本文へジャンプ

■議事録一覧■

中央環境審議会大気環境部会
健康リスク総合専門委員会(第12回)
議事録


1.日時

 平成22年7月30日(金)15:30〜16:46

2.場所

経済産業省別館 1111号会議室

3.出席者
(委員長) 内山 巌雄
(委員) 浅野 直人 佐藤  洋
浦野 紘平 圓藤 陽子
大前 和幸 小林 悦夫
中杉 修身 永田 勝也
中館 俊夫 圓藤 吟史
片谷 教孝 寺本 昭二
松下 秀鶴
(環境省) 山本大気環境課長
苔口大気環境課長補佐
木村総務課長
上田総務課長補佐
山本大気環境課未規制物質係長
4.議題
(1)
第11回専門委員会における指摘事項について
(2)
健康リスク総合専門委員会報告案について
(3)
その他
5.配付資料
資料1 中央環境審議会大気環境部会健康リスク総合専門委員会名簿
資料2 中央環境審議会大気環境部会健康リスク総合専門委員会(第11回)議事録
資料3 健康リスク総合専門委員会(第11回)における指摘事項及び対応
資料4−1 有害大気汚染物質に該当する可能性がある物質リスト及び優先取組物質の見直し並びに有害大気汚染物質のリスクの程度に応じた対策のあり方について(案)
資料4−2 ヒ素及びその化合物に係る健康リスク評価について(案)
参考資料1 2−ブロモプロパン及びベンゾトリクロライドの取扱について
参考資料2 大気汚染防止法第22条の規定に基づく大気の汚染の状況の常時監視に関する事務の処理基準について
6.議事

【山本大気環境課長】 おくれていらっしゃる委員もいらっしゃいますが、定刻となりましたので、ただいまより第12回健康リスク総合専門委員会を開催いたします。
 委員の皆様方におかれましては、ご多忙中の中、ご出席をいただきまして、まことにありがとうございます。
 本日の出席状況でありますけれども、委員19名中、現時点で12名の委員の方にご出席をいただいておりまして、定足数でございます過半数に達していることをご報告させていただきます。
 次に、お手元の配付資料でございますけれども、議事次第に配付資料一覧を記載してございます。
 まず、資料1、中央環境審議会大気環境部会健康リスク総合専門委員会委員名簿、資料2、中央環境審議会大気環境部会健康リスク総合専門委員会(第11回)議事録、資料3、健康リスク総合専門委員会(第11回)における指摘事項及び対応、資料4−1、有害大気汚染物質に該当する可能性がある物質リスト及び優先取組物質の見直し並びに有害大気汚染物質のリスクの程度に応じた対策のあり方について(案)、資料4−2、ヒ素及びその化合物に係る健康リスク評価について(案)、裏をめくっていただきまして、参考資料1として、2−ブロモプロパン及びベンゾトリクロライドの取扱について、参考資料2として、大気汚染防止法第22条の規定に基づく大気の汚染の状況の常時監視に関する事務の処理基準について。あと、委員限りでございますが、机上資料1から4まで4部ございます。
 資料の不足等ございましたら、事務局にお申し出いただくようお願いいたします。
 それでは、これ以降の進行につきましては、内山委員長にお願いいたします。

【内山委員長】 それでは、皆さん、お集まりいただきまして、ありがとうございます。
 きょうは前回までの宿題になりましたものをご検討いただいて、専門委員会の報告書をまとめたいと思いますので、よろしくどうぞお願いいたします。
 それでは、早速議事に入りまして、議題1の前回の第11回専門委員会における指摘事項についてということでございますので、事務局からご説明をお願いいたします。

【苔口大気環境課長補佐】 それでは、事務局から資料の説明をさせていただきます。私、環境省大気環境課の苔口と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
 では、説明は座ってさせていただきます。
 議題1についてですが、お手元の資料の3を中心に説明したいと思います。まず、資料3をごらんください。
 こちらにつきましては、前回の健康リスク総合専門委員会における指摘事項等及びその対応についてまとめた資料でございます。指摘事項につきましては全部で4点挙げさせていただいております。
 まず、一つ目ですが、有害大気汚染物質に該当する可能性がある物質リストの見直しについてに係る部分において、選定基準の前提条件といたしまして、前回、無水フタル酸のように大気中で容易に化学反応をして、有害性の低い物質に変化するものというのは対象外ということを書かせていただいたところでございます。そこにつきまして、「有害性の低い物質に変化」という表記が抜けておりましたので、今回、ご指摘を踏まえまして、「大気中において有害性の低い物質に容易に変化する物質」と記載を変更させていただいております。
 具体的には資料4−1を見ていただきたいのでが、3ページ目の上から6行目のところでございまして、こちらにリストの選定基準の除外要件として、「有害性の低い物質に容易に変化する物質」という形で書かせていただいているところでございます。
 続きまして、2点目でございます。資料3に戻っていただきまして、優先取組物質の見直しについてでございます。
 前回、2−ブロモプロパンとベンゾトリクロライドの2物質につきましては、優先取組物質への選定の判断につきまして審議が行われましたが、その議論について結論が出ませんでした。そこで、その取り扱いの違いを事務局で整理して、その上で再度審議すべきというご意見をいただきました。
 そのご指摘を踏まえまして、今回、参考資料1を整理させていただいております。こちらにつきましては、議題2の中で資料の説明とあわせて後ほど説明させていただきます。
 続きまして、3.有害大気汚染物質の今後の排出抑制のための対策のあり方についてでございます。
 こちらにつきまして、1点目でございますけれども、大気モニタリングを効率的に実施できるように、大気濃度シミュレーションを有効に活用することを記載した方がよいのではないかというご意見がありました。
 まさにこの点につきましては、ご指摘どおりということで、その視点を踏まえまして、A分類物質、B分類物質、C分類物質、すべての物質が対象となるように、国の取り組みの中で、「また、PRTRデータを活用した大気濃度シミュレーションの実施等により、モニタリングの効率化を検討する。」といった記述を加えさせていただきました。
 具体的な記載箇所についてでございますが、資料4−1を見ていただきますと、まず、A分類物質につきましては、23ページの<3>の1の(1)に、その文章を記載させていただいております。この文章につきましては、A分類物質のうちB分類物質以外のものについて記載された事項でございますので、こちらでA分類物質を対象に記載したこととなります。
 続きまして、20ページをご確認ください。こちらはB分類物質の取り組みについて記載されているところでございますけれども、(2)のア(イ)のところに同様の文章を記載させていただいているところでございます。
 なお、C分類物質の取り組みについては、B分類物質の取り組みを踏まえたものという文章の構成になっていることから、ここに記載することにより、C分類物質についても、同様の検討をするということが読み取れることとなります。
 三つ目については、以上でございます。
 そして最後の四つ目でございますけれども、こちらにつきましては、事前レク等についてご指摘のあった事項でございまして、二つございます。一つ目は、有害大気汚染物質対策につきまして、ほかの化学物質関連施策との整合性も考慮すべきではないかというご意見、もう一つは国際的な観点からも取り組みを推進するよう追記すべきではないかというご意見がございました。
 こちらにつきましても、ご意見を踏まえて対応させていただいているところでございまして、具体的には資料4−1の一番最後、24ページをご確認いただきたいのですけれども、2.有害大気汚染物質対策全般についてというところに書かせていただいております。
 まず、1点目のほかの化学物質関連施策との整合性の話でございますけれども、こちらは最初のパラグラフに、「A、B及びC分類物質に該当するものは、今後集積される科学的知見を踏まえ、他の化学物質関連施策との整合性を図りつつ、定期的に見直しが必要である」ということで、文章を追記させていただいているところでございます。
 また、3パラグラフ目のところに「また、有害大気汚染物質対策の推進の当たっては、諸外国の有害大気汚染物質対策の動向等を今後とも十分注視していくとともに、我が国の取組を内外に広く周知させていく必要がある」という文章、こちらにつきましては、平成8年の中間答申でも同様の文章が載っておりますので、その内容をここに再掲させていただいているという整理にさせていただいているところでございます。
 議題1につきましては、事務局からの説明は以上でございます。

