■議事録一覧■

中央環境審議会大気環境部会
揮発性有機化合物排出抑制専門委員会第1回
会議録


  1. 日時   平成16年7月20日(火)10:00〜12:00
     
  2. 場所   経済産業省別館第1020会議室
     
  3. 出席者
    (委員長) 坂本 和彦    
    (委 員) 伊藤 洋之  岩崎 好陽  浦野 紘平
      大野 英弘  岡崎  誠  栗田 敏史
      後藤 彌彦  小林 悦夫  千本 雅士
      寺田 正敏  土井 潤一  内藤 喜幸
      中杉 修身  二瓶  啓  早瀬 隆司
      福山 丈二  藤田 清臣  
    (環境省) 小林環境管理局長
      福井審議官
      鷺坂総務課長
      菊池総務課長補佐
      関大気環境課長
      成田大気環境課長補佐
      中野大気環境課長補佐
      春名大気環境課長補佐
      長坂大気環境課長補佐
               
  4. 議題
     (1) 揮発性有機化合物の排出抑制について
    (2) その他


  5. 配付資料
  6. 資料1−1 中央環境審議会大気環境部会揮発性有機化合物排出抑制専門委員名簿
    資料1−2 中央環境審議会大気環境部会の専門委員会の設置について
    資料1−3 中央環境審議会大気環境部会の専門委員会の運営方針について
    資料2−1 大気汚染防止法改正の概要について
    資料2−2 揮発性有機化合物(VOC)排出抑制検討会「揮発性有機化合物(VOC)の排出抑制について〜検討結果〜」の概要
    資料2−3 中央環境審議会「揮発性有機化合物(VOC)の排出抑制のあり方について」(意見具申)の骨子
    資料3−1 本専門委員会における検討事項とスケジュール
    資料3−2 揮発性有機化合物(VOC)排出抑制対策検討会について
    資料3−3 揮発性有機化合物(VOC)の排出抑制制度の検討の方向性について
    資料4−1 VOC排出濃度実測データの収集について
    資料4−2 VOC排出濃度実測調査について
    参考資料1 揮発性有機化合物(VOC)の排出抑制について〜検討結果〜
    (揮発性有機化合物(VOC)排出抑制検討会報告書)
    参考資料2 揮発性有機化合物(VOC)の排出抑制のあり方について(意見具申)
    参考資料3 大気汚染防止法(抄)
    参考資料4 揮発性有機化合物(VOC)の排出抑制制度の検討の実施に当たって必要な事項について(諮問)
    参考資料5 条例・諸外国の制度におけるVOC排出施設
    委員提出資料1 論点メモ
    委員提出資料2 VOC排出抑制制度(法規制と自主的取組を組み合わせた対策手法)のイメージ(実態調査を進めるに当たっての共通理解)


  7. 議事

    【長坂大気環境課長補佐】 ただいまから第1回揮発性有機化合物排出抑制専門委員会を開催させていただきます。
     委員の皆様、お忙しい中をお集まりいただきましてありがとうございます。議事に入りますまでの間、私が進行を務めさせていただきますのでよろしくお願いいたします。
     では、まず第1回の専門委員会の開催に当たりまして、小林環境管理局長よりごあいさつを申し上げます。

    【小林環境管理局長】 おはようございます。環境省の環境管理局長を7月1日付で仰せつかりました小林でございます。前任、西尾が3年強にわたりまして管理局長を務めさせていただきました。
     おかげさまで本日お集まりの先生方にもたくさん指導をいただきまして、今回、ここで中央環境審議会の専門委員会として議論をしていきますところの揮発性有機化合物の新しい排出抑制制度といったものを作らせていただいたわけでありまして、その後を受けまして、この制度がきちっと円滑に維持されるように私としても努力をしたいと思っております。何分、環境省、狭いようで広くて、私は担当が長らく違っておりましたので、委員の方々、直接存じ上げている方もいらっしゃいますけれども、そうでない方もいらっしゃいます。今後、ご指導を受けまして、この制度がきちっと動いていきますようにしていきたいというふうに考えてございます。
     揮発性有機化合物の排出抑制ということになりますと、我が国の公害法制上の初めてといいますか、自主的取組と、そして法的な規制とのベストミックスというような新しい考え方でこの制度を動かしているということであります。もちろん、自主的取組というのがどんな場合も大事でございます。制度的に書いていなくても、とても大事だというふうに思っておりますけれども、今回、そういうものが条文上、明らかな形で発足しますので、そういう意味で大変世間の関心が高いというふうに思います。ぜひ失敗しないようにご指導を得てやっていきたいなというふうに思っております。
     また、たまたま、今年は大変暑い年ということでありまして、早速、光化学オキシダント注意報が出ております。そういう意味でも世間の関心が高い、失敗の許されない課題だというふうに思っております。ぜひとも先生方のご指導を得まして、これから長丁場になりますが、それぞれの分野で排出抑制のいろいろな技術的なことで詰めなくてはいけない部分をこの専門委員会のもとでやっていくことになろうかと思いますが、先生方のご指導をいただいて、これをしっかりとやっていきたいというふうに思っております。よろしくお願いいたします。

    【長坂大気環境課長補佐】 次に、お手元の配付資料のご確認をお願いいたします。
     お手元の1枚目が議事次第でございまして、その裏が配付資料一覧になってございます。これに従いまして番号順に右肩に資料番号が振ってございます。1―1、1−2、1―3、それから2−1、2−2、2−3、そして3−1、3―2、3−3、4−1、4−2と順番になっているはずでございます。それから参考資料といたしまして、参考資料の1が冊子のもの、こちらの席上にだけ配布させていただいております。それから参考資料の2、3、4、5と順番にご確認ください。一番最後に、委員提出資料ということで、右肩に書いてありますとおり、委員提出資料1と委員提出資料2というものがございます。  以上、ご確認いただきまして、不足がございましたらお申しつけください。よろしいでしょうか。
     それでは、本日は第1回目でございますので、委員の方々と事務局の担当職員を紹介させていただきます。
     まず、委員長には、中央環境審議会議事運営規則第9条第2項の規定に基づきまして部会長より、埼玉大学大学院理工学研究科教授の坂本和彦委員がご指名を受けております。また、本専門委員会に所属していただく委員の方々につきましては、中央環境審議会令第3条第2項及び第6条第2項の規定に基づきまして、お手元の資料の1−1にありますとおり、既にご就任いただいております。
     それでは、本日、ご出席の委員の方々をご紹介させていただきたいと思います。五十音順にご紹介させていただきます。
     日本化学工業協会の伊藤委員でございます。
     東京都環境科学研究所の岩崎委員です。
     横浜国立大学の浦野委員です。
     社団法人日本自動車工業会の大野委員です。
     鳥取環境大学の岡崎委員です。
     昭和シェル石油株式会社の栗田委員です。
     法政大学の後藤委員です。
     財団法人ひょうご環境創造協会の小林委員です。
     大日本印刷株式会社の千本委員です。
     東京都環境局の寺田委員です。
     日本産業洗浄協議会の土井委員です。
     日本造船工業会の内藤委員です。
     横浜国立大学の中杉委員です。
     日本製紙連合会の二瓶委員です。
     長崎大学の早瀬委員です。
     大阪市立環境科学研究所の福山委員です。
     社団法人日本建材産業協会の藤田委員です。
     以上で18名の委員、本日、全員出席していただいております。
     続きまして、本検討会の事務局を務めさせていただきます環境省環境管理局のメンバーをご紹介させていただきます。
     まず、最初にご紹介をさせていただきました小林環境管理局長でございます。
     福井審議官でございます。
     本日、ちょっと遅れてございますが、総務課長の鷺坂課長、同じく総務課課長補佐、菊池でございます。
     それから、大気環境課の方から大気環境課長の関でございます。
     同じく大気環境課より課長補佐の成田でございます。
     同じく課長補佐の中野です。
     同じく、課長補佐の春名です。
     最後に私、本日、進行を務めさせていただいております大気環境課課長補佐、長坂と申します。よろしくお願いいたします。
     それでは、進めさせていただきます。
     揮発性有機化合物排出抑制専門委員会につきましては、平成16年7月1日に開催されました中央環境審議会大気環境部会におきまして中央環境審議会議事運営規則第9条第1項の規定に基づき、その設置並びに調査事項が決定されております。なお、資料1−2に示しますように、本専門委員会におきましては揮発性有機化合物の排出抑制に関する専門の事項を調査していただくということとなっております。
     また、専門委員会の運営方針につきましては、資料1−3にお示しいたしますように、中央環境審議会大気環境部会におきまして会議の原則公開及び公開した専門委員会の会議録は公開するものとすることとの決定がなされております。今回の第1回揮発性有機化合物排出抑制専門委員会につきましては、事前に坂本委員長にご相談いたしまして公開で開催することといたしております。なお、会議録につきましては、各委員にご確認いただいた後、公開するということになります。
     それでは、これ以降の会議の進行は坂本委員長にお願いいたします。よろしくお願いいたします。

