■議事録一覧■

中央環境審議会第14回大気環境部会議事録


   
 
  1. 日時   平成16年7月1日(金) 15:00〜17:00
     
     
  2. 場所   ホテルフロラシオン青山 芙蓉の間
     
     
  3. 出席者 
     
    (部会長) 池上 詢    
    (委員) 鈴木 継美    
    (臨時委員) 天野 明弘   石川 義紀
    伊藤 桂子   伊藤 賛治
    岩崎 好陽   浦野 紘平
    香川  順   河野 通方
    小林 悦夫   坂本 和彦
    鈴木 道雄   関沢 秀哲
    只木 可弘   常俊 義三
    中杉 修身   中野 璋代
      松原 純子   横山 長之
    (五十音順)    
         
    (説明員) 森田 昌敏    
           
    (環境省) 環境管理局長   審議官
    総務課長    総務課課長補佐
    大気環境課長   大気環境課課長補佐
    ダイオキシン対策室長 ダイオキシン対策室室長補佐
    自動車環境対策課長 自動車環境対策課課長補佐 
    環境管理技術室長  環境管理技術室長補佐
     
  4. 議題
     
    (1) 揮発性有機化合物(VOC)の排出抑制制度の実施に当たって必要な事項について(諮問)
    (2) ダイオキシン類の測定における簡易測定法導入のあり方について(諮問)
    (3) その他


  5. 配付資料
    資料1-1 中央環境審議会第12回大気環境部会議事要旨
    資料1-2 中央環境審議会第12回大気環境部会議事録(委員限り)
    資料2-1 中央環境審議会第13回大気環境部会議事要旨
    資料2-2 中央環境審議会第13回大気環境部会議事録(委員限り)
    資料3-1 大気汚染防止法改正の概要について
    資料3-2 「揮発性有機化合物(VOC)の排出抑制制度の実施に当たって必要な事項について」(諮問)
    資料3-3 「揮発性有機化合物(VOC)の排出抑制制度の実施に当たって必要な事項について」(付議)
    資料3-4 中央環境審議会大気環境部会の専門委員会の設置について(改正案)
    資料3-5 揮発性有機化合物(VOC)排出抑制対策検討会について
    資料4-1 「ダイオキシン類の測定における簡易測定法導入のあり方について」(諮問)
    資料4-2 「ダイオキシン類の測定における簡易測定法導入のあり方について」(付議)
    資料4-3 ダイオキシン類簡易測定法検討会報告書の概要
    資料4-4 ダイオキシン類の測定における簡易測定法導入のあり方について(討議事項)
    資料5 自動車排出ガス専門委員会における「今後の自動車排出ガス低減対策のあり方について」の検討状況報告
    資料6-1 東京都自動車排出窒素酸化物及び自動車排出粒子状物質総量削減計画の概要
    資料6-2 東京都自動車排出窒素酸化物及び自動車排出粒子状物質総量削減計画
    資料7 「低公害車開発普及アクションプラン」の進捗状況
    資料8 海洋汚染防止法の一部改正について
       
    参考資料1 「揮発性有機化合物(VOC)の排出抑制のあり方について」(意見具申)
    参考資料2 大気汚染防止法の一部を改正する法律案参考資料
    参考資料3 ダイオキシン類簡易測定法検討会報告書
    参考資料4 中央環境審議会関係法令(抜粋)
     
     
  6. 議事

    【総務課長】まだ少し委員の方でお見えになっていない方ございますけれども、定刻を過ぎましたので、ただいまから中央環境審議会第14回大気環境部会を開会したいと思います。
     本日、委員総数32名のうち、現時点で18名ご出席をいただいておりますので、定足数である過半数に達しております。なお、本日、ダイオキシン類簡易測定法検討会座長であります、国立環境研究所、森田昌敏統括研究官にご出席いただいておりますことをご紹介をさせていただきます。
     それでは、前回の部会から私ども事務局側、環境管理局の職員に異動がありましたので、ご報告させていただきたいと思います。
     本日付で環境管理局長に就任いたしました小林でございます。
     大臣官房審議官に就任いたしました福井でございます。
     自動車環境対策課長に就任いたしました奥主でございます。
     
    ダイオキシン対策室長に就任いたしました牧谷でございます。
     本日欠席しておりますが、同じく本日付で大気生活環境室長に瀬川が就任しておりますので、ご報告申し上げます。
     それでは続きまして、お手元の配付資料のご確認をお願いしたいと思います。
     まず、議事次第の後に配付資料一覧というのがつけてあるかと思います。その後ろに、中央環境審議会大気環境部会の委員名簿。資料1−1といたしまして、中央環境審議会第12回大気環境部会議事要旨。資料1−2といたしまして、中央環境審議会第12回大気環境部会の議事録。資料2−1といたしまして、中央環境審議会第13回大気環境部会の議事要旨。資料2−2といたしまして、中央環境審議会第13回大気環境部会の議事録。資料3−1といたしまして、大気汚染防止法改正の概要について。資料3−2といたしまして、揮発性有機化合物の排出抑制制度の実施に当たって必要な事項について(諮問)。資料3−3といたしまして、揮発性有機化合物排出抑制制度の実施に当たって必要な事項についての付議。資料3−4といたしまして、中央環境審議会大気環境部会の専門委員会の設置について(改正案)。資料3−5といたしまして、揮発性有機化合物排出抑制対策検討会について。資料4−1といたしまして、ダイオキシン類の測定における簡易測定法導入のあり方について(諮問)。資料4−2といたしまして、ダイオキシン類の測定における簡易測定法導入のあり方についての付議。資料4−3といたしまして、ダイオキシン類簡易測定法検討会報告書の概要。資料4−4といたしまして、ダイオキシン類の測定における簡易測定法導入のあり方について(討議事項)。資料5といたしまして、自動車排出ガスの専門委員会における、表題として今後の自動車排出ガス低減対策のあり方についての検討状況の報告。資料6−1といたしまして、東京都自動車排出窒素酸化物及び自動車排出粒子状物質総量削減計画の概要。資料6−2といたしまして、東京都自動車排出窒素酸化物及び自動車排出粒子状物質総量削減計画。資料7といたしまして、「低公害車開発普及アクションプラン」の進捗状況。資料8といたしまして、海洋汚染防止法の一部改正案について。参考資料1といたしまして、揮発性有機化合物の排出抑制のあり方についての意見具申。参考資料2といたしまして大気汚染防止法の一部を改正する法律案の参考資料。参考資料3といたしまして、ダイオキシン類簡易測定検討会報告書。参考資料4といたしまして、中央環境審議会の関係法令の抜粋ということで、資料がつけてあると思いますけれども、ご確認をいただきたいと思います。万一資料の不足等がございましたら、事務局にお申しつけいただければと思います。
     それでは、議事に先立ちまして、小林環境管理局長より、ごあいさつを申し上げたいと思います。

    【環境管理局長】このたび、環境管理局長を拝命いたしました小林でございます。本当に、本日はお忙しい中ご参集賜りましてありがとうございます。また、西尾の方から引き継ぎましたけれども、大変長い間、ずっと格別のご指導を賜っているというふうに承知しております。先生方にはこの席をお借りしまして、厚く御礼申し上げます次第でございます。
     環境省は、いろいろな対策をしておりますけれども、大都市の大気環境の改善ということにつきまして、大変力を入れてきたわけでございます。具体的に申し上げますと、平成22年に環境基準をおおむね達成するという目標に向けまして、いろんな対策を進めております。例えば、平成17年には世界で最も厳しい排出ガス規制を実施するということでございますし、さらに自動車NOx・PM法に基づきます車種規制、あるいはそのほかの総合対策、さらには低公害車の普及促進と、そういったようなことを大きな柱といたしまして、対策を進めてきているところでございます。いろいろなご指導もこれまで賜っているところであり、本当にありがとうございます。さらに、そうしたことに加えましてディーゼル自動車の排出ガス対策、これは大変大きな課題でございますけれども、17年以降の規制ということで、一層の規制強化を図るということでございまして、これもご案内のとおり、昨年の10月から自動車排出ガスの専門委員会におきまして、そのご審議を賜っているところでございます。
     また、先国会といいますか、ついこの間まで開かれておりました国会におきまして、新しい法律も制定をさせていただきました。これは浮遊粒子状物質あるいは光化学オキシダントの元になります揮発性有機化合物の排出抑制は長年の懸案でございましたけれども、これにつきまして、大気汚染防止法の改正をいたしまして、取り組むこととなった次第でございます。これもこの浮遊粒子状物質の対策ということについて大きな力になるかと思っております。
     この法律の施行につきましては、早速、今回諮問させていただくわけでございますけれども、施行のために必要な事項というのがございます。このご審議をここで行っていただきたいというふうに考えているところでございます。
     また、本日はこれに加えましてダイオキシン類の簡易測定法、これにつきましても実は諮問がさせていただいたところでございます。かねて森田先生のご指導のもと、この検討会というのを重ねてきまして、大変よい結果がちょうだいできたというふうに思っておりますけれども、この検討結果を踏まえまして、簡易測定法の導入のあり方についても、ぜひ、この部会でご議論を賜りたいというふうに考えてございます。そういうことで、課題山積でございますけれども、この部会の先生方には引き続き力強いご指導・ご鞭撻を賜りたいというふうに考えております。何とぞ、新米の局長でございますし、また本日、大分それぞれ課長等も変わっておりますけれども、先生方のご指導のもと一生懸命取り組んでまいりたいと思います。よろしくお願いいたします。
     また、部会長よろしくお願いいたします。

    【総務課長】それでは、これ以降の会議の進行につきましては、池上部会長にお願いしたいと思います。部会長、よろしくお願いします。

    【部会長】池上でございます。お忙しい中をお集まりいただきまして、どうもありがとうございます。
     早速ではございますが、議事に入らせていただきます。
     まず、資料1といたしまして、第12回大気環境部会の議事要旨及び議事録。資料2といたしまして、第13回大気部会の議事要旨並びに議事録が提出されております。内容をご確認の上、何かご意見等がございましたら、7月9日までに事務局までお申し出いただきたいと思います。修正を施しました後、速やかにホームページに公表させていただきたいと思います。
     本日は、当部会から2月3日に意見具申を行いました揮発性有機化合物(VOC)の排出抑制のあり方についての審議の結果を受けまして去る5月に成立いたしました、改正大気汚染防止法に基づきます揮発性有機化合物の排出抑制制度の実施に当たっての必要な事項についての諮問。それからまた、ダイオキシン類の測定におきます簡易測定法の導入のあり方についての諮問がございました。今後の検討につきまして、委員の皆様方のご意見をお伺いいたしたいと思います。
     その次に、自動車排出ガス専門委員会におきます「今後の自動車排出ガス低減対策のあり方について」の検討状況。それから、自動車NOx・PM法に基づきます東京都のいわゆる総量削減計画の概要。それから、低公害車の普及状況等につきまして、事務局から報告していただきたいと思います。
     それでは、まず一番最初でございますが、揮発性有機化合物の排出抑制制度の実施に当たっての必要な事項について。これにつきまして、諮問でございますが、まず議題1のただいま申しましたものをごらんいただきたいと思います。前回第13回の部会の後の経緯を簡単にご説明をさせていただきます。
     前回部会が行われた2月3日に、揮発性有機化合物の排出抑制のあり方について、中央審議会から環境大臣に対しまして意見具申を行いました。その後、その意見具申を受けて環境省における大気汚染防止法の改正案を作成し、国会審議を経まして、改正法が5月26日に公布されました。今回の諮問は、この改正法の適用の運用の詳細につきまして審議をいたすようにお願いするものでございます。
     それでは事務局の方から、大気汚染防止法改正の概要と今回の諮問につきまして、ご説明をお願いいたします。

