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■議事録一覧■

中央環境審議会大気環境部会
有害大気汚染物質排出抑制専門委員会 第11回
会議録


<日時>

平成19年3月20日(火)14:01〜15:55

<場所>

虎ノ門パストラル本館8階会議室「けやき」

<出席者>
(委員長) 永田 勝也
(委員) 内山 巌雄 浦野 紘平 加藤征太郎
田邊 潔 中杉 修身 森川 陽
(環境省) 松井大気環境課長
久保大気環境課長補佐
小池係長
<議題>
(1)
有害大気汚染物質の大気環境濃度及び大気中への排出量の推移について
(2)
経年的に環境基準等を超過している地域(要監視地域)等における対策の状況について
(3)
PRTRデータに基づく推計高濃度地域のフォローアップについて
(4)
今後の優先取組物質対策について
(5)

その他

<配付資料>
資料1 第10回中央環境審議会大気環境部会有害大気汚染物質排出抑制専門委員会議事録
資料2 優先取組物質に関する対策状況のフォローアップについて(案)
資料3 有害大気汚染物質の大気環境濃度及び大気中への排出量の推移について
資料4−1 経年的に環境基準等を超過している地域(要監視地域)等の抽出について
資料4−2 経年的に環境基準等を超過している地域(要監視地域)等における対策の現状について
資料5−1 PRTRデータに基づく推計高濃度地域のフォローアップについて
資料5−2 PRTR支援システム(PRTR2004)推計高濃度地域と有害大気汚染物質モニタリング地点(別紙は委員・オブザーバー限定)
資料6 今後の優先取組物質対策について(案)
資料7 中央環境審議会大気環境部会有害大気汚染物質排出抑制専門委員会委員名簿
参考資料1 自主管理計画に基づく有害大気汚染物質対策の評価等について
参考資料2 平成17年度地方公共団体等における有害大気汚染物質モニタリング調査について
参考資料3 中央環境審議会「今後の有害大気汚染物質対策のあり方について(第八次答申)」について(お知らせ)
参考資料4 水銀排出インベントリーと環境排出(貴田晶子、酒井伸一:廃棄物学会誌、16(4),pp.191−203(2005))
<議事>

【松井大気環境課長】 それでは、定刻になりましたので、ただいまから中央環境審議会大気環境部会有害大気汚染物質排出抑制専門委員会を開催いたします。
 実は、本日竹本水・大気環境局長が出席いたしまして、冒頭ごあいさつをする予定でございましたが、参議院の環境委員会の審議がございまして、その対応ということで急遽欠席になりました。私は大気環境課長の松井でございますが、一言ごあいさつ申し上げます。
 その前に、本日は、7名の委員全員ご出席ということで、浦野先生がちょっとまだ着いていないようでございますが、後ほどお見えになると思います。
 議事に入ります前に、お手元の配付資料の確認をお願いいたします。

【久保大気環境課長補佐】 議事次第の下半分の方に配付資料等があります。資料1が前回の議事録。資料2、優先取組物質に関する対策状況のフォローアップについて。資料3、有害大気汚染物質の大気環境濃度及び大気中への排出量の推移について。それから資料4−1、経年的に環境基準等を超過している地域(要監視地域)等の抽出について。それから資料4−2、経年的に環境基準等を超過している地域(要監視地域)等における対策の現状についてでございます。それから資料5−1として、PRTRデータに基づく推計高濃度地域のフォローアップについて。それから資料5−2、PRTR支援システム(PRTR2004)推計高濃度地域と有害大気汚染物質モニタリング地点。これは席上、委員の先生には別紙でちょっと分厚くとじたものが一緒に置かれていると思いますので、ご確認ください。それから資料6、1枚紙で今後の優先取組物質対策について(案)。資料7、本委員会の名簿でございます。
 それから、議事次第の裏に参考資料の一覧がついておりまして、参考資料は4種類あります。1番が自主管理計画に基づく有害大気汚染物質対策の評価等について。参考資料2が、平成17年度地方公共団体等における有害大気汚染物質モニタリング調査結果について。参考資料3として、中環審「今後の有害大気汚染物質対策のあり方について(第八次答申)」のお知らせというプレスリリース資料であります。それから最後、参考資料4、水銀の排出インベントリーと環境排出という廃棄物学会誌の論文のコピーになっております。
 以上、不足がございましたら事務局の方までお申しつけください。

【松井大気環境課長】 それでは、局長にかわりまして一言ごあいさつ申し上げます。
 本日は年度末の大変ご多忙なところを当専門委員会にご出席いただきまして誠にありがとうございます。特に一部の委員におかれましては、昨日VOCの排出抑制専門委員会が開催されたところでございまして、連日で大変申しわけないと思っております。
 この有害大気汚染物質対策につきましては、委員の皆様ご案内のところではございますが、平成8年に大気汚染防止法が改正されまして、仕組みが導入されたわけでございます。ただ、その具体的な中身につきましては、中央環境審議会の大気環境部会、そして具体的なものにつきましては、この有害大気汚染物質排出抑制専門委員会においてご審議いただいてきたところでございます。平成9年から11年にかけましては、経済産業省、当時は通産省でございましたが、環境庁と協同で、第1期の自主管理計画、行動計画を事業者団体につくっていただきました。また13年から15年には、第2期ということで、この自主管理、成果が上がったわけでございまして、これにつきましては、平成17年の6月に当専門委員会におきまして、有害大気汚染物質対策の評価等についてということでまとめていただいております。その最後におきまして、今後とも当委員会においてはPRTRデータ及び有害大気汚染物質モニタリング結果等により、排出量や環境濃度等を継続的に検証評価し、それらを踏まえ、有害大気汚染物質対策を検討していくこととすると、そのように結んでいただいたわけでございます。
 資料1のところに、昨年の3月17日、ちょうど1年前にこの専門委員会を開催したわけでございますが、それから1年たったところでございまして、この記述に基づきまして、本日有害大気汚染物質対策についてのさらなる検討をお願いしたいと考えております。
 それでは、よろしくお願いいたします。

【久保大気環境課長補佐】 それでは、この後、永田委員長お願いいたします。

【永田委員長】 どうも、年度末におかれましてお忙しい中お集まりいただきましてありがとうございます。
 それでは、早速ですが、議事の方に入りたいと思います。
 議題の1番目、有害大気汚染物質の大気環境濃度及び大気中への排出量の推移についてということでございますが、関連の事項として、有害物質の大気汚染対策につきましてのフォローアップの全体像について事務局から説明をしていただいた後、今の内容にも入っていきたいというふうに考えておりますので、資料の2、3がそれに該当するかと。よろしくお願いします。

