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中央環境審議会循環型社会計画部会(第63回)議事録


〈日時〉
平成23年9月21日(水)10:03〜11:57
〈場所〉
環境省第1会議室(中央合同庁舎5号館22階 1号室)
〈議事次第〉
  1. 開会
  2. 議題
産業界・有識者からのヒアリング
(1)産業界の取組について
 (社)日本経済団体連合会
(2)農村地域における健全なバイオマス利活用の推進について
 柚山義人(独)農業・食品産業技術研究機構農村工学研究所上席研究員
(配付資料)
資料1 環境自主行動計画[循環型社会形成編]−2010年度フォローアップ調査結果−
資料2 農村地域における健全なバイオマス利活用の推進
(参考資料)
参考資料1 中央環境審議会循環型社会計画部会委員名簿
参考資料2 中央環境審議会循環型社会計画部会関係条文
参考資料3 中央環境審議会総合政策部会委員名簿
参考資料4 東日本大震災により生じた災害廃棄物の処理に関する特別措置法
参考資料4−2 平成23年度3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震に伴う原子力発電所の事故により放出された放射性物質による環境の汚染への対処に関する特別措置法
 ※以下の参考資料は委員のみ配布、○がついているものは会議終了後回収
参考資料5 第62回循環型社会計画部会(平成23年8月5日)議事録
参考資料6 第三次環境基本計画(重点分野「物質循環の確保と循環型社会の構築のための取組」部分抜粋) ○
参考資料7 第2次循環型社会形成推進基本計画 ○
参考資料8 第2次循環型社会形成推進基本計画の進捗状況の第3回点検結果について ○
参考資料9 平成23年版「環境白書」 ○

午前10時03分 開会

○循環型社会推進室長 それでは、定刻となりましたので、ただいまから中央環境審議会循環型社会計画部会を開催いたします。本日は、大変お忙しい中、また、台風も接近しているということで、お足元が悪い中お集まりいただきまして、どうもありがとうございます。
 この度、人事異動により、循環型社会推進室長を拝命いたしました中尾です。どうぞよろしくお願いいたします。
 事務局から、委員の出席の状況を報告させていただきます。
 本日は、14名の委員の方にご出席いただいております。定足数の12名に達することになりますことを、あらかじめご報告させていただきます。
 また、今回より、環境基本計画の循環型社会部分の見直しを当部会で議論することとなっておりますことから、総合政策部会の委員の皆様にも、オブザーバーとして議事にご参加いただくことになっております。
 本日は、総合政策部会より、鈴木部会長、大塚委員、小澤委員、中杉委員、あと、遅れて速水委員にもご出席いただく予定となっておりますことをご紹介いたします。
 総合政策部会の委員の皆様におかれましても、積極的にご質問、ご発言いただければと思います。
 続きまして、ヒアリングをさせていただくためご出席いただいた皆様をご紹介させていただきます。
 社団法人日本経済団体連合会、環境本部主幹、平田充様です。
 お隣が、独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構、農村工学研究所、上席研究員の柚山義人様です。
 なお、本日、京都大学、植田和弘先生にもお越しいただく予定でしたが、あいにく天候不順による交通機関の乱れで、急遽ご欠席となりました。本日、12時までを予定しておりましたが、その関係で、11時半を目処に終了とさせていただきたいと考えております。
 本日の配付資料でございますが、議題の下に配付資料一覧がございます。参考資料といたしまして、前回の循環部会のほうで、放射性関係の法案についてご質問がございましたことから、災害廃棄物処理特措法、あと、放射性物質の汚染対処特措法の概要、条文を、参考資料の中でお配りしております。参考資料4と4−2になりますので、後ほどお目通しいただければと思います。配付漏れ等がございましたら、恐縮ですが、事務局にお申しつけいただければと思います。
 それでは、以降の進行につきましては、武内部会長、どうぞよろしくお願いいたします。

○武内部会長 どうも、皆さん、おはようございます。今日は、台風で、大変足元の悪い中お越しいただきまして、どうもありがとうございました。残念ながら、その関係で、植田和弘先生には今日ご参加していただけないので大変残念ですけれども、議事進行を務めさせていただきたいと思います。
 今日は、中環審の鈴木部会長を初め、総政部会の先生方にもご参加いただいておりまして、何か父親、母親の参観日のクラス会のような気分でございます。どうぞよろしくお願いいたしたいと思います。
 それでは、議題に入らせていただきたいと思います。
 本日は、循環型社会形成推進基本計画の取組状況の点検と環境基本計画の循環型社会部分の検討を行うため、産業界有識者の皆様からヒアリングを行いたいと思います。
 まず初めに、産業界の取組について、社団法人日本経済団体連合会の吉川委員及び環境本部の平田様より、お話をいただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

○吉川委員(経団連) おはようございます。経団連で、廃棄物・リサイクル部会長を務めております吉川でございます。
 本日は、産業界の取組につきましてご説明をさせていただく機会をいただきまして、本当にありがとうございます。
 先生の皆様方もご存じいただいているとおりでございますけれども、経団連では、かねてから、環境自主行動計画を通じまして、各業界の皆様方に、産業廃棄物の最終処分量の削減などをお願し、循環型社会の構築に取り組んでまいりました。
 最終処分量の削減につきましては、これまで、各業界にご尽力いただいたおかげで、また、この間、景気低迷などで産業活動が一時停滞したということもありまして、2010年度目標を2008年度、2009年度と、2年連続して達成するなど、結果として、環境自主行動計画は大きな成果を上げております。また、昨年12月の循環型社会計画部会でも申し上げましたとおり、2011年度以降も、新しい目標のもとで取組を行っていく所存でございます。
 一方、これ以上の最終処分量の削減は限界に近いという意見が産業界に出ております。もうできないと言っているのではなくて、もう、かなりぎりぎりのところまでやってきているという意見が多い、そういう業種も出ているのが実情でございます。しかし、産業界としては、引き続き、何とか知恵を絞り、循環型社会の構築に向けて努力は続けていきたいと思っております。
 そこで、産業界の努力に対する足かせを取り除く観点から、昨年度の循環部会で、産業廃棄物の現場の実態を踏まえまして、循環型社会のさらなる発展に向けて必要な環境整備と制度運用の見直しについて、提言をさせていただきました。
 それでは、環境自主行動計画の2010年度のフォローアップ調査の結果と、2011年度以降の目標の詳細について、改めて事務局から説明させていただきます。
 なお、頼りない部会長ですから、父兄会とは逆で、子どもが親についてきておりますので、詳細につきましてご質問をいただいても、きちんと答えられる態勢を整えております。お気遣いなく、どんどんご質問をいただければと思います。よろしくお願いします。

○社団法人日本経済団体連合会 それでは、経団連事務局の平田と申します。よろしくお願い申し上げます。
 資料に基づきまして、時間も限られておりますので、手短に、簡潔にと思っております。ただ、今日は総合政策部会の先生方もいらっしゃいますので、少し丁寧な説明を心がけたいと思います。
 まず、資料の構成でございますけれども、資料1とされた一番上に、今、吉川委員からもご指摘がございましたフォローアップ調査結果の概要をご用意しております。一番最後に、分厚い資料ですが、個別業界の取組も含めてさまざままとめておりますので、必要に応じて参照したいと思います。本体がこの冊子ということでございまして、その概要が資料1の一枚目という構成になっておりますので、あらかじめご理解いただければと思います。
 それでは、資料1の概要に沿って、産業界の循環型社会形成に向けた取組をご報告させていただきたいと思います。
 まず第1番目でございますけれども、今どういった目標に基づいて取り組んでいるかというところでございます。現在、第二次目標ということで取り組んでまいりました。
 (1)でございますけれども、もう既に終わってしまっておりますけれども、2010年度における産業廃棄物最終処分量を、90年の実績と比べて86%減。これを産業界全体の目標ということで、一度改定しましたので第二次目標ということでございますけれども、こういった目標に向けて、さまざま取り組んできたところでございます。
 それから(2)の所です。あえて申し上げるまでもありませんけれども、政府の計画自体は2015年度の産業廃棄物最終処分量を2000年度比で約60%減と設定しているところを、念のため
 (2)で整理しております。
 それから、2番目でございます、このフォローアップ自体は2011年の3月にまとめたものでございますけれども、2009年度の実績を取りまとめているということでご理解をいただければと思います。(1)のところで今回の結果をまとめておりますけれども、2009年度の産業廃棄物最終処分量、31業種にご参画いただいており、実績ということで約605万トンとなりました。
 これを90年度比でみますと89.8%減の水準ということですので、1割程度の水準まで減らしてきています。結果として、先ほどご説明しましたけれども、第二次目標を2年連続して前倒しで達成しているということをご理解いただければと思っております。
 (2)のところですけれども、この計画自体には、先ほど分厚い冊子をご紹介しましたけれども、41業種に参画していただいております。最終処分量削減に関する目標ですとか、それから、業種ごとに独自目標というのも設けていただいておりますので、具体的な取組を「個別業種版」として、わかりやすく開示するよう努めているというところでございます。まだわかりにくい点があろうかと思いますけれども、その点はまたご意見をいただきながら改善していければと思っております。
 今申し上げた2009年度の取組の結果をグラフで示すと、ちょうどその真ん中にあるとおりということでございます。一番左側の棒グラフが90年の実績というところでございまして、実線で横の棒が入っております。途中で一段下がっておりますけれども最初は90年度比75%減という第一次目標を掲げていました。2007年度から86%減に目標を上げ、2008年、2009年は目標をぎりぎりクリアしているというのが実態です。
 それから、3番目の「今後の課題」というところでございます。これは昨年もご報告させていただきましたけれども、去年の12月に取りまとめた、2011年度、すなわち今年度以降の目標をどういうふうに持って、どう取り組んでいくかというところでございます。(1)のところで下線を引いておりますけれども、2011年度以降も取り組んでいくというところでございます。具体的な目標を(1)の一行目のところに書いておりますけれども、2015年度を目標年度に置いて、産業廃棄物最終処分量を、2000年度実績と比較し、水準は65%程度減ということで掲げております。
 この目標に基づきまして、産業廃棄物最終処分量の削減だけでなく、3R、業界によって、いろいろな取組があると思いますけれども、一層推進に努めていくむべく、昨年度取りまとめたということでございます。
 それから、(2)のところでございます。先ほど吉川委員からもご説明をさせていただきましたけれども、景気低迷等の影響もあり、2008年度、2009年度の実績は目標をクリアしております。この当時の認識ということですけれども、景気が回復していけば最終処分量も増加する可能性もあるという中で、現行の法制度等のもとでは、これ以上削減が難しい、努力も限界に近づいているという業種もあるというところでございます。昨年9月のこの場では、経団連として、少し細かい観点も含まれるところでございますけれども、政策的支援ですとか規制改革を要望させていただいたというところでございます。
 具体的にどういう要望かというのは詳しくご説明しませんけれども、念のため、概要だけ書いてあるページをお知らせしたいと思います。分厚い冊子の「フォローアップ調査結果」という冊子の、最初のほうに「総括」というページがありますけれども、10ページから11ページで整理させていただいております。
 10ページが、提言の概要ですが、下の後段のほうに具体的提言ということで、1から4まであるというところでございます。こういう形で昨年はご報告させていただいたということでございます。
 それから、11ページのところでは、経団連で規制改革要望を毎年まと求めておりますので、11ページで、廃棄物・リサイクル分項目だけ記載しています。最終処分量削減につなげようというもの以外も含まれておりますけれども、こういう要望を取りまとめていることをご理解いただければと思っております。
 それから、先に進みまして、2011年度以降の目標をどうするのかとについて、2枚目のところで横置きの紙ですけれども、2011年度以降の計画の概要ということで、2010年12月に取りまとめたものをご用意させていただいております。
 基本的な考え方としては先ほども申し上げましたとおり、2011年度以降も3Rを推進するということで、産業界全体の目標として最終処分量の削減、それから業種別にも取り組んでいただきます。
 1番目のところで、先ほどの繰り返しになりますので一言だけですけれども、2000年度実績比65%程度減というのを2015年の目標に置いています。目標の達成に向けて、(2)としまして、いろんな見直しを求めていきたいということを取りまとめております。
 グラフで示しているとおりでございますけれども、これをまとめた時点では2008年の実績しかありませんので、先ほどの1枚目のグラフとの関係で言うと、2009のところが抜けています。先ほどの資料に戻っていただくと2009の実績は605という数字が出ています。ちょうどグラフで縦に破線を引いておりますけれども、現時点では2009年の実績まであるということをご理解いただきたいと思っております。2010年の実績は、今年度末に向けてまた取りまとめていくというところでございます。
 それから、2番目のところでございますけれども、業種別独自目標の設定・改善に、いろいろご努力いただいています。ご意見をいただきながら、そういう改善も引き続き続けていきたいというところでございます。
 最後に、産業界全体の目標は、今申し上げたとおりでございます。これを構成する各業種の2011年度以降の目標がどうなっているのか。最後2枚で、資料をご用意させていただいております。
 これは今日初めて発表させていただきます。左側にこの計画に参画していただいている業種が載っています。(1)のところで、産業廃棄物最終処分量について、2000年実績と、2015年度の目標を載せています。数字の単位は、注にもありますけれども、万トンです。2015年度の目標値のところに、括弧書で、何%減になるかということを書かせていただいてます。それから、(2)のところでございますけれども、各業種が掲げている独自目標を記入させていただいます。一部業種にはまだ策定中というところもありますけれども、最終的に全部埋まるような形でまとめたいと考えております。
 各業種の目標の2ページ目でございますけれども、ご存じの通りだと思いますけれども、産業廃棄物の最終処分量の削減という目標を持たない業種も幾つかあります。ちょうど下3分の1ぐらいの「不動産」から始まるところでございますけれども、こういう業界もあるということをご理解いただければと思っております。
 資料の説明は以上でございます。ありがとうございました。

