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■議事録一覧■

中央環境審議会第33回大気環境部会議事録



  1. 日時 平成24年5月18日(金) 15:00〜17:19
  2. 場所 環境省 第1会議室
  3. 出席者
    (部会長) 坂本 和彦  
    (委員) 浅野 直人 礒野 弥生
      加藤 順子 小澤 紀美子
      中杉 修身  
    (臨時委員) 石川 義紀 稲垣 隆司
      岩崎 好陽 内山 巌雄
      浦野 紘平 圓藤 陽子
      北野 大 河野 通方
      小林 悦夫 塩路 昌宏
      大聖 泰弘  永井 克昌
      新田 裕史 萩原 清子
      平松 サナエ 三浦 由理
      若松 伸司  
    (環境省) 鷺坂水・大気環境局長 粕谷総務課長
      山本大気環境課長 弥元自動車環境対策課長
      西本環境管理技術室長 大武総務課長補佐
      栗林大気環境課長補佐 後藤大気環境課長補佐
      山根大気生活環境室長補佐  

  4. 議事
    (1)
    東日本大震災への対応について
    (2)
    環境基本計画(大気環境部分)について
    (3)
    石綿の飛散防止対策の更なる強化について(諮問)
    (4)
    今後の揮発性有機化合物(VOC)の排出抑制対策の在り方について(諮問)
    (5)
    その他報告事項
    ① PM2.5のモニタリング体制の整備状況について
    ② 今後の自動車排出ガス総合対策の在り方の中間報告について
    ③ ヒートアイランド対策大綱の見直しについて
  5. 配付資料

    ・中央環境審議会大気環境部会委員名簿

    資料1 東日本大震災への対応について
    資料2 環境基本計画(大気環境部分の抜粋版)
    資料3−1 石綿の飛散防止対策の更なる強化について(諮問)
    資料3−2 石綿の飛散防止対策の更なる強化について(付議)
    資料4 中央環境審議会大気環境部会の専門委員会の設置等について(案)
    資料5 特定粉じん排出等作業に関する現行の大気汚染防止法の概要
    資料6−1 アスベスト対策に関する各都道府県等からの要望(平成23年度)
    資料6−2 アスベスト大気濃度調査の概要(東日本大震災の被災地)
    資料6−3 アスベスト大気濃度調査の概要(被災地以外の地域)
    資料6−4 平成23年度アスベストの飛散防止に関するモデル事業の結果について
    資料6−5 平成22年度の大気汚染防止法に係る施行状況について
    資料7 石綿飛散防止対策に係る主な論点(素案)
    資料8−1 今後の揮発性有機化合物(VOC)の排出抑制対策の在り方について (諮問)
    資料8−2 今後の揮発性有機化合物(VOC)の排出抑制対策の在り方について (付議)
    資料9 揮発性有機化合物排出抑制に関する大気汚染防止法の概要
    資料10−1 VOC排出量推計結果について
    資料10−2 光化学オキシダント注意報の発令状況及び浮遊粒子状物質の環境基準達成状況等
    資料10−3 光化学オキシダントに関する今後の取組について
    資料10−4 PM2.5の環境基準達成状況について
    資料11 平成22年度次期VOC対策のあり方検討ワーキンググループ報告(抜粋版)
    資料12 PM2.5のモニタリング体制の整備状況
    資料13 今後の自動車排出ガス総合対策の在り方の中間報告について
    資料14 ヒートアイランド対策大綱の見直しについて
    参考資料1 中央環境審議会関係法令等
    参考資料2 環境基本計画(平成24年4月)
    参考資料3 平成22年度次期VOC対策のあり方検討ワーキンググループ報告
    参考資料4 ヒートアイランド対策大綱(平成16年3月)
  6. 議事

    【総務課長】それでは、定刻となりましたので、ただいまから、第33回中央環境審議会大気環境部会を開催いたします。委員の皆様方におかれましては、ご多忙中にも関わらずご出席賜りまして、大変ありがとうございます。
      本日の出席状況でございますが、委員総数37名中、現時点で22名の委員にご出席をいただいております。浦野委員は少し遅れておられるようでございますが、定足数につきましては過半数に達しているということをご報告させていただきます。
    ここで、大気環境部会の開催に当たりまして、鷺坂水・大気環境局長よりごあいさつを申し上げます。

    【水・大気環境局長】水・大気環境局長の鷺坂でございます。
      委員の皆様方におかれましては、大変ご多用のところ、大気環境部会にご出席を賜りまして、ありがとうございます。また、委員の皆様方には日ごろより大気環境行政の推進につきまして、さまざまな面でご協力、またご指導を賜っておりますことを、この場をおかりしてお礼を申し上げたいと思います。
      また、この大気環境部会でございますが、一昨年の10月以来かと思います。事務局も震災対応等さまざまあったわけでございますけれども、部会の開催が遅れましたことをこの場でお詫びを申し上げたいと思います。
    さて、昨年の3月11日に発生いたしました東日本大震災におきまして、被災地におきましては多大なる被害を受けたわけでございます。私ども、大気環境行政を預かる身として、大気環境の悪化というものも懸念されたところでございました。環境省といたしましては、そういった大気環境の保全の観点から、震災直後から国が直轄で大気環境のモニタリングをするでありますとか、あるいは地域におきまして、大気からのさまざまなばく露を防止するため、民間のいろいろなご協力を得てマスクを配るでありますとか、そういったさまざまな施策を実施してきたところでございます。
    そしてまた、昨年の8月には放射性物質による環境汚染の対処特別措置法という法律が成立されました。それまで放射性物質による環境汚染につきまして、特に環境省は、法律的には、基本的には放射性物質による環境汚染が除かれていましたので、我々、なかなか手を出すことが難しかったところがございます。そういった8月の法律改正を受けまして、被災地におきます、特に原子力発電所の事故によります放射性物質による環境汚染に対しまして、現在、私ども、水・大気環境局のほうで除染という作業に努めているところでございまして、被災地の復興・復旧に向けて全力で取り組んでいるところでございます。
    また、昨年1年間ということでございますけれども、環境基本法に基づきます環境基本計画、これが5年後の見直しの時期でちょうどあったわけでございます。昨年、中央環境審議会に対しまして諮問が行われ、主に総政部会のほうでございますけれども、1年間にわたり審議が行われてまいりました。この大気環境部会の委員の方の中にも、若干そういったことで、いろいろお手を煩わせたことがあったかと思いますけれども、この環境基本計画、今年の4月に中央環境審議会から答申がされておりまして、こういった内容につきましても、今日、ご報告させていただきたいと思います。
    それから、今回の大気環境部会でございます。二つの諮問事項についてご審議いただければと考えております。一つは、石綿の飛散防止対策のさらなる強化ということでございまして、この石綿の飛散防止対策につきましては、関係省庁と連携いたしまして、これまでさまざまな施策を推進してきたところでございます。特に建築物等の解体現場からの石綿の飛散する事例が幾つか散見されているなど、こういった飛散防止対策のさらなる強化が必要ではないかと、このように考えられるところでございまして、そういったことにつきましてもご審議をお願いできればと思います。
    それから、二つ目は、今後の揮発性有機化合物、VOCの排出抑制対策のあり方についてでございます。このVOC削減につきましては、法規制と、それから事業者によります自主的取組、こういったベストミックスによりまして、全体的なVOCの削減ということでございました。目標年度となる平成22年度の最終的なデータはまだこれからでございますけれども、おおよそ平成12年度に比べまして、目標となる3割削減は、基本的には達成されると、このように考えているところでございます。いずれにいたしましても、昨年度、検討していただきました、こういったVOC対策のあり方対策ということでありますので、こういった検討結果を踏まえまして、ご論議いただければと考えております。改めて申し上げるまでもないわけでございますけれども、大気環境行政、全般的には、かつてのNOxでありますとかSOxでありますとか、改善はしてきているところでございますけれども、最近、光化学オキシダント等、まだまだ、いろいろ心配な事例もございまして、そういったことに向けまして、さまざまな観点から、また委員の先生方にもご指摘をちょうだいをいたしまして、よりよい大気環境を保全していきたい、このように考えているところでございますので、どうかよろしくお願いをしたいと思います。
     簡単ではございますけれども、私からの冒頭のごあいさつとさせていただきます。

    【総務課長】引き続き資料の確認をさせていただきます。議事次第の裏側に配付資料の一覧が記載してございます。資料1から資料14ということで多くの資料がございます。
    なお、委員の先生方につきましては、卓上に参考資料として4点配付させていただいてございますが、この資料リストにないものとして、光化学オキシダント調査検討会の報告書、こちらにつきましても委員の先生方、卓上には資料を配付させていただいているところでございます。資料に不足等ございましたら、お申しつけいただければと思います。
    それでは、マスコミの方におかれましては、カメラ撮りは冒頭のみということでさせていただきますので、ご協力をよろしくお願いいたします。
    では、これ以降の進行につきましては、坂本部会長にお願い申し上げます。

    【部会長】皆さん、お忙しい中、今日はお集まりいただきまして、ありがとうございます。
    今日の大気環境部会は、昨年の東日本大震災後、初めて開催されるものでございます。まずは、東日本大震災により亡くなられた方々及びご遺族の方々に、衷心より哀悼の意を表したいと思います。また、大震災及び福島第一原発事故により被災された方々に心からお見舞い申し上げますとともに、一日も早い復興を祈願いたしたいと思います。
    それでは、大気環境部会を始めさせていただきたいと思いますが、ただいま、局長のほうからお話がございましたように、この大気環境部会は大分、前の開催から時間がたってございますので、いろいろな報告事項、それから今後やるべきこと等々、皆さんからご意見をいただきたいものがかなりございますので、今日は大変申し訳ございませんが、いつもよりは30分ほど時間をちょうだいいたしてございます。審議のほうにご協力のほど、よろしくお願いいたします。
    それでは、まず最初の議事でございますけれども、議題(1)東日本大震災後の対応についてでございます。事務局から説明をお願いします。