【久保大気環境課長補佐】 ありがとうございます。資料1の方は、既に先生方から修正の確認をいただいておりまして、既にホームページの方で公開しているものでございますので、議事録は、今回は審議は省略いたします。資料2、3の説明に入らせていただきます。
 まず資料2ですが、昨年の3月に前回の専門委員会がございまして、そのときに、今後の有害大気汚染物質対策をどうフォローアップしていくか、どうレビューしていくか、それについて、試行的なレビューを行いながら、どんなふうにやっていくかという方法論についてご審議いただいたわけですが、その後、昨年の終わりごろに、経済産業省さんの産構審におきましても、有害大気汚染物質のフォローアップがなされまして、そのときの方法論なども踏まえまして、本日改めてフォローアップの方法論をご提案したいと、そんなふうに考えております。
 資料2、まず経緯ですが、これは冒頭、大気環境課長のあいさつにもありましたとおりで、これまで平成8年に大気汚染防止法の改正がありまして、その後有害大気汚染物質対策というのが事業者の自主的取組という形でずっとなされてきたと。それが第1期、平成9年から11年、それから第2期、13から15年という形でなされまして、その後、一昨年、平成17年の6月に当専門委員会におきまして、それまでの取組について評価がなされるとともに、今後のあり方について審議されました。
 そのときにどんな形で評価がなされたかといいますと、第2期自主管理計画、13から15年の計画ですが、これに基づく対策の結果、目標を上回る排出量の削減が図られるとともに、対策に取り組む各主体、つまり事業者、それから自治体ということですが、国もありますけれども、そういった関係者の役割というのが明確になり、企業間、あるいは自治体と事業者さんの間で排出抑制に関して協力体制というのが大分できてきただろうと。そんな状況、それから、もちろん大気環境濃度をずっとモニタリングしてきたわけですが、こちらも大きな改善があったということで、第1期、平成9年から11年のものに引き続いて大きな成果があったという、そんな評価であったわけです。
 そのために、今後の方向性ということで、ちょっと裏にまいりますが、1つの大きな方向転換としてアンダーラインを引いておりますけれども、これまでの自主管理を通じて確立された枠組みを活用しまして、今後は、これまでのように業界単位で全国一律に排出削減をやっていくというやり方をやめまして、個々にまだ汚染が残っているような地域を中心に、個別事業者のそれぞれの責任のもとで自主的に排出抑制に取り組む、あるいは自治体と事業者の連携で地域主体、地域それぞれで自主的な取組をやっていくと、そういった形に移行しましょうということになりました。
 また、あわせて国も、それをもはやチェックしないというわけではもちろんなくて、PRTRデータ、それから有害大気のモニタリング結果、これを活用して、排出量なり環境濃度などを継続的に検証・評価し、それを踏まえて、必要があれば新しい対策を検討していくと、そんなふうになったわけであります。
 そういった形で国としては、とにかくPRTRデータとモニタリング結果を見ながら、有害大気汚染物質の対策がきちっと進んでいるのかどうか、それをフォローアップしようということになりました。それで前回の去年の3月、そのときの専門委員会では、地域個別の問題として、最新のモニタリング結果で見て、なお高濃度の汚染があるという場所に着目して、そこがきちんと対策がとられているのかどうか、それを見ようという形でフォローアップをしたわけですが、その後、昨年12月に産構審さんの方で、こちらではむしろ、全国ベースの話、全国の問題として環境濃度がどうなっているのか、あるいはPRTRの排出総量がどうなっているのか、そういったところでチェックをしようという形でやられまして、そんな感じで、少しずつチェック・アンド・レビューのやり方というのが見えてきたのかなと。そういう状況を踏まえまして、今回というか、できれば今回以降と思っておりますが、その両方をあわせてフォローアップを進めていくのかなというふうに考えております。
 それで、2ポツですが、(1)がモニタリング結果に基づくフォローアップ、(2)が、PRTRデータに基づくフォローアップということで、中身が[1]、[2]になっておりますが、この[1]というのが、それぞれ全国レベルでどうなっているのか、大気環境濃度、環境基準超過率がどうなっているのか、それにあわせてPRTRの対象となっている18物質について、大気中の排出量の推移がどうなっているのか、これを見ようというふうに考えているものです。これとあわせて[2]の方ですが、これが去年、この専門委員会でやったやり方でして、地域個別に特に対策しているかどうかを確認しなければいけないような地域、そういったところで本当に対策がされているかどうかを見ていこうという話でございまして、(1)の[2]ですが、国と自治体で実施したモニタリング結果の中から、直近の2カ年連続で環境基準なり指針値を上回っている、そういった測定局のあるような地域、ここについて、自治体と事業者さんの協力体制に基づく地域主体の取組がなされているかどうか、これを確認しましょうと。
 それからPRTRの方につきましては、(2)の[2]になりますが、大気濃度予測モデルを間にかませまして、排出量からある程度濃度が高そうだという地域をピックアップすると。そういったところについて、その発生源に着目してきちんとモニタリングがなされているかどうか、これを確認し、もしなされていないようであれば、モニタリングポイントをそこへ移すような形の取組を進めていって、(1)のモニタリング結果に基づくフォローアップ、こちらの実効性を高めていこうというふうに考えているところであります。
 以上を踏まえまして、まず議題の1つ目ということで、全国的な状況について、資料3の方でご説明したいと思います。
 まず、1ポツが、モニタリング結果がどんなふうになっているかというものであります。(1)ですが、これは10年から17年までの結果について、過去のものをずっと見ております。モニタリング地点は自治体の判断で、毎年毎年必ずしも同じではなくて、もはや問題がなくなった地域からはモニタリングが外れたり、新たに問題がありそうというところには新しくモニタリングポイントが置かれたりというのがあるんですが、ここでは継続して、過去約10年モニタリングしている場所についての濃度の推移を見ております。
 まず、平均濃度の推移ですが、それが1ページ目の下にある表1、それから次のページに見開きで、折れ線グラフがいっぱいありますが、これも同じものであります。こちらをごらんいただきますと、物質によって余り減っていないというものもあるんですが、おおむねきちんと過去ずっと減ってきている方向にあります。特に、自主管理計画のつくられなくなった平成15年以降について見ても、過去3年ぐらい、まあまあ横ばいか減っているか、減っている方が多いかと思いますが、そんな状況が見てとれるかと思います。これが平均濃度でございます。
 それからさらに1ページはねていただきますと、4ページ目から先、ヒストグラムがいっぱい並んでおります。字が大変細かくて恐縮ですが、字はもうほとんどごらんいただかなくていいかと思います。これは物質ごとに、一番上が平成10年、一番下が平成17年という形で、継続して測っている地点の濃度の分布を横軸、濃度の低い方から高い方へとってヒストグラムにしたものです。この大体のグレーのバーの形を見ると、過去平成10年、11年というころは、右の方、濃度の高いところ、こういったところにもぽつぽつと、そういう濃度の高い地点があり、大体ピークというか、最も頻度の高いものが真ん中辺にあるというのが見えると思いますが、これが年を追うに従って濃度の高い地点というのがどんどんなくなっていく。ベンゼンではすっかりなくなっていますし、(2)のトリクロロエチレンでも、一番濃度の高い、一番右端のバーがどんどん低くなっているのが見てとれると思います。
 このように、まず比較的高濃度の地点がどんどん減っているということ、それから分布全体を見ても、低濃度側にピークがシフトしていっているような様子が大体見てとれるかと思います。物質によっては、余り動きがないものもありますが、いずれにしても悪くなっているというものは一つもなく、おおむねよくなっているという方向であるというのはごらんいただけるんじゃないかと思います。
 続きまして、14ページにまいりますが、こちらは環境基準、あるいは指針値の超過率の推移でございます。指針値につきましては、参考資料3でつけておりますが、昨年の12月に新たに3物質、クロロホルムと1,2-ジクロロエタン、1,3-ブタジエンの3物質について新しく指針値が定まっておりますので、それも含めて今回評価をしております。こちらで見ますと、環境基準、指針値の超過率、もう一目瞭然で、過去から現在に向けてどんどん減ってきていると。あるいは、物質によってはもう過去からずっとゼロであるというのが見てとれるかと思います。最近年、平成17年度でも、一番超過率が高いものでベンゼンの3.9%、全体で3.9%で、発生源周辺に限ってみれば9.3%、沿道で7.6%ですが、いずれにしてもまあまあ割合低い水準であろうかと思います。
 それから、また1ページはねていただいて16ページであります。こちらは今度は排出量、PRTRのデータの方の推移を見ております。ここでは表5とその後ろの図3という、またヒストグラムで、同じものを見ているんですが、見ているものは、まず優先取組物質のうち、PRTR制度の対象になっているものが18物質ありまして、その18物質の届出排出量の合計値をここに出しております。届出外の推計の方については、年度ごとに推計方法が毎年少しずつ改良されて変わってきていますので、直接過去の数字と比べることができないだろうということで届出の方を見ております。
 こちらを見ますと、特に棒グラフの方で見た方がわかりやすいかと思いますが、多くの物質で減ってきている、あるいは減らないまでも横ばい程度にはなっているという傾向が見えるかと思います。
 ただ1つだけ気になるものがありまして、18ページの左上、水銀及びその化合物ですが、これだけは単調に、きれいに増加傾向が見えるという感じであります。ただ、これは縦軸をごらんいただくとわかるとおりで、平成17年でも全国合計でたったの30キログラムしかありません。水銀で、この増加分が一体何だったのかというのを個別の事業所の届出データを当たってみたんですが、基本的には本当にごく限られた1カ所、2カ所程度の一般廃棄物処理業、あるいは産廃の処理業、そういった施設から少しずつ排出量がふえてきているという感じでありました。
 今回参考資料4ということで一番後ろにつけていますが、そもそもこのPRTRの届出で、水銀の排出というのがきちんと押さえられているのかどうかというところもやや疑問なところがありまして、参考資料4がすべてというわけではないんでしょうけれどもこういう知見もあるということでお示ししているんですが、これの19ページ、下に19ページとあって、上の肩には201ページとあるページなんですが、ここの表10というのを見ますと、日本の2002年の大気中への水銀排出量、合計で19トンから35トンと、まるでけたが違う数字が載っているわけであります。この論文についても、途中推計の過程で原単位のよくわからないものもあって、なお精度の向上を要する部分があるようなことは聞いておりますが、いずれにしてもこの水銀の排出量というのが20キロや30キロというわけではなくて、どうも相当ありそうである。つまりPRTRの届出で押さえられている水銀の排出量というのは本当にごく一部の、たまたま排出量がわかった部分だけであるというような感じが見受けられます。
 また、資料3の前半の方でお示ししたとおりでして、実際水銀の大気中の濃度がどうなっているのかというのを見ますと、特に増えているわけではないということもありまして、結局その辺を総合的に考えますと、水銀について、今直ちに排出量が増えているというわけではなさそうである。しかしながら、今後詳細に排出量の方はきちんと見積もっていくような研究をしていく必要があるだろうとは考えられますが、そういった状況であります。

【永田委員長】 どうもありがとうございました。
 それでは、いかがでしょうか。資料2の方も含めて2件、ご質問等がありましたらお願いします。

【中杉委員】 最後に水銀の話が出ましたので、水銀については、PRTRで把握しているのはごくわずかだと、これは自明のことで、恐らく水銀を取り扱っている事業所というのがほとんどないわけです。取り扱っているところから出てくるというか、届出対象の事業所というのはごく限られているということが一番大きな話と、それから薄く大量に出している。大量と言うと言葉が悪いんですが、ガスの量としては多いけれども、非常に薄く出しているというところがいろいろあって、廃棄物の処理業がひとつ大きなポイントだと思いますけれども、そういうところがやっぱりつかまえ切れていない。ただ、水銀の大気の濃度ではないんですけれども、表層土壌中の水銀の濃度は過去に比べてかなり下がっているんです。そういう意味でいくと、これは特に汚染地域の土壌ということではなくて一般的なところでの表層土壌ということで調べていますので、これは恐らく昔、焼却施設で電池なんかを燃やしていたという、ガス由来のものだろうというふうに考えられますけど、それが全体的に下がってきている。そういう意味では水銀の濃度というのは、大気の結果だけではなくて、大気の濃度というのは気象の影響を受けますけれども、そういうものを除いた、そういうような結果として出てきた土壌の濃度を見ても下がってきているというふうに考えてよろしいんだろうというふうに思います。
 ただ、実態的には、全体量を把握できていないというのはそのとおりで、そのことは水銀に限らずほかの無機系のものについてはどうしても出てくる問題なので、そこら辺のところはひとつ注意して見ていかなければいけないんだろうなというふうに思っています。

【永田委員長】 よろしいでしょうか。何かコメントありますか。
 あるいはPRTRのサイドではそういう問題はどういうとらえ方をしているのかというのは、それは中杉さん何か。

【中杉委員】 PRTRの対象物質とか制度の見直しを今していますけれども、基本的には取り扱っているものだけですから、取扱量での裾切りがありますし、ですから一番多分こういう元素で今ちょっと注目をされているのは、大量に使う化石燃料みたいなところに非常に薄く入ってくる、それから排ガスが出てくる。日本の場合には排ガス処理をかなりしていますから、そこで環境中に出るのは少ないんですけれども、こういうものの環境への排出量、国際的なあれを見てみると、やはり発電所だとかそういうところの排出量が多いんです。アメリカの例なんかをそのまま取ってくると非常に多くなっている。ただ、日本の場合にはここのところ排ガス処理がかなりやられているので、かなり少なくなっていると思いますけど、全体として見れば、そういうところも1つの問題であろうと。

【永田委員長】 そういうものを把握するような方法論的な話とか。あるいはチェックする方法だとか。

【中杉委員】 ちょっと別途水銀等を含めて金属系は、流れ、フローを把握しようというような国際的な動きもありますし、そういうようなことは日本でも始めようと思っていますから。

【永田委員長】 ですからそういう問題として、少し、ここじゃないんだろうとは思うんだけど、考えてもらわなくちゃいけない、そういう意味では、大分大きいもの、発生量の大量なものについての把握の仕方、それからもともと入っていたには違いないんだけど、そういう意味では余り排出が意識されていないものに対してどういうふうにそれをとらえていくかという話はまた考えてもらわなくてはいけない対象なのかもしれませんね。
 何かありますか、内山先生。

【内山委員】 今の水銀の件なんですけど、酒井先生の論文を見ると、医療廃棄物が10トンから20トンですよね。それがもうほとんどを占めていて、それを抜けばPRTRの10倍ぐらいかなと。これぐらいは中杉先生がおっしゃったぐらいでいいんじゃないかと思うんですが、この医療廃棄物の中に含まれているものに何があるかと考えてみると、何があるのですか。

