■議事録一覧■

中央環境審議会循環型社会計画部会
九州地区 地域ヒアリング (佐世保会場)


○平成14年10月18日(金)13:00〜16:00

○於:アルカスSASEBO大会議室A

<議事次第>

  1. 各界からのヒアリング
  2. その他

午後1時00分開会

○事務局 それでは、定刻になりましたので、ただいまから中央環境審議会循環型社会計画部会地域ヒアリングを開催いたします。
 委員の皆様及び本日ご出席の各団体の代表者の方々には、ご多忙中にもかかわらずお集まりいただきまして、誠にありがとうございます。
 また、この席をお借りしまして、常日頃より環境行政とりわけ廃棄物・リサイクル対策につきまして、ご尽力、ご協力を賜りまして厚く御礼を申し上げます。
 当審議会では、現在、循環型社会形成推進基本法に基づく循環型社会形成推進基本計画の策定に向けてご審議をいただいているところであります。本計画の策定に当たりましては、広く全国の各界の皆様からご意見を聴取することとしております。本日のヒアリングもこの一環として行うものであります。
 このヒアリングは、ここ佐世保会場を含めまして全国6カ所で開催されております。これまでに、東北、中部北越、中四国地域等を開催してきておりまして、今回が4カ所目の開催ということになります。本日はよろしくお願いいたします。

○事務局 続きまして、お手元の配付資料を確認させていただきます。
 まず、資料の方でございますが、次第がございまして、座席表がございます。事務局の方から用意させていただいておりますのは、本日のヒアリングに際しまして、こちらの方からお話を伺う、その意見の中心であります、まず基本計画のたたき台という資料がございます。それから、ヒアリングに関して、こちらの方がお伺いしたい関心事項という資料がございます。さらに、このヒアリングに関係した用語の解説というのがありまして、いずれもホッチキスで左綴じしている資料が3点ございます。これが事務局の方で用意させていただいた資料でございます。
 次に、本日の発表者の方々からいただいております資料でございますが、一番最初に発表いただきますハウステンボス株式会社さんの方からは、封筒に入った資料が一式お手元にあるかと思います。
 それから、三和酒類株式会社さんからは、「焼酎粕の有効利用について」と書いたA4の1枚と紙がございます。
 次に、特定非営利活動法人・環境カウンセリング協会長崎様からは、中央環境審議会循環型社会計画部会のヒアリング関連資料ということで資料を1点いただいております。
 それから、伊万里はちがめプラン様の方からは、これはちょっと数に限りがございまして、伊万里『環の里』計画という紙の資料は皆様のお手元にあるかと思いますが、そのほかに、「生ごみを宝に」と「ゼロエミッションはちがめプラン」のパンフレットが2点ありますが、これはメインテーブルの方には配付されておりますが、ちょっと傍聴の席の方には部数の関係でありません。メインテーブルには、この2点の資料があるかと思います。
 それから、次に佐世保市様の方からの資料は、「中央環境審議会循環型社会計画部会九州地区地方ヒアリング」と書いたA4の資料が1点ございます。
 最後に、水俣市様の方から「環境モデル都市水俣への取り組み」ということでA4の紙が1枚ございます。
 以上がヒアリングに際して関係する資料でございます。
 それから、発表者の方々には、環境省のパンフレット「循環白書」「環境統計集」等が配られているかと思います。
 以上が配付資料でございますが、説明の最中でも結構でございますので、もし不足がございましたら、お申し付けいただきましたら、事務局の方から配付させていただきます。
 次に、ヒアリングに先立ちまして、本日ご出席いただいた中央環境審議会の委員の方々をご紹介させていただきます。
 まず、福岡大学法学部教授の浅野直人中央環境審議会循環型社会計画部会長代理でございます。
 アジア環境連帯代表の江口雄治郎委員でございます。
 全国知事会事務総長の嶋津 昭委員でございます。
 次に、本日意見を発表していただく6名の方々を紹介いたします。
 ハウステンボス株式会社代表取締役会長の池田武邦様でございます。
 続きまして、三和酒類株式会社研究所チーフの中野健治様でございます。
 特定非営利活動法人「環境カウンセリング協会長崎」理事長の本田圭助様でございます。
 伊万里はちがめプランの福田俊明様でございます。
 佐世保市環境部長の小原浩巳様でございます。
 水俣市環境対策課長の栄永徳博様でございます。
 続きまして、事務局でございますが、先ほどごあいさついたしました企画課課長補佐の横尾でございます。
 廃棄物対策課課長補佐の岡山でございます。
 適正処理推進室室長補佐の田村でございます。
 ほかに、事務局の方で環境省の廃棄物・リサイクル対策部の担当、それから九州の環境省の地方事務局からも来ております。
 それから、厚生労働省の方から末吉様に来ていただいております。
 最後に、私、申し遅れましたが環境省廃棄物・リサイクル対策部で循環型社会推進室の室長補佐をしております染野でございます。よろしくお願いいたします。
 では、浅野部会長代理、お願いいたします。

○浅野部会長代理 それでは、事務局から既にご説明申し上げたとおりでございますが、循環型社会形成推進基本法の15条に基づいて国が基本計画を策定することになっております。この策定の際には中央環境審議会が意見を述べることになっております。現在そのための準備作業をしておるところでございまして、各界からのご意見を十分に伺った上で、私どもとしての意見を取りまとめたいと考えております。今日はどうぞよろしくお願い申し上げます。
 進め方でございますけれども、大変恐縮でございますが、短い時間に6団体からのご発言ということでございますので、まず、15分間、お話をいただきまして、その後、10分程度ぐらい委員との間での質疑応答を行いたいと考えております。
 学会発表ではないのですけれども、やはり時間が限られておりますので、大変恐縮ですが、5分前になりましたら、事務局の者が「あと5分」という紙をお示しします。それから、1分前になると「あと1分」というのが出ますので、どうぞ時間の進行にはご協力をよろしくお願い申し上げます。
 それから、本日はお一人ずつのご報告の後、それぞれについて質疑応答ということにいたしておりますので、もし、ご報告が終わりになった方で、お急ぎの方はご退席くださっても結構でございます。
 それから、4名の方がお話をいただいたところで、若干の休憩をとりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、ただいま事務局の方から、今日の意見を発表される方についてのご紹介を申し上げましたが、その順番に従ってお願い申し上げたいと思います。
 ハウステンボス株式会社の池田武邦さん、どうぞよろしくお願いいたします。

○ハウステンボス株式会社 私ども、このハウステンボスの取組は、完成してから10年、その前に計画が5年あり、15年の間の取組を15分で話すわけですから、1分1年分になるので大変辛いのですが、元々、ハウステンボスはテーマパークということになっていますけれども、実は工業団地の造成が途中で中止になり、非常に荒廃した土地をいかに生態系を回復させるかという持続可能な循環型まちづくりをしようというのが本当の目的でありました。
 そして、循環型というのは、今盛んに廃棄物の問題が出ていますけれども、基本的には自然生態系が完全に循環していて、それに対して人間がその自然の生態系を守り育てるような生活をするのが循環型社会だと私は認識しております。そういう意味で、どういうふうにしてハウステンボスの持続可能な循環型まちづくりを計画し、実際にやったかということを、これから極めて1分1年のペースでお話しします。
 これが全体像ですが、まず、工業団地で失敗し、めちゃくちゃに壊してしまった152ヘクタールの土地を自然の生態系を回復するように考えたわけです。
 そのために、まずやったことは、水辺ですね。非常に荒廃したところに対して生態系が回復するようなことを考えました。それは、まず海辺です。
 コンクリート護岸というのは生態系を完全に壊します。そこで、私自身がこの大村湾の中で左のような生態系を壊すようなコンクリート護岸に対して、右のような自然護岸にしたのが今から20年前です。ですから、ハウステンボスの計画の10年前にこういうことを試みて、非常にここの生態系が回復しました。
 そして、工業団地で失敗してコンクリート護岸がこういうふうになったのを、自然の護岸にして生態系を回復させました。
 それから、一度埋め立てたところに、もう一回、大村湾の海を呼び戻すということで、長さ 6,000m、幅30mの運河を造りました。そして、この運河の水が澱まないようなムーバブルダムとかウォーターファンを中につけて、この潮の満干を利用して、大体1週間に2回、完全に水が入れ替わるように計画しております。
 元々、私どもは、江戸時代の完全な循環型社会をお手本にしまして、これは神田川ですけれども、神田川は今日ではこういうコンクリート護岸にしたために、どぶ川になってしまいましたが、昔はこうでした。これは同じところです。このカーブも同じですが、江戸時代はこういうふうに自然の生態系が蘇るようにしているから、水は非常にきれいだし、全ての生命が蘇っていた。こういうことをお手本にやっております。
 これも同じですね。近代都市はほとんどコンクリートで、水が全く死んでしまっています。
 そして、運河。埋め立てたところにもう一回、海の水を呼び戻すために、私どもは江戸と同じような、生態系が蘇るような自然護岸にしました。
 江戸をお手本にした一つの例としてホテルヨーロッパがありますけれども、アムステルダムにあるホテルヨーロッパと、外観は全く同じですが、思想は全く違って、江戸時代の船宿の近代版ということで、船でアプローチするようにしてあり、モデルはオランダですけれども、思想は江戸だということです。
 それから、3番目にやったことは、大村湾というのは非常に閉鎖海域です。ここへ生活排水が、法律の基準でいうと20 ppmで流していいのですが、大村湾の平均は2 ppmであり、非常にきれいな入江です。そこに10倍の汚染したものを法律で許可されているからといって出すと、たちまちこれが汚れてしまうので、一滴も流さないということを徹底してやりました。
 普通は20 ppmまで浄化したやつを、第3次処理、さらにウルトラフィルターといって高度処理をして5 ppmまで浄化します。5 ppmまで浄化すると、もう、無色無臭、透明で、飲んでも全く害がないところまでやって、それをリサイクルします。
 それでも余ったものは、土中に浸透させてバクテリア処理する。そうやって、海には一滴も流さないで、結果的には、しみ出た水は大村湾の2 ppm以下になっている。また、リサイクルした5 ppmの水は中水として使い、散水として使い、そしてまた冷房用としても使っております。
 それから、4番目にやったことは、雨水が全部大地にしみ込むように、アスファルト舗装は一切やっていません。
 そうやって、下に砂と砂利を敷いて、雨がしみ込んで、バクテリアが生息できるような環境にしてあります。
 雨が降ると、一時的にたまりますけれども、全部中にしみ込みます。
 そうやって環境を守ると同時に、21世紀の街として近代文明のあらゆる施設は土中に埋めて、そして光ファイバーとかエネルギーを供給して、21世紀の街に対応できるようなインテリジェントシティとしての施設にしてあります。
 ここはヘドロで埋め立てたところだったものですから、表土1メーターを完全にピートモスに入れ替えました。
 そして、40万本の植樹をして、自然が蘇るようにしました。
 それから、5番目にやったことは、港町ですから、港がありますけれども、港というのは波を防ぐ防波堤を設けるために水が澱むのですね。澱むと水が死んでしまうので、ここは2つのことをして水が淀まないように工夫してあります。
 1つは、この防波堤のところに2段のスリットを設けて、波は防いで、水は自由に出入りさせる。それから、防波堤のない、大きな船が出入りするところには、このような水枕のようなものを海底に沈めて、台風のときにはそこに水を入れて、このクッションで大きな波を防ぐという形にして、波は防ぎながら水は完全に循環させて澱まないようにする。
 6番目にやったことは、近代都市は非常に騒音がうるさいのですが、ここでは自然の音を大事にしようということで、風向きによって音がどういうふうに分布するか、それから自然の音、どんな音を大事にすべきかということで、着工前に春と秋に24時間録音して、朝から晩までどういうふうな音がここにあるか、そのどの音を大事にし、どの音は防がなければいけないかということで、サウンドスケープをしました。
 そして、ベルタワーとかいろいろなイベントが周辺に騒音を招かないように建物の配置をして、音を、中では賑わって、外には騒音を響かせない。
 そうやって水鳥がはねる音や虫が鳴く音が十分聞こえるような自然環境を作ったわけです。
 最後に、都市は非常に明るくて、自然の星や月が見えなくなるので、ライティングはうんと気をつけてやりました。
 このように、間接照明を大事にして、夜のにぎわいを感じながらも、ちゃんと月や星の自然の光が見られる。江戸時代の風景と同じような感覚にしたわけです。
 そうやって、ここには昆虫もほとんどいない、草も生えていないようなところだったのですが、全く自然発生的にこういう昆虫や鳥が蘇ってきました。
 こういうふうな、最初は全くいなかった鳥が入ってきます。
 そして、例えば着工前にこういうコンクリート護岸だった場所、これは同じところです。この山の形を見れば同じところのちょっと上の方から見た風景だと分かるのですけれども、10年間で森がこれだけ育ちました。
 これができたてのときの植樹の状態です。現在これが森になりました。
 そして、長崎県で絶滅種になっていたコムラサキという蝶が自然発生ですが、ハウステンボスの中で6カ所に生息していることが確認されました。それから自然生態系の頂点に立つハヤブサが遂に去年の秋、つがいで生息していることが確認されました。ということは、10年間で完全に生態系が甦ったということが言えると思います。
 そうして、今までやったようなことの他に、さらに我々は、申し上げましたように海水の淡水化とか、あるいは先ほど申しました下水処理をして、排水を一滴も海に流さないということを徹底的にやっています。
 それから、もちろんコージェネレーションや廃棄物のコンポスト化。廃棄物は、当初、全部焼却処分していたのですけれども、今日では完全に生ごみはコンポスト化して、開始直後リサイクル率が62.5%まで上がっております。
 その上に、従業員全員が所属する環境文化研究所というシステムを作って、環境に対する調査研究実践活動をやって、従業員の環境に対する勉強会、そして自然に対する作法を10年間ずっと続けております。毎月1回開催していますが、もう既に 100回を超えた会議が開かれております。そのほかに、一般の市民の方、先生方にも呼びかけて、ハウステンボスを一つのフィールドワークにして研究をしていただくということで、 105名の会員が環境問題に対する研究活動をやっています。
 その内容は、資源の活用、水システム、動植物、土壌の研究、音・光の研究、大気環境の研究、エネルギーの研究、さらに昨年度から環境会計の研究をやっております。
 その他の取組としては、こういうふうな環境会計を公表して、ハウステンボスがいかに環境に対して実績を上げているかということを経済価値から評価しようと。そして、国際的な日中環境フォーラムを初めいろいろな環境に対する研究会や国際会議をやっております。
 その他、環境学習として今年から始めましたのは、佐世保市内の小学生を対象に、「ハウステンボスの中の環境をみんなで勉強しよう」のカリキュラムを作ったり、あるいは電気自動車を活用して、来られた方に試乗してもらって、CO2 を出さない自動車はどんなものであるかというようなことも体験していただいております。
 そして、結局、循環型社会というのは、自然の循環に沿ったまちづくり、人間の生活ということを考えてやっているのですが、今日のように大量生産・大量消費の非循環型社会にすっかり慣れ切っている中でこういうことうやると、どんな問題が起こるか。
 まず、ものすごく経済的な投資が必要です。そして、環境回復のために、今まで、例えばハウステンボスは初期投資と10年間のメンテによって約 487億円の投資をしております。それに対して、全部それは一民間企業が負担していますので、企業会計的にはものすごく経済的な負担になります。そして、従業員の経費を節減したり何かすることによって、しわ寄せは全部、従業員が背負っているわけですけれども、こういったハウステンボスのような活動、循環型社会を実際に実践している企業に対して、何のインセンティブもない状態が続いて、10年間、経営上は極めて厳しい状況が続く中で、しかし、そういったことを今後も続けなければ意味がないということで、コスト負担も限界にありますけれども、しかしながら取組の継続は必要だと。
 そういうときに、今こういった環境省のような取組が行われているのは、我々としては非常に期待を持っており、経済的なインセンティブを何らかの格好でこういう企業に対してやってもらえたら、もちろん我々は自主独立で頑張っておりますけれども、いつ取りつぶしになるかわからないような経営危機は常時つきまとっている。
 こういうことをなぜやっているかというと、戦後の日本がどんどん自然を破壊しながら経済に置き換えて経済発展をしたことに対する反省から、21世紀は自然環境を大事にしながら、経営的にも経済的にも成り立つということへのチャレンジをしたわけなのですが、その土地に合った、その地方の特性に合った自然環境回復、環境基準というものは非常に必要だと思っております。
 幸いなことに、九州のような自然の豊かなところでは、人間が努力して手を加えれば、自然はそれに応えてくれるということは、10年間の実績で確実に私どもは自信を持ちました。しかし、これを継続していくのは、もはや限界が極めて近くまで来ているので、何としてでも経済的なインセンティブで我々の企業活動に対して何らかのバックアップがあれば、より成果の上がった形になるのではないかと私は期待しております。

