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■議事録一覧■

中央環境審議会大気環境部会
石綿飛散防止専門委員会(第7回)
会議録



  1. 日時  平成24年11月21日(水)10:00〜12:19
  2. 場所  三田共用会議所 大会議室
  3. 出席者
    (委員長)浅野 直人
    (委 員)青島  等浅見 琢也
    稲垣 隆司圓藤 陽子
    大迫 政浩大塚  直
    神山 宣彦小林 悦夫
    近藤 充輔島田 啓三
    谷口 靖彦外山 尚紀
    内藤  恵中橋 博治
    本橋 健司
    (環境省) 小林水・大気環境局長
      加藤総務課長
      大森大気環境課長
      倉谷大気環境課長補佐
      栗林大気環境課長補佐
      村井大気環境課係長
      磯崎大気環境課係員
  4. 議  題
    (1)
    石綿飛散防止専門委員会中間報告(案)について
    (2)
    その他
  5. 配付資料
    委員名簿
    資料石綿飛散防止専門委員会中間報告(案)
    参考資料石綿飛散防止専門委員会中間報告(案)参考資料
  6. 議  事

    【栗林大気環境課長補佐】 定刻になりましたので、ただいまから中央環境審議会大気環境部会石綿飛散防止専門委員会の第7回会合を開催します。
     委員の皆様には、お忙しい中お集まりいただきまして、ありがとうございます。
     私、本日の司会を務めさせていただきます環境省水・大気環境局大気環境課の栗林です。どうぞよろしくお願いいたします。
     本日は、京都大学の内山委員、環境再生保全機構の森永委員、早稲田大学の山ア委員からご欠席とのご連絡を受けております。また、近藤委員、それから、武林委員におかれましては若干遅れていらっしゃるようです。したがいまして、今現在の出席状況でありますけれども、委員20名中、15名の委員の方にご出席をいただいておりまして、定足数でございます過半数に達していることをご報告させていただきます。
     ここで、専門委員会の開催に当たりまして、小林水・大気環境局長よりご挨拶申し上げます。

    【小林水・大気環境局長】 おはようございます。本日は第7回の石綿飛散防止専門委員会ということでございますが、本日も、大変お忙しい先生方に、特に、今日は早朝からお集まりをいただきまして、誠にありがとうございます。これまで、6回にわたりまして、石綿の飛散防止対策を徹底していくということにつきまして、学識経験者の方、また、関係の団体の方から幅広くヒアリングを行っていただきました。また、さまざまな幅広い観点からのご意見をいただきまして、論点についても大分整理をし、あるいは、議論を深めてきていただいているというふうに考えております。
     特に、前回の専門委員会では、中間報告の骨子(案)についてということで、従来の議論を総括するような形で、大分方向付けもいただいてきたのかなというふうに感じているところでございます。今回は、これまでの専門委員会でのさまざまな議論を踏まえまして、事務局におきまして、浅野委員長とご相談をしながら議論の整理をさせていただきまして、案を示させていただくこととなっております。いろんな議論の中で、さらに対策を徹底していく必要があるということについては、大方の先生のご指摘があるというふうに受け止めているところでございますが、今日は従来の意見の集約に向けて、さらに議論を進めていただきまして、取りまとめに向かって進めていただけるということをご期待申し上げているところでございます。
     どうか本日も引き続き忌憚のない、また、活発なご議論をいただければ幸いでございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

    【栗林大気環境課長補佐】 引き続きまして、お手元の配付資料でございますけれども、議事次第に配付資料一覧を記載しております。本日の説明には、メーンの資料としまして、石綿飛散防止専門委員会中間報告(案)を使いまして説明させていただきたいと思います。
     また、あわせて参考資料として配付しておりますけれども、個々の説明はいたしませんが、必要に応じまして、参考資料を使いまして説明をさせていただくといった形で進めさせていただきたいと思います。
     資料の不足等がございましたら、事務局にお申し付けいただきますようよろしくお願いいたします。
     マスコミの方におかれましては、カメラ撮りは、恐縮ですが、会議の冒頭のみとさせていただいておりますので、ここまでということでよろしくご協力をお願いいたしたいと思います。
     それでは、これ以降の議事進行は浅野委員長にお願いいたします。

    【浅野委員長】 それでは、おはようございます。今日もよろしくお願いいたします。7回目ということになりました。前々から申し上げておりますように、とりあえず、法改正に係る部分については中間報告という形で取りまとめをいたしまして、その後、それを受けての法改正が実現しますと、それをさらに実施するための政省令ということになってまいりますので、細かいモニタリングの話、測定の話といったようなことについては、中間報告ではあまり詳しくは触れないで、さらに引き続き検討すると、こういう段取りでございます。
     当委員会は専門委員会でございますので、位置付けとしては、決定権を持っておりませんので、専門委員会で報告をまとめましたものを、最終的には大気環境部会に報告をして、そこでご了承いただくということで、答申になっていくということになりますので、我々としては、その材料づくりということでございますけども、かなり専門性の高い問題ではありますし、できることなら、大気環境部会で大幅な手直しを求められることがないように、きちっとした案をつくって出したいものだと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。
     それでは、議題でございますが、先ほど事務局から説明がありましたように、前回は石綿飛散防止専門委員会中間報告骨子ということで粗々の考え方をお示しして、多くの意見をいただきました。それらのご意見、また、従来から出されておりましたご意見を取りまとめまして、中間報告(案)を取りまとめさせていただきました。
     もとより、まだこれは案でございますので、これで最終の中間報告にするというわけではございませんが、いろいろとご意見があり、私ももっと過激に書いたほうがいいと思う部分もありますけど、だめだと言われて、多少妥協した面もあります。それから、決め打ちでこれ一つということでやれるかどうかは、何しろ相手のあることでございまして、相手というのは、実は、一番怖い法制局でありまして、そこがうんと言ってくれないと法改正もなかなかできないという困った仕組みになっておりますので、その相手を納得させるべくいろいろと考えなきゃいけないことがありますから、従来もそうですけども、審議会で答申を出したからといって、そのとおりに法律がなるとは限らないと、たびたび嫌な思いをしてきていまして、今、一番問題は法制局ではないかと思ったりするぐらいですが、そこはいたし方ありません、仕組み上そうなっておりますので。ということで、もろもろ考えまして、少し、今の段階で、これならできるだろうというようなことを中心にまとめております。
     それでは、事務局からご説明をさせます。事前にお配りした資料を、その後、少しまたいろいろと議論をして直した部分がございますので、その部分がわかるように説明をさせますので、よろしくお願いいたします。