【久保大気環境課長補佐】 そこについては、特にこの論文を書いた貴田先生のコメントなんですが、この医療廃棄物のところの推計が一番怪しいだろうとのことで、実際国内でいい原単位のデータがないらしくて、アメリカかどこかの原単位を仕方がなく使って、それで推計している。実際にもっと精査して推計すればもっと下がるんじゃないかというようなことはおっしゃっていました。ただ、現時点では下げるにも上げるにもとにかくデータがないのでこうなっているというものであります。
 ちょっと追加でコメントさせてください。
 こういう非意図的に出るもの全体をどうするかと言われると、なかなか一口には解決は難しいんですが、非意図的という言葉もよくないですかね。なお、水銀について言えば、UNEPが中心になって、今世界的に排出を抑えましょうと、あるいは生産とか貿易、輸出入も減らしていこうというところまで考えるような取組がありまして、これに対応する形で、環境省では環境保健部の方が中心になって実態把握、特に排出がどうなっているのか、処理の実態等々含めて進めようとしているところでありますので、そこに我々も協力していって、それで正確な排出量というのを少し見積もっていくのかなと、そんなふうに考えております。

【中杉委員】 今、水銀についても、日本で新たに輸入してということでやっている状況ではなくて、今までの人間社会の中で回っているものを回収して、それが回収しても残っていて、それも少しずつ、この前環境保健部会でえらい批判を受けたんですが、それが外国に少し輸出されて、だんだん在庫もなくなってくるという状況にあるんですけれども、そういう意味では、先ほどちょっと申し上げた話に絡んで言うと、化石燃料絡みでいろいろな元素が入ってくるという話が、今はできるだけそういうものが入っていない燃料を持ってきているわけです。できるだけそういうものがないものを持ってきている。だんだんそういうものがぜいたくを言っていられなくて、そういうものがそのうち入ってくる。それをどこへどう流しておさまりをつけるかというのは1つの重要な要素として出てくるので、当然大気もそれに絡んでくる話ですから、そういう見方で少し見ていく必要があるだろうというふうに思います。

【永田委員長】 あといかがでしょうか。
 ちょっとこの資料2の方のフォローアップの具体的な進め方ということで、これに対応する形でこの資料3ができ上がっているということになるわけですが、前年にいろいろご議論いただいた上の方の、下線が引っ張ってあったり、1、2、3と番号がくっついているところ、これを受けた形で下の方の大局的な、全国ベースでの見方、そこの中でも濃度と排出量、それから地域的な見方、同じような意味での話ですね。地域の話はこれからやっていきますので、具体的な資料は後で出てきますが、こういう方向でこれからも考えさせて…。どうぞ。

【中杉委員】 次の話に少し先走ってしまうのかもしれませんけれども、この経年的なデータを見ていくときに、やはり大気の濃度ですから、年12回はかっていて、12回の平均を出しますね。12回のうち、年平均を決めてしまうのが1回だけのデータだということは結構ありまして、それが何によるかというのは、当然のことですけれども気象の要因がものすごく大きい。たまたまその年は排出源からの、モニタリング地点への風の流れがなかった年と、次の年は出てくるとそれがドンと上がってくる。そこら辺のところも少し注意して見ていく必要があるだろうと。去年から今年下がったから大丈夫だという話では決してないので、そういうところも少し眺めながら、本当に発生源とモニタリング地点と距離が同じでも、風の方向に乗るか乗らないかで極端に濃度が違ってしまうというようなことが見えてきていますので、そういう意味では1つ重要なポイントじゃないか。特に日本の場合には海岸地帯に発生源がべたっと張りついている状況で、風の向きとしては海陸風なので、それと横並びに海岸線にモニタリング地点があると全然つかまらない。少し奥の方は濃度が高くなって出過ぎることがありますので、そういうところも少し見ていく必要があるかなというふうに思います。

【永田委員長】 わかりました。その辺が地域と全体をつなげるような話として生かしていただくと。
 よろしいでしょうか。どうぞ。

【森川委員】 資料の13ページの、クロム及びその化合物、あるいはベンゾピレンの話ですね。それで、最近ある濃度上、まとめられて一番右側のグラフですね。そこのところで上がってきている傾向のあるのは、何か特別な意味がありますのでしょうか。
 ベンゾピレンですと、16、17年のところで一番右側の、表の部分をまとめたからこれは高いわけですね。頻度が高くなりますね。ということは、高濃度排出量の部分の検出が増えたということかと思うんですけど。

【永田委員長】 今の図の方からすると、先ほど13ページ。

【森川委員】 10ページと13ページ。ちょっと目についたのが。

【永田委員長】さっきのベンゾピレンの話ですか。 高くなっているというのは…。

【森川委員】 一番右側のところです。

【永田委員長】 この10ページなんかも、途中で一遍かなり、これは15年ぐらいで下がって、また次上がっているという先生のご指摘ですかね。

【森川委員】 似たような変化が、13ページのクロム及びその化合物ですね。少し下がりぎみでまた上がるという。

【永田委員長】 15年ぐらいでやっぱり最低になっていますからね。

【森川委員】 これが、意味があるのかないのかということですが。

【久保大気環境課長補佐】 平均で見ても3ページで、15から16は、例えばベンゾピレン、ちょこっと上がって、17でまた落ちると。クロムは15年が高くて、16で下がって17横ばいという感じですね。
 正直ちょっと、どういう地点ではかっているのかも含めて細かいところまでは解析をしていないのでよくわからないというのが答えになるんですが。ほかの物質を見ていても、単調に減るというよりは、何かジグザグに減るようケースも結構ありまして、正直1年だけちょっと増えたとか、ちょっと減ったという程度で、何か物が言えるのかどうかよくわからないと思っています。だからもうちょっと、2年、3年かけてモニタリングをして、その全体の傾向で物を見た方がいいのかなというふうに考えております。理由はよくわからないということです。すみません。

【森川委員】 ポイントポイントを注目して見直ししていこうという話の場合にはここがどういう意味を持つかということになってくると思いますので、ご質問しました。

【永田委員長】 わかりました。ちょっとそういう意味で、データですからね、やっぱこれもきちんと解析の対象にしながら見ていくということで。

【田邊委員】 多分排出源周辺の計測ステーションもこの中に入っている。それを、できれば積み重ねグラフにしてみせていただくと、右端は排出源周辺だということであれば、右端の高濃度が減るのは、排出減対策が進んだということだと思いますし、左側の分布が左にずれるのは一般環境がそれに伴って改善したというような、ちょっと安直な言い方ですが、もう少しわかりやすいと思います。経年変化については、当然でこぼこして下がってくるというのは、中杉さんがおっしゃったような理由もありますので、だからそこら辺をもう少し長い目というか、あるいは細かく中身を見て判定できればいいと思います。

【永田委員長】 わかりました。ちょっとどういう格好でやっていくか。こういうデータの整理は、みんなそちらがやっているんですか、基本的には。

【久保大気環境課長補佐】 下請に出したりはしているんですが。

【永田委員長】 経常的に本当はこういうものをきちんと解析してくれるような、それこそ田邊さんのところかなと思っているんだけど。そういうことをやっていってもらう必要がありそうだなという。中杉さんの地域のやつは。

【中杉委員】 たまたま去年学生がやったものですから、そういう意味では、1,2-ジクロロエタンと塩化ビニルについて、上位のところはどういう傾向があって、気象とどう関係があるかというのをよくよく見てみるといろいろ見えてくるんです。そういうことはやっぱり少しずつ見ていく必要があるんだろうと思うんです。そうしないと、全体を評価する上で、ただ単にこれだけ見ていったんでは、間違った解釈をするかもしれないし、やっぱり個々におかしなところ、PRTRの排出が全くないのに1,2-ジクロロエタンの濃度が高い地点というのがぽこっとあるわけですよ。何なんだろう。我々のあれではまだ見つけ切れていないんですけれども、そういうところも解明することによって、いろいろなことが見えてくる。これは逆に言うと、モニタリング自体のやり方の見直しみたいな話にも当然つながってくるだろうと思いますので、少しそういう目で細かく見ることも必要だろうというふうに思います。

【永田委員長】 データをとって、今ほど複雑じゃなくても、さっき田邊先生が言われたような形の整理だとか、そういうことをやってみると、やっぱりそれはそれなりの説明ができる内容になってくるのかなと。いろいろ情報は持っていらっしゃるので、そいつを有効に活用するような、ちょっとこことは離れるんだけど、私らも常々思っているんですけど、そういうことを考えていただくといいな。それは、やり方次第によっては公開してもらえれば、我々は喜んでそれを解析をやっていきますよと。さっきの話じゃないけど卒論のテーマだ何だってね。だからもうちょっとうまくそういう格好で、あまり費用がかからないような形で有効に学会も活用してもらいながら対応していくということができるんじゃないかなと思うんで、少し考えてみてくれませんか。

【久保大気環境課長補佐】 ありがとうございます。基本的にはこの手のモニタリングデータは公開ですので、より使いやすいような電子情報の形みたいなので出すとか、ちょっとそういうことを。

【永田委員長】 そうすれば喜んで。

【久保大気環境課長補佐】 少し工夫していきたいと思います。

【永田委員長】 そうですね。

【加藤委員】 ベンゼンは、10年から17年まで非常に順調に半分に減っていますよね。3.5が1.7と。これは何が一番きいてこれだけよくなったんでしょうかね。

【久保大気環境課長補佐】 これはまたちょっと、詳しくどういう地点なのかというのを一個一個見ているわけではないので、平均的な姿でしか物は言えないんですが、1つは、やはり固定発生源対策が随分進みまして、当初の3カ年計画の自主的削減を2回やって、4割ずつぐらい減らしていますので、全体では半分ぐらいになっていると。それとあわせて自動車の方も、ガソリンのベンゼン含有量の規制も入りましたし、それからエンジンそのものの方も、テールパイプから出すトータルのハイドロカーボンの規制が順次厳しくなっていまして、自動車の、余り公開はされていないデータのようなんですが、やはりトータルのハイドロカーボンが減れば、大体比例してベンゼンも減っていくというのがあるらしいので、そこら辺の、もうすべての効果で減っているんだろうと。実際、環境基準の超過率で見ても、発生源周辺も減っているし、沿道も減っているというのはもうきれいにそういった傾向が見えております。

【永田委員長】 よろしいですか。
 それでは、この資料2と3の話はこれで終わりにさせていただきまして、続きまして、2番目の経年的に環境基準等を超過している地域等における対策の状況についてということで。よろしくお願いします。

