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中央環境審議会大気環境部会(第2回)議事録


  1. 日 時  平成13年9月17日(月) 10:01〜11:57
     
     
  2. 場 所  経済産業省別館944号室
     
     
  3. 出席者
    (部会長)池上 詢
    (委員)浅野 直人 佐和 隆光
    鈴木 継美
    (臨時委員)天野 明弘 石川 義紀
    伊藤 桂子 伊藤 賛治
    内山 巌雄 浦野 紘平
    太田 勝敏 香川 順
    加藤 勝敏 北野 大
    河野 通方 坂本 和彦
    櫻井 治彦 猿田 勝美
    鈴木 道雄 大聖 泰弘
    常俊 義三 永田 勝也
    中野 璋代 新美 春之
    松尾 友矩 松波 正壽
    松林 努 松原 純子
    満岡 三佶 横山 長之
    米澤 敏夫
    (五十音順)
    (環境省)環境管理局長 大臣官房審議官
    総務課長 大気環境課長
    自動車環境対策課長 大気生活環境室長
    ダイオキシン対策室長
     
     
     環境管理技術室長
     
     
  4. 議 題
     
    (1) 「自動車から排出される窒素酸化物及び粒子状物質の特定地域における総量の削減等に関する特別措置法」の施行の検討状況について
    (2) その他の報告事項
    (3) その他
     
     
  5. 配付資料
     
    ・中央環境審議会大気環境部会委員名簿
    資料1 中央環境審議会第1回大気環境部会議事要旨
    資料2 中央環境審議会第1回大気環境部会議事録(案)<委員限り>
    資料3−1 自動車NOx法の改正について
    資料3−2 自動車NOx・PM法(自動車から排出される窒素酸化物及び粒子状物質の特定地域における総量の削減等に関する特別措置法)の施行に関する事項について意見を募集します(お知らせ)
    資料3−3 自動車NOx・PM法の施行に関する意見の提出状況
    資料4 「事業者による有害大気汚染物質の自主管理促進のための指針」の改正について
    資料5 平成12年度地方公共団体等における有害大気汚染物質モニタリング調査結果について
    資料6 平成13年度環境省実施ダイオキシン類請負調査受注資格審査結果について
    資料7 平成14年度環境管理局概算要求の概要
    参考資料1 「自動車NOx・PM法の施行について」意見募集結果(案)
    参考資料2 平成12年度地方公共団体等における有害大気汚染物質モニタリング調査結果について(資料編)
    参考資料3 平成14年度環境省重点施策
    参考資料4 低公害車開発普及アクションプランの策定について(お知らせ)
    参考資料5 自動車NOx・PM法の施行に関する事項に対する意見について
     (伊藤賛治委員からの意見)
     
     
  6. 議 事
  7. 【事務局】 それでは、定刻となりましたので、ただいまから中央環境審議会第2回大気環境部会を開催いたします。
     本日は、委員定数31名のうち、これまでに22名の先生方のご出席をいただいております。遅れておられる先生も数名おられるようでございますが、定足数は達しております。
     会議の前に、まず委員の異動をお知らせいたします。
     本年7月6日付で幸田シャーミン委員は退任をされました。また、本年8月3日付で委員の改選が行われ、大気環境部会に臨時委員といたしまして、西山紀彦委員が加わり、それから、本日は欠席でございますが、社団法人日本化学工業協会環境安全委員委員長の満岡三佶委員が新たに委員に任命をされております。
     続きまして、西尾環境管理局長からごあいさつを申し上げます。

    【環境管理局長】 おはようございます。環境管理局長の西尾でございます。よろしくお願いを申し上げます。
     委員の皆様方におかれましては、日ごろから大変お世話になっておりまして、また、本日御多用中御出席を賜りまして厚く御礼申し上げます。
     皆様にお願いしておりますこの大気環境部会の関係の中では、いうまでもなくこの自動車排ガスに起因する大気汚染の問題は、まず最重要課題でございます。この問題は私たちの経済・社会活動の集積、いわば文明そのものが限りある環境の容量を限界に達しているということで生じている問題でございまして、ある面では地球温暖化問題などとも共通する性格を有する問題でございまして、あらゆる方策を集中して投じていかないと解決はおぼつかないということでございます。私どももこの一筋縄ではいかない問題につきまして、かねてから呻吟をしてきたところでございますけれども、ここ1、2年一つ大きな変り目にあるのではないかと思っています。要請される側から言えば、尼崎の訴訟でございますとか、あるいは名古屋の訴訟でございますとかその判決、和解、この流れの中でもう本当に待ったなしの施策が求められておりますし、一方では、その解決のユニットの幾つかのうち、例えば低公害車の普及というようなことにつきましてもなかなか進んでこなかったわけでございますが、この5月、小泉総理のイニシアチブの下に、政府の公用車を14年度から3カ年で全面的に切り替えるというようなことがございまして、一つの弾みがつくのではないかというふうに思っておるわけでございます。こうした対策を大いに進めて行かなきゃいかん時期にあるというふうに思っております。
     その場合に、やはり非常に大事なのは、大都市におきますこの自動車対策の総合立法でございます自動車NOx・PM法でございます。皆様のおかげをもちまして、その改正法につきまして、このさきの通常国会で成立いたしまして、6月19日衆議院で可決成立、6月27日に公布ということになりましたわけでございますので、何よりもこの法律の改正法をきちんと適正に実施していくということが求められておるというふうに思っております。その最初の着手といたしましては、来年度の初めにも実質的な施行に移るべく、その大きな枠組みを早く決めなきゃいけないということでございまして、昨年12月の答申に沿いまして、この法律の対象とする地域でございます、あるいは車種規制を行います基準でございます、あるいは事業者の抑制をしていただく抑制計画をつくっていただく事業者の範囲でありますとかいったような大枠の事項を早く定めなきゃいけないということで、8月9日からパブリックコメントの手続を行ってきております。本日はそのパブリックコメントの結果とそれに付しましたドラフトにつきましてご説明をし、委員の皆様から意見をちょうだいいたしたいといふうに思っております。それで、こういう議論を経ましてそういう大枠を決めていくという作業、次いでは、この法律にあります基本方針でありますとか事業者に対する抑制指導といった内容につきましても次に詰めていく、そうした作業で今年末の前後には決めるべきことは皆決めて、来年度早い時期の施行に向けてきちんとやっていきたいというふうに思っておりますので、格別の御審議におけます御協力をお願いしまして、忌憚のない御意見をいただくということをお願いいたしまして、あいさつにさせていただきます。本日はよろしくお願いを申し上げます。

    【事務局】 さきの3月の大気環境部会以来、ただいまごあいさつを申し上げました西尾のほか、環境管理局の幹部に異動がございましたのでお知らせいたします。
     4月1日付で大気生活環境室長に就任いたしました森本でございます。
     それから、7月1日付でダイオキシン対策室長に就任いたしました関でございます。
     それでは、お手元の配付資料のご確認をお願いいたします。
     議事次第と配付資料一覧と委員名簿、続きまして、資料1、第1回大気環境部会議事要旨、資料2、議事録、資料3−1、自動車NOx法の改正について、資料3−2、自動車NOx・PM法、括弧がありますが、施行に関する事項について意見を募集します(お知らせ)、資料3−3、自動車NOx・PM法の施行に関する意見の提出状況、資料4、「事業者による有害大気汚染物質の自主管理促進のための指針」の改正について、資料5、平成12年度地方公共団体等における有害大気汚染物質モニタリング調査結果について、資料6、平成13年度環境省実施ダイオキシン類請負調査受注資格審査結果について、資料7、平成14年度環境管理局概算要求の概要、参考資料1、「自動車NOx・PM法の施行について」意見募集結果(案)、参考資料2、平成12年度地方公共団体等における有害大気汚染物質モニタリング調査結果について(資料編)、参考資料3、平成14年度環境省重点施策、参考資料4、低公害車開発普及アクションプランの策定について(お知らせ)、最後に参考資料5、自動車NOx・PM法の施行に関する事項に対する意見について、本日御欠席の伊藤賛治委員から送付されました御意見でございますので、あらかじめお手元に配付をさせていただきました。
     資料はお手元におそろいでございましょうか。
     これから、以降の会議の進行は部会長にお願いをいたします。

    【部会長】 池上でございます。本日は朝早くからお忙しい中をお集まりいただきましてどうもありがとうございます。限られた時間ではございますが、大変重要ないわゆるNOx改正法につきまして、いろいろな意見が出てきたようでございますので、それに目を通していただきまして、よろしく御審議のほどをお願いいたします。
     まず最初ですが、その前に、資料1及び資料2として、第1回の大気環境部会の議事要旨並びに議事録(案)が提出されております。資料1につきましては既に公表したものでございます。それから資料2の議事録(案)につきましては、委員の皆様方の御確認を得た後に公開の扱いとなります。後ほどごらんいただきまして、もしも御指摘のところがございましたら、事務局まで9月28日金曜日までにお伝えいただきたいと思います。もう1回申しますと、議事録(案)につきましては、9月28日金曜日までに事務局にお伝えいただきたいと思います。
     それから、本日は自動車NOx・PM法と簡単に申しますが、正式には、「自動車から排出される窒素酸化物及び粒子状物質の特定地域における総量の削減等に関する特別措置法」とさっき局長から御説明がありましたが、それの施行の検討状況等について事務局から御報告いただきまして、委員の各先生方から御意見をお伺いしたいと思うわけでございます。
     それではまず、略称で申しますが、自動車NOx・PM法の施行の検討状況につきまして御説明をお願いいたします。