○浅野部会長代理 どうもありがとうございました。
 循環という私どものテーマは、おっしゃるように、一般にはリサイクルとか廃棄物処理という理解をされてしまうのですが、決してそうではありませんで、法律は、今、池田さんがおっしゃったように自然の循環を回復することによって環境への負荷を最小化する、それが循環型社会だと言っておりまして、目指す方向は全く同じでございます。ありがとうございました。
 それでは、限られた時間でありますが、嶋津委員、何かご質問ございますか。全部、質問を差し上げますので、まとめてお答えください。

○嶋津委員 第1点でございますけれども、ハウステンボスの規模を今、面積については 150ヘクタールぐらいでございますね。今、ピークの入り込み客というのはどのくらいで、常住人口もあると思うのですけれども、そういうのがどの程度の計画で、現況がどのくらいになっているのか、入り込み客はピークですね、1日どのくらいになっているのかということを教えていただきたいということ。
 それから、最後のまとめのときに、制度、法制上の取り扱いとかコストの軽減への助成といいますか、これは主として税制上の取り扱いみたいなことになろうかと思うのですけれども、もう少し具体的に教えていただければということと、最後に、地域の特性に合った環境基準というのがございましたけれども、今、既に県なりが環境基準の設定はしていると思うのですけれども、どういうところに問題があるのかということを教えてください。

○浅野部会長代理 江口委員、簡潔に質問を。

○江口委員 質問はですね、この企画を最初作られたときのイメージと、今のイメージとのギャップがあるかどうかです。一番最初、そういうロケーションで計画されたわけで、いっぱい計画されたものがあったと思うのです。最終決定されたものと、そのイメージ、それが第1点ですね。
 第2点として、県とか市がどんな形で関わってきたのか。おそらく池田会長ご自身だけではなくて、そういう企画立案する実行部隊がいたと思うのですけれども、その辺ちょっとお聞かせください。

○ハウステンボス株式会社 まず、お客さんが大体年間 350万前後ですね。そして、従業員が当初 3,000人ぐらいいたのですが、今は 1,500名ぐらいになっております。それから、入り客のピークは、ものすごくアップダウンがありまして、特にカウントダウンなんていうことになると5万人というような数字。それから、嵐になったり、雨なんかが降ると 1,000人とか、そんなオーダーにまで下がってしまいますから、ものすごくお客さんの上下が激しいので、これも大変難しい問題ですね。
 それから、税制ですが、例えば私どもは、下水道は一滴も海に流してないのですよ。全部、自分の中でリサイクルしてやっているのですが、それでも下水道料金は毎年1億円近く市に納めております。それはなぜか分かりますか。もう、上水の使用料に対して、自動的に決まってしまっているのですね。そういった類のことがいっぱいあるわけです。
 それから、地方の特性といいますけれども、一応テーマはオランダということでやっていますが、あそこに植えてある植物は全部、九州のあの地域に見合った植生でやっているわけなのですね。だから、形、建物やなんかはオランダを忠実にやっていますけれども、基本的には佐世保のハウステンボス町のあの自然環境に合った自然の生態系を大事にするということをやっております。
 それから、イメージギャップですか、これは、私どもは、企業会計からいくと、今年どのくらいの経費がいって、どのくらいの収入かという年度予算で全部決算しますね。だけども、こういう自然の生態系というのは、最低10年、大体30年とか50年というオーダーで考えざるを得ないので、例えばぽっと苗を植えたのは、森になるのには20年、30年かかると。だから、我々としては、大体30年ぐらいかかれば、この自然の森やなんかがなるのではないかと思ったのが、意外と早く10年で、とにかくハヤブサが住むようになった。食物連鎖の頂点に立つハヤブサが住んだということは、完全に生態系ピラミッドができ上がったということで、これは従業員がものすごく日夜努力はしているのですけれども、それにしても自然というのは、結構、人間がその気になれば回復するという自信を得た。それは逆に大きなプラスでした。
 それから、県と市の関わり合いですけれども、基本的にはこれは第三セクターなのです。県や国それから民間が一緒になってやっている。ただ、出資の額が5%以下というような形、ですから、実態は民間が全部やっていますけれども、形式上は第三セクターという形で、県も市も関わっているということでございます。
 よろしゅうございますか。

○浅野部会長代理 どうもありがとうございました。
 私も地元ですから、結構知っていたつもりなのですが、意外と知らなかった点を教えていただいてありがとうございます。実験都市としてはかなり成功したという印象が強いのですが。さて、これを、例えば佐世保市はともかくも長崎県内の諫早市とかあるいは九州のどこかの都市とか、あるいは全国の都市とか、そういうところに同じような試みを移植するという可能性ですが。私は、パーツの技術としても結構移植できるものがあると思うのですがいかがでしょうか。

○ハウステンボス株式会社 もう、いっぱいあるのですよ。それでね、随分、自治体の方が見学に来られて、感心して帰られるのですが、そのどれかを実践したかというと、どれもやっていないですね、まだ聞いたことないです。それは、みんな、お金がかかるのですね。でも、一民間企業がやっているのですよ。行政ができないはずないですね。非常に残念ですけれども、そういう状態です。

○浅野部会長代理 やはり、ハウステンボスのような施設で、お客様が来て、そこでお客様がアメニティーを感じてくださるということが最高の企業の価値という場合には、意外とうまくいくのではないか。企業が目指すものと環境配慮とのギャップが少ないですね。
 一般企業の場合でも、食品メーカーのように、そういう環境に優しいということが極めて重要な企業イメージという場合にはうまくいくと思うのですけれども、一般の都市の場合、どういう発想に切り換えていけば、うまくイメージが合うのか。
 さっき、従業員の方が全部、環境の研究のグループに入っておられるとお聞きしました、すごいことだと思ったのですが、こういうことなどは大いに自治体でも参考になるのではないかと思いますが。

○ハウステンボス株式会社 そうですね。実は私が会長になったのは2年前なのですが、それまでは設計者として、東京から環境文化研究所の所長として私は毎月1回来てやっていたのですよ。
 それは何をやったかというと、自然に対する作法みたいなことを、みんなで勉強会をやったのですね。具体的には、一番、ごみの問題とかCO2 の問題とか、そういうふうな問題に取り組んだのですが、結局、初めのうちはほとんど出席率も悪くて、そんなことは、ただ聞いているぐらいだったのが、今は非常にみんなのレベルが上がってきました。
 それともう1つは、確かに環境がいいから来られる方は、 100人おられると1人か2人はものすごく熱心に、月に何回も来るという方がいるのです、ファンが。ところが、90%以上は、やっぱりおもしろいかどうか、ディズニーと比べてどうだということでやりますから、なかなか環境を前面に出して集客につながるということは、今の段階ではまだ極めて難しい。だからこそ、何らかの経済的インセンティブが、どうしても欲しいですね。何とかしてくれないと、これを潰したら日本の将来はないのではないかと思うくらい、私どもは真剣にやっているつもりです。

○浅野部会長代理 よく分かりました。ありがとうございました。
 それでは、続きまして三和酒類株式会社の中野健治さん、お願いいたします。

○三和酒類株式会社 私、大分にあります三和酒類株式会社の中野と申します。
 一般的には皆様には「いいちこ」という焼酎で非常にご存じではないかと思うのですけれども、私どもは、平成に入りまして焼酎ブームということもありまして、製造量が非常に伸びております。現在、年間約5万トンの焼酎粕が発生しておりまして、それの処理を各年度それぞれどのように推移してきたかということを中心にご説明いたしたいと思うのです。
 平成4年度のデータなのですけれども、こちらの資料にもお示ししているのですが、熊本の国税局管内では約34万トンの焼酎粕が発生しております。この中で、私どもが約5万トンを占めているのですけれども、当初は、こちらに示しているように、ほとんど海洋投入で処理しております。それと、他社では、上に示している原液の肥料化ということで、その焼酎粕をそのまま畑に撒いているというふうな状況がかなり見受けられます。
 1990年に当時のソビエトがサハリンの方で放射性廃棄物を海に捨ててしまったというふうなことが発端となりまして、海洋投入、我々実は海洋投棄とは言っておりません。なぜかというと、焼酎粕そのものが人にとっても非常に有効な成分を含んでおりまして、これは海に捨てるというふうなものではないのではないかと考えております。それで、現在、言い方としては、海洋投入という、濁したような言い方なのですけれども、現在そういうふうな言い方をしております。
 話が戻りますが、平成4年前後は、こちらに示していますように、海洋投入が約8割、我が社に限っては畑に撒くものが約2%ありました。
 他社の動向を考えますと、ほとんど鹿児島とか宮崎の方は原液で飼料化する、そのまま畑に撒いているというふうな状況が多くて、それと我が社と同じように海洋投入、この2つが大きな比率を占めておりました。
 こちらで、濃縮が約18%とありますけれども、当時から我が社では、牛の飼料に何とか使えないかということで、約5万トンのうちの18%を濃縮の方に使用しております。
 これが平成6年前後になりますと、何とかもっと有効利用ができないかということで、こちらで新しく乾燥5%と示しておりますが、乾燥設備を入れまして、完全に乾燥した固形物の飼料を作っていこうということで、後で製造のサイクルを出しますけれども、そういうふうな設備を入れております。
 ただ、この段階でも、やはり海洋投入ということで約8割、同じような比率になっております。
 この段階から、3%あるというのが陸上処理でして、福岡県の方にセメント会社が多くありますので、そちらのセメント会社さんの方で一緒にセメントを作る材料として使ってもらうというふうな処理方法をとっております。
 ちょっと図が悪いのですが、平成11年になりまして、海洋投入はいけませんというふうな状況が発生しまして、それでは乾燥設備を増やしていこうということで、平成11年度からは乾燥設備の方をかなり増強いたしまして、このような比率になっております。あと、濃縮の方もかなり増加させているというふうな状況です。
 乾燥をどういうふうな形態で行っているかといいますと、原液タンク、これは焼酎粕が出てくるのですけれども、1日当たり約 130から 150トン程度発生しております。これを広域分離、スクリュープレスという装置にかけまして、この焼酎粕の中に入っている、我々通称ヘコと呼んでいるのですけれども、皆さん、麦の粒の真ん中に筋のようなものが入っているのをご存じだと思うのですけれども、あの筋の部分は最後までどうしても残ってしまいます。あれが主な固形分になっているのですけれども、その固形分と液分とに分けております。この液分というのも、透明ではありませんで、その液の中にはやはり麦が発酵しきれなかった分が残っております。この段階で約2割程度、固形分となりまして、8割程度が液分になります。これを固形分の方はそれぞれ固形分の専用の乾燥機で乾燥させます。液分の方は、さらに液分を乾燥させるというふうな装置を使いまして、やはり完全な乾燥物と濃縮液に分けております。
 乾燥物の方は、先ほどの広域分離した上の固形分と一緒にしまして、粉砕機の方で粉砕しまして、飼料にします。そして、製品サイロに入れて計量して袋詰めして飼料会社さんの方に出しているという状況です。これが大体1日5・6トン程度発生しております。濃縮液の方は1日約20〜30トン程度発生しておりまして、濃縮液の方は需要が多少少ないものですから、一部、セメント会社さんの方に委託処理しているのですけれども、その他は日田にございますメーカーさんの方で牛の飼料として有効利用しているというふうな状況です。
 こちらの方が平成12年度、2年前の話なのですけれども、12年度になりまして、海洋投入は一切やめましょうという方針を我が社で決めまして、この時点では5万トンの中の1%が海洋投入でまだ残っているのですけれども、それ以外は乾燥と濃縮ということと、あと陸上処理、先ほど言いましたセメント会社さんの方に出させていただくということで、主に3分割で処理しております。
 もう1つ、注目としては食品の方で 0.4%あるのですが、これは沖縄の方で今、もろみから作ったもろみ酢というふうな健康食品が非常に、実はお酒の価格よりも高い価格で一部は出されております。それと同じように、我々も研究を随時進めておりまして、焼酎粕の中から人間にとって有効なものを探し出そうという研究を進めて、現在、わずか 0.4%なのですけれども、食品としての開発をいたしております。
 実際に焼酎粕の中には、脂肪肝、皆さん、お酒を飲まれると脂肪肝で、だんだんフォアグラのような状態になっていくという方もおられるのではないかと思うのですが、そういうふうな脂肪肝に非常に効果があるというふうな成分も見つかっております。我々もそういうふうな研究をしておりまして、それを抑えるような飲み物として麦酢というものを私どもも商品化しております。そういうふうなことで、12年度の1年では徐々にこういうふうな比率になっております。
 13年度、昨年度ですけれども、食品が 0.4だったのが1%というふうに増加しておりまして、何とかこの食品の分野を今後は増やしていきたいと考えております。この中で、陸上処理の30%というのがあるのですけれども、これは大きい意味で見ますと、産業廃棄物にどうしてもならざるを得ないというふうになっておりますので、この部分を何とか減らしていきたいと考えております。できることであれば、乾燥と濃縮は現状で維持しながら、食品の分野を何とか開発できないかというふうなことで、随時研究を重ねている状況です。
 今までのことをまとめますと、私ども、三和酒類のエコフーズシステムというふうに、このシステムのことを呼んでいるのですけれども、取組としましては、1つとして産廃から有価物への転換を図るということで、海洋投入をやめましょうということと、飼料化の設備を導入する。それと、陸上処理を減少していく。それと食品等の高度利用設備を導入していきましょうというふうなことで進めております。
 今後の取組についてですけれども、ちょっと重なるところがあるのですけれども、陸上処理を減少していく。それと新しい飼料設備、今作っている飼料より、もっと高度で有効な飼料を作りまして、できれば魚の餌その他にも利用できるような飼料ができないかと考えております。それと飼料以外の用途開発ということで、今申し上げたようなことです。それと食品分野への参入ということで、この食品分野への参入に特に力を入れておりまして、実は大麦発酵研究所というものを私どもは新たに作っておりまして、そちらの方で食品分野が何とかいかないかなというふうな研究を重ねております。
 一昨年、私ども、ISO 14001の方を取得いたしまして、先ほど、ハウステンボスさんも言われましたように環境面にはくれぐれも気をつけております。私どもの排水の方も瀬戸内規制というものを受けておりまして、排水処理も、先ほど、5 ppmと言われたのですけれども、私どもは10 ppmは超えないようにして必ず出していく。一部どうしても排水処理は出さざるを得ない状況にありますので、出しているのですけれども、瀬戸内規制よりは非常に濃度的には低い濃度で出しているというふうな状況になっております。
 その他、環境面に関しましては、ごみのリサイクルを進めていくというふうなこともやっておりまして、将来的には外に出すのは無くしていこうというふうな方向でやっております。
 以上、簡単ではございますが。