【久保大気環境課長補佐】 それでは、資料の4−1、4−2を使ってご説明します。今度は地域個別で、今なおというか、直近のモニタリングデータで見て環境基準を超えている、あるいは指針値を超えているといった個別の地域についてどのような取組がなされているかというお話であります。
 まず資料の4−1ですが、そもそもこの審議会で、全国、ベンゼンであれば400カ所以上で測っているわけですが、その中で、今でもなお環境基準を超えているとして対策状況をチェックすべき場所がどこなのか、それを選定しようというのが資料の4−1です。
 経緯でありますが、前々回の専門委員会で、国の方では「同一地点において、経年的な環境基準超過等が見受けられる場合には、必要に応じて地域主体の排出抑制対策を支援しよう」と決まりました。この「経年的」というのも、今の毎年の測定データを見ると多少出っ張り引っ込みがありながら下がっていくというのを反映したものかと思いますが、とにかくそういう方向性をご指導いただきました。それで、今回この資料の4を使って、実際経年的に環境基準や指針値を超過している地域について、地域個別の対策の実施状況を確認したいというふうに考えています。
 2ポツですが、具体的にどうやってそういった地域を抽出するかで、その考え方でありますけれども、これが前回の専門委員会で、試行的にやった抽出方法をもう一回使おうというふうに考えております。すなわち、直近の2年とか3年のデータを使いまして、今ですと平成の17、16、15の3年のデータになりますが、そういった時点で経年的に環境基準を超過していて、当時さらなる対策というのが必要だったと、そういう場所をまず選び出そうというふうに考えています。ただ、その地域の抽出に当たって使うデータとしては、これはちゃんと年12回測っているものに一応限定をしておこうということであります。それで、この経年的にという部分をどう評価するかなんですが、一番厳しくとれば2年連続ということになろうかと思います。
 それでこの枠囲みですが、まず1つ目のタイプとして直近2年連続、今ですと17年と16年の2年連続で環境基準を超過しているような場所、これを一応要監視地点と名づけまして、中身は地域における対策の実施状況を確認すべき地点であるという位置づけになります。
 それに加えて、そこに準ずるような扱い、環境基準を超過しつつあるという言い方にしておりますが、要は17、16の2年のうち、どちらか片方で環境基準を超過していて、過去3年の傾向で見て改善傾向とは呼べないようなもの、こういったものを要調査地点として選んでおります。こちらは、大気環境濃度がこの後どうなっていくのか、それをチェックすべき地点という位置づけになると思います。
 ここら辺は、去年も同じやり方で地点選定をしているんですが、若干私の説明が悪かったのか、誤解がいろいろあったようでしたが、これは過去ベンゼンについて、地域自主管理計画というのをつくってくださいということで5地域やってきましたが、それとは違っていまして、ここで地域指定をして、特別な対策を今からやってくださいと、そういうものではありません。あくまでここの専門委員会で、毎年これからやっていくことになるのですが、とにかく各地域の取組状況をチェックする必要があると。それではどこの取組状況をチェックしましょうかと、そういった場所を示すものであります。
 前置きが長くなりましたが、その抽出結果が次のページ以降にあります。この考え方に基づいて、全国のモニタリング地点をざっと評価しますと、3ページ目の表2から表5にあるような各測定局が、それぞれの物質について2年連続で基準値、指針値を超えている、あるいはどちらか片方で超えているというような分類になります。ただ、表2のベンゼンの上半分、要監視地域の4番目の大分、それからIIの要調査地域の[8]、[9]、福岡と熊本、この3カ所は、どうも地図で周辺の状況を確認し、また周辺のPRTRの届出排出量を見る限りでは、余り固定発生源の影響ではなさそうだと、恐らく自動車の影響であろうと、そういう場所ということになります。
 これらの地域について、参考まで、5ページ以降に地図ですとか、過去3年のモニタリングの濃度の推移をグラフで書いておりますが、ここは説明は省略させていただきます。
 それで、こういった感じで今年度も、直近のモニタリングデータに基づいて、今なお環境基準なりを超えているような場所を選び出したんですが、こういった地域について今後どうしていくのかというのを4ページ目に考え方として書いております。
 まず1つ目の要監視地域についてですが、ここについては、基本的には自治体と事業者さんの協力体制のもとで、自治体を中心とした地域主体の取組、これを進めていっていただく場所だろうと。ただ、今回次の資料4−2でご説明しますが、今回選ばれた場所については、いずれも自治体の方で対策がいろいろ検討されていて、いろいろな取組がなされているという状況でありましたので、国としては基本的には今後ともその取組状況を注視していく。そして、注視していって、もし必要があれば何か助言をしていくのかなというふうに考えております。
 それから(2)の要調査地域の方ですが、まずここについてはとにかくモニタリングを続けることが一番大事だと。その上で、どうしても濃度が上がってきて環境基準等を超過していくなというような感じになってくれば、その場合は要監視地域と同じような扱いで、自治体と事業者さんの方で排出抑制に取り組んでいただくんだろうと考えております。そして、その上で必要があれば、国の方から何らか助言をするということもあるかなというふうに考えております。
 個々の地域の取組状況を資料4−2にまとめておりますが、ちょっと中身が冗長になりますので、4−2の一番後ろ、8ページと9ページを開いていただきますと、前半で各地域についてどんなことをやっているか長々書いていますが、それをざっと整理したものがこの表になります。
 まず、1の方が、昨年要監視地域なり要調査地域に選ばれた場所が、今どんな取組状況になっているかであります。まずベンゼンにつきましては、まず要監視ということで、千葉・市原、東京湾岸の場所です、そういったところ。それから大阪の堺、それに岡山の倉敷、この3カ所がそういう超過状況にあったということであります。これらの最近、平成17年度の環境基準の超過状況ですが、堺は超過がなくなったと。千葉と倉敷は今なおまだ超過しているということであります。
 千葉ですけれども、いろいろな取組があるんですが、主要な取組としては、以前から継続している話で、公害防止協定に基づいて、自治体と個々の事業者の間で排出実態なり排出抑制対策の状況を把握しながら指導するというものがあります。それに加えて、有害大気ではなくて、VOCの削減の方で始まっている話のようなんですが、自主的取組を推進するための条例を千葉県さんの方で今考えているということで、それも活用したいということであります。ただ、この地域は、もう昔から地域自主管理計画の対象地域になっていまして、かなり固定発生源の排出量が下がっていると。それにもかかわらずまだ超えているということで、なかなか自治体の方でもどこがさらに下げるべき、下げる必要があるのかというのがなかなか見えないような状況になっているそうでして、そうは言いながら、新たな、現在把握している事業所以外の排出源も今探しているところであると、そんなような状況であります。なお、事業者の方から、東京湾の海上でケミカルタンカーからベンゼンが出ていて、それが悪いんじゃないかというような指摘もいただいているそうですが、どれだけの影響があるのかは今後検討したいというようなお話を伺っております。
 堺につきましては、基本的にはモニタリングを拡充する方向で対応されている。あるいは事業者さんへのヒアリング等々もされているということであります。
 倉敷、こちらも昔から地域自主管理計画の対象地域でして、そのときに作った事業者と話をするような仕組み、交流会、こういったところで情報交換を推進しつつ対策に取り組んでおられるということです。
 それからニッケルになりますが、これは八戸と島根県の安来、それから倉敷、3カ所が超えておりました。これらの今の超過状況は、八戸と倉敷はもはや超過していないと。安来については、平成17年も超えているということであります。
 八戸につきましては、事業者さんの協力のもとで排出抑制に取り組まれまして、どうやら鉱石を積んでいる場所があったらしいんですが、そこからの粉塵が結構きいていたということがわかりまして、それでその置き場を変えたとか、あるいは水をまいて粉塵が立たないようにする、舗装をしっかりして粉塵が飛ばないようにする、そんなことをやって対策に取り組まれたということです。
 安来は今もまだ超えてはいるんですが、検討会を設置して対策について議論しているということ、それから17年度から測定局を3カ所に増やしておりまして、手厚いモニタリングをやっているということです。事業者さんの方でも集塵機を増設するなりの対策をされております。
 それから倉敷は、昨年もお話した話なんですが、測定局周辺でどこの事業者が原因になっているのかというのを詳細なモニタリングでつかみまして、そこに指導したところ、フィルター等を装着するということで対策がなされまして、無事濃度が下がったということであります。
 それから続きまして、要調査地域ですが、川崎、大牟田、加古川とありました。川崎につきましては、臨海部、たくさん工場がある場所ですが、工場への立ち入り等々をやりまして、排出削減の指導をしているということです。
 それから大牟田は、事業者さんと自治体の方で意見交換会をやっていると。大体ここも、ベンゼンの排出の原因となっている事業所というのはわかっていたんですが、実はそこがベンゼンを使ってあるものを製造していたんですけれども、その原料にベンゼンを使うのをやめたということで大分良くなっておりまして、今年についてはもうその製造行程からベンゼンはもう排出されていないだろうということであります。
 それから加古川ですが、ここも高濃度の原因の推定をした上で、まずコークス炉を持っているような事業者さんに対して、炉の密閉度を高めるような指導をしているということで取り組んでおられます。
 それからニッケルで、川崎で要調査ということだったんですが、ここもベンゼンと一緒で、臨海部で環境測定をやったり、PRTRで排出の届出のある事業者に対していろいろ調査をしているということで対策に取り組んでおられます。
 続きまして9ページですが、これが今年この資料4−1の方でピックアップしました要監視地域と要調査地域です。ベンゼンは、千葉、倉敷、大牟田とあるんですが、いずれも去年の要監視なり要調査のところで挙がっている場所ですので、説明は割愛します。
 それからニッケルにつきまして、今年度室蘭が新たに入り、今説明をした川崎と安来がそのまま残っている状況です。
 室蘭は17年度から市と事業者で環境保全連絡会というのを立ち上げて話し合いをしているということ。それからその中で、3カ年の環境保全計画を作るように指導しているということです。また、これを受けて事業者さんの方でも、排出量や濃度の調査をした上で、排出量の多い施設から集塵機をつけたり、あるいは集塵機の機能強化、性能アップを図ったりということで対策に取り組んでおられるということです。
 次が2−2で、今年度の要調査地域ですが、ベンゼンで富津、川崎、堺、坂出と4カ所、それから新しく指針値のできたジクロロエタンで神栖、市原、クロロホルムで和歌山の1カ所、これが選ばれています。
 富津につきましては、これは千葉・市原地域と同じで、千葉県の方で対策に取り組んでおられるんですが、同じように公害防止協定に基づいて排出抑制対策の指導をしている。事業者さんの方では、もともと対策設備がついてはいるんですけれども、さらに漏洩の多そうな施設に対して対策設備を順次入れるよう検討していただいているというところです。
 川崎と堺は前述のとおりですので割愛します。
 それから坂出ですが、ここは県の方で、毎月のモニタリング結果の速報値を事業者の方に示しまして、それで削減対策の徹底を指導しているということです。事業者さんの方でも漏洩防止対策をするとともに、敷地境界での測定などもやっているということであります。
 それからジクロロエタンですが、1つは茨城県の神栖で、こちらは県の方では排出実態なり対策状況の把握のために調査をやっていると。それから事業者さんの方でも、ここにはタンクが幾つかあるんですが、その中にインナーフロート型のタンクが幾つかあると。それの稼働率を高めるとともに、さらにほかのタンクもインナーフロートに変えるということを検討しているとか、あるいは排ガスの燃焼装置の設置をするなどということで対策に取り組んでおられるということです。
 千葉の市原の方は、これはちょっとまだ、指針値が去年の冬にできたばかりということで、これから対策に取り組みたいということでありました。
 そして最後、クロロホルムですが、これは和歌山県で1カ所、非常に高濃度が出た場所があったんですが、ここについては、高濃度の測定事例があった当時に、県の方で原因の調査をしております。その結果、高濃度の排出をやっていた事業所というのはわかっているんですけれども、そこはもう既にプラントを停止して、さらに17年度末には操業そのものを停止しているということで、今後はこの地域について特に問題になることはないだろうというところまではわかっております。
 こんな感じで、いずれの地域につきましても、どこまで対策が進んでいるかという意味では若干濃淡はあるんですが、事業者さんも自治体も真摯に対策に取り組んでおられるというような実態が見えております。
 以上です。

