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■議事録一覧■

中央環境審議会大気環境部会
自動車排出ガス専門委員会(第44回)会議録


1.日時

平成22年6月18日(金)10:00〜11:49

2.場所

東海大学校友会館 望星の間

3.出席者
(委員長) 河野 通方
(委員) 飯田 訓正 岩本 正和
後藤 新一 塩路 昌宏
杉山 元 大聖 泰弘
西田 泰 野田 明
松下 秀鶴 御園生 誠
(事務局) 鷺坂 長美 環境省水・大気環境局長
木村 祐二 環境省水・大気環境局総務課長
岩田 剛和 環境省水・大気環境局総務課環境管理技術室長
多田 善隆 環境省水・大気環境局総務課環境管理技術室長補佐
江連 正人 環境省水・大気環境局総務課環境管理技術室排ガス係
吉田 和史 環境省水・大気環境局総務課環境管理技術室排ガス係
山本 昌宏 環境省水・大気環境局自動車環境対策課長
牧野 充浩 環境省水・大気環境局自動車環境対策課長補佐
立川 裕隆 環境省地球環境局地球温暖化対策課調整官
4.議題
(1)「今後の自動車排出ガス低減対策のあり方について」第十次専門委員会報告(案)について
(2)その他
5.配付資料
委員限り資料 自動車排出ガス専門委員会(第43回)議事要旨(案)及び議事録(案)
資料44−1 「今後の自動車排出ガス低減対策のあり方について」第十次報告(案)
資料44−2 「今後の自動車排出ガス低減対策のあり方について」第十次報告(案)(前回からの見え消し修正版)
資料44−3 「今後の自動車排出ガス低減対策のあり方について」第十次報告参考資料(案)
資料44−4 今後のスケジュールについて
6.議事

【多田室長補佐】 それでは、定刻となりましたので、中央環境審議会大気環境部会自動車排出ガス専門委員会第44回を開会いたします。
 本日は坂本先生より欠席のご連絡をいただいております。また、大聖先生より5分ほどおくれる旨のご連絡をいただいているところでございます。
 本日の会議は公開とさせていただき、今回の議事要旨及び議事録については、委員の皆様のご了承を得た後、ホームページにて公開させていただきます。
 まず、お手元の資料について確認させていただきます。クリップを外していただいて、まず、議事次第でございます。次に名簿、次に委員限りの資料といたしまして、前回の議事録をつけております。メール等で確認していただいたところでございますが、もし、何かございましたら、7月2日までにご連絡をいただければと思います。
 続きまして、資料44−1といたしまして、報告書の(案)、44−2で、前回の報告書からの見え消しの修正版でございます。資料44−3ということで参考資料、最後に資料44−4ということで今後のスケジュールという形になってございます。
 不足等ございませんでしょうか。
 それでは、以降の進行を河野委員長にお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

【河野委員長】 おはようございます。河野でございます。きょうもこの委員会を進行させていただきます。お忙しいところ、お集まりいただきましてありがとうございました。
 きょうの作業でございますが、前回の専門委員会、5月28日でございます。皆さん方からご指摘をいただきましたが、これを踏まえて、修正された報告書の審議ということになっております。
 スケジュールによれば、今回のご審議で問題がなければ、報告書(案)がパブリックコメントにかけられることになっております。
 先生方におかれましては、言い残しがないようにといいますか、私としては、どんなかすかなご疑問でも結構でございますので、ご発言いただければと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
 それでは、早速審議に入りますが、事務局からご説明をお願いしたいと思います。