    【倉谷大気環境課長補佐】 それでは、資料によりまして、石綿飛散防止専門委員会中間報告(案)につきましてご説明をいたします。
     まず、構成については、1ページ目のところにございますが、全体の構成は、前回の委員会でお示しをいたしました中間報告の骨子と大きく変わってございません。変わっているところといたしましては、各論のところで、「2.特定粉じん排出等作業の実施の届出の主体の変更」といたしまして、届出の主体について、ここに分けて各論の中で整理をさせていただいております。
     また、「3.立入権限の強化」として記載をしておりますが、これは、前回の資料の中で、後ろのほうにございましたけども、関連する項目がございますので、前のほうに並べさせていただいております。その他は同様でございます。
     また、内容につきましては、前回の骨子(案)をもとに整理をさせていただいてございますので、全く新しい内容はないものと考えておりますけども、文章の形で整理する中で変わっているところもあろうかと思います。
     また、事前に、先ほど委員長からもございましたように、事前に各委員にお送りしております案から若干文言の修正をしているところがございますので、必要に応じて触れさせていただきたいと思います。
     では、内容に入らせていただきます。
     2ページ目、検討の経緯でございます。ここは、前回、箇条書きだったところを膨らませておりますので、文字面としましては大分変わっているところがございます。
     1段落目は、石綿が使用されることになりました昭和30年ごろからの経緯、その後、健康影響が問題となりまして、製造が順次禁止、また、ばく露防止、飛散防止対策の強化が図られてきたという旨を記載させていただいております。
     2段落目でございますけども、大気汚染防止法が平成元年に改正されまして、最初の規制が取り入れられた段階でございます。この段階では、製造施設を特定粉じん発生施設といたしまして、設置の届出、また、敷地境界基準の遵守といった規定が設けられたと。
     それから、次の段落、平成7年の阪神・淡路大震災を受けまして、平成8年には大防法が改正されております。この中で、今回ご議論をいただいております建築物を解体・改造・補修する作業等につきまして、特定粉じん排出等作業といたしまして、作業に係る規制基準、作業基準を遵守、それから、作業実施の届出等の規定が設けられた旨を記載してございます。
     分かち書きの後でございますけども、平成17年に大防法の政省令等を改正いたしまして、この際には、保温材、耐火被覆材、断熱材を対象として追加するとともに、建築物の規模要件を撤廃するという改正をしてございます。
     それから、その直後になりますけども、平成18年には政府の「アスベスト問題に係る総合対策」がまとまりまして、これを受け、大防法におきましても、工作物も対策の対象に追加する改正をしてございます。また、「建築基準法」、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」、「石綿による健康被害の救済に関する法律」等、関連する法律の改正、制定が行われてございます。
     3ページ目に参りますけれども、その後、今ご紹介をいたしました総合対策に基づく取組が各省で行われてきておりますが、環境省におきましては継続的にモニタリング調査を実施してきてございます。
     その状況をその後の段落で記載しておりますが、近年、石綿除去作業場の集じん・排気装置の排気口からの石綿の飛散事例や、事前調査が不十分である事例等が確認されていること。また、地方公共団体からは、立入検査権限の強化、事前調査の義務付け、大気濃度測定の義務化等の必要性についての要望をいただいていること。
     それから、平成23年の東日本大震災を受けての対応の中では、被災地での解体に伴う作業におきまして、石綿の飛散事例が確認されていること、また、今後も復旧に伴う解体・改修工事が進むことも予想されてございます。
     また、今後の見通しとしまして、国土交通省による推計を紹介させていただいておりますが、平成40年ごろをピークに、今後建築物の解体・改修工事が増加することが予想されているということで、飛散防止対策の重要性が高まることが考えられ、その旨を記載させていただいております。
     最後のところは、平成24年4月、中央環境審議会の諮問、また、本専門委員会の設置、審議につきまして記載をさせていただいてございます。
     経緯のところは以上でございます。
     続きまして、4ページ目、総論のところでございます。
     一つ目といたしまして、タイトルの文言で、石綿のリスクへの普及啓発。啓発普及という言い方で記載をしていたところもございましたけれども、文章の中で統一をさせていただきまして、普及啓発とさせていただいております。
     第1段落目は経緯でございますけども、これまで、平成18年9月まで広く石綿が建材として使用されてきたこと、大規模な解体工事、また、小規模な改造、補修、さまざまなケースがあること、それから、関係者の方、実施者の知識・理解についてもさまざまなケースがあることについて記載をしてございます。
     2段落目でございますけども、こういった石綿につきましては健康影響を及ぼす可能性が指摘されておりまして、また、症状については閾値が確認されていないこと、また、潜伏期間が何十年にもわたることから、未然に防ぐためにばく露の機会をできるだけ減らすことが必要である旨の記載でございます。
     この点、今後の対応といたしまして、石綿に関する情報につきましては、これまでも国、都道府県等におきまして、ホームページへの掲載、パンフレットの配布等を通じて周知をしてまいりました。さらに普及啓発が必要であるという旨を記載してございます。
     このため、国、県等におきまして、業界団体等とも連携を図りつつ、広く国民に対して、石綿の問題、健康リスクについて普及啓発する必要がある。
     とりわけ、建築物の所有者、関係する事業者等に対して、飛散防止に関する法制度、対策の必要性について一層の周知徹底を図っていく必要があることを記載してございます。
     この前段は一般的な普及啓発でございますけども、最後の段落につきましては、今回のいわゆる対策の必要性、法制度についての内容として、さらにターゲットを絞った普及啓発について触れさせていただいてございます。
     4ページ目の下半分、「2.注文者責任の明確化」でございます。
     ここは、先ほど申し上げましたように、注文者の責任につきまして、基本的な考え方をこの部分で整理をさせていただいております。まず、最初の段落でございますけども、注文者が石綿を使用した建築物の解体工事等を発注する際に、できるだけ低額で短期間の工事を求めるケース、また、施工業者においても、低額・短期間の工事を提示することで契約を得ようとする、といったことが考えられること。これが石綿飛散防止対策が徹底されなくなるという問題につながっていると考えてございます。
     (1)注文者の責務規定の強化としまして、最初、現行の大防法の規定について触れておりますが、石綿の飛散防止に係る義務を負う者は、現在は受注した施工業者ということになってございます。一方、注文者につきましては、作業基準の遵守を妨げるおそれのある条件を付さないように配慮するという規定がございます。注文者に対して、石綿の使用状況ですとか、解体工事における石綿の飛散防止対策等について、事前に知らせるという規定が現在ございません。このため、注文者においては、必要な費用、工期等を十分把握することとなっていないと、こういった問題点があるのではないかということで記載をしてございます。
     このため、建築物の解体における石綿の飛散防止につきまして、原因者負担の原則等も踏まえまして、注文者が一定の責任を負うということが妥当ではないかと記載をしてございます。
     また、こうした状況を踏まえ、適切な飛散防止対策の実施を図るために、注文者の石綿の飛散防止に係る義務を強化し、責任を明確にすべきであることを記載させていただいております。
     以上、方向性でございます。
     強化の方向性としましては幾つか考え方がございまして、注文者に事前調査の主体としての義務を負わせること、また、作業の実施の届出の主体を施工業者から発注者に変更すること等が考えられるということでございます。これにつきましては、後ほど各論の中で議論・整理をするということで、先に送らせていただいてございます。
     (2)適切な費用負担の重要性としまして、特定工事の費用負担者が注文者であることから、この対策の重要性・必要性を十分に理解した上で、適切な工事を実施できる業者に適正な価格で発注するということを確保することが重要である旨の指摘をここに入れさせていただいてございます。
     このため、1にあります普及啓発が必要であるということ、また、これによって事前調査の結果がしっかりと特定工事等の契約にも適切に反映されることも期待されると記載をさせていただいてございます。
     5ページ目中ほどから、各論として記載をしてございます。
     一つ目としまして、「1.事前調査の義務付け」でございます。
     先ほどの箇所でも述べましたとおり、注文者が主体的な認識をもって解体工事に関与しないことで、石綿の使用状況の確認が不十分であるという問題につながっているとの指摘がございます。
     2段落目は現行の大防法の規定でございますが、施工業者が作業実施の届出を都道府県等に提出することになってございます。
     また、実際の作業が特定粉じん排出作業に該当するか否かの判断に当たっては事前調査が必要でありますので、現行制度でも施工業者が事前調査を行うことが前提となってございますが、事前調査の実施そのものにつきましては、法律上、明示的な義務としては規定されていない状況でございます。
     しかし、次の段落になりますが、届出が提出されていない建築物等の現場におきましては、都道府県がこれを把握できないこと、このため、そういった現場における使用状況、対策の状況を確認することが困難であるという問題がございます。
     特に、これは委員会の中でもご指摘いただいているところでございますが、石綿が使用されているにも関わらず、それに「気づかない」、あるいは、「ない」ということで届出がなされない場合には、それが見過ごされてしまうことにつながるという問題がございます。
     6ページ目、(1)大気汚染防止法における事前調査の義務付けについて記載をしてございます。
     ア事前調査の実施主体でございます。ここにつきましては、先ほどのところを受けての記載になってございますけども、考え方につきまして、両論併記の形で記載をしているところがございますので、必ずしも整理が十分でないところもあろうかと思いますけども、ご意見を頂戴できればと思います。
     最初の部分ですが、建築物の解体工事等に先立ち事前調査を行い、特定建築材料、石綿の使用状況を把握することにより、飛散リスクに適切に対応できる仕組みを構築するため、事前調査の実施を義務付ける必要があると記載しております。
     なお、事前調査の実施主体につきましては次の考え方がある。一つ目としまして、Uの2ポツで述べましたように、原因者負担の原則を踏まえまして、注文者に事前調査の実施の義務を負わせることが一つ考えられます。この場合、石綿の排出原因者でもあります注文者が主体的な認識をもって解体工事に関与することが必要になりますので、結果としまして、事前調査を施工業者に委託することを通じまして、石綿の使用状況の確認が適切に行われるようになるという指摘がございます。
     もう一つの考え方になりますが、一方で、注文者は必ずしも建築物や石綿に関する専門的知識がない場合もあると。このため、事前調査実施の義務を直接負わせることは困難であるという指摘もございます。このため、専門的知識を有する解体・改造・補修工事を請け負った施工業者に義務を課すべきという考え方もございます。
     また、「建リ法」におきましても、このような考え方によりまして、分別解体の計画作成前の調査が事業所に義務付けられております。また、「労働安全衛生法」、「石綿則」におきましても、解体、改修における事前調査が事業者に義務付けられております。そういう意味では、負担軽減の観点から、実際に事前調査が事業者に行われていることとの整合性も考慮する必要があるのではないかと記載をさせていただいております。
     以上、これらの指摘を踏まえますと、事前調査が必ず行われる仕組みを構築するための方法としまして、例えば、@としまして、注文者が施工業者に事前調査を実施させるよう指示を出すという方法、あるいは、Aとしまして、事前調査の義務者は施工業者とした上で、調査結果を注文者へ説明することを義務付けるという考え方、この場合は、これを受けて、注文者が作業の実施の届出を行うこともあわせて義務付けることが考えられるのではないかと記載をしてございます。
     いずれにしましても、注文者への何らかの義務付けを行う場合には、専門的知識を有する施工業者から注文者への支援が必要であると記載をしてございます。
     また、事前調査は請負契約の締結前に行い、調査結果が契約に円滑に反映するようにすることが適当ではないかと記載をしてございます。
     続きまして、7ページ、イ事前調査を義務付ける対象建築物の範囲でございます。
     特定粉じん排出作業に明らかに該当しない解体・改造・補修工事の場合も、一律に事前調査義務を課すのは適切ではないということ。このため、合理的な範囲で負担を軽減する観点から、特定建築材料の使用の可能性がある建築物を建築年代や構造によりまして、義務付けの対象かどうかを判断することについて、具体的な方法について検討する必要があると記載をしてございます。
     例えばとしまして、労働安全衛生法により石綿の使用が、禁止されました平成18年9月以降に新築された建築物ですとか、あるいは、それ以前のものも含め、木造住宅につきましては、特定建築材料になっておりますレベル1、レベル2に該当する建築材料の使用は少ないと言われてございます。こういったものにつきましては事前調査の対象範囲から除外しても差し支えないのではないかと例示をさせていただいてございます。
     (2)事前調査の信頼性の確保でございます。
     事前調査の実施を義務付ける際には、調査の結果についての信頼性の確保が重要でございます。これは、その結果に基づいて、その後の指導や対策等が行われることの大前提になるとしてございます。このため、一つの考え方としまして、建築、あるいは建築物・建材等で使用されている石綿について適正な調査を実施できる調査機関の登録制度を設け、登録調査機関に調査を委託するよう勧奨するというような制度を設けるということが考えられます。
     ただし、現在の我が国におきまして、このような適正な調査を行うに十分な技能を有する者がどの程度存在しているのかどうか、また、こういった方が所属する機関がどの程度存在するかということにつきまして勘案すると、全国一律にこういった登録機関を活用するという体制が整うまでには然るべき期間が必要と考えられます。
     さらに、注文者に事前調査ですとか、また、届出を義務付けるとした場合におきましては、こういった義務違反に問われることがないように、施工業者による適正な事前調査が進むことも期待されます。このため、今回検討しております制度の改正後の運用状況等も踏まえて、こういった制度の必要性については検討することが必要ではないかと記載をしてございます。
     また、登録制度につきましては、施工業者自らが登録調査機関である場合、工事のコスト削減を図ろうとして適正な事前調査が実施されないといったような利益相反行為が生ずることのないよう、調査の公正性の確保の必要性についても検討することが必要であるということで記載をしてございます。
     続きまして、「2.特定粉じん排出等作業の実施の届出の主体の変更」でございます。これは、現行の大防法での記載を冒頭に記載をさせていただいてございます。施工業者が作業実施の届出の義務者となってございます。このため、届出が行われない場合に、義務違反を問われるのは施工業者となっていること。また、注文者が契約上優位な立場にあることを背景に、施工業者に対してできるだけ低額、短期間の工事を求め、ページが変わりますが、施工業者がこれに従わざるを得ないこと、また、施工業者側でも低額、短期間の工事を提示することで、届出がされないという問題につながっていることが考えられます。
     このため、注文者と施工業者の責任関係につきましては、先ほども同様な記載がございましたけども、原因者負担の原則に立ち返り、注文者が解体・改造・補修工事における特定粉じん排出等作業実施の全体的・統括的な責任を負い、施工業者は請け負った工事を専門的知識に基づき実施する責任を負うことが適当と考えられます。
     すなわち、これ以下、具体的な対応の内容でございますけども、届出の義務者を施工業者から変更し、施工業者から届出事項に関する説明を受けた注文者が特定粉じん排出作業の実施の届出を行う義務を課すことが適当と考えられると記載してございます。
     括弧内でございますけども、現行の建リ法の対象工事の届出とも、この場合届出の主体が整合することがございます。なお、建リ法におきましても、実際には代行しての届出ということが認められているということでございますので、同様の考え方がとれるのではないかと記載をしてございます。
     このように、工事において契約上優位な立場にあります注文者に届出を義務付けるということによりまして、事前調査、届出が円滑に進むことが考えられます。
     また、注文者が個人、小規模事業者であっても届出義務を適切に履行できるようにするためには、施工業者から注文者への事前調査の結果、届出事項に関する説明を、法令上の義務として規定することがその前提として必要ではないかと記載をしてございます。
     続きまして、「3.立入権限の強化」でございます。
     冒頭、現行の大防法の規定でございますけども、都道府県は特定工事の場所に立ち入り、特定工事に係る建築物その他物件の検査ができるという規定がございます。実態につきましては、こういった立入検査が実施できるのは、届出が提出された建築物の解体・補修現場のみというのが現状ではないかと記載をさせていただいてございます。
     このため、届出が提出されていない建築物の現場におきましては、飛散のおそれがある、あるいは、通報があった場合においても立ち入りの実施が困難であることによって、特定工事に該当することを確認、また、作業基準の遵守を求めることが難しいという問題があるという記載をしてございます。
     対応としましては、このため、都道府県等の立入検査権限の対象を拡大すべきであると記載をしてございます。
     また、立入検査の端緒となる情報の収集が非常に重要でございます。建リ法では、80u以上の建築物の解体工事についての届出が求められておりますので、こういった情報を都道府県等の関係者間で共有することも考えられると記載をしてございます。
     9ページ、(2)立入検査の実施方法に関する技術的検討事項でございます。
     特に、近年、都道府県におきましては、予算的・人員的な制約が多く、公害規制に対する取組が弱体化しているという指摘もございます。このため、今回の制度改正におきましても、立入検査対象を拡大する場合、検査に入る物件数が相当増えるということも想定されますので、実務を担当する都道府県等が効率的に立入検査を実施するための環境整備も必要であるということでございます。具体的な対応といたしましては、建築年代や建築物の構造などの石綿使用のおそれが高い建築物の情報を取り入れた立入検査マニュアルの整備等の対応が考えられます。また、アスベスト診断マニュアルですとか技術講習会という形で国や関係機関が連携して、現場で速やかに判断可能な技能を有する人材を育成することについても検討が必要であるということ。また、飛散状況について、現場で速やかに判断可能な方法も検討が必要であります。それぞれに課題があるというご指摘もありますが、浮遊粒子数ですとか総繊維数濃度等を迅速に測定できる方法の活用についても検討するということを記載してございます。
     (3)特定粉じん排出等作業の一時停止でございます。現在、立入検査を実施した場合に、その現場におきまして大気濃度の測定をあわせて行い、飛散の防止の有無を確認しているケースがございます。この場合、結果が判明する前に特定工事が終了してしまっている場合がございます。また、この後、大気濃度測定につきましては、「4」のところで出てまいりますが、その過程で一定以上の総繊維本数を確認した場合には、結果が判明するまでは作業を停止することも、適切な作業を実施するという意味では必要ではないかと記載をしてございます。このため、測定・分析過程において総繊維数で一定以上の本数が確認される等、石綿が著しく飛散しているおそれがあるという判断をされる場合につきましては、測定に時間を要する場合については、最終的な結果が判明するまでの間、特定粉じん排出等作業の一時停止の措置を検討するということも考えられるのではないかということで記載をしてございます。
     9ページ目の一番下から、「4.大気濃度測定義務付け」でございます。
     近年、建築物の解体等におきまして、集じん・排気装置の排気口ですとかセキュリティーの出入り口等で飛散事例が確認されているということ。それから、次のページの頭になりますけども、現行の大防法におきましては、特定粉じん発生施設、これらの製造施設につきましては、従来、敷地境界基準を規定しまして、大気濃度測定が義務付けられてきたところでございますが、今回議論の対象になっております建築物の解体の現場作業におきましては、特定工事における周辺環境への飛散につきましては、作業基準を遵守させることにより飛散防止を図るという措置が講じられております。これは、短期間で作業が終了するケースもあるというようなことで、大気濃度測定は、現在、義務付けられていないという状況がございます。
     次の段落ですが、作業における周辺環境への石綿の飛散につきましては、引き続き作業基準の順守を義務付けることにより石綿の飛散防止を図ることが必要と考えられますが、外見上は基準を遵守しているように見えても、予期せぬ箇所から飛散が確認されるという事例もございます。このため、対応としまして、作業基準の一環として、意図しない石綿飛散が発生していないことを施工業者が確認するため、作業期間中に敷地境界等における大気濃度の測定を行わせる必要があると記載をしてございます。
     なお、平成17年の改正以降ですが、規模要件が撤廃されており、小規模な建築物の解体現場も規制の対象になってございます。また、大気濃度測定に要する期間は、一般的には長い場合で数日程度と考えられますので、規模の小さい、また、工期の短い現場について、一律に大気濃度測定を義務付けるかどうかにつきましては、慎重に検討をすべきではないかと記載をさせていただいてございます。
     また、特定工事施工の間、集じん・排気装置の排気口、セキュリティールームの出入り口等におきまして、総繊維数濃度等を迅速に数値化できる機械を用いて、飛散状況を定期、連続で測定・記録することにより、作業基準に定められた措置が確実に実施されていることを確認する方法も有効と考えられますので、その普及に取り組むべきではないと記載をしてございます。
     最後ですが、都道府県等が施工業者による大気濃度測定の履行状況を確認する、または、必要に応じて指導を行うために、大気濃度測定結果の記録を行わせることが必要ではないか記載をしてございます。
     続きまして、「5.大気濃度測定に係る評価基準・測定方法」でございます。
     ここにつきましては、(1)大気濃度測定結果の評価方法でございますけども、ここでは二つの考え方がございまして、健康リスクの観点から設定する考え方、それから、評価基準を除去作業における飛散防止の観点から設定する考え方がございます。
     一つ目の健康リスクの観点からの設定の考え方につきましては、11ページに参りますけども、平成8年の中間答申に考え方が示されております。これは有害大気汚染物質に係る考え方で、これが一つの参考になるわけですが、これにつきましては、長期的な健康リスクの観点からの基準設定の考え方が提示されているものでございます。
     次の段落ですが、一方で、解体現場における石綿の排出につきましては、作業を行う一定期間に限られるものが大部分であること。また、こういった場合には、長期的な健康リスクの観点からの評価には必ずしもなじまないと考えられます。また、解体工事毎に作業期間が異なること、また、建築物で使用されている石綿・建材等の種類にもさまざま異なるものがあることから、解体等の作業基準として、上記のような健康リスクの観点からの基準を設けることは難しいのではないかと記載をしてございます。
     次の段落ですが、このため、対応といたしましては、敷地境界等の基準は解体作業等に伴う周辺環境への石綿の飛散を防止するための管理の基準として設定することが適当であると記載をさせていただいてございます。なお、石綿濃度の基準設定に当たりましては、これまで製造施設に係る敷地境界基準としまして、石綿の濃度が1リットル当たり10本というものがございました。これが周辺環境への評価の基準としても引用されてきた経緯がございます。ただし、この基準は比較的毒性の弱いクリソタイルを対象としたものであり、このため、特定工事の現場では緩いのではないかという指摘もございます。こういった指摘も踏まえまして、実際にモニタリングで得られております一般の大気環境の状況等も参考にしながら、引き続き基準のあり方については検討する必要があるのではないかと記載をしてございます。
     (2)大気濃度の測定方法、測定対象物質でございます。特定工事の現場における測定結果から飛散が確認された場合には、速やかに現場に情報を伝え、適切な対応をする必要がございます。また、大気濃度を超過したかについて、適切に判断、また、指導するためには、石綿繊維数の正確な分析が必要であると記載をしてございます。一方で、特定工事の現場におきまして、現状では、条例に基づきまして都道府県等で実施されている場合、また、施工業者が自主的に測定を実施している場合がございますけども、標準的な測定方法・評価方法等が統一されていないという課題がございます。また、関連する規制を行っております環境省、国土交通省、厚生労働省におきましては、それぞれの法令の目的に応じた測定場所、試料採取時間等を規定しております。現場におきましては、どの方法を採用するかが問題になっているケースもございます。
     12ページのほうに参りますが、このため、対応としましては、大気濃度の測定につきましては、総繊維数、石綿繊維数について、速やかに精度の高い結果が得られる方法が求められること。また、公定法を定めることにつきまして、関係各省とも連携して検討するべきであると記載をしてございます。なお、測定場所につきましては、敷地境界を基本とするが、敷地内であっても、工事関係者、建築物の使用者以外の方が通行する場所がある場合、また、高層部で作業を実施される場合には、測定場所については、それを留意して設定する必要があるのではないかと考えられますので、これについては具体的に今後検討する必要があるということとしております。
     (3)測定の信頼性の確保でございます。これは、十分な知識を有しない測定機関による試料採取の問題、また、試料の分析についても、同様の問題で不正確な計測が行われる可能性があるという問題がございます。大気濃度測定については、精度管理の観点から、我が国においても分析技術、精度に関する評価・認定が行われていること、また、海外でも精度管理の試験が試行されていることがございます。こうした評価・認定の制度、精度管理試験に合格した者が分析する仕組みづくりについて検討する必要があるとしてございます。また、この仕組みづくりにおきましては、国等の公的機関が信頼性を担保する観点から、精度の高い測定・分析技術を有する事業者の登録制度の必要性について引き続き検討する必要があると記載をしてございます。また、登録制度を考える場合には、施工業者と測定を行う登録機関の利益相反関係につきましても考慮する必要があるということで、利益関係等の影響を受けないよう、大気濃度測定の公正性の確保について配慮をすることが望ましいという指摘もございます。このため、測定・分析の公正性確保の必要性についても検討する必要があるとしてまとめさせていただいてございます。
     13ページ、「6.特定建築材料以外の石綿含有建材についての石綿飛散防止対策」、いわゆるレベル3建材についての記載でございます。
     これらレベル3の建材につきましては、法規・制度の対象となっております建材と比較しまして、相対的に石綿の飛散が少ないと考えられますけども、こういった作業におきましても、扱いが不適切な場合には石綿が飛散するという指摘がございます。
     また、レベル3を使用した現場での飛散の状況につきましては、必ずしも実態が明らかにされておりませんので、その実態を明らかにし、検証した上で必要な措置を検討することが適当ではないかと考えられます。
     その際、届け出の対象とするとなった場合には、レベル3建材が使用された建築物は件数が極めて多数に上ることから、対応可能性、また、一般環境への飛散のリスク等を考慮して検討する必要があると記載をしてございます。
     なお書きにつきましては、当初、ご覧をいただいておりました原案から若干修正をしてございますが、レベル3建材を使用した建築物等を解体する場合は、手作業等による丁寧な取り外し、また、建材の湿潤化など、飛散防止対策マニュアル等によって行われるよう、知識・技術のさらなる普及を図る必要があると記載をさせていただいてございます。
     最後に「7.その他」。(1)罰則についてでございます。現行の大防法につきまして冒頭に書いておりますが、届け出義務違反に対して3カ月以下の懲役または30万円以下の罰金という規定がございます。こういった規定につきましては、現行の罰則については諸外国と比べて弱いという指摘、また、罰則の強化が必要ではないかという指摘がございます。一方で、法令違反が発生した場合、監督官庁が摘発し、罰則を適用する等の処分が行われなければ、実際の法令順守の促進、違反の抑止効果が期待できなくなるという指摘もございます。今回の制度改正におきましては、前のところでも述べましたように、事前調査の義務付け、それから、届け出の主体の変更等や内容を検討してございますが、これにより事前調査や届け出が円滑に進むことも考えられます。また、立入権限の対象を拡大することも検討の対象になってございます。これらにより必要な是正措置も促進されることも考えられます。このため、法的な取組をはじめ、その他の取組を含めた制度改正の施行状況を踏まえて、罰則を含む制度のあり方について検討をしていく必要があると記載をしてございます。また、立入権限の対象を拡大することに伴い、必要な罰則の規定についても拡大することを検討する必要があること。
     それから、次のページに参りますが、調査機関の登録制度を設け、一律に登録機関によって調査を行う制度を設ける場合には、これを担保する罰則規定についても検討が必要ではないかということで、あわせて記載をしてございます。
     (2)各制度間の連携でございます。ここは先ほども類似した記載がございますけども、作業環境、一般大気環境、分別解体の各分野におきまして関係法令による規制が行われております。また、いずれも石綿を含む建築物の解体についての規制でありまして、相互に関連する情報を持ってございます。このため、対応といたしましては、これらの各制度が連動して働く仕組みにすることが望まれること。具体的には、都道府県等の建築部局、環境部局、労働基準監督署等におきまして、石綿に関連する法令に基づく情報の共有に努めるよう、関係各省と連携して都道府県等に要請することも有効と考えられます。また、実際に、都道府県等の例を見ますと、建リ法に基づく届け出の情報をもとに、建築現場の合同パトロールを行っている事例、また、連携して効果的・効率的に行政指導を実施している例がございますので、こういった好事例を参考にして取り組むことも有効と考えられます。
     (3)アスベスト除去後の完了検査でございます。除去作業が不適切な場合、現場に石綿が残留している可能性がございますが、こういったままで解体工事が実施された場合には石綿が飛散してしまう、また、作業場内に石綿が飛散した状態のまま作業場の撤去が行われるという場合にも、一般環境への飛散の可能性がございます。また、委員会の指摘の中でも、除去が確実に実施されたかについて完了検査を行うべき、また、こういった検査は第三者により実施されるべきという指摘もございました。一方で、自治体による完了検査を受けることにつきましては、完了時に求めがあれば対応できる体制の確保が必要となりますが、現状では実現が難しいのではないか。また、民間機関に完了検査を委託する方法も考えられますけども、この場合、完了検査の認証機関制度等を別途つくり、これらに対応できる体制を整備することが必要になります。これも、現状では実現は困難ではないかと記載をしてございます。現時点においては、このため、対応といたしましては、完了検査につきましては、作業場内の粉じんの飛散がなくなったこと、また、石綿建材の取り残しがないこと等の除去工事完了後の確認事項のチェックを徹底することにつきまして、飛散防止対策マニュアル等の知識・技術をさらに普及させることにより、施工業者が自主的な取組として実施することを検討することが適当ではないかとしてございます。なお、この自主的な検査につきましては、建リ法においては、吹き付け石綿等の付着物の除去を分別解体の工事着手前の措置として実施するという規定がございます。こういったことも踏まえまして、除去作業後、解体工事前の検査という位置付けで考えることも必要ではないかと記載をしてございます。
     最後に、(4)周辺住民への情報開示でございます。現行の大防法の作業基準におきましては、作業を行う場合、特定粉じん排出作業の実施の期間、作業の方法等を表示した掲示板を設けることが義務付けられてございます。一方で、情報開示に関しましては、条例に基づく取組、また、事業者の方の自主的な取組としまして、こういった除去工事等について説明会を実施するものも見られます。今回検討している制度改正に伴い、現場での掲示を含む情報開示につきましても、さらに追加をすべきものがないかを検討する必要があるということ、また、住民への説明会の実施といったさらなる情報開示の取組につきましても、実施可能性を含めて検討する必要があると記載をさせていただいてございます。
     資料につきましては、説明は以上でございます。
     また、参考資料を今回お配りさせていただいてございます。内容は後ほどご覧いただきまして、ご意見を頂戴できればと思いますが、今回、中間報告に盛り込んでおります内容に関連する情報といたしまして、石綿の概要、はじめ15番までつけておりますが、飛散事例等も含めて、関連する情報を入れさせていただいてございます。また、この中には盛り込めておりませんが、前回の委員会の中で用語解説の案を添付させていただいておりますけども、それも含めまして、参考資料のたたき台として考えてございます。
     説明は以上でございます。

