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中央環境審議会大気環境部会(第6回)議事録



  1. 日時   平成15年6月4日(水) 16:00〜17:00
     
     
  2. 場所   ホテルフロラシオン青山 孔雀の間
     
     
  3. 出席者 
     
    (部会長)  池上  詢    
    (委員)  鈴木 継美    
    (臨時委員)  天野 明弘    石川 義紀
     伊藤 桂子    伊東 賛治
     岩崎 好陽    内山 巌雄
     香川  順    加藤 勝敏
     河野 通方    小林 悦夫
     坂本 和彦    鈴木 道雄
     関沢 秀哲    大聖 泰弘
     常俊 義三    永田 勝也
     中野 璋代    松波 正壽
     満岡 三佶    横山 長之
       (五十音順)    
    (環境省)  環境管理局長    調査官
     総務課長    環境管理技術室長
     環境管理技術室長補佐    自動車環境対策長
     
      
  4. 議題
     
     (1) 自動車排出ガス専門委員会の審議事項について
    (2) 今後の自動車排出ガス低減対策のあり方に係る第6次答申案について
    (3) その他
      
     
  5. 配付資料
     
    中央環境審議会大気環境部会委員名簿
    資料1   中央環境審議会第5回大気環境部会議事要旨
    資料2   中央環境審議会第5回大気環境部会議事録
    資料3   自動車排出ガス専門委員会第六次報告案
    資料4−1   「今後の自動車排出ガス低減対策のあり方について(第六次答申)(案)」の概要
    資料4−2   「今後の自動車排出ガス低減対策のあり方について(第六次答申)(案)」
      
      
  6. 議事

    【環境管理技術室長補佐】それでは、少々時間を回りましたけれども、ただいまから中央環境審議会第6回大気環境部会を開会いたします。
     本日は委員総数33名のうち17名の方にご出席いただいております。あと5名の委員につきましては、後ほど少々おくれてお越しいただくことになっております。
     それでは、最初にお手元の資料について簡単にご確認させていただければと思います。まず、中央環境審議会第6回大気環境部会議事次第という紙に続きまして、資料1、中央環境審議会大気環境部会第5回議事要旨。それから資料の2委員限りといたしまして、中央環境審議会第5回大気環境部会議事録と。それから、資料の3といたしまして、本日午前中の専門委員会においておまとめいただきました、今後の自動車排出ガス低減対策のあり方について第六次報告案というものがついております。それから、資料4−1、中央環境審議会「今後の自動車排出ガス低減対策のあり方について(第六次答申)」(追加案)の概要と、資料4−2といたしまして、「今後の自動車排出ガス低減対策のあり方について(第六次答申)」(案)がついておりますが、過不足等ございませんでしょうか。
     それでは、議事の進行の方を池上部会長の方にお願いしたいと思いますが、よろしゅうございましょうか。
     それでは、よろしくお願いいたします。

    【部会長】それでは、議事に入らせていただきますが、本日は雨の中、天候の悪いところご出席賜りましてありがとうございます。
     まず、資料1、2として、第5回大気環境部会議事要旨及び議事録の提出がなされております。内容をご確認の上、何かご意見等がございましたら、6月11日までに事務局へお申し出いただきたいと思います。それを経まして、修正の後、速やかにホームページにおいて公表させていただくということにさせていただきます。
     本日は自動車排出ガス専門委員会からご提出いただきました第六次報告案及び検討状況についてご報告をいただきますとともに、この専門委員会報告に基づく答申案を取りまとめたいと思います。
     それでは、自動車排出ガス専門委員会の第六次報告案につきましてご説明を伺いたいと思います。河野専門委員長、どうぞよろしくお願いします。