    【大気環境課課長補佐】それでは大気汚染防止法の改正の概要について、ご説明申し上げます。
     資料3−1をごらんください。大気汚染防止法改正の概要についてという表題の資料でございますが、まず初めに、改正の経緯についてご説明させていただきます。先生方ご承知のとおり、今年の2月3日に第13回中央環境審議会大気環境部会が開かれまして、この部会での審議を受けて、中央環境審議会から環境大臣に意見具申がなされております。
     その意見具申につきましては、前回の部会の議論を踏まえまして、それから部会の後に部会長とも相談いたしまして若干文言の修正した上で文章を確定させました。最終的な意見具申は、参考資料1として配付させていただいております。
     それから、この2月3日の意見具申を受けまして、政府の内部でいろいろな調整を経まして、3月9日に大気汚染防止法の改正案を閣議決定いたしております。その後、翌日でございますが、3月10日に法案を前回の第159回国会に提出いたしております。
     その後、衆議院、それから参議院で審議を経まして、最終的には5月19日の参議院本会議で全会一致で政府原案どおりで大気汚染防止法の改正案が成立いたしております。その成立を受けまして、5月26日に、平成16年法律第56号ということで、大気汚染防止法の改正法が官報で公布されたところでございます。
     続きまして、改正大気汚染防止法の概要でございます。まず初めにVOCの定義でございますが、揮発性有機化合物とは大気中に排出され、又は飛散した時に気体である有機化合物(浮遊粒子状物質及びオキシダントの生成の原因とならない物質として政令で定める物質を除く。)というふうに定義しております。これは、意見具申で述べられておりますように、VOCを包括的にとらえる必要があるということを受けまして、法案の方においても、このように包括的に定義をいたしております。
     続きまして、規制の対象施設でございますが、法律上は揮発性有機化合物排出施設という名称でございます。これにつきましても、VOCの排出量が多いためにその規制を行うことが特に必要なものを政令で定めるということとしております。また、あわせまして、この施設を定める政令につきましては、事業者が自主的に行うVOCの排出・飛散の抑制のための取組が促進されるよう十分配慮して定めるというふうに規定しておりまして、これにつきましても、意見具申を踏まえてこのような規定を設けております。
     さらに意見具申の方で述べられておりますベスト・ミックスについてですが、これにつきましても施策等の実施の指針ということで、排出規制と事業者が自主的に行う取組とを適切に組み合わせて、効果的な排出・飛散の抑制を図ることを旨として、実施されなればならないということで規定を置いております。
     続きまして、次のページでございますが、このVOCの排出抑制制度のうちの規制の部分でございますが、規制につきましては、まず排出口の濃度規制という方法をとっております。それから、先ほど申し上げました規制対象施設に対しましては、施設の設置の届出義務、届出を受けた際、排出基準に適合しないような施設であった場合は計画変更命令、排出基準の遵守義務、改善命令、濃度の測定義務といった規制をかけているところです。
     規制対象施設以外の事業者につきましても事業者の責務ということで、そのVOCの大気中への排出・飛散の状況を把握し、排出抑制のための必要な措置を構ずるという一般的な責務を置いております。
     さらに事業者に限らず、国民一般に対しても責務を課しているところでございます。
     最後でございますけど、緊急時の措置といたしまして、現在でもオキシダントが高濃度で発生したときなどにNOxの排出抑制などの措置を講じているところでございますが、同じようなことをVOCについても規定を設けております。
    大気汚染防止法の改正の概要は以上でございます。

    【大気環境課長】それでは引き続きまして、本日の諮問について説明させていただきます。
     資料3−2をごらんいただきたいと思います。ただいま改正大気汚染防止法の説明をさせていただきましたけれども、この法律を施行するためには、政令、省令等で決めるべき事項が多々ございまして、そういうことにつきまして、中央環境審議会のご意見をお伺いしたいという諮問でございます。
     資料3−2、諮問文を朗読させていただきます。
     諮問第121号、環管大発第040701001号、平成16年7月1日、中央環境審議会会長代理山本良一殿、環境大臣小池百合子、揮発性有機化合物(VOC)の排出抑制制度の実施に当たって必要な事項について(諮問)、標記について、環境基本法(平成5年法律第91号)第41条第2項第2号の規定に基づき、次のとおり諮問する。「揮発性有機化合物(VOC)の排出抑制制度の実施に当たって必要な事項について、貴審議会の意見を求める。」[諮問理由]本年2月に貴審議会からなされた意見具申「揮発性有機化合物(VOC)の排出抑制のあり方について」を踏まえ第159回国会に提出していた大気汚防止法の一部を改正する法律案(平成16年法律第56号)が成立し、本年5月26日に公布された。これを受けて、揮発性有機化合物排出施設の指定、排出基準値の設定等同法に規定するVOCの排出抑制制度の実施に当たって必要な事項について、貴審議会の意見を求めるものであるということで、本日付で環境大臣から中央環境審議会の会長代理に対しまして、諮問をさせていただいたところでございます。
     それから続きまして、次の資料3−3でございますけれども、中央環境審議会の会長代理から本諮問につきましては大気環境部会に付議するという旨の付議書でございます。朗読させていただきます。
     中環審第199号、平成16年7月1日、中央環境審議会大気環境部会部会長池上詢殿、中央環境審議会会長代理山本良一、揮発性有機化合物(VOC)の排出抑制制度の実施に当たって必要な事項について(付議)。平成16年7月1日付け環管大発第040701001号をもって、環境大臣より当申議会に対してなされた標記諮問については、中央環境審議会議事運営規則第5条の規定に基づき、大気環境部会に付議する。
     以上でございます。

    【部会長】どうもありがとうございました。
      以上のような経過をたどっておりますが、続きまして、事務局の方から専門委員会の設置についても説明をお願いいたしたいと思います。

    【大気環境課長】資料3−4をごらんいただきたいと思います。
     資料3−4は、中央環境審議会大気環境部会の専門委員会の設置についてのルールでございます。これは平成13年3月19日に大気環境部会の部会決定として取りまとめられたものでございまして、ここにございますように、現時点におきましては、中央大気環境部会には5つの専門委員会が設置されてございますけれども、今回のVOCの諮問に当たりまして、専門的な事項を検討する場といたしまして、新たに2つの専門委員会の設置をしたいという案でございます。
     具体的には、下線を引いております揮発性有機化合物排出抑制専門委員会と揮発性有機化合物測定方法専門委員会でございます。
     それぞれの専門委員会につきましては、名前のとおりではございますけれども、7.に、抑制専門委員会の調査事項を書いてございまして、揮発性有機化合物排出抑制専門委員会においては、揮発性有機化合物の排出の抑制に関する専門の事項を調査する。それから、測定方法専門委員会でございますが、8.といたしまして、揮発性有機化合物測定方法専門委員会においては、揮発性有機化合物の測定方法に関する専門の事項を調査するということでございまして、いずれも今回成立いたしました改正大気汚染防止法の施行に必要な政令、省令等の事項を内容ごとに2つに大別して、それぞれの専門委員会でご検討いただきたいという案でございます。
     以上でございます。

    【部会長】どうもありがとうございました。
      それでは、ただいまの諮問並びに専門委員会の設置につきまして、ご意見、ご質問等がございましたら、お願いいたします。何かございませんですか。格段のご質問、ご意見等ございませんでしたら、この改正案を認めていただいたこととしてよろしゅうございますか。
    (「異議なし」)

    【部会長】ありがとうございました。それでは、この諮問事項につきまして、中央環境審議会議事運営規則第9条に基づきまして専門委員会を設置いたしまして、そこでご検討いただくことにいたしたいと思います。
     資料3−4に記載のとおり、揮発性有機化合物排出抑制専門委員会及び揮発性有機化合物測定方法専門委員会を新た設置することにしたいと思いますが、いかがでございましょうか。よろしゅうございますね。これ、今のものですね。
    (「異議なし」)

    【部会長】それでは、提案どおりお認めいただいたということにいたします。それでは専門委員会におきまして、検討を進めていただきまして、この部会に検討結果をご報告いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
     なお、議事運営規則第9条2項では、専門委員会に委員長を置き、部会長の指名によりそれを定めるとされておりますので、これに従いまして、揮発性有機化合物排出専門委員会の委員長には坂本委員にお願いしたいと思います。それから、揮発性有機化合物測定方法専門委員会の委員長には岩崎委員にお願いしたいと思います。よろしゅうございますでしょうか。
    (「異議なし」)

    【部会長】ありがとうございました。それでは、坂本委員及び岩崎委員に委員長をお願いするということで、お二方から、それぞれ一言ずつごあいさつをお願いできれば幸いです。まず坂本委員、お願いします。

    【坂本委員】ただいまご指名をいただきました坂本でございます。今、これまでに説明がございましたように、SPM、それから光化学オキシダント、ともに環境基準の達成率がはかばかしくないということ。それと同時に、その環境基準を達成しない地域が従来よりも広く広がっているというような状況がございます。そういう意味で、これまでのSO2、NOxというような形で排出規制がされてきたものに対して、その前駆体でございますVOC、言わばSPMの前駆体、それから光化学オキシダントを生成する際に必要不可欠な炭化水素ということでこういう問題があるわけでございますが、この分野についてはその発生する分野が非常に多岐にわたってございますので、それぞれの専門的な知識を持つ委員の方々、それから業界からの情報を求めて、実効の上がるような形で排出抑制についても規制、それから自主的な取り組み、そういったものを含めてやれるような形で検討をさせていただきたいと思います。ぜひ、皆様方にはご協力のほどよろしくお願いいたします。

    【部会長】ありがとうございました。それでは岩崎委員、お願いいたします。

    【岩崎委員】VOCの測定方法につきましては、定義ともかかわる重要な問題でございまして、また、たくさんの大きな難しい課題を抱えているということも十分承知しております。そういうことで、なかなか難しい課題ではございますが、適切な方法を目指して検討してまいりたいと思います。よろしくお願いいたします。

    【部会長】ありがとうございました。両委員には、これまでもこの方面で、いろいろやっていただきましたが、さらにひとつよろしくお願いいたします。
     なお、そのほかの専門委員につきましては、専門委員会の設置に関する当部会の決定に基づきまして、事務局と相談の上、私から指名させていただきたいと思います。
     それでは続きまして、事務局から、揮発性有機化合物(VOC)排出抑制検討委員会につきまして、ご説明をお願いいたしたいと思います。