    【浅野委員長】 それでは、ただいま、資料に基づいてご説明を差し上げました。
     本日は、もうあと1回、さらに最終的な確認のために専門委員会を予定しようと思っておりますが、実質的にかなり内容的なことをきちっとご議論いただく必要があると思います。
     これまではどこでもご自由にと申しましたけども、少し整理をさせていただきたいと思いますので、まず、2ページと3ページ、それから、総論ですね。5ページの真ん中ぐらいまで、経緯の部分と、それから、総論の部分と、これについて、まずご意見を伺います。その後、各論の1と2ですね、これに関連が結構あると思いますので、これについてご議論をいただく。それから、3と4と5についてご議論をいただいて、あと、6と7についてご議論と。一応そういうふうな整理をしたいと思いますが、もちろん、発言をなさるときに関連するということであれば、別にこれにこだわることはございません。
     まず、経緯の部分と、それから、総論に書かれている記載について、何かお気づきの点、ご意見がございましたらお出しをいただけませんでしょうか。いかがでございましょうか。この点については、あまりご異論はございませんか。
     では、大迫委員、どうぞ。

    【大迫委員】 文章を読んだ印象でございますが、4ページの総論の1の石綿のリスク等に関する普及啓発の文章の最後の「とりわけ」というところでございます。全体を見ますと、今回の注文者の責任に関しまして幾つか案が出ているわけですけども、一つの候補としては、事前調査は施工業者だけども、その報告を注文者にすることによって、注文者が届け出るというような意味合いでの案が出ているわけですが、そうしますと、あまり知識のない注文者の責任を持った対応が担保されないと、なかなか防止に対して効果が発揮できないということになろうかと思います。そういう意味で、この普及啓発という部分の中で、注文者がいかに責任を自覚するかというところが重要だと思います。そのような文脈で、多分、この1が書かれていて、その次の2の注文者責任の明確化というところに繋がっているというふうに推察しているのですが、この「とりわけ」というところにもう少し、以下の注文者の責任ということに関しては、きちっと責任に関して自覚させるための徹底が必要みたいなところをもう少し強調してもいいのかなというふうに思いました。