    【河野専門委員会委員長】河野でございます。それでは、早速専門委員会の報告の大筋について説明させていただきます。
     4月21日の前回の部会におきまして、第六次報告として二輪車の規制強化についてご報告させていただきましたが、このたび特殊自動車の規制強化につきましてまとまりましたので、追加する形で取りまとめをさせていただきました。したがいまして、今回の報告案は第六次専門委員会報告の修正案との位置づけとなります。
     それでは、追加いたしました特殊自動車の規制強化について概要を説明させていただきます。ディーゼル特殊自動車につきましては、本年秋から規制が導入されるところですが、粒子状物質いわゆるPM、それから窒素酸化物、いわゆるNOxの排出量が多く、例えば平成12年度の自動車全体に占める排出寄与率がPMで約15%、NOxで約32%と高いため、PM、NOxの低減に重点を置いて将来の規制値を設定いたしました。技術的にはディーゼル特殊自動車は一般のディーゼル車に比べ、一般のディーゼル車につきましては前回の新長期規制で規制をさせていただきましたが、その使用実態や車体形状等の面から種々の制約がありまして、これまでディーゼル車に採用されてきました排出ガス低減技術をすべて応用するというのは非常に厳しい面がありますが、これの技術を基本的には適用することによって、排出ガスを低減することが可能と考えております。
     PM、NOxの将来規制値は現行規制値に比べ定格出力範囲ごとに約2割ないし5割低減されることになります。それから、また新たにガソリンやLPGを燃料とする特殊自動車についても規制対象に追加することといたしました。
     結論的に申し上げますと、これらの規制値は現状では世界的に見て最も厳しいレベルの規制値であると考えております。
     特にこの規制値を設定するに際しまして、皆さん方はブルドーザーやフォークリフトなど時々何かの機会にごらんになるかとは思いますが、いわゆるディーゼル自動車、トラックとかバスに代表される車に比べて、お目につきにくいと思いますが、この業界がどのようになっているかと言いますと、いわゆる規模からいきますとトラック、バスのメーカーに比べてかなり中小メーカーが多い。それからエンジンをつくっている企業と、それから車両をつくっている企業が分かれている場合が非常に多い。それから、輸入されてるものも多くある。例えば、エンジンメーカーですと二十数社以上あります。先ほど申し上げましたように規模がそんなに大きくございませんので、技術力も非常にトラック、バスのメーカーに比べればかなり落ちるというような背景がございました。 専門委員会といたしましては、ディーゼル自動車新長期へ向けて規制をさせていただきましたこの技術がなぜ適用できないかということに重点を置きまして、いろいろ調査し、設定をさせていただきました。
     しかしながら、非常に多くのエンジンメーカー、車両メーカーに対応し、あるいは説得していくというようなことで、特に事務局は個々に対応で審議していただきまして、一部のメーカーには非常に厳しい設定値になっておりますが、こういう設定値ができたのは、事務局がそのように対応をされたという結果であるということで、この場をお借りするのが適切かどうかわかりませんが、専門委員会といたしましては事務局に謝意を表したいと思います。
     以上でございます。詳細につきましては事務局の方から説明していただくということで、よろしくお願いいたします。