    【大気環境課長】では、大気環境課長の山本でございますが、私のほうから資料1に基づきまして、大気環境行政の所管事項に係る東日本大震災の対応についてということでご説明いたします。
      まず、1ページ目でございますが、アスベストの飛散防止・ばく露防止でございます。これは阪神・淡路大震災においてもアスベストの飛散ということは非常に大きな問題とされたわけでございます。今回の大震災におきましても、同様に重要な課題の一つという認識を持って対応させていただきました。
      こちらの下の図のほうにありますように、大きく飛散防止の対策とばく露防止の対策という二つのアプローチの中で、それぞれ対策の確認としておりますが、検証しながら、また、その検証結果を踏まえ、それぞれの対策を、より重点化していくというような形で進めておりました。後ほど、議題の(3)のところで、石綿の飛散防止対策の更なる強化というところで詳しいデータについてご説明いたしますが、ざくっと申しますと、当初、がれきの中からアスベストがかなり飛散するのではないかという懸念がございましたが、結果的には、23年度の約500地点のモニタリングのうち、実際、WHOの目安である10本を超えたという事例は4件ございましたが、すべて解体現場における排出口なり、セキュリティーゾーンなり、そういったところでの飛散でございました。そういったことから、この後議題に出します規制の強化の必要性ということがまた考えられた次第でございます。
      一方、ばく露防止につきましては、マスクの着用ということを、いろいろなインターネット等々、いろいろ通じて、例えばボランティアのツアーを組んでいるということであった旅行会社の団体に対しても、例えばそういったツアーの売り込みの際に、また啓発していただくとか、いろいろなきめの細かいばく露防止のための啓発ということもしてきたわけでございます。
      また、ここの一つのポイントとしては、この会議、合同委員会ということで、厚生労働省と共催で開催してまいりました。この背景というのは、石綿の飛散で一番、にわかには解体事業に当たる労働者が、大きな問題が通常時ございますが、今回の場合は一般の住民の方も、例えばボランティアとして、そういった解体に参加するかもしれない、あるいは通常ではない形で一般の市民の方と、そういう現場とか、いわゆる連続性がある場合もあり得るだろうということで、最初のころから厚生労働省との密接な連携のもとで、すき間のない労働衛生と一般環境行政ということでやってまいりました。
      続きまして、2ページでございます。2番目として、大気中に飛散した放射性物質のモニタリングということで、平成13年、環境省が発足した際に、環境省においても放射性物質のモニタリングということが任務とされたわけでございます。こういった既存のモニタリング体制との役割分担の中で、環境省としては、いわゆる人為的な影響を受けないであろうという自然界のバックグラウンドを把握するということで、従来実施してきたものです。下の日本地図にございますように、主に日本海側とかの離島・僻地というところで、10地点で実施しておりました。今回の大震災においては、この10地点においては異常値の検出はなかったという状況でございます。一方、原子力のこの関係の、やっぱり政府の一員でございますので、原子力安全・保安院や、あるいは現地オフサイトセンターへ職員を派遣し、原子力防災対応を実施してきた次第でございます。
      続きまして、3番でございます。火力発電所の増設、稼働等により大気環境への影響に係る対応ということで、今回、原子力発電所が止まる、あるいは火力発電所が被害を受けたということから電力の逼迫ということが懸念される中で、各発電装置の緊急設置、あるいは非常用・常用ともに自家発電装置の活用、そういったことによって、特にディーゼルで動く自家発電ということでございましたら、もともと排出の基準を満たさない機器が一般に非常用として設置されている場合が多うございますので、そういったことについて、当初、この規制基準の緩和についてということが、かなりいろんな産業界を初め、要望があったわけでございますが、3ページのところにございますように、上のところにございますように、この私どもの基準というのは、あくまでも人の健康保護や、あるいは生活環境の保全を目的としたナショナルミニマムということで、この基準を一切変えることはしないというふうなことで対応してまいりました。
    一方、いろいろな柔軟な対応としては、なお書きのところにございますように、この電力が必要最小限な時間に限り、例えばそういった一時的に稼働することができるとの通知を発出するなり、または自治体の設けております上乗せの基準につきましては、それぞれの地域の実情に応じて対応をお願いしたい旨の通知を自治体のほうに出したという形での柔軟な対応はしております。
      また、私どもとしては、こういった緊急設置電源及び東電圏内の非常用発電機の稼働時において、どのような大気環境に影響があるかシミュレーション、そういったことも内部的には実施し、大気環境に著しい影響が生じないということは確認しております。
      4番目として、計画停電による大気環境測定の欠測への対応。当初、各ブロックというか地域ごとに計画停電がなされたわけでございますが、この際、電源が落ちた際に、炭化水素計は自動復帰がうまくいかないといった事例が多いということなど、さまざまなトラブルということが想定されたわけでございます。これらについては、各自治体ごとの運用に任せてよいという形での通知を出している次第であります。
      5番目として、放射性物質によるNOx、SPMの自動測定機への影響。この機械の特性として、NOxの自動測定機の場合は、放射線がそこを通過した場合には、測定値が正常の値よりも大きく出る。あるいはSPMの場合は、放射性物質の含まれている場合は、測定値が低下するというか低く計算されて出てくるといったメカニズムになっているということが判明しまして、これにつきましては、それらの影響を受けていると考えられる場合には補正をする、あるいは欠測として扱うといったことを自治体のほうにお願いした次第でございます。
      4ページのほうに、有害物質の流出・飛散等による大気汚染の懸念への対応ということで、被災した工場等から保管されていた有害物質が大気へ流出・飛散することによって健康影響が出るのではないかという懸念がございました。このために、国の直轄として、また緊急的に、下の地図にございますように、自治体からのいろんな要望も踏まえながら30地点をモニタリングしたわけでございます。この際に、唯一、異常値として出ましたのは、ヒ素及び化合物について、指針値を上回る地点が1地点のみ。それ以外は、通常のNOxやSOxを初め、それぞれの懸念された有害物質といったものは全部、正常範囲内ということでございました。そういった中で、一方、そのヒ素が出たというのは、もともと海岸部はヒ素が多く含まれている場合があるのでございますが、そのフォローアップはしておりまして、その地点におきましては、次のモニタリングの際には、それぞれ超過は認められなかったということでございます。
      5ページでございます。7番、風評問題への対応ということでありますが、当初、千葉県の石油タンク、コスモ石油だったと思いますが、ここで火災が生じたときに、「タンク火災によって有害物質が雨と一緒に降ってくるために、傘やカッパで体が雨に接触しないように注意すべし」といったメールが出されたのが、いわゆるチェーンメールという形で、次から次へといろんな形でインターネット上で流れたということがございます。このときは、千葉県庁のほうでずっとモニタリングをしておりましたので、それがモニタリングの中で全部、環境基準値以下であることが確認できた中で、それらについて環境省とともに千葉県のそのデータについてを公表し、新しい知識の普及ということに努めた次第でございます。
      8番目として、災害廃棄物、腐敗した魚介類が主でございますが、この悪臭への対応ということで、それぞれ状況の調査を実施したり、あるいは社団法人におい・かおり環境協会のご協力によりまして、アドバイザーとして技術者が同行した中で、それぞれ助言を実施したということ。また、気仙沼のほうの3地点においてはモニタリング調査をしておりましたが、今測定結果はいずれも臭気指数10未満であったという状況でございます。
      9番目として、自動車の使用に係る対応ということで、今回、震災という緊急ということで、災害の緊急復旧現場に限って、オフロード法の基準適合表示等の付されていない特定特殊自動車ということでも、一定の期間、適法として利用できるような形として措置したこととか、あるいはNOx及びPMの排出基準を満たすことを求める自動車NOx・PM法の規制でございますが、これらについても震災の影響によって、そういった新車の供給が滞るおそれがあるということから、一定の期間内に使用期限を超える車両の猶予期間を延長することとした特別措置を行っている次第でございます。
      以上が大気環境行政の関連でございます。

    【総務課長】引き続きまして、ご参考でございますけれども、放射性物質対策関連の取組を、ごくごく簡単にご説明させていただきます。
    続いての6ページからでございますけれども、大きくは除染等の措置と放射性物質に係るモニタリングでございます。
      除染等の措置につきましては、昨年8月に放射性物質汚染対処特別措置法、通称「特措法」と言ってございますが、これが制定されまして、この法律に基づき、対策が動き出したわけでございますけれども、11月には基本方針、12月に政省令が制定されまして、具体的な動きが進んでございます。24年1月に特別措置法、全面施行されまして、それに基づきまして、現在、計画の策定あるいは除染の実施等の措置を行っているところでございます。
    あわせまして、今後、その除染等の措置を具体的にどう実施していくのかということにつきまして、環境省として考え方を示す必要がございまして、この三つ目の丸にありますように、中間貯蔵施設に関する基本的な考え方、これが昨年の10月、それから、今年の1月になりまして、除染特別地域における除染の方針、除染特別地域といいますのは、国が直轄で除染をする地域でございますが、そこの除染の方針についてロードマップを示してございます。
    除染のロードマップにつきましては、次の1枚めくっていただきまして、裏のページから別添の1、別添の2というふうに関係する図表をつけてございますけれども、モデル事業を行い、先行除染を行い、本格除染を行うとか、こういった一連の流れを示したものでございます。後ほどお目通しをいただければと思います。
    6ページに戻りますけれども、こうした除染を進めていく上での体制ということにつきまして、今年の1月、法律の全面施行に伴いまして、福島県に環境省の事務所「福島環境再生事務所」というものをスタートさせました。充実を図ってきてございまして、4月の段階では、職員が200名を超える体制になりまして、県内5カ所に支所を設けるということで体制の整備を図っているところでございます。
    次が、放射性物質に係るモニタリングでございます。第一原発の事故に関係するさまざまなモニタリングにつきましては、政府として一体的に取り組むということで、モニタリング調整会議というものが設けられてございまして、昨年8月に「総合モニタリング計画」というものが決定いたしてございます。その中で環境省につきましては、水分野、水環境を主に担当するという役割が決定されてございまして、この計画に基づいて河川ですとか湖沼、地下水などのモニタリングを行ってまいりました。
    資料、最後のページのほうに飛びますけれども、一番最後に地図がつけてございますが、これは3月30日に公表した分でございますが、ここにありますような対象エリアにつきまして、河川・湖沼・水源地・沿岸などのモニタリングを実施してきてございます。地下水についてもモニタリングをしてございます。概況はその前のページでございますけれども、汚染の状況とございますが、水質につきましては、これまで約800地点行ってきてございます。直近の調査でも1L当たり1Bq以上検出されたのは6地点でございますし、最大でも2Bq/Lという値にとどまってございます。
    底質につきましては、河川、湖沼の底質で、一部限られた地点で高い数値が見られますけれども、大半、概ね2,000Bq/kg以下だというようなデータでございます。海域につきましては、概ね300から400Bq/kgというような値でございました。
    モニタリングに関して、今後も継続をして強化をしてまいる予定でございますけれども、特に底質関係にもなりましょうが、水生生物について、放射性物質の濃度、これを関係省庁と連携をして調査をする方向で、今、検討を進めているところでございます。東京湾の水質・底質につきましても、関係省庁と連携して、継続的なモニタリングを行うというような検討を進めているところでございます。
    以上でございます。

    【部会長】はい、ありがとうございました。ただいま説明のありました東日本大震災への対応について、何かご質問等、ございますでしょうか。ご質問等ございます方、挙手をお願いいたします。
      礒野委員、お願いします。

    【礒野委員】一つだけ、参考のところで伺いたいのですけれども。除染のところの中間貯蔵施設の問題なんですけれども、これについては、本当に簡易なものでもよろしいのですが、何らかの形の環境への影響の調査というのはされているのでしょうか。それとも、一切そういうものは抜きにして、貯蔵施設を決めていくということになっているんでしょうか。ちょっと、この辺りのところはきちんと何らかの調査をして、ある程度大丈夫であるということをしないと、なかなか納得は得られないように思うのですが、いかがでしょうか。

    【部会長】お願いします。

    【水・大気環境局長】除染に当たりましては、当然、土をはげば除去した土壌が出てきますし、あるいは草木あるいは落ち葉とかをとれば廃棄物が出てくるということで、そういったものを保管して処分していく必要があると、こういうふうに考えているところであります。
      当面は、各市町村ごとに仮置き場を設けていただきまして、そこで一時保管をしていただくと。特に福島県におきましては、そういった大量の土壌とか大量の廃棄物が出ますので、一応、我々は今、中間貯蔵という言い方をしておりますけれども、そういった大量のものを最終処分するのは、なかなか技術的には難しいのではないかということを考えておりますから、中間貯蔵施設を設けていきたいと考えております。
      まず、仮置き場につきましても、これは今、私どもの除染ガイドラインのほうで仮置き場の安全性についてガイドラインを示しておりまして、基本的には覆土をするとか、あるいは周辺地域で柵を張って住民が近づかないようにするとか、あとは水が浸透しないように遮水シートをするとか、そういった仮置き場についての安全ガイドラインを示しておりますし、それからあと、今度、仮置き場から中間貯蔵へ持っていくときには、場合によっては焼却して減容化して持っていくことがあるわけですけれども、そうすると、それなりの濃度の高いものも出てまいりますから、そういったものについては、かなりきちっとしたものをつくっていかなきゃいけないということでございます。
      まだ、中間貯蔵につきましては、今、福島県にお願いをしている段階でございます。国がつくりますから、民間を規制するための基準ということではないんですけれども、私どもも、きちんと環境影響評価、それから安全性評価をしてつくっていきたいと思いますし、また、そういった基準等も考えていかなければいけないと、このように考えております。

    【部会長】よろしいでしょうか。

    【礒野委員】特に、今後、森林伐採なんかも考えられているようなので、除染のためのですね。結構いろんな問題が起こりそうなので、中間貯蔵施設については、ぜひ、環境影響調査をよろしくお願いします。

    【部会長】ありがとうございました。どうぞ、そのほかございますでしょうか。
      三浦委員。

    【三浦委員】都市計画上からお伺いしたいのですが、資料の、ページ数はありませんが、別添の2のロードマップ、新たな避難指示区域ごとの除染工程表というところで、米印がついていまして、避難指示解除準備区域あるいは居住制限区域、帰還困難区域と。これはそれぞれに、今後都市計画法の省令に基づく、何か新たな政令を策定して、そこの区域の制限を設けていくのか、それが時限的な制限になるのかをお聞きします。よろしくお願いします。

    【水・大気環境局長】今、原発のサイト周辺につきましては、どういう状況になっているかといいますと、若干変わったところもあるんですが、基本的に20キロ圏内は警戒区域ということで、これは原子力災害対策基本法に基づいての警戒区域が設定されていまして、さらに飯舘村とか川俣町とか、そういったところは計画的避難区域ということで、要するに避難指示がずっとされているというところでございます。
     昨年の12月に、そのサイトの中の、炉の状況が冷温停止状況になったという評価を受けまして、これは原子力災害対策本部のほうですが、現在の警戒区域とか計画的避難区域の見直しをしようということで、昨年の12月に年間の積算線量に基づいて、こういった考え方で避難指示の区域を見直そうという、そういうような考え方であります。したがいまして、今、それぞれの市町村と協議をしているところでありますけれども、特にこれは都市計画法上のどうのこうのということではなくて、避難指示の一環での区域の見直しと、このように理解していただければと思います。

    【三浦委員】お伺いしたかったのは、今、各市町村で、例えば飯舘村にしても、復興計画をつくっていますよね。それと今回、区域が整合していないのが見受けられますので、将来的に、例えば5年後にこの区域が居住の制限が外れるのか、あるいは今後も既存の法体系の中である程度の制限を設けてやっていくのか、つまりここは都市計画プランをつくってもなかなか実現は難しいという判断が、上から来ていないので、お伺いしています。

    【水・大気環境局長】飯舘村におきましても、今、避難指示がかかっているわけでございまして、それをどのように解除していくかと。こういう流れの中で、その地域を、今、村とも相談しながら、結局、区域の違いによって、それぞれインフラの整備でありますとか、あるいは実際に区域が変わったことによって、どのように住民の方が立ち入れるかとか、いろいろ制限が変わってきますので、そういったことを今、調整をしているということであります。それを踏まえて、まちのほうの復興計画との連動を図っていくのではないかというふうに考えています。