    【浅野委員長】 ありがとうございました。趣旨はよくわかりました。
     これは一般的に、ふわっと、まず何か情報を流してという書きぶりになっていますけど、確かに、現実に、特に必要なことは解体工事等を行う場合の留意事項ということだと思いますから、ここは工夫することができると思います。
     島田委員、どうぞ。

    【島田委員】 細かなことで恐縮ですけれど、2番目の注文者責任の明確化というところで、冒頭、注文者で括弧書きで説明が加えられているのですけれど、これは、建リ法で言えば発注者のことなんですよね。ですから、各省庁間で調整するのであれば、できれば、ここはもう、発注者というふうに限定していただいたほうがいいのかなというふうに思うのですけれど。こだわるわけではありませんけれど、意見として申し上げます。

    【浅野委員長】 検討いたします。
     ただ、我々民法学者は、注文した責任と言ったほうが一番素直に法律用語として使われている言葉なものだから、どうも、本当は発注者と言うほうがおかしいのではないかという気はするのですけどね。これはやや業界の言葉であります。
     小林委員。

    【小林委員】 実は全く同じことですが、普通、業界では発注者という言葉を使っているし、建設リサイクル法でも発注者という言葉を使っているのですよね。注文者という言葉は普通使わないですよね。だから、今まで皆さん発注者という言葉でずっと来て、実は前回のときに注文者という説明をされて、変わったのかなと思って、私は黙っていたのですが、一般的には発注者のほうがわかりやすいのですが、ちょっとその辺はどうなのかなと思ったのです。

    【浅野委員長】 民法学者のこだわりにあまりつき合っていただくことはないかもしれませんから、考えましょう。わかりました。
     ほかにございますか。──よろしゅうございますか。
    (なし)

    【浅野委員長】 それでは、ここまでは、一応、今書かれていることについてご注文がつきましたので、注文を受けて、また少し手直しをいたします。
     その上で、次に各論に入りまして、各論の1と2ですね。これについて、まずちょっと重点的に議論をしていきたいと思うのですね。どちらかというと、事前調査については、それこそ、今で言う発注者、所有者の責任が大事だという声が強かったことは事実でありますけども、ここでは強い異なる意見もございましたので、両論ということにしております。
     届け出主体の変更については、これはあまり大きくご議論はなかった、このような考え方について異論を唱えるということはあまりなかったと思いますけども、大体、委員会の考え方の方向性に従って、このような書き方にしております。
     ただ、気になるというご意見も具体的に聞いてはおりまして、例えば、8ページの4行目のところで、注文者、ここで、さっきで言う発注者になるわけでしょうが、全体的・統括的な責任というのがどこまでの責任なんだと、よくわからないのではないかというようなご批判もあるやに承っておりますので、それは表現ぶりの問題でしかないだろうと思っておりますから、修文は十分可能ではないかと思います。
     いろいろまだお気づきの点があると思いますので、ご意見を出していただけませんでしょうか。
     それから、明確にこのドラフトでは多くのご意見を無視した部分が登録制度なんですけども、現実的に考えてみると、直ちにこれをやれと言ってできるのだろうかということを事務局と議論しまして、将来その必要があるから、そういう制度に持っていってもいいのだろうけど、今すぐ登録制度ということにした場合に、果たして制度が動くだろうかという議論をいたしました。この辺りについて我々の認識が間違っているかもしれませんので、もしご意見がありましたら、どうぞ出していただければと思います。
     谷口委員、どうぞ。

    【谷口委員】 まず、こういう格好で整理してもらって、これを読んで改めて思うのですけれども、事前調査の実施主体のところで、基本的には注文者がまずは責任を負ってやるのですが、それをサポートするということで施工業者が出てくるのですが、しかし、施工業者が事前調査の専門家であるかどうかというのは、また別問題だと思うのですね。ですので、事前調査の実施の主体は注文者であって、そこから委託を受けた専門家が事前調査をし、その結果を注文者にフィードバックすると。それを受けて届け出をすると。こんな流れかなと思うのですね。
     そうすると、次の7ページの(2)の事前調査の信頼性の確保のところなんですけども、ここのところはどんな格好になるのかと考えてみますと、要は専門家がやるのだけれども、その専門家が施工業者である場合もあるということだと思うわけですね。ですので、そういう場合は非常に解体の設計をどうするのかというのも、非常に事前調査とリンクした格好で合理的にできるという、いい点があるのだろうと思うのです。
     一つ、大阪であった問題ですけども、施工業者の中にアスベストについての専門的知識を持っている人が確かにいたのですが、とある解体現場においては、その専門家の方がほかの場所に行っていて、問題となったところに一切関与していなかったというところで、ちょっと不適切なことがあったということですので、やっぱり、専門家というのが重要であるのではないかなと、こういうふうに思うわけです。ですので、登場人物を、アの実施主体のところは注文者と専門家、それから、信頼性の確保のところで専門家と施工業者の関係、そういったものが論じられれば、もうちょっとわかりやすくなるのではないかなというのが一つです。
     それから、イの事前調査を義務付ける対象建築物の範囲ということで、平成18年9月以降はもういいのではないかと、こういうことなんですけども、確かに、実質的にはこういうことだと思います。けれども、じゃあ、事前調査をしなくてよいということを誰がどう判断するのかというところが曖昧であるというふうに思いますので、事前調査を一旦全てに義務付けるというふうにするのであれば、義務付けた上で事前調査をやって、その結果、この建物は18年9月以降にできたものだから、アスベストの使用はないというのが事前調査の中身じゃないかなというふうに思うわけでして、実質はこういうことでいいのですけれども、形式的にはちょっとこれではそういう点で説明力が十分でないと、周辺の人が心配に思うというようなことにつながってくるのかなというふうに考えました。

    【浅野委員長】 ありがとうございました。
     ちょっと調査をさせて、それで、その事務量がということを考えたりしたものだから、もう最初からみんな法律を守るものだというふうに考えて、やらなくていいというのも一つの方法かなと思ったのですけど、その辺は、調べることだけは義務付けておいて、それで、何年以降に建てられた建物であるかということが明確であるということがあれば、それでよいという整理をして。

    【谷口委員】 そういうことを事前調査の結果として明らかにしていく、周辺の住民の方々に明らかにするということで理解いただけるのではないかなと思うのです。

    【浅野委員長】 わかりました。
     小林委員、どうぞ。

    【小林委員】 この事前調査の段階で、施工業者の名前が何度か出てくるのですが、事前調査が終了して、発注されて、初めて施工業者が決まるのだと思うのです。すると、事前調査の段階で、施工業者というのは実際には存在しないと考えるべきではないかなと私は思っているのです。そうしないと、発注段階で、これは、特に、公共の発注の場合は金額入札になってしまいますから、その段階で事前調査をやりなさいということを施工業者に条件をつけて発注したとしても、発注後、もしアスベストがあったとなった場合、発注業務に変更が伴うわけですね。この変更のときに、今度は逆の話になりますが、施工業者側からぼったくりの請求が来た場合、これは排除できなくなるのですね。
     そういうような問題からいきまして、やはり、事前調査というのは、施工業者というのはかまさない。だから、もし、アスベストの専門業者に発注者が発注して、そこで調査をして、調査結果を踏まえて施工業者に発注するという段取りにしなければ、これは公正性が保てないのではないかなというふうに思います。そういう意味で、それだけはちょっと整理をしていただきたい。もちろん、建設業者がアスベストを測定する能力があって、やるのは結構ですけれども、だからといって、そこが施工業者になるということではないというふうに思います。それが1点です。
     それから、もう1点は、先ほど谷口委員も指摘されましたが、アスベストがある場合に届け出をしなさいと、それはいいのですが、アスベストがないということを届け出させるということが重要です。後で知りませんでしたでは困るので、解体する場合は、注文者が、この建物にはアスベストが存在しない、ないということを届出書に宣言させるということが重要ではないかと。それが大気汚染防止法でできるかどうかというのはあれですが、私は、建設リサイクル法の中には、それをきちっと書くべきだというふうに思っているのですが。その辺をどういうふうにここで表現するかというのはあるのですが、ちょっとその整理が必要だと思います。

    【浅野委員長】 わかりました。
     ご指摘の点について、私も、今、説明を聞きながらずっと思っていたのですけれども、施工業者と断言してしまっているのは、これはやはり現実ではないと思ったのです。つまり、人によっては専門の調査業者に頼んでしまうという人がいるだろうと思いますし、それから、後のほうの請負契約締結前というのも、表現がちょっと曖昧で、そもそも、調査についても請負契約ということになるわけですから、これはやっぱり、解体工事等についての請負契約締結前で、それは別途契約ということになるだろうということにしなきゃいけないというのは気がついたのですが、引き続き、今の小林委員のご意見を踏まえた修正ができるかどうか、検討させていただきます。
     島田委員、どうぞ。

    【島田委員】 この施工業者、事前調査の件につきましては、私の意見をかなり尊重していただきまして、非常にありがたく思っております。ただ、ここの表現の中で幾つか気になるところがありまして、先ほどの小林委員のご意見も踏まえて意見を言いたいのですけれども、一つは、6ページのところに、下段のほうですけれども、「これらの指摘を踏まえると」ということで、例えば、@ということで、注文者に対し施工業者に事前調査を実施させるよう指示を出すことを義務付ける。こういう例示を挙げられますと、この例示は、事前調査を施工業者にやらせるということに限定することになるわけです。小林委員が言われたように、事前調査と施工業者を結び付けることはおかしいというふうには思うのですけれども、建設業者が事前調査をやることも大いにありまして、施工を前提に事前調査をやることもあるわけです。そういったことも踏まえますと、ここの例示の文章はちょっと不適切かなというふうに思っております。
     それと、もう一つは、7ページの(2)の最後、「一方、登録制度を考える場合に」という云々ですが、これは、登録制度ということは抜きにして、その後の文章なんですけれども、施工業者自らが登録調査機関である場合には、ここで利益相反行為が生ずるということがないようにという表現があるのですけれども、ある意味、事前調査を発注者に義務付けても、発注者そのものも利益相反があるわけです。できるだけ安く上げたいというのが、7ページのその後に出ているわけです。私は建設会社にいましたけれども、実際にお客さんと話をしていて、これは、調査した結果、アスベストはないよというふうに言われて押し切られるというケースは否定はできないのです。発注者でもいろいろありまして。ですから、そういった場合に施工業者というのは、もう無駄を覚悟で二重に事前調査をやるというケースも中にはあるわけです。だから、事前調査において、施工業者がやることが利益相反になるというふうに限定することについては、極めてやっぱり私自身は抵抗があります。ですからここの文章はできれば削除していただいたほうが適切かなというふうに思います。
     その事前調査をやるときに、谷口委員がおっしゃったように、どういう人が事前調査をやるべきかは、例示的に何らかの形で出したほうがいいかなというふうに思っています。資格制度をすぐに創設することはできないとは思うのですけれども、例えば、こういう方にお願いするのがいいのではないですかというくらいの話は、できれば出したほうが望ましいのかなというふうに思っております。
     以上です。

    【浅野委員長】 ありがとうございました。
     前半の部分ですが、先ほど、小林委員のご指摘にもお答えしたのですけれども、確かに、施工業者と限定している書き方はあまりにも狭いので、ここは、役所の文学で言うと、施工業者等になるのでしょうね。それで、等の説明をちゃんと入れておくということだろうと思います。最低限それは直さなければいけないと私も気がつきまして、調査業者というものも入れておいていい、むしろ入れるべきかもしれませんが、そこは検討させていただきます。
     大塚委員、どうぞ。