    【環境管理技術室長補佐】環境管理技術室長補佐の川又と申します。それでは、詳細につきまして事務局の方から説明させていただきたいと思います。
     お手元の資料の3というのが第六次専門委員会報告になっておりますが、そのエッセンスが資料4−1、中央環境審議会「今後の自動車排出ガス低減対策のあり方について(第六次答申)」(追加案)の概要というところにまとめられておりますので、まずこれについてご説明させていただきたいと思います。適宜、資料3の参考資料の方を参照させていただきたいと思います。
     資料の4−1ですが、特殊自動車の排出ガス低減対策の概要といたしまして、今、河野委員長よりご説明がありましたとおり、特殊自動車の自動車全体に占める排出寄与率が粒子状物質(PM)で約15%、NOxで約32%と高いため、PM、NOxの低減に重点を置いたディーゼル特殊自動車の規制基準を強化するということでございます。また、新たにガソリン・LPG特殊自動車を規制対象に追加するということになっております。
     それで、排出寄与率についてのデータなんですが、資料3の19ページになりますが、今申し上げた粒子状物質、窒素酸化物の自動車全体に占める排出寄与率という円グラフを掲載しております。こちらをごらんいただきますと、PMについてはガソリン車からはほとんど出ないということで、ディーゼルエンジンを用いたディーゼル車、トラック、バス等ですが、そういったものが平成12年度において7万6,000トンのうち85%を占めている。今回の対象でございます特殊自動車、建設機械、産業機械、農業機械、そういったもののディーゼルの寄与率が約15%あるという形になってございます。
     それから、また資料4−1に戻っていただきまして、2番ですがディーゼル特殊自動車の規制強化ということで、規制強化の内容についてですが、平成18年から20年にかけてPM、NOxについては定格出力範囲ごとに、これは各機器の出力、馬力、といったものですが、それの範囲ごとに現行規制に比べ、現行規制というのは本年から行われる予定になっております特殊自動車の規制ですが、それに比べ約2割から5割低減するということで、具体的にはその後ろ、裏のページになっておりますが、上のディーゼル特殊自動車の表がございまして、こちらが今回新たにお出しいただいた数値になってございます。それで、左の方に定格出力ごとの区分というものがなされておりまして、19kWから37kW、それから37から56kW、56から75kW、75から130kW、130から560kWという形で区分が分かれてございます。
     それから、各物質、窒素酸化物、炭化水素、一酸化炭素、粒子状物質、ディーゼル黒煙という項目についてそれぞれ規制値が設定されているという形になってございまして、その表中の目標値の下に書いてございます▲で示されている数字というものにつきましては、本年から開始される平成15年の規制値からどれぐらい低減されているかという数値でございます。ここが窒素酸化物で言いますと25%から43%まで、粒子状物質で言いますと15%から50%までということで、各出力ごとに技術的な対応の困難さというものが異なってまいりますので、それぞれそういった低減率に差が出ているというような状況でございます。
     それから、一番表の右に目標達成年ということで、それぞれの出力ごとに平成18年から平成20まで各出力ごとにずらして規制対象としております。これは先ほど委員長からお話がありましたが、かなり種類も多いということがございまして、各出力ごとにずらすことによって対応が可能になるようにということでなっております。 表に戻っていただきまして、2.イですが、この規制値というものは同時期に行われる欧米の規制よりも特にPMで厳しい値となっておりまして、世界最高水準になるということでございます。ただし、アメリカではPMを現行のアメリカの規制から約95%、NOxを約90%カットするという意欲的な基準を盛り込んだ、これは2011年からのディーゼル特殊自動車の規制強化案というものがことしの4月に公表されております。これはまだ公表されたばかりですので、これから公聴会、意見聴取を得て確定されていくという形になっております。 
     ただ、これは2011年以降のものでございまして、2006年から8年というこの今回の規制値案と対応する規制というものに比べますと、今回示された値の方が厳しいというような状況になってございます。
     それから、続きまして3番ですが、新たにガソリン・LPG特殊自動車を規制対象に追加するということで、今年から始まる特殊自動車の規制というものは、ディーゼルの特殊自動車のみになってございますが、将来的に平成19年末までにこのガソリン・LPGの規制も導入するという内容でございます。
     規制値についてはNOx、HCにつきましては、同時期に行われるアメリカの規制よりも厳しい目標値となるということでございます。ヨーロッパにつきましては現在規制はないというような状況でございます。
     これも裏の下の表ですが、具体的な目標値としましては、ガソリン・LPG自動車の場合には特に出力範囲ごとに分けるということはせずに一つなっております。これは大きい方のものというのはほとんどないということがございまして、こういった形になってございます。
     対象物質としましては、ガソリン・LPG自動車と同様、窒素酸化物、炭化水素、一酸化炭素ということで、こういった値になってございます。
     それから、また表に戻っていただきまして、その他ということですが、公道を走行しない特殊自動車に対する排出ガス規制の導入について今後検討するということになっております。これにつきましては、本年から開始される規制というものは、通常のトラック、バス等に対する規制と同様に、大気汚染防止法で基準を定め、道路運送車両法において認証、車検で担保するという形で行われることになりますので、規制的にナンバープレートを取るものだけが対象になるということになっておりますが、ただし実際の生産の段階ではナンバープレートを取る、取らないというユーザーの動向はわかりませんので、実際にはすべてが排出ガス対策型になると考えております。
     それから、建設機械につきましては、国土交通省の排出ガス対策型建設機械の指定制度というものがございまして、それによって直轄工事について使われる建設機械につきましては排出ガス対策型にしなければならないということがございますので、それとの連携によりほぼすべての特殊自動車が対象になると考えております。
     ただし、今後排出ガス規制が厳しくなりますと、それに係るコストというものがかなりふえてまいりますので、それによってエンジンメーカーが生産を排出ガス対策型と、ナンバープレートを取るものと取らないものに分けてやるというようなことが可能性がありますので、それを防止するために、実効性を確保するために公道を走行しない特殊自動車も規制としてきちんと枠組みをつくる必要があるということで、こういった記述を追加しております。
     それから、続きましてディーゼル特殊自動車について先ほどアメリカでは将来的、2011年以降に大幅な規制値の案が出されているというお話がありましたが、我が国におきましても平成22年、2010年ごろにはDPF等の後処理装置を前提とした大幅な規制強化を行うこととし、ただし技術的にはまだ目途が立ってないということがございますから、詳細につきましては今後検討をするという内容になっております。
     以上でございます。

