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中央環境審議会循環型社会計画部会(第47回)議事録


〈日時〉

平成20年10月29日(水)9:32〜11:35

〈場所〉

KKRホテル東京 10階 瑞宝の間

〈議事次第〉
  1. 開会
  2. 議題
    第2次循環型社会形成推進基本計画の進捗状況について
    1 関係者からのヒアリング
    • [1] 産業界の取組
    • [2] 地域循環圏関係
    • [3] 国際的な循環型社会の構築
(配付資料)
資料1−1 社団法人日本経済団体連合会 発表資料
資料1−2 電気事業連合会 発表資料
資料1−3 京都大学大学院農学研究科地域環境科学専攻 梅田幹雄教授 発表資料
資料1−4 環境省 発表資料
資料1−5 独立行政法人国際協力機構 発表資料
資料2 前回までのヒアリング概要
〈参考資料〉※委員のみ配付 ○会議終了後回収
参考資料1 中央環境審議会循環型社会計画部会委員名簿
参考資料2 循環型社会計画部会懇談会(平成20年9月24日)議事録 ※
参考資料3 国際関係の動き(平成20年9月24日部会資料1−2) ※
参考資料4 循環型社会形成推進基本計画 ※○
参考資料5 循環型社会形成推進基本計画の進捗状況の第3回点検結果について ※○
参考資料6 平成20年度「環境・循環型社会白書」 ※○

午前 9時32分 開会

○循環型社会推進室長 おはようございます。それでは、定刻となりましたので、ただいまから中央環境審議会循環型社会計画部会を開催させていただきます。
 本日は、大変お忙しい中、お集まりいただきまして、どうもありがとうございます。
 先週の山形の部会にお越しいただいた委員の皆様におかれましては、遠いところどうもありがとうございました。
 事務局から委員の出席の状況を報告させていただきます。
 本日、現時点で13名の委員の方がご出席いただいております。この後、まだ遅れて来られるとご連絡いただいている方もいらっしゃいまして、定足数の13名になりますことをご報告させていただきます。
 本日の配付資料でございますけれども、議題の下に配付資料一覧を用意させていただいております。もし、配付漏れなどがありましたら、恐縮ですけれども、事務局のほうにお申し付けいただければと思います。
 また、本日の議題に含まれておりませんけれども、前回までのヒアリングの概要をまとめたものを資料2としてご用意しておりますので、後ほどご覧いただければと思っております。
 それでは、以降の進行につきまして、部会長よろしくお願いいたします。

○武内部会長 皆さん、おはようございます。
 前回の山形は、私は大変残念ながら、出席できませんでした。浅野部会長代理もご都合がつかなかったようで、崎田委員にお願いいたしまして、どうもありがとうございました。
 また、その結果について、時間があればご紹介いただければと思います。
 本日も引き続き関係者からのヒアリングということで、お願いしたいと思います。
 最初は、社団法人日本経済団体連合会と電気事業連合会からリデュース、リユースの推進などを中心とした産業界の取組についてご発表いただきます。
 続いて、京都大学大学院農学研究科地域環境科学専攻梅田幹雄先生から地域循環圏の関係で、家畜、糞尿を初めとするバイオマス資源の高度利用についてお話をいただきます。
 最後に、環境省のほうから、アジア地域での3R協力の概要について説明をさせていただきまして、その後、独立行政法人国際協力機構から国際的な循環型社会の構築に向けた我が国の国際協力について説明をいただくということにしております。
 それでは、早速ですが、ヒアリングを始めさせていただきます。
 発表は議事次第に載っている順に、10分程度でお願いをしたいと思います。
 それぞれの発表の後に、質疑応答の時間を設けるというふうにしたいと思いますけれども、日本経済団体連合会と電気事業連合会については、そのご両者に発表いただいた後に質疑をということでお願いしたいと思います。
 それでは、最初に社団法人日本経済団体連合会産業第三本部資源エネルギーグループ長兼環境グループ副長の池田様からご報告をお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

○日本経済団体連合会 経団連事務局の池田でございます。
 昨年度に引き続き、経団連の環境自主行動計画の取組について説明してほしいというご依頼がございましたので、事務局より説明いたします。1年間というスパンではあまり大きな進展はございませんので、説明内容が昨年度と若干重複することもあろうかと思いますが、お聞き取り願います。
 経団連は、92年6月の地球サミットに先立ちまして、91年4月に経団連地球環境憲章を策定し、「環境問題の取組が企業の存在と活動に必須の要件である」との基本理念に基づきまして、環境保全に向けて自主的、積極的な取組を進めることを宣言いたしました。
 その後、産業界における自主的な取組を着実なものとするため、97年12月の京都議定書の採択に先立つ97年6月に温暖化対策とともに、廃棄物対策につきましても、環境自主行動計画を策定いたしました。
 この自主行動計画は、業種ごとに自主的に数値目標を掲げ、CO2排出量や産業廃棄物最終処分量の削減に取り組むとともに、産業界全体の目標も掲げまして、産業界全体として努力することにしたものでございます。
 また、PDCAサイクルを回す観点から、毎年度フォローアップ調査を行い、調査結果を公表することで、自主的な取組の成果が上がるよう努めてまいりました。
 廃棄物対策編では、産業界全体の目標として「2010年度における産業廃棄物最終処分量を90年度比75%削減する」というかなり思い切った目標を掲げ、リサイクルを中心とした3Rの推進に努めてまいりました。
 その結果、2002年度実績におきまして、初めて90年度比75%減という2010年度目標を前倒しで達成いたしまして、以後毎年度連続して達成することができました。
 そこで、経団連では、2006年3月より廃棄物対策編の自主行動計画の見直し作業に着手いたしまして、約1年間の検討結果を踏まえて、2007年3月、2006年度のフォローアップ調査結果の公表と同時に、これまでの廃棄物対策編を循環型社会形成編というものにリニューアルすることにした次第でございます。
 これは、産業界は、単なる廃棄物対策にとどまらず、循環型社会の実現に向けた3R等のさまざまな取組を展開していることを踏まえまして、名称と内容を変更するとともに、環境と経済が両立する循環型社会の形成に向けて産業界として3Rの推進、廃棄物の適正処理の決定といったものにより一層努力することを改めて表明したものでございます。
 また、4年連続前倒し達成していた産業界全体の目標を「2010年度における産業廃棄物最終処分量について、90年度実績の86%減を図る」という目標に改定いたしました。目標の改定に当たりましては、約1年間かけて業種ごとの目標を改めて設定し直していただいた上で、産業界全体の目標値を検討いたしました。
 目標値についてもう少し深掘りができないかについても検討いたしましたが、既に大幅削減を実現しており、削減努力が限界に近づいている業種が多いことに加えまして、今後、戦後建てられた建造物の建替えに伴う建設廃棄物やアスベスト廃棄物の処理など、産業廃棄物の排出量の増加も想定されることから、これ以上の大幅削減というものはなかなか難しいという判断に至った次第でございます。
 そこで、経団連としましては、各業種に対して、引き続き、産業廃棄物最終処分量のより一層の削減を要請するとともに、産業界全体の目標として「90年度比86%減」を掲げまして、経済情勢等の変化に関わらず、産業廃棄物最終処分量が増加に転じないよう、引き続き3Rの一層の推進に取り組むといったことを表明したところでございます。
 さらに、廃棄物対策編の見直しに当たりましては、産業廃棄物最終処分量以外の他の目標を掲げられないかといったことにつきましても、検討いたしましたが、廃棄物関係は、CO2排出量やエネルギー消費量といった共通指標で図ることができる温暖化対策とは実情が異なりまして、業種によってインプットする資源が異なれば、アウトプットする製品、副産物、廃棄物等も異なることから、産業界で共通した他の指標、目標を掲げることは難しいという結論に至りました。
 そこで、産業廃棄物最終処分量以外の業種別の独自目標を設定し、それぞれの業種の特性や事情等を踏まえまして、循環型社会の実現に向けた自主的な取組を一層強化するということにした次第でございます。
 循環型社会形成編の直近のフォローアップ調査結果でございますが、本年3月に取りまとめた2007年度フォローアップ調査結果では、2006年度における産業廃棄物最終処分量は873万トンと、90年度実績値の5,895万トンの85.2%減、前年度と比べまして約20万トンの減少、前年度比約2%減となっております。削減ペースは、計画当初に比べて明らかに緩やかになってきているということが言えるかと存じます。
 自主行動計画には、現在、金融業や小売業など基本的に産業廃棄物を出していない業種も含めまして、40業種に参加いただいており、そのうち産業廃棄物最終処分量の削減目標に参加している業種は31業種でございます。
 31業種の産業廃棄物最終処分量は、基準年である90年度時点で見ると、我が国全体の産業廃棄物最終処分量の7割弱をカバーしております。
 上下水道からの産業廃棄物や農業部門からの産業廃棄物は、経団連の自主行動計画の数値に含まれませんので、いわゆる産業界からの産業廃棄物はかなりの部分をカバーしていると考えております。
 なお、経団連の自主行動計画には中小企業が含まれていないのではないかといったようなご指摘をよく受けますが、経団連の自主行動計画は、業界団体ごとに取りまとめをお願いしております。ですので、経団連の会員企業になっていない中小企業であっても、例えば日本化学工業協会の傘下には、多数の中小企業が含まれておりますので、結果的に、中小企業もかなりの部分、経団連の環境自主行動計画に参画していただいております。
 循環型社会形成編のリニューアルに伴い、掲げることにいたしました業種別独自目標一覧を資料5ページ、6ページに掲載しております。まだまだ不十分なところもあろうかと思いますが、引き続き各業界団体に対して充実を図っていただく努力をしていただきたいと考えております。
 さて、この中環審の循環部会における検討を踏まえて、本年3月に第2次循環型社会形成推進基本計画が閣議決定されました。
 この第2次基本計画では、産業廃棄物の減量化の取組指標として、2015年度の産業廃棄物最終処分量を2000年度比で、約60%削減するということが掲げられております。
 この目標につきましては、昨年度におけるこの循環型社会計画部会の議論でも吉川部会長や産業界の委員から意見を申し上げたとおり、なかなか厳しい目標であると受け止めておりますが、努力目標として捉えて、引き続きより一層の削減に努めてまいりたいと思っております。
 また、この努力目標の達成のためには、経団連の自主行動計画参加業種だけではなかなか実現が難しいということも想定されますから、異業種間連携や環境技術開発を推進するための政策的な手当や、自主行動計画に参加していない上下水道や農業、医療部門といった業種の取組も重要になってくるのではないかと考えております。ぜひ、この循環部会におきましても、そうした業種の取組について、ヒアリング等をされてはいかがかと考えておりますので、ご検討をお願いいたします。
 以上、経団連の自主行動計画の取組についてご説明いたしましたが、最後に、容器包装の3R推進のための自主行動計画につきまして簡単にご紹介いたしたいと存じます。
 8ページをご覧ください。
 2006年の容器包装リサイクル法の改正に先立ちまして、経団連では2005年10月に「実効ある容器包装リサイクル制度の構築に向けて」と題する提言をとりまとめ、その提言におきまして、容器包装を製造・使用する事業者は、「容器包装の3R推進に向けた自主行動計画」を策定し、容器包装のリデュース、リサイクル等に自ら努めるとともに、消費者の分別排出が進むよう、消費者への情報提供の強化等に取り組むことを表明いたしました。
 この経団連の提言を受けまして、素材ごとに存在する8つのリサイクル推進団体が1つに団結し、「3R推進団体連絡会」を立ち上げ、「容器包装の3R推進のための自主行動計画」を2006年3月に策定、公表いたしました。
 この自主行動計画では、素材ごとに3Rに係る目標値を設定して、3Rに取り組むとともに、消費者、国、市町村、事業者といった主体間の連携を進めるための啓発活動や情報提供に係るアクションプランが盛り込まれております。
 容器の素材はもともと競合関係にあることもありまして、8つのリサイクル団体が1つに団結して活動を行うということはなかなか画期的だったようでございますが、8ページの資料の右下の写真にございますように、消費者への普及啓発活動の一環といたしまして、関係者が資金を出し合って、AC(公共広告機構)を通じてテレビコマーシャルを作成し、現在、テレビで放映しております。
 「なくなるといいな、「ごみ」という言葉。」をキャッチフレーズに、なかなかよいCMに仕上がっていると思っております。テレビをご覧になる際にはぜひ注目をしていただければと考えております。
 9ページには、素材別のリサイクル団体が自主行動計画に掲げた3Rに係る数値目標の一覧を掲載してございます。
 容器包装を製造する事業者は非常に広範囲かつ多数にわたっていることから、リデュース等の取組が産業界全体として十分に数値としてあらわれていなかったり、またデータの収集捕捉体制が十分に整っていないなど、改善すべき点も多々あると考えております。
 そうした点は、毎年フォローアップを重ねることによって改善を図っていく必要があり、また充実させることが可能ではないかと考えております。
 現に、本年度につきましても、目標とする指標の統一化、原単位の把握が困難な複合容器包装の目標の在り方などについて、8団体で改善作業を行っていただいていると聞いております。
 先生方におかれましても、広範かつ多数にわたる容器包装に係る事業者の特性にもご留意いただきつつ、温かい目でこの自主行動計画を叱咤激励することで、事業者の取組の充実に一役買っていただければありがたいと考えております。
 最後の10ページは、8団体が共同で取り組んでいる主体間連携の推進に向けた取組をご紹介しております。このような8団体の地道な活動につきましてもご理解を賜れば幸いでございます。
 経団連からの説明は以上でございます。ありがとうございました。