○浅野部会長代理 どうもありがとうございました。
 それでは、ただいまの中野さんのご説明について、江口委員。

○江口委員 1点お伺いしたいのです。御社の経営収支状況ですね、つまりこれだけの技術革新をしてきますと、収益的な意味で負担になるかもしれませんし、その辺のところが1点ですね。
 それから、もう1つは、多角化経営ですね、今おっしゃったような新規食品に参入していくという、その辺の企業経営的なですね、環境負荷を小さくしようとすると、必ずコストがかかっちゃうと。その辺のところのバランスをどう考えておられるか、ちょっとお聞かせください。

○嶋津委員 おいしくいただいているファンの一人なのですけれども、容器の方の循環なんかはどういうふうにされていますか。もう、一般の循環ルートに乗せてしまうのか、あるいは「いいちこ」の瓶としてもう一回再利用とか、そういうことをされているのかということと、今、餌というのは、用途は魚にと言われましたけれども、現段階では牛だけなのですか。例えば鶏とか、その他いろいろな家畜があるわけですけれども、牛専用みたいになっているわけですか。

○三和酒類株式会社 そうですね。

○浅野部会長代理 もう1つ、今のご質問に追加ですけれども、循環型社会で廃棄物を有価物にというか、循環資源を活用するという動きがどんどん加速されてきますと、多くのものが食品産業の場合には飼料の方に向いていきます。現在既に飼料という形であちこちでいろいろなものが出回ってきていると思うのですが、他の供給元と競争状態になっていないかどうか、つまりはけ口がうまく確保できているのか、その点についての将来の見通しはどうだろうか。
 多分、生産量はそんなめちゃくちゃに増えることはないだろうけれども、コンスタントにこれだけのものが出ていくということになりますと、他からも飼料でもっといいものが出てきたり、食品循環資源の法律が本格的に動き始めれば、あちこちから原料が出てきますね。そういうときの対応をどう考えておられるか、その辺について何かあれば。
 以上、まとめてお答えいただけますか。

○三和酒類株式会社 まず、企業多角化ということなのですけれども、確かに私ども、約5年から6年のサイクルで新商品というものを出しております。
 現状は、何とか横ばいに、私、あまり偉くないものですから、経営状況まではよく分からないのですけれども、さほど落ちていないというふうなことは聞いております。
 それで、リサイクルに係る費用ですけれども、定かではないのですけれども、1升瓶に関して、あれで約10円から20円がリサイクルの費用になっているというふうな状況です。これが今後、確かに増大していくおそれはあるのですけれども、何とか抑える方向にいきたいなというのと、あと食品としては、価格的に飼料に比べますと値段的にも高い価格になりますので、成功していけば非常に有効なものになるのではないかと考えております。
 それと、容器についてですけれども、一つ、私どもは実は「いいちこ」のフラスコというものを作っております。これは、我々の企業の方針でもあるのですけれども、パイレックスというガラスで作っております。
 1番のリサイクルというのは、お客様に容器を捨てさせないと。その容器は非常にデザイン的に我々自負しているのですけれども、優れておりまして、その後、お花を飾ったり、そういうふうなものとしても実際非常に使われております。ですから、贈答用としても使えますし、一つはお客様にその後も容器ごと使っていただくというふうな方針で開発しております。
 確かに1升瓶というのはリサイクル性が非常に高いものです。これは何度もリサイクルして使います。あと、 900?の瓶というものがあるのですが、これはリサイクルしていませんで、カレットにしまして、下のコンクリートの代わりのレンガとして再利用できないかということで、一部やっております。
 あと、餌についてですけれども、牛だけかということで、現状は、その後の質問の飼料としての競争があるということへのお答えと重なるのですけれども、私ども、飼料として取引している業者が1社だけになります。その1社に全てお任せしておりまして、飼料化を始める段階から全て共同で処理というか、農家の方に販売していくのを話し合ったところでやっております。いろいろな飼料メーカーのところに出しますと、確かに価格の変動とか、需要供給の関係で、今月はいらないよとかいうのがあるのですけれども、1社にお願いしていますので、供給の方もかなり安定していますし、消費の方も安定させるというふうな状況で対応している状況です。

○浅野部会長代理 どこの会社に依頼しているのかはともかく、その地理的距離ですね。

○三和酒類株式会社 私ども、宇佐にありまして、それに出している業者が本川牧場さんというところで、日田にございます工場です。
 私ども、実は昨年、日田にも工場を作っておりまして、そこから出るものと一緒にしまして飼料化して、その本川牧場さんの方に一緒に出していくというふうな状況です。

○浅野部会長代理 分かりました。さっきの嶋津委員のご質問、もうちょっと……、お答えをよろしいですか。
 「いいちこ」の容器はリターナブルでまた引き取るという構造になっているのですか。

○三和酒類株式会社 1升瓶に関してはそういう構造になっています。ただ、 900?に関しては、引き取るというふうにはなっておりませんで、カレットに……

○浅野部会長代理 容リ法のルートに乗っかっていて、そこに対して費用を払うという構造ですね。

○三和酒類株式会社 はい、そうです。

○浅野部会長代理 事務局の方で何かお尋ねすることはありますか。

○事務局 先ほど、ハウステンボスの方からもお話があったと思いますが、経済性ということに関しては何かお感じになることがありましたら、お伺いしたいのですが。

○三和酒類株式会社 これは、私個人的な意見なのですけれども、海洋投入というのは現在禁止されております。ただ、焼酎粕というのは人間の体にとって非常に有効なものです。実際に脂肪肝とかいうのも抑えますから。これは、海に捨ててはいけないよとなっているのですけれども、一般の他の放射性の廃棄物とか、そういうものと一緒にされるというのは、かえって迷惑だというふうに考えております。
 実際の話を言うと、これは、お魚の餌になっていると考えてもらっても結構なぐらいの高品質のものですから、そういうものを私どもが一つ一つ、他社もそうだと思うのですけれども、エネルギーをかけて肥料・飼料にしております。実際に今後もあと一、二年で多分海洋投入は禁止されると思うのですけれども、それが本当に是なのかということは、ちょっと考えていただきたいというのが個人的には思っております。

○浅野部会長代理 条約の問題でもありますので、一筋縄ではいかないものですけれども、元々ロンドン条約そのものは、自然に由来するもので、それがそのままの状態で出ていくものに関してはあまりうるさく言わないという構造になっているのですけれどもね、しかし、やはりそこで何か他のものが混ざってしまうということを恐れるわけですから、純粋に自然から出て自然に還るという構造になっているという説明ができればいいのでしょうが。
 一時期、規制強化が図られたときに、確かに焼酎粕は九州でものすごく海洋投入が多いものですから、これを直ちに禁止するのは大変だというので、経過措置的には相当頑張って焼酎粕を少し厳しく直ちに禁止しないということにはしたのですけどね。しかし、やはり国際的な状況がそういうことであるわけですから、我が国の政府だけではなかなかうまくいかないかもしれませんけれども、いずれにせよ、本当にきちっと区別して、これは問題がないものであるという分別が可能であって、それを誰が担保するのか、その辺のところのシステムをしっかりメーカー側で考えてくださって、問題がないという構造を一方で考えていただいて、今のようなお話を伺うことになると、非常に話がしやすくなると思います。

○三和酒類株式会社 一つは企業のイメージとして、やはり、まだ海洋投入しているよということになりますと、今の日本の状況からいきますと、イメージ的にもよくないというようなこともありますので、どうしても陸上処理というふうな方向に進んでいるのではないかと思います。

○浅野部会長代理 確かにそうですね。
 それでは、江口委員。

○江口委員 そうですね、そういったシステムみたいなものは、例えば御社の方で特許を取ってしまっているとか、あるいは同業他社との情報交流はあるのでしょうか、海洋投入ではないということであればね。

○三和酒類株式会社 現在も、先ほどお見せしましたことに関して、一部ですけれども、特許は取っております。
 それと、情報関連ということなのですが、焼酎粕の処理というのは、ひとえに各社の規模でも違いますし、そういう状況で、各社いろいろな処理法を行っております。あるところでは燃やしているとか、あるところでは飼料にしているとか、そういうふうなことで、それぞれの企業で処理方法が本当に違ってくる。

○江口委員 1点、例えばアジアの諸国で、この種の産業が相当あると思うのですよね。そういうところの経済技術協力みたいなことは考えておられますか。私は、実は仕事がそっちが専門なものですから、日本とアジアとの協力ということでね。

○三和酒類株式会社 ちょっとそこまでは、まだ達していないなということはあるのですけれども、現段階では、私どもが何とか処理しようということで積み重ねたのが事実でして、まだそこまではちょっと行っていないなと。

○浅野部会長代理 よく分かりました。産業廃棄物は排出者に処理責任があるということから、各社が工夫を凝らすというのはいいのだろうけれども、将来的にはやっぱり共同化みたいなことを考えて、特に弱いところを引き受けてあげるとか、ばらばらにやるのが本当にいいかどうかという問題もちょっと気にはなるのですが、いかがですか。

○三和酒類株式会社 実際、そこら辺はやっております。鹿児島とか宮崎の方々は、実際に何社か集まりまして、共同で処理しているというふうなところも実はございます。
 将来的には、今言われたように共同でやっていくという方向にならざるを得ないのかなというふうには考えております。

○浅野部会長代理 ありがとうございました。頑張ってください。どうもありがとうございました。
 それでは、続きまして、特定非営利活動法人「環境カウンセリング協会長崎」の本田圭助さんにお願いいたします。

○特定非営利活動法人「環境カウンセリング協会長崎」 本田でございます。お手元に配ってあります、この資料で説明させていただきたいと思います。
 まず、環境カウンセリング協会長崎の概要について説明いたします。
 まず、平成12年の12月20日に、最初は大体会員が50名ぐらいでスタートしまして、半年経ちましたら 110名。構成はここに書いてありますようなものでございます。最近よくパートナーシップと言われておりますけれども、市民、事業者、学術研究者、専門家、地方自治体が中心になっております。それと経済諸団体、中央会(長崎県中小企業団体中央会)とか商工会議所連合会、商工会連合会が入っております。それと、やはり循環型社会ということも考えまして、産業廃棄物協会、報道関係などを含めて構成しております。
 目的は、ここに書いてありますようなことでございますが、一応、環境に関する普及活動というのが中心です。
 組織でございますが、循環型社会啓発部門、環境経営部門、自然共生活動部門、パートナーシップ部門の4つで構成しています。
 個々の内容につきましては、ここに書いてありますので省略しますが、まず活動状況について話をさせていただければ、大体どんなものかが分かると思います。
 まず、循環型社会啓発部門でございますけれども、最近の活動としましては、先ほどお話がちょっと出ました東南アジアとの協力ということで、今年度の環境事業団の助成金でインドネシアの環境開発教育研究所と共同いたしまして、インドネシアの都市と農村の有機性廃棄物の循環システムの構築に関する調査を行っております。これは一応、3年計画です。15年、16年も実施の予定でございます。
 内容はどういうことかと申しますと、農村から都市に送られます果物とか野菜の廃棄物をコンポスト化して、また農村に返そうという仕組みをまず地元の技術を使って作ってみようではないかということが、まず1つでございます。
 その場合、コンポストと廃棄物のバランスの問題が出てきます。廃棄物全部からコンポストを作ったら、コンポストが余ることが予想されます。それと関連しまして、余剰バイオマス廃棄物のガス化メタノール化ということを今考えております。これが二つ目です。
 というのは、私はもともと三菱重工の出身でございますけれども、バイオマス廃棄物をガス化して、メタノール化する研究も進められておりまして、パイロットプラントも完成しておりますし、特にその関係のリーダーであった人が長崎総合科学大学におりますので、そういう人を中心にいろいろ検討しているわけです。バイオマス廃棄物による液体燃料の生成というのも、この共同研究の中に将来的に入れなければならないのではないかと思っております。現在は、まずコンポストですが。
 それから、相手方のリーダーもどちらかというと、多角的な使い方を希望しているようでございます。これは、後で述べます私どもの提案とも関連してまいります。
 その次が環境経営部門。これは、はっきり申しましてISO 14001の指導でございます。私は元々ISO 14001の指導を5年間やってきたものですから、その関連もありまして、何とか中小企業の皆さん方に、その概念だけでも知ってもらおうということで、セミナーをあちこちで開いております。
 それから、自然共生部門でございますけれども、いわゆる子供達の環境教育をこの部門を中心にやってもらっているわけです。まず、3次元紙芝居(幅1メーター80センチ、高さ90センチの大型紙芝居)を作りまして、その前で川とか海の生物がいろいろな活動や話をするというようなことで、子供達に、自分の周りにある川とか海を想定して、そこに生息している生物との対話を紙芝居の主人公にしてもらって、自分たちもその中に一体化していくというような形で、地球温暖化の問題と、それからもう一つは環境ホルモンのことを身近な問題として考えてもらおうということです。
 明日、長崎市の長崎国際テレビで、その関係のシンポジウムをやります。これは子供と女性のためのシンポジウム。約 200人ぐらい集まってくれるのではないかと思っております。
 あと、パートナーシップ部門は、大体、大学の先生方を中心といたしまして、いろいろなところでシンポジウムを開いていくというようなことです。
 以上が私どものカウンセリング協会の活動状況です。創立後、まだ1年半でございますけれども、何とかぼつぼつやっているというところでございます。
 そこで、循環型社会の基本計画についての意見ということでございますけれども、もともと私は45年間、三菱重工及び同グループに勤めておりました。ということは昭和31年に三菱重工に入社しまして、戦後、日本の産業が勃興するときから、ピークに来て、それから下り坂になるところまで全部を経験しております。そういう経験から申しまして、やはり今までの日本は企業社会という形で栄えてきたのではないのか。企業社会というものは、韓国にもできるし、中国にもできてくる。そうすると、新しい企業社会がより活力にあふれているはずだ。つまり、日本の企業社会の縮小は歴史的必然ではなかろうか。そうなりますと、企業社会だけではなくて、もっと別な社会と連携、共存しながら、本当の意味の循環型社会を構築していく。今提案しておりますのは、農業と林業を中心とする地域社会と企業社会の連携・共存であります。
 そこで、先ほど話をしましたバイオマスを使っての新しい燃料を作るというような一つの産業形態、それに付随してバイオマス廃棄物を集めるとか、ガス化してメタノールを作るとか、作ったメタノールの配布使用など、いろいろな産業形態ができてくる。
 ここで一番重要なことは、メタノールによるエネルギー生成は石油を使っての発電とは違うわけですね。石油を燃やしますと、どうしてもいろいろな大気汚染が出てくる。しかし、このバイオマス燃料でございましたら、燃焼生成ガスはCO2 と水蒸気だけ。その中のCO2 はまた植物に吸収(CO2 と光合成)され、植物の構成要素となって行く。
 いわゆる自然の循環形態と同じような循環型社会が、この地域社会の一つの特質ではないでしょうか。最後に絵を見ていただきます。時間がありませんので結論だけ申しますと、ここに持続可能な社会への展望というのがございます。左側に企業社会、それからその下に地域社会(農・林・漁)とあります。それに知的文化的社会。今までは大体こういう形だったのではないかと思います。
 この中で、企業社会は、いわゆる産業の空洞化によってどうしても容量的に縮小せざるを得ない。ということは、人を従来と同様にもそれだけ雇用するには、企業社会だけでは十分ではない。それをどこかで吸収しなければならないということで、地域社会というのをもっと見直す必要があるのではないか。
 そこで、企業社会、地域社会、知的文化社会という3つの将来像を描きました。それで、それぞれの循環型社会を創りながら、全体を包括するのが持続可能な社会ではないかと考えまして、ここに提案しているわけでございますけれども、循環型社会の開発計画についての環境省の提案は、私は全く賛成でございます。全く賛成でございますけれども、やはり、少なくとも、いただきました資料を見る限りにおいて、従来型の企業社会を念頭に置かれた循環型社会ではなかろうかなというふうに考えたものですから、こういう提案をさせていただきました。
 以上でございます。どうもありがとうございました。