    【坂本委員長】 それでは、早速議事に入らせていただきたいと思います。
     まず、議題1でございますけれども、揮発性有機化合物の排出抑制についてということでございます。これは、ご承知のように5月に成立いたしました改正大気汚染防止法の概要、これをまず説明いただき、そしてこの経緯を事務局の方から説明をいただきたいと思います。本日は1回目でございますので、これまでの経緯、それから皆さんとのコンセンサスを得て議事を進めていこうということでございます。よろしくお願いします。 【成田大気環境課長補佐】 それでは、大気汚染防止法の改正の概要について説明させていただきます。
     資料2−1をごらんください。まず、初めに大気汚染防止法の改正の経緯についてご説明申し上げます。
     今回の大気汚染防止法でございますが、2月3日に行われました第13回大気環境部会におきまして意見具申案が取りまとめられ、中央環境審議会から環境大臣に対しましてVOCの排出抑制のあり方についてということで意見具申がなされております。この意見具申を踏まえまして、政府の内部機関の調整を経まして3月9日に大気汚染防止法の改正案を閣議決定いたしております。それで、翌日の3月10日に第159回国会に提出しておりまして、その後、衆議院、参議院におきまして審議を経まして、全会一致で衆参両院とも可決いたしまして、5月19日に参議院本会議におきまして政府原案どおり成立いたしております。それから、この法案の成立を受けまして、5月26日に平成16年法律第56号ということで官報で公布されました。
     次に改正大気汚染防止法の概要、2番でございます。
     まず、今回の排出抑制の対象となりますVOCの定義からご説明いたします。今回の改正大気汚染防止法におきます揮発性有機化合物の定義でございますが、大気中に排出され、または飛散したときに気体である有機化合物ということで、非常に包括的に定義いたしております。これは、先ほどご説明した意見具申の提言を受けたものです。ただ、このように包括的に定義をいたしておりますが、粒子状物質及びオキシダントの生成の原因とならない物質として政令で定める物質を除くということで、除外物質は政令で除くということといたしております。このような定義になっておりますので、個別に、例えばトルエン、キシレンを指定したりとか、そういう形ではなくて、あくまでも法律上の規制の対象となりますVOCは包括的に定義して除くものだけを政令で定めるという、そういう形になっております。
     続きまして規制対象施設ですが、法律の文言上は「揮発性有機化合物排出施設」ということになっております。それで法律上の定義でございますが、工場または事業場に設置される施設でVOCを排出するもののうち、その施設から排出されるVOCが大気の汚染の原因となるものであって、VOCの排出量が多いために、その規制を行うことが特に必要なものとして政令で定めるものという定義となっております。それから、この政令を定める場合におきましては、事業者が自主的に行うVOCの排出・飛散の抑制のための取り組みが促進されるよう十分配慮して定めるということで、自主的取組に配慮するようになっております。
     続きまして、1ページの最後でございますが、施策等の実施の指針でございます。これは、VOCの排出・飛散の抑制に当たっては、法律による規制と、それから事業者の自主的取組と適切に組み合わせて効果的な排出抑制を図るということが法律上明記されております。これは、いわゆるベストミックスの考え方を法律上に明記したもので、このような規定を置いたのは環境関係の法律では初めてというものでございます。
     続きまして、2ページをごらんください。
     今回、VOCにつきましては、法規制と、それから自主的取組をベストミックスで進めていくわけでございますが、その片一方の規制の方の内容でございます。
     まず規制の形態といたしましては、排出口からの濃度規制で行うということといたしております。さらに、従来のばい煙などと同様に、法規制の対象となる施設については、都道府県知事または政令で定める市の市長に対する届出の義務、それから排出基準の遵守義務、遵守義務に従わない場合の改善命令、さらには排出基準の遵守義務をみずから履行していることを確認するための濃度測定義務といったものが規制の内容として掲げられております。
     続きまして、規制と、もう一つの自主的取組の重要性にかんがみまして、事業者の責務ということで事業者のVOCの排出抑制の責務も改めて法律上掲げているところでございます。さらには、国民一般に対しましても排出抑制の努力をしていただくということで規定を設けております。
     それから、最後に緊急時の措置ですが、これは大気汚染物質が高濃度に発生した場合の措置についてですが、実際には、現在の大気環境の状況だとオキシダントの注意報ということで、現在、発令されております。これは、このようなオキシダントの注意報が発令されたときなどは、そういった事態を一般に周知させ、さらに今のVOCの制度の施行前の現段階におきましては窒素酸化物だけということになりますが、さらに2年後の法律の施行後は、窒素酸化物だけではなくてVOCについても排出・飛散の量の減少について事業者の方に協力を求めるといった、そういったことになります。
     改正法の内容は以上でございます。

    【長坂大気環境課長補佐】 続きまして、改正大防法に至るまでの経緯ということで、まず資料2−2をご説明させていただきます。
     揮発性有機化合物(VOC)排出抑制検討会、こちらの検討結果の概要でございます。
     まず経緯といたしましては、平成15年、昨年でございますが、9月17日、中央環境審議会の第9回大気環境部会におきまして、事務局の環境省に対しまして、VOCの排出削減について有識者の意見を聞きつつ早急に検討し、次回の部会でその成果を報告するよう指示が出されました。これを受けまして、この検討会を9月29日に立ち上げまして5回の検討を経まして12月9日に検討結果を取りまとめるという経緯でございます。
     この概要でございますが、まず初めに検討会設置までの経緯等について言及した後、IIの背景ということで、昨今の浮遊粒子状物質、光化学オキシダントに係る深刻な大気汚染状況や、これまでの国の取り組みついて言及しております。
     IIIが本論になりますが、VOCの排出抑制のあり方についてということで、まず1番目として浮遊粒子状物質及び光化学オキシダントの生成メカニズムを説明しておりまして、SPMやオキシダントが二次生成をするということについてご説明をさせていただいております。
     それで次のページに参りまして、2番目としてVOCの排出実態ということで、気候変動枠組条約に基づく日本政府の報告をしているわけですが、この中でVOCにつきまして、我が国の年間VOCの排出量は平成12年度において約185万トンということ、それから我が国では溶剤を中心とした固定発生源からの排出が多いということが特徴であるということ。
     そして、3番目にVOCの排出抑制の必要性ということで、固定発生源から排出されるVOCはSPM生成における寄与割合の約1割を占めている、そして固定発生源から排出される原因物質の中では最大の寄与割合であるということ等々、それから我が国では自動車から排出される炭化水素の排出規制及び一部の自治体における固定発生源に係る排出規制以外には、これまでVOCの排出規制は実施されていないというような現状、こういったものを述べまして必要性というものが書かれてございます。
     それから4番目、VOCの排出抑制のための法制度の必要性でございますが、大気環境の状況、自動車NOx・PM法の基本方針の「平成22年度までにSPMの環境基準をおおむね達成」という目標を踏まえますと、VOCの排出削減は一定の期間の間に確実に行えることが必要。そして、排出者の間での公平性の確保が必要。そして欧米各国のみならず韓国、台湾でも規制を行っている。これらのことをかんがみれば、我が国においても法律に基づき固定発生源からのVOCの排出を規制するということが必要ではないかということが書かれてございます。
     そして5番目、VOCの排出抑制の枠組みでございますが、事業者における対策の自由度や行政面での実効性を考えますと排出口における濃度規制が適当ではないか。それから、排出口以外の開口部から、あるいは屋外作業に伴う飛散など、こういった場合につきましては、こちらについても排出抑制対策は必要でありますが、これらの場合には情報提供など事業者の取り組みを促すための施策や低VOC製品の開発・使用等を促す施策を講じるべき、そして事業者の側でも自主的な取り組みを推進することが必要ということが書かれてございます。
     6番目に排出抑制の対象とするVOCの範囲(定義)でございますが、二次粒子及び光化学オキシダントの生成メカニズム、別のVOCへの代替の可能性、そして生成能を一律に決めるということの難しさ、それから測定を行う際の負担、こういったものを考えますと、VOCは包括的にとらえ、排出口からガス状で排出される有機化合物と定義するのが適当と書かれております。ただし、メタンなどの生成能がないと認められる物質は個別に対象から除外をするということとなっております。
     そして、7番目に排出濃度基準を定めるに当たっての基本的考え方でございますが、業種ごとの排出抑制技術の開発状況について十分に調査・検討を行い、現実的に排出抑制が可能なレベルで定めるとされております。
     8番目ですが、VOC排出規制の対象施設を選定するに当たっての基本的考え方。公平性及び実効性の観点から、VOCの排出が多く、排出抑制技術が開発されている施設を対象とするという考え方でございます。
     9番目にVOCの排出規制を行う地域でございますが、環境基準達成状況が全国的に低い水準で推移していること、VOCの移流、未然防止の観点等を考慮いたしまして、全国を対象に行うことが適当ではないかということです。
     10番目にVOCの測定法ですが、VOCの定義で包括的にとらえていること、それから測定コストにかんがみまして、包括的に測定できる測定法を採用するのがよろしいのではないかということで、現時点ではFIDを用いた炭素換算で全VOCを測定するということを基本とするのが適当であると書かれてございます。
     最後、Wで、今後の課題といたしまして、浮遊粒子状物質等の生成メカニズム、低VOC塗料等の開発、技術情報の提供、新しい測定法への配慮等、今後の課題についての言及がございます。
     以上がVOC排出抑制検討会の検討結果の概要でございまして、これを受けまして中央環境審議会の大気環境部会の方で議論がなされました。そして意見具申という形でそれが取りまとめられておりまして、資料2−3でございますが、平成16年2月3日の大気環境部会での取りまとめ、意見具申の骨子でございます。
     1番目としてVOCの排出抑制の必要性ということで、浮遊粒子状物質及び光化学オキシダントに係る大気汚染の状況は依然として深刻。自動車NOx・PM法の基本方針では「平成22年度までにSPMの環境基準をおおむね達成する」という目標が設定されている。それから、オキシダントにつきまして注意報等がしばしば発令されておりまして、一定程度の改善をすることが当面の課題であること。そして自動車排ガスにつきましては、昭和49年以来、炭化水素(主要なVOC)の排出規制を数次にわたって行ってきた。それから欧米各国におきましても、90年代半ばまでにはVOCを規制している。こういうことから法規制の必要性というものが書かれてございます。
     2番目にVOCの排出抑制の目標と時期でございますが、VOCの排出総量を3割程度削減するということが一つの目標であるとされております。目標の達成期限につきましては、自動車NOx・PM法の基本方針の目標を勘案いたしまして平成22年度とされております。
     3番目のVOCの排出抑制制度ですが、法による規制と事業者の自主的取り組みとを適切に組み合わせた手法により効率的にVOCの排出抑制を実施するということで、いわゆるベストミックスという考え方がここで明らかにされたということになります。そして法規制は基本的シビルミニマムなものとする、すなわち一施設当たりのVOCの排出量が多く地域環境への影響も大きい施設に規制を適用するということで、具体的には以下の6種類の施設類型ということで6つ書いてございます。これは、また後ほど、ご説明させていただきます。そして、規制方法につきましては排出口における排出濃度規制を適用するとともに施設の設置を自治体に届け出る制度を設けるために所要の法制度を図るということ。そして、最後に、規制対象以外からのVOCの排出につきましては、事業者の自主的取組による創意工夫を尊重して費用対効果が高く柔軟な方法で排出削減を行うということで、意見具申の骨子として以上のようなことが書かれております。
     これまでの経緯につきましてのご説明は以上でございます。

    【坂本委員長】 ありがとうございました。
     ただいま資料2−1で大防法の改正の概要、2−2でこれまでの揮発性有機化合物(VOC)排出抑制検討会でどんな検討結果が得られているかということ、そして、それらを受けて中環審においてVOCの排出抑制のあり方について意見具申がどのようになされているかということについてご説明をいただきました。
     ただいま事務局の方から説明をいただきました内容に関して、ご質問等ございますでしょうか。

    (な し)

    【坂本委員長】 よろしいでしょうか。もし、よろしゅうございましたら、今お話のとおり、これまでVOCが粒子状物質、それから光化学オキシダントに関連をするという形で言われていたわけですが、諸外国に比べてなかなかVOCの対策が進んでいなかったというような経緯が説明され、かつ今後行う排出抑制の方向としては、規制と、それからもう一つは自主的なものによってやるという、いわゆるベストミックスというような考え方でやってはどうかというような形での考え方が出ているというわけでございます。
     今、これまでの議論が説明をされたわけでございますけれども、この専門委員会におきましても、先ほど話にございました2月の中央環境審議会の意見具申、先ほどの資料2−3ということでございますが、これを踏まえ、そして、その前に資料2−2で説明をされました揮発性有機化合物排出抑制検討会によって、どういう問題があるか、排出抑制の方法としてどんなものがあろうかというような形で検討がされたものが出ているわけでございますけれども、さらに本委員会において専門的な議論を深めて排出抑制対策につきましての方向性をまとめてまいりたいということで進めさせていただきたいと思います。
     それでは、次に今後の検討の進め方及び検討の方向性について、事務局より説明をお願いいたします。