【内山委員長】 ありがとうございました。議題中、前回の宿題ということで、指摘事項についての対応を説明していただきました。
 ご意見、ご質問をいただきたいと思いますが、事務局からもご説明がありましたように、2番目の優先取組物質の見直しについての大気への排出量が少ないと考えられる二つの物質、この優先取組物質における取り扱いにつきましては、議題2で取り上げたいと思いますので、ここではその他の部分の1番、3番、4番の修正等について、ご質問、ご意見があれば、まず、伺っておきたいと思います。よろしいでしょうか。

(なし)

【内山委員長】 よろしいでしょうか。これは前回ご指摘いただいたことに対して、このように修正したということでございますので、大体意図は酌まれているのではないかと思います。よろしいでしょうか。

(はい)

【内山委員長】 それでは、1、3、4につきましては、案どおり修正させていただきたいと思います。
 続きまして、議題2の健康リスク総合専門委員会報告案についてということで、二つ報告がございますので、それぞれについて事務局からご説明をお願いして、後で、また質疑応答をしたいと思いますので、よろしくお願いします。

【苔口大気環境課長補佐】 それでは事務局より資料についてご説明させていただきます。
 まず、資料の4−1について説明させていただきます。今般、専門委員会報告案として取りまとめた資料の一つでございます。
 既にこれまでご議論いただきました内容を取りまとめておりまして、有害大気汚染物質に該当する可能性がある物質リスト及び優先取組物質の見直し並びに有害大気汚染物質のリスクの程度に応じた対策のあり方と、この三つを一つの資料としてまとめてさせていただいたものでございます。これまで既に委員会等で説明した内容でございますので、詳細な説明については、今回省略させていただきたいと思います。
 では、資料を1枚めくっていただきまして、目次の構成でございますけれども、全体で四つの構成にしております。一つ目が「はじめに」でございまして、これは有害大気汚染物質対策の今回の見直しの経緯と取組内容を総括的に記載したものでございます。そして、二つ目に、有害大気汚染物質対策に該当する可能性のある物質リストの見直しにつきまして、基本的な考え方や選定基準を記載させていただいているところでございます。三つ目が優先取組物質の見直しに係る事項につきまして、基本的な考え方と選定基準について記載させていただいているところでございます。また、四つ目の有害大気汚染物質のリスクの程度に応じた対策のあり方につきましては、これは今後の有害大気汚染物質対策につきまして、リスクの程度、つまりA分類物質、B分類物質、C分類物質ごとの、国、地方公共団体、事業者の取組内容について記載させていただいたものでございます。
 なお、現行案では、まだ審議中ではございますけれども、2−ブロモプロパン、ベンゾトリクロライドを、優先取組物質から除いた形をベースとした書きぶりになっております。審議結果により変更する可能性のある箇所につきましては、該当個所を網かけにしておりますので、そこについては、また別途参考資料1で説明させていただきます。
 それでは、簡単に内容のご説明をしたいと思いますけれども、まず、2ページ目を見ていただきますと、有害大気汚染物質に該当する可能性があるリストの見直しの基本的な考え方でございますけれども、今般の見直しにおきましては、未然防止の観点から、一定の割り切りをもって有害大気汚染物質に該当する可能性がある物質を広く選定するというこれまでの考え方を踏襲するとともに、化管法対象物質との整合性を図るように見直しました。具体的には、発がん性、吸入慢性毒性などの有害性を有しており、かつ、大気濃度測定での検出や、PRTR制度において大気への排出が確認されていることなど、一定の曝露性があって、大気経由で健康影響の可能性がある物質を選定することといたしております。その考え方に基づきまして、選定基準を2.2で定めているところでございます。それにつきましては、大きく分けて四つの基準で、全体で234ある物質を組みかえいたしまして、最終的には248物質を選定させていただいたところでございます。この基本的な考え方及び選定基準、それと6ページ以降に全体リストを載せさせていただいております。全体リストには、該当する選定基準もあわせて、記載させていただいております。
 これらを、今回、専門委員会報告として、今後、大気環境部会に上げさせていただきたいと考えているところでございます。
 続きまして、優先取組物質の見直しについてでございますけれども、こちらは資料の14ページをご確認ください。
 まず、基本的な考え方でございます。こちらにつきまして、これまでどおりの考え方を踏襲いたしまして、我が国の大気環境目標値や諸外国及び機関の大気環境保全政策の中で利用されている目標値と比較して、一定程度を超える濃度で検出されている物質または発がん性等の重篤な影響を有し、一定の曝露性のある物質を選定することということを基本的な考え方とさせていただきました。
 選定基準につきましては、3.2に記載させていただいているところでございますけれども、大きく分けて二つあります。一つ目が大気環境保全上注意を要する物質群ということで選定させていただいているもの、もう一つが、人に対する発がん性等の重篤な有害性が確認されており、一定の曝露性を有するものということで、現在まだ審議中ではございますが、23物質を選ばせていただいているところでございまして、これは後ほどの審議で数値が変わる可能性もあるということを申し添えておきます。
 この中で灰色で網かけしている部分が、まさに審議によりまして変更される可能性があるところでございます。あわせまして、16ページに優先取組物質のリストもつけさせていただいておりまして、これらを専門委員会報告として、今後まとめていきたいと考えております。
 そして最後に、17ページ目でございますけれども、4の有害大気汚染物質のリスクの程度に応じた対策のあり方ということでございまして、これはリスクの程度に応じまして国、地方公共団体及び事業者の各主体の取り組みが明確となるよう対応方針を整理したものでございまして、まず最初に基本的な考え方を整理させていただいております。これにつきましては、これまで個別事業者のそれぞれの責任のもとで自主的な排出抑制や地方公共団体と事業者との連携による地域主体の自主的取組によって、地方公共団体や国による大気環境モニタリング調査結果におきましても、大気中の平均濃度がおおむね減少傾向を示しておりまして、その排出抑制効果が図られてきたという事実を受けまして、今後ともこれまでどおりの取り組みを進めていただくということ。
 もう一つは、いわゆる優先取組物質を除きましたA分類物質というものにつきましては、体系的な取り組みが必ずしも十分ではないというご指摘を踏まえて、国がそのリスクの程度に応じまして、より効果的、体系的な有害大気汚染物質対策を実施することが適当ということで、大きく分けて、この2本の柱をベースに対策を取りまとめさせていただいているところでございます。
 続きまして、ページをめくっていただきまして、18ページですが、<2>につきまして、リスクの程度に応じた排出抑制対策のあり方をまとめさせていただいております。これはA、B、C分類ごとに、国、地方公共団体、事業者等が行っている、例えば基礎的な情報の収集だったりとか、モニタリングの実施だったりとか、自主的な排出抑制といったものをそれぞれ記載させていただいておりまして、これにつきまして18ページから23ページまで記載させていただいているところでございます。
 そして、23ページでございますけれども、<3>.有害大気汚染物質対策についての見直しということで、こちらの章に国の今後の取り組みというものを総括的に記載させていただいているところでございます。
 ここで記載している内容の肝といたしましては二つございます。一つは、いわゆるA分類物質につきましては、健康リスクの高い物質から優先順位をつけて対策を検討していくということを表明させていただきました。二つ目は、今後、定期的なリストの見直しを行うといったことも記載させていただいております。
 資料4−1の内容の説明につきましては、以上でございます。
 続きまして、先ほどから議論になっている優先取組物質の見直しにおける2−ブロモプロパンとベンゾトリクロライドの取り扱いについてでございますが、こちらにつきまして参考資料1をご照覧ください。
 この2物質につきましては、前回のリスク総合専門委員会の中で、優先取組物質から除外すべきとする意見と含めるべきという意見が分かれまして、次回の継続審議になりました。