    【部会長】どうもありがとうございました。ただいまのご説明に対しましてご質問あるいはご意見がございましたらお願いいたします。何かございませんでしょうか。松波委員。

    【松波委員】それでは、少し確認をさせていただく意味で質問をさせていただきたいと思いますが、先ほどご説明もありましたが、この特殊自動車の規制の場合には、必ずしも道路を走るというのが前提ではございません。一般的な使われ方は移動体というよりは恒常的な存在の使われ方がある場所で使われることが多いのではないですか。そうなりますと、ご指摘もありましたように、大気汚染防止法、道路運送車両法による対象範囲から逃れる車が多いんですよね。いろいろ実効上担保するというご説明もありましたが、本当にそれはうまくできるのかどうか。しかも河野委員長からお話があったように、小さな企業でしかもエンジンも外国からたくさん来るとか、もろもろの問題が背景にあるわけですが、その辺をどうお考えになっておられるのか。あるいはあわせて将来それもある枠組みとおっしゃいましたが、本当に大気汚染防止法なのか、道路運送車両法なのか、あるいは移動体とは違いますから、あるいは局所的な大気汚染でございますから、どんな考えでこの規制を強化されて、ステップを持っていかれるのか、もしお考えがわかればお教えいただければと思います。

    【部会長】お願いします。

    【環境管理技術室長】ご指摘のとおり自動車に関しては大気汚染防止法と道路運送車両法によるきちんとした制度上の枠組みがございますけれども、特殊自動車、建設機械については今のところございません。ですから、どういった制度的枠組みが可能かということを現在大気汚染防止法の関連とか、あるいは関係省庁、国土交通省、経済産業省等、関係省庁と連絡を取り合いながら検討をしているところであります。

    【松波委員】よろしいですか。

    【部会長】はい。

    【松波委員】ひとつしっかり担保できるといいますか、努力した人が報われるような規制にしていただければと思う次第でありますし、大事な点はメーカー対象もございますが、何と言っても使用過程において、点検その他を含めた担保体制もいるかと思いますが、その辺も含めて包括的にご検討されることをお願い申し上げておきます。