    【長坂大気環境課長補佐】 それでは資料の3−1でございますが、まず本専門委員会における検討事項とスケジュールをご説明させていただきます。
     まず1番目に検討事項でございますが、本専門委員会の検討事項としては、当面は法規制の具体的内容となる政省令検討事項のうち排出抑制に係る部分の全般的な検討を行うこととするということで、別紙となっていますが、裏面をごらんください。専門委員会での政省令検討事項ということで表にさせていただいてございますが、この専門委員会、あした開催されますが、測定方法の専門委員会というのもございまして、こちらとの仕分けも含めて表にさせていただいてございます。
     本専門委員会、排出抑制の方がやることといたしましては、まず二つ目の欄にあります揮発性有機化合物の排出施設をどういうものにするかということで、意見具申に6類型が示されておりますが、こういった類型の施設のうちVOCの排出量が多い施設というもの、具体的にどういうもの、それから裾切り等を決めるということが一つ。それから排出濃度基準。施設が決まりましたら、その施設、種類及び規模ごとに基準を定めるということ。それから、その下の測定でございますが、測定につきましては基本的には測定方法専門委員会でやっていただくわけでございますが、そのほか実際に頻度、どれぐらい測定をすればよいのか、あるいは例えば排出口がたくさんあった場合にはどこで測定をすればいいのか、こういった内容につきましては、こちらの排出抑制専門委員会で産業界の実態を熟知している委員のご意見を聞きながら行うということにしたいと考えております。そして最後に経過措置で、これは政令では排出基準の適用猶予を1年とする施設、既設のものでございますが、こういったものがあるのかどうか、こういったことについても議論していただくことを考えてございます。
     表に戻りまして、ただいま説明させていただいた具体的な法規制の対象となる排出施設でございますが、六つの類型に分類されるということから、これらの具体的な検討につきましては環境管理局長の諮問機関である揮発性有機化合物(VOC)排出抑制対策検討会の六つの小委員会において進めるということにしたいと考えております。
     具体的なスケジュールでございますけれども、この法規制部分を円滑に実施するに当たりましては、対象となる事業者が十分に検討して準備するための期間ということを確保することが必要ということでございまして、大気汚染防止法の改正法は本年の5月26日に公布されておりまして、施行は公布後2年以内の政令で定める日とされておりますので、事業者の準備期間を1年程度と見込みますと平成17年春ごろまでには結論を得ることが必要と考えられまして、具体的なスケジュールとしての案でございますが、一番左側の中央環境審議会としては、本日、第1回を開催しましたが、3月ぐらいまでに大気環境部会で答申が得られるよう4回程度の議論、そして、その間に先ほどの六つの小委員会、そちらの方を適宜開催いたしまして検討を進めていきたいと考えているところであります。  一番右に備考として「VOC排出濃度実測調査実施」とありますが、こちらは、また次の内容で説明させていただきます。
     検討事項とスケジュールにつきましては以上でございまして、次の資料の3−2につきまして簡単にご説明させていただきますと、こちらの方は7月1日の大気環境部会の方に提出された資料と同じものなのですが、この検討会の目的といたしましては、最後の行にありますけれども、中央環境審議会での調査審議に必要な情報を収集・整理して技術的検討を行うこととするというのが目的でございます。
     検討会の構成といたしましては、六つの小委員会において検討を進めることといたしまして、検討会の委員として環境工学等に関する学識者、地方自治体担当者、関係産業界の事業の実態を熟知する者により構成するということで、六つの小委員会、小委員会によって人数の多少はございますが、大体10名前後から15名ぐらいの委員により小委員会ごとに議論していただく予定でございます。この検討会の全体の委員長といたしましては、横浜国立大学の浦野先生に全体的な取りまとめをお願いしたいという方向で進めてまいりたいと思います。
     それから、引き続きまして検討の方向性でございます。資料の3−3をごらんください。
     資料の3−3は「揮発性有機化合物の排出抑制制度の検討の方向性について」という資料でございまして、本専門委員会でご議論いただきたい点として、まず論点として五つほど挙げさせていただいております。
     1番目が法規制の対象施設の種類、そして2番目が対象施設の裾切り指標及び数値、3番目が排出濃度基準値、4番目に経過措置、5番目に測定の頻度等ということで、その右の欄でございますが、先ほどご説明させていただきました意見具申の記述から該当する部分をそのまま抜き書きしてございます。こちらについて一とおり、読み上げさせていただきます。
     まず1番目の法規制の対象施設の種類でございますが、「一施設当たりのVOCの排出量が多く、大気環境への影響も大きい施設は、社会的責任も重いことから、法規制で排出抑制を進めるのが適当である。したがって、法規制の対象施設は、地域における排出量の削減が特に求められる施設、すなわちシビルミニマムの観点から以下の6つの施設類型を念頭に置いて、VOC排出量の多い主要な施設のみに限定し、排出施設を網羅的に規制の対象とすることのないようにすべきである。[1]塗装施設及び塗装後の乾燥・焼付施設。[2]化学製品製造における乾燥施設。[3]工業用洗浄施設及び洗浄後の乾燥施設。[4]印刷施設及び印刷後の乾燥・焼付施設。DVOCの貯蔵施設。E接着剤使用施設及び使用後の乾燥・焼付施設。」。
     2番、対象施設の裾切り指標及び数値につきましては、「自主的取組を最大限に尊重した上での限定的な法規制であることを踏まえ、規制対象施設を定めるに当たっては、法規制を中心にVOCの排出抑制を図っている欧米等の対象施設に比して相当程度大規模な施設を対象とすることが適当である。」。
     3番目、排出濃度基準値につきましては、「排出口における排出濃度規制を適用するとともに、施設の設置を自治体に届ける制度を設けるために所要の法制度を図るべきである。この際、VOC検討会で深められた検討内容に留意し、制度を構築すべきである。」。
     ということで、ここの部分がVOC検討会の検討内容に留意するということになっておりますので、参考としましてVOC検討会の記述についてかいつまんで読み上げさせていただきますと、「VOCの排出抑制の目標や基準を定めるに当たっては、海外において普及しているBAT(適用可能な最良の技術)等の考え方や、既に排出規制を行っている各国等の知見を参考にしつつ、業種ごとの排出抑制技術の開発状況について十分に調査・検討を行い、これらを勘案した上で、現実的に排出抑制が可能なレベルで定めることが適当である。」と。そして、あと、いろいろ留意点がございますが、「大規模な施設ほど厳しい排出基準にするなど、施設の規模について配慮することが必要である。」、あるいは「排出基準の設定に当たっては、既設の施設と新設(大規模な改造等を含む)の施設とで異なる基準値を採用することや、既設の施設に対しては段階的な基準値を設定すること等についても検討が必要である。」。それから、最後の段落ですが、「排出濃度規制では、排出ガスを希釈して排出基準に適合させるという方法が採られること等が懸念される。」ということでございまして、最後になりますが、「希釈してから排出するといった方法に対して適切な措置を講じていくことが必要である。」ということがVOC検討会の方に書かれてございます。
     そして、4番目の経過措置でございますが、「法規制の適用に当たっては、VOCの排出抑制対策を実施するために、施設の種類によっては施設等の大幅な改変が必要な場合など技術的な制約もあり得ることから、既設の施設に対しては、施設の種類に応じ段階的な対応とすることを検討すべきである。」と書かれてございます。
     最後の5番目の測定の頻度等につきましては、意見具申等、検討会記述等につきましても特に記述がございませんので、この欄は空欄になってございます。
     検討の方向性につきましては、ただいまご説明させていただいた資料3−3の意見具申の記述をもとにご議論いただければと考えております。
     以上でございます。よろしくお願いいたします。

    【坂本委員長】 ありがとうございました。  ただいま資料の3−1、3−2、3−3を使いまして、検討事項とスケジュール、それから検討会の設置、それから検討の方向性ということで、これまでのVOC排出抑制対策検討会で検討された結果と意見具申との関係でご説明をいただきました。
     今、ご説明をいただきました内容に関連いたしまして、本日、産業界の委員の方から資料が提出されているようでございますので、簡潔にご説明をいただきたいと思います。二瓶委員からご説明いただくということになっておりますでしょうか、よろしくお願いします。

    【二瓶委員】 産業界ですが委員提出資料の1と2とございまして、右上に各工業会の名前が並んでおります。日本化学工業協会、それから日本自動車工業会、日本産業洗浄協議会、日本製紙連合会、日本建材産業協会、以上五つの団体で論点を整理いたしまして、こういうふうな考え方で排出抑制の法規制の基準をつくっていったらどうでしょうかという提案でございます。
     簡単にご紹介いたしますと、読み上げていくと時間がかかりますので、まず規制をすべき対象のVOCの範囲でございますが、高沸点で低揮発性の有機化合物については大気環境中への排出が多くないと思われます。そういったものを規制の対象にする必要はないのではないかということでございます。それから、同じく、常温で気体でありましても、例えばフロン類、クロロホルムですとか、こういった大気との反応が余り認められない有機物、これについても除外の対象にしてよろしいのではないでしょうかということでございます。
     次の丸でございます。規制をすべき施設の類型でございますが、自主取組を促すという観点で、やはり業種・業態によって、あるいは技術的制約があるようなもの、それらを十分に配慮した上で制度設計をしていただきたいということでございます。それから、先ほど来からも説明がございましたように、社会的影響の大きい大企業あるいは排出量の大きな企業、こういったものを中心として制度設計をしていただくことによりまして、中小企業に技術的な制約あるいは資金的な制約、こういったところは対応がかなり難しい企業もあろうかと思いますので配慮していただけるような仕組みが必要ではないかという考えでございます。
     それから、三つ目の丸でございます。既に大阪府それから埼玉県、条例によりまして規制といいますか排出抑制がとられている地区がございますので、既に平成12年以前から対応している企業もあろうかと思います。そういったところとそうでないところとの公平さといいますか、これもぜひ考えていただく必要があるのではないかと、そういうことでございます。
     最後です。当然、有機化合物というのは現在のように気温の高い状態ですと揮発しやすいです、夏場は生成が多いとか、それから必ずしも連続運転のところとは限らない、要は、使っているとき・使っていないときの多い少ないがあろうかと思いますので、こういったところを考えて、どういう基準にしていくか、そういった排出実態を配慮しながらの基準づくりが必要であろうと考えております。さらに、いわゆる木材由来のVOC、メタノールあるいは酢酸、こういったものが想定されるのですが、こういったもののバックグラウンド濃度の影響についても配慮が必要ではないかというふうに考えております。そういったことをすべて踏まえまして、さらに処理技術の問題、あるいは代替物質の検討の問題、若干の時間的な制約・技術的な制約があるかと思いますので、何がしかの猶予が必要ではないかと。
     以上が、先ほど申し上げました五つの団体の取りまとめました論点のメモでございます。

    【坂本委員長】 ありがとうございました。  ただいま資料の3−1、3−2、3−3、そしてそれに関連いたしまして産業界の委員から論点メモという形で資料をお出しいただき、かつ、ご説明をいただきました。
     これまで、今、説明をされました内容につきまして、ご質問、ご意見等がございましたらお願いいたします。

    【小林委員】 1点だけ、確認なのですが、この検討会で検討する内容というのは、法規制をどうするかという検討というふうに限定をされるということでいいのでしょうか。いわゆる自主的取組について、どうするのかというのは、この検討会の検討対象にはしていないかどうかというのが1点です。
     それから、もう1点は、それでは規制をするに当たって自主的取組の内容について評価をしながらというのが書いてあるのですが、実際にVOCの自主的取組を業界がどのような形でやられるのかという具体的な内容を明らかにしていただかなければ、法規制のやり方というのは変わってくるのではないか。その場合、自主的取組について、どのような形でやられるか、また、それをどう評価するか、どういうふうに公開していくのかという点について、どの場で検討がなされるのかという点をちょっと確認しておきたいと思うのですが。