○武内部会長 どうもありがとうございました。それでは、質疑応答に移らせていただきたいと思います。
 それでは、浅野委員から行きます。お願いします。

○浅野委員 毎回のことですが大変丁寧なご報告をいただいておりますので、取組状況がよくわかります。
 実は、恥ずかしながら、丁寧に見たのはあまりなくて、今日少し丁寧に見ましたら「循環型社会形成への取組」という項目があって、これは各業界の事情によって適宜書くということになっていますので、どうしても、自分のところは川上で、もう川下についてはどうにも手の出しようがないという業種は何も書いていないということがあるわけですが、この辺のところをできるだけ考えてみるという、思考停止をしないで、最大限考えてみて何か書けることは書いてみるというような方向がとられるともっといいなと思うのです。これは要望です。
 それから、もちろん書くことができないというのはよくわかるのですけども、それにしても知恵の絞り方はないのかという、思考方法が必要ではないかと思いました。
 制度的な要望ということで出ていることで、細かいことですが、お尋ねしたいのですが、48ページに、セメント業界から、セメント焼成用キルンが廃棄物焼却炉と同じように規制されると困るということが出ています。これは、もしお分かりでしたら、具体的にどういうような扱いにするべきだという主張をしておられるのか。これは抽象的で非常にわかりにくいのですが、教えていただければと思います。

○武内部会長 お答えは後でまとめてということで、メモをしておいていただいて一括でお答えいただきたいと思います。時間の関係もございますので。
 それでは、次、崎田委員、お願いします。

○崎田委員 ありがとうございます。目標に向けて、本当に産業界全体で取り組んでいただいているのはよく分かったのですが、幾つかご質問とお願いとあります。
 今、資料1に示していただいた取組に関して、経団連全体の数字で示していただいているのですが、最後の「今後の課題」の所にもあるのですけれども、これは循環基本計画の今後についてのご提言を伺う所ですので、政府の目標値で考えるとどういう状況かというのを少し明確に表していただいた上でご提言いただくほうが大変分かりやすいのではないかというふうに思いました。よろしくお願いいたします。
 なお、その所の、今後の課題の2番目の所ですが、景気が回復したら処分量が増加するというのは仕方ないかもしれないけれども、3Rの徹底が一つ弱いということにもつながりかねないわけですので、今後そのために、どういうように具体的な政策的支援や規制改革をというあたりを、先ほどの大きな資料の総括10ページあたりに書いてあるというように、割に簡単にご紹介いただきましたが、この中で、特に今後の基本計画で、特出しで、是非というのはどこのポイントかとか、少しきちんとご説明いただいてもありがたいのかなというように思いました。
 なお最後に、今回の大震災の影響とか、この影響で産業界にとって、この循環基本計画の中でどういう影響があり、どういうようなことを今考えていらっしゃるかというあたりをお話しいただければ大変ありがたいかなというふうに思います。

○武内部会長 それでは、佐和委員、お願いします。

○佐和委員 簡単に、2点お伺いしたい。
 一つは、一言で「3R」という言い方をするとすれば、3Rを、これは法的規制とか、それから、経済団体連合会、あるいは各業種の目標設定とかいうことなしでも、経済的なインセンティブと、つまり、3Rをしたほうが経済的にプラスであるというような、そういう面もあると思うのです。
 さっき、「努力の限界」という言葉をお使いになりましたけども、それは、経済的なインセンティブだけでやっていたら、ここまでは達成できるけど、それ以上のことをやろうとすればコストがかかる。そのコストが、非常にヘビーなコストがかかるという意味なのか。その「限界」ということの意味を教えていただきたい。それが一点です。
 それからもう一つは、業種別のそれなりのばらつきがございますよね。そのばらつきというのは、何か一般的な傾向として、どういう業種は、つまり、そこに法則と言うと大げさですけど、例えば、削減率の高い業種と低い業種に、どういう種類の産業の削減率が高くて、どういう種類の産業が低いのかというような、そういうような傾向ということが、もしお分かりでしたら教えていただきたいと思います。
 以上です。

○武内部会長 それでは、仙洞田委員。

○仙洞田委員 ありがとうございます。経団連さんのこういった活動に敬意を表したいと思います。
 1点質問をさせていただきたいと思うのですが、3Rの推進というところを書かれているかと思うのですが、今、佐和先生からもありましたように、コストです。これが実際に企業としてペイしているものなのか、どうなのか。それは、例えば他国で事業展開をするに当たって、日本が例えば固有に高いとか、日本はやりやすいとか、そういうものがあれば教えていただきたいなと。
 というのは、日本があまりにも高いと、ビジネスコストが高いということになると空洞化、あるいは雇用といった面にかなり影響があるので、そこら辺をぜひ教えていただきたいというのが一点と、もう一つは、環境省さんに、経団連さんから1年前に規制緩和の要望が出ているということなのですが、それの実現に向けた活動といいますか、そこら辺についてどうなっているのかというのをぜひ教えていただきたいというふうに思います。

○武内部会長 ありがとうございます。
 それでは、細田委員、お願いします。

○細田委員 2点質問させていただきます。第1点は、鉄鋼スラグの問題です。スラグは、釈迦に説法ですけど、仮に有効利用されて、有価で売れるグッズであっても、輸送費を考えた場合にバッズになってしまうという、見かけ、要するに逆有償でも有効利用されるということに対して、非常に残念な状況というか、有効利用されにくいような状況が支配しているような気が、私はいたします。
 これはやっぱり循環型社会をつくる上でもったいないわけで、ここをどう経団連は考えているかというのが第1点です。
 第2点目は、今ご報告いただいた内容は大変しっかりしていて喜ばしい限りだと思いますが、中身をいろいろ見てみると問題がなきにしもあらずで、違う場面で申し上げたかもしれませんが、例えば去年の春口に大手ゼネコンによるリサイクル業者へのダンピング強要があったと聞いております。例えば私がヒアリングした件では、立米5円で処理しなさいと。立米5円で処理せよと、こんなことはできっこないわけですよ。リサイクル業者は赤字覚悟で受けるわけです。こんなことをずっと続けていたら何が起こるかというと、不適正処理、不法投棄につながるわけです。
 私は非公式で、これを国土交通省にも言ったことがあるんですけど、経団連としても、大手ゼネコンが立米5円ということでやらせるということは不見識甚だしいと思うのです。この内容そのものは、今日ご報告はいいのですけど、そういうところで若干のほころびが見えるような気がするので、経団連としても、そういう不見識なダンピングを強要するようなことがないように、ぜひ皆さんでディスカッションをしていただきたい。中央環境審議会の循環型社会計画部会でそういう意見があったということを、ぜひ発表していただきたいと思います。
 以上です。