    【大気環境課長】資料3−5をごらんいただきたいと思います。
     ただいま当部会に2つの専門委員会を設置いていただきましたけれども、それに加えまして、資料3−5は私どもの環境管理局長の私的な諮問機関としての検討会におきまして、さらに重層的な検討を行いたいという趣旨のものでございます。揮発性有機化合物(VOC)の排出抑制対策検討会についてということでございまして、趣旨といたしましては、2月3日の意見具申でご指摘いただきましたように、意見具申の最終の方の(5)に述べられておりますけれども、ちょっと朗読させていただきます。
     具体的な制度の実施に当たっての留意事項ということで、意見具申で私どもの大臣にご意見をいただいたものでございますけれども、法規制と自主的取組のベスト・ミックスの制度においては、法規制と自主的取組との密接な連携により相乗的な効果を発揮させることが必要であるため、法規制の対象施設、排出濃度基準やその適用の時期等を定める際には、それぞれの事業の実態や自主的取組の内容を熟知する者の参画を得た上で、十分な検討を得ることが不可欠であると、このように意見具申でご指摘いただいております。
     そういうことも踏まえまして、今後、両専門委員会におきましては、学識経験者の方は当然といたしまして、産業界の実態に詳しいご専門の方にも専門委員会の方にもご参画いただくことを予定しておりますけれども、さらに幅広い、VOCは多種多様な産業で使われておりますので、できるだけ多くの専門家の方のご意見を伺いながらいい制度をつくっていきたいという趣旨から、それ等に加えまして、資料3−5にございますような検討会というのを設けさせていただきたいというものでございます。
     この検討会におきましては、1の目的の第2パラグラフにございますように、中央環境審議会での調査審議に必要な情報を収集し、整理して技術的な検討を行い、最終的な諮問事項の審議に資するような検討をこの場で行っていきたいと。当然、この検討結果というのは専門委員会にフィードバックされ、最終的な答申に反映されるというものでございます。
     検討のやり方といたしまして、3に、これは現段階では案でございますけれども、2月3日の意見具申で指摘いただきました6種類のVOCの排出のカテゴリー、ここの下の図に書いてございます。それぞれごとに小委員会という形で6つの委員会を設けまして、この中に、学識経験者、地方公共団体、産業のそれぞれの業の専門家の方に加わっていただきまして、審議を重ねていきたいと。全体といたしまして、検討会という大きなものでございまして、その全体の取りまとめは、私どもの案でございますけれども、当部会の委員でございます浦野先生にお願いしたいと、このように考えております。
     なお、各小委員会の委員長につきましても、現在検討中でございますけれども、この大気環境部会のご専門の方からぜひ就任をお願いしていきたいと、このように考えております。
     以上でございます。

    【部会長】ありがとうございました。以上のようなことで、この新しい専門委員会でなくて排出検討委員会が諮問機関としてですか、局長の諮問検討会として発足させていただきたいということでございますが、この委員会の委員長に就任予定されている浦野先生から、ひとつごあいさつを賜りたいと思います。よろしくお願いします。

    【浦野委員】今、ご指名でございますので一言ごあいさつさせていただきますが、この新しい制度は当部会でかなりいろいろな議論がございまして、最終的に規制と自主管理の「ベスト・ミックス」という非常にいい言葉ができたわけですけれども、具体的にどうミックスしていくかということは、これから非常に十分な議論をしていかなきゃいけない。しかし、ある時間内に結論も得なければいけないということで、なかなか非常に多岐にわたる分野の、さまざまな技術や状況を把握しながらいかなければいけない難しい、しかも環境省としても新しいトライアルだと思いますが、私、どこまでできるかわかりませんが、非常に多くの方々のご協力を得られるということですので、皆様のご協力で何とかいい新しい制度をつくっていきたいと思っておりますが、その基本調査をさせていただくということで、努力をしていきたいと思いますので、また、部会の皆様方からも忌憚のないご意見をいただければと思っております。どうぞよろしくお願いします。

    【部会長】どうもありがとうございました。それでは、よろしくお願いいたします。
     以上で、この関係を終わりまして、続きまして、議題2のダイオキシン類の測定実施のための、ダイオキシン類の測定における簡易測定法の導入のあり方についての諮問でございます。事務局の方から、今回の諮問につきましてのご説明をお願いいたします。

    【ダイオキシン対策室長】それでは、資料4−1でございます。
     本日、2つ目の諮問ということでございまして、ダイオキシン類の測定における簡易測定法導入のあり方ということでございます。ご案内のように、ダイオキシン類の測定におきます公定法、これは非常に時間もお金もかかるということで、従来から、より簡易な方法がないかということが大きな課題となってきたわけでございます。
     今年の5月に、これまでやってまいりました局長諮問の検討会における技術的な検討が取りまとまりました。これを踏まえまして、さらに当部会におきまして、次の課題として、例えば技術認定をどうするか、あるいは精度管理をどうするか、それからこれを法律の中でどう位置づけていくのか等々に関して、さらに審議をお願いをしたいという趣旨でございまして、これらの内容については、また続きます資料で詳しくご説明をいたしますが、まず資料4−1におきまして、諮問ということで、これも同様に読み上げさせていただきたいと思います。
     諮問第122号、環管総発第040701001号、平成16年7月1日。中央環境審議会会長代理山本良一殿。環境大臣小池百合子。ダイオキシン類の測定における簡易測定法導入のあり方について(諮問)。環境基本法第41条第2項第2号の規定に基づき、次のとおり諮問する。「ダイオキシン類の測定における簡易測定法導入のあり方について貴審議会の意見を求める。」(諮問理由)現行のダイオキシン類の測定に係る各種公定法は、高分解能ガスクロマトグラフ質量分析計による超微量かつ高度な測定方法であるため、分析に多大な時間や費用がかかることなどから、簡易で迅速な測定方法の開発・適用が大きな課題となっている。このため、環境省においては、生物検定法を中心にダイオキシン類簡易測定技術の公定法を補完する方法としての技術的可能性について、専門家により評価・検討をいただき、その結果が平成16年5月に取りまとめられたところである。今回の諮問は、この検討結果を踏まえ、ダイオキシン類の測定における簡易測定法導入のあり方について、貴審議会の意見を求めるものである。
     続きまして、資料4−2におきまして、これを大気部会に付議するというものでございますが、これも同様に読み上げさせていただきます。
      中環審第200号、平成16年7月1日、中央環境審議会大気環境部会部会長池上詢殿、中央環境審議会会長代理山本良一。ダイオキシンの測定における簡易測定法導入のあり方について(付議)。平成16年7月1日付け環管総発第040701001号をもって、環境大臣より当審議会になされた標記諮問については、中央環境審議会議事運営規則第5条の規定に基づき、大気環境部会に付議する。
     以上でございます。

    【部会長】ありがとうございました。
      本日は、ダイオキシン類簡易測定法検討会の座長として報告書を取りまとめていただきました森田昌敏様、国立環境研究所統括研究官にご出席を賜っております。森田座長から取りまとめの要点について、ご説明をいただきたいと思います。

    【森田座長】ダイオキシン類の簡易測定法検討会の座長を務めておりました森田でございます。
     お手元の資料の中の参考資料3が最後の報告書になっておりますが、この詳しいことにつきましては、あるいは要点につきましては、後ほど事務局の方からご説明があるかと思います。
     先ほど諮問理由のご説明にありましたように、現在の高分解能ガスクロマトグラフ質量分析法というのは、非常に精度のいい方法でありますけれども、どうしても装置が高い、あるいは非常に詳細な分析をやっているために分析に時間がかかるといったことがありまして、より安い、もう少しスピードのある測定法がないものだろうかということで強い要望がございました。
     これらのことに対しまして、これまで低分解能のガスクロマトグラフ質量分析法によった測定方法に代替するというようなアプローチを調べてきまして、それはそこそこまた使えるということではありますが、最近、アメリカ及びヨーロッパにおきまして、バイオテクノロジーを用いた測定法の開発をしてきておりまして、有望な方法として徐々にその地位を高めつつあるところだろうというふうに思っております。
     このようなものを背景といたしまして、この検討会におきましては、環境管理局内に設置されまして、特に生物検定法にかなりの力点を置いて、ダイオキシン類の簡易測定技術の公定法、現在の公定法を補完する方法としてその可能性を検討してきたということであります。
    このような簡易測定法というのは、特にアメリカ及びヨーロッパにおきまして、土壌の分析、あるいは食品の分析に一部使われ始めてきているということがありますけれども、今回検討を行ってきましたのは、日本特有な問題とも思われますが、廃棄物焼却炉が非常に日本にたくさんあるということと対応いたしまして、焼却炉にかかわる排出ガス、ばいじん及び燃え殻について、それらの何と言うか、分析対象に対してこういった方法が使えるかどうかということを中心にして検討を行ってきました。これにつきましては、いろいろな民間の企業に技術の公募を行いまして、そして実際にそのサンプルを用いて、共通の実際のサンプルを用いた分析試験を行う。同時に中立的な機関にもご参加をいただいて、分析試験を行ってまいりました。
     その結果、現在の分析法との比較、それから定量下限の値、あるいは測定値のばらつきになど分析方法としての安定性あるいは分析時間、分析のコスト等で簡易さ、迅速さ、そういった面からも検討を行ってまいりまして、その詳細につきましては、後ほど事務局の方からご説明があるかと思いますけれども、技術分類をしております。技術分類といいますのは、幾つかの原理的に異なるような技術がそこに持ち込まれおりますが、幾つかの分類をしながら評価をしてきまして、最終的な結論としましては、生物検定法も現在の公定法を補完する方法として適用可能なものがあるという評価をしたところであります。
     それで技術分類としましては、大枠2つに分かれまして、1つはAhレセプターバインディングアッセイと呼ばれる、ダイオキシンなどが特異的につくレセプターとの結合性を中心にして観察する手法と、それからもう一つは、免疫測定法に相当しますが、ダイオキシンのような分子を組み込んだ抗原に対して応答を調べるというふうなイムノアッセイとその2つに大枠に分かれますけれども、それぞれ検討してきた結果でありますが、Ahレセプターバインディングアッセイは、現在の規制が求めておりますTEQベースの測定値を求めるのには比較的適した方法であるということはわかってまいりました。また一方、イムノアッセイにつきましては、比較的いい値を出すメーカーのものもありますけれども、全体としては必ずしも十分な、満足している状況には必ずしもないということで、もう少し改善が必要かということが印象としてあります。
     これらの方法というのは基本的には生物検定法と1つの全体的な弱点がないわけではありませんで、どうしても分析値の正確さ、あるいは精度という点では化学分析にやや劣るところがないわけではないということでありますけれども、しかし一方、非常に安く早くという、そういう有利さも1つ際立っているところがあります。
     それでこういったことを踏まえまして、制度的な検討に移るということでありますけれども、このようなアプローチ、バイオアッセイを組み込むということにつきましては、我が国として初めての試みになるということであります。その点で、簡易測定法の特徴を生かしていただく、あるいは全体として測定に対する信頼性が十分に担保されるものとなるよう、技術の評価あるいは精度管理のメカニズムなどにも十分配慮された、しっかりしたものをつくっていただきたいということであります。
     また、このバイオアッセイ法をかなり力を入れて検討してきた背景には、このようなアプローチが国際的にも積極的に発信され、また、既にダイオキシン対策につきましては、日本は非常に大きな成果を上げてまいりましたけれども、そういった測定方法の中でやや日本で立ちおくれておりましたバイオアッセイ技術といったものが、この機会に世界でも最先端なものに発展していくよう、そういうことにつながっていくようということを強く希望しておりまして、それを含めて、いろいろな制度的なものを含めてご検討をお願いしたいということであります。