 そこで、案の1といたしまして、2物質を優先取組物質から除外する、つまり、A分類物質と整理する、案2は2物質を優先取組物質に含める、つまりB分類と整理するという2案を、それぞれ採用した場合におきまして、優先取組物質の選定基準などや、2物質に対する各主体における取り組みの相違を表にまとめて整理させていただきました。この内容につきまして、また後ほどご審議いただければ幸いでございます。
 まず、優先取組物質の選定基準の相違でございます。こちらにつきましては、案1の2物質を除外する場合は、原案の記載では、PRTRに基づく大気の排出届出がわずかでもあると、選出されてしまうという形になってしまいますので、こちらにつきましては、除外するということが読める規定を入れております。
 具体的には、資料4−1の15ページをごらんいただきたいのですが、こちらの(2)の(イ)の中で、網かけの部分、「(大気中で検出される可能性が低い物質を除く)」という言い方をさせていただいているところでございます。最終的な判断は、健康リスク総合専門委員会におけるエキスパート判断、審議で決めていくという形をとってはいかがかということで、このような表現とさせていただいているところでございます。
 一方で、今回の議論を通しまして、この2物質につきましては、A分類物質の中でも、やはり、特に優先順位が高いものだとして取り扱う必要があるだろうということで、今回、この審議の内容をしっかりと後々残すために、24ページを見ていただきたいのですが、今後の有害大気汚染物質対策についての見直しの章の中にしっかりと記載させていただくことにいたしました。具体的には網かけの部分でございますけれども、「また、今般の優先取組物質の見直しにおける3.2(2)(イ)の選定基準において、大気中で検出される可能性が低いとして除外された2−ブロモプロパン及びベンゾトリクロライドの2物質については、今後、国が大気濃度調査を行う等、重点的な調査を行っていくことが必要だ」ということで、国が重点的にやるんだということをしっかりと記載させていただいたところでございます。
 これを踏まえまして、参考資料1に戻っていただきたいのですが、2ページ目、2物質に対する各主体における取組内容の相違につきまして整理させていただきました。大きく分けて三つの観点で整理させていただきました。一つはモニタリングのやり方、二つ目が事業者の排出量抑制対策の考え方、もう一つが環境目標値設定の必要性、この3点から整理をしてみました。
 まず、モニタリングでございますが、優先取組物質に含めない場合は、国が発生源周辺の調査を集中的に実施することといたします。一方で、含める場合は、優先取組物質は地方公共団体が大防法に基づく法定受託事業ということで、モニタリングをすることとなります。いわゆる常時監視です。この場合、2物質を排出する事業者というのは、今、PRTRデータを見ますと数事業所と非常に限られているのですが、これまでの優先取組物質と同様に、全国的なモニタリングを実施する必要がございまして、そうすると、非常に過剰なモニタリングとなる可能性があるのではないか考えられます。
 こちらの議論に関連いたしまして、一番下の欄外を見ていただきたいのですが、※の中で、実は我々、今回、案1、案2にかかわらず、モニタリングの地点選定の考え方について、もう何十年と昔のままから変わっていないことも踏まえて、その考え方を再度検討しようということで、具体的には、モニタリングに係る事務処理基準というものがあるのですが、こちらについて、今年度から検討していきたいと考えているところでございます。
 具体的に、は、モニタリングが必要な地点数がどれだけ効率化できるかというのは、今年度から始めるというところもあり、正直、現時点で答えを持ち合わせておりません。モニタリングに係る事務処理基準は、参考資料2につけさせていただいているところでございます。今回、これにつきましては審議の対象ではございませんので、詳細な内容の説明は割愛させていただきますけれども、要は、大防法の規制がかかっている物質だとか、PM2.5だとか、有害大気汚染物質の常時監視に係る事務処理基準の考え方を示したものでございまして、具体的な測定数の選び方といたしましては、人口だとか、可住地面積だとか、あと、大気濃度のこれまでの調査実績をもとに、測定数を選ぶ目安を示したものでございます。
 これを今後見直していくことになるのですが、どういう方向性で、どれだけ効率化できるかというところは、現時点ではなかなか見えないところですけれども、今後の検討の方向性を考えていただく上で一助になる資料を、事務局として今回用意させていただきまして、それが参考資料1の4ページと5ページでございます。
 これは現在測定してモニタリングしている優先取組物質20物質につきまして、化管法のデータを整理したものでございます。実は、右から2番目の列をご確認いただきたいのですが、今回、有害大気汚染物質のモニタリング、早いものは平成10年からやっているのですが、平成18年、19年、20年の3年間のデータを確認いたしまして、そこで3年間同じ地点で、連続して検出下限値を下回った測定地点数というのは、一体何地点あるのだろうかと、もし、この数が多ければ、そういうところは除外できるのではないかと考えて確認してみました。このデータの見方ですが、例えば、アクリロニトリルでいきますと、0地点となって(370)地点となっております。つまり、全国370地点において、3年連続で検出下限値を下回るような、要は検出されなかった地点は1カ所もなかったという意味でございます。
 これを見ますと、優先取組物質としてモニタリングしている物質につきましては、やはり全国的な検出がなされていることを、このデータは示しております。
 こういった状況をかんがみますと、今回、この2物質を入れた場合、ほかの優先取組物質の並びを見ると、当面は全国的に測らざるを得ないのではといった結論になってしまうのではないか、そういう可能性が高いのではないかと、事務局としては考えているところでございます。このような状況をふまえますと、現時点では自治体に対して過剰なモニタリングとなる可能性があるのではないかと考えている次第でございます。
 続きまして、2点目の視点として、事業者の排出抑制対策でございます。優先取組物質に入れた場合は、自主的な排出抑制をより強く促すことができて、A物質の場合は、確かに自主的な排出抑制対策を強く促すことはできない、事業者に期待するという言い方にはなるんですけれども、今回、資料4−1の今後の対策の中で、しっかりとこの2物質については、国が調査を行う旨を記載させていただきました。これを踏まえれば、これを見た地方公共団体や事業者が、今後この2物質については、しっかりと対策をとったりしないといけないなと、そういった自発的な取り組みが多少期待されるのではないかと事務局としては考えており、それなりの効果があるのではないかというふうに、想定しているところでございます。
 そして三つ目の視点でございますけれども、優先取組物質というものが、これまでの経緯を見てみますと、将来的には環境基準値や指針値といった環境目標値の設定を目指していくべき物質ではないかと、我々としては考えているところでございますが、こちらにつきまして、現段階で2物質を入れるという判断をいたしますと、まず、この2物質につきましては、現在でわかっているデータでは、大気への排出量が非常に微量であるということと、また、大気中で検出された事例もなくて、また、自然由来というものでもないので、今後、仮に事業所周辺で測っても、本当に検出されるのか、されないのではないかという可能性が十分に考えられるところでございます。
 過去、これにつきまして、化学物質環境実態調査、いわゆる保健部などの黒本調査というものがありまして、その結果を今回、机上配付資料4につけてさせていただいていますので、見ていただきたいのですが、実際、これまでやった調査結果を見ても、具体的には地点がちょっと違うのと、測点数がそこまで多くないとかというところがあるので、一概にこれをもって確定的な判断はできないのですが、ベンゾトリクロライド及び2−ブロモプロパンにつきましても検出されなかったという事実がございます。
 こういった状況を考えますと、現段階では、2物質についての検出例がないということで、環境目標値の設定が、本当にこの2物質について必要なのかという問いに対して、データ的にも説明することが少し厳しいのかなと事務局としては考えているところでございまして、そうではなくて、逆に国が排出源周辺だとか、そのあたりを少し広げて、重点的に何年かデータでとってみて、そのデータを踏まえて、次の定期的な見直しの中で議論していくという流れのほうが、社会経済的に見ても効率的ではないかと考える次第でございます。
 そこで我々といたしましては、今回、案1、案2という形で整理させていただいたのですが、案1のほうが好ましいのかなと考えている次第でございます。
 事務局からの説明は以上でございます。