○武内部会長 どうもありがとうございました。
 それでは、引き続きまして、電気事業連合会立地環境部長の渡邊様よりご報告をお願いしたいと思います。
 同じくプレゼンは10分ということでお願いしたいと思います。

○電気事業連合会 電気事業連合会の渡邊でございます。本日は、よろしくお願いします。
 私のほうからは、電気事業における循環型社会形成への取組について、ご説明させていただこうと思います。
 それから、お手元に冊子で、電気事業における環境行動計画というのをお配りさせていただいております。これは、私どもこの環境行動計画というのは、1996年から定めて、毎年その年どうだったかというのをフォローアップしてございます。今回では、そういう意味でいくと11回目になっておりますけれども、そういうものをまとめてこういう冊子で取りまとめているところでございます。
 本日は、循環型社会形成の取組の部分についてお手元のパワーポイントでご説明させていただきますけれども、この冊子も参考にご覧いただければと思います。
 私どもは、電気事業から発生する廃棄物としましては、このパワーポイントにありますように、石炭灰、いわゆる石炭火力から出る石炭灰、それから電柱、今はコンクリートでできておりますので、この使い終わったコンクリートの電柱が廃棄物で出てくる。それから、当然電線から出てくる金属くず。それからもう1つは、火力発電所で硫黄酸化物を除去するために工夫をしておりますけれども、その脱硫装置から出てくる脱硫石膏、こういうものが出てまいります。
 私ども目標としましては、現在、2010年における廃棄物等の再資源化率を95%程度とするように努めるという目標を立ててございます。
 私ども経団連自主行動計画の下で、計画を立てております。過去、この目標値を引き上げることによって、現在は、95%程度という目標を定めておりますけれども、直近の2007年度の実績を見ていただくと、廃棄物の再資源化率は97%というところまで来てございます。
 次、お願いします。
 私どもから、発生する廃棄物の発生量は、どういうものが多いのかというところでございますが、圧倒的に7割がいわゆる石炭灰、石炭火力から出る石炭灰等の燃えがらとか、ばいじんでございます。それから、次に多いのがやはり石膏ですね。それから、がれき類、金属くず、こういうものでトータル今現在は1,062万トン発生してございます。圧倒的に先ほどの石炭灰が多いというところでございます。
 次、お願いします。
 再資源化している実績でございますけれども、発生量の多い順から見ますと、一番下の合計値のところを見ていただくと、発生量が1,062万トンに対して、再資源化している量が1,030万トン。どうしても最終処分に回さなければならなかったものが、32万トンということでございます。ということで、再資源化率は、97%というところでございます。
 次、お願いします。
 では、その廃棄物をどのようにリサイクルしているかというところでございますけれども、その石炭灰については、セメントの原料とかそれから後ほどお話しさせていただきますけれども、石炭灰は多孔質ということもあって、肥料の原料になったり、あとは土壌改良材等に利用できるというところでございます。それから、汚泥も同じようにセメント原料、それから金属くずについてはもう一度金属に戻して再生利用をしているとか、それから、先ほどの脱硫石膏については、やはり石膏ボード、こういうものの原料にしているというところでございます。
 ということで、やはりセメント分野とか土木分野、あとは建設分野、こういうものに利用しているというところでございます。
 次、お願いします。
 その主な廃棄物が過去どうだったかというところでございますけれども、一番上の石炭灰のところを見ていただいて、90年の再資源化率を見ていただくと、当時は4割程度しかやはり再資源化できてなかったというところでございます。
 これについて、私ども目標値を持って、この再資源化を進めていく中で、石炭灰についても97%まで再資源化できるようなところまで来てございます。
 それから、一番下の脱硫石膏については、これは石膏ボードというそういう需要ももともとありましたので100パーセント再資源化できているというところでございます。
 次、お願いします。
 それから、一番多い石炭灰に注目して、発生量と再資源化量の推移をグラフで書かせていただいております。先ほど、ございましたように、1990年のときには、39%という再資源化率でございましたけれども、この再資源化、リサイクルを進めることによって、今現在は最終処分に回るものが22万トンまで押さえることができているというところでございます。
 発生量についても、やはり石炭火力発電所の発電電力量が増えていくということもあって、発生量も増えているというところでございますが、それに伴っても、高い再資源化率を維持しているというところでございます。
 次、お願いします。
 これは、電気事業から発生する全ての廃棄物のグラフでございますけれども、1990年のときには約半分しかリサイクルに回すことができませんでしたけれども、今現在は97%まで上げることができたということで、この1990年の比で見ますと、当時240万トンという最終処分に回っていたものが、今現在32万トンということで、90年度比で見れば、87%の減。それから、2010年度の見通しで見ますと、79%減というところでございます。
 次、お願いします。
 第2次循環基本計画との比較でございますが、皆様ご存じのように、第2次の基本計画においては2000年から2015年の最終処分の削減を約60%削減しようという計画を立てております。90年度比で見ても、80%というところでございますが、それを私ども電気事業の部分に置き換えて見ていただくと、2007年度、今現在の比でございますけれども、2000年度比で見れば、77%。それから、90年度比で見れば、87%というところで、そういう意味では達成しているというところでございますけれども、2010年という断面で見ますと、64%とか79%ということで、そういう意味でいくと、かなりこの目標値に近いところまで来ていると、そういう意味でいくと、この目標値は非常に高い目標になっているというところでございます。
 ただ、これにつきましては、後ほどお話しさせていただきますけれども、やはり基準年のときがどうだったかというところが左右されるということもありまして、そういう意味でいくと、私どもは今現在の目標値はこういう基準年度比からの指数ではなく、再資源化率というところで私ども高い目標を持って取り組んでいるというところでございます。
 次、お願いします。
 その3Rの取組の事例でございますけれども、1つは、リデュースでございます。発生抑制をどのようにしているかというところでございますが、このグラフは各国の石炭火力発電所の熱効率を年度を追って示したグラフでございます。熱効率というのは、その燃料が持っているエネルギーがどれだけ電気に変わったかという指標でございます。当然高ければ高いほど電気をたくさん生むことができますし、逆に言うと同じ電気の量であれば、石炭を使うことを減らすことができるというところでございますので、この指数を高いところに持っていくのが一番いいということですが、ちょっと見にくいんですけれども、日本はこの一番上の濃い青で示したものでございます。
 そういう意味でいくと、今現在はトップレベルにあるというところで、それから90年のときと比べても39%ぐらいですから、90年から比べても3%程度熱効率を上げることができているというところでございます。
 それを各国と比較するとあれですけれども、例えば中国、インドを見ていただくと、今現在32%ぐらいですので、日本との開きは約10ポイントございます。例えば、日本が今現在、中国、インドと同じような熱効率のレベルであったならば、もっと石炭灰を使わなければならなかったということで、「たられば」ですけれども、石炭灰は日本で230万トンぐらい削減できただろうというところでございます。私ども、この熱効率を上げるということがやはり最大の使命だろうというふうに思ってございます。
 次、お願いします。
 それから、リデュースの例としまして、従来、こういういろいろなものを運搬するときに、木の枠を使って運搬しておりましたけれども、下の写真にありますように、こういう金属でつくられたようなもので、木枠の発生を抑えているというところで、これにつきましては、平成20年度のリデュース・リユース・リサイクル推進協議会の会長賞を受賞しております。
 次、お願いします。
 それから、私ども、電線を多く使いますけれども、その電線用のドラム、従来は木製でございましたけれども、こういう樹脂製に変えているという例でございます。
 それから、リサイクルの例でございますが、一番真ん中にフライアッシュと書いておりますが、これはいわゆる石炭灰でございますけれども、この石炭灰をコンクリートの混和材に混ぜたり、それから下に人工ゼオライトといっておりますが、これは多少加工しなきゃいけないんですけれども、いわゆる脱臭剤とか、それから土壌改良材に使うことができるものでございます。
 これも多孔質で、そういう意味でいくといろいろなものを吸着できる能力があるということがあって、こういうものに加工したりしてございます。
 それから、右の下のところにありますように、肥料に混ぜたりという取組もしてございます。
 次、お願いします。
 それから、左下の金属くず、これは出てきた金属くずを再生しまして、もう一度金属にする。それから、右側の廃プラスチック、いろいろなものが出てまいりますけれども、こういうものを形を変えて、同じプラスチックの原料で使っているというところでございます。
 次、お願いします。
 先ほどの石膏については、石膏ボード、それからコンクリート、出てきた電柱については、これを粉砕して土木建築物の基礎材に使ったり、それからもう1つは、火力発電所は海水を取り込むんですけれども、その海水を取り込むところに貝がどうしても付着してしまいます。この付着した貝を定期的に取らなきゃいけないんですけれども、これは当然取ることによって廃棄物になってしまいますけれども、こういうものを加工しまして肥料の原料にするということも取り組んでいるところでございます。
 次、お願いします。
 ということで、私どもは3Rの推進に向けた今後の課題としましては、エネルギーの安定供給、これが重要だというふうに思っております。その点からも今後も石炭火力は重要な電源だというふうに考えております。
 この石炭火力から出る石炭灰もリサイクルを一層進めるということが私どもの使命かなというふうに思っておりますので、下にありますように石炭灰については、大量にかつ安定的に利用できる分野、こういうものを引き続き開拓していくこと。研究開発等も積極的に進めてまいりたいと思っておりますし、その他の廃棄物についても3Rを推進していこうというふうに考えてございます。
 最後に、要望のところでございますけれども、先ほどちょっとお話しさせていただきましたけれども、私ども再資源化率という、こういう目標を持って取り組んでいるところでございます。現在、97%という高い数字まで来ているところでございますけれども、私ども、この再資源化率を高い目標で維持していくことが重要だというふうに考えておりまして、第2次循環基本計画に示されているような、ある年度を基準に削減率というのは、ある意味あるだろうと思いますけれども、それだけに注目するのではなく、この再資源化率というものもある程度考慮していただいて、総合的にご判断いただければと考えているところでございます。
 以上でございます。ありがとうございました。