    【部会長】どうもありがとうございました。
      それでは続きまして、事務局の報告書の概要及び本件の討議事項について、ご説明をお願いいたします。

    【ダイオキシン対策室長補佐】それでは資料4−3に基づき、ダイオキシン類簡易測定法検討会報告書の概要につきまして、ただいま森田座長からご説明いただきましたことに加え、補足ということでご説明させていただきたいと思います。
     まず、検討方法でございますけれども、これにつきましては、先ほど森田座長からもご説明がございましたけれども、生物検定法による簡易測定技術につきましては、今回、公募という形で技術を応募させていただきまして、全体で13技術の応募がございまして、そのうち実用化されているなど、今回の検討対象の要件に該当する11の技術につきまして検討を行わさせていただきました。
     その分類につきましては、1ページの下の方の図にございますように、大きく分けまして、Ahレセプターバインディングアッセイ法と抗ダイオキシン類抗体を用いたイムノアッセイ法、またAhレセプターバインディングアッセイ法につきましては、さらに内容によりまして、レポータージーンアッセイ法、抗Ahレセプター複合体抗体を用いたイムノアッセイ法、AhレセプターアッセイPCR法という3つに分けまして、都合4つの分類につきまして、それぞれ先ほどご説明がございましたような観点から、公定法補完法としての技術的な可能性の評価をさせていただいたところでございます。
     4つの技術分類につきまして、その概要と評価結果を、資料の3ページからの別紙に基づきまして、簡単にご説明させていただきたいと思います。
     まず、最初の方法でございますが、レポータージーンアッセイ法でございます。これにつきましては、この分類の該当する技術といたしまして、4技術ございました。
     技術の概要でございますけれども、ダイオキシン類の毒性発現のメカニズムにつきまして、下の方にも図がございますが、ダイオキシン類が生体内に入りますと、Ahレセプターという受容体に結合いたしまして細胞の核内に移行し、その中でさらにARNTと呼ばれるAhレセプター核運搬タンパク質とさらに複合体を形成し、DNA上のダイオキシン応答配列、DREと呼ばれる部位に結合いたしまして、薬物代謝酵素であるチトクロムP450酵素などのタンパク質等を誘導し、毒性を発現するということが考えられておりますけれども、このレポータージーンアッセイ法という方法は、このダイオキシン類による生体内での遺伝子発現誘導メカニズムを活用して、ホタルの発光酵素であるルシフェラーゼなどを発現させるレポータージーンというものを遺伝子組みかえによりまして導入した細胞を用いて、試料中のダイオキシン類に応答した遺伝子によって生成されるルシフェラーゼ等の発光量をルミノメーターで測定することによりまして、ダイオキシン類の量を定量するといった方法でございます。これは、培養細胞を使った方法でございます。
     この測定結果でございますけれども、まず、公定法との比較でございますが、換算値での結果でございますが、公定法に比べまして、その2分の1倍から3倍までの範囲内に入る方法でございまして、公定法による毒性等量値(TEQ値)と比較的よく一致した結果が得られております。
     それから、定量下限値につきましては、排出ガスにつきましては、廃棄物焼却炉の焼却能力2トン/時間未満の基準値でございます、新設ですと、5ng-TEQ/Nm3でございますが、の10分の1を目安値として考えた場合に、いずれの方法もその目安値を下回るレベルでございました。また、ばいじん・燃え殻の処理基準でございます3ng-TEQ/gの10分の1の目安値につきましても、いずれの技術もそれを下回るレベルでございました。
     また、測定値のばらつきにつきましては、同一試料の測定における変動係数をメルクマールとした場合に、試薬を調製した標準試料では20%以内、排出ガス・ばいじん・燃え殻といった実試料の場合ですと30%以内に、いずれの技術、いずれのサンプルも入っておりまして、ばらつきは比較的少ないということでございました。
     また、分析時間、費用ですが、分析時間は現行の公定法ですと大体10日から20日間ぐらいかかるところでございますが、この方法ですと大体3から5日ぐらい、また、費用の面でも、現行の公定法では1件当たり約20万程度かかりますが、この方法ですと大体3.5から6万円程度で、現行法に比べまして、迅速かつ安価に測定できる方法でございました。
     次に4ページ目でございますが、2番目の技術分類でございます抗Ahレセプター複合体抗体を用いたイムノアッセイ法の説明をさせていただきます。これにつきましては、1技術の応募がございました。
     この技術の概要といたしましては、先ほどご説明いたしましたように、ダイオキシン類が生体内で毒性発現する際には、Ahレセプター、ARNTとダイオキシンが複合体を形成するといったことに着目した方法でございまして、この複合体の構成要素でございますAhレセプター、ARNT、それから複合体が結合するDNA配列でございますDREを主要の試薬としたキットを用いまして、この形成される複合体に対して特異的に反応する抗体による抗原抗体反応を利用いたしまして、試料中のダイオキシン類の量を抗体に結合した標識酵素の発色度により定量する方法でございます。
     これによります測定結果でございますけれども、まず、公定法との比較でございますが、換算値の公定法比は3分の1倍から2倍の範囲内で、公定法によるTEQ値と比較的よく一致したものでございました。
     また、定量下限値につきましては、先ほどの方法と同じく排出ガスにつきましては2トン/時間未満の基準値の10分の1の目安値を下回るレベルでございますし、また、ばいじん・燃え殻の処理基準値の10分の1の目安値を下回るレベルでございました。
     また、測定値のばらつきにつきましては、変動係数で標準試料で20%以内、実試料でおおむね30%以内で、ばらつきの程度はそれほど大きなものではございませんでした。
     また、分析時間、費用の面でございますが、分析時間は3日程度、分析費用は4.5万円ぐらいということで、この方法につきましても、現行法に比べ迅速かつ安価な方法と言えるような状況でございました。
     続きまして、5ページ目でございますが、3つ目の技術分類でございますAhレセプターアッセイPCR法でございます。この方法も1技術の応募でございました。
     この技術の概要でございますが、ダイオキシン類とAhレセプター、ARNTの複合体と、それから先ほどからも出できておりますダイオキシン応答配列でございますDREというDNAの配列との結合性を活用した方法でございまして、この方法は、Ahレセプターと結合したDREというDNA断片の量を、リアルタイムPCR法というDNAの量を増幅させる方法によりまして定量し、ダイオキシン類の量を測定するといった方法でございます。
     これの測定結果でございますけれども、公定法との比較では、換算値の公定法比はおおむね3分の1倍から3倍の範囲内に入っておりまして、公定法によるTEQ値と比較的よく一致したものでございました。
     また、定量下限値につきましては、排出ガスにつきましては焼却能力4トン/時間以上の基準値、新設でございますと0.1ng-TEQ/Nm3でございますが、この10分の1の目安値も下回るレベルでございました。また、ばいじん・燃え殻の処理基準の10分の1の目安値も下回るといったレベルでございました。
     測定値のばらつきは変動係数で、標準試料で10%以内、実試料でおおむね20%以内ということでございまして、ばらつきは少ないものでございました。
     分析時間、費用でございますが、分析時間は1日程度、費用は1検体当たり4万程度で、同じく迅速かつ安価な方法でございました。
     最後に次の6ページ目でございますが、抗ダイオキシン類抗体を用いたイムノアッセイ法でございます。これにつきましては、さまざまな方法ございまして、5技術の応募がございました。
     これの原理でございますが、ダイオキシン類に特異的に反応する抗体による抗原抗体反応を利用して、試料中のダイオキシン類の量を抗体に結合した物質の反応により定量するといった方法でございます。方法によりまして、競合法、非競合法というものがございまして、ここにお示ししました図は、一定量の抗体に対しましてダイオキシン類とその類似物質を競合させる競合法の例でございます。
     これの測定結果でございますが、公定法との比較につきましては、換算値でおおむね3分の1から3倍の範囲内で、公定法によるTEQ値と比較的よく一致する技術がある一方で、定量下限値が高く公定法によるTEQ値との比較がほとんど不可能な技術もありました。
     また、定量下限値につきましては、排出ガスにつきましては、焼却能力2トン/時間未満の基準値の10分の1の目安値を満足するものと、満足しない技術がございました。ばいじん・燃え殻の処理基準の目安値につきましては、いずれの技術もそれを下回るレベルは確保できておりました。
     それから、測定値のばらつきでございますが、同一試料の測定における変動係数は、標準試料で20%以内、実試料でおおむね30%以内で、ばらつきは大きくないといったところでございました。
     分析時間、費用につきましては、時間は大体1日から3日程度、費用は3.6から5万円程度で、この方法につきましても、現行法に比べ迅速かつ安価な方法でございます。
     以上まとめますと、資料の2ページに戻らさせていただきますが、Ahレセプターバインディングアッセイ法である最初の3分類につきましては、おおむね各評価項目を満足しておりまして、一定の技術的レベルにあると評価されましたが、抗ダイオキシン類抗体を用いたイムノアッセイ法につきましては、現段階において、各評価項目を十分満足している状況ではございませんが、さらなる改善を図ることにより各評価項目を満足する可能性のある技術もあるとの評価でございました。
     今回の結果から、生物検定法による簡易測定技術につきましては、排出ガス・ばいじん・燃え殻のダイオキシン類の規制基準適合性の判定という用途におきましては、現時点におきまして技術的観点から、現行の公定法を補完する方法として適用可能なレベルにあるだろうという結論でございました。
     続きまして、これらの技術的検討結果を踏まえまして、ダイオキシン類簡易測定法検導入のあり方についてご審議していただくに当たり、主な討議事項につきまして資料4−4に基づき、ご説明させていただきたいと思います。
     今回ご討議いただく事項といたしましては大きく3点ございまして、1点目といたしましては、こうした簡易測定技術の技術認定の基本的なあり方について、2点目といたしまして、その精度管理の基本的なあり方について、3点目といたしまして、ダイオキシン類対策特別措置法の枠組みにおいて制度的に位置づける事項についてご審議いただきたく考えているところでございます。
     各討議事項についてご説明する前に、現行の体系について少しご説明させていただきたいと思います。この資料の2ページ目でございますが、現行のダイオキシン類の測定方法に係る法令上の規定でございますが、ここには排出ガス、排出水、ばいじん、燃え殻について、簡単に示させていただいております。
     これらの方法につきましては、法律に基づき、第28条(設置者による測定)で、各施設の設置者による測定が義務づけられているところでございまして、排出ガス・排出水につきましては毎年1回以上、政令で定める回数を政令で定める方法で測定、それから、ばいじん・焼却灰等その他燃え殻につきましては第2項で、これも政令に定める方法で測定ということに規定されております。その政令が下の方にございます特別措置法の施行令でございまして、ここの第4条に設置者による測定が書かれておりまして、第1項の方に排出ガス・排出水について、第2項の方にばいじん・燃え殻について、その方法が規定されているところでございます。排出ガス・排出水につきましては、第1項におきまして、毎年1回以上、環境省令で定める方法により行うということで、これにつきましては法の施行規則において、第2条の測定方法で第1号では排出ガス、第2号では排出水について定められているところでございます。一方、ばいじん・燃え殻につきましては、施行令の第2項の方で環境省令で定める方法により行うということでございまして、その方法は「廃棄物焼却炉に係るばいじん等に含まれるダイオキシン類の量の基準及び測定の方法に関する省令」で定めておりまして、その第2条におきまして、環境大臣が定めるところということで、その下にございます、「廃棄物焼却炉に係るばいじん等に含まれるダイオキシン類の量の基準及び測定の方法に関する省令第1条第2項及び第2条の規定に基づき環境大臣が定める方法」という告示に定められておりまして、そこで「特別管理一般廃棄物及び特別管理産業廃棄物に係る基準の検定方法」という厚生省告示の別表第1に定める方法という形で規定されているところでございます。
     それから次のページでございますが、現行のダイオキシン類の環境測定に係る精度管理でございますけれども、これにつきましては、参考2にございますように、「環境測定を担当する試験所等がみずから講ずべき措置を定めた内部精度管理指針」というものと、「環境測定を国内の外部機関や海外施設に委託する場合に委託者が構ずべき措置等を定めた外部精度管理指針」という2つ定めさせていただいておりまして、これらを普及させ、的確な精度管理を実現するということで体制をとらせていただいておりまして、環境省におきましては2にございますように、ダイオキシン類の請負調査を実施するに当たり、これらの精度管理指針に規定された事項等が実施されているか否かの審査を行いまして、ダイオキシン類に係る環境測定を的確に実施できると認めた機関を受注先の要件とする受注資格審査制度を平成13年度から導入しているところでございます。
     これらの状況を踏まえ、今度は、ダイオキシン類の簡易測定法を導入するに当たりまして討議していただきたい事項について、資料の1ページに戻りまして、ご説明させていただきたいと思います。
     1番といたしまして、技術認定でございますけれども、ここにおきまして基本的なあり方としまして、6点ばかり書かせていただいております。
     まず、1点目といたしまして、生物検定法の場合ですと、同じ原理を用いた技術でも用いる細胞ですとか抗体等によりまして技術的な評価が異なることがございますので、技術分類を定めるとともに、各技術分類ごとに個別技術についても認定することが必要ではないかという点でございます。2点目といたしまして、こうした方法につきまして、さらなる技術開発を促進させるといった柔軟な仕組みの導入が必要ではないかといった点でございます。3点目といたしまして、技術認定に当たりまして、分析試験を実施することが必要ではないかといった点。4点目といたしまして、技術認定に当たりましては、国際的にもさまざまな取り組みがされておりますので、そういった国際的な動向を踏まえることが必要ではないかといった点。5点目といたしまして、認定された技術によりまして測定を実施する機関において、その測定の信頼性を担保する方策がこのようなごく微力の物質を測定するものでございますので、必要ではないかといった点でございます。それから最後に、以下の検討が必要ということで、3点ばかり書かせていただいておりますが、技術分類、個別技術認定に当たっての評価事項、海外からの申請の取り扱い。それから、特定計量証明事業者認定制度(MLAP)との関係でございますが、この制度は、平成13年6月に改正された計量法に基づきまして計量証明事業所がダイオキシン類の計量証明を事業として行うために必要な認定制度ということでできた制度でございますが、それとの関係をどうするかといった点について、ご意見賜りたく思っております。
     また、2つ目の精度管理の方でございますが、認定された技術による測定の信頼性を確保するために、定期的に技術レベルの確認を行うことが必要ではないか。また、測定機関における精度管理に関する指針を作成し、普及させることが必要ではないか。なお、精度管理におきましては、細胞を用いる技術、先ほどで申しますと、レポータージーンアッセイ法がそれに該当いたしますが、そういった技術とそれ以外のキットを用いる技術とに分けて検討することが必要ではないか。また、精度管理指針に盛り込む事項について検討が必要ではないか。こういったことについて、ご意見賜りたく考えております。
     それから3番目といたしまして、ダイオキシン類対策特別措置法の枠組みにおいて制度的に位置づける事項ということでございまして、それにつきましては、ここに書いてございますとおり、対象媒体、対象行為、対象施設の範囲、それから測定結果の取り扱い、技術分類についてご検討いただきたいと考えております。
     事務局の方としてイメージしているものでございますけれども、当面位置づけることといたしましては、先ほど来のダイオキシン類簡易測定法検討会での検討を踏まえてということでございますので、そこで対象とした媒体でございます、排出ガス・ばいじん・燃え殻を当初の対象媒体と、また、対象行為といたしましては、法第28条に基づく施設を設置している事業者による測定をこの簡易測定法適用の対象行為にしてはどうかと考えております。また、対象施設の範囲としましては、一施設当たりの排出が少ないと考えられ、また廃掃法に基づく許可未満でございます、焼却能力が200キログラム/時間未満の小規模な廃棄物焼却炉をまずは対象としたらどうかと考えております。また、測定結果の取り扱いとしましては、現行の公定法と同様の取り扱いとするということではどうかと考えております。最後の技術分類でございますが、当面は先ほどの検討会で評価した4部類の中から技術認定のあり方を踏まえて定めていったらどうかと考えております。
     以上でございます。