【永田委員長】 どうもありがとうございます。
 では、いかがでしょう。

【中杉委員】 1つだけコメントですけれども、先ほどの市原のところで、ケミカルタンカーの話がありましたけれども、有害大気汚染物質ではないんですけど、VOC、揮発性有機化合物の対策という意味で、タンカーに積み込むときに、貯蔵タンクと同じように積み込むときに中のベーパーが押し出されるというんで、どのぐらい大気中に出るかという、これは国交省の港湾施設の絡みなんで、海防法の世界の話で、国交省が検討していましたけれども、逆に言えばケミカルタンカーで同じようなことが起こり得る。船からおろすときは陸上側のタンクから追い出されるわけですけれども、陸上のタンクから船のタンカーに積み込むときはタンカーからベーパーが追い出される。その方が、むしろ実際に運んでいるときよりは多いのかもしれない。そこのところはもし本当に問題であるのならば、少し議論する必要があるのかもしれないと。これはほかのものについても同じようなことが言えるのかもしれませんね。

【永田委員長】 実態調査みたいなのものは。

【中杉委員】 VOCという形では、国交省の方で報告書、これは環境省の方にも話が行っている、相談に行っていると思いますので、どこの港湾を指定するかというようなところの案を検討した経過があります。まだ具体的に規制をどうするという話にはなっていない。要するに、ガソリンスタンドのベーパーリターンと同じような考え方なんですけど。

【永田委員長】 わかりました。情報をありがとうございました。
 ほかにいかがでしょうか。

【浦野委員】 全体的な意見は後で申し上げます。今のケミカルタンカーの件は、もし東京湾のということであれば、市原地区だけに風が来て、そっちだけが超えるということは余り考えにくくて、風向き等、ちょっと詳細に調査しなきゃいけませんが、東京湾の沿岸はみんなかなりその影響を受けることになると思うんです。ですからその辺も、本当にそういう影響があるんであれば、ほかの地域とも含めて、ちょっと検討しないと、市原のところだけがその影響だという議論はちょっと難しいと思うので、その辺は、特に市原にそういうものの出入りが非常に多いんだということなんですかね。化学工場があるから。

【久保大気環境課長補佐】 いや、それはそうではなくて、千葉市も、特に千葉市ですね。全域に幾つか測定局があるんですが、全体に高くなっているということなので、その意味でも、特定のどこかの固定発生源というよりは、東京湾のあたりの自動車なのか船なのかわからないんですね。

【浦野委員】 それは変な話ですけれども、海から風が来ているときに、工場の手前側で、工場より風上で、なおかつ海寄り、海の風下の地域でモニタリングすればすぐはっきりすることですよね。ですからそれはそれなりの寄与率はちゃんと、要するに、海側から風が来ていて、工場より手前側で測れば、海の影響、海側からの影響はすぐわかるわけだから、それはある程度きちっとモニターすれば、どの程度タンカーなり何なり、要するに海側から来ているものが寄与するかというのはわかるはずですよね。

【永田委員長】 まず海側のデータの方はちょっとチェックして、そういう地点が拾い出せるかどうかということも含めて、ちょっと考えてみますが。同時に今どういう格好で本当にこういうものが運用されているかという調査は少し当たってみましょう。

【中杉委員】 それともう1つVOCですけれども、VOCについては、どのぐらい排出しているかと、粗々の見積もりをしているわけです。これは国交省の方の検討会の方で、どういう排出係数を使うかというのはやっていますので、それでケミカルタンカーでどのぐらいのものを動かしているかという話もデータとしてあるので、それが全体的にそこから出てくるものが排出係数を使ったら、粗々どのぐらいの量になるのか。それが今の事業所から出ているものと比べてどういうレベルであるか見当がつくだろうと思います。

【久保大気環境課長補佐】 ご指摘ありがとうございます。国交省の報告書にしても、ちょっとまずデータを当たってみまして、我々の方でもそれを精査するとともに、千葉県の方にもそれを情報提供をして、向こうでの検討材料に使ってもらおうかと思います。

【永田委員長】 いかがでしょうか。
 いろいろな形でそれぞれの地域で検討をしていただいている、この情報自体もそれぞれの地域ごとの連携の中でいろいろ活用していってほしいなという気もしますので、もうちょっと何か詳細なものもあるわけで、それぞれ対策を何かの格好で打つ必要がある、あるいはそういう状況になるかならないかというこの要監視、要測定でしたっけ、そういう地域の連携関係も考えていただいて、何か具体的に集まってどうのこうのというだけじゃなくて、情報交換、あるいは情報を活用できるような状態にしてやること自体も重要かなというふうに思いますので、そこのところは考えてみてください。
 何かありますか。

【森川委員】 これは様子がよくわからないんで質問というか、コメントなんですけど、例えば、極端な話なんですが、13ページの図のような場合に、これは4−1の13ページですが、例として見ているだけなんですけど、こういう変動が起こったときに、こういうものの差自身に意味があるのかどうかというような検定はされているかどうかということですね。というのは、12回の測定の間でもばらつきがすごくきいてきちゃう場合だと、これの差の意味がないということになりますし、かなりそろっているんであれば大きな意味があるということになるので、その辺はご検討されているんでしょうか。

【久保大気環境課長補佐】 していません。ここではもう機械的に12回の平均値で、もうそれこそこれは、三角印の池上新田公園前局と、この地点のデータあたりで拾われていると思うんですが、それともう1つ、大師健康ブランチ局ですね。16が超えていて、15、17は超えていないと。15と17の数字を比べて17の方が高くなっているので、これは全体として見れば悪くなっているという形で、もう機械的にこれは選んでいます。

【森川委員】 そんな検討もちょっとやられてみると、差も意味があるのかないのか。測定データも重みが決まってくると思います。

【永田委員長】 浦野先生はこの辺何かありますか、測定の話で。こういう測定値として活用の仕方も、あるいは測定の方法論も含めて。

【浦野委員】 全体の、資料5まで行って、全体が終わった後にコメントしたいと思います。

【久保大気環境課長補佐】 ちょっと森川先生に。ここではとにかく、昔やったように、地域自主管理計画をどこにつくってもらおうかというような形の地域選定をしているわけではないので、正直この審議会でチェックする地点は、多ければ多いほどいいのかなと、非常に大ざっぱな話ですが。そう考えると、余り我々のレベルで、環境省のレベルで各毎月のデータをきちっと精査して、本当にこの審議会の場に取り上げるべき場所なのかそうでないのかというのを判断するよりは、もう多目に取り上げて、その多目の地域について、各地域でどんなことをされているのかをレビューした方がいいのかなと。ただ、各地域で対策を考えるときは、それはもちろん毎月のデータを見ながら、それこそどんな風向きのときに濃度が高くなるから風上のあそこがおかしいんじゃないかとか、そういう検討をされるものなのかなというふうに思います。

【森川委員】 それはそのとおりだと思います。

【中杉委員】 今の絡みで、これも後で、全体の中で申し上げるべきなのかもしれませんけれども、今回の抽出した地域で、大阪の堺の浜寺局だけは、環境省と地方自治体と両方が測っていて、クロスチェックのようなことをやっているわけですね。濃度の高いところについて、本当にどうなのかというところのチェックするようなことを少し盛り込んで入れていただいた方がいいのかなと。これは全体、有害大気汚染物質のモニタリング結果を見ていると、若干そこら辺のところに疑問を感じるようなところもなきにしもあらずなので、随時そういうものを、少し、この次の資料5−1に絡む話かもしれません。それがそれだけではなくて、少しそういう目からも見ていただければなというふうに思いますけれど。

【永田委員長】 わかりました。ちょっとそれではそっちの方にもう既に話がかかっているので、次の議題の方に移らせていただきましょう。
 PRTRデータに基づく推計高濃度地域のフォローアップについて。どうぞ。

