の用に供する乾燥又は焼付施設(吹付と電着を除く)というものについては600ppmCという基準値の案でございます。
    この理由につきましては、まず最初に吹付塗装関係の施設でございますが、最初の丸の2行目後段から書いてございますが、対策を行った後の排出ガス濃度の下位10%値〜上位10%値がおおむね3〜630ppmCであるということになってございます。これは11ページに別添の図がございますのでご参照ください。
    このことから、適用可能な技術を用いた場合の排出ガス濃度は700ppmC程度ということで、基準値案としてなってございます。
    3つ目の丸ですが、自動車製造に係る新設の吹付塗装につきましては、諸外国の情報によれば、水性化等により400ppmC程度まで低減可能ということでございまして、これから基準値400ppmCというのが導かれております。
    それから、3番目が塗装の用に供する乾燥・焼付施設(吹付・電着を除く)でございますが、これが、次のページにまいりまして、処理を行った後の排出ガス濃度は下位10%〜上位10%で0〜590ppmC程度であ り、このことから、排出基準値としては600ppmCとすることが適当であるということでございます。
    次の丸になお書きがありまして、木材塗装の用に供する乾燥・焼付施設につきましては、木材由来で天然のVOC、いわゆるテルペン類と呼んでいるものですが、これが無視できない量含まれておりますので、その分だけ高い排出基準値を採用することを検討する必要があるということがございます。
    それから、基準の適用につきましてはこれもちょっと細かいので割愛させていただきまして、5番目の経過措置でございます。経過措置の考え方ですが、規制に対応するに当たってはVOC排出抑制対策技術の検討や、対策導入計画の作成等に十分な時間をかけ、費用対効果のより高い対策を講じることが重要である。また、処理装置の設置場所の確保、対策工事実施期間中に休止する施設の代替施設の確保など、対策の実施に至るまで相当期間かかるものも多い。さらに、他法令に基づく定期点検など既に予定されている施設点検時に合わせて対策工事を実施できればより効率的だということ。以上のようなことから、既設の施設につきましては、VOCの排出抑制の目標が平成22年度とされていることに留意しつつ、最大限の猶予期間を設けることが適当というのが経過措置の考え方でございます。
    そして、最後6番目に、排出ガス希釈への対応でございますが、意図的に排ガスを希釈して適合させるという方法についての懸念というのがございましたが、これについてはVOCの排出施設の送・排風量というのは、製品の品質や作業環境の確保の観点から決められてくるようなものである。あるいは、この送・排風量を増大させるとエネルギーコストも増加すると。こういったことから、意図的に希釈をして排ガス基準に適合させるということは実態上考えにくいということがございまして、この排ガス希釈に対応した特段の措置というのは講じないこととする、という結論が得られております。
    塗装小委員会につきましては、以上でございます。
    続きまして、化学製品製造小委員会でございます。
    同じように、1ページ目をごらんいただきますと、浦野委員長以下7人の委員によりこの報告書は取りまとめられてございます。
    3ページ目にまいりますが、化学製品製造に係る規制対象施設でございます。施設といたしましては、その四角囲いの中、化学製品製造の用に供する乾燥施設ということで、その規模は乾燥のための送風機の送風能力(送風機がない場合には、排風機の排風能力)が1時間当たり3,000立方メートル以上のものということでございます。
    この理由といたしまして、業界提出資料から50トンに相当する送風量というのはおおむね3,000〜5,000立米/時となるということで、後ろに別添表がついてございます。
    それから、環境省による実測調査等から、排出濃度中央値はおおむね8,600ppmCとなってございまして、これで計算をしてみますと年間稼働時間7,000時間と仮定すると1,200立米/時となる。
    以上のようなことから、50トンに相当する裾切り規模といたしまして3,000立米/時以上とすることが適当であるという結論でございます。
    化学製品は非常に広いということで、用語の定義、「『化学製品』とは、」ということで書かせていただいておりますが、「標準産業分類上の『化学工業』において製造される製品と解する」ということで、最初の丸の一番下にありますが、「化学反応により製造される製品である」という考え方であります。
    さらに2つ下の丸で、プラスチック製品製造業、ゴム製品製造業等において、化学反応を用いず加圧・加熱等のみに製造される製品というのがありますが、これはここには含まれないということでありますが、場合によっては接着等に係る規制対象施設になり得るということになります。
    4ページにまいりまして、4.規制対象施設の排出基準値ですが、四角囲いにある基準値600ppmCでございます。
    この理由でございますが、この施設の排出ガス処理といたしましては、フレアスタックの燃焼や吸着処理などの方法がございます。フレアスタックで処理が行われる場合にはVOCの排出はほとんどないと考えられますが、吸着処理の場合は事例が2つございまして、処理前の濃度が4,200ppmCと5,800ppmC、その処理後が1,300と1,160ppmCというふうになってございました。これらの事例につきまして、処理効率が90%程度まで向上させられると考えられまして、その場合には排出ガス濃度が430〜580ppmCというふうになることが期待されます。
    以上のようなことから、適用可能な技術を用いた場合の排出ガス濃度が600ppmCだという結論が得られております。
    以降、基準の適用以降につきましては、塗装小委員会とほとんどダブっておりますので、説明は割愛させていただきます。
    化学製品製造につきましては以上でございまして、次は洗浄小委員会でございます。
    1ページ目、岡崎委員長以下10名の委員により報告書が取りまとめられております。
    3ページにまいりまして、洗浄に係る規制対象施設といたしまして、施設は工業製品の洗浄施設(洗浄の用に供する乾燥施設を含む)という類型になります。規模としては洗浄剤が空気に接する面の面積が5平方メートル以上のものということでございます。
    理由ですが、業界提出資料から潜在的VOC年間排出量50トンに相当する洗浄剤が空気に接する面の面積は見出せないということになっておりますが、個別に見れば50トン以上の施設が存在いたしまして、その多くが洗浄剤が空気に接する面の面積5平米以上ということになっております。これは別添の表−1と表−2から見ることができます。
    3つ目の丸ですが、この潜在排出量と空気が接する面積というものについて開放系に関する理論式がございまして、これで計算をしてみたところ、おおむね50トンに相当する面積というのがおおむね3平米になるということがあります。
    以上のようなことから、50トンに相当する裾切り規模といたしましては、洗浄剤が空気に接する面の面積が5平米以上とすることが適当という結論が得られてございます。
    用語の定義だけ1個ご説明させていただきますが、洗浄施設とその後の乾燥施設というものが、構造上、両者が一体不可分のもの、いわゆる三槽式洗浄機というのが非常に多いわけでございますが、こういうものが非常に多いということから「洗浄施設(洗浄の用に供する乾燥施設を含む。)」という施設の類型になっております。
    4ページにまいりまして、規制対象施設の排出基準値でございますが、四角で囲ってある基準値400ppmCでございます。
    この理由といたしましては、処理を行った後の排出ガス濃度下位10%〜上位10%値がおおむね2〜240ppmCということでございまして、このことから排出基準値400ppmCが適当であるという結論でございます。
    基準の適用、5.経過措置、6.排出ガス希釈への対応につきましては、これも塗装等と一緒でございますので説明は省略させていただきます。
    次に、印刷小委員会でございます。
    印刷小委員会の1ページ目、小林委員長以下16人の委員により報告書を取りまとめいただきました。
    3ページをごらんください。印刷に係る規制対象施設でございますが、こちらについては2類型定めてございます。1つ目がグラビア印刷の用に供する乾燥施設でございまして、規模としては乾燥のための送風機の送風能力(送風機がない場合は、排風機の排風能力)が1時間当たり27,000立方メートル以上のもの。それから2つ目の類型は、オフセット輪転印刷の用に供する乾燥または焼付施設で、こちらの規模は同じく7,000立方メートル以上のものということになってございます。
    理由ですが、1番目のグラビア印刷の方でございますが、こちらは業界提出資料から50トンに相当する送風量はおおむね25,000〜27,500立米/時となります。こちらはまた8ページに別添の表−1がございまして、こちらをご参照ください。
    それから、環境省の実測調査等から排出濃度の中央値おおむね2,100ppmCとなってございまして、これで計算をいたしますと稼働時間に応じてそこに書いてあるような立米/時となっております。
    これらのことから、50トンに相当する裾切り規模としては27,000立米/時以上とすることが適当であるという結論になっております。
    2番目、オフセット輪転印刷の乾燥・焼付施設でございますが、次のページにまいりまして、業界提出資料からは50トンに相当する送風量はおおむね5,000〜10,000立米/時となります。別添の表−2を参照ください。
    それから、排出濃度の中央値につきましてはおおむね980ppmCでございまして、これで計算をいたしますと2,000、4,000、6,000時間と、そちらに書いてあるような立米/時になります。
    これらのことから、50トンに相当する裾切り規模といたしましては7,000立米/時以上とすることが適当であるという結論でございます。
    それから、その次に「印刷機のインキ転移部分」と書いてございますが、ここの部分につきましては、この50トンを超える施設というのは業界提出資料によればほとんどないということでございますので、これは規制対象施設から除外をするということで別添の表−3と表−4をご参照ください。
    それから次に、4.規制対象施設の排出基準値でございます。排出基準値につきましては、1番のグラビア印刷につきましては700ppmC、2番のオフセット輪転印刷につきましては400ppmCという基準値でございます。
    理由といたしましては、まずグラビア印刷ですが、排出濃度実測調査からは処理を行った後の排出ガス濃度下位10%〜上位10%値がおおむね8〜270ppmCでございます。また、水性化しているというような場合についてはおおむね120〜140ppmCというふうになっております。
    また、これは業界からの情報でございますが、グラビア印刷においてベタ印刷という全面的に印刷をするというものですが、これを行った場合は通常、排出ガス濃度2倍程度となるということでございまして、このことを考慮する必要があるのではないかと。
    以上のようなことから、排出基準値としては700ppmCとするということが適当であるという結論でございます。
    2番目、オフセット輪転印刷でございますが、こちらは実測調査等からは処理を行った後の排ガス濃度下位10%〜上位10%がおおむね8〜150ppmCでございます。
    このことから、適用可能な技術を用いた排出ガス濃度は400ppmC程度ということで、これが適当という結論になっております。
    以下、基準の適用と経過措置、それから6番目の排出ガス希釈の対応は同じでございまして、7番目に今後の課題というのがございまして、印刷小委員会につきましてはぜひこういった記述をということで書いてございまして、その内容は処理装置の導入は多額の環境投資が必要である。一方、低VOCインキに転換するということについては、製品の品質や外観に影響を及ぼすためにユーザー企業からの過剰な要求に耐えられないことが多い。こういったようなことからユーザー企業と一般消費者の理解を深め、むしろこれらの製品を優先的に調達・購入する動き(グリーン購入)が拡大するような普及啓発を進めることが重要だというようなこと。それから、中小企業向けの低価格の小型VOC処理装置の開発の推進や低VOCインキの開発・促進が必要だということを今後の課題としてつけ加えております。
    印刷小委員会報告書は以上でございまして、次に、貯蔵小委員会でございます。
    1ページ目、早瀬委員長以下9人の委員により報告書が取りまとめられております。
    3ページ目にまいりまして、3.貯蔵に係る規制対象施設でございますが、施設といたしましては、大分長いですけれども、四角の中の施設です。「ガソリン・原油・ナフサその他の温度37.8度において蒸気圧が20キロパスカルを超える揮発性有機化合物の貯蔵タンク(密閉式及び浮屋根式(内部浮屋根式を含む。)のものを除く。)」という施設で、規模といたしましては、容量が1,000キロリットル以上のものということになります。その下に※がありまして、「ただし、既設の貯蔵タンクは容量が2,000キロリットル以上のものについて排出基準を適用する」と。こういう内容になります。
    この理由でございますが、業界提出資料からガソリン貯蔵タンクにおいては50トンに相当する容量はおおむね1,000キロリットルとなります。一方、貯蔵される対象物質というのはさまざまでございまして、ガソリンよりも揮発性の低いものについては当然1,000キロリットルよりも容量は大きくなるということがございます。
    ここで大防法に基づく指定物質排出施設のベンゼンの貯蔵タンクというのは、これは新設が500キロリットル以上、既設については1,000キロリットル以上という、既設については倍のものに適用しているということがございます。
    以上のようなことから、貯蔵タンクの容量50トンに相当する容量としては1,000キロリットル以上といたしますが、排出ガス基準の適用に当たっては、既設についてはその1,000の倍の2,000キロリットル以上のものを対象とすることが適当という結論になっております。
    用語の定義ですけども、貯蔵タンクについては他の施設と異なりまして、VOCを使用して揮発させることを目的とした施設ではないので、VOCのうち特に揮発性の高いもの(蒸気圧の高いもの)について規制対象とするということで、その内容物を規定しております。
    4ページ目にまいりまして、2つ目の丸ですが、ガソリン・原油・ナフサ等は蒸気圧が20キロパスカルを超える。これは摂氏37.8度でということになっておりますが。また、ベンゼンについては既に大防法で排出抑制対策が進められていますけども、蒸気圧22.2キロパスカルとなっておりまして、これらのことから貯蔵対象物質を37.8度における蒸気圧20キロパスカルを超えるものとしているところであります。
    4番目、貯蔵に係る規制対象施設の排出基準値でございますが、四角囲いの右側、60,000ppmCでございます。
    この理由といたしまして、貯蔵タンクはその排出ガス量は少ないけれども、VOC濃度は非常に高濃度になっているという、こういった特徴がございます。
    この排出抑制対策といたしましては、浮屋根化のほかにフレアスタックでの燃焼、そして吸収・吸着による回収処理がございます。
    フレアスタックにつきましては、VOCの排出量はほとんどないと考えられますが、回収処理につきましては、EUの規制では排出基準値35グラム/立米となってございまして、この基準値をガソリンで換算してみますとおおむね54,000ppmCとなります。
    以上のようなことから、適用可能な技術を用いた場合の排出ガス濃度として60,000ppmCということが適当だということが結論でございます。
    貯蔵につきましては、経過措置は他と一緒でございまして、最後に接着小委員会の報告書でございます。
    接着小委員会の1ページ目、浦野委員長以下18名の委員により報告書が取りまとめられております。
    3ページ目にまいりまして、接着に係る規制対象施設でございます。ここでは接着の用に供する乾燥施設を2つの種類に分類しております。1番目が接着の用に供する乾燥または焼付施設で木材製品の製造の用に供する施設と、あと下欄に掲げる施設を除くということで、下欄に掲げる施設というものが2番目ですが、印刷回路用銅張積層板、合成樹脂ラミネート容器包装、粘着テープ・粘着シートまたは剥離紙・剥離フィルムの製造における接着の用に供する乾燥または焼付施設です。考え方としては、1の方が排出量が相対的に少なくて、2の方が排出量が相対的に多い施設の類型と考えていただければいいと思います。1番目の方の施設につきましては、規模は乾燥・焼付のための送風機の送風能力(送風機がない場合は、排風機の排風能力)が1時間当たり15,000立方メートル以上のもの。そして2番目の排出量が多いと考えられる類型については、同じく1時間当たり5,000立方メートル以上のものという規模の裾切りになっております。
    理由といたしましては、1番目、接着の用に供する乾燥、その他の接着というふうにここで呼ばせていただきますが、このその他の接着につきましては、業界提出資料から50トンに相当するに送風量というのはおおむね15,000〜20,000立米/時となります。別添の表−1をご参照ください。
    そして、環境省の排出濃度実測調査等から濃度の中央値がおおむね1,800ppmCとなってございまして、これで仮に計算をしてみますと、稼働時間に応じて、以下のとおりの数字になります。
    これらのことから、50トンに相当する裾切り規模として15,000立米/時以上とすることが適当という結論でございます。
    それから、2つ目の類型、排出量が多い方の類型ですが、印刷回路用銅張積層板、以下いろいろございます。これについての理由といたしましては、業界提出資料から50トンに相当する送風量がおおむね3,000〜5,000立米/時となっております。別添の表−2をご参照ください。
    それから、排出濃度実測調査等からこの中央値がおおむね5,300ppmCとなっております。これを用いて計算した数字がそこに書いてございます。
    さらに次の丸ですが、業界からの情報によれば、これらの製品の製造事業者の中には、経営規模が相当程度小さい者が少なからず存在するということ等と、そして送風量が小さい施設は比較的経営規模が小さい事業者の施設であると考えられること。以上のような本類型に属する施設の特異性というものにも考慮する必要があるということがございます。
    以上のようなことから、50トンに相当する裾切り規模として、5,000立米/時以上という結論が得られております。
    その下、木材製品の製造の接着の乾燥・焼付施設ですが、これは業界提出資料から50トンを超える施設がないということでございます。別添の表−3をご参照ください。このため規制対象施設から除外をしております。
    それから、接着剤の塗布施設。塗布する部分、乾燥の前の部分ですが、これ、被塗物が何であってもということになりますが、業界提出資料によれば吹付塗布、接触塗布、浸漬塗布、いずれについても50トンを超える施設はほとんどないということで、これも規制対象から除外をしております。
    それから5ページにまいりまして、4.規制対象施設の排出基準値でございますが、今、規制対象とした2つの類型につきまして、基準値としては両方とも1,400ppmCということになっております
    理由といたしまして1番目、その他接着の方ですが、この排出濃度実測調査結果等から処理を行った後の排出ガス濃度下位10%値〜上位10%値がおおむね4〜1,300ppmCとなっております。
    このことから、排出基準値は1,400ppmCとすることが適当という結論でございます。
    それから、2番目の排出量の多い類型の方でございますが、こちらにつきましては処理後の排出ガス濃度は、6ページの方に行きますが、下位10%〜上位10%でおおむね7〜850ppmCということになります。
    次の丸ですが、業界からの情報によれば、粘着テープ製造において両面テープ等の接着剤の塗布量が多い製品の製造を行ったような場合については、排ガス濃度、通常の2倍程度となるということから、このことを考慮する必要がある。
    以上のようなことから、排出基準値として1,400ppmCとすることが適当という結論になっております。
    あと、基準の適用、経過措置、排出ガスへの希釈への対応につきましては他の類型と一緒でありますので、説明は省略させていただきます。
    以上が小委員会の報告でございまして、あと参考資料を一緒にごらんいただきたいのですが。
    参考資料1は、これは前回専門委員会でもご説明をしましたが、検討会の大枠、概要が書いてございます。これは参考としてごらんいただければと思いますが、一番最後に資料提供団体名簿というのがついてございます。先ほど小委員会の報告書の中で、「業界提出資料によれば」という表現がたくさん出てまいりましたが、このような業界団体から資料の提出いただいたという一覧でございますので、こちらもご参考までにご参照ください。
    非常にはしょった説明になりましたが、以上でございます。