    【部会長】はい、ありがとうございました。よろしければ、次の議題……、はい、どうぞ。簡潔にお願いいたします。

    【小林委員】恐れ入ります。今回の被災対策の件なんですが、内容的に国直轄というのが結構多く出てきておるわけですね。この国直轄というのが本当にいいのかどうかというのは、十分審議しながらやっていただきたい。阪神大震災のときに私どもが経験したことなんですが、阪神のときはほとんど地元主導型で全部動いていって、国は基本的には資金的にバックアップをするという方法をとられたわけなんですが、それが今回の場合は、結構、国主導型という形になっているわけです。
      放射線問題があるとか、地域が大変広いとか、それから、地方自治体の能力的に問題があるとか、いろんな状況は違いますので一概に評価はできないわけですが、やはり阪神大震災のときは、国がある程度、先行的にやりたいといって出されてきたことに対して、地元で結構、勝手にやるなという、また、国が勝手にやったために後でトラブルが起こったという例が結構あったわけです。そういう意味で、ぜひ今回の場合については、国主導というのは別に、問題があるとは言いませんが、できる限り地元の意向を聞いていくということが重要だと思います。
      それからもう1点、復興計画でもそうなんですが、阪神のときもそうなんですが、被害が起きてすぐの場合はいろいろ、復興計画の中で目の前の対策をとるということが重要だったんですが、少し落ちついてくると、将来どうあるかという話に移行していくわけです。そういう点も十分踏まえてやっていただかないと。例えば今回の場合でも、高所移転というのを皆さん言われているわけなんですが、現実には、落ちついてくると、そんなわけにはいかないんですね。やっぱり地元でもう一度復興したいという話になってきますので、その辺も十分踏まえて、国としては対応していただきたいということを、ぜひお願いしたいと思います。

    【部会長】はい、ありがとうございます。これは要望という形でお聞きしておけばよろしいですね。はい、ありがとうございました。
      それでは、続きまして、議題の(2)へ入らせていただきます。環境基本計画の大気環境部分について、事務局から説明をお願いします。

    【大武総務課長補佐】総務課の大武でございます。説明させていただきます。
      それでは、環境基本計画のうち、大気環境部分について説明申し上げます。現行の第三次環境基本計画(平成18年4月閣議決定)の策定から5年が経過していること等から、第四次環境基本計画の策定に向けて、昨年3月から中環審の総政部会において検討が行われてきました。昨年8月には、総政部会におきまして、「第四次環境基本計画策定に向けた考え方(計画策定に向けた中間取りまとめ)」が取りまとめ、公表されましたが、その中で第四次計画におきましては9つの重点分野を設定し、それぞれの重点分野ごとに関連する他の部会等の協力を得て検討を行うこととされました。この9つの重点分野の1つとしまして、「大気環境保全に関する取組」が位置づけられたところであります。この重点分野「大気環境保全に関する取組」の検討に当たりましては、第三次計画策定の際の例に倣いまして検討チームを設置することとしました。総政部会の小澤委員を座長としまして、当大気環境部会の坂本部会長、それから、当大気環境部会の自動車排出ガス総合対策小委員会の大聖委員長、それから、騒音振動部会の橘部会長などにもご参画いただきまして、昨年10月から12月までの3回にわたりましてご審議いただき、報告書を取りまとめ、昨年12月の総政部会で報告いただいたところでございます。その後、重点分野を含めた環境基本計画全体につきまして、総政部会での数回の議論や各省協議、パブリックコメントなどを経た上で、4月18日の総政部会で「環境基本計画について(答申)」が了承され、同日、環境大臣に答申されました。その後、4月27日に閣議決定されたところであります。
      それでは、中身について説明させていただきたいと思います。資料2について、簡単に説明させていただきます。
      105ページをお開きいただけますでしょうか。まず、アラビア数字の1で「取組状況と課題」について記載しております。(1)で「大気汚染」としまして、我が国の大気汚染については、さまざまな施策により、全体としては改善しつつあるが、まだなお多くの課題が残されていること。都市部では依然としてNO2の環境基準が達成されていない地域が残存していること。光化学オキシダントについては、その環境基準達成率は1%に満たないこと。それから、PM2.5については、常時監視体制の構築中でありますが、測定データから、全国的に環境基準を超える可能性が示唆されていることを記載しております。また、アスベストについては、近年、解体建築物からの飛散事例が散見されていること。さらに、国際的には、東アジア地域において、急速な経済発展に伴う大気汚染物質の排出量が増加することで大気汚染が深刻化をしていることを記載しております。
    その後、@で大都市地域における大気汚染について、Aで光化学オキシダントについて、106ページに入りまして、BでPM2.5について、Cで広域大気汚染について、Dでアスベストについて、先ほど申しました内容をそれぞれ深掘りして取組状況と課題について詳しく記載しているところでございます。
    107ページに入りまして、次に、(2)で「騒音等の生活環境」としまして、@で後住者に係る新たな騒音問題の発生など交通に起因して生ずる騒音について、Aで風力発電施設による騒音・低周波音の周辺への影響など新しい騒音問題について、その取組状況と課題を記載した上で、Bにおきまして、「都市における夏季の大気の熱ストレス」としまして、大気の熱ストレスの増加により、熱中症の被害も拡大していること。また、熱ストレスが増大する地区においては、特にヒートアイランド対策及び熱中症対策を実施する必要があること。さらに、ヒートアイランド対策については、ヒートアイランド現象の原因を削減する対策(緩和策)にあわせて、短期的に暑熱環境による人の健康への影響を軽減する適応策も推進する必要があることを記載しております。
    次に、108ページに入りまして、アラビア数字の2で、先ほどの1のような背景を踏まえまして、以下の2つの事項を中長期的な目標とすることを記載しております。具体的には、そこにありますように、一つ目として、大気汚染及び交通騒音については、環境基準を確実に達成及び維持するとともに、可能な限りさらなる大気に係る生活環境の改善に努めること。あわせて、地球温暖化の防止にも寄与すること。二つ目としまして、大気に係る環境基準が維持された低炭素社会の実現に向け、環境的に持続可能な都市・交通システムの実現を図るとともに、生活様式や経済活動についても環境的に持続可能なものへの転換を図ることといった目標を記載しております。
    これを受けて、アラビア数字の3で「施策の基本的方向」について記載を行っております。「(1)基本的方向性」の「@全体の方向性」におきまして、まず、規制的手法だけではなく、経済的手法や、情報提供による自主的取組の推進も重視すること。また、低炭素社会構築対策や包括的化学物質対策などの他の重点分野とも緊密に連携しつつ、関係省庁の連携のもと、政府全体で取り組んでいくこと。さらに、光化学オキシダント対策やPM2.5対策、または東アジア地域における広域大気汚染対策については、都道府県単位または国単位を越えた広域的な取組が重要であること。それに加えて、大気汚染防止の施策が同時に地球温暖化防止にも資する場合があるという視点が重要であることを記載しております。
    これを受けまして、各論といたしまして、Aで環境的に持続可能な都市・交通システムの実現、109ページに入りまして、Bで実態解明の推進(科学的知見の充実)、Cで東アジア地域での協力の推進、Dで生活様式や経済活動の見直しといった基本的な方向を具体的に打ち出しているところでございます。
    110ページに入りまして、「(2)各主体の役割」で、国が果たすべき役割、その他の主体、具体的には地方公共団体、事業者、国民に期待される役割につきまして、@からCまでで詳しく記載しているところでございます。
    次に、111ページに入りまして、これから「重点的取組事項」ということでございまして、(3)でございます。(2)における役割を果たすための取組について、具体的に記載しております。@で「排出ガス、騒音などの自動車に起因する環境負荷の低減」としまして、まず、環境性能にすぐれた自動車の普及の促進、また、自動車単体規制手法の見直し、許容限度の強化についての検討、さらに、エコドライブの実施や公共交通機関の利用等の自動車利用の低公害化・低炭素化の促進に取り組むことを記載しております。
    次に、Aで「広域的な取組を重視した大気汚染対策」といたしまして、まずは光化学オキシダント及びPM2.5については、大気汚染物質濃度の動向等の把握や生成機構の解明を行うとともに、排出インベントリの整備・改善、常時監視の体制整備及び測定精度向上等を図ること。特に、光化学オキシダントについては、広域大気汚染や気象条件の変化などの影響を大きく受けやすい注意報等とは別に、環境改善効果を適切に示す指標について検討を行い、結論を得ることを目指すこと。さらには、東アジア地域における広域大気汚染対策については、科学的知見の充実を図るとともに、東アジア地域での大気環境管理枠組みづくりに向け、我が国としての有効な戦略について検討を進めることに取り組むことを記載しております。
    続きまして、Bで後住者に係る交通騒音問題の未然防止に取り組むことを記載しました上で、Cの「社会情勢の変化を踏まえた新たな課題への対応」の「Aアスベスト対策」におきまして、アスベスト対策については、解体時における建築物等のアスベストの使用状況の確認の徹底、また、効率的かつ効果的な測定方法の確立及び飛散・ばく露防止対策の徹底に取り組むことを記載しております。
    続きまして、112ページに入りまして、Bで騒音・低周波音に係る科学的知見の集積と対策の検討に取り組むことを記載しました上で、Cの「ヒートアイランド対策の計画的実施の促進」におきまして、関係府省と連携し、地域の実情に応じた人工排熱の利活用・低減並びに地表面被覆及び都市形態の改善の計画的実施の促進、また、ヒートアイランド現象によって生じる夏季の大気の熱ストレスに対する適応策の実施の促進に取り組むことを記載しております。
    一番最後になりますが、アラビア数字の4のところで、「取組推進に向けた指標」というところでございますが、大気汚染物質に係る環境基準達成率を始めとした具体的な指標を幾つか記載しておるところでございます。
    駆け足になりましたが、重点分野についての説明は以上でございまして、また、重点分野とは別に、環境保全施策を体系的に整理し、全体像を示した第2部第4章「環境保全施策の体系」の中においても、「大気環境保全に関する取組」につきまして、重点分野では書き切れなかった部分を含めて、網羅的かつ体系的に記載しております。具体的には、資料の138ページから141ページにかけてでございますが、重点分野には書き切れなかった有害大気汚染物質対策、途上国における大気汚染対策の推進、悪臭対策等について記載しておるところでございます。
    簡単ではございますが、以上で説明を終わらせていただきます。

    【部会長】ありがとうございました。ただいま、今後の大気環境行政について、中長期的に、この環境基本計画に基づいて、総合的かつ計画的に推進が図られていくということになるわけでございます。特に、この第四次環境基本計画で、今、かいつまんでご説明をいただきましたけれども、今後の大気環境行政について、この点について、よりやっていくべきだというようなことで、ご意見等がございましたらいただきたいと思います。もしございましたら、名札を立てていただければ、どのくらい時間がかかるかということがわかりますので。
      よろしゅうございましょうか。浅野委員、お願いします。

    【浅野委員】環境基本計画の取りまとめにつきましては、この部会にも大変お世話になりまして、ありがとうございました。お陰様で何とかまとめることができたわけですが、大気に関しては、率直に申しますと、あまり問題がなくて、かなり順調に施策が進んでいるので、種探しに苦労するというような面がなきにしもあらずであったわけですが、こういう形でまとまったと思います。今回の計画では、重点項目とは別にもう一つ、後半部分で、環境政策・施策全体の体系を示すということをしているわけですが、その部分では、あまり重点項目の記述の繰り返しはしようがないので、前に書いてあることは全部省略をして、特に書き足さなきゃならないことだけを足すということになっていますので、いささか不親切という印象もおうけになるかもしれませんが、全体としての大気環境の施策がどういう体系になっているかということが後半138ページ以下のところでわかると、そういう仕組みになっております。
    さて、今まではあまり取り上げられてこなかったが、今回、特に強調しているのが広域の問題でありまして、特に国境を越えての大気汚染の問題が深刻になっています。私、福岡に住んでおりますけれども、毎日、空が真っ白でありまして、黄色じゃないんですね。黄砂じゃなくて、酸性降下物に覆われてしまって山が見えないというような状態が続いているんですね。これでは健康被害が出ていもおかしくないのではないかと思われるぐらい、特に今年は状態がひどいということでありますので、これは従来のように、ただ他の国に対して、ご協力をお願いしますでは済まない。もう完全にヨーロッパ並みの、越境汚染については条約で何かやらなきゃいけないという時代になっていると思うわけです。遠慮していたらどうにもならないという深刻な状況になっているという認識をもって、この環境基本計画にもそのことを入れております。ただ単に調査研究を進めるという域はもう越えているということを申し上げたいと思います。