【多田室長補佐】 カメラ撮りはここまでとさせていただきますので、ご協力よろしくお願いいたします。
 それでは、資料44−1に従いまして、読み上げさせていただきます。本文中、括弧書きがございますが、流れをとめないように飛ばして読み上げます。よく重量車という言葉が出てきますが、こちらについてはもちろん定義はしておりますけれど、車両総重量が3,500kgを超えるものとご説明を聞いていただければと思います。
 前回、専門委員会の修正箇所については、資料44−2に見え消し版を用意しておりますので、必要に応じてご確認しながら説明をお聞きください。
 それでは、資料44−1、本文の1ページから読み上げさせていただきます。
 1、はじめに。
 1.1、ディーゼル重量車の今後の排出ガス低減対策について。
 我が国の自動車排出ガス規制については、昭和41年にガソリンを燃料とする普通自動車及び小型自動車に対する一酸化炭素の排出濃度規制を導入して以降、大気汚染状況、技術開発状況、海外の動向等を踏まえつつ、順次強化してきた。
 現在、ガソリン又は液化石油ガス及び軽油といった燃料の種別ごとに、また、普通自動車、小型自動車、軽自動車、原動機付自転車及び特殊自動車といった自動車の種別ごとに規制を実施している。平成21年10月からは、このうち軽油を燃料とする普通自動車及び小型自動車並びにガソリン又はLPGを燃料とする普通自動車、小型自動車及び軽自動車の一部に対して、中央環境審議会による第八次答申に基づく09年規制を開始したところであり、平成23年10月からは、軽油を燃料とする特殊自動車に対して、第九次答申に基づき、エンジンの出力ごとに順次規制を強化することとしている。
 また、八次答申では、09年規制に加え、今後の技術開発の進展を期待した将来の挑戦的な目標という趣旨で、ディーゼル車のうち車両総重量が3,500kgを超えるものの窒素酸化物排出量について、09年規制の1/3程度とする「挑戦目標値」を提示した。その後平成18年4月には、ディーゼル重量車に対して平成27年度を目標年度とする燃費基準が定められ、我が国の研究機関を中心とした自動車環境技術開発プロジェクトにおいて、挑戦目標値の達成と平成27年度重量車燃費基準の達成の両立を目標とした研究が産官学連携で進められるなど、挑戦目標値は技術開発の進展に一定の役割を果たしてきたと考える。
 一方で、海外に目を向ければ、米国では、ディーゼル重量車に対する2007年からの排出ガス規制が、2010年より全面的に実施されている状況にあり、欧州でもディーゼル重量車に対する次期排出ガス規制であるEURO<6>が2012年末から開始される予定である。加えて、今後、ディーゼル重量車の燃費基準が導入されることが予想される。このように海外においても次期排出ガス規制として、自動車環境技術の開発の方向性が示されつつある状況である。
 第八次答申で提示した挑戦目標値は、将来の挑戦的な目標という趣旨を有するものであることに加え、その達成可能性について検証を行い、大都市地域を中心とした大気環境改善状況、二酸化炭素低減対策との関係等を考慮しつつ、必要に応じて次期排出ガス規制として許容限度目標値及び適用時期を定め、具体化を図ることとしている。本専門委員会においては、海外でも着々と次期排出ガス規制が整備されつつある中、第八次答申における提言を受け、今回、ディーゼル重量車の今後の排出ガス低減対策について検討を行うこととした。
 1.2、E10対応ガソリン車の排出ガス低減対策と燃料規格について。
 自動車の排出ガス低減対策と燃料規格は密接な関連がある。これまでも、累次の答申において、自動車排出ガス低減対策のほか、燃料規格のあり方についても提言を行い、これに基づき、燃料規格が定められてきた。
 この一環として、第七次答申等を踏まえ、ガソリンに含酸素率1.3質量%、エタノール3体積%まで混合可能とする燃料規格が定められている。現在、地球温暖化対策の一つとして、この規格の範囲内でガソリンにバイオエタノールを上限3%、又はバイオエタノールから合成したエチルターシャリーブチルエーテルを上限8.3体積%混合した、いわゆる「E3」レベルの燃料の普及推進が図られているところである。今後、地球温暖化対策の重要性がますます高まる中、バイオエタノールの一層の利用拡大を目指していくためには、ガソリンにバイオエタノールを10体積%まで混合した、いわゆる「E10」と、E10に安全性確保及び大気汚染防止の観点から対応したE10対応ガソリン車の普及が望まれている。
 しかしながら、現在、E10対応ガソリン車及びE10については、安全性及び大気環境への影響が検証されていないために、自動車の安全性確保及び大気汚染防止に係る技術基準及び燃料規格が整備されておらず、一般販売されていない。
 自動車排出ガス低減対策及びそれに密接に関連する燃料規格は、大気汚染防止の観点から定められるものであるが、これらを策定することが、技術開発の方向性を明確にし、結果として技術の開発・普及を促進させるという一面もあると考える。本専門委員会においては、地球温暖化対策として有効であるE10及びE10対応ガソリン車の普及を促進させる契機とするため、今回、E10対応ガソリン車の排出ガス低減対策及びE10の燃料規格について検討を行うこととした。
 本専門委員会は、今回、1.1及び1.2で述べた事項を中心に検討を行ったが、併せて今後の検討課題についても取りまとめた。
 2、ディーゼル重量車の今後の排出ガス低減対策。
 2.1、排出ガス低減対策の必要性。
 2.1.1、大気汚染の状況。
 我が国においては、自動車排出ガス規制の強化等、種々の大気汚染防止対策が講じられ、大都市地域を中心に厳しい状況にあった二酸化窒素及び浮遊粒子状物質に係る大気汚染は改善傾向にある。将来的にも、最新排出ガス規制適合車の普及により、自動車からの排出ガス総量は一定の削減ポテンシャルがあり、改善が見込める。
 一方で、「自動車から排出される窒素酸化物及び粒子状物質の特定地域における総量の削減等に関する特別措置法」に基づく対策地域の一部等においては、環境基準を達成できていない測定局がある。また、自動車業界及び石油業界が共同で進めているJATOPのシミュレーションでは、NO2の大気環境濃度について、平成32年においても、バックグラウンド濃度の高い日には、一部の測定局で環境基準値を超える懸念があるとされている。これは、自動車のみを原因とするものではないが、自動車も一因であることは事実である。
 また、平成21年9月に新たに環境基準が定められた粒径が2.5µm以下の微小粒子状物質については、まだ実態が明らかになっていない部分もあるが、その生成に少なからずNOxの影響があることが指摘されている。
 2.1.2、諸外国における排出ガス低減対策の動向。
 我が国においては、現在、ディーゼル重量車について、欧米と並び世界最高水準の技術を必要とする09年規制を実施している。さらに、平成18年4月には、平成27年度重量車燃費基準が、世界で初めて導入されたところである。
 一方で、欧米においては、ディーゼル重量車に対する次期排出ガス規制が整備されてきている。米国においては、2007年からの排出ガス規制について、2010年より暫定措置が廃止され、全面的に実施されている。欧州においては、2012年末より次期排出ガス規制であるEURO<6>が開始される予定であり、現在、その詳細について検討されているところである。
 NOx排出量の低減と燃費性能の改善は、一般的にはトレードオフの関係にあり、これらを両立させることは、技術的な困難性が高い。現時点において、ディーゼル重量車について、排出ガス規制と燃費基準、2つの規制に適合する必要があるのは、我が国のみであるが、今後、欧米においても、次期排出ガス規制に加え、燃費基準が導入されることが予想され、その場合には、さらに高度な技術開発が必要とされる。
 2.1.3、排出ガス低減対策の検討にあたっての視点。
 第八次答申においては、ディーゼル重量車のNOx排出量を09年規制の1/3程度とする挑戦目標値について、技術開発の状況や達成可能性を検証し、大都市地域を中心とした大気環境改善状況、CO2低減対策との関係等を考慮しつつ、必要に応じて次期排出ガス規制として、許容限度目標値及び達成時期を定めることとする旨の提言をしたところである。
 大気汚染状況については、2.1.1で述べたとおり、大都市地域の一部において将来に向けてなお改善の余地があり、また、現時点で既に環境基準を達成している地域においても、その状況を確実に維持していく必要がある。したがって、さらに排出ガス低減対策を実施していく必要がある。なお、自動車の中で、ディーゼル重量車と並んで排出ガス寄与度が大きいディーゼル特殊自動車については、第九次答申に基づき、規制を大幅に強化することとしており、ディーゼル重量車以外の種別の自動車についても対策を実施している。
 また、2.1.2で述べたとおり、欧米においても、ディーゼル重量車の次期排出ガス規制が着々と整備されつつある。新興国に目を向ければ、その自動車市場は急拡大し、競争が激化している。一方で、大気汚染が深刻化し、新興国でも、ディーゼル重量車を含め、排出ガス規制が急速に強化されつつある。燃費基準も、今後欧米のみならず新興国でも導入されることが予想される。このような中、我が国の自動車メーカーが世界最高水準の環境技術を維持していくことは、国際競争力を確保するうえで有効である。
 以上のようなことを踏まえ、ディーゼル重量車の排出ガス規制を強化することが適当であると判断した。
 一方で、排出ガス規制を強化すれば、自動車メーカーには、それに対応するための技術開発コストが発生する。これまでの排出ガス規制の強化により、その規制値は非常に低いレベルに達しており、規制の効果に比較して技術開発コスト・工数が増大しつつある。また、ディーゼル重量車については、09年規制への適合と、平成27年度重量車燃費基準の達成が必要であり、開発スケジュールが過密な状況になっている。今後、地球温暖化対策の重要性が一層高まってくる中、平成27年度重量車燃費基準の達成が遅れることは避けるべきである。また、排出ガス規制を強化しつつも、平成27年度重量車燃費基準の達成と両立させ、それらに伴う開発コストをどのように軽減していくか、という観点からも検討を実施した。
 2.2、排出ガス試験方法。
 2.2.1、世界統一試験サイクルの導入。
 (1)WHTCの策定。
 我が国のディーゼル重量車の排出ガス規制は、日本の走行実態を踏まえて策定した試験サイクルであるJE05モードに基づいて実施している。自動車の排出ガス量は、エンジンの回転数、負荷や排出ガス温度等が影響因子となる。後処理装置が排出ガス低減技術の中で大きな役割を担うこととなった現在においては、排出ガス温度が一定以上とならなければ、触媒が機能しないことから、特に排出ガス温度が重要な影響因子となっている。我が国の走行実態を踏まえたJE05モードに基づいて排出ガス規制を実施することにより、実際の走行時におけるエンジンの回転数や負荷に加え、排出ガス温度の状態も再現することができ、有効に排出ガスの低減に寄与してきた。
 一方で、国連欧州経済委員会自動車基準調和世界フォーラムにおいては、我が国も参画のもと自動車の世界統一基準等の検討が行われている。2006年、UN−ECE/WP29において、ディーゼル重量車の世界統一試験サイクルであるWHTCが完成した。
 2.1.3で述べたとおり、今後の排出ガス規制の強化にあたっては、それに伴う技術開発コストをどのように軽減していくかという観点からの検討も重要である。試験サイクルの国際調和、すなわちWHTCの導入は、技術開発コストを軽減する方策の一つである。また、国際調和の重要性は、これまでも、累次の答申において述べてきたところである。
 しかしながら、国際調和した結果、その試験サイクルが我が国の走行実態と乖離したものとなれば、その試験サイクルに基づく規制は、排出ガスの低減につながらないおそれがある。このため、WHTCの導入にあたっては、JE05モードとの運転領域の相違や排出ガス量の相関関係について、実測データをもとに検証した。
 (2)現行試験サイクルとWHTCの比較。
 実測データに基づくJE05モードとWHTCとの比較の結果は、以下のとおりであり、ディーゼル重量車の排出ガス試験サイクルをJE05モードからWHTCに変更しても差し支えないものと判断できる。
 ・運転領域について、WHTCは、JE05モードと比較して高回転高負荷まで広がっているが、JE05モードの高回転中低負荷領域のうち一部カバーできていない部分がある。これは、試験サイクル後半の高速走行部分の負荷の違いによるものであるが、それぞれの運転領域は、大きく相違するものではない。
 ・排出ガス量の相関関係について、統計的に分析できるほどの十分なデータ数ではないが、WHTCベースの排出ガスを低減すれば、JE05モードベースの排出ガスも低減できるといえる。さらに、2.2.2で述べるエンジン冷間時排出ガス試験を導入し、これに対応した排出ガス浄化率の高い後処理装置が採用されれば、さらにその傾向は顕著になるといえる。
 (3)WHTCの導入により期待できる効果。
 WHTCの導入によって、以下のような効果が期待でき、その結果として、我が国の大気環境が一層改善されることになると考えられる。