○武内部会長 ありがとうございます。
 森口委員、お願いします。

○森口委員 数値目標のことについて、質問といいますか、お願いがございます。
 今回に限らず、従来から取り上げられております最終処分量の削減、これが極めて重要であるということは、全く異論がございませんけれども、1年前のフォローアップにおいても最終処分量だけを目標に掲げるのでいいのかという議論が、今日はご欠席ですが酒井委員からもあったと思いますし、私からもお願いをしたと思います。特に、日本のこの分野での産業界の取組には、欧米諸国、特に欧州からも非常に注目を集めている中で、より先進的な指標を、業界単位では設定をされているところがあるわけですけれども、経団連全体として設定されるべきではないかという、こういう意見を昨年度も申し上げたかと思います。
 このことは、佐和先生からご指摘のあったこととも共通すると思うんです。最終処分量は、これ以上はなかなか下がりにくいです、下げられませんと、頑張っても指標が改善しないようなものではなくて、もう少し産業界の努力が目に見えるような、より向上が図れるような指標を積極的に採用いただきたいというふうに考えるのですけども、そのあたりのお考えをお聞かせいただければと思います。

○武内部会長 それでは、鈴木部会長、お願いいたします。

○鈴木部会長 ありがとうございます。
 いつも、経団連のお話を伺うと大体こういう論調で、国の機運をぎりぎりのところで何となくご苦労なさっているというようなお話が多いのではないかと思いますが、こういうように3R、あるいは廃棄物最終処分量をいかに低減するかという、そういう数値目標みたいなものが出てきて、それをいかに達成するか非常に難しいですというようなことを繰り返すよりは、佐和委員、あるいは今の森口委員からもありましたが、経済界の、経済団体の連合、しかも、いろんな業界団体がここに集まっておられるわけですから、それぞれの業種ごとに、一体、原理的に廃棄物というのはどれくらい出さなければいけないのか、あるいはどこまで削減できるのか。エネルギーについてもそうです、CO2についても。そういうあたりをもう少しきっちりと説得力ある形でお出しいただくということはできないだろうか。
 例えば、鉄鉱石から鉄をつくるというのは、要するに、熱力学的にどれくらいのエネルギーが必要なのか。一体どれくらいの廃棄物が純鉄以外に含まれていて、それがどうなるのかということがわかれば、廃棄物をどこまで削減できるかという限界は、そちらの専門家のほうから見えるはずですよね。そういうものがないままに、30%にするのは大変ですということを仰有ると、どう考えていいのかわからなくなって、結局限界はどこにあるのでしょう、みたいな質問しか出てこない。
 ぜひ、その辺のところを、その業界ごとにきめ細かくイニシアチブをとっていただく。また、そこに新しい産業が生まれてくる。例えばDOWAさんのような。そういうものが生まれてくるというのは、大変私はすばらしいことだと思うので、その業界、あるいは業種ごとのネットワークをつくっていくというようなことを考えるとしたら、一体そこに経団連はどういうふうにコントリビューションができるのか、そんなあたりを、ぜひぜひお考えいただけないだろうか。
 つまり、全体としての物質循環です。製品だけではなくて、こちらの廃棄物がこちらで使われる。セメントキルンのようなものも一つの例だと思いますが、そんな方向にお進みいただいて、これは、こちらの政府のほうに責任があるのだと思いますが、いつまでも3R、3Rと言っている時期かなという気もするのです。それは経団連に申し上げるべきことではなくて、伊藤部長さんかもしれませんが。

○武内部会長 どうもありがとうございます。
 それでは、大塚委員、お願いします。

○大塚委員 既にご意見がたくさん出ていて、重なるところは省略したいと思いますけども、私も最終処分量以外の目標をぜひ立てていただきたいと思っています。
 それから、2点ほど申し上げますけども、一つは、佐和委員が言われたことと関連するかと思いますけども、この各業種の目標で、例えば産業機械さんとか住宅さんとか、たくさん廃棄物が出るようなところについて、まだ目標が立てられていないというのが残念なところでございますので、ぜひ立てていただきたいと思います。
 それから、もう一点でございますけども、この目標の2012年度以降の立て方ですけれども、今まで、1990年度を基準年にしてきていて、今度、2000年度を基準にされるわけですが、政府のほうは2000年度を基準にしているので、そういう意味ではわかりやすいところもあるのですけども、これからは2000年度をベースにするということで、ずっと定着させていかれるつもりですかということだけ、お伺いしておきたいと思います。
 目標のベース年度が変わると、いろいろ分かりにくくなってしまうことがございますので、その点、お伺いしたいということでございます。
 以上でございます。

○武内部会長 それでは、古市委員、お願いします。

○古市委員 何人かの先生方がおっしゃった、最終処分量という数値目標だけでいいのかということと、基本的にはそういう意見ですけれども、要するに、どういうものでしょうか、アウトプットだけを見て、インプットの部分の発生量、排出量、それからフィードバックのリサイクル量、こういうものが全然見えないというか、それとの関係が見えない。ということは、構造的なものが全然見えないのですね。だから、その辺のところをしっかりしないと、どこに努力されたか、また、どういう問題になっていくのかということがわかりませんよね。
 ですから、産業界の方というのは、インプット、アウトプット、物質収支、これが基本になっていますよね。ですから、もう少し構造が見える形に工夫していただけないかということがお願いです。
 以上です。

○武内部会長 よろしいですか。
 それでは、経団連のほうからお答えをお願いしたいと思います。

○吉川委員(経団連) あまりたくさんあって頭が混乱しておりますけれども、私が答えられるところを答えて、事務的な細かいところは事務局に答えさせていただきます。
 崎田先生の震災の影響です。どういう影響かということについては、率直に申し上げて、今わかりません。それで、今の状況を申し上げますと、上期はかなり産業界の影響大です。しかし、今予測される下期の状況は、一般的な傾向として、昨年度を超えるであろうという見方が多くなってます。そういう非常に不確定な要素が多い状況の中ですので、この影響が廃棄物にどう出てくるのかというのは、今のところ予測がつかない。大きく揺れている状況です。
 あと、業種別のばらつきです。これ、佐和先生ですね。削減率が高いところがどこか、低いところがどこかということについては、これ、事務局で説明できるかな。つかんでないか。
 今、そこまで詳細につかめる状況に、まだ我々が力を持っておりません。これからの努力にしたいと思います。
 あと、細田先生の、大手ゼネコンから、よからぬ動きがあるということを、実は初めて知ったのですが、非常に特殊な例だろうと思います。今後、こんなことがないように、少なくとも経団連のモラルに反する行為ですので、引き続き、機会を通じて、各業界に指摘をしていきたいと思います。

○細田委員 去年の春です。今は大丈夫です。

○吉川委員(経団連) そうですか。せっかくのご意見ですので、引き続ききちんとやりたいと思っております。
 あと、数値目標について、最終処分量だけでよいのかということについては、誠にごもっともですが、業種ごとには持ってはいるのですが、非常に多種の業種の中ですので、これ、一つの指標で設けるというのは、これはほとんど不可能でございます。我々の努力目標ということで、昨年の佐和先生のご指摘にあったかと思いますけども、引き続き我々の努力課題にしてください。最終処分量だけでいいと言っているわけではございません。統一目標として掲げられるのは、最終処分量だということで、業種別にこれから細かく、さらにやっていきたいと思います。
 我々の企業でこれを独自に持っているところもあるのですが、それを十分我々が把握し切れていないということでございます。
 あと、何かありましたね。鈴木先生には、何てお答えしたらよろしいでしょうね。
 業種別に全体としての物質循環の政策をということですね。まあ、先ほどの回答ということでよろしいですか。我々の引き続きの課題にさせてください。

○鈴木部会長 期待しております。

○吉川委員(経団連) はい。わかりました。
 あと、そんなところかな。大塚先生の質問には、経団連事務局が答えます。
 古市先生は、先ほどお答えさせていただいたことでよろしいですか。業種別には引き続き努力いたします。持っている所もありますけども、まだ、経団連全体として統一して、この業種はこういう目標だという所まで指導し切れておりませんし、把握も十分できておりません。今後の目標とさせてください。
 あと、セメントのことについて、どなたか、先生からありましたね。浅野先生ですね。これは、セメント業界の委員で、福島先生がいらっしゃいますので、よろしくお願いします。

○福島委員 経団連で、リサイクル部会で、吉川会長の代行をしています。太平洋セメントの福島と申します。よろしくお願いいたします。
 セメントの設備についてのご質問、冒頭の浅野先生だったかと思いますけども、具体的には、産業用炉ですから、焼却炉と違いまして、規制、法体系が違いまして、我々は、特に大気系の排出については大気汚染防止法等々に基づく規制とか設備基準等々でやっていまして、具体的な細かいことになりますと、後で書面でお答えしたいと思いますけれど、産業炉と、例えば都市ごみ焼却炉の設備基準等々がかなり違うということで、産業活動を行うときに焼却炉に適用される基準を守ると、産業活動に支障を来す場面がままあるということで、何とかお願いできないかという、これは業界の要望で、そう出しております。
 ほかの委員の先生のご質問で、例えば産業間での廃棄物の循環、マテリアルバランス等々をおっしゃいましたけれども、経団連ではそこまでのデータを吸い上げるところまで、まだ至ってないと私は思っていまして、ただ、産業間では、ある産業での副産物なり廃棄物が、他産業の原料なり燃料になるということで、かなり親密にマテリアルバランスをとりながら経済原則に基づいてやっているのが実情です。
 さっき、鉄鋼スラグのお話がございましたけども、鉄鋼の粗鋼生産量が約1億トンとすると、それに見合った鉄鋼スラグが発生しております。スラグのかなりの量は、セメントの高炉セメントというスラグセメントで活用しておりますけども、例えば1990年の日本のセメント消費量の、今は2分の1以下になっておりまして、ということは、スラグの消費量がセメント業で、国内では20年前の半分になっているというのが実情です。
 じゃあ、海外で展開しようということで、鉄鋼業界として東南アジアの各国のセメントにスラグセメントを普及させようと、その国の規格まで変えようという活動は、例えば鉄とセメントは共同して行うとか、そういうことで、静脈物流、静脈産業が、日本国内だけではもう完結しなくなってきている。
 外に持ち出すには、いろんな法規制等々がありまして、その辺を何とかクリアできないかということは関係省庁に別な場で申し上げている通りでございまして、それをやらないと、日本国内だけで完結するという状況は、産業構造の変化とともに、もうその時代に至っているというふうに考えています。そういう観点から、経団連として各産業の横の連絡をとりながら、また今後進めてまいりたいと思いますけど、まだ力不足で道半ばということでございます。
 以上です。