    【部会長】ありがとうございました。河野委員、お願いします。

    【河野委員】全体的に、非常によくまとめられているというふうに思います。ですが、車関係の話になりますと、最近、電気自動車とか、そういう話になっておりまして、そこら辺をどう扱うか、この基本計画の中においての位置づけのようなものが若干あってしかるべきかなというふうにちょっと感じたんですが、これについてはいかがでしょうか。

    【部会長】ここについては、むしろ大気のまとめをやった小澤委員か、もしくは浅野委員か私が答えないといけないんですが。
      浅野委員、お願いします。

    【浅野委員】電気自動車とか低公害車のような問題は、どちらかというと温暖化対策との関係で重視しておりまして、そちらのほうには重点的に書き込んでおります。大気の環境対策としてという位置づけをどこまでやったかと言われると、実はそれほど位置づけはしていない面がありますが、しかし、テーマとしては完全に温暖化のほうで大きく取り上げているということでございます。

    【部会長】今、お話がございましたけれども、大気環境対策としてもEVは意味があるわけで、そういう意味では、全体としてはコベネフィットも考えた形で今後の対策を全体として進めていくというようなことは、基調として考えられてございます。
      それから、先ほど浅野委員のお話がございましたけれども、まさに越境汚染というのは非常に問題でございまして、環境協力をやり、技術をやりながら、かつ実は環境省だけではなくて、少しほかの部署も考えた形でやっていくようなことでやっていかないと、ヨーロッパの越境汚染条約というのは1970何年ぐらいでしょうか、それができて動いていったわけでございますけれども、日本では酸性雨に関わる測定のネットワークはできてございますけど、まだまだそれぞれのところの国の排出量、そして、それがどこへどう飛んでいっているとか、そういったものがこれからやられていく状況でございますので、非常に重要なことになろうかと思います。
      それから、あともう一つ、私のほうから申し上げておきたいのは、今後の話としても出てまいりますけれども、光化学スモッグとか微小粒子とか、いわば個別の大気汚染物質に対する対策ではなくて、いわば全体が関わるところが非常に多くございますので、今後はそういった方向と、先ほど申し上げたコベネフィットを考えながら、総合的な環境対策を進めていくことが重要であろうということで、この中にも書き込んでございますので、ぜひ今後、そういう方向で行政的にも進めていただきたいというふうに思っているところでございます。
      ちょっと関連して、追加して申し上げました。もしどなたか何かございますれば、お一方ぐらい、いただこうと思いますが。礒野委員、お願いします。

    【礒野委員】いろいろ申し訳ありません。アスベストのことについて一つだけ伺いたいんですが、アスベストについては解体で、結構小さな解体のところから、不用意な形で出ているような感じがしているんですね。解体現場の跡、本当に小さいところの解体現場の跡のところで、アスベストなんかがそのままむき出しになっている、破片がむき出しになっているようなことがあったり。あるいは再生の砂利のようなものの中にアスベストが入っていると。新聞でも報道されまして、私も幾つかのところを見に行ったんですけども、やはりそういうのがあるということ。
      この問題を、一つは、廃棄物関係の部署が担当することにもなると思うんですが、同時に、この大気に関する課として、どういう対策を打つのか。そして、それと自治体との連携ですね。基本的には自治体との連携がないと無理なんだろうと思うんですが、その辺りのところをどのように考えられているのかということについて、伺わせていただきます。

    【部会長】お願いします、どうぞ。

    【大気環境課長】今回の課題の、後ほどの諮問のところでまたやりますが、基本的にはアスベストの問題はまず廃棄物、いわゆる建築物等を解体させた後の処理の問題というのがございますので、今回、専門委員会のほうにも、その廃棄物の関係の委員にも入っていただこうと思っていまして、いわゆる連続的な部分についての論点でも、ちょっと検討はしようというふうに考えております。
      また、自治体との連携も密接に行っていく必要がありまして、基本的に大防法はみんな自治体に一義的な運用をお願いしておりますので、また、自治体の関係者の方にも多く入っていただいて、十分そういった連携がなされるような形で進めていきたいと思います。

    【礒野委員】どうもありがとうございます。あまりそういう自治体との連携とか、アスベストについても、ほかの部局とのことがあまり書いていないものですから、ちょっと気になったもので。

    【部会長】ありがとうございました。ただいま、委員の皆様から幾つかご意見をいただき、ご指摘をいただいたところでございます。こういったものを、ある短期間にやろうとすると非常に財政的な問題、それから外交的な問題等々、複雑なものはございますけれども、ただいま委員の皆さんにいただきましたご意見等を踏まえて、環境省のほうで、今後の大気環境行政を進めていくときにお考えいただければありがたいと思います。ぜひよろしくお願いいたします。
      それでは、続きまして、どちらかというと本題の諮問事項に入らせていただきたいと思います。議題の3番目でございますが、石綿の飛散防止対策の更なる強化についてということで、これにつきまして、諮問及び諮問理由について、それからあわせて、これに関連する専門委員会の設置について、事務局から説明をお願いします。

    【大気環境課長】では、資料3-1でございます。4月20日付で石綿の飛散防止対策の更なる強化についてということで説明いたします。ちょっと読み上げさせていただきますと、「環境基本法第41条第2項第2号の規定に基づき、石綿の飛散防止対策の更なる強化について、貴審議会の意見を求める」。諮問理由、「地方公共団体から大気濃度基準の設定及び大気濃度調査の義務化に係る要望があること、また、近年、集じん・排気装置の排気口等から石綿が飛散する事例及び石綿使用の事前調査が不十分である事例が確認されていることから、特定粉じん排出等作業における更なる石綿の飛散防止対策の推進が求められている。このような状況を踏まえ、石綿の飛散防止対策の更なる強化について、貴審議会の意見を求めるものである」。裏をめくっていただきまして、資料3-2ということで、当部会に付議されています。
    続きまして、資料4でございます。これにつきまして付議されたことに伴い、この大気環境部会のほうに石綿に関する専門委員会を設置したいという案でございます。開いた形で2ページのところにございますように、専門委員会の中に石綿飛散防止専門委員会という名称のを設置した上で、3ページにありますように、6.で、この専門委員会においては、石綿の飛散防止に関する専門の事項を調査するといったような形での条文で対応したいというふうに考えております。
    現在、アスベストの対策の現状、そして、今、考えられております主な論点の素案ということで、また詳しく今からご説明させていただきます。