 ・大きな自動車市場となりつつある新興国においては、主に欧州の排出ガス規制をもとにした規制を行っている。欧州においては、次期排出ガス規制であるEURO<6>からWHTCが導入される予定であり、今後、新興国においてもWHTCが導入されていくことが予想される。したがって、我が国にWHTCを導入すれば、我が国の排出ガス規制に対応した環境技術をベースにした自動車を、新興国向けに異なった試験等をすることなく開発することができ、我が国自動車メーカーの国際競争力の確保につながる。また、これにより、我が国自動車メーカーの環境技術の展開が図られることで、新興国で深刻化している大気汚染の改善に資することも期待できる。
 ・試験サイクルを含め、各国の排出ガス試験方法が統一されれば、自動車の排出ガス性能について、全世界での比較が可能となり、技術開発競争が促進される。
 ・各国それぞれの排出ガス規制に対応するために投入していた技術開発コスト・工数を次世代自動車等の技術開発に振り向けることができ、将来に向け、より先進的な自動車環境技術の開発が促進される。
 2.2.2、エンジン冷間時排出ガス試験の導入。
 ディーゼル重量車に対する排出ガス規制を強化する場合、排出ガス低減技術として、これまでよりも後処理装置が重要なものとなってくる。エンジン暖機時に比較して、コールドスタート時は、後処理装置の触媒温度が一定以上となるまでは、排出ガス浄化率は低く、また、エンジンを含む排出ガス低減技術全体の状況によって、その浄化率は、大きく変わる。また、これまでの排出ガス規制の強化により、ホットスタート時の排出ガス量は、非常に低いレベルとなりつつあり、今後、コールドスタート時の排出ガス量が相対的に大きくなると考えられる。
 したがって、ホットスタート時の排出ガス測定値のみによる規制では、排出ガスを有効に低減できないと考えられるため、次期排出ガス規制においては、コールドスタート時の排出ガス試験を導入することが適当である。
 具体的には、ホットスタート時の排出ガス測定値とコールドスタート時の排出ガス測定値を、我が国の走行実態を踏まえて算定した比率で重み付けし、それを排出ガス測定値とすることが適当である。コールドスタートの比率は、ガソリン車及びディーゼル車では既に算定されており、ディーゼル重量車についても同様の方法で算定した結果、14.8%であった。
 一方、我が国も参画のもとUN−ECE/WP29で合意された、WHTCにおけるコールドスタートの比率は14%とされている。2.1.1において、試験サイクルとしてWHTCを導入することとしたが、我が国の走行実態におけるコールドスタートの比率は、UN−ECE/WP29におけるコールドスタートの比率とほとんど差がなく、また、コールドスタート比率も国際調和した方が、2.1.1(3)で述べた効果がより一層期待できるものとなる。
 このため、コールドスタートの比率については、14%とすることが適当である。
 2.3排出ガス許容限度目標値等。
 2.3.1適用時期。
 次期排出ガス規制においては、試験方法の国際調和を図り、結果として、欧州において2012年末から適用されるEURO<6>と同じ排出ガス試験方法となった。したがって、WHTCを前提とした、現在よりも高度な排出ガス低減技術は、平成25年前後において十分に蓄積されると考えられる。
 しかしながら、我が国においては、平成27年度重量車燃費基準があり、これも達成する必要があることから、現在はディーゼル重量車に対する燃費基準がない欧州のEURO<6>向け排出ガス低減技術を、そのまま適用することは困難である。
 このため、平成27年度重量車燃費基準の達成に向けた技術開発期間が確保され、また、開発スケジュールが輻輳しないよう、適用時期は平成28年末までとすることが適当である。一方、ディーゼル重量車の中で、トラクタ及び小型自動車は、後処理装置の搭載に係る制約が大きく、また、それらの種別の自動車の排出ガス寄与度を見た場合、それぞれ10%以下である。このため、後処理装置について、搭載スペース確保のための設計、小型化等に係る技術開発期間を確保することが適当である。具体的には、トラクタに対する適用時期は、平成29年末まで、小型自動車に対する適用時期は、多様な後処理装置の開発が進められることを期待して平成30年末までとすることが適当である。また、小型自動車をベースとして架装等により普通自動車となるものがあることを考慮して、平成30年末までを適用時期とする自動車の種別は、車両総重量7,500kg以下の小型自動車及び普通自動車とすることが適当である。
 なお、本報告から次期排出ガス規制の適用まで、6年以上の期間が確保されている。十分な時間的余裕を持って次期排出ガス規制の許容限度目標値及び適用時期を示すことは、自動車メーカーの技術開発コストを軽減するとともに、今回の検討時には想定していなかった技術の開発を促進する効果もあると考えられる。
 2.3.2、許容限度目標値。
 2.1.3で述べたとおり、許容限度目標値の検討にあたっては、CO2低減対策の重要性を考慮し、今後の燃費の伸びしろを確保すること、後処理装置への過度な依存は避けることに留意した。後処理装置は、浄化率を向上させることにより、排出ガスを一層低減させるとともに、結果として、エンジン出口でのNOx排出量を高くすることが可能となり燃費性能の改善にも寄与することから、将来に向け一層の技術開発を期待する。しかしながら、現時点においては、後処理装置の触媒を昇温させて活性化させるとともに、触媒を硫黄被毒から回復させるため、又は、NOx還元剤として、燃料を使用することによって、燃費性能が悪化するおそれがあること、また、尿素水等のNOx還元剤の噴射制御が不適切な場合等に温室効果ガスである一酸化二窒素や有害物質であるアンモニアの排出量が増加するおそれがあること、その他触媒等の耐久性等の観点から、その排出ガス浄化率に過度に依存することは避けるべきである。
 これらのことに留意しつつ、平成28年ごろの排出ガス低減技術について、挑戦目標値の達成可能性も含め、検討を行った結果、以下の次期目標値に沿って排出ガスを低減していくことが適当であるとの結論を得た。
 なお、この目標値は、欧米との比較においても、将来に渡って世界最高水準の自動車環
 境技術開発を促すものであると考えられる。
 非メタン炭化水素については、欧米と並び世界最高水準の規制が実施され、さらに、実際の排出量はその規制値よりも十分に低いレベルとなっていること、COについては、全測定局で環境基準を達成し、大気環境が良好な状況が続いていること等から、これらについては据え置くこととした。ただし、コールドスタート時の排出ガス試験を導入することを考慮すれば、実質的には強化となっている。また、粒子状物質については、欧米と並び世界最高水準の規制となっていることから、据え置くこととした。
 NOxについては、コールドスタート時の排出ガス試験を導入した上で、目標値を09年規制の0.7g/kWhから0.4g/kWhへと強化することとした。エンジン出口のNOx排出量はおおむね1.5g/kWh、後処理装置の浄化率は概ね75%を見込み、その考え方は以下のとおりである。
 (エンジン技術について)
 ・現在、国士交通省の低排出ガス認定をNOxの後処理装置なしで取得し、かつ、平成27年度重量車燃費基準も達成しているディーゼル重量車が販売されている。コールドスタート時の排出ガス試験が導入されるとNOx排出量は増加するものの、平成28年までには6年あり、今後、以下のような技術の進展を見込むことにより、燃費の伸びしろを確保しつつ、エンジン出口の排出量を1.5g/kWh程度まで低減することは可能であると考える。
 見込んだ技術。
 ・2段過給、2段過給導入によるエンジンダウンサイジング。
 ・EGR率の向上、EGR制御の高度化、一部車種へのLP−EGR。
 ・燃料噴射圧力の向上、PCI燃焼範囲拡大等の燃料噴射制御の高度化。
 ・一部車種へのターボコンパウンド。
 (後処理技術について)
 ・後処理装置への過度な依存を避け、その浄化率をホットスタート時、コールドスタート時の平均で75%程度とすることは可能であると考える。
 2.4、実使用環境において排出ガスの低減を確保するための追加的対策。
 2.4.1、追加的対策の必要性。
 次期排出ガス規制に対応するためには、エンジン及び後処理装置について、さらに高度な技術が開発、導入されることとなるが、実際の使用過程においてもその排出ガス低減性能が確保されるよう、目標値の強化のみならず、必要な追加的対策を検討した。
 2.4.2、オフサイクル対策の導入。
 次期排出ガス規制においては、目標値の強化に加え、コールドスタート時の排出ガス試験を導入することで、より一層の排出ガス低減が期待できる。次期排出ガス規制に対応するためには、エンジン及び後処理装置について、制御の高度化等緻密な技術の積み上げが求められることになるが、緻密になるほど、排出ガス規制の前提となる試験サイクル等に定められた試験条件以外の条件で排出ガス量が大きく増加する場合も考えられる。次期目標値は、非常に低いレベルであるため、頻度は少なくとも、このように排出ガス量が大きく増加することがあれば、規制による排出ガス低減効果は減じられてしまう。
 このため、次期排出ガス規制と同時に、オフサイクル対策を導入することが適当である。オフサイクル対策については、UN−ECE/WP29において、日本も参画のもと、既にオフサイクル対策を導入していた国の知見も加えつつ策定されたオフサイクル試験方法がある。WWH−OCEについては、低回転低負荷領域が対象となっておらず将来的に検討課題となる可能性はあると考えられるものの、各国の知見を集めて既に策定されている唯一のものであることを踏まえれば、オフサイクル対策として、まずは、WWH−OCEを導入することが適当である。
 ただし、今後、市場に展開されるWHTC、WWH−OCEを前提とする次期排出ガス規制に対応したディーゼル重量車について、多様な条件における排出ガスの実態を調査し、必要に応じオフサイクル対策を見直していくことも検討する。
 また、今回、排出ガス試験サイクルにWHTCを導入することとしたが、UN−ECE/WP29において策定されたディーゼル重量車の世界統一試験サイクルは、過渡サイクルであるWHTCに加え、定常サイクルであるWHSCとのセットでWHDCというものとなっている。また、ディーゼル特殊自動車に対しては、第九次答申に基づき、過渡サイクルであるNRTCに加えて、当面、定常サイクルであるC1モードによる規制も導入しているところである。このような状況を踏まえ、WHTCを補完する観点から、次期排出ガス規制における排出ガス試験サイクルとしてWHSCも導入することが適当である。その適用時期及び許容限度目標値は、2.3.1で述べた適用時期及び2.3.2で述べた目標値と同じとすることが適当である。
 2.4.3、高度な車載式故障診断システムの導入。
 ディーゼル重量車の車載式故障診断システムについては、平成15年10月からの新短期排出ガス規制から、断線等による機能不良を監視するものの装備を義務づけている。
 一方で、次期目標値は非常に低いレベルであり、それを達成するためには、エンジン及び後処理装置について、高度な技術が開発、導入されることとなる。このため、使用過程時においても、個々の自動車の排出ガス低減性能を確保するためには、各種センサー等により後処理装置の排出ガス低減装置の性能劣化等を検出する、より高度なOBDシステムを導入することが適当である。
 ただし、高度なOBDシステムを導入するには、検出項目、検出閾値、評価手法を定める必要があり、その内容によって導入可能時期は変わってくる。ガソリン車には、平成17年10月からの新長期排出ガス規制に適合したものについて、3年後の平成20年10月から高度なOBDシステムの装備を義務付けている。したがって、今後、検出項目等の検討に着手し、次期排出ガス規制開始から概ね3年以内の可能な限り早期に高度なOBDシステムを導入することが適当である。
 2.5、次期排出ガス低減対策の評価。
 2.5.1、排出ガス低減効果。
 次期排出ガス規制を導入した場合の自動車から排出されるNOx総量の低減効果を以下のとおり試算した。なお、次期排出ガス規制では、コールドスタート時の排出ガス試験、オフサイクル対策を導入することとしており、実使用環境において、排出ガス低減効果はより大きいと考えられる。しかしながら、それらの効果を定量的に把握することは、現時点では困難であるため、低減効果の試算には盛り込んでいない。
 2.5.2、第八次答申における挑戦目標値との比較。
 第八次答申においては、ディーゼル重量車のNOx排出量を09年規制の1/3程度とする挑戦目標値を提示した。これは、JE05モードに基づくホットスタート時の排出量を前提とした数値である。次期排出ガス規制では、ホットスタート時よりも排出量が増加するコールドスタート時の排出ガス試験を導入することとした。したがって、第八次答申における挑戦目標値と次期目標値を単純に比較することはできない。
 このような状況ではあるが、09年規制向けの研究開発用のエンジンのデータをもとに、次期目標値をJE05モードに基づくホットスタート時の排出量に換算してみたところ、十分なデータ数ではないため、あくまで目安としてとらえるべきものであるが、0.26g/kWhとなった。さらに、オフサイクル対策、OBDシステムの導入、第八次答申当時には策定されていなかった平成27年度重量車燃費基準にも対応することも考慮すれば、次期目標値は、第八次答申における挑戦目標値のレベルに達していると考えられる。
 3、E10対応ガソリン車の排出ガス低減対策と燃料規格。
 3.1、E10対応ガソリン車の排出ガス低減対策と燃料規格の検討の必要性。