○吉川委員(経団連) 回答で補足いたします。
 産業間連携ですが、経団連として全体を把握していないと申し上げた、これは事実でございます。やっていないわけじゃなくて、これは、当社でやっていることですから、そのまま事実として申し上げますが、鉄等は、溶融飛灰のリサイクルが、我々と鉄との間でできております。これは主として亜鉛でございます。亜鉛プラスアルファの金属を、我が社が提携して回収している。これは我が社だけじゃなくて、同業他社でもやっています。
 あと、ゼネコンさんと、我々との間でのリサイクル、あるいは最終処分の協力は、これはもう既に10年以上の歴史がございますが、深くやっております。あと、セメントさんと我が社も深く提携して、リサイクルあるいは最終処分をやっています。
 あと、スクラップ業者さんが回収できない金属等がございまして、それを捨てているのですが、それを当社が引き取って、現在22金属ですか、我が社の技術で回収しています。まだ挙げれば切りがないのですが、実際に努力しているところもたくさんあるということを申し上げたいと思います。他業界についても当然あります。
 以上です。

○社団法人日本経済団体連合会 少し補足させていただきたいと思います。まず、冒頭、浅野先生に、思考停止をしないようにという厳しいご指摘をいただきました。他の先生方から、もうちょっと別の指標とか、それはかねてからご指摘いただいているところでございます。そういったご意見を踏まえながら、政府の計画も恐らく数値目標等も見直していくだろうと思いますので、そういったものにあわせて、我々でも可能なことはどういうことなのかということを検討して参りたいというふうに思っております。
 それから、去年申し上げた提言について、崎田先生から、特出しするようなことはないのかということでございました。総括の10ページのところにありますけれども、2.、3.、4.というところで具体的提言を書いております。どこに力を入れているとか言われますと、いろいろ業界の意見を踏まえて聞いていますので、なかなか一概には言えないところであります。企業間連携という話もありましたけれども、2.のところで、自ら利用とか、企業間連携をしようとすると、廃棄物処理法の規制にかかってしまうということは去年力点を置かせていただいたところでございます。ただ、不適正処理とか、そういうことが助長されないようにという前提でございますので、そういった中で何かできないのかということで提言させていただきました。、それから3.のところでは、廃掃法の中にも特例があるので、そういったことも少し広げることができないのかということを要望させていただいたところでございます。
 そういった意味で、3Rのやりやすさというご指摘もいただきましたけれども、諸外国ときちんと比較はできないのですけれども、適正処理のための廃棄物処理法の規制が足かせになっている部分もありますので、見直せるところは見直していただきたいと思っております。
 それから、細田先生からご指摘いただいた鉄鋼スラグの関係は全く同意見でございます。去年9月にも提言をさせていただいたとおりで、輸送費の取り扱いは柔軟に扱っていただけないかと申し上げた次第です。
 それから、大塚先生から、住宅の関係で空欄と言われましたけれども、住宅は建設とかぶっていますので、ここで調整をしています。建設に含まれているとご理解をいただければと思っております。
 それから、最後にまた思考停止という厳しいお言葉に戻るのですけれども、各業種の独自目標が入っていないところもあります。今まで掲げてきた目標がもう十分達成してしまっているという事情もあります。一概には言えませんけれども、将来的には埋まってくる可能性もあり、そういう努力をしていただいているということでご理解をいただければと思っております。
 以上でございます。

○武内部会長 ありがとうございました。
 事務局のほうから何か補足ございますか。

○循環型社会推進室長 1点、仙洞田委員のほうから、この総括の循環型社会のさらなる進展に向けた提言についての対応状況についてお尋ねがございました。この点について、担当の産業廃棄物課という課がございまして、そちらのほうと直接やりとりをするということになっているようでございますけれども、直近の状況を、恐縮ながら、現在わかりませんので、後日ご連絡させていただきたいと思います。

○武内部会長 どうもありがとうございました。
 今までの議論を伺いまして、かなりこれは、私ども、循環型社会推進基本計画が将来考えなきゃいけない問題をかなり先取りして提案されていると思うのです。つまり、我々の従来から言ってきた資源生産性と循環利用率と、それから最終処分量と見ていくというのは、まだ社会全体から見ると、相当、そういうことで頑張らなきゃいけない部分があるのですけれども、産業界の、特に廃棄物に関して言うと、これだけ落としてきているので、今の目標なんか見ても、今年、去年の水準よりもはるかに高い水準を目標にせざるを得ないというようなあたりが、やっぱりかなり苦しいところだと思うんですね。
 それで、今いただいたご意見で言うと、例えば理論値と現状値の間の乖離がどの程度あるかということをきちっとやるとか、産業別にやっていくとかというようなことでお話があったと思うんですが、私はもうちょっと突っ込んで、少し物の見方を変えてみるというふうな考え方も必要じゃないかと思うんですね。
 それで、もしそういうふうな新しいとらえ方ができれば、それが将来の循環基本計画の指標につながっていくというような、そういう関係になるんじゃないかと思っておりまして、これは経団連さんに頑張れというだけじゃなくて、我々もやっぱり頑張って、全国のさまざまな指標のあり方について、特に次回の循環基本計画の見直しに向けて少し努力していくと。それが環境基本計画の循環部分に書き込まれていくといいなというふうな、そんな印象を持ちました。
 また、これはいずれ議論する機会があると思いますので、思考停止という話が今日ありましたけれども、これで見ていくということと限界がもう既に来ているというようなことなので、その辺、一緒にまた考えさせていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、続きまして……。

○鈴木部会長 1点よろしいでしょうか。

○武内部会長 はい。どうぞ。

○鈴木部会長 バイオマスの話に入る前がよろしいと思うのですが、先ほど、崎田委員のほうから、震災の影響ということを経済的な動向という形でお答えになったんですが、本当は伊藤部長からおっしゃっていただくほうがいいのかもしれませんが、8月末に、例の放射性物質による環境汚染対処特別措置法が通りまして、環境中の放射性物質による汚染を環境省の側できっちりとやっていくということになって、そこにはかなり大きな産業界のコミットメントが将来必要になってくるだろう。除染をする上でもセシウムをどういうふうに、中間処理みたいなことが可能なのかどうかとか、いろんなことも含めて、あろうかと思うんですが、その辺は、今、特に経団連としてお考えになっていることは、――と申しますのは、今度の基本計画に、やはりその辺が一つの柱になっていく面もあると思いますので、もしよろしければ。

○吉川委員(経団連) 放射性廃棄物についての取り扱いについては、現実に、我々も今いろいろと困っているところでございます。それで、基本的な姿勢としては、国の施策が具体的に決まったところで、我々は、できる限り、最大限我々の技術を使って協力をしたいという姿勢でおります。今はそんな状況でございます。

○武内部会長 部長のほうから何かございますか。

○廃棄物・リサイクル対策部長 放射性物質によって汚染された廃棄物、あるいは土壌等につきましては、今、鈴木会長からお話がありましたとおり、今日、資料4-2でお配りしておりますが、議員立法によりまして特別措置法ができまして、全面施行は来年1月1日からということでございますけれども、環境省が前面に立ってやらなきゃいけないと、こういうふうな状況に立っているわけでございます。
 ご承知のとおり、廃棄物処理法では、「放射性物質によって汚染されたものを除く」と明記されていたという状況でありまして、そういった中で、こういった問題が起きたときに、正直申しまして、我々は、我々の問題ではないとされてきたもので、知見も、正直申し上げて十分になかったということであります。
 ただ、その放射性物質によって汚染された廃棄物につきまして、原子力発電所の中は、いわゆる炉規法と呼ばれる法律で規制されるわけですけれども、外に出たものについては、環境省的には、それまで、おまえの問題でないと言われてきたわけですが、実際に問題が起こってみると、放射性物質によって汚染された廃棄物を取り扱う法律そのものがない。誰がやるかもわからない、決まっていないという状況があったわけで、そういった中で、法律がないから誰もやらないというわけにはいかない。ほかの省庁がやってくれるかと思ったら、どこもやるところはないといったところで、環境省が、放射性物質に汚染されたおそれがある廃棄物ということで、廃掃法では「放射性物質によって汚染されたものを除く」と書いてあるけど、どの程度汚染されていたら除くのか書いてないということで、汚染されたおそれのあるものは、廃棄物処理法の基本的なラインに沿ってやるとともに、それに加えて、どういったことが必要なのかといったことを、ずっとやってきたということであります。
 そういうことで、これは特に経団連さんにもお願いをしたいわけですけども、放射性物質によって、国のほうの基準はもちろんきちっと決めていきますけども、その基準の設定に当たって、産業界、特に電力業界だと思いますけども、いろんな知見があるのは事実だと思うんです。そういったものを積極的に、我々に提示していただきたいということ。
 それから、国の方針が決まったら、それに協力していただく、これは当然のことだと思うんですけども、国の方針がいろいろ決まらない間においても、産業界としてこういったことができる、あるいは、やる必要があるといったことがあるのではないか。それは我々行政の側では思いつかないけれど、産業界から見れば、こういうことができるということは必ずあるんじゃないかなというふうにも思っておりまして、そういったことは積極的にやっていただきたい。これが、産業界との関係で言えば、環境省からのお願いだということになろうかというふうに思っております。
 すみません。雑駁な説明で申し訳ありません。

○武内部会長 それでは、次の議題に移らせていただきたいと思います。
 続きまして、農村地域における健全なバイオマス利活用の推進について。独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構農村工学研究所の柚山上席研究員より、お話をお願いしたいと思います。
 どうぞよろしくお願いいたします。