【久保大気環境課長補佐】 そうすると、今度は資料の5−1、5−2を使ってご説明することになります。PRTRデータに基づく推計高濃度地域のフォローアップということで、これも去年の続きの話になりますが、まず資料5−1ですけれども、昨年、前回の専門委員会で、環境基準等何か数字のある物質について、PRTRデータに基づいて、1キロメッシュで全国の大気濃度の予測をやったと。その上で、環境基準や指針値を超えるようなメッシュのあった地域、それだけの排出量のあった場所です、そういったところについて、基本的にはきちんとモニタリングを貼りつけましょうと。ですので、現時点でモニタリングがそういうところで行われていない場合には、そこにモニタリングを貼りつけるために、まずは国の方でちょっと1回試しに測ってみて、その結果も踏まえて自治体とお話をして、モニタリング地点の見直しをしていこうと、そんなことをやったわけであります。
 2ポツですけれども、昨年、そういった形でメッシュの予測をやりまして、実際指針値や環境基準値を超えるメッシュがあるなという地域をこのように(1)から(5)の表にあるように選び出したわけですが、これらのうち、大体発生源というのはメッシュの中心のところにあるんですが、そこから直近の今ある測定局までの距離が、大体5キロ以上離れているようなところ、そこについてはちゃんとそばで測っているとは言えませんねということで、国の方で短期的にまずモニタリングをやっていこう、やろうというふうに決めたわけです。その結果を今この(1)から(5)までの表の中に「見直しの要否」というところで○・×で書いております。ざっとごらんいただければわかるとおりで、直近の測定局までの距離が5キロを超えるようなものについては、すべて拾うようにしています。ただ、拾っていく過程で幾つかPRTRデータの報告の間違いが見つかって、実際には全然排出していないのに引っかかっていたというのがありましたので、そういったところは外しております。基本的には、これらの地域については、今年度夏・冬の2回という形で、排出事業所から大体1キロ以内の場所を直行で4方向、代表的には東西南北となりますが、地形も見ながら4方向取り囲んで濃度を測っていると、そんな状況であります。ただ、幾つかの地域で、例えば(2)の塩化ビニルの2つ目の「山口県1」なんていうところがそうですが、幾つかの地域では、既に平成17年度に環境省の方で測っていた場所がありましたので、そういったところについては、もう今年度早速、17年度の測定データをもって自治体と話をしております。それが4ページ、3ポツからになります。
 既にモニタリングをやった場所というのが5カ所ありまして、まず1つ目が、山口県1という場所で、塩ビです。ここにつきましては、ちょっと複雑な話なんですが、その工業地域に塩ビモノマーを出している事業所が4カ所ありました。そのうち、一番排出量の多い場所をAとしまして、その近傍で我々はモニタリングをしたんですが、測った結果は指針値を下回っていたというふうです。下回ってはいたんですけれども、山口県さんとお話をしたところ、この地域については、工場が幾つも連なっているような場所でして、その工業地域の真ん中付近に今測定局が置いてあると。その真ん中の測定局というのは、一番排出量の多いA工場からはそれなりに離れていて4キロぐらいあるんですが、2番目、3番目の排出規模のところには非常に近いということで、地域全体の平均的な状況を押さえるにはちょうどいい場所なんじゃないかと。それからA工場の排出量も、まだ公表されていないはずですが、15年から17年まででもう3分の1ぐらいまで減っていまして、その意味でも、もう、今の時点で、A工場に特に着目して測る必要も低いんじゃないかということで、今後とも今までどおりの場所で測りたいということでありました。
 それからニッケル化合物で2カ所、長野県と福島県と静岡の3カ所で測った事例がありました。長野については、やはりこれも17年環境省で測っていまして、工場周辺1キロ以内の場所で測っているんですが、指針値は下回っていました。
 長野県の方では、15年にニッケルの指針値ができたことを踏まえて、もう既にここの工場のPRTRの届出の排出量が多いということで、私どもが相談に行くちょっと前からモニタリングを開始していたということでありました。大体2キロほど離れたところで測っているんですが、今は指針値を下回っています。なおこの工場は、15年と18年に排出抑制対策をやっていただけていまして、その結果、今では15年当時の4分の1以下まで排出量は下がっているということです。
 それから福島ですが、これも海岸部に工場がいっぱいある場所がありまして、環境省で測った結果は指針値以下という形でありました。ここは関係自治体にヒアリングしてみましたところ、この工業地帯一体には、非常にたくさん測定局を持っていると。15カ所持っていまして、うち2カ所だけは毎年測定をやっていると。残りの場所については、ローテーションを組んで、1年に2カ所ぐらいずつ転々としながら測っていっているということであります。もちろん機械的にローテーションで回るんではなくて、その過程で指針値を超えるような事例が見つかれば、1回そこで足踏みをして、次の年もまた同じ場所で測るとか、そういった機動的、柔軟的な対応もされているということです。そういう意味で言いますと、ここはニッケルの排出の多そうな事業所から500メーターのところと1キロという非常に近いところにモニタリングポストがありまして、18年度にはそこで測っていると。まだ1年分のデータがとれていませんが、今のところは、特に指針値を超える数字は出ていないということであります。モニタリングに加えて立ち入り調査等もやって、対策に取り組んでおられるということです。
 それから静岡ですが、こちらは環境省で測った結果は指針値をやはり下回っていたと。こちらは自治体の方でヒアリングをしたところ、既に集塵機のメンテナンスですとか、フィルターの材質変更ということで対策がとられておりまして、PRTRの届出量も15年から17年でもう10分の1以下と劇的に減っていました。そんなこともありまして、測定局を新設する必要はないんじゃないかという判断にしております。
 最後ですが、ベンゼンで、兵庫県にちょっと濃度の高そうな場所があったということで、ここも環境省で測っておりますが、環境基準は超えておりませんでした。ただ、環境基準は超えてはいなかったんですが、その地域に比較的ベンゼンの排出量の多い工場が3つありまして、そのうちの2つは若干排出量が減っているものの、1つは特に変わっていないと。3カ所の工場の排出量を合わせると、全国的に見ても結構な量になるということもありまして、もう少しここは注視していこうというふうに今考えております。そのため、来年度環境省の方でもちょっと資金を用意しまして、この場所で年12回きちんと測ってみて、その結果も踏まえて、今後モニタリング地点を置いていくのかどうか、そこを検討したいというふうに考えています。同じく今18年に今モニタリングをしている場所ですが、ちょうど今冬の調査をやっている最中です。ですので、その結果をきちっと整理が終わってから、自治体とともにモニタリング地点の見直しについてご相談していきたいというふうに考えています。
 資料の5−2ですが、これも先ほどのモニタリング、要監視地点の話なんかと同じでして、PRTRのデータが新しい平成16年のものが入手できましたので、それを踏まえて今年度新たにメッシュの濃度予測をやって、モニタリング地点を置くべき場所というのを探しているところであります。
 これは、もう全体に説明は割愛しますけれども、方法としては昨年と同じで、環境保健部のつくっている「PRTRデータ活用環境リスク評価システム」というソフトウエアに入っている1キロメッシュでの濃度予測をやりまして、その結果、環境基準や指針値を超える濃度の予測されたメッシュのある地域を選び出し、近傍のモニタリング地点との位置関係を見ております。
 その上で、2ポツの(2)になります。環境基準、指針値を超えるようなメッシュのある地域のうち、工場からの影響というふうに書いておりますが、大体工場のある場所、排出口のある場所付近が最も濃度が高くなって、周辺が同心円状に濃度が下がっていくんですが、大体環境基準、指針値の10分の1程度の濃度に予測されるような場所あたりまでを当該工場の影響が及んでいるような地域というふうに考えまして、そういった範囲内に測定局がない場合、これについて基本的にモニタリング地点見直しの対象としようとしております。
 ただ、委員の先生にだけお配りしていますが、メッシュの予測結果の地図ですけれども、例えば30ページの、これは図の6−7、6−8という形で絵が並んでおりますけれども、これの例えば下のようなパターンですね。真ん中に赤がちょこっとあって、周りはもう濃い緑になっているような、こういう、確かに工場のその場所の濃度は高いんでしょうけど、もうすぐそばで濃度が下がっているなというような場所については、見直しの優先度は低いのかなというふうに考えております。そういったことで、本編の資料5−2の、本文の資料に戻りますが、すみません、ページが振っていませんけど、1枚はねていただくと、表の1から表の5という形でずらっと物質ごとの表がありまして、各物質について指針値を超えるようなメッシュのある地域を順番に測定局と工場との距離でソートをかけて遠いものから順番に並べておるんですが、おおむね上の方にあるものが見直しの対象ということで、○なり◎がついていると。◎というのが、モニタリング地点の見直しをきちんとやっていこうという場所で、○になっている方が、その中では優先度が低いのかなというものになりますが、そういった形で今回各地域について洗ってみたということであります。これらの地域につきましては今後、来年度、やはり当該工場の周りで短期的な調査をやって、その結果に基づいて自治体とモニタリング地点の移設、新設等についてご相談していきたいというふうに考えております。
 以上です。