 3.1.1、バイオエタノール混合燃料の使用に関する現状。
 バイオ燃料の普及は、地球温暖化対策として有効である。バイオ燃料のうち、バイオエタノールについては、ガソリンに直接混合するか、又はバイオエタノールからETBEを合成してガソリンに混合することにより、自動車用燃料として使用されている。
 ガソリンにエタノールを混合すると蒸気圧が上昇し、揮発性有機化合物の発生量が増加する。また、エタノール、ETBEは酸素分を含むことから、ガソリンに混合すると、通常のガソリンを使用することを前提に設定されていた空燃比が酸素が過剰な状態にずれることにより、排出ガスが悪化する可能性がある。このため、第七次答申を踏まえ、ガソリンにエタノールを混合する場合は、基材となるガソリンの蒸気圧を調整すること等により、通常のガソリンの蒸気圧規格に適合させることとしている。また、エタノール、ETBE等の含酸素化合物のガソリンへの混合上限をガソリンの含酸素率で規定することとし、その上限は1.3%とするとともに、安全性確保等の観点も含め、エタノール混合上限を3%とする等の燃料規格が定められている。この燃料規格に適合する範囲内で、ガソリンにエタノールを上限3%、又は、ETBEを上限8.3%まで混合した、いわゆる「E3」レベルの燃料は、既に市場を走行しているすべてのガソリン車に使用可能である。
 近年、ガソリンにバイオエタノールを10%まで混合した、いわゆる「E10」の普及に向けた取り組みが実施されつつある。E10の普及は、E3レベルの燃料よりも地球温暖化対策の観点から、より一層の効果が期待され、海外においてもE10レベルの取り組みが行われている。一方で、E3と同様に、蒸気圧が上昇し、VOC発生量が増加するという課題があり、加えてE3と比較して、燃料配管等へのエタノールの浸透、揮発によるVOC発生量の増加が多くなると考えられる。また、E10の含酸素率は、現行ガソリンの燃料規格である上限1.3%よりも多い3.7%となり、既存のガソリン車に使用した場合、排出ガスが悪化するおそれがある。安全性確保の観点からは、燃料配管の腐食等が発生するおそれもある。このため、E10を使用するには、E10対応ガソリン車が必要となる。しかしながら、現在、E10及びE10対応ガソリン車は、安全性及び大気環境への影響が検証されていないために、自動車の安全性確保及び大気汚染防止に係る技術基準及び燃料規格が整備されておらず、一般販売されていない。このためE10対応ガソリン車が公道走行するにあたっては、国士交通省が試験自動車として個別に認定を行い、E10の使用については、経済産業省が個別に認定を行っている。
 3.1.2、諸外国におけるE10対応ガソリン車の排出ガス低減対策と燃料規格の動向。
 欧米においては、ガソリンへのエタノール混合上限は10%となっている。ガソリンにエタノールを混合した場合、蒸気圧が上昇し、VOCの発生量が増加することになるが、米国においてはE10の場合6.9kPa、欧州においてはバイオエタノールの混合濃度に応じて、3.65〜7.76kPaの蒸気圧緩和措置が導入されている。
 また、E10対応ガソリン車においては、現行ガソリン車と同じ排出ガス規制が適用されている。
 3.1.3、E10対応ガソリン車の排出ガス低減対策と燃料規格の検討にあたっての視点。
 3.1.1で述べたとおり、現在、E10対応ガソリン車は、一般販売されていない状況である。今後、E10の普及を図っていくため、バイオエタノールの供給の安定性・経済性の確保等の課題に取り組みつつも、まずは、E10対応ガソリン車が市場に導入される環境を整えることを目的とし、大気汚染防止の観点からE10対応ガソリン車の排出ガス低減対策、及びこれと密接に関係するE10の燃料規格のあり方について検討することとした。
 また、検討に当たっては、大気環境への影響を抑えつつも、可能な限りE10対応ガソリン車及びE10の普及促進と両立できるよう考慮した。
 3.2、E10対応ガソリン車の排出ガス低減対策と燃料規格。
 3.2.1、燃料蒸発ガス低減対策。
 ガソリンにエタノールを混合した場合、蒸気圧が上昇し、VOCの発生量が増加する。光化学オキシダントに係る環境基準の達成状況は、極めて低い水準であり、また、PM2.5に関する環境基準が新たに設定されたところである中、E10対応ガソリン車及びE10の普及を進めていくにあたっても、VOC等それらの原因となる物質の発生量が増加することは避けるべきである。E3においては、基材となるガソリンの蒸気圧を調整すること等により、ガソリンと同じ蒸気圧規格に対応させることとしている。ガソリンにエタノールを混合した場合の蒸気圧の上昇度合いは、混合率3〜10%の範囲では、ほぼ同程度であるため、E10においてもE3と同様の対応とすることが適当である。
 一方、地球温暖化対策等の観点から、バイオエタノール混合燃料について地産地消などの取組みを積極的に進めている地域がある。こういった地域の取組みを後押しするため、地域における光化学オキシダント等に係る大気汚染状況、バイオエタノールの供給体制や供給・消費量の見込み、蒸発ガス発散防止のための代替措置の導入などを総合的に考慮して、地域限定で蒸気圧の緩和を認める仕組みを検討することが望ましい。
 ガソリンにエタノールを混合した場合、蒸気圧の上昇の他、燃料配管等へのエタノールの浸透、揮発によってVOCの発生量が増加する。このため、E10対応ガソリン車については、燃料配管の材質をエタノールが浸透しにくいものとすること等によって、エタノールが10%混合された状態においても、現行ガソリン車の燃料蒸発ガス規制に適合させることが適当である。
 3.2.2、排気管からの排出ガス低減対策。
 E10対応ガソリン車の排気管から排出されるNOx、CO、HCについて、E10対応ガソリン車及びE10の普及を進めていく中で、その排出量が増加することは避けるべきである。E10の含酸素率は3.7%であるため、E10対応ガソリン車には、含酸素率0%〜3.7%の変化に対応した排出ガス低減対策が必要である。
 一方で、最新のガソリン車は、O2センサーによるフィードバック制御により、三元触媒が適切に機能するよう空燃比等が制御され、また、その適切な状態を学習する機能が搭載されており、エタノール10%レベルの混合による含酸素率の変化で排出ガス量が大きく異なるものではない。安全性の観点からE10に対応させたガソリン車にE0及びE10を使用して排出ガス試験を実施したところ、NOx、CO、HCの排出量にほとんど差はなかった。したがって、E10対応ガソリン車について、E0〜E10のどの燃料が使用されても、現行ガソリン車の排出ガス規制に適合することは、技術的に大きな障害はないと考えられる。このため、E10対応ガソリン車については、E0〜E10のどの燃料が使用されても現行ガソリン車の排出ガス規制に適合させることが適当である。具体的には、E10の含酸素率上限は、エタノール10%を含酸素率に換算した3.7%とし、E10対応ガソリン車は含酸素率0%〜3.7%の範囲でどの燃料が使用されても現行ガソリン車の排出ガス規制に適合させることが適当である。なお、E0とE10でNOx、CO、HCの排出量にほとんど差がなく、規制値よりも十分に低いレベルとなっている状況、及び現在の排出ガス低減技術を考慮すれば、E0〜E10のうち1種類の燃料で現行の排出ガス規制に適合していれば、E0〜E10すべてで規制に適合していると考えても差し支えないと判断される。
 E10を使用した場合、後処理装置が機能していないエンジン始動直後において、有害大気汚染物質の一つであるアセトアルデヒドの排出濃度が、E0を使用した場合と比較して、一時的に増加するが、後処理装置が機能し始めると直ちに低下し、E0を使用した場合とほぼ同じ排出濃度となる。排出量についても、ディーゼル車と比較して同等又は低いレベルであると言える。また、大気中におけるアセトアルデヒド濃度は緩やかな低下傾向にある。なお、臭気等の生活環境の観点においても、排気管直後の拡散を考慮すれば、十分に低い濃度であると考えられる。したがって、現行のNMHC全体に対する排出ガス規制の中で、アセトアルデヒドも低減させていくこととし、アセトアルデヒドに特化した規制は実施しないこととする。ただし、今後、E10対応ガソリン車によるアセトアルデヒド等の未規制物質の排出実態を把握し、その結果やE10対応ガソリン車及びE10の普及状況を踏まえ、必要に応じ見直していく。
 3.2.3 今後の検討等。
 今回のE10対応ガソリン車の排出ガス低減対策及びこれと密接に関連するE10の燃料規格のあり方に関する検討に加え、現在実施されているE10対応ガソリン車の公道走行試験の結果等を踏まえ、関係省庁による安全性・耐久性の確保及び誤給油の防止等に係る対策も含めた総合的な検討の結果、E10対応ガソリン車の技術基準及びE10の燃料規格が整備されれば、E10対応ガソリン車を市場に導入することが可能となる。今回、E10の蒸気圧を現行ガソリン並みに調整することとしたため、現在、ガソリン車として一般販売されている車種の中には、燃料配管等の変更が必要なものを除き、比較的容易に今回の結論を踏まえた技術基準に適合し、E10対応ガソリン車として一般販売が可能となるものが多く存在すると考えられる。したがって、E10対応ガソリン車の技術基準及びE10の燃料規格が整備された後、E10対応ガソリン車が早期に市場に投入されることを期待する。
 なお、今回の結論は、E10対応ガソリン車及びE10の普及状況を踏まえ、必要に応じ見直していくこととする。また、今後、VOCについて、工場・事業場等を含めた総合的な低減対策を検討することとなった場合には、その一環として、改めて、自動車の排出ガス低減対策及び燃料規格のあり方について、その効果と課題を踏まえて検討する。
 4、今後の検討課題。
 4.1、ディーゼル重量車以外の自動車の排出ガス低減対策に関する課題。
 4.1.1、二輪自動車等。
 排出ガス低減性能を適切に評価するため、自動車の種別ごとの排出ガス試験方法に順次、過渡サイクルを導入してきたところである。二輪自動車及び原動機付自転車についても、電子制御燃料噴射装置や三元触媒等が採用されていることを踏まえ、それらの性能を適切に評価するため、現行試験サイクルを見直し、過渡サイクルを導入することを検討する。その際、大気汚染状況、排出ガス寄与度、技術開発動向等を踏まえ、必要に応じ排出ガス規制の強化についても検討する。
 一方で、UN−ECE/WP29においては、日本も参画のもと世界統一試験方法が既に策定されている。WMTCは、過渡サイクルであり、日本の走行実態も踏まえたものとなっている。このため、自動車メーカーの技術開発コストを軽減する観点から、現行試験サイクルの見直しに関する結論が出るまでの間、現行の排出ガス規制レベルを維持するという基本的な考え方のもと、現行の排出ガス規制と同等とみなすことができるWMTCベースの規制の導入について検討することが適当である。
 4.1.2、特殊自動車。
 (1)定格出力が19kW以上560kW未満の特殊自動車。
 ガソリン又はLPGを燃料とする特殊自動車については、大気汚染状況、排出ガス寄与度、技術開発動向等を踏まえ、必要に応じ排出ガス規制の強化について検討する。併せて、現行試験サイクルを見直し、過渡サイクルを導入することについて検討する。
 ディーゼル特殊自動車については、今後、ディーゼル微粒子除去装置装着車が普及していくことを踏まえ、使用過程時におけるPMの確認方法として、従来の黒煙汚染度からオパシメータによるものに変更することについて検討する。
 また、ガソリン・LPG特殊自動車及びディーゼル特殊自動車の排出ガス規制について検討する場合には、ブローバイガスとして排出される炭化水素の低減対策についても併せて検討する。
 (2)定格出力が19kW未満及び560kW以上の特殊自動車。
 大気汚染状況、排出ガス寄与度、技術開発動向、国士交通省の排出ガス対策型建設機械指定制度の効果、(社)日本陸用内燃機関協会が実施している19kW未満の汎用ディーゼルエンジン排出ガスに関する自主的な取組みの状況等を踏まえ、必要に応じ排出ガス規制の導入について検討する。
 4.1.3、乗用車等。
 ガソリン車及びディーゼル車については、UN−ECE/WP29において世界統一試験方法の検討が本格化しつつある。その活動に積極的に貢献するとともに、今後、その進捗状況を踏まえ、現行試験サイクルを見直し、WLTPを導入することについて検討する。また、今後、大気汚染状況、排出ガス寄与度、技術開発動向等を踏まえ、低燃費技術と排出ガス低減技術との両立に最大限配慮した上で、必要に応じて新たな排出ガス許容限度目標値の設定について検討する。
 4.1.4、ガソリン重量車。
 ディーゼル重量車について、今回、排出ガス規制を強化するとともに、世界統一試験サイクル、オフサイクル対策、高度なOBDシステムを導入することとした。
 ガソリン重量車については、現時点で世界統一試験サイクルは策定されておらず、引き続きJE05モードに基づく排出ガス規制を実施する。今後、大気汚染状況、排出ガス寄与度、技術開発動向、UN−ECE/WP29における検討状況等を踏まえ、必要に応じオフサイクル対策、高度なOBDシステムの導入、排出ガス規制の強化について検討する。
 4.2、NOx後処理装置導入に伴う課題。