    【自動車環境対策課長】 自動車環境対策課長の石野と申します。御説明申し上げます。
     資料の3−1を御覧いただきたいと思います。法案の概略につきまして、前回の部会で御説明を申し上げましたが、おさらいの意味を込めまして3−1の1ページ目を御覧いただきたいと思います。NOx法は平成4年に制定された法律でございまして、NO2 の環境基準達成に向けて特別の対策を特定の地域で講ずるという法律でございましたが、NO2 の環境基準の達成が非常に困難であるという状況にございます。一方で、浮遊粒子状物質の問題が顕在化してまいりまして、特にディーゼル車から出てくる微粒子につきましては、発がん性の恐れがあるということで対策の強化を求められているということが背景にございます。あわせて、昨年、二つの訴訟で沿道の住民の健康被害と粒子状物質に関係があるという判決も示されまして、対策の一層の強化が必要になったということであります。前通常国会に自動車NOx法の改正案が提出されました。この括弧の中にありますとおり、粒子状物質を対象に加えるということが第1点、あわせて対策地域を拡大するということで、粒子状物質を指標として対策地域を広げるということを念頭に置いた中身。3番目に、自動車排出ガス対策を強化するということで、粒子状物質につきまして、車種規制を導入し、ディーゼル乗用車を対象に加え、それからトラック・バスについては規制基準を強化する。また、事業者に対する措置を強化いたしておりまして、環境省が総量削減基本方針の中に事業者が取り組むべき事項についての基本的事項を定め、これに基づいて関係大臣が判断基準を定めて、それをベースにしまして都道府県知事が事業者の指導、助言等を実施するという新しい枠組みが盛り込まれております。この法案が3月国会に提出されまして、5月に参議院、6月衆議院で審議を経まして、6月19日に可決成立し、6月27日に公布されております。この法律は全会一致の可決成立ということでございます。
     審議におきましては、平成4年の法律が目指した環境基準の達成ができなかったということで非常に厳しい御議論がございました。さらに、ディーゼル排出粒子の健康影響の問題でありますとか、あるいは達成期間が長いのではないか、自治体の対策、それから対策地域の指定要件をどうするか、車種規制基準を強化すべきではないか、低公害車の普及にもっと努めるべきではないか、さらに、流入車対策、交通量の抑制、道路の環境対策、さらには自動車道のグリーン化といった様々な点の御議論がございました。
     3−1の2ページ以下に、参議院の環境委員会の附帯決議をつけてございます。この中に、本法をめぐる国会の御意思が表れていると思います。第1項のところで、大都市における二酸化窒素及び浮遊粒子状物質等による大気汚染は改善が遅れており、依然として深刻な状況にあるということで、できるだけ早期に環境基準が達成できるように最善を尽くすべきだということをまずうたっております。あわせて、施策の進行管理をきちんと行って、必要に法改正を含めた対策の見直しを行うべきであると言われております。2項目に、大都市地域の環境基準が達成できない問題の根本は自動車走行量の増加にあるのだということで、交通量の抑制策、あるいは道路に係る環境保全対策の抜本的見直しに取り組むべきであるということを述べております。3項は、自治体の対策をもっと尊重しろ。4項目では、ここが重要でありますけれども、対策地域の設定に当たっては関係都道府県の意見を十分に踏まえて、車種規制等の対策効果が十分に発揮できるよう、できるだけ広域的に指定を行うという方向が明示されております。そのほか、5項は流入車対策、6項は総量削減基本方針あるいはその削減計画の策定に当たって広く住民参加を求めるべきであるという方向が示されております。7項のところで、車種規制の排出基準につきましても言及がございまして、単体規制の状況を勘案して必要に応じ見直すこと。また、使用過程車に対する猶予期間についてはできるだけ短縮するよう努めることと述べられております。8項はディーゼル自動車の新長期規制でありますけれども、平成17年までという前倒しを速やかに実施すべきであると。さらに、粒子状物質の規制値をもっと厳しく低減すべきであるということを述べられております。9項では低公害車のことが書かれておりますが、これはもう既に政府としての方針が出された後でございますので、一般公用車の低公害車の切り替えを早期に実現するとともに、政府関係機関、地方公共団体においても同様の措置がとられるように積極的に働きかけよというふうなことを言われております。これ以外に、税制のグリーン化でありますとか、主要道路の大気汚染状況、特に健康影響について調査研究をしろと。それから、PM2.5の問題については調査研究が急がれるという決議がございます。
     以上が国会での経緯等でございますが、法律が成立した後、施行に向けて政令、省令で定める事項について検討を進め、8月の初旬から9月にかけましてパブリックコメントを求めております。資料の3−2でございまして、委員の先生方には郵送でお送りしておりますが、概略だけ説明させていただきたいと思います。
     1ページ目は、新聞に公表したものでありますので、これから意見募集しますという趣旨を書いておりまして、この中身につきましては、2枚めくっていただきますと、まず、NOx法の概要について、今、絵で御説明したようなことがまず書かれておりまして、3枚目の裏、ページ番号が振ってあるところから自動車NOx・PM法の施行についてということで、ここから政府としての原案を述べてございます。1点目が対策地域であります。窒素酸化物対策地域と粒子状物質対策地域それぞれについて候補地を選定いたしておりまして、原則として、自動車の走行量密度、それから保有台数密度、さらにNOx・PMの排出密度量密度が3ないし4倍という審議会の答申に示された考え方に沿って選定をいたしております。具体的な地域といたしましては、埼玉県では、現行の指定地域に加えまして、本庄市より西側でございますが、7つの市町村を追加をいたしております。千葉県は現行指定地域どおり、東京都につきましては、行政区画の変更もございましたので、あきる野市のうちの旧五日市町の部分を加え、あわせまして日の出町も対策地域に入れております。神奈川県は変更がございません。愛知県が今回全く新しく対策地域に入るということでございまして、名古屋市、豊橋市、岡崎市以下61の市町村が対策地域の候補とされています。これと西隣の三重県につきましても、四日市市、桑名市を始めとする8つの市町村を対策地域とするという案でございます。大阪府は現行地域どおり、兵庫県はこれまでは神戸まででございましたが、姫路、明石等その西側に向けてさらに対策地域6市町を加えるということでございます。全体といたしましては、196の市区町村でありましたものを276の市区町村とするという案になっております。
     また、車種規制につきましては、窒素酸化物の排出基準と粒子状物質の排出基準両方ございます。この基準そのものは大気汚染防止法の排ガス基準がもとになりまして、対策地域内にある自動車は一定レベルの基準に適合してないと登録できないという規制でございまして、これまでトラック・バスが対象で、大体昭和63年から平成元年規制のレベルでありました。今回の改正法に基づく対象自動車として、ディーゼル乗用車を加える予定にしております。排出基準といたしましては、表にございますように、乗用車と3.5トン以下のトラック・バスにつきましては、ガソリン車並みの基準ということで、NOxにつきましては既に告示をした最新の基準値の一つ前の基準でございますいわゆる長期規制レベルでございますけれども、それが定められています。ディーゼル乗用車で申しますと、昭和53年のガソリン車の基準を採用いたしまして、これと同じものが1.7トン以下のバス・トラックにも適用され、それとほぼ同等のもので1.7トン、2.5トンそれから3.5トン以下のところまでNOxの基準を定めるというようなことにしております。
     それから、このクラスにつきましてPMの基準でございますが、ガソリン車ではPMの基準がございませんが、当面、平成17年に予定をしております新長期規制レベルの基準ということで既に告示されています新短期の基準の2分の1の値をここに書いてございます。注書きで表の下に書いてありますけれども、基本的には平成17年に適用されることになる基準をPMの基準として採用していくということであります。3.5トンを超えるクラスにつきましては、ガソリン車で代替をする車種がないということで、最新のディーゼル車の基準という考え方で基準を作っております。
     4ページ目ですが、猶予期間でございます。猶予期間につきましては、最初に登録されてから基準が適用されるまでの期間でございまして、答申においては、「規制強化に当たっても現行規制と同等のものとすることを原則として決定する必要がある」というふうに述べられておりまして、国会でもこの旨御説明しております。ここにありますように、現状ではやはり大気汚染の状況に改善が見られないという状況に鑑みまして、現行と同等の、同様な期間が適当だということで、トラックにつきましては8年又は9年、バスにつきましては10年又は12年ということにしております。それからディーゼル乗用車につきましては今回新たに9年ということになっておりますが、これは今の乗用車の平均使用年数とそれから車検の有効期間を勘案いたしまして、奇数年ということで9年という案にしております。
     3番目の事業者の排出抑制対策で、今回案として示していますのは、対象となる自動車の種類と台数のところでございまして、これは改正法で事業者につきまして、一定の台数を使っている事業者については、排出抑制のための計画とそれから報告を求めるという仕組みができましたので、これに該当する事業者の範囲を明らかにするということでありまして、30台以上の乗用車、トラック、バスなどを使用する事業者がこれに該当するというふうな考え方でございます。30台以上という考え方は、都道府県が実際に要綱・条例等で指導している実績がごさいまして、30台あるいは50台で要件を定めているということでございまして、法律としては30台という方で整合性を考えて決めたものということでございます。
     最後に施行時期でありますけれども、車種規制につきましては、バス・トラックは来年の5月に施行することとしており、ディーゼル乗用車につきましては、周知期間等を考えて半年ほどおくらせまして、14年の10月に施行したいという考え方でございます。事業者排出抑制対策は来年の5月から本格的な施行に移りたいと考えております。
     以下、地図がついておりまして、これがパブリックコメントに付した案でございます。これをインターネット等に載せまして広く意見を求めたという状況でございます。
     今後さらに総量削減の目標でありますとか、計画策定の実質の中身でありますとかそういった基本的重要事項、それから事業者抑制対策の基本的な事項も定めることとなります総量削減基本方針につきましてはさらに検討を進めまして、これについても改めてパブリックコメントを求め、さらに当審議会に御説明をするという予定でございます。
     それで、パブリックコメントで寄せられた意見の概要でございます。資料の3−3を御覧いただきます。総数で約1,660件ほど寄せられておりまして、量で申しますと、私の机の上に積んであるこのぐらいの厚さになっております。行政、事業者団体ほかが約50件、それから事業者、個人等が1,600件ということになっておりまして、社会の関心が非常に高いということが示されていると思います。
     意見の内容といたしましては、対策地域、車種規制に関するものがほぼ9割方を占めております。原案を支持あるいは強化を求める意見等、規制に反対あるいは緩和を求める意見がございまして、件数で申し上げれば前者が18件でございます。その他は後者ということでありまして、そのうち1,300件余りは自動車を使用する事業者から寄せられたものでありました。
     以下、参考資料の1としてお配りをしている資料でございますが、これを御覧いただきながら、意見の概略をかいつまんで紹介を申し上げたいと思います。
     1点目の対策地域のところでございます。ここにあげました177件は、全国規制とすべきということで、規制するしないというところで不公平が生ずるとか、地球環境の観点からは広く規制すべきだというふうな意見がございます。右側に環境省の考え方の案を書いてございまして、基本でありますが、大都市地域におきまして自動車交通が集中していることから、従来からの対策のみでは二酸化窒素あるいは浮遊粒子状物質の環境基準の確保が困難な状況にあるということで、自動車NOx・PM法では、これを対策地域として指定し、特別の対策を総合的に実施するという仕組みでございます。この対策地域の選定の考え方としては、昨年12月の本審議会の答申に示されましたような走行量密度、自動車保有台数密度、窒素酸化物または粒子状物質の排出量密度の指標をとって、全国平均の3倍から4倍という水準を考えると、環境基準を超過する恐れのある地域がほぼとらえられることを示しておりまして、これをベースにいたしまして地域を選定したという説明をいたしております。その上で、車種規制等の対策効果が十分に上がるように、地域としてのまとまりの持った一体性を勘案いたしまして、一定の広がりを持つ地域を対策地域の候補としている。これはできるだけ広域的に指定を行うべきだという国会の決議にも沿ったものでありますということを書いてございます。今後最終的には、地域範囲の確定につきまして、自治体の意向も十分に聞いて決定することが必要だと考えております。
     この同じページの左側下の方に、粒子状物質対策地域が狭過ぎるという意見でありますとか、あるいは個々の市の名前を上げて、さらに独自の調査結果などに基づきもっと広く指定すべきであるというふうな指摘もございます。
     2ページ目の下の右の方を御覧いただきますと、これは車庫飛ばしに関する議論についてのお答えでありますけれども、対策地域について、上述の考え方に基づいて地域を指定することにより276市区町村に及び、かなりの広がりがあるということで、地域内に大部分の走行量のもととなる自動車を抑えることができるということで、効果が十分に上がるという考え方を示しております。対策地域以外の地域につきましても、全国的な自動車の単体規制の実施が行われていますということ、さらには、本法逃れを行う場合には車庫法などによる規制がかると述べております。
     3ページ下の方に、対策地域設定のデータの話が触れられておりますけれども、自動車の走行量密度等のデータにつきましては、答申でいただいたものをベースにしまして精査したということでございます。今回出された地域は基本的にはそれを勘案して候補地としたということでございまして、3倍から4倍ということと環境基準を超えるということの関連で言いますと、過去7年間を見た場合に環境基準を1回以上超過した実績のある地域がほぼとらえられるということが3倍の基準で示されているというところでございます。