    【坂本委員長】 それでは、事務局の方からお願いいたします。

    【関大気環境課長】 まず、第1点目の自主的取組の検討の場でございます。先ほどの説明資料に、まず、この専門委員会で法規制の内容を決めるというふうに丁寧に書いておりました。その心というのは、法規制の対象が決まりましたらそれ以外の排出源については自主的取組でやりましょうということが大きな割り切りでありましたので、まず法規制の対象というのを決めていただきまして、その後で自主的取組をどういうふうにしていくのかを検討する、もちろん、自主的取組でありますので、大気環境部会で議論がありましたように、事細かにいろいろなことを決めるのは、もはや自主的取組ではありません。むしろ、自主的取組がいかに進むかということをどういう形で支援ができるのか、そういうことについてご議論いただくのと、あわせまして、ご指摘のように、自主的取組といえども自分勝手な自主的取組ではなくて、意見具申の中にございましたように情報の公開と第三者が評価できるように、どういうふうにやっていくのか、それと関連いたしまして、毎年毎年の排出量を、どういうふうに見積もっていくのかについても評価の大きなポイントでございます。そういった点につきましては、私ども事務局としましては、まず法規制に必要な政令・省令事項というのをご検討いただきまして、その後に、この場でご検討いただければというふうに考えております。
     なお、それと関連いたしまして、法規制というのは自主的取組等の観点から決めていこうということが法の趣旨でございますので、それは鶏か卵かの関係ではあるのですけれども、今回は、そういうこともございましたので、この専門委員会あるいは検討会の中にたくさんの産業界の専門家の方にもご参加いただきました。それぞれ適宜実態をご紹介いただきながら、自主的取組が現状どういうふうに進んでいくのか、進んでいく可能性があるのか、そういう観点から法規制はどういう形が望ましいのかということを、先ほどのご指摘の点も考慮いただきながら検討を進めていただけるのではないかと、このように考えているところでございます。以上です。

    【坂本委員長】 ありがとうございました。
     小林委員、よろしいでしょうか。今、お話がございましたように、この専門委員会では、まず法規制を一義的に考えて、それと同時に今回の検討の方向性という中にベストミックスという形が書いてございます。そうすると、自主規制が現実にどういうようなことが業界等で行われつつあるのか、行われるのか、そういったものも、この委員会の、別途VOC排出抑制対策検討会の中に小委員会が設けられますので、そういったところの情報も含めて法規制の基本的なところを考えた後、それもあわせてここで検討するということでございます。

    【土井委員】 1点、その関連なのですけれども、今ご指摘の自主的取組の領域の議論なのですが、ご案内のとおり、平成22年に3割程度の削減ですということですから、つまり2000年から2010年にかけて3割程度の削減と、こういうトータルな数字の把握がございます。目標という形ですね。そのときに結果的に起点となるべき2000年の数字というのは、どういう形で理解をすればいいのでしょうか。つまり、情報公開というのはチェック・アンド・レビューですから、当然、各業界団体がまとめるのですよというお話なのか、一定程度、環境省さんの方で全体としての数字もしくは分割した分野別の数字等も把握されておられて、それを基準にしましょうというコンセンサスからスタートするのか、まさに自主的に各業界でやるのかというか、その辺の数字の把握をどう考えたらいいのでしょうか。

    【坂本委員長】 事務局の方、ちょっとお願いいたします。

    【関大気環境課長】 これは、ご相談させていただきたいとは思っているのですけれども、日本政府として、先ほどご紹介しましたように、温暖化の条約に基づいて、これまでも毎年条約事務局に排出量を通報しております。最新のものでは185万トン程度になっております。もちろん推計の排出量でありまして、実測値の実態調査ではありませんので、いろいろな仮定を置いてインベントリーというのはつくられております。いろいろな業界で精度のチェックというのを改めて行っていただいていると存じておりますので、より正しい推計方法、より正確な推計方法というものが明らかになりましたら、基準年度にさかのぼって見直すことも検討したい。同じ方法で比べませんと、2000年と2010年で違う方法で集計して減った、ふえたということを言っても意味がありませんので。そういうことも含めて、こういう場でいずれ議論していただきまして、それは当然、政府で通報しておりますVOCの量がそれによって変わるということであれば変更すべきものは変更すればいいと、このように考えております。

    【坂本委員長】 ありがとうございました。  これにつきましては、この前の、いわば先立つ検討会においても、やはり非常に議論がございまして、そして、この後、きょうの議題の中にも排出実態調査というものもございます。そういう意味で、これまでに見積もられているもので修正すべきものは、むしろ業界から実測等の情報をいただき、かつ、これまでのものと含めて、いわば正しいと思われる値に対して目的の3割というものを考えるべきであるということで、この後もきょうの一つの議題に排出実態の調査について挙がってございますので、また、そこでもご意見をいただければというふうに思います。
     とりあえず、今のところはよろしいでしょうか。

    【浦野委員】 先ほどの小林委員からのご質問とも関連するのですが、この検討会、資料3−2で、自主的取り組みと規制のベストミックスを実現するための関係事項等を検討するということになっておりまして、その前に排出施設ごとの排出基準等と書いてありますので、そういう意味では全体、この制度の対策・検討をするということと理解をしているのですが。先ほど来ありますように、まずは一番影響の大きい政省令で定める規制対象の施設、あるいは物質、あるいは基準濃度、あるいは測定の頻度等を決めていくということが優先するけれども、それを決めるためには、当然、自主的取組がどの辺まで行われている、あるいはこれから行われるというのとセットで考えられるという理解でよろしいですね、ということが一つの質問です。
     それからもう一つは、ただし、それは技術的な問題あるいは各産業形態あるいは施設の様態によって、その辺も十分把握するということであって、自主的取組も、どういう形で公開し、どういう形でレビューするかは次のステップで検討すると、そういう理解でよろしいのですね、ということの確認です。
     ですから、全部やるのだけれども、さしあたりは技術的なもの、実態をよく踏まえて規制の方を決めていく、自主的取組と裏腹で、そういうものも十分検討しながら規制の方を先に固めていくと。自主的取組みの制度設計については次のステップで考える、そういう意味ですか。

    【坂本委員長】 今のものにつきましては資料3−1の全体のスケジュールをごらんいただきますと、第1回が、今、排出抑制専門委員会が開催されてございまして、これはむしろ浦野先生にお願いをしたいところでございますけれども、VOC検討会小委員会というのを適宜開催というのが、実は、この後11月までの間に、かなりの業界の方々の委員を含めたところで実情についてご検討をいただくというものがございますので、この中で、それぞれの業界でやっている自主的な取組、それから自主的な今後の方向性、そういったものも同時にわかってくる。ただし順番としては、先ほど課長の方から話がございましたけれども、法規制の部分について検討する。ただし、それを決めるときに、いわば自主的取組が全然頭の中になくてやっているのかというと、実はそういうことではなくて、今のような形で情報が出てまいりますので、それを含めてやっていくということになります。
     そして、さらに、法規制の基本的なところが決まった後で、ベストミックスをどういうふうに組み合わせたら費用対効果が上がった形でVOCの排出抑制が図られるかというような形を考えたものが最終的にはでき上がっていくというのが、この委員会の最も望ましい形というふうに考えてございます。
     もし補足がございましたら、どうぞ。よろしいでしょうか。

    【千本委員】 根本的な質問で恐縮かもしれませんが、ちょっと私の誤解だったら正していただきたいのですが。先ほど課長の説明の中で、小林委員の質問と関連するのですけれども、自主的取組の範囲の検討につきましてはこの検討会でできていくことなのですが、あくまでも6施設を対象として、そこでまず法規制対象施設を限定する。残ったところを自主規制というイメージに聞こえたのですが、6施設以外、例えば今回対象にならなかったようなところは、今回の法律の対象とはならない、自主規制の対象とはならないと考えてよろしいのでしょうか。

    【坂本委員長】 事務局、お願いします。

    【関大気環境課長】 VOCの排出・飛散の施設、行為すべてにつきまして、法は限定的に適用されますので、法規制の対象となったものは法で決まったルールを遵守していただくと。それ以外のものにつきましては自主的取組で減らそうというのが、2月3日の意見具申の趣旨でございます。

    【千本委員】 そうすると、先ほどのご説明の中にもありました検討会、少なくとも産業界代表の6施設を代表とする方たちを中心とした小委員会を構成する検討委員会で、そこでかかわりのないその他もろもろの全体の議論をするのが妥当とお考えでしょうか。

    【坂本委員長】 事務局、お願いします。

    【関大気環境課長】 法規制以外の自主的取組について、6類型の産業系以外の発生源の方で、必要があれば、その時点で委員の方を追加いただく等々も考えていきたいと思っております。

    【坂本委員長】 よろしいでしょうか。  今の部分については、これまでの調査結果によって、それなりの排出量があり、もしくは今後のSPM、それから光化学オキシダント、そういった対策を考えた場合にプライオリティーの高いところが選ばれているというふうにお考えいただきたいというふうに思います。状況によっては、もし、まさにそういうようなもの以外に非常に大きな発生源があれば、むしろ関連する業界の皆さんからご意見をいただいて、考える対象に、さらに後で含めていかなければいけないという事情が生じるかもしれませんが、現在の段階では、この6施設という形で政省令の中で考えているということになろうかと思います。
     そのほか、ご意見ございますでしょうか。