    【坂本委員長】 はい。ありがとうございました。
    それでは、ただいま小委員会報告についてまとめていただきましたけれども、それぞれの各小委員会でこのまとめの労をお取りくださいました小委員会の委員長の方々から、もしコメント等ございましたらお願いをしたいと思います。順番につきましては、今のまとめてある順番でお願いしたいと思いますが、一番最後に化学小委員と接着小委員の浦野先生という形で、まず、中杉委員から、ございましたらお願いいたします。

    【中杉委員】 はい。塗装の小委員会は、業界の方、いろんな業界がかかわりますので非常に多くの業界の方に熱心なご議論をいただきました。それで報告書を取りまとめたわけでございますけれども、その取りまとめに当たりまして、この報告書に盛り込むべきということで、幾つかのご意見をいただきました。それにつきましては、全体の合意事項だけをまとめるという形にさせていただきまして、私がこの排出抑制専門委員会のところでそのご意見を申し上げるということでお約束をして合意を、報告書の取りまとめに合意いただきましたので、そのお話を、ご報告をさせていただこうかと思います。
    1つは、類型間の公平性を保つためというようなことで、年間排出50トン以上の施設を規制するというこの前回の排出抑制専門委員会での合意事項というのは結構なのですが、その後いろいろと計算をしてみると、塗装施設の50トン以上の施設全部に適用しなくても約30%の施設に適用すれば目的は達成されるのではないかというふうなことで30%にすべきだという意見があったということを報告書に記載すべし、というご意見がございました。そういうことが1つです。
    それからもう一つは、排出基準値の設定に当たっては、これまで自主的に取組をしているところがある。その自主的にやってきたことで各装置に特徴があるので、それを考慮して基準を決めるべきではないだろうか、というご意見がございました。
    それからもう一つは、この基準値の設定に当たりまして、データが余り十分な数がないということがあるので、少し変動幅みたいなものを考慮して、個別の条件を考慮して基準値を決めるべきではないか、というふうなご意見がございました。
    そういうご意見がございましたけれども、一応合意事項としては、報告書に記載させていただいているような形で報告をさせていただいています。これにつきましては、ほかの小委員会でも同様な形でやられているということで、そういう形で取りまとめさせていただいたと。ただ、合意を取りまとめるということに関して、今3点ほど申し上げましたけど、そのところをこの委員会についてそういうご意見があったということを報告するということを条件に合意をいただいていますので、報告をさせていただきます。
    大変熱心にご議論をいただきまして大変ありがたかったのですが、一応、ほかの委員会でやられたこととほぼ同じようなルールにのっとってまとめることができたかというふうに思っています。

    【坂本委員長】 はい。ありがとうございました。
    それでは、続きまして、洗浄小委員会の委員長の岡崎委員、お願いいたします。

    【岡崎委員】 洗浄小委員会の状況でございますけれども、規制対象施設につきましていろいろご議論がありました。規制対象施設につきましては、潜在的排出量50トン、これを目安としまして、洗浄施設の場合は洗浄剤が空気に接する面の面積、ちょっと長ったらしいので我々「液面面積」と俗称して議論しておったのですが、この液面面積5平方メートル以上のものを規制対象にするというような規模要件の案について、いろいろご議論をいただきました。この案につきまして、一委員からは、潜在的なVOC年間排出量50トン、これを1つの目安として液面面積5平方メートル以上というような考え方はよろしいと思うのでありますが、実際に50トン以上に該当する施設の数、これは調査では6施設という結果が出ているんですが、潜在排出能力50トン以上の施設の数と、それから液面面積5平方メートル以上とした場合の規制対象施設の数、これが34施設になりまして、乖離が見られるので問題なんではないか。こういうようなご指摘、ご意見が出されました。この意見に対しまして、多数の委員の方からは、確かに乖離しているのは事実だと。しかし、洗浄施設の場合はいろいろなタイプの施設があって一定の割り切りを行って決めるしかないので、こういう液面面積5平方メートル以上というような形で決めても問題ないのではないか、というような意見が述べられました。
     こういうような状況でしたので、洗浄小委員会としましては、報告書には多数意見に沿ってできるだけ事実のみを記載するというような形で取りまとめさせていただきました。ただ、そういった少数意見があったということをこの専門委員会でご報告ご紹介させていただいて本日のご審議に供させていただくと、こういうような形にさせていただきました。
     以上です。

    【坂本委員長】 はい。ありがとうございました。
     それでは続きまして、印刷小委員会の委員長、小林委員、お願いいたします。

    【小林委員】 印刷小委員会の方でございますが、各委員の皆様方、特に業界の関係の皆様方から大変ご協力いただいて、また小委員会の中でいろんなご意見をいただいた中で、最終的に合意に達するという意味で大変よかったというふうに感じております。
    この印刷小委員会の中で議論になったことは、1つはVOC年間排出量50トンという線の中で、「潜在的」という言葉について大分議論がありました。潜在的ということで処理施設等をつけて既に努力している部分については対象外とすべきではないか、というご意見があったわけでございますが、この辺は大気汚染防止法そのもののシステムというか、制度上の考え方から潜在的VOCということでご了承いただいたという経緯がございます。この辺は規制ということでやむを得ないと同時に自主削減ということで期待をしていきたいということになりました。
    それから、ほかの小委員会と少し違いますのは、1点は排出基準の部分で、この印刷の方の資料の5ページのところにあるのですが、グラビア印刷の用に供する乾燥施設の基準値、これを700にした部分でございますが、これはほかのところで出ましたように、環境省の排出濃度実態調査の上位、下位10%の数値だけではなくて、業界から提出いただいた資料の中で特殊ないわゆる印刷形態があるということを加味して数値を調整させていただいたということで、ここはデータだけではなくて、そういう業界の情報をもとに少し数値調整をやっていただいたというのがございます。
    それからもう一つは、印刷小委員会だけでございますが、今後の課題というところを書かせていただいております。ここのところは、ここの業界の実情等を踏まえて、やはり環境対策低VOCインキへの転換と努力に対してユーザー側も、また一般消費者もその理解を含めて協力していただくことが必要ではないかと。その普及啓発が重要である、というふうな部分を今後の課題ということで追加をさせていただいたということでございます。
    以上でございます。