    【部会長】どうもありがとうございました。
      ただいまの森田座長のご説明と事務局からのご説明につきまして、ご意見、ご質問等ございましたら、お願いいたしたいと思います。どうぞ、鈴木委員。

    【鈴木(継)委員】資料4−3の一番最初の書き出しのところでちょっと引っかかっちゃったもんですから、わからなくなって伺いたいんですが、「生物検定法を中心にダイオキシン類簡易測定技術の公定法を補完する方法としての技術的可能性」というふうに言葉が使われているわけですけれども、この「補完する方法として」というのは、一体具体的にどういうことに相なるのか。何か不思議な気がするんですね。実際にやられている仕事は非常に大事な仕事で、いろんなところから多面的に検討されてて非常にいいんですけど、補完する方法という考え方は具体的にはどういうことなんでしょう。どなたかご説明賜れますか。

    【部会長】それじゃあ、ご返事をお願いします。どちらが。森田座長さん。

    【森田座長】最初に意識しておりましたのは、ダイオキシンの簡易測定法というのは、1つにはEPAが1つだけある分析法をEPAメソッドとして認定しております。それからもう一つは、ヨーロッパ共同体がやはりこの簡易分析法を、バイオアッセイ法をベルギーのダイオキシン事故というか、PCB事故が起こったときに、やはり非常に有効であるという認識を持って、そしてこういったものを公定法のような扱いにできないかということを検討を始められたということ。それで、そのEUのアプローチというのは、基本的なコンセプトは、ダイオキシンの測定を階層構造をもってやって、そして比較的安い、早い方法でスクリーニングをかけて、そして、何ていうか、正確な値が必要な場合は、NDはその段階で捨てられるんですが、必要な場合には、より高次な分析方法に持っていくというのがEUの戦略的なアプローチというふうに、そんなふうな感じがいたします。
     そういう意味で、この手法を、バイオアッセイ法をどこに位置づけるかというところが、まだ完全に議論が煮詰まっているわけではありませんが、まず1つは、この方法をとにかく何らかの形で取り込むことによって、そしてその一部の機能は現在の高分解のMSの方法を置きかえる局面があるということを考慮に入れつつ全体を考えてはどうかということであります。
     それで「補完」という言葉の意味のもう一つが、実は別の局面もあったのでありまして、それは何かといいますと、ダイオキシンの測定が義務づけられておりますのは1年間に1回だけなんですが、しかしもう少しそういう重々しい分析のほかに補完的な分析も必要だという議論も若干あったということもありまして、ちょっとその辺がこういう言葉として少し残っている要素があるということです。
     したがって、何ていうか、両方でよりよいものをつくろうというぐらいの意味だといふうに……。

    【鈴木(継)委員】いずれにせよ、この「補完的な」という用語は私はおかしいと思いますので、何らかの形でもう少し具体的に書くか、今おっしゃったお話伺うと非常によくわかるわけですけど、そういうふうによくわかるような用語に直していただきたいと思います。

    【部会長】それでよろしゅうございますか。どうもご説明ありがとうございました。
      ほかにそれじゃあ、ご意見等。浦野委員、お願いします。

    【浦野委員】こういう簡易測定法を環境管理に導入してくださるというのは、大変、環境管理の効率化にとって、私は非常に望ましいことだというふうに思っておりますが、ただいまの「補完」という言葉で、先ほど事務局の方のお話ですと、非常に小規模な事業所に対しては、従来の公定法は荷が重いというか、負担が重いので、こういうもので代替できないかというふうなニュアンスがうかがえたんですが、それは「補完」の中に入っているという理解なんでしょうか。それが質問が1点。
     それからもう一つ、この生物的なものを普及したり、あるいは開発して後押しするということも一つの重要な施策の一つかもしれませんが、実は焼却関係であれば、TEQという規制の値を求めるのには低分解のGC−MSで特定異性体だけをはかるということでも、TEQとの相関は非常にいいという結果を私どもたくさん発表もしてございますし、それから簡易な前処理をした後、要するにダイオキシン類似物だけを集めて、それを塩素濃度だけでトータルではかってしまうということでもTEQとの相関はかなりいいと。あるいは塩素以外のハロゲン化ダイオキシン類についても、前処理でダイオキシン類似物を集めておいて、塩素、臭素、フッ素、ヨウ素等を分析することで、同時に塩素以外のハロゲン化ダイオキシンの管理も容易に測定できるというふうなことも、私ども発表しているわけですけれども、そういった生物検定以外の簡易測定法も視野に入れて、あるいはもう現に実用化されているものもございますので、ぜひそういった幅広のものをうまく入れて、まさに公定法の補完の全体の体制、体系をつくっていただきたいというのが1つと。
     それから、もう一つは当然ながら検出部分、これは今生物検定というのは検出部分でございますが、前処理の部分、サンプリングから始まって抽出、濃縮、その他、精製とか、この部分の簡易化も実は非常に進んでいるわけです。それで、これらもどんどん取り入れていただきたいと思うわけですが、これらはどんどん変化をして発展しておりますので、余り厳密に認定、認定、認定とやっていると、逆に発展がおくれるとか、あるいは認定が遅れた方法が入りにくくなるというふうなこともなきにしもあらずだということもありますので、ぜひ、簡易な方法をどんどん取り込むと同時に、いろいろな技術を柔軟に、しかも迅速に入れられるような形が望ましいと思いますので、その点、ご配慮願いたいと思っています。最初は質問ですけれど、後は意見でございます。