○独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構農村工学研究所 こんにちは。柚山と申します。農村地域を守備範囲として報告させていただきます。
 農業という産業は、循環型社会形成にも関係する温暖化への寄与ということからすると、およそ2%と思いますけれども、「農村地域」と俗に言うと面積では70%を占めるところだと思っております。そういう点で農村地域が国土保全機能を持っている、バイオマス利活用もそれに貢献をするというような姿勢も含みながら、話させていただきます。
 私自身は、この部会でヒアリングを受けるのは2回目で、1回目は2007年11月20日に、「農からの視点」ということで報告させていただいております。今回、63回目の部会ということで、過去の資料をフォローすることはできませんので、62回、前回の8月5日のホームページで公開している資料のみを拝見しまして、それを意識した発表内容にしております。
 私自身の経歴ですけれども、農水省に入りまして、現在、独法職員ですけれども、ずっと研究職で、農村計画、水質、水管理に関わることをやってまいりました。バイオマスは、今年で10年目になります。
 革新的な技術開発というよりも、農村計画に近いところで、既存の技術をうまく組み合わせることによって、地域の中で技術が定着するということを意識して仕事をしております。
 農村地域の中でも、さまざまなバイオマスがありまして、その発生・生産段階、それを変換するところまで運ぶ段階。メタン発酵、エタノール発酵、ガス化などでエネルギーやモノに変換する段階。できたものを貯蔵して、利用する場所へ運び利用する段階。それから、利用されないものがありますので、適正処分をするという段階。これらから、バイオマス利活用はなっておりまして、当然、さまざまな種類のバイオマス、それから、さまざまな思惑があります。
 私は田舎に生まれまして、夢見る世界は、澄んだ広い空、清らかな水、緑の大地、自然の恵みが巧みに利用され、行き交う人々のほほ笑みが輝いている、こういうのを目指しております。
 次のスライド二つが、本日説明したいこと、申し上げたいことで、残りは、その裏づけになっております。
 こういう循環型社会形成の施策の方向性として、農村地域、農林業においては、バイオマス利活用の話ではありますけれども、それは主役にはならない。農林業という主産業の発展が当然基本となります。バイオマス利活用は、これらの発展の一つのきっかけになるものと認識しています。
 農林業の発展ということを考えたら、当然、農地、水路、道路などの生産基盤を維持更新していく必要があります。農村地域では、都市に比べて経済的に弱者という側面がありますから、地域経済の活性化になるような形に持っていく必要があります。
 それから、民間事業者による、どんどんバイオマスをうまく利用して、先行ビジネスというのは応援すべきところではありますけれども、市町村の役割としましては地域の限られた資源を持続的に利用するという観点で、資源の全体最適配分、持続性の確保とのバランスをとる必要があります。
 バイオマス利活用には、各種のトレードオフ問題があります。コスト、環境、変換技術の効率などなどであります。理想的な、最適化されたシステムもあるわけですけれども、農村地域では、維持管理、オペレーションを含めまして、実現可能性、安定性というのに重きを置くべきかと感じます。
 各種の法制度がありまして、安全確保というのは必ず必要なことですけれども、私自身いろいろな実証研究をやっておりまして、資源循環めがねで見るならば歯がゆいところも多いわけです。したがって、今後は、おかしなことをする人を規制するという意味で法規制は大切ですけれども、柔軟性を持たせておいた上で、違反した人、おかしなことをした人には、大きなペナルティを与えるような方法がいいのではと思っております。
 次のスライド。震災復興の関係でボランティア活動などもささやかながらして、思ったことは、よく、循環型社会形成でもライフサイクルの変革が叫ばれますけれども、ふるさと、あるいは自分の居住地の人、自然、歴史、文化への愛、抽象的ですけれどもこれが大事かと思います。
 それから、人材養成というのもよく言われますけれども、まずは自分が行動することかと思っております。バイオマス活用推進基本計画ができて、2020年までに市町村バイオマス活用推進計画を600つくることが政策目標になっております。全市町村の数の3分の1くらいです。600ということになると手づくりでつくり上げるべき数字と、私は思っております。世の中には専門家が結構おります。3人から4人の得意分野を異にする専門家集団が、600それぞれにうまく張りついて貢献すると、市町村レベルで適切な、健全なバイオマス利活用が実現できるものと思っております。人材も、農水省の予算で、バイオマス塾、あるいはバイオマスタウンアドバイザーなどの方々が養成されておりますので、その人たちとの連携が大切と思います。
 それから、いろいろな変換技術がバイオマスの中でも出てきておりますけれども、やはり一番すばらしいインフラは、私は電線だと思うんです。安心して電気が使える電線、水道、そういうのがありますけれども、バイオマスのエネルギー利用を考えたら、たくさん提案されている技術を、社会資本の多重投資を避けるべきタイミングかと思うので、そろそろ、この方向で行くというふうに国で決めて、それに集中投資をする必要がある時代かと思います。
 そうは言っても、農村向けには小規模で、分散型で、今回のような大震災に対応するためには、若干コスト高になるけれども自立型、しかし、高効率も目指さなくちゃいけない、そういう変換技術のレベルアップが求められます。
 バイオマス利活用単独では収益性のある事業になりにくいです。したがって、防災などのリスクマネジメントをしつつ、環境保全、食育、教育、福祉、医療、鳥獣害防止、防犯、そういうものとのリンク、相乗効果を上げることによって地域レベルで実現していくべきと思っております。
 それから、バイオマスの中でもエネルギーだけに注目する人がいますけれども、たくさん生成される堆肥やメタン発酵消化液、これは間接エネルギーと位置づけて適切に評価すべきと考えます。
 次に、バイオマス利活用の私なりの情勢分析ですけれども、事業仕分けとか、総務省による政策評価が行われました。その他いろいろありますけれども、今後は、昨年12月に閣議決定されたバイオマス活用推進基本計画にのっとって農水関係の研究や事業も展開されると思っております。再生可能エネルギーが震災後注目を浴びておりますので、沈んだところも我々の技術を生かしてと考えております。
 総務省の政策評価には、私は研究会の委員として出席させていただきました。限られた回数ではありましたけれども言いたいことは言えたという感はあります。勉強会の中では、総務省の方が特に強調されていたのは、決算が、多くの省庁であいまいであるということでした。予算が内数で示されていたので、幾ら税金を投入したかというのがよくわからないということでした。
 それから、目標と評価指標というのがバイオマス・ニッポン総合戦略の中ではあいまいであったとされました。これは同じ政策評価を受けた循環型社会形成基本計画や湖沼水質保全法では目標が具体的で、どういうふうにしたら現状、それから目標達成の度合いが測られるかというのが明確になっていたのに対して、バイオマス・ニッポン総合戦略というのは、そのレベルまでは達していない戦略の中で評価を受けたということです。
 それから、いろいろな人が委員として出ました。私は主として農村振興の立場で意見を出しましたし、総務省の方とは長い時間議論して、一部は反映されました。
 気になったことは、いつかは区切りをつけてやらなくちゃいけないんですけれども、もうあと1年ぐらいやったら成果が上がるなというデータの取り残し部分があります。それから、いろいろな評価があるんですけれども、CO2評価に偏在している感が、私から見たらあります。
 それから、分厚い評価書の中で、例えばですけれども「わずか30%しか達成できていない」という記述があったとします。別の人が、もしかしたら「30%も目標を達成した」という言い方もできます。私としては、そういう先入観を与えるような表現ではなくて、「30%の達成率であった」と、客観的な書き方をしてほしかったと思います。まじめに一生懸命やっている人が、がっかりしたというところがあります。
 しかし、私は農村振興の面から、推進派ではありましたけれども、反省すべき点も多いので、今年度はしっかり考え直して、しっかりしたものを確実にやるというお手伝いをしたいと思っております。
 法制度、手続に関してもいろいろ思うところがありまして、経団連さんから政府、地方公共団体に対する要望がありましたけれども、このスライドに掲げている視点を中心に、私も機会が与えられたら、経験を踏まえまして提言したいと思います。
 自分の仕事を生かしてやろうということで、今つくば市に住んでいるんですけれども、「つくば3Eフォーラム」のバイオマスタスクフォースの座長を仰せつかっております。筑波大学で、世代協働でワークショップを行ったり、昨年はつくば市役所で、最近注目を浴びております藻類バイオマスの社会実験に向けて、それから、つくば市として懸案事項である剪定枝、生ごみ、それから刈芝の利用方法、研究所を含めまして連携をどう進めるかというような議論をしました。
 例えばですけれども、次のようなミッションが考えられます。私の出身、四国・愛媛、今治市は、地元産食材で学校給食をつくっております。つくばの子どもたちにもそれを味わってほしいと思います。給食一食、食材が大体230円ぐらいかかるわけですけれども、未来を担う子どもたちに、地元産で、できれば有機農産物の食事が提供されたら、もっといい世界になるんではないか。つくばにはノーベル賞受賞者、オリンピックメダリスト、宇宙飛行士がいますから、この人たちが農園でつくったものとなれば、感動の世界であります。いろいろな提案の中で、生産までは、安全・安心を保証するためにGAPで行う。コスト減の努力を、B級品、C級品を使って行う。残渣がどうしても出ますから、それを堆肥化して利用するなどの提案を持っております。
 給食食材230円を、若干高くすることを了解いただく必要があるんですけれども、その部分は外部経済効果のカウントで見ていただこうと考えております。
 大切なことは、地域経済への貢献ということでして、何をやるにしてもお金はかかります。しかし、その地域での支出が地域内の別の人の収入になるとすれば、これは地域経済活性化に結びつく方策になります。地場産業の育成にもなります。これらを動かすのは、もちろん首長さんの判断もあるんですけれども、子ども、じいちゃん、ばあちゃん、ほかいろいろな方々の思いがきっかけになります。
 バイオマス利活用を進めようと思ったら、例えばオーソドックスな堆肥化施設では、一人一日当たり大体数十円の投資になります。私たちが日常で使っているお金に比べて、この数十円の投資にゴーサインを出していただけるかどうか。いただけるように説明資料をつくるべきと思っております。
 つくば市は「自転車のまちづくり」というのを一つのキャッチフレーズにしております。公園や街路樹でたくさんの剪定枝ができまして、現在は、業者さんが持って行って処分しているんですけれども、この木質バイオマスで簡易自転車道をつくって、利用する。新たな公の発揮で、自転車道はボランティアで整備する。人の出入りが多いつくば市ですから、自転車は、できればバイオマスエネルギーもうまくつくって、補助機能を持たせ、マンスリーレンタル制度でどうか、なんていうようなことを考えております。
 実際、次の写真にありますように、たくさんの木質バイオマスが出ておりまして、時々通勤で自転車を使うんですけれども、ご覧のとおり、でこぼこ道でして、街灯もないので、行きはよいよい、帰りは本当に命がけです。うちの所内にはマグホワイトを用いた歩道がありまして、保守が簡単であります。こういう自転車道を張りめぐらせたいと思っております。