    【坂本委員長】 はい。どうもありがとうございました。
     続きまして、貯蔵小委員会の委員長、早瀬委員、お願いいたします。

    【早瀬委員】はい。貯蔵の小委員会ですけれども、今、他の小委員会の話を聞かせていただいておるのですが、それに比較しますと比較的着実に議論が進められて、結論が得られたというふうに考えております。それは、貯蔵施設というのが他の施設と比較しますと外形で左右される要素が比較的多いのかなというような気もいたしますが、いずれにせよ実際規制を受けられる業界から出席された委員の皆さんには適切に情報提供をいただきまして、オープンな場で前向きな議論が進められたのではないかというふうに考えております。この場をかりて敬意を表しておきたいと思います。
     以上であります。

    【坂本委員長】 はい。ありがとうございました。
     続きまして、化学小委員会と接着小委員会の委員長並びに全体の委員長をやっていただきました浦野先生、お願いいたします。

    【浦野委員】 はい。まず、化学小委員会の方ですけれども、化学小委員会では、1つは裾切りのレベルということですけれども、これについては比較的スムーズに決められまして、ここの業界の特徴は、非常に大きい20,000立米以上というのが50施設ぐらいあるということで、それに伴って当然排出量も多いということになるわけですけれども。それに対して対策技術の方で、現在いろいろなものが行われているわけですけど、そのうちの活性炭処理というものについて、活性炭の層の中で反応して蓄積しやすい物質が含まれていることが多く、他の業種のように溶剤だけ飛んでくるという状態でないので除去率が90%までなかなかいかない、技術的に難しい面があるということで、基準値を少し高めにという業界の方々のご意見ございましたけれども、ほかの委員の方々の意見ほかの状況等も踏まえて、技術開発の能力、もし基準値を高くした場合に処理後も50トンをはるかに超える量が出るというような議論がございまして、委員会としては600ppmCということでまとめさせていただきました。そういう点では、化学工業界の皆様方も、これからの技術開発あるいはご努力をいろいろいただくことで一応ご納得いただけたものと思っておりまして、大変ご協力をいただいたことに感謝しております。また、これから先、自主管理も含めて全体的に化学工業というのは、VOCの排出量も多く、メーカーという責任もございますので、ぜひ前向きに取り組んでいただきたい。我々みんなでそれをサポートしていきたいと思っておりますので、これでよろしくお願いしたい。
     それから、もう一方の接着の方は、非常に多種多様な利用がありまして、木材製品のようにほとんどVOCが出ないというものもございますが、一方では、いわゆるラミネートそれからテープ・シート等のように、非常に高濃度で、しかも排ガス量も非常に大きいという施設もございます。しかし一方で、中小の事業者も非常に多い業界でございまして、これらに対する配慮もしなければいけないということでかなりの議論がございました。小委員会の開催回数も非常に多くございましたけれども、最終的に他の業種に比べて若干緩めという感じに受けとられる方もおられるかもしれませんが、中小のところが多いということ、あるいは、ほかの業種に比べて規制を受ける施設の割合がずば抜けて多くなるということ、それから、施設の数も約500施設を超えるという非常に多くの施設で対応をとるということもございます。これをさらに厳しくすると、ほとんど業者さんが対応しなきゃいけなくなるというようなこともございまして、自主的取組とのバランス、あるいは経済的な負担、それらと全体的なルールとの整合性ということで大分いろいろご議論いただいて、若干緩めですけれどもそれなりのレベルで合意をいただきました。関係者の皆様方に非常にご苦労をいただきまして、感謝をいたしております。何とか取りまとめがこういうレベルでできたということでございます。
     以上です。

    【坂本委員長】 はい。ありがとうございました。
     先ほどの参考資料にございましたように、かなりの業界からデータを提供いただき、かつ小委員会には現場を非常によく知る委員の方に加わっていただいて、それぞれの業界の特徴、業態、規模、それから施設数、そういったものも加味した形でそれぞれ小委員会報告をおまとめいただいたということでございます。
    ただいま事務局の説明並びに各小委員長の先生方からコメントをいただきましたけれども、今のコメントも踏まえまして、委員の皆様方ご質問がございましたらよろしくお願いいたします。いかがでしょうか。ただいま、全体の報告、並びに小委員長のそれぞれおまとめいただいたところでどういったご苦労があったか、それからそれぞれの業態、規模、施設数、そういったものを考えた上でそれぞれおまとめいただいたということでお話がございました。いかがでございましょう。どうぞ。

    【浦野委員】 ちょっと、今、数を。接着の関係で規制を受けるであろうという推計が、業界の資料ですと先ほどちょっと約600と言ったかもしれませんが、約500ぐらいというふうに見込まれていますので。

    【坂本委員長】 はい。ありがとうございます。
    よろしいでしょうか。
    (なし)

    【坂本委員長】 それでは、ありがとうございました。浦野先生におかれましては、全体で6小委員会、かつ73名という形の委員会の委員長としておまとめいただいて、大変ありがとうございました。
     それでは続きまして、これまでの本専門委員会での検討結果及び各小委員会で取りまとめていただいた報告書を踏まえ、事務局に揮発性有機化合物(VOC)の排出抑制制度(案)を作成していただいておりますので、ご検討をいただきたいと思います。
     それでは、事務局より、資料2、揮発性有機化合物(VOC)の排出抑制制度について(案)、これにつきまして説明をお願いいたします。