    【大塚委員】 2点ほどございますけれども、今の利益相反のところは、私は残していただいたほうがいいと思っていますが、発注者のほうも、確かに、ある種の利益相反ということがあり得るかもしれませんけれども、施工業者と違うのは、発注者が最初にお金を払う人だというところが違っていて、その人が自分の責任でやるのだったら、それはそれでそれなりにうまくいく可能性が高いと思いますが、施工業者が安く施工するというふうに言って自分のところで調整をするというのが最大の問題ですので、利益相反の問題は、施工業者のところで特に発生すると考えられると思います。
     それから、もう1点ですけれども、さっき小林委員が言われたことは私もそのとおりだと思っていて、発注段階で事前調査をするときに、施工業者のほうに事前調査を指示するということではなくて、最初にまず事前調査をしないといけないということは、特に、自治体がおやりになるときは入札等の関係で大問題になってくるのだと思うのですけれども、民間の場合にも同様に考えていっていいと思いますが、さっきもちょっとご議論があったように、民間の場合に、最初に発注者が事前調査をするときに、誰に事前調査をしてもらったらいいかがわからないというようなことが多分出てきますので、その点はよく考えないといけないと思います。登録制度とかがあれば、そちらのほうを見て決めればいいというようなことが例えば出てくると思いますけれども、それが当面すぐできないとすると、そこをどうするかということは考えていかないといけないと思いました。
     あと、もう一つ、これは細かい話で恐縮ですけれども、7ページの(2)の事前調査の信頼性の確保の下から8行目からの「さらに」の文が、私は必ずしも適切ではないのではないかというふうに思っていまして、登録制度というのは、要するに、そういう専門的な知識を持っている人がここにいるということを明らかにすることを目的としていますので、ここで、施工業者による適正な事前調査が進むとか、注文者が事前調査をするとかいうようなこととか、届け出が義務付けられるとかということがあっても、登録制度の必要性は多分全然減らないと思いますので、ここの書き方だと、こういうことが進んでいけば登録制度は要らなくなるかもしれないというご趣旨かもしれませんが、恐らくそういうことでは全然なくて、登録制度というのは、専門家がそこにいるということを社会において明らかにするためには、今すぐは無理かもしれませんが、ぜひ必要なことだろうと思います。ここの4行は、私はあまり法的によくわからないと思います。
     以上です。

    【浅野委員長】 ありがとうございました。
     ほかにご意見はございますか。
     それでは、近藤委員。

    【近藤委員】 今のお話ですけれども、民間の場合、発注者というのは素人同然で、誰に調査を依頼していいかわからないということがあると思いますが、一方、施工業者のほうは、初めて石綿の仕事を受注するとなったら別ですけれども、過去に経験があれば、調査機関についての情報を十分理解して、どこに調査をさせればいいかというのをわかっていると思うのです。ですから、書き方としては、発注者が施工業者等に委託してもよいという形で、施工業者に委託、あるいはまた、発注者が調査機関を知っている場合であれば直接調査機関に依頼してもいいと、そういうふうなニュアンスの条文にされたらいいのではないかと思います。

    【浅野委員長】 ありがとうございます。
     内藤委員、どうぞ。

    【内藤委員】 恐れ入ります。ただいまのご意見に関しまして、6ページから7ページに関してです。6ページの場合、現在、小林委員、谷口委員、あるいは、大塚委員からさまざまなご意見をいただきましたが、この第2パラグラフの事前調査の実施主体は次の考え方があるということで、一つは、原因者原則に立ち返って注文者にという第2パラグラフと、それから、第3パラグラフの、施工業者に義務を課すべき云々という二つの考え方というふうに書かれているわけでございます。この2つ目の考え方の、施工業者に関わらせることには問題があるのではないかというただいまの小林委員等のご意見は、非常によくわかる点でございます。
     ただ、最後の行のところ、数行ご説明がありますように、実は、石綿障害予防規則のほうでは、この第3条で、石綿障害と申しますのは、まさに石綿除去作業をさせるときに、その覆った中での作業している労働者に対しての健康被害をいかにして避けるかを考える分野でございますので、その場合はまさに事業者、つまり、施工業者に義務付けられている点だと思うのです。
     私は、決して、注文者が他の専門業者に別途依頼をして、その正当性といいましょうか、信頼性を確保することに反対するものではありません。ただ、その場合に、例えば、この石綿則3条で、事前調査義務が事業者にございます場合、例えば、先ほど島田委員がおっしゃったように、一度、他の業者に依頼をして調査をしましたと。それで、この調査結果があるので、ここにはアスベストはありませんということになったときに、それが、今度は、施工業者のほうに来たときに、この石綿則第3条でいう事前調査はしなくてよいのか。失礼な表現を使いますと、たまたま注文者の意向で、もしくは、注文者ではないかもしれませんが、当該依頼をされた調査業者の技術等が不備であった、あるいは、未熟であった場合に、何もないというはずで工事を始めたときに、現実に健康被害が出ますと、今度は、間に入りました施工業者がもう一度事前調査をしなければならなくなる。この二重の事前調査をするなとか、それが面倒であると私は申しているのではなく、その辺りのすり合わせも今後は必要ではないだろうかということが考えられます。恐らく、その辺りもお考えの上で、6ページのちょうど中ごろの、3番目のパラグラフの下3行、4行のところにあるのだと思いますが、これは、事業者が一応そこで使う労働者に対する健康被害を避けるための義務がございますので、それが、どこが調査をするか。つまり、他社が調査をしたことを自社でそのまま使った場合に生じたときの責任というものをどう負わせるかという問題も、実は、大防法の外でございますけれども、ございますので、ちょっとその辺りもお考えいただければ。
     そういったことから考えますと、現在、事業者は必ず、工事に入る前に調査をすることが石綿則のほうで義務付けられておりますので、7ページの下から、ちょうどイの部分の一番下のパラグラフについて、利益相反をすると決め付けるのは問題だから削除せよなどということは、私としては申しません。ただ、今お話ししたように、実態が、施工業者自らが調査するということを石綿則のほうでは義務付けてきたということとのすり合わせも多少お考えいただけると幸いでございます。恐らく、6ページの3行にその意味が含められていると思うのですが、念のため申し上げさせていただきました。

    【浅野委員長】 ありがとうございました。
     ちなみに、石綿則は調べたが、ないという結論になったが、実際にはあったという場合にはどうなるのですか。つまり、調べ方が悪かったと。調べましたが、調べ方が悪かったので、実際はありましたという場合には、何らかの罰則などがかかるのでしょうか。それとも、それはそれで、そうなったらそのときに慌てて対策を立てればそれでよろしいということなのか、それはどっちなんでしょうか。

    【内藤委員】 その場合は、手元に持っているのがその部分ではないので、すみません、後で調べますが、それについては、当然、健康被害が出ますと、健康被害に関するところの責任が生じてまいります。石綿則そのものに罰則規定があったかどうかは、私も今すぐ条文は出てこないのですが、使用者としては労安衛法上、責任を問われます。

    【浅野委員長】 わかりました。
     大塚委員、どうぞ。

    【大塚委員】 今の点は重要な点だと思いますけれども、ちょっと議論が多少ねじれてきているような気がしていて、どうしてそういうふうになっちゃったかというと、結局、利益相反行為というのは、最大の問題は費用負担のところですので、もちろん、施工業者が実施しても、実施の義務を負っても構わないのですけれども、実際にやる人は専門家なので、そこのところが、分離発注をしないと利益相反の問題があるというところが本当は一番大事なところです。分離発注に関してはいろんなご議論があったので、こういうふうに議論がねじれてきちゃったのかなと思っているのですが、本当は、専門家との関係で分離発注をしていくということが一番大事なところではないかと思います。ただ、今でも石綿則がそこに対してどのくらい配慮しているかというのは、若干疑問はあると思いますが。

    【浅野委員長】 どうぞ、内藤委員。

    【内藤委員】 ただいまの大塚委員のご意見のとおりで、私は決して、その部分を必ず施工業者にしていただきたいとか、そういった意見を持っているものではございません。ただ、もちろん、大防法のほかの法律とのすり合わせという点だと思うのですが、調整を要すると感じます。恐らく、そのご意見があったがゆえに、3パラグラフ目の、6ページ目の中ごろ下にこの文章があるのだと思いますので、その部分は少し解説をさせていただいたのみでございます。大塚委員のご意見に決して私は反対するものではなく、専門家によるところの施工業者ではなく、他の専門家に依頼するということが一般的になれば、それはそれで、もちろん何とでも調整しようがあるものだと思います。失礼いたしました。

    【浅野委員長】 ありがとうございました。
     大体ご趣旨は、いずれの主張もよく理解できました。
     稲垣委員、どうぞ。

    【稲垣委員】 数点、少し教えていただきたいのですが、先ほど来、先生方が言ってみえることとほぼ同じことになるのですが、少し角度を変えて言いますと、まず、原因者負担の原則というものを表に出すのだったら、事前調査も届け出も、本来同じ人、具体的には注文者がやるべきじゃないかなというふうに思います。その上で、6ページを見てみますと、6ページのアのところ、まず、考え方が二つ書いてあるのですけれども、一つは、注文者に事前の調査の義務を負わせるということ。二つ目は、解体・改造・補修工事を請け負った施工業者に義務付けると、こういう二つの書き方で、その下から三つ目の段落に行くと、これらの指摘を踏まえると、なぜ、1、2が急にこういう考え方が出てくるのかがちょっと理解しにくいのですが、ここはきちっと整理していただきたいなというふうに思います。
     それと、小林委員も言ってみえたのですけれども、こういう工事をやるときに、まず、事前調査をやって、その結果を踏まえて解体に入っていくのに、施工業者に一括やらせるということはあり得ないわけです。調査結果によって、初めてその請負金額というのは出てくるわけですから、ですから、おのずと事前調査とそれ以降の工事というのは別になる。一緒にやってもいいのかもしれないけれども、別になってくる。そうすると、7ページの、先ほどの内藤委員とか大塚委員も言われた利益相反の話というのは、確かに、場合によっては一緒の人になるかもしれませんけれども、これは、本来、事前調査をやる方とその後の解体工事をやる人は別になるはずですので、こういうことは、それは実態として落札してしまうことはあるかもしれませんけれども、そういうことはあり得ないのではないかなというふうに思います。
     それと、僕がこの段落で一番気になるのは、登録機関である人が施工業者というのがあってもいいと思うのです。登録業者というのは、その上のほうに書いてある、適正な調査を実施できる調査機関としての登録業者ですから、登録されているというのは、本来、適切にきちんとやられる機関のはずですけれども、それがたまたま施工業者になるかもしれません。かといって、そうだから悪いことするかもしれないとか、そういう考え方は一つ整理が足りないのではないかなというふうに思います。
     それと、もう一つ、その上の段落ですけれども、これも、先ほど大塚委員も言われましたように、登録制度と施工業者にこれが進めば事前調査が適切に進むからというのは、これはちょっと言い過ぎだなというふうに思いますので、この部分は本当は削除してもいいのかなと。確かに、登録制度というのは、冒頭、浅野委員長が言われましたように、僕は大変難しいと思います。今の制度では難しいと思いますので、この辺はきちんと整理していただけるとありがたいと思いますし、後ほど出てくる調査結果の登録制度も、この考え方は同じことだと思います。ここは少し整理していただきたいなと思います。
     以上です。

    【浅野委員長】 ありがとうございます。
     浅見委員、どうぞ。

    【浅見委員】 基本的には各委員の皆さんと大体同じ意見でございます。ただ、やはり、大防法ではあるのですが、石綿則との関連をもう少々意識していただければなと思います。後半のほうで、建リ法についてはあるのですが、例えば、石綿則で掲げているというのが5ページの下から6行目なんですけれども、事前調査の実施については、法律上明示的な義務としては規定されていないとございますが、これは大防法としては規定されていないのですが、石綿則の3条では規定されておりますので、ここの辺りをちょっと変えていただきたいと思います。
     それと、谷口委員からもございましたけれども、事前調査につきましては全てに対して行います。あらゆる建築物、工作物などになりますが、ないときにはないという結果を記録する。そのような形で進めていると思います。そういうことで、もう少々石綿則との整合性を考えていただくと、調査をする者、あるいは、解体をする業者にとっても間違いがないといいますか、混乱が起きないのではないかと思います。
     あと、もう1点ですけれども、利益相反ですが、やはり、特に、吹き付け材においては、石綿有無の調査をまずしてくださいという依頼もあります。そして、ある場合にはあった形で、きちんとした除去作業ができる業者ということでお願いしますということです。その調査をする場合も、いいかげんということではなくて、きちんと証拠を出して分析をするなり、分析もエックス線と顕微鏡とありますけれども、それを見た上で評価をする。それによって、ある場合にはあるなりの工事として請け負うのが、全てとは言いませんけれども、そういう形でしている場合もあります。その場合が利益相反であるかどうかは、ちょっと私は法的な詳しいところはわかりませんけれども、実態はそういうところがございます。むしろ、問題なのは、特定建築材料のほうは比較的いいのですけれども、後にありますが、いわゆるレベル3のほうで実際に調査もされていないのではないか。そういうほうが現実的には問題になってくるのではないかなと思います。
     以上です。

    【浅野委員長】 ほかにございますか。

    【谷口委員】 ちょっとよく知らないので、素朴な疑問ですけれども、7ページの事前調査の信頼性確保の第2のパラグラフで、現在の我が国において、十分な利の有する者がどの程度いるのかどうか。そういうことがあってしかるべき年数が必要と、こういうことなんですけれども、石綿則であるとか、それから、建設リサイクル法であるとか、ほかの法律でも随分いろいろ事前調査をやる機会があるんですよね。それで、もう何年もたっていて、いまだにやっぱりこういう認識になるのでしょうか。素朴なところ、そう思うのですけど、技術の多少のでこぼこはあるのだろうと思うのですが、だけど、それなりの技能を持っている人がいるのであれば、そこをベースに能力の統一化を図ったり、というようなことが必要だと思うのですけど。すなわち、登録というものがそんなに難しいことなのかどうか。実務的には大変な事務量がいるのだろうと思うのですけれども、猶予期間を3年とか5年とか設ければ可能じゃないかなという感じはしないでもないのですが。