○浅野部会長代理 どうもありがとうございました。
 後でまた、ご質問の中でもう少し細かくお話を伺うことにしたいと思いますが、おそらくインドネシアとの協力事業については、江口委員が関心があるでしょう。

○江口委員 おそらく循環型社会を日本の国内だけで考えたのでは、全く狭すぎると思うのですね。日中あるいはASEAN諸国です。こういうものを進める場合において、本田さんのところで関係している省庁というとおかしいのですけれども、JICAとか、外務省ですとか、あるいはその他関連省庁とのリンケージですね。一番聞きたいことは、NPOなりNGOは相当熱意をもってつなげていかないと、これは動かないと思うのですよ。その辺のところのノウハウみたいなものをちょっとお聞きしたいのですけれども。

○特定非営利活動法人「環境カウンセリング協会長崎」 実は、私どもの理事の中に、もと環境省にいて、現在、長崎大学の環境科学部の教授をしている人がいるのですよ。その方は、前からずっとインドネシア大学のスリアニ教授との面識が深く、そのお二人が先ほど申しました都市の農村の間の循環型社会の研究をしようではないかということをかねがね考えていらっしゃったわけです。
 そこで私が、別件で先ほど申しました地域社会の提案(公募)をある団体にした際、それを見て、「それならこういう話があるが、どうか」ということで、結局、本年度の環境事業団の補助事業に応募して採用していただきました。年間 350万円ですけれども、それを3年間やります。これは、あくまでも調査研究です。
 それから、できればパイロットプラントまで作って、パイロットプラントといいましても、日本みたいに近代化したものではございません。要するにごみを集めてきまして、それを切り返しながら長い時間をかけて発酵させていくというやり方です。それが一番、現地に向いているのではないかと思っております。
 そういうことで、まだ、JICAのレベルの達していませんが、できればJICA関連の人が行くようになればいいなとは思っております。

○江口委員 すばらしい企画力だと思うのですけれども、何と言っても、NGO、NPOというのはスタッフも少ないのですけれども、資金もないと。その場合に、中心を形成していく、これはテーマとしては4つぐらいございますけれども、非常にウエイトづけがあると思うのです。どこから入って、トータルとしてどういうふうにまとめるのかということの企画というのでしょうか、コーディネーションというのですか、その辺のところでご苦労なさって、こうあってほしいというような姿は、何かイメージを持っておられるでしょうか。

○特定非営利活動法人「環境カウンセリング協会長崎」 ええ、それはあります。まず、今年の8月末に、早瀬先生の研究室の人たちに現地で調査してもらいました。まず現地を調査する。それから、どういう技術か見に行ってもらう。それと、相手方と話をしまして、相手方がどの程度のことを考えているかということで、大体焦点を絞っていく。
 今回はまだコンポストまでです。次回の会議では、燃料化というところまで提案していこうかなと思っています。

○浅野部会長代理 協会そのものの活動全体が、さっき4部門ということで、かなり幅広くやっておられて、ご活躍の中身もよく分かるわけですが、その4部門がみんな同じくらいのウエイトで活動ができるものだろうかと江口委員は指摘したわけです。

○特定非営利活動法人「環境カウンセリング協会長崎」 それは、それぞれウエートは大体似たようなものでございますけれども、皆、会費とあとは、例えば先ほどの3次元紙芝居は50%は省エネセンターから出してもらう。その活動の中心は学生。私は企画。
 それから、インドネシアの案件は早瀬先生の研究室を中心にやっていただく。それから、ISO 14001は私が中心にやっておりますので、これは無料です。そういうことで、4部門とも均等に考えております。最大の問題は人集めです。

○浅野部会長代理 会費はメンバーの環境カウンセラーの人たちが出しておられる。

○特定非営利活動法人「環境カウンセリング協会長崎」 カウンセラーももちろんですが、個人は 3,000円です。企業が1万円、それから団体が3万円です。

○浅野部会長代理 そういう形で資金が集まるわけですね。
 活動の中で、やはりソフトの面というのでしょうか、コーディネーション、非常に大きな働きをしておられるというのはよく分かりました。
 では、嶋津委員、何か。

○嶋津委員 非常に立派な活動をされていると思うのですけれども、常勤的なスタッフの方というのは、何人ぐらい。

○特定非営利活動法人「環境カウンセリング協会長崎」 私一人です。あとは学生のアルバイトを使っております。その方が、はるかに私よりも、例えばパソコンを動かすのに、私よりも3倍も能力がありますので。

○嶋津委員 そうすると、今いろいろなファイナンスに苦労されているようでしたけれども、経常的に公的な助成みたいなものを県とか市町村から受けられてはいないのですか。

○特定非営利活動法人「環境カウンセリング協会長崎」 いや、それはありません。あくまでも、国、県、関係諸団体からの公募に応募して、経費(人件費を除く)の50%を賄っております。

○嶋津委員 それは、あくまでもパートナーというのか、カウンセリング協会のパートナーとして団体にも参加してもらう。

○特定非営利活動法人「環境カウンセリング協会長崎」 そうです、そういうことです。

○嶋津委員 分かりました。それで、このペーパーは、非常に私は意見としても賛成なのですが、そういう都市と農山漁村地域とか、あるいはいわば持続可能な社会に行くためのバイオマス資源を活用するとかいうことにつけても、都市と農村のまさにパートナーシップというのは、私ども仕事として、今一番関心があるのは、市町村を合併して強くしなければいけないということについて長崎県も非常に力を入れていただいているのですけれども、先ほどの会員の中に市はいないと、町村だけだというのも、やや寂しいなと。佐世保市は入っていないのか、長崎市は入っていないのかなというような感じがするのですけどね、そういうところはどうですか。

○特定非営利活動法人「環境カウンセリング協会長崎」 歴史が浅いものですから、最初は市長会、町村会、それぞれにお願いしたのです。町村会は一応、おもしろいなということで参加していただきました。それから市長会は、もう少し様子を見ようかなということでございます。しかし、活動を広げていけば、一応認めていただけるかなとは思っております。

○浅野部会長代理 今日は、佐世保市もいらっしゃいますから、大いに陳情していただいて。
 この基本計画についてのご意見の部分なのですが、確かに私どもが出しました、たたき台が、企業社会、今までの在来型のスタイルのものを前提にして考えているのではないかというご指摘があったわけです。必ずしもそうは思ってないというつもりはあるのですが、むしろ企業市民というぐらいのところの概念までは持っていまして、おっしゃるような形の絵というよりは、むしろ企業も一つの市民として、当事者である、それから企業の中の構成員は同時に2つの顔を持っています。企業の中で活動するときの企業社会の中での一員と、それから家に帰って地域で生活する社会の一員と両面がある。だから、各主体と言っているときには、別に全部を、ある時間で切っているのではなくて、例えば12時で切れば企業市民と家にいる人は完全に分かれますけれども、夜の7時くらいで切れば、顔は変わりますね。そういうダイナミックな動きということを想定はしているつもりなのです。しかし確かに原案を作っている事務局が東京にいるものですから、窓を明ければ周りは東京の町しか見えないですね。
 それで、おっしゃる農林業地域を中心とする持続可能な社会の特性をという、このご提案はよく分かるのですが、しかし、やはり日本の社会が今や農山林地域であっても都市ですよね。ライフスタイルそのものは完全に都市化してしまっているという状態ですから、否応なしに都市型の生活というものを一方で意識して、それをどうするかを考えないと、循環型社会のプランがうまくいかないというのが私どものイメージなのです。
 それでお聞きしたいのですが、さっきご説明でちょっと飛ばされてしまって恐縮だったのですが、図−1として、都市と地域社会の交流図というのがありましたね、そこのところのご説明をもう少し丁寧に聞かせていただくと、おっしゃりたいことが私どもも理解できるのではないかと思うのです。

○特定非営利活動法人「環境カウンセリング協会長崎」 確かに企業社会というのが、今まで、終戦後、日本をここまで伸ばしたのではないかと思うのですよ、私も企業の一員だったものですから。確かにアフターファイブは飲みにも行きますし、いろいろな趣味、例えば「能、仕舞」をやったりします。しかしそれは、私はつけ足しだと、企業社会のつけ足しだという観念が今まであったわけです。全般的に申しましてもそうではないかと。
 しかし、それはさておきまして大都市がある。それをベースにして企業活動をしているのが企業社会である。しかし、企業社会が悪いと言っているのではないのです。企業社会の中に技術という蓄積があります。情報というのがあります。それから、当然、大都市の中に文化の交流と蓄積がある。こういうのを、地域社会にもっと持ってくる必要がある。
 確かに、浅野先生がおっしゃったように、合併もありますし、いろいろな地域社会が都市型になっておりますけれども、まだまだ完全な都市社会ではない。しかし、地域社会は、私は田舎の育ちですけれども、感性とか、知識はなくても知恵があるとか、あるいは物を作るという気持ちは結構あるのではないか。そういうのを利用してみましょう。それらを一つの提案として再生可能なエネルギーの一つの生産手段として考えてみたのがこの絵でございます。
 そういう再生可能なエネルギーが、今度は都市社会の方に循環されることになりまして一つの融合が出てくる。企業社会と地域社会の共存、それが図2の右側の絵かなと思っております。

○浅野部会長代理 なるほどね。理念としては十分に参考にさせていただけるものだと思うのですが、実際に社会経済システムを一方で意識して、社会経済システムをどう変えていこうか、それをどう、これから計画の中でマネジメントを考えるかというのが、私どもの一つの重要な課題、関心事であります。
 そういう点からいきますと、物の流れみたいなもの、ここでおっしゃっているイメージはよく分かるのですけれども、現実には物が動いていって、その物の動きの混乱がやっぱりもろもろの混乱を引き起こしているという深刻な課題がございますから、そこをどうしようかという意識があるのですね。
 それで、再生可能エネルギーを地域限定で、その中でバイオマスみたいなもので動かすという、それはそれでその地域については動くのでしょうけれども、それと大都市における循環というのをどうつなぐのか、そこのところについてのお考えはいかがですか。

○特定非営利活動法人「環境カウンセリング協会長崎」 それはそうですね。まず、大都市と地域との循環には、そういう地理的な問題があります。
 それからもう1つの問題としては、例えば大都市では、先ほどインドネシアの例を出しましたけれども、いろいろな、いわゆる有機系の排出がいっぱいあるのですね。それをこちらへ持ってくる。それを、ある部分はコンポスト、ある部分は液体燃料化ということによって、一つの循環システムができる可能性がある。それは一つの、インドネシアは遠い国ですけれども、そういうことを一応やっているのです。
 日本でも、特に先ほど嶋津先生から指摘がありましたように、日本も大都市化、都市と町村の合併という問題がございますから、そうなりますと、その中での循環は非常に容易になってくるのではないかと思っております。

○浅野部会長代理 分かりました。

○江口委員 1点、私、全く同じ気持ちなのですけれども、並行的に企業社会と循環型社会ができるのではなくて、おそらく本田さんのメンバーの中に、猛烈な情熱を持っていて、企業経営者なんかに、その人たちを巻き込んで成功のケースを幾つか作っていくということが一番いいのではないでしょうか。
 多分、行政は、高見の見物だと思います、いくらやっても−ちょっと失礼かもしれませんが−ですから、NPOの方の側から働きかけなければ変わらないでしょうね、いわゆるエンジンにならなければダメだと思うのですよ。

○特定非営利活動法人「環境カウンセリング協会長崎」 ありがとうございました。そういう方向で活動します。しかし、運営のためにも、やはり国、県、関係事業団の補助事業に応募しながら初期の目的に一歩ずつ近づけたらと思っております。

○浅野部会長代理 その辺は、あちらこちらでよく聞かされるところでございますけれども、環境省は何しろ貧乏でという話がございますが、何も環境省が金を出すことはないわけですから、お金がいっぱいある経済産業省あたりにしっかりと……

○特定非営利活動法人「環境カウンセリング協会長崎」 一言、言い忘れたことがありまして、よろしゅうございますか。
 というのは、日本の政府の中の経済産業省とか文部科学省とか、あるいは厚生労働省とか、それぞれいろいろな言葉で循環型社会の話をしておられるわけですよね。それが、てんでばらばら。それをまとめ一元化するのが環境省ではないのかなと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

○浅野部会長代理 ありがとうございます。励ましの言葉をいただきまして、大変心強い思いです。
 では、はじめに4人と言いましたが、ここで5分間ほど休憩させていただきます。30分から再開いたしますので、よろしくお願いいたします。
                              午後2時25分休憩
                              午後2時30分再開