○武内部会長 どうもありがとうございました。
 それでは、ただいまのお二方のご説明に関係しましてのご質問、ご意見ございましたらお願いしたいと思います。
 浅野委員。

○浅野委員 どうもお忙しいところおいでいただいて、ありがとうございました。
 渡邊さんにお尋ねをしたいことがございます。1つは、ちょっと抽象的な質問で恐縮でございますけれども、循環基本計画では低炭素社会、それから循環型社会、自然共生社会という3つを同時に実現することが持続可能な社会をつくるためのポイントだという国の方針にしたがって、そのことを意識しながら計画をつくっているわけでございますけれども、今のご説明を伺っておりまして、エネルギー効率を上げるということによって、石炭灰の発生を抑制する、熱効率の改善に大変寄与するというご説明で、確かにこれは低炭素社会ということともつながる取組だという評価ができることはよくわかったわけですが、もう1つ、自然共生社会ということまで視野に入れた3つを同時に考えるというようなことを電事連としてはどのように考えていらっしゃるかというのが1つのご質問です。
 もう1つの質問は、8ページの再資源化率の推移というグラフを拝見したんですが、既に97%まで来ているんですけれども、これが2010年の見通しのところでは、下がるという目標になっていて、目標というか見通しと書いてあるので、これがちょっと気になるんですが、目標が低いのはいいんですけれども、見通しとしても最終処分量が増えてしまうという見通しという書きぶりになっているんですが、これは何か特別な事情がおありなのか、悪化するであろうということについての何かご事情があるならばお教えをいただければと思います。
 最後のご要望については、よくわかります。我々も1990年からというのも同時に併記しているということはそれを評価するときは当然一緒に評価するというつもりもあるわけなので、必ずしも機械的にということではなくて、ある程度努力をしているところはそれ以上無理だということを承知の上で、まだ努力しておられないところにしっかり努力をしていただきたいというメッセージを送ったつもりでおりますが、それは少し我々のほうの気持ちとしてお伝えしておきたいと思います。

○武内部会長 ご回答については、後ほどまとめてということでお願いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、横山委員。

○横山委員 1点目は、渡邊さんにお願いします。浅野委員の質問とも関係しますが、電事連は低炭素社会形成の鍵を握る一番重要な業界だと思います。そういう意味でも、3つの社会の統合的取組ということで、もう少し具体的に低炭素社会形成と循環型社会形成との結びつきというか、統合をどんなふうに考えて、今後やられていくのかということを少し示していただきたいと思います。
 それから、もう1点、経団連に、説明資料の7ページに2015年度の産業廃棄物最終処分量を2000年度比で60%削減するということはかなり厳しいというようなことは、前の部会でもかなり議論になったことです。それで、どうやって取り組むかということを資料とご説明を伺っている限り、自主行動計画に参加していない業種の取組も重要なので、こういった業種のヒアリングとか、それから引き続き3Rの一層の推進に取り組むということで、あまり具体的にこの遠大な目標というか、かなり厳しい目標に向かってどういうふうにしていくのかという具体像がちょっと見えなかったんですけれども、何かこれまでと違って、こういう点はこれまでの取組よりも一層前向きにやっていくんだとか、その辺のことを示していただければありがたいです。

○武内部会長 ありがとうございました。
 それでは、森口委員。

○森口委員 3点ばかり、経団連さんのほうにお尋ねをしたいと思います。
 1点目は、目標、あるいはその目標に用いる指標の件でございます。最終処分量以外の目標を検討されたということで、非常に結構なことだと思いますが、結果的に全業種統一ということは難しいという事情もよくわかります。
 その上で、拝見しますと、再資源化率、いわゆるリサイクル率だと思いますが、これを採用しておられる業種が多いようなんですが、再資源化率の定義、何を何で割ったものを再資源化率と呼ぶのか、あるいはリサイクル率と呼ぶのかということに関して、業種間で、議論されているのかどうか。
 例えば、熱回収、いわゆるサーマルリサイクルみたいなものを含めるのかどうか。こういったことについてご議論がありましたらお教えいただきたいと思います。
 2点目は、今の話とも関係するんですが、再資源化したものが具体的にどのように使われているのか。いわゆるトレーサビリティに関しては、現在一般廃棄物のリサイクルに関して、かなり話題になっております。そういったことで、産業界のほうで、再資源化したもの、自分たちが出したものが処分されずに、再資源化されたということまでは当然確認されていると思うんですけれども、その先、どのあたりまで追いかけておられるのか。
 例えば、それは最終的に国内で使われたのか、輸出されたのか、そういったことに関しても、何らかの問題意識を持って取り組んでおられるかどうかということについてお教えいただければと思います。
 3点目は、2点目とも関係するんですが、再資源化、排出者の側として再資源化していくということともに、その再資源化した製品を積極的にまた利用していくというものづくりの立場の中で、それを使うことにおいてもご尽力いただける余地が大いにあるのではないかと思うんですけれども、容器包装の話がございまして、細部には触れませんが、これは前回、9月24日の流通業のヒアリングでも、同じことをお願いしたんですけれども、リサイクル、自分たちが出したものをリサイクルに回すということではなくて、リサイクルされたものを使うということに関して、何らかの取組をされているかどうか、この3点。3点目は、電事連さんにもかかわることでございます。もしできましたら、電事連さんのほうからもお答えいただければと思います。以上、3点でございます。

○武内部会長 藤井委員、お願いします。

○藤井委員 電事連の渡邊さんにお尋ねいたします。
 圧倒的に資源化でいえば、セメントに行っているということがここのご説明の中でわかりましたが、先ほどの森口委員の第2点目のご指摘にもあった、利用先の国内外の利用のシェアがわかりましたら、そのパーセントを教えてください。
 というのは、直近の情報で言いますと、紙の資源率で言うと、2300万トン出ているうちの400万トンが中国に行っていますが、今月、10月の最新情報で言うと、中国行きがストップしています。かなりの部分が。これは、国慶節以降、さまざまな日本の国内における食品問題のことなどが大変大きいというふうに聞きましたが、海外絡みがあると、再資源化率がよく順調に回っているようですが、そこの流れに直近の状況で、そういう懸念はないのかどうか。そのあたりのことをお聞かせください。

○武内部会長 ありがとうございました。
 崎田委員、お願いします。

○崎田委員 どうもありがとうございます。
 まず、電事連さんにお伺いしたいと思います。それぞれの業界が大変努力されているという話は、いろいろ情報をよくいただいているので伺っておりますが、例えば今回の第2次の循環基本計画のときに発生抑制の徹底、地域循環圏、そして国際的な取組というこの3つが非常に大きな話題として話し合われました。
 国際的な取組に関しては、先ほどトレーサビリティの質問が出ましたので、最初の2つに関してもう少し質問させていただきたいと思います。
 特に、発生抑制に関してなんですけれども、例えば企業の、大きな産業界の中の資源を大事にというのは取り組んでいらっしゃるようなんですが、消費者から見えるところの発生抑制型の動きをもっと強めていくということも大変重要だと思っておりまして、この3R推進会議の皆さんにぜひそういうことも積極的に今後提案したり、社会に向けて消費者や小売店との連携なども提案していただけるとうれしいなと私は思っております。
 地域循環圏ということに関しても、資源に応じてそういう形をとっていくということに関して、内部でどういうお話をされているか教えていただきたいと思います。
 電事連さんに関してなんですけれども、今回、電気事業からでる廃棄物ということで、最初の1ページ、2ページに大括りで、いろいろな情報を示していただいたんですけれども、電気事業全体からはもう少しいろいろなゴミが出ていらっしゃるのではないかと思うんですが、例えば水力発電から出てくる汚泥とか、木くずというと変なんですが、そういうものとか。
 原子力から出る放射性廃棄物とか、やはり全体像を一回示していただいてから、どこを報告しますみたいな話をしていただくともっと国民にも今後わかりやすいんじゃないかと思います。よろしくお願いいたします。

○武内部会長 酒井委員。

○酒井委員 経団連の池田さん、お願いいたします。
 指標の話なんですが、最終処分、再生化率を中心にということは、今回よく理解いたしておりますけれども、第2次基本計画の中でいきますと、いわゆる資源生産性の関係のところの指標が相当充実してきていると思うんですが、そういったものへの取組の方針をぜひご開示いただきたいと思います。
 特に、化石系の資源由来の資源生産性とか、あるいはバイオマス資源の資源投入率といったような指標も明示しておりますので、こういったものに関して、どうお取り組みになられるのか。あるいは、経団連全体としては、もちろん難しいということはよくわかりますけれども、業種独自の取組の促進、あるいはそういったものの情報収集をして、経団連さんとして情報提供いただけないかといったような視点でちょっとお願いをしたいと思います。
 それから、自主行動計画への未参加の業種で、上下水道、農業、医療等ということで、ヒアリングされてはいかがですかというお勧めでございましたけれども、経団連の中での活動状況というのは、特に、こういう農業とか医療といったようなところは、現状でどういうようなアクティビティが経団連の中であるのか。ある意味では非常に大事な将来の産業の1つだというふうにも思うんですけれども、そういった意味で、今、経団連の中ではどんな活動をこういった関連の業種の方はされているのか、ちょっとご紹介いただければと思います。

○武内部会長 江口委員、お願いします。

○江口委員 私は、ちょっとマクロ的なことを2人に質問したいんですけれども、非常に大きいのは、今回の国際金融の混乱状況において、恐らく環境産業、あるいは環境問題というのは大きくクローズアップされてきたと思います。
 少し古い話をしますと、1930年代にアメリカの不況を脱出する場合には、例のTVA、あるいはフーバーダムをつくったりしまして、インフラをつくったんです。
 経団連にお伺いしたいことは、今回のこういう問題、これは私は非常に大きい問題だと思います。
 1つは、環境が、従来ネガティブだった要因が、プラスの要因になってきているということで、経団連サイドとしては、この業種別に円高になって、不況になった産業とそれから鉄鋼のように、輸出はわかりませんけれども、原材料の輸入価格が下がって、その辺の問題を経団連サイドとしては業種別には報告するのは難しいと思いますけれども、どんな議論をされているんだろうかということです。
 それから、電事連さんについて言うと、多分、原子力をもっと大いに使って、電力コストを下げたほうがいいんじゃないかというような意見が出てくると思うんですね。
 その辺のところをちょっとお聞かせいただきたいと思います。

○武内部会長 佐々木委員、お願いします。

○佐々木委員 まず、経団連さんの資料の中にも各主体間の連携ということがうたわれておりますけれども、今計画の中で、地域循環圏とかそういったことが言われておりますが、市民、国民の関心というのは安全・安心ということも非常に大きなことになっています。そういった意味での情報公開に関して、環境情報を提供していくという発想がここに書いてありますが、情報公開に関して、どんなふうな議論がされておられるのか、あればお聞かせいただければと思います。
 それから、電事連さんで電力の自由化というのがされたわけですが、私、実際にいた経験では、かなり大きな影響がございました。そういった意味で、3Rとの関係で事業者さんにとって、何か影響があるのかないのか。あれば教えていただければと思います。