    【部会長】どうもありがとうございました。ほかにございませんでしょうか。
     それでは、ほかにご質問、ご意見がございませんようなので、自動車排出ガス専門委員会の報告を採用させていだだくことでよろしゅうございましょうか。

       (「異議なし」)

    【部会長】ありがとうございました。それでは大気環境部会といたしましてパブリックコメントにかける答申案をまとめたいと思います。それでは、この答申案を事務局で作成してもらっていますので、ご説明をお願いします。

    【環境管理技術室長補佐】それでは、答申案について説明させていただきたいと思いますが、資料4−2をごらんいただけますでしょうか。この資料4−2は先ほど河野専門委員会の委員長からもご説明いただきましたように、先日ご審議いただきました二輪の排ガス規制に加える形でまとめさせていただいておりますので、前回説明させていただいたところは割愛させていただきまして、今回追加させていただいた部分についてのみ読み上げという形で説明をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
     それでは、資料4−2の1ページ、2ページは前回説明させていただいておりますので、3ページのところから説明させていただきます。
     2番、特殊自動車の排出ガス低減対策。
     2.1.特殊自動車の排出ガス低減対策手法。
     現行では、国土交通省の排出ガス対策型建設機械指定制度との連携や同一エンジンが多種多様な機種に搭載されている汎用性から、公道を走行する特殊自動車についてのみの規制を実施している。しかしながら、本答申に示すディーゼル特殊自動車に係る排出ガス低減目標に基づく規制の強化に伴い、公道を走行しない特殊自動車は、オフロード車においてオンロード車と同じ排出ガス値が担保されなくなる恐れがあること、新たな対策技術を用いたオフロード車に軽油以外の燃料が使用されると排出ガスの大幅な悪化や車両故障等を引き起こす恐れがあることから、上記の枠組みではオフロード車の排出ガス低減が進まず、大気環境の改善効果が現れない可能性が高い。したがって、本答申に示すディーゼル特殊自動車に係る排出ガス低減目標に基づく規制を導入する際には、上記の排出ガス対策を踏まえ、オフロード車に対する規制の導入を検討する必要がある。その際には、オフロード車が多品種少量生産であることを踏まえ、その枠組みを検討すべきである。また、可搬式の発動発電機等特殊自動車以外の汎用エンジンについても、特殊自動車に搭載されるエンジンと同一のものが用いられることが多く、その排出寄与率は無視できないことから、これらを排出ガス規制対象に加えることについても併せて検討する必要がある。
     また、軽油以外の燃料の使用状況に関する詳細な実態調査や適切な燃料の使用に関する普及啓発等の対策を実施することが重要である。こうした実態調査の結果や普及啓発等の対策、オフロード車に対する排出ガス規制の効果をまず評価した上で、これらの取り組みでは十分な排出ガス低減効果が得られないと判断される場合には、必要な規制の導入についても検討する必要がある。
     さらに、特殊自動車の使用過程における排出ガス低減装置の適正な稼働を確保するため、使用者に対しては点検・整備の励行等に係る普及啓発等の対策を実施するとともに、エンジン製作者にあっては耐久性確保等に係る技術開発及び対策を行うことが必要である。
     特殊自動車の排出ガス規制対象範囲の拡大。
     ガソリン又はLPGを燃料とする特殊自動車のうち19kW以上560kW未満については、特殊自動車全体に占める排出寄与率がその台数割合以上に大きいこと、一般のガソリン・LPG自動車と同様の対策技術を適用し排出ガスを低減することが可能であることから、排出ガス規制対象に加えることが適当である。
     一方、規制対象外の出力範囲のものについては、当面業界の自主的取組が着実に行われることが望まれる。
     排出ガス低減目標値。
     ディーゼル特殊自動車。
     ディーゼル特殊自動車からの排出ガスについては、自動車全体に占める排出寄与率が高いことを踏まえ、粒子状物質及び窒素酸化物に重点を置いて対策を強化すべきである。したがって、排出ガス低減対策の強化に当たっては、現行の排出ガス試験方法により、粒子状物質、窒素酸化物、炭化水素、一酸化炭素及び粒子状物質のうちディーゼル黒煙について、別表3に示す許容限度設定目標値に沿って低減を図ることが適当である。
     これにつきましては資料の11ページの方に各出力範囲にわたりまして今申し上げました五つの物質に関します許容限度設定目標値を掲げてございますので、ご参照ください。
     引き続き読み上げさせていただきます。
     別表3に示す許容限度設定目標値は、設計、開発、生産準備等を効率的に行うことにより、定格出力が130kW以上560kW未満のエンジンを搭載する特殊自動車については平成18年末までに、19kW以上37kW未満のもの及び75kW以上130kW未満のものについては平成19年末までに、37kW以上75kW未満のものについては平成20年末までに達成を図ることが適当である。