    【栗林大気環境課長補佐】大気環境課の栗林でございます。
    それでは、お手元の資料5をご覧いただきたいと思います。まず、現状の特定粉じん排出等作業に関する大気汚染防止法の概要についてご説明させていただきます。
    1.としまして、大気汚染防止法の変遷でございます。この建築物の解体等に伴います石綿の飛散防止の条項が取り入れられたのは平成7年の阪神・淡路大震災、この倒壊ビルの解体等に伴う石綿飛散問題を踏まえてのことでして、平成8年に大気汚染防止法の改正、それから平成9年に同法施行令、それから規則を改正しております。当時は、特定建築材料として吹付け石綿、こちらのほうを規定しておりまして、一定要件を満たす一定規模以上の建築物の解体・改修・改造作業について届け出、それから、作業基準の遵守義務を規定していたというものでございます。
    次に、(2)にありますように、ご承知のとおり平成17年の新聞報道を踏まえまして、大気汚染防止法の施行令、それから規則改正を平成17年に行っております。ここでは、対象となります特定建築材料としまして、吹付け石綿のほかに断熱材等を追加したこと、それから、対象となる作業につきまして、規模要件を撤廃したこと、並びに作業基準を改正したことがございます。翌年、平成18年には大気汚染防止法を改正しまして、建築物に加えまして石綿が使用されている工作物についても解体作業等による石綿飛散防止対策を義務づけたという経過がございます。
    2.に、現在の法体系を図示したものがございます。まずもって特定建築材料を使用した建築物を解体する場合に、排出作業の届け出が出てくるという形になります。作業基準が適用されるということになります。この届け出が出てきた現場に対して、一番右側にありますけども、報告徴収、立入検査ができると、そういうような形になっています。それぞれ届け出義務、それから作業基準に関しましては、命令、罰則等の規定も適用されるというような内容に今なっております。
    続きまして、資料の6-1をご覧いただきたいと思います。昨年度、各都道府県等から要望のあった事項を簡単にまとめたものでございます。三つ目のところに自主検査ということで、建築物の解体・改修に伴うアスベストの飛散防止対策を確実に推進するために、大気汚染防止法に濃度測定義務を規定することという要望がございます。また、評価基準の設定ということで、自主検査なり、あるいは自治体さんのほうで、現場で濃度測定をやっているところもございます。ただ、ここでは建築物の解体時の周辺環境に係る石綿濃度の評価基準がないということで、どのように評価したらいいのかというのを自治体さんのほうで悩んでいるという実態がございます。
    その次に、測定方法の確立ということで、大気中のアスベスト濃度を迅速に確認することができる方法を早期に確立することということで、今現在、多く使われている濃度測定方法ですと、結果がわかるまでに時間がかかって、その間に解体が終わってしまうという例もあるということで、なるべく早く結果がわかって、必要な対応を指導できるという体制が必要だということでございます。
    それから、一番最後でございます。特定建築材料以外の石綿含有建材の作業基準の設定ということで、今ほど再生砕石に関するご意見もいただきましたけれども、自治体さんからも大気汚染防止法に規定する特定建築材料以外のこういう石綿含有建材についても、湿潤化の実施、手作業による取り外し等、今、石綿障害予防規則に規定してある条項ですけれども、同じような条文を設定してもらいたいという要望も来ております。
    続きまして、資料の6-2以降につきましては、これまで国あるいは自治体のほうで大気中のモニタリングをやってきていますけれども、その状況についてのご説明でございます。資料6-2につきましては、昨年度、東日本大震災の発生を踏まえまして、国のほうでモニタリングをやった結果の概要を1枚にしたものでございます。調査対象県としましては青森県から千葉県までの8県、建築物の被害が多かったところを対象としております。
    下の表にありますように、第1次から第4次モニタリングということで、適宜モニタリングをして、それぞれの期間ごとに取りまとめて、厚労省さんと合同で開催していますアスベスト対策合同会議のほうに報告させていただいているものでございます。この表にあります(2)番、アスベストの飛散防止の観点から選定する地点の@倒壊、半壊、一部損壊している建築物等、これまでに合わせて20地点で調査をしております。全体で505地点調査しておりますけれども、これらの結果を総括したものが一番下に書いてありますモニタリング調査結果概要ということで、一つはがれきの集積場でございますけれども、一般大気濃度よりもやや高目のアスベスト繊維数濃度が確認された例等がありましたけれども、かなり高い数値になっているという状況は確認されておりません。一方、建築物のアスベスト除去等工事現場におきましては、茨城県、栃木県、それから宮城県内の計四つの地点でアスベストの飛散を確認しております。ただ、周辺への飛散というのは確認されていません。米印にありますように、仙台市さんが独自で調査した結果がございまして、この建築物につきましては、敷地境界ではかって、電子顕微鏡法ではかった結果、1リッター当たり300本を超えるといった結果が確認されていると、そういう事例もございます。
    1枚おめくりいただきまして、次の表は、この505地点の調査を行った中で、例えば石綿を含む、その他の繊維も含む総繊維数が1リッター当たり10本を超えた地点、これにつきましては石綿による健康被害のみならず、総繊維数が多いということは何らかの繊維を大量に体の中に取り入れますと決して体によくないということでマスクの着用の徹底とか、そういうお願いというのもするためにちょっと整理したものでございますけれども、総繊維数が1リッター当たり10本を超えたもの、あるいは石綿の繊維数が偏光顕微鏡法という迅速にはかれる方法なんですが、それで1本を超えたもの、これについて列挙したものでございます。この中で第1次モニタリングでいきますとナンバー06の1、茨城県の水戸市、それから飛びまして第3次モニタリングでいきますとナンバー03の33、宮城県、それから07の1、栃木県、最後に第4次モニタリングで06の3、茨城県のところで、先ほどご報告させていただきましたように、解体現場で石綿の飛散が確認されたというものでございます。
    それを、もう少し詳細にまとめたものが次のページでございます。事例ということでそれぞれ取りまとめさせていただいておりまして、事例の1が茨城県の水戸市の事例でございます。排気口ということで、石綿の除去作業をしているところから現場内を負圧にするためにフィルターで石綿で除去して、きれいな空気を外に出すという、その排気口の出口のところで総繊維数濃度が53本、石綿が52本ということで確認された事例です。こちらは飛散の原因ということで集じん・排気装置のフィルターの不具合によるものと推定しております。
    それから、次の事例の2でございます。こちらは栃木県の真岡市の事例でございますけれども、同じく排気口で1リッター当たり10本を超える石綿の飛散が確認されたということで、飛散の原因は先ほどの茨城県の水戸市と同じく、集じん・排気装置の不具合によるものと推定しております。
    次のページ、事例の3でございます。宮城県の石巻市の事例でございます。こちらも排気口で1リッター当たり10本を超える石綿の飛散が確認されておりまして、こちらも原因としましては、集じん・排気装置の不具合によるものと推定しております。
    最後、事例の4でございます。これも茨城県の2例目でございますけれども、建屋境界ということで、敷地の広い工場でございます。建築物の近辺で測定した建屋境界のAの2というところで石綿が1リッター当たり10本を超えて確認されたということです。これは、先ほどまでの三つの事例とは違いまして内部で石綿の除去作業をしているのですけれども、外壁の床の取合シール、これが経年劣化によってすき間ができていまして、除去作業をがりがりとやっているときにアスベストが外に漏れたのではないかというふうに推定しているものでございます。
    以上が昨年度1年間、被災地でのモニタリングをやった状況概要でございます。
    次に、資料の6-3をご覧いただきたいと思います。国のほうでは、平成17年度以降、継続して、その他の全国的なモニタリングの調査をやっておりまして、取りまとめて翌年度、公表しております。これまで調査を行った結果について、この表に取りまとめております。ここでは総繊維数濃度を示しておりまして、これをご覧いただきますと、表の上から三つ目、解体現場(敷地周辺)で平成17年度の最大値が19本、18年度33本となっていまして、総繊維数の濃度でありますが、1リッター当たり10本を超えているという事例は解体現場のみでございます。ただ、下の米印に書いてありますように、すみません、ちょっと字が間違っておりますけれども、石綿繊維数濃度はいずれも10本を下回っているというものでございました。
    敷地境界では、このように周辺への影響というのはあまりなかったという結果でございますけれども、次のページでございます。平成20年度以降の状況ではございますけれども、解体建築物からのアスベストの飛散事例ということで、解体現場のそれぞれ前室前、それから排気口の出口というところで、20年度に2件、それから21年度、22年度に1件ずつ石綿が飛散したという事例が確認されました。いずれの年度も国のほうとしては、毎年10件、解体現場を調査させていただいておりまして、その中で1例あるいは、2例の飛散現場が確認されたということでございます。ちなみに平成23年度、昨年度は飛散事例は確認されておりません。
      続きまして、次のページ、23年度の状況でございますけれども、地方公共団体のほうでも石綿の濃度調査をやっておりまして、それを取りまとめたものでございます。
      3.に集計結果もございまして、その表の解体現場、敷地周辺というところで、右側へいっていただきますと、総繊維数濃度1リッター当たり210本という事例も確認されております。
      一番下(2)の表をご覧いただきますと、この中で解体現場全部で381カ所で調査が行われておりますが、その中の5現場で1リッター当たり10本を超える石綿が検出されたという事例がございます。いずれも解体現場の集じん出口、それからセキュリティーゾーン前、並びに敷地境界でも確認されているというものでございます。
      補足しますと、このいずれの現場につきましても石綿の飛散は確認された現場につきましては、地方自治体のほうで事業者を指導する等の対応がとられているということでございます。
      続きまして、資料の6-4でございます。昨年度、アスベストの飛散防止に関するモデル事業というものを行っております。これは大気汚染防止法等に基づきます、必要な届け出がないまま解体作業がなされているおそれがあるのではないかという、そういう声がございまして、それで実際どうなのかというものを、解体現場を悉皆調査したというもので、さいたま市さん、それから吹田市さんに委託しまして、調査をしたものでございます。
      調査方法としましては、建リ法に基づき届けられた情報等をもとにしまして、事業者に立入調査を行うということを直前に連絡して、現場での確認を行ったということでございます。
      (2)にありますように、さいたま市、それから吹田市合わせて、約300件の立入調査を行いまして、(2)-2にありますように、石綿の使用が疑われて分析を指示して、石綿の使用が判明された件数が3件あったということです。
      Bとしまして、作業基準の遵守状況ですけれども、法に基づく届け出がなく、工事している例はなかったということです。ただ、作業基準の中で一部不適合な事例があったということでございますけども、除去工事をやる前に確認されたもので、実際、石綿の飛散はなかったというものでございます。
      続きまして、資料の6-5でございます。自治体さんのほうで、大防法の運用をやっていただいていますが、その状況について取りまとめたものでございます。
      1ページ目でございますけれども、石綿の除去作業につきましては、一番下のグラフにありますように、平成18年をピークとしまして、年々減少してはおりますけれども、今後の耐用年数を過ぎた民間建築物の解体が多くなるという予想がされておりまして、平成40年がピークになるのではないかということでございます。
      次のページでございます。2.の規制事務実施状況でございます。ここで行政処分についての表を掲載しておりますけれども、平成22年度で言いますと、特定粉じんの排出作業のみ行政処分というものがなされていまして、3件でございます。ちなみに、この特定粉じん排出作業につきましては、平成18年以降、全国のどこかで処分がなされているという状況にございます。
      最後でございます。資料の7をご覧いただきますと、今回石綿飛散防止に対策に係る制度改正等が必要ではないのかというふうに思っておりまして、そのための論点としての素案をまとめさせていただいております。
      1番としまして、まず立入権限の強化というものが必要ではないかということでございます。実際、先ほど説明させてもらったように、大気汚染防止法の届け出がなされた現場には立入権限がありますけれども、石綿が使われているおそれがあるという状況では、立入権限が今はないということでございます。
      論点としましては、石綿使用のおそれというものを定義づける必要があるだろう。それから、大気汚染防止法に事前調査の義務づけというのが必要なのではないかと。ただこれにつきましては、石綿障害予防規則にも同じような規定がございますので、そこら辺の要否をご議論いただきたいなと思っています。
      2番目としまして、敷地境界等における石綿濃度の測定の義務化、それから測定結果の評価についてでございます。
      今敷地境界等における大気濃度の測定の義務はないということで、実際石綿が飛散しているかどうかという確認ができないと。自主的にやっているところもありますけれども、その結果の評価方法、例えば、基準設定等がなくて、石綿飛散濃度の判断が不明確だという状況にございます。
      論点としまして、ここに四つ掲げています。その測定義務を法律に規定すべきか、あるいは作業基準が規定してあります規則に規定すべきかといった点、それから測定をしなかった場合に罰則規定というのがあった方がいいのかどうか。それから三つ目としまして、測定結果の評価方法の設定でございます。最後に、行政検査をする際に、測定の結果、その評価基準を超えた場合に必要な措置というものはどこまで必要なのかどうかということです。
      次の裏面をご覧いただきますと、それに付随しまして、大気濃度測定に係る試料採取、それから分析についてでございます。
      今現在、複数の省庁でそれぞれの目的に応じまして、測定場所、それから試料採取時間等を規定しているということで、現場のほうで、どの方法で測定したらいいのか、混乱が生じているという声が聞こえています。
      また技術を有しない測定機関が試料採取を行った場合に、不適切な試料採取を行う可能性があるということでございます。また試料の分析に時間を要してしまった場合に、分析結果が出る前に除去作業が終了してしまって、その結果を飛散防止対策に役立てることができないということも考えられるということで、論点としまして、具体的にどのような測定方法が望ましいのか。その場合に、測定場所をどのように定めたらいいのか、また総繊維あるいは石綿繊維、いずれの測定物質を対象にするのかといったことが論点になるのかなというふうに考えています。
      また次の四角でございますが、技術を有しない分析機関が試料の分析を行った場合、石綿の繊維の見落とし等の不正確な計数が行われる可能性があるということで、例えば、分析事業者登録制度というものがあった方がいいのかといったような声もございます。こういう論点を考えております。
      最後、4.でございます。特定建築材料以外の石綿含有建材を除去する際の石綿飛散防止対策ということで、自治体から作業基準の設定の要望も出ております。これにつきましては、先ほども言いましたように、石綿障害予防規則で湿潤化する等の基準がありますけれども、大気汚染防止法においても作業基準を設定する必要があるのかないのか、ここら辺をご議論いただければなと思っております。以上でございます。

    【部会長】はい、ありがとうございました。ただいま、資料3-1から3-7を使って、石綿の飛散防止の更なる強化及び専門委員会の設置について説明をいただきました。ご質問等があればお願いしたいと思いますが、資料の7は、今後、専門委員会が設置された場合に考えられる論点ということで、整理をしていただいたものでございます。
      どうぞ、ご意見等ございます方、名札を立てていただければと思います。いかがでございましょうか。どうぞ、浦野委員。

    【浦野委員】ここにも書いてあるとおりなんですが、私どもも石綿の測定業者さんからいろいろ聞いておりますと、やはり公定法で決められたとおりにやってないところもたくさんあるし、逆に言うと、公定法どおりやる必要がない状況もあると。そういうことで、新しいもので技術を入れて、迅速に判定することも、一方で可能な技術もあるということなので、分析業者の登録制度と同時に、測定方法を少し整理して、どういう場合にはどんな測定を優先するとか、こういう場合にはと。一応今、決められているんですけども、かなり現場が混乱している、あるいは新しい技術も入ってきているようなので、ぜひその辺もご検討いただきたいという、要望ですけれども。

    【部会長】ありがとうございました。そのほか、いかがでございましょうか。
      小林委員。

    【小林委員】恐れ入ります。ここに書かれているとおりではございますが、実際に立入権限の強化のところで一番の問題点は、現在は届け出されたところに対しての立ち入りというのはできるわけなんですが、届け出が出ていないところについての立ち入りというのはできていない。現実にそこで問題が起こっている例が結構あるわけです。
      私がおります兵庫県の場合は、現在は建築リサイクル法に基づく届け出が出てきたものについては、そちらから全部、環境部局のほうに届出書が回送されてきます。それを受けて立入検査を、そちらのほうの、立ち入りというわけではないんですが、それに基づく確認調査をやって、石綿があるかどうかを、再度チェックをやっているわけなんですが、そこで結構、大気汚染防止法の届け出が出てきていないところであったという例がございます。そういう意味で、その辺の徹底、それからもう一つは、そういう届け出がないところに対しての立ち入りのやり方を、もう少しご配慮をいただきたいのが一つです。
      それから、もう1点は、特定粉じんの作業なんですが、その中で、いわゆる非飛散性のものについては、なかなか把握できないという問題がございます。この辺について、どういう対応の仕方をするかというのが大変問題だと思います。
      それから、もう一つは、先ほどご指摘のありました分析でございますが、今の分析方法でいきますと、大体測定して出てきた段階では、作業は全部終了しているという例が大変多くあります。そういう意味で、できたらもう1日でやってしまうとか、作業がスタートした時点でまず分析をして、分析結果が出るまで、その作業が次に進まないようなブレーキをかけるという方法も必要ではないかなと思います。

    【部会長】はい。ありがとうございました。いずれも、専門委員会の設置はもう前提として、その中で議論するところについてのご要望というふうに聞かせていただきました。
      いかがでございましょう。もしよろしければ、この諮問事項、中央環境審議会運営規則第9条に基づいて、専門委員会を設置して検討いただくということにしたいと思いますが、よろしゅうございましょうか。
    (異議なし)

    【部会長】ありがとうございます。
      なお、議事運営規則第9条第2項では、専門委員会に委員長を置き、部会長の指名により、それを定めるというふうにされてございますので、これに従いまして、石綿飛散防止対策専門委員会の委員長には、浅野委員にお願いをしたいと思います。
      浅野委員のほうから、今いろいろご要望がございましたが、よろしくお願いしたいと思います。ごあいさつをいただければと思います。

    【浅野委員】実は、環境保健部会でアスベストの小委員長をやっておりまして、こちらは被害救済のほうですが現に被害を受けておられる方が多数いらっしゃるわけです。救済の検討を行っておりますと、これから先の被害のさらなる発生を防ぐということが何より大事だと、強く感じるわけでございまして、現行の制度で不十分な点を手直ししなければいけないということを申し上げておりました。それでおまえ責任を持てということになったのだろうと思いますが、精一杯頑張っていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

    【部会長】どうもありがとうございました。
      それでは、続きまして、4番目でございますが、もう一つの諮問事項でございます。
      今後の揮発性有機化合物(VOC)の排出抑制対策の在り方についてでございます。事務局からお願いします。

    【大気環境課長】では、資料8-1をご覧いただきまして、諮問について読み上げさせていただきます。
      環境基本法第41条第2項第2号の規定に基づき、今後の揮発性有機化合物の排出抑制対策の在り方について、貴審議会の意見を求める。
      諮問理由、揮発性有機化合物の排出抑制対策は、大気汚染防止法に基づく排出規制と事業者の自主的取組を適切に組み合わせること(ベスト・ミックス)により取組が進められてきた。
      この取組の結果、「揮発性有機化合物の排出抑制の在り方について(意見具申)」に(平成16年2月)における目標(固定発生源から揮発性有機化合物の排出量を平成22年度において平成12年度比で3割程度削減)を達成する見込みである。
      このような状況を踏まえ、今後の揮発性有機化合物の排出抑制対策の在り方について、貴審議会の意見を求めるものである。
      裏面の資料8-2に付議がございまして、当部会に付議されております。詳しいVOC抑制対策の現状については、またご説明いたします。