    【部会長】どうもご指摘ありがとうございました。それで、ただいまのご質問の部分について、それから後の方のご意見についてもご返事がありましたら、お願いします。

    【森田座長】ありがとうございました。それじゃ早速ですが、鈴木先生のおっしゃっているところにつきましては、ちょっとどうするかわかりませんが、資料4−3の方はこの参考資料3にございますように、この検討会でやるときの最初のモチベーションは補完する方法としてどうだということで検討が始まったというので、この文章にはその形でちょっと残っております。これがまず第一点。
     それから、今、浦野先生からご指摘いただいた点は、実はこの参考資料3の方の後ろの方には、低分解のMSを使った方法についての記載がありますし、それから、別途、大気環境課の方でご検討されている方法の中には、サンプリング方法の簡易化、あるいはクリーンアップ方法の簡易化、その他を含めて、個別に少しずつの簡易化のアプローチは進んでいるということが一方であります。
     したがいまして、そういったGC−MSを使った分析法、高分解のMSよりももう少し低分解のMSを使ったり、あるいはある種のアイソマーに測定することによって、ある程度正確なTEQベースの値を出すような方法。そういったことの有用性なども一応確認がある程度されておりまして、したがって、使える局面があるという状況です。
     一方、今回、生物検定法にかなり絞られた形で技術導入の議論がされておる背景の1つには、生物検定法というのが何というか、ある種の公定法化というプロセスが見えないとなかなか発達していかないというのが現実に存在いたしまして、これを機会にこういったアプローチも、とにかく投資する価値があるんだということを理解していただくことを含めて、積極的に表に出てきているということであります。
     したがいまして、浦野先生のご指摘のいろいろな別のアプローチといったことも当然視野に入っていると思いますし、あるいは環境省の方でもそのことを含めて、この際、何というか、制度的にそれらのものも一緒に含めるという選択肢はあるかなという感じはいたします。

    【部会長】何かそちらの方からありませんか。

    【ダイオキシン対策室長補佐】先ほど浦野先生からいただいたご意見でございますけれども、この生物検定法以外の簡易測定法につきましても、例えば今JISの方でも改定作業は進められておりまして、かなりいろいろな処理、簡易な方法等につきましても取り入れていけるような形で検討が進められていると聞いておりますし、また、ここでの簡易測定法の検討に当たりましても、当面は生物検定法を中心に進めていくかとは思いますけれども、その他のさまざまな簡易法についても積極的に導入できるよう検討を進めてまいりたいと考えております。

    【部会長】今のお答えでいかがでしょう。

    【浦野委員】最初に質問させていただいた小規模のところの公定法のかわりにこれを使うというニュアンスは、まだ決まったことではないと思いますが、それも「補完」のうちに入るという理解なんでしょうかという質問は、お答えは今の時点では難しいでしょうかね。どういうおつもりか。

    【ダイオキシン対策室長補佐】小規模の方の適用につきましては、現行では50キログラム/時間以上のものにつきましては、法律に基づきまして測定義務づけがされているところでございまして、こういったものに適用ということは考えさせていただいておりますが、それをどのような形で実際に測定結果を扱うのかということにもよるのかなというふうに思っておりますので、ここでのご審議を賜りたく考えております。

    【浦野委員】一応検討事項ということですね。
      それと、これ少し議題が外れるかもしれませんけれども、実は塩素以外のハロゲンのついたダイオキシン類について私どもいろいろ調査をしておりまして、かなりあり得ると。すると塩素に1つだけでも臭素がつくと規制外になってしまうというような事態もございますので、そういう意味で塩素以外のダイオキシン類似化合物のハロゲンでの追いかけ方というのもぜひ今後重要だということで取り組みをお願いしたいという点が1点。
     それから、もう一つは生物技術を応援するというのは、私も生物関係やっておりますのでわかりますが、これ上手にやらないと、それは重視される、逆にほかのものが認められないというマイナス効果になって、バイオは認められたけど、ほかは認められないからほかのは悪いんじゃないかというふうにとられる。あるいはそっちが進歩しないということもあり得ますので、多少のおくれとか順番はあるとしても、全体としてダイオキシン管理がうまくいき、かつ新しい技術がどんどん進んでいけるようなご配慮をぜひお願いしたいということで、特に改めてお答えをまたいただかなくて結構ですけれども、希望しておきます。

    【部会長】今ご指摘いただきましたように、小型の施設に使うのには適していると思いますんで、そこら辺の位置づけと、それからもう一つは生物によらないいろんな方式がございますので、それについての位置づけ、それから特に大事と思いましたのは、塩素以外のものは、これはもう塩素以外だからいいんだという話になりかねないということで、そこも包括的に入れていただくと、こういうご趣旨ですね。そこのところをちょっとご検討いただいた上で、事務局の方で、また次回にひとつそこら辺の見解を示していただきたいと。
     それから、さらに浦野先生からございました技術動向というのですね。それ、我々委員、あんまりよく承知してないわけです。例えば、途中でおっしゃった前処理というのが非常に大事である、それから、そのほかのいろんな技術があって、その中での生物、何ていうんですかね、生物的計測というのがあるんだと思いますんで、そこもわかりやすく説明していただくように、次回お願いしたいと思います。どうも、先生ありがとうございました。
     それから、あわせて鈴木先生のおっしゃった補完だけじゃなくて、もう少し積極的なさっきご説明いただいたようなことを、ちょっとまとめていただくということにお願いしたいと思います。今の件、それでよろしゅうございますね。

    【河野委員】ちょっとよろしいですか。

    【部会長】次のご意見。どうぞ、河野委員。

    【河野委員】補完の件につきまして、我々もいろいろ諮問をいただきまして、それに対応していくというようなことをやっておりますので、後学のためにちょっとお伺いしたいんですが、資料4−1には、今おっしゃったことについて、公定法を補完する方法としての技術的可能性について、評価・検討をいただきたいということになっておりまして、それを受けて、今、資料4−3でこの文書のとおりがここへ出てきているということでございますので、これ文章がおかしいというような議論は、ここではできないんではないかなというふうに思っておるんですが、それをどういうふうに解釈されたかということをあとつけ加えられるということだろうと思うんですが。この大臣からの諮問については、これはこのままということではないかと思うんですが、いかがでしょうか。

    【部会長】それは私が答えるべき話じゃないかもしれませんけど、それはそのとおりですが、補完の意味がわからないという点がございますので、その意味をそしゃくして、こういうふうに解釈するという表明も必要じゃないかということだと思います。どうでしょうか。何か。

    【環境管理局長】私も新参者でございますから、率直に今議論を聞いておりましてそういうふうに感じを受けました。役所の方はこういうふうに普通の平たい言葉で諮問させていただきますけれども、専門の方がごらんになって、ほかのところはこうあるべきだと。こういうケース、こういうケースというようなことで、その中身、活用の方法といったものをそしゃくしてお答えいただければそれでいいのかなというふうに考えておりますので、もし差し支えなければ、このままにさせていただきたいと存じます。ありがとうございます。

    【部会長】それでは、よろしゅうございますか。香川委員。

    【香川委員】間違ったことを言っていたらご指摘願いたいんですけども、これ、我々の領域で皆さん検診を受けるときに、いろんな検査を受けたときに、その検査の有効性とか精度を検定する方法としても、必ず特異度と敏感度をはかるんですね。それに基づいて、ROC曲線(受診者動作特性曲線)を作成して精度を検討します。したがって測定値のばらつきだけでは不十分だと思うんです。結局、例えば皆さん病気になっているかどうかということを受けるときに、必ずゴールドスタンダードというのがあるわけですね。例えば、胃の検診をするときにバリウムを飲むとこれは簡単ですけども、写真の判定をする最終結果は内視鏡をして、バリウム法の精度管理をするわけです。ですから、ここで言うのは、さっき補完とか何とかというよりも、要するに簡易測定技術の開発だけで私はすっきりすると思うんですね。その簡易測定技術の結果のゴールドスタンダードは何かといったら、従来使われているこの高分解能ガスクロマトグラフですから、センシィティビティ(敏感度)、スペシフィシティ(特異度)というのはどこで線引きをするか。つまりこの例えば、レポータージーンアッセイ法というのを使ったときに、ダイオキシンが基準値以上にあるかないかというのを、どこで線引きするかというのは必ず決めないといけないわけですね。それで、その線引きをしたときに偽陽性が出たり偽陰性が出てくるわけですから、それが一番少ないところを選んでいかないといけない。それを出すためには、どうしてもセンシィティビティ、スペシフィシティ及びROC曲線というのをつくって、そこからこの検査がどの程度有効かということを判定していきます。こういう簡易測定技術を導入していくときには、いわゆる臨床医学の領域で臨床検査の新しい臨床検査技術を導入するときに使う検討方法をここでも使う必要があるんじゃないかなと思います。

    【部会長】今の件に関して。

    【森田座長】先生のおっしゃったのは、まず一つはセンシィティビティの部分はキャリブレーションカーブ(検量線)の傾きに相当すると思われますが、これにつきましては、もちろん各キット、あるいは各測定法等にすべて調査はされていますし、それから交差性みたいなものがセレクティビティに相当しますが、それについても一応可能な範囲内で調べられる。そしてここに書いてありますのは、標準偏差というのは、それじゃそれを実際のサンプルに当てはめたときに、どのようにそれが繰り返し精度としてばらつくのか、あるいは絶対値として、標準法とされている高分解能MSに対しその測定法に対してどういうふうに分布しているかということを調査、調べてきておりまして、その結果としてこのような方法というのは使い得るかなという状況に判断がされているということは1つです。
     それからもう一つ、EUがこのような方法といったものをオーソライズするかどうかという議論がいまだにまだ必ずしも詰まっていないところがあるんですが、そこの1つのクライテリアにフォールスネガティブ(偽陰性)が出ないことということをつけております。つまり、このバイオアッセイをやったために、本当に存在しているはずのやつが高めに出るのはどちらかというとよろしい。フォールスネガティブですね、見えなくなってありませんというふうに報告されてくるのは困るということで、フォールスネガティブがないような系、あるいは、それが重要でないような応用範囲を定めて、その間で、何というか使っていただくと。そういう方向に今のところ向かっておりまして、多分、今回のこの簡易測定法におきましても、何というか、高分解のMSの方法と全く同等に、そのまま測定値をぱらぱら出してもよろしいというほど、そんなに何というか、大いばりで使わない方が少なくとも当初はよいかなという、そういう認識であります。