○武内部会長 では、古市委員、お願いいたします。

○古市委員 経団連と電事連、それぞれ1つずつ質問させていただきます。
 経団連、8ページのほうですが、ちょっと引っかかりましたので、「なくなるといいな、「ごみ」という言葉。」というのが右の下にあるんですけれども、ごみという言葉なんですけれども、今日、揚げ足をとるつもりじゃないんですけれども、ごみというのは一般廃棄物で、これは廃棄物、大きな括りでの廃棄物の汚物の意味で使われているんだろうと思うんですけれども、そういう意味で、廃棄物の定義が汚物ないし不要物である場合、その不要物の部分の定義というのは相対的で、主観的に決まってくる、客観的ではないという話は置いておきまして、市場原理によって変わってくるんですよね。市場の価格によって。
 特に、東アジア圏という広域でものを考えてくると、ごみになったりならなかったりしますよね。ですから、そういう意味では、資源化の部分もその業態によって違いますし、最終処分に行くものも変わってきます。
 何が言いたいかと言いますと、要するに、ごみという言葉はなくならないと。ですから、非常にこれは誤解を受けるんではないかなということなんですね。ごみがなくなると、有用なものばかりが増えるのではないかということをおっしゃりたいと思うんですが、ちょっと誤解を受けるんではないかなというふうな気がしました。
 それと電事連のほうなんですけれども、これは石炭灰の利用が多いということ、それは昔から、これを利用するということが課題であったわけなんですけれども、非常に再資源化率が高いということは結構なんですけれども、石炭灰の利用のときには、その利用だけではなしに、適正処理の面が非常に大きいんです。それとセットでないと利用率が上がらないはずなんです。
 リサイクル認定品といったときに、石炭灰を利用するものがいっぱい出されてくるんですけれども、大概これは認定されないんですよね。ですから、そういう意味で、適正処理の部分の要するに陰と陽の部分も併せて考えておられるのかどうか、その辺のところ、今回資料がなかったもんですから、そういうのをお聞かせいただけるとありがたいなと思います。以上です。

○武内部会長 中川委員。

○中川委員 電事連さんに1点だけお聞かせいただきたいと思います。
 大変な努力で再資源化を進められているんですが、この再資源化が発電コストに与える影響というのは、どのようになっているのか。特に、火力発電所の再資源化というのが中心ですが、そのほかの発電所との問題もありますので、必ずしも単純なものではないと思いますが、どういうような状況になっているのかということと、それは1990年の時点から2006、2007年の時点では相当大きな再資源化率の違いがあるんですが、その違いがコストの面でどういうふうな反映をしているのか。今後、これ以上の再資源化ということがコスト面において非常に大きな障害となる可能性があるのかどうか。そのあたりをお聞かせいただければと思います。

○武内部会長 庄子委員。

○庄子委員 経団連、電事連とも大変な努力をされているということがよくわかりました。
 経団連に対しての質問ですが、経団連として、31業種に対して第三者評価というようなものを考えておられるかどうか。つまり、この数値というものが完全に正しいというふうに客観的に認められるものであるのかどうかをお伺いしたいと思います。
 それから、電事連さんにつきましても、内部でこのことについては厳しく評価されていると思いますけれども、同じように第三者評価というようなことも進められておられたらお教えいただきたいと思います。以上です。

○武内部会長 大変たくさんの質問で恐縮でございますけれども、それぞれ5分以内を目処にご回答をお願いしたいと思います。
 最初に池田さんのほうからよろしくお願いいたします。

○日本経済団体連合会 大変貴重かつ広範なご質問、ご意見ありがとうございました。
 個々の業界の個々の取組について、経団連が各業種に対してきめ細かく指導することまでは法的権限がないこともありなかなか難しい状況でございますが、我々は各業界に対して、例えば自主行動計画の個別業種版で、こういう項目立てでこういう内容についてきちんと盛り込んでくださいとか、そのようなフレームワークを提示することによって、各業界の取組を推進していきたいと考えております。
 そうした観点から、本日、先生方から、トレーサビリティの話であるとか、リサイクルされたものを使うとか、資源生産性の指標とか、いろいろと貴重なご示唆いただきました。本年度分のフォローアップ調査はもう年度初めに各業種に対して発注してしまいましたので、本年度分の調査結果には反映できませんが、来年度以降、各業種に対して、どのような業種別の自主行動計画をつくっていただくかを検討する段階で参考にさせていただき、取り入れられるものは取り入れていきたいと考えております。
 また、経団連としては、各業界団体にそのような働きかけを行っていくと同時に、産業界が取組みを進めるにあたって必要な政策面での手当て等については、環境省をはじめとした関係方面に提案・要望を行っているところでございます。
 横山委員から、最終処分量のより一層の削減に向けて具体的にどのような取組みを行うのかといった質問がございましたが、最終処分量の削減につきましては各企業内での努力はかなり限界のところに来ていますので、今後は、事業者間であるとか、異業種間連携をいかに進めるかということが大事になってきます。しかしながら、現在の廃棄物処理法がいわゆる伝統的な廃棄物処理業者さんを想定に置いて、非常に厳格かつ煩雑な規制が課せられていて、また、経済情勢等によって廃棄物に該当する対象物が変わってしまうような法規制体系の下では、異事業者間、異業種間等で資源循環を進めようと思ってもなかなか難しい面がございます。経団連としては、もちろん廃棄物の適正処理の確保は重要と考えておりますので、適正処理の確保と異事業者間・異業種間の資源循環を両立するような法規制の在り方をぜひ検討してくださいと、一昨日も中環審の廃棄物処理制度専門委員会で意見陳情をさせていただいたところです。ぜひ適正処理と3Rの推進とが両立する形での規制の在り方を先生方にも考えていただきたいと考えております。
 それから、農業や医療の位置づけを経団連としてどのように考えているのかというご質問がございました。これは廃棄物リサイクル分野の問題ではないと思いますが、経団連には農業政策委員会というのもございまして、私も過去に担当したことがございますが、競争力のある国内農業の振興が重要と考えております。今、御手洗会長も農業問題に非常に関心が高く、各社の社員食堂に国産の農産物を活用したものを取り入れていこうということで熱心に取り組んでおられます。
 情報公開も非常に大事な問題と思っておりまして、数年前には経団連の会員企業に対して環境報告書の公表企業を3年間で倍増しようといったような働きかけをやったこともございます。引き続きそのような働きかけを経団連の会員企業、団体に対して行ってまいりたいと存じます。
 最後に、古市先生から、「なくなるといいな、「ごみ」という言葉。」というキャッチフレーズに関するご指摘がございましたが、我々と致しましても、どんなに削減努力をしても、最終的にごみはなくならないので、最終処分場の確保の問題は重要であるということを強調しているところであり、ごみはなくならないというのは事実だと思います。ただ、これはあくまでもCMのキャッチフレーズでございまして、特に、缶とかびんといった容器について、それぞれリサイクルをしていこうということを訴えかけるものなので、そうした意味でとらえていただければと考えております。
 まだ十分にお答えできていない部分もあるかと存じますが、このようなお答えでお許しいただければと思います。よろしくお願いいたします。

○武内部会長 それでは、渡邊さん。

○電気事業連合会 1点目は、浅野先生と横山先生のほうから指摘がありました低炭素との関係とか、あと生物多様性との関係という点でございますが、非常に難しいテーマでございますけれども、私ども、電気事業をやっていく上で、やはり環境の話も大事ですし、それからもう1つは安定供給、それからもう1つは経済性、この3つが、これはたまたま英語で書くと、Eで始まりますので、3つのEと私どもは言っているんですけれども、この3つのEをバランスよくとっていくことも大事かなというふうに考えておりまして、先ほどの低炭素、循環型、生物多様性、それから安定供給、経済性、これが1つの回答になるかどうかわかりませんけれどもやはり先ほど江口先生のほうからありましたように原子力がキーなのではないかというふうに考えております。
 やはり原子力を進めることによって、低炭素の社会も生まれることができますし、発電所をつくるときには当然生物多様性も考慮した上で発電所を建設してまいりますし、安定供給、経済性、この辺をすべてクリアできるのがやはり原子力というキーワードかなというふうに考えてございます。
 それから、もう1つ、浅野先生のほうから、8ページの2010年に悪化するという話で、これも私ども内部で話しておりまして、なかなか厳しいところがあるんですけれども、ご説明させていただいたように、かなりセメント分野、土木分野に頼っているところがございます。
 もっと多様化していかなければいけないという感じではあるんですけれども、どうしてもそこに頼っているということからすると、将来的にはこういう需要を見込むとこのぐらいが、結構頑張ってもこのぐらいかなと。95%、高いとは思っているんですけれども、さらに深掘りできないかという点については、今現在言えるのはここぐらいかなと。ただ、もっとやはり多様化して、そういうリスクのない循環型社会というのを私ども進めていかなきゃいけないというふうに感じているところでございます。
 それから、あと藤井先生のほうからありました海外への話でございますけれども、昔はできなかったんですけれども平成14年に環境省さんから審査基準が定められて、こういう審査基準に合格すれば、海外に輸出できるという基準を設けていただいております。それに伴って今現在石炭灰を韓国のこれもセメント会社なんですけれども、セメント会社に持っていっているというところでございます。
 今現在は、60万トン程度でございます。
 これも、多様化の1つかもしれませんけれども、先ほど先生のほうからありましたように金融危機で、世界的にそういうことになると、やはりこういうセメント分野の消費先がなくなってくるんじゃないかということもちょっと懸念しているところでございます。
 それから、崎田先生のほうからありましたように、水力発電所からの木くずとか放射線廃棄物の話、ご指摘のとおり、ここの中には産業廃棄物という切り口で書いているものですから、そこは定めてないというところで、当然私ども、一般の廃棄物とか放射性廃棄物、こういうものも今後考えていかなきゃいけないというふうには考えております。
 それから、あと自由化との関係なんですけれども、これは非常に難しいと思うんですけれども、善意に見れば、例えば、先ほどあったように熱効率を上げることによって、その会社がwin−winの関係になって、廃棄物も削減できるという考え方もあろうかと思いますけれども、逆の方向から見ると、新規に発電所をつくるよりは今ある発電所をずっと使ったほうがコストは下がるかもしれないということからすると、熱効率はあまり大幅に上がらないかもしれない。この辺、どう見るかというところで、分析はしたことないんですけれども、やはり自由化での多少のプラスマイナスの影響はあるんだろうというふうに考えております。
 それから、古市先生のほうから、適正処理の話、これも私ども十分考えておりまして、送った先で、やはり何か問題があれば、当然石炭灰有効利用に対してかなり影響があるだろうということもあって、溶出試験等もして、私どもから出るものについては安全なものであるというものをやはりやっていかないと後々影響があるかというふうに考えてございます。
 それから、中川先生のほうの3Rと発電コストの関係ですけれども、これは統計をとったことはないんですけれども、やはりある程度再資源化に回すということになれば、それなりにコストがかかってくるだろうと思っております。
 ただ、当時、最終処分、要は埋立てに回っているということもあって、当時どのぐらいの費用だったかというのはちょっと把握していませんので、これはちょっとよくわからないと思います。
 それから、最後、庄子先生のほうから第三者評価委員会の話ですが、これについては今現在経団連の中で受けているところでございますが、私どももやはり透明性確保の観点からはある程度そういうものが必要かなというふうに考えてございます。以上でございます。

○武内部会長 どうも要領よくご回答いただきましてありがとうございました。
 10分遅れぐらいで時間を収めることができました。
 それでは、引き続きまして、京都大学の梅田先生にプレゼンをお願いしたいと思います。