    【栗林大気環境課長補佐】それでは、お手元の資料9をご覧いただきたいと思います。
      資料9には、揮発性有機化合物の排出抑制に関する大気汚染防止法の概要を掲載させていただいております。
      1.に大気汚染防止法の変遷ということで、こちらのほうは浮遊粒子状物質、それから光化学オキシダントに係る大気汚染の状況が深刻であったと、光化学オキシダントは、いまだかつて環境基準が達成率が非常に低いということでございます。そういうことから、緊急に対処することが必要だということで、平成17年に大気汚染防止法の改正、並びに同法施行令規則を改正させていただいております。
      この概要といたしましては、黒ポツの一つ目にありますように、揮発性有機化合物の排出抑制を自主的取組と法規制を適切に組み合わせて、相乗的な効果を発揮させる。いわゆるベスト・ミックスの手法をとる。その中で法規制につきましては、VOC排出量が多い施設を揮発性有機化合物排出施設と規定し、事前届出、それから排出基準の遵守、自主検査を義務づけたということでございます。
      2.に現在の法体系を図示したものがございまして、上段のほうにベスト・ミックス手法ということで、法規制それから自主的取組の手法で削減していくということでございます。
      その下に法規制の概要がございまして、VOCの排出施設として、大きく下に掲げます(1)から(6)の六つの施設、細分化しますと九つの施設になります。これを規定して、一定規模以上のものにつきまして、VOCの排出施設ということで、施設の設置の届出義務、それから排出基準の遵守義務、それからVOC濃度の測定記録の義務というものを課しております。
      それぞれ設置の届け出に関する部分、それから排出基準の遵守に係る部分につきましては、計画変更命令、改善命令等の規定がございまして、それぞれ命令を聞かない場合には、罰則規定も設定しているというような体系になっております。
      次に、資料の10-1をご覧いただきたいと思います。こちらはVOCの排出量推計結果について、取りまとめたものでございます。
      実は、この平成22年度という目標年度の取りまとめにつきましては、昨年度インベントリの検討会におきまして、ご検討いただいた結果でございまして、ちょっと順番は逆になりましたが、来月早々に揮発性有機化合物の排出抑制専門委員会、こちらのほうを開催させていただきまして、そこで正式に報告、それからご承認いただくということでございますので、申し訳ございません。今の段階では、これはまだ案の段階ということでございます。
      しかしながら、平成22年度の状況をご覧いただきますと、対12年度比44%程度の削減ということでございますので、当初の目標であります3割程度削減という目標は達成されているというような状況にございます。
      続きまして、資料の10-2でございます。この資料には光化学オキシダントの注意報の発令状況、それから浮遊粒子状物質の環境基準達成状況等について、掲載させていただいております。
      この揮発性有機化合物を約3割程度削減するということで、光化学オキシダントの注意報発令レベルを超えない測定局数の割合が約9割程度まで上昇するといった想定がございましたけれども、光化学オキシダントの状況をご覧いただきますと、図の2でございます。すみません。これ縦軸がちょっと文字化けしておりまして、縦軸は測定局数の割合でございます。大変失礼しました。現状ですと、大体50%から60%をちょっと超えるといったような状況でございまして、相当の乖離があるという状況でございます。また、図の3にありますように、昼間の日最高1時間値の平均値を見ますと、近年、漸増傾向にあるような状況にもございます。
      次のページでございます。一方、浮遊粒子状物質の状況でございますけれども、こちらは自動車NOx・PM法対象地域における浮遊粒子状物質の環境基準の達成率が93%を超えるという見込みでございまして、実際、平成16年度以降、飛躍的に環境基準の達成率というのは高くなっておりまして、今ではほぼ100%という状況になっております。
      図5には、自動車NOx・PM法の対策地域における浮遊粒子状物質の年平均値の推移でございますが、一般局、自排局ともに濃度は低減傾向にあるという状況でございます。

    【後藤大気環境課長補佐】大気環境課の後藤です。続きまして、昨年度、光化学オキシダント調査検討会を立ち上げて、その報告書をつくっておりますので、その内容について、ご報告させていただきます。
      先ほどから何度も出ていますけれども、NOxやVOCは削減対策が進んで、濃度も減ってきているという状況にも関わらず、オキシダントにつきましては漸増傾向にあるということで、環境基準達成率も平成22年度においては、一般環境大気測定局及び自動車排出ガス測定局、それぞれ0%でした。そういうことですので、平成23年8月に光化学オキシダント調査検討会を設置しまして、今後必要とされる対策を見据えた調査研究の在り方について検討を行ってまいりました。そして、報告書がまとまりましたので、ご報告させていただきます。
      報告書自体は、皆さんのお手元にお配りしている分厚いものになっておりますので、今日は資料10-3を使いまして、概要を説明させていただきます。光化学オキシダント濃度の現況についてですが、常時監視の結果からは、全国の年平均値は漸増傾向にございますが、例えば、夏場の一定範囲の気象条件、濃度が高くなりやすい気象条件を抽出いたしまして、その日についての経年変化を見てみますと、高濃度のパーセンタイル、濃度が高くなっているところにつきましては、平成17年度から18年度を境に低下傾向へ転じた地域が多く存在しておりまして、VOC対策の効果の発現を示唆する傾向も確認されております。
      その一方で、資料10-3には書いておりませんが、平成18年以降に初めて光化学オキシダント注意報が発令された地域が、九州、四国や日本海側で見られるなど、これまで注意報が発令されていなかった地域で、高濃度の光化学オキシダントが現れており、近年、高濃度の光化学オキシダントの出現地域が変化している傾向が見られることや、九州地域で春の環境基準超過濃度の出現率が増えてきていることなど、東アジアからの越境輸送の影響を受けていることが可能性として考えられることが指摘されております。
      以上を踏まえまして、今後の調査研究の在り方について、大きく以下の三つの点が指摘されております。一つ目が、モニタリングデータの多角的解析による現象解明を進めるということです。二つ目が、原因物質の排出インベントリの精緻化を図るということ。それから三つ目が、シミュレーションの高度化を図ろうということでございまして、詳しくは、資料10-3の2枚目の裏面を見て下さい。ここに今後の調査結果の在り方(全体像)という絵がございます。これを使って説明したいと思います。
    まず一つ目が、モニタリングの充実、それからデータの多角的解析ということで、現象解明のためのモニタリングデータの多角的解析、例えば、オキシダントだけではなくて、前駆物質、気象条件、時間帯、移流など、様々な事象を考慮した多角的な解析が必要だと考えております。また、VOCを始めとしたモニタリングの拡充も必要であると考えております。
      二つ目の排出インベントリの精緻化としては、植物起源VOC、排出量は推計法によって、かなり差がでるようですが、いずれにしましてもかなり量が多いようですので、こういう植物起源VOC排出量の精度向上、それからVOCはいろいろな物質がございますが、それら全てを一つ一つ押さえることはできませんので、オキシダントの生成能を考慮した、未同定VOCのオキシダント生成寄与の把握などを通じて、排出インベントリの精緻化を図っていきたいと考えています。
      それから三つ目として、シミュレーションの高度化、これは実測データによるオキシダント濃度の再現、VOC環境濃度の現況再現の検討などを通じて行っていきたいと考えています。
    以上のような取組を通じて、全体として、オキシダントに関する現象解明を行っていきたいと考えております。
      10-3の1枚目の裏に戻っていただきまして、2.の今後の対応といたしましては、平成24年度以降、調査研究、こういうものをある程度済ませまして、施策を検討する段階になりましたら、中央環境審議会において、今後の施策についてご審議頂きたいと考えております。
      Aといたしまして、実態解明のためのインベントリの精緻化、モニタリングの再構築については、必要な組織体制を整備し、関係機関との調整などを行いながら実施していくことにしております。
      それからBとしまして、環境基本計画の中でも、光化学オキシダントについては、広域大気汚染や気象条件の変化などの影響を大きく受けやすい環境基準値をもとにした注意報等とは別に、環境改善効果を適切に示す指標についての検討が必要ということがうたわれておりますので、この検討についても開始していきたいと考えております。
    さらに詳しくは、この報告書を見ていただければと思っております。
      続きまして、資料10-4で、PM2.5の現状についてご報告させていただきます。
      まず、これまでの取組ですが、PM2.5につきましては、平成21年9月に環境基準が設定されました。その後、平成22年3月に、常時監視の事務処理基準や環境大気常時監視マニュアルの改訂を行いまして、PM2.5に係る記載を追加しております。さらに、事務処理基準では、質量濃度測定に加えまして、効果的なPM2.5対策を講じるため、成分分析についても記載しているところです。また、それとあわせて質量濃度の測定につきましても、標準測定法と等価性を有する自動測定機を特定するための等価性評価というものを実施しておりまして、現在までに8機種を認定しているところでございます。成分分析につきましても、平成23年7月に成分分析ガイドラインを策定し、平成24年4月には成分分析マニュアルを策定して、各自治体に通知したところでございます。
      環境基準達成状況ですが、平成22年度からモニタリングが始まっておりますので、平成24年の2月に、初めてPM2.5の常時監視結果というものを公表しております。その結果ですが、環境基準達成率は一般局で32.4%でございました。有効な測定局が34局で、そのうちの11局が達成ということで、32.4%でございました。また、自排局につきましては、12局中1局のみが達成ということで、8.3%でございました。
      このように、当該測定結果につきましては、有効測定局が存在しない自治体もあり、測定局数がまだ十分ではないので、全国的な評価を行うことは、まだまだ困難ではございますが、多くの地点で環境基準を達成していないと推測されますので、PM2.5対策はとても大きな課題であると認識しております。
      また下の図は、一般局のPM2.5の環境基準達成状況を表したものです。東日本では多くの地点が達成をしておりますが、それに対して、西日本では全く達成をしていないという状況になっておりまして、このようなことからも越境汚染の影響について、成分分析を含めまして、データがそろってくれば、しっかりフォローして、対策を考えていく必要があると考えているところです。以上です。

    【部会長】はい、ありがとうございました。
      ただいま、資料8から10を使って説明いただきましたけれども、これに関連して、資料11が用意してございます。これは平成22年度、次期VOC対策のあり方検討ワーキンググループ報告の抜粋版でございますけれども、これにつきましては、揮発性有機化合物排出抑制専門委員会の委員長であります、岩崎委員から報告をいただきたいと思います。お願いいたします。

    【岩崎委員】このワーキングの報告でございますけども、今、説明がありました光化学オキシダント調査検討会、これは昨年度開かれていまして、その前の、1年前になりまして、VOC抑制対策の最終年であります平成22年度の末を迎えるに当たって、その後、23年4月からどのように展開していくかということを議論するために検討したものでございます。
      平成22年の9月から23年3月にかけ、3回ほどの会議を開かせていただきました。その結果、その当時はまだ8年目の、平成20年のインベントリが出されている段階でございまして、その段階でも、既に平成12年の基準年に対して35%という、その当時でも既に30%以上をクリアしていまして、最終的には、今日の発表にありますように、22年度では四十数%というところにVOCは低減されたわけでございます。
      ここの附則2条にございます、見直し規定といいますか、ベスト・ミックスでやられてきている対策、VOC抑制対策をどう見直していくかという附則があるわけでございますけど、それに対しての検討がなされました。
      その当時で既に35%低減され、今後も順調に推移して、さらに下がっていくだろうというようなことがございましたので、23年4月以降、最終年の終わった後以降も、最終的にはこのまま、ベスト・ミックスでやられている現在のVOC抑制対策を今後とも継続して進めていったらいいんじゃないかということで結論を出しました。
      それの根拠になったのは、インベントリに関しては3割、4割減っているけども、一般環境で本当に減っているのかと。排出量が減っても、一般環境は必ずしもそうじゃないこともあり得るんじゃないかということで、一般環境濃度についても、ノンメタンハイドロカーボンであるとか、各成分についての値が議論されましたけれども、一般環境濃度も排出量に相当して、やはりかなりの低減が見られていまして、実際には環境のVOC濃度もかなり減ってきているということが確認されましたので、そういう結論を出したわけでございます。
      なぜ一般環境濃度のVOCが減って、オキシダントが減らなかったかということに関しては、先ほど説明がありました、昨年度の光化学オキシダント調査検討会がかなり議論しまして、調査のあり方に関しての結論を出しているわけでございます。
      そういうことで、今までのVOC抑制対策を23年4月以降も継続しようということでまとまったわけでございますけども、さらに今後もやはりVOCのインベントリに関しては、やはり毎年、その後に関してもきちっと継続的にとっていこうじゃないか、それも精度を上げてとっていこうじゃないかというのがございます。それからもう一つは、一般環境濃度の把握も、先ほど私はそれに追随して、やはり一般環境濃度も下がっていると言いましたけども、それもやっぱり追っかけて、環境省としてもきちっと把握していこうじゃないかという結論でございます。
      以上が、1年前の結論が出ていて、多少その後、しっくりいかないところがあるわけですけども、以上がワーキングの結論でございます。