 

【上田総務課長補佐】 説明ばかり長くて恐縮でございます。総務課の上田でございます。
 資料4−2に基づきまして、ヒ素及びその化合物に係る健康リスク評価について、なるべく手短にご説明させていただきます。
 このヒ素及びその化合物の健康リスク評価につきましては、前回第11回の専門委員会におきまして、中身につきましては基本的にご了承をいただいておりますが、前回ご欠席の委員もいらっしゃいますので、簡単に中身をおさらいさせていただきます。
 1ページおめくりいただきますと、目次がございます。前回と中身は変えてございませんが、構成を少し変えてございます。前回は、資料が二つに分かれておりまして、詳細版すなわち評価書本体と、評価書概要版と、そういう言い方をしておりましたが、専門委員会報告とするに当たっては、前回の概要版というのが要するに最初の柱書きになりまして、資料4−2で言います6ページ以降が、前回で言っておりました本体、すなわち詳細版という形に構成を変えてございます。
 それで、最初の5ページ余りのところにつきまして、さらっとおさらいだけさせていただきたいと存じます。
 まず、1ページ目からでございます。検討経緯が最初に書いてございます。これは7次答申、8次答申から始まるリスク評価の流れにつきまして述べてございます。
 それから、2ポツで、健康リスク評価の手法についてということで、第7次答申及び第8次答申で、指針値の設定の仕方は科学的信頼性に基づいてどのように環境基準にするか、あるいはどのように指針値をつくるかというところの手法について述べております。
 それから、2ページの3ポツ、ここからヒ素についてということでございますが、3ポツの下のなお書きで、ヒ素につきましては大気中では多く無機態で存在しておりますので、ここでは無機化合物を主体としてリスク評価を行っているということを書いてございます。
 それから、3ページにまいりまして、発がん性の観点でございます。定性的にはヒトの発がん性は明らかであると。殊に吸入曝露におきましては肺がんの明らかな証拠があるということでございます。
 [2]で閾値の有無でございますが、遺伝子障害性を示す証拠がある。すなわち閾値がない証拠があるという一方で、遺伝子の変異を伴わない発がんメカニズムの存在を示唆する証拠がある。つまり、閾値があるという知見もあり、ないという知見もあるということでございますが、ここでは発がん性には閾値がない仮定をして算出するのが妥当であるということを述べてございます。
 [3]発がん性の定量評価につきましてでございますが、銅製錬所の労働者を対象とした多数の疫学研究があると。その中で、米国等の三つの銅製錬所のコホートの研究において、用量−反応関係を示す十分なデータがあるということで、それらを定量評価に用いるということを述べてございます。
 4ページにまいりまして、発がん性以外の有害性についてでございます。ヒ素は昔からよく知られた有害物質でございまして、急性、慢性、生殖毒性、さまざまな毒性に関する報告がございます。そこの4パラグラフ目、「しかしながら」というところでございますが、4パラグラフ目の最後のほうから1〜2行目あたりからですけれども、特に低濃度の曝露領域におきまして定量的なデータが、なかなか得られなかったということがございますので、発がん性の方がしっかり押さえられますので、発がん性以外については、用量−反応アセスメントを行わないということを述べております。
 それから(3)定量的データの科学的信頼性ということで、これは科学的信頼性が高ければ環境基準、一定程度の制約があれば指針値という整理でございます。どちらかということでございますが、先ほど申しました三つの銅製錬所コホートの疫学データにつきましては、曝露量推定につきまして、一定の制約があると、不確実性が存在すると。具体的には、大気中濃度を直接測っているのではなくて、尿中のヒ素濃度を測って、それを推計に用いていると。つまり、食品や飲料水からの経路に影響の可能性があるということ。あるいは、労働者が装着している保護具、つまりマスクといったものの影響が非常にばくっと推定をされていると。そういったような不確実性が存在するということがございますので、科学的信頼性は相当の確度を有するものの、一定の不確実性が存在するということで、指針値ということでご判断をいただいております。
 続きまして(4)指針値の提案についてということでございまして、ここはヒ素は大気中だけではなく、もちろん水とか食品が大部分でございますけれども、それらとの関係について議論をしております。
 ヒ素の曝露につきましては、大部分が食品や飲料水の摂取による経口曝露であります。しかしながら吸入曝露につきましては、肺がんが非常に顕著に出ています。経口曝露につきましては、多臓器にがんが発症しますということでございまして、少なくとも、ここでは吸入曝露は肺がんと強い関係がありますので、それをもって指針値を検討することが妥当であるという判断をいただいております。
 なお書きがございまして、ただし、飲料水とか食品を無視していいかというと、そういうことではなくて、飲料水の摂取につきましては別途評価が行われておりまして、水質基準が設定されておりますし、食品についても別途評価がされつつあるというところでございますので、ヒ素の化合物の曝露形態にかんがみれば、今後、これらの評価を踏まえた総合的な曝露経路の検討も考慮すべきだということで、今後の課題として、総合的な曝露経路の評価というのも記載してございます。
 次に、発がん性に関するリスク評価でございます。先ほど申し上げました三つの銅製錬所コホートにおきまして、それぞれユニットリスク、すなわち1µg/m3あたりの死亡増加率でございますけれども、その値がそれぞれのコホートにつきまして設けられてございます。それらを統合いたしまして幾何平均をとって、統合ユニットリスクを算出いたしまして、その統合ユニットリスクから10−5生涯過剰発がんリスク、すなわち一生涯で10万人に1人が発がんで亡くなるというリスクレベルに対応するものとして、6.0ng-As/m3という値が算出されるということでございます。
 [2]で、発がん性以外につきましては、先ほども申しましたとおり、用量−反応関係、アセスメントを行わないということで、評価値も算出しないということでございます。
 [3]指針値の提案でございますが、上で述べた[1]と[2]のうちの低いほうを取るというのがルールでございましたので、発がん性をとって、そのまま6ということでございますが、これは前回ご意見がございまして、評価値としては6.0という2桁で算出されましたけれども、元としましたユニットリスクが幅のある値だったということでございますので、指針値の提案としては2桁は保証できないということで、1桁、6ng-As/m3という値を提案するということになってございます。
 その指針値と、今の環境モニタリング結果と、どういう関係にあるかということが次に述べてございますが、大気中環境濃度は、過去10年間、おおむね横ばい、大体2ng/m3ぐらいが平均値でございますけれども、2008年度の最も新しいモニタリング結果と比較しますと、発生源周辺の測定局で超えている地点があると。それから、一般環境及び沿道の測定局でも、1地点ずつでありますが、指針値を超過する地点があるという状況でございました。
 最後に、今回の指針値につきましては、現状の知見を総合的に判断した結果で提案しているということでございますので、今後の研究の進歩につきまして、新しい知見の集積に伴って必要な見直しを行わなければならないということを述べてございます。
 以上でございます。