    【長坂大気環境課補佐】 それでは、資料2をごらんください。
     1枚めくりまして、目次がございます。1番目が検討の経緯ということで、それから、2番目が基本的な考え方でございます。対象施設とその対象施設に対する基準値を決める際の基本的な考え方等につきまして、ここに記載しております。そして3番目が、具体的な対象の排出施設とあと排出基準でございまして、(1)から(6)まで、6類型に合わせて、先ほどご説明させていただきました小委員会報告の内容に沿って要約したような形のものをこちらに記述させていただいております。そして4番目に、排出基準の適用に当たっての留意事項ということで、こちらにつきましては基本的考え方というほどでもないですが、留意事項として横断的な内容につきましてこの4に書かせていただいております。5番目が規制と自主的取組の組み合わせということで、今回のこの内容、対象施設でどのぐらいの規制があって自主的取組がどうなっているかということについての考え方が書いてございます。6番目が今後の課題ということでございます。
     別紙1と別紙2につきましては、参考資料としてつけさせていただいておりまして、今回の規制対象施設とその排出基準値の案を一覧表にまとめたものが別表で、20ページにございます。そして、先ほどの説明した小委員会の報告書が参考資料で最後につくという構成になっております。
     1枚めくりまして、1ページ目に本専門委員会の名簿をつけさせていただいております。
     2ページ目ですが、本専門委員会の開催状況ということで、本日まで3回開催させていただいているということで、書かせていただいております。
     それでは、3ページ目から本文でございまして、こちらから朗読をさせていただきます。
     「本専門委員会は、揮発性有機化合物排出施設及び排出基準値等のVOCの排出抑制制度の実施に当たって必要な事項について、以下のように結論を得たので、報告する。
    1.検討の経緯
     浮遊粒子状物質や光化学オキシダントに係る大気汚染の状況は未だ深刻であり、現在でも、浮遊粒子状物質による人の健康への影響が懸念され、光化学オキシダントによる健康被害が数多く届出されており、緊急に対処することが必要となっている。こうした背景により、平成16年2月3日に中央環境審議会より意見具申「揮発性有機化合物(VOC)の排出抑制のあり方について」がなされ、我が国においても、浮遊粒子状物質及び光化学オキシダントの原因となるVOCのうち固定発生源に起因するものについて、包括的に排出の抑制を図っていくことが提案された。これを踏まえて、第159回国会において大気汚染防止法の一部を改正する法律(平成16年法律第56号)が成立し、同年5月26日に公布された。
     この法律においては、揮発性有機化合物(以下「VOC」という。)の排出を抑制するために、法規制と自主的取組の双方の政策手法を適切に組み合わせること(ベスト・ミックス)を基本とし、法規制については、VOC排出事業者に対して、揮発性有機化合物排出施設の届出義務、排出基準の遵守義務等を課すこととしている(18頁の別紙1参照)。
     これを受けて、同年7月1日、揮発性有機化合物排出施設の指定、排出基準値の設定など、同法に規定するVOCの排出抑制制度の実施に当たって必要な事項について、環境大臣より中央環境審議会に対して諮問がなされた。そして同日、中央環境審議会大気環境部会の下に、揮発性有機化合物排出抑制専門委員会を設置し、VOCの排出の抑制に関する専門の事項を調査することとなった。
     これに併せて、同年7月22日以降、環境省環境管理局長が委嘱した専門家による揮発性有機化合物(VOC)排出抑制対策検討会(委員長:浦野紘平 横浜国立大学大学院環境情報研究院教授)が開催され、本専門委員会での調査審議に必要な情報を収集、整理して、規制対象施設、施設ごとの排出基準値、自主的取組と規制のベスト・ミックスを実現するための方策等の技術的検討を行うこととなった。検討会の下には、施設類型ごとに、事業の実態を熟知する多数の専門家の参画を得た6つの小委員会が設置され、それぞれで5〜6回に及ぶ活発な審議が行われた。
     本専門委員会においては、平成16年12月14日の第2回会合にて、各施設類型に共通する「横断的」な事項について一定の方向性を示し、これを受けて、前述の各小委員会において施設類型ごとの専門的な審議を行った。各小委員会における検討結果は、平成17年2月22日の第3回の本専門委員会に報告された。
     これを踏まえ、本専門委員会は、規制対象施設である揮発性有機化合物排出施設の選定及び排出基準値の設定等VOCの排出抑制制度の実施に当たって必要な事項について議論を重ね、本報告書のとおり結論を得たところである。
    2.VOCの排出抑制制度の基本的考え方
    (1)揮発性有機化合物排出施設の類型について
     一施設当たりのVOCの排出量が多く、大気環境への影響も大きい施設は、社会的責任も重いことから、法規制により排出抑制を進めるのが適当である。したがって、法規制の対象となる揮発性有機化合物排出施設は、地域における排出量の削減が特に求められる施設、すなわち、[1]塗装関係、[2]接着関係、[3]印刷関係、[4]化学製品製造関係、[5]工業用洗浄関係及び[6]VOCの貯蔵関係の6つの施設類型(19頁の別紙2参照)を念頭に置いて、VOC排出量の多い主要な施設のみに限定し、排出施設を網羅的に規制の対象としないことが適当である。
     また、各施設類型を一括して扱うことにこだわらず、排出の実態、対策技術等を十分に考慮して、必要なものは形態別に細分化することが適当である。
    (2)揮発性有機化合物排出施設の規模要件について
     規制対象となる施設については、今回のVOC規制が、自主的取組を最大限に尊重した上での限定的なものであることを踏まえ、法規制を中心にVOCの排出抑制を図っている欧米等の対象施設に比して相当程度大規模な施設が対象となるよう設定することが適当である。このため、施設の規模を判断するための指標を定め、一定規模以上の施設のみを規制対象とする。
     規模を判断するための指標については、これまでの大気汚染防止法においてもそうであったように、施設の規模をその外形から客観的に確認できるものとすることが適当である。したがって、VOCの年間使用量のような指標はとらないこととする。
     「相当程度大規模な施設」とは、一施設当たりの潜在的なVOC排出量(処理装置の設置等の排出抑制対策を行わない場合の排出量。VOCを含有する製品の製造に係る施設以外はVOC使用量とほぼ一致する。)が相当程度多い施設と考えることが適当である。また、「相当程度多い」とする量は、施設類型間での公平性の確保の観点から、施設の種類にかかわらず同一の数値とすることが適当である。
     「欧米等に比して相当程度大規模」を判断する際には、EUのVOC排出規制(1999年の溶剤指令)が、排出濃度規制を原則としており、我が国の規制体系と類似していることから、最も参考になると考えられる。このEU規制での規制対象施設の規模要件(VOC年間消費量)は、我が国で規制対象になると思われる施設については概ね0.5〜25トン/年であることから、それと比べて「相当程度多い」量としては、50トン/年程度が適当と考えられる。
     以上の考え方により、各施設ごとに設定する規模要件は、いずれも潜在的VOC排出量50トン/年程度を目安として、それに相当するものになるよう設定することが適当である。
    (3)排出基準値の設定について
     今回のVOC規制は、自主的取組とのベスト・ミックスにより全体としてVOC排出量を抑制するという考え方に基づいた規制であり、排出基準値は、現実的に排出抑制が可能なレベルで定めることが適当である。すなわち、既に排出規制を行っているEU等の知見を参考にしつつ、施設ごとの排出抑制技術の採用実態を踏まえて、現時点で適用可能な最良の技術を幅広く採用する方向で、各施設ごとに排出基準値を設定することが適当である。
     ただし、排出抑制技術には、処理装置の設置のみならず、原材料の転換等も含まれていることに留意する必要がある。
     なお、排出基準値の単位としては、今回の規制ではVOCを包括的に捉えていることから、VOCに該当する物質の炭素原子数に着目し、「1立方メートル当たりの炭素の量に換算したVOCの量(立方センチメートル)」とすることが適当である(以下「ppmC」と表記する。)。
     ※ 排出ガスの濃度の測定方法については、中央環境審議会大気環境部会揮発性有機化合物測定専門委員会の報告書を参照されたい。
    (4)排出ガスの希釈への対応について
     大気汚染防止法に基づく排出濃度規制では、意図的に排出ガスを希釈して排出基準に適合させるという方法がとられることが懸念されるとの意見がある。しかしながら、VOC排出施設における送・排風量は、製品の品質や作業環境の確保の観点から適正な量が定められるものであり、むやみな送・排風量の増大は製品の品質や作業環境の悪化を招くこととなる。また、送・排風量を増大させるとエネルギーコストも増加させる。このため、VOC排出施設からの送・排風量を大幅に増大させ、意図的に排出ガスを希釈して排出基準に適合させることは、実態上考えにくい。したがって、排出基準値の設定において、排出ガスの希釈に対応した特段の措置は講じないこととする。
    (5)排出濃度の測定頻度について
     今回のVOC規制により、揮発性有機化合物排出施設を設置する者は、VOC濃度等を測定し、その結果を記録する必要がある。
     既存のばい煙発生施設における測定の頻度は、ばいじん及び有害物質においては、原則、大規模施設について2ヶ月に1回以上、小規模施設について年2回以上とされている。また、総量規制基準が適用されている施設については、常時測定することとされている。
     VOCは、大気中に放出された場合、光化学反応を経て浮遊粒子状物質や光化学オキシダントとなり、他の原因物質である窒素酸化物等のばい煙と同様の性格を有する。したがって、測定の回数についても、ばい煙と同様の取扱いをすべきであり、測定の回数は、少なくとも年2回以上が適当である。
    (6)経過措置について
    規制に対応するに当たっては、VOC排出抑制対策技術の検討や、対策の導入計画の作成等に十分な時間をかけ、費用対効果のより高い対策を講じることが重要である。また、処理装置の設置場所の確保や、対策工事実施期間中に休止する施設の代替施設の確保など、対策の実施に至るまで相当の期間を要するものも多い。さらに、他法令により一定年限の連続運転が認められているものや、他法令に基づく定期点検などが既に予定されているものもあり、これを考慮して対策工事を実施できれば効率的である。
     したがって、既設の施設に係る排出基準の適用については、VOCの排出抑制の目標が平成22年度とされていることに留意しつつ最大限の猶予期間、すなわち、平成21年度末までの猶予期間を設けることが適当である。
    3.揮発性有機化合物排出施設及び排出基準
     [1]塗装関係、[2]接着関係、[3]印刷関係、[4]化学製品製造関係、[5]工業用洗浄関係及び[6]VOCの貯蔵関係の6つの施設類型のうち、規制対象となる揮発性有機化合物排出施設の選定、規模要件の設定及び排出基準の設定については、揮発性有機化合物(VOC)排出抑制対策検討会の各小委員会において議論され、報告書に取りまとめられた(別添の参考資料参照)。
     これらの報告書の内容は適切なものと判断されたので、これらを踏まえて、揮発性有機化合物排出施設及び排出基準について以下のとおりとすることが適当である」。
     以下、(1)塗装関係施設、それから、次のページにまいりまして、9ページから接着関係施設、10ページから印刷関係施設、11ページが化学製品製造関係施設、12ページが5番目の工業用洗浄関係施設、そして13ページに6番目、VOCの貯蔵関係施設ということで、こちらには先ほどご説明させていただきました小委員会報告書の要約といいますか概要がそのまま記載されておりますので、こちらでは読み上げは割愛させていただきます。
     次に15ページにまいります。
    「4.排出基準の適用に当たっての留意事項
     一つの施設に複数の排出口がある場合には、排出口によって排出ガスのVOC濃度が大きく異なることがある。したがって、このような場合には、各排出口からの排出ガスの濃度を排出ガス量で加重平均した値をもって排出基準値への適合を判断できることとすることが適当である。
     複数の吸着塔でVOCの吸着・脱着を交互に行う方式の吸着装置などの排出ガス処理装置において、スタート時、切り替え時などに、ごく短時間に限り高濃度の排出が生じる場合がある。このようなやむを得ない特異的な排出については、現行のばい煙発生施設の例にならい、測定範囲から除外することが適当である。
     排出ガスをフレアスタックで燃焼処理する場合には、処理後の排出ガスの測定が不可能である。この場合、VOCの排出はほとんどないと考えられることから、処理が行われていることをもって、実際に測定しなくても排出基準を満たすものとみなすことが適当である。
     貯蔵タンク(排出ガス処理装置を設置しているものを除く。)にあっては、災害防止のため、計算により求めた排出ガス濃度をもって測定に代えられるようにすることが適当である。
    5.規制と自主的取組の組み合わせ
     今回提案したVOC規制制度の内容によれば、規制対象施設全体からの潜在的なVOC排出量は、自動車等を除く固定発生源からのVOC排出総量の2割程度に相当し、屋外塗装等を除く工場からのVOC排出総量の3割程度に相当するものと見込まれる。しかし、規制対象施設のうち既に対策済みのものも相当あると思われることから、固定発生源からのVOCの排出総量を平成12年度から平成22年度までに3割程度削減するという目標において、規制によって削減するのは1割分程度と見込まれる。
     これらは、今回のVOC規制が、法規制と自主的取組の双方の政策手法を適切に組み合わせること(ベスト・ミックス)を基本とし、規制対象をVOC排出量の多い主要な施設のみに限定したことを適切に反映していると言える。これ以外の、規制対象外となる中小規模の施設からの排出、規制対象外の類型に該当する施設からの排出、排出口以外の開口部や屋外塗装作業等からのVOCの飛散については、自主的取組で対応することとなる。
    6.今後の課題
     本専門委員会においては、前述のとおり規制制度に係る審議を進めてきたが、以下のような課題が残されていることを踏まえ、今後は、自主的取組の促進に当たって必要な事項について引き続き検討を進めていくこととする。
    (1)自主的取組の促進
     前述のように、VOCの排出総量を平成22年度までに3割程度削減するという目標において、自主的取組に基づき削減すべき割合は、2割分程度と非常に大きなものとなっている。
     しかし、自主的取組による削減の進捗状況を勘案して、必要となれば、最終的には法規制で3割削減を担保するということになるので、事業者の裁量に委ねた柔軟な方式でも排出抑制は進展すると考えられる。
     自主的取組の進め方については、今後、事業所、企業、業界団体等の最もふさわしい主体ごとに、製品の低VOC化を促進したり、VOCの排出抑制のためのガイドライン・計画等を策定する等により、適切な方法を検討し、確立することが期待される。この場合、情報の公開や検証の仕組みを内在させることが求められるが、その具体的方法や実施の時期は、それぞれの事業所等の実情に応じて適切に運用されることが望ましい。
     行政においては、事業者のこうした自主的取組を円滑に促進するための方策を総合的に検討し、取組の状況を把握・評価していくことが必要である。また、JIS等の規格やグリーン調達に低VOC製品を位置づけたり、環境ラベルを活用するなど推奨的な施策を実施することが適当である。なお、検討に当たっては、自主的取組を行う事業者の意見を十分聴いた上で進めていくべきである。
    (2)ユーザーに対する普及啓発
     VOCの排出抑制対策としては、VOC処理装置の導入又はインキ・塗料等の低VOC化が対策手法として考えられる。VOC処理装置の導入は、事業者にとって多額の環境投資を必要とし、製品の価格を上昇させる可能性がある。また、低VOCインキ・塗料等への転換は、これを用いて製造される製品の外観等に影響を及ぼすため、ユーザー企業からの過剰な要求に耐えられないことが多い。
     したがって、これらの環境対策に取り組んでいる事業者が提供する製品に対するユーザー企業及び一般消費者の理解を深め、むしろこれらの製品を優先的に調達・購入する動き(グリーン購入)が拡大するよう、普及啓発を進めることが重要である。
    (3)中小企業者等への支援
     中小企業者を含めた幅広い事業者がVOCの排出抑制対策に取り組むためには、特に中小企業者向けの低価格で小型のVOC処理装置や、VOCの簡易測定法、低VOCインキ・塗料等についての開発を促進し、また必要な情報提供を行うことが必要である。
    (4)VOCについての情報提供
     法律において、規制対象施設(揮発性有機化合物排出施設)の定義は、「工場又は事業場に設置される施設で揮発性有機化合物を排出するもののうち、(以下略)」とされており、前述の施設類型に該当しても、VOCを使用しておらず、排出し得ない施設については、規制対象施設とならない。しかし、ここでいうVOCの定義は、法律において、「大気中に排出され、又は飛散した時に気体である有機化合物(浮遊粒子状物質及びオキシダントの生成の原因とならない物質として政令で定める物質を除く。)」とされており、非常に多種類の物質が対象となるため、施設で使用している物質がVOCに該当するか否かについてわかりづらいとの指摘もあるところである。
     したがって、事業者及び地方公共団体の理解を助けるため、VOCに該当する主な物質又は疑義が生じやすいがVOCに該当しない主な物質のリストを作成し、情報提供を行うことが適当である。
    (5)VOC排出抑制制度の効果の把握
     効果的なVOCの排出抑制対策を講じていくためには、自主的取組の状況、法規制の効果などのVOC排出抑制制度の実施状況を把握するとともに、浮遊粒子状物質及び光化学オキシダントの生成に係るより広範かつ精度の高いシミュレーションの実施に向けた取組を推進するなど科学的知見の更なる充実を図っていくことが必要である」。
     以上で、18ページには別紙1としまして、大防法のVOC排出抑制制度の概要とVOCの反応の概要、別紙2に、今回の規制対象となる主なVOC排出施設の類型とその例というのが図示してございます。
     20ページに、最後に別表といたしまして、揮発性有機化合物排出施設と排出基準の一覧表でございます。これに、先ほどの小委員会の報告が参考資料でつくということになります。
     報告書の案につきまして、以上でございます。