     このほか、3ページ、4ページにかけまして、要するに当該地域については除外をするべきである、あるいは縮小するべきだという意見が寄せられているということでございます。
     車種規制につきまして6ページ以下でコメントを分類しております。最初に書いてありますけれども、この不況の中で車種規制が非常に厳しい、対応できず事業廃止を考えざるを得ない。その場合にはさまざまな影響が生ずることも考えられる。特に運送業界は大々的に痛手を受けて消費者にも影響が出てくる。この不況下で環境問題を唱えることが間違いだという御意見、50件すべてが全くこの同じ文章でありませんけれども、そういう趣旨の御意見が随分ございました。基本的にはしかし、右側にありますように、自動車交通に起因する大気汚染の問題は国民の生命健康を守るという課題でございまして、実際に規制等を行う上で当然ながら経済活動への影響についてもできる限り配慮をするということで、その中で対応を図ってまいりたいという考え方でございます。
     ここで、2−1−3のディーゼル乗用車の議論がございまして、個人のディーゼル乗用車をお持ちの方々からは、これを規制対象にすることに反対だという意見が随分強く出されております。論拠といたしましては、そもそもその個人財産の剥奪というのはおかしいのではないかという議論でありますとか、あるいは、そもそも知らずに買ったのに後から来て取るのはおかしいという議論でありますとか、長期的には淘汰されて数が減っていくのであるから、あえて規制かけるまでもないだろうということ、それから、やはりその不況の状況を反映した意見だと思いますけれども、買い替えは難しいというふうな意見等々がございます。右側にコメントを書いてございますが、ディーゼル乗用車につきましては、トラック・バスに比べてもともとNOxの観点では排出量が小さいということで規制対象としていなかったわけでありますけれども、粒子状物質を見た場合には、排出量全体の約7%ぐらいということでバスよりも大きいということがありまして、環境基準達成のための対策強化の中では、規制の対象として追加をすることが適当と考えるという説明をいたしております。
     このほか、ディーゼル乗用車につきましては、2−1−5が6ページの下にございますけれども、燃費がよいということで、地球温暖化対策の面では利点があるのではないか、したがって、もっと積極的に評価をすべきだという意見が出されておられますけれども、ディーゼル車につきまして、長期的にはその方向はもちろん考え得るわけでありますけれども、健康保護の観点から、当面、大気汚染を改善するためにガソリン車への代替という方向を目指したいという考え方を示しております。
     以下、さまざまなコメントがございますが、飛ばしていただきまして、9ページの下の方、2−1−28あたりからですけれども、意見全体ではどちらかというと規制に反対あるいは緩和を求めるものが多いわけでありますが、厳しい基準にすべきだという意見が9ページから10ページにかけて示されております。ディーゼル乗用車の規制は当然であるという御意見もあったことを御紹介しておきたいと思います。
     猶予期間の話にまいります。11ページのところ、猶予期間についてのご意見、これが数としては一番多かったわけであります。これは事業者からのものが非常に多く、車種規制の実施によって所有車両のうち相当数の代替が必要、半数近くが買い替えが必要になるというふうな御意見、多額の資金が必要であるがその資金調達は難しいので事業廃止に追い込まれるのではと心配しているという御意見、不況で平均使用年数も伸びており、こうしたことから猶予期間をもっと伸ばしてほしい、なかでも12年という意見が数の上では多かったわけでありますけれども、10年あるいは15年の幅で延長してほしいという数が1,000件近くございました。これに対する考え方を右側で述べております。大都市のNOxそれからPMの大気汚染の状況は非常に厳しいということで、今回の法改正では規制強化するという方向が示されております。できるだけ速やかに排出基準に適合しない自動車を規制することが必要ですが、一方で、いきなりすべてを一斉に規制をすることになると、場合によっては買ったばかりの車まで使用できなくなるということで、財産権の保護を考えて猶予期間を設けているということです。この猶予期間につきましては、それぞれの自動車の車種ごとに平均使用年数をもとにして原案を定めているところでございまして、基本的にこれは旧法と同じ考え方に立っております。国民の健康保護の重要性でありますとか、猶予期間をできるだけ短縮すべきだという国会の附帯決議も踏まえますと、原則としては猶予期間を延長することは難しいという考え方であります。しかし、車種規制の施行の際に非常に多数の車の代替が求められるということにつきましては、適切な配慮をいたしまして、規制対応のために必要な準備期間を確保することができるような工夫については今後検討していきたいと考えております。
     12ページの方に移っていただきますと、2−2−7のところ、これも数が結構多かったわけですが、公共性の高い営業用トラックと自家用トラックを同一内容で規制することはおかしいのではないか、営業トラックは伸ばすべきではないかという御意見がございました。基本的には大気汚染の改善を頭に置いて規制を考えているということでございまして、その際に公共性の有無ということを反映させた基準はこれまでも作ってきておりませんでした。例えば国や自治体の車両についても規制の対象とするということでして、この考え方は原則として維持をする必要があろうかと思っています。それから、バスよりもトラックの方を長くすべきではないかという御意見と、バスについてはもっと配慮を加えて長くするべきだという御意見等がございました。基本的にはバスと貨物自動車の猶予期間の長さが違いますのは、現実の平均使用年数の差ということでございまして、今はバスの方が長いということを勘案して、現行のような猶予期間、それから今回の提案のような長さにしているということを述べております。ディーゼル乗用車ににつきましても、耐久性が優れるので長くすべきだという意見が結構ございました。しかし、今の段階ではそれぞれの車種ごとの平均使用年数ということで決めておりまして、ディーゼル車については乗用車全体の平均使用年数を勘案して決められる案を示しているということでございます。
     それから、走行距離の短いものには猶予期間を緩和すべきだという意見もございましたけれども、走行距離を勘案して規制を行うという仕組みにつきましては、個々の車両について走行距離を法的な意味も含めて確認する手法が今整備されていないということがありまして、現時点では採用が難しいのではないかという考え方でございます。
     13ページの方にいきますと、2−2−14のところで、猶予期間を短縮すべきだという意見を簡単に書いてございます。7件という件数は少ないわけですが、その中には東京都、首都圏の7都県市の委員会、それから公害病の患者の会、訴訟原告団等々から寄せられた意見が含まれておりまして、7年とかあるいは、そもそも言うと二酸化窒素の環境基準は5年以内達成に向けて頑張れと、そのための猶予期間だというふうな御意見がありました。しかし、あまりに短い猶予期間にすることは財産権の保護の観点で問題があるということで原案にしたいというコメントを書いております。
     2−3、その他、これは車種規制に関連するその他の部分でございまして、車種規制よりもPMとかNOxの除去装置の開発を進めるべきではないか、そういったものの開発が行われるまで車種規制は施行すべきではないという御意見も多数ございました。これについては、DPFは粒子状物質の削減に効果的な装置でありますけれども、現時点では技術的な課題が残っております。すべての使用過程ディーゼル車に一律に義務づけることができるようなものはないということでございまして、一方で効果のあるものに関しては装着する際の補助を用意いたしておりますけれども、現時点におきましても、DPFの効果を評価する手法・基準を作成中でございまして、これを踏まえましてその開発をさらに促して装着の促進を図っていきたいということでございます。あわせて、平成17年には新長期規制に強化しますので、その前提といたしまして軽油中の硫黄分については平成16年末までに50ppmに規制強化をする予定であるということを述べております。
     それから、買い替えに際して税制優遇とか金融面での支援措置を講ずるべきだという意見が2−3−5、14ページの真ん中の左側にございまして、これは御指摘のとおり、車種規制に伴う自動車の代替について猶予期間を設定すると同時に、買い替えを行った場合の自動車取得税の軽減措置、あるいは政府系金融機関による融資制度といったものを設けておるということでございます。
     15ページの下の方、2−3−15のところで、廃車が生ずるという廃棄物問題の観点での御意見もございました。廃棄物問題も重要でありますけれども、当面は、大都市の大気汚染の問題、これを何とか改善をしていく方向に向けるために対策を強化する必要があるということを書いてございます。
     以下ちょっと飛ばしていただきまして、18ページに事業者排出抑制対策についての御意見がございます。30台という基準要件を決めておりますが、それについて、なぜそれ以下も対象としないのかという考え方と、逆に50台以上に限るべきだという意見等々がございました。基本的には、先ほども述べましたが、環境保全の観点からはすべての事業者が計画をつくっていただくことが望ましいという意見もあろうかと思いますけれども、計画をして一定の合理化を行ったり、あるいはその報告をきちんとやるという意味では、関係都府県で行われている事業者指導の実態を勘案いたしまして、30台以上の車を使用する事業者とすることが適当だというふうに考えております。
     あわせて、自動車使用管理計画の記載内容を簡素化すべきだという御意見も3−4でありますがございまして、これは今検討中でございます。今後関係省とも連携をして十分検討して上で、基本方針の中でどういうふうに書くかということを考え、案をつくりまして、また御意見を募集したいというふうに考えております。
     最後に、施行時期に関する問題でありますけれども、20ページの頭でございます。自動車の製造能力あるいは業者の資金力、車両更新時期の平準化という観点を考えた場合に、施行時期を伸ばすべきだ、3年から10年延長すべきだという意見がございました。我が方としては、基本的には施行時期の延期は困難だということを考えております。ただ、なお、車種規制の施行に当たって準備期間が確保できるような工夫については今後検討していきたいということを述べてございます。このほか、個々の意見の中では、むしろ短くすべきだという御意見も出ておりますし、それから、様々な各社の御事情等に応じまして、もう少し何年ぐらい伸ばしてほしいとか、あるいは別の猶予期間の考え方を出すべきだというふうな御指摘もあったということを書いております。
     23ページ以下に、それ以外の意見が幾つかというか結構ございます。例えば一番最初に書きましたけれども、そもそも前回の法律が失敗した責任を取るべきであるということで、国とメーカーが悪いのであって、所有者に何の責任もないというふうな御意見でありますとか、低公害車の開発普及を行うべきでありますとか、条例との整合をきちんと図るべきであるというふうな御意見、情報提供をもっときちんとやれという御意見、それから22ページ一番下、左側の5−8は、3倍にも緩めた環境基準の「おおむね達成」をさらに10年先送りすることは許しがたいということで、即刻達成を目指して最大限の対策をやるべきだというふうな御意見でありますとか、23ページの真ん中で、アイドリングストップ、道路整備、物流の効率化、単体規制、交通量の円滑化とか、燃料対策、公共交通機関への転換といった幅広い対策が必要だというふうな御指摘等々がございます。いずれも個々の御意見それぞれに合理性あるいはその必要性あろうかと思いますけれども、基本としては、こういったものを踏まえてNOx・PM法が効果を上げるように積極的に努力をしたいということでございます。今後、総量削減基本方針でありますとか、総量削減計画を決める際にはここに示された考えも参考にしながらプランをつくり、またパブリックコメントをお願いし、審議会でも御説明をしたいというふうに思っております。1点だけ申し上げますが、低公害車の開発普及につきましては、先ほど総理の指示のお話がございましたけれども、その後7月に環境省と経済産業省、国土交通省で連携をいたしまして、低公害車開発普及アクションプランを作成をいたしております。これに沿って低公害車の開発普及に取り組んでまいりたいということで、環境省としても補助金の増額などに向けて今努力をしておるというところでございます。
     要点だけ御説明申し上げました。
     以上御説明を申し上げましたように、本法は先の通常国会におきまして現行法のもとでの対策が十分でない、したがって環境が改善されなかったという厳しい議論の下で制定され、粒子状物質を含めた対策の抜本的な強化が必要だという国会の意思が示されていると考えております。原案につきましては、こういった国会の御意思に従って、できるだけ大気汚染低減の実効を上げるよう、そういう見地から立案をしたものでございまして、原案の基本的な内容を変えることはなかなか難しいというふうに考えております。また、名古屋南部公害訴訟の判決後に原告と国が和解をいたしております。この中でも、改正法に基づく対策の推進ということをうたっております。
     しかし、一方で、特に自動車を事業に使用されている方々から、猶予期間の緩和等を求め、多くの御意見がございました。基本としては、原案の内容を変えるという方向ではなくて、改正法とこれに基づく規制の必要性について何とか御理解が得られるように、十分に説明などに努力をし、また税制上の軽減措置を着実に講じていくということで対処をしていきたいというふうに考えております。
     基本的な枠組みにつきましては、このような方針でございますけれども、改正法が円滑かつ効果的に実施されるように、車種規制によって一時に多数の買い替えが必要となるといった社会経済影響等につきましては、できる限り配慮することが必要と思いますので、こうした観点から車種規制の施行に際しては、規制への対応が円滑に行われるように準備期間を確保をすることができるような工夫につきまして、今後検討をしたいと考えております。
     以上で全体の御説明を終わります。