【内山委員長】 ありがとうございました。今、二つの報告案につきましてご説明をいただきました。先ほど、議題1で申し上げましたように、優先取組物質候補のうち、大気への排出量が少ないと考えられる2−ブロモプロパン及びベンゾトリクロライドの取り扱いにつきまして、ここで主に議論していきたいというふうに考えております。
 ちょっと混乱しますので、先に資料4−1、有害大気汚染物質の見直しの案を集中的に議論させていただいて、その後で4−2のヒ素のほうに移りたいと思いますので、まず、資料4−1、有害大気汚染物質に該当する可能性がある物質リスト及び等々という報告書案につきまして、特に2物質の取り扱いについて、参考資料1を踏まえて、少しご議論いただいて、これをまず確定したいと思いますので、ご意見をどうぞ。

【浅野委員】 この問題については、前回、私は、考え方としてはいろいろあるんだけれども、外すことによってもう対策はいいよというメッセージになっては困るんだが、他方では無駄なモニタリングをやらなきゃいけないのも大変なので、考え方としては、モニタリングのやり方について、2段階のような工夫はできないものかということを、ちょっと申し上げたわけですけれども、どうも今日の話を聞いていると、実務的には、なかなか現場に持っていって、モニタリング2段階という制度をつくってみても混乱を来すだろうということは、よくわかりました。
 事業者に対してですけれども、少なくとも一般的に広く不特定の箇所から出てくるというものとは違っていて、出てくる場所がはっきりしているということでありますから、これまでの有害大気汚染物質についての取り扱いも、比較的、自主的取り組みというやり方が成功してきたのは、発生源が限られていて、そこがちゃんとやってくだされば、それで何とかなるというようなものであったということにかんがみれば、今回の2物質についても、特に出てくるところがちゃんと意識してやってくだされば、解決できるということでもあるので、事務局がつくられた案1でいいんだろうと思います。案2で書かれているようなやり方で、必ずしもやる必要はないという気がいたしました。
 ですから、前回は、どっちでもいいんで、二通り考え方があると申しましたけれども、案1でいいんではないんでしょうか。
 とりわけ、物質名をちゃんと挙げて、これについて国としては、なお重大な関心があるということが十分なメッセージになると思いますし、万一、今後、野放しになるような事態が起こったら、そのときにはまたちゃんとやるぞということを暗に言っているわけで、これが前の大防法改正のときにやったのと同じテクニックですから、受けとめる方もわかってくださるんだろうと思います。
 というわけで、これは案の1でいいんだろうと思いますが、この資料で若干気になるのは、参考資料1の2ページ、環境目標値の設定の必要性についてという部分で、「大気中で検出されないおそれがある」という表現はいかにもその思いがこもっていて、「可能性がある」というほうが客観的な表現だと思うんですが、出てきたら困るというわけでもないだろうと思うので。これは余りにも書いた人の主観が入っているので、委員会の報告としてはよくないから直したほうがいいと思います。

【苔口大気環境課長補佐】 この資料については、今回の議論の参考資料ということで、委員会案の報告としてまとめるものではございません。誤解を招かないように、可能性があるという言い方で公表時には記載しようと思います。

【内山委員長】 そのほか、いかがでしょうか。

【片谷委員】 前回、私は優先取組物質に含めるという意見を申し上げたわけでございますけれども、その趣旨は、まだ十分にデータがない状況を見れば、データを蓄積することが重要であるという観点で申し上げたことでございまして、今回、案1の中で、国として測定を行うということがうたわれておりますので、そういうことがなされるのであれば、現時点で優先取組物質に含めるということまでは必要はないというふうに判断できますので、前回は含めるというふうに申し上げましたけれども、今回、この資料の中でいえば、案1の考え方を支持させていただきたいと思います。

【内山委員長】 そのほか、いかがでしょうか。

【永田委員】 この参考資料の1、よくまとめていただいて、わかりやすくなったのかなという気がします。
 ちょっとこの資料に関係する話として、机上資料という委員限りのものがありますよね。これは先ほど問題になったところといいますか、大気中で検出されない可能性があるという、その下に、過去の調査では検出されていないというふうに書いてあって、できれば、その証拠になるものをちゃんと添付してもらったほうが、委員会資料としていいのかなと思っていて、この机上資料というのは、どういう扱いになるんですか。その中の最後のところ、もうちょっと整理は必要かなと思っているんですけれども、せっかくこれまで黒本で測ってこられた調査結果をきちっと参考資料にくっつけておいたほうがいいのかなという気がしていまして。その辺のところの取り扱い、ちょっと教えてくれませんか。

【内山委員長】 事務局から何か。これは公表されている調査ですよね。

【苔口大気環境課長補佐】 データの中身について公表されているものでございますので、ご指摘のとおり、参考資料という扱いでも全く問題はございません。今回、特に机上配付としたのは、委員限りでこのデータも見て活用していただければという趣旨です。参考資料にはできないということではございませんので、今のご指摘を踏まえまして、参考資料3という形で整理させていただければ・・・。