○浅野部会長代理 それでは引き続いて、伊万里はちがめプラン、福田俊明さんからご意見を承ります。

○伊万里はちがめプラン ただいま、伊万里はちがめプラン代表ということでご紹介いただきましたけれども、本職はレストランです。昼、夜、ちゃんと白いコック服を着て、現場で仕事をしながら、このはちがめプランのたい肥化実験に関わっております。
 はちがめというのは、初めて聞かれて「何じゃろか」と思っていらっしゃる方がたくさんいらっしゃると思います。伊万里に毎年、7月ごろ、夏場に産卵に来ますカブトガニのことを伊万里では「はちがめ」と呼んで親しんでおります。2億年も前から生き続け、生きた化石と言われているカブトガニのように、伊万里の町を安全で健康な町にしたいという願いを込め、また、この計画が長く続くようにと「伊万里はちがめプラン」と名付けました。
 仕事がレストランのおやじということで、なかなか話がうまいこといきませんので、ビデオをまず見ていただいて、それから入りたいと思います。よろしくお願いします。
                〈ビデオ上映〉
 「伊万里はちがめプランは、伊万里料理店組合が伊万里市大坪町で取り組んでいる生ごみのたい肥化実験です。
 伊万里料理店組合の福田俊明さんは、平成4年に組合員による生ごみ資源化研究会を発足、あらゆる情報集収を行い、生ごみのたい肥化実験にたどり着いた福田さんは、自宅の裏庭を利用して実験を開始しました。
 実験に確信を持った福田さんは、平成11年、伊万里商工会議所の助成を受け、大坪町古賀にコンポスト実験場を建設し、本格的な実験が始まりました。
 組合の協力店から回収した生ごみは、自然発酵を繰り返しながら、およそ 100日かけてたい肥になります。
 たい肥からは生ごみの独特のにおいは全くありません。
 また、このたい肥を使って、地元農家とカボチャの栽培実験に取り組み、カボチャは順調に育ちました。
 平成11年10月には、大坪町に国や県・市の助成を受け、たい肥化実験施設が完成、規模を拡大することで従業員も2人雇い、生ごみ回収の協力店も4軒から11軒に増えました。また、伊万里農林高校の生物生産科でもたい肥を使った花や果実の栽培実験にも取り組んでいます。
 平成12年の秋には菜の花エコプロジェクトがスタート。これはたい肥を使い、大坪町、二里町の斜面に菜の花を栽培する計画です。地元農家の協力で菜種を蒔き、春には立派な菜の花が咲きました。
 平成13年の5月下旬には、菜種の刈り取り作業を行い、菜種油を搾取、絞りかすは再びたい肥に使い、将来的にはディーゼルエンジンの燃料にと夢が広がります。
 最近では、女性市民団体がはちがめプランに協力、家庭から出る生ごみを提供しています。
  平成14年3月には、全国組織の菜の花プロジェクトネットワークとともに、九州菜の花サミットを伊万里市で開催、ドイツを中心に活動しているバイオマス促進大会のバイオマスの講演会を行ったほか、廃食油がディーゼル燃料になる過程を現地で説明した後、実際に廃食油を使ってトラクターを走らせたり、生ごみからできたたい肥を使って栽培した農作物を販売したりと、大いに盛り上がりました。
 平成4年に福田さんの自宅で始まった生ごみのたい肥化実験、今では実験場で4人の職員が働き、毎日市内55軒の飲食店や農家からおよそ 1.5トンの生ごみを回収。1日当たり 600キロのたい肥ができ上がっています。
 そして、この取組を全国で組織される市民団体「元気なごみ仲間の会」が主催する「市民が創る環境のまち元気大賞2002」に応募、元気大賞には、全国各地で環境のまちづくりを目指しているおよそ50件の市民グループから応募がありましたが、伊万里はちがめプランが見事最高賞となる大賞を受賞しました。また、国際ソロプチミスト日本財団による環境貢献賞にも輝いています。
 今、約10年を見ていただきましたので、本当に大変なところとか喜び、そういうのを見て感じていただけたと思います。
 ただ、私も最初は、私たちが自ら出している生ごみをそのまま燃やすのはもったいないという形で入ったわけです。ところが、研究会を発足させまして、いろいろ調べましたところ、お手元の資料の冊子「生ごみを宝に」の中にも書いています通り、伊万里では1日41トン、可燃ごみを燃やしています。その費用が何と年間4億 25百万円、そして、その焼却残灰は年間 2,532トン、これは平成11年度の資料です。1トン当たり焼却費用が3万 5千円ぐらいかかっております。焼却残灰の捨場もあと数年の余裕しかないと言われています。こういうことが分かってきまして、これでは燃やしてはいかんな、何とか資源にしなければいけないということで、一生懸命やってきたわけです。
 先ほどから話題になっています生ごみたい肥がたくさん製造されたら、生産過剰になってしまうのではないか、という問題ですが、これは「生ごみを宝に」の11ページにはちがめたい肥の品質と安全性で記載しています。
 植物実験では植物に対する害に関する栽培実験において、生体重指数 100%をすべて上回る成績を示しています。
 たい肥成分分析では、窒素、燐酸、カリウムは普通ですが、今年の8月の分析では窒素が 1.0%になっております。施肥した田畑が窒素過多にならないよう、たい肥作りの管理をしています。
 また、たい肥の完熟度を示す C/N比においても非常に良い数値結果を得ています。
 はちがめたい肥の微生物学的性状は、ゼロエミッション「はちがめプラン」42ページに佐賀大学農学部染谷土壌微生物研究室の発表が記載されていますので、参考にしてください。全細菌数は、原料、中間品、製品とも 500億〜 900億個/g乾物です。また、放線菌は1億個/g乾物含まれています。これは他の優良完熟たい肥 100万個/g乾物の 100倍の値で特筆すべき高さです。大腸菌郡やサルモネラ菌は、微量しか検出されません。このことは、醗酵期間中に70℃以上の高温が50日〜60日続き、100日以上かけてゆっくりと熟成される結果と思われます。
 このようにして田畑に還元しても問題の起こらない、農家が安心して使用できるたい肥を生産することでたい肥の需要が伸び問題は解決されると思います。
 これからの取組は、伊万里「環の里」計画のリーフレットがお手元にあると思いますが、これは、平成13年度に調査研究し、14年度に実施しているものです。この計画は、クリーン伊万里市民協議会と支援団体を中心に住民、企業、NPO、研究者、教育機関、行政等がパートナーシップを組み、大きな8つの課題を連携させて、資源を循環させ万物・自然と共生する「環の里」づくりを進めるものです。これは、昨年7月10日に発表された小泉内閣が主催する「21世紀「環の里」づくり会議」を参考にしています。以上が私たち伊万里はちがめプランの取組状況です。
 私たちの取組は以上ですが、現状と課題を読みまして3点ほど申し上げたいと思います。
 1点目に私たちが日頃扱っている生ごみは、市町村では「循環型資源」ではなく「一般廃棄物」です。一般廃棄物運送法、一般廃棄物処理法等で規制があり思うような事業がはこびません。生ごみとか食用油の資源化については、バイオ資源すなわち循環型資源として法的な位置付けをしていただき、これらの取扱が容易にできるようにしていただきたいと思います。
 2点目に循環型社会の食について述べさせていただきます。「消費者家庭で発生する生ごみについては、自宅でたい肥化され家庭菜園等で自家消費されます。ホテルやレストランなどは、生ごみをたい肥化する取組が進展するなど、ごみの発生抑制が進みます。」と書かれていますが、これは、私たちの考えからすれば、家庭やその他で使用される小型、中型の生ごみ処理機についてはいろんな問題点が生じると思われます。ひとつに、それらの処理機は完熟たい肥製造機でなく一次処理です。たい肥でないものを家庭菜園等で使い続けたら将来大変なことになるのではないかと思われます。ふたつに、大量なエネルギーの消費です。これは映像で説明したいと思います。上が家庭用で1日約1キロの処理ができるもの、中が中型機で1日30キロ〜50キロの処理ができるもの、下がはちがめプラントで1日1600キロ現在処理していますが、3000キロまで可能です。これらの処理機で一ヶ月の経費を電機代で表しております。家庭用で 800円、中型機で15,000円、はちがめプラントで16,000円、3000キロ処理しても20,000円ぐらいになると思ってください。これを1トンあたりの処理電気代で換算しますと、家庭用で27,000円かかります。中型機で12,000円、はちがめプラントで 200円ということになります。設備の費用ですが、家庭用では約4万〜5万円、中型で 450万〜 500万円、はちがめプラントの3トン処理能力で 3,500万円かかっています。1キロ処理能力に換算しますと、家庭用で4万〜5万円、中型10万〜15万円、はちがめプラントでは1万1千円となります。地球に負荷をかけずに省エネ、省資源の実現を考慮して計画していただきたいと思います。
 3点目に、廃棄物などの適正な循環利用ということで、私たちが日常深く考えているようなことが書いてあります。「生ごみなどの資源化については、地域圏内にある小規模なリサイクル施設などで適正な循環的利用が行われます。」と、地域内処理によってたい肥の生産費を抑えることができ、安いたい肥を家庭菜園や、あるいは有機農業の方たちに配布することができ、安全な野菜や米を私ども消費者へ戻していただく、そういうことの促進をお願いしたいと思いながら、今日ここに来させてもらいました。
 ご清聴ありがとうございます。

○浅野部会長代理 どうもありがとうございました。
 それでは、今の福田さんのご発表について、嶋津委員。

○嶋津委員 ありがとうございました。非常に仕事をしながら、こういう活動をされるというのは大変だなと思って、しかし生き生きとして映像でも映っておられましたから、楽しくやっておられるのだと思いますけれども、今の最後のまとめのところで、処理コストが家庭用の生ごみ機なんかは割高だと、はちがめプランの場合には 1.5トン程度のプラントで非常に割安になっていると。ただ、こういうシステムをやる場合に、例えば、じゃあそれのプロのあれが、例えば佐世保市の部長さんなんかが苦労しておられる一般廃棄物の処理のプラントみたいな形になってくるのですけれども、それでは、なかなかたい肥はできないわけなので、ただ、そこのところの適正規模というのが、もう少し大きい方がいいと考えておられるのか、あるいはやっぱり仲間うちで安全なものをたい肥にするというところからいうと、ある程度の閉鎖的と言ってはおかしいのですけれども、顔の知ったような仲間がやるというまでが限界なのかなという感じもするのですけどね。
 福田さんから見て、もっと、例えば伊万里市の、今、十数軒のそういう商売の方がまとまっていて、これが 100軒なり 300軒ぐらいになった時でも同じようにできると考えておられるのか、あるいはそうではなくて、やっぱり福田さんぐらいの規模のがたくさんできた方がいいのか、どうお考えですか。

○伊万里はちがめプラン 現在では、私どもの飲食業あるいは食品関係、魚屋さんとか野菜屋さんを合わせまして60軒、そして、一般家庭は先ほどビデオ紹介のとおり、現在、ステーションが10カ所あります。1カ所のステーションに約10名ということで、100名の方、 100世帯の皆さんが自分たちの生ごみを分別し、積極的に参加して下さっています。1日に集められる生ごみは1600キロ、毎日 600キロのたい肥ができております。
 今おっしゃった適正規模というのは、伊万里の人口が6万弱です。先ほど申し上げましたが可燃ごみが41トン、本来ならばその中に生ごみが16トンほど入っています。そして、分別可能な生ごみが多分10トンはあると思います。これは水分が80%ですので、10トンの生ごみを燃やすということは、8トンの水を燃やすことに匹敵するわけです。相当な化石燃料がいるということで、これはぜひ資源化する必要があります。
 ところが、10トンの処理をするということは大変な施設がいります。私どもの目標として5トンぐらいの規模のものを将来的には作りたい。そして、強制的ではなくて、自発的に参加していただく人たちをもっと集めてたい肥化したいと思っております。
 それはなぜかといいますと、食品リサイクル法では、5トン以上でないと登録や認定制度が受けられません。これを何とか3トンぐらいでも利用できるようにしていただかないと、小さい町や村では食品リサイクル法による優遇措置や融資制度が活用できません。それだけでも手だてをしていただきたいと希望します。この辺、ぜひ熟慮してくださいますようお願いします。
 この間、厚生労働省の方の食品リサイクル推進会議でも、その辺は強く提言してまいりました。そういうところで、伊万里ぐらいでしたら、5トン〜7トンぐらいが可能で、ある程度、自主財源で運営していくには、それくらいの量が必要になると思います。

○浅野部会長代理 分かりました。江口委員。

○江口委員 一番最後の地域通貨の活用ということですが、今どのレベルのとこまでお考えか、あるいはどのくらいの実験段階なのでしょう。非常に興味があります。
 それから、この8つのコンポーネント、うまくこういうふうに回さなければいけないわけですけれども、それはどんな形のもので企画し、このペーパーにはありますけれども、その辺はかなり、10年近くやってこられて、いろいろなものの積み重ねだと思うのですけれども、その辺のところのノウハウ的なものは、どんなふうにお感じでございましょうか。
 一番聞きたかったことは、最終的な地域通貨というのは非常におもしろいのですよ。地域の循環を作るためのもう一つの要ですから、お願いします。

○伊万里はちがめプラン この伊万里『環の里』計画は、県の環境保全創造住民活動事業を活用しています。昨年の年末には大方、許可が出ていたのですが、今年の春に人事異動がありまして、県の環境課の異動により、スタートからのやり直しになったわけです。今年になって。ようやく8月の終わりに許可が出まして、遅れてのスタートですが、各委員会を連続して行いながら、活動を開始し各事業を実行しています。
 その中で、地域通貨の問題も非常に激論を交わしております。その時に皆さんに、「これは仲良しこよしではなく、組合の決議とかあるいは商店街の決議によってやるのではなく、やりたい人だけがやるのです、あまり深く考えないでやろうよ。」と言いました。
 なぜかというと、私どもの伊万里はちがめプランは担保として、保障になるものに、まず生ごみたい肥があります。それから、先ほどテレビに出ました菜種油があり、廃食油燃料もあります。よって、土建屋さんでも、建築屋さんでも、地域通貨が回ってくるといつでも燃料と換えます。農家に来ればいつでもたい肥と換えます。つまり、多方面に地域通貨を使うには、伊万里はちがめプランはすごく有利な部分があるということです。その辺を皆さんに説明しながら、多分、12月の下旬ぐらいには何とか実験段階に持っていきたいと、今、準備を進めております。
 それから、裏のこの部分ですね、この部分でどう回すかということで、10年間でいろんな農家の人たちとのつながりを持ち、あるいは下に書いております活動母体の皆さんとも非常に親しく付き合いながらやっておりますので、何とか、後の残りの期間で実現させ、市民の皆さんに環境保全の環を広げたいと思っております。