    【中杉委員】 産業界の方からいただいた論点メモについて、少しコメントを聞かせていただきたい。これはこの後、個々の小委員会で議論させていただくと思いますので、少し共通のコンセンサスみたいなものを得ておく必要があるだろうと思います。
     言われていること、ごもっともだろうと思いますけれども、例えば規制をすべき範囲というのは、測定法の分科会でどういう方法を使うことにするかで、決まってしまうのですけれども、他方の指針としてもう一つあるのは、誤解しているかもしれませんけれども、対象施設で、こういうものを使っているから、その施設は外してもいいじゃないかという主旨であれば難しいかなというのをちょっと考えます。これは、この後、使用している化学物質はどんなものを使用しているかを全部届けていただく必要がありますし、それを監視するのは非常に難しいので、測定法の方で沸点が高く揮発性の低い有機化合物は規制の対象から外そうというのは、測定法で測れないものは当然お話にならないよということでやっていかざるを得ないのだろうというふうに思っていますけれども。
     それから、先ほどから話に上がっている自主管理のところですけど、私自身のこれは解釈、環境省の方がどういうふうに考えるか、あれなのですが、私自身は基本的には、今、自主管理でやられている範囲の中の技術を使っていただくと。これは、有害大気汚染物質の自主管理のところでお話をお聞かせいただいているのですが、どうも見せていただくと、業界団体ごとに排出削減の結果をまとめられて、業界団体ごとの数字というのはすばらしい数字が挙がっているというふうに私は解釈していますけれども、個々の事業者から見ていると、やはりばらばらではないだろうか。そういうところを合わせるということが、まず規制のところでは必要で、それ以上のところが自主管理ではないかと私は勝手に解釈しています。そういう意味では、基本的には、自主管理をしておられるところは排出濃度規制をやれば当然クリアできるものというふうに考えていいのではないかと思います。そこを、さらに量はというところまで基準をつくるというのは、なかなか実態的には難しいのではないかと。ベストなところに合わせるというのはちょっとあれかもしれませんけど、同じ業種の事業者の方がやられていることを、その業界としては皆さんにやっていただくという考え方が中心ではないかと。それですべてかどうかはあれですけれども。やるなら、そういうことで考えていく話で、それより上のところで自主管理ということが出てくるのではないかというふうに私は解釈します。これ、間違いであれば、環境省の方から。私の勝手な解釈です。ご指摘いただければと思います。
     それから、最後にもう一つだけ、私、気になることがあったので。その他の中でバックグラウンド濃度の影響、これは確かにあるのだとは思うのですけれども、これについてはどうしようもないですね。植物が出しているというなら植物を切ってしまえという話になりますので。これは絶対にある話で、バックグラウンドを認めざるを得ない。こういうものが高ければ高いほど人為的なものを抑えていかなくてはいけないということになるわけです。人の健康を守るためには。ですから、バックグラウンドは確かにあるということは考えなくてはいけないのですが、だからといって、それでは排出抑制というのは、むしろ厳しい方向に私は行くのではないかというふうに考えます。
     真ん中の部分はちょっと自信がないので、関課長の方からコメントをいただければと思います。

    【坂本委員長】 お願いします。

    【関大気環境課長】 今回の、真ん中の2点目のことは排出規制の基準値をどの程度にするかということだと思います。昨年のVOCの排出抑制検討会でもございましたように、ベスト・アベイラブル・テクノロジーということで、トップランナーでごく一部の最先端のところだけが莫大な金をかけてできるようなことではなくて、一般的にはベスト・アベイラブル・テクノロジーというのは、いろいろな解釈がありますけれども、どういう方でも当たり前にできるような、そういった程度というふうに私は理解しております。当たり前に同業種の方でやられておるような技術なりやり方でやらせるような、そういう視点でご検討いただいて排出基準を決めていただくと。そうしますと、既に自主的にそういうことで取り組んでおられる方というのは、仮に対象施設になったとしても、既にそれをクリアするような排出抑制が図られているということなのかなというふうに考えております。

    【坂本委員長】 ありがとうございました。
     二瓶委員、何か関連してございますか。よろしいでしょうか。何かございましたら。

    【二瓶委員】 結構です。

    【坂本委員長】 よろしいでしょうか。  今、中杉委員からお話がございましたように、かなりの部分については、小委員会が設けられてございますので、そちらの方で今出たような部分についてもご議論をいただけるというふうに思います。
     そのほか、ご意見、ご質問等ございますでしょうか。

    【千本委員】 たびたびで恐縮です。3−1の資料で、ここはちょっと確認しておいた方がいいのかなと思って、あえて質問させていただきますけれども、3−1の資料の裏面のところで、検討事項ということで取りまとめていただいておりますが、ここには6施設の類型がいろいろ具体的に書かれております。ただ、我々の印刷産業としまして、4番目に書かれてある内容のところの表現が若干、「印刷後の乾燥・焼付施設」とあつて、印刷機は大体乾燥機もついているものについては一体ものになっているので、ここを区分けして考えるのはちょっと違和感があるのですが、この辺は、今後の小委員会でやっていただく議論の中で具体的な政省令の書きぶり等は具体的に検討していってもいいと考えてよろしいでしょうか。

    【坂本委員長】 今の部分については、まさにおっしゃられるとおり小委員会の方で、むしろそういった情報提供をいただき、具体的にVOCが排出抑制されるような方向で検討をしていただければよろしいというふうに思います。よろしいですね、そういう考え方で。
     そのほか、ご質問、ご意見、ございますでしょうか。

    【千本委員】 全然、別の質問です。同じページで、オキシダント生成の原因とならない物質を測定の検討会で検討するというのは、これは理由は何なのですか。測定方法を検討する部会ではないのではないかと考えているのですが、そこで生成能の原因にならない物質を検討するというのは、この検討会がやるのがよろしいのでしょうか。

    【坂本委員長】 ちょっとお待ちください。もう一度、質問をお願いできますか。

    【千本委員】 ごめんなさい。別紙のところ、3−1の資料の裏側のところに検討会の割り振りが書いてありますが、最初の冒頭2[4]のところのVOCの除外物質を検討するというのは測定方法を検討する委員会でやるというふうに書いてあると思うのです。これは、測定方法を検討するというのは、あくまでも測定方法を検討する委員会であって、そこで検討するのが妥当なのかどうか、ちょっとお聞かせいただきたいのですが。どういう理由でここで検討するのか、お聞かせいただきたいと思うのですが。

    【坂本委員長】 今、別紙のVOCの除外物質、そして検討事項、そして排出抑制、測定方法、この丸の部分ですね。お願いします、事務局の方。

    【関大気環境課長】 二つの専門委員会につきましては、7月1日の中環審大気環境部会でそれぞれマンデートを定めて設置されたわけでございますけれども、事務局の提案どおりにご承認いただきました。私どもの整理といたしましては、除外物質というのは、その化学物質の光化学反応性、二次粒子の生成能、そういう科学的な知見に基づいて物質の選別を行う、例外的なものをピックアップするということでありますので、専門家の構成から考えまして、測定法の専門委員会に入っていただいている専門家の方が、より、こういう知見に近いものであるということでありますので、そういうふうに整理させていただいて、7月1日の大気環境部会で、そういう整理でご承認いただいたというところであります。

    【坂本委員長】 よろしいでしょうか。

    【浦野委員】 先ほどの中杉委員、あるいは関課長さんの議論で、どこら辺までの技術について、これから足並みをそろえていくのか、そこがまさに小委員会の検討事項だと思うのです。ですから、だれでもという関課長さんは言い方をされたのですけれども、それは言い方がちょっと誤解を招くのではないかなと思うのですけど。どの程度やれるかというのは、まさに5割の事業者ができるのか、8割ができるのか、2割でもできるといって、できそうなのかというあたりは、まさにこれからの小委員会の検討だと思うのです。というのは、特に過去の平成12年度以前にやってきた事実というものと、それから、これから、大気汚染防止は将来の大気汚染をよくする、悪くしないということが目的ですので、やはり少し先のことも見て。設備投資をやって、またすぐに新たな規制ができて、またやり直す、再投資をするというようなことがないということも含めて、先のことも見ながら、過去の技術、既にやられている技術と先のことも考えながら実現可能なところを探っていくというのが実態だと思いますので。過去やっているから、あるいはある程度やっているからいいよというふうに本当になるかどうかも含めて、今後、検討したいというふうに思っていますが、それでよろしいですか。

    【坂本委員長】 今、お話がございましたのは、業界によって自主的な取り組みというのは非常にレベルに違いがあって、もし、それで排出量の多いところと少ないところの取り組みが逆であったりした場合には、非常に全体に対して大きく影響するわけです。そういったものを考えて、今の排出抑制対策検討会の方では、それぞれの業界の委員がたくさん入っている分野別の小委員会でそういう情報を集め、かつVOC排出抑制対策検討会で全体の並びを考えるというような形の構成でお願いできればというふうに思うわけでございます。

    【中杉委員】 先ほど、千本委員だったかと思いますが、測定法は測定の分科会の方でということですけれども、多分ですが、測定法は一応今はFIDと言っていますが、測定法と除外物質というのは物すごく絡んでしまうのです。どういうものを外すかということで、この測定法が適当かどうかという話も、また議論になります。もし仮にこれを外そうというふうなことになると、それをどういうふうに把握するのかということも、また問題になりますので。やはり測定法と非常に密接にかかわるので、例えばこちらの委員会で「これを外せ」と言われても、測定法の委員会の方では、それではそのとおりに対応できるかどうかというところもはっきりわからないという意味では、やはり測定法の委員会の方であわせて検討する方が適当ではないかというふうに思います。

    【坂本委員長】 ありがとうございました。

    【二瓶委員】 ちょっと細かい話になってくるのですが、別紙の検討事項の内容の測定のところなのですけれども、排出抑制専門委員会で頻度と、それから測定方法は測定方法検討専門委員会でということですけれども、6類型のいろいろな設備によっては、SOx、NOxのような直管部を持った排出口というのは、ひょっとしたらほとんどないかもしれませんね。そうしたときに、濃度と量の関係を正確に規制ができるような姿で把握できるのかという、この辺の問題は、この6委員会、小委員会でかなり議論していただかないといけないと思っていますので、ぜひ。規制に絡みますと、濃度と流量というのはかなり厳密に把握しませんと規制にならないと思います。この辺、ぜひ、しっかり議論していただきたいと思います。

    【岩崎委員】 今のご意見にも少し関係するのですけれども、今度の規制の対象というのは非常に大規模な事業所に限ろうということでございます。大発生施設であっても、今お話にありましたように排出口としてきちっとガス流量と濃度をはかれる場所がないところもいっぱいあるわけです。例として挙げていいのかどうかわかりませんけれども、例えば屋外塗装とか造船関係なんか、まさに代表的なものだと思います。そういう非常に大発生源でありながら規制の対象として取り扱いにくいもの、これが恐らく、自主努力というか、そういう対象に移っていくんではないか。ですから、大企業のある部分が規制対象になり、それ以外の中小・零細に関しては、ある程度の規制から外して自主的な努力、あるいはいろいろな指導をして対策をとっていこうということで進めるわけです。大工場であっても、今お話しになったような排出口がきちっととれないようなものも多いと思うのです。これが、私、ベストミックスのいいところで、その辺に関しては事業者の努力に期待したいということだろうと思います。ですから、大工場であっても必ずしも全部が規制対象にはならないのではないかと考えています。特にVOCについては施設がもう非常に多種多様でございますから、難しい点だろうと思います。

    【坂本委員長】 今、お話のございました点は、測定方法の専門委員会が岩崎先生、そして排出抑制対策検討会、各分野別ですね、業界別と言ったらいいでしょうか、分野別、こういった委員会が浦野先生の方の委員会で行われますので、今いただいたご意見等を考慮に入れましてご検討いただきたいというふうに思います。

    【伊藤委員】 先ほどの中杉先生のお話で、いわゆるフロンだとか、そういうものについては測定の方法が難しいから、なかなか難しいというような話もお話があったのですけれども、実際、フロンを使った業界も結構多くございまして、やはり、それがこういう規制がかかるか、かからないかで業界全体がどうするかという方向が決まってしまうので、この場で議論、除外物質にするかどうかは別としても、十分、企業側といいますか産業側の実態というものを、なぜフロンなどの規制をできたら外してほしいというような意見が出たかということをきちっと理解していただきたいなというふうに思いますので、よろしくお願いします。