【永田委員】 いや、参考資料1の中に入れたらどうか。

【苔口大気環境課長補佐】 わかりました。参考資料1に入れることといたします。委員会報告資料としては、資料4−1を考えておりまして、今回の議論の中での説明資料ということで、参考資料1の中に含ませていただきたいと思います。

【永田委員】 いや、ちょっとすみません。審議会の資料として公表されるわけですよね。そのときに、委員限りというのは入らないのかなという気がしますので、そうじゃなくて、オープンにする資料の中にちゃんと入れておいてもらったほうがいい。

【苔口大気環境課長補佐】 了解いたしました。参考資料1に入れて、公表させていただきます。

【内山委員長】 ありがとうございました。これは別に公開資料をまとめているだけだと思います。特に他意はなかったと思いますので、審議会のホームページでの公表のときには、参考資料1の従来の優先取組物質の曝露情報ですか、それの後に、新たに可能性のあった2物質の従来の測定結果を追加で公表させていただくということでよろしいかと思います。ありがとうございました。
 そのほかにいかがでしょうか。

【大前委員】 2−ブロモプロパン以外の話をしてもよろしいですか。

【内山委員長】 はい。

【大前委員】 この資料4−1の14ページの3ボツの選定基準のところ、(1)にア、イとありますけれども、両括弧は(ア)と(イ)とありますが、それぞれ10分の1の値と書いているわけですけれども、この10分の1というのは、平均値を言っているのか、最大値を言っているのかということは明示したほうがいいんじゃないですか。

【山本未規制物質係長】 大気環境課の山本と申します。
 それは測定されている濃度の最大値を使っているかどうかということでしょうか。

【大前委員】 例えば、アで見みますと、我が国の大気環境目標の10分の1の値ということですよね。大気環境目標値というのがありますけれども、これの10分の1というのは、測定したものの平均値のことを言っているのか、あるいは最大値を言っているのか。

【苔口大気環境課長補佐】 これは基準値、指針値が既に値としてございまして、それの10分の1という、まさに……。

【大前委員】 その10分の1の値というのは、多分、測定値がたくさんあると思うんですが、その平均値のことを言っているのか、あるいは最大値のことを言っているのか、明示した方がいいんじゃないかと。

【苔口大気環境課長補佐】 測定値のほうは、おっしゃるとおり、最大値をとっていまして、モニタリングを1年で12回やるのですが、その12回とった中で、1回でもひっかかった場合が該当すると考えてございますので、こちらにつきましては、少しわかりやすく表現するということで修正して、また、メール等でご報告という形をとらせていただければと。委員長とも相談して、何らかの対応をとらせていただければと思います。

【浅野委員】 前回の中間答申でも既に同じように使っていませんか。

【浦野委員】 平均値なら平均値と書けば。測定値と書くと、そのまま。

【浅野委員】 そうですね。測定値というのは、要するに、そういう数字があれはという意味だろうと考えます。平均値なら殊更平均値と書かなきゃ理屈が合わない。

【山本大気環境課長】 でしたら注釈という形であれしましょうか、そういう誤解があるようであれば…。

【浅野委員】 前もそれで誤解して質疑があったけれども、この期に及んで、あえて誤解が起こるというなら、何かちょっと工夫が必要でしょう。

【内山委員長】 注釈を加えて悪いことはないですよね。

【山本大気環境課長】 はい。

【内山委員長】 そこは後で誤解のないようにということで。

【大前委員】 今の誤解と同じところで、もう1個。もともとこういう環境目標値自体は平均値、年平均を多分言っていることが多いと思います。ものによっては違いますけれども。そうすると毎月測って12回やったときの年平均値という考え方ももちろんあるでしょうし、あるいは今おっしゃった12回のうちの一番のものが書かれたり、どちらにも解釈ができると思うので、今おっしゃったように明示をしたほうがいいと思います。それと、何らかの形で注釈も構わないと思いますので。

【内山委員長】 では、そのようにさせていただきます。
 そのほかにございますでしょうか。

【松下委員】 優先取組物質の取り扱いについて、ベンゾトリクロライドと2−ブロモプロパンを優先取組物質に入れないかわりに国がモニタリングをするいうほうが実際的かと思います。したがって、ここでいう優先取組物質は、全国的に広く検出されるような有害物質に対する対応であって、有害性は高いけれどもローカルな汚染物質に対しては、第一義的に企業がその責任をとって、チェックは国がやるというやり方をすればいいんじゃないかと思います。今後、科学的知見の集積や産業の進展にともなって、新たに有害の高い化学物質が見出される可能性があると思います。このような場合も選定基準にもとずいて、適切かつスピーディに対処して頂ければありがたいと思います。

【内山委員長】 そうすると、そこのところはどうしますか。少し加えますか。

【上田総務課長補佐】 そういう趣旨ですと、先ほど説明の中で出ておりました、いわゆる黒本調査がそれにまさに当たるのかなというふうに考えてございます。有害大気汚染物質対策とは別の枠組みで、ある意味、措置をさせていただいているのかなと、ひとまずは考えますが、いかがでしょうか。

【中杉委員】 今、黒本調査の話が出ましたけれども、多分、化審法から始まって、今度は化審法で有害性と製造使用量、それから用途を踏まえて、どんなところで使われているか。中間体で含まれているものについては、このぐらいのという割合で管理をしていきますから、そこら辺から始まって化管法に移っていて、それを受けて、この有害大気という取り組みになっていますので、ただ、ここだけの話ではない。全体として、そういうふうな取り組みの方向へ動いている、仕組みはつくられているというふうに私は解釈しています。ですから、松下先生が今言われたような話には動いているんだろうというふうに解釈をしておりますが。

【松下委員】 私が申し上げたかったのは、大気汚染防止法だけで対策が完結するわけじゃないので、いろんな省庁間の連携をよくとっていただければ、よりよい住みやすい環境になるでしょうということです。

【内山委員長】 それは議事録にとどめると。

【浅野委員】 報告書そのものの修文の問題ではありませんね。

【内山委員長】 そうです。議事録にとどめて先生のご趣旨は承って、中杉先生のお話しになりました有害大気汚染物質自体も、化管法あるいは化審法から総合的な見直しをしているということでもありますので、それは議事録にとどめて、あるいは今後に生かしていくと、承ったという形でよろしゅうございましょうか。ありがとうございます。
 そのほかにございますでしょうか。

【小林委員】 私も案1でいいと思うんですが、ただ一つだけ気になりますのは、やっぱり発生源の場所が数点ありますので、そこについてフォローアップで、国がやるというのはそれでいいんですが、その発生源がある地方自治体、またその事業所に対して、こういう議論があって、こういう結論だったということを何らかの方法で伝えるということが必要ではないかと思うので、その辺だけはちょっとご注意いただければと思います。