    【部会長】 どうもありがとうございました。
     ただいまの事務局からの説明に対しまして、御意見、御質問等がございましたらお願いいたします。

    【浅野委員】 先ほど事務局から御説明がありましたように、この自動車の排出ガス対策の問題は、温暖化対策と非常によく似た面があると思うわけです。したがって、各論になってくるとこういうパブリックコメントのような御意見が出てくるというのもやむを得ない面があるだろうと思うわけです。そもそも自動車排出ガス対策を本来どこできちっと押さえていくべきなのかという政策の根底の部分をどう考えていったらいいのかという議論があると思うんですね。しかし、少なくともNOx法はさんざんの議論のあげく、ああいう形で車種規制を導入して、それがうまくいかなかったと。しかし、うまくいかなかった理由は、車種規制が全く無意味であったからうまくいかなかったというのではなくて、もっと工夫をすればもう少しうまくいくだろうという判断をしたわけです。そこで、NOx法を全部やめてしまうという選択をしないで、不十分であった点を強化しよう、そしてさらに、課題としては粒子状物質の問題が深刻になりつつありますから、それも同じような手法で取り上げていくことによって解決を図ることができるのではないか、それが今回の法改正の目的でもあったし、そういうことを考えて審議会としての答申をし、法が改正されたという経過があるわけでありまして、名古屋南部訴訟の判決後に出された和解を見ますと、道路管理者側の対策をもっぱら和解の中身にしているわけであります。今までの和解も皆全部そうだったのですが、しかし、最終的にはどんなに道路管理者が頑張っても、走っている自動車1台1台の側が何もしないで、道路構造をどうだこうだ幾らやってみてもどうにもならない面があるということは明らかなわけです。
     ですから私は、名古屋南部訴訟の和解の後である新聞社からコメントを求められましたんで、「こういう和解に至ったことについては評価できるけれども、しかしやはりこの和解の内容を見るとどこかむなしさを感じる」というコメントを出したんです。結局1人1人が痛みを感じるという点を飛ばしてしまって、専ら国が悪いとか道路管理者が悪いというような議論だけをしても、これはしょせん限度がある。だから、特にこれは地域環境の問題であるわけですから、次はやはり、痛みを伴うということがなければどうにもならない。その辺まで踏み切っていかなければいけない。今回は少なくとも全面的な走行台数を抑えるというドラスチックな規制までかけようというわけじゃないわけですね。走ることは一応認めるけれども、1台1台の排出量を一定のところできっちり抑えてもらおうという施策を投入しようというわけで、これがうまくいかなければもう次の段階でできることは本当に車を走らせないという規制しかないわけです。
     そこまでいかない段階で何とかできないかという工夫をしようとしているわけですから、パブリックコメントで多数の意見が出されているわけですけれども、意見の数だけで議論をしていくことはよくないわけで、もっと積極的にやるべきだという意見とそれから慎重にあるいは猶予期間をおいて当たるべきであるという意見とは同じようなウエイトを与えて考えていかなければならないだろうと思います。その意味では、私は事務局の御説明、それからこの参考資料に書かれている環境省としてのコメントというんでしょうか、これについては理解できる点があります。さっきも言いましたように、本当に根本的にやらなければならないことが何であるのか、あるいは政策の方向を全体を統合的に考えるときにどうしたらいいのか、温暖化対策と地域の環境対策とをどうやって両立させていったらいいのかという議論があるわけですけれども、しかし、少なくとも粒子状物質の問題というのは、恐らく何も今しないでほっておいて、あと5、6年後にこれが本当に健康上シリアスな問題であるということが明らかになったときに、そこであわてて手をつけてもどうにもならない面があるわけです。NOxに関しては確かにいろいろ議論があるんですけれども、今回粒子状物質まで含めて統合的に施策を行おうと考えていることは決して早過ぎるわけではないと思います。痛みを伴う施策に対しこういう御意見がいろいろ出てくるということは、いたし方ないと思いながらも、できるだけ御理解いただけるように関係自治体とも一緒になってPRに努めていただく以外にないと思いますし、恐らく温暖化で同じような議論をまたやることになるだろうとこれを読みながらつくづく感じるんですね。総論では皆さん賛成なんですけれども、各論で自分のところに何か目に見えて負担がかかってくることになると、途端にこういう御意見が出てくるというのは、これは中環審としても覚悟をしておかなければいけないことなんだろうと思いながら今事務局の御報告を聞いた次第です。

    【部会長】 ありがとうございました。
     何か事務局の方で今の御意見に対して御意見ありませんか。
     どうもありがとうございました。

    【天野臨時委員】 先ほどの参議院の附帯決議に書いてあるんですけれども、大気汚染の改善が遅れて深刻な状況が続いていると、こういう状況で法改正するというわけですが、これは以前に法改正があって、なおかつこういうことが続いているということだと思うんですね。ですから今回法改正をしても、同じことがもう一回起こる可能性は十分にあるのではないかと思いまして、二度とこういうことをしないための措置というのは何かあるのかどうかですね。先ほどは財産権を保護するという一つの根拠からいろんな条件緩和のお話が出ましたけれども、一方で、国民の生命健康を保護する状況が遅れているというのをどういう形で厳しくしていくのか、そっちの方の議論があまりうかがえなかったような気がするんですね。今回法改正によっていろんな基準が厳しくなると思うんですけれども、例えば先ほどの附帯決議にいろいろな基準とか条件こういうものをきっちりと進行管理をしなさいというふうに書いてあるんですが、例えば二酸化窒素、浮遊粒子状物質、これは従来型の大気汚染の環境基準ですが、その環境基準が達成されない状況がどれぐらい続けば法改正に取り組むのか、その辺が何もわからないですね。従来から環境白書等を見ますと、満たされていないと、改善が必要であるということが毎年書いてあるんですね。そういう状況がどこまで進めばどういう状況になったときに環境省として改正に取り組むのかという、要するにそのモニタリングはするんですけれども、モニタリングは次のステップに行くための例えばトリガーであるとか、どういう条件が満たされたときにはどういう措置をとるとかそういうことも一緒にあわせてやらないと、法を改正しただけでは私は大変心もとないというふうに思いまして、一つはその法が遵守されていないときにその遵守を確保するのかという手段をあわせて考えることですね。それからもう1つは、遵守されてもそれが不十分である場合には基準の改正に至ると、そういうステップはやはりそれぞれの基準について、あるいは附帯決議ですと例えば自動車の交通総量を抑制するというのもありますので、例えば交通総量がどれぐらいまでいったときに見直しをするのかとか、それから、例えば車種規制の場合の排出基準というのは一応決まりますけれども、決めていてもなおかつ大気汚染が改善されないというときには、どういう基準の強化をするのかとか、その取組の始まるきっかけを与えるような仕組みをぜひ一緒に決めていただきたいというふうに思うわけです。
     それから、もしそういうことが大変技術的に困難であれば、時限を切って、例えば2年とか3年とかかかって状況がどういうふうになっているかを調べて、その時点で法改正を考え直すと、あるいは見直しをするというふうな時限を設定するというのも一つの方法かと思いますが、そういうことをお願いしたいということです。
     それから、第2点目は、今言いましたような一種のトリガーとかあるいはモニタリングの状況がどうなっているか、こういう情報はやはり詳しく国民の皆さんにお知らせをする必要があると思うんですね。そのお知らせをしたときに、先ほどのようなトリガーのようなものがわかっていれば、どれぐらい近づいているかと、次の改正とか改善というのはどのあたりで出てくるかというのはわかるわけですから、そういうものとあわせて情報を出していただきたいというふうに思います。もちろんこの情報というのは先ほど言いましたようなトリガーと関係するような情報をできるだけ時宜に適した時点で発表していただくということが必要かと思います。
     それから第3点としまして、これも附帯決議は当然と言えば当然ですけれども、大気汚染というのは国民の健康と生命に直結している問題なんですね。ですから、そういうことについて、研究調査に努めると書いてあるんですけれども、どこで、だれが、どういうステップで研究をするのかというのがわからないんですね。国立環境研究所もありますし、いろんな所で研究をされていると思いますけれども、例えばPM2.5ですか、こういう点は非常に緊急を要するような研究テーマだと思うわけですね。その辺の対応もしっかりとっていただきたいというふうに思います。

    【部会長】 どうも貴重な御意見ありがとうこざいました。
     では、鈴木委員お願いします。

    【鈴木継美委員】 今の問題につながるんですけれども、結局、環境行政全体としてモニタリングを一生懸命やると、そのモニタリングの結果をどのように使ってどんな施策を展開するのにつなげていくのかというシステムづくりの問題が実は背後にあるんだろうと思うんですね。ですから、いろんなモニタリングのデータはこっち側に例えば環境化学物質だと黒本だとかといってありますけれども、それと、現実に行われる施策とがどういうふうにつながっているのか、あるいはどういうふうにつなげるべきなのかというのを今天野委員が言われたのだと思うんですけれども、ある種の予測がかかって予防対策を打たなければならない、打ったらどうなるかというようなそこら辺の相対の連関したシステムづくりの問題として考えておかなければならない部分が残っていると、これは今回の法律の範囲からはみ出してしまうかもしれませんけれども、そんなふうに感じます。

    【部会長】 ありがとうございました。
     お願いします。
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     