    【部会長】はい、ありがとうございました。
      今、少し光化学オキシダントの検討会と、それから、VOCの排出抑制専門委員会の報告が前後するようなことになってございましたけど、実はこの大気環境部会が昨年は開催できなかったというような形で、そういうことになってございます。したがいまして、今、岩崎委員長のほうから説明をいただきましたようなことも踏まえた形で、光化学オキシダント対策検討会では考えられているものが、今日、皆さんのお手元に資料としてつけてございます、大部のものにはまとめられているということでございます。
      それでは、ただいま、資料の8から11までを使って説明申し上げました、今後の揮発性有機化合物、VOCの排出抑制対策のあり方、これにつきまして、ご質問等がございましたら、お願いをしたいと思います。名札を立てていただければと思います。お願いいたします。
      いかがでしょうか。ご質問、ご意見等ございます方、浦野委員だけでしょうか。じゃあ、まず浦野委員、お願いします。

    【浦野委員】VOC対策は順調にいっているんです。オキシダントのほうはなかなか難しくて、先ほど浅野委員からお話があった、国際的な取組が非常に重要だというふうに思っております。
      ただ一方で、国際的なものは、外務省その他を通して、相手国もあるので、努力はもう、今まで以上に一層強化しなきゃいけませんけど、すぐに、5年以内に目処がすぐに立つというものじゃないので、そういう前提の中で、やはりオキシダントの、少なくとも注意報レベルのところを減らしていくというのは絶対重要で、そのためには国内対策もとらなきゃいけないわけですが。それで、今の光化学オキシダントの調査検討会のですか、10-3とかですね、あるいはこの分厚い、これ番号はついておりませんけど、その厚い報告書があるわけです。この中で、非常に従来のモニタリングの問題点、あるいはシミュレーションの問題点、それから今後それをどう改善するか、そのベースになるインベントリの問題点とその改善、その辺は非常によく整理がされてきたと思うんですね。
      そういう意味では、ある意味では、結論的に言うと、モニタリングを充実しましょうとか、インベントリをより精度を上げて充実しましょうとか、モニタリングの精度を上げて充実しましょうというのは、最初からわかった結論です。ただ、それに一応、具体的な資料がしっかりついたという意味ではいいんですが、実は、今後の調査・研究のあり方という、一番大事なところなんですが、これは今後、先ほどの諮問を受けて検討されるんだと思うんですが、この厚い本のですね、非常に厚い中で、今後の調査・研究のあり方というのは、ほんのちょっとしか触れられていないんですね。
      この厚い本の164ページ目からずっとありまして、モニタリングの充実とか、当然のことが書いてあるんですが、一番肝心なことは、172ページから対策効果の評価をどうするかということ、あるいはそれを、今後対策をとったときに、他のどういう、海外等も含めた、あるいは関連の深い行政課題との連携をどうするかというような非常に重要なことが、非常にちょこっとだけ書いてあるんですね。その点を、このまとめのほうにはほとんど、今後の対応という中には書いてないんですね。
      ですから、本当はここの部分が一番大事な部分なので、今日はどうこう言いませんけれども、今後審議を別に改めてやるときには、この辺りを十分煮詰めて、具体的にやっていくと。そのために必要な情報と手法を提供するほうとしては、シミュレーションだとか、インベントリだとか、モニタリングがあると。それはあくまでもバックのデータを充実する意味であって、本来の政策をとったときの、どういう政策をとったらどんな効果があるか、あるいは逆にどんな政策は、あるいは誰がどう責任持ってやるかとかね。そういう辺りが非常に重要なわけなので、ぜひともこの厚い報告書の6-2、6-2の中でも特に6-2-5のところを、もう一段審議を充実して、次のステップに進めていただきたいという。
      これは、私も関わってさんざん言ったんですけど、なかなかこの前のほうの資料をたくさん集めるので手いっぱいみたいで、最後の一番肝心なところが、ちょっと最後のほうは足したんですけど、やっぱり充実していないし、逆に言うとこの概要のところにはほとんど出てこないので、ぜひ改めて充実をお願いしておきます。

    【部会長】ありがとうございました。今後の、専門委員会を設置後の要望ということで、考えさせていただきたいと思います。
      河野委員、お願いします。

    【河野委員】資料の10-4なんですが、PM2.5のことがちょっと触れられていて、これはまたこの後も話があるんだろうと思うんですが。要するに、私が申し上げたいのは、越境汚染の問題なんですが、これにつきましてはですね、今話がありましたように、外交問題やら何やらに発展するようなことも考えていかなきゃいけないと思うんですが、黄砂の問題、黄砂は止めることができるのかどうか、よくわかりませんけども、そういう問題もみんな含めて、トータルで考えていかなきゃまずいんだろうと思うんですが、今後どういうふうな方向でこれに対応されるのか、そこら辺をちょっとお伺いしたいと思います。

    【部会長】今の点については、今後のことということですので、少し関連して。

    【大気環境課長】いずれにしても、今後のということでありますと、まずは、やっぱりきっちりとしたデータを積み重ねるのが必要で、特にPM2.5に関しては、後ほどお話ししますが、まだまだ測定局の局数も目標にしていた局数に全然到達していませんし、また成分分析によって、さらなる詳細な状況がわかってくるわけですが、そこら辺の実施状況もまだまだ不十分ですので、いずれにしましても、今後引き続き、特にPM2.5に関しては、かなりデータを集めた上で、それをまた分析して、対応していきたいと思います。
      基本的に、政府間の枠組みでは、日中韓の三国の環境大臣会合がございますので、そういった会合とかを通じて、またこういった、特に今、中国ではPM2.5、米国大使館での測定結果の公表を踏まえて、かなり中国国内でも関心が高くなっているという状況でございますので、いずれにしても、そういうデータを蓄積していく中で、またそういう大臣会合等を通じて取り組んでいくという考えを持っています。

    【河野委員】そうしますと、例えば中国の砂漠化を抑えるとか、何か物すごい話になってしまう可能性だってあるわけですね。だから、そういうときには、各限られた予算でやっていかざるを得ないので、いろんな優先順位をつけられてやっていかれるとわかりやすいかなという感じがいたします。以上です。

    【部会長】今の黄砂の問題については、環境技術推進費等で、共同研究でそういう砂漠化を防ぐような話、それからもう一つは、同時にそれが、具体的に黄砂という現象が起こらなくするということは、非常に大変な話、かつ時間のかかるものということで、黄砂の飛来の予測ができるようにして、いわば、そういったときに暴露される人たち、もしくは危険とか、そういうものを予報できるような仕組みとかは、既につくられてございますので、そういった中で考えていくというようなことがあろうかと思います。
      それから、あとPM2.5につきましては、私自身も非常に関わっているわけでございますけれども、越境汚染について、いわば確実な証拠を押さえるということが、実はモニタリングをして、それから外交交渉の場合にも重要、それからもう一つ同時には、酸性雨でモニタリング・ネットワークがつくられているわけですけれども、そういったものを含めて、いわばヨーロッパと同じような枠組みを今、日本がリーダーシップをとって、いわば、かつての酸性雨センターを、名前をちょっと今、私忘れましたけど、そこで光化学オキシダントとか、PM2.5とか、そういう越境汚染も含めて検討するような仕組みで進められているということでございます。
      はい、どうぞ。

    【浅野委員】黄砂を防ぐことはなかなか大変でしょうけども、少なくとも砂漠から黄砂が中国大陸を通ってくるときに、酸性降下物になってしまっているほうが問題なんです。こちらの酸性降下物のほうは、ちゃんとした公害対策をやってくれれば解決できるわけです。
      ですから、私がさっき申し上げましたように、黄砂の被害だけではなく、酸性降下物の被害が本当にひどいということでございます。

    【部会長】ありがとうございます。黄砂と一緒に飛んでくれば、実は酸性化は問題ないと思うんですね。どちらかというと、黄砂以外の形で同じような気流に乗ってくるものがあった場合に、非常に人為起源の汚染物質という形で問題になって、九州でどちらかというと、先ほど浅野委員が白い形の粒子とか、そういったお話がございましたけど、そういったことになろうかと思います。
      それから、先ほど浦野委員からご発言がございましたけれども、かなり今回のVOC排出抑制対策で光化学オキシダント対策、それからPM、微小粒子の問題、そういったところをねらった形でやったわけですが、従来はそういった対策をやった場合に、進行管理はある程度やってございますけども、必ずしも明確に対策の効果を評価するような形がきちんとは、私自身はあまり行われていなかったのではないかと思います。
      今回、光化学オキシダントの検討会では、そういった部分も見て、いわば、これまで行った施策の効果がどうあったか、それから情報の整理、それから課題の抽出、そしてそれに必要な情報を集めるための調査・研究の推進をやった後、可能な具体的な対策という形の順番でいく、そういう仕組みが今回できつつあるというふうに思います。
      そういう意味で、今日お話がございましたVOC対策は、VOC対策という観点だけではなくて、光化学オキシダントであったり、PM2.5であったり、いわば全体を考えた形での今後の対策が進められる方向へ行くことを期待したいというふうに思うところでございます。
      私のほうから申し上げてあれですが、どなたかご意見、ございますでしょうか。加藤委員、お願いいたします。

    【加藤委員】今ちょっと坂本先生がおっしゃったので、若干わかった感じもするんですけれども、今後の揮発性有機化合物の排出抑制対策のあり方の検討ということの中に、オキシダントの問題ですとか、そういう問題も含まれるのかどうか。実際は、非常に関連がある話で、特に我が国での揮発性有機化合物排出抑制対策というよりは、むしろオキシダントをどうやって減らしていくかとか、それからPM2.5にも関係しておりますけれども、全体的にそういうものの生成の低減のために、何を把握して、現状をどうやって理解するかというところが大事だと思うんですけれども、この今後の揮発性有機化合物の排出抑制対策のあり方についての諮問の中に、そういうオキシダント対策その他が入っているのか入っていないのかが、ちょっとよくわからなかったので、その辺を教えていただきたいと思います。

    【部会長】これは、そこまでは入ってございませんで、実は、今回のVOC排出抑制対策が、結果的に3割、4割のところまで削減がいって、そういったことを踏まえて、例えば、当初は対策がうまくいかなかった場合には、そこで見直すよというような形の条項が入ってございました、先ほど、岩崎委員の説明がございましたような形でやって。
      ただし、排出インベントリ、それからVOCの組成とか、モニターしていったり、それからVOCがどう減ったかというのは、国内のものも実は、越境汚染があろうがなかろうが、国内のものも減っていく形をとっていかないと、最終的に光化学オキシダントの環境基準を達成するようなところへはたどり着かないであろうというようなことを想定しながら、そういう情報をとっていくというところまでがVOCのあり方。
      それで、それとは別に今後、中環審の中で、光化学オキシダント、それからPM2.5なりを含めて幾つかの情報を集めた後、減らしていこうということになっていると、なっているというか、そういうことでやらなければいけないというふうに思ってございまして、今VOCのところは、先ほど申し上げましたところまでをやるという形で、今回は諮問が出ているということでございます。
      稲垣委員、お願いします。

    【稲垣委員】一つ要望をさせていただきます。先ほど来、お話がありますように、光化学スモッグの発生メカニズムというのは、以前と比べると大きく変わってきていると思います。原因物質でありますVOCやNOx、こういうものも相当減少されてきている。そういう中で、やはりアジアからの越境という問題も大きく取り上げられてきているという状況でありますので、光化学スモッグの緊急時、発令時の措置、これも従前からの大気汚染防止法23条に基づく措置(工場等からの削減等)をやっていては、はっきり言って、発令されたときに何をやっているのだということにもなりかねません。
      ですから、ぜひ今後検討されるときに、あわせて発令時の措置ということについても並行して検討を、ぜひお願いしたいと思います。

    【部会長】ありがとうございます。今の点につきましては、第四次環境基本計画の中でも、施策の効果を見るのにどういった形をとるか。従来ですと、環境基準の達成率という形だけでやっていたわけですが、そういう健康影響の部分と、それからもう一つ、施策効果を評価できるような指標をつくっていこうというようなことが検討項目に挙げられてございます。今おっしゃったような要望は、今後の中でやられていく形にしなければいけないと、私自身も思っているところでございます。ありがとうございます。
      浦野委員、どうぞ。

    【浦野委員】私が割とVOC関係をやっているんですが、今、加藤委員のご質問と部会長のご回答で、ある程度は理解できているんですけども、VOCの排出抑制対策を今後どうするかというときに、それをやったらどんな効果があるのかというのは、当然議論しないと、排出抑制のあり方は決まらないわけですね。
      効果というときに、通常の直接毒性のあるVOCはともかくとして、トータル的なVOCの問題は、どうしても基本的には先ほどのオキシダントとか、SPMに関わるところで議論せざるを得ないので、本来のオキシダントの細かい議論とか、SPMの細かい議論は別にやるとしても、VOC排出抑制のところでどうしても、特にオキシダントの絡みは議論せざるを得ないと思うんですが。
      その辺を、そこはもう全く別の委員会でやるんだから、VOCは勝手に、今までの3割を、もうちょっと5割にするのか、継続するのかという議論だけだと、先ほどの岩崎委員のご報告でもう、ある意味じゃ終わっちゃうような議論になるので、その辺をどのように……。これは特に、何か委員会ができたときに、各委員がどこまでを議論していいのか、悪いのかとかね、そこら辺ですごく混乱をするおそれがあるので、もう一度そこら辺を再度ご確認いただく、あるいは今度、専門委員会なりなんなりの検討会ができたときに、そこら辺をかなりしっかり示された上で審議を進めていただきたいというふうに思います。