【内山委員長】 これもご意見ということでよろしゅうございますでしょうか。ぜひ、環境省もこの委員会での議論の趣旨を伝えて、生かしていただきたいと思います。

【永田委員】 私、どっちという話をしていないので。当たり前のようにしゃべりましたけれども、案1で十分なんじゃないかなと、前回、申し上げました。
 ただ、前回、浦野先生、大分いろいろ議論あったんじゃないかと思うので、浦野先生のご意見も聞いておきたいなというふうに思います。

【浦野委員】 ご指名いただきましたけれども。私、除く方向で何とかできないかという感じで最初のころは話して、それ以後、ほかの自治体の取り組みをある程度、モニタリングを軽減できるとか、ほかの措置があれば、場合によっては入れておいてもいいんじゃないかという話になって、今回いろいろ議論をされて、相当話が煮詰まって、すっきりしてきたので、私は案1でよろしいというふうに思っております。

【圓藤(陽)委員】 すみません、ちょっとお話が戻ってしまうんですけれども。先ほどの大前先生の質問と関連するんですけれども、14ページの(1)の(ア)が最大値のとおっしゃったんですけれども、その下の(イ)は幾何平均値になっているんですけれども、国際的な整合性というと、いずれも幾何平均値にしておいたほうがいいんじゃないのかなと、ふと思いました。

【浅野委員】 それ、誤解です。下はベースになる数字を決めるときの話をしていて、上の話は、個々のはめ込む数字の話ですから、違います。

【圓藤(陽)委員】 そうですか、はい、すみませんでした。

【内山委員長】 よろしいですか、圓藤委員。そのほかにいかがでしょうか。

【佐藤委員】 既に議論が済んでいるんだったら、ごめんなさいということなんですけれども、優先取組物質に幾つか金属があって、ニッケルだけ金属を抜いているのは、何か理由があるんですか。例えば、16ページの別添2という表を見ていただきますと、一番わかりやすいかと思うんですけれども、クロムとか水銀、ヒ素、ベリリウム、それとマンガン、これは金属とその化合物ということになっているけれども、ニッケルだけニッケル化合物となっているんですけれども、何か訳があってそうしているんだったら教えていただきたいと思って。

【中杉委員】 多分、これは前に優先取組物質を決めるときの議論として、ニッケル金属は問題があるのかというご意見が出たんですね。例えば、ステンレスはニッケルが入っているじゃないかという議論があって、ニッケルだけはニッケル化合物にしましょうという、単純にそういうふうな整理をして決めてしまったと。厳密に言うと、何でだと佐藤先生の言われるとおりだろうと思います。

【浦野委員】 違いますよ、それは。ニッケルの毒性情報は、硫酸ニッケルの情報が基本になっていまして、水溶性というか、化合物のものが毒性があるという形で、金属についての毒性情報はなかったんです。化合物ということで、一番基本のデータが硫酸ニッケルだったので、金属単体としては、いろんなところにあり得るんですけれども、それについては毒性情報がないということで、水溶性というか、塩類というか、化合物が主体ということで、これが除かれたと、私は理解しています。

【中杉委員】 ほかのものについても同じような議論があったんだと思うんですけれども、ニッケルだけ特出しして、そういう議論があったのは、そういうふうな経緯があったと、私は理解していました。

【浦野委員】 化合物に限るというふうに、かなり議論した上で決まって、元情報からそうなったので、何となく決まったわけじゃないので。

【大前委員】 私もその議論には加わっていませんので、経過は知らないんですが、クロムのメタルは毒性がありますか。何かその話と同じような気がして、ちょっと不整合かなと思ったんですが。

【内山委員長】 今、指針値がどうなっているか、ちょっと確認していますので。

【浅野委員】 医学の問題じゃなくてサイエンスの問題ですから、毒性情報がないものを下手に書いたら混乱を起こすだけではないでしょうか。あるというちゃんとしたデータがあるなら、クロムはないのに挙がっているのならいけないのでしょうが、クロムが挙がっているのは、クロム単体でも何かがあるから書いてあるのではないのですか。

【中杉委員】 クロムは同じだと。ただ、そのときにニッケルが特出しして、こういうふうな、おかしいんじゃないかという。

【浅野委員】 クロムそのものが何もないなら、むしろ、クロムのほうを合わせればいい。

【中杉委員】 実際問題、もう一つ大きな問題としてあるのは、ニッケルの指針値を決めるときに大きな議論になったんですが、毒性情報は、浦野先生が言われているように、硫酸ニッケルの話で指針値は決まっている。でも、実際に環境の濃度を測定するときには、その部分が測定できない。トータルニッケルで測っている。

【浅野委員】 それでしか測れないわけですか。なるほど。

【中杉委員】 はい。それについてはどうするという議論がありました。一応、これは指針値の段階だから、厳しい規制の基準ではないということで、一応了解をしていただいたというふうに、私は解釈していますけれども。ですから、厳密なこというと、全部の議論を、その辺で測定法が絡めば、うまくできれば物ごとに決めてくる話だと思います。

【浦野委員】 金属については、いろいろ問題がないわけじゃないんですよね。化合物といっても、例えば、酸化物はどうかとか何がどうかと全部言い出すと、わからないんですけれども、測定は否応なしに、今は原子吸光とかICPとかというと、化合物形態はわからずに合計で出てしまうのです。ただ、これは産業界からも意見があって、ニッケル金属まで、加工しているところでは粉じんが出たりしますので、そういうものも全部この基準でやるのは合理的でないという意見もあって、毒性情報が塩類について情報であるということもあって、ニッケルは、基準というか、優先取組とか、指針値的なものはニッケル化合物と書くと。ただし、実際はトータルで測られているケースがほとんどなんです。ただし、それではおかしいじゃないかという議論もあるんですけれども、それは大気中の化合物と金属と、どっちの割合が多いかというと、ほとんどが化合物であると見なせるという議論もあって、一応、今は目をつぶると。分析法は、本当は分けて測れればいいんだろうけれども、そうでない形でやっているというのが現実で、そうすると、ほかの化合物も、浅野先生もおっしゃったけれども、ほかの国の表現も国によって全部違うんですよ、書き方とか。随分調べているんですけれども、金属と化合物と分けている場合とか一緒になっている場合とか、あるいは作業環境もそうですけれども、ここはかなり表現がいろんなケースがあるんです。
 だから、だんだん数が増えてきたときに、金属の表現をもう一度見直すのなら見直してもいいけれども、ただし、測定法との関連も含めて、そこが非常に苦しいところになるんですね。その辺もどこかで議論は必要かと思っています。ただ、ニッケルは、そういう議論がかなりあって、ニッケル化合物になっている。

【上田総務課長補佐】 大変難しい質問、ありがとうございました。慌てて調べましたけれども、第7次答申でニッケル化合物を評価してございます。今、それをひっくり返しておりましたが、金属ニッケルについては、疫学研究で発がん性を示す証拠は見つかっていないということで、基本的には除外しているという考え方だと思います。ですから、ニッケル化合物といった場合は、金属ニッケルは含んでいないと。ただし、測定法は、さっきもご議論ございましたけれども、恐らく分けられないので、仕方なく一緒に測っているということだと思います。