○京都大学大学院農学研究科 京都大学の梅田と申します。
 これが私たちがホームグラウンドにしています南丹市というところで、ここが大体1キロメートルぐらいで、こちらが2キロメートルぐらいありますので、全体で200ヘクタールぐらいで、八木町というので、コミュニティーセンターができたんですけれども、実際に今は南丹市というのになっていますので、ちょっと話を八木町に絞って話をさせていただきます。
 この表は、何をあらわしているかといいますと、畜産廃棄物というか、バイオマス資源というのは、分散しているというんですけれども、畜産廃棄物に関して言いますと、以外と集中しているという、そういうことをあらわしているグラフです。これを今、八木のバイオロジーエコロジーセンターというところで処分をしております。
 現在、メタン発酵の高水分から取り出す方法としては、非常に理にかなっているということなんですけれども、日本では、濃厚飼料の90%、粗飼料の23%を輸入していて、メタン発酵から出てくる消化液というのがあるんですけれども、それをまく農地というのがほとんどないというのが現状です。
 そのために消化液を河川に放流するために、ハイフロモックスという高分子凝集剤を使って処理していて、この費用が障害になっているということで、ここの問題を解決しないことには、我が国ではメタン発酵は普及しないであろうということを考えております。
 これが、配付した資料にはないんですけれども、最新版の電力発電量でして、ちょっとここら辺で施設が止まったりしていまして、不安定になっていますけれども、また現在のところ順調に作動していて、大体3,500kw/hぐらいを発電しているということになります。
 現在、ガスが出てきて、これは発電に利用しております。それから、こちらのほうは、消化液槽というんですけれども、これを本来なら全て圃場に投与するということで、メタン発酵というのは成立するんです。現在のところ、この圃場がありませんので、これを脱水機にかけて排水処理をして河川に放流しているということをやっております。
 この費用が、高分子凝集剤というのがあるんですが、これが大体2,000万円から3,000万円ぐらいになるんですけれども、この部分が約1,000万円から1,500万円かかっているということで、採算を悪化していると。こちらの収入のほうというのは、もしこれがないと結構バランスするんですけれども、現在のところその他ということで、税金その他を使って補てんしているということになります。
 私たちの研究の眼づけというのはここでして、この部分をなくせば、ここの部分がなくせると。そうすると、収入が支出を上回ることができるということで、これでメタン発酵の施設が普及できるであろうというふうに考えています。
 どれぐらいの費用がかかっているかといいますと、ハイフロモックスというのが大体1トンの消化液を処理するのに548円ぐらいかかっておりまして、ハイフロモックスとエタノールという費用を合わせますと大体1トン当たり600円ぐらいかかっているということです。消化液というのは1ヘクタール当たり30トンですので、もしこの消化液を処理せずに肥料として散布すれば、約2万円節約できるということです。
 現在、1ヘクタール当たりに化学肥料を大体10万円ぐらい使いますので、これを合わせますと12万円ぐらいの費用が削減できるということになります。
 八木町では、200ヘクタールぐらいの水田がありますので、大体全部にまきますと、2,400万ぐらい削減できるんですけれども、半分にまいたとしても1,000万円ぐらいを節約できるということになります。
 八木のバイオエコロジーセンターでは、現在、ハイフロモックスを1,000万円、エタノールを170万円年間使っているということになります。
 私たちの眼づけとしては、水田というのは、八木町にある。畜産農家が飼料畑を持っていないということで、消化液を稲の肥料として使用すれば、問題解決すると、こういうふうに考えたわけです。
 なぜその消化液は水稲の肥料として使用できないかといいますと、稲というのは、窒素肥料がないと収量が出ないんですけれども、窒素肥料をやりすぎますとたんぱく質が増えまして、食味が落ちるということで、農家のほうはこの収量と食味のバランスを取るためにどのタイミングでどれだけの量の窒素肥料を散布するかということで非常に神経を使っております。
 それから、もう1つは、消化液というのは、今畜産の糞尿のほかに、おからといいまして、お豆腐をつくった後のかすを入れたり入れなかったり、それから将来は生ゴミを入れたいというふうに考えているんですけれども、その入れる材料によりまして、消化液の窒素の含有量というのが変わってくるというのがあります。
 それから、最後に、これは本当に難しいんですけれども、今、アンモニア態窒素が大体50%、それに対しまして有機態窒素というのが50%ぐらいあります。
 ご存じのように、有機態窒素というのは、土壌微生物が無機化して初めて栄養分になるということになります。そのために、化学肥料というのは、全体が無機でできていますから、やりますと3日ぐらいで発現しまして、1週間でほとんど吸収できるんですけれども、消化液の場合には、アンモニアのほうはすぐに吸収してくれるんですけれども、有機態のほうは微生物が分解してからでないと吸収できませんので、この期間を確保するということで、非常に難しいということになります。
 これが牧草の場合ですと、適当にまいておけば何とかなるということになるんですが、稲の場合には、この窒素が発現してくる時期とタイミングというのをきちんと押さえてないと使えないということになります。
 それから、水田の消化液の散布のむらが生じるということで、農家はこれを非常に嫌います。
 窒素成分が0.3%しか含まれていないということで、畜産糞尿というのは意外とまとまっているんですけれども、これを散布しようと思いますと、輸送とか貯留のシステムというのをしっかりつくらないとできないということになります。
 私たちは、八木の問題として考えているんですけれども、現在、1つの例としますと、タイのプミポン国王が国民の健康を考えて、牛乳を飲むようにということを勧めておられます。稲作地帯というのは、全て人口密度が高くて、その近くに畜産の飼料になる畑がほとんどないということで、稲作地帯、稲作を主食として人口が非常に稠密な地帯で、牛乳の飲用とか肉を食べるようになってきますと必ずこの問題が出てくるということで、今現在やっておりますのは、八木地区だけの問題なんですけれども、アジアモンスーン地帯全体で、この研究が役に立つであろうというふうに考えて研究を進めております。
 我々のところの細かなところで言いますと、2001年から高槻農場で、肥料の効果の確認をしました。これは、主として連用の問題といわゆる有機態の窒素がどれぐらいのタイミングで肥料として発現をしてくるかということになります。
 ここで大体目処がつきましたので、2003年から南丹市の八木町、当時は八木町だったんですけれども、八木地区で、実際に農家の圃場を使いまして、試験を開始いたしました。
 それから、2004年からは農水省の高度化事業に採用していただきまして、試験をしておって、現在2007年、2008年ということで、散布時期を田植えの2週間前にまくか、3週間前にまくかということで、何とか窒素の発現の時期を確保したいということの試験を現在やっております。
 八木町といいますか、南丹市のバイオマス構想全体にも拡大してきますので、それにも追いつくような形で研究を進めております。
 今年は、2007年と同様、無機化の期間をどういうふうに確保していれば、うまく肥料として働くかという研究、それから先ほど説明しましたように運搬というのにコストをかけてしまいますと、1ヘクタールあたり10万円というのが飛んでしまいますので、数理計画法によって、貯留、散布法をどういうふうにしてやったら一番コストが安くつくかということを試しております。
 それから、実験圃場だけではなくて、12ヘクタールの圃場に実際にまきまして、それで拡大しようということをしております。今年度は、農家の方にもこういう結果で大丈夫だからまいてくださいと、そういうことをやろうということで、啓蒙というとちょっとおこがましいんですけれども、こういうセミナーを開催しようということにしております。2009年、来年からはもうかなり本格的にまきたいというふうに考えております。
 これが、1つの例なんですけれども、右が3番、4番と書いてある、これが化学肥料区でして、こちらが1番、2番と書いてあるほうが、液肥区で、これが幼穂分化期の部分なんですけれども、こういうふうなばらつきになるということです。
 これが、失水期になりますと、かなりばらつきが減ってまいりまして、化学肥料の分とほとんど遜色なくなってくる。それが、これが収獲直前で、これは食味に関係しまして、たんぱく質が高いところというのは、やはり食味が落ちますので、収獲直前でどうなっているかというようなことをこれはたまたま1例なんですけれども、八木地区全体のリモートセンシングといいますか、写真を撮りまして、それで調べております。
 細かなことは、ちょっと資料にお渡ししておきましたけれども、ここで収量の比較だけをどうなっているかを比較しますと、やはり化学肥料に比べるとちょっとまだ劣るんですけれども、これぐらいのものでしたら、それほど問題ないだろうということで、こういうデータを使って農家のほうには、最初はちょっとばらつくかもしれないけれども、後のほうでは、追いついてきますということと、収量もうまくやることによって、遜色ありませんので、使ってくださいというようなことを言おうというふうに考えております。
 肥料の散布の方法なんですけれども、これはスラリーインジェクタといいまして、ここにこれで消化液を運んでくるんですけれども、それを移し変えまして、ここで水田にまいていくと。こういうまき方をしますと非常に均一にまけるんですけれども、これの労力がかかってしまう。それから、ここは流し込んでいるところなんですけれども、灌漑水とともに、消化液を流し込んでいくんですけれども、この場合ですとどうしても散布のむらが出るということで、こちらのものとこちらのものはどれぐらいになるかということを考えております。
 飼料畑ですと、こういうあぜがありませんので、トラクターで20トンとか30トンぐらいのインジェクタを牽引しまして、それでまいていくということが可能なんですけれども、我々のところは水田はみなあぜに囲まれておりまして、これが大体0.3ヘクタールなんですけれども、今の諸畑のところでも1ヘクタールということで、現在1ヘクタールぐらいが最大だろうと言われているので、ここのところ、コストをかけないで、いかに均一にまくかということで、努力しております。何とか目処がついているというような状況にあります。
 それから、これが2007年のデータで、これが化学肥料区でして、こちらが消化液で育ったところです。これが2007年のデータで、これでいきますと化学肥料が668kg/10aで、1ヘクタール当たり大体6.7トンぐらいで、ちょっとまだ劣るんですけれども、こういうところになりますとかなり頑張ってきておりまして、これはちょっと踏みつけてしまったというのがありますので、ちょっと例外としていただきますと、何とか追いつくところまでは来ているということで、こういうデータ、配付した資料には細かいデータをおつけしたんですけれども、こういうことで、農家が今現在やっている化学肥料による慣行農法と、我々がやりたい消化液でのものの栽培というのはどれぐらい差があるかということを把握して、これを示しながら2009年にはもう少し拡大していくということを考えています。
 こういうことで、散布時期を変えて、さらによいデータが出るであろうということを期待して、今年やっているので、今年11月ごろにはこの結果がまとまってくるということです。
 何をしているかといいますと、田植えの前の2週間前にまいたり、3週間前にまいたりして、それで有機態窒素が無機化される期間を確保してやろうということになります。
 これもあまり早くまきすぎますと、脱窒といいまして、アンモニアの成分が硝酸態窒素になって、空中に出てしまうということがありますので、ここら辺のタイミングが1週間、2週間という単位で今調整をしているということになります。
 これが諸畑地区といいまして、1ヘクタールのところなんですけれども、これが基肥を投入しているところでして、ここが穂肥を投入しているところで、これが7月の初めで、大体これぐらい生育してくるところでまたまいているということで、こういうものも含めまして、ここでは、今ストップウォッチで時間を計っているんですけれども、どれぐらいの時間がかかるかとか、運搬にどれぐらい時間がかかるかということで、ここの費用が先ほどから何遍も説明していますように、ここの散布の費用がかかってしまいますと、元も子もありませんので、ここのコストをいかに早くするかということで、遺伝的アルゴリズムみたいなものを使って、何とか一番安い方法を見つけ出そうということを考えております。
 パイプを引くというようなこともちょっと検討に入れまして考えております。
 これが、2009年は、これまで収集したデータを活用して、もう少しまとめるということで、農家に使用情報を提供する、それから情報と並行して、環境教育みたいなものを充実させて、まいてくださいという、こういうのをやりますと、非常に環境にもいいことになりますので、ということを説明しようと考えています。
 それから、貯蔵液の運搬とか、数理計画でやるというようなことも考えております。
 提言がありませんかということを言われたもので、自治体での推進と我々のやっている基礎研究というのをやはり並行して実施することが必要なのではないかと。我々の研究がいくら進みましても、やはり実際の農家でまくということになりますと、自治体の強力な応援がないとできませんし、そこでやみ雲にただ単にまきましょうだけではやはりできませんので、両方いるのではないかと。
 私たちとしては、基礎研究に走るだけではなくて、自治体と連携して、どういうふうにすればまけるかということを考えていきたいということです。
 ちょっと時間がオーバーしていますけれども、自治体の長がバイオマスタウンの位置づけに強い意志を持ってくれるという、我々の研究をバックアップしていることが必要だということ。それから、長を支える有能かつ熱心な担当者がいないと駄目だという、南丹市の場合には、佐々木市長というのと中川悦光さんという担当者がおられます。それから、軸になる施設というのがYBECというのがありまして、大学を含む公的機関は私たちとか、京都府立大学とか、それから企業とかいろいろなところがありますので、ここでやっているということでございます。我々が失敗するようだったらいかんだろうということを自負しまして、何とか考えていこうと思っています。
 基礎研究というのは、3年ぐらいしたらもういいだろうと言われて、すぐに研究費が止まってしまうということで、その後、続けるのに苦労しているんですけれども、実際には、こういう肥料をまく研究とか、それから実際に連用したときの問題とかいうのは、できれば50年ぐらいやる必要があるということで、短くてもやはり10年とか15年やる必要があるということになって、我々のところももう始めてから今8年ぐらいになるんですけれども、こういうことをなかなか面倒見てもらえないということもありますので、やはり基礎研究に走るのではなくて、常に応用というのを念頭に置かなければいけないんですけれども、やはり自治体での推進と基礎研究というのは常に推進してやっていく必要があるのではないかというふうに考えています。
 ここは、八木町で八木だけですけれども、先ほど説明しましたように、日本全体で、メタン発酵が使えるか使えないかという問題になりますし、もっと広く言いますと、アジア、モンスーン地帯全体での環境保全ということにつながる問題だということで、こういうことで今現在研究費は応援してもらっているんですけれども、今後も応援していただきたいということで、それと自治体との推進をやりたいというふうに考えています。
 以上です。ありがとうございました。