    【部会長】ありがとうございます。これは今後の要望ということかと思いますが、もう少し私の知識で申し上げれば、光化学オキシダント、PM2.5も実はVOCで、PR、TRによってトルエンがどう減っているか、それが光化学オキシダントにどう変わるか、それからもう一つは、PM2.5の二次粒子生成のプリカーサーとしてどうなるかとか、そういった解析がなされていくことによって、明確な人為起源の施策効果がどうだったと。そして、それ以外に、例えばイソプレンとか、テルペンだとか、そういった植物起源のVOCがどうだったと、そういったものが同時にやられて、わかっていくものであろうというふうに思います。
      それから、もう一つ大変なのは、NOxの濃度が減っていることによって、基礎のオキシダントができても、ある時期に消滅してしまう。ただし、それが広域のほうに広がっているのは、外へ行った場合にNOxの濃度が下がっていると、そこではオキシダント濃度が減らないという形で、どちらかというと、遠くのほうまで光化学オキシダントが、関東圏の東京よりは埼玉、群馬だとか、そういうほうへ行っているとか、そういったことを考えながら、まさにメカニズム、それから発生する原因物質、そういったものが変わっているところを押さえて、それでやっていくということになろうかと思います。
      そういう意味で、まさにオキシダントとかVOCは、別に委員会がやられるんではなくて、そういったものを一緒の形でやっていかないと、最終的な対策効果につながるところへは行かないだろうというのが、先ほど来、加藤委員の質問にもお答えするような形で申し上げたところでございます。
      これについては……、どうぞ。

    【浦野委員】1点だけ確認したいんですが、この諮問の揮発性有機化合物の排出抑制対策のあり方と書いてあるのは、排出抑制ということは、人為起源の中の自動車を除いた、移動体を除いた固定発生源だけを対象にした諮問だという理解でよろしいんですね。

    【水・大気環境局長】ご指摘のとおりです。

    【大気環境課長】ですから、この諮問はかなり限定的なものです。ですから、恐らく専門委員会の中では、今日ご議論いただいたことにつきましては、またご報告しながら、今後諮問を超えた形の、多分いろんなまたご意見を踏まえて、またこちらで報告させていただいて、場合によれば、新たな専門委員会の設置といった方向になろうかと思っています。

    【部会長】いろいろ、今後のほうまで、かなり広い範囲で含めてご意見をいただきましたけれども、今、課長のほうから説明がございましたような形で、とりあえずVOC対策のあり方につきましては、この諮問を受ける形でやっていきたいというふうに思うところでございますが、揮発性有機化合物排出抑制専門委員会で検討していただくということで、よろしゅうございましょうか。

    (はい)

    【部会長】ありがとうございました。
      それでは、専門委員会の委員長でございます岩崎委員から、一言ごあいさつをお願いできればと思います。

    【岩崎委員】VOC抑制対策につきましては、順調にVOCは低減してきているわけですけども、やはり課題も幾つか残されています。アウトサイダーの問題であるとか、成分の問題とか、いろいろまだまだ課題はたくさん多いんですけども、やっぱりVOC濃度、インベントリを減らしていくということは、環境濃度に対しても非常にいい影響を及ぼしています。事業者においても、積極的にメリットを出しているところもございますので、やはり今後も低減を進めたいと思いますけども、いろいろまだ課題も実際にございますので、これから検討させていただきたいというふうに思います。

    【部会長】どうもありがとうございました。引き続きよろしくお願いいたします。
      続きまして、その他のところに移らせていただきます。事務局のほうから順に報告をお願いいたします。

    【大気環境課長】資料12に基づきまして、PM2.5のモニターに対しての整備条件をついてご報告いたします。
      平成22年の3月に、ちょうど事務処理基準のほうを改定いたしまして、大防法の常時監視の中の項目の一つとしてPM2.5を登載したわけでございますが、下の表を見ていただきますように、質量濃度の自動分析測定局でありますが、この事務処理基準に基づきますと、全国約1,300局が目標でございましたが、この3カ年でこの整備をしようということでございましたが、この24年度末の見込みで、地方自治体556局と、半数も切っているという状況であります。
      特に、ブロック別を見ていただきますと、北海道・東北ブロック、大震災の影響もあろうかと思いますが、かなり達成率が低いという状況ですし、近畿ブロックは55.8と一番高いとはいえ、例えば、先ほどからご議論ありますように、先ほどのデータから見えますに、東北のほうは達成する局数が多い中で、西日本ほとんど全滅状態でございますので、そういった意味の中でもより詳細なデータをつくることから、特にこの西日本のブロックに関しては、強く働きかけていかなければならないという認識しております。
      来週月曜日には、全国の主管担当課長会議がありますので、その場でも強く要請していきたいと思っておりますし、また、過去2年間も各ブロック別に各自治体集まっていただいてお願いしているんですが、改めて、また今年度も開催した上で、この早急なる整備ということを考えております。
      成分分析に関しましては、24年度、50の地方公共団体で実施される予定でございますが、これにつきましても、さらにこの取組をしていただくよう、また働きかけていきたいというふうに思っております。以上でございます。

    【自動車環境対策課長】引き続きまして、資料の13に基づきまして、ご報告させていただきます。
      自動車排出ガス総合対策の在り方の中間報告についてでございますが、自動車NOx・PM法につきまして、一昨年、平成22年の7月に諮問が行われました。大聖委員を委員長といたしまして、自動車排出ガス総合対策小委員会において検討を行っていただきまして、昨年の1月に中間報告として新しい基本方針を取りまとめていただきました。
      中間報告におきましては、新しい基本方針は、目標年度を平成32年といたしまして、そのときには、対策地域におきまして、つまり測定局だけではなくて、地域全体として二酸化窒素及び浮遊粒子状物質の環境基準を確保するということを目標としながら、5年後の平成27年度までに測定局における環境基準を達成するよう最善を尽くすということになっております。
      また、これらの目標を達成するための具体的な施策といたしまして、高度道路交通システムITSの活用や重点対策地区の指定範囲をより合理的なものにするといった変更を行うとともに、関係者が局地汚染対策のために連携を図る必要性をご提示いただきました。中間報告を受けまして、基本方針の変更についての閣議決定を昨年3月25日に行い、3月30日には、関係法令の改正を行ったところでございます。
      引き続き、小委員会で自動車NOx・PM法の規定について、最新の環境状況等を踏まえて検討を続けていただいておりますけれども、昨年度は基本方針の変更を受けまして、将来予測のシミュレーションを行いました。この結果を小委員会にご報告させていただいたところでございます。
      今後は、この将来予測や基本方針を踏まえまして、対策地域を有する各都府県におきまして削減計画の策定作業を進めていただくこととなっております。以上でございます。

    【大気生活環境室長補佐】大気生活環境室でございます。資料14と参考資料4を用いまして、ヒートアイランド対策大綱の見直しについてご報告をさせていただきます。
      ヒートアイランド対策につきましては、平成16年にヒートアイランド施策に関係する府省から構成されます対策関係府省の連絡会議におきまして、国や地方公共団体、事業者、住民等の皆様方がヒートアイランド対策を適切に推進するための基本方針についてヒートアイランド対策の大綱という形で取りまとめをし、公表しております。
      ただ、この大綱が平成16年に策定されて以降、相当の期間を経ていること、近年の猛暑による都市の熱環境の悪化ということを考えまして、早急にヒートアイランド対策大綱の見直しに着手をしたいと考えております。
      資料14の2.になりますが、その見直しの方向性でございますけども、大綱の中に、具体的な施策の業績指標等の目標値を挙げているところがありますので、そちらの達成状況について把握をした上で、新たな業績指標等の設定等について見直しを行いたいと考えております。
      また、ヒートアイランド現象の緩和のための取組の施策といたしまして、四つ、人工排熱の低減、地表面被覆の改善、都市形態の改善、ライフスタイルの改善といった施策を具体的に取り上げていますが、こちらのほうも技術の向上や制度の対象の拡大といった事項を踏まえまして、取組の見直しを行いたいというふうに考えております。
      さらに、今抜け落ちていますが、近年の猛暑による都市の熱環境が非常に悪化しているという状況を踏まえまして、人への健康影響をなるべく軽減するような施策についても新たな対策の柱として入れ込んでいきたいと考えております。
      今後のスケジュールですけれども、6月中、なるべく早く中間取りまとめ案を取りまとめまして、パブリックコメントを実施し、7月以降に最終取りまとめ案を公表したいと考えております。以上でございます。

    【部会長】はい、ありがとうございました。
      ただいま、その他でPM2.5のモニタリング体制の整備状況、それから、今後の自動車排出ガス総合対策のあり方の中間報告、ヒートアイランド対策大綱の中間報告について説明をいただきました。
      これにつきまして、ご質問等ございます方はお願いいたします。浦野委員、お願いします。

    【浦野委員】どうも私ばかりで申し訳ないんですが、ヒートアイランド対策の大綱の見直し、平成16年度からもう大分たっていますので、ぜひ見直しをしていただきたいんですが、6月中にやって、ぱっぱっと7月にもう最終取りまとめと、非常に急がれているようですが、大綱という限りは、特にヒートアイランドはやったらすぐに効果が出るというものではないので、ちょっと中長期のことを考えなきゃいけないと思うんですが。
      そのときに、いわゆる温暖化対策のほうも今、盛んに中長期をやっておられるというか、我々も議論しているので、少なくとも中期・短期に近いところは、ぜひ温暖化対策との整合性というか、向こうで検討していることもうまく取り込んで、大気のほうは大気、ヒートアイランドはヒートアイランド、温暖化は温暖化で別にというのも変な話なので、ぜひ情報を共有して、取り入れられるところは取り入れてご検討いただきたいという要望をしておきます。

    【部会長】はい、ありがとうございました。今の点はまさに、第四次環境基本計画の中でうたっている、コベネフィットも考えながらやっていくというようなところに相当することではないかというふうに思います。
      そのほか、いかがでございましょうか。その他で、3件ほど報告をさせていただきましたけれども、これにつきまして、質問、ご意見等ございますでしょうか。どうぞ、浅野委員。

    【浅野委員】どなたもないようでしたら。今の浦野委員の発言に便乗させていただくわけですが、低炭素型まちづくり法案というのが今、国会に政府から出ております。しかしこの法案はどうも、そこにヒートアイランド対策も兼ねてという意識がないようです、詳細に中を見ると。一体こういう連絡会議を作るということが、どういうことになってるんだろうなという気もするわけですが、せっかくやるなら、ちゃんとそういうものを連動させて対策を進められないものかと思います。どうせ、国交省が中心になって法案をつくっておられるわけですから、どうしてそういう意識がないのかなという点は少々気になりますので、申し上げておきます。

    【部会長】お願いします。

    【総務課長】実は、この関係府省連絡会議の共同事務局として、私ども環境省と国土交通省がおるわけでございまして、浦野先生からお話がございましたように、いろんな観点での施策というのを総合的に盛り込んでいくということになりましょうし、特に具体的な目標値ということになりますと、それぞれ社会資本の整備だとかなんとかのほうで、予算の裏づけもにらみながらこういうようなことをやっていこうという話が盛り込まれてくるように、関係の共同事務局たる国交省とも連絡をとりながらやっていきたいと思いますし、今、浅野先生がおっしゃった法案についても、その法案を踏まえてというか、その法案の中にこのヒートアイランド対策の要素を、どう実行段階で入れてもらうかということは、よくよく相談していきたいと思ってございます。

    【部会長】はい、ありがとうございました。浅野先生は、もっと環境省が強く主張してそういったことをおやりくださいと、そういうことかと思います。ぜひよろしくお願いをしたいと思います。
      そのほか、何かございませんでしょうか。

    (なし)

    【部会長】よろしければ、その他はこれで終わりにいたしまして、何か事務局のほうから連絡事項など、ございましたらお願いいたします。

    【総務課長】本日は、長時間にわたってご議論、どうもありがとうございました。本日の議事要旨及び議事録につきましては、各委員にご確認いただいた上で公開することとさせていただきます。ありがとうございました。

    【部会長】それでは、本日、用意いたしました議題はこれで終了しましたけれども、何か委員の先生方から、なかなかこの大気環境部会は回数が少のうございますので、ここで何かご要望等、そのほか言い忘れたというようなこと等がございましたらお願いしますが、よろしゅうございましょうか。

    (はい)

    【部会長】折に触れて、お気づきの点がございましたら、環境省のほうへいろいろな要望を出していただく、また部会長のほうにおっしゃっていただければ、必要に応じて考えさせていただきたいと思います。よろしくお願いをしたいと思います。
      それでは、今日、皆様方には長い時間をおとりいただきましたけれども、これで本日の会議は終了したいと思います。どうもありがとうございました。