 相乗効果を持たせる必要があります。「バイオエンジンつき自転車でショッピングに出発だ。ウッディロードっていけてるよね。これってエコと防犯と健康とバイオマスのコラボじゃねェ?!」なんていうキャッチフレーズでやっております。
 「夢追いサロンつくば」という団体がありまして、いろいろな世代、産業界の人、研究機関の人間が、夢を持ちつつ、つくばをよくしようということを考えております。「つくばで『楽農ランド』を!」というワークショップのまとめをしておりますけれども、ソフト、ハードの技術をうまく組み込んで、バイオマス利活用も一翼を担うというコンセプトでアイデアが出てまいりました。
 その次の未来農業工場は、植物工場は産業界でも注目されて、展開されておりますけれども、こういうのは震災復興に向けて夢のオプションの一つになるのではと思っております。
 次は、農水省の予算をちょうだいしての「バイオマス利用モデルの構築・実証・評価」という研究についてです。
 22年度まで、全国6地域で地域実証をして、地域モデル診断ツールをつくったり、LCAの評価を行ったりしてまいりました。その評価をということで、宿題をいただいているのは、ライフサイクルでのコストと化石エネルギーを現状のバイオマス利用のやり方に比べて20%を削減するシナリオを提示しなさいということです。バイオマス利活用を地域でということですから、冒頭示しましたように、原料バイオマスの生産、発生、輸送、変換、利用、これらの工程を全部束ねて評価していきます。
 次のスライドは時間軸を持っておりますけれども、これまでのやり方に比べてΔLが20ポイント削減というのを目指します。
 そのために、客観的に地域を見ようということで診断ツールを準備しました。これは、総合科学技術会議のバイオマス連携施策群の中で磨いたものを現在も使っているんですけれども、ある地域をとらえて、重さ、炭素、窒素、リン、カリウムの賦存量、それから移動量、それから、新たなアイデアが出た場合に動態がどうなるかというのを見ております。
 地域実証は幾つかの地域でやっておりますけれども、私が中心となっているのは千葉県香取市にメタン発酵を中核として備えたバイオマスリファイナリーをコンセプトとするもので、2005年の7月から連続稼働をしております。産官学連携のプロジェクトであります。原料の牛ふん尿や食品残渣からメタンをつくって98%に濃縮して、コジェネ、それから内部のバイオマス変換プラントの燃料、それからメタン自動車、ボンベに詰め込んで民生利用等をしております。民生利用で焼き芋をつくったんですけれども、本当にこの焼き芋はうまい、バイオマスでつくった焼き芋はうまいということで評判になりました。
 なぜおいしかったか。それは、熟した、すごい品質のいい紅あずまというのを使ったからですけれども、産業部長さんいわく「バイオマスと地元産の紅あずまのコラボになるね」ということでした。
 次のスライドは、物質収支を表しておりますけれども、エネルギーになる部分って、せいぜい二、三%です。ほとんどがメタン発酵消化液、液体肥料でありまして、この液体肥料をいかに利用し尽くすかというのがプロジェクトの中心になっております。それで、研究所の中でやるのではなくて、農事組合法人和郷園さんとの共同研究の中で、生成した、消化液の全量を、25を超える品目で、野菜、お米などの栽培に利用しております。
 環境への影響を調べております。地下水の硝酸汚染にならないか、温暖化への寄与がどうか、なんていうのを調べまして、バイオマスの場合は輸送にエネルギーがかかるものですから、このような小さな規模のシステムでは、10キロ圏内でシステムを完結するのがいいというような感覚を持っております。一緒に組んでいる農事組合法人は、すごくビジネス感覚がある団体ですけれども、このバイオマス利活用が一翼を担って、6次産業化、地域の中での雇用創出につながっております。
 ライフサイクルでコスト、化石エネルギー消費量を求めていくわけですけれども、現状に対して、ここでは五つのシナリオをお示ししておりますけれども、原料別にどういうものだったら目標が達成できるかというのを、社会情勢を勘案しながら丹念にシナリオをつくって評価する作業をしておりまして、来月ぐらいに中間的な報告を農水省に提出すべく準備しております。
 市町村レベルでバイオマス利活用をしようと思ったら、しっかりプロジェクトサイクルマネジメントをする必要があります。PDCAという言い方もされております。市町村の立場になると、こういうことをしっかりやることがバイオマス利活用、特に税金を投入する場合の説明責任を果たす、それから、地域の中の住民あるいは事業者の啓発活動にもつながるということです。大きな流れとしては、地域診断、計画策定、必要に応じて、先ほどの地域実証をしたような社会実験を行う。施策を決定して事業を開始する。ものにもよりますけれども、15年間ぐらい事業をしつつ、毎年度点検をして、よりよい方策、コスト低減などを目指すというものです。この中で、青字で書いているのが外部経済効果の抽出あるいは評価に関わるものです。
 その次は、共同研究をしております東京大学生産技術研究所のコンセプトなどもちょうだいしまして、バイオマスリファイナリーの、上段が、現在我々ができたところ。それから、将来に取り組みたいところが下段ですけれども、全部できれば最適化ということになるんですけれども、農村でということになると、少々効率を落としても実現可能性を高める、安定性を高めるシステムを提案して、導入と思っております。
 つくば3Eの関係では藻類バイオマスの利活用ということで、つくば3Eフォーラムを応援しておりますけれども、重油相当のオイルができたとして、エネルギーだけではどう考えても採算性がありません。そのほか、できてくるマテリアルを、できるだけ付加価値のある形でつくって販売をするというのが大切になります。
 こういう社会実験をする上で、私が経験を踏まえてつくったチェックリストが次の3枚であります。
 しっかりとした上位目標から始まりまして、どういう技術を用いるか。推進体制、規模、法制度のクリア、進捗管理などにチョンがついたら実施すべきと。社会実験ですので、ある市町村があったら、その100分の1とか1000分の1のスケールで試して、失敗もいいでしょう。失敗を教訓として生かすことができるという社会実験を踏まえたいものだと思っております。
 次の資料は、古市先生がいらっしゃっていたので恐縮ですけど、古市先生の本の中から、わかりやすい資料がありましたので、私もこれを参考にしていますので紹介します。
 大項目、中項目、小項目と分けられておりまして、大項目として、資源、環境、経済、技術、社会の面から、その技術を評価して、どういう地域には、どういうふうに技術を導入したらいいかというのを考えるということになっております。
 次に、栃木県茂木町の堆肥化を中心とした取組。これは、いろいろな波及効果があるということで、多少の税金投入を、このバイオマス利活用にしているわけですけれども、彼らはこれを「ミドリ効果」と呼んでおります。バイオマス利活用によって、健康の維持増進が図られるなんていうのもカウントしたりして、税金を使うことを町民に納得してもらっているというものです。
 私が環境省さんからいただいている予算の一つ、国立環境研究所さんのプロジェクトのメンバーに入っているんですけれども、地域活性化のためのバイオマス利活用戦略を立てるというプロジェクトです。バイオマス利活用がいかに地域活性化につながるかというのを、研究面からのアプローチでまとめようというものであります。
 次は指標に関わるものです。現在の市町村バイオマス活用推進計画では、指標を設定して進捗状況を管理するということが言われております。それぞれの市町村によってバイオマス利活用の目的はさまざまです。循環型社会形成というのを一番に目指しているところもあるでしょうし、温暖化対策、それから地域活性化、それぞれだと思います。私がここで言いたいことは、こういう指標を設けるというのは必要なんですけれども、国が「一律にこういうふうにやりなさい」というのは絶対やめてほしいということです。地域の目的、思惑がありますから、こういう考え方の指標がありますよ、それから、こういう内容で、こういう指標は、こういうふうに求めることができますよという提示までにとどめて、しかも、定性的なものもオーケーとする。定性的なものと定量的なものに分ける。定量的なものは、金額換算できるものはするけれども、無理やり金額換算はしないということで、こういう指標を用いながら、さきに述べたバイオプロジェクトサイクルマネジメントに組み込むべしというものです。
 ここに示した指標の中で農業由来の最終廃棄物処理量という指標を当然入れるべきですけれども、抜けておりました。
 バイオマスタウンをつくろうという動きがずっとあります。私なりに考える条件、全部が必要というわけではありませんけれども、ここに掲げる11項目ぐらいは意識してほしいと思っております。
 幾つかの本をこの関係で読んでおりまして、最近、特に意識したいなと思うのは、宮川さんという方のご本の中で、こういう利活用の取組が持続的競争優位を保てるようにしなくちゃいけないという言葉を見まして、これはなるほどと思いました。
 農村地域ですから、多くの地域が水田農業と密接に関わっております。そこで、水田農業と農村社会というのを、私は、生産、食、暮らし、農村社会という切り口で、1960年、現在、それから未来というのに分けて時代評価というのを行ってみました。方向性のところで、これから進んでほしい方向性というのを示してみました。水田農業というのが、日本を守っている側面の大事さをバイオマス利活用の中でも進めたいがためです。
 次の情報は、よく見かけられる方があるかもしれませんけれども、労働力の投下、あるいは単収を、ずっと1880年代から追っております。水田農業には各種の多面的な持続的社会を支えるための知恵があります。これをバイオマスの世界でも利用しておこうということであります。
 バイオマスの事情としましては、食料の生産、餌の生産が第一で、エネルギー利用は3番目になりますけれども、今年度しっかり考え直して、来年度から、いい事業が復活することを願っております。
 農業は、産業界の省エネに比べると、農村に身を置く者として省エネが圧倒的に遅れていると思います。総合科学技術会議のプロジェクトをやっているときに、鈴木基之先生から、しきりに「マンパワーをどう考えるのか」というのを言われまして、そのことがずっと頭にこびりついているんですけれども、このスライドにありますように、農業生産に伴う投入というのはあまりおさえることはできないであろう。だけど、できるならば、バイオマスも含めて、再生可能エネルギーで農業生産の投入を行って、化石エネルギーの投入というのは大幅に減らしたいと思っております。
 願わくは、エネルギー生産型農業システム、いろいろなソフト、ハードの技術を組み合わせて、化石資源投入量に対する、光合成によるところの産出量を1.3以上にできるような農業システム、農村社会システムをつくりたい。その面で、研究者として貢献したいと思っております。
 震災復興に向けて、再生可能エネルギーのいろいろな議論があるところです。バイオマスも一翼を担えるように、ただ、研究者ですから冷静な分析のもとに、できる、できないというのははっきりさせなくちゃ、光合成がベースですので無理な注文には応えられないというのは認識して提案をすべき、あるいは誰かの提案は診断させていただきたいなと思っております。
 農村は高齢化、子どもが少ないと言われますけれども、バイオマス利活用が、子どもが一人、二人でも地域に定着するようにという願いを持っております。
 最後に、「ゴーゴー バイオマス」。私が作詞した歌です。まじめな仕事をされている方々が多いでしょうけど、息抜きのために、グーグルで「ゴーゴー バイオマス」と検索いただくと、中学生が歌うさわやかなメロディが皆様のお耳に聞こえるはずです。
 以上でございます。ご清聴ありがとうございました。