○武内部会長 どうもありがとうございました。
 それでは、質問のある方は。
 横山委員。

○横山委員 2点、お尋ねしたいと思います。
 いずれも地域循環圏に関してなんですけれども、今度の第2次の循環基本計画で、地域循環圏というものにかなり重点を置いているというか、それの推進を目指すということなんですが、先生、地域循環圏という新たな概念というか、計画で打ち出したことにどんなふうにお考えになっているかということが1点目です。2点目が、そういう地域循環圏といったものを日ごろ意識しているのか、基礎研究ということでなかなかそこまではいかないかもわかりませんけれども、地域循環圏というようなことを意識なさっているかどうかということをお尋ねしたいと思います。

○武内部会長 回答は、あとで一括で、ちょっとメモしていただいて、恐縮ですけれども、時間がありませんので。
 浅野委員、お願いいたします。

○浅野委員 配っていただいた資料の11ページのもう一度確認なんですが、消化液を施用するための農地が北海道以外にはないと、これは畜産農家が自ら保有する農地がないという意味だという理解をしたわけですが、水田じゃなくて畑地の場合であれば、仮に畜産農家じゃない他のものが有する場合でもいいんですが、これはあまり消化液をそのまま施用しても問題がないという理解をしたわけですが、その理解でよろしいですかということが1点目です。
 それから、もう1点は、割合つまらない関心なんですが、ご説明の中では、省略されました33ページに電池が混入しているという写真があったんですけど、どこからこういうものは由来して出てくるのかなという、割合つまらない質問でございます。

○武内部会長 崎田委員、お願いいたします。

○崎田委員 ありがとうございます。
 やはりこういう研究を応用するというそのお話が大変重要だというふうに思って伺いました。
 最後に、いろいろご提案がありまして、自治体がきちんと連携して、こういう応用に向けて研究を共にすることが大事だ。ここが非常に大事だというふうに伺いました。
 この自治体がどういうふうに動くことが大事かというあたりまで、ちょっと教えていただくとうれしいなと思うんですが、あと農家がもう少し早くからきちんとこれに関心を持つようにしないと、データが出たからといっても農家も動かないし、もうちょっと教えていただくとありがたいと思いました。

○武内部会長 桝井委員、お願いします。

○桝井委員 大変貴重な基礎研究だと感じましたけれども、3つぐらいちょっとお伺いしたいと思います。
 この発電で、重要な液肥の処理の問題で、流すのに非常に高価な凝集剤がいるということですけれども、それは確かにそのとおりだと思います。その中で、この苦労をおっしゃっているわけですけれども、それが今度まくということで、かなりコストがかかるということですが、これが実際にまくことになって液肥としてまく場合、かなりコストがかかるということであれば、なかなか難しい点があろうかと思いますが、これはどれぐらい今かかっていて、どれぐらい減らしていけるようなことができるのか。
 それから、もう1つは、これはなかなか面白いと思いますけれども、先ほど、最後にちょっとおっしゃいましたけれども、このメタン発酵という形のものの将来的な日本における電力との兼ね合いの中で、可能性、可能性というかその融合性というのはどのような、漠たるものでもあり得るのか、お伺いしたいと思います。
 それから、この液肥というのは、ばらまいて、これはちょっと表現が悪いですが、まいて、化学肥料と比べて、その後の生成物に何かの、窒素だけじゃなくて、影響というのは全然ないのかどうなのか教えていただければと思います。

○武内部会長 それでは、江口委員、お願いします。

○江口委員 先ほど先生がおっしゃっていた日本モデルではなくて、アジア、特に水田で耕作している東南アジア地域に非常に効果的だと思うんですけれども、具体的に先生は何か接点を持っておられるのか、あるいはアクションを起こしておられるのか、ちょっとお聞かせください。

○武内部会長 それでは、古市委員、お願いします。

○古市委員 ありがとうございました。
 バイオガスの有効利用ということで、ネックはコスト面では液肥ですよね。これをどう利用するか。処理費と化学肥料、その部分がうまくいけば回っていくでしょうということで、成功している事例も北海道ですと、町村牧場ぐらいしかないんですけれども、そういう意味で、液肥の利用先を拡大するというのは非常に重要なご研究だと思います。
 YBECという、八木バイオエコロジーセンター、これは収支だけの件で、ちょっと外れるんですけれども、処理費用をあげるとちょっと合ってくるような議論もございましたよねと。そちらのほうの観点もあるのかなという気がちょっといたしました。
 それと24ページのところで、液肥のほうがばらつきが少なくて、化学肥料がすごく下がっているのがありましたですよね。1、2、3、4で稲の収穫量が違うので、3番目ですね、これはなぜ1つだけ化学肥料のほうが下がったのかという、ちょっと単純な疑問なんですけれども、24ページのところの2005年リモセンによる液肥区と化肥区のNDVIの比較です。
 最後、3つ目なんですけれども、私もこの間、市長と中川氏にお会いしまして、お話を聞きました。非常に熱心な方でした。先生おっしゃるように、首長さんと熱心な熱い担当者がおられるというのが成功要因であるのが一番だと私も思います。
 ただ、首長さんも選挙ですし、担当者も2、3年で変わりますよね。なかなかこれをセットであるのが難しいんですよね。ですから、これは制度の問題なのかもしれませんけれども、継続的にできるような仕組みがあるといいなというふうに思いました。以上でございます。

○武内部会長 それでは、庄子委員。

○庄子委員 先生のご説明の中で、38ページは、省略されておりましたけれども、実は、農耕と牧畜のセットというのは環境負荷が非常に大きいと思います。先生が事業構想としてお書きになっているようなことが、この地域でもしできるのであれば、それがいわゆる一般に言われている農耕と牧畜のセットが環境負荷に非常に悪いということを打ち消せるんではないかと思いますので、その辺について、先生のお考えをお伺いしたいと思います。以上です。

○武内部会長 それでは、恐縮ですけれども、5分程度で、ご回答をお願いしたいと思います。

○京都大学大学院農学研究科 まず地域を意識しているかということなんですけれども、私らのほうの大学のスタッフというのは基礎研究をやっているんですけれども、私個人としては、やはり今質問のありました38ページの構想とか、委員にも入っておりますので、意識してやっております。
 八木町というのは、水田地帯なんです。今南丹市というのは、美山とかいろいろなところが入りまして、森林地帯なんかも随分入ってきておりますので、そこをどうするか。それから、園部とかああいう人のたくさん住んでいるところがありまして、生ゴミの処理をしなければいけないということで、まだ手はついてないんですけれども、今からやるということを考えています。
 それから、畑にまけないかということになるんですけれども、畑は日本の場合は野菜畑はやはり小さいので、本当にまこうと思ったら、水田にまけないと処理ができないということで、まずどちらをやるかということで、水田に目をつけたということで、決して畑を無視しているわけではありません。
 それから、電池が入っているという質問がございましたけれども、これは私のドイツの友人なんかに聞きますと、メタン発酵というのは500年前からまいているんだと、何も問題はないと。それは自分たちの畜産の廃棄物を自分たちの農地にまいているということなので、やはりよそにまくんですよというのを徹底して、非常にレベルの低い話なんですけれども、実際に入っているのは入っているんです。
 例えば、畜糞を運んでくるときに、こぼれないようにわらを上に置くというのがあるんです。それだけでも私らまくほうにしてみたら邪魔になるんです。だから、そういう細かな問題が出てきていまして、それについては、考えていっているということになります。
 それから、自治体と一緒に動くということに関しましては、南丹市の今言われた市長とか、藤井先生なんかはもっと苦労されていると思うんですけれども、結局、選挙で代わりはしても、担当者は、首長が任命して、お前、それをやるんやということを言えば、できるわけなので、やはりそういう人を育ててもらうという、地区でもそういう人に育ってもらうという、そういうことをやっていくということですから、これは首長さんさえその気になれば、担当者は育ってくるであろうというふうに考えています。
 ただ、選挙で選ばれる首長のほうがあまり関心がないと、これはちょっと難しいということになります。
 それから、メタン発酵というのは、高水分の畜産廃棄物に最も適したもので、エネルギーを取り出せるということになっていますので、今、私らがやっていますようなことが実際にできましたら、かなりの部分、メタン発酵に回すということで、現在今堆肥に回しているほうがほとんどなんですけれども、メタン発酵に回せるということになります。
 肉牛の糞というのは、堆肥にしかならないんですけど、乳牛の糞というのは、メタン発酵に非常に適していて、その後、消化液になりますので、日本人は随分牛乳を飲んでいますので、これは私としては日本全国にやるつもりで考えております。今は、八木でしかやっていませんけれども、この問題が解決すれば、全ていけるであろうというふうに考えております。
 それから、液肥の処理費用を上げるというのは、1つ問題というか、今のところはそういうことを考えないで、先ほども言いましたように、わしらは昔からこのまま全部まいとるんや、というそういう精神に戻れば、メタン発酵した消化液というのは、農地に返して循環するんだという、それを徹底させればそれほどお金をもらわなくてもできるということになりますので、今のところ逆に言うと、まくと環境がよくなりますので、その費用はどこかでみんなで地域住民で負担してもらって、それでまくというようなことも考えられるというのも1つの方法だということで、それからとにかく1銭でも2銭でも金をかけないような方法でまくにはどうしたらいいかという、これもちょっと私らはモデルになると思って、ちょっと気合を入れてやっております。
 それから、1つ、水田との接点はもう一度ちょっと……質問の内容は何でしたでしょうか。

○江口委員 アジアでどこか。

○京都大学大学院農学研究科 これは、私の本来の専門は農業機械というのをやっておりまして、アジアじゅうを回って、農業の機械化をどうするかということで回っておって、その途中でタイの水田なんかでも、今、メタン発酵というのが非常に注目されているということで、これにまかなきゃいけないなということで、現在まだまいてないんですけれども。