    【松波委員】 今の大気汚染の現状を考えますと、この法改正の目的のようにきちっとやらなければいけないんですが、先ほども説明ありましたが、一番広く皆に理解されるためには、この規制の必要性という視点からやはりしっかりしたデータが出ないといけないと思いますが、そこがポイントだろうと思います。そして広く理解をしていただいて円滑に実施ができると。ところで、その参議院でしたか、附帯決議を見ますと、今も研究の話が出ましたが、一番やはり化学的知見を考えた場合に、いつもいつもずっと研究は続けられているんですが、なかなか、例えば11番に書いてございますように、沿道の健康影響、NOxの問題、粒子状物質の問題につきまして、ここにも調査研究に努めるとか、調査研究を急ぐと書いてありますが、ここらあたりのシステムをきちっとして、そして国民にしっかりしたデータを発表していただいて、こんな現状にありますということを広く訴えることがこういう法律の円滑化の上では重要なポイントではないかと思います。そういう意味で、例えば今事業者の方々が経費的負担なかなか困難だと書かれておりますが、こういう場合にも、今度は運ぶ側の論理もあるでしょうが、運んでいただく荷主の側にも、こういう環境問題はコストがかかるんですよと、そういうような意味も含めて広く対象をとらえてPRをすることが円滑化のポイントではないかと思います。感想を申し上げました。

    【部会長】 ありがとうございました。
     次々といろいろな御意見が出ますので、それでは後でまとめて。
     どうぞ。

    【浦野臨時委員】 ただいまの意見とも非常に近いんですけれども、今回のパブリックコメントでも、やはりこの法律に期待をしている方はあまり特に意見を多分出してこないと。どちらかというと、まだ不安かなという方もかなり実際にはおられると思うんですね。ただこれを今お話にあったように、ぜひとも自治体の協力も得て一層積極的に国民に理解を得る努力をしていただきたいと。その場合に、当然これが本当にどのぐらい有害なのかということを、何らかわかりやすく示す必要がある。特にこれからPM2.5にいくとかいうようなことに有害性情報というのをきちっとしなければいけない。実は私どもはPMと非常に相関の高いベンゾ[a]ピレン等の多環芳香族炭化水素のかなり長期のモニタリングをやっておるわけですけれども、これをWHO等の発がんリスクで計算するとかなり深刻な状況です。ですから、そういったようなPMだけじゃなくてPMに含まれる物質、その他についてもうちょっとかみくだいた有害性情報をきちっとしていく。それと同時に、この自動車以外からの発生源あるいは大気全体のリスクについての総合的な削減政策をやはり大枠をしっかり考えていって、その中で自動車がこれだけ寄与して、こんなところがこういうふうになっているからここをやるんですよというのが見える形をできるだけ早くきちっと示していく必要があるんじゃないかというふうに思っております。以上です。

    【猿田臨時委員】 先ほど来モニタリングのお話がいろいろ出ておりますけれども、今回新たに加わる愛知県、三重県等はわかりますが、少なくとも今までの特定地域いわゆる対策地域については、それなりにNOxのモニタリングはされてきておると思うわけですね、かなり年月対応してきたわけですから。ただ、今後新たに加わるのではPM等についてのモニタリングをさらにどうしていくかということが重要ではないかと。特にPMの場合ですと、自然由来のものと人為由来、必ずしもすべてが生産活動あるいは自動車の走行に伴って発生するものだけではなくて自然由来のものそれなりにあるわけですし、今度は人為的なものの中でも二次生成物質としてのゆえんもあるわけですからその辺の対応をどうしていくのか、そういう意味でのモニタリングをさらにきめ細かく、参議院の決議の中でもPM2.5の問題もございますけれども、そういうものを含めてかなり綿密なモニタリングをしておかないと、自動車由来のいわゆるPMの削減、今度の法律の中では2号総量と4号総量になるのかと思いますけれども、その辺の数値をどう算出するかという点からも、PMのかなりきめ細かなモニタリングもまたさらに必要になるのかなということ。意見としてだけ申し上げておきます。

    【部会長】 ありがとうございました。
     ほかにございませんか。

    【横山臨時委員】 モニタリングについてちょっと意見を述べさせていただきたいと思うんですけれども、モニタリングはその地区の代表ポイントでおわかりになっていると思うんですが、モニタリングがすべてで、そのデータだけに頼るというのはやはりおかしいんで、その周辺地域を含めたシミュレーションをやって、そのモニタリングポイントにおける値が代表性があるのかどうか、それから、地域全体として見た場合、例えば一般住宅のところでは濃度はこれぐらいになるときに、モニタリングポイントの値はこういうふうになっていますというような、そういう解析があって初めてモニタリングの値は生きてくると思うんですね。だから、そういうことを含めて御検討をお願いしたいと思います。

    【部会長】 お願いします。

    【浦野臨時委員】 モニタリングについて私ども先ほど言った多環芳香族なんかは同じ地点でほとんど、非常に連続的にかなりの数やりますけれども、1年間に4、50倍変動するんですね。ですから、短期の測定あるいはその同じ地区でもちょっと離れるとかなり変わるということがございますので、その辺、モニタリングだけを頼りにするのは非常に問題が多くて、むしろ発生源情報、例えば本当に現在走行している自動車が単体当たりどのぐらいの本当に排出量があるのかという排出原単位のようなもの、あるいは工場等も含めて、そういうものの情報が非常に不足している。そちらの方も何とかもう少しデータを蓄積すると、今横山先生おっしゃったようないろいろなモデルでの解析とかその他もいろいろできてくるということで、ぜひその発生源情報ももう少し充実をしていただきたい。

    【伊藤(桂)臨時委員】 既にもういろいろと御指導があったというふうには思いますが、今度新しく指定されました地域については、ぜひきめ細かい御指導をお願いしたいとそういうふうに思います。

    【部会長】 ありがとうございました。

    【河野臨時委員】 先ほどから、どこから排出されるかというような情報とかシミュレーションというような話がありましたが、私もやはり大気モデル等を用いたシミュレーション、それにいろいろデータが必要になってまいりますが、そういうデータ、それからあとモニタリングの整理というようなことをぜひ進めていただきたいというふうに思います。と申しますのは、今、自動車排出ガス専門委員会の方に関係しておりますけれども、例えばディーゼルにつきまして、新長期の車がどんどん出てまいりますと、ディーゼルによるNOxとかPMの影響というのは、ちょっと2.5ミクロンの問題は今後調査が必要ですけれども、かなり減って固定発生源からのNOxあるいはPMというようなのが問題になってくるというのは間違いないと思われます。そういうことも皆その大気モデルを用いたシミュレーションによって明らかになると我々考えておりますので、例えば調査研究を行うというような項目がありますけれども、そこら辺は特に重点を置いて注意深く、しかもこれは車のメーカーとかいうような問題ではありませんで、いろいろな各分野で統合してやっていくべき問題だと思いますので、この辺をよろしくお願いしたいというふうに思います。以上です。

    【部会長】 ありがとうございました。

    【坂本臨時委員】 今いろいろモニタリングとかそういった問題が出ているんですが、特に問題なのは、発生源データと環境データとが合うような形で測定がされてないということ、例えば温度の問題がそれでございます。要するに発生源で測定されているときには環境の温度よりも高い所で測定される。ということは、それを使ってシミュレーションしても合わない。それからもう1つ、今までのPMとかNOxについても、都市の走行実態と合った形でのデータがとられていなかったということが大きな原因になっているわけで、例えば今回いろいろなものをやる場合に、環境中のデータに使うための発生源データだということを考えて温度の点など、それから湿度の点など、そういったところをきちんとした形で押さえていかないと、相変わらず発生源データとして使えないデータが集まってしまうということがあります。
     それとあともう1つ、今回の指定地域はこの範囲でいいのかなというのは、オキシダントのものがどんどん郊外の方へ広がってございます。これは今回PMとNOxはやっても、炭化水素の方がどういった形でいくかということを考えながらやっていかないといけないなということで、先ほど95%がその3倍ぐらいにすればその範囲内に入るというようなことをおっしゃっていましたけれども、もう少し何か考え方を加えた方がいいんではないかというふうに思います。以上でございます。

    【部会長】 ありがとうございました。
     ちょっと時間超えているんですが大丈夫なので、なるべくいろんな方にご意見をいただきたいと思います。

    【大聖臨時委員】 すみません、簡単に申し上げます。いろんな項目の中で事業者を対象にした抑制対策というのが前回のNOx法でも非常に定量性がない、あるいは実現の実態がよく把握できないというような面がありまして、私は今回の改正でもこれが一つの大きなキーポイントになるんじゃないかなというふうに思っています。例えば車種規制なんかですと、車種の構成が変わっていくということで定量的な議論ができるんですけれども、物流業者の取組というのが定量性がないんですね。ですから、ぜひ今回知事の権限を強化して、勧告ですとか命令、あるいはそういったような取組を行うということでありますが、ぜひその辺、地方自治体と知恵を絞って出し合っていただいて、この物流の合理化それから低公害車の導入、それから排出源の事業者単位での定量性のある管理を可能にするようなやはり実現性のある方策をぜひ出していただきたいと思います。実はこういうような対策は、交通の渋滞対策とか実はCO2 の削減にも実は資する面を持っていまして、その守備範囲を超えた効果も副次的にあるということをつけ加えておきたいと思います。以上です。

    【松林臨時委員】 今いろいろ話を伺っていて、ちょっとNOx法を決めた経緯がよくわからないんですけれども、最終的には環境基準を達成していかなきゃいかんわけなんですけれども、今、シミュレーションが必要だとかモニタリングが必要だというようなお話がいろいろありますけれども、私は何となく漠然とその車種規制であるとか、規制値であるとかはそのシミュレーションとかそういうものをベースにして、これをやっていけば大体環境基準にミートするんだろうなということでそういうものが決められたんではないのかというような気がしてたんですけれども、その辺の経緯をちょっとお伺いしたいなという感じがします。

    【部会長】 今の話はちょっと後にしまして、天野先生。

    【天野臨時委員】 モニタリングが随分議論になっていますが、モニタリングというのはもちろん必要ですけれども、モニタリングとエンフォースメントとかペアにならないとモニタリングだけやってもしり抜けになっちゃうんですね。ですからモニタリングを新たにやるならやるとして、あるいは新しい方法でやるならやるとして、それがエンフォースメントとどうつながるのかということを一緒におっしゃっていただかないと、私は幾ら正規なモニタリングをやってもあまり意味がないなという感じを持っております。以上です。

    【浅野委員】 さっき松林委員が、ああいう発言がいろいろ出てくると今度の法改正、ちゃんと科学的な根拠があるのかねという御発言ではなかったかと受けとめたんですが、今までの議論というのは、法律は十分議論を尽くしてつくったんだが、それを執行していったとき、対策をどこでどうさらに進めていけば効果を上げることができるかということになると、自動車由来とそうでないものの区別もよくわからないような状況では困るからそれをはっきりさせるべき、そしてはっきりさせるという場合に学問的にはやはりこれぐらい精緻にやった方がいいといった点についての御意見が出てきたんだろうと思うんですね。つまり、天野委員が最後に御指摘になったように、ただ測ればいいという議論をしているわけではなくて、それがちゃんとその後のステップにどうつながるかということをちゃんと考えろという御指摘を皆さんが事務局の方に対してなさったんだと思います。NOx法そのものは、いろんな政策手法を考えた上で、車種規制で当然1台1台の排出量が減るから、車の代替がこのぐらい進めば全体としてこのぐらい負荷が減るだろうといった予測に基づいて車種規制を採用したわけです。そして事実、それはそれなりに効果を上げていて、ある地域ではちゃんと予測以上に削減効果が上がっているというデータも把握されているんですけれども、しかし、場所によっては今度は走行台数が全体ふえ過ぎてしまったためにうまくいかなかった、あるいはもしかすると他の要因が加わったのかもしれないというようなことも検討して、法改正の段階では、猿田委員長の専門委員会もまたそれ以上の前の勉強会でもさんざん勉強をした上でこういう改正にこぎつけてきたということです。当時の関係者としてはこういうことを申し上げておきます。