    【中杉委員】 私の申し上げた趣旨を誤解されているようなので。私自身は、除外するものはあってもいいだろうというふうに思うのですが、対象施設ということ、この事業者は対象外であるということになると、そこでというのは難しいですよということを申し上げたわけです。ですから、実際測るときに、測定方法の方でまた実際にこういう測定法を使うと、どこら辺までが把握できて、過剰に把握している部分があったり把握できなかった部分があったりという、そこら辺の議論もしなくてはいけないのだろうと思うのですけれども。そうしたときに、実際には、また、それぞれについて、例えばフロンならフロンについて、フロンなら既にあるから、それを使えばいいという話かもしれませんけれども、測定方法を別に開発しなくてはいけないということもあるので、測定法の分科会の方がいいだろうというふうに私は申し上げたのです。

    【伊藤委員】 わかりました。測定方法が場合によっては別に開発されて、分離して、それでこの種類の化合物については除外するというふうに明確にしていただければ、そういうものを使っている、フロンを使っている業界については非常に朗報だと思いますので、よろしくお願いします。

    【坂本委員長】 簡単にお願いしたいと思います。

    【小林委員】 測定の方の検討会に一つだけお願いをしておきたいのですが、除外物質とか、今、議論のありましたことを突き詰めていきますと、どんどん作業が難しくなってしまう。そのために負担が大きくなるということをお考えいただいて、できたら実際の測定法、公定法について、例えば2段階法というようなことをお考えいただければと思うのです。例えばVOC全体を測る、測って基準を超えていなければ、それでオーケーだと。超えた場合に、超えた原因が何かということを、超えたときに初めてそれを測定して、それが除外物質であれば、それは対象外ですよというようなやり方がいいんじゃないか。測定法に引きずられて規制項目を議論するというのは、実は逆だろうと。ですから、そういうような簡便な方法で測定をして、それで基準に合っていれば、それでオーケーですよと。もし超えていれば、そこで、それが規制対象物質であるか、そうでないかというのを追跡調査をするという方法を規定していただければ幸いかなと思います。これは要望でございます。

    【坂本委員長】 ありがとうございました。

    【後藤委員】 あと、専門委員会の検討事項の中に経過措置という部分が入っているのです。排出基準の適用猶予を1年間とする施設をどうするかというような話が入っているのですが、基本的な考え方として約2年後に法律が動き出しますということになると、2006年ですか、2006年に、多分新設については新しい基準がそこに動き出します。既設については、では、こういう施設は1年間、基準を猶予しますという形になると、例えば既設については2007年から規制が始まると。もう一つ、要するに自動車NOx・PM法のときの議論から2010年をターゲットにしましょうという考え方というのがありますね。ということになると、基準というものを、皆さん設定したりしようとしているときに、BATとか、いろいろ観点を見るときに、3段階ぐらい、どうも基準を決めるのを考えているのでしょうか。新設に対する基準とか、あるいは2010年ぐらいを目標にした基準と2007年に暫定的にスタートするような基準とか、そこら辺をどれぐらい整理をしていくかによって、大分、その後の議論の整理が変わってくるような気がするのですが。というのが、この適用猶予のところを見て、ちょっと一つの疑問なのですけれども。

    【坂本委員長】 関連して、事務局の方、ご意見はございますか。

    【関大気環境課長】 後藤委員ご指摘のように、大気汚染防止法は極めて技術的に困難だという事情があるときには、既設については若干の猶予をすることができるというふうな仕組みになっております。そういう例外的な場合があるのかどうかということを、まさにそれぞれの業の実態に熟知した方のご意見を伺いながら、例外的な場合についてご検討をいただきたいという趣旨であります。
     ただ、その場合には2010年までに3割削減しようという大きな目標がございますので、そういう点も十分配慮していただきながら、暫定的な規制値、規制値自体を暫定的にするのがいいのか、単に期間を少しずらすだけがいいのか等々につきましても、それぞれの実態を踏まえてご議論いただければと考えております。

    【坂本委員長】 ありがとうございました。
     簡潔にお願いいたします。

    【中杉委員】 簡潔に。先ほど伊藤委員が最後に言われた話で、フロンを外す、外さないの話は、これは測定法の分科会の方で議論する話ですので、ここで議論する話じゃないことを確認させていただきたいと思います。

    【坂本委員長】 ありがとうございました。  大分ご意見をいただきましたので、今後の検討の方向性、これにつきまして少し整理をさせていただきたいと思います。
     まず、基本的な方向性でございますけれども、意見具申と、これまで大気環境部会で行われた議論とを踏まえて当然検討を進めていくということになろうかと思いますけれども、きょう皆さんからいただきました意見を含めて論点を整理させていただきますと、おおむね次のように進めてはどうかということでございます。  まず法規制対象施設の種類、これは委員の皆さんからも意見がございましたけれども、6施設の範囲内で具体的な検討を進めていく。そして、6施設ございますけれども、業種によってはその中を分ける必要もある場合もあろうかと思いますので、各類型ごとに一括して施設とするか、もしくは細分化するかについては、排出の実態、対策技術等、十分考えた上で検討を進める。
     そして、第2点目でございますけれども、対象施設の裾切り指標及び数値についてでございますが、まず、裾切りの指標は、これまでの大気汚染防止法においてやってきたのと同様に、施設を外形的に判断できる裾切り指標を考えるべきであるというふうに考えます。それから、6類型の間での公平性の確保に留意して裾切りを検討する。それから、もう一つ、今回の排出抑制というものはベストミックスという考え方に基づいてございますので、規制の対象は、これまで欧米等でやられている規制対象施設に比べて相当程度大きな施設、これを念頭に置いて検討する。規制とそれから自主規制、その両方を組み合わせるということで、そういうことで考えてはどうかということ。
     それから排出濃度基準値、これにつきましては、排出基準値はベスト・アベイラブル・テクノロジー、適用可能な最良の技術、これについての考え方を基本として、対応可能性に留意し、実測濃度データも参考にして検討をする。
     対策技術については、処理装置の設置に加え原材料の転換等も含まれていることに留意して検討する。いわば、どのVOCから別のVOCに変わるとか、そういったことも含めて、材料等の変更もございますので、それについても留意して検討する。
     それから、排ガスの希釈により公平性が損なわれないよう留意して検討する。いわば大量に希釈をして排出するようなところとそうでないところ、いろいろございますので、そういった点を考えて、排ガスの希釈により公平性が損なわれないように留意して検討する。
     経過措置でございますけれども、2年後の法施行までに対策を講じるのが基本でありますけれども、迅速な対応が技術的に極めて困難な施設については例外として検討してはどうか。それから、もう一つは、経過措置の検討に当たっては、VOCの排出抑制の目標が平成22年とされていることから、これに考慮して考えていくべきである。
     それから、測定の頻度ということでございますけれども、測定が事業者にとって過大な負担とならないこと、それから、もう一方で、行政がVOCの排出実態を適切に把握すること。これが、ともに達成できるようなことを勘案して検討をしていく。
     全体として、今申し上げたような方向でこの委員会を進めていきたいというふうに思いますが、いかがでございましょうか。よろしいでしょうか。

    (な し)

    【坂本委員長】 ありがとうございます。  それでは、以上の方向性で本専門委員会における議論を進めていきたいと思います。
     また、揮発性有機化合物排出抑制対策検討会の施設ごとの六つの小委員会、これは浦野先生の方でおやりいただく委員会でございますけれども、それぞれ事業の実態をよくご承知していらっしゃる多数の専門家の参画を得て検討が進められていくというような形に、現在、構成されてございますけれども、それぞれの小委員会でも、本日、この場で議論いただきました検討の方向性を共通認識として踏まえて検討いただきたいというふうに思います。
     それでは、次に、これから政省令の検討に必要なデータの収集及びVOC排出濃度実態調査について、事務局から説明をお願いいたします。お願いします。

    【長坂大気環境課長補佐】 それでは、資料の4−1、4−2のご説明をさせていただきます。
     資料の4−1、VOC排出濃度実測データの収集についてでございますが、大気汚染防止法の一部改正に伴い規制対象となる具体的施設及び施設ごとの裾切り指標とその数値、排出基準等の政省令の内容を決めるために、具体的な施設に関する諸情報及び実測データを整理・収集するということが必要かと思います。
     3点、挙げてございますけれども、1番目は、まず、これまでにあるデータ、環境省あるいは自治体が持っているデータを集めて整理しましょうという内容でございまして、例としまして浮遊粒子状物質総合対策にかかる炭化水素排出実態調査という環境省委託業務がございますが、こちらの方で[1]と[2]に書いてあるようなデータがありますという例示でございます。こういったデータを整理・収集していく。それから2番目がVOC排出濃度実測調査で、これについては資料4−2でご説明させていただきますが、これから具体的に事業者にご協力をいただいてデータをとっていこうというものです。それから、3番目として事業者が測定したVOCの排出濃度実測データがありまして、こちらの方が、もしご提供いただけるということであれば、こういったデータも使用していければと考えております。その際、そういったデータを使用させていただける場合は、2番目にVOC排出濃度実測調査というのをやりますが、こちらの方の測定方法との相関関係も見ながらやっていくのかなということを考えているところであります。
     資料の4−2の方でございますが、VOC排出濃度実測調査についてということで、1番目に調査の目的ということでありますが、規制対象となる具体的施設及び施設ごとの裾切り指標とその数値、排出基準等の政省令の内容を決めるために、幅広い施設を対象としてVOC実測データ及び施設に関する諸情報を入手するという目的でございます。
     調査の対象施設といたしましては6類型10施設がございまして、合計約500施設ほど実測したいと考えております。施設類型及び業種ごとにVOC排出量を目安として施設を分類して調査を行うということで、これまで示されている6類型の中で考えるということで、裏の方に、裏が別紙となっていますけれども、VOC排出施設類型ということで、一応イメージ図のような形になっておりますが、ここに書いてあるようなものに該当する施設につきまして実測調査をさせていただければと考えているところであります。
     表に戻りまして、3番目に調査の内容でございますが、1番の調査項目ですが、まずVOCの濃度です。このVOCの濃度については、例えば処理装置をつけているような施設でありましたら、この処理装置の前後で濃度を測定するといったこと、あるいは複数の排出口が設置されているというような施設がございました場合には、その中で複数、全部やるかどうかというのは、またいろいろ状況を見て判断するかと思いますけれども、複数の排出口で濃度を測定してみて実際どうなっているかというのを見るというふうなことも含まれております。それから、それに附随する情報としましては、排出ガス量、それから排出ガス温度、そして水分量というものを測定したいと思います。VOCの排出濃度につきましては、水素炎イオン化検出器(FID)を用いましてトータルの炭素量として測定するという方法を考えております。
     その他の関連調査といたしまして、事業所、対象施設ごとのVOC排出量や事業所に設置された対象施設の規模、能力等、施設の排出口からの排出濃度との相関関係を得るための情報を調査対象事業所に対するアンケート調査により入手したいと考えております。
     調査期間につきましては、これは、もうできるだけ早期に終了したいということでございまして、8月からすぐにでも始めて10月ぐらいまでには調査を終了したいということを考えてございます。このデータがないと具体的な議論に進めないということもございまして、なるべく急いでやりたいと考えてございます。
     調査対象地域につきましては原則として関東、中部、近畿の3地域ということで、こちら、ちょっと予算の関係もございますので、ある程度まとまった場所でやらせていただきたいと、そういうことでございますが、業界によっては、この3地域ではどうもうまいところが見つけられないというところがあれば、それについてはまた個別にご相談をさせていただきたいと考えているところであります。
     調査方法でございますけれども、事業者団体さんより調査に協力いただける事業所の推薦をいただきたいと考えてございます。我々といたしましても、なかなか多種多様な事業の実態、あるいは事業の中で実際に施設がどういう形になっているかということを残念ながらほとんど把握できていない状況でございますので、こちらについては事業者団体さんの方から、幅広い観点から対象を推薦していただきたいということでございます。そして[2]として、推薦された事業所に対してアンケート調査を実施いたしまして実際に諸情報を入手するということと、あと、実際に測定をする際にどういうやり方をすればいいかということについては事前に十分にご相談をさせていただきたいと思っております。そして実際にVOC排出濃度実測調査をするという段取りを考えてございます。
     最後に、調査に協力いただける事業所の推薦に当たっての留意事項として3点ほど挙げさせていただいております。
     まず1番目、VOCの排出量と関連する指標で事業者が把握しやすいのは使用量と考えられますので、VOCの使用量が多い施設から少ない施設までバランスよく選んでいただければということ。それから、[2]として処理装置の設置や原材料の転換によりVOCの排出抑制対策を講じている施設、こういったものの実態としてどういう濃度になっているかということを把握したいということがございますので、これを調査対象に含めていただけるとありがたいということ。それから、[3]として排出口が多数存在する施設等、多様な排出形態があるということ。業種によってさまざまだと思いますが、こういった多様な排出形態の施設がバランスよく調査対象になるようにということで、事務局側からの留意点として考えられるのはこの3点ほどなのですが、こういったことに留意して事業所の推薦ということをいただければありがたいと考えているところであります。
     以上で説明を終わります。