○江口委員 リクエストはあったんです。要請は。

○京都大学大学院農学研究科 リクエストではなくて、逆にこっちから売り込んでやろうという、そういう感じです。
 CDMで、メタン発酵そのものは注目されているんですね。その処理をどうしているかということを、そこはまだ調べてないということで、水田にまいたらもっとまけるよというのは説明しようと思っています。

○江口委員 大いにやってください。

○武内部会長 どうもありがとうございました。
 それでは、引き続きまして、環境省とJICAの森様からご報告をお願いしたいと思います。
 環境省はできるだけ手短にお願いします。

○循環型社会推進室長 アジア協力の3R協力の概要ということで、ごく簡単に今の具体的な取組をご紹介いたします。
 まず、アジアにおける3Rの推進ということで、現在の課題といたしましては、この間、ご説明した中にもございますけれども、廃棄物のアジアにおける発生量の増大と質の多様化。それから、廃棄物や循環資源の国境を越えた移動、それから資源価格の高騰といった問題がありまして、アジア全体で循環型社会をそれに対応するためにつくっていくことになっておりまして、具体的な施策の見取図がこの2枚目のスライドにございますけれども、まずはアジアにおける政策対応を進めていく。それから、各国において3Rを進めていくためのマスタープラン、国別の推進戦略を策定することの支援をするということを行っております。
 それと併せまして真ん中のところになりますけれども、情報技術の拠点整備、それから研究ネットワークの構築といったことをやっております。
 それから、一番左側の下に戻っていただきまして、アジア環境と保健地域フォーラムということで、政策対話のフォローアップをすることで、テーマを絞った対応をしていくということを行っているところでございます。
 それから、右端のところで不法輸出入の防止とE−Waste対策とございますけれども、やはり有害廃棄物の不法輸出入の防止についてのアジアのネットワークをつくっていくということ。それから、バーゼル条約の事務局と協力しながらE-Waste対策、それぞれの国での対策能力の向上についての支援をしていくということを行っています。
 こういったことを下にありますような各国際機関と連携、またはこれからご説明がありますがJICAと連携をしていくというようなことを考えております。
 具体的には、国別の地図がございますけれども、3枚目のスライドで、シャドーのかかっているところが現在国家戦略を策定するのに当たっての支援をしているところでございます。
 かなりの国について来年度ぐらいで国家戦略ができますので、今後はそれの実施計画づくり、具体的なプロジェクトに向けた準備をしていくというようなことを考えております。
 それから、白抜きのほうは、韓国とか中国といった国について政策対話を継続していくということを考えております。
 これは廃棄物に対しての政策対話のみならず、各種いろいろなスキームでの政策対話において3Rが取り上げられるように努めているというところでございます。
 それから、次のスライドになりますけれども、廃棄物の不法の輸出入防止に向けた取組ということで、アジア各国との協力推進ということで、その担当者同士のネットワーク、二国間管理体制の向上といったことを考えておりますとともに、その右側のE-Wasteプロジェクトで、先ほど申しましたような、バーゼル条約への事務局への資金拠出などを通じまして、ワークショップとか回収のパイロットプロジェクトなどをやっております。
 それから、国内においても、下のほうにありますけれども、国内監視体制の強化というようなことを進めているところでございます。
 これは、税関と協力して、環境省の各地方にございます地方環境事務所が例えば立入検査とか、それから事前相談というようなことを行っているところでございます。
 次のスライドは、これはご紹介だけですけれども、今年の春に環境省でまとめましたクリーンアジア・イニシアティブということで、アジアにおいて低炭素型とその資源循環型が組み合わさったアジアモデルをつくっていこうではないか。そのために環境省、それから国がどういうことをすべきかというのをまとめたものでございます。
 さらに、次のスライドに移っていただきまして、アジアで各プロジェクトの協力を促進していくためのプラットホームとして今環境省ではアジア3R推進フォーラムというのを設立することを呼びかけております。
 これまで政策対話ということで、政府間のいろいろな対話もあったんですけれども、それだけではなくて、各国政府に加えまして、国際機関、ドナー、研究機関、事業者、NGOなど幅広いステークホルダーが参加する協力のプラットホームをつくっていこうということを呼びかけているところでございます。
 可能であれば、一番下にございますけれども、来年の半ばに第1回を開催したいと考えているところでございます。
 最後のスライドになりますけれども、先日ベトナムで第1回の東アジアサミットのもとでの環境大臣会合がございました。
 これは、東アジアサミットが何回か行われておりましたけれども、去年の第3回東アジアサミットにおいて、ベトナムから環境大臣会合を開こうというご提案があったことに基づきまして、開催されたものでございます。大体、16カ国の環境大臣が参加して開かれております。
 この結果の中でも一番下のところで、アジアの3R推進フォーラムなど、我が国の提案についても賛同されるというようなこと、それから、ちょっと上にありますけれども、環境協力についての分野として衛生に加えまして廃棄物管理とか、3Rと資源循環の改善といったことも重要であるというようなことを内容とした閣僚声明が採択されているところでございます。
 環境省からの説明は以上でございます。

○武内部会長 どうもありがとうございます。
 それでは、JICAの森さん、よろしくお願いいたします。

○国際協力機構 資料1-5といったパワーポイントのコピー、それからもう1つ、新JICA誕生というパンフレットがございます。こちらのほうも使わせていただきたいと思います。
 まず、1ページを開いていただきまして、新JICA設立についてということでございますけれども、今年10月1日に新JICAができました。下の図を見ていただきますと、これまで二国間援助というのは無償資金協力、これは外務省さん、技術協力がJICA、有償資金協力、円借款がJBICという3本柱、3つの機関に分かれておりましたが、これが1本にされるということで、新JICAができたということです。
 事業規模ですが、約1兆円、職員数が1,600人で、150以上の国に対して総合的に援助を行うということでございます。
 何が変わるかということでございますけれども、こちらの新JICA誕生というパンフレットをちょっと見ていただきたいと思いまして、最後のページなんですが、7ページのところに、いわゆる事業展開計画というものを新につくるということで、これは、国別、課題別に向こう5年ぐらいを見据えて、どんなプロジェクトを今後やっていく必要があるかというローリングプランみたいなものを新しくつくろうということです。
 それに伴いまして、右下にあります案件を形成するための調査ということで、事業展開計画に基づきまして、技術協力プロジェクト、有償資金協力、無償資金協力にそれぞれふさわしい案件をJICAとして調査して、案件をつくっていく、こういったファシリティーが新しくできました。
 こういうものを使いまして、たとえば、循環型社会を展開するという課題に対してこれを支援するためのツールとしていくということでございます。
 具体的な循環型社会にかかるJICAの協力アプローチにつきましては、次のスライドでございます。
 ここでは3Rに限定して話をさせていただきますけれども、3Rの推進のためには、国、それから地方自治体、市民、民間セクターの協力というのが必要でございまして、JICAとしては、3つの切り口からアプローチをするということです。
 1点目は、国家レベルの法制度の整備ということで、3Rの国家レベルでの法制度整備というのが1つです。2点目としましては、廃棄物管理を担う機関の対処能力強化ということで、自治体レベルでの3Rを実施するための体制づくりとか、実施計画を作成していく。あるいは、市民等の啓発を行うための環境教育を行っていくというような協力、3点目の切り口としましては、民間セクターの3R促進支援ということで、民間企業がリサイクルを進めていくためには、やはり経済的なインセンティブが働かないと進まないというようなことがございまして、そういったツール、法制度を整備していく。あるいは、資源化のための新しい技術、適正技術、そういったものの開発を支援すると、こういった切り口で協力しております。
 次のスライドでございます。
 これは今まで、3Rを中心に取り組んでいる案件の1例でございます。
 左上のほうからいきますと、ハノイ市で3Rイニシアティブの活性化にかかるプロジェクトというのをやっております。
 下にいきまして、スリランカ。それから、右のほうに行きまして、パラオ、フィジー、フィリピン、それから上のほうに上がっていきまして中国です。こちらのほうでも事業を行っております。
 それから、中南米にまいりまして一番上のほうですけれども、メキシコにおきましても、この3Rをやるための国家プロジェクトの協力をしているという例がございます。
 幾つかこれから事例を紹介したいと思います。
 次のスライドでございます。
 まずベトナムのほうでございますけれども、ハノイ市3Rイニシアティブ活性化支援プロジェクトということで、これはハノイ市で廃棄物30%循環利用という目標を立てられていまして、それをサポートするために、2006年11月から3年間の技術協力を行っております。
 具体的には、左下の成果というところにございますけれども、生ゴミの分別収集のパイロット事業とか、あるいは3Rのための環境教育です。また、分別収集を基本とする都市ゴミ管理改善のための戦略ペーパーをつくる、こういった協力をしております。
 次の例としましては、中国でございます。
 これは、循環経済を実際に進めていくために、物質循環の各過程における環境配慮という観点から、具体的に実行してゆくための能力強化という協力です。
 左上の1番でございますけれども、まず生産者という観点でいきますと企業の環境情報の公開とか、あるいは環境にやさしいグリーン製品を増やしていくというような観点での協力をする。
 下にまいりまして、消費という観点で、すなわち消費者の観点でいきますと、特に環境教育といったことが必要ですので、環境教育基地というものを通じて、環境教育を行っていく。
 右上のほうに上がっていって、3番目の静脈産業類生態工業園整備ということで、これは資源化というところに着目したときに、いわゆる静脈産業を1つの工業団地の中で行っていくというようなことが1つ考えられておりまして、そのためのガイドラインなどをつくっていくような協力をしていくという点です。
 それから、一番右下でございますけれども、処分という観点では、有害廃棄物等の対応等ということで、具体的な廃棄物の処分の方法を検討していくということでございます。
 この協力プロジェクトは始まったばかりでございまして、これから5年間実施していく予定でございます。
 次の例としましては、メキシコでこの地域では始めて日本の経験を踏まえて、3Rのための国家プログラムをつくるという協力でございまして、2007年から始めまして、今年11月に終了するというものでございます。
 具体的に何をするかということですが、国家プログラムをつくるために、民間企業とか一般市民も含めて、いろいろなステークホルダーが集まりまして、ワーキンググループというかたちで各種会合を持ちます。その中で、日本の専門家から日本の経験等を紹介いたしまして、どんなことがメキシコの国家プログラムに盛り込むことができるかといったような議論を積み重ねていっております。
 現段階でこの国家プログラムがほぼできあがっておりまして、11月にはこの協力しているカウンターパートであるメキシコの環境省から大統領にこのプログラムが提出されるということでございます。
 この協力の中で、国際セミナーというのが開催されていまして、いわゆるメキシコでつくり上げてきた国家プログラムを中南米の近隣諸国にも広く伝えようということで、つい2週間ほど前にセミナーが行われました。ここには、中南米の国が13カ国集まりましたけれども、日本の経験をどういうふうに学んで計画をつくったかということと同時に、中南米の国々がどういう状況にあるかということが意見交換されました。各国とも3Rという概念は非常に理解して浸透しているけれども、具体的なアプローチについては、さまざまな国情を踏まえたやり方をとっているというようなお話を聞いております。
 最後でございますが、今後の協力の方向性ということでございます。先ほど、環境省さんからいろいろな政策対話、戦略づくりということで進められておりますので、そのもとで具体的にこれを開発途上国側が実施して行くために必要なキャパシティ・ビルディング等について、私どものほうで協力していくということでございます。
 1つ目は、包括的な支援ということで、先ほど申し上げた技術協力、資金協力というものを総合的にやっていくという点です。
 それから、2つ目としましては、連続的な支援ということでございます。マスタープランという川上から個別のプロジェクトを実施するための能力支援、自治体レベルとか、あるいは民間企業、あるいは市民教育、こういったところ。それから、最終処理処分場、こういったものの整備。資金がかかりますけれども、こういったところを連続的に支援していくということがこれから特に必要になってくると考えております。
 3つ目として、開発パートナーシップの推進ということで、これは政策支援と技術支援ということで、先ほど環境省さんのほうからお話があった政府による戦略づくりという政策対話、政策支援とJICAの技術協力・資金協力を連携させていくということでございます。
 それから、4つ目としまして、国境を越えた地域の取組ということで、メキシコの例を先ほど申し上げましたけれども、メキシコを拠点にその近隣国への第三国研修というような形で展開していくという点。あるいは、大洋州におきましては、これまでパラオ、サモア、バヌアツ、フィジーといったところに協力を始めているわけですけれども、これらの国が困っておりますのは、ものを輸入してリサイクルしようにも国の規模が小さくリサイクル産業が育ってないため、リサイクルにはなかなかうまくいかない。従って、再資源化していくためにはどうしても国外に持ち出さなければいけない。資源、再資源可能なものをこれらの国が共同して海外に対して輸出していくという取組が必要であろうということで、今後このあたりも協力できる部分があるのではないかと考えております。
 最後ですけれども、この写真は、先ほど説明した3Rにかかるベトナムのプロジェクトですが、ベトナム国内のテレビで3Rの普及にむけて放映されている広報活動の一端を紹介したものでございます。以上でございます。

