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中央環境審議会循環型社会計画部会(第4回)議事録


○平成13年9月17日(月) 13:00 〜 15:00
○於:環境省第3会議室 中央合同庁舎5号館26階

<議事次第>

  1. 循環型社会形成推進基本計画の策定のための具体的な指針について
  2. その他各界からのヒアリング

午後 1時03分開会

○企画課長 ただいまから中央環境審議会循環型社会計画部会を開催いたします。
 委員の皆様方には大変お忙しい中ご参集いただき、ありがとうございました。また、札幌、大阪、北九州のヒアリングにつきましては、ご出席いただき、ありがとうございました。委員の先生方には、ヒアリングの際の資料・議事録を事前にお送りしております。
 さて、本日は16名の委員からご出席のご連絡をいただいております。まだ若干の先生方、おくれておるようでございますけれども、定足数の11名を超えてご参加いただいているということで、始めさせていただきたいと思います。また、本日、森嶌会長もご参加の予定でございますので、あらかじめ御報告申し上げます。
 次に、お手元の資料の確認をお願いいたします。資料1、「札幌・大阪・北九州ヒアリングの概要について」、資料2が「循環型社会形成推進基本計画に盛り込むべき事項について委員からの御意見の概要」、資料3が「具体的な指針について(検討ペーパー)」、資料4が「今後の進め方」でございます。その後、参考資料1として「廃棄物対策等物質循環の在り方検討チーム報告書」、参考資料2として「環境教育等検討チーム報告書」、さらに参考資料3として「廃棄物・リサイクル制度の基本問題について」という資料をお配りしております。それから、委員の先生方には、議事録をお付けしております。
 資料の過不足がございましたら、お申しつけください。
 よろしゅうございますでしょうか。――それでは、部会長、よろしくお願いいたします。