    【坂本委員長】 はい。ありがとうございました。
     ただいま報告書の案について説明をいただきましたけれども、この説明を踏まえまして、ご意見、質問等がございましたらお願いしたいと思います。
     まず、全体の意見のいただき方でございますけれども、少し区切ってお伺いした方がよろしいかなというふうに思いますけれども、まず今、前書きがございまして、そして4ページ目からVOCの排出抑制制度の基本的な考え方、これにつきましては、まさにこれを全体として議論をし、これに基づいて施設を決め、排出基準を決めたということが小委員会のところまでのすべてに共通するところでございます。そして、その後それぞれの施設等によって多少のいろいろな留意しなければいけない事項等々につきまして、それから規制と自主的取組をどういうふうに組み合わせるか、それから今後の課題等については多少それぞれの小委員会では少し違う要素があったものを全体としてまとめて今回のものに整理をしたというところでございます。
     そういう意味で、まず最初の方の基本的な考え方についてお伺いをしたいと思います。どうぞ質問、ご意見ございましたらお願いいたします。
     どうぞ。伊藤委員、お願いします。

    【伊藤委員】 すみません。5ページ目の(3)排出基準値の設定についてというところの4行目なのですが、「現時点で適用可能な最良の技術を幅広く採用する方向で、各施設ごとに排出基準値を設定することが適当である。」というふうに書いてございますが、まず去年の2月3日の答申、これでは、ここでいう、いわゆるこれはBATという表現と全く同じだと思っておりますけれども、BATということは書いてございませんでしたということが1つと、それから前回の第2回のこの専門委員会の中でもBATという議論はちょっとさせてもらったと思いますが、その時点で、もう実質ではそうじゃないよと、BATというかいわゆるトップ技術ではないよ、というふうな話はあったというふうに私は思っております。そういう意味からして、ここにこの「最良の」というところは、外していただきたいと私は思います。それでないと、この報告書が最終的にずっと残るわけでございまして、これは今後このVOCについては5年で見直すというふうに聞いておりますけれども、そういう見直しをする段階においてBATということがここでまた何かいつの間にかあらわれてしまいますと、将来BATでやらなくてはいけないいうことで、いろいろなところで我々産業界としても非常に厳しい要求をされるというのはちょっと困りますので、この時点ではこの「最良の」という言葉は消していただきたいというふうに思っております。

    【坂本委員長】 はい。ありがとうございました。
     ただいま5ページの4行目、「現時点で適用可能な最良の技術を幅広く採用する」、バッドと書いてあったものについて前回議論がございましたけれども、これにつきまして各小委員会での意見等においては、ここに書いてあるような幅広く採用する方向、それからこれまでの規制値を決めるところでやっていた精神を見れば、まさにベストアベーラブルの一番最適という形ではなくて現実の部分をとらえた形でやっているということはお酌み取りいただけるのではないかなと私は思うのですが、各委員の先生方、いかがでございましょうか。「現時点で適用可能な最良の」というところの「最良の」というところについてのものでございますけれども。
     中杉委員、お願いします。

    【中杉委員】 ここは今回の排出基準値の設定についての考え方を示しているというふうに解釈してよろしいですね。そういう意味でいくと、今回採用した基準値というのが現在時点で適用可能な最良の技術を考えてつくった基準値だとは、私は考えておりません。そういう意味でいくと、このままで読んでいくと、今の基準値ができる範囲はこの程度であるというふうに逆に読めてしまうのではないかという感じがします。
     それは非常に、もう一つの後ろの方でいくと自主的な取組というところがありますので、そちらでは当然のことながらBATの考え方で向かっていただく必要があるのですね。今の技術がそのBATであるということになると、そこまでいけばいいんだという話に逆になりかねないように思います。むしろそういうふうな言葉を自主的取組のところに、そちらを目指していただくというようなことを書き加えることにして、ここは現実問題としては、残念ながらできればそういうふうにしたかったのですが、一応上位、下位でいくと、下位10%のところを大体標準的に採用していますので、それと矛盾しない、誤解を招かないためにも、除いた方がよろしいのではないかというふうな感じがいたします。

    【坂本委員長】 はい。ありがとうございました。
     今、お話がございましたのは、その規制的なところとそれから自主的な取組というところで分けて考えた場合に、特にその自主的な取組のところでは、このそれぞれの業界でお考えいただく最良の技術、そして現実には今、測定値をそれぞれ使ってこういった形を決めてきたという経緯から、取ってもいいんではないかというようなお話でございますけれども、そのほかご意見いかがでございましょうか。
     どうぞ。浦野先生。

    【浦野委員】 私も中杉委員と同じ意見でございます。というのは、この基準値というのは基本的には最小限守らなくてはいけない値でして、これを決めると実際に業界の方々は、ぎりぎりの装置や設備をつくるとは思わないわけで、それより十分よくなるような施設を多分やっていただけるというふうに理解をしますと、この基準値そのものがぎりぎりの最良だというような理解ではない。また逆に設備もそれぞれ各施設に事情に応じてやりますので、先ほど中杉委員がありましたように、実際上位、下位の10%ずつ切ってということですから、一番上を、上位から切ったときに上を取ったわけではなくて、下を取っているということもありますので、これはなくてもいいのかなというふうに思います。ただ、「現時点で適用可能な」というところにいろんな意味が含まれていて、余りいいかげんなものではだめよということも逆に入っているし、自主努力もこれから先やっていただくということも含まれているということで、私も「最良の」はなくても良いと思います。
     もう一点、若干これ、今から言うとちょっと事務局が困るかもしれないのですけれども、議論で盛んにこの専門委員会でもありましたし、小委員会でもあったのは、規模ごとに基準値を決めるべき、要するに量の規制に見合うように、あるいは、前から量規制で、濃度規制ではなくて量規制したらどうかという議論があって、そこまではいかないにしても、規模ごとに基準値を変えるという議論も何回か出てきているわけですね。それに対して今回は、類型施設ごとに1つの濃度を決めているという形で、規模ごとの濃度設定をしていないわけです。それにはそれなりのいろんな事情があるわけですから、そこら辺ちょっと書き加えた方が皆さんの理解はされやすいのかなと。大気部会でも意見が出るかもしれないということを考えると、少し手短にその辺のところをうまく説明した文章が加わった方がベターかなという気はしますけども。この辺については事務局、いかがですかね。

    【坂本委員長】 では、そちらからお願いします。

    【関大気環境課長】 まず、第1点の「最良な」というのを事務局の案で書き込みましたのは、12月の第2回の排出抑制専門委員会におきましては、一応最良な技術ということで各小委員会でご議論をいうことがありましたので残したわけですけれども、実際に1月には入りまして6小委員会でご議論いただきまして、「最良な」というのは最先端ということにどうしても意味が解釈されがちであるということで、そういうわけではなくて実用的な中でしっかりした技術をということでありましたので、小委員会の報告では実は「最良な」というのは入っておりませんで、適用可能な技術を用いた場合にはこうこうこういうということでありますので、ご了解いただければ実際に小委員会でご議論されたものと同じ文面で、ここを「最良の」を取って小委員会の記述と合わせるということで事務局としては問題ないというふうに考えております。
     それからもう一点の、規模ごとに、従来、規模が大きいものほど量がたくさん出るのでその分基準値を厳しくするというのがこれまでの例では多かったわけでありますけれども、そうしなかった理由というのを簡単に書いてはどうかということでありますけれども、ちょっと委員長と検討させていただいて、うまく文章的に、全体を変えずにどこかにはまりそうであれば、坂本委員長と事務局とご相談させていただいて、可能であれば対応するということでよろしゅうございますか。

    【坂本委員長】 それでは、今の、まず最初の方のですが、「施設ごとの排出抑制技術の採用実態を踏まえて」という形がかかっていれば、ある意味ではその「最良の」というものの意味が実はかなり誤解をそう招くこともないと思うのですが、先ほど伊藤委員の指摘、それから今後その自主規制の方ではそれぞれそういったことをおやりいただける可能性をも考えた場合には誤解を招かないようにした方がいいということでございますので、「最良の」というところは、じゃあ、削除という形で今対応させていただきたいと思います。
     それから、当初議論がございました規模要件ごとのものにつきましては、事務局と検討させていただいて、もし全体の趣旨を変えない形で盛り込める場合にはそれを盛り込ませていただくということにさせていただきたいと思います。
     どうぞ。

    【伊藤委員】 もう一つ。今し方の中杉先生のお話の中で、自主管理の方についてはベストアベーラブルではという、最良な技術ということで考えてほしいということですけれども、これは我々もいろいろ考えていくとは思いますけれども、このVOC規制については自主取組とのベスト・ミックスということになっていて、ベスト・ミックスということはやっぱりコストパフォーマンスを考えてやっていくということなので、必ずしも最良の技術を全部採用する、もしくは、それでなければいけないというふうに要求されると我々も非常にきついところがございますので、やりやすいところはやるというところ、それから従来の応用できる技術からまずやっていくという方向でスタートとしたいというふうに思いますので、そういうことでよろしいでしょうか。

    【坂本委員長】 どうぞ。

    【中杉委員】 私はBATの中には、そのコストの話が当然入ってきているというように思います。ですから、最先端の非常にコストの高い技術をBATと考えておりません。もちろん、そういう方向へ向けていくということは当然で、それをやらなきゃいけないということにはならないわけですね。自主管理では、それを当然その採用の方向でコストを下げて開発してやっていくと。そういう方向に進んでいくのだということを何かここでもう少し入った方がいいのかなというふうに思ってはいるんですけれども。どういう修文にしていいのか、あるいは入れる必要がないかもしれませんが、そういう意味で申し上げました。

    【坂本委員長】 よろしいでしょうか。
     それでは、小林委員どうぞ。

    【小林委員】 いや、後の方でいいです。今の議論ですけど、テーマは後ろのところにありますから、結構です。

    【坂本委員長】 わかりました。
     先ほど申し上げましたけれども、まず基本的な考え方という部分につきましては、これまでの議論をしていた経過を踏まえてまとめ、そして排出施設及び排出基準というものもそれまでの経過を踏まえて分類をしてまとめたということでございますけれども、そこにつきまして何かございますでしょうか。その後は一括してやらせていただきたいと思いますが。
     どうぞ、寺田委員、お願いします。

    【寺田委員】 前の2番の基本的な考え方のところの6ページなんですが、経過措置についてということで、この最後のところの2行目なのですけれども、「最大限の猶予期間、すなわち、平成21年度末までの猶予期間を設けることが適当である。」というふうに書いてあるわけですけれども、この平成21年度、既設の施設ですけれども、平成21年度末では基準の適用が開始されてから4年、ことしの政省令が公布されたとすれば5年というふうに数えられると思うんですが、一般的に言って猶予期間が非常に長く感じられるなというような気がします。一般の人がそういうことで納得できるのかなというような気もしますし、また、そこの2行目には「対策技術の検討や、対策の導入計画の作成等に十分な時間をかけ、」ということで、こんな検討や計画に時間をかけることによって、4年、5年まで引っ張ってもいいというふうに読み取れる可能性もありますので、この辺、実際21年度末まで猶予期間が必要なのか、また、その2行目の「十分な時間をかけ、」という表現が必要なのか、少し検討していただければなというふうに思うんですけれども。

    【坂本委員長】 はい。ありがとうございました。
     今の経過措置につきましては、この今回のVOCの規制対象とする業種の範囲が非常に幅が広いということ、そして規模等もいろいろあるというようなことから、これまでの議論の中でできるだけ猶予期間を持つというような考え方で進めてまいりましたので今こういう形になっているということでございますが、今お聞きしたところでは場合によってはそれほどそういった検討に時間をかけるよりもっと早くやれというふうな意見も逆に出るんではないかと、そういう懸念でございますが、これにつきましても、これまでの経緯も踏まえまして事務局と相談をさせていただいて、対応させていただくということで、これはよろしいでしょうか。これまでも、要するに業種、業態がさまざまにあるということから考えて、そして、かつベスト・ミックスというような形の規制と、それから自主的な取組を含めた形でやっていただくというようなことを考えれば、比較的猶予期間を長くした方が業界として逆に協力しやすい部分もあり得るのかなというふうに思うわけでございます。
     それでは、失礼しました。大野委員、お願いします。

    【大野委員】 今の猶予期間のお話でございますけれども、今まで小委員会の方でも相当議論されています。我々業界としては、コスト的に考えましてもタイミングというのがございますし、なおかつ施設として大規模な改装等が生じるということもございますので、希望としては案のような形で進めていただきたいと思います。
     以上でございます。