○武内部会長 ありがとうございました。
 それでは、ご質問のある方、お願いいたします。
 崎田委員。

○崎田委員 ちょっと早めに失礼させていただくので、先に話をさせていただきます。
 私は、ちょうど11月にチリにJICAさんの依頼で行くので、ああ、こういうプロジェクトの流れかと思って拝見いたしました。
 そういうことは別として、全体像の流れで、やはりきちんとしたビジョンをもっていろいろほかの地域に出ていくというのは大変素晴らしいと思うんですが、そのときに行政の皆さんと連携した戦略づくりと事業者の皆さんと連携したそういう施設とか、そういう動かし方と、日本の市民と連携した地域へきちんと定着するとか、いろいろな視点が必要だと思います。
 ですから、そういう相手の国情をきちんととらえながら、きちんと市民の目線も入れながら、そして事業者、行政、みんなの連携の中で、相手の国と付き合っていくという、そういうような戦略を組んでいただくとすごくうれしいかなというふうに思いました。
 どうそよろしくお願いいたします。

○武内部会長 江口委員。

○江口委員 マクロ的な質問なんですけれども、JICAさんに。冒頭に申しましたように、今回の金融の混乱によりまして、恐らくアジア諸国のベクトルが日本を軸にしてもう一遍金融システムを再構築したいと。多分、ドル圏とEU圏と円圏になると思うんです。3つの世界にね。そのときに、恐らくもっと広範に協力をしてほしいという需要が出てくると思います。
 APEC自身をもうちょっとランクアップして、環境を軸にしたものにしていくわけですけれども、そこのところが、国別にどこに重点的においてやりたいのかという、そういう戦略的な配置みたいなものをお考えでしょうか。
 ちょっと漠とした質問で恐縮なんですけれども。全部来たものを受けるのではなくて、やはり構想力ですね、JICA自身の。

○武内部会長 それでは、藤井委員。

○藤井委員 外務省、JICA、JBICが一緒になって新JICAになってということで、これからの新しい展開、大変期待しているところですが、総事業費1兆円の中で、今までの開発に行っている部分と、例えば持続可能な地域をつくるための予算費というのは大体どのくらいか、ぜひこういうところに大きく使ってほしいというふうに思っているんですが、どうなっているかということと。
 それから、環境省さんの先ほどのアジア地域の3Rの協力の概要と絡めながら、1つだけ質問します。
 日本と途上国の間では、しばしばこのリサイクルという名の下にたくさんのものが輸出されているわけですが、ぜひこの不法輸出入の防止というところのここを文言だけではなくて、本当にしっかりここの新JICAとの協力の中でやっていただきたいと思うんですが、この3ページ目にバングラディシュの2006年からの3Rの国家戦略策定支援というのがありますが、例えばこういうことの中にも日本とバングラの間の不法輸出のこういう観点なんかも相当盛り込まれているんでしょうか。
 先ほど、崎田さんが、たまたまチリにということでしたが、私はバングラに行くんですが、リサイクルマーケットとチッタゴンの船の墓場みたいなところも行けたらと思っているんですが、日本から行くものだけではないと思われますが、リサイクルマーケットと称する中でさまざまな被害が起きているという情報がNGOから来ているものですから、そこの兼ね合いの中で、予算がたくさんこういうところにかけられて、そして日本との関係で、アジアに二次被害、三次被害が出ないような形が、この3Rイニシアティブの展開の中でぜひ展開してほしいという願いと質問と両方です。

○武内部会長 古市委員。

○江口委員 追加したいんですけれども、バーゼル条約の事務局が北京にあるわけですね。私は、会議に何回か出たんですけれども、どうも中国が政策的にバーゼルを運営しようとしているんじゃないだろうかと。日本のプレゼンスが弱そうな気がするんですけれども、その辺の危惧をちょっと聞かせていただきたいんですけれども。

○武内部会長 古市委員。

○古市委員 私も10数年前にJICAの仕事を何回かさせていただいたんですけれども、やはり事前調査、それから基本計画、それができたとしても、資金的な担保がないとできないのでということで、今回一元化されたことによって通してできるということで、非常にいいことだなと思っております。
 質問なんですけれども、こういうメキシコだとか、ベトナム、中国でやられていますけれども、例えば、ベトナムですと社会主義国ですよね。私、この間回ってきたんですけれども、担当者によって随分やはり違うなと、都市によりましてもね。
 それから、メキシコですと、メキシコシティで膨大な集積場で処理されているんですけれども、ここにはボスが2人ぐらいいまして、別ルートでぐるぐる回っているとかいうのがあるんですね。
 そうすると、そういうところを個別的な事情を踏まえながらどうトータルで、コンダクトパーソンから実施までつなげていくのか。この辺のご苦労があると思います。
 その辺は、今後どういうふうにアプローチされていこうとされているんでしょうか。ちょっとお聞かせいただけませんでしょうか。

○武内部会長 それでは、中川委員、お願いいたします。

○中川委員 JICAのアプローチのところの2番目に自治体の対処能力の強化というのが掲げられてありまして、これも非常に重要なポイントだと思っておりますが、ここで書いてありますのが、自治体レベルの管理体制づくり、あるいは計画づくり、その実施支援ということが具体的な策として掲げられておりますが、この個別の自治体、例えば点的な面での個別の自治体への対策のほかに、各国のそれぞれ自治体レベルの能力のアップなり、あるいは意識の啓発という面において、具体的にどういうような事業をこれからお考えになっているのか。
 あるいは、一国じゃなくて、数カ国をまとめた形でのそういうレベルアップなり、あるいは廃棄物関連についての自治体の責任みたいなものをどのように意識を植え付けていこうとされているのかをお聞かせいただきたいと思います。

○武内部会長 では、最初にJICAの森さんのほうで、ご回答いただきまして、その後、環境省のほうから、バーゼル関係のことについて。

○国際協力機構 まず、金融危機との関係ですけれども、1990年代後半の危機とは若干性格が違うと思うんですけれども、基本的にはIMFとかその他いろいろな機関とのすみ分けがあるかと思いますが、個人的にはやはりアジア地域の金融協力という観点からやはりアジアを中心にして我々検討していくべきかなと思っております。
 その際に、金融危機によって資金が環境活動のほうに流れなくなるという可能性もあるわけでして、援助によって、環境分野に資金を回すことも必要と考えます。金融危機によって環境分野における支援はさらに重要になってくるのかなというふうに思っております。
 1兆円の事業規模との関係ですけれども、このうちの約7,000億円から8,000億円くらいが円借款という資金協力でございまして、残りが無償資金とか技術協力です。ざっくり言いますと、その中で環境協力、環境協力といってもいろいろあるんですけれども、そういった環境協力という観点で言えば、約3割程度、ざっくり言いまして、1兆円のうちの3,000億円ぐらいが環境分野に回っているというふうに言えるかと思います。 
 それから、いろいろな国の状況に基づいてどういうふうにやっていくかということですけれども、1つはいろいろなツールを組み合わせるということです。専門家が頻繁に現場に行って、経験やノウハウを伝えると同時に、開発途上国の研修生を受け入れるということで、専門家の話だけではなくて、見てみるとどうやるのかとよくわかる。意識改革が行われるということで、そういった研修制度も非常に重要だと思います。また、実際にものができないと本当にできるのかなという話がありますので、最終処理処分場をちゃんとつくるという観点で資金協力もやっていくというようなことで、見せながら意識改革を図っていくことで、そういった様々な支援ツールの組合せが必要かと思います。
 もうひとつは時間軸での連続性です。調査も単発的な調査ではなくて連続して行い、事業の始まり、仕込みのところから入っていって、あと実施段階でも何回もきめ細かく対応していくというようなことで、現場に一番フィットしたやり方を考えていくということかと思います。
 最後に、自治体レベルで、1つの自治体レベルではなくて、国、あるいは地域における協力の必要性ということで、我々も非常に大事だと思っております。やり方としては、やはりまず1つの自治体をターゲットにして、日本の経験・ノウハウを伝える。それを今度は国の中で、それを横に広げてもらうための場をつくっていく。その場合、いろいろなやり方があると思います。成功事例を他の自治体や地域に伝えていくというコンポーネントをプロジェクトの中に組み込むようなことも考えていったほうがいいと思います。先ほどのメキシコの例のように、比較的結構文化が似ている地域については、モデル事業を中心に他の自治体、地域の担当者を呼んで意見交換をするとか、あるいはメキシコの人が隣の国に行って指導していくとか、そういった広がり方もあると思います。

○武内部会長 どうもありがとうございました。
 それでは、環境省、お願いいたします。

○循環型社会推進室長 ご質問ありがとうございます。
 藤井委員からのバングラディッシュとの国家戦略の中に盛り込まれているのかというご質問につきましては、バングラディッシュはちょっと2006年から国家戦略を策定を始めているところで、まずはコンポストなどの事例形成みたいなところをやっておりまして、全体の戦略づくりはこれからなんですけれども、ご指摘のあったような実情に合わせたような形で、特にそういう不法の家電の問題なんかについてはキャパシティ・ビルディングなんかも十分盛り込んだような形で策定支援をしていきたいということを考えております。
 それから、江口委員からご質問のあったバーゼル事務局、中国との関係で、中国には北京に地域センターがございますけれども、環境省も先ほどの資料の4ページ目のところで、E-Wasteプロジェクトで、電気、電子機器廃棄物の適正処理プロジェクトの拠出ということで、資金面での事務局への拠出などもしておりまして、日本としてもこういう分野でリーダーシップをとっていきたいというふうに考えているところでございます。以上でございます。

○武内部会長 ちょっと時間が延びて大変恐縮でございました。
 これにて関係者の方々へのヒアリングを終わりにしたいと思います。
 今回の内容は、事務局に内容をとりまとめていただいて、進捗状況の点検報告書の作成に際して、十分反映させていきたいというふうに考えております。
 最後に、今後の予定について、事務局より説明をお願いいたします。

○循環型社会推進室長 次回は、11月28日の金曜日、午前10時より全国都市会館において開催することを予定しております。場所がいろいろ変わって申しわけありません。
 今度の内容につきましては、政府の取組について、関係省庁からのヒアリングと意見交換を行いたいと考えております。
 詳細はまた後日、事務局からご連絡させけていただきます。

○武内部会長 それでは、これで閉会にしたいと思います。
 どうもありがとうございました。

午前11時35分 散会