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中央環境審議会循環型社会計画部会(第14回)議事録


○平成14年12月3日(火)10:00〜12:00

○於:経済産業省別館9階 944号会議室

<議事次第>

  1. 循環型社会形成推進基本計画について
  2. その他

午前10時 1分開会

○企画課長 おはようございます。定刻でございますので、ただいまから中央環境審議会循環型社会計画部会を開催いたします。
 委員の皆様方には、ご多用中にもかかわらずお集まりいただきましてありがとうございます。
 資料の確認をさせていただきます。議事次第に資料の一覧が載っております。
 資料1といたしまして、基本計画についての諮問、資料2が基本計画のたたき台でございます。資料3−1が地域ヒアリングでの基本計画への意見について、資料3−2が数値目標(物質循環)について、3−3が数値目標(取組指標)について、資料4でヨハネスブルク・サミット等について。参考資料といたしまして、EPRのシンポジウムの開催についてでございます。
 それでは、中島部会長に議事進行をよろしくお願いします。

○中島部会長 それでは、初めに、10月に全国で6カ所の地域ヒアリングをさせていただきました。仙台から始めて京都で終わりましたけれども、ご出席いただきました委員の方々に改めて御礼申し上げます。
 本部会では、いつも申し上げているところでございますけれども、これまで循環型社会形成についての活発な議論やさまざまな関係者からの意見聴取を行ってきておりますけれども、いよいよその基本計画案として取りまとめたく進めているところです。
 本日は、全国いろいろな地域でのご意見を踏まえつつ検討を行っていきたいと思います。
 最初に、循環型社会形成推進基本法に基づく諮問、地域ヒアリングの結果につきまして、事務局よりご説明をお願いいたしたいと思います。よろしくお願いします。

○企画課長 まず、資料1でございますが、これは循環基本法上、この基本計画を策定する際に、中央環境審議会に諮問するという規定がございますが、それに基づきまして、去る11月26日付で大臣の方から森嶌会長に、この基本計画について諮問をいたしました。ここに書いてございますように、「基本法第15条第4項に基づき、次のとおり諮問する。」ということで、「循環型社会の形成に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、循環型社会の形成に関する基本的な計画は、いかにあるべきか。」という諮問をさせていただきました。
 そこで、昨日でございますが、会長から、この循環型社会計画部会に付議がなされまして、この部会で審議をするということになったのが、今日です。
 続きまして資料3−1でございますが、「地域ヒアリングでの基本計画への意見について」というところで、6地域でヒアリングを行いまして、各先生方には大変お世話になりました。そこでの意見が、ここでたたき台の項目の順番で整理させていただいております。ポイントだけご紹介申し上げたいと思います。
 最初の1ページの【表現】というところでは、「ごみについて数字が出てくるが、はっきりと目に見えるものではないので、感覚として分からない部分が大きいと思う。こういう現状なのだよと言われても、すぐに思いつかない、危機感がわいてこない部分があるので、何かもっと目に分かるもので訴えかけていかれればいいかなと思う。」とか、一番下にありますように、「循環型社会としなければならない理由を強調してはどうか。(例えば、化石燃料・鉱物資源は有限で人類の共有財産。資源を輸入に頼る日本。最終処分場の確保困難等。)」といったご意見。
 その次の2ページの「現状と課題」のところでございますが、「現状と課題については、より具体的な記述により、市民により身近な問題として循環型社会実現の必要性や重要性を認識してもらう。」例えば[1]で「ごみ量の増大とその要因」、あるいは[2]で「ごみ質の多様化と処理コストの増大」といったようなご意見もありました。
 次に、「循環型社会のイメージ」につきましては、2ページの下から2番目にありますように、例えば「国際的な循環もあろうが、日本国内での循環的な環、地域圏内での環、家庭・コミュニティでの環がそれぞれ循環型社会構築のための意識行動を十分醸成する。そういったシステムが組み込まれることが循環的な社会のイメージになるのではないか。重層的な循環の環が幾つも幾つも鎖のようにつながっていくということが一つの大きな社会のイメージになるのではないか。」といったご意見もございました。
 続きまして、3ページの上の方では、「農・林業を主産業とする地域社会において、農・林業のバイオマス廃棄物及び草本類を原料とするガス・液体燃料・製造・利用システム及び周辺の産業を作り出すことで、新たな経済主体として下記の特徴を有する持続可能な地域社会の発展が可能となり、ひいては企業社会及び知的・文化的社会を含めた包括的な持続可能な社会をもたらすことになると考える。」といったようなご意見がございました。
 4ページに参りますと、イメージの中の【(1)自然の循環と経済社会の循環】がございますが、【(2)暮らしに対する意識と行動の変化】のところでは、そこの2番目に「生ごみなどの資源化については、地域圏内にある小規模なリサイクル施設などで適正な循環的利用が行われるという記述は同感であり、安いたい肥を家庭菜園や有機農業の方々に配布でき、安全な野菜とか米が消費者に戻るようにしていただきたい。」といったようなご意見。
 次に、4ページの一番下のところから、「基本計画に盛り込む数値目標」についてでございますが、ここでは、例えば一番下にありますように、「計画たたき台のイメージからすれば、平成17及び22年度の廃棄物減量化目標値はもっと減らすことができるのではないか。特に平成17年度の目標値は減らさなければならないのではないか。ただし、ここまで市民の意識と行動を本当に変化させるためには、かなり地道な努力と効果的なインセンティブが必要ではないか。」といったようなご意見。
 5ページには、【取組指標に関する目標】についてのご意見がございまして、例えば一番上では、「身近で具体的な指標であり、現状との応答性が高く、なじみのあるものを設定すべきである。廃棄物の定義、区分の問題はあるが、リサイクル率、1人1日当たりの排出量が一般的であり、応答性も高い。」というようなご意見。
 続きまして、5ページの下から、「国の取組・パートナーシップ」についての項目についてでございますが、例えばこの最初にありますように、「市民、企業、行政とも循環型社会というのは頭で分かっていても、自分たちのエリアから一歩出ることをしない。パートナーシップの確立の明記をお願いする。」といったようなご意見もございました。
 【天然資源の消費抑制と再生資源等の利用促進】の項では、例えば「バイオマス資源」につきまして、2つ目のところで、「森林整備を進める場合、国等の制度は補助のため持ち主の負担が生じるが、経済的な効果が長期的なものであるのに対して年々生じる負担に耐えられない。」というようなご意見がありました。
 「バイオマス資源」の最後のところには、「農村部における放置農地や放置山林が増えて来ており、不法投棄の要因ともなっており、相続の問題を考える必要がある」のではないかというご意見もございました。
 6ページの後半から、【ライフスタイルの変革】に関するところでございまして、まず「環境教育」でございます。例えば7ページの2番目にありますように、「環境教育の大切さについては、今も書かれているが、さらに幅を広げていただければと考える。」といった種類の意見が多かったと思います。
 「NGO・NPO」のところでは、最初にございますように、「民間団体は総じて人・金が足りないという問題点を抱えており、環境省では地球環境基金で対策を講じているという話だが、地方の活動の現場には具体的には何一つ届いていない。具体的支援策が目に見える形(例えば経済的支援)で届くことを期待する。」というご意見。  「ライフスタイル」のところでは、「ドイツや英国では、ラップ、トレー、レジ袋といったごみがほとんど出てこない。発生抑制には、まずこういう状態をどうやって作っていくのかということを考えていく必要がある。」というご意見などがございました。
 7ページの終わりのところから、【循環型社会ビジネスの育成】という項目でございますが、8ページの上のところで掲げてございますが、「リサイクル品の活用支援ということで、例えば公共事業などにおいて覆土材には再生品を(何%程度でなく)何十%使用するというような規定を設け、利用先の拡大を図ることが必要。」ではないかというご意見。
 「規格化」につきましても、この項の最後のところにございますように、「循環型社会に向けては、バイオマスエネルギーや焼却灰の循環利用の促進も重要な要素であり、バイオディーゼル燃料(廃食用油燃料)や焼却灰の溶融物等のリサイクル製品の規格化を図って頂きたい。」というご意見もございました。
 「経済的手法」につきましても、例えば「リサイクル費用について、加工業者や流通業者が費用を負担しているが、リサイクルを進めるためには、ガソリンと同様に、バージン原料に税金を大きくかけるべき。」ではないかといった点。
 あるいは、3番目にありますように、「「経済的手法」に関しては、ビジネスの分野では環境保全活動のインセンティブが最も働く方法と思う。経済社会の仕組みを変革していくためにも具体的な施策の提示を期待。」するというご意見。
 「環境マネジメント」につきましても、最初のところにございますように、「環境報告書や環境会計の普及については環境省でも様々な検討会の立上げやガイドラインの制定作業を進めており、一定の成果をあげている。中小企業を含め多くの企業が環境情報開示を進めるためのさらに細かなサポートをお願いする。」というご意見。
 9ページの方に参りまして、「コミュニティビジネス」という項では、2番目のところで、「菜の花プロジェクトのうち、特に都市型のごみ減量としての油の再利用には大変コストがかかる。これに軽油引取税というものが乗ってくるわけで、これを国で例えば減免措置などを検討していただきたい。また、このような行政事業を民業として受けるような方向を希望。」
 「融資制度」につきましても、最後の行ですけれども、「処分・リサイクル事業に対して、高金利又はアングラマネーの参入を防止する意味からも、健全事業者を育成して、資金需要に積極的に応える公的融資・保証制度の拡大を提言する。」というご意見。
 「評価制度・処理料金」のところでも、「排出事業者は本当に適正処理のための費用を出しているか疑問であり、中間処理・収集運搬等の処理業者だけではなく、排出事業者も含めた評価制度、ランクづけを行うことが大事。」だというご意見。
 静脈産業という観点から、「静脈産業の育成」ということで、「最終処分の料金が安いと、リサイクルとかの産業の振興に結びついていかない。最終処分場の確保は国全体としては必要だが、一方で、適正な料金負担を求めていかなければ静脈産業というのはうまく育っていかないのかなと思う。」というご意見もございました。
 9ページの最後から、【安全で安心な廃棄物等の循環的利用と処分の実現】という項でございますが、この中で、「排出者責任」、「拡大生産者責任」がございますが、「拡大生産者責任」の中の3つ目では、「拡大生産者責任について、消費者の負担、価格の内部化をしていくことを明確にしていき、使用後の廃棄物の適正な処理は、市場原理の中で、成り立っていくことが本来的である。そこを目標としていかなければいけないのではないか。」というご意見。
 「廃棄物処理法」に関連いたしまして、例えば2番目にございますように、「廃棄物の定義に非常に問題がある。無価であれば廃棄物で、有価であれば途端に廃棄物ではないという扱いが、資源化をするときに色んな意味で支障をきたしている。早急に廃棄物の定義を見直すべき。」だというご意見もございました。
 11ページの方では「個別リサイクル法」に関するご意見がございますが、上から3つ目で、「容器リサイクル法について、循環型社会は製造・消費・回収・再生と単に回すことではなく、天然資源の消費を抑制し、環境への負荷をできる限り低減させる社会であったはず。その基本姿勢からペットボトルに関して言えば、発生抑制という基本的概念からは無駄の極みとも言える小型ペットボトルを発生させないため、ドイツのようにリターナブルにするという法の仕組みが必要。」というご意見もございました。
 12ページに参りますと、「調査研究」の項目では、2つ目にございますような、「地域特性と科学的知見に基づいた「天然資源の消費抑制」と「環境負荷の低減」に資するリサイクルの推進について循環型社会形成の2つの目的「天然資源の消費抑制」・「環境負荷の低減」を実現するためには、市町村のごみ処理やリサイクル処理においても、LCA等定量的、客観的な環境影響評価を導入すべきである。」という意見がございました。
 飛びまして、「国際循環」のところでは、「鉄くずなど、すごい量が中国に行っているが、ごみが入ってたなどのトラブルが去年くらいから出てきて、中国も厳しく吟味するような状態になってきた。ごみとかはバーゼル条約があって行かないように、また、全部が全部行くのではなく、日本でできるものはとりあえず日本でやって、日本で手をかけたら物凄くコストがかかるようなどうしてもできないものを中国に出すということになろうかと思う。大量に循環させると非常に問題が生じる。」というご意見もございました。
 【(5)循環型社会を支えるための基盤整備】のところの「施設整備」では、3つ目にございますように、「循環型社会というのは、自然の循環型に沿ったまちづくり、人間の生活ということを考えているが、大量生産・大量消費の非循環型社会の中で循環型形成のための取組を行うと、ものすごく経済的な投資が必要になる。しかし、循環型社会の形成に向けた取組を実際に実践している企業に対して、何のインセンティブもない(例えば、水を全部リサイクルして下水道に一滴も流さなくても、上水道の使用に対して自動的に下水道料金が決まるため、毎年1億円近く支払う)。経済的なインセンティブでこのような企業活動に対してバックアップすれば、より成果があがるのではないか。」といったご意見もございました。
 13ページに参りまして、2つ目のところでございますが、「産業廃棄物の最終処分場の建設には土地取得から住民同意まで大変苦労をする。是非、公共関与による協力をお願いしたい。」というようなご意見もございました。
 飛びまして、「有害物質」のところでは、「「適正処理」に関しては、使用済製品をリサイクルする際に製品に含まれている「有害化学物質情報」が必要。外国では最近特に厳しくなって来ているので、この対応の方向付けを期待する。」というご意見。
 「モデル事業」に対しましては、2つ目のところで、「地域における先進的なモデル事業の実施について、地域の特性を活かして検討していただきたい。」というご意見。
 最後のところで、5番目で「各主体の果たす役割」の項でございますけれども、その中で「国民」というところの14ページの3つ目のところですが、「一般市民が買い物して、家に帰って牛乳パックやペットボトルの再生の排水ネットを使うとか、暮らしの中で当たり前のことが環境にやさしい暮らしにつながるという、負担なく持続できることが大事かなと思う。」というご意見。
 「NPO・NGO」のところでは、4つ目にございますような「持続可能な社会への展望」ということで、「企業社会の生産量の縮小に伴い地域社会の生産性が高まり、両者の間に均衡的共存の関係が生まれる。その上に持続可能な知的・文化的社会が発展していくものと考えられる。NPOの役割は包括的持続可能な社会にあって各社会の接合部のコーディネートにあると考える。」というご意見もございました。
 「事業者」につきましては、15ページのところで、「リサイクル事業はスムーズに循環していなければならないもので、どこかが行き詰まると破裂する。事業である以上は適正利潤を得るのは当然であるが、欲を出して大望みすると全体が循環して行かなくなってしまう恐れが大である。」ということで、「安い再商品化製品を多くの人たちに供給し、循環させる。」あるいは「再商品化製品の流通問題」「エコ製品は消費者の欲求を満足しきれていない。」などといったご意見もございました。
 最後のところでございますが、「販売店の役割として、再生紙を積極的に売るために店頭へ目立つように展示するなど、環境に優しい暮らしをしようとしている国民に対して、情報提供をすることも責務の一つではないかと思うが、その点でまだまだ弱い。」のではないかというご意見もございました。
 続きまして、16ページで「地方公共団体」に関する項ですが、最後のところで、「県は、地域のコーディネーターとしての役割ということが非常に大事ではないか。物質フローを市町村単位で作るのはかなり難しいが、県単位であれば作ることができる。そういう意味で、一市町村の中で完結しないような問題について、広域的な地域のコーディネーターというような役割ではないか。」といったようなご指摘もございました。
 かいつまんで申し上げましたが、このようなご意見を地域のヒアリングの中でいただいておりまして、このたたき台に沿った形で、この中の主要な点につきまして、このたたき台に盛り込んでいく作業を、今後進めてまいりたいと思います。
 以上、諮問に関する事項と地域ヒアリングの結果につきまして、ご説明申し上げました。