○浅野部会長代理 どうもありがとうございました。
 さっきの食品リサイクル法の規模をもっと下げろというお話は、ご意見として承っておきたいと思いますが、どうもしかし、この法律の行方について、相当危惧の念を持っている面もあります。一体全体、本当にやる気があるのか、厚生労働省が。これで規模を下げていって、あちこちで品質の分からないたい肥がいっぱい出てきたら大変で、受け入れ先が困るのではないか、どうやって品質管理をするのかという問題がかなり深刻だと思うのですね。
 さっき、嶋津委員がお尋ねしたポイントも、つまり、品質をきちっと維持できる限界はどこかにあるのではないかということなのです。
 たまたま、この前、中部・北越ブロックのヒアリングで同じようなことを学校給食でやっている団体からお話があったのですが、これも現場で物を出すときの分別に大変な苦労をしておられるのです。福田さんの活動も、一般家庭の協力メンバー 100世帯というのは、やっぱりちゃんとやってくださる 100世帯として、まだまだ可能性はあるのでしょうけれども、どこまできちっと品質を担保できるかということですね。
 それからもう1つは、日本の場合、どうなのでしょうね、やっぱりそれぞれの地域の地質とたい肥の相性みたいなものがあって、例えばはちがめのたい肥を北海道に持っていって使えるのか、ということになりそうですと、どうしてもある限られた地域の中で回っていかないと合理性がないということになりはしないか。
 その意味で、嶋津委員が、どのくらいのところが外枠の限界かというお尋ねをしたのですが、でも5トンまでは大丈夫だという、多分、伊万里の状況を見れば大丈夫だろうなと思いますので、それはそれとして理解はできます。しかし、これを広く他の地域にも根付かせていこうと考えた場合、品質管理を徹底的に、例えば変な化学物質が入らないようにとか、いろいろなものが混じってしまうとたい肥としてはアウトになってしまうと思うのですが、その辺のご苦労はいかがですか。

○伊万里はちがめプラン 伊万里はもともと養豚が盛んでしたので、豚の餌として生ごみの分別は経験があり、あまり心配ありません。また、一般家庭から出る生ごみについても、はちがめプランの見学、説明会をやっていますので分別は良好です。食品リサイクル法では、5トン以上の事業所で、再生利用事業の登録者、再生利用事業計画の認定を受けたら、「肥料取締法」「飼料安全法」の製造販売の届出は不要となる特例があり、その検査を受けなくてもいいようになるわけです。そこはものすごく怖いですね。さっきおっしゃったような部分で。
 私どもは、県の方の許可は届け出るだけで済みますけど、植害実験、それから窒素・燐酸・カリウムはもちろん、C/N比・塩分・水銀・ヒ素・カドミウム等いろいろなものも検査して、特殊肥料生産業届出・肥料販売業開始届出を県で受理してもらっています。
 そういうことで、ちょっとその辺を厳しく、県とか市町村でも、もっともっと検査をするというような形をとり、時々立ち入り検査をして事業所の管理状況を把握して欲しい。また、許可したらしっぱなしということではなくて、やはり自動車免許と一緒で、何年かに1回は必ず適正検査をするというぐらい厳しくやらないと、人間のすることですから大変なことになるのではないかと思います。

○浅野部会長代理 ありがとうございました。ここは厚生労働省、しっかり持って帰って活かしてください。
 ありがとうございました。大変参考になりました。
 それでは、次に自治体からおいでいただいたお二方にお話を伺いたいと思います。
 まず、佐世保市の小原浩巳さん、よろしくお願いいたします。

○佐世保市 まず、佐世保市の現況からご報告申し上げます。資料に基づいて話したいと思います。
 佐世保市というのは、地理的に既にここに来られてお分かりの通り、日本の西端に位置しております。西海国立公園・九十九島という美しい自然の中で、非常に住みやすい町だと思っております。ただ、循環型社会またはごみ処理関係で申しますと、特徴的に坂が多い。大部分が斜面都市であって、平野部が非常に少ないという特徴がございます。
 人口は24万で、大きく落ち込んではいませんが、ただし、全国の例に漏れず高齢化が非常に進んで20.2%、国に比べると5年以上の早さで高齢化が進んでいるという現況でございます。
 ごみの処理現状と課題でございますが、5年間でごみ全体として1万 4,808トンの増、これは約16.1%の増。特に家庭系が微増なのに対しまして事業系の一般廃棄物の増加が著しく36.9%という伸びを見せて、この事業系の減量化への取組が急務ではないかと思っているところでございます。
 その他、昨今、いろいろな法律規制がかかり厳しくなりまして、ここ3、4年、ダイオキシン対策等によりまして焼却炉の建設や改修といったもので 106億、30億、また最終処分場が法律に合致しないということで、管理型処分場が今年ようやくでき上がるわけですが、49億、さらには海洋投棄の禁止に伴いまして、し尿処理センターが今年度から工事にかかりますが、これが約45億と非常にここ3、4年で公共事業が減少している中で環境面の投資が非常に多くなってきている現状でございます。
 さらに深刻なのは、この最終処分場を現在3期工事まで予定しているのですが、1期だけで49億なのですが、約13年しかもたない、今のままでまいりますと。もう13年経つと、またすぐ50億程度の2期工事に入らなければならない。ところが、地元住民はそう簡単に同意しないという現況もございまして、我々は今これをどれほど保たせる工夫をするかということに非常に力を注いでいるということです。
 また、資源ごみの回収につきましては、ここに書いていますとおり、集団の回収制度を作っておりまして、町内会や子供会または老人会の協力によるものが非常に大きいわけですが、ただ一般的にステーション方式でごみを収集しているわけですが、粗大ごみ、不燃ごみといったものについて、お年寄りが段々多くなる、坂が多いということで、排出そのものが、ステーションまで持っていくのが困難な状況になりつつあるというのが現状として言われております。
 2ページをお願いします。
 資源ごみの分別状況ですが、現在、5種13分別でございます。ここに書いているとおりでございまして、さらに15年1月からOA用紙と乾電池を資源ごみとして収集することで、今、取組をしております。
 こういった状況の中で、ごみ処理の取組でございますが、平成14年6月に一般廃棄物処理基本計画の策定、これは大体10年計画で5年ごとの見直しということでやっておりますが、今年度、14年度から23年度の10年計画を立てております。
 この中で、4つの基本方針、ここに書いてありますように、まず1点目が発生抑制、減量の積極的な推進ということで、流通の過程での包装の廃止とか抑制、無駄を省いていくということで、なるべくごみを根本的に発生させない社会づくりを推進しようということと、新しい収集運搬システムの構築。要するに、今、ステーション方式でやっているところで、そういう中で非常に坂が多いとか、いろいろな問題がございまして、収集体制も少し見直すべきではないかといったものも含んで、効率的な収集運搬システムを構築していこうと。
 それから、排出されたごみの資源化・リサイクルの推進ということで、特に資源の中でアルミ・鉄といったものの資源をごみの中から回収していこうということを考えております。
 また、3ページですが、新しいごみ処理技術の導入ということで、今、既にサーマルリサイクルで余熱で売電もしているわけですが、こういったもののさらなる検討や、焼却場を延命化するために、灰をリサイクルしようかということを考えております。こういったものの常に新しい技術を十分に情報を収集しながらやっていこうというのが基本姿勢で挙げております。
 また、具体的な数値目標といたしましては、平成23年度までに、12年度の排出量から20%減量化及び埋立量を90%削減するという厳しい目標を立てております。また、さらにこれを具体的に言いますと、1人1日の平均排出量がこれぐらい、ごみ排出量、資源化率、焼却量、埋立量、こういった状況の中でしています。
 ただ、この5年間ずっとごみが増え続けてきたわけですが、13年度、わずかながら初めて下がりました。これは多分、家電リサイクルの影響ではないかと今のところ思っております。もう少し詳しく今後分析していきたいと思っております。
 また、先ほど申しました増大する事業系のごみの減量化をどうにかしていこうということで、条例改正を14年3月に行っております。その中で、ここに5点ほど挙げていますが、端的に申しますと、事業系のごみも家庭系と同じように分別していただこうと。どちらかというと今まで事業系のごみは許可業者が直接処分場に持ってくるわけですが、分別されないものをパッカー車に積んでぼんと持ってきて、ぼんと燃やすという傾向にあったわけですが、これをある一定、各事業所に、環境担当、ごみ担当の責任者を置いていただくという条例改正をしております。
 さらに、経済的インセンティブが先ほども出ていましたが、その中できちっと分別された資源ごみについては、持込料を無料にする。その代わり、通常のごみについては、これまでの安い使用料からぐっと上げました。今までは、過去の歴史の中で幾らかずつ上げていたのですが、今回思い切って発想の転換をやって、ごみ処理単価を割り出して、将来的にはこれを 100%までもって、ごみのトン当たりの単価を出して手数料として取ろうという考えですが、一気にはいきませんで、今回、4割程度ということで、将来的にはこれをもっと上げていこうと考えているところです。
 それから、最近、学生のアパート等のごみ排出について町内からも非常に苦情が多いということもございます。ごみの出し方がまずいとか、分別しないとか。そういったところで、いわゆるアパートに住んでいる方だけの責任でなくて、貸している方の責任というものも明確にいたしまして、そういったものについても指導するように、今回、条例を改正しています。
 さらには、これまで罰則規定がなかったのですが、危険物や違反ごみについて、きちっと受け入れ拒否ができるということと、公表する、それから搬入停止をかけるということを明記した条例改正を行いました。
 その他、今後ごみ有料化制度の導入を考えていこうとしております。基本的な考え方としては、3ページから4ページに書いてあるとおりで、一過性のものに終わらず、将来的にも持続できるような制度にしていくということと、何よりも有料化を導入する場合には、頑張った人がそれだけ得をするというとおかしいのですが、報われる制度といったものにぜひ創設していきたいということで、今現在検討しております。
 その前段として、ここに書いてございませんが、粗大ごみ、先ほど坂が多いということと、お年寄りが多いということの中から、粗大ごみをステーション方式を思い切ってやめて、個別収集に変えようかと、制度の見直しを行っています。それについては、ただし、有料にしようと。要するに 1,000円から 1,500円程度で、そういったものについて希望する者または排出困難な者に限定し、予約制をとって、そしてこの集まった粗大物をリサイクルセンターを作って、そこの中で再配分していこうと。こういうことの中から考えて、さらにこの有料化がきちっと進んでいけば、将来的にはこの有料化の手数料を基金化して、そして先ほどちょっと問題があるというご発言もあったのですが、生ごみ処理機の補助金の拡大やいろいろな環境保全のためのものに使っていきたい。そういうふうな方向で今、検討しているところです。
 また、4 番目の施設整備については、現在、焼却灰のリサイクル、いわゆる灰溶融を現在検討して、来年度あたりで導入したいと考えて、今準備を進めているところです。この計算でいくと、大体3期までが50年弱しか保てなかったのですが、最終処分場は 100年以上保てるという計算になってまいります。そういった中で、ぜひこの溶融化を進めてまいりたいということです。
 それから5番目、環境組織の体制の再構築ということで、ちょっと時間が足りませんかね、どちらかというと今まで、正直申しまして環境行政の姿勢というのは後手後手に回ってしまったわけです。例えば不法投棄があってから動くとか何かの苦情があって動くとか、いろいろな問題がある。そういったものを先手で取り組んでいこうという姿勢に変えようということと、それから環境行政の中で大きな位置を占めるごみの収集を、非常に重要視して、いかにきれいにみんなに迷惑がかからないようにきちんと処理するかということに、あまりに力を入れすぎていた。今後、少しスタンスを変えて、民間でできるものについては、ごみ収集は民間にお願いしよう。その分の余力を監視体制や事業所の指導またはNPO、NGOの人たちとの関わり合いの組織の作り方とか、環境学習とか、こういったものに振り替えていこうということで、今現在、組合と提案して協議しているところでございます。
 さらに、これで財政的に申しますと、年間5億円程度、それをまた環境行政にもっと突っ込んでいく。そういうことを現在考えております。
 そのほかに、ISO 14001の認証取得の問題に取り組んでいるところです。また、環境読本を学校の先生と一緒に作りまして、今年の4月から早速、授業の中で使っていただいている。その他、レッドデータブックの作成が今年12月にでき上がるということもございます。
 以上が主な取組でございます。もう少し時間よろしいですか。

○浅野部会長代理 できれば簡潔にお願いします。

○佐世保市 次にヒアリングについてご意見をということでございますが、拝読させていただきましたが、非常に分かり易く簡潔、しかも理念も高く、特に言うことはございませんが、あえて意見をということでございますれば、どちらかというと天然資源の消費抑制についてはかなり書いてあるわけですが、環境負荷の低減という部分が少しバランス的に少ないのかなという気がしております。
 特に、地球温暖化の問題なんかもございますが、国がいろいろな目標値を設定していくわけです。そういった中で、リサイクルの問題もあるわけですが、環境負荷への影響は今、一番我々が興味がございまして、今のリサイクルを否定するわけではございませんが、リサイクルをすることによって逆に多大なエネルギーを使う場合があるのではないかという疑問がわずかながら起きています。
 しかしながら、かといって、それを即座に、今一生懸命やっていらっしゃるのを中止するということではございませんので、決して今のことをやめようという気持ちではございませんが、もう少しそこを検証してみようということで、実はペットボトルでやってみたのですが、我々の計算でははるかにリサイクルするより燃やした方がエネルギーの負荷が少ない。こういったものを直ちにということではないですが、今、研究機関に依頼いたしまして、こういったものの研究をやっている段階で、今年の12月にその結論が出る予定でございます。
 ただ、この結論をもってリサイクルをやめるという気は毛頭ございません。ただ、これ以上どこまでやるのかということと、リサイクルをやる場合に、観念的にものを見るのではなくて、意識付けも大事なのですが、行政としてはもう少し科学的な根拠を持って、どこまでやっていくのか、特にこういう西の果ては、いろいろなリサイクルをする時に大阪まで持っていくとか、そのためのガソリン代とか、いろいろなものがかかるわけです。こういったものも含めて、地域に合ったリサイクルというのをするべきではないかと考えて、環境負荷の低減というところについて、もうちょっとこの中に織り込んでもらいたかったなという気もいたしております。
 その他、7ページのところに、基本計画に盛り込む数値目標というところで、1、2、3、入口、循環、出口ということで、指標、2010年にこういったものにしますということで、これ、結構なのですね。結論としては当然こういったものをしていただかないといけないと思うのですが、自治体にとっては、これがピンとこないのですね。じゃあ、自治体でこういったものを一つの目標にして、それぞれの自治体が取組をまた作るわけですね。そのときに、自治体では、天然資源の投入量とか経済社会に投入されるものの全体量なんてものが到底計れないわけです。それでは、我々がいろいろな目標値を立てた時に、それが国の目標値のどこの部分にどの程度の割合で貢献しているのかという、我々の達成感のところで、できますれば、そういったものをもうちょっと具体的な数値、例えば3項の2のところにあったのですが、平成22年には資源化率を何%にするかという目標値があったのですが、こういったものと、ここの数値との関係がどういうふうに関係付けられていくのかというのが、何か我々いまいち、もう少し分かりづらいところがあって、我々としては、これでやったのだ、そして、このことが国全体に貢献したのだという、行政マンとしてはそういう達成感というものも欲しいと思っている次第でございます。
 以上でございます。

○浅野部会長代理 それでは、ちょっとご質問をする都合もありますので、大変恐縮ですが、行政関係のお話を一括してお聞きしたいと思います。水俣市の栄永徳博さん、お願いいたします。