○中島部会長 それでは、まず参考資料について事務局の方から御説明いただきたいと思います。

○企画課長 参考資料、先ほどごらんいただきましたが、3つ配ってございます。このうちの参考資料1と2は、昨年12月に環境基本計画を改定する際の準備作業として行われたものをお出ししております。
 参考資料1は「廃棄物対策等物質循環の在り方検討チーム報告書」、昨年8月に出ております。1枚おめくりいただきますと、ここにメンバーの方が書いてございますが、当部会の浅野先生を初め、こういったメンバーの方々に御検討いただいたということでございます。
 中身につきましては、詳細は省略いたしますが、いわば循環型社会をとらえる上での循環のとらえ方でありますとか、廃棄物・リサイクル問題の現状と課題、それから今後の方向、ここはある意味で広い循環も含めた議論がなされているということでございます。こういったものにつきましては、今後私どもが循環基本計画をつくっていく際に参考になる部分でございますので、時間がおありのときに委員の先生方にもぜひご一読いただければと思っております。
 それから、参考資料2でございますが、これは「環境教育等検討チーム報告書」ということで、同じく昨年の5月に出されております。
 1ページお開きいただきますと、ここにもメンバーが書いてございます。主査以下ここに書いてございますメンバーの先生方で御検討いただいたものでございます。これにつきましては、循環基本計画の中でも教育の問題についていろいろ議論が出ておりますが、こういったような蓄積を踏まえて環境基本計画が改定されているということでございます。
 目次を見ていただきますと、環境教育全般について書かれております。状況の変化を踏まえて施策の実施状況及び評価ということで、2.(1)は環境基本計画についてでございますが、2.(2)で個別分野の環境教育・環境学習ということで、8ページでございますが、廃棄物・リサイクル対策についても触れられております。さらに、3.環境教育・環境学習の今後の方向というところでございます。総論的には、中環審で示された方向を踏まえて発想の転換、具体的施策の推進方策ということで鋭意述べられておりますが、さらに(4)のところで個別分野における施策の方向ということで、24ページでございますが、特に地球温暖化対策と廃棄物・リサイクル対策ということで考え方及び具体施策が述べられております。
 これは今後私どもが議論していく上で大変参考になるものでございますので、こういった形でお配りしてございます。
 ちなみに、同じ資料の15、16、17ページあたりをごらんいただきたいと思いますが、これは図でわかりやすく全体像を示してございます。資料の15ページでは環境教育・環境学習答申の概要で全体の体系を示し、さらに16ページになりますと、第2図ということで中長期的なライスタイル見直しのための施策展開イメージ、それぞれステップ1、2、3ということで、ステップ1で関心を持つ、ステップ2で理解する、ステップ3で行動するといったようなことが書かれております。第3図の方では、ライフステージに応じた環境教育・環境学習の場と施策ということで、学校、家庭、企業、NGO活動、行政による機会の提供、これがそれぞれ年齢層別に掲示されているというものでございます。
 それから、参考資料3でございますが、これは若干趣の異なる資料でございます。これは、去る8月8日、中央環境審議会廃棄物・リサイクル部会で、専門委員会を設置するに際して配布された資料でございます。
 参考資料3、「廃棄物・リサイクル制度の基本問題について」ということで、この中で、1ページの下に書いてございますように、廃棄物の定義・区分のあり方、拡大生産者責任のあり方、リサイクルに係る廃棄物処理業・施設に対する規制のあり方、その他について御検討いただくということの資料でございます。
 背景につきましては、[1]のところに書いてございますように、循環基本法を初め六法が整備されたという中で、廃棄物の定義や区分のあり方、廃棄物処理に関する製造業者等の役割の強化等について引き続き検討が必要とされている。
 [2]でございますけれども、国民、事業者、国及び地方公共団体の役割及び責任を明確化し、排出者の自己責任徹底型の廃棄物処理・リサイクルを一層進めるため、廃棄物・リサイクル制度の基本問題について課題を整理・検討し、所要の見直しを行うことが必要である、というのが背景にございます。
 具体的な課題というのは、先ほど申しましたように2に書いてあるとおりでございます。
 これを踏まえまして、次のページでございますが、中央環境審議会廃棄物・リサイクル部会に専門委員会を設置するということで、8月8日に部会決定をいただいております。
 次のページでございますが、先ほど1ページで申し上げたような設置の趣旨、検討事項、こういったことについて御検討いただこうということでございます。
 これを受けまして、次のページ、4ページ目になりますが、専門委員会委員として、ここに書いてございますような先生方にお願いしております。委員長は北海道大学の古市先生にお願いするということでございます。
 それから、検討スケジュールでございますが、8月8日に廃棄物・リサイクル部会で専門委員会の設置を決めております。その後、8月から10月ぐらいまで基本問題専門委員会において検討し、具体的には関係団体のヒアリング、それを踏まえた論点整理、さらに11月ごろに専門委員会による論点整理をもとに部会での審議を再開、来年の3月を目途としまして中間報告を取りまとめ、その後パブリックコメントを経まして審議を再開、こんなようなスケジュールを考えております。ちなみに、明日でございますが、基本問題専門委員会の第1回会合が開かれるということになっております。
 以上でございます。

○中島部会長 どうもありがとうございました。参考資料1、2、3に基づきまして、この部会に関係する検討チーム、委員会の報告をいただいたわけでございますが、何かご質問等はございませんでしょうか。
 では、よろしければ次の議題に移らせていただきたいと思います。
 これまでこの部会は3回開きました。それから、各地域でのヒアリングを福岡、札幌、大阪と3回開きました。これからの我々の課題は、基本計画策定のための具体的な指針をまとめていく、つまり基本計画のための設計仕様のようなものですが、それを固めることでございます。その作業に資するために、まず地域ヒアリングの結果と、ヒアリング後に提出されたものも含めまして、委員から寄せられた意見も当然含んでおりますが、そういったものを事務局で整理を行いました。つまり、指針のたたき台というものをヒアリングに対して提示しました。それについていろんな御意見を委員の方からいただいてきたわけでございますが、それをまとめたものが資料1、2、3ですが、順を追って資料1、2から御説明いただけますでしょうか。