    【坂本委員長】 ありがとうございました。  ただいま資料4−1、4−2につきまして、VOC排出濃度実測調査について説明をいただきました。
     これに関連しまして産業界の委員の方々から、委員提出資料2という形でVOC排出抑制制度のイメージ、特に実態調査を進めるに当たっての共通理解と括弧書きが書いてございます資料を提出していただいておりますので、これについて簡潔にご説明をいただきたいと思います。

    【二瓶委員】 それでは、委員提出資料の2です。
     対象施設6類型のイメージとして主なものとしまして、先ほど来からあります六つの施設であります。実態調査の対象施設の選定に当たりまして、排出量の大小にかかわらず、それぞれの類型に当てはまる典型的なものを個別の業態を把握する観点から分類して、以下のように整理してあります。「VOCの排出量が多く、大気環境への影響も大きい施設」の選定を進めるべき。
     [1]塗装施設としまして、自動車産業における塗装施設、窯業外装材製造業。それから[2]、化学製品製造における乾燥施設。ただし、この化学製品というものの定義、これを明確にする必要があるのではないかと思います。それから工業用洗浄施設、洗浄後の乾燥施設。[4]番目、印刷及び印刷後の乾燥・焼付施設。この中には染色整理業における布地の捺染施設等も含まれるかと思います。それから貯蔵施設です。E番目に接着剤使用施設及び使用後の乾燥・焼付施設。人工皮革の製造施設、それから加工紙製造業における粘着紙製造設備、繊維板製造業の繊維板製造施設。ここの中で[2]の化学製品との区別・識別、これを工夫する必要があります。
     それから、以下は先ほど触れた内容と共通しておりますので省略いたします。
     以上です。

    【坂本委員長】 ありがとうございました。
     ただいま資料の4−1、4−2で実態調査、先ほど来、ご意見がございましたけれども、必ずしも排出実態についての十分なデータがない状況にあるということで、かなり急いでデータを整備する必要がある。その場合に、特にこの排出実態について、よく事情をご承知の関連業界の皆さんからいろいろな情報、それから提案、それから施設の推薦等をいただいてやっていきたいというような方向性が示されてございます。これにつきまして、一部委員の皆さんから委員提出資料という形でコメントの説明をいただきました。
     ただいまの説明等につきまして、質問、ご意見、ございましたらお願いいたします。

    【千本委員】 今、事務局の方から測定調査についての概略をご説明いただいたわけですが、先ほどのコメントの中に、複数口、排出口がある場合は状況を見て判断していきたいということなのですが、こちら側といいますか、業界の方からいろいろ調査をしていただくような施設を選ぶのにも参考になるために、今、考えています測定したデータを、どのように整理して、どのように扱っていくお考えなのか、わかる範囲でご説明いただければと思うのですが、いかがでしょうか。

    【坂本委員長】 事務局の方、お願いいたします。

    【長坂大気環境課長補佐】 こちらで測定させていただいたデータにつきましては、まず、ご説明させていただいたとおり、その施設に関する関連情報も一緒にいただきます。これは、あくまで法制度の中身を決めていくための資料にさせていただくということで、特に企業名だとか、そういうところは必要ないと考えおりますので、データとして整理をして、いろいろな形で情報等を処理をして、表であるとかグラフにするとか、こういった形にして検討会の資料という形にまとめながら使っていきたいと考えております。

    【千本委員】 同じく調査に関する質問なのですが、例えば、今までこういったVOC全体を測定するという経験は余りなかったかと思うのです。個別の物質については、測定はそれぞれしてきた経緯はあるかと思うのですが、場合によっては全く測定に対応できないような施設といいますか、現状ではあり得ると思うのです。そういう場合、若干の工事が必要な場合も、測定口をどう取りつけたりとか、そういう場合も発生するかと思います。その中で、特にVOCといいますと、我々印刷の場合は特にそうなのですが、消防法の一般取扱所になっていて、いろいろ法的な規制もかかる中でございますので、そういったところの手続をどうすべきなのかという問題と、まして工事が発生するといった場合に、その辺の期間的な見積もりですとか費用的なものはどういうふうにお考えになっているのか、お聞かせいただきたいと思うのですが。

    【坂本委員長】 関連して事務局の方、お願いいたします。

    【長坂大気環境課長補佐】 まず、消防法の手続の問題ということで、こちらも、そういった問題が生じる可能性があるというお話は聞いておりまして、これについては、いろいろ検討を進めて、どのようにやっていくかということも含めて、ご相談をさせていただきながら進めたいと思っております。もし、そういう手続が必要でない施設があれば、そちらの方がありがたいわけなのですが、そうでないということの方が多いようですので、いろいろご相談させていただきたいと思います。
     実際に工事が発生して、その部分についてはどうするかということでございますが、今回の測定調査につきましては、測定の部分については全部環境省の方で費用を負担させていただきたいと考えておりますが、具体的に個別のところで工事が必要となるといった部分については、こちらの方では、ちょっと残念ながら、ご用意できないと考えておりまして、そういう負担が生じないような事業所があれば、そちらがありがたいですし、工事が必要なところであれば、そちらの方については、それを負担していただくということを勘案した上でご推薦いただければと考えております。

    【小林委員】 すみません。1点ですが、データ収集の中で、これはPRTRのデータは資料としてお使いになられるのかどうか。大分データがそろっているので使えるのではないかということで、これが書かれていないので、これはどう扱われるのかというのが1点です。
     それから、もう1点は、業界の方のご意見書の中にあって、私も気がついたのですが、印刷施設のところで染色整理における捺染施設というのが書いてあるのですが、こういうふうに考えますと、印刷される方の材質がいっぱい種類があって、これについてどう考えるのかというのが1点と。そういうふうに考えていきますと、今度は塗装施設と印刷施設の区別というのが、どこでうまく整理されるのか。私も具体的によく知らないので、最近、塗装施設も相当細かい塗装施設ができてきていますし、そういう意味からいくと、印刷施設と塗装施設の区別というのが業界側では明らかになっているのかどうか、ちょっと、その辺を教えていただければと思います。

    【坂本委員長】 まず、事務局の方からPRTRに関連して、データをどう利用するか。 【長坂大気環境課長補佐】 PRTRのデータも利用可能と考えておりまして、排出実測調査をお願いした事業所について、そちらのPRTRのデータもいただきまして、それを活用できればと考えております。

    【坂本委員長】 もう1点の方は、ここに関連する業界の方がおいでであれば、今。

    【千本委員】 塗装と印刷の区分けということなのですが、こう考えられたらいかがでしょうか。印刷の立場から申しますと、版があるもの、これを印刷と定義しています。版のないもの、例えば制御等でプログラムで吹きつけていってしまうものも含めて、それは塗装でいいんじゃないかなと。我々は、あくまでも版があるというものを印刷というふうにとらえている傾向がありますので、ちょっと雑駁なのですが、それで大きくくくったらいかがかなと思います。

    【坂本委員長】 今、業界の方からそういう提案がございましたけれども、これも、もう少し事情を調べて。

    【藤田委員】 建材業界の立場から言いますと、インキを塗って塗装に仕上げる、要するにインキと塗料とが全く併用的に使われている場合もありまして、その境界がほとんどない部分もございます。もちろん、従来の塗装方式でやる場合もあります。ただ、ここでありますような6類型に完全に分類できるかどうかは非常に疑問であります。この実態をやられる場合に、まず実態調査よりも先にアンケート調査をして、どれぐらいうまく施設が類型できるかというのをもう少し精査した方が実態調査の効果が上がるんじゃないかと、こんなふうに思うのですけど。
     細かいことになりますけれども、例えば7番の処理施設をつくったとか、あるいは材料転換があった場合に濃度をはかるとありますけれども、既に建材業界はシックハウス対策の問題でホルムアルデヒドの規制が入りまして、それ以外にトルエン規制とか、今噂になっているような材料等はどんどん転換してきていますので、多分、今の時点で測ればほとんど出ていないと思うのですけれども。2000年時点と今の時点との対策前と後をどう評価するかという、この辺のところでうまく解釈していただかないと、非常に疑問点、矛盾点が出てくるのではないかと、こんなふうに感じます。

    【坂本委員長】 ありがとうございました。  今のお話は、特に印刷関係のところ、それから塗装、そういったところで、かなり業種別に分類を、今の施設として分類するところに難しさがあるということでございますけれども、特に、ここにおいでの関係の委員の方々には、事務局の方へそういう情報をお寄せいただくとともに、例えば今のような、非常に短期間にどこまでのアンケートができるかという部分もございますけれども、こういったことを考えてはどうかというものを、できれば文書でお寄せいただいて、ご相談をしていただければありがたいと思います。そのように、よろしくお願いしたいと思います。

    【土井委員】 今の関連なのですけれども、ここの6類型と、これをさらに10施設という分類を。これは、便宜上という理解でよろしいのでしょうか。つまり、例えば洗浄と言いましても、洗浄のところと乾燥のところなんていうのはほとんど一体ですし、排気口もほとんど一つですから、だから理解として基本的には一つの目安ということで、500に近い数字をサンプリングしたいというご意向ですという理解でよろしいですか。あくまで類型にこだわらなくていいと。

    【坂本委員長】 事務局の方、お願いします。

    【長坂大気環境課長補佐】 今、土井委員のご指摘のとおりでございまして、現在の6類型というのは、ある意味、便宜的になってございます。実際に、最終的に政令に書く際には何らかの形で書かなくてはいけませんけれども、現在では便宜的な類型でございますので、まず、今言われたように、ここに便宜的に入りそうなものについては出していただきたいと、そういうことでご理解いただければと思います。