    【坂本委員長】 ありがとうございました。
     今、私、申し上げましたのは、これまでのその議論の推移からすると最大の猶予期間というようなことを考えて整理させていただきたいというふうに思います。
    そのほか基本的なところ、排出基準、ございますでしょうか。それぞれの小委員会で、多少業態とか、それから経営の規模とか、そういったものを考えた形によって排出施設、それから排出基準が決まっているわけで、これにつきましては先ほど事務局の方から詳しく説明をさせていただいたとおりでございます。
     それでは、残りの部分につきましては、排出基準の適用に当たっての留意事項、それから規制と自主的取組の組み合わせ、5のところでございます。それから今後の課題、6というところでございますが、この記載内容について、それぞれ、時間の関係もございますので順番は問わずにご意見を、質問がございましたらいただきたいと思います。お願いします。
     小林委員、どうぞ。

    【小林委員】1点は質問、それからもう一点は要望でございます。
    1点は15ページ、排出基準の適用に当たっての留意事項の部分の第2パラグラフの一番下の部分なのですが、「このようなやむを得ない特異的な排出については、現行のばい煙発生施設の例にならい、測定範囲から除外することが適当である。」というこの文章なのですが、現行の大気汚染防止法の中のばい煙発生施設の除外規定、これ、測定範囲から除外するという表現じゃなかったのと違うかな。ちょっとこれ、今、私も自信がないのですが、適用除外か何か、そういうふうな言葉を使っていなかったかなという気がします。たしか、これ、通達ではなくて政令か施行令の中に書いてあるのですね。ここ、ちょっと表現を正しい表現にしていただければというのを。これはお願いでございます。
     それからもう一点は、先ほどから議論になっています規制と自主的取組のベスト・ミックスの部分で、いわゆる自主的取組の促進のところの中に、できましたら事業者に対する期待というのをぜひお書きいただけたらいいかな。というのは、今議論がありましたように1点はこのベスト・ミックスでやっていくという意味において「最良な技術」という言葉を外したわけですが、ここのところはやはり自主取組の中では最良な技術と最新の技術を取り入れていくことに対して、事業者に対して期待をするという表現が欲しいなというのが1点ございます。
     それからもう一点は、今、猶予期間の問題で22年目標ということで、21年末となっているわけですが、ということは確認を取るとか、もしそれが達成できなかった場合のアローワンスがないわけですね。そういう意味からいきますと、この規制と自主取組を積極的で確実な達成という部分について、ぜひ事業者の方がそれを確実に達成できるように努力してほしいという期待、この2つを期待として何かお書きいただけないかな。表現上はお任せいたしますが、何かそれが要るなという感じがいたしますが。

    【坂本委員長】 はい。ありがとうございました。
    まず1点目の質問のところにつきましては、通達ということでしょうか。これは適切な形に書きかえさせていただきたいというふうに思います。今のこれにつきましては、確認をした上でやらせていただくということにさせていただきたいと思います。
    それから、規制と自主的な取組の組み合わせというところに事業者に対する期待というような形を書き込んではどうかというようなご提案でございます。
    それからもう一点は、猶予期間について全部このぎりぎりのところまでやると、果たしてそれが達成できたかどうか確認できないんではないかというようなことに関係してでございますけれど、これ、事務局の方から、ちょっと今どういうふうに考えておいでか、お願いできますか。

    【関大気環境課長】 事務局といたしましては、16ページの今後の課題の最初の3行にございますように、これまでの3回の排出抑制専門委員会及び小委員会の議論というのは、規制的部分をどうするかということに焦点を当てたご議論であったというふうに理解しておりまして、それについて端的に報告書に取りまとめたと。自主的取組を促進していただくためにどういうふうな側面的な支援、あるいはどういうふうに進捗状況を把握するか等については、引き続きこの専門委員会でご議論をいただきまして適宜取りまとめてお願いしたいと考えておりますので、その中で改めてきっちりご議論いただいて、報告書等に取りまとめることができればなと、このように考えております。

    【坂本委員長】 ありがとうございました。小林委員、よろしいでしょうか。
     土井委員、お願いします。

    【土井委員】 今、関課長さんの方からご指摘ありましたように、実は3割のうちの1割のカバーの法規制と、それから2割の自主的取組ということで、ベスト・ミックスという過去の環境行政にない特徴的なという議論の軸は、実は自主的取組ということにあるはずなんですね、現実の施策としましては。その意味では、例えば従来の有機大気汚染物質の自主管理のような統一的な手法をとらずに、しかもチェック・アンド・レビューということが前提になるんですが、事業者がそれぞれの事情に応じて取り組むという柔軟な方式ということが、実は自主的取組のベスト・ミックスの根拠として、それがもしうまくいかなかったときに法規制で担保できるという流れになっているんですね。法の文章としましてはね。
     戻りまして、実は自主的取組というのは、極めて大きな統一的手法ではない自主的取組を今回やりましょうということになっているわけですから、その意味では自主的取組が進むべき方向の議論が関課長さんの議論のような形で積み上げなきゃならんこの場ではあろうかと思うのです。その意味で、例えばこの法文も、例えばの話です、これは提案と受け取っていただいて結構だと思いますが、5年後の見直しで担保をするという法、3割を確保するという発想もあることは事実認めます。というか、そうだという前提に立てば。今度は裏返しにして5年後の見直しという、法文上はそうなっていますけれども、経年変化をつかまえるということも重要だと思いますが、これは後で申し上げますけれども、流れの中で一定の削減取組のチェック・アンド・レビューによって達成されれば、法規制の枠組みを外すということが、実は自主管理のいわばインセンティブになるという側面もあるわけですね。ですから、法を担保するという側面で見るというのが1つ。もう一つは自主管理のインセンティブで一定の削減を自主管理として取り上げれば、しかも6類型で類型化されてやっているわけですから、排出インベントリーの精度を上げたチェック・アンド・レビューという部分の数字の把握ができるという前提に立てば、逆に法の枠組みをその場合に外すという視点、つまり、トータルとしてこの16ページの自主管理の取組の推進というところの下の段落、「行政においては、事業者のこうした自主的取組を円滑に促進するための方策を総合的に検討し、取組の状況を把握・評価していくことが必要である。」というここの部分を、むしろ、担保をするという表現もありますが、過去にない環境行政の取組を推進しようという意味では、逆に一定程度の促進ができれば、つまり排出抑制の取組が分野別に進めば規制の枠を外すというか、免除するという表現になるんでしょうか。日本語がちょっと適切でありませんが、逆のインセンティブに使うということはできないのでしょうかという提案をします。

    【坂本委員長】 お願いします。

    【関大気環境課長】 昨年、一昨年来、大気環境部会でご議論いただきまして、昨年の2月にその意見具申としてまとまった趣旨というのは、私どもの理解では、まず3割という目標を合意いたしましたけれども、何のために3割削減するかというとSPMとオキシダントによる大気汚染の軽減である、と。それが3割削減されたことによって所期の目的を達したかどうか等について平成22年度の削減の状態を見て大気の環境がどれだけ改善されたかということを全体的にレビューして、その施策の効果、その後どうするか等を判断しましょうと、こういうふうになっております。途中でその3割削減されたからそこはもう規制から外すとかというよりも、総合的に本来の最終的目的がどうであったかということをやはり平成22年の削減状態、3割あるいはもう少し過剰に、予定以上に削減できるかもしれませんけれども、それでその効果がどうであったかということをやはりレビューする必要があると思いますので、なかなか斬新なご提案でありますけれども、総合的にきっちりとレビューするまでは、個別のそういう対応というのは難しいんではないかなというふうに考えております。

    【坂本委員長】 はい。今のお話ですが、まずきょうの自排専の方で、それから大気部会の方でもございましたけれども、光化学スモッグはむしろふえていく状況にあって、そしてVOCが今何割削減されるということが必要ではなくて、実は環境基準が達成されてどこにいて、だれが生活しても問題のない環境にできるということは実は一番のねらいであるということで、今、関課長の方からお答えをいただきました。
    どうぞ、そのほか、これに関連して何かございますでしょうか。どうぞ、浦野委員。

    【浦野委員】 ちょっと議論で気をつけなきゃいけないのは、国として全体の大枠の目標は3割削減ですけれども、当然地域ごととか、あるいは規制を受けるのは施設ごとですので、日本全体で3割減らしたからといってどこかの施設は大量に出していていいという議論にはならないわけですから。規制というのはあくまでも1つの手段として、1つ1つの大きい排出源をきちんとしてもらうための担保のためのものですから、その結果として3割になるか4割になるか2割になるかわかりませんけど。ですから、逆に、国全体として3割減ったら、それは個別の施設はある程度たくさん出していてもいいんだという議論にはならない。大きな目標は3割ということなので。ちょっと個別施設の規制の話と混同しない方がいいかなというふうに私は思っております。
    それから、もちろん、委員長さんあるいは課長さんがおっしゃったように、最終目標は3割削減することが目標ではなくて、それより多く進むか、少なくてもどういう形でオキシダントやSPMの被害が減るか、あるいは、そういう状況が改善されるかというのをしっかりフォローしていくことが大事だと思います。オキシダントやSPMとVOCとの関係をより明確にしていくということも合わせて5年間の間に努力をして全体の見直しをするということになるかと思います。
    それはそれとして、ちょっと細かい用語というか言葉使いなのですが、16ページの「ユーザーに対する普及啓発」のところで、最初のパラグラフの終わりの方に、「外観等に影響を及ぼすため、ユーザー企業からの過剰な要求に耐えられないことが多い。」と、こう断定するのは表現が余りよくない。そういう場合もあるということは少なくないかもしれませけれども、「ユーザー企業からの過剰の要求に耐えられないこともある」とか、その程度の表現の方がいいのかなということと、その下、下から2行目の「むしろこれらの製品を」と書いてあって、その「むしろ」ということは何か相手があってそれに比べてという意味なのですが、相手がよく見えないので、これも「むしろ」はなくてもいいのかなというような気がしますが。これ、事務局のご意見を。

    【坂本委員長】 それでは。

    【長坂大気環境課補佐】 今ご指摘いただいた部分、ユーザー企業からの要求という部分については、先ほど印刷の小委員会の方で、今後の課題ということでぜひ書いてほしいという部分を受けて書かせていただいたところでございます。「過剰な要求に耐えられないことが多い」というのは、基本的にはそこの表現をとらせていただいておるのですけれども、「外観等に影響を及ぼす」と。外観の話であれば過剰な要求というのも確かにそうなのかなということでこう書かせていただいておりますが、こちらについては「多い」と書くのか「……もある」と書くのがいいのかというところについては、印刷の千本委員にお話を伺いたいところでございます。

    【浦野委員】 少なくないというぐらいの表現でもいいかもしれませんけど。

    【長坂大気環境課補佐】 後ろの「むしろ」の方については、確かにこれは表現ぶりの話で、なくてもいいのかなと思います。

    【坂本委員長】 それでは、千本委員、お願いします。

    【千本委員】 この部分につきましては、確かに印刷の方の議論の中で書き加えていただいた部分でもありまして、実際問題、いろいろ水性化とかいう手法が低VOCという対策の1つとして出てきておりますが、印刷品質について結構直接的な影響を及ぼす内容でもありまして、必ずしもそういった技術が品質を無視にして――無視とは言いませんけども、採用し切れない部分があるということで、この表現を入れていただいた次第です。
     確かに浦野先生ご指摘のように、「多い」という断定的な言葉自体は確かに問題があるのかもしれませんので、その辺はもうちょっと緩めていただいても構わないかと思います。ただ、この文言を基本的に入れておいていただくのは我々の業界としては非常に助かる文章であるということはご理解いただきたいと思います。

    【坂本委員長】 はい。ありがとうございました。
     どうぞ。

    【浦野委員】 こういう趣旨の文章が入ることはいいのですけれども、「過剰な要求」というのが相手は過剰でないと思っているわけですし、その辺、要求、むしろ「ユーザー企業からの過剰な」を切って、「要求に耐えられないことも多い」というのであれば、それはそれでいいんだけれども、過剰か過剰じゃないかというのは受け取り側で違うというふうに思うので、それを断定的に委員会の報告に書くのはよろしくないんじゃないかなということですけれども。