     なお、特殊自動車は多品種少量生産であるため、対象となる車種・型式が多岐にわたるのみならず、エンジン製作者と車体製作者が異なる場合が多く、その場合車体製作者はエンジン製作者からエンジンの提供を受けた後に車両の設計開発を行うことから、規制への対応のための開発期間が必要となる。特に、56kW以上75kW未満については一般のディーゼル自動車のエンジンに適用されている技術を転用可能な最も小さい出力帯であるため技術的難易度が高いこと、及び130kW以上560kW未満については規制開始までの期間が短いため開発及び生産の工数上、対応に困難が予想されることから、それらエンジンを搭載する特殊自動車にかかる排出ガス規制の実施に当たっては規制への対応が円滑に進められるよう配慮する必要がある。
     ディーゼルエンジンの大幅な排出ガス低減のためには、後処理装置の装着が不可欠である。特殊自動車についても、将来的には、平成17年からのディーゼル新長期目標と同様、ディーゼル微粒子除去装置等の後処理装置の装着を前提とした規制を導入すべきである。その際には、後処理装置の評価に適した新たな排出ガス試験法の導入についても併せて検討する必要がある。特殊自動車への適用のための開発期間、多機種への展開を考えると、DPF等の適用可能時期は平成22年頃と想定される。後処理装置の装着を前提とした規制の詳細については、技術開発の進捗状況を見極めつつ、今後検討することが適当である。その際、規制への対応のための開発期間が一般の自動車よりも長くなることを考慮し、可能な限り早期に結論を出す必要がある。
     また、ブローバイガスとして排出される炭化水素については、今後技術的な見通しが立った段階で速やかに排出抑制対策を実施することが適当である。
     ガソリン・LPG特殊自動車。
     ガソリン・LPG特殊自動車からの排出ガスについては、窒素酸化物及び炭化水素に重点を置いて対策を強化すべきである。したがって、排出ガス低減対策の強化に当たっては、エンジン単体で計測する別表4に示す排出ガス試験方法により、窒素酸化物、炭化水素及び一酸化炭素について、平成19年末までに別表5に示す許容限度設定目標値に沿って低減を図ることが適当である。また、ブローバイガスとして排出される炭化水素についても、排気管からの排出低減に併せて対策を実施することが適当である。
     本文中にございました別表4、別表5につきましては、12ページ、13ページの方にそれぞれ排出ガス測定モードと許容限度設定目標値の方を掲載させていただいておりますので、こちらの方もご参照ください。
     使用過程における性能維持方策。
     使用過程において排出ガスが悪化しないように、排出ガス低減装置が適切な耐久性を有するよう、使用実態を考慮した耐久時間を設定する必要がある。ディーゼル特殊自動車のうち定格出力が19kW以上37kW未満のもの及びガソリン・LPG特殊自動車については5,000時間、ディーゼル特殊自動車のうち37kW以上560kW未満については8,000時間とすることが適当である。自動車製作者にあっては、生産段階において、これら耐久時間後においても良好な排出ガス性能の確保を図ることが必要である。
     また、特殊自動車の使用過程における排出ガス低減装置の適正な機能を確保するためには、使用者が点検・整備の励行による適切な管理を行うことも重要である。それとともに、排出ガス低減装置に係る整備不良や不正改造の排除を図るため、道路運送車両法に基づく自動車の検査や街頭での指導・取締りにより、排出ガス低減装置に係る整備不良や不正改造の排除を図るため、ガソリン・LPG特殊自動車についても一般のガソリン・LPG自動車と同様に、アイドリング規制を実施する必要がある。アイドリングに係る許容限度については、本答申で示した排出ガス低減目標の達成のために採用される排出ガス低減技術を踏まえ、早急に設定することが必要である。
     続きまして、3の今後の自動車排出ガス低減対策について説明させていただきますが、ここにつきましては3の1の[1]から[3]以外は既に前回ご議論いただいたところですので、そちらの方の説明も割愛させていただきます。したがいまして、[1]から[3]について読み上げさせていただきます。
     [1]ディーゼル特殊自動車のうち定格出力が19kW以上560kW未満のものについては、一般のディーゼル自動車の新長期規制に適用される後処理装置の適用可能性を見極め、2010年頃の達成を目途とした新たな低減目標について検討する。その際には、新たな排出ガス試験法の導入についても検討する。
     [2]ガソリン・LPG特殊自動車のうち定格出力が19kW以上560kW未満のものについては、本答申に基づく規制の対応状況、技術開発の進展の可能性及び各種対策の効果を見極め、必要に応じて新たな低減目標について検討する。
     [3]特殊自動車のうち、現在排出ガス低減目標が設定されていない定格出力が19kW未満のもの及び560kW以上のもの並びに特殊自動車以外の汎用エンジンについては、大気汚染状況、排出寄与率の推移、排出ガス低減技術の開発状況等を見極めつつ、必要に応じて排出ガス規制の導入について検討する。
     説明は以上でございます。