○武内部会長 どうもありがとうございました。
 それでは、質疑応答に移らせていただきたいと思いますので、ご質問のある方はどうぞ。
 じゃあ、古市委員。

○古市委員 バイオマスの多面的な利活用について、非常によくわかりまして、ありがとうございました。
 特に、柚山さんは「農村地域における」というふうに掲げておられますけれども、もっと都市との連携とか、そういう大きな視点で考えたときに、スライド34ページのところでバイオマスリファイナリーという、ここのところをもう少し拡張したような発展の仕方というのがあるんじゃないかなと思うんです。今、廃棄物のほうの関係で言いますと、ウエーストマネジメントという概念から、EUのほうでは、サプライヤー・フォー・ローマテリアル・アンド・エナジーということで、「ローマテリアル」というのは、どちらかといいますとバイオマス系の廃棄物とか、そういうようなものですけど、そういうリファイナリーの材料として使うということと、エネルギーとして使うという、両方ですけれども、そういう意味で、もう少し、オイルケミストリーが発展したように、化石燃料からバイオマスをベースにしたような、バイオマスケミストリーといいますか、そういう発展まで広げて考えていただけるとありがたいというふうに思いました。
 その辺で、何かお考え等ありましたら、よろしくお願いいたします。

○武内部会長 ありがとうございました。質疑応答に対するお答えは、後ほど一括でお願いします。
 崎田委員、お願いします。

○崎田委員 ありがとうございます。それぞれの地域が、地域のバイオマスをしっかり利活用しながら、農業、林業だけではなくて、循環させて地域活性化につなぐという道筋を明確に示していただいて、大変ありがとうございました。
 それで、幾つか質問をさせていただきたいんですけれども、最後のほうに、こういう方向性に向かって国が一律に方向性を出すのではなくて、それぞれの地域が、その地域に偏在するバイオマスをどう生かしていくかという、その辺が重要だということが大変重要なメッセージだというふうに思って伺っていたんですが、そういうところを、今後の環境基本計画とか循環基本計画で、どう明確に出していくかということが大変重要だというふうに思っています。
 そのときに、それぞれの地域がこういう視点できちんと地域計画をつくっていくということに向けて、これだけの知見がありながら、そこがあまりまだ進んでいない、そこを入れていかなきゃいけないわけですので、どこが一番重要なポイントなのかというのを最後にお話しいただけると大変ありがたいというふうに思います。
 なお、もう一点、再生可能エネルギーに関して、今回、全量買い取りの制度ができて、いろんな検討が進んでいますけれども、このバイオマスにとって、それがプラスに生きるのとマイナスに作用するのと両面あって、皆さん考えてらっしゃると思うんで、その辺を少し明確にお話しいただけるとありがたいかなというふうに思いました。
 よろしくお願いします。

○武内部会長 それでは、佐々木委員、お願いします。

○佐々木委員 ありがとうございます。2点ございますが、1点は、震災後にバイオマスが非常に注目されていたというご説明がありましたが、具体的に何かそういうもので動きがあったところがあるのかどうかというのが1点目です。
 2点目は、自治体でも、かなりバイオマスの取組や、あるいは検討をしているところがあるのですが、実際にやっているところの事例を見ると非常に課題が多いように聞いております。具体的に、その課題を乗り越えるといいますか、具体的にどういうことが問題なのか。自治体が、そういうものを進めるとすれば、どういうことを考えてやっていかなければならないのか、その辺があれば、教えていただければと思います。
 以上です。

○武内部会長 ありがとうございます。
 藤井委員、お願いします。

○藤井委員 私自身が、バイオマス・ニッポン総合戦略も、それからその後の基本計画の専門委員としても関わっている中で、この総務省のどでかい評価が出て、バイオマスが、ぐんとたたかれました。
 そこの中で、でもというか、多分、数値的なものもあって、先ほど柚山委員がおっしゃったように、エネルギー量では二、三%、だけど国土の面積から言うと70%、国土保全のところなどを含めて、多分バイオマスをエネルギー量換算だけでやると、とても勝負できないなということの中で、私も動いてまいりました。
 ぜひ、今こそ小規模分散・自立ということの中で、このバイオマスを生かした地域をやっていかないと、この国は国土が壊れていくという音が本当に聞こえているようでございますので。私自身は菜の花プロジェクトネットワークということで、農業の現場から、さらに今、森まで相当入っていますが、そういうバイオマスをもう一度見直す中で、地域住民も足元にこんなにエネルギーになるものがあるという発見などと同時に、今回、たまたま3日前まで、食料生産自給率1100%の帯広で菜の花の全国サミットをやってまいりましたが、エネルギー量で言うと、そう大きくないかもしれないけれども、地域経済に非常に連関させながらやっていく手法が見事で、その全体の中でどれだけ地域活性化、これは数字に表すのが大変難しいのですが、何とか数値化を超えたものを付加させながら、バイオマスをこの国の中でも位置づけていくということが、ともにできたらいいなというので、エールを送りたいと思います。

○武内部会長 森口委員、お願いします。

○森口委員 今日、この部会で、この話題に触れるかどうか迷っていたんですが、先ほどの前半部の経団連さんのご発表に対して、鈴木部会長のほうから触れられましたので、あえて発言させていただきます。
 特に東日本を中心に放射性物質で国土が汚染されているということは、このバイオマスの利活用に関しても、何らかの形で影響を与えているとも言わざるを得ないと思いますし、例えば、首都圏においても焼却灰、これは、実は、前半でご発表のありました業界にもかなり関わりのある問題かと思いますけども、そういうことが、実際に今問題が起きているわけですが、そういった中で、たまたまある自治体で、その剪定枝等を分別収集しておられたところに関しては、一般廃棄物の焼却灰は比較的放射性物質濃度が低いということもございました。
 そういったことで、うまく管理をしていくことによって、その問題を克服しながら、かつ健全な利用を促進するということもあり得るんだと思うんですけれども、いずれにしても、何らかの形でこれまで考えてこられたバイオマスの利活用ということに対して、障害となる場面が出てくるのではないかと懸念しておるんですけども、そのあたりに関して、どのぐらいご準備ができているかといいますか、予見されていれば問題ないと思うんですが、準備ができていないと、よかれと思って回したところで何か問題が出た場合に、非常に、今のこの情勢ですと、そのこと自身が、その後続きにくくなるという状況が起きかねないかと思いますので、十分にそのあたり、事前の評価といいますか、問題がないということを確認しながら、慎重に進める必要があるのではないかと思うんですが。
 その点につきまして、何かお考えがありましたらお聞かせいただければと思います。

○武内部会長 ありがとうございます。
 見山委員、お願いします。

○見山委員 ありがとうございました。私も、環境のプロジェクトに融資を実際に行っていた経験から、こちらで提言をいただいたことというのは、実体験に基づくものとして私もすごく実感できるものがございました。
 それで、現場で見ている人間として、これをやる理論上とか論理的に、いろいろやらなきゃいけない理由というのはたくさん出てくると思うんです。ただ、こちらにも書かれているように、実際にやるのは地域の方々というのが主役にならなきゃいけない。
 そうなったときに、こちらの提言にもありますが、地域経済活性化へのインセンティブというのが非常に大きいものを占めるというふうに思っています。行動経済学的にもこの部分は非常に大きいと思うんです。
 この部分で、地域経済の活性化のインセンティブという部分にフォーカスしていただいて、うまくいっている事例、もしくは、うまくいっていない事例、失敗している事例、そういったものがもしあれば、ご紹介いただければと思います。

○武内部会長 ありがとうございます。
 それでは、鈴木部会長、お願いいたします。

○鈴木部会長 バイオマスについて、地方においても、あるいは大学の研究室等々においても、これだけいろんなことがやられ、確かに柚山さんがおっしゃいましたように、何となく楽しいバイオマスというのが今まで続いてきたと思うんです。もうそろそろ、それを乗り越えて、例えば太陽エネルギーベースで光合成を基本にしてエネルギーをつくるとすれば、それは光合成効率が0.2%というのを考えれば、国土全域を使ったとしたって今の日本の一次エネルギー生産量の7%以下ぐらいしか、バイオマスのもとになる熱量がないわけですよね。
 今、日本は、それに海外からの動物飼料であるとか、いろんなものが輸入されて、それが廃棄物となって最終的には出てくる。それもまたエネルギーにしようと。そういうところまで考えたとしても、一体どれくらいのものになり得るのか。具体的に、都会にいてバイオマスを楽しみましょうというのではなくて、本当にバイオマスで自立して生きていくとしたら、どういう日本になるのか。エネルギー消費量を10何分の1に減らしていけばいいわけですよね、ある意味では。
 それはまさに、CO2削減で2050年に80%以上を我が国が削減しなければいけないという方向にぴったり合わせていけば、最終的にはバイオマスをベースにした我が国というのはどうなりますよ。そこでの産業構造はこうなっていかなくてはいけない。そこでは農林水産はどうなっていくのか。一体、今、林野庁って何をしているのかとか、そういうことを柚山さんからきっちりとおっしゃっていただいて、そのために、環境基本計画の中で何をどう今の時点で書き込んでいくのか、というようなことがあると非常にわかりやすいんですが、「ルンルンルンルン、バイオマス」みたいな感じですと、本当にそれでいいのかなと逆に心配を持ってしまうもんですから、余計なことかもしれませんが、申し上げました。