    【部会長】 私なりにちょっとまとめさせていただきますと、今のこの改正NOx法というのは、これはこれなりに意義があるよという御理解だと思うんです。ただし、欲張れば、いろんな地域の環境がどのぐらい悪いのかというあたりが完全に把握できているのかという問題がありまして、それから、さらにどういうことをやればいいのか、見直しも含めて、そのデータだけモニタリングするだけではなくて、それをどう生かしていくか、そのためにはそこから環境の本当の指標をどういうふうに眺めるか、そういったあたりが今後必要になってくるのではないかという御指摘だと思います。それからもう1つは、地球温暖化の対策も大変大事なんですが、それとどういうふうにリンクしていくのか、環境行政そのものに関係があるような感じがしているんで、そこのところ頑張ってくださいとこういうふうに御指摘だったと思います。
     そういうふうなことを通じて、本当に今の大気状態が国民の皆さんに状態が悪いんだということ、あるいはよくなったんだとかいうデータをその解析を通じて理解いただくようにすると、単に数値だけ、モニターの結果を出してやってますというだけではだめなんで、それをよくわかる形で、それから、こういうことが問題なんだというふうなこともつけて出していく。それからさらには、さっきも言いましたけれども、この改正法が本当に効果的に進行していくのかということもそれに基づいてやっていく必要があると、大体、抜けているかもわかりませんが、そういう意味の御指摘だったと思います。
     まだ細かいことについては、もう法で通っているんですから、その後まだいろいろと事務局の方で考えていただくことはあるかと思います。残念ですが時間がもうなくなりましたので、もしもお気づきの点がありましたら、各委員の方から事務局の方に御意見を出していただければ、パブリックコメントの追加という格好になるかと思いますけれども、よろしくお願いします。
     事務局の方で何か、これまでの御意見に対しておっしゃりたいことありますか。

    【環境管理局長】 すみません、ちょっと大きなことだけにさせていただきます。今の御議論を聞かせていただきまして、拳々服膺してまいりたいと思いますが、特に、最初にNOx法やったときのことを思いますと、NOx法で最初は2000年までという目標を立てまして、途中の経過をずっとフォローアップして、中間でもフォローアップしましたけれども、そのことを次の政策にうまく結びつけられてなかったかなと思っております。それから、PMについての科学的ないろいろな知見も少なかった。それから、恐らくそれらを含めて国民的な盛り上がり、改善の盛り上がりに持っていくことができなかった。それらの要素は今度の法律に入ってきているというか、今度のことでは中間的にもちゃんと見直しをしてフォローアップをちゃんとやっていこうということにもなっております。それから、自治体ともよく連携をしてその力を使っていくという方向で組み立てになっています。PMに関しても、これからリスク評価なりをきちんと進めていかないといけない。それから、最後にデータのことでいろいろ御指摘ございました。確かにそういうことをきちんきちんとやっていくことによってよく理解を求めていく、それがこの改善に向けての国民的な盛り上がりにつながっていくということではないかと思っておりますので、そういう骨組みにつきましては、本当に真剣に取り組んでまいりたいというふうに思っております。
     すみません、ではちょっと細部につきまして特に担当課でちょっと。

    【自動車環境対策課長】 天野先生から御指摘をいただきました、対策がどういうふうにうまく進んでいるのかどうかについてきちんとチェックをして、一定レベルになったら次の法改正あるいは基準強化をいろいろはっきりわかるような指標、トリガーをつくってやるべきだという御意見でごさいます。これは前回の昨年の審議会でも随分詳しく御議論をいただいたというふうに思っておりまして、今回、国会でも、前回の法律がうまくいかなかったということをどう反省して何をやっていくんだということでかなり議論は厳しく交わされたところでございます。直ちに今の段階で、例えば排出量が何割ぐらい減らないとその次のステップに行くぞということを定量的に示すのは難しいんですが、少なくとも今後、ほぼ10年ぐらいの期間で対策を進める際に、中間時点ではきちんと見直しをするという段階で対策の効果があらわれているということを検証するということをきちんと確保したい。そのために必要なデータは、もちろんモニタリングの環境データもありますが、その発生源、自動車がどういうふうに車種構成が変わってきているか、あるいは対策によってどのぐらい改善が進んだか、あるいは事業者対策は本当に効果を発揮しているかどうかというのをきちんと分析できるデータを揃えないといけない。正直に言って、現行法ではなかなかその辺が対策のデータとして十分にとられていませんでした。したがって昨年の答申でもその辺の分析が極めて不十分で、一体何がどういう効果を発揮したのかについてよくわからないと。車種規制で約6,000トン減ったという試算も出しておりますけれども、そのようなことぐらいしかありませんので、本当にやるんであればもうちょっとさまざまなデータを補強しながら、それから毎年のデータもきちんとチェックする仕組みを我々としてはやっていきたいというふうに思っています。
     それから、御意見いただきましたモニタリングとか健康影響の問題でありまして、国民に訴えかける上でやはり大気汚染の深刻さということを相当強く理解していただくことが必要であろうと思います。特にPMの問題はやや我が国の行政の中では十分に光が当てられてこなかったという面があるかもしれません。これは我々としても反省をしまして、特にこれは意を用いてやっていく必要があろうと思います。今、環境管理局といたしましては、大気汚染物質、特にPMにつきまして、我が課だけではなく、全課でもって調査研究でありますとか、シミュレーションでありますとかさまざまなデータの補強をしながら、どういった政策の方向づけをしていくかということで全力で取り組んでいるところでございまして、これをさらに軌道に乗せていきたいというふうに思っております。その中で、モニタリングの見方でありますとか、ただ単にある一局が達成しているかどうかだけではなくて、全体として、その地域の住民がどのような健康レベルあるいは健康リスクにあるのかということも含めて、はっきり示せるようなものをさらに充実していく必要があろうかと思っています。ぜひそれを頭に置いて対策の強化に努めていきたいと思っております。やや抽象的なお答えだけでございますけれども、きょうはここまでの御説明とさせていただきたいと思います。

    【部会長】 ありがとうこざいました。
     それでは、事務局におかれましては、本日の各委員からいただきました御意見を踏まえられまして、我が国の自動車NOx・PM法の施行に向けた作業を進めていただきたいと思います。よろしくお願いします。
     それでは、次の報告事項等がございますので、それに移らせていただきます。
     その他の報告事項ですが、資料4にあります「事業者による有害大気汚染物質の自主管理促進のための指針」の改正、これをまず御説明いただきます。

    【大気環境課長】 大気環境課長の西出でございます。それでは、まず資料の4でご説明をさせていただきます。
     有害大気汚染物質につきましては、自主管理という方式で平成9年から11年度まで3年間、第1期の全国ベースでの自主管理が行われました。その結果について、昨年12月に中央環境審議会から、その次の段階として、全体としてはそれなりの効果を非常に上げてきたということで、従来の自主管理を継続ということが一つ、ただし、個別の物質について見ますと、ベンゼンについては、高濃度の地域がまだかなり見られるということでございまして、これについては地域を単位とした自主管理を推進するという形での第6次の答申というのをいただきました。それに従って、今、この実施を進めているところでございます。答申を受けました後、具体的にどうするかということにつきまして、経済産業省とも調整を図りまして、具体的な今申し上げた自主管理全国ベースでのもの、それから、地域を単位としたもの、両方を含めて進めていくということで、この自主管理を促進するための指針の改正というものの案をつくりまして、これにつきましては3月以前に、ちょうど前回のこの部会で設立を認めていただきました排出抑制専門委員会のメンバーの委員の方々にご意見をいただきまして、3月末から4月の半ばにかけてパブリックコメントを行いました。このパブリックコメントの後、6月に正式に、これから御覧いただきます指針というものをまとめたものでございます。これに従って、さきに全体の経過だけ申し上げますと、それぞれ関係する事業者あるいは自治体に通知をし、それに従って今ちょうど各地域ごとのもの、全国ベースのものそれぞれについての管理計画をつくっているちょうど途中でございます。
     指針の概要でございますけれども、改正案ということで、今回新たに設定するものについては、平成13年度から15年度までということでございますけれども、従来の全国ベースのものにつきましては、引き続き12物質を対象に関連の事業者団体ごとに計画をつくるということでございます。それから、ベンゼンにつきましては、高濃度が継続する地域、特に発生源として石油精製、石油化学あるいはコークスというような関連のところにつきましては、その対象となる地域を選定いたしまして、5地域を選んだところでございます。一番下のところにありますように、過去の10年度、11年度の実績というものをもとに、ベンゼンの環境基準の約1.5倍ぐらいを超えるところというのを今回の対象地域というところで選びました。それに従って地域を具体的には、北海道の方から申しますと、室蘭、鹿島臨海、京葉臨海、水島、大牟田という5地域でございます。この地域について地域の自主管理という新しい方式を導入するということで決めたところでございます。
     簡単にその後の指針のところだけ御覧いたたきますと、今回改正いたしまして、自主管理計画の策定ということで、15年度を目途に年間大気排出量を指標とする管理目標というのをつくっていただくということでございます。自主管理につきましては、今御説明させていただきました5地域の事業所を対象として、共同あるいは単独で自主管理の計画をつくっていただくということになっております。
     あわせて、その計画に基づいて、抑制対策の実施、それから排出等の情報の把握というところで、大気中への排出量の把握、それから合わせて、今回の場合には地域の自主管理が入ってまいりますので、事業所周辺濃度の把握ということもやっていただきます。その上で情報提供ということで、事業者は地域住民との理解の増進を図るために、結果についても情報の提供等努めるというようなことをいたしております。この計画に従いまして、地域自主管理についてはベンゼンが対象、それからこの対象地域につきましては、日本化学工業協会、鉄鋼連盟、石油連盟というところが対象でございます。最後に、各地域についての具体的な指定ということでございます。今のところ、これに従いまして今、各5地域については、事業者が自治体と調整をしながら、最終的に「自主管理計画」というのをつくっておりまして、9月の末から10月にかけて、中央環境審議会それから経済産業省の方は産業構造審議会でございますけれども、それぞれ具体的にこのできてきました計画についての審議を進めていただくということで進めているところでございます。自主管理の指針の関係は以上でございます。

    【部会長】 ありがとうございました。
     一々質問を受けつけてもいいんですが、ちょっと時間の関係もありますので、報告を前もって御報告いただきまして、まとめて後でQ&Aをさせていただきます。
     次は資料5の、平成12年度地方公共団体における有害大気物質モニタリング調査の結果につきまして、御説明をお願いします。