    【浅野委員長】 3年、5年の猶予期間というのは、この射程距離の中に入れて書いたつもりではいるのですけれども、ちょっと事務局で何か。

    【倉谷大気環境課長補佐】 ご用意してあります参考資料の中で関連するところがございますので、ご紹介をしたいと思います。参考資料の13ページ目のところになります。石綿に関する資格制度の概要ということで記載をしてございます。今ほどございましたように、実際、この事前調査ですとか、関連する調査は現在も実施されておりますし、関連する資格といたしましては、ヒアリングでもご紹介にありましたようなアスベスト診断士、労働安全衛生法に基づく作業環境等との測定を行う作業環境測定士、また、石綿作業主任者というような資格がございます。これにつきましては、既に一定程度の実績がございまして、アスベスト診断士につきましては、九百数十名の方が既にこういった資格を持たれていると。あと、作業環境測定士、石綿作業主任士につきましては、具体的な数字は公表されておりませんけれども、一定数の方が実際の作業、それから測定等に携わられているということで、既におられるこういった人材を活用していくことは考える必要があるということでございます。

    【浅野委員長】 ということまでが今のところわかっていることですね。

    【谷口委員】 結構なところで既存の部分があると思うのですよね。ですので、しかるべき年数が必要と考える、それはそうだと思うのですけれども、やっぱり、ある一定の猶予期間を設けてしっかりやっていくという言い方にならないのかなというふうには思います。

    【浅野委員長】 どうぞ、本橋委員。

    【本橋委員】 登録機関はできると思います。資格者もあるのはいいのですけれども、事前調査の判断のレベルが問題ですね。すなわち判定基準ですね。そこのところを決めるのが非常に難しいのです。今でも、吹付けアスベストが0.1%あるかないかの判定でごたごたがある。この委員会の中でも細かい分析法でいろいろ議論があったと思いますし、レベル3くらいになると、材料の種類をどこまで見るかということで結果が大きく異なります。今でも事前調査をやって、お知らせ看板は出ているのですけれど、精粗いろいろあります。厚労省は、事前調査をもうちょっと徹底させなくてはいけないという問題意識はあると思います。登録機関だけできればいいという問題より前に、判断の技術をちゃんと統一しないと混乱するんだということです。技術的には、そう思います。

    【浅野委員長】 ありがとうございました。
     そういったようなご意見も踏まえながら、さらにこの案文については直していきたいと思います。
     それでは次に、──どうぞ、青島委員。

    【青島委員】 ちょっと事前調査関連で、本橋先生と同じような、やはり、事前調査資格者が問題ですね。それについてはもう少しレベルを上げないといけないと思っています。先ほど稲垣委員のお話にあった施工業者として調査について、それについて現場というのは、解体現場と、それから、改修現場と分けて考えていただきたいのですけど、改修現場というのは、例えば、耐震補強をするとか内装を変えるという場合については、提案をするのですよね。総合的な提案をする。ですので、建材調査結果が出ている場合と、それと反対に、オーナーに認識がないアスベストのことはともかく、とにかく耐震補強をしたいという依頼があって行くと、アスベストもありますねという場合もございます。その場合については、調査、アスベスト対策までを含めた提案をしていくということですね。ですので、改修のときについては、そういった総合的な評価をするような提案をしていくということになります。ですので、調査だけをオーナーから直接いただくというのは少ないということですね。
     解体についてはどうかというと、解体の場合は大まかな調査はしているのですけど、やはり、事業主責任、解体の責任がありますので、厚生労働省のですね、作業員の健康について。もう一度、別の信頼できる調査機関、あるいは、怪しいところについてはサンプリングを取って調査をするということになります。ですので、事前調査の信頼性ですね。法が石綿則の3条の規定と大防法での規定と一緒にはならないかと思います。作業員のためですので、大防法については、粉じんの飛散性ですね。特定粉じん排出等作業の届出ということでしょうか、ちょっと範囲が広がってしまうと思うのですけど、以前小林委員がおっしゃっていた、事前調査の結果について届け出をしなさいというお話があった。私もそれに賛成ですけど、もちろん解体について、解体をすることにより、一般粉じん、粉じん、ほこりが舞いますので、その中での特定粉じんという、位置付けなので、解体について、今、建リ法では7日前なんですけど、7日前では立会や調査依頼等の日にちが対応できないと思いますので、1カ月、2カ月前というのは、今後、そういった早目の解体の届け出、その中に粉じんや一般粉じんが出るよというのは、ほとんどの場合は出ますね。その中で特定粉じんが出るよと。ただ、特定粉じん排出届以外の粉じんの扱いに、レベル3の扱いについてはどうするかというのが、例えば、解体工事があるというのは随分早くから計画があると思いますので、そのあたりでの届け出が今は国交省の除却届はあるのですけど、そのほかに何もない状況なので、解体届というのが、今後、実態調査をしていくのか、法の規定の中に含めるのかというのは今後の課題になるのですけど、そこまで広げた方が私はいいと思っております。
     以上です。

    【浅野委員長】 ありがとうございました。
     それでは、3から5までということでさっき申し上げましたが、この部分についてございましたら、どうぞお出しください。

    【神山委員】 4の大気濃度測定の義務付に関する9ページから10ページにかけてですけれども、ここに書いてありますように、最近、集じん・排気装置の排気口、あるいは、セキュリティールームの出入り口で、アスベストの飛散事例というのが随分見られまして、それが、後ろの方に一覧表で出ていますけれども、多分氷山の一角である可能性もあるわけです。それで、ここでは、現実の状況が最初に書かれていまして、作業基準を遵守させるという、これは大防法等でそういう規定になっているわけですけれども、敷地境界、あるいは、それに近いところやセキュリティールームの出入り口等での測定によって、集じん排気装置が正常に働いているかどうかをチェックするという立場で書かれています。この集じん排気装置、いわゆる負圧除じん装置は、20年あるいは25年使い続けて、一切メンテをやっていないなんという状況もあるように聞いています。それではもう、相当に傷んでしまって、アスベストが漏れてしまうのは当然ですので、少なくとも使用前に正常に働いているかどうかというチェックを義務付けすることを提案します。作業基準を設けるだけでなくて、少なくとも、負圧除じん装置が正常な状態に保たれているかどうかのチェックを義務づけるような方向が必要ではないかと思います。
     現在は厚労省と環境省が、負圧除じん装置のメンテを厳密にやりなさいという勧告的な通達は出しているのですが、それでも、先ほどの事例のように、多々漏えいが認められるということは、やはりその装置が正常かどうかのチェックの義務付けが必要だと思います。技術的な面は多々考えられますが、先だっての労働衛生工学会でもそういう技術の発表があって、比較的簡単に正常状態かどうかのチェックができるようですので、ぜひ義務付けの方向の文言を入れていただけたらと思います。

    【浅野委員長】 わかりました。
     ここで、トーンとしては、作業基準というやり方で今やっている方式を特に改めて、特定粉じん発生施設のように敷地境界線基準で規制をかけるということは、やっぱり、事の性質上、なかなか難しかろうというトーンになっているわけですが、作業基準というものについてはどういう書き方をするか。結構弾力性があるだろうと思っていまして、その中に今のようなお話を入れることは、私は論理的に何も問題ないのではないかなという気もしているんですね。何となく外形的に何かをやれということだけでもないような気もするので。それで、その一環として、ある種の場合にはちゃんと敷地境界で1回ははかってくださいとかチェックしてくださいというようなことを入れなきゃいけないというところまでは書いてあるのですけども、今の装置が正常に働いているかどうかのチェックをするということについても、もしそれが必要であれば、そういうものを基準の中に入れることは可能だろうと思っておりますけども、さらに検討させてみます。
     本橋委員、どうぞ。

    【本橋委員】 今のことに関連してなんですが、若干細かいことかもしれませんが、12ページです。大気濃度の測定のところですが、(3)の前のパラグラフです。「なお、測定場所は、敷地境界を基本とするが、敷地内であっても当該工事関係者や建築物等を使用する者以外の者が通行する場所の有無や、高層部で作業」と書いてありますが、前回の議論で覚えておりますが、セキュリティーゾーンの入り口とか、集じん排気装置の出口ではかって出ているような例があったというのは、そこではかった方が非常に効率的であるためです。浅野委員長は「大は小を兼ねるということですね」とそのとき言ったのですが、そのような理由が書いてありません。役所文学ということかもしれませんが、そういうところにもやっぱり人が来るとかいう、そのような理由づけしかできないのですか。素直に前回までの議論のように、そこではかった方が敷地境界ではかるよりもよくわかって、発生源に近くて、そこのところではかった濃度の方が希釈していないからというふうに議論していたように思います。

    【浅野委員長】 ここは多分、最終的に、立法的にどういうふうに書くかというバトルの場面になる可能性がありそうですね。それが若干ありますので、なかなか理屈をわかってくれない人が多いというのは困ったものですが、いずれにせよ、発想法としてはおっしゃる発想の方が正しいと思っていますけども。

    【本橋委員】 というか、前回までの議論はそうだったと思います。

    【浅野委員長】 小林委員、どうぞ。

    【小林委員】 これはちょっと確認をしたいのですが、立入検査という部分であるのですが、いわゆる届け出がないと立入検査ができないというふうにここで書かれてしまっているのですが、たしか、現在の解釈では、届け出がなくても、そこに、例えば、大気汚染防止法でも水質汚濁防止法でもそうですが、そこに特定施設があることが確認できた場合は、届け出がなくても立入検査ができるという解釈になっているはずです。ですから、この文書は、ちょっとそういう点では直していただかないといけないと思います。だから、例えば、アスベストでもそうですが、アスベストがあるということが外部的に情報として確認できた場合は立入検査ができるというふうに私は解していますので、そこはちょっと整理をお願いしたいと思います。

    【浅野委員長】 現行のという部分についてのご指摘ですね。わかりました。ちょっとそれは調べさせます。
     島田委員、どうぞ。

    【島田委員】 今の本橋委員のご意見ですけれど、ここの12ページの文言は、前回、私が申し上げたことをそのまま入れていただいたという話なので、ちょっと補足します。私がこれで言いたかったのは、敷地境界を基本にするということが不適当ではないかということを言いたかったのです。それで、先ほど本橋委員が言われたように、排出口であったり、セキュリティーゾーンの前ではかることで十分じゃないかというふうに思っています。これは、委員長がおっしゃるように、法的に書けるかどうかというお話ですけれど、多分、排ガスは煙突の部分で規制していると思うのですね。それで、高い煙突の排ガスを敷地境界ではかっていることはないと思うのですよ。だから、私は、排出源で測定することを規制することは十分可能じゃないかなというふうに思っています。それで、特定排出発生事業所の場合は、排出源がそこの敷地内にいっぱいいらっしゃって、そこの敷地の中の事業者というのは、全部従業員というのは全て同じ事業者の管轄ですから、石綿が管理する話だと思うのですけれど、解体工事の場合は、その排出源というのは解体現場に限定されるわけですから、そこの周り、それこそ、セキュリティーゾーン前なり排出口のところが規制場所として考えられるのではないかというふうに思っていまして、そこを規制するよというふうにストレートに書いちゃった方がいいのかなというふうに思っていまして、12ページの、測定場所は敷地境界を基本とするがというところについては、ちょっとご細工をいただければというお願いでございます。
     以上です。

    【浅野委員長】 他方では、大規模事業所の中の一施設をやる場合というような話があったんですね。一般の立ち入りも全くないというような場合があるじゃないかというご議論もありますので、ちょっと検討させてください。
     それでは、外山委員、どうぞ。

    【外山委員】 11ページの2段落目、「一方で」から始まるところですが、石綿の除去作業が一定期間に限られるということで、長期的な健康リスク観点からの評価に必ずしもなじまないということなんですけれども、一つには、解体工事で反復される可能性もありますし、一定期間に限られると果たして言えるのかどうか、ここもあまり断定的に言わない方がいいのかなということで、長期的なリスクの観点からの評価というのもやはり必要ではないのかなというふうに思われます。
     もう一つ、次の文章ですけれども、毒性が異なるとか、作業基準ですとかがありますが、やはり、健康リスクの観点から、大気中における石綿濃度の基準を決めるということしかないわけで、この文章は非常に、健康リスクから設定することは難しいというのは、違和感があるんですね。ですので、やっぱりこれは、あくまでも原則的に健康リスクの観点から決めるというふうな意見を私は持っています。やっぱり、オランダの報告でもありましたけれども、石綿の種類ごとにリスク評価をしていますし、障害リスク、障害ばく露の限界と1年間ばく露の限界というふうにきちんと分けてやられているので、実際に海外にそういう事例もありますので、ここは少し疑問があります。
     以上です。