○水俣市 水俣市環境対策課の栄永と申します。今日は、こういう席に呼んでいただきまして、大変感謝申し上げます。
 私は、「環境モデル都市水俣への取組」ということでまずご説明させていただきますけれども、まず、要約いたしますと、水俣市は、昭和31年を公式発表として水俣病というのを経験いたしました。健康被害、環境破壊、地域社会も崩壊しました。けれども、それから約40年、環境汚染を経験した水俣市民はこれまでの反省に立って環境モデル都市を目指して努力して、今それを始めようとしているわけです。
 具体的には、市民が取り組むごみの23分別、またごみ減量の取組、そういうものが水俣市の取組だろうと考えます。
 水俣市の面積、人口等について説明させていただきます。面積が 162Km2、人口が約3万1千、世帯数1万2千でございます。
 そういう中にありまして、明治39年、現在のチッソ株式会社が進出してきまして、化学工業の町として、またチッソの城下町として水俣市も発展しまして、国の近代化と同時に水俣市も発展してきたわけでございます。そういう中にあって、水俣病というのは昭和31年に公式発表されました。
 こういう状況の中で−これは昭和30年後半の写真でございます−先ほど申し上げましたいろいろな動きが出てきまして、地域社会が崩壊していったわけでございます。
 それから四十数年経ちまして、「もやいなおし」という言葉を提唱いたしまして、いろいろな宗教、信条を持った人が垣根を低くし、水俣病問題を正面から取り組んで一緒になって水俣のために共同で行おうという意味合いの言葉ですけれども、一緒になって取り組んでいったわけでございます。いろいろな会議、ワークショップ等を行いまして進めてまいりました。
 先ほどありました水俣病の政治決着、ここにいらっしゃいます染野室長補佐もこの時に一生懸命ご尽力いただき、政治決着を迎えたわけです。
 こういう前段がありまして、今、水俣市は水俣病の教訓、環境に配慮した町づくりを総合計画の中に入れまして取り組んでおるわけでございます。
 その取組の一つに、環境水俣賞がございます。これは、対象は国内、アジア地区の方たちで、環境保全活動などをされている方に賞金 100万円を送って推進しているわけでございます。現在23団体や個人を表彰しております。また、水俣市民に対して、環境水俣賞特別賞を贈っております。これは10万円の賞金でございます。
 これは、「あるもの探し」でございまして、地域の特性等を、いいもの、自然環境で、昔こういうきれいな川があったとか、こういうトンボがいたね、ハッチョウトンボとか、いろいろなトンボがいたね、そういうものを絵地図にして、水俣のすばらしさを地域の方に分かっていただこうということで、今、作っているわけです。これは、全地区ございます。
 そういう中にありまして、先ほど申し上げましたごみの23分別、これは水俣市民の誇りでございまして、現在、子供から大人全部でこうやってごみの23分別を行っております。
 一番誇りにできることは、この23分別もそうですけれども、市民の方が手を汚して、家庭の出口から取り組んでいただいている。例えばジャムの瓶とかはきれいに水洗いしまして、使えるようにして出していただいている。ドリンク等でも、1回水を通して出していただいている。そういうものが私たち誇りにできるのではないかと思っております。
 これはリサイクル率でございますけれども、こういうふうにやっていましても、20〜25%ぐらいしかできておりません。と申しますのは、後の方に出てきます、まだ生ごみ等が水俣の場合、できていない状況です。これも一つの問題として、今掲げております。
 現在、視察等もございまして、年間約 250件、 2,500から 3,000名ぐらい、今、水俣の方においでいただいております。そういうことが市民の誇り、自信になっております。
 これは、ごみ減量女性連絡会議でございまして、ごみは出さないということが基本であるという考えのもとで、女性の16の団体、婦人会とかJAとか、PTAの方とかコーラスのグループとか、そういう方たちが約 3,000名ぐらいいらっしゃいます。家庭の立場、主婦の立場、いろいろな立場から、例えば食品トレー65品目廃止をと、現在約 100品目ぐらい廃止していただいております。それと買い物袋、マイバッグと呼んでおりますけれども、そういうものを各家庭に配布していくということで、行政の方から各家庭に配布しております。それとエコショップ、こういうふうに、お店に協力していただいたところをエコショップという形で認定しております。これは、このごみ減量女性連絡会議に審査していただいて、行政が認定するシステムでございます。こうやって、一つ一つチェックしていただいております。
 次に、環境マイスター。環境に配慮した物づくりを安心・安全というキーワードで作っていただいております。現在、23名いらっしゃいます。ミカンとかイリコとかお茶、お米、畳のグループ、いろいろな方たち、水俣病の教訓ということから、安心・安全をテーマに今取り組んでおられます。
 地域におきましては、地区環境協定を結びまして、一人一人が地域の自然の大切さ、ごみの不法投棄、先ほど申しましたビオトープ、そういうものを地域ごとにまとまって誓約書を書いていただいて、それを市と結んでいただいております。
 ここに6団体と書いておりますけれども、先々月に1団体増えまして、現在7団体、7地区が市と結んでいただいております。
 こうやって不法投棄がありますけれども、多分これは他所の方がされたのではないかと思います。こうやって自分たちの地域は自分たちで守ろうよという姿勢がございます。
 これは、ISO 14001でございますが、平成11年2月に自治体として全国で6番目に水俣市が取得いたしました。これは、これまで行ってきた施策を、今、どの位置でどういうふうな形で取り組んでいるか、そういうものを私たちが分かり易く見るために取ったわけでございます。
 これでよかったというのが、職員が、コンサルタントに依頼するわけでなく、自前で勉強しながら取りました。このノウハウをとりまして、現在、学校版、家庭版、旅館・ホテル版、幼稚園版、保育園版、これは畜産版という形でBSE対策でございますけれども、そういうものにも今活用しております。
 これは学校でございますけれども、子供たちが一つ一つ宣言いたしまして、PDCA(プラン、ドゥ、チェック、アクション)という形でリサイクルをしまして、行っております。幼稚園にしても同様です。小さいことですけれども、そういう幼児期から子供たちが取り組むということは素晴らしいことではないか。この子供たちが大きくなったら、素晴らしい環境都市になるのではないかと考えております。
 これは、JICAでございます。国際貢献の一つとして、水俣の地方自治体による環境再生、保全ということで、今、1カ月間のプログラムを作りまして、市の職員が講師になったり、国立水俣病研究センターの先生たちに講師になっていただいて、今、水俣で研修をしていただいております。これは現在、3年目を迎えていまして、毎年、アジア地区から10名、水俣に勉強に来ていただいておりましして、これは5年間の計画でございまして、水俣の応援団がアジア地区に50名できるというふうに思っております。おいでる方たちは、環境省の中堅クラス、各都市の環境に関係ある職員の方たちでございます。
 これは、昨年、国際水銀会議を行いまして、43カ国約 500名の外国の方が水俣においでて、国際水銀会議を開催させていただきました。これは、国と県・市、一体となって取組をさせていただきました。
 次に、今までは環境、環境というふうに申し上げていたのですけれども、市民の方からは、環境で本当に飯が食えるのかというのがありまして、現在、それを産業に結びつけるような形で、エコタウンということで国の認証をいただきまして、現在取り組んでいるわけでございます。廃家電を初め瓶のリサイクル、タイヤリサイクル、廃油のリサイクルとし尿の陸上処理、そういものの工場が今、水俣にどんどん進出してまいってきております。来年の春にはプラスチックのリサイクル工場が進出してまいります。
 これは、先ほど申し上げましたが、現在、私、この生ごみのたい肥化に取り組んでおるわけでございますけれども、ちょっと今、議会ともうまく調整ができずに行き詰まっております。しかし、先ほど、水俣市が一番課題として挙げております23分別の部分で、20〜25%しか資源化率がないということで、この生ごみをやることで、さらに50〜60ぐらいの資源化率に上げられるのではないかと思っております。
 こういうふうに、考え方は良かったのですけれども、ちょっと私どもの事務方の手続がうまくできずに、まだきちっとできておりません。しかし、こういう循環型社会の絵をきちっと地域住民の方に、私たちは説明して回ったのですけれども、今回、約1万世帯を対象に五十数回回りました。その中で、本当に熱心に市民の方が「水俣の環境モデル都市を作るなら頑張るよ」ということを言っていただいて、私たち大いにやる気は出ていたのですけれども、実際これ、まだ回っておりません。私、12月1日を目途にこれを進める予定だったのですけれども、これまた再構築しないといけないかなというふうに、今、思っております。
 今申し上げましたように、水俣病という負の遺産からプラスの資産への転換に取り組んでまいりました。そして、今後、「エコ水俣」ということで国際的にも認められるような水俣市を作っていきたいというふうに考えております。
 以上が水俣市の取組でございます。
 今回、この基本計画を見せていただきまして、先ほど佐世保市の部長さんが言われましたように、私たちも理解し易いものだなと。言葉が、スローなライフスタイル、これは何か洒落ているなと思いまして、こういう基本計画を描く中で、何か分かり易い言葉、印象めいた言葉がものすごく好評ではないかと考えました。
 私たち行政として、一番大切なことは、市民を誉める、誉め方にもよるのですけれども、第三者の方が住民の方を誉めることで、その士気が上がる、そういうことからいたしますと、今回の中にもモデル事業として取り組んでありますし、そういうものが今後、国民の中に周知理解というものができるのではないかと考えております。
 すみません、ここに3点ほど要点を書かせていただきました。これは、先ほど申し上げましたように、環境といいましても、今の大人の社会、実際、満足に対応できるものは、私たち本当に少ないと思っております。そういう中で今後、中期・長期の計画を考える中で、環境教育の大切さというものを、5ページのところに少しは書いてあったのですけれども、もう少しそれを幅を広げていただければと考えております。
 次に、実際として、私たちは、行政だけでできるものではないと考えております。そういう中にありまして、NGOを初め地域住民の方、一緒になって取り組むパートナーシップの大切さ、そういうものが大切ではないかと思います。
 3点目に、環境自治体という言葉が昨今使われると思うのですけれども、そういうものがどこの自治体でも言われるようになったら、さらにこの計画は進むのではないか。それをどういう形で評価するか分かりませんけれども、そういうシステム、例えば、私が先ほど言いました環境マネジメントシステム、ISO 14001でも結構ですけれども、そういうふうな何か指標として見えるような形、こういうことがこの市においては素晴らしいのだよというものが必要ではないか。そういうのが、私たち自治体としてもあれば、そのモデル性が見えてきて、自分の市に取り入れることができるのではないか。そういうことがもし、この計画に織り込むことができれば、お願いしたいなと思っております。
 以上でございます。どうもありがとうございました。

○浅野部会長代理 どうもありがとうございました。
 佐世保と水俣からそれぞれまとめてご報告いただいたわけですが、まず、ご報告内容についてのご質問があれば、そこから先にということにしたいと思いますが。

○嶋津委員 ご苦労さまでございます。実際の現場のご苦労を直接お聞きして大変勉強になりますが、今の水俣市さんの発表の中で、生ごみリサイクルに苦労していると。12月1日の実施予定が少し延びそうだという、具体的にどの点でぶつかって前に進まないことになっているのか、そこを少し詳しく教えてください。

○水俣市 3点ございまして、1点が、今回、生ごみ袋をたい肥化するということで生分解性のプラスチックを使ってやろうということで考えていまして、これが1枚当たり29円する。10?なのですけど。ここに対して、高いのではないかということが1点。
 2点目が、住民がまだ理解していないのではないか、時期尚早ではないか。最初、3分別から19分別にした経緯もあるのですけれども、まだ、時期尚早ではないかというのが2点目。
 3点目が、今回、処理委託料を12,000円ということで民間委託するわけですけれども、ここについて、我々事務方の方の説明資料が不足だというふうなことが出まして、議会の方が、この部分だけを残して削除された、否決されたのですね。修正案可決だったのですけれども、それも12対11という微妙なところでありました。そこで私ももう一回、議会の部分を真摯に受けとめて、仕切り直しを図って、もう一回ご提案しようかと考えております。

○江口委員 水俣市というのは、私は、この間、ヨハネスブルクに行きましてね、非常に有名になりましたね。ブースを提供して、弘津さんが来られたりして、非常に印象深かったのです。
 ただ、今日、非常に印象深かったことは、水俣市総体としての関わり合いはよく分かりました。ただ、予算的には、水俣市全体の予算から見て、環境関連予算はどのくらいになっているのかを、ちょっとお聞きしたかったので、お願いします。
 それからもう一つ、市長さんは相当熱心だろうと思うのですけれども、その熱意のほどみたいなのを、何か、環境部の人員の配置が厚めになっているかどうか、その辺のところもちょっとお聞かせいただけますか。

○水俣市 うちの中で、すみません、ちょっと今日、予算書を持ってくれば良かったのですけれども、ごみの部分に関して申し上げますと、3億7千万円、年間約1万1千トンぐらいのごみに対して、そういう状況でございます。
 あと、他の施策の部分については、ちょっと申しわけございません、よく把握していない状況です。
 あと、環境に関しまして、どういう部分があるか、人員的な部分ということを申し上げますと、ほかのセクション、役所でいいますと、企画とか財政とか総務とかいう部分がございますけれども、私、環境対策課長をやっていて、自負するわけではないのですけれども、昨年、異動していく職員が、みんなの前で言ったのは、前市長、吉井市長が一生懸命、環境というものを掲げてある中で、環境対策課で仕事ができたということは、自分の仕事の中で最高の誇りだと、そういう言葉を言いまして自分の送別のあいさつにしてくれたことは、私自身も一緒にやってきた仲間として本当にうれしゅうございました。それぐらい職員が環境というものに一生懸命になって取り組んでいるという状況でございます。

○浅野部会長代理 水俣の23分別というのは、あまりにも有名で、どうもこれが観光資源ではないかと思うぐらいうまくやっておられるわけです。初歩的な質問で申しわけないのですけれども、23分別をして、その後の流れですね、それは23分別をしない場合と、例えばもうちょっと、カレットで荒っぽく分けちゃう場合と23分別をした場合の後の流れの比較をして、努力対効果みたいなものは、どういう評価になるのだろうなと。うまく分ければ分けるほといいというのは分かるし、水俣ぐらいの規模ですと、比較的うまくいくのですが、どうしても大都市が逡巡するのは、後のところの問題があるのですね。これは後で佐世保の小原さんにも同じことをお聞きしたいのですが、佐世保も結構、規模の割には頑張って細かく分けておられるのですね。その後がうまく流れるのかしらという余計な心配ではあるのかもしれませんが、お聞かせください。
 どうぞ、水俣市から。

○水俣市 今、申された23分別、住民が一生懸命努力してリサイクルということで私たちもお願いしまして、やっていただいているわけですけれども、実際、資源化貧乏といいますか、資源化すればするほど、その経費はかかってまいります。
 具体的に申し上げますと、ペットボトルは、容器包装リサイクル法がございますけれども、やればやるほどそこにお金がかさむという部分がございます。逆にそこで焼却した方が、先ほどもありましたように、安くできるのではないか、かつ補助的な燃料としても使えるのではないかというふうなことも考えます。
 現在、着物とか衣類の関係は、業者も引き取ってくれません。市民からリサイクルで取ったものを、どういう形で展開していくかというのは大切なのですけれども、それを私たちが1回ストックする、その場所すらない。もし、お願いするのだったら、有償で引き取っていただく、そういう部分の、市民にはそういうことは大きな声では申し上げられませんけど、そういう現実は実際にあります。でも、市民は一生懸命努力していただいております。