    【大気環境課長】 資料の5でございます。有害大気物質についてはモニタリングを行っております。さきに資料の4で申し上げましたような自主管理ということで、平成9年度から既に全国ベースでの自主管理が行われ、排出量の削減というのが進んでいるというのは御承知のとおりでございます。それにあわせてモニタリングの方の状況ということでございまして、これは平成12年度について各自治体等で行われましたもののまとめたものでございます。
     測定物質はベンゼン等19物質ということでございますが、特にベンゼン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレンというような環境基準の設定されたものについて御覧いただきますと、全国の平均値で、ベンゼンについても平成10年度の3.3マイクログラム/‰というところから、11年度、12年度時間を追うに従って平均の値が下がってきているというのが御覧いただけるかと思います。トリクロロエチレン、テトラクロロエチレンにつきましても同様の動きが御覧いただけるかと思います。環境基準の濃度等の比較では、ベンゼンの方は基準を超える地点というのが平成10年度で46%ということでございましたけれども、その後23%、今回の12年度では20%ということで、地点数も比率が下がってきているということが見てとれます。また、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレンにつきましては、環境基準との比較では全地点、環境基準を下回っているということでございます。これも時間の関係で個別には御説明させていただくと長くなりますので簡単に、後ろの方にそれぞれ地点数の経過ですとか、データがついてございますが、下に11ページというページ数が打ってあるところを御覧いただきますと、図の2、継続値測定地点におけるベンゼンの大気環境中の濃度分布の推移というのがございます。上から平成9年度から各年度ごとになっておりますが、特に右の方、濃度の高い地点というところがこの自主管理の推進実施と並行してなくなってきているということで、この高濃度の部分についての削減というのがこういうような形で環境モニタリングの中で見えてきているという感じがいたします。特に右の12ページのところは一般環境・発生源・沿道それぞれに分けて取ったものでございますけれども、この発生源周辺のところというところの高濃度の部分というのが下がってきているというのが全体の推移でございます。モニタリングについては以上でございます。

    【部会長】 ありがとうございました。
     それでは続きまして、資料6の平成13年度環境省実施ダイオキシン類請負調査受注資格審査結果ということにつきまして御説明をお願いします。

    【ダイオキシン対策室長】 ダイオキシン対策室長の関でございます。ダイオキシン対策につきましては、平成14年度末までに平成9年度の排出レベルの9割削減というのが政府の目標でございまして、ダイオキシン対策法を中心に着実な削減を図ってきたところでございます。対策に当たりましては、先ほどから御議論ございましたように、特にモニタリングを正確に行うということが極めて重要だというふうに中環審におきましても以前から御指摘いただいていると思います。例えば通常のNOx等の環境汚染物質に比べまして、その環境基準レベルで見ましても、ダイオキシンの場合はほぼ1億分の1程度に極めて低い濃度を相手にして対策を進めているものでございまして、ちょっとした分析機関での対応の不備等がデータの信頼性に大きく影響するとこういうふうな性格がございます。こういうことを受けまして、環境省におきましては、昨年11月に分析機関の分析精度を向上させるための指針となる内部精度管理指針と呼んでおりますものを策定いたしました。この指針の徹底普及を図るために、今年度から環境省が発注いたしますダイオキシンの調査分析にかかる業務につきましては、技術的にこの指針の内容を十分反映した取組がなされているという機関に限定して競争入札に参加できるという制度を設けまして、専門家の協力を得まして審査を実施させていただいたところであります。
     資料6の裏にございますように、今年度は初めての試みでありましたので3回、受注資格審査の申請ができるように3期に分けて実施いたしまして、延べ202機関、実数ではダブりはございますので、表の一番下にございますように、155の機関から申請がございました。専門家の助言を得て審査をいたしまして、71機関が精度管理を十分行っていて信頼できるというふうな判定を行いました。合格率で見ますと46%でございます。その内訳は、この表の一貫分析機関、試料採取機関とございますように、一貫分析機関が91機関、試料採取機関が61機関で、合格率は66%、17%とこのようになっております。
     この制度につきましては、ダイオキシンの分析精度の確保の上に極めて有効であると私ども判断しておりまして、次年度以降も継続して実施したいということを考えております。以上でございます。

    【部会長】 ありがとうございました。
     それでは今のご説明、資料4から6にわたりまして、御質問あるいは御意見等ございましたらお願いいたします。

    【浅野委員】 自主管理の促進のために地域の「自主管理計画」をつくるようにということは前にこの審議会の部会で申し上げたことで、それが進められているというのは大変結構なことだと思います。以前の部会で、そのような計画は、地方公共団体との連携の下に作られる必要があると申し上げたわけでして、ただいまの御説明にはそれが入っていますけれども、指針の本体にはそういう言葉が見受けられないですね。業界団体はその地域における事業者によって自主的に計画を立てられるという性格であるという建前からすればこういうことになるのかもしれませんけれども、ただいまの御説明にありましたように、自治体との連携は、特に情報提供によって地域住民の理解を図るということとか、あるいは沿道の方に起因して汚染が生じているような場合という事情がはっきりしてくるかもしれない。そういう場合は自治体が行うべき対策と連動させないと、幾ら事業者が頑張っても効果は上がらないということになりかねない。ですから、指針にも、最初から地方公共団体がきちっと関与するんだという一言が入っている方がよかったかなという気がするんですが、運用面ではそこをしっかりやっていただきたいし、PRTRで情報が流れるルートとは別途に、この地域自主管理のルートの中では情報がきちっと流れるような仕組みをつくっておかないといけない。どうせPRTRで流れるからいいよというのも回りくどいわけですね。この計画の方はその地域で有害大気汚染物質の環境基準が達成できてないということを問題にしており、本来なら法改正をしてでも厳しく対策をやるんだというべきところであるが、全国的に見れば全体としては排出量が下がっているんだから、そこまで法改正まで厳しいことは言わないから、引き続き自主的にしっかりやってくれということにしたわけなのです。単に一般法PRTRでやるんだからそれでよろしいんだということとは別枠だと思いますね。この辺のところはぜひ事務局はよく心得てやっていただきたいと思います。

    【部会長】 ありがとうございました。
     何かありますか。

    【大気環境課長】 今御指摘のように、特に地域自主管理につきましては今回初めてといことでございます。それから5地域ということでございまして、それぞれ基本的には自主管理ということですからやはりみずからということでありますけれども、全体としてきちっと目的を達成できるようにということで、事業者と自治体の間の連携がうまく取れるように、それから私どもとしては、5地域それぞれがうまく全体として知恵を出し合いながら進むようにということで、我々の方からも全体のコーディネーションなり進行管理なりというのをきちっとやっていくように今努めているところでございます。

    【部会長】 よろしゅうございますか。

    【松尾臨時委員】 この今の件ですが、この対象地域の選定基準が現在の環境基準よりも1.5倍もというのが、1.5倍のところで切っているということなんですが、なぜ環境基準にしないのかというのが素人的にはわかりにくいと思うんですが、何か環境基準を超えているのを許しちゃうような印象ありますよね。さっきの数字を見ると20%までこう下がってきているわけですから、あと20%だけをやるとすれば、その地域全部指定しちゃった方がわかりやすいんじゃないかと思いますが、それはどんなことなんでしょうか。

    【大気環境課長】 一つは、例えば先ほど御覧いただきました後ろの方の12ページのところを御覧いただきますと、環境基準を超えているところというのは必ずしも発生源だけではなくて、当然ガソリンにも含まれておりますので沿道からも出てまいります。自動車の関連の対策によって削減が進んでいく部分というのもこれから期待できるということ。それから、発生源と言いましても、この今回指定しているところはどちらかといいますと、コンビナートですとか、特定のコークス等の発生源がはっきりしている所でございますけれども、非常に群小の小さいところが多いというような地域につきましては、個別のそういう発生源の対策というのは非常に難しいところもございます。それから、第1期によりまして、事業者の全国ベースでの削減によっても2割から3割ぐらいの全体の削減というのが進んでおりますので、そういう今回の対象としましたところはほかの対策が進むというのを加味して、なおそれで環境基準の達成が難しくなるところということで1.5倍というところを選んだところでございます。したがって、この12ページで言いますと、中ほどの発生源のところの4から5というところより右のところというのが対象でございまして、これがいずれもこの5地域ということでございます。

    【部会長】 よろしゅうございますか。
     ほかにございませんでしょうか。

    【浦野臨時委員】 今の有害大気汚染物質関係では、浅野先生もおっしゃいましたけれども、これからPRTR法での情報が出てきて、業界団体で把握できない部分についてもある程度見えてくる部分もあると。それらのこととどういうふうに相互補完をしていくか、役割分担とか対策の取り方についての考え方をぜひ、PRTRデータが公開される前に環境省で少し御検討いただいておいた方がいいんではないかということが1点。
     それからもう一つ、ダイオキシン類の受注資格審査の件ですが、これはずさんな分析を排除するということは非常に重要だし、必要だと思うんですが、実は公定法にもかなり不適切な部分がございまして、ある意味で職人芸になっているんですね。職人芸を国が認定するという制度になっておりまして、負担が非常に増えて値上がりを現実にしていて自治体も困っているという部分がございます。そういう意味で、分析値の精度管理だけではなくて、もっと測定地点とか、先ほどモニタリングの意味がありました測定地点とかサンプリングの手法等のガイドもしっかりすることと、公定法の改定もすると、改善ももっとしっかりやっていくと、あるいは必要に応じて簡易な方法も導入するということもあわせてやっていかないと、公定法で非常に細かな書類の保存とかその他細かなところだけを非常にうるさくというか規定をしてやっていく方向というのは本来正しくない方向だというふうに思いますので、いわゆる規制緩和というのと反するわけで、そんなにうるさくしなきゃいけない方法でない形に持っていくという努力をもっとしていくべきだと私は思っております。

    【部会長】 お答えはありますか。ダイオキシンということで。

    【ダイオキシン対策室長】 ダイオキシンにつきまして御指摘のとおり、測定法のより精度が高く簡便な方法につきまして、昨年度から専門家の方のお知恵を借りて検討を進めているところでありまして、検討結果がまとまって現在の方法に変え得る、あるいは追加できるようなものが明らかになりましたら、順次見直し等を進めてまいりたいとこのように考えております。

    【部会長】 まだいろいろおありかと思いますが、時間の予定もございますので、以上でちょっと打ち切らせていただきます。ありがとうございました。
     それでは、次に資料7の平成14年度環境管理局概算要求の概要ということについて御説明いただきます。