    【坂本委員長】 はい。今の点につきましては、両方の趣旨を考えまして、事務局と相談をした上で対応させていただきたいというふうに、修文につきましてはそのようにしたいと思います。
     中杉委員、お願いします。

    【中杉委員】今の部分について、塗装の方も実際にお話を伺ってみると、まさに過剰な要求であろうと、何回も塗り直しをさせられて非常に大変だというお話を聞きました。そういう意味では、過剰な要求があるというのは事実だろうというふうに思います。それを書くかどうかは別としてですね。
    それで、もう一つここで非常に重要なのは、「ユーザー企業及び一般消費者の理解を深め、」は確かにそのとおりで、一般消費者の理解をというかそういう啓蒙は並べてというのを、もう少し強調して書いていただいた方がいいのかな。これ、やっぱりユーザー企業というのは結局一般消費者が注文をつけるからという形になるので、そういう意味では通り一遍のあれではなくて、それを何か地球温暖化だとかそういうものに関しては一般住民もそれぞれ努力しなさいというキャンペーンをやってそれなりに組み込んできているわけですけども、そういう問題じゃなくて、自分たちの身の回りの問題についてもそういうことがあるんだということを、どう書き込むかはあれですけども、このままでもいいのですが、強調してやっていくことが必要だろうというふうに感じました。実際には低VOC化もできないし、排出処理施設も物理的にもう入れられないという業者の方はたくさんおられますので、そういう意味でいくと自主管理というのもなかなか難しい。自主的に取り組むといっても低VOCの方にいかざるを得ない、だけどそれは使えないという状況を私も話を伺ってきましたので、そこら辺のところでまさにこのユーザー企業に何とか、あるいはもっと、先を言えば一般消費者の理解を深めるというのはものすごい重要なポイントだろうというふうに思います。
     それからもう一つ、次に質問ですが、自主的取組のところの3番目のパラグラフ、これちょっと文章的に何かわかりにくい、何を言っているのかよくわからないなという感じがするのですが、「自主的取組の進め方については、」最後に行くと「確立することが期待される。」ということで、これは自主的取組を進める上でこういうことをしなさいよ。それをやるのは、事業者であってもいいし、企業でもいいし、業界団体でもいいよ、という書き方ですか。
    これがそういう自主的取組を促進するためのということで書かれているのだとすると、先ほど小林委員が言われたように、個々の事業者がどうやるかということを、その部分は余り書いてないんですよね。それを支援するための仕組みとしてこんなことを一生懸命やりなさいよということは書かれているんだけど、やはりその努力をしていただく、BATとは言いませんけれども、下位10%じゃなくて上位10%ぐらいのところを目標に、事情がいろいろあるのですべてがそういくわけじゃないですけども、そういう方向でやっていただくというのが自主的取組だと。そういう方向に向かって努力していく必要があるのだということは入れておいていただいて、その後でそれをさらに促進するためにはというふうな表現になった方がよろしいかというふうに思いますが。

    【坂本委員長】 はい。
     事務局の方からお願いします。

    【関大気環境課長】 ここにつきましては、先ほども発言させていただきましたように、今後どういうふうにすべきかということをご議論する課題であるということで書かせていただきました。この表現ぶりは、実は昨年2月の意見具申の表現ぶりをそっくりそのまま書いたものでございまして、さまざまな主体ごとに業界団体と限定せずにいろんなふさわしい主体ごとにこういうふうにやるべきだというのが昨年の大気環境部会の合意事項でありましたので、そのままの表現をとりあえず使わせていただきました。これを促進するための手法についてどういうことができるかについては、この専門委員会において、今後ぜひ先生方にご議論いただきたいというふうな趣旨でございます。

    【坂本委員長】 後藤委員、お願いします。

    【後藤委員】 ちょっと私が誤解しているのかもしれませんが、その規制と自主的取組というものの関係なんですけれども、規制対象と自主的取組対象と2つに分かれているわけではなくて、規制対象の施設というのはあくまでも規制がかかって、もしその基準を守らないときには罰則で担保されますよという意味だけであって、そちらも、もちろん自主的取組をもっとどんどんやっていただきたい施設だという理解でよろしいのでしょうか。

    【長坂大気環境課補佐】 今、後藤委員のご指摘のとおりだと思います。規制対象施設については、当然濃度規制ということで排出口濃度規制、これをやっていただくということで、それ以外にどういった取組をやるのかについては、それは多分施設類型によっていろいろあると思います。自主的にできる部分があれば自主的にやっていただきたいと、そういう考え方であると思います。

    【後藤委員】 そうすると、後に業界団体などでいろんな自主的取組でこういうぐあいにやりましたよと、例えばデータをまとめたときにはその中には規制対象施設の部分でもこれだけ下がっていますという話も含んで、例えば団体でまとめるということでよろしいわけですね。

    【長坂大気環境課補佐】 実際どれだけ排出削減効果があったというそのまとめ方についても、多分これからいろいろ議論されていくのではないかと思いますけれども、当然排出規制対象施設についてどれくらいかということについて、実際に排出削減された量というものが数値として累積、蓄積されるのではないかと思います。

    【坂本委員長】 はい。よろしいでしょうか。
     先ほど、伊藤委員だったでしょうか。

    【伊藤委員】 17ページの一番最後に、「VOC排出抑制制度の効果の把握」ということになっております。先ほど、最後の出口はいわゆるオキシダントなりそういうものが下がったかどうかという問題だというふうにお話がちょっとあったかと思いますけれども、自主管理をやっていく上では、それではちょっと困るんですね。つまり、例えば今、海外からNOxが入っているとかそういう新聞報道もありまして、それから考えると我々が例えばVOCを30%、場合によっては40%ぐらい減らしたとしても、オキシダントは変わらないよ、という話もあり得るわけです。我々としてはやっぱり自主管理で下げて、それで30%として、例えば大気濃度がVOCが前に比べて下がりましたよとか、そこでやっぱりしていただかないと、海外から来たNOXまで我々の方で責任を持って、その分だけVOCを下げろと際限なく言われても、我々も困るわけでして。そこら辺、出口をやっぱりVOCでこのぐらい下げるというようなことをもっと明確にしていただきたいなというふうに思うんですが、どうでしょうか。

    【坂本委員長】 今、ややこれは、私、誤解に基づくかなと、そういう形の話はしていなくて、VOCの排出抑制対策はVOCがどれだけ減ったかでわかって、そして、かつVOCが減ったからそれでいいんではなくて、さらにそのもともとの目的は環境基準を達成する。その評価をするためには、まさにここに書いてあるとおり、精度の高いシミュレーションをやらないと、どこの発生源からどれだけ来ているかも含めて、そしてこのエリア内でどれだけ減ったのかとか、そういったことを判断をしていくということで、今おっしゃられたような形で枠組みを要求しているということはないというふうに私は思いますが。

    【伊藤委員】 はい。そうすると、もう一つはいわゆるインベントリーですか。今は1,500,000トン固定源から発生しているという、この数字がどのくらい正しいのかというのがよくわからないのと、やっぱり我々、今度自主で下げていきますけれども、じゃあ、これが1,500,000トンのうちどういうふうに連携していくのかというのもやっぱりきちんとつかまないと、30%なのか20%なのか10%なのか全然わかりませんよね。こういう意味で、そういうインベントリーというものをどうやってつかむかというのも何かどこかで議論していかなくちゃいけないのかなというふうに思いますが。

    【坂本委員長】 わかりました。まさにその辺のところは、今後規制的な形でやる方についてはある程度測定方法が決められる。それから自主的なものについても、例えば業界でこういった形で測定をするとかいうような形でやっていくと、今おっしゃられたインベントリーが全体として足し算ができるような形になっていく。現在、今回のこの委員会が非常に苦労したのは、いわばインべントリーに相当するところがなかなか不十分な部分があった。それからもう一つは、業種が非常に広いということでそれぞれをよく知った方々に情報を求めないとできなかったということですけれども、まさに今後その規制的なものと、それから自主的な取組をやるというような形に同時にやって減らしていくということですので、その自主的な取組のところについてそれぞれの業界のところで今おっしゃられたインべントリーという形にも最終的にはまとめられるようなものになるような形を考えてやっていただけたら、非常にこの、今、規制、それから自主的取組という形でやっているベスト・ミックスというようなものが意味を持ってくるんではないかというふうに思う次第でございます。
     藤田委員、お願いします。

    【藤田委員】 情報提供の方の最後のパラグラフに、これはVOCについての情報提供ということで、「VOCに該当する主な物質又は疑義が生じやすいがVOCに該当しない主な物質のリスト」となっていますけれども、この章立てからいけばVOCに関する情報開示・提示ということになりますけれども、一般のユーザーに対する普及啓発だとか事業者に対する啓発ということから考えれば、もっと幅広くこの制度そのもののあり方を含めて、ここに書くかどうかは別にしまして、この制度が浸透するための例えばQ&A集とかそういうものが準備されてもいいんじゃないかなと思うんですけれども。これはあくまでも提案でございます。

    【坂本委員長】 はい。ありがとうございました。
     今おっしゃられたとおりだというふうに思います。なぜかと申しますと、もともとこのVOCのその規制というものがSPMとそれからオキシダントというような形のものを同時に考えた形で動いているということで、今おっしゃられたような形、どういったVOCのうち規制から除かれるものかというものについては、今後情報を早急に整備をして行政から提供するべきものというふうに私も思います。事務局もまさにそうだと思います。ありがとうございました。
     早瀬委員、お願いします。

    【早瀬委員】 今の情報提供と効果の把握の部分なんですが、ここで書かれていることの中で、一般消費者というんですか、先ほど浦野先生から地域の実情に応じてというような話も出ましたけれども、一般消費者あるいは国民、リスクの受容と拒否を判断する国民という役割もあろうと思うのですけれども、そういった一般消費者の役割というものがこのあたりでちょっと見えにくいなと思っていまして。特に、効果の把握のところで「実施状況を把握するとともに、」というのは、これは行政として把握されるんだろうと思うのですけれども、それとともにそういった情報の透明性というんでしょうか、そういったことが実施状況などについて一般の国民に広く知ることのできるような透明性の確保ということについても配慮していただきたいと思います。

    【坂本委員長】 はい。ありがとうございました。
     今、効果の把握というところで行政的な形だけではなくて、一般の消費者もしくは事業者、そういったところにも情報がどういうふうに進められていったかがわかるような形のものを入れていただきたいという話、これはお聞きしておきたいと思います。
     寺田委員、お願いします。

    【寺田委員】 16ページの自主的取組の促進の第4パラグラフの最初のところに「行政においては、」というふうに書いてあるわけですけれども、この文章をよく読んでみますと、この行政というのは国を指しているんではないかなと。17ページの(4)のVOCの情報提供の第2パラグラフのところには、「事業者及び地方公共団体」というふうに書いてありますので、16ページの「行政においては」というのは国を指しているというふうに理解できるのですけれども、地域には地域に応じていろんな対策をとっていく必要があろうかと思います。東京都においても、事実、VOC対策を独自にやっていこうという動きがございますので、そういう中においては、事業者の自主的な取組の状況がどういうふうになっているのかというのも非常に重要になってくるということがありますので、ここの「行政においては、」という部分を、もし、国だとすれば「国及び地方公共団体においては」とか、地方にも事業者の自主的な取組の状況を把握できるような、そういうふうな表現にしていただければというふうに思います。

    【坂本委員長】 はい。ありがとうございました。
     今、16ページの「行政においては、」というところが、いわば地方も含めてそれぞれ地域の状況をも勘案した形で情報が出て、かつ、そこがやっているということも見える形にしてほしいと、そういうことでございますね。これは修文で対応できるかどうかにつきましては、事務局の方と相談をさせていただきたいと思います。
     先ほど挙手されていたのは土井委員だったでしょうか。お願いします。