    【部会長】ありがとうございました。それでは、ただいまのご説明に対しましてご質問あるいはご意見等ございましたらお願いいたします。
     はい、どうぞ、松波委員。

    【松波委員】それでは、恐縮ですが質問をさせていただきます。今回の特殊自動車はオンロード、オフロード、特殊な走行形態があって、主にオンロードを対象にして規制をして、オフロードは将来勉強しようということだろうと思うんですが、この3ページの中ごろに2の2.1の下の方から7行目ぐらいに普及啓発等の対策「オフロード車に対する排出ガス規制の効果をまず評価した上で」と書いてありますが、オンロードではないかなと思うんですが、今のような順番で規制されていくとすれば。ちょっと趣旨がわかりませんので、確認という意味において質問させていただきます。
     以上です。

    【部会長】お答えいただけますか。

    【環境管理技術室長補佐】こちらにつきましては、現在オンロードにつきましては先ほど申し上げましたようにこの10月からでございますが、排ガス規制が大気汚染防止法と道路運送車両法に基づいて実施される予定でございます。その際にあわせて燃料に対する規制と申しますか、この排ガスをクリアするために、例えば燃料中の硫黄分を規制したりという、大気汚染防止法に基づく規制もあわせてかかってまいります。一方でオフロードについては排出ガス規制が現在かかっておりませんので、ここの記載は燃料について適切な燃料を使ってほしいということを記載させていただいておりますので、先ほど申し上げましたオフロードの規制を導入する際に、燃料についても適正な燃料が使用されるように普及啓蒙活動を図りたいという意味でございます。

    【松波委員】といたしますと、オフロード車に対する排出ガス規制ということですから、一般規制がかかってるなという評価になるんだと。となりますと、今ご指摘のように燃料規制にかかわることをお書きになった方が誤解がないんじゃないかなと思いますが、いかがでしょうか。