【中杉委員】 多分、その問題は、今回の優先取組物質の中でものすごく如実に出てきたのは、六価クロムとクロム及び三価クロム化合物なんです。これは項目として二つ挙がっていますけれども、それを別に扱って議論できるのか、これをどう扱うか、ものすごい難しい問題が課題として残っているんだろうと。例えば、指針値を決めるときにどうするんだという話がありますし、どうやって測るんだと。この辺のところは、ものすごい難題だなと考えていますけれども。実際にやるときに、どうするんだろうかなと。

【内山委員長】 よろしいでしょうか。昔から金属に関しては、佐藤委員には、水銀の指針値をつくっていただきましたけれども、いろいろ議論もあったところで、今、このような取り扱いになっているということであります。

【佐藤委員】 表を見たところ、扱いが違うので、ちょっと疑問になったんで、何か議論があったのかなということで、今の経過はよくわかりました。
 多分、生体内での金属の作用というのは、イオン化したものだろうと思いますけれども、そういったものになりにくいとか、金属そのものでの存在が結構長い間あるようなものというのは、その金属の取り扱いが実際にはすごく難しいというのはよく理解しますし、大前先生からご指摘のあったクロムなんかも、うっという感じはしないでもないですし、厳密に言うと、マンガンだってどうなのかなと感じもしないでもないんですけれども、その辺のところは、そういう議論があって、そういうふうになっているということであれば、私はそれでいいと思います。
 どうも、余分な質問をしたみたいで、何か申しわけありませんでしたけれども、昔のことを思い出させていただいて、ありがとうございました。

【内山委員長】 非常に貴重なご意見、ありがとうございました。委員の皆さんも議論といいますか、どういうふうにしてこれが決められてきたかということを再認識できたと思います。ありがとうございました。
 そうしますと、今日のご議論では、前回、案1、案2というところで、いろいろご議論いただきましたけれども、今日の参考資料1、それから、先ほどの机上資料も含めまして、そういうところを見ると、皆様のご意見としては案1というところで、2−ブロモプロパン及びベンゾトリクロライドの2物質は、今回は優先取組物質に含めないという方向で、ただし、それは国が責任をもって曝露情報を集めて、必要であれば、また見直しのときに新たに考えるという形の報告書の内容になるかと思いますが、そのような形でまとめさせていただいて、よろしいでしょうか。また、先ほどの細かいところは注等を入れさせて、私の責任で事務局と相談させていただいて修正した上でまとめたいと思いますが、よろしゅうございますでしょうか。

(はい)

【内山委員長】 ありがとうございました。それでは、有害大気汚染物質の報告案につきましては、案1で取りまとめさせていただくということでご了承いただいたということにしたいと思います。
 それでは、次にヒ素のほうで、これは前回のときに、数値を含めてご了解いただいていましたが、今日は、前回お休みの委員もおられましたので、もう一度説明していただきました。そして、前回、概要と本文に分かれていたのを概要が報告書案の前に来て、そのあとの細かい評価書は別紙ということで、後に詳しい評価の内容、方法等が来るという形で、健康リスク評価についての案ということになろうかと思います。
 これについて、特にまたご意見がなければ、前回お認めいただきましたので、報告書案として……。
 はい、どうぞ。

【浦野委員】 質問ですけれども、報告書の52ページに地域のモニタリング結果のまとめがありまして、表16、2008年度で数字が出ているんですが、それと、先ほどの参考資料1の優先取組物質のモニタリング結果に、ヒ素及びその無機化合物の数字が同じ2008年、平成20年と書いてあるんですけれども、参考資料1は、ヒ素が0.16µg/m3になっていまして、そうすると160ナノグラムになるんですけれども、本文の表16の最大値が30ナノになっていて、これはどういう関係になるのか。

【上田総務課長補佐】 資料4−2の52ページは、あくまで年平均値の最大値でございます。一方で、参考資料1に出ているのは生の数字の最大値でございます。それで違うということでございます。

【浦野委員】 先ほどの紹介もありましたけれども、最大値というのは、年平均の最大なのか、測定が最大値なのか、わかりにくいので、その辺をはっきりしていただいて、資料が、公開される資料で違う数字が最大値で同じに出ちゃうとおかしいので、その辺、わかるようにお願いします。

【内山委員長】 わかりました。それでは、こちらの報告書のモニタリング調査結果は、常に年平均値の最大値ということで、本文にもそのように書いてあると思いますので、参考資料を、ちょっと誤解のないように、生データの最高値と、1回1回の測定値の最大値ということがわかるように注釈をまたつけていただいて、本文は従来どおりの表記でいきたいと思います。ありがとうございました。
 そうしましたら、ヒ素に関する報告書も、前回お認めいただいたような内容で、この委員会として取りまとめたということにさせていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。

(はい)

【内山委員長】 ありがとうございました。
 それでは、今日は5時半までの予定でしたが、今4時45分ですが、特になければ、議題3その他に入りたいと思いますが、よろしゅうございますでしょうか。

(はい)

【内山委員長】 ありがとうございました。
 では、あと、何か事務局からございますか。

【山本大気環境課長】 本日は長時間にわたりましてご審議、どうもありがとうございました。閉会に当たりまして、木村総務課長よりごあいさつを申し上げます。

【木村総務課長】 本日は局長が出席してごあいさつすべきところなんですが、ちょっと所用で出席できませんので、私がかわりましてごあいさつさせていただきます。
 委員の皆様方におかれましては、大変お忙しい中、ご出席をいただきまして、ありがとうございました。
 5月に第10回の専門委員会を開催しまして、今回まで3回ご審議をいただきました。有害大気汚染物質に該当する可能性がある物質リスト及び優先取組物質の見直し並びに有害大気汚染物質のリスクの程度に応じた対策のあり方、それから、ヒ素及びその化合物に係る健康リスク評価について、この二つの専門委員会報告を取りまとめていただくことができました。
 有害大気汚染物質に係る物質リストの見直しにつきましては、平成8年にリストを作成して以来、14年ぶりの見直しを行うこととなりました。それから、ヒ素につきましては、優先取組物質の大気環境指針策定の一環としてご議論いただいたものでございます。委員の先生方のこれまでのご尽力に改めてお礼を申し上げます。
 これらの専門委員会報告につきましては、8月19日に第31回の大気環境部会を予定しておりまして、そこでご報告させていただきまして、パブリックコメントを経た後、本年秋をめどに審議会において新たな答申として取りまとめていただけますよう、引き続きご審議をいただきたいと思います。
 どうもお忙しいところ、大変ありがとうございました。今後ともよろしくお願い申し上げます。

【山本大気環境課長】 本日の議事要旨及び議事録につきましては、各委員にご確認いただいた上で公開することとさせていただきます。
 次回の委員会につきましては、事務局から改めて調整させていただきますので、よろしくお願いいたします。

【内山委員長】 それでは、課長からもありましたように、この案を大気環境部会に報告させていただきます。
 本日は、これで議題を終了いたしましたけれども、委員から特に何かございませんか。

(なし)

【内山委員長】 ないようでしたら、これで本日の会議は終了したいと思います。どうもありがとうございました。