    【香川委員】ですから、余計、これは直接ダイオキシン量をはかっているわけじゃないわけですね。間接的にはかっているわけですから、フォールスネガティブとかフォールスポジティブ(偽陽性)の問題は必ず出てくるので、両方、全部なしにするということは、これは普通の検査ではなかなかできないと思うんですね。そうなってくると、どこかで判定の基準値を設けないといけないので、その基準値を求めるときに、臨床検査の領域ではセンシィティビティ、スペシフィシティ、それからROC曲線でどこで線引きをしたら一番そういった問題が起きないかという判定が下せるので、この測定値のばらつきの変動係数以外に、そういったものは、もし、これ実施に移すんであれば、そういうことの検討が必要なんではないかというのが、私の意見なんですけど。

    【部会長】じゃあ、どうもよろしゅうございますか。
      それじゃ、次に手を挙げていらした、どちらがお先でしたか。じゃあ、お願いします、常俊委員。

    【常俊委員】恐らく簡易測定法で本来の測定法と食い違ってくるのは、当然至極であると思うんですね。そうすると、簡易測定で得られたばらつきとか公定法との比較と、香川先生が言われた議論もそこに尽きるんだと思いますけれども、得られた結果をどう評価するか。どう評価するかと。ここまでは大丈夫だと。スクリーン的な役割を果たさせるのか、それともそのまま利用するのかによって答えは大分違ってくるだろうと思うんです。簡易測定で今やっているスクリーン的な意味を考えますと、過少評価したときに、これと一緒の問題困るわけですね。特異度とか敏感度という以外に見落としては困ると。そうすると見落とさないためにはどうするかということを視点に入れた議論をやらないと、答えは出てこない。がんの検査と一緒だと思うんですね。がんを診るために何かの検査をやって、それで見落としたときは、そのスクリーン的な役割というのは果たさなくなりますから、現実的にどこまでいけば、どこまでの範囲は、これは値をうまく利用するかと。これは大丈夫だと、これ以下のやつはもう1回検査するとか、何かの手段を講じた上で値をどう見るかというのが、終局的には決めなきゃいけない。さっきの提案の中に、測定値をどう見るかという話がやられていますけれども、まさにそこに尽きるんだろうということなんです。
     ただし、この種の測定というのは、やっぱり見落とすことを避けなきゃいけないというのが原則やられております。ご参考までに。

    【部会長】ありがとうございました。先ほどもおっしゃいましたけど、安全サイドにいくのならいいけども、見落としがあったら困るというあたりの、そこら辺がさっき森田座長がおっしゃった点でもあると思います。
     ですから、公定法として今までの方法と全くどんぴしゃと取りかわっていくというんじゃなくて、それぞれの使い道があるんじゃないかなという感じを私受けましたけど、そういった点をちょっと、もう少し事務局の方で考察していただきたいと思います。

    【部会長】そうしたら中杉委員、お願いします。

    【中杉委員】先生方のご議論に基づいてという話になるのかもしれませんが、私自身の解釈は、これはあくまでもダイオキシンの量として分析法、試料分析でやるときのかわりにはかろうと。その量をはかろうということでやられているんだろうと思うんですけれども。バインディングアッセイでいくと、Ahレセプターにはダイオキシンだけじゃなくて、ほかのものもくっついている。ひょっとすると、浦野先生が言われた臭素が入ったのもくっついてくるかもしれない。そういうものであるけれども、全体にバインディングのところで何か基準がつくれれば、そういうものも全部包括的にとれるということで、これは作用機構の中から方法をとっているので、あるいはそこで基準値がつくれればダイオキシン以外のものも全部含めて総括的にできるのかというふうに思いますけど、まだそこまでいっていないんだろうと思うんです。そういう意味で、その他いろんなものが入ってくるといったときに、ちょっと気になるのは、その他……、例えばPAHなんかも、Ahレセプターにバインディングをするということを聞いておりますので、今ここで実験をやられた、検証をやられた部分の範囲がある焼却灰の中で、ある部分についてやられているので、これ普遍性としてどこまで、この今回の検討結果が普遍していけるのかということが少しわからないものですから、教えていただければというふうに思うんですけども。

    【部会長】今のご質問に対して。お願いします。

    【森田座長】環境サンプルはもっと複雑ですが、ごみ焼却炉の排ガス等につきましても、Ahレセプターに結合する物質としては、圧倒的に多環芳香族化合物が存在しておりまして、恐らく1,000倍以上の能力をそこに基本的に持っている。
     したがって、このAhレセプターバインディングアッセイにしましても、サンプルをとった後、それを適当な前処理によってそれらのものを全部除いて、それから最後の検出系にかけると、そういう構造になっています。
     したがいまして、その技術認定の中には実は最後のケンスケイだけではなくて、クリーンアップのメソッドとか、それを含めて全体が技術として認定されるということ。それから、現状のいろんなこういったアッセイの方法を商業ベースでやられているところもありますが、それらのところも実は前処理の技術がかなりブラックボックスになっているような要素がないわけではないんですが、それを含めてパッケージで売られているということがあります。何を言っているかというと、したがって、技術認定に当然前処理の膨大な処理技術が先に組み込まれて初めて価値を持っている技術だということが1つ。
     それから、もう一つ中杉先生が指摘されておりましたのは、例えば臭素化ダイオキシン、あるいは臭素化塩素化ダイオキシンのようなものもこれではかれるんではないかということです。これは浦野先生からもご指摘がありましたけども、非常にざくっと言いますと、臭素化塩素化ダイオキシンは、塩素化ダイオキシンの約10%ぐらいを増加させているような感じで現在存在していると思われます。それでそれを含めて、ここで何ていうか、Ahレセプターバインディングアッセイは、それを含めてプラスして数えているということに多分なるかもしれません。しかし10%というのが、どのような価値を持つかということを含めて、ちょっと総合的に考えなくてはいけないというのが1つ。2番目の点であります。
     それからもう一つ、この種のものを、これは測定結果の取り扱いのところで先ほどから随分議論が出ておりますが、これ例えばですが、例えば、ある目的とする基準値の2分の1以上の値が示されたときには、その後は高分解のMSでやりなさいと。2分の1以下であれば、このままの結果を受け取ってもよろしいというふうな、例えばですが、そういうふうなことを利用することによって、この方法を有効に活用する道もあるのかなということがあります。

    【部会長】どうもありがとうございました。

    【中杉委員】しつこいようですが、確認をさせていただくと、前処理をやることによって、はかっているのは焼却関係のものであるということですけれども、そのほかのものについてもかなり普遍性をもって適用できるというふうに考えてよろしいですか。

    【森田座長】そのほかの方法というのは、ちょっと何を意味するか。土壌とかそんなことですか。

    【中杉委員】排出源が違うものについては。

    【森田座長】発生源の違うものに対してですか。発生源が違う、つまり例えば、ごみの焼却炉で燃しているものは例えば違うのに、同じような測定値が出るだろうかという話ですよね。それにつきましては、今、限られた数の、何というか、調査がされていて、すべてのあるいはカテゴリー別に非常に多数の確認試験がされているわけでは必ずしもありません。ただ、全般的に見て何ていうか、高めに出るというのがあるんですが、それは少し安全サイドに観察することができると、そういうことを含めてこれをのみ込めないかという、そういう状況にあります。

    【部会長】よろしゅうございますですか。

    【浦野委員】私も先ほど来、簡易測定を非常に多くやっているのですが、危険の見落としがないかというのは非常に重要なわけですけれども、そのときには当然ながら、ある数のデータをとって統計的処理をして90%確率でするのか95%にするか99%にするかとか、結局、確率論的な議論に最終的にいかざるを得ないんですけれども、それをやるにはそれなりの数のデータをとらなきゃいけない。データをとればとるほど意外とばらつきがどんどんふえてきちゃったりして悩ましいことが大変多いわけです。かといってそれをやっていると、いつまでも実際には使えないということで、だからもう走りながら考えていくということも必要かとも思うんですけれども、やはり余り少数のもので物事を判断するのはちょっと危険だということだけは申し上げておきたいです。
     もう一つ、臭素化、私ども水の方ではヨウ素化とかフッ素化のダイオキシン類というのもあるということを確認しているんですけれども、臭素化について今10%ぐらいというお話があったんですけれども、私どもいろいろ調べておりますと、ゴミ焼却場や産業廃棄物焼却場も含めて10%ぐらいのところもありますし、明らかに塩素化と同等以上あるという勘定になるというところもあります。。というのは元素としては同じぐらいとか3分の1とかというんですが、塩素が例えば7個ついて臭素が1個つくと、7分の1しか臭素はなくても数えとしては、ダイオキシンとしては同等あるという計算になりますので、そういう計算をいろいろやってみますと、場所によっては、かなりの他のハロゲン化ダイオキシンもあり得るということがわかってきていますので、安易に10%ぐらいということは正しくないということだけは申し上げておきます。

    【部会長】 どうもご指摘ありがとうございました。これに対してもご説明はあろうかと思いますが、ちょっと時間も大分延びてまいりましたので、このくらいにさせていただきます。また、もう1回ご審議いただくチャンスはありますので、各先生方におかれましては、きょうの議論も踏まえてご審議のほどよろしくお願いします。
     そして、もう一つは事務局の方できょう出ましたいろんな問題点、指摘事項、そういったものについて何らかの形で整理をしていただいて次回出していただくということにすることで、そうお願いしてよろしゅうございますね。
     じゃあ、そういうことでこの議論、ここで打ち切らせていただきます。どうもありがとうございました。
     それでは、予定しておりますこととして、その他の報告事項について、お願いいたします。その内訳は、自動車排ガス専門委員会におきます今後の自動車排出ガス低減方策のあり方について、それの検討状況です。もう一つは、自動車NOx・PM法に基づく東京都の総量削減計画。3番目は、低公害車開発普及及びアクションプランの進捗状態。そして4つ目、最後に海洋汚染防止法の一部改正ということについて説明、ご報告をお願いいたします。よろしくお願いします。
     まず、最初は自動車排ガス専門委員長の河野委員長からお願いします。

    【河野委員】専門委員会中間報告の大筋についてご説明申し上げます。
      昨年の第七次答申でご指摘いただきました残されている課題につきまして、自動車排出ガス専門委員会におきまして、現在審議を行っており、これまでの審議状況を取りまとめましたので、ご報告させていただきたいと思います。
     本日ご説明する内容は、昨年10月に本格的な審議を開始して、これまでに終了した国内外の装置メーカーや政府関係者からのヒヤリング結果についてでございます。なお、まだご報告する段階にはありませんが、現在、国内外自動車メーカーからヒヤリングも鋭意実施中でございます。
     これらヒヤリングの中で、排出ガス低減対策技術の開発状況等については、情報収集中でありますが、2010年における環境基準おおむね達成を確実なものとするためにも、新長期規制以降も世界最高水準の技術を用いた排出ガス対策を実施すべきとの考え方に立ち、検討を進めているところでございます。
     それでは、詳細につきましては事務局の方からお願いいたします。