○武内部会長 ありがとうございます。
 それでは、柚山さんよりお答えをいただければと思います。

○柚山氏 まず、古市委員からは、多面的機能とかバイオマスリファイナリーのことだったのですけれども、農村も、本当に中山間地域から都市近郊農村地域まで多様かと思います。私たちが実証的にやっているのは都市近郊ということで、実際、原料としては、研究の初期では牛ふん尿ばっかりだったんですけれども、その後、現在では、ほとんどが一回都市の人が消費したもの、あるいは食品加工をした後の野菜残渣、食品廃棄物系が多いので、そういうリンクは、廃掃法、あるいは食品リサイクル法などが、より規制緩和されると、進むんじゃないかと思っております。現に、行きの便で野菜を出荷して、帰りの便で、残念ながら残ってしまったものを持ち帰り、都市との関係の中での循環というのもプロジェクトの中ではできております。
 それから、バイオケミストリーのほうで、バイオマス変換の技術をより高めて、オイルリファイナリーのようなものをというのは、それに向かってという方向性は、もちろん間違いないです。私自身は、しかし、変換技術にたけているわけではないので、目ききのセールスマンのごとく、特に工業界の人たちがつくったいい技術を見て、農村向けにアレンジできるものと確信したら推薦していくという立場になろうかと思います。
 プロジェクトをやってみて、東京大学生産技術研究所と組んでやったんですけど、最初は「はじめまして」でやった人たちだったので、都会の人に農村が乗っ取られるんじゃないかと、すごい心配でしようがなかったんですけれども、今の時代、待っておけば農家人口も減ってだめになりますから、ここは経団連の方の力、それから工学系の大学の先生の力も徹底的に借りて一緒にやりたいと、プロジェクトを通して思うようになりました。
 崎田委員からの、国は一律に出すんじゃなくてというお話、地方のやつを生かしてというのですけれども、大きな方向性自体は、当然、国の閣議決定のような形で進めるべきと思うんですけれども、結構、国は自由裁量と言いつつ、後になって締めつけるなんていうことも多いものですから、この部分は自由裁量でと言ったからには任せてというのが大事かなと思っております。
 ここで幾つかの指標案を出しましたけれども、結局、指標案の中で、いい指標であっても、分母、分子を入力できるかどうか、その地域の目的に合うかどうか、出したくないものを取り下げるというのはまずいですけれども、そういう目標指標に、その地域の進むべき方向が示されているものですから、大事かなと思いました。
 それから、全量買い取り制度との関係では、バイオマスも補助金をもらわずにやっているところもありますけれども、多くが交付金あるいは補助金をもらっておりまして、これから経産省のほうで詰められるんでしょうけれども、新設のものと既設のもので差をつけるかどうか。それと、補助金の投入があったら、それは買い取りの対象にならない。これからの新規の太陽光発電でも、補助金がないかわりに買い取りをということなので、つくるのに補助金をもらっておいて買い取りもしてもらうというのは虫がよすぎるという話かもしれませんけれども、ただ、モデル的に、パイオニア的にやった取組もありますし、外部経済効果の発揮、外部不経済の解消なんていう面というのを了解いただけたならば、せっかくある資源、バイオマス、あるいは小水力を無駄にする手はないので、そこはご配慮などをいただきたいというのが本音です。
 関係者の中では、要望として、バイオマス発電もkw何円で買ってほしいです、こういう現状の技術とかコストを踏まえて、なんていうような要望は出しております。
 次に、震災後ですけれども、震災直後は、ニュースでも報道されましたけれども、電源がない、自立できないものは使い物にならない、そもそも自らが被災してしまったというのもありますけど、バイオディーゼル燃料を使って現地への支援に貢献したとか、木質のペレットストーブで暖をとったという事例がありますし、岩手を訪問したときは、太平洋セメントさんが大きな拠点を持っておりますから、木質をうまく仕分けされたら、それを有効利用するという話を聞きました。場合によっては、恒久的なものにするのには安定供給に問題がありますから仮設で行うのがいいかもしれません。さらには、経団連さんが3月に釜石と内陸をつなぐバイオマス利活用というのを提言されておりまして、これは震災に関わらず、私から見ても進めるべき取組だと思ったので、山と海をバイオマス利活用で、物とお金でつなげるというのが大切だと思っております。
 現場へ行きますと放射能汚染があるので、私から見て、分別された立派な木質バイオマスですけれども、警戒されて使ってもらえないんですよなんていう話を聞きました。
 藤井委員のお話は、折に触れて私も聞いておりまして、いつも、取組を勉強させてもらっております。足元、地域発見になると思っております。帯広の例が出ましたけれども、産業連関表などを用いて、そのバイオマス利活用の効果、実際に十勝地域ではじいてみたら0.4%ぐらい、小さな数字ですけれども、大切にしたいと思っております。ここは、藤井委員の地元の近江商人のごとく、三方よしの精神でみんなの協力進めたいと思っております。
 森口委員からは除染の話がありました。農業の現場では野菜が出荷できないということとともに、堆肥、それから山の中の落ち葉がこれから問題になってくるので、特にいい土づくりをしようと思ったら、落ち葉由来の堆肥がこれからどうなるかというのが、すごく懸念されております。
 私どもの研究所でも、飯舘村に出向きまして農地の除染をやって、先週、プレスリリースが農水省から行われたのですけれども、放射線の汚染の程度に応じて、こういう技術を適用したらいかがですかとと示しています。コスト問題はとてもクリアできませんし、最終処分場の問題が決着しないと進めないんですけれども、技術はできる限り一生懸命準備しているつもりです。
 それから、復興に向けて、特に地域の復興ということでは、人の大切さ、コミュニティの大切さが言われます。いろんなシンポジウムに出ていて、コーディネーターの重要性が言われるんですけれども、じゃあ、誰がコーディネーターになれるのということを詳しい方に聞くと、3年、4年ぐらいの長期戦で、少なくとも月に数回ぐらい現地に出向いて、客観的にいろんな人の意見を聞いて交通整理ができる人、すごい専門技術を持っていなくても、普通の人間として交通整理ができる人がコーディネーター役になって、行政、住民というのを結んでいく方法が、なんていうことが言われました。
 バイオマスは本当に両刃の剣というところがあって、やるべきかどうかというのは慎重に見極めないといけないと思っております。
 次に、見山委員は多分実践に近いところでお仕事をされていると思うんですけれども、地域の中でバイオマス利活用ということになったら、生き物相手ですから、原料も生き物、それから変換技術も微生物を利用してというものが多いものですから、待ったなしと。太陽光とか風力とか、一回つくってしまえば、後は寝て暮らせですけど、バイオマスは、ランニングのほうがはるかに長い。それと、トラブルはつきものですから、人間の信頼関係も含めて、トラブルが起こったときに対応できるように、原料の供給を待ってよとか、製品が足りないけれども遅らせてよとか、そういうのが大切かと思っております。
 うまくいっている、いっていない事例については、総務省のほうでも、いいと思われる事例は実名で公表、悪いと思われるところはアルファベット名で公表されておりました。農水省でも、バイオマスタウンということで、よく優良事例として10カ所、20カ所ができているんですけれども、私が見ていいなと思うのは市町村の担当者が多いですけれども、情熱のある人が一、二年で人事異動で変わるんじゃなくて、これでもかというぐらい、へばりついてやっている。それと、いろんな人を巻き込んでやっているというのが成功につながっていると思っております。
 悪い事例は、一般的に言うと、営業で売り込まれて、鉄のかたまりを供給されて、逃げられてしまうというパターンではないかと思います。
 鈴木部会長には、日ごろからいつも大きな宿題をいただいて、私にいつも言われるんですけど、とても私の立場で、「林野庁はいるのか」とか、そんなのは答えられるわけもないと思うんですけれども、理論的に見て、バイオマスがどの程度担えるかなんていうのは当然認識して、地域レベルでマクロな仕事をしつつ、大局を持ってということは心がけております。鈴木部会長がおっしゃられた、どんなに頑張っても7%というのは、そうだと思います。
 それから、省エネばかりではなくて、節エネというのは実感します。私が1960年に愛媛県で生まれて、そのときは裸電球が6畳間に一つで、45ワットでした。それが60ワットになった日、カラーテレビが来た日、ホームこたつが来た日、洗濯機が来た日、覚えております。今、多分私の家は極めて節エネ型の家庭ではありますけれども、それでも当時の20倍は使っていると思います。当時は本当に、食べ物もエネルギーも自給自足。プロパンガスを時々使って、あとはまきで生活していましたから。
 しかし、そういう生活に戻るのは酷かと思うので、例えば、農業生産のところで申し上げましたけれども、今、100の投入で30生産しているとすれば、化石のほうの投入は100から落として30におさえる。産物のほうは30から40に増やすというぐらいを、いい相場と思って目指したいと思っております。
 しかし、激励を受けたので、許される範囲の中で、多少なりとも図々しく、主務官庁である農水省に、許されれば図々しく提言などもしていきたいと思っております。
 ありがとうございます。以上でございます。

○武内部会長 どうもありがとうございました。
 バイオマスについては、特にエネルギーとして見た場合のある種の限界というようなものがありながら、しかし、トータルに循環型社会とか、あるいは自然との共生というような面も含めて考えていくことで、国土全体のこれからのあり方につなげていくことができるのではないかというふうな、そういう趣旨のご発言があったように思います。
 そのようなこととして、今後、環境基本計画の見直し、あるいは、次期の循環基本計画の中に、このバイオマスの話を十分取り入れていくことができるんじゃないかというふうな、そういう印象を私としても持ちました。
 どうもありがとうございました。
 それでは、以上で本日の議題は終了いたしましたので、今後の予定について事務局より説明をお願いいたします。

○循環型社会推進室長 次回の循環型社会計画部会ですが、10月21日、金曜日、13時から、東京で開催することを予定しております。当日は関係省庁によるヒアリングなどを予定しております。詳細については、追って事務局よりご連絡させていただきたいと思います。

○武内部会長 それでは、台風も近づいておりますので、どうぞお気をつけてお帰りいただきたいと思います。これにて散会させていただきます。
 どうもありがとうございました。

午前11時57分 開会