    【浅野委員長】 ほかに。じゃあ、大塚委員が先ですね。それで、近藤委員、それから、神山委員。

    【大塚委員】 ちょっと別の話で恐縮ですが、10ページのところの4の最後のところですけども、短期濃度測定結果の記録というのは非常に重要だと思いますけども、さらに、保存義務というものもぜひつけていただくとありがたいと思います。大気汚染防止法とか水質汚濁防止法のほうにもございますが、保存をすることが非常に重要ではないかと思います。その上で、周辺住民との関係で言うと、こっちの記録を閲覧できるということも重要だと思いますし、先ほど青島委員が言われたこととの関係で言えば、事前調査結果をまた住民が閲覧できるというのも非常に重要だと思いますので、周辺住民との関係では、通報とかと言うとなかなか大変かもしれませんが、閲覧ぐらいは認めていただいた方がいいのではないかなと思います。信頼とか安心という観点からは重要ではないかと思います。
     以上です。

    【浅野委員】 近藤委員、どうぞ。

    【近藤委員】 先ほどの外山委員のお話ですけども、健康リスクという場合の基準は長期ばく露でして、やはり、対象としては5年、10年という期間を対象にしているわけですね。一般的に有害物質でも、急性障害があるものについては長期的な基準の他に短期的な基準があるのですけども、石綿について短期的な基準が短時間に決定できるのだろうかと、これはなかなか難しい議論があると思います。それと、測定の目的ですが、周辺住民へのばく露を防ぐということ、石綿に対する対策ですね。それがきちんとできているかどうかというのをチェックすると、それができれば十分ではないかというふうに思います。

    【浅野委員長】 多分、外山委員がご指摘になったのは、健康のことは考えなくていいような書き方をされたら困ると、こういうご指示だと思いますので、それはご指示を受けた表現に直すことはできると思います。
     神山委員、どうぞ。

    【神山委員】 大体、私は今の近藤委員と同じような意見なのですが、後段の最後の10本/リットルの設定された敷地境界基準というのは、当時、クリソタイルの製造工場しかなかったという時代にWHO等の資料を参考にして決めたものであって、解体現場ですと、クロシドライト等がまた出てくるということが想定できます。敷地境界基準10本/リットルは、40年、50年、その工場周辺に住んでいる人の長期の健康リスク調査から求められた値です。解体現場ですと、近藤委員がおっしゃったように、長くても1カ月、2カ月というような場合に関しては、時間の短さから、健康リスクの計算からはもっと濃度が高くてもいいというふうな議論になりかねないわけです。それらを考えて、10本/リットルをそのまま採用するのではなくて、もっと低い値に設定するということが一つ考えられるというような背景があっての記載だと思いますので、私は、最後のパラグラフに関してはこのままでいいと思っております。

    【浅野委員長】 ありがとうございます。趣旨をよくご理解いただいて、ありがとうございました。
     では、小林委員が先でしたね。それから、大迫委員、稲垣委員。

    【小林委員】 全く同じところで、評価方法です。これは、一番頭のところで、大気濃度の評価基準としては、健康リスクの観点からの設定の場合と除去作業における管理の観点からのセットする考え方だと書いてあるのです。こんな二つの考え方があると、今まで、大気汚染防止法の基準をつくるときに、こんな考え方でやられたことはないと思うのですよね。全てが健康リスクをベースにして、ただ、健康リスクの中で閾値がないとか、そういう場合に、それに対する妥協案として、妥協案という言葉は悪いですが、いろんな基準のつくり方をしているので、この二つの考え方があるとずばり書かれてしまうと、後の問題にも関わってくるので、ここの文章の書き方については少し見直していただかないと、やっぱり、基本的には長期か短期かを別にして、健康リスクをベースにして基準を決めているという大前提で整理をしていただいた方がいいと思いますが。

    【浅野委員長】 わかりました。最初の案は10のマイナス5乗まで出てきたものだから、ちょっと待てと言ってそれを削ったのですけど。
     大迫委員、どうぞ。

    【大迫委員】 今の議論のあったリスクの観点は、やはり、リスクの観点も含めてきちっと整理した上で管理の考え方を考えていくということは、趣旨としては書かれてあったほうがいいと私としても思います。そういう中で、今回、敷地境界での測定に関する合理性なんですが、敷地境界を基本とするというところの書き方ですけども、敷地境界の捉え方が、あくまでも作業管理上のある測定場所という意味合いなのか、あるいは、一般環境とのバウンダリーという考え方で、ある程度リスク等の考え方も含めてきちっと濃度の基準を整理していくべきなのか、ということに関しては、もう少し議論が必要かなというふうに思っています。ただ、管理するための合理性として、できるだけ濃度の濃いところで、排気口みたいなところで監視していくということは効率性の面から重要です。今、最近私が関わっているのですが、放射能の排出口の問題を言いますと、公共の水域なり一般大気の大気中の濃度を、基準を守るために排出口で監視するというふうな表現の仕方になっていて、そうすると、結局、排出口のところで濃度限度を満たしていれば、安全サイドできちんと管理できているというふうな形にもなっているので、この敷地境界においてこの濃度を守るために排気口等できちっと監視するというような趣旨で整理できるといいのではないかなというふうに思います。
     以上です。

    【浅野委員長】 ありがとうございました。
     いろんなケースがあって、それぞれの現場の感覚ではいろんなことが言われてくるので、なかなか辛い面もあるのですけども、今日のご意見を大体ご趣旨は理解できたつもりでおりますので、もう一度検討いたします。敷地境界線のところでということにあまり断定的に限定してしまうのはよくないというニュアンスでここを書いてはいるわけですね。それは、そのとおりで、それからさらに、ここには書いていないのですけど、ちょっと気になっていたのは、解体の場合は、複数の解体が競合する場合があるので、そうなると、敷地境界線というのがますます何もわからないということが起こりそうだというご指摘はかなり厳しいご指摘だったと思うので、だから、そのことも踏まえて考えなきゃいけませんが、この辺りのところは、今日のご議論をできるだけ反映できるようにと言いながら、大防法全体の構造にも当たる問題ということになるとなかなか辛い面がありますので、その辺は少し考えさせてください。
     それでは、あと、6と7ですね。──ごめんなさい、稲垣委員、失礼しました。

    【稲垣委員】 少し確認をさせていただきたいのですけれど、10ページ、11ページのところにも書いてありますけれど、そもそも、今回の評価基準というのは健康リスクから言っておるのか、管理基準から言っておるのかがよくわからない。9ページのところに戻るのですが、測定も総繊維数でやってしまうということは、非常に健康リスクというものが、相関関係がない場合もありますので、総繊維だけでやってしまうということがいいのかどうか。総繊維でもって一定量を超えておるから一時停止措置というのは大変厳しい問題がございますので、今回のそもそもの規制というのは、評価というのは、健康リスクまで考えるのか、そうじゃなくして、解体工事による作業環境をきちっと押さえれば健康への影響もないので、管理基準で行きますよというのか、ちょっとそこら辺が整理できていないのかなという気がするんですね。ここを少し教えていただきたいなというふうに思います。

    【浅野委員長】 先ほどの大迫委員のご指摘に全て尽きているような気がするので、その点を言われたのだと思うのですね。ですから、ここはもうちょっと整理をします。健康リスクを無視するというつもりは毛頭なかったので。ただ、長期ばく露の話はなかなか持ち込みにくいなというところが唯一の発想のポイントですから、それだけのことです。

    【稲垣委員】 それと、もう1点。敷地境界と排出口の話がありましたけれど、排出口でやれば一番わかりやすいのですけれど、大防法上の世界でいくと、排出口でやるというのはばい煙になりますので、その整理をきちっと法律上しないといけないと思いますし、僕は、アスベストの測定というのはばいじんと同じレベルなのか、ガスと同じレベルなのかによって測定方法が全然違いますから、排出口でやる場合は。ばいじんのレベルでしたら、これはもう、等速吸引でやらない限り、きちっとした濃度が出てこないというのがありますので、そこも整理してもらわないといけないのかなと思います。

    【浅野委員長】 ありがとうございます。
     どうぞ。

    【圓藤委員】 引き続き評価のことですけど、先ほど来から問題になっています、毒性の種類と長短によっていろいろ変わると、それで引き続き検討が必要というふうな書き方をしていただけるといいのではないかなと思うのですけど。

    【浅野委員長】 ありがとうございます。ご指摘を生かしたいと思います。
     ほかにございますか。

    【外山委員】 1点だけ。大塚委員の意見と関連するのですが、現状の大防法ですと、濃度測定の結果は記録をすればよいということになっていますけれども、やはり、アスベストの場合は、短期的な作業になりますし、濃度を超えたらすぐ止めなきゃいけないということもありますので、これは、何らかの記録とか保存だけではなくて、自治体の報告義務のようなものが必要なのかなというふうに思うのですけども、その点はいかがでしょうか。

    【浅野委員長】 それも考えてみます。
     ほかにございますか。──よろしゅうございますか。
     それでは、6と7についてお願いいたします。
     レベル3の問題に関しては、このドラフトでは直ちに取り上げるべきというご意見が結構あったのですけども、やっぱり、優先順位を考えた方がいいだろうというご意見のほうにどちらかというと傾いた書き方になっています。そして、廃掃法の縛りもかかっているではないかということが若干意識がありまして、そちらが、要するに、がちゃがちゃに崩しちゃえば、廃掃法で厳しくチェックができるはずではないか。そうすると、じゃあ、大防法の世界でどこまでできるのだろうという迷いがあって、直ちに同レベルでということにはならないのではないかという整理をしたところでございます。
     それから、除去後の完了検査についても、大防法の世界の中でどこまでできるか、ひょっとしたら、作業基準のようなものの中に、さっきの改修タイプのような場合はちゃんと調べろということを書くことができるかもしれないと思いながら、なかなか個々のケースで一律に基準を設けることが難しいのではないかという整理を事務局とはやりまして、多くのご意見がありましたけど、ここではこういう書き方になっています。ですから、自主的と書き過ぎちゃっているので、若干抵抗感があるかもしれませんが、作業基準というのは、さっき言ったように、結構弾力的に書けるので、こういうケースでこの段階ではこの作業基準でやってくれということを書くことはあり得るという前提でございます。
     では、小林委員、どうぞ。

    【小林委員】 すみません。その他の1で罰則について触れられているのですけど、罰則は、いわゆるアスベスト問題だけではないわけですよね。大気汚染防止法もそうですし、もっと言いますと、環境法そのものが問題なので、アスベストの議論の中で罰則規定まで書き込むのですかねということが私はちょっと気になるのです。これは、やっぱり、大気汚染防止法より環境法全体として議論すべき問題ではないかなと。以前から罰則については環境法の罰則が緩過ぎるという意見がずっとあるわけで、そうなってくると、ここでアスベストだけについて取り上げて云々するというのはいかがかなという意味で、これをベースにして環境法全体について議論されるのであればいいでしょうけど、そうでないとしたら、えらくこれは波乱を招くような記述になっているなという気がするのですが、いかがでしょうか。

    【浅野委員長】 ここはそんなに波乱を呼ぶとは思わなかったのです。何も罰則のことを書いていないじゃないかと言われたら嫌なものだから、いろいろ規制を増やせば、当然罰則も増えるでしょうねと書いているだけですけどね。比較的単純に書いたつもりで、罰則を今のものよりも強化すると、3年の長期を1年の長期にするというようなことまで言おうというつもりはないですね。項目が増えるということを言いたいだけです。そういうことです。
     大塚委員、どうぞ。

    【大塚委員】 3点ほどございます。一つは、14ページの一番下の、「完了検査の認証機関制度等を別途つくり、」という点は結局、やや消極的な書き方にはなっていますが、この認証機関等というのは、結局、もしつくるとすれば、さっきの専門家の登録調査機関と同じようなものでいいのではないかという気もします。全く別のものをまたつくるというのは大変なことではないかと思います。もし将来的に考えていただけるとすると、融合するようなこともお考えいただければと思いました。
     それから、13ページの罰則のところは、これは、諸外国と比較して、特に、この部分はアスベストとの関係で非常に重要なところだと思いますので、私はぜひ書いていただきたいと思います。
     それから、15ページの最後のところで、周辺住民への情報開示のところは重要だと思いますけれども、先ほどちょっと言い忘れましたが、記録の閲覧のようなことは、例えば、廃棄物処理法には結構たくさん規定があるのですよね。だから、別に環境法の中でないというようなことを言っているわけではないので、記録の閲覧的なものは、今もあるので、あまり問題なく入れられるのではないかと思います。
     以上です。