 NOxに係る排出ガス規制の強化に伴い、ディーゼル重量車に尿素SCRのNOx後処理装置が採用されつつある。このような後処理装置は、NOxを大幅に低減する有効な技術である。一方で、09年規制より本格的に導入される技術であることから、今後、後処理装置の排出ガス低減性能の劣化状況及び尿素水等のNOx還元剤の噴射制御が不適切なこと等による、温室効果ガスであるN2Oや未規制物質であるアンモニア等の排出の実態を注視していく必要がある。
 環境省が測定したデータの中にも、使用過程時において新車時よりもNOx排出量が増加している可能性があるもの、後処理装置末装着の自動車と比較してN2O排出量が増加しているものがあった。
 したがって、自動車メーカーにおいては、NOxの後処理装置の導入の際にはこれらの排出量の増加を抑制すべく技術開発に努める必要がある。また、引き続きNOx後処理装置装着車の排出ガスの実態を把握するとともに、排出ガスの実態が変化している場合には、その原因の解明を図り、必要に応じ対策を検討する。
 4.3、未規制物質に関する課題。
 4.3.1、微小粒子状物質等に関する課題。
 平成21年9月、中央環境審議会答申「微小粒子状物質に係る環境基準の設定について」を受けて、PM2.5に係る環境基準が設定された。同答申においては、これまで実施してきた粒子状物質全体の削減対策を進めることがまず重要であること、また、PM2.5やその原因物質の排出インベントリの作成、大気中の挙動や二次生成機構の解明等を実施する必要があること、その上で、大気汚染の状況を踏まえながら、より効果的な対策について検討する必要があること等が課題として挙げられている。
 ディーゼル自動車から排出されるPMは、そのほとんどがPM2.5であるため、これまでの排出ガス規制等の対策の着実な実施が、PM2.5削減対策として有効である。
 一方で、粒径がナノメートルサイズの超微小粒子の数や組成等が健康影響に関連が深いのではないかという懸念が国内外において高まっている。欧州においては、我が国も参画のもとUN−ECE/WP29において策定された試験方法に基づき、自動車から排出されるPMの粒子数に着目した規制がディーゼル車に対しては2011年9月、ディーゼル重量車に対しては2012年末から開始される予定である。PMの排出量を粒子数で計測することは、DPF等の排出ガス低減性能を評価する上で、有効な手法であると考えられる。
 一方で、今後、PMに係る規制の強化に伴い、より浄化率の高いDPFが装着されることとなり、そのようなDPFは、粒子数も低減する効果があると考えられる。また、現在の粒子数試験方法では、測定技術上の困難性から、PM2.5にも寄与が大きいと考えられる揮発性の高い粒子は測定できないという課題がある。なお、09年規制に適合した我が国のディーゼル車の粒子数を欧州の試験方法で測定したところ、欧州で予定されている規制に適合していた。
 したがって、まずは、これまでの排出ガス規制等によるPM低減対策を着実に実施することとし、今後、PM2.5やその原因物質の排出インベントリの作成、大気中の挙動や二次生成機構の解明等の科学的知見の集積を踏まえた、PM2.5に対する総合的な対策を検討する中で、自動車に必要な対策についても検討する。
 4.3.2、その他の未規制物質対策。
 自動車から排出される未規制の有害大気汚染物質について、測定方法の開発及び測定精度の向上を図り、自動車からの排出量把握のための基盤を整備するとともに、得られた情報を基に必要な施策を講じるよう努めることが望まれる。その際、エンジン技術、触媒等の後処理装置の技術及び燃料・潤滑油品質等が自動車からの有害大気汚染物質の排出量に及ぼす影響についても併せて把握するよう努めることが望まれる。
 4.4、燃料蒸発ガスに関する課題。
 3.2.3において述べたとおり、燃料蒸発ガスについて、今後、VOCについて総合的な低減対策を検討することとなった場合には、その一環として、自動車の排出ガス低減対策及び燃料規格のあり方について、その効果と課題を踏まえて検討する。
 4.5、バイオディーゼル燃料等による排出ガスへの影響に関する課題。
 地球温暖化対策として有効であるバイオ燃料については、3.2において検討したE10のほか、ディーゼル車に使用されるバイオディーゼル燃料もある。バイオディーゼル燃料は、近年、幾つかの地域を中心に、その利用が広がりつつある。
 バイオディーゼル燃料の軽油への混合率の違いが排出ガスに与える影響は、定量的に明確でない。現時点においては、バイオディーゼル燃料の混合率上限は、大気汚染防止の観点というよりも、自動車の不具合防止の観点から、5%と軽油の燃料規格に定められている。
 一方で、ディーゼル車は軽油を使用することを前提に製作されており、排出ガス規制の強化に伴い、これまでより高度な排出ガス低減技術が導入されている。このような自動車にバイオディーゼル燃料を使用した場合、排出ガスに影響が生じるおそれがある。
 このため、今後、新長期規制や09年規制に適合したディーゼル車にバイオディーゼル燃料を使用した場合の排出ガスへの影響を調査し、その結果を踏まえ、必要な対策を検討する。
 また、ガストゥリキッド、ジメチルエーテル等の新燃料についても、市場での動向等を踏まえ、排出ガスへの影響等について、必要に応じて検討する。
 4.6、自動車基準の国際調和の推進。
 自動車は国際的な商品であり、環境対策は国際的にも重要な課題であることを踏まえ、我が国の環境保全上支障がない範囲内において、可能な限り基準等の国際調和を図ることが望まれている。したがって、UN−ECE/WP29において進められている排出ガス試験方法等の国際基準調和活動に積極的に貢献し、可能な範囲で、国際的な基準調和を図ることが望まれる。
 4.7、自動車の特性に応じた環境性能評価法の開発。
 自動車の排出ガス規制の前提となる排出ガス試験方法については、自動車の種別ごとに、現実に起こりうる多様な走行条件の中から、頻度の高い平均的な走行条件を反映するように試験サイクルを作成している。例えば、ガソリン重量車及びディーゼル重量車に対する現行の排出ガス規制は、JE05モードを前提として実施している。
 一方で、このような重量車の中でも、主に都市内を運行する路線バスや都市間を運行する大型トラックなど、実際にはある特定の走行条件をかなりの頻度で使用する車種もある。それらの車種については、自動車メーカーは、JE05モードを前提とした排出ガス規制に適合することは当然のこととして、さらに、その特定の走行条件において優れた環境性能が発揮できるよう技術開発に努めているところである。しかしながら、現在、そのような特定の走行条件を主に使用する車種の環境性能に関する統一的な評価方法は策定されていない。
 このため、そのような自動車の特性に応じた統一的な環境性能評価法を検討し、自動車
 メーカーが、この評価法を活用し、環境性能をアピールできる環境を整え、実際の走行条件に応じた環境性能に優れた自動車の普及促進を図る。
 5、関連の諸施策。
 本報告で示した対策を相補う施策として、以下に述べる関連諸施策が、今後ますます推進されることが望まれる。
 5.1、自動車NOx・PM法に基づく施策等総合的な自動車排出ガス対策の推進。
 [1]大気汚染が局地的になるに従い、全国一律の新車に対する排出ガス規制は、対費用の面からもその効果は小さくなる。したがって、大気汚染の比較的激しい地域での特別の対策を実施することの意義がますます高くなるものと考えられる。そのため、今後は、自動車NOx・PM法に基づく車種規制、事業者排出抑制対策等を着実に実施するとともに、平成19年5月の同法の改正により新たに追加された局地汚染対策等も含め、総合的な自動車排出ガス対策を実施することが重要である。
 また、交通流の円滑化、交通量の抑制、道路構造や都市構造の改善等の排出ガスを抑制するために効果的な施策についても積極的に検討し、実施していくことが望まれる。
 [2]使用過程にある自動車全般について、今後とも、点検・整備の励行、道路運送車両法に基づく自動車の検査及び街頭での取締まり時における排出ガス低減装置の機能確認等により、使用過程において良好な排出ガス低減性能を維持させることが重要である。特にディーゼル車については、排出ガス規制の強化に伴い、DPFやNOx後処理装置等排出ガスの後処理装置が普及するため、これらの後処理装置の性能を使用過程においても維持させる必要がある。このことから、使用過程車の排出ガス低減性能の維持対策が一層重要となる。
 このため、次期目標値の導入にあわせ高度なOBDシステムを導入することとしたが、使用過程車に係る排出ガス水準の設定、抜取り検査の導入方策等の使用過程車に係る総合的な対策について、その必要性も含め早急に検討することが望まれる。
 [3]CO2低減対策に加え、排出ガス低減対策の観点からも、アイドリング・ストップ等のエコドライブは効果的であり、アイドリング・ストップ機能やエコドライブ支援機能付きの自動車の普及を促進するなど、エコドライブの普及施策を推進することが望まれる。
 5.2、低公害車の普及促進。
 大気環境の一層の改善・地球温暖化対策のためには低公害車の普及を促進していくことが重要である。このため、低公害車に対する税制優遇、補助、融資制度等低公害車の普及施策を推進していくことが望まれる。
 5.3、大気環境の状況把握、測定精度向上。
 自動車排出ガス規制や総合的な自動車排出ガス低減対策の進展に伴い、これらの対策の効果を的確に予測し、また、効果の測定を的確に行うことが、新たな施策を企画・実施していく上で一層重要になる。その際には、PM、NOx、VOC等の排出インベントリの整備やSPM、光化学オキシダント等の二次生成への寄与の把握も必要となる。そのため、排出源における各種対策や、沿道等での対策が大気環境の改善に対して及ぼす効果の把握体制の整備等に努めることが望まれる。
 5.4、自動車以外の未規制物質対策。
 自動車以外の未規制有害大気汚染物質の排出源について、排出実態の調査及び対策の必要性の検討を引き続き行うとともに、対策実施のための制度のあり方について検討することが望まれる。
 5.5、金融・税制面での配慮。
 排出ガス規制への対応に要する技術開発等排出ガス低減対策の実施に係る費用は、車両価格、燃料費、維持費等に影響すると考えられるが、これらの費用については自動車の利用に伴う環境費用を内部化するとの考え方の下に自動車メーカー、使用者等によって負担される必要がある。なお、今回、次期排出ガス規制に係る排出ガス低減対策の検討にあたっては、排出ガス試験方法を国際調和することによって、技術開発コスト・工数の軽減に努めたところである。
 一方、最新の排出ガス規制適合車への代替や燃料規格への対応を円滑に推進するためには、金融・税制面における配慮も必要である。
 6、おわりに。
 今回、ディーゼル重量車の排出ガス低減対策について、次期排出ガス規制の許容限度目標値及びその適用時期を中心に取りまとめた。次期排出ガス規制では、排出ガス試験方法を国際調和し、許容限度目標値を欧米と並び世界最高水準のものとした。この排出ガス規制の強化は、今後、自動車のCO2低減対策として一層の改善が求められる燃費性能に一定の影響を与えることは、事実である。
 しかしながら、大気汚染状況については、大都市地域の一部においては将来に向けてなお改善の余地があり、このような中、次期目標値がその改善、良好な大気環境の維持確保に向けた効果を発揮することを期待する。
 一方、競争が激化しつつある新興国の自動車市場においては、保有台数の急速な増大による大気汚染の深刻化やCO2排出量・燃料消費量の増加に伴って、排出ガス低減性能や燃費性能の優れた自動車へのニーズが高まっており、排出ガス規制が急速に強化されるとともに、燃費基準の導入も予想される。このような中、次期目標値が、試験方法の国際調和によって開発コスト・工数の軽減に資するとともに、欧米と並んで世界最高水準の環境技術開発を促すことによって、我が国自動車メーカーの国際競争力の確保への役割を担うことを期待する。また、商品性や燃費性能等をめぐる競争の中、排出ガス規制を一つの制約と考えるならば、次期目標値によって欧米の自動車メーカーと同等の条件となった。その中で、我が国自動車メーカーにおいては、早期に次期目標値達成への目処を立て、商品性や燃費性能の一層の改善に取り組み、新興国の自動車メーカーも含めた競争で優位に立っていくことを期待する。
 また、今回、E10対応ガソリン車の排出ガス低減対策とE10の燃料規格のあり方についても取りまとめた。今後、この報告書の内容をもとに関係省庁が連携してE10対応ガソリン車の技術基準及びE10の燃料規格を検討し、E10対応ガソリン車、E10の普及につなげていくことを期待する。
 23ページは、概要ということで、この報告書の概要を取りまとめております。23、24ページです。25ページは名簿になってございます。26ページからは、用語解説となっております。
 それで、参考資料で、前回指摘があったところを簡単にご説明をさせていただきます。参考資料44−3の81ページをお開けください。
 前回の専門委員会において、例えば、E0からE10で、E5とかE7とかで排出ガスが急激に突出して増加することがないかという確認、そういうデータを収集しておくようにという指示がございました。環境省が平成14年に実施したデータでございます。平成12年規制のものでございますが、こちらを見ていただければ、E0からE10、それぞれの規制物質について、特にそれぞれの濃度で突出した排出ガスを出しているものはないというふうに言えると思います。
 長くなりましたが、以上が説明でございます。