○浅野部会長代理 それは良く分かるのです。小原部長、いかがですか。

○佐世保市 実は、今、水俣さんから出たような話、佐世保市もございまして、ペットボトルは比較的うまくいっているのかなと思っているのですが、実際に現場に行ってみますと、残渣がかなり出ている。家庭からはきれいにして出されるのですが、運搬の過程で汚れれたりとか、そういったものの残渣で、結果的に逆戻りして燃やしているという、これは市民はあまり知らないと思うので言いたくないのですが。
 それから、瓶類は色が混じると使えないということがあって、これも置き場所をきれいにしておかないと、業者に頼んで持っていかれると、ガサッとやられて、混ぜこぜになると、これが残渣として出てくる、そういう問題があります。
 それから、古布類等については完全に赤字というか、市場原理に任せてあるものですから、業者が泣くという状況になっています。
 そういうことから、助成金をうちは出しているわけですが、じゃあ、儲かった時どうするのかということもございまして、ただ、古布類は、今、ユニクロ現象とか何とか申しまして、非常に値段が落ちて、東南アジア等でも、もう輸出できないという話で、こういった問題を、集まったが持って行き先がないで、業者は引き取らないというと、結局燃やそうかという話になって、そういうところも非常に苦労しているという実態はございます。

○浅野部会長代理 何かその辺のものの回し方についての社会システムがうまくできる可能性というのがあるのか、これは自治体に聞いてみてもしかたがないのかもしれないのだけど、循環計画の中でその辺をきちっとやっていかなければいけないと思ってはいるのですけれども、ご意見ありますか。

○水俣市 実は瓶のリサイクルなのですけれども、地元にいわゆるエコタウンを取得した関係で、瓶のリサイクル工場が進出してまいりました。これまで、1回、廃品回収の業者さんを経由して、そこの進出してきた工場に行っていたのですけれども、現在、調査委託をやっていまして、直接、業者さんが市内の方にケースを実際に持ってきていただいて、瓶のリサイクル工場をやっていただいている工場の方が、そのケースを持って地域に回っていただく、そういう形ができないか。いわゆる中間の部分を省略して、直接、今回おいでいただくところにできないかと、今、調査委託をやっていまして、これ、担当の方に聞きましたら、ものすごくいいと。
 というのは、瓶にしましても、1升瓶にしましても、傷が結構付くらしいのですね、うちの現在の収集の方法では。この進出してきた工場のケースを直接使うことで、それに合った形があって、歩留まりいわゆるロスが少なくなるということで、この方法はいけるのではないかと。今、調査委託なのですけれども、新年度からはこの方法でやっていければなと、今進めております。

○江口委員 それでは、総合的な点でちょっと、佐世保市についての質問なのですけれども、私、大変、感銘と印象深かったのは、これは佐世保モデルができるのではないかと。つまり、少子・高齢化で坂が多い。私はバスでずっと来ますと、養護的な高齢者向けの病院がございますけれども、医療廃棄物ですね、高齢者社会における医療廃棄物の収集をうまくやって、この3ページ目に、ごみ有料化制度の導入ですね。
 全く私の個人的な意見ですけれども、これはやった方がいいと思うのです。有料化すると絶対にごみは減るのですよ。ですから、その2点について、2番目の質問というのはおそらく政治の問題ですから、行政としてはなかなか難しい面があると思うのですけれども、ちょっとその辺のところをお聞きしたかったのです。

○佐世保市 有料化をもう少し詳しくという……。

○江口委員 詳しくというか、進め方のところのノウハウみたいなものを何かお持ちだと思うのです。

○佐世保市 まず、やるからには、今言われたように、佐世保方式というものを生み出そうと考えています。要するに佐世保ならではの地域を活かしたごみ有料化制度ということの中で、今研究しているわけですが、先ほど言いましたように、まず粗大ごみについては個別収集をやって、個別収集になると、若干人件費が高くつくわけですが、その分を通常の収集を民間に委託して、そっちの方に回すというふうな形をとったり、それから収集方式、税の二重取りという言葉がよくあるのですよね、この有料化を語るときに、必ずその意見があるわけです。したがって、要するに努力した人が報われる、税の二重取りと言われないようなシステムが何かあるかということで、今、研究をまだ、具体的にきちっとはしてないのですが、考え方としては、基金化して、そういったものに再投入するとか、それからシールを張ったらどうだろうと。
 要するに指定袋にすると、指定袋を何枚も買って、結局、指定袋が独占的な袋になってしまうのですね。これを普通のごみ袋でもいいから、透明性なら透明性で、シールを張って出すようにしたら、そのシールを、例えばコンビニでもどこでも、いつでも買えるというシステムにするとか、こういったもろもろのシステムの流れとか、そういったものも総合的に検討して、大体半年ぐらいかけてすれば結論が出るのではないかと考えているところです。
 今はそれぐらいです。

○江口委員 あと、高齢化社会における廃棄物の収集体制みたいなものは何かお考えでしょうか。

○佐世保市 高齢化社会について、将来的に例えば先進地と申しますか、そこが先進地かどうか分かりませんが、一部分では既にステーション方式から個別方式に変わってきつつあるのですね。我々もいずれそうなるのではないかと今、考え方を持っています。
 ただ、そのときに、直営でやると莫大なお金がかかるものですから、いかに先に行政がやって、ノウハウをつかんで、民間に落とすかということが大きな鍵を握っていると思うのですが、じゃあ、全てを個別にするかというと、これまた、非常にいろいろな問題が出てくると思うわけです。
 ステーション方式でどこが問題かというと、坂が多い、お年寄りが多い、障害者の方が困るということもあるのですが、実は通路の邪魔になるということもたくさんあるのですね。公園課は公園を使わせないと言うし、道路課はなるべく端っこでやれと言うし、自分の周りにステーションができるのは嫌だけど近くがいいとか、いろいろな要望があって、やっぱりそこそこの曲がり角に来ている部分が結構あるわけです。
 じゃあ、個別収集を今後どういうふうに考えていくべきかというのを、我々はもう一回、原点に返って考えてみようかということです。

○浅野部会長代理 水俣市の分別回収の場所を選ぶのに、今のようなトラブルはなかったのですか。

○水俣市 そういうことにつきましては、地域の中で話し合っていただく。ですので、時間にしてもそうですし、場所にしても、地域の中でどこがいいか、ステーションとして、例えば個人的にお願いできるかもしれない可能性もあるわけです。そこの部分については、全然行政はタッチしませんので、地域の中でやってくださいと。
 もう一つ付け加えますと、井戸端会議ならぬごみ端会議、そういうふうな言葉でコミュニケーションが生まれつつやっております。

○浅野部会長代理 佐世保の場合、さっきのお話を聞いていて、事業系の一般廃棄物がどんどん増えていると、これはどこも共通の悩みなのですけれども、水俣市は事業系一廃はどうですか、うまくコントロールできてますか。

○水俣市 現実に申し上げますと、事業系ももう本当に問題が山積されております。増えておりますね。

○浅野部会長代理 考え方として、事業系一廃と産業廃棄物の中のかなりのものが共通性があるにも関わらず、一方は市町村に押しつけられているということについての疑問は結構あります。
 とはいうものの、なかなかこれは言いにくい部分があるものですから、どうしても中央環境審議会でも若干腰が引けるところもあるにはあるのですが、どうでしょうね、率直なところ、これを何とか整理統合できないかという議論があるのですが、このことについて何かご意見ございますか、小原さん。

○佐世保市 事業系のごみで一番難しいのは、小規模の事業所が、家庭系の一般廃棄物と事業所系のごみが見分けがつかないというのが一番困るところです。これをあえて、今回、うちは条例改正してやろうとしているのですが、1月からこれをやって、そのために指導員を大幅に増やしたわけです。将来、民間委託をするという前提のもとに先取りして、人員を大量に投入して、その取組をやっております。
 そこが一番難しいところで、だから、最終的に事業所の責任でごみを排出すると言いながら、じゃあ、そのときに例えばこういう疑問が出てきたわけです。
 自分のところはお茶がらしか出ない。じゃあ、お茶がらが出るたびに、これぐらの量を許可業者に取りに来てもらうのかというと、今度は、先ほどちょっとお話があったように、市域で事業所がグループを作って商店街で、例えばそういった生ごみ処理をするとかいうシステムが自然的に出てくればいいなと。これに思い切って取り組んで、もう少し苦情が来るかと思ったのですよ。ところが、理屈は分かると。苦情はもちろん苦情なのですが、どうしたらいいかという苦情が多いのですね、どちらかというと疑問点とか、じゃあどうすればいいのだという。そういうところが、我々が今後どう答えていくか、課題として残ると思うのです。

○嶋津委員 両市にお聞きしたいのですけれども、今回のたたき台の計画で、いわば取組指標とか、そういうものの具体的な目標みたいなものを、もう少し分かり易い目標をという意見が佐世保市からあったのですけれども、我々同感なのですけれども、なかなか、全国的にあるいは全地域的に共通の取組指標みたいなものは難しい。
 ただ、佐世保市さんのペーパーでいいますと、ここに5つの数値目標をごみ減量のために設けているということで、いわば国民的な目標というのと、自治体の目標みたいなものがあってもいいような感じがするので、もし、そういう、全国的にもこういう目標がいいのではないかというものがありましたら、両市からご意見をお聞きしたいと思うのですが。

○佐世保市 直接そのことと関係するかどうか分かりませんが、この基本計画の中に、事業系のライフサイクルアセスメントですか、こういったものが唱ってあるわけですが、先ほどちょっと申しましたように、全てのものについてライフサイクルアセスメントがもっと簡易にできるような、我々、今、数式みたいなものがあればいいなと思うのですが、簡易なもので、そんな突き詰めたものでなくてですね。
 例えば容器包装リサイクル法は自治体にある程度、裁量を任されているわけですが、大枠は国が決めてですね、どこまでやるかということについて。じゃあ、我々がどこを指標にするかという問題、特に高齢化が進むと、分別に非常に苦労されると思うのです。
 たばこを例にとりますと、厳密に言いますと、これと、この紙と中の銀紙と三つに分けて排出するようになるわけですね。じゃあ、我々自治体が直接住民と関わる中で、どこまでやるか。そういったときに、科学的根拠と申しますか、何かそういった、ブラックボックスを通せばパッと出てくるようなものがあればと思います。

○浅野部会長代理 分かりました。栄永さん、いかがですか。

○水俣市 難しいですね。実は、分別にしましても、水俣市に最初は10年前ですけど、3分別しかやってないものを、いきなり19分別になって、23分別までできたわけですね。ですから、市民が努力したらできる可能性もあるのではないかと思いますし、逆に例えば資源化率をここまで、例えば20なら20%まで持っていきましょうというのを、国の指針で逆に目標として持っていただければ、それに皆さん、それをクリアできるか、できないかは別としましても、そういう数値目標は、20がいいかどうかは別にしまして、そういうのは必要かなとは思いますけどね。

○浅野部会長代理 分かりました。ありがとうございました。
 今のご意見は十分に把握しておりますし、活かせるようにしたいと思うのですが、どっちかというと、これまでは最終処分量を減らせとか、リサイクル率を上げろとかいう議論ばかりだったので、それでは全体としての物の流れをどうやって最適化するかというところにいかないということで、あえてこういうことにしてみたのですが、確かに部長さんのおっしゃるように、資源投入量全体は国ではデータが取れますけれども、都道府県でも、愛知県はきちっと取れると自信を持っていましてね、これなら県のバージョンでやりますとおっしゃいましたけれども、これは、愛知県では前から調査が行き届いていますので、できるのですが、しかし、そこで持っているノウハウは、県単位ぐらいまでは何とか、産業連関表なんかを使って下ろせる見通しがあります。しかし市町村になると、とてもその数字は使えませんので、おっしゃるとおりだと思います。
 ですから、市町村はむしろ、これに合わせて市町村の目標を無理に考えないで、取組指標という形で、別に補助指標を用意しますから、その中のものを活用していただくということで、ご理解いただけるとありがたいと思うのです。
 貴重なご意見をいただいて、ありがとうございました。せっかくお出でいただいて、ずっとお残りいただいたので、福田さん、本田さん、中野さん、マイクを差し上げますので、一言ずつ、今の行政のお話をお聞きになって、私は違うぞ、というふうなことがありましたら、おっしゃっていただけますか。

○伊万里はちがめプラン 私は生ごみのリサイクルをやっておりますので、お二方とも、生ごみのリサイクルができないと。民間の私どもが取組をしてやっているのに、ちょっとおかしいなと思っております。
 3年くらい前、お宅に伺ったときにこの話をしたのですけれども、なかなかいいということで、今度の月曜日、婦人会連合会の方に、ここに来るようにと。

○浅野部会長代理 ぜひお越しください。コマーシャルになってしまいました。
 本田さん、どうぞ。

○特定非営利活動法人「環境カウンセリング協会長崎」 私も勉強中でございますので、しかし、その立場で、今、佐世保の方からの簡易LCAの計算という話がありました。もう1つ、23分別が本当にリサイクルしていいのかどうか、というふうな疑問もあったようでございますので、その辺を勉強させていただきます。
 そして、簡易LCAについては、4年ぐらい前からスタートしてやっているのですけれども、なかなか、実りません。しかし何とか目鼻がつくようでございますので、それができましたところで、ご説明に伺おうと思っております。よろしくお願いいたします。

○浅野部会長代理 ありがとうございました。中野さん、どうぞ。

○三和酒類株式会社 私ども、昨年度、ISO 14001を取得しておりまして、社内的にもごみの分別が非常に重要なテーマになっております。日々、ある部署から、あなたのところは分別できていない、というふうな報告が常に入るような状況にありまして、なかなか分別するのは困難だなということを身にしみて感じている今日この頃です。
 これからも環境面については、非常に重要だなと感じております。ありがとうございました。

○浅野部会長代理 どうもありがとうございました。今日は、期せずしてと言いましょうか、多くのご発表で生ごみのたい肥化のことがキーワードになったようでありまして、三和酒類もそれで大分困っておられるわけでしょうが、どちらかというと都市型の発想でものを考えすぎていて、その辺のところについての意識が弱いという中央環境審議会の弱点もございます。今日、お伺いしたご意見は、大変私どもにとって参考になりました。
 もし、今日、言い足りなかった、さらに気が付いたということがございましたら、大変恐縮でございますけれども、10月31日までにご意見をお寄せいただけましたら、私どもの方ではそれをさらに次の審議会で皆さんにご披露申し上げたいと思います。
 他に何かございませんようでしたら、本日のヒアリングはこれで終了したいと思います。事務局よろしいですか。
 では、今日はどうも長時間ありがとうございました。

午後4時00分閉会