    【部会長】今のご意見ですが、どこをどう直したら。

    【松波委員】普通ならオンロード規制か何かにして、もしオフロードでお書きになれば燃料に係る規制についてオフロードの評価をしてみようとこういうことではないかなと。いわゆるオフロードはやっていないわけですから、燃料だけやっておられるという話でございますので、そういう限定的な表現の方が誤解を生じないでしょうか。

    【部会長】何か少し文字を追加したらわかるんですかね。ちょっと何かお考えありましたら。

    【松波委員】だから、「オフロード車に対する燃料にかかわる排出ガス規制」等書かれたらいいのではないでしょうか。

    【部会長】今の件どうですか、事務局。

    【環境管理技術室長補佐】ご指摘の点を踏まえまして、このあたりちょっと文言を追加するような形で検討させていただければと思いますが。

    【部会長】じゃあ、今の件はまた開くのは大変ですから、ご指摘を踏まえまして私と事務局とでお任せいただけますでしょうか。それから、河野先生にもよろしくお願いします。
     じゃあ、ほかに。

    【坂本委員】 今の点は、その排出ガス規制という形ではなくて、排出ガス抑制効果など何かそういった言葉に変えて、その前の方を燃料ということを断れば意図する表現はできるんではないでしょうか。「燃料規制によるオフロード車に対する排出ガス抑制効果を評価し」など何かそういった形にすれば、今質問の意味も、それからここで議論されている内容も通るんではないかと思うんですけれども、少しご参考にしていただければと思います。

    【部会長】はい。今のご指摘も踏まえまして事務局で詰めさせていただきまして、あとご一任いただけたらと思います。ほかにございませんでしょうか。
     それじゃあ、大枠でこれをお認めいただきまして、先ほどご指摘のありましたのにつきましては、ちょっとペンディングにさせていただきますが、全体としてこれでご了承いただいたことにさせていただきます。よろしゅうございますか。ありがとうございました。
     それでは、今の点を見直した上でパブリックコメントにかけることにさせていただきたいと思います。どうもありがとうございました。
     それでは、最後に事務局から何かございますでしょうか。ございませんか。

    【環境管理技術室長補佐】それでは、最後に当方の事務局の西尾管理局長の方から一言ごあいさつを申し上げたいと思います。

    【環境管理局長】管理局長の西尾でございます。おくれてまいりまして申しわけございません。と言いますのも、先ほどまで、公害被害者の方々がいろいろ分かれて環境省に陳情をするという日でございまして、こちらへ来れるはずだったんですけれども、少しそちらの方が長引きましたもんですからおくれてまいりまして恐縮でございます。
     やはりその中でも都市における自動車排ガスによる大気改善ということで、随分強く重ね重ね要請を受けてまいりました。もとより自動車対策いろいろ打っておると。中でも特に単体規制につきましては、当専門委員会のご努力、それから当部会のご努力で、昨年ディーゼル車につきまして2005年の大変厳しい規制の答申もいただいておりますし、さらに今いろいろご審議いただいておりまして、どんどん強力な手を打っていきますということをもうご説明を申し上げていたときでございますので、先般の二輪車に続きまして本日ご審議いただきまして、この特殊自動車につきましても規制強化の方向ということにつきまして案を打ち出していただきますこと、大変ありがたいと思っておる次第でございます。この上は当部会でいろいろご審議いただきましたことを踏まえまして、確実な大気汚染対策につきまして格段の努力を払っていきたいと思っておりますので、御礼方々ごあいさついたします次第です。どうもありがとうございます。よろしくお願いを申し上げます。

    【部会長】それでは、これをもちまして本日の会議を終わりますが、ご尽力いただきました排出ガス専門委員会に対しましてお礼を申し上げたいと思います。どうもありがとうございました。
     次回等のアナウンスはないんでしょうか。

    【環境管理技術室長補佐】今のところ。また別途ご案内させていただきます。

    【部会長】はい、わかりました。それでは、終わりにさせていただきます。どうもありがとうございました。