○中島部会長 ありがとうございました。諮問に関するご説明、地域ヒアリングについてご説明いただきました。
 いかがでございましょうか。地域ヒアリングについて、ご出席の委員もそろっていらっしゃると思いますが、何か付け加えることとかございましたら。

○江口委員 付け加えるというか、私は、富山と佐世保に出たのですけれども、地域の循環型社会形成についての熱意が非常に強いということが分かりました。それぞれの人たちのリーダー的な役割をしておられる方がおられまして、その企業なり地方自治体の方たちの地域においての活動というのでしょうか、あるいは情報発信能力というのでしょうか、それが地域ヒアリングの結果、基本計画についての濃淡を作っているのではないだろうか。ですから、これをまとめますと、平準化されたアウトプットは出ないと思うのです。これはどういうふうにおまとめになるのか、これをベーシックデータとして何かに付けられるのか、サマリーが非常に難しいと思うのです。あまりくくってしまいますと、地域的特徴がなくなってしまいますので、その辺のご配慮をどうするのかということを一番感じました。

○中島部会長 ありがとうございました。あくまでもこのヒアリング結果は、これから策定する基本計画に反映させる。これ自体をどう扱うかということは、やや離れているかと思いますけれども、他にいかがでございましょうか。

○古市委員 ヒアリングに出まして、ちょっと感じたことなのですけれども、先ほどのどういうふうにおまとめになるかということにも関係するのか分かりませんが、個別のことではなしに、その精神の部分ですね。例えば企業の方、それから市民の方、両方に共通しているのですが、まじめに努力している人が報われないという共通した危機感を非常に感じるのですね。企業でも、努力すれば努力するほど経済的にマイナスになる。じゃ、やめようか。また、市民の方も買い物袋を一生懸命持っていったり、生ごみを分けたりしているのだけれども、それが報われない。でも、市民の方がよく言われるのは、自分を褒めるといいましょうか、自分が徳を積んだ、そういうことによって報われますよと。したがって、報われるような仕組みを、つまり顕彰制度のようなものを共通の手法として入れていただけないかなという気がしたのです。それは企業でも、市民でも、行政の方もそうかも分かりませんけれども、まじめにやった人が報われる制度です。産廃業者もそうですけれども。

○中島部会長 ありがとうございました。このようなコメントは、意見としては、直接ここにはなかなか来ないのでしょうけれども、横断的というか共通して背後にあるものであるということで、どうかこの辺も心にとめていただきたいと思います。
 他にはいかがでしょうか。

○崎田委員 私も、先ほど江口委員がおっしゃったことと似通っているかなと思いますが、地域のヒアリングに出させていただいて、あるいは地域にいろいろ出ていって、本当にそれぞれの町の方たちが、市民あるいは企業の皆さん、みんなで連携して何か新しい仕組みを作ろうというような意欲が、今、大変強いと感じているのですね。そういう原動力が現実を作っていくのではないかと思うのですが、そういう点から考えて、この基本計画の文言をそういう方たちが読んだときに、例えば消費者は暮らし方を変える、事業者の方が事業活動を変えるという、それぞれの役割は読み取れるのですが、それが地域社会みんなで共同し、連携して、新しい地域社会を作っていくのだということをきっとあまり感じとれないでいらっしゃる方が多いのではないかと思うのです。ですから、この基本計画の中に、結局、そういういろいろな役割を進めていくと、みんなでそういう快適な暮らし、社会を作っていけるのだというイメージが、もう少し膨らみがあると、もっと頑張ろうという意欲が沸くのではないか、そんなふうな印象を私は持ちました。

○中島部会長 ありがとうございます。みんなが自らの手で作り上げていく、そういうニュアンスが行間から読み取れるような感じで表現できるといいのでしょうね。

○江口委員 すみません、2点よろしいでしょうか。
 各地域にこの循環型社会を形成しようという意欲を持った企業経営者がいて、その企業経営者のビジネスモデルが普及しているのですね。ですから、びっくりしたのですけれども、ある地域で、そこでやっている商品の再利用の循環型のビジネスモデルを、その企業は韓国にまで輸出していると聞きまして、私は、将来の展望を大変明るく感じたのですね。
 もう1つは、やっぱり学校の給食ですね。学校給食を地域でどうやって素材として入れているか。それを循環的にどうやって使っているかということが、ご父兄の方と子供たちに対する、低学年を含めた環境教育でものすごく大事なのであって、給食の問題は実は非常に大きな影響力を持っているなということを感じましたね。

○中島部会長 ありがとうございました。
 どうぞ、村上委員。

○村上委員 私は、古市委員と同じ考え方なのですが、どうもこの計画には、一生懸命頑張った、例えばこの地域ヒアリングでもいろいろ出てくるのですが、菜の花プロジェクトをやろうとしたら軽油引取税がかかる。軽油引取税をまけてくれないとうまくいきませんよ。これは価格競争力の問題があるわけですね。それとか、リターナブルをやっているところには、ちょっと減税できないかとか、環境に優しいところには何か手当てできないか。市民団体の方は市民団体の方で、何か地方的なルールでできないか。
 古市委員がおっしゃったように、やっている人のところにはメリットシステム、ヨーロッパではメリットシステムというのはわりあい当たり前なのですね。ヨーロッパがうまくいっているのは、メリットシステムと環境の行動が実は表裏一体で動いている。ところが、どうも日本はメリットシステムを作ることについて、行政が考えているのだろうけれども、おっかなびっくりというのでしょうか、やはり人がどう行動するかということをきちっと考えないと、いくら計画を作っても、それを受けて人が行動してくれなければ何もならない。メリットシステムをどう作るかということは、特に循環型社会を創るときには大変重要なポイントだと思うのです。だから、ヨーロッパのいいところをまねしたらいいと思うのです。ところが、官僚にとって都合のいいところだけまねをして、下の方のメリットシステムについてはまるで出てこない。
 やはり、この循環計画のときには、メリットシステムをいろんな段階において、いろんな手法で入れていく。そのことの方がトータル社会的な費用は少なくなる。こういう考え方でメリットシステムを入れる。財務省がおられますけれども、すぐ、これをやるとお金がかかる、税収が減る。しかし、ごみが増えれば、その処理するお金が要るわけですね。主税と主計が一体になっていない。そういうところも、トータル社会的費用をどう減らす、トータル社会負担をどう減らすかという視点で、もうちょっとメリットシステムを広く出すべきではないかということを非常に感じました。
 以上です。

○中島部会長 ありがとうございます。どうぞ。

○篠木委員 いろんな方の意見と全く同じなのですけれども、私は富山と松山に行かせていただいたわけです。やはり全体として積極的に活動されている方のご意見だったわけですが、ほとんどのところで共通しておりましたのは、活動されている方の人件費は全部無償の提供でやっていまして、その上で、経済的な成り立ちが、あるところはうまくいっているけれども、そうでないところは、例えば先ほどあった菜の花プロジェクトもそうですが、なかなかうまくいっていないという部分がございましたので、やはり静脈といわれる部分を育てていくためには、何らかのその部分での経済的インセンティブが不可欠だという感じは、ひとつ持ちました。したがって、うまくいっているところ、先ほど韓国まで出ているということも、やはり経済原則で成り立つわけですね。市場原理で成り立つ部門がうまくいっているということがありましたので、そういう工夫がぜひ必要だろうということは感じました。
 やっぱり共通しておりますのは、この資料でも価格への内部化ということも触れておられましたけれども、物事をできるだけ上流で解決していかないと、下流に行けば行くほど対応が難しくなるのだというようなことが、異口同音にこのペーパーの中でも出てきているように思うわけです。その辺を全ての方が共通して感じて発言されていたという印象を強く持って帰ってまいりました。
 以上でございます。

○中島部会長 ありがとうございます。
 嶋津委員、どうぞ。

○嶋津委員 私は佐世保の会議に出席させていただきましたが、今までのサマリーを説明していただいたことも含めて申し上げますと、やはり特に地方団体の当局の方なり住民の人と、この循環計画との間の開きといいますか距離感がものすごくあるような感じを、感想として述べられていたのではないか。特に基本計画の目標が、自分たちの身近な行動に対してのインセンティブになるような目標として、なかなか把握できないから、もう少し身近な目標を作った方がいいのではないかという考え方があったと思うのです。
 以前にも申し上げたのですが、したがって、この今の国の計画としての目標はそれでいいんでしょうが、それをブレークダウンではないのですけれども、そことつなげるような、ここには各業界団体の主体別の目標もフォローアップしていくことになっていますけれども、やはり都道府県の区域における循環型社会における目標をこういうふうな形で作ってくださいとか、あるいは市町村においてもこういうふうに作ってください、もっといえば、地域社会でも作ってくださいということになるのでしょうが、例えばそこでそういう具体的な手法を目標のところで掲げるとともに、各主体のところでもそれぞれが取り組むべき目標を自ら決めてやっていただいて、そういうことが最後に国としての循環型社会の目標につながるプロセスに位置付けられるのだというような位置付けを、はっきり生かした方がいいのではないかなという感想を持ちました。

○中島部会長 ありがとうございます。
 じゃ、藤井委員、どうぞ。

○藤井委員 私は、委員として参加していたのですが、いつも私は多分ヒアリングされる側だなと思いながら、両方の立場で聞いておりました。そこの中で、古市委員と村上委員のメリットシステムにつながる話、これは本当に必要だと日々感じております。
 もう1つ、とても気になるのが、特に食品リサイクル法などを含めて、それから地域の活動の中で、手軽にできるからというので生ごみのコンポスト化が非常に進んでいるわけですが、私たち滋賀県の地域でも、この1〜2年に本当にあちこちで生ごみのコンポスト化をやっている。そこの中に地域のトータルの土壌、水に対する窒素の影響などを含めて、窒素循環を崩すところまで行ってしまう。崩れているところでもやっているわけですが、そういうコーディネートをどこかがきっちりしないと、みんなはいいことだからやっているのですね。非常に生き生きとやっているのですが、生き生きとやっていることは実際には本当に大変なものをつぶしてしまうという懸念も出てきていますので、さて、そこをどうするかということを、一方、懸念しています。今回も生ごみのことが随分ヒアリングに出ましたので、考えていかなければいけないと思います。

○中島部会長 ありがとうございました。
 佐和委員、どうぞ。

○佐和委員 先ほどからメリットシステムとかインセンティブという言葉が盛んに登場するのですが、私の経済学者としての立場でちょっと申し上げたいのです。
 ランズバーグという名前のアメリカのあまり有名でない経済学者がいるのですが、その経済学者が、『ランチタイムの経済学』という日本語の翻訳名のタイトルですけれども、本を出しているのですね。その中に、経済学のエッセンスはインセンティブの一語に尽きると書いてあるわけです。インセンティブを社会の中に仕組むことでいかにうまくいくかという話が書いてあるわけです。
 今日の皆様方のご意見を伺っても、そういうメリットシステムなりインセンティブを上手に仕掛ければ、この循環型社会への転換がスムーズに進むかのようなご意見が多いようですけれども、それだけでは、つまり、循環型社会を創るためにふさわしい行為をしたから、それで若干の金銭的、経済的なメリットがついたからといって、それで直ちに皆が一斉に行動して社会がよくなるということは、これまたなかなか期待できないと思うのですね。
 アメリカの歴史家でポール・ケネディという、かつて『ライズ・アンド・フォール・オブ・ザ・グレート・パワー(大国の興亡)』という本を書いて大変有名になったイェール大学の教授がおりますが、彼が全然別の本の中で、これも翻訳は出ているのですけれども、その本の中で次のようなことをいっているのです。北欧三国、オランダ、デンマークという北西ヨーロッパの5つの国の国民は、環境保金に対して非常に熱心である。なぜそうなのか、その理由は2つあると考えられる。1つは十分豊かである。確かに1人当たりのGDPは2万5000〜3万ドルぐらいで、十分豊かであるといって差し支えないと思います。それから、教育水準が高いというのはどういうことかといいますと、確かにこれらの国々の大学進学率は30%台の後半で、進学率も高くて、教育水準も高いということが、少なくとも数字の上では示されるわけですね。ケネディにいわせれば、だからこそ、これらの5つの国々の人々は環境保金に対して熱心なんだ。
 ところが、日本についてはどうかと考えてみますと、1人当たりのGDPは、今、ルクセンブルグに続いて世界第2位ということで、超豊かなわけですね。ですから、少なくとも数字の上では豊か過ぎるほど十分豊かである。大学進学率はとうとう50%になろうとするところで、アメリカの46%を抜いて世界一ですね。にもかかわらず、私の個人的な身の回りで感じることからすれば、日本人は環境保全に対して他国に誇れるほど熱心であるとは決して思えないわけですね。
 産業界の方がいらっしゃるので、こんなことをいったら失礼ですが、例えば産業界の方々でも、経済とは別の次元で、環境保全のことを本当に熱心に考えておられるかと問われると、私としては、すぐさま首を縦に振るわけにはいかないという感じがする。
 それでは、一体なぜそうなのか。パッと見る限りこんなに豊かで、こんな教育水準が高い国であるのに、なぜ環境保全に対してそれほど熱心でないのかというと、その答えは明らかだと思うのです。本当は豊かではない。つまり、1人当たりGDPは世界で群を抜いて高いけれども、日本人の暮らしぶりを見ていると、結局、まさに循環型社会を創ろうとか、物を大切にしようとか、あるいは環境に優しく振る舞おうというようなことを考えるほどゆとりのある生活をしていないということなのですね。
 かつて1995年にジャン・ボードリヤールという社会学者が日本にやってきて、彼は、自分は日本のことをよく知らないから、これはひょっとすると間違いかもしれないけれどもと断った上で、次のようなことを言っているのです。日本という国が豊かなのは日本人が貧しいせいじゃありませんかと。つまり、皆様方のような東京のサラリーマンは長時間通勤で、お役所の場合は割と東京都内のいいところに官舎があるから別かもしれませんが、一般のサラリーマンは非常に長時間通勤、長時間労働。深夜に帰宅した家は家族4人で2DKというような生活をしている。そういう生活をフランス人から見れば、何と貧しい生活をしているのだと。ところが、そういう貧しい生活にだれも文句をいわずに、GDPを大きくするために懸命に働いてきた。だから、日本人が貧しいからではありませんかというのは、要するに、暮らしぶりが貧しい。日本人が豊かなのは、要するに、日本の1人当たりGDPがほぼ世界一であるというのは、そういうことではないのでしょうかといっているのですね。
 私は、これはまさしくいい得て妙だと思うのです。ですから、本当は豊かではない。本当の豊かな社会を、つまり、クオリティ・オブ・ライフというものをもっと高めることが、こういう循環型社会を設計するために、インセンティブもさることながら、それ以上に重要なことだ。
 教育水準についてはどうなのかといいますと、最近は大学生の学力低下ということが話題になっているわけですね。8分の5引く3分の2は5分の3と答える大学生が少なからずいる。分母分子を引き算したわけですね。英語力にせよ、自然科学の知識にせよ、いろんな国際比較をすると、圧倒的に学力が低下しているわけですね。
 失われた10年といわれる1990年代に多くのものを失ったわけですけれども、最大の遺失物は、私は知的資産の劣化だと思うのです。その結果、ますます環境保全に対する熱意のようなものが崩れてきているということで、そういう意味においても、単に大学進学率を上げるだけではなくて、本当に日本人の知識水準をもっと高めることが必要だ。
 1人で余計なことばかりいって申しわけありませんが、1987年に、皆様方ご記憶だと思いますが、中曽根さんが首相のときに、アメリカにはプエルトリコ人やメキシコ人や黒人がいるから、アメリカ人の知識水準は日本人に比べて決して高くない。それに引きかえ日本人は単一民族で云々ということをおっしゃったわけですね。それが人種差別発言であるということで「ニューヨークタイムズ」にでかでかと書かれまして、人種差別発言であることは確かにけしからぬことであります。しかし、当時、私も含めて大部分の日本人が感じたのは、日本人の知識水準とアメリカ人の知識水準を比べれば、日本人の知識水準の方が高いというのは当然だと思ったわけです。私は両国で生活した経験上、日本で生活したのは当然ですけれども、アメリカで3〜4年生活した経験からしても、確かに日本人の知識水準は高いというのは明らかな事実と思ったわけですけれども、ごく最近になって、状況がすっかり変わっていて、アメリカ人の知識水準の方がむしろ高くなっているのではないかというような感じすらするわけですね。いわんやヨーロッパ人との比較においてをやということです。
 そういう意味で、私は、日本のクオリティ・オブ・ライフを高めるという意味で本当に豊かにするということと、知識水準の劣化を食いとめるということが、インセンティブにもまして必要なことだと思います。
 以上です。

○中島部会長 ありがとうございました。知識水準の維持という話は、大学の関係者は大変痛いところです。
 それでは、他にいかがでございましょうか。それでは、次の議題に移らせていただきたいと思います。
 先ほども分かり易い目標というコメントがありましたけれども、数値目標に関しまして、まず事務局よりご説明いただきたいと思います。

○企画課長 たたき台の中で数値目標、目標が2種類ございます。マテリアル・フローの目標と、取組の目標ということで、今回、資料3−2でマテリアル・フローの目標を具体的にどのレベルにしたらよいだろうかということでございます。それから、3−3で、取組目標についても具体的な数値の案を出させていただきましたので、ご説明申し上げたいと思います。
 まず、資料3−2でございますが、1にございますように、「数値目標を設定する指標案」ということで、既にたたき台の中で入口と循環と出口と、3つの断面で数値目標を作ったらどうかということが述べられているわけでございますが、これをどのように設定するかということでございまして、2にございますように、基本的な考え方として、過去の推移を踏まえた、将来予測値を基礎とし、そこから廃棄物等の追加的な3Rの対策の寄与を考慮して、その目標値を設定したらどうかということでございます。
 具体的には3のところでございまして、まず、入口の資源生産性の目標のレベルをどのようにしたらよいかということでございますが、資源生産性は現状2000年ですとトン当たり25.5万円という数字になるわけでございます。これを、過去の推移を要因分解した上で推定すると、2010年にはトン当たり33.6万円、対2000年比で32%の改善となることが予想されます。これを予測値といたしまして、これからさらに3R対策を進めるということで、8%ポイント改善すると、2000年に比しまして40%改善になるということで、トン当たり35.8万円ということを目標としてはどうかということでございまして、2ページの図1にございますように、2000年までの推移、実績値が点で示されていますが、これを下の、これは後から申し上げますが、要因分解いたしまして、2010年の予測をしたのが点の矢印でございます。そこからさらに追加的な3R対策を講ずるということで、×印がありますところを目標値とした実線の矢印のところまで持っていくというような構造でございます。
 次に、その目標値の設定の根拠でございますが、まず将来予測値をどのように算出するかということでございます。下に簡単な式がございますが、資源生産性を4つに分解いたしまして、1つは循環利用率、2つ目に製品・サービスの利用資源量当たりの付加価値、3つ目に需要構造、4つ目に輸入GDP比率、この4つの要因で資源生産性が成立しているという考え方のもとに解析をしているということでございます。
 3ページの上の方では、その4つの要因を向上させるといいますか変化させるといいますか、具体的取組の内容といたしましては、それぞれここに書いてあるようなものが、循環利用率の向上でありましたら、こういったものが向上をもたらす。あるいは[3]の需要構造の改善でございましたら、こういったものが改善をもたらすといったことであります。こういったものの過去の動向を解析、分析したものが、先ほどの将来予測値でございます。
 3ページの中ほどよりちょっと下のところに、イとして「目標値」でございますが、「ア」で将来予測値を出したわけです。それに対して新たな3R対策を反映させるということで、目標値を得る、冒頭ありましたように、3R対策でさらに8%ポイント改善するということで、資源生産性としてはトン当たり35.8万円ということにしたらどうかということでございます。
 なお、参考といたしまして、別紙でカラーコピーのものがございますが、これは先ほどの4つの要因別に、過去98年までの実績を分析したもの、さらに98年から2010年までの予測値を出したもの、さらに一番右側では、その予測値に3R対策を追加した上で、目標値としてこのようにしたらどうかというグラフでございます。
 以上が、資源生産性についての目標の設定のレベルについての考え方でございます。
 3ページの下の方でございますが、(2)「循環利用率」ということで、真ん中のところの目標でございますが、これにつきましては、循環利用率は2000年度の現状で9.5%と推定される。過去の推移はほぼ横ばいで、これを3R対策の推進により、2010年度において約30%の改善を行うということで、12.8%を目標としてはどうかということでございまして、同じように4ページで、予測値と目標値のグラフがございますが、過去の2000年までの実績値で、予測値は現状横ばい、それをさらに3Rで改善するということで、実線の矢印の方向へ持っていくということでございます。
 まず、この目標値の設定の根拠でございますけれども、この指標は下にございますような生産、流通、消費という各段階における3Rの推進により向上するということで、具体的な取り組みとしては、生産、流通、消費ごとにここに列記しておりますが、そういった取り組みにより向上させるという設定で、アといたしまして、将来予測値としては、「循環利用率のトレンドはほぼ横這いであり、新たな政策努力を織り込まない推移では現状値における推移が予測される。」これに対してイでございますが、目標値としては、追加的な3R対策を反映させることにより、目標値を得るということで、先ほどいいましたような約30%の改善を目標値としてはどうかということでございます。それが、真ん中のところの循環の目標でございます。
 その次に、一番下の(3)の最後の出口のところの目標でございますが、最終処分量を目標にしようということでございますけれども、最終処分量は2000年度では約6000万トンであると推定されておりますが、これを2010年には約3000万トン、50%減ということを目標としてはどうかということでございまして、下の図3にございますように、実績が点々で下がってきております。現状あるいは予測値としては横に伸びた点線で、△が既に策定されております廃棄物の減量化基本方針の中での目標のレベルでございます。これをさらに実線の矢印にありますようなレベルに持っていったらどうかということでございます。
 下に目標設定の根拠がありますが、アといたしまして、新たな政策努力を織り込まない推移では、廃棄物発生の増加により微増が予測されますが、これをさらに下げていこうということでございまして、先ほど申し上げました平成13年に策定いたしました廃棄物の減量化基本方針では、97年の最終処分量7800万トンを2010年度において3600万トンとして、9年度比でほぼ半減することを目標にしておりまして、この基本計画では、さらにこの基本方針をもとに、追加的な3R対策を推進することで目標を設定したらどうかという考え方でございます。
 以上、マテリアル・フローの数値目標についての考え方、そのレベルについての考え方をご説明申し上げました。
 引き続きまして、資料3−3でございますが、もう1つの目標である取組の目標について。これは全体の構成から申し上げますと、まず「循環型社会の形成に関する意識・行動について」の目標が必要だろうというのが1ページにございます。3ページの真ん中あたりから、「廃棄物の減量化について」の目標が必要だろう。4ページの一番下の方から、「循環型社会ビジネスの推進」について、5ページの真ん中あたりで、「個別品目のリサイクルの推進」についての目標といったような構成でございます。
 最初に戻りますが、「循環型社会の形成に関する意識・行動について」の目標でございまして、まず、「日常生活における意識・行動」ということで、現状で「ごみを少なくする配慮やリサイクルを心がけている」という人たちがどの程度かという内閣府の結果があるわけでありますが、これを2010年度には90%以上とするようにするという目標としてはどうだろうか。
 目標Aでありますが、「循環的利用を進める取組」を行っている人たちの割合が、これも内閣府の調査結果などがございますが、これを現状に比べて、2010年ではそれぞれ20%以上改善するようにしたらどうか。
 目標Bでございますが、「環境にやさしい製品の購入を心がけている」という人たちの割合を、これも現行で内閣府の調査でございますが、これを2010年度に全体で90%以上を目標としてはどうか。
 目標Cでございますが、「NGO/NPO等の行う環境保全活動への参加/支援」という点でも、2010年には現在から20%以上改善するようにという目標を設けたらどうかという点でございます。
 次に、「事業活動における意識・行動」ということで、目標Dといたしまして、「事業者が行う循環型社会形成のための取組」ということで、こうした取り組みを行っている事業者(団体)が2010年で全体で90%以上になるようにという目標にしたらどうか。
 「地方公共団体における意識・行動」ということで、目標Eでございますが、「事業者の循環的利用への取組促進のための施策」を実施している自治体が、全体で2010年度に80%以上になるようにしたらどうか。
 3ページでございますが、目標Fといたしましては、今度は「住民等の循環的利用への取組促進のための施策」を実施している自治体につきまして、これも同じく80%以上になるようにしたらどうか。
 目標Gでございますが、「事業者・消費者としての循環型社会形成のための率先実行」、自治体自身が事業者、消費者としての率先実行をすべきだろうということでございますが、それについての取り組みを行っている自治体が、2010年では90%以上になるようにしたらどうかといったようなことが、意識・行動についての目標の案でございます。
 次に、「廃棄物の減量化について」の目標でございますが、まず、「家庭系一般廃棄物の減量化」につきまして、目標@でございますが、1人1日当たりに家庭から排出されるごみの量、これは資源回収されるものを除くということでございますが、これを2000年度に比して2010年に何%減とするのが適当だろうかということでございまして、ただいま現在は、案として持ち合わせておりませんが、何らかの数字を入れるべきだろうというのが目標@でございます。
 次に4ページでございます。今度は「事業系一般廃棄物の減量化」の目標といたしまして、1日当たり事業所から排出するごみの量、これも資源回収されるものを除くというものを、2000年度に比べて2010年度に何%削減するといったようなことが必要ではないか。
 3番目でございますが、「産業廃棄物の最終処分量の減量化」ということで、目標Bといたしまして、日本経団連加盟会社につきましては、経団連自主行動計画に最終処分量の目標値がございます。これを達成する。日本経団連非加盟企業につきましても、同じく経団連自主行動計画並みの減量化率を達成することを目標にしたらどうかということでございます。
 次に、「3 循環型社会ビジネスの推進」ということでございまして、そのうちの「グリーン購入の推進」、目標@ということでございますが、ここの具体的な指標といたしまして、2010年度の購入額とか品目数、調達率といったものを指標にして、あるレベルを決めていくことが必要ではないか。
 2番目の「環境マネジメントの推進」ということですが、2010年で環境報告書の策定や公表などがどれぐらい進むかといったことを目標にすべきだろう。
 3番目に、「循環型社会ビジネスの市場規模」ということですが、2010年度の市場規模や雇用規模などについても一定のレベルを目標にすべきだろうということでございます。
 「4 個別品目のリサイクルの推進」ということで、まず、家電リサイクル法施行令では、家電製品についてこのような再商品化率が設定されておりますので、これを目標にする。食品リサイクルにつきましても、食品リサイクル法の基本方針で20%の再利用が目標にされています。建設リサイクル推進計画2002では、個々の品目について以下にございますような目標が定められておりまして、これを達成するようにしていく。
 次に、6ページの真ん中からちょっと上のところからは、産業構造審議会が品目別・業種別の廃棄物処理・リサイクルガイドラインを定めていますが、そこに紙、ガラスびん、スチール缶等々の目標が、年次はいろいろございますが、定められておりますから、それもあわせて、ここの基本計画での目標としていったらどうか。
 最後、8ページのところで、その他でございますが、「バイオマス・ニッポン総合戦略の実現、各種品目の3Rに関する指標の統一化の検討等」ということで、バイオマス・ニッポン総合戦略、間もなく固まってくると思いますが、そういったところでの目標値もこの基本計画の中でなるべく採用していこうではないかといったようなことで、取組指標の具体的なレベルを作っていったらどうかという提案でございます。
 以上でございます。

○中島部会長 どうもありがとうございました。大きく分けて2つの目標をご説明いただいたわけです。数値目標、すなわちマテリアル・フロー指標、それから取組目標です。
 分けてご議論いただきましょうか。まず、マテリアル・フロー指標である数値目標に関しましてご議論いただきたいと思うのですが、横山委員、どうぞ。

○横山委員 方向性としてはよく分かるのですけれども、根拠が何か。エイヤッと決めたのではないのかということに対する答えが、あまり明確ではないのではないか。「廃棄物等の3R対策の寄与を考慮し設定する」といっても、例えば最初の8%改善するというのを、仮に16%改善すると書いたとしても何ら矛盾しないし、これを4%にしても変わらないのではないかと思うのですね。ですから、やっぱりもうちょっと目標値設定の基本的考え方に哲学が入ってきて、あるいは何らかの具体的な言葉が入らないと、まさに気分でエイヤッと決めちゃったという理解になると、あまり好ましくないのではないかと思います。
 2点目はちょっと余計なことなのですが、目標値を×にして、予測値を○にしているというのは、私は最初に読んだときは、×はだめだから○にするのだと逆に読みましたので、×を◎か何かにしないと、あまり理解はしていただけないのではないかと思います。
 以上です。

○中島部会長 どうもありがとうございました。今のご指摘ですけれども、予測値は×か○かという話がありますが、○としまして、その設定のところがエイヤッとやったのではないかという印象が拭えないということの警鐘を発せられたと思います。いろいろご意見をいただいた後で、お答えできるところはまとめてということにしましょうか。
 武内委員、どうぞ。

○武内委員 もしかしたら今の議論に関連があるのかもしれませんが、私は、ぜひ海外のデータをここに載せるべきではないかと思うのですね。特にこういうマテリアル・リサイクルについて、非常に先進的な取り組みを行っている国のデータを。そういうふうにしますと、我が国の状況が相対化して見られるという特徴があると思うのです。
 実は食料・農業・農村基本計画を作るときに、私、そういうふうなことで、グラフを並べた状態で見たりしたのですけれども、そうすると、例えばイギリスは、戦後、むしろ食糧自給率を向上させているとか、そういうふうにして、我が国の食糧自給率が低下している状況は先進国の中でも極めて特殊であることがよく分かってくるわけで、そういうふうな考え方が1つあり得るのではないかなと思うのです。
 先ほどの根拠についていえば、やっぱりこのデータの持っている原因にさかのぼって、そこを議論することが必要だと思うのです。先ほどの食糧問題に関していいますと、食糧自給率が今4割のところを、5割といいたいのだけれども、4割5分としたのです。その根拠は何かというと、要するに、具体的にどこまで自給が達成できるのだといったときに、米はもう自給していますから、例えばそれは絶対無理だとか、そういうふうにして考えていくと、一番大事なのは飼料作物の輸入が多過ぎるという状況で、これを国産で自給するにはどういうことが考えられるかというふうなことを考えていけば、最大はこのぐらいだという数字になってくるのですよ。ですから、そういう現実的な説明ができるような数字がこの背後に当然あるべきですから、そういうものから推していって、もちろんできる限り多い方がいいけれども、現実に今の技術水準で、あるいは今の社会システムで可能なのは、こういうふうなところに落ちつくのだという説明が一方ではある。他方で、世界の先進的な事例からいえば、こういうふうになっている。そのときの技術の差異はどこまであって、社会のシステムの違いはどこまであるのだというようなことを説明していけば、この指標が皆さんにより説得力を持って理解していただくことができるのではないかと思うのです。
 もう1つは、私、旭川のヒアリングに行ったときに聞いたのですけれども、マテリアルフローの数字がなかなか実感できないということがありました。もちろんこれはいずれ1人当たり何とかというのは、その後の特に行動の中で出てくるのだろうと思うのですけれども、これ自身もそういうふうに、例えば出口の最終処分量を日本国でトータルで幾らだということだけではなくて、1人当たりどのぐらいだ。そして、それを減量するということは1人当たりこのぐらいにするんだ。それは、例えばあるものでいうと何個分に当たるのだとかいうような、バケツで何杯だとか、そんなふうな工夫もした方がいいのではないかなと考えます。
 中島部会長は後半のと分けてといったのですけれども、ついでなので、後半との関わりで申し上げたいのですが……。

○中島部会長 あわせてお願いします。

○武内委員 マテリアルフローが、やっぱりいろんな議論があったにもかかわらず、後の細かいところは他で、今いったように、本来ならばバックデータとして膨大なものがあるということがありながら、トータルに我が国の物質の入口と循環と出口を押さえよう。ここまで議論が来たのに対して、今日の取り組みの議論は全部羅列という格好で、あまりにも1つの計画の中で、前段と後段で論理が違いすぎるのではないかと思うのです。ですから、例えば今日ご説明のあった取組目標の案などというのはむしろバックデータで、これらをあわせて、例えば循環型社会形成に関する意識・行動という観点での総合指標、さまざまなリサイクルについての取り組みの進展度に関する総合指標、循環型社会ビジネスの成熟についての総合指標が、個別指標のある種の数字の積み上げによってできているという階層構造を持ってやっていかないと、片一方で我が国の物質の出入りをやっていて、他方ではパチンコの回収率が細かく基本計画の中に書かれているというのは、あまりにもバランスを欠いた構成になるのではないかと思っておりまして、これ自身、私は必ずしも中身を批判しませんけれども、後段について、もうちょっと総合化する工夫がないと、これではちょっと問題があるのではないかなということを申し上げたいと思います。

○中島部会長 どうもありがとうございました。
 嶋津委員、どうぞ。

○嶋津委員 先ほどお話ししたこととつながってくるのですけれども、まず武内委員と同じようなことで、1つ、マテリアルフローにつきましては、それとそれぞれの地域社会、地方段階のアクションとの間にどうつながるのかということについての説明なりが必要なのではないか。ブレークダウンしたようなアクションプランみたいなものが、ここに飛んでしまっていると思うのですね。アクションプランとの間がないという感じがします。
 もう1つ、アクションプランについていいますと、やはり質が違ったものが羅列されているという感じが否めないことと、もう1つ、私が一番問題だと思いますのは、「地方公共団体における意識・行動」を目標にしているのはナンセンスですね。何でそういうことかというと、やはり政府から見て地方公共団体はお客様だと見ているという感じなので、やはり循環型社会を創っていくパートナーとして位置付けなくてはいけないので、そこが何%いるから○です、×ですというような考え方は全く誤りだと思いますね。むしろ、それをさっきいったように、地方公共団体でこのアンケート調査自体がどういう意味を持っているのかということをお考えいただかないと、おそらくこれに答えられなかったところは、人口1000人とか2000人ぐらいの小さな町で、担当者がいなかったから答えませんでしたというようなところとかだと思うので、これはむしろこの循環型社会の計画の中では、ブレークダウンした都道府県における循環型のプラン、市町村における循環型に関するプランみたいなものを作ってくださいということを、政府としていうべきなのであって、そういう団体については、こういう行動は当然100%やってくれという前提で目標を立てなくてはいけないと思うのです。
 例えばそういう地域レベルで落としていくと、家庭系一般廃棄物の減量化の数値目標は全く異なってくるわけですね。この前も何回もお話ししたように、東京における目標と沖縄県における目標値は違うし、大都市における目標値と町村における目標値、農山村の目標値は全く意味が違うので、そういうものを、やはり地域の目標はそれぞれの団体で、それぞれの計画で地域の実態に即した現状と目標を作るべきだということを位置づけるべきだと思うのです。そういう中では、何%減にするというのは、まさにそれは結果としてのナショナルな目標としてあってもいいですが、地域の目標は全然別の観点で、それぞれの地域が作っていくという性格のものだと思うので、そういうことをはっきりここで位置づけなくてはいけないと思いますね。そうしないと、こういう目標を作っても動かないですよ。

○中島部会長 ありがとうございました。
 では、篠木委員、どうぞ。

○篠木委員 私も、こういう形で数値目標と取組目標で出す出し方は1つの方向だろうと思いますので、この方向で進めていただければいいと思うのですけれども、やっぱり一般に見て分かりにくいということは否めないのですね。
 それでどうしたらいいのかなということを考えていたのですけれども、まずひとつ感じましたことは、例えば資源生産性、循環利用、最終処分量と書いてあるわけです。データ的には1980年から2000年までの20年間の推移が書いてあるわけですけれども、この結果がどうしてこうなったかということを、事実をきちんと分析して、それを提示した上で、これをこういうふうに改善していくとこうなるのだということが、必要ではないかという気がします。
 例えば資源生産性でいえば、かなり上がってきているわけですけれども、この間は、おそらく全てが技術革新でここまで改善してきたのだろうと思うのです。さらに、この技術革新がこれからどうなっていくかということと、目標に入れようとしていることがどうなっていくかということを説明する。いってみれば、実績をどう評価するかという共通のベースを全ての人が持つという意味でのものさしが、まず全体に共通して必要ではないかという気がします。それに、武内委員が言われた海外の動向、国際的にはどうなっているかということも入れていただければ、より客観的なものさしが出てくるように思うわけです。
 循環利用率も、これまでの過去の2000年までの経験でいえば、やっぱり自治体が行ってきた集団回収なり、要するに、古紙の回収とか、経済原則に則った資源回収しか行われていない。極端にいえば、自治体レベルではそういうことしか行われていなかったわけですけれども、それが新しい2002年以降の体制はどうなっていくかということの事実をきちんと出すことが必要だろうと思うのです。
 ただ、最終処分量も急に下がってきているわけですけれども、この中の1つの大きな要因としては、自治体が取り組んできた全量焼却体制の取り組みをかなり減らしてきたし、おそらく産業界も焼却とかそういった方法で減らすことで、こういう結果になっていると思うわけですけれども、その事実をどういうふうに評価して今後につなげていくかということを出すことによって、全ての国民が、これまでのライフスタイルも含めながら、やっぱり考える素材は出てくるのではないかという気がしますので、そういう出し方、提言の仕方をしていただけたら、現状よりは少し分かり易くなるかなという感じを受けました。
 以上でございます。

○中島部会長 ありがとうございました。
 どうぞ、佐和委員。

○佐和委員 この数値目標というのはちょっと分かりにくいのですけれども、まず2ページの真ん中にあります。資源生産性のところで、[1]の循環利用率とは何なのか。推察するところ、これは、要するに分数なのですが、天然資源等の投入量+循環利用量というのが分母に来て、分子に天然資源等投入量が来る比率でしょう。ですから、まず、その比率を「循環利用率」と呼ぶのはちょっとおかしいですね。むしろ、1−循環利用率というのだったら分かり易い。それがひとつ。
 その次に、製品・サービスの利用資源量、これは循環利用量も全部含めた、とにかく使った資源量の総量当たりの付加価値。付加価値というのは、ここでGDPを意味していらっしゃるのでしょう。そうしたら、話は普通ここで終わるのですね。
 その次に、需要構造って一体何なのですか。それから何で輸入がこんなところに出てくるのですかという気がするのです。だから、最初の2つの項で十分なのだけれども、むしろ[1]と[2]の間に何かをかますというのが普通のやり方なのです。例えばどんなものをかませばいいか分かりませんが、もし何もかます必要がないのだとすれば、[1]と[2]だけで十分ということになりますね。
 念のために、さっきの色刷りのグラフは、縦軸はパーセンテージなわけですね。絶対値ですか。これ、絶対値でしょう。それが将来こういうふうに伸びていく。つまり、資源生産性が高まっていくというのは分かるのですが、その一番右端に茶色い棒がありますけれども、これは「残さ」と書いてありますね。残さというのは説明できない部分です。そうすると、最後にどんと伸びているけれども、そのうちの残さ部分を除くと……というような感じになって、どうも全体としておかしい感じを受けるのです。
 だから、繰り返しになりますが、資源生産性の式をちょっと改善なり改良なりする。私が見る限りでは、[1]と[2]だけでも十分という極めてシンプルきわまりないものになってしまいます。
 それから、本来こういうふうにして積の形にして、両辺の対数をとって微分するというふうに考えるわけでしょう。だから、例えば資源生産性が10%伸びた、その伸びたものの要因分解するというのが、普通の考え方ですね。その辺がこのグラフとこちらの式を照らし合わせてもどうもちぐはぐで、一体何をやっておられるのかよく分からないのです。
 以上です。

○中島部会長 ありがとうございました。
 それでは、崎田委員、どうぞ。

○崎田委員 とりあえず数値目標に関して、やはり何か目標をきちんと設定して頑張って取り組もうということは必要ですので、分かり易く決めていただければと思っています。分かり易くというときには、今、ご専門の佐和委員はいろいろ細かくおっしゃっていましたが、私は一般的にいいますと、例えば入口のところでは、産業界の皆さんが努力をしてくださると、[1]のところがうまく効率的になって、消費者とか販売側とか使う方が頑張ると、[2]もよくなるとか、非常に分かり易い感じで数字が出てくると、国中みんなでそれを納得して受け入れるという雰囲気ができるのではないかと思いますので、また、そういう分かり易い設定でいっていただければうれしいなと感じます。
 あと、この「取組目標(案)」ですけれども、私たち市民1人1人の行動が大切だと盛んにいわれていながら、こういう目標値みたいな縛りは今までなかったので、ちょっと違和感はあるのですが、逆に、このくらい本気にならないといけない時代だ。そういう新しい決意を示す意味では、行動に関して率が出てくるというのは非常に刺激になって、いいことだというふうには感じております。
 ただし、目標値の設定のところで、例えば1ページの目標@、目標Aという細かいところが非常に細かく出てくるのですが、先ほどもご意見があったようですが、なぜこういう90%という指定になるのか。例えば次は、それぞれがプラス20%となぜ考えるのか。後半の方にいくと、何かの数字が80%というのもありましたが、なぜそういう数字を設定するのかという根拠をきちんと示せるような形で決めていければいいなと私も感じます。
 あと、3ページ、「家庭系一般廃棄物の減量化」のところで目標の数字などが書いていなかったのですが、こういうのも、例えば私も何度か発言させていただいたのですが、どのくらいに設定するかで数字はどんどん変わるというふうに感じているのです。ご存じのように、名古屋市では最終処分場はないということで、容リ法も完全実施をされたら、家庭から排出するごみは1年で25%減ったというデータが出ていますし、日野市で有料化を実施されたときに、1年で家庭ごみの量は半減したというデータも出ています。ですから、どのくらい本気になるか、どのくらい切羽詰まっているかということで目標設定はかなり動いてくる。
 ですから、あるいはこの数値を満たせばいいという意味ではなくて、この数字は必ず超えてほしいというような設定でいかないと、数字というものは、普段抑える数字がわりと多いですけれども、逆に、やる気になっている市町村あるいは市民の、その気をそぐような数値にはしない方がいいのではないかと感じます。
 あと、もうひとつなのですが、後半の方に、物質別のリサイクル率とかそういうもの、6ページに書いてあるのですけれども、例えば紙とかガラスびん、スチール缶、アルミ缶とあるときに、その目標値あるいはガイドラインの設定の数字は、紙だと古紙の利用率、ガラスびんだとカレット利用率、これは似ていますね。スチール缶だとリサイクル率、アルミ缶だと再生資源の利用率。PETボトルはリサイクル率ですね。身近な容器包装であったら、こういう率の設定の根拠を全部同じような考え方でガイドラインを出すとか、そういうふうに少し消費者にも分かり易い設定で取り組んでいただければありがたいなと感じました。よろしくお願いします。

○中島部会長 ありがとうございました。

○江口委員 私は、全体として数値目標を置いた方が、それぞれの人たちに対する理解力が深まるということについては賛成でございます。
 ひとつは、これは前の方に出てくると思うのですけれども、この社会とはどういう社会なのかということを、もう一度おさらいするようなところが必要ではないだろうかと思うのです。おそらくこの状況は、日本経済にとってもかなり厳しい環境のもとでこれを遂行するわけでございますので、こういう状況になったけれども、できるだけこれを達成することによって、ナショナルエコノミーのトータルとしてのプロフィットというのでしょうか、利益が増進するのだというようなコンセプチュアルなイメージはやっぱり与えないと、数字の議論のところにどんどん埋没していって、ついていけない人はかなりいるだろうと思います。
 もう1つは、さっきどなたかおっしゃったのですけれども、いわゆる大都市と中小都市と、地域の区分をしまして、その中でこの数値目標をどういうふうに実現していくのかというプロセスみたいなものがあると、平均的に数値目標化するのでなくて、ある程度のイメージが、それぞれの地域における推進体制がはっきりしてくると思うのです。
 もう1つは、先ほど武内委員もおっしゃったのですけれども、先進国というより、私が非常に気にしているのは、むしろ韓国とか、あるいはシンガポールとか、オーストラリアとか、いろんなところで感じましたことは、アジア地域の環境政策がどのぐらい推進されているのか。日本はアジアの中で進んでいるという意識は、一般の国民は持っておられるようですけれども、そうではなくて、例えば韓国とかシンガポールは、国民の環境意識がかなり高い国でございますので、それを挙げないと、ヨーロッパははるかに遠いのだということでなくて、アジアは生産技術と同時に、環境技術、環境政策がもう少し進んでいるのだということで、国民に対するインセンティブを与えられるだろうなということを感じました。
 もう1つ、「取組目標」のところでお願いしたいことは、私は前に申し上げているのですけれども、5ページのところで「環境マネジメントの推進」なのですが、環境報告書が作られるところは大企業、せいぜい中堅企業なのです。この579社でございますけれども、いわゆる中小企業でこういう環境報告書を作って実績を上げているところもあると思うのです。ですから、大企業中心型を超えて、企業総体としてこういうことを進めているのだということでお願いしたいことは、[3]の環境ビジネスの市場規模でございます。これは2000年度環境庁調査でございますが、できれば環境省独自のビジネスの市場規模、雇用規模を少しブレークダウンしてお出しいただければありがたいと思っています。これは、企業のトップマネジメントが自分たちの経営資源をシフトさせるときに、環境ビジネスの方にシフトしたいといったときに、必ず数字が議論になるのです。ですから、これをどういうふうにお書きになるか分かりませんけれども、できるだけ細かく数字を出していただきたい。こうなるのだから、トップマネジメントの意思決定としては環境ビジネスへシフトするのだという説得力のある数字を作っていただきたいと思っています。
 あと、細かいことを皆さんもおっしゃいましたけれども、以下の細かい商品別の数字を分かり易く表現していただければと思っています。
 以上です。

○中島部会長 ありがとうございました。
 それでは、古市委員、どうぞ。

○古市委員 私も、今おっしゃった方のように、数値目標とか取組目標を具体的なイメージを持つために挙げていただくのは非常にいいことだと思います。ただ、数値目標にしましても、取組目標にしましても、先ほど武内委員がいみじくもおっしゃいましたけれども、相互の関係がついていない。相互のレベル合わせといいましょうか、具体的な取り組みとマクロな数値までの関係が明確でない。これをつながない限り、一般の人は分からないと私は思います。
 取組目標の方ですが、具体的にいろいろな議論でまとめていただいたことを列挙していただいていると思うのですが、やはりこういうものは政策論として、法制度とか、地域特性とか、経済性、市民協力とか、こういうものが全部関係してくるわけですね。そういうものについては、ここの部会で優先順位を議論したはずなのです。やっぱりそういうものを入れて構造化していただかないと、この取組目標が生きてこないのではないかと思います。
 それと、数値目標の方ですが、モデルとしては非常にマクロに大体の大きな国の収支をとっておられるのですけれども、これを具体的な取り組みレベルに持っていくためには、状態変数みたいなものをしっかり入れて、どういう変数をどう変えれば、どれだけ効果があるというもう少しミクロなモデルも、次の段階につなげていくためには必要ではないかという気がいたします。と申しますのは、取組目標のところでも、例えば廃棄物の減量化で、家庭系一般廃棄物の減量化は、生ごみなど厨芥類の水切りが重要とおっしゃっていますけれども、生ごみ厨芥類は一般ごみの中のほぼ半分ぐらいを占めるわけですね。これを焼くのではなしにコンポスト化ということで、コンポスト化すると窒素循環が変わるのだというお話もありますが、そういう個別努力と同時に、行政が、例えばバイオガス化を検討するとか、これは行政が全体としてやることで、今、厨芥処理システムとして、焼却しないということの代替システムの1つとして、いろんな自治体で導入の可能性を検討しているのです。そうすることによって、ダイオキシン対策とか、要するに、水分が多いですから、それを燃やすことによるエネルギーのロスとか、逆にまた、バイオガス発生によってエネルギーの回収ができるとか、この辺のところでしたら、多分もっとミクロなモデルで算定できると思うのです。
 それを1つ出していただいたら非常に分かり易いし、実は私も実際のいろんな自治体の市民参加型委員会でも、その辺の数字はどうなのという話が出てきますので、それを示していただくと非常に分かり易いと思うのです。その辺の数値目標、取組目標の関連づけですね。それとレベル合わせみたいなものをぜひお願いしたいと思います。

○中島部会長 ありがとうございます。では、村上委員、どうぞ。

○村上委員 私も、数値目標とか取組目標を決めていくというのは賛成ですが、数値目標の方はやっぱり分かり易く、何でこうなってきたかということと、何をどうしたらどうなるのかということが分かるように、ぜひお願いしたい。
 数値目標と取組目標の関係については、先ほど古市委員がおっしゃったように、どうしてこうなるのということがつながるようにお願いしたい。
 取組目標の設定の仕方等について質問とか意見があるのですけれども、例えば1つは90%以上という表現、20%の改善とか、表現が全然変わってくる。分かりづらいのですね。何十%にしましょうとそろえるのか、表現の仕方をそろえてあげた方が非常に分かり易くなる。それから、取組目標を実現するためには何が必要かということが、私は要ると思うのです。掲げたらいいのではなく、何をどうすれば取組目標は大丈夫ですよということをつけてやらなければ、単なる目標に終わってしまうのだろう。
 それから、地方自治体との関係は先ほど嶋津委員から話がありましたが、それは国と地方自治体と話し合ってうまく実現してもらえばいいのですが、やる以上は、行政が2010年でも100%でないというようなことが、中身はいろんな濃淡があるにしても、例えば3Rの政策を実施する自治体が2010年で8割。やっぱり100%にしてもらわなければ、行政ですよ。中身の濃淡はいろいろとあるのですよ。けれども、やることが重要だと思いますから、掲げる以上は、行政が全部100以上にならなければ私はおかしいと思うのです。
 数字の関係でお聞きしたいのは、4ページの下の[3]の日本経団連加盟会社については経団連自主行動計画の減量化率の達成。この最終処分量の目標は1500万トン。この1500万トンでトータル3000万トンにおさまるのかどうか、ちょっと教えていただきたい。数値目標のところは3000万トンという数字があるわけですから。
 個別リサイクルのところで、よく分からないのは法律と実態との乖離だと思うのですけれども、2001年度実績は、例えば家電製品でいくとエアコンは78%とか、再商品化率が2010年目標より全部高いですね。これは法律との関係だと思いますけれども、ここはやはり経産省と調整して、実績が上がっているのですから、何も目標を下げることはないと思うのです。そこはちょっとやらないと、これは何ですかと、みんながわけが分からないという話になってくるのではないか。そういうところがいろんなところで散見されますし、例えば6ページのところでも、産構審のリサイクルガイドライン2005年度まで、ここだけ何で2005年でやらなきゃいけないのか。2010年ということをなぜここだけ書けないのか。これから議論があるのかもしれませんが、やっぱり目標年度を全部そろえた方がいいと思うのです。ここだけ2005年というのは、産構審の議論ができていないからということかもしれませんが、やっぱりそれは全体の取組目標としてはちょっと分かりづらくなります。2005年だから、実績からほとんど離れていない。これから3Rをやって、いろんなことをやっていって加速化をしようということならば、数値が変わってくると思います。そのようなところでは、ぜひそろえるような努力をしていただきたいと思うわけであります。
 以上です。

○中島部会長 最初のご質問は、今お答えいただいた方が。お分かりでしょうか。

○事務局 経団連の数字ですが、1500万トンは2000年の数字でございますので、先ほどいった3000万トンという全体の目標は、2010年の一廃、産廃全部を合わせての数字だと思いますが、この1500よりもっと減る予定で、経団連の方の数字は出ております。今、手元に数字はございませんが。それとまた、全体が整合がとれているのかという話は、前にあった指摘のとおりかと思いますが、おおむねそこの部分にちゃんと入るというような感じだと思いますが、改めてその関係を特別出しているわけではありませんけれども、大体入る数字だとは思っております。

○中島部会長 ありがとうございました。
 加藤委員、どうぞ。それから佐和委員の方へいきましょう。

○加藤委員 私も、数値目標やら取組目標について、委員の方々がいろいろおっしゃったことにほとんど同意で、ちょっと別の観点からコメントしてみたいと思います。
 今まで議論している限りではなくて大変恐縮なのですが、資料2の16ページの「最終処分量の推移」というグラフが出ています。私にとっては非常に感慨深い数字です。私自身も、20〜30年、廃棄物分野とつき合いがあって、常に最終処分量が増える、増えるという世界でやってきたわけですが、この図4を見ますと最終処分量が確実に減ってきている。それはある意味で当たり前といいますか、要するに、この10年ぐらいの間に行政が最終処分量を減らすための努力を一生懸命やってきた。もちろん企業も、例えばゼロエミッションだとか、市民もいろんな分別とかそういったものに協力する。つまり、行政も企業も市民も協力してきたということで、最終処分量がこの図のように確実に減ってきた。2000年、2年前にできたリサイクル関連の諸法令が軌道に乗っていけば、おそらくこれは劇的に減っていくと思っているわけです。
 これを例えばCO2のグラフと比べますと、CO2の場合は1990年から一方的に上がってきているわけです。いうまでもなく、CO2だけ見れば約10%上がっている。ところが最終処分量は、このグラフが示すように明確に減ってきているというのは、施策をやればちゃんと効果が出てくる。やらなければ、CO2の場合は、本当に効くような仕事をまだやっていない。環境税一つまだ導入していない。そういうことを見ると、やるべきことをまだやっていないから増えている。やればちゃんと減るという、非常にはっきりとしたメッセージだと思って、このグラフをさっきからずっとある種の感慨を持って眺めているわけです。
 一方、このグラフや循環型社会を創ろうとしている我々の、数値目標を作ったりいろんなことをやろうとしていることと、資料2の文章に書いてある、例えば事業者が果たすべき役割とか、地方公共団体が果たすべき役割、そういったものを眺めてみると、これはまた将来書きかえられる文章だと思いますので、別にここで批判する必要はないかもしれませんが、こういう世界ができてくるのだ、最終処分量が限りなく減っていく社会が、おそらくあと5年ぐらいのうちにどんどんできていくのだということを考えますと、こういう文章の書き方ではまるで十分ではないなという感じがします。
 もうちょっと幾つかの点を申し上げますと、例えば地方公共団体の責務を見ますと、要は、ごみの量が減っていくのだという認識がここに出てきていない。つまり、今までは地方公共団体はごみが増える量に圧倒されて、焼却工場を一生懸命建てる。しかも、今までの焼却工場の建て方は、100トン炉でいいのを、これからごみが増えますよということで、120トン炉をわざわざ造る。そういうことをずっと長年やってきたわけですが、明らかにごみが減っていくという世界を考えると、地方公共団体の廃棄物の適正処理なり、あるいは最終処分の計画の作り方を変えなければいけない。今までの右肩上がりの世界から、右肩下がりの世界に明確に転換しなくてはいけない。そういうメッセージが、この文章ではまだ出てきていない。
 事業者を見ましても、この事業者の方は、ほとんど排出事業者を中心に書いてあると思うのですが、実際循環型社会を創るために、静脈産業といわれるいろいろな業者の方々がたくさん奮闘していらっしゃるわけです。簡単にいえば、廃棄物処理業者だったり、解体業者であったり、そういう方々が現実に循環型社会創りを担っていて、その人たちが苦闘しているわけです。ところが、産廃量も減っていくし、いろんな廃棄物となるものが減っていって、再生資源に回すべきものが増えていくというわけで、そういう事業者に対する、どういう方向で今後事業を進めていくべきかというヒントになるようなメッセージをやっぱり書き込んでおく必要があるのではないか。単に事業者一本で、しかも、大体排出事業者を念頭に置いた書き方だけでは、どうも足りないのではないかなという感じがいたします。
 その辺は後で文章がさらに変わっていくのだろうと思うのですが、要は、私が申し上げたかったのは、循環型社会がまさにこの過去10年ぐらいの努力の結果、CO2とは違って、明らかに効果を現してきている、少なくとも量的には。質的な問題はまた別途ありますが、量的な面では明らかに効果を現してきている。それが社会のインフラだとか、特に地方公共団体が担っているインフラ作りだとか、循環型社会を創っている事業者たちに、業界が変わっていくということに対する明確なメッセージを出すことが必要ではないかということを申し上げたい。

○中島部会長 ありがとうございました。
 佐和委員。

○佐和委員 先ほど申し上げた数値目標に関する提案ですけれども、むしろこういうふうになさった方がいいのではないかという提案なのです。言葉でいうとちょっと分かりにくくなるかもしれませんが、よく聞いてください。
 まず、資源生産性はGDP/天然資源等投入量ということになっていますね。これイコールGDP/GDP※。GDP※とは何なのかというと、これは循環されたものも含めて、天然資源を実際に投入する産業の生み出すGDPですね。つまり、分子にGDP全体をやって、分母の方に天然資源を材料として直接使う、電力なんかもちろんそうでしょうし、鉄鋼とかその他の従来型産業がほとんど含まれてくる、そのGDPを分母にする。それ掛ける、今度は分子に、GDP※といいました天然資源を生産資源として使う産業のGDPがきて、分母に総資源投入量、つまり、2つ目の式の「循環」というところの分母にくるものですね、天然資源と循環利用量を両方加えたものを持ってくる。それ掛ける、3つ目の分子に、先の分数の分母にあった量(総資源投入量)を持ってくる。そして、分母の方に天然資源の投入量を持ってくるとすれば、打ち消し合って左右が等しくなりますね。
 そうすると、最初の項が大きくなるということはどういうことかというと、素材型産業のGDPに占める比率が徐々に減っていって、したがって、同じGDPを生み出すにも、一言でいえば経済をサービス化するとか、製造業の中でも加工組立型産業の比率が高くなるとかいうことを意味するわけです。その効果ですね。2つ目が、素材型ないしエネルギー産業のGDPが分子にきて、分母に循環利用も含めて総合資源投入量がくるということは、素材型産業の資源生産性がどれだけ向上するかということですね。3つ目が、まさに循環利用がどれだけ進むかをあらわす比率になる。ですから、これは両辺の対数をとって微分すれば、結局、
資源生産性の上昇率 = 率で現された経済のサービス化の進捗の率 + 資源を多消費する産業の生産性の伸び率 + 循環率の向上
に分解できる。そういう考え方でやるべきではないかと思います。
 以上です。

○中島部会長 今の式のことは後で……。

○事務局 教わりに伺います。

○中島部会長 しかし、今の上昇率は経済のサービス化の程度、資源を消費する産業の生産性の向上、循環率の向上、その3つの和になっている、そういうふうに結びつけるわけですね。

○佐和委員 ええ。

○中島部会長 後でその辺は……。
 江口委員。

○江口委員 時間が押しているので、基本的なことを申しますと、この社会を創るのは、女性の社会参加の問題を抜きにして考えられないのですね。男女共同参画社会というのは法律ができて、それが根付くわけですから、ジェンダーのバランスが日本は非常に悪いと思うのです。それに対する1つの文言でも入れて、強調して、実は女性がこういう社会を創るのですということを、今日は文科省の方は来ておられないようですけれども、この地域ヒアリングでは、例えば経済産業省、文科省、厚労省とかいろんなことをいっているのです。ただ、それを取りまとめるのが環境省ですけれども、欠けているのは、文科省のところが単なる環境教育ではなく、私はアジアを見まして、日本ぐらいジェンダーバランスの悪い国はないと思うのです。女性に社会参加させないと、これはうまく回ってこないと思うのです。これが第1点です。
 その場合に大事なことは目標ですが、「NGO/NPO等の行う環境保全活動へ参加/支援」、これの各地域でのヒアリングで感じたのですけれども、皆さんが自己犠牲でやっているのです。私なんかもそうなのですけれども、自己犠牲でやっても限界があると思うのです。そこでおそらく環境省なり、あるいは経済産業省自身が財政的に、これだけのファンドを用意してあるのだよということをはっきり示すことが、この「NGO/NPO等の行う環境保全活動へ参加/支援したことがある」、その場合にこのぐらい参加しているのだということを具体的に数字を、ヨーロッパあるいはアジア、日本と比較した方がいいのではないかなと感じましたね。

○中島部会長 ありがとうございました。あとはいかがでございましょうか。大変具体的、建設的なご意見をたくさんいただきましたけれども。
 武内委員、どうぞ。

○武内委員 佐和先生のご意見を私も支持したいと思います。というのは、資料2の17ページが、まさに資源生産性を示しているグラフなのですが、これで見ると、日本は生産性が非常に高くて、しかも、非常に良くなっているというグラフになっているのです。これはおそらく資源を有効に利用しているという観点よりも、産業界が付加価値をつける方向で、より動いていることが反映されているというふうな、そんな理解も十分できるようなもので、これが日本の現在の資源利用の効率性を的確に表した指標とは読みづらいと思うのですね。そういう点で、指標については、この入口についてはもうちょっと考え直していただかないといけないと思いますね。

○中島部会長 どうもありがとうございました。あとはいかがでしょうか。
 今、大変貴重なご意見をいろいろいただきました。大変大ざっぱかもしれませんけれども、ちょっと整理させていただきますと、数値目標に関しましては、ただいま佐和先生からご指摘いただきました式のように、指標の式を吟味するということですね。さらに、その式に関連しては、何を操作するとどういう効果が表れるか、変数と効果の関係を分かるような配慮も欲しい。改善ポイントに関しましては、その根拠が欲しいということですね。それに対しては、個々の具体的なマテリアルの量に即して状況などを分析することによって、より説得力のあるデータになるのではないかというご指摘もありましたし、地方と地域の特性に即して、その目標を展開するようなこともご指摘いただいております。そのような目標値に対して、国際的な比較、特にそれにはアジア地域とか韓国も考慮に入れて比較し、吟味することが重要であろうというようなことを、数値目標に関してはいただいたかと思います。
 取組目標に関しましては、今のマクロな数値目標、全体的な目標との関係を明確にし、整合性を保つこと、アクションプランを明確にして、取組目標に関しても、地域の特性に即した数値を考えること、さまざまな項目を並列して併記するだけではなく、これまでのさまざまな議論を踏まえて、その優先順位も考えるべきであろうということ、全体としては、とにかく分かり易くということを再三ご指摘いただきました。
 さらに、基本計画そのものに戻りまして、それが量的効果を上げていることを示すようなこと、ジェンダーバランスについても述べる必要があろうということ。
 少し落としていることもあるかもしれませんけれども、大きなところ、あるいは共通するところとしては、今のようなご指摘をいただけたと思います。よろしいでしょうか。
 それでは、このような指摘を考慮に入れまして、再度リファインしていただきたいと思います。
 それでは次に、ヨハネスブルグサミットでの実施計画と、我々の循環基本計画との関係につきまして、事務局からちょっとご説明いただきたいと思います。

○企画課長 資料4でございますが、ヨハネスブルグサミットの実施計画でございます。サミットに行かれた委員の方も何人かいらっしゃいますが、その裏に実施計画の仮訳が載っておりますが、「持続不可能な生産消費形態の変更」ということで、各国に対しまして、持続可能な生産消費形態の転換を加速するための計画に関する10年間の枠組みを策定するよう推奨するということであります。したがいまして、今ご議論いただいておりますこの基本計画を、我が国におきましては、まさに早速この実施計画に沿いまして、我が国としての消費生産パターンの変更に向けた数値目標を持った計画とするという位置付けにしていったらどうかと思うわけでございます。さらに、こういった我が国のような取り組みを他の国、特に他の先進国も、この実施計画に基づいてやっていくよう働きかけるということもしていったらどうかと考える次第でございますが、今ご議論いただいています基本計画をそのような位置付けとしていったらどうかという提案でございます。

○中島部会長 ありがとうございました。何かご意見ございませんか。ご了解いただけますでしょうか。

○江口委員 ちょっと付け加えたいのです。この文言に入っていると思うのですけれども、日本が循環型社会形成推進基本計画をグローバルスタンダードにしたい、すべしという意思みたいなものが必要だと思うのです。日本が持ち出せるポリシーとしてこれしかないし、また、日本のモデルが世界に普及する可能性が非常に大きいのですね。そういう意思を伝えるような形のものが必要だと思います。

○中島部会長 まさにイニシアチブを発揮するということですね。

○江口委員 ですから、1つは10年後にまた同じようなサミットが開かれるのかといった場合に、開くべしという日本のイニシアチブを発揮していただきたい。できたらアジアでこういうものを開くのだというご意思を示す場合に、各省庁の意思の統一を図っていただくような意味の10年間ということですね。

○中島部会長 どうもありがとうございました。それでは、この件はご了解いただけたものとしまして、事務局の方、よろしくお願いします。
 それでは、本日は貴重なご意見を多々いただきましてありがとうございました。次回までに、本日のご意見を取りまとめた基本計画案のさらなるリファイン、取りまとめを行っていただきたいということです。
 最後に、事務局から今後の予定についてのご連絡等がございましたら、あわせてお願いします。

○企画課長 次回には、今、部会長からお話がございましたように、本日のご議論を踏まえましてたたき台を修正するという作業を行いまして、1月の中旬頃に次回開催を予定したいと思います。具体的な日程につきましては、後ほど調整させていただきたいと思います。
 最終的には、3月に閣議決定するという予定でおるものですから、1月、2月、3月、それぞれ1回ずつぐらい会議を開いていきたいと思っております。
 最後に、参考で1枚の紙がございますが、これはOECDの拡大生産者責任に関する国際シンポジウム開催の案内でございます。これは東京国際フォーラムで12月10、11、12日と開催するものでございます。それのご案内でございます。
 以上でございます。

○中島部会長 どうもありがとうございました。
 では、これをもちましてお開きにさせていただきます。どうもありがとうございました。

午後 0時 1分閉会