    【土井委員】 質問なんですけど。先ほどから議論になっていますけれども、17ページの物質のリストなんですが、ちょっと日本語の意味がいま一つよくわからない。つまり「VOCに該当する主な物質又は疑義が生じやすいがVOCに該当しない主な物質のリスト」というんですけれども、測定の方で出ている除外物質のことを言っているわけじゃない。それとも、除外物質のことを言っているんでしょうか。そうすると、「疑義が生じやすいが」ということになると、ちょっと日本語の説明をお願いしたい。

    【坂本委員長】 事務局、お願いします。

    【熊倉大気環境課補佐】 ここで申し上げています「疑義が生じやすいがVOCに該当しない物質」というのは、除外物質のことではなくて、各小委員会で、例えば洗浄であれば界面活性剤はどうなんですかとか、あと、塗料であれば無溶剤系のものがありまして、それはどうなんですかと。そういった、さまざまなご質問に対してきっちりお答えする必要があるかなという意味でのリストでございます。

    【坂本委員長】 どうぞ。

    【土井委員】 そう。私もそれをお願いしたかった。要するに、例えば洗浄の例を出していただきましたのですけれども、実は洗浄の場合のエミッションについては、7割ぐらいがいわゆるテトラクロロエチレンでありジクロメタンでありという塩素系の溶剤である。これに排出抑制をする場合には、当然、ここではちょうど5ページになるんですけど、「原材料の転換」という日本語を使っておられますけれども、例えば水洗浄に変えるということであれば、排出抑制の取組は進むということになるのですが、実は水洗浄も、数%ですけれども添加剤とか分散剤がありますので、極端な話、ベンゼンとかが一部入っているということがあります。そうすると、水洗浄の場合は裾切り要件である5平米以上の洗浄機はたくさんありますので、水は非常に大きな洗浄機になりますので、リンスをかけますから。そうすると、そこで規制対象になるという話につながらないという意味で、つまり代替排出抑制の促進ということにつなげるような形で、類型別に例えば「疑義が生じやすいがVOCに該当しない主な物質のリスト」というような取組を進めていただきたいという要望を合わせて申し上げます。

    【坂本委員長】 はい。ありがとうございました。
     内藤委員でしょうか。お願いします。

    【内藤委員】 16ページの、先ほどちょっとお話がありました、ユーザーに対する普及啓蒙のところなのですが、ここの「ユーザー企業からの過剰な要求に耐えられないことが多い」というふうにありますけれども、私もこれはちょっと書き過ぎかなという気がします。特に、日本国内だけでない世界中で商売している場合は、この要求というのはユーザーさんにとっては当然な要求なのですよね。ですから、品質的に劣るものはやはり使いたくないというのがあるわけですし、そういう意味で言えば、従来型と例えば代替塗料について言えばいまだ代替塗料の方が劣っているという現実もあるわけなので、これはちょっと文章を、例えば「多い」じゃなくて「ある」というような、もうちょっとやわらかい文章に変えた方がいいんじゃないかということと同時に、メインは代替塗料の開発なのですけども、まだ十分に確立されていない部分も多いので、先ほどの猶予期間ですか、これについてもできるだけ長くとってほしいと。あるいは、設備的な附帯も、できるだけ効果的にやるためにはいつやったらいいかというタイミングがありますし、やはりそういう意味で言えば、この文章にあるような猶予期間でぜひお願いしたいと思っております。もし、これが大幅に短縮されるようでしたら、また集まって協議していただきたいというふうに思います。

    【坂本委員長】 はい。ありがとうございました。
     先ほど最初の方でお申し出いただいた「過剰な要求に」というところは修文をするという形で、先ほど申し上げてございます。それから、全体のその猶予期間についてはこれまでの基本的な形としてそういう最大限のという形を考えながらやってきたという経緯を踏まえて最終的なものにする、ということを申し上げてございます。
     どうぞ、ごめんなさい、大野委員。失礼しました。

    【大野委員】 少し確認をさせていただきたいのですけれど、先ほど土井委員の方から提案がありました5年後の見直しというタイミングで、もう少し対象を外したりする検討ができないものかというようなお話がありました。それにつきましては、これから自主取組で、規制値を守るばかりではなくて、排出を抑制するという努力をしていったときに、濃度測定の結果も出てまいりますし、どう考えても測定までする必要ないというようなものが出てきた場合には、5年後の見直しのときに考慮いただけるとか、検討をしていただけるというふうに理解をさせていただければよろしいのでしょうか。

    【坂本委員長】 では、事務局に確認いたします。

    【関大気環境課長】 現在の大防法でもその測定の頻度等につきましては、実績を踏まえて頻度を少なくするということをやっておりますので、5年後の見直しの中の課題の1つだというふうに考えております。

    【大野委員】 そこの中で頻度ばかりではなくて、対象を外すとかいうことも、ケースによってはあり得るというようなイメージでよろしいのでしょうか。例えば溶剤を変えていったとか、もあろうかと思いますけれども、そういう理解でよろしいのでしょうか。

    【関大気環境課長】 可能性として、ない、ということではないと思います。

    【大野委員】 はい。

    【坂本委員長】 今おっしゃられたところは業界としてのコスト、それから行政のコストという形で考えても、当然そういう排出がもうないようなところについては、むしろ外した方が行政コストが下がるという部分も当然あろうと思いますので、そういう可能性はあるということであろうと思います。
     大分ご意見をいただきましたけれども、もし全体を通じて特になければ、今……。
     どうぞ。では千本委員、お願いします。

    【千本委員】 最後かもしれません、ちょっと1つ確認なのですが。
     17ページのVOCの情報提供のところについて、先ほど藤田委員の方からのご質問、提案とラップするのかもしれませんが、ここの部分では、どちらかというと物質的に該当するか否かのリストをつくるべきだみたいな形のまとめになっているのではないかなと思いますが、我々このVOC規制とあえて申し上げますけども、議論を業界内でいろいろやりますと、こういう場合にはどうだ、こういう場合にはどうだ、と。それは物質についてもそうですし、今回法規制をなった対象の施設についてもいろんな質問が上がってきております。それを含めますと、ここの情報提供の中に物質だけに限らずこの制度自体の普及も含めた情報提供を行っていただきたい旨、少し幅を広げて解釈をさせていただきたいなと思っております。

    【坂本委員長】 はい。ありがとうございました。要望として、まさに承っておきたいと思います。
     それでは、きょう皆様方からいただきましたご意見で明確になっているところを申し上げますと、「最良の」というところにつきましては削除をするということ。それから、15ページの米印のところは小林委員からお話のあったところですが、原文のままということでさせていただきたいと思います。
    それから、規模要件につきましては、これは事務局と検討の上、考えさせていただくということでございます。それからもう一つ、そのほか事業者に対する期待とか、こういった自主的な取組の部分については、今後、別途この専門委員会で検討をするという形で先ほどお話がございましたので、多少の修文は考えさせていただきたいと思いますけれども、全体としてはそういう対応をさせていただきたいというふうに思います。それからもう一つ、「過剰な」という、16ページの下から4行目でございますけれども、ここの文章についても修文をさせていただく。そして、「むしろ」というところも削除をさせていただくということで対応させていただきたいと思います。
    今、大分皆様方からいただいたご意見がございましたが、大変恐縮でございますけれども、最終的には事務局と私の方で修文を先ほど来何度か申し上げてございます、最初にこの委員会を、この前の委員会で議論の方向というのは決めさせていただいているわけで、そういったものを考えた上でやらせていただくということにさせていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。事務局と私の間で最終的なものをつくらせていただくと。よろしくお願いいたしたいと思います。
    (了承)

    【坂本委員長】 それでは、今申し上げましたように、最終的な表現につきましては皆さんにご意見をいただいたものを十分踏まえて修正をするという形にさせていただきたいと思います。
     それでは、きょうのご意見をいただいた上で最終的に修正したものを委員の皆様方へ送付をさせていただき、かつ修正した内容でパブリック・コメントにかけるということにさせていただきたいと思います。
     皆様方には、非常にお忙しい中、短期間で精力的なご議論をいただき、何とか揮発性有機化合物(VOC)の排出抑制制度(案)を取りまとめることができたというふうに思います。これは改めて委員の皆様、そして、きょうおいでになってはございませんけれども、関連業界の小委員会で非常にたくさんの方々にご参加いただき、情報を提供をいただいたことによって、こういったものがなし得たというふうに感謝いたしますとともに、今後も自主的な取組におきましては、まさに業界の協力なくしてはできないということでございますので、よろしくお願いをしたいと思います。
    きょう、最後になりましたけれども、小林管理局長よりごあいさつをいただきたいと思います。お願いします。

    【小林環境管理局長】 環境管理局長の小林でございます。本日は大変遅い時間に開催させていただきました上、たくさんの方、全員の委員の方々にご出席を賜りまして、本当にありがとうございました。さらにその遅くなっている中でお時間をちょうだいしてあいさつということで、節目でございますからお許しいただきたいと思います。
     おかげさまで、本日、まだ委員長預かりということもございますけれども、大筋で案の取りまとめができましたことを本当に感謝申し上げます。半年間、大変、長期間と言えば長期間、そして大変インテンシブな議論をしていただきまして、まことにありがとうございました。
    特にこの専門委員会だけでございませんで、その下に検討会ということを開催させていただきまして、ここには73人の専門家の方々、うち産業界の関係の方も50人を超えるという大変大きな検討会を設けまして、合計の審議回数が31回と、こういうことでございます。大変大きな努力が払われて今回の取りまとめということになったわけでございまして、それぞれのお立場で参加されました専門家の方々、深く御礼を申し上げます。特に、先ほど来もそのベスト・ミックス等の話もございましたけれども、環境行政の歴史の中でも大変画期的なことでございまして、産業界の専門家の方々が公的なルールづくりに参加をするということでございます。それがきちっと成果をおさめたということで、これは歴史に残る取組だったかなというふうに思っております。本当にありがとうございます。
     また、今後は、それぞれ業界でも大変なことがあろうかと思います。そういう中で、業界の方々には、しかし今ここで示されましたお力をもってすれば、さらに国民の負託にこたえるような新しい取組というのができるのではないかというふうに、私としては受けとめた次第でございます。ただ、自主的取組については、きょうもたくさん議論がありました。実はその公的規制と自主的取組はニワトリと卵みたいなものでございまして、両方一遍になかなか議論ができないということであります。大変隔靴掻痒の感があって大変申しわけなかったと思っておりますが、いずれにいたしましても、産業界の方からも、あるいは自治体の方からも、あるいは学者の方々からも、この自主的取組についてやはり議論をしていかなきゃいけないということが希望されております。私ども、この規制と車の両輪になります自主的取組につきましても、専門委員会で引き続き議論していただきたいというふうに思っております。その節にはまたご厄介になろうかと思います。よろしくお願いいたします。
     また、今回まとめていただきましたこの専門委員会報告、パブコメの後、専門委員会報告の案からちゃんとした報告になり、そして今度は部会に上がって部会の答申ということになるわけでありまして、自主的取組に至る前につきましてもこの公的規制部分についていろいろと、これからまた、ご指導賜らないといけないことが残されております。もうちょっとでゴールということでございます。なるべく早く上げて、業界の方々の、実際規制を受けられる方々の対応の時間というものを確保したいということで、突貫工事で来ました。最後の頂上の近くでございますが、引き続き最後までよろしくご指導をお願いしたいと思います。
     節目でございます。時間をとらせていただきまして、ありがとうございました。この機会に厚く御礼申し上げます。

    【坂本委員長】 どうもありがとうございました。
     最後に、事務局から何か連絡事項がございましたらお願いいたします。

    【長坂大気環境課補佐】 はい。次回でございますけれども、パブリックコメントを終了して、1カ月行いますので大体3月下旬ぐらいに開催したいと思っております。こちらでは専門委員会報告を最終的に取りまとめをいただくということを予定しておりまして、また後日、日程調整させていただきますので、よろしくお願いいたします。
     また、本日の議事録につきましては、各委員にご確認をいただいた上で公開をするといういつもの手順でやらせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
     事務局からは、以上です。

    【坂本委員長】 それでは、大分時間も遅くなってまいりましたけれども、きょうの審議事項はすべて終了でございます。
     私の不手際によりまして、時間が大分かかってしまいましたけれども、ご協力、どうもありがとうございました。