    【総務課長】 それでは、総務課長の吉田でございますが、資料7に従いまして簡単に、私ども環境管理局の来年の概算要求について御紹介を申し上げていきたいと思います。
     御承知のように来年の予算編成は非常に厳しいという状況にございまして、一般政策経費については1割減、その上で構造改革特別要求が出せるという縛りの中で最大限の工夫をし、有効かつ適切な予算になるようにと今私ども努力をしてまいっておるところでございます。
     お手元の資料の7の1枚目、四角で囲ったところを御覧いただきますと概略を御理解いただけると思いますが、今年度13年度の予算が37億400万でございます。それに対しまして、平成14年度の要求額が44億600万でございまして、このうち、構造改革の特別要求分が6億9,000万になっております。対前年度比で言いますと119%という構造になっておりますが、この構造改革特別要求の中身については、その下に切り出して個別項目を並べてございますので御覧いただきたいと思います。
     6億9,000万円の内訳でございますけれども、まず一つは、ヒートアイランド対策の調査絡みでございます。これは重点7分野の該当分野といたしますと「環境」と「都市再生」の両方にまたがる内容でございまして、今年度の予算額が620万ほどでございましたのが、4,000万円、より具体的にヒートアイランド対策が進むように地方公共団体がその構造施策の基盤をつくろうという内容でございます。
     2番目が、低公害車の普及事業費補助、本年度3億1,000万でございましたのが、1億9,000万積み上げまして5億円で今出しております。小泉総理のイニシアチブで政府の一般公用車は向こう3年間で低公害車に代替をするという方針が決まりましたが、これに対応して地方公共団体においても、一般公用車の低公害車切りかえというものを支援しようということを強く意識した低公害車普及補助事業になっております。従来は地方公共団体が持っておりますバスでございますとか、あるいはごみ収集車を主に補助の対象にしておりましたが、来年度要求しておりますものは、一般公用車も相当強く意識して出しております。
     それから3番目に、今後環境管理局の行政を進めていく上での技術的基盤を整備する必要があるという観点から2項目掲げてございます。環境技術開発と普及戦略の策定調査、それから環境技術評価推進事業、この2本の全体に関しましては総政局取りまとめになっておりますが、その半分ぐらいは私ども環境管理局の業務にまつわる事業でございまして、その内訳金額とすれば2項目7,500万ずつで合計1億5,000万とこういった内容でございます。
     それからそのほか、その下に主要新規等事項(一般)要求の中で主なものを抜き書きをしてございます。新と書いてございますのは新規要求でございますが、先ほどから先生方からさまざま御指摘のございました今後の大気環境の保全について、モニタリングのあり方あるいは大気シミュレーションに基づく施策立案のあり方、あるいは環境中での粒子状物質への二次的反応のメカニズムの解明といったさまざま御指摘ございましたが、おおよそその先生方に御指摘をいただきました中身については来年度のこの主要な新規事項等の中に含まれて、私どももその体質を強化していこうという中身になっていると思っております。例えば、一番上から2番目の粒子状物質の総合対策の検討も、額を1桁ふやして来年度充実させる予定にいたしております。それから、先般十分ご審議をいただきました自動車NOx法の施行に関しましても、予算が2.7、8倍ぐらい、3億を超える額に伸ばす予定で要求をいたしております。それから、下の方にまいりまして、新規の地域の環境リスク管理手法開発モデル事業費、これも地域に根差したさまざまな種類のリスクを的確に地方自治体が管理し得るような基盤をつくっていこうというためのモデル事業でございます。そのほか一番下にございます微小の粒子状物質の曝露影響調査につきましても、これは人の健康影響という観点から粒子状物質についての問題を掘り下げていこうという内容になっています。このような内容で今要求をいたしておりますので、またよろしく先生方からもご支援を賜りたいと思っております。以上でございます。

    【部会長】 ありがとうございました。
     それでは、ただいまのご説明につきまして、質問等おありでしたらお願いいたします。

    【松波臨時委員】 今、予算の概要を説明されましたが、先ほど来審議の対象になりました参議院の附帯規則で、健康影響についての調査研究とか研究急ぐという面を見ますと、今御説明にあった浮遊粒子状物質総合対策検討とか、あるいは自動車排出窒素酸化物云々推進費とございますが、さらっと見た感じでは、健康影響に対する項目がないように見えるんですが、どんなふうに盛り込まれているのか、もし御説明いただければありがたいと思います。

    【部会長】 お願いします。

    【総務課長】 健康影響につきましては、一番最後の微小粒子状物質等の曝露影響調査研究費、この中が大宗がこの粒子状物質の質それから粒形に着目をした健康影響を解明するための予算になっておりまして、今年度の予算が1億でございましたが、これを5,000万増額して1億5,000万の要求になっております。

    【部会長】 よろしゅうございますか。さっき坂本委員から出てましたのは、オキシダントは大変問題であるという話があったんですが、そういったことはこれには含まれてないんですか。

    【総務課長】 オキシダント問題につきましては、昭和40年代半ばから私ども行政の最重要課題として取り上げてまいっております。窒素酸化物対策ともかかわる問題であり、またハイドロカーボン対策とも裏腹な問題でございます。で、現在の視点、もちろんこれまでのNOx対策あるいはハイドロカーボンの抑制対策、有害物質対策というものも功を奏してきているわけでございますが、一つの総合的な視点というものを持つ場所という意味で申し上げますと、今度のその浮遊粒子状物質総合対策検討、これはもちろん一次粒子として環境中に排出される固定発生源、移動発生源含めての粒子状物質以外に、ガス状物質から粒子状物質に変換をする環境中での変化というもののメカニズムもあわせて解明をしながら総合的な対策を立案していこうというふうに考えています。その中では、その粒子状物質に変換をするガスというものの代表がハイドロカーボンであるというふうに強い認識を持っております。先ほど浦野先生からご指摘のあったベンゾ[a]ピレンというのは最初から粒子的な構造でもありますけれども、そのほかのハイドロカーボンを含めて、粒子状物質対策を検討を進める中で、ご指摘の光化学オキシダント対策というものも同時に視野に入れて、21世紀の対策を充実強化していきたいというふうに考えております。

    【部会長】 ありがとうございました。
     ほかにございませんか。前の資料4から6についてもまだご質問なさらなかったということであれば、それも含めてご質問お願いします。ちょっと私が勘違いして時間を早く動かしたような気がいたしますので。
     まだあるんですか。
     わかりました。それでは、その前に、残りの資料のご説明をお願いできませんか。今触れられてないいろいろ資料があったと思いますので。参考資料の2ですか。3それから4、それから言えば参考資料5です。

    【総務課長】 それでは、参考資料の1は先ほどパブリックコメントに対する環境省レスポンスとして御紹介いたしましたが、参考資料の2でございますが、平成12年度の地方公共団体における有害大気汚染物質モニタリングの調査結果の資料集でございます。先ほど大気課長の方から施策の概要については御紹介を申し上げてごさいますが、そのさらなる実証的なモニタリングデータとしてここに平成12年度分を取りまとめましたのでお配りをさせていただいております。後ほどお暇のございますときに御覧をいただければと思います。
     それから参考資料の3でございますけれども、私どもの方からただいま我が局の来年の概算要求についてだけ御紹介を申し上げましたが、参考資料の3は、平成14年度の環境省の重点施策として全体的な枠組みを書いてございます。その資料の1ページをお開きいただきたいと思います。下に1と書いてございます。平成14年度の環境省の重点施策まだ(案)なんて書いてございますが、恐縮でございます(案)は取れておりますが。
     ここで言えば、その下にポンチ絵が書いてございますが、7項目に重点的な事項を区分して整理をいたしてございます。一つは何と申しましても、「地球環境保全の推進」というものが省を挙げての重点施策でございますが、もう一つ2番目には、「循環型社会の構築」、循環基本法もできまして、それから廃棄物の問題もより関係法令の整備も進みましてこれから充実を図っていかなければなりません。そういう意味で、引き続き来年度の重点施策の中に上がっておりますのが循環型社会構築に向けての各種の施策でございます。それから3番目が、右側にまいっておりますが、「自然と共生する社会の実現」という箱がございます。これも自然環境の保護ということと自然の環境区域内での廃棄物の不法投棄の問題も視野に入れながら、厳密循環というものも視野に入れながら、自然に適応する社会を実現していこうというのが3番目の大きな柱です。4番目には、これは私どもの局の業務とかかわりが深いんですが、「総合的な環境管理による安全と安心の確保」、化学物質対策であり、それから従来の公害規制的な部分が一つのグループをなして重点施策になっております。そのほかに、今申し上げました四つの施策をつつがなく進めていくためのインフラストラクチャーとして整備をしていかなきゃいけないんじゃないかという考え方のもとに、そのほかの3項目を5、6、7番と並べてございますが、一つは、「グリーン経済社会への構造改革」、そして「技術的な基盤」、そして「環境パートナーシップの推進」とこういった、これらの3項目を基盤にして環境行政を進めていこうじゃないかという構造を考えております。
     右側の2ページには、その今申し上げました施策全体を取りまとめて金額的などのぐらいのオーダーのものであるかということを、ごらんいただきやすいように一覧表にしてございます。
     そのほか、3ページ以降には、今1番から7番まで重点の箱をご紹介申し上げましたけれども、それぞれの箱に該当する重点施策、予算の要求内容といったものが若干の説明を付しながらまとまっておる、これが参考資料の3でございます。
     それから、参考資料の4でございますけれども、先ほど石野課長のパブリックコメントに対する環境省の意見を御紹介をした中でも若干言及されておりましたけれども、この7月11日に環境省そのほか経済産業省と国土交通省3省共同で、低公害車開発普及アクションプランを策定をいたし、関係方面にお知らせをしたところでございます。これについても、従来の低公害車普及をさらに拍車をかけて、2010年までに1,000万台の普及を目指そうという決意が盛り込まれておりまして、それぞれの役所の技術的ノウハウあるいはネットワークというものの中で特技を生かしながら、この普及のために引き続き協力しつつ努力をしていこうという決意も込められ、国民にその決意をお知らせをしているということでございます。
     以上でございますが。

    【部会長】 ありがとうございました。
     それも含めてご質問等あればお願いいたします。

    【浅野委員】 参考資料4で低公害車の開発普及アクションプランということでありまして、従来よりも低公害車と言われる概念を前々から広げておられているんですね。低燃費かつ低排出ガス認定車も低公害車という概念の中に入れると。これはこれで大いに結構なことだと思うんですね。全体としてその低公害車の普及率というところで数字を稼ぐために、[5]のところだけに全力投球をすれば、普及率だけは上がってしまうわけですけれども、しかし例えば温暖化対策というような観点から言えば、明らかにコストがかかってもこっちの方がいいというようなものがあるわけですね。だから、[1]から[5]までをただ全部並べておいてどれでもいいからやれば低公害車の普及だというのが正しい戦略であるんだろうかと。少なくとも、さらに内訳で努力目標としてはここのところに少し頑張って努力をしましょうねとかというようなそういう濃淡の差みたいなのをつける議論があるのかないのか伺いたい。

    【部会長】 お願いします。

    【自動車環境対策課長】 先生の御指摘にすぐお答えできるような検討をやったわけでは実はありませんが、2010年までに1,000万台という大幅に増やそうという方針、特に三つ星クラスと言っていますが、排ガスが非常にきれいなガソリン車のグループも含めて大幅に増やしていこうと言っているわけであります。温暖化対策も念頭に、本当にCO2 の排出量も大きく減らすということも含めて、低燃費車はもっとクローズアップするという方向が必要でして、それはまた今後の対策展開の中でいろいろな議論を重ねながら具体化していきたいと思います。

    【部会長】 よろしゅうございますか。
     ほかにございませんでしょうか。追加の何か、いいですか。
     ほかにございませんですかね。
     では、時間もちょうどいいころになりましたので、これでそろそろ終わらせていただきます。
     本日はどうも長時間にわたりましてありがとうございました。
     ではこれで閉会させていただきます。