    【浅野委員長】 それでは、谷口委員、稲垣委員、それから、外山委員。

    【谷口委員】 14ページの完了検査のことですけども、下から2行目に、「その結果を都道府県等に報告してもらうことも考えられるが、」ということですが、15ページに行って、最終的には自主的な取組として実施するということでして、私も、役所に報告というか、届け出をするべきものなのか、自主的に対応することで事足りるのか、ちょっと個人的には悩むところがあるのですけども、8月27日に大阪府が発表させてもらったときには、完了というものについても届け出をしてもらうということのほうがいいということで、申し上げたとおりです。
     それで、ここに掲げておる中身ですけども、基本的には、養生を撤去するというときに問題があるのかないのかという点で検査するということですが、届け出をいただくということになると、当然それはそれで重要なことですけれども、測定した結果がどうだったか。作業基準の遵守状況はどうだったか、そういうようなことの一切合財、要は、当初の届け出に書いてあることがどうなったのかということを最後に届け出ということでお知らせいただくという、そんなシステムになるのかなと、こう思うわけです。ですので、ここのタイトルは完了検査ということでちょっと限定的ですけれども、それ以外のことも含めて、届け出を締めくくる意味合いでの報告のどうするのかということを、ほかの委員などからもちょっとご意見をいただければ、私も心の整理がついていいかなと思っています。

    【浅野委員長】 稲垣委員。

    【稲垣委員】 まず、最初、6ページのレベル3のところですけれど、これは、先ほど浅野委員長も言われましたとおり、これをレベル1、レベル2と同じレベルでやるというのは大変難しいと思います。ものすごい作業になってしまいますから。ただ、全くやらないということではなくして、少しレベルを変えてでも、何らかの作業基準はできるような形ができないかどうかを検討していただけるとありがたいなと思います。
     それは、2点目は、14ページの(2)のところですけれど、2段落に書いてあるのは、まさにこのとおりであります。連携というのは大変重要でありますけれど、こういう文書で書くときはこのレベルかなというふうに思いますが、例えば、大防法と電気事業法の関係でいけば、電気事業法で出された届け出というのは大防法で知事など関係機関に通知するようになっているんですね。経産省のほうから通知が出てくるようになっていますので、そういうようなものをやるということも必要だろうと。ただ、大防法、電気事業法のようなものは、施設が大きいですし、すぐに問題になるようなものではありませんので、通知までに結構時間をかけて来ているのですけれど、こういう作業というのは短期間の勝負ですので、その期間を、建リ法なんかで出てきたらすぐに、一覧表でも何でもいいですから通知をするとか、そういうような規定ができるといいのかなというふうに思います。
     それと、もう一つ、15ページの最後のところですけれど、これは私も大変賛成ですが、一番下の段落のところで、住民等への説明をもし、つくられるということになれば、規模要件というものを少し検討していただけるとありがたいなというふうに思います。
     以上です。

    【浅野委員長】 外山委員、どうぞ。

    【外山委員】 14ページの(3)のところにありますように、除去が完全に行われているかどうかを確認するということが大変重要で、完成検査ということが言われているのですけれども、現状ですと、アスベストの除去の品質ということが全く誰も管理されていないという現状があるということを前々回にお話ししたと思うのですが、一つには、やはり、除去業の登録ですとかライセンス制がないがために、経験ですとか知識だとか、そういう技量が全く担保されていない。その中で、完成検査も行われなくて、各自自主的にやられているところはやられているという状況ですので、やはり、そこはもう一歩踏み込んでいただきたいなというふうに強く思います。やはり、完成検査は自主検査ではなくて、やはり、自治体なりが行う検査、あるいは、第三者機構の検査が必要で、自治体の検査は大変だろうと思うのですけれども、私も経験があるのですが、例えば、一部の自治体で試験的に導入するということも可能でしょうし、立入検査の中にマニュアルをつくっているとかという話があるので、その中に入れていくということも可能だと思いますので、何らかの形で検討していただきたいなというふうに思います。
     あとは、除去業の登録制度というものも、それとあわせて、どちらかというか、できたら両方欲しいところですけれども、どちらかがないと、除去のそういう品質の管理が誰もできていないという状況に今はなっていると思いますので、いきなりライセンスとか技能の担保とかということは難しいと思うのですが、何らかの形で簡単な登録制度をつくって、不適切な事例があったときには公表して、登録を取り消すというようなことだけでもいいと思いますので、ぜひ、除去業者の登録制度と完成検査というものをあわせて、除去業の品質を管理していくという発想を入れていただきたいなというふうに思います。

    【浅野委員長】 島田委員、どうぞ。

    【島田委員】 13ページの6番、レベル3の話ですけれど、ここに書いてあることは、私はこのとおりでいいと思うのですが、一つ気になっているのは事前調査の関係ですよ。以前、事前調査についてはレベル3も対象にすべきではないかというお話をしたかと思うのですけれど、石綿則で、事前調査の結果を公表しなさいということになっているわけですね。それが義務付けられているわけです。その意味で、15ページの情報公開のところで、先ほど大塚委員がおっしゃったように、事前調査結果を公表することは、私はぜひ必要かなというふうに思っているんですね。大防法の中でも、届出内容を掲示するということが作業基準のほうに入っていますように、事前調査結果についても掲示をしていく、公表していくということを制度化したほうがいいだろうと。そのときには、一応、レベル3も含めて、あるかないかという話を、届出ということではなくて、公表対象にしてはどうかなというふうに思っております。その点についてご検討いただければと思います。
     以上です。

    【浅野委員長】 ほかにございますでしょうか。いかがでしょうか。──よろしゅうございますか。
     どうぞ。

    【圓藤委員】 私はちょっとしばらく抜けていたので、よくわかっていないかもしれませんけど、アスベスト除去後の完了検査というのは、最初の事前調査のときの、その結果としてどうなりましたかということを入れることはできないのでしょうか。事前調査の中にアスベストがあるかないかとやって、出しますね。最後に、その後の解体をどうするかと、解体後のチェックみたいなものを入れてしまうことはできないのですか。

    【浅野委員長】 ご趣旨は何となくわかるのですけども、今まで言われていたのは、特に、除去作業をやった場合に、除去作業が終わった段階でちゃんと検査をして、それをクリアしないと解体をしてはいけないということですね。それから、改修工事なんかの場合でも、除去作業をやったら、必ずそこでちゃんとチェックをして、それが終わらないと次のステップには進めないというふうにしてくださいというご意見が非常に強かったのです。ですから、それを今までは完了検査という言葉で呼んできているのです。ですから、作業基準という形での規制基準をつくっておいて、これこれのことをやった場合はこれをやらなきゃいけないということを書くことぐらいは僕はやってもいいと思っているのですけども、それ以上に、そこでいろんな仕掛けをやっていくということは、なかなかいろんなケースがあるので、規模要件を考えてということなら、できないこともないと思うのですけど。
     神山委員、どうぞ。

    【神山委員】 完了検査の中心は、やはり、吹き付け等の場合で、養生をしていたものを外すタイミングをはかるということがかなり重要な目的だと思います。養生をしている内部のアスベストレベルがミニマムまで下がったということを確認の上で養生を外さなければ、一般大気に飛散するということがありますので、養生撤去と、もちろん、取り残しがあってはいけない。解体のとき、改修をする場合も同様ですけれども、取り残しの検査もあわせて重要な検査ですが、やはり主眼は飛散防止ということで、養生撤去のタイミングを確実に見るということだと思います。例えば、養生撤去のタイミングを、従来、どのぐらいの期間でやっていたかですが、もし、24時間ぐらい集じん・排気装置を回して、その後に撤去というようなことが普通であれば、それを倍に延ばすとか、そういう養生タイミングを長くすることも考えたほうがいいかと思いますが。
     以上です。

    【浅野委員長】 ありがとうございました。
     ほかにご指摘はございますか。
     どうぞ、大迫委員。

    【大迫委員】 レベル3の件ですけども、廃棄物の処理、エンド・オブ・パイプという処理において、混在しているもの等の扱いも含めて、難しい側面もございます。できるだけ上流側で対応していくということがより効率的であり、原則とすべきだと思いますので、今回の書かれてある趣旨としてはこれでよろしいかと思いますし、実態を明らかにするということが先決ではございますが、義務ではなくても、例えば、事前調査とか届け出とか、そういったことの中で、こういった情報も一緒にあわせて報告することが望ましいというような部分に関しては、そういうところから始めないと、なかなか実態自身もわかってきませんので、法の中での扱いというのはちょっとわかりませんが、そういった方向での議論をぜひお願いしたいというふうに思います。
     以上です。

    【浅野委員長】 わかりました。
     大塚委員、どうぞ。

    【大塚委員】 ちょっと1点だけ、簡単なことで申し訳ありませんが、13ページの7の(1)の罰則についての5行目、6行目のところで、法令違反が発生したとしても、監督する官庁が摘発し、罰則を適用する等の処分を行わなければ云々ということが書いてあるのですけど、これは行っていただきたいところなので、何でこんなことが書いてあるのかが本当によくわからないのですが。それこそ、例えば、割と重い罰則にしたとしても、もちろん、その範囲内で、それなりに軽い罰金とかを課するということは可能なので、ちょっとよくわからないものですから、もし教えていただければありがたいと思います。

    【浅野委員長】 別に大過と書いてあるわけではなくて、意見があったので意見を並べただけのことで、そういう発言があったことは間違いないと思うのですけどね。別に、書かずもがなと言われれば、書かなくてもいいかもしれませんけど。
    それも含めて考えましょう。
     谷口委員、どうぞ。

    【谷口委員】 今のことですけども、確かに、ここまで書かなくていいかなということはあるのですが、罰則を適用することがかなり難しいということはご理解いただきたいと思うのです。特に、警察に対して告発していくとなると、かなりの証拠を求められますので、それが立入検査で全て確認できているかどうかということもあったりしますので、非常に難しいということだけは申し上げておきたいと思います。

    【大塚委員】 一般には難しい場合もあるかもしれませんけど、ここに書いてあるのは届け出義務違反とかなので、別にすぐわかるのではないかと思ったものですから、ちょっとお伺いしたのですが、すみません。

    【谷口委員】 解体が済んでおれば、届け出義務があったどうかもわからないということです。

    【浅野委員長】 ほかにございますか。
     浅見委員、どうぞ。

    【浅見委員】 レベル3の話に戻して申し訳ないのですけれども、先ほど、廃掃法でも規定されているのでというような話もございましたけれども、時々、処分業者に言われて、石綿が入っているかどうかを教えてほしいということを、解体が終わった後、あるいは、解体途中で来るようなことがあるという話を聞いています。そういうことを考えますと、やはり、廃掃法だけではなくて、あくまで環境省の中で言えば、大防法とかということで、何らかの規制をかけていく方がベターだと思います。
     その中で1点、島田委員から話がありました情報公開ですね。今、石綿則の第3条でも、事前調査の結果の掲示というものが内部に対してあります。外部に対しては、今のところ、望ましいという状況ですので、一番簡単に規制できるということで、それを大防法で義務付けるということも一つは考えられます。
     以上です。

    【浅野委員長】 ほかにございますか。──よろしゅうございますか。
     随分多くのご意見をいただきました。必ずしも意見が一致していない部分もありまして、ご意見の中には対立する意見もありましたが、最終的に次回までに、可能な限りご意見を反映できるものは反映させたいと思いますし、反映できないものについては、なぜ反映できないかということを明らかにするということが必要だと思いますから、ちょっと大変な作業ではありますけども、作業をさせていただきたいと思います。
     それでは、その他についての事務局からのご説明をいただきます。

    【栗林大気環境課長補佐】 今後のスケジュールについてご提案させていただきたいと思います。
     委員長からもお話がありましたように、本日も多くのご意見をいただきましたので、再度ご意見を集約させていただきまして、12月の上旬にもう一度専門委員会を開催させていただきたいと思います。既に委員の皆様にはご案内させていただいているところでございますけども、よろしくお願いします。その後、パブリックコメントを開始しまして、大気環境部会で中間報告をさせていただくと、そういうようなスケジュールで考えております。また、本日の議事録につきまして、各委員にご確認いただきまして、公開させていただきたいと思います。
     以上でございます。

    【浅野委員長】 それでは、ただいま、今後のスケジュールということで、12月の上旬にもう一度専門委員会を開かせていただくということでございます。よろしくお願いいたします。
     なお、パブリックコメントを行って、そのパブリックコメントのタイミングと大気環境部会のタイミングがどうもずれそうな感じもして、今、ちょっと気にはなっているのですが、いずれにいたしましても、最終答申ではなくて中間報告ということでもございますので、なかなか部会を開いていただくことができなければ、どうするかをまた大気部会長ともご相談をしながら、取り扱いについては考えさせていただきたいと思っております。
     いずれにいたしましても、12月の終わりぐらいのところで委員の任期が切れますので、それもありますので、引き継ぎというのはなかなか難しい部分もありますから、それらを勘案しながら、次の専門委員会後の動きについては、次回また改めてご提案申し上げます。
     なお、当専門委員会は、先ほど申し上げましたように、中間報告が終わった後、法改正が全くだめということになると、これはどうにもなりませんけど、多分、今後はそういう馬鹿なことは起こらないと期待をしたいので、引き続き、まだ積み残しになっていることについては継続して議論していくことになろうかと思います。よろしくお願いいたします。
     それでは、ご了承いただけたということにいたしまして、本日はこれで終わりたいと思います。

    【栗林大気環境課長補佐】 本日は長時間にわたってのご審議をありがとうございました。本日の議題は終了しました。本日の会議はこれで閉会といたします。どうもありがとうございました。