    【坂本委員長】 よろしいでしょうか。

    【伊藤委員】 少し戻るのですけれども、この調査のところなのですけれども、先ほど消防法の関係があると申されましたけれども、私ども化学の方では非常に大きなプラントを扱っております。そういう関係で、そういう消防法だとか、多分、大気汚染防止法だとか、そういうものにかかわってきて、先ほどと同じようにいろいろな法律の許認可の話が出てくると思います。
     それから、これは全部危険物設備ですので、ここに書いてあるようなガスクロをすぐそばまで持ち込んで、そして分析をするというようなことは現実的にはできません。石油化学プラントでは、すべて工場内では火気厳禁でございます。非常に厳しい火気の制限をしておりますので、簡単に持ってきて、測りますというのはできませんので、ここら辺のやり方というものを、もう少し、十分議論しなくてはいけないのではないかというふうに思います。
     それから、さらに、もう一つ言いますと、やはり石油化学の非常に大きなプラントは、何かの工事をするためにちょっととめてやればというお話があるかと思いますが、1日とめるだけで何千万もの費用が発生するとか、それから1回とめれば1週間ぐらいとめないといけないとか、いろいろな問題がございますので、これは具体的なアンケート調査のやり方というものをもう少し我々の方と詰めていかないと、ただ、ぽんと「やってください」と言われても非常に対応できない。これが、今回、こういう設備、やはり大きい方も測って、それから中ぐらい、小さい方も測るということになるわけですから、そういう我々の方の実情をもう少し知っていただいて調査をしていただければなというふうに思います。

    【坂本委員長】 ありがとうございました。  今のお話は、まず考え方としてはSPM、それから光化学オキシダントの原因になるVOCをその施設が排出していなければ、それは実は測定をする必要はないというわけですけれども、一般的に使用している原料等々から考えられる場合には、むしろ業界の皆さんの方から、こういう形の方法をやれば測定できるかもしれませんよというようなこともお考えいただき、環境省とご相談いただければというふうに思います。
     この辺については、もう一つは、ガスクロをそのまま持っていくのか、それからサンプリングについても幾つかの方法もございますので、ご懸念の部分が必ずしもすべてに問題となるというような条件ではないというふうにも思います。

    【伊藤委員】 そうしたら、この調査の具体的な内容については、どこの場で議論されるのでしょうか。この場でしょうか、それとも小委員会の方なのでしょうか。

    【坂本委員長】 詳細について、ここで十分詰めることはできませんので、先ほど、情報を提供いただいて、そして、その後、その情報を例えば最終的には私のところで見せていただいて、ある期間内にこのデータをとらなければいけないという状況では、そういうやり方で考える必要があろうかと思います。

    【伊藤委員】 私ども化学業界に、私、持ち帰って説明しなくてはいけないのです。今、具体的に、私、幾つかお話をしましたですよね。そういうものを皆さんに説明して協力を得なくてはいけないのですけれども、それに対して、具体的にどういうふうにするのだということを私が説明しない限り、なかなか皆さん、納得していただけないし、そこら辺で、やはり早目にきちっと私どもに説明していただいて、私どもも逆に意見を申し上げて、こうした方がいい、ああした方がいいというような形で詰めさせてもらわないといけないと私自身は思うのです。そのためには、この委員会もしくは小委員会か、わかりませんけれども、そういう場で何がしかの意見を述べる機会をいただかないと、「さあ、これでやってください」と言われましても、我々業界に対して説得ができない。場合によっては、何社か出せと言われても出せないという状況にもなりますので、具体的な方法について、やはり早目に議論したいなというふうに思います。どこかの場で。

    【坂本委員長】 今の点、事務局とやりとりをする間で、今のようなことを、どういうものを考えているか、そして業界だとこういったもので対応できるとか、そういった形でおやりいただけるのがよいと。
     実は、先ほど委員会の予定等をお示しいただいたかと思いますが、必ずしもそこまで十分ではございません。それからもう一つは、今回の実測調査に関連しましては測定方法の委員会の方もございますので、そこの意見も含めて考えていったらよろしいかというふうに思います。  岩崎委員、何か、関連してございましたら。

    【岩崎委員】 多分、FIDを用いるときに水素源はどうするのであるかと、あるいはガスクロではかるときに水素源をどうするかという心配だと思うのですけど、基本的には、今のところ、まだそういうものに関してはバッグサンプリングでとって、それを実験室の方へ持ち帰って、はかるという方法もございますので、その辺、事務局の方と十分相談していただいて、多分、危険がないような形でとることは十分可能だろうと。私の今までの現場調査の経験からは安全な方法は幾らでもあるかなと思います。一応、ご相談になっていただければと思いますけれども。

    【坂本委員長】 ありがとうございました。

    【大野委員】 資料の4−1の3項の事業者が測定したVOC排出濃度実測データを活用されるというご説明がありました。その中で、事業者のデータ活用に関して、実測調査との関連性をとるというお話でしたが、データの活用の仕方について、どういう測定データであれば活用するとか、何かそういった具体的なことがあれば、少し補足をお願いしたいと思います。

    【坂本委員長】 何か補足が要りますか。多分、ここについては、まず一般的な考え方として、どういう測定方法で、どういう運転条件のときに測定されたデータが過去にあって、そして、かつ、どういう操業状態のとき、そしてこの後、例えばVOC排出濃度の実測データをとるときは、そのときと大きく操業状態が違わないとすれば、それはどの程度の濃度になって出てくるのかとか、そういった整合性の確認。それからあともう一つは、操業状態が大きく揺れるようなところについては、過去のデータというのも算出量の見積もりに例えば使うというようなこともできるのではないかというふうに、私個人として、今、思います。事務局が、もっと何か別の対応を現時点で考えているものがあれば、ご説明いただけたらと思いますが。

    【長坂大気環境課長補佐】 今、委員長のおっしゃられたような視点で利用できるものは利用していきたいと考えております。

    【浦野委員】 先ほど来、実測調査のところを中心にいろいろ問題点が指摘されておりますけれども、今、ご意見があったように、事業者が測定したデータを提供いただくということは非常に有効だと思うのです。ですから、どういう項目を記述したデータ提供を求めるか。全部は決まらないにしても、そういうリスト、多分実態調査をやるときもそういうものが必要だと思うのですが、それを早目につくっていただく。試しにつくってみてもいいのですが、形にしていって、それで各業界の方にぜひご協力いただいて実測を補完していくということが非常に重要だと思います。
     それからもう一つ、同じようなことが、先ほど岩崎委員の方からお話がありましたけど、自治体で過去にかなりの調査をされているところがあるはずです。ただし、そのときに操業実態とか、その他の詳しい情報が余りないデータもあるかと思うのです。ですから、どういう項目が最低限必要なのか、あるいは、そこがない場合、どうするのかというあたりも早く整理して示していただくと。それで、自治体と事業者の方々にもできるだけの協力を依頼して、それと合わせて実測調査をやっていくというふうにしないと、多分、実測だけではなかなか、これだけ幅広の施設を把握するのを短期間にやるというのは難しいかと思いますので、ぜひ自治体・事業者への協力依頼をしていただきたい。
     それから、それに対して、先ほど小委員会で、あるいはこの専門委員会で検討というのがありましたけれども、多分、小委員会、この専門委員会は、そういう細かいことをしている時間的余裕がない、あるいはタイミングが合わないと思いますので、それは事務局と各業界の間でやっていただいて、ある程度まとまったデータは中間で専門委員会あるいは小委員会に上がってくるという理解で進めていただくということだと思うのですが、それでよろしいですか。

    【坂本委員長】 事務局、よろしいでしょうか。

    【長坂大気環境課長補佐】 具体的な実測のやり方については各業界さんと個別に相談をさせていただいて、業界さんもそうですし、実際に、恐らく事業所さんと直接ご相談をしながら進めていかなければいけないということだと思いますので、そちらについては専門委員会あるいは小委員会でやるということではなく、事務的に進めさせていただければと思っております。 【坂本委員長】 ありがとうございました。  あと、今、浦野委員からのご提案の中に、事業者が測定したVOC排出濃度実測データ、これについてお出しいただくときに、測定条件、それから、そのほか操業状況とか、どういうときに測定をしたものかというデータをお出しいただけるような、出していただくとき、どういう項目を書き込んでお出しいただきたいというようなものをおつくりいただくといいのではないかという提案もございましたので、それもよろしくお願いしたいと思います。
     それでは、大分ご意見をいただきまして、そろそろ予定をした時間になってまいりました。ただいま委員の皆様方からさまざまなご指摘をいただいたわけでございますけれども、今後、規制対象となる施設、排出基準値の設定など、こういったものの議論を進めていく場合には、実測値、それから諸外国でどういった濃度規制が行われているか、それから私どもの環境省等で持っている調査、それから皆さんの業界で持っている調査、そういった実測調査データを整理して、VOCの排出実態ができるだけ早く整備されるということが今後の検討にとって非常に重要でございます。そういう意味で、きょう、業界を代表いたしまして専門委員会にそれぞれの業界の代表者が委員としておいでいただいているわけでございますので、ぜひVOC排出濃度実測調査へご協力をお願いしたいと思います。その際には、先ほど申し上げましたように、いわば、それぞれの業種別・分野別におきます実態において、行政の方が詳しい情報を持っているというわけではございません。そういう意味で、きょう、業界の方からおいでいただいた皆さんには、文書等で事務局と連絡をとって、なるべくVOCの排出実態が明らかになるような調査が行われるよう、ご協力をいただきたいというふうに思います。
     全体の調査の方向につきましては、今申し上げたような、今後それぞれの業界もしくは排出調査を対象とする施設等々のやりとりをやった後、具体的なものが決まっていくというふうにご理解をいただきたいというふうに思います。
     それでは、排出実態調査についての議論はこれで終わりにさせていただきたいと思います。
     きょう議論したいという形で用意いたしましたものは以上でございますけれども、その他につきまして、事務局、何か連絡事項等ございますでしょうか。

    【千本委員】 ちょっと質問、よろしいですか。

    【坂本委員長】 はい。簡潔にお願いします。

    【千本委員】 きょう提出された産業界からのペーパーがありますが、これはどういう位置づけになるのでしょうか。

    【坂本委員長】 どういう位置づけというのは、資料としてどういうふうに使うかということでございましょうか。

    【千本委員】 はい。

    【坂本委員長】 これは、全部、きょうの委員会というのは公開という形でやられていますので、すべて公開の資料という形になるということでございます。これは、冒頭で、きょうの委員会の対応についてお話を申し上げたとおりでございます。
     そういうことでよろしいですね。

    【千本委員】 はい。

    【坂本委員長】 事務局、お願いします。

    【長坂大気環境課長補佐】 本日はご審議いただきまして、どうもありがとうございました。
     本日の議事要旨及び議事録につきましては各委員にご確認いただいた上で公開するということで、ホームページ上に掲載するということになりますので、よろしくお願いいたします。
     以上でございます。

    【坂本委員長】 それでは、本日の議題についての議論はすべて終了いたしました。これで閉会とさせていただきます。
     ご協力、どうもありがとうございました。