【永田委員長】 どうもありがとうございました。
 それではいかがでしょうか。5の関連の資料。

【浦野委員】 最初の資料の方の大気の測定データの方とあわせて同じような議論があると思うんです。測定地点と経年変化その他、ある高い濃度の原因調査とか。基本的に従来のところは発生源周辺というのは工場地帯というような感じで出ていますから、必ずしも個別の、全体的には汚いところという判断だろうと思うんですけれども、あるいは道路沿道でも、道路から出るというか、自動車から出るものというのを中心に測るということがあるんですが、実際は、個別の物質で見ると、必ずしもその周辺に発生源がないというケースと、かなり発生源がそばにあるというケースがあるんですね。そういう意味で、そこら辺の解析をする意味では、実はPRTRで、届出事業所が全部、私どもGIS上に全部載ってあるわけです。それで道路の方も、PRTRでどの道路がどのぐらいの交通量でどのぐらいの排出量というのは全部積算されて、その積算値だけが公表されていますけれど、元情報は道路ごとに全部出ているわけです。交通センサスから全部出ていて、それも私ども地図化できて、どこがどのぐらいベンゼンなり1,3-ブタジエンが多いかというのも推計できる状況になっているわけですけれども、そういう意味で、そこと測定局の位置とを重ね合わせると、いろいろなものが全部見えてくるわけです。この測定局が、局は当然公開されているんですけれども、私どもとしては緯度経度で地図化に載っけられるような情報が欲しいんですね。一々地番、番地、何番地はどこだというのを探すのはとても大変なので、緯度経度があるとGISに全部載っちゃうんです。その情報をいただけるのかどうか、あるいは今後環境省さんがデータを自治体からもらうときに、必ず緯度経度をもらっておく、来年度からでもいいですから、あるいは今年度中にでもいいのですが、そうするとその辺の解析が非常に楽になるんです。多分この推計をされている濃度をPRTRから、発生源からの推計しているものなんかは、多分地図上に全部載っているわけですから、多分緯度経度がわかっているんじゃないかと思うんですけど、我々のところで入手できないわけで、その辺があれば非常に助かるなということと。
 それからもう1つは、やはり発生源に近ければ近いほど気象の影響を大きく受けるわけです。たまたま風下になるか、風上になるかでは、風下になれば高濃度になるし、風上になれば全く出ないという形もあるわけで、この辺の気象条件が、今、過去数十年分も全部公開されていますし、今年の分も全部それぞれ入手、コンピュータ上で、本当のその地点はわかりませんけど、その一番近い近傍の気象台のデータというのは出るわけです。それも私どもは全部使って予測もしているんですけれども、そうした場合に、やはりこの予測、環境省さんがやられた予測もそうですけれども、やはり3キロも4キロも離れたら、もう全然そこの事業所の影響というのはもう見えなくなってしまって、工場が非常に大きければ、工場の敷地内で既に1キロ、2キロあったりするケースもありますので、そうすると、工場内だけが問題になって、それはいわゆる一般環境と、環境省が管轄する環境とは言わないんだろうと思うので、敷地内ですから。従業員の安全ということはどうかわかりませんけれども、少なくとも敷地境界から風下方向にかなり住宅があるケースというのもあるんです。工場でも、工場の真ん中辺に発生源があるか、端の方にあるかで随分違うんですけれども、やはり1キロ離れると、もうものすごく濃度が下がるわけです。実際は敷地境界から数十メートルとか100メーター、200メーターとか500メーターぐらいでかなり家がある、あるいは小学校とか病院があるというケースもたくさんあるわけで、その辺をしっかり今後考えていかないと、実際皆さんお考えになっていいと思うんですが、ここが発生源だとしたときに、3,000メーター先に、50分も歩くようなところで測っていますと言われても、ここの影響というふうにはだれも思わないですよね。だからせめて10分ぐらい歩くとあの工場があるなというぐらいのイメージですから、私は、もし本気でやるのであれば、1キロ以内ぐらいできちっと、500メーターとか300メーターとか、1キロ以内で測んなきゃいけないと。その場合、当然風下、風上という影響がありますから、それをしっかり考えなきゃいけませんが、幾ら、測定前には、過去の気象データがわかっても、当日の気象データはわかりませんので、たまたま風向が全然合わないということがあるわけですね。それで一応12回測っておられるわけですけれども、やはり季節によってどっち向くかというのは、その地点地点でもうわかっているわけなので、主風向、我々主風向というあれで、主風下方向、要するに主風向のちょうど180度方向、北の風といったら北から吹いてきて南へ行くわけですから、南側が風下になるんで、風下方向というものの分布図をとっていまして解析をしているわけですけれども、そういう形で見ると、結構高濃度になっていると思われるところが幾つもあるんです。
 そこらをきちっとやることと、ただそうは言っても、一日、一日の気象というのはだれも予測できないので、私はダイオキシンもそうですけれども、1週間捕集をぜひやるべきだと。1週間すると、比較的その季節の平均的な風向に大体なるんですよ。そうすると、そこの代表値が得られるんです。ですから、それをその日やると、たまたまその日違う方向に、北側ではかったけど実は東の風だったというと、全然濃度が、何やっているかわからなくなるという話になりますので、ぜひ私は長期影響のあるようなこういう有害大気汚染物質、瞬間値が問題になるような物は別として、こういう瞬間値じゃなくて、長期暴露の影響があるものについては1週間捕集をすべきである。
 そういった地点と発生源と、風向、風速を合わせてモニタリングの位置をきちっと決めていくというシステムをつくらないと、全国でいろいろな努力をされていてもそれが生きてこない、大変もったいない話だというふうに思いますので、ぜひPRTRデータもかなり見えてきているわけですし、道路の影響もちゃんと見えてくるわけですから、もちろんPRTR届出外から出ているものも当然かなりの量ありますので、それはVOCのインベントリーがやっときのうの委員会で大分見えてきましたので、実際の全国のインベントリーとPRTRの届出の比率を見て、どのぐらいが届出になっているかなんていうのも見えますので、そういうことも含めて総合的にもう一度、有害大気汚染物質のモニタリングのあり方と、それから、逆に言うと余り、これは随分減ってきて、私は全体としてすごくよくなっているという理解の上で、またさらにお話ししているんですが、やはり全体がよくなってきた以上は、あとは非常にリスクの高いと思われるところをきちっと、環境省さんも努力されて高濃度地域のフォローアップ、あるいはモニタリングの地点の支援システムをやっておられるわけで、それはやっぱり効率的に、本当に怪しいというところをきちっと押さえていくシステムをぜひつくっていただいて、特定地域で、後で測ってみたら高濃度でしたよというような、アスベストみたいにならないようにぜひお願いしたい。

【永田委員長】 わかりました。
 幾つかご指摘いただいたが、測定地点の話というのは、またそういう情報のとり方さえできれば有効に活用して、皆さんが見られる状態になるんだったら、位置情報をとれますよね。

【久保大気環境課長補佐】 位置情報は、既にGIS化したものがありますので、国環研のサーバだったか忘れましたが、どこかから既にもう公表もしております。なので、緯度経度のデータという形では、まとまったものがありますので、ご活用いただくこともできると思います。

【永田委員長】 それからあと、今回ここで5−1、あるいは5−2かな、こういう格好で計測を環境省としてやっていきたいという話の関係もあるんですが、一方で、5−1の方、これまでの経緯の中では、実際に計測してみると、もう既に地元が対応していたり、あるいは発生源としてかなり排出量がもう減っていたりという箇所が何件も出てくるような状況、そういう中で、ある意味においては、ここで測りますということが1つの作用もしているのかもしれないなと思いながら、一方でそのレベルで1週間測っていくというんじゃなくて、今の段階だとかなり予備的な調査として、本当にそうなのかどうかということをチェックしていくような意味合いで環境省が選んでいく。それからさっき、クロスチェックの話がありましたよね。クロスチェックの対象として考えていくとかというぐらいのレベルをまず最初にやってみたいという発想なのかな。きっと浦野先生が言われているようなことをきちっとやっていかなくちゃいけないのは、本当に濃度の高いようなところだとすれば、今みたいなものをきちっとつかんでやっていくと。シミュレーションもやっているんですけど、そういう意味ではそちらにもきちんと反映させるような測定値のデータですね。前から浦野さんが1週間ぐらいという話をいろいろなことでされていたんだけど、なかなかそれが実現しないのも事実なんで、ちょっと考えていく必要があるかなというふうには思っていますけど、濃度の厳しいところですね。

【浦野委員】 シミュレーションをやられるのは非常に重要で、やっていただくのはいいんですけれども、実はPRTRもそうですし、有害大気というのは物質数がすごく多くて、その場合シミュレーションしなくても、発生量の多いところの周辺では必ず高濃度になるわけですよ。2倍発生すると2倍濃度になるというシミュレーションです、必ずね。ですから排出量が多いところで、しかも有害性の高いもの、要するに基準値の低いもの、指針値の低いもの、あるいはそれに該当するような関係の数字が低いもので、私どもは毒性を重みづけにしているんですけれども、その排出量の多いところというのはもうそれだけでチェックする必要性があるところということになります。ですからそれと同時に地理情報で、周辺に住宅などがあるか、海側に行って海とか山しかなければ、実質被害は余りないわけですから、その辺を見れば、もうちょっと効率的にモニタリングすべきところがすっきり見えてくるんじゃないかなという気がしております。

【中杉委員】 浦野先生が言われている、発生源の周辺が非常に重要だという話は私もそのとおりだと理解はしていますけれども、仕組みとして、そういうところのモニタリングはどうやって押さえていくか、そういうところのリスク管理をどうやっていくかというのは、もう1つ考えようがあるだろうと思うんです。全国で非常に多くの事業所があって、それらを全部行政の方でやるのかどうかということも1つの考え方としてあって、今は環境省の方で例示的に幾つか取り出して、こんな問題があるよということを抜き出していくような形でやったらやるけれども、そういうことで問題があるということではっきりわかれば、今度は事業者の方に、自主的にリスク評価、これはPRTRの排出量からモデルで予測していただいても結構ですし、実際に測っていただいても結構ですけれども、周辺の住民の人に安全であることを説明していくような仕組みをつくっていかないと、これは幾らでも行政がやらなきゃならないことが増えてしまう。そこら辺もやり方が幾つかの方法があると思うので、適切な方法を考えていただければというふうに思いますけど。

【永田委員長】 ちょっと、まず5−1、5−2の関係ですと、ここに書き上げたような形で◎のところかな。ここを中心に測定を来年度やってみたいというその話と、それから一方で今議論があったような、これからどうやってこういう問題を考えていくか、PRTRの方も、まだまださっきの状況からすると、これから出てきた値の信頼性とかいろいろなことも検討していかないといけないから、あそこのデータだけでいいのかという話もあるかもしれませんし、それがどんどん進んでいけばそのデータの信頼性が高まり、それだけを使ってもいろいろなことができるという話にもなってくるかもしれない。そういう点も含めて、それから有害物質の関係も従来のやり方から変えたという期間が重なっている。だから少し過渡的な状態の中で、こういう問題をどうやって扱っていくのが効率的なのかという話ですよね。その辺少し、もう一遍考えてみてくれませんか。来年の話じゃなくて、今後の進め方の中で、それはきっと地域で対応するときにも重要な話になってくるのではないかなと思う。測定点を移動しろとか、新設しろとか言われても、これはなかなか大変な話なんでね。そういう意味では、それに対しての答えも少し準備しながら、そのあり方というのを考えてもらう。それも、さっきの1週間の話なんかも含めてね。
 田邊さん、どうぞ。

【田邊委員】 意見を少し。多分この資料は固定発生源だけの影響を見るために、固定発生源だけをモデルで解いて絵にしたものですよね。これ以外の発生源がたくさんあると、全体的な濃度は当然上がってしまうし、固定発生源はうちじゃないと必ず言うんですね。
 発生源周辺の調査で試みられたことなんですが、連続の自動測定器で、風配を含めて観測をすると、その発生源から風が来るとちょうど確かに1μg/m上がりますみたいなことが、うまくやると見えることがよくあって、そういう発生源調査みたいなものを4方向だけじゃなくて、幾つか織りまぜて、大規模発生源の影響の特定みたいなものは、そういう考え方はやっぱりどこかに入れておいた方がいいような気はするんです。難しいし、お金もちょっとかかるんですが、逃げようのない証拠になるので。