    【部会長】すみませんが、時間の関係で少し短めにお願いしたいと思います。

    【環境管理技術室長】それでは、資料5に基づきまして説明したいと思います。
      今、河野排出ガス専門委員長からご説明ありましたとおり、昨年の10月から新長期規制以降の排ガス低減をどうするかということで、ヒヤリングを行っておりまして、その途中経過でございます。
     まず、1番にはじめにということで、最近の状況をまとめておりますが、近々導入される予定の規制としましては、平成14年の第五次答申に基づきまして、平成17年末までにガソリン自動車及びディーゼル自動車について大幅な規制強化を行う予定になっております。この規制は新長期規制と呼んでおりまして、それ以降をどうするかというのが、現在、我々が作業をやっているテーマでございまして、1ページ目の下から4行目ほどのところに書いてございますが、新長期規制以降の自動車排出ガス対策について可能な限り早期に結論を得るべく検討を進めることとされた。これが第七次答申の部分でございまして、これを受けまして、平成15年より新長期規制以降の排出ガス低減対策について本格的な審議を開始しているという状況にございます。
     1枚めくっていただたきまして、2番のところにヒヤリングの結果も一部含めまして、最近の動向をまとめております。一番上が、新長期規制を受けて自動車メーカーがどんな動きをしているかということ。その次に国際的に、国際的にといいますのはアメリカとヨーロッパでどういう状況にあるか。そして、最後に国連の方、これは自動車の基準といいますのは、現在、国連の欧州経済委員会ということで国際的に調和に向けた動きが非常に進んでおりまして、排ガス関係もその中に含まれておりますので、そこら辺のことについてコメントしております。
     3番のところで、これまでの検討経緯ということで、今回は、先ほどご説明ありましたとおり、部品・触媒メーカー及び計測器メーカー、それと外国の政府関係者から先に意見を聴取しまして、その後、現在、自動車メーカーから意見を聞いているという段階でございまして、その部品・触媒メーカー及び測定機メーカー、あと外国、国内も含んでおりますが、政府関係の動きを3番ということでまとめております。
     まず、3ページの(1)のところで部品・触媒関係の開発状況ということで、これは昨今のディーゼル車は、特に燃料噴射圧力が非常に高くなっております。この高圧噴射を支えているのが部品メーカーの技術力だということで、そういう点に着目しまして、部品メーカーからヒヤリングを行いました。
     また、ディーゼルについては、従前なかなか後処理が難しいということが言われておりましたが、最近PMの低減については非常に優秀なDPFが開発されつつございますし、NOxにつきましても吸蔵還元触媒あるいは選択還元触媒という研究が非常に進んでおりますので、そこらあたりについてヒヤリングを行いました。
     それと(2)のところに測定器ということで、PMにつきましては、低減をどんどん進めていくと、今の重量を用いた、重量を基準とした測定方法だとだんだん測定限界に近づいてきて、正確に測定できないんではないかという心配、あるいは非メタン炭化水素、これに関しましては、触媒が暖気されているという条件ではございますが、バックグラウンドとほとんど近いような状況になりつつありますので、そういう測定精度の問題に焦点を絞って測定器メーカーからヒヤリングを行っております。
     それと(3)のところで、国内外の政府の状況ということで、これ、国土交通省で行われております次世代低公害車開発プロジェクトの状況。それと米国の排ガス規制。米国では2007年、2010年と2段階でPMとNOxの規制の強化を検討しておりまして、そこら辺の状況について。また、ヨーロッパでは、EURO5あるいはEURO6というような呼び方をしておりますけれども、これからの排ガス規制の状況について記載しております。
     4番にそれらのヒヤリング結果をまとめておりまして、ここはちょっと読み上げさせていただきます。
    (1)ディーゼル自動車については、燃料噴射の高圧化等幾つかの燃焼改善技術により、エンジン側でのNOx及びPMの更なる低減が期待される。また、排ガス後処理装置として、PM低減については、DPF技術の性能・耐久性の更なる向上が、NOx低減については、NOx吸蔵還元触媒の耐久性の確保や尿素SCR触媒の実用化のためのインフラの整備等が、それぞれ課題とはなっているものの、着実に研究開発が進められており、新長期規制よりさらに高い目標を目指すことは可能と考えられる。ただしその際、PMの計測については、現行の測定法での定量限界に近いレベルとなることから、測定誤差の低減等の改善を図る必要がある。
    (2)ガソリン自動車については、(大気中バックグラウンド濃度に近いレベルとなっているため)NMHCの測定精度が問題となっている。さらに、ディーゼル自動車に対してNOx規制の大幅な強化等を行った場合、ディーゼル自動車とガソリン自動車でNOx排出ガス基準値の逆転が起こる可能性もあることに留意が必要である。
    (3)さらには、バイオマス混合燃料によるエンジン損傷等への対策として、燃料性状規制項目の追加等についても合わせて検討する必要がある。
     今までの結果を総括しますと、4番のようなまとめになっておりまして、これを踏まえて5番のところで、今後の検討の方向ということで記載しております。
     私の方からは、以上でございます。

    【部会長】どうもありがとうございました。
     それじゃあ、続きまして、お願いいたします。

    【自動車環境対策課課長補佐】それでは、次の資料6について説明させていただきます。資料6は、東京都の総量削減計画でございます。
     この総量削減計画は、いわゆる自動車NOx・PM法に基づきまして各自治体が策定するものでございますが、NOx・PM法に基づく対策地域8都府県ありまして、東京都以外の7府県については、既に昨年の7月計画が策定されて環境大臣が同意しておりまして、これは以前、大気部会でもご報告したとおりでございます。今回、ことしの3月に東京都の計画ができ上がりましたので、ご報告させていただくという主旨でございます。
     概要につきまして簡単に触れさせていただくだけにいたしますが、計画の目標は、平成22年度まで二酸化窒素、浮遊粒子状物質について大気環境基準を達成するということを目標としまして、平成23年3月31日までを計画達成の期間というふうにしております。
     具体的な計画達成の方法としまして、5.のところの表に一覧表を書いてございますが、自動車の単体対策の強化、車種規制の実施、低公害車の普及促進、交通流、交通量対策、それから局地汚染対策ですとか普及啓発活動の推進、こういったような各種施策でもって目標を達成するということにしております。この計画につきましては3月19日の公害対策会議にかけられまして、その公害対策会議の義を経まして、環境大臣の方から同意をしたというものでございます。これで8都府県すべての計画ができ上がりましたので、今後は計画の着実な実施をしっかりと検証して平成22年度までに環境基準おおむね達成という目標をしっかりと実施していきたいというふうに考えております。
     続きまして、資料6−2は東京都の方から出されました計画ですので、ご参考にされてください。
     次の資料7でございますが、「低公害車開発普及アクションプラン」の進捗状況ということでございます。低公害車につきましては、いわゆる三つ星ですとか四つ星などのマークのついた車が多数出ておりますので、大分広まっているところですが、さかのぼりまして平成13年7月に経済産業省、国土交通省、環境省が、低公害車開発普及アクションプランとして技術開発ですとか普及に関する施策をまとめて、それ以降低公害車が大幅に伸びてきたという状況でございます。計画策定から3年程度たっておりますので、ここで状況をご報告するということでございます。
     低公害車につきましては、このアクションプランの中に定義づけをしておりまして、代替燃料車、天然ガス自動車、電気自動車ですとかメタノール自動車、それからハイブリット、低燃費かつ低排出ガス認定車、この5つを実用段階にある低公害車としております。いわゆる、星がついている車というのは、低燃費のものであればこの[5]に相当するものでございます。このほかに次世代の低公害車としまして、燃料電池自動車ですとか新技術を用いた自動車、こういったものを位置づけております。
     アクションプランでは普及目標を立てておりまして、実用段階にある低公害車については、平成22年度までのできるだけ早い時期に1,000万台以上。それから燃料電池自動車については、平成22年度において5万台ということを普及目標にしまして、開発、それから普及施策について取りまとめております。
     実際の低公害車の普及状況につきましては、次のページにグラフで示しておりますが、平成15年度末の段階で711万台まで普及しております。これは全保有台数の約14%でして、最近ですと、新しく市場に出てくる車の約7割程度はこの低公害車に該当するものということになっております。このように、平成12年度以降急速に伸びておりますので、このままのペースで伸び続けますと、恐らく平成17年度中には1,000万台の普及目標というのが、もともと22年度までの早い段階でということで設定しておりましが、前倒し達成される可能性が出てきております。
     それから次世代低公害車であります燃料電池自動車につきましては、平成14年12月に市販第1号が出まして、この時点で政府公用車5台を導入しております。その後、現在では大臣認定を受けている車、国内で47台ありまして、そのうち国、自治体、民間でそれぞれリース導入が始まっているという状況でございます。
     最後に、今後の課題ということで簡単にまとめさせていただいておりますが、今申し上げましたように低公害車の普及が1,000万台の大台に到達するという状況ですので、3年前につくりましたこのアクションプランを総括しまして、今後のさらなる低公害車の普及に向けた新たな戦略を構築していく必要があるというふうに考えております。ですので、こういった状況を踏まえまして、今後、環境省で関係省とも連携しまして、新たな戦略の策定ということを考えていきたいと思っております。
     以下、参考でこれまでの経緯ですとか低排出ガス認定車等の状況についてまとめております。
     最後になりますが、海洋汚染防止法の一部改正についてということで資料8をごらんください。
     これは条約の方で海洋汚染防止条約、いわゆるマルポール条約といっておりますが、ここで今回初めて船舶からの大気汚染防止につきまして議定書が発効要件を満たしまして、来年の5月から発効するという予定になっております。これを受けまして、我が国でも国内法で対応するということで、ことしの4月、海洋汚染防止法などを改正しました。
     改正内容は、次の[1]から[6]にありますように、窒素酸化物の規制、それから燃料油の使用規制、VOCに関する放出規制、オゾン層に関する規制、それから船舶発性油等の焼却ですとか船舶検査等々について定めております。
     法律は制定されましたので、今後の予定としましては、政省令につきまして、対象エンジンの範囲ですとか基準値等の詳細を定めるということにしておりまして、これについては、議定書が発効する日からこの国内法についても施行するということにしております。
     この改正によりまして、議定書採択時に比べますと、窒素酸化物等の排出量が約3割削減されたエンジンが搭載されるということになります。また、燃料油の規制ということもございますので、粗悪な燃料油の排除というものが期待されるということでございます。
     以上、簡単でございますが報告です。

    【部会長】どうもありがとうございました。いろいろご質問がございますでしょうが、ございましたら、手短なものをお願いいたします。ございませんでしょうか。
    (なし)

    【部会長】それではどうもありがとうございました。もしも、ただいまの説明につきましてご意見、ご質問がありましたら、後日でもお願いしたいと思います。
     ただいまお伺いしましたら、事務局から特に連絡事項はないということでよろしいですか。
     それでは、予定時間を過ぎましたので、本日の会議を終了させていただきます。次回は、この秋ごろに開催したいと思いますので、またひとつよろしくお願いいたします。本日はどうも大変ありがとうございました。