【河野委員長】 どうもありがとうございました。お疲れさまでございました。
 それでは、ただいまのご説明につきまして、委員さん方からご意見をいただきたいと思います。
 その前に、パブコメは、どこからどこの範囲で出されるのですか。

【多田室長補佐】 参考資料も含め、すべてパブコメにかけます。根拠も一応示しておきたいと思っておりますので。

【河野委員長】 では、44−1と44−3が出るということですね。ありがとうございました。いかがでございましょうか。
 では、私から。ちょっと細かい話になるのかもしれませんが、3ページの参考資料5の上のところに、欧米でも燃費基準が導入されることが予想されと書いてあるのですが、これは根拠資料みたいなものはどうなっているんでしたっけ、前にも聞いた覚えがありますが。

【多田室長補佐】 正直言って、現在オープンになっている紙というのは、ただ、いろいろ中で検討しているという情報は聞いていると。だから、根拠資料が余りないので、予想というところです。
 ただ、新聞報道によれば、米国においては、既に大統領の方が燃費基準、重量車も含めて検討を指示したという新聞報道もございますので、そこら辺、もしインターネットとか調べてあれば、それはつけたいと思っています。失礼しました。

【河野委員長】 ありがとうございました。

【野田委員】 単純なミスだと思うのですけれども、7ページ、2.3の3行ほど上なんですけれども、「2.1.1(3)で述べた効果が」とあるのですけど、これは2.2の間違いじゃないかなと一瞬思ったのですけれども。

【多田室長補佐】 おっしゃるとおりでございます。失礼いたしました。

【野田委員】 引用しているところは、単純ミスでよくそういうことがありますので、もう一回、章の番号とか見ていただけませんでしょうか。

【多田室長補佐】 申しわけございませんでした。

【河野委員長】 今おっしゃったようなことで、ほかのところもチェックしていただく。私としては、どうしてこういうことが起きたのかなというのが不思議なんですけれども。

【多田室長補佐】 まさに単純ミスでございます。申しわけございません。

【河野委員長】 チェックを入れてください。
 ほかは何かございますでしょうか。

【飯田委員】 本質的なことではなくて、用語の文章の書き方という意味で、2点確認したいと思います。最初に2ページですが、酸素含有率、あるいはエタノールが体積ベースなのか、質量ベースなのかということで明快にしていただいてありがとうございました。それで2ページの上から10行目に、含酸素率として1.3質量%と書いていただいて、以下に単純に1.3%とすると記載があるのですが、実際には後ろの章で3.7とか、別の数字も出てくるのですね。ですから、ここは含酸素率は質量%で記述するとか、そんな言い方をしておいていただくといいのかなと。
 幸いにして、エタノールの方は10と3かな、この2種類しか多分出てこないので、それでよろしいかと思う。
 それから、もう一点は5ページです。5ページにWHTCの策定という(1)がございます。この中にいわゆる後処理装置の問題で、排出ガス温度というのが出てきます。これは排出ガスと定義してしまうと、あくまでもテールパイプ、ないしは自動車から出てくるのが排出ガスですから、ここでは気持ちは触媒の温度、ないしは排気ガスの温度を示しているんだと思いますので、間違いとは言い切れないのだけれども、用語としては、そういう使い分けをしていただいた方がいいのではないかと。多分排気ガスという言葉が、どこかで使っているんですね。ですから、そちらにするか、触媒温度にするか、そのどちらかの表現がよろしいかと思います。
 以上2点、コメントなのですが。