【浦野委員】 永田委員長さんがおっしゃったとおり、この有害大気汚染物質排出抑制専門委員会ができてから、もう随分たちまして、最初のころはPRTRもございませんし、PRTRもスタート時点は余り信頼度がなかった。逆に言うと、今回いろいろ調べてみたらまだ間違いが見つかるんですけれども、もう6年目ぐらいに入るんですかね。ですから、相当精度が上がってきたし、また逆に削減もされてきているわけです。改善もされてきているはずなんです。ですからその辺の状況も見る意味でも、もう一度、有害大気汚染物質の管理のあり方を基本からきちっともう一度整理して、従来のモニタリングを生かしながら、もう少し別の枠組みというか仕組みをつくって、自治体、それから国、それから事業者さんそのものも、それなりの役割を担っていただく。あるいは市民団体でもいいと思うんですけど、ある程度、変な話ですけど、私どもある工場の、大手の工場ですが、敷地境界のすぐ近くに発生源がありまして、すぐそばに家があるんです。もう住民が検知管で測ってかなりの濃度が出るんですよ。そういうところに自治体は何も測らないし、事業者も測っていないわけで、検知管でもわかっちゃって、相当の濃度で基準を超えるなんていうのが出てくるわけです。ですから、そういうことも含めて、どういうふうにあるべきかというのをきちっともう一度、体制をつくるということが非常に重要だなというふうに思っています。
 そうは言っても、どこもここもというわけにはいきませんから、優先順位を決めて、その中でまず第一優先、第二優先、あるいはさらにもうまさにベストミックスじゃないですけど自主的にの部分と、多少国が熱心にやるところと、自治体が主にやるところ、あとは自主的にやっていただくところとか、少しそういう仕分けもしっかりつくってやっていけば可能だなというふうに思っています。
 ただもう1点気をつけなきゃいけないのは、PRTRが、対象物が1〜2年後にまたかなり大幅にふえる可能性があるということも含めて、そうするとモニタリング体制も、そういう今届出がない、あるいは環境基準とか指針値がないものでも有害性の疑いがあって大気へ出てくると思われるものというものも同時に少し視野に入れて考えておかないと、どうせ見直すのならば、その辺も含めてちょっとよく考えておく必要があるというふうに思います。

【永田委員長】 わかりました。

【久保大気環境課長補佐】 そういうご指摘があるんじゃないかとちょっとどきどきしていたんですが、私の方でも常々この問題を考えていて、確かにこれから局所汚染的なものにも目を向けなきゃいけないだろうと。そう考えたときに、ご指摘として、対象物質が今のままでいいのかなと。3キロ、4キロ離れたところですら環境基準、指針値を超えるような物質という意味では今の19物質で十分カバーできていると思うんですが、それが工場の真横まで行ったら、もっとたくさんの物質を相手にしなきゃいけないのかなと。そうなると、ちょっと今のこのモニタリングします、指針値作りますという体制で対応し切れるのかなというところがありまして、そこら辺も含めて、何かまた新しい仕組みというのも視野に入れて考えなきゃいけないのかなというふうに考えている次第であります。また、今後ともそちらの方もご意見は伺いながら考えていきたいと思います。

【永田委員長】 そういうことで、ちょっとそういう意味では、この資料5−1、5−2から派生して、今後の考え方、進め方みたいな話のご意見だというふうにお伺いしていたんで、そういう意味では、この資料5−1の方はよろしいでしょうかね。◎の方から○に移るかもしれませんけれど、そういうところを中心にまず測定をさせてもらう。PRTRの最新情報もその時点では得られるという格好になってくると思いますので、その状況をまた見させていただいてご報告させていただきたいと思います。
 それではそういうことで、この辺はご了承いただいたということで、今の話にも絡むのかな。資料の6、一応これが最後の資料になります。

【久保大気環境課長補佐】 資料6です。ちょっともう時間も押していますので、前半は説明を省きますが、1ポツの部分は、今までの資料の3から5−2の話をもう一回再整理しただけであります。同じことが書いてあります。
 2ポツで、このような資料の3から5−2に至るフォローアップの結果を踏まえて、今後どうしていくかというお話であります。
 まず、モニタリング結果に基づくフォローアップという観点からは、まずいずれの物質も汚染が拡大するような傾向にはないなと。全国的に見てですね。それから、今なお高濃度の汚染がある地域については、そのすべてで地域主体の取組がなされているなというのがちゃんと確認できました。またPRTRデータに基づくフォローアップの方でも、水銀で若干その届出値が増えているなというのはありましたが、基本的にはどの物質についても排出量の増加傾向はない。水銀についても、PRTRで押さえられているものは、日本全体の排出量のごく一部でしかないだろうということで、また大気濃度の上昇傾向もないということで、現時点で、直ちに排出抑制を講じなきゃいけないというほどのものではないだろうと思われました。ただ、水銀の排出量については、今後とも詳細に見積もっていく必要はあると考えております。
 このような状況を踏まえますと、現時点において、特に地域主体の取組に対して新たな支援をするとか、事業者さんに対して追加的に何かやっていただくという必要はないのかなというふうに考えられます。そのため、来年度以降も、引き続き事業者さんにおいてはそれぞれの責任のもとでの自主的取組を継続していただく、自治体においても、それぞれの地域の実情に応じて地域単位の取組を進めていただき、国の方も、来年度以降も、今年このようにやった、こんな形でモニタリング結果とPRTRデータに基づくフォローアップをやっていくということが適当ではないかというふうに考えております。
 最後、なお書きで、きっとこんな議論もあるだろうということで3行、あらかじめ書いておいたんですが、今のモニタリングでは見出されていないような発生源周辺の大気汚染問題というのもきっとあるでしょうから、そういったところについても、実態把握を進めていくとともに、対策についても検討していこうと、これはもう環境省に対する宿題という意味かと思いますが、そのようにまとめております。
 以上、こんな方向性でよいかどうかご審議いただければと思います。

【永田委員長】 いかがでしょうか。

【浦野委員】 きちっと書いておられて、今後の宿題で、逆に言うと大気環境管理、特に有害大気汚染物質についてまさに新たな段階に入った、今までの、ある意味では効果が出て、行政の効果が出て、非常によくなってきていると。もう一度改めて違う体制で、発生源周辺という言葉はちょっと紛らわしいので、ここに書いてあるように発生源近傍という表現を一度使った方が、区別した方がいいと思っているんですけど、発生源周辺でモニタリングしていますと今までの全部、過去ずっと長年そういうデータが出ていますので、それとまた違う意味なので、まさに敷地境界から数百メートルとか1キロとかいうところということですから、用語もきちっと今後変えていただいて、区別していただいて、この点を本当にやっていければ。あとはもう1つ大気という意味で言うと光化学スモッグとかオキシダントの関係、オキシダント、SPMと、これはまた広域、逆に言うとかなり広域に広がるもの、それともう1つは温暖化とかオゾン層破壊のようなものと、地球環境レベルのものと、大きく分けるとそういう3つに、地球環境レベル、地域環境レベル、それから本当に発生源近傍というのを、それを総合的に管理していく体制を是非大気環境課がきちっと考えてやっていただければと期待しています。

【永田委員長】 わかりました。
 いかがでしょうか。

【内山委員】 今、浦野先生がおっしゃったように、またなお書きでもちゃんと書いてあるんですが、結局一応PRTRでどんどん減ってきている。これは発生源、抑制をされているのが1つと、それからもう1つは代替品に変わってしまっている可能性がありますね。未知の物質というか、見出されていないというようなものが、我々健康影響からみますと、何に変わっているのかというのが非常に、ある程度大体とらえられているものと、それから何に変わったんだかわからないというものがあります。それで、それがどのぐらいの毒性があるものなのか、あるいは全くまだ毒性評価されていない新しい化学物質に変わっているかというのが、これが第2期の問題だろうと思うんです。今度の見直し、PRTRの見直しあたりで、またそこら辺が問題になるかもしれないけれど、結局今まで何年も同じ例えば場所で、発生源周辺でやっていたものが、ガスクロを見れば多分これが減ったけど何かわからないのが出てきているというのは、もう1回改めて見てみれば、ちょっと何か見えるところもあるのではないかなと。もとのガスクロのあれを見ていると、今までは出ていなかった何が、この工場で何か出てきたと言ったら、これはきっと代替品に替えたから、もとのPRTR物質は減ったけれども、何か新しいものを使った可能性、だけどそれはまだ同定されてなくて、といったそういうものとか、あるいはこの5年間、6年間で、PRTRで物質に載ったもの以外でどんどんどんどん生産量なり使用量が伸びてきているもののデータをどこかで、ここの委員会でやるかどうかはわからないんですが、もうそろそろやってみてもいいんではないかな。ですから、トータルの化学物質の量は結局変わっていないか、増えている。PRTRに載っているものだけが減ってきているかもしれないんですよね。本当に排出抑制をやられて、排出しないようにしている部分も多々あると思うですが、そのほかに、結局別の化学物質が上がってきて、総量としては変わらないか、あるいは増えてきていると。毒性の重みづけで、トータルで重みづけで、毒性が下がっていれば、それはそれでいいんですけれどもまだわからないものも多分あるというので、これは恐らくPRTRを始めて10年ぐらいで、もう1回そろそろ見直していいかなというふうに、これもぜひ宿題とか、そういう方向性に入れていただければというふうに思います。

【浦野委員】 内山先生がおっしゃった物質もまだわからないものというのもあるでしょうけど、ここで言うのは多分、物質はある程度PRTRの対象物ぐらいまでで、汚染、まだ被害が見えていないというものを言っておられるのかもしれません。PRTRの対象物質の見直しの情報も、私どもで環境安全課の方に出しています。どういうことかと言うと、毒性情報が全くないとこれはどうしようもないので、一応毒性情報が、PRTR対象に選定された根拠と同じ根拠で更新されたものとか、新しく情報が入ったものを加えて、それとあと日本中の取扱量、その両方から何を今後優先すべきかというのを、全部リストをつくってお出ししているんです。そういうのを見ると、そのPRTR対象物の大部分が大気へ行きますので、そういう意味では、そういう中で今のPRTR対象でないけれども、毒性情報がある程度あって毒性がある程度強く、なおかつ全国の取扱量が多いというものがもう既にある程度見えているわけなんで、そこらも含めて本当にそれが大気に出ているかどうかというのはまた別の話ですけれども、そういうものも視野に入れて、今後全体をうまく管理して、余り細かい、小さい方はむしろ逆に省いて、重点的に、効率的に大気管理をしていただければというふうに思います。

【永田委員長】 わかりました。
 よろしいでしょうか。
 きょうは資料の6までで、こちらでお諮りするものは終わりでございます。いろいろご注意いただいた点、またこちらで検討させていただきながら、次のことに反映させていただきます。
 それでは、どうもありがとうございました。
 それで、あと松井さんの方から。

【松井大気環境課長】 本日はいろいろと貴重なご助言といいますか、ご意見、宿題もいただいたわけでございます。来年度早々にモニタリングもスタートさせなければいけませんが、今日頂戴しましたご意見をなるべく反映させる形で適切な仕様を作るとともに、今後の有害大気汚染物質対策のあり方についてきちんと検討しろと、そのような宿題をいただいておりますので、方法論も含めて検討させていただきたいと思います。
 ただ、当専門委員会につきましては、恐らく来年の今ごろの時期になるかと思いますが、開催させていただくことになると思います。それとは別に、またいろいろとご指導等賜りたいと思っておりますので、その節はひとつよろしくお願いしたいと思います。
 本日はどうもありがとうございました。