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中央環境審議会循環型社会計画部会(第10回)議事録


○平成14年8月1日(木) 10:05〜11:44

○於:経済産業省別館9階 944号会議室

<議事次第>

  1. 循環基本計画の検討について
  2. その他

午前10時05分開会

○企画課長
 おはようございます。
 定刻を若干過ぎましたが、今、部会長から連絡が入りまして、電車の都合で少し遅れるということでございますので、始めさせていただきたいと思います。
 ただいまから、中央環境審議会循環型社会計画部会を開催いたします。委員の皆さんには、ご多用中にかかわらず、お集まりいただきましてありがとうございます。
 初めに、7月に事務局側、当部の方で人事異動がございましたので、ご紹介させていただきます。
 産業廃棄物課長が、由田から森谷に交代いたしました。
 それから、企画課長が、江口から私、竹内に交代いたしました。よろしくお願いいたします。
 さて、本日は14名の委員からご出席の連絡をいただいております。定足数である過半数に達するはずでございます。
 次に、お手元に資料がございますが、議事次第の下の方に配付資料1、2、3とございます。ご確認いただけますでしょうか。資料の不足がございましたらお申しつけください。
 それから、本日の議事の確認をさせていただきます。資料1、2、3ございますが、それに沿った形で、まず最初、計画の構成と検討スケジュール、それから2番目に循環型社会のイメージ、それから3番目に、計画に盛り込む数値目標について、事務局よりご説明させていただき、ご意見を賜りたいと考えます。
 これ以降は部会長に議事進行をお願いする予定でございますが、部会長代理の浅野先生、今日ご欠席でございます。したがいまして、しばらく事務局の方で進行させていただいてよろしいでしょうか。恐縮でございます。では、座ってさせていただきます。
 指針をいただきました後、3回にわたりヒアリングを行ってまいりましたが、今回より、この基本計画の策定に向けまして議論を行ってまいりたいと思います。本日は、まず計画の構成の案、それから検討スケジュールについて、事務局からご説明させていただきまして、それについて自由なご意見を賜りたいと思います。それ以降、循環型社会のイメージ、あるいは計画に盛り込む数値目標についても同様の形で進めさせていただきたいと思います。
 それでは、まず資料1でございますが、これに従いまして、循環型社会形成推進基本計画の構成とスケジュールについてご説明申し上げたいと思います。
 1にございますように「計画の構成」、これは今年の1月にいただきました指針、この資料1の4ページ、5ページ、6ページに指針を主として添付させていただいておりますが、これを踏まえまして、大きく4つの項目として、1つは循環型社会のイメージ、2つ目に数値目標、3つ目に国の取り組み、4つ目に各主体の果たす役割、これらについて盛り込むことが必要ではないだろうかということでございます。
 2番以降、個別具体的な検討内容でございますが、まず「循環型社会のイメージ」、これにつきましては、また後ほど資料2に基づきまして、詳しいご説明をさせていただきたいと思います。平成14年版の循環型社会白書におきまして提示した3つのシナリオ、それから、これに対する国民からのご意見等を参考にしながら、将来像、イメージ、これを叙述的に記述してはどうかということでございます。また、そのような社会を達成するために必要な取り組みといったものについて、それから数値目標との関係などを見るために、経済モデルによる試算を行ってはどうかということでございます。
 それから、2番目に「基本計画に盛り込む数値目標」でございますが、既存の数値目標、例えば廃棄物減量化目標、個別リサイクル法の目標、エネルギーや温暖化対策など関連の目標などございますが、このほかにマテリアル・フロー分析結果などを参考にしつつ、具体的な目標を設定してはどうか。これにつきましても、資料3で後ほど詳しいご説明をさせていただきます。
 3番目に「国の取組」でございますが、この循環型社会を形成するために、国の施策として具体的にどのようなことをやっていくべきであろうかということで、例示として幾つか並べさせていただきました。
 それから、次のページでございますが、「各主体の果たす役割」ということで、国以外でございますが、循環型社会を形成するために各主体に期待される役割として、具体的にどのようなものが考えられるか。国民、NPO、NGO、あるいは事業者、あるいは地方公共団体といったような主体の果たすべき役割と果たす役割ということでございます。
 (5)といたしまして「その他」とございます。基本計画の進行管理、いわばフォローアップでございますが、その方法と、実効性の確保策としてどのようなことを行っていくか。それから、基本計画に今、個別法、あるいは個別計画といったものと、それから個別施策の調整指針としての性格を持たせるため、どのようなことが必要かということでございます。さらにエネルギーや自然物質循環などの関連施策との連携に向けてどのような配慮が必要となるかというようなことでございまして、以下、例示として白書の活用、関係予算の取りまとめなどについて触れております。
 こうした全体の構成につきましては、3ページにイメージ図ということで示させていただきました。このような形で構成したらどうかというのが1点でございます。
 それから、また2ページに戻りますが、大きな3番で「今後のスケジュール」という項目がございます。今回、それから次回、8月28日、それから9月17日、24日。9月中にはいわば素案を作っていただきまして、10月から地方、地域でヒアリングを行う。大体6カ所程度予定をしております。その後、環境大臣から正式にといいますか、中環審に諮問をする。それから、この部会におきましてさらに審議を進めていただきまして、いわば案を作り、それからパブリックコメントを行う。その後、中環審からの答申をいただきまして、その答申の内容を3月末までには閣議決定し、国会に報告をするという段取りを考えております。以上のようなスケジュールでよろしいかどうかということでございます。
 以上、全体の計画の構成とスケジュールについての事務局の案をご説明申し上げました。よろしくお願いします。

○中島部会長
 どうもありがとうございました。遅れまして申しわけございませんでした。
 今、循環型社会形成推進基本計画の構成案と、それから検討スケジュールについてご説明いただいたところということでよろしいんですね。それでは、ただいまのご説明について、まず循環型社会形成推進基本計画の構成案に関しまして議論を進めていきたいと思います。ご質問、ご意見、いかがでしょうか。
 何か補足していただくことはありますか。
 それでは、続けて、循環型社会のイメージについてご説明いただきましょうか。

○事務局
 では、事務局の方から、資料2につきましてご説明をさせていただきます。
 ただいまご説明いたしました構成のところで、2番の(1)で触れさせていただいておりますが、循環型社会のイメージの作成についてということでございます。資料2の方の1にございますが、主にこのようなことに留意しつつ決めていっていただければというようなことを考えております。
 まず第1点といたしまして、前回も配付、ご説明させていただきましたが、循環型社会白書に発表しました3つのシナリオというものがございます。内容につきましては、下にシナリオA、B、Cという形で技術開発推進型シナリオ、ライフスタイル変革型のシナリオ、環境産業発展型シナリオという3つを挙げておりますが、このような点で書きました3つのシナリオを参考にしつつ、また、国民への意見を今聞いておるところでございますので、そのような結果を次回にはご報告させていただき、イメージをまとめていっていただきたいというのが1つでございます。
 2点目といたしましては、イメージの中で書くことでございますが、主に考えられることとしては生活に関することということで、ライフスタイルがこれからどういうふうに変わっていくのかというようなこと、2点目としましては、企業の活動に関することということで、ビジネスの仕方というのがどういうふうに今後変わっていくのか、あるいは静脈産業、環境ビジネスがどのように進展していくのかというようなことを2点目として考えております。3点目といたしましては、広い意味での基盤整備ということで、情報や技術の発展していくもの、あるいは施設の整備が進んでいくようなこと、こういうことに関しての記述をしてはどうかというふうに考えておりまして、主にこのような3点を中心にイメージというものを記述していってはどうかと思っております。
 3番目でございますが、イメージに関しましては、循環型社会形成推進基本計画で、この次にご説明します数値目標というものを設定することになっておりますので、この数値目標との整合性を図ることが必要ではないか。もう一点、このような社会を達成していくために、いろいろな国の取り組み、各主体の取り組みがありますが、その取り組みが必要十分になっているかというようなことを、1つの試算ということで前回も国立環境研究所からご説明させていただきましたAIM/Materialモデル、経済モデルを用いまして1つの試算ということも行いつつ、その結果を見ながら、またイメージ、数値目標、国の取り組み等の検討の参考としていってはどうかということを試みとしたいと思っております。
 参考といたしまして、今年の3月に地球環境保全に関する関係閣僚会議で定められました、これは主に自然に関する話でございますが、新・生物多様性国家戦略というのがございます。この中で、第2部第2章第2節で、国土空間における生物多様性の将来像のイメージというようなものを書いております。最近にまとめられた、こういう社会がどういうふうに進むかのイメージの1つの例としまして、後ろの別紙という形で、2ページ、3ページに文章をつけさせていただいております。必ずしもこれにとらわれるものではございませんが、社会のイメージを文章的に描いている例ということで、参考までに配付させていただきました。
 委員の先生方には、これに関してパンフレットを同時にお配りさせていただいております。「いのちは創れない」というふうに書いた表紙でございますが、ちょうど付せんが間に入っております。今申しました国土のイメージのところは、18から19ページのところに写真を盛り込んだ形で、かなり砕いて国民の方々にわかっていただけるような説明の資料を作っておりますが、このようなこともご参考にしていただきつつ、循環型社会ということについてまた検討していただければと考えております。よろしくお願いいたします。

○中島部会長
 どうもありがとうございました。
 それでは、ただいまのご説明に関しまして、ご意見、ご質問をお受けしたいと思います。いかがでしょうか。
 このイメージの別紙のところ、まだざっと目を通しただけですけれども、美しい水田とか、豊かな生命、命とか、非常に良いことずくめでまとめてあるような印象をちょっと持ちましたけれども……。よく読んでみると、もうちょっと冷静なのかもしれませんけれども、環境の場合はそうもいかないでしょうね。

○事務局
 循環型社会の場合にどういうふうに書いていくかというのは、いろいろあると思います。白書で書いたシナリオのような感じに書いていくのもあると思いますし、またそこはいろいろあると思いますが、ご議論をいただいて、ご提案を踏まえつつまとめていければと思うんですけれども。

○中島部会長
 何かユートピアを描くようなことではなくて、やはり現実の諸問題を認めた上で、それをどう魅力的に変えていくかというような視点が必要かと思いますけれども。
 崎田委員、どうぞお願いします。

○崎田委員
 今、ご説明いただきました循環型社会のイメージについてなんですけれども、最近、本当に、実際に循環型社会ってどんな社会かとか、やはり市民の間でも実態の具体像、やはりそういうようなものが少しはっきりしていた方が、自分たちみんなで気持ちを合わせやすいということが大変強く言われ始めております。ビジョンという言葉で、やはりある程度将来像をはっきりした方がいいんではないかというようなご意見も大変強く出てくるようになりまして、私も、みんなできちんとどういうイメージに向かっていくのかということを考えていくのは、大変すばらしいというか、具体的にわかりやすいやり方だというふうに感じます。ただし、その中の、実際にこれを作るときには、白か黒かではなくて、灰色であったり、やはり地域特性を考えてどういうのとか、大変いろいろな要素が含まれてくるお話だと思いますので、これのイメージを作り上げるためのコミュニケーションの作業自体が、国民全体を盛り上げるすばらしい作業になるのではないかなという気がするんですね。ですから、このイメージをつくり上げるというか、イメージの話し合いを持っていくところに少し時間をかけた方が、後の普及効果も考えてよろしいのではないかなというふうに私は感じました。まず率直な感想から、失礼いたしました。

○中島部会長
 ありがとうございました。
 江口委員。

○江口委員
 すばらしい成果です。実は、各領域を見るといろいろな問題があります。特にこれは国家戦略ですから、日本の周辺国家との環境政策、あるいは環境戦略の調整問題は一体どうするのか。課題が日本の国内だけではなくて、例えば中国における水の問題ですとか、あるいは都市公害の問題ですとかがございます。ですから、日本を囲む諸問題を、日本だけじゃなくて周辺国、恐らくアジアというものに視点を置いて指摘しないと、ひとりよがりの国家戦略になってしまうんじゃないかという印象を持ちました。

○中島部会長
 ありがとうございました。
 崎田委員からは、イメージを鮮明にする、そのプロセスのところでさまざまな意見を組み込めるような仕組みをということで、江口委員からは、周辺との関連ですね。そこも大いに重視すべきだということでございます。
 例のパブリックコメントを再びまた求めるプロセスがいずれ入ると思いますが、近々入るわけですか。

○事務局
 パブリックコメントは、まだもうしばらく先です。イメージにつきましては、白書を書きまして、これに基づきます3つのシナリオに関する感想の、あのハガキを今募集をしております。現時点で約 100通ぐらいですけれども、これがまとりましたら、次回にはその結果も説明させていただきます。この計画自体のパブリックコメントは、さきほどの資料1で少しご説明しましたとおり、秋ごろになるかと思います。

○中島部会長
 ありがとうございました。
 じゃ、加藤委員。

○加藤委員
 私も崎田さん、江口さんがおっしゃったこと、ともに非常に重要だというふうに思います。特に崎田さんがおっしゃった、パブリックコメントといいますか、多くの人がどういうイメージを持っているか、あるいはそういうものを期待しているかというコミュニケーションのプロセス自体が非常に大事だと。限られた時間の中でやるというのはなかなか大変だと思うんですが、地方ヒアリングだとか、そういう場を通じてぜひやっていただきたいなというふうに思います。
ただ、そのとき、私自身も実はこういう作業をNGOとしてやっているんですが、この循環型社会という言葉に対して各人がいろいろなことを考えているわけなんですね。実はここでやろうとしている基本計画というのは、循環型社会形成推進基本法に基づく循環型社会のことを議論しようとしているわけですね。ところが私の経験では、多くの人は循環社会、あるいは循環型社会という言葉の中に、食糧自給率の問題から、もちろん自然エネルギーの問題やら、すべて入って多くの人が考えていらっしゃる。循環型社会形成推進基本法では、循環型社会とはこういうふうに定義しているんですよと、仮に幾ら説明しても、そんな定義は余り関心がないし、よく説明すると、その定義がそもそもおかしいんじゃないですかという話に多くの人がなるんですね。つまり、余りにも狭く捉え過ぎている。簡単に言うと、誤解を恐れずに言えば、循環型社会というのは廃棄物とリサイクルの話だと、こうなるんですね。したがって、これまた多少の不正確さを覚悟して言えば、食糧自給だとか自然エネルギーだとか、そういうこととはほとんど関係ない話なんですね。物質、物の循環をどうするかという話なんですね。
 ところが、多くの国民の方々は、くどいようですがいろいろなイメージを持っていらっしゃいますので、説明をすると、かえってまたひとつ混乱といいますか、一種の混乱、また一種の理解が深まるということにもなるんですが、そういう話になってくる。ですから、皆さん方に「循環型社会のイメージって何ですか」って問いかけると、本当に森羅万象出てきちゃうというふうに思うんですね。ですから、せめて「循環型社会とは」という、少なくともここで作業をしようとしているのは法律に基づいてやろうとしているわけですから、法律ではこういうふうに書かれていますと。法律の定義だけずらっと並べたって、一般の多くの方はとても理解できないと思いますが、二、三年前に環境白書で、つまり、循環型社会とはこういう社会だと一応国民にわかりやすく説明した文章があるんですが、せめてそういう文章でも付して、こういうことなんですが、どういうことでしょうかということを聞きながらやる。それでも恐らく非常に幅広い意見が出てくると思いますが、そういうものを踏まえながら整理していくのがいいかなと。そういう意味で、崎田さんのおっしゃったプロセスというのは避けて通れないし、なかなか大変だし、ある意味でパンドラの箱を開けるようなことになるかもしれないんですが、それは何ともしようがないプロセスかなというふうに思っております。
 それと、あと一言だけ。江口先生がおっしゃった、海外といいますか、要するに日本の製品が海外に沢山出て、中国でできた日本の製品が日本の市場へ入っている。こういうことを考えれば、当然国際的な流通といいますか、そういったことも何らかの形で視野に入れなくちゃいけない。どういう考え方をするか、私も今のところはっきりしませんが、それは必要だなと思います。

○中島部会長
 ありがとうございました。ほかにいかがでしょうか。
 じゃ、藤井委員の方から。次に古市委員、お願いします。

○藤井委員
 私が語りたいと思ったことの多くというか、それ以上を加藤委員が語ってくださいましたが、私も、この循環型社会の部会議論を語りながら、この居心地の悪さは何だろうというのをずっと思っておりました。つまり、ごみ行政から出発してしまったために、こういう議論になっていると思うんですが、私自身も随分全国いろいろな仲間と話し合っています。そういう中で、今、ごみ回しの、そのイメージを作っても全然だめよと。もっとベーシックに考えている人たちがたくさんいるわけで、つまり、私たちはサスティナブル・ソサイエティーを日本でどう実現するために、この基本計画が必要なのかという、そこまで踏み込んだ議論が随分というか、かなりなされています。そうすると、そこを超えるものがここの中で示されない限り、基本計画をつくっても使われないのではないかという懸念がありまして、ならばどうするかという、先ほどの加藤委員のように、その前段のところで何か盛り込む、そこの中身を、先ほど崎田委員がおっしゃったようにかなり議論していかなければ、これは使い物にならないと言ったら申しわけないんですが、そういうものに耐えないものになってしまう懸念を非常にしています。

○古市委員
 私も、加藤さんがおっしゃった、あるべき姿像のお話、定義の問題ですね。その辺のところが同感でございまして、循環型社会というのは、目的ではなく多分手段だろうと思うんですね。環境基本法にしましても循環基本法にしましても、その目的は、社会生活環境も含めまして人類の福祉に貢献すると規定されている。それを実現する手段として持続的発展が可能な社会というような表現で環境基本法では持続可能な社会と記述され、それが循環基本法の方では、循環型社会を形成するという言葉で書かれています。ですから、そういう大きな目標のもとでどういう社会を作る、サブのゴールとしての循環型社会をどういうイメージで作るか。そのときに3つのシナリオというのも、これも1つの考え方だろうと思うんですね。そういう意味で、いろいろな姿のイメージが描けると思うんですよね。
 ですから、あるべき姿というのは、「べき」というのは1つだけじゃない。パブリックコメントを見ましても多様なイメージがありますよね。そういうイメージと現状を見て、そのギャップは何か。そのギャップのあり方もいろいろだと思うんですね。そのギャップを踏まえた上で、どういう問題を解決していかなきゃいけないかという問題提起の動機づけ、ここの部分の議論が余りないんじゃないかなというのが、私も、藤井委員がおっしゃるように、気持ち悪さというのはそこなんですね。動機づけとしての初めの部分がないんですよ。それで、何か知らないけれども、大きな問題の中のあるパーツを取り出しまして、それが廃棄物の問題かもわかりませんが、それの物質フローの収支をどうとるか、コントロールをどうするという話になるのかもわかりませんけれども、その計画のフレームとしての方法論だけをやっていて、国はどういう役割を果たすか、方法論としてどういう役割を果たすかということはしているんだけれども、計画論として本質である最初の動機づけの部分がない。あるべき姿と現状とのギャップを踏まえて、その問題構造を見るという、そこの部分がどれだけ議論されたのかなというのが私の今の時点での感想なんです。ちょっと申しわけないですけれども、そういうイメージを持っています。

○中島部会長
 どうもありがとうございました。いかがでしょうか。

○江口委員
 先ほど藤井委員がおっしゃったサスティナブル・ソサイエティーですね。これ、恐らく、この数週間はこのキーワードが世界を駆けめぐるわけですね。ヨハネスブルグのサミットが24日ぐらいから始まり、9月4日にサミットが行われるわけです。私も現場を見てこようと思うんですけれども、日本にとって、環境問題は、一体人類の未来にとってどういうような捉え方をしているのかという基本的な視点を取り込んでおいた方がいいのではないだろうかと。つまり、テクニカルな技術論がどんどん出て、それだけではなくて、日本の持っている環境問題の哲学と志はどこにあるんだろうかということを、恐らくこのペーパーを横文字にしたときに整合性のあるものにつくり変えておく必要があるのではないか。その時間はまだ十分にあると思っております。

○中島部会長
 ありがとうございました。
それでは、この議論は、今日のこの議論で終わるわけでは決してありませんので、次の議題に移らせていただきたいと思います。
計画に盛り込む数値目標についてのご説明です。お願いいたします。

○事務局
 では、事務局の方から、資料3の「基本計画に盛り込む数値目標の設定について」という資料に基づいてご説明申し上げます。
この数値目標について、まず最初に「数値目標の設定の方針について」なわけですけれども、これは大きく見ますと、まず最初に、さまざまな数値の指標というのが世の中に存在しております。その中から、まず適当と思われる指標を選ぶという作業がございます。2番目に、選択された指標または指標群について目標とすべき数値を設定するという作業がございます。

 (1)に戻りまして、※の1のところは何を申し上げているかといいますと、先に申しましたように、幾つかの指標を組み合わせて目標を設定するということも考えられるということとか、また、指標というのは大きく分けまして、マテリアル・フロー、または物質フローをあらわす物理的な指標というものと、また循環型社会へ向けた各主体の施策取り組みを図るための指標、これを取り組み指標と呼んでおりますけれども、そういうものが考えられるということが書いてあります。
 また、※の2では、目標は設定しないでも、さまざまな指標の中からこれは重要と思われるものをモニタリングを行っていく状態指標(計測指標)というようなものとか、また、統計が必ずしも揃っていないがためにデータがないものについても、重要と思われるものについては今後計測することが望まれるというようなものを決めて、計測の努力を進めていくというような指標を決めるということも考えられるというふうなことが書いてあるわけであります。
 そしてまた、選んだ指標に対して目標を設定するときにどういうような考え方があるかということですけれども、[1]としては、既存目標の追認をしていくというような考え方、また2番目としては、社会的・技術的な可能性から設定していくというような考え方があるだろうと。また、環境容量などから逆算して、このような目標でなければいけないというような設定の仕方もある。また、既に各種の個別リサイクル目標値というのが存在しておりますから、それをいろいろな形で合成して、それらに関する全体の目標値を設定するというような考え方もある。例えば、リサイクル率といったような、「率」に関するさまざまな目標値がございますけれども、そういうものを何らかの形で合計したりとか、また、合計されたものを若干上乗せするというような考え方で合成目標値を作成するというような考え方もございます。
 それから、目標の年次についてもこれから決めなくてはいけないわけですけれども、どのようなことを検討しなければいけないかとご説明しますと、既存目標との関係、例えば廃棄物の減量化目標は平成22年が目標年次になっております。それから、本計画の策定による効果が出るには、ある一定の年数が必要であろうというようなこととか、技術進歩の予測可能性の考慮ということを考えますと、あまり 100年先というようなことを考えるというのはちょっと難しいのではないかというようなことであります。それから、本計画が概ね5年ごとに見直されるということが決まっておるというようなことを勘案して、目標年次を決めていく必要があるということでございます。
2番目の「物質フロー指標の検討事項について」ということですけれども、これは別紙1、2というのがございます。まず別紙1というのを見ていただきますと、ここには個別施策における数値目標の一覧というのが膨大な量がございまして、6ページに渡って出ておるわけですけれども、こういうようなものが存在するということでございます。そして、別紙2の方は、前回の部会でも国環研の方から説明させていただいたんですけれども、物質フロー指標としてどのようなものが考えられるかというようなことを、一応定義式と簡単な説明といったものを挙げさせていただいておるわけであります。様々な指標があるということで、ぱっと見てすぐわかるというものではございませんけれども、どのように選んでいったらいいのかということなんですけれども、まず、どのような性質の指標であるかというようなことを考えるということがございます。それは物質循環のどの断面で計るのか。例えば資源抑制と負荷低減に関わるものであるのか、発生抑制、再使用、再生利用と熱回収といったようなものに関わるものなのか。また、その指標というのは、量、率、効率のいずれで計っているのか。また、その指標というのが物質循環全体を相手にするものなのか、それとも業種ごと、製品物質ごとについて設定するものなのかということを考えなくてはいけないということであります。
 また、指標として一般的にどういうような要件が満たされるべきであろうかということを考えますと、まず最終目標との整合性ということがございます。循環基本法の最終目標というのは、天然資源の消費の抑制と環境負荷の低減というのが最終目標になっておりますけれども、それとの整合性。また、実際に指標を算定する場合にデータがあるかというような算定の容易さ。また、数値が正しい精度で求めることができるのか。また、我々の取り組みが実際に効果を上げているかどうかということが反映されるようなものであるのか。また、国民にとって理解のしやすい指標と言えるのかといったようなことを考慮する必要があるであろうというようなことであります。
次に、3番の取組指標の方に移らさせていただきますと、ここは短く書いてありますけれども、検討事項としては、物質フロー指標での検討事項にほぼ準ずる形で考えたらいいというふうに考えられまして、取組指標の例としては、別紙3の一番最後に載せております。本計画におきまして、さまざまな主体がどのような取り組みを行っていくかということを決めていかなくてはならないわけですけれども、また、それに準じて選んでいくということも考えられるのではないかというふうに思われるわけであります。
 それで、すぐに理解するのは難しいと思われますので、ちょっと戻りまして、物質フロー指標の例というのが表になっておるものがございます。最後の方から1ページめくったところに表になっておるものがございます。それを見ていただきたいのですけれども、ここに「物質フロー指標の例」ということで、[1]から[19]までいろいろなものが挙がっているわけです。そこの右の方を見ますと「指標が表現するもの」というようなものが書いてありまして、それぞれの指標が何を表現することになるのかというようなことが書いてありまして、二重丸だったら一応それが適当だというようなことを示しております。そして、右の方に行きまして「指標の要件」ということで、先ほど挙げました目標との整合性とか算定の容易さというようなものがそれぞれどのようなものであるのかというのを一応の評価をさせていただいたというわけであります。
 そして、また次のページにまいりますと、それぞれの指標が、この物質循環のどの場面と申しますか、どの断面を見たものであるのか。例えば一番左側の直接物質投入量というのを見ますと、我が国の経済にどれだけのものが投入されたのかというようなことを見る指標であるというようなことをご説明しているわけでありまして、おおよそそのようなところであろうかというふうに思います。
これで資料3の説明をとりあえず終わらせていただきます。

○中島部会長
 どうもありがとうございました。
 この数値目標に対しまして、どのようなものを対象にするか、また、具体的に指標はどのようにして数値を扱うようなインデックスをつくるか。さまざまな課題がございますが、この資料の中では、現在物質フローに関して使われている用語なども少し整理していただいたんですね。別紙の2が……。

○事務局
 別紙の2は、物質フローの用語の説明ということでつけさせていただきました。慣用的に用いられている英語3文字のものとかというのもございますし、また、それぞれに一応の定義式のようなものもつけておきました。

○中島部会長
 この物質フローの位置づけというのはどういうことになりますかね。物質フローは数値目標の1つ。より重要であるけれども、それだけが全てでは決してないということですか。

○事務局
 数値目標の全てではございませんけれども、かなり重要な、循環型社会がどのように進んでいるかということを客観的に把握するという面で、指針の方でもそうしたものを設定するようにというふうに言われておりまして、それがこの循環型社会に関しましてはマテリアル・フロー、マテリアル・フローというのはちょっと長いので物質フローと呼ばせていただいておるわけですけれども、それが当たるであろうということで、ここでご説明させていただいておるわけであります。そしてまた、数値目標につきましては、説明の部分は随分短くなりましたけれども、取組指標というようなものを考えていくべきであろうというふうにご説明させていただいております。

○中島部会長
 ありがとうございました。
 では、江口委員、お願いします。

○江口委員
 よろしいでしょうか。
 私は、さきほどのサスティナブル・ソサイエティーとの連関で、日本がヨハネスブルグサミットに提案する1つのテーマとして、循環型社会のグローバル・スタンダード化、国際標準化というのはできないだろうか。今のご説明の中でも、ミニマムにとらえるデータ、インデックスというのはどれなんだろうかということをもう少し、これは日本人にはわかるんでしょうけれども、国際的な視点からは、余り細か過ぎてわかりにくいかもしれない。
 それから、最近、「Environmental Performance Review Japan」というOECDの報告書が出ました。(OECDレポート:日本の環境政策)

○中島部会長
 OECDでまとめた、それに江口委員も関与されておられますか。

○江口委員
 違います。これは環境省の方でインタビューして、それをレビューしたんですね。

○中島部会長
 そのOECDのレポートは、非常に大きくつかんで、そういう意味では、しかし、わかりやすい。わかりやすさというのも確かに非常に重要なファクターでしょうね。
 じゃ、古市委員、お願いします。

○古市委員
 前回、ちょっと欠席したので、もう解決済みかもわかりませんけれども、1ページの一番上のとっかかりのところなんですけれども、「循環資源に関連する様々な数値指標から、目標を設定する指標(群)を選択する」とありますね。普通、何か目標があって、それを達成できたかどうかを評価するために指標があり、目標と評価というのはそういう意味ではセットですよね。ここでは指標イコール目標というのがちょっとよくわかりにくい。だから、目標イコール指標じゃなしに、これはあくまでも評価のための指標ですよね。だから目的と評価は違うんですよね。そこのところで、逆に普通は目的に合うような評価指標を持ってくるんであって、これを読みますと、何か評価指標に合うような目標を設定するみたいなイメージがちょっと感じられましたので、この辺はどうなっているのかというのをちょっとお聞きしたいんですけれども。

○中島部会長
 これ、先ほどのように、福祉等々の大きな目標に対して循環型社会形成が1つの手段であるというような関連性にも……

○古市委員
 逆に言うとサブ目的なんですけれども。そこの部分に合わせるために、何か資料を逆に持ってくるというようなことにならないかというところなんですね。その辺は、先ほどおっしゃった、どういうわかりやすい指標を持ってくるかというのは上から決めるべきであろうというようなお話なわけです。

○中島部会長
 今のご指摘に対して、お答えがありましたらどうぞ。

○事務局
 前回、マテリアル・フローについてご説明申し上げました、国立環境研究所でございます。
 ちょっと誤解を招く表現があったかもしれないんですが、古市委員ご指摘の1ページ目の数値目標の設定の方針についてということで言いますと、(1)と(2)の2段階でやりますということがここの重要なポイントだと思います。まず、その数値目標のレベルをどうするかではなくて、どういう指標について数値目標を定めるかということをご議論いただいて、その上でどこに数値目標の数字を決めるかという、その2段階に切り離すことが重要だろうという、ここを書いていると思います。
 ただ、(1)の方で「循環資源に関連する様々な数値指標から」というただし書きのようなものがありますので、古市先生がおっしゃったように、既に最初に指標があって、その中から目標を設定する指標を選んでくるというのは、これはおかしいんではないかというようなのはそのとおりかもしれません。ですから、(1)の前半部分の何々からという部分の限定は、私はそれほど強いものじゃないと思います。まずどのような指標であるべきか、どういう数字ではかるべきかという作業をして、その後で数字を決めるという2段階かと思いますので、そこにつきましては、それほど指標ありきという意識はなかったと思います。

○村上委員
 ちょっと、循環型社会の中で、なぜ水循環というのがここへ入ってきていないのか。命、暮らしということからいくと、非常に今、日本はいろいろ問題があると思っていますし、どうもこの問題がなかなか解決しそうにない。ここがやはり、我々の暮らしという部分から考えると、水循環というのは大変重要なテーマだと思っていますので、いろいろやり方は難しいのかもしれませんが、ここはやはり暮らしから見ると大変大きな要素だと思っています。なぜこれが入らないのか、ちょっと教えていただきたい。

○中島部会長
 どなたかお答えいただけますか。

○事務局
 先ほどもイメージの話をするときにもご質問が出ておりますが、あえて申しますと、また同じようなご説明になってしまうかと思いますが、この循環型社会形成推進基本法の法律自身の対象とするところが、やはり一応基本的には廃棄物とリサイクルの問題がこの循環という意味の中心でございまして、この循環基本計画で設定するイメージやら目標というのは、やはりそこを中心としてお考えいただくというのが、この法律及びこの計画に与えられた使命というふうになっておるわけでございます。
 ただ、先ほどもご指摘がございましたエネルギーの話、あるいは自然界における物質の話というのは重要な視点であるということで、指針を作成していただいたときにも、やはり議論があったかと思います。本日お配りの資料1の別紙4ページのところで、第1の1というところで1つ触れておりますが、まずイメージの中で、「循環型社会の形成は、エネルギーの循環的利用や自然界における物質循環を踏まえた上で、社会・経済システムにおける健全な循環を考えることが必要であり、幅広い観点からの検討を行うことが望ましい」という、このご指摘を1ついただいております。
 もう一点ございまして、6ページでございます。第3の2というところでございますが、「関連施策との有機的連携の確保のための留意事項について」ということで、「循環型社会の形成に当たっては、国際的・地域的な循環、エネルギーの循環的利用や自然界における物質循環など密接な関係にある他の施策との有機的な連携が図られるよう、必要な配慮について示すものとする」というふうに書かれています。繰り返し、これが適当かどうか、またご意見をいただくところかもしれませんが、中心は廃棄物リサイクル、その他の部分に関しましては可能な範囲で連携をしていくというのが、この計画に課せられたものかというふうに事務局としては理解をしておりました。
 以上でございます。

○中島部会長
 ありがとうございました。
 いかがでしょうか。よろしいでしょうか。

○村上委員
 それだったら入れていっていいわけですよね。今おっしゃることでしたら、入れていっていいわけでしょう。

○事務局
 メインとしてのものではないですが、触れることができないということではないという話だと思います。つまり、必要な配慮なり連携という形で書いていくということではないかと思います。

○村上委員
 官僚は方針に書いてあるようなことをやればいいのかもしれませんが、我々市民から見ると、この水の問題というのは大変大きいですし、循環型社会というのは、ごみの問題にしても何にしても、最後は水につながるわけですよね。水との関係が非常に強いんですよね。だから、ごみをうまく処理をした後、水の問題が片づかなければ処理場もできないという大きな問題もあるわけですよ。だから、私は水の問題というのはやはりやらなきゃだめだと思っています。

○中島部会長
 佐和委員、お願いします。

○佐和委員
 気がついた点を幾つか申し上げたいと思います。
 まず、この1ページ目ですけれども、この言葉の使い方と、その意味のとり方の問題なんです。BATというのがございますね。ベスト・アベイラブル・テクノロジー。これは要するにコストとか、あるいはそういうことを一切考慮に入れずに、アベイラブルなものの中でベストというわけですね。ですから、例えば実際問題、いろいろなこういう環境対策のための技術であっても、アベイラブルではあるけれども、技術上コストが高過ぎて使われないというような技術がいっぱいあるわけですね。ですから、このベスト・アベイラブル・テクノロジーというのは、ありとあらゆる技術というわけですから、一切コストの観点が抜け落ちているわけです。その中でベストなものというわけですね。
 ですから、これを1つの参考の指標にするというのは問題だということで、ひところ言われたのは、ベスト・アチーバブル・テクノロジー。アチーバブルという場合には、実際にアチーブできるというわけですから、当然そこには法外にコストの高いようなものは排除されるということになるので、ここでもそういうふうに言いかえておいた方がよろしいんではないかというふうに思います。
 それから、何か指標を合成するということが盛んに言われているわけですけれども、もちろん理想は1つの指標で全体像を順序づけたりということができれば一番望ましいわけですが、それは、例えば人間の体温だけで健康状態をはかれるかということと同じようなものである。あるいは体温とか血圧とか、いろいろなものがあるときに、そういうものをいわば1つの指標にまとめ上げるということは意味がないでしょう。同じように、実は循環型社会というのは非常に多様な側面があるんだから、だから多元的な指標で評価する。そのときに、複数個のインデックスといいますか、指標のようなものがあったときに、例えばAという状態とBという状態、どっちの方がベターであるかという評価の基準というものを多元的な指標を順序づけるというような手法、これはあり得るわけですからね。あり得るといいますか、ちゃんとそういうものが既にあるわけですから、そういうような観点に立った方がいいと思うんです。
 ついでに申し上げると、その昔といいますか、昭和40年ごろですかね。経済局長で、ネット・ナショナル・ウェルヘアということで、GDPだけれども、GNPというのは、これは1つの非常に偏ったといいますか、GNPだけを見て経済が成長したとかしていないと言うのはおかしいんじゃないかということで、ネット・ナショナル・ウェルヘアという、NNWというものをつくろうと、そういう大変な意気込みでやり始めたんですが、結局は何が何だかわからないということで、結局何となく中途半端に終わってしまったというような経緯もあるので、1つの数値に合成するというのは、これは私は決していいことではないということです。
 それから、この表1というんですかね。最後の方にご説明になったものですが、このローマ数字の2番目のところに、GDP/何とかというのが並んでいますね。これ、GDPを分母にするのがふさわしいのか、分子にするのがふさわしいのか。普通、例えば経済が成長するのにCO2 の排出量はできるだけ少なくしようというときには、CO2 が普通分子に来ますね。だから、普通はGDPが分母に来る場合の方が多いわけですから、そっちの方が・・・私は、これはどうも逆じゃないかなという気がします。一種の原単位的な考え方ですね。
 それからもう一点は、こういう指標をとったときに、経済が順調に、つまりGDPが順調に成長しておれば、割合これがどんどん改善されていく。ところが、昨今のように成長率がほとんどゼロ%だというような状況のもとでは、この指標というのはどんどん悪化していくということになるので、経済が成長していれば、楽々達成できるんだけれどもという形。
 これは、アメリカが半年ぐらい前ですかね。アメリカ提案ということで、CO2 排出に関して、GDP当たりのCO2 の排出量をたしか18%削減すると言ったわけですね。これは、少なくとも当時はアメリカは経済成長に大変自信があって、どんどん経済が成長していれば、CO2 は少々ふやしても、結局CO2 オーバーGDPという指標はどんどん低下していくと、そういうふうなことだったわけですから、やはりこういう指標をかけて、経済が成長しないためににっちもさっちもいかなくなる可能性があるということを、ちょっとご指摘しておきたいと思います。
 以上です。

○中島部会長
 どうもありがとうございました。
 崎田委員。

○崎田委員
 次に、生活者の視点で、この数値目標という指標を考えさせていただくと、身近なところでいきますと、例えばごみを減らす、資源をふやす、暮らしを考えるという話になると思うので、そういうことに関しては、できるだけわかりやすくシンプルな指標を出していただけるとうれしいなと思っています。
 ただし、その際、考えてみると、最近いろいろな取り組みが進んできますと、ドラスティックに数字が変わってきているんですね。ですから、これは例えば目標とか、そういうのを設定するときに、一体私たちは、今の社会ではどこまで危機感があるのか、どこまで達成しなきゃいけないのかという、その辺の設定の仕方でものすごく変わってくるという感じがするんです。ですから、余り固定的な数字のことよりは、どこに今の社会を持っていくのかということ、先ほどのイメージとか、この後の国や市民の取り組みとすべてに関係するんですが、何かその辺の話との関連が大変重要ではないかと思います。
 具体的に申しますと、例えば家庭ごみ有料化などを実施する市町村は、本当に1年間で家庭のごみが約半分に減って、資源が前の年の倍増をするというような現象が起きているんですね。そうすると、ごみと資源の総量が前の年の4分の1ぐらいは減るということがドラスティックに起こっているんですね。いろいろな市の環境関連、廃棄物関連の審議会で、どんどんこういう話が今起こっていますので、そういうことを市民が急激に本気になっていって、例えば家庭ごみ有料化がどんどん導入されれば、いわゆるごみの量、資源の量、そして総排出量の減少というのが、一般廃棄物の世界では急激に起こってくる。そうすると、今までの予測値の考え方では対応できないような数字になってくることもあるという、それは私はいいことだと思っているんですが、今、非常に変化の時代を演出しているんだということを考えながら、この辺の目標や数値を考えていったらいかがかというふうに感じます。

○中島部会長
 ありがとうございました。
 加藤委員、お願いします。

○加藤委員
 とりあえず幾つかの点に触れておきたいと思うんですが、今、崎田さんがおっしゃったこと、これまた先ほどと同様、大変大事な点ではないかなというふうに思います。私自身は、この計画をつくるときに数値目標を入れるべしということを言った人間の1人です。この委員の皆様、多くの方がそういうことをおっしゃいまして、私もその1人ですが、別にそう複雑な目標というよりは、比較的わかりやすくてシンプルな目標という方がいい。それは実際につくるのはなかなか大変だと思うんです。実際は国立環境研究所の皆さん方が四苦八苦していろいろとお作りになって、いろいろな作業をされなければ、そういうシンプルなところにたどり着けないとは思いますけれども、作った暁には非常にシンプルで国民にわかりやすいものにするという、抽象的な話で恐縮ですが、そういうものがいいのではないかというふうに思っております。
 それから、2点目は、要は私は、廃棄物がやがて減っていくだろうというふうに思っているわけです。しかも劇的に減っていくだろうというふうに思っているわけですね。それはなぜかというと、あれだけのリサイクル法ができたわけですので・・まだ施行されてごくごく間近ですので、余りデータ的にきちんと出ていないわけですが、あのリサイクル法が実施されていき、そしてデータが出始めていけば、かなり減るはずなんです。容器包装はいろいろな問題がありますから、あの法律は多分変えなくちゃいけないと思いますが、容器包装から始まって、つい最近できた自動車リサイクル法まで、あのとおり本当に実施していけば、相当ごみは減ってしまう。だけれども、ごみは減るけれども、それがリサイクルの方に回るわけですね。そうすると、リサイクルの方で本当に受け皿があるかという問題が実は起こっているわけですね。一生懸命、例えば廃食品をリサイクルして、廃食品の廃棄物は減ったけれども、リサイクルする場が非常に限られてしまう。それは恐らく建設廃材なんかについても同じようなことが多分言える。
 ですから、今ここに出ている例示の中でちょっと見ると、受け皿に関する目標が余りない。やはり受け皿を一生懸命作っていかなくちゃいけない。これはなかなか大変な話だというふうに思うんですが、一口で言ってしまえば受け皿目標みたいな、そういうものを作る。それは、逆に言うとマーケットを作るということですから、本当に経済的手法とか、場合によっては規制手法とか、そういう組み合わせを作っていかなくちゃいけない。だから、そっちの方もかなり重要だと思いますが、それが2点目です。
 それから、3点目は目標の年次なんですが、資料の3に、今、政府が作っているやつは平成22年、つまり2010年というのが大体目標になっているということで、そこに例がいろいろと挙がっているわけですね。廃棄物がどうとか、ダイオキシンがどうとかですね。目標の年次というのは一体どう考えたらいいかということですが、私も別にそう深く、今のところアイデアがあるわけではありませんが、多分平成22年、つまり2010年よりも先の方がいいんじゃないか。先といっても、言うまでもなく、政府で作る目標の中で30年先、50年先の目標を作っても余り意味がないわけですので、平成22年よりも少し先。京都議定書でいうと2012年ですから、その辺を、別に京都議定書に直接リンクがあるわけではありませんけれども、例えば平成25年とか、せいぜいマキシマムで平成30年とか、そのぐらいが考えられるかと。そうじゃないと、今まで政府が作ってきた目標と整合性を合わせようとすると、また余分なエネルギーがかかってしまうんじゃないかということで、少し先を行ったらどうかなというふうに思っております。
 それから、もう一点は、先ほど私はイメージについて言ったときに、循環型社会とは何かについて、国民の間には非常に多くの意見がある。そして、私の経験では、国民の多くの方々が法律でどう定義されているかなんていうのはほとんど知らないわけですので、先ほどもいろいろな議論がありましたように、例えばエネルギーを入れるとか水を入れるとか、甚だしきに至っては、家庭の崩壊こそ人間の循環の輪が切れていく。つまり、親が子供を育てられないとか、社会が子供を育てられないことがまさに循環社会の一番大きな問題だなんて言う人もいるわけです。だけれども、これは言うまでもなく循環型社会形成推進基本法に基づいて作る計画ですから、この計画では、その定義の中を超えることはなかなかできないわけです。先ほどのご説明では、何とかかろうじて関連をつけてというお話がありましたけれども、ですから、私は、先ほどの構成の中で、イメージの中で、この基本計画が何を課題としているかということ、課題が何かということを明確に示すことによって、せめてそういういろいろな、ある意味では国民の側から見れば正当な問題なんですが、この計画を法律に基づいて作る側からすると、混乱をある程度最小限に・・混乱という言葉が適当かどうかわかりませんが、最小限に整理する1つの方法として、いきなりイメージから始まる前に、いわば「はじめに」だかゼロ番だか知りませんけれども、何が課題かということを明確に示すことによって、どういう社会をイメージしているかということが見えてくるんじゃないかなと、そんなことを考えました。

○中島部会長
 どうぞ、山本委員。

○山本委員
 私は専門家でもありませんし、それから、これに深く関わっているわけでもありませんが、ただ、事業者ですから、現場でやっている関係で、そういう意味からひとつお願いを申し上げておきたいと思うんです。あるいはまたお尋ねしたいと思うんです。
 まず最初に、NPOとかNGOとか言われておりますけれども、これらの役割分担なんかがここに書いてあるんですね。ところが、市町村との関連は全然ないんです。こういうふうに書かれますと、ここだけを書いたからといって、市町村との関連が深まっていくわけでも何でもありません。だから、これを法律的にどう関連付けていくかということは、これは所管も違いますけれども、私は総務省の方の関係だろうと思いますね。だから、よく言われるんですけれども、私どもの地域でも、こういうことでNPOを作り上げていこう、だからどうだという話もありますけれども、今、積極的に入っていけないんですね。入っていくということになりますと、結局こちらの方が主体になっていきまして、向こうの方が自由になってまいりますから、うまくいかないんです。だから、法的なつながり、関係がございませんから、そこらあたりをどうするのかということが、ちょっと気にかかるところです。だから、そこらあたりを十分検討された上で、現地で市町村との関連が生まれてきますから、ぜひひとつお考えをいただきたいということです。
 1つ例を挙げますと、NPOの人が、例のし尿のくみ取りをやって、業者の組合があるんですね。だから、処理場に入れてくれないものですからマンホールに入れたということがありまして、今はまだこの問題は解決していないんです。それはさっき申し上げたように、市町村との関連がないからそういうことになるわけですね。だから、ここのあたりでそんなことを書かれると、もしこれがそのまま出てきますと、NPOだとかNGOとかいう人たちは、もう完全に法的に地方自治体との関連性が保たれるようになった、連携が作れるようになったんだというふうに思われると、地方自治体の方が迷惑するんじゃないでしょうか。やりにくくなっていくんじゃないでしょうか。お考えをいただきたい。
 それから、これの数値目標です。いろいろ書かれておりますけれども、私どもに説明をする場合は、今作っている数値目標がありますね。これをなぜ変えなきゃならんか。これは現状はこうだ、ああだという説明をしていただかないと、私どもはわかりません。専門の人なら、すぐペラペラと話ができますけれども、よくわかりませんので、まことに申し訳ないんですが、したがって、私どもも意見を申し上げることができないんです。それだけの知識がありませんから。だから、今の数値目標、こういうふうにありますね。資料3のところにダーッとあるじゃないですか。これだけのものがあるのが、これがいけないのか、どこがどういうふうになっているのかということなどを教えていただかないと、私どもは意見を申し上げることができません。その点は、今日はどうでもいいんですが、そういうことを考えてください。
 それから、もう一つは、市町村の役割分担はこうあるべきだということを書かれてありますから、私はそれでいいと思うんですけれども、肝心なことは、ここでいろいろな高度な議論をされて、立派な目標数値をつくり上げて法制化されても、個々の人たちがもちろん実行しなきゃならんけれども、本当に一部の人たちばかりですね。大多数の国民の皆さんが理解をして、そして国民の皆さんが努力をしなければ数値目標を達成することはできません。それをどう周知徹底させるかということが問題だと思うんですね。だから、そうしますと、市町村との間で役割分担を決めて、市町村がそれをやるんだというふうに書くことは非常に難しいような気もします。だから、そこらあたりをどういうふうにして周知徹底するのかということも、私はいろいろな議論をすることも大変大事ですけれども、決められたことをどうして実行していくかということも、やはり議論をしておく対象になるんじゃないでしょうかね。そういうふうに思いましたので、私は難しいことはわかりませんから申し訳ございませんが、事業者として私はそういうことを感じましたので、もし私の意見が採択されるようでしたら、そういうふうにしてください。お願いします。

○中島部会長
 どうもありがとうございました。
 特に実行の段階で市町村の役割、市町村との関連性というのが非常に重要であるということですが、この点に関して事務局の方からいかがでしょうか。何かありますか。

○企画課長
 今ご指摘のNPO、NGOとの関係とか、あるいは市町村の役割とか、ここでちょっとご議論をいただけたらと思いますが。

○中島部会長
 つまり、今のご指摘は、この字面どおりの書き方では、実際の実行に当たって非常に大きな役割を果たす市町村の存在というのがはっきりしなくて、大変誤解を招くんではないかというふうに私は受け取ったんですが。

○山本委員
 もう一つは、市町村と今のNPOとかNGOとかいう関連がないわけなんですよ。つながりがないわけですね。だから、そこの地域の1つの活動分野としてそういう団体があるということは認識しますけれども、我々と一緒に協調してやっていこうとか、特に環境問題というのは、みんなが一緒になってやらなきゃならんわけですよ。しかも活動分野として今のNPOとかNGOがあるとするならば、法律的に市町村との関連ができるように決めるべきだと思うんですね。だから、ここで議論をしても、それはつくることは不可能じゃないでしょうか。だから、やはりこれは所管が違うから、所管のところと打ち合わせをした上でそこまで突っ込んでいかないと、この団体の活動というのは非常に狭められていって、うまくいかないと私は思うんです。
 だから、さきほど申し上げた福岡の例ですけれども、マンホールの事件はご存じでしょう。あれも関係があったとするなら、ああいうことは起こらないんですよ。NPOの人たちは、私どもがすることによってうまくいくと思ったかもしれませんけれども、最終的な処理はできなかったからああいうことになったわけでしょう。それは関連がないから、つながりがないんですよ。だから、そこのあたりをここで議論したって始まらないでしょうと。したがって、こういうことを議論して、NPOとかNGOというのが大きく大きく出てきますと、その人たちは、国が認めているのだからやっていってもいいと、こういうふうになってきても、市町村との関連性ができないからうまくいかないと思うんですね。

○廃棄物対策課長
 今、先生がご指摘の福岡県下の例のNPOの事例がありましたので、私、直接担当している担当課長ですので、この件に限ってちょっとお答えといいましょうか、ご説明しておきたいと思いますが……

○山本委員
 福岡の件をですか。

○廃棄物対策課長
 福岡県下のNPOと市町村との関係について……

○山本委員
 法律的にないでしょう、何も。ありますか。

○廃棄物対策課長
 ちょっとお答えをさせていただきたいと思います。
 先ほど事例として挙げられたケースは、一般論としてのNPOと市町村の法的関係というよりも、むしろ今ご指摘のあったNPO自身が法律に違反した行為をしているということであって、NPOであれば何をやってもいいというわけではないわけであります。法律に基づいた適正な活動をするNPO、健全なNPOということで、この審議会の場にもその代表の方もおられますし、いろいろな活動をそれぞれの役割に応じて、もちろん法治国家ですから、法律に基づいて適正にやる。いろいろなパートナーシップのあり方というのがあるので、それはまさにこの循環型社会形成に向けていろいろな役割をしていく。ですから、NPOそのものが法律的な連携云々でこういうややこしい問題が起こっているのではなくて、今ご指摘のあったNPO自身が問題を抱えている。ですから、非常に特異な例として、私どもも法律に合っているかどうかという照会が当局からもございます。そういう点で、この点の例でNPOと地方公共団体の一般的な関係というのを論じるのはどうかなと考えておるところです。

○山本委員
 ですから、申し上げておきますけれども、意見が平行線です。もういいです。もうすれ違ったままで結構です。私が言っていることと、あなた方の方が受けとめておることが違いますからいいです。結構です。

○江口委員
 私の組織はNGOです。非常に最近感じますことは、中央官庁の方たちが極めてNGO、NPOの意見を聴取して、行政に活用していくと。法律じゃなくて、むしろ運用していくところでNGO、NPOの意見を聴取するという、非常に柔らかいシステムができているわけです。例えばODAの問題にしましても財務省は、市民、あるいはNGOの人たちのコメントを環境配慮型における経済協力ということで、従来のシステムを超えたところでやっております。今、山本委員がおっしゃったことはよくわかるんですけれども、地方自治体もそういうような動きが出てきているということは事実です。その流れだけはご理解いただけないだろうかという感じです。

○中島部会長
 ありがとうございました。

○山本委員
 もういいです。結構です。

○中島部会長
 運用面だけということですね。
 それでは、篠木委員。

○篠木委員
 資料1から3まで拝見させていただいて、感じたことをちょっと発言させていただきたいと思います。
 先ほど崎田委員からも出ましたけれども、循環型社会というイメージについて、こういう新しいたたき台が出ていって、今までの切り口とさらに広げたものが出ていくことによって、恐らく多くの人の中でまた別の議論が出てきて、非常に議論が深まるという意味ではいいと思いますので、パブリックコメントを含めて、できるだけ意見を聞いて配布させる手段をとることが必要なんだろうという気がしております。
 そのとき、やはりわかりやすさということがどうしても重要になってくると思うんですけれども、先ほど山本委員が言われたんですが、資料3に入っている目標値がいろいろあるわけです。これはそれぞれの専門家は非常に数値が重いか、軽いかというのは、実現性が難しいことはわかると思うんですけれども、一般の人は、この数値の意味というのをなかなか読み切れないんだと思うんですね。そういう意味で、それぞれの数値の意味というんでしょうかね。できるだけわかりやすく紹介をしていただかないと、せっかくの数値目標を出して国民に検討を投げかけたとしても、なかなかそれが意見として結びついてこなくなると思いますので、出すときにそういう工夫をしていただけたらいいというふうに思います。
 それから、先ほど加藤委員からも、リサイクルの受け皿の問題ということを言われたわけですけれども、この全体のペーパーを通してイメージがあって、数値目標があって、国の取り組み、関係団体の役割ということで、それぞれ関連性があるはずなんですけれども、このまま見ますと、そのつながりがはっきり見えてこないという部分があると思うんですね。ですから、国の役割、あるいは関係者の役割というのを独立に書くのではなくて、イメージを実現するためのそれぞれの役割ということをきちんとつなげる必要があるわけでして、したがって、事業者の役割の中で、リサイクルの受け皿が現状になかなかないという部分も、じゃ、事業者なりがどういうことを担わなきゃいけないのかというのが出てくるわけですので、そこをつなぐ部分を、全体に共通するソフトウェアというか、方法論をきちんと出す必要があるんじゃないかという気がしているわけです。
 先ほどのリサイクルの受け皿がないということで一例を挙げますと、例えば天然資源と再生資源という問題で出てきたわけですけれども、天然資源よりも再生資源の方が安ければ、これは当然のことながら受け皿が出てくるはずですから、再生資源の方が安くなるような、そういう経済的インセンティブを与えることが必要になる。そうなってくると、再生資源を供給する天然資源を使った事業者は、再生資源が天然資源より安く提供できるまでの経済的な負担をする必要が出てくるんではないかということも含めて、拡大生産者責任というものをどういうふうに具体化していくのかということを含めた事業者の役割になると思うんですけれども、そういったものをきちんと出していくというようなことが必要になってくるように思います。やはりそれぞれの項目、いずれも大事なことですけれども、それぞれをつなぐポイントをきちんとわかりやすく書いていただくということが、全体をまとめる上で極めて重要じゃないのかなという感じがしておりましたので、今後の作業の中で検討していただければと思っております。
 以上でございます。

○中島部会長
 ありがとうございました。
 横山委員、どうぞ。

○横山委員
 議論の繰り返しになるかわかりませんけれども、循環型社会の基本計画をどういう中身にするかということで、事務局の方からは、やはり法律に書いてあるから、廃棄物とリサイクルがあくまで中心だと。それに対してもっと広げて考えるべきだというのが、今日いろいろ出たと思います。この具体的な指針をつくるときにかなり議論して、私の理解ではこう書いてあるけれども、もっと広げてやりましょうということで、大体コンセンサスはできたと理解しているんですが、先ほどの説明だと、またちょっと元に戻ったような感じがするので、その辺、統一見解というのもちょっと変ですけれども、ぜひ示していただきたい。
 例えば具体的な指針の中で、先ほども読まれましたけれども、「エネルギーの循環的利用や自然界における物質循環を踏まえた上で、社会・経済システムにおける健全な循環を考えることが必要であり、幅広い観点からの検討を行うことが望ましい」というのは、まさにそれであって、あくまでも法律に基づいて、廃棄物、それからリサイクルの観点からだというのは、ここからは全然読み取れないと思うんです。何か繰り返しになりますけれども、それがどうも元に戻っているようで、それだと最初にあった議論というのは何だったんだろうというふうに思いますので、できればその辺のところを教えていただきたいと思います。
 それから、2点目は数値目標なんですが、私も篠木さんと全く同感で、これ、基本的な資料として非常に重要なことだというのはよくわかります。前回も国環研のお二人から説明を受けて、ただ、やはり難しいですね。それをどうやっていくのかということがかなり今後重要なことであると思います。それの例示で、例えば循環型社会のイメージの作成で、生物多様性の国家戦略でイメージが掲げられていますよね。8項目ぐらいにわたって、数万キロ離れた遠い国から飛んできた鳥たちが云々とか、これを見ると非常にわかりやすい。これについては、そんな理想的なことを言っていいのかというような話もいろいろありましたけれども、そういうのをイメージとして一般の人が描いているのに、数値目標というのはこういうものですというのが出てきて、そこがもう全然次元の違う、ちょっと表現は悪いですが、学者さんの研究テーマのようなものになっているところがあって、それをもう少しレベルをダウンして、ぜひ一般の人がわかるようにしていかないと、両極端に走ってしまうんではないかというふうに思います。
 以上です。

○中島部会長
 ありがとうございました。
 それでは、今、2つのご指摘、ご質問に対しまして、それぞれお答えいただきましょうか。まずは基本法との関係、もう一つは指標に関することですね。最初にどなたにお答えいただきましょうか。

○企画課長
 いただきました指針に沿って、もちろんこの基本計画づくりは進めていくわけでございまして、エネルギー、自然界における物質循環、あるいは水といったものをできるだけ取り入れていくという方向でございます。具体的にどこまでいけるかというのは、今、この段階ではわかりませんが、考え方は指針にいただいた考え方のとおりでございます。それを変更したということはございません。
 それから、2点目の、わかりやすいものというのは当然のことだと思います。努力したいと思います。

○中島部会長
 研究者のお立場として、いかがですか。正確であるということは非常に大事な要件だと思いますけれども、一方でわかりやすさというのは。

○事務局
 私自身、研究者を代表してこういうことに答えるのには適した人間ではありませんで、研究者というのは、難しく見せることが仕事なんですが、私はなるべくわかりやすくということを心がけておりまして、「おまえのやっていることは研究なのか」ということをよく言われる方ですので、わかりやすく説明するということの重要性については重々承知しておるつもりでございます。そういう意味で、今日お示ししたものがわかりやすいかどうかという点については、反省することが多々あると思います。
 やはり具体的なイメージがわかないと、なかなか数字が解釈できないのではないかと思いますので、やはり少し具体例を盛り込む。特定の製品をイメージしたような具体例を盛り込むというようなこともあろうかと思いますが、一方で個別の製品については、既に個別の数値目標なんかが随分できております。ですから、そういったものではない、国全体としての指標を何か作っていく中で、ある種の抽象的なものというのが出てきてしまうわけですけれども、もう少し図を使うなり具体例を示すなりという形で、目標に盛り込んでいるものをより具体的にご理解いただけるようなものを今後ご用意していく必要があるのではないかなと思います。

○中島部会長
 よろしくお願いいたします。
 崎田委員、お願いいたします。

○崎田委員
 あと、済みません。リサイクル率とか、そういう数字の出し方についてちょっと意見を申し上げたいんです。私、よく生活者として、全国のいろいろな地域の市民に普及啓発のためにお話しさせていただいていますが、その地域によって、ごみの発生量、例えば、家庭ごみと事業系ごみの量と資源の量とを合わせてリサイクル率を計算するところ、いわゆるごみと資源の量を合わせてリサイクル率を計算するところとそうではないところとか、ごみ量を市民に言うときには、その合計量を言うところとごみ量だけを言うところとか、場所によって結構違ったりするんですね。まず、そういうごみ量とか資源量、そして地域のリサイクル量の計算方法をどうするとか、何かそういう基本的なことを全国で一律に決めていただくと、全国的に何々は何%というようなことが大変わかりやすいのではないかなというふうに感じます。
 それと、もう一つ、そういうものだけではなくて、資源のリサイクル率という話で、古紙やガラスの再利用率、アルミ缶、スチール缶のリサイクル率などの数字がありますが、例えば古紙は集めたものの中で次に使うのは何%とか、計算方法が物によって全く違いますよね、分母と分子が。市民にとっては、リサイクル率といって物によって計算方法が全部違うというのは大変わかりづらくて、これは産業界全体にかかわるものなんですけれども、その辺のことを一度産業界の皆さんときちんとお話をしていただけたりするとありがたいなと思います。
 例えば、家電リサイクルなどのエアコンの再商品化率は60%とあります。これは集めたものの中の6割以上が次の資源として利用できるということなんですけれども、じゃ、一般的な市民感覚からいって、生産量全体の中で何%が再資源化されているのかとか、そういう基本的な数字というのがどこにあるのかなとか、非常にそういうことを思うんですね。こういう数字に関して、すべてのリサイクル関連の法律とか産業界全体とかかわるんですけれども、1回こういうの発表の仕方をわかりやすく整理するという作業をしていただいてもよろしいのではないかなというふうに感じます。
 先日来、経済産業省の方で産業界の皆さんたちと、こういうリサイクル率に関してもう一回考え直そうという委員会があったところに、生活者として出させていただきました。やはり大変なことだというのはよくわかりましたけれども、産業界の方も、やはり消費者にもちゃんとわかりやすくしないと、これから消費者が行政に資源を返すだけではなくて、直接メーカーの方にも早く資源を返していくというふうになると、消費者とメーカーがもっとコミュニケーションしなきゃいけないという、これからの社会の流れをすごく感じてくださったりしている面もあります。この辺の、いわゆるリサイクル率とか、そういうようなものの考え方を1回整理して、これからいろいろな動きが進みやすいような話を起こしていくということも必要なのではないかなと感じます。

○中島部会長
 ありがとうございます。
 今のご指摘、ご要望に対して、事務局の方からお答えいただきたいと思いますが。

○リサイクル推進室長
 個別のリサイクル法をそれぞれ所管している立場から、少しご意見についてご説明したいと思います。わかりやすいという観点からすると、なるべくいろいろな計算方法なり数字の捉え方というのはまとまっている方がいいと思うんですが、一方で、やはり品物が違うと、物の流れ方、流通も違いますし、それから、資源として活用する活用の仕方も違います。ですから、場合によっては、物によって、やはりわかりやすい指標というものを考えなければいけない。だから、その多様性と、ある意味では統一性というか、画一性というもののバランスをとる必要は非常にあるんだと思います。
 そういう中で、リサイクルそのものが非常に歴史が浅いですから、そういう意味では、1つの相場感みたいなものができ上がるまでに、まだ若干の試行錯誤で混乱が出ている部分があると思うんですけれども、方向としては、ご指摘のような方向で、収れんできるものはなるべく収れんさせるということだと思いますが、一方で、やはりかなり対象によって指標のとり方が異ならざるを得ない面があるということも、あわせてご理解いただければというふうに思います。

○中島部会長
 現状について説明をいただきましたが、具体的にわかりやすい指標をつくるお立場で、ひとつ。

○事務局
 今日は詳しくはご説明いたしませんでしたが、資料3として綴じてあるものの最後のページの裏側をごらんいただきますと、マテリアル・フロー指標における指標とフローとの対応ということで、これもいささか込み入った図でございますけれども、今、崎田委員のご指摘のありましたこと、まさに私どもも問題意識として持っております。この図、ごく簡単にご説明いたしますと、左側から資源、原材料がインプットされて、右側に行くに従って製品になってごみになっていくと、こういう流れであります。どういう断面でリサイクル率と呼ばれるものの分母、分子を捉えるかというのが非常に重要な問題だと思っておりまして、今、製品ごとに設定されているリサイクル率というのも、多様な断面で設定されております。これは、やはりそれぞれの製品ですから、材料の特徴による部分もある。例えば鉄のリサイクル率ということを考えますと、原材料として使っている割合というのは、鉄の生産量に対して、現在大体30%とか40%です。捨てられた鉄を何%リサイクルしているかというと、90数%、捨てられたものは、もうかなりの部分リサイクルをされている。どっちをリサイクル率と呼ぶかというのは、非常に難しい議論だと思います。捨てられたものはなるべく有効利用します。ただ、現在捨てられる鉄だけでは鉄の需要を満たし切れていない。こういう問題があると思います。
 ですから、最終的にある種の定常的な社会になったときには、出てくるごみとインプット側のリサイクル率が釣り合うんですけれども、現在、やはりこういうダイナミックに変わっている社会の中では、その出口側で捉えるのと入り口側で捉えるものの中でも、どうしてもやはり違いが出てきてしまうと思います。ただ、さっきの受け皿とおっしゃった意味で言えば、ただ出口側で出たものをリサイクルしましょうということだけでは、なかなか天然資源の消費抑制というところに結びつきませんので、やはり使用済みの物品からリサイクルされたものが、これまで天然資源で作っていたものを代替する、そういうところにやはり踏み込んでいかないと、本当の意味での循環の輪が閉じないと思います。私ども、少なくとも私個人の考えとしましては、やはりインプット側、原材料に対してどれだけリサイクルされたものが使っていかれるかということを見ていくということが非常に重要だろうな、一方で、やはり廃棄物行政の現場としては、出たごみをどうリサイクルに戻すかということも重要かなと思いますので、佐和先生からご指摘もありましたように、多様な断面を見ていくということも一方で必要かと思います。そんなことで、ちょっと十分にご説明できませんでしたけれども、問題意識としては、そこは持っておるつもりでございます。

○中島部会長
 ありがとうございました。
 いろいろとご議論いただきましたけれども、いかがでしょうか。
 また、この数値目標の話、それからさらにイメージづくり等々、まだこれからたびたびここで議論をしていただくことになると思いますが、今日のところはよろしいでしょうか。

○加藤委員
 若干予定の時間があるので、ちょっとだけいいですか。
 ちょっと竹内課長さんにお伺いしたいんですが、目標年次を何かしなくちゃいけない、法的というか、行政上の制約みたいなものはあるんでしょうか。それとも、あまりそういう制約はないというふうに考えていいんでしょうか。

○企画課長
 計画期間、あるいは目標年次について制約はありません。
 あと、計画の見直しは、概ね5年ごとに見直すということでございます。

○中島部会長
 どうぞ。

○江口委員
 全体としては、循環型社会を形成することに対しては、恐らく大方の人は異論がないと思うんですね。2つの手法があって、恐らく今おっしゃった法律的なものを作って、進めていくということだと思うんですけれども、現代社会はやはり市場経済原理があるわけですから、それを利用した方が個別の市民、あるいは企業にとってメリットがある。エンジンになる利潤原理を使いながら、これを実現していくという視点が欠けているんじゃないんだろうか。一体これをやるとどうして得するんだろうかというものが、少し市民レベル、あるいは企業レベルに浸透するような、経済的な、あるいは経営的な視点を、もう少し具体的に柔らかく表現するようなことをしないと、設計図は立派なんだけれども、このエンジンは動かないようになってしまうという感じが私は正直言ってしているわけです。その点について研究をするような方向がある。あるいはそういうふうな議論が出ていたのかどうか、ちょっとお伺いしたいんですけれども。

○中島部会長
 いかがでしょうか。どなたかお答えいただけますか。

○事務局
 法的なものもございますし、循環型社会経済のために、経済的なそういうふうなものも必要だという話も両方ございまして、また指針の中でもそういうご指摘をいただいているところだと思います。
 具体的に法律というよりも、排出者責任、あるいはEPRの考え方の重要性も考慮し、経済的手法についての導入を考えるべしというような話、あるいは静脈産業というような市場整備みたいなことを考えていくというご指摘を、指針の基本的な考え方や政策手法についてのところでいただいておりますので、こういうことは十分配慮して、考えられるものをやっていくということでございます。

○中島部会長
 ほかにいかがでしょうか。
 よろしければ、本日予定していた議論はこの辺にいたしまして、事務局より連絡事項、今後の予定等をご説明いただけますでしょうか。

○企画課長
 先ほど、今後のスケジュールのところでも申し上げましたが、次回でございますが、8月28日午後1時から4時を予定しております。場所はこの会議室でございます。内容は、本日の続きということで、基本計画の検討についてということでございます。よろしくお願いいたします。
 以上です。

○中島部会長
 では、どうもありがとうございました。これでお開きにいたします。

午前11時44分閉会