【河野委員長】 事務局で工夫されて、左側に行番号を振っていただいているので、これを私も忘れていたのですが、これをご利用ください。

【飯田委員】 失礼しました。忘れていました。

【多田室長補佐】 飯田先生のご指摘は、ご指摘どおり修正しておきます。

【塩路委員】 今のことにも関連するのですけど、18ページのバイオディーゼルの場合は5%とそのまま書いてあって、これは初めて出てくるので、ここも体積%ですよね。質量%。ちょっとややこしいですけれども、バイオディーゼル、質量%というのも難しいところではあるのですが、質量%とか、もう少し追記していただければと思います。
 ついでに別件なんですけれども、8ページの5行目、「エンジン出口でのNOx排出量を高くすることが可能となり」という表現が、何かわざと高くするような印象があるので、結果として、後処理装置が浄化率向上すると。「結果として、エンジン出口のNOx排出量を高くすることが可能となり」というのは、何かちょっと表現としてはおかしいので、例えば、高くなっても許されることとなりとか、そういうような表現に改めた方がいいかなと思いました。

【多田室長補佐】 わかりました。一番最後のご指摘のところは、NOxと燃費の関係をもう少しうまく書いた上で、わざと高くするとか、そういう印象がないように、今直ちには思い浮かびませんが、工夫したいと思います。

【河野委員長】 ありがとうございました。ほかはございませんでしょうか。

【大聖委員】 本当にご苦労さまでした、いろいろ推敲していただいて。3ページの15行目のところに、「粒子状物質については、まだ実態が明らかではない部分もあるが」というのは、実態が明らかでないというのは何となく漠然としていますので、その発生要因の実態が明らかではないとか、何かそういう文言を加えてはどうかなと思います。
 それから、あとはちょっと細かいところは後でお届けしたいと思いますが、13ページの34行目、「地域における光化学オキシダント等に係る大気汚染状況」とあるのですけれども、光化学オキシダントって全国的に達成されていないですよね。ですから、これが影響して、増減にかかわるようなことは、まず考えられませんので、これは「光化学オキシダント等に係る」というのは要らないんじゃないかなと思うんですけれども、いかがでしょうか。

【多田室長補佐】 大気汚染状況というのは、光化学オキシダントに対して注意報とか警報が、まだ全然、そっちの方を念頭に置いたんです。全国的にはそうですけど、例えば…。

【大聖委員】 なるほど。警報とか注意報の頻度が問題になると、そういう状況ですか。

【多田室長補佐】 そこはそういうような形に、表現を改めたいと思います。

【大聖委員】 それから、14ページの31行目から2行目なんですけれども、「排出量についても、ディーゼル車と比較して同等又は低いレベルにあると言える」というのは、何となく、わかっている人はわかっているんでしょうけれど、ちょっとわかりにくいかなと。なぜここでディーゼル車が出てくるのかなというのがあるのですけれどね。これはよくディーゼル車などでは、コールドスタートのときに、部分酸化物としていろいろなものが出てくる中にアルデヒドがあるんですよね。しかも、ディーゼル車の中でも、触媒の有無によっても、ちょっとアルデヒドの排出が、コールドスタートでは変わってくるのではないかなと思いますけれども。
 それから、「また、大気中におけるアルデヒド濃度は緩やかな低下傾向にある」。これも何となくわかりにくいなという気がしました。これが薄まって希釈されるから低下するのか、あるいは大気の測定上、アルデヒドというもの自体が減りつつあるのか、ちょっと両方に読めちゃうものですから。お願いします。
 それから、あとは18ページの32行目からなんですけれども、「バイオディーゼル燃料の軽油への混合率の違いが排出ガスに与える影響は、定量的に明確でない」と言い切っちゃっているんですけれど、もう少し説明を加えるとすると、その種類が多様なこともあり、定量的に明確でないのが実情であるとか、そんな感じですね。いろいろな種類がバイオ燃料はあるのですから、バイオディーゼルの。
 それから、その次の19ページの7行目なんですけれども、ここではバイオ燃料起源のガストゥリキッドとか、ジメチルエーテルのこと言っているわけですよね。そうすると、バイオマスを用いたとか、何かそういうふうなことを頭に入れておいた方がいいんじゃないかと思いますけれどね。そうすると、これはGTLの中でもBTLになるわけです。ジメチルエーテルも最近、バイオ起源のジメチルエーテルの合成を考えているといいますので、そういう説明になると思いますけれども。

【御園生委員】 注も変えて。

【大聖委員】 そうですね。そういうことです。
 それから、これは一般的なことですけど、「検討する」というところが出てくるんですけれど、その主語は何かなと。排出ガス専門委員会のことなのか、環境省として検討するという意味なのか、国として検討するという意味なのか。これは報告書だとすると、この主体は専門委員会ということになるのですかね。

【多田室長補佐】 検討するという表現にしたやつは、基本的には専門委員会をイメージして書きました。
 大聖先生の指摘で、14ページの31行目、「ディーゼル車と比較して同等又は低いレベルであると言える」といったのは、思いといたしましては、メカニズムというよりも、既にディーゼル車って既に走っているやつと、そんなに変わりませんよというところを言いたくて書いたところでございますので、もう少しそこら辺がわかるような形にしたいと思います。
 19ページの7行目でございます。ここのGTLとDMEについては、表題はバイオディーゼル燃料等になっておりまして、実はバイオ起源をイメージ…。

【大聖委員】 ディーゼルエンジンベースのものに使うわけですから、そういう意味では理解しました。

【多田室長補佐】 ただ、わかりにくいというのはご指摘のとおりだと思うので、もう少し唐突感をなくすように、もうちょっと加えたいと思います、そこの部分は。

【大聖委員】 これはディーゼルエンジンに使う燃料だということはわかりますよね。そういう文脈にはなると思いますけれど。

【塩路委員】 今のに関連して、結局、御園生先生の言われたように、注のところに反映するのでいいんじゃないかなと思うのですね。バイオも、注のところを見ると、バイオの関連については全然触れられていないので、最近、GTLだとかバイオ起源のDMEが、かなりCO2の対策からは提唱されていますので、そういうことを含んで注に書かれたらどうかなと思うのですけれども。

【多田室長補佐】 そうですね。わかりました。

【塩路委員】 それともう一つ、やっぱり先生が言われた14ページのディーゼル車との比較の話ですけれども、私もちょっとうっかりしていましたけれど、これもやっぱり、余り要らない技術のような気もするのですけれどね。
 それともう一つ、指摘したかったのですが、「大気中におけるアルデヒド濃度は、緩やかな低下傾向にあり」というのは、私もわかりません。いろいろな言い方があるし、なぜ、アセトアルデヒドだけが拡散して低下することを言っているのか。ほかのやつもみんなそうですよね。大気に放出した後、濃度が低下するということを言うのであれば、ほかのものもみんな同じだし、何を指しているのかなというのは、ちょっとわかりませんでした。

【多田室長補佐】 わかりました。ここはもう少し追加したいと思います。濃度の緩やかな低下傾向というのは、毎年、環境省が未規制の物質について。

【塩路委員】 大気濃度が、環境濃度が年ごとにという意味ですか。

【多田室長補佐】 そうです。だから、そこももう少し…。失礼いたしました。

【塩路委員】 わかりました。

【御園生委員】 このままでいいのかもしれないですけど、6ページの4から5行目の、WHTCの効果なんですが、後の方に「その結果として、我が国の大気環境が一層改善することになると考えられる」。ここの後のポツ3つになのですけれども、この3つは全部日本の話ではないのですよね。「その結果として、我が国の大気環境を一層改善される」は、少しギャップがあるかなという感じがするのです。あるいは、このままでいいのかもしれません。

【多田室長補佐】 ここは実は3.で、先進的な次世代自動車の開発が促進されることになるだとか、そういうところを記述していますので、それで「結果として、我が国の大気環境が一層改善されることになる」と、こういうところなので、もうちょっとこのポツの部分のエッセンスをちょっとだけ追加して、御園生先生がおっしゃるように、ギャップを埋めるような、ちょっと…。

【御園生委員】 「その結果として」というところの因果関係がちょっとわかりにくいような気がします。
 もう一つ、これは質問なんですけれども、15ページ、22行の今後の検討課題、先ほどコメントがありましたけれど、これは結構長いのですね。だから言ってみれば、5も課題ですけれども、それぞれの項の最後は検討するとか、望まれるとか、微妙に使い分けがされているのですけれど、無条件に「検討する」とあるのと、「必要に応じて検討する」とか、「必要に応じ」がない場合は必ず検討しますと、そんなニュアンスなんですかね。望まれるとか、期待されるとか、いろいろ使い分けしておられるようですけれど。

【多田室長補佐】 おっしゃるとおりで、「必要に応じ検討する」というのは、ざっくばらんに言うと、必要がなければ検討しないということです。「検討する」というのは、ほぼ次の課題としてまたお手数をかけたいというふうに思っております。「望まれる」とか「期待する」というのは、特に専門委員会では検討することは想定しておらず、専門委員会として期待すると、そういうところで使い分けています。

【松下委員】 この話とちょっと外れるのですけれども、いわゆる試験法でも、国際調和全部してくるわけですよね。現在国際調和できている試験法と、まだ検討途中のものと、いろいろありますね。将来は全部国際調和した方がいいに決まっているわけですから、そういうような一覧表みたいなのができるとありがたいなと思って、聞いていたのですけれど。

【多田室長補佐】 資料に国際調和の一覧表については入れておきたいと思います。
 ただ、すべて国際調和の方向というのは、やっぱり専門委員会で、まず、国内の環境に影響を与えないというのを審議していただいた後なので、そこはちょっと方向性はまだ書けないので、現状だけを書かせていただくという対応にさせていただければと思います。
 参考資料は、パブコメのときには載らないという感じで、いずれ報告書になるときには載せさせていただくという、そういう対応にさせていただければと思います。

【岩本委員】本当に言葉じりだけの問題で申しわけないのですが、例えば、どこでもいいのですけれども1ページ目で、日本の規制の場合、いろいろな行事の場合に、元号であらわすのか、西暦であらわすのかという問題、かなり苦労されているようなんですけれども、後のほうは平成何年と言った後に西暦も入っているのですけれども、このページなんかを見ると、例えば、上に全部昭和とか平成と書かれてあって、西暦が一切入っていない。それから、略称のつけ方も、09年規制と言ってみたり、平成27年度規制と言ってみたりしているので、そこら辺、統一されてはいかがでしょうかと。

【河野委員長】 私の考え方だと、例えば、報告書なんかは、発行年月日が表紙なんかに書いてあると、それを書くということなのですよね。あと、それが西暦何年になるかというサービスを我々がするかどうかにかかる。

【多田室長補佐】 そうですね。ちょっとわかりにくい基準かもしれないのですけど、一応海外の状況と比較、検討が必要な項目については、括弧書きで西暦も書いたというところです。平成27年度重量車燃費基準というのは、よくそういう正式な言葉で使われているので、それを引っ張ってきたという位置づけなので、わかりました、見る人が見ると、多分わかりにくいと思いますので、統一するなりしたいと思います。

【河野委員長】 だから、こういうのは部会用に残しておくということも考えられるのではないかなと。ご検討いただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
 ほか、ございますでしょうか。
 それでは、まだ時間がきているわけではないのですが、今後の対応について、事務局からご提案いただければと思いますが。

【多田室長補佐】 それでは、資料44−4、今後のスケジュールも含めて、今後の対応をご説明していただければと思います。
 資料44−4でございます。本日6月18日に報告書を審議いただいたところでございます。それについて、パブリックコメントにかけたいと考えております。いろいろ先生方からご指摘いただいたところ、正直言って方向性については、おおむねご了解をいただいていると理解をいたしておりますので、もしよろしければ、先生方からいただいた修正については、事務局と河野委員長でご相談させていただいた上で、パブリックコメントにかけさせていただければと考えております。
 パブリックコメントについては、今のところ、6月22日火曜日を予定しております。パブリックコメントを1カ月間経た後に、この意見の出ぐあいにもよりますが、現時点においては、先生方には、パブリックコメントの回答等についてはメール等で見ていただいて、専門委員会のパブリックコメントに対する回答とさせていただければと思います。
 7月以降に大気環境部会を開催させていただきまして、答申という形にさせていただければと考えております。
 以上でございます。

【河野委員長】 ありがとうございます。塩路委員は出したいとおっしゃっているので、ちょっと細かい話で、今日ここではおっしゃれないのですが、意見を出したいとおっしゃっているので、私と事務局で対応させていただければということで、その進め方でよろしゅうございましょうか。

(はい)

 ありがとうございます。それではそうさせていただきたいと思います。
 それでは、今後のスケジュールということで、今、ご紹介があったとおりでございますが、専門委員会報告案をパブリックコメントにかけるということにさせていただきたいと思います。
 これによりまして、第十次報告を取りまとめるに当たっての最後の専門委員会ということでございます。
 先生方におかれましては、今度は割と何回もというか、専門委員会を開催させていただきまして、その間、いろいろご指摘をいただきまして、ご協力いただきましてありがとうございました。特に作業委員会の先生方には専門委員会の前にいろいろご審議をいただいておるということで、これにつきましても感謝申し上げたいと思います。
 今回は、トラック、バスの排出ガス規制について、ポスト新長期規制の3分の1という挑戦目標値、これをほぼ達成したということ。それからあと、バイオエタノールを普及させるために、E10の審議を行いました。
 ここで格段にお礼を申し上げなければいけないのは、自動車メーカーの方々、それから、関連する石油業界の方々のご努力、ご尽力がなければ、とてもこういう提案はできなかったのだうろということで、ここで最後ということで改めてお礼を申し上げさせていただきたいと思います。
 特に環境省など、関係省庁におきまして、バイオ燃料の普及をぜひ図っていただくようにお願いしたいと思います。
 そして、次は事務局案が出てきているのです。これをご紹介申し上げる前に、私としては、これは当委員会が環境省の中に設置されているということもありますので、私としては賛同せざるを得ない。個人的には若干違和感があるのでございますが、それは、たばこを吸われる先生方いらっしゃるのですが、挑戦目標値1/3を決めた以上、本数を1/3にしていただきたい。
 それから、バイオエタノールでございますが、これはお酒の原料と同じでございますので、酒を控えられて、バイオエタノール燃料の普及を態度で示していただきたいという、すごい事務局案でございまして、私としては賛同せざるを得ないということでございますので、何か嫁さんに言われているようなことばかりで、これは皆さん方がご健康で、毒舌を磨いていただくということを祈願されておるとも受け取れますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 いずれにいたしましても、今回の報告書によって、皆さんの環境がよくなるということを期待いたします。改めまして、先生方にこの長期間の審議に対してお礼を申し上げたいということで、事務局にお返しします。

【御園生委員】 委員長のごあいさつの後で、細かいことで申しわけないですが、参考資料は非常に貴重なデータがたくさんあるのですけれど、出展が余り書いてないのだけど、これを時々引用したいときがあるのです。そのときは、この報告書のもとはわかるのもあるし、わからないのもあるという状況で、すみません、しようもないことを聞いて。

【多田室長補佐】 引用がないやつは、基本的に環境省が作成した資料でございますので、もし引用される場合は、こちらの…。

【御園生委員】 この報告書の。ありがとうございます。

【河野委員長】 最後まで貴重なご指摘をいただきまして、ありがとうございます。
 念のためにお伺いしますが、ほかにご意見ございませんか。

(なし)

 では、事務局お願いします。

【多田室長補佐】 それでは、最後に環境省水・大気環境局長、鷺坂よりごあいさつさせていただきたいと思います。

【鷺坂局長】 本当に熱心なご議論、本当にありがとうございました。これで第十次の自動車排ガス専門委員会の報告書(案)ということで、取りまとめていただいたところでございまして、本当に先生方、長丁場のご議論、ありがとうございました。
 ご案内のように、自動車の排出ガス対策、これは、実は中央環境審議会では、平成8年に諮問をさせていただいて、順次一次答申から二次答申、三次答申ということで、今回、第十次ということになるわけでございます。非常に中環審の中では、一つの諮問で長くいろいろ報告書を出していただいておりまして、数次にわたって排出ガス規制、平成8年以降でありますから、新長期、新短期からずっと一つの諮問で規制を強化させていただいております。そして、そういった規制に対応して、自動車メーカーさんも非常に開発努力をされている。こういった形で、大気環境は確実に改善してきているということも思っておりますし、そしてまた自動車環境対策技術、こういったものにつきましても、世界トップレベルにつながっている。そしてまた、それが日本経済にも牽引力になっているのではないか。こういうふうに考えておりまして、こういったことも踏まえまして、改めて長きにわたるご検討に感謝申し上げたいと思います。
 先ほど委員長からもありましたけれども、今回の第十次の答申案、報告書案で、ディーゼルトラック・バスの次期排出ガス規制とE10対応ガソリン車の排出ガス基準ということでございます。ちょうど最近、トラック・バス、各メーカーによりまして、一つ前のポスト新長期、いわゆる09規制に対応する車がやっと出てきたと、こういう状況でございます。実は2009年の10月からですけれども、継続生産とか、そういったことがありまして、実際の規制は今年の秋からということでございまして、やっと出てきたということでございますが、こういった時期にまた次の排出ガス規制基準をお示しいただいたということで、ますます我が国の環境技術の一層の向上に向けて、非常に有効ではなかったかなと考えております。
 それから、E10対応ガソリンにつきましても、ご案内のように、現在の政権は2020年まで、1990年レベルで25%のCO2排出削減、これは諸外国との合意が整ったならばという前提はついておりますけれども、そういった方向で進んでおりまして、そういった意味でも非常に価値の高いご提言ではないかと考えております。
 前々回の専門委員会で大体の方向が出ましたので、私ども環境大臣から自動車各メーカーの皆様に対しまして、早期にE10対応ガソリン車の市場投入ができるよう準備をお願いしておるところでございます。
 いずれにいたしましても、この報告書、将来のより一層の大気環境、あるいは地球環境の改善に向けて、大きな一つの布石になるのではないかと考えておりますので、そういったことで、今後まだパブリックコメントと答申という手続がありますけれども、環境省としてもこういったものが出れば、さらに施策を進めていきたい、このように考えております。
 ただ、まだ自動車排ガス対策については、今回の報告書にもありますように残された検討事項もございますので、引き続きご指導をお願い申し上げまして、私からのお礼の最後のごあいさつとさせていただきます。ありがとうございました。

【多田室長補佐】 本日の議題についてはこれで終了といたします。先生方におかれましては、どうもありがとうございました。