○企画課長 まず資料1でございますが、これは札幌・大阪・北九州でやりましたヒアリングの概要でございます。
 7月31日、北九州でヒアリングを行っております。
 まず、ケア・ルートサービスの長さんから御意見を頂いておりまして、ここに書いてあるとおりでございますが、ケア・ルートサービス自身が紙おむつと福祉用具の販売とリースを行っている、そういう中で使用済み紙おむつのリサイクルを始めたということでございます。紙おむつを水処理して再利用する、そういったことによって農地還元するというシステムをつくっていく。計画に関しては、今のごみ処理につきましては各自治体で指導が異なることが多く一本化してほしい、それから技術先行ではなく社会システム整備も並行して進めるべきである、新技術に関する事前評価の必要性、生産者責任の強化等について御意見を頂いております。
 その次は西日本オートリサイクルの和田さんからでございます。ここは、御承知の方も多いかと思いますが、自動車の解体を行っておるところでございます。ここの特徴としては、シュレッダーをかけずに解体を行うシステムを行っている。計画につきましてでございますが、静脈系産業の立場の強化、具体的には動脈系と応分の役割・責任・負担分担、廃棄物の定義の見直し、処理・リサイクルにかかる物流コスト・エネルギーの観点からの検討の必要性、目標ではリサイクル可能率でなく実行率を使ってほしい、またバージン材の中に何%の再生材料を入れるといった目標設定等についても御意見を頂いております。
 3番目に西日本リサイクル運動市民の会会長の小池さんからでございます。ここは、11名のスタッフで環境に対する取組、フリーマーケット等の開催をやっておるということでございます。計画につきましては、廃棄物・リサイクル問題のほかにエネルギー問題、国産木材の活用など農林業振興問題、交通問題が重要であること、ごみを減量した人が得するエコマネーの活用などについて御意見を頂いております。
 それから、わかすぎ子供会こどもエコクラブ代表サポーターの諸藤さんでございます。ここは環境ボランティアとして活躍されております。自然環境から学ぶことの必要性、こどもエコクラブの活用と行政・ボランティア間のパートナーシップの必要性について意見を頂いております。
 それから、行政サイドでございますが、北九州市環境局総務部計画課長の松岡さんからも意見を頂いております。最初に市の構想についてお話をちょうだいした上で、エコタウン事業に取り組んでいるという中で、計画についてでございますが、循環型社会をわかりやすく提示する必要性、地域特性の活用、先駆者がメリットを得られる仕組み、政策的にリデュース・リユース対策が手薄いのではないか、これを推進する必要があるのではないか、デポジット制の検討等について意見を頂いております。
 また、同じく行政の立場から久留米市環境部の高倉さんでございます。ここでは、全国に先駆けた有料指定袋制を導入し、分別収集推進員による分別収集を推進しているということでございます。計画に関しましては、リデュース・リユースにおける国・産業界の取組の重要性、経済的な誘導策の必要性、廃棄物処理への公的関与・資金援助の必要性について御意見を頂いております。
 次に、8月3日、札幌のヒアリングでございます。
 最初に、野村興産イトムカ鉱業所の谷口さん、北海道産業廃棄物協会会長でもございます方から意見を頂いております。最初はご自分の経験、事業のお話をちょうだいした中で、乾電池や蛍光灯の水銀処理を行うようになり、リサイクル事業に取り組むようになった、こういうことでございます。計画に関しましては、産業の中でのリサイクルの活発化、廃棄物の区分の見直しによる適正処理の推進について御意見を頂いております。
 続きまして、置戸町農業協同組合長の伊藤さんでございます。家畜のふん尿による河川汚染に対する問題について御意見を頂いております。そのために池を掘って魚を放し、自然浄化を行っている。また、生ごみを入れる袋をでん粉原料のものにするなどしているというお話でございます。計画に関しましては、農業生産における循環型社会に対する基本的考え方を盛り込むこと、行政によるバックアップの必要性等について意見を頂いております。
 次に、市民まちづくり研究会代表の中村さんでございます。主婦、クリニックを経営しているということで、市民活動を行ってきた経験の御紹介がありました。伊達でごみ処理の従量制有料化に取り組んだということでございます。計画に関しましては、循環社会のイメージの問題として江戸時代などに学ぶこと、計画の前倒しの必要性、数値目標として資源投入量・資源再生量・資源廃棄量の重視、経済的手法の有効性、市民にわかりやすい法制度の構築などについて意見を頂いております。
 それから、環境活動家の石塚さんでございます。リサイクルプラザの職員をされながら、循環(くるくる)ネットワークという組織の事務局をしているということで、計画につきましては、一般市民にわかりにくい個別法の見直し、廃棄物の定義の見直し、グリーン購入など出口での取組の重要性、道徳や個人のモラルに頼る限界を踏まえ、国・事業者などでの仕組みづくりの重要性などについて意見を頂いております。
 さらに、行政の立場から北海道環境生活部長の小笠原さんでございます。まず道の施策の概要を御紹介いただいております。古紙による牛の敷きわらづくり、家電リサイクル施設整備などを行っている。その上で、計画につきましては、地域特性を踏まえることの必要性、廃棄物処理法・個別リサイクル法の調和、事業者・市民にわかりやすい仕組みづくりについて意見を頂いております。
 それから、苫前町長の久保田さんからでございます。ここではリサイクルプラザの整備等を進めている、また風力発電施設の整備を行っているということでございます。このような取組を進めるためには、企業に対して自治体の用地取得・用地転用などで手助けすること、住民賛同を得ること、国の支援の必要性などについて意見を頂いております。
 最後に8月9日、大阪のヒアリングでございます。
 最初に大阪工業会の谷口さんからでございます。工業会の御紹介の後、計画については、まず各主体のコンセンサスの形成、短期・中期・長期に分けた課題・取組設定、数値目標値の妥当性・実現性・達成シナリオの明確化など計画全般に意見を頂いております。
 次に、大阪府産業廃棄物協会の浜野さんでございます。浜野さんにつきましても、協会の紹介の後、主要事業については調査研究等を行っているということでございますが、計画につきましては、排出者責任の徹底を行うべきという意見を頂いております。
 それから、地球環境保全NGOネットワークの岡さんからでございます。岡さんからは、このネットワークの紹介を最初に頂いておりますが、その組織、活動についてでございます。その上で、基本計画に関しましては、循環型社会のイメージの共有、拡大生産者責任として産廃の都道府県地域内循環処理の原則化、排出者責任や経済的手法における社会的弱者への配慮など計画全般について意見を頂いております。
 4番目、大阪エイフボランタリーネットワーク会長の西村さんでございます。エイフというのは、ここに書いてありますように、衛と婦から用いた造語ということでございますが、分別収集の徹底、買い物袋の持参、グリーン購入推進等の活動の御紹介の後、計画に関しましては、環境教育の必要性、廃棄物処理・リサイクル費用の生産者負担や環境配慮設計、自動販売機の見直しなどについて意見を頂いております。
 それから、行政の立場でございますが、大阪府環境農林水産部の松尾さんからでございます。府についての事業を御紹介いただきました後、基本計画に関しましては、基本法と個別法の調和、取組順序の明確化、環境保全上の配慮、トップランナー方式の数値目標設定、循環資源の輸出入規制、全国的なデポジット制等経済的措置の導入などについて意見を頂いております。
 それから、池田市市民生活部の長森さんでございます。市についての取組の後、計画についてでございますが、国の役割として全国統一的に行うことが適切な法体系の整備や経済的措置を行うこと、市の役割として一般廃棄物処理に過大な費用や人的負担がかからないようにすることなどについて意見を頂いております。
 最後に、門真市環境整備部の高木さんからでございます。計画に関しましては、市民・事業者・行政のパートナーシップ、現行の生産者に有利なシステムから、拡大生産者責任の全額事業者負担による回収・再利用の推進、事業系ごみの分別排出についての排出者責任の徹底などについて意見を頂いております。
 以上、これは事務局の取りまとめでございます。
 それから、資料2でございます。
 最初に、資料2の後ろから2枚目をお開きいただきたいと思います。地方ヒアリングに参画いただきました先生方から、それぞれ原文でいただいております。崎田先生、篠木委員、花嶋委員から、こういう形で意見をいただいております。「委員からの御意見の概要」という1ページに戻っていただきまして、従来整理させていただいたものにお三方の委員の先生方の御意見を追加したものが資料2でございます。下線部分が追加でございますので、下線部分だけ読ませていただきます。
 まず循環型社会のイメージということに関しまして、生産者の責任と役割の重要性を明確にすべき。これからの社会においては、消費者は商品の機能を購入するのであって、商品そのものを購入するのではない、という考え方を循環型社会をイメージする理念として位置づけるべき。
 続きまして、有害物質のコントロールの重要性を明記し、例えばPRTR法の適用などを明確にすべき、ということでございます。
 次のページでございますが、施策の進め方という部分に関してでございます。3Rの優先順位を明記した基本法のねらいを積極的に推進するためには、リサイクルのみならずリデュース、リユースの促進策を強く打ち出す必要がある、こういう御意見を頂いております。
 3ページでございますが、数値目標に関する事項の中の個別法と数値目標という部分についてでございます。個別法ではリサイクル率を中心として数値目標が定められているが、製品の回収率という目標設定は大きな意味を持っており、これについても数値目標として用いることを計画に盛り込むべき、という意見を頂いています。
 3.基本的な考え方や政策手法に関する事項でございます。その中の排出者責任の徹底という部分に関しまして、家庭ごみ有料化を積極的に推進することを明記し、方法・導入へのアクションプランなどを提示し、自治体、住民が導入に向けてどう動いたらよいか具体策を示してはどうか、こういう御意見でございます。
 拡大生産者責任の具体化という中で、一番最後の下のところでございますが、ワンウェイの容器包装をなくした販売店や商店街、商品の修理やリフォーム、レンタル等の体制を整えた企業に対する表彰制度や優遇措置などの検討が必要である、という御意見でございます。
 次のページでございますが、経済的手法の重要性という部分についてでございます。天然資源の利用を抑え、再生資源の積極的活用とグリーン購入を促進するため、天然資源を課税対象とする環境税の検討が必要である、こういう御意見でございます。
 若干飛びまして、7ページでございます。基盤的な施策に関する事項、最初は教育及び学習の振興についてでございますが、この中で、7ページの上の部分でございますが、消費者教育、環境教育・学習の積極的な推進が重要であるという御意見。
 それから、人材育成についてでございますが、国としてどれだけの人材が循環型システムを構築するのに必要か、その手だてを早急に立てるべき。一般市民に循環型思想を伝える十分なコーディネーター、アドバイザー等の指導者の厚みを早急に増すべき、という御意見でございます。
 また若干飛ばして9ページでございます。9ページのその他、タイトルは「循環を軸にして地域をつなぐ「環境のまちづくり」」ということにしておりますが、その一番最後、地域特性を活かした環境の環をつないでいくことが循環型社会づくりの具体化の道筋であり、例えば一定地域内での食と農の循環(都市部と近郊農村の食品リサイクルの輪)を図る道筋を示してはどうか、こういう意見を頂いております。
 これにつきましては、地方公聴会に際しまして用いた御意見の概要ということで、それへの追加意見ということでございます。
 とりあえず資料2までについては以上でございます。

○中島部会長 ありがとうございました。
 何かご質問等はございませんでしょうか。
 それでは、資料1はヒアリングの概要、資料2はヒアリングも含めて各委員からの御意見を最終的に整理したものでございますが、それに基づいて基本計画を策定するための具体的な指針をまとめるための検討ペーパーを事務局の方に依頼して、作成していただきました。それが資料3です。それでは、これについて御説明ください。今日はこの内容についていろいろ御意見、御検討いただきたいと思います。よろしくお願いします。

○企画課長 それでは、資料3をごらんいただきたいと思います。「循環型社会形成推進基本計画の策定のための具体的な指針について(検討ペーパー)」ということにしております。
 これにつきましては、本日御議論いただきまして、その御議論を踏まえて、次回、指針の案という形でお示しする、こういう手順になろうかと思います。
 それから、こういった具体的な指針を示して、再度また審議会で計画をつくるという例は、正直いって、あまりございません。そういった意味で、指針でどの程度詳細なものを書くかということについては、実は私どもも必ずしも十分な確信があるわけではございません。先ほど資料2で委員会の御意見を頂いておりますが、今後の手順としては、指針を決めた後、さらに中央環境審議会で今度は計画自体をつくるということになっております。したがいまして、この指針というのは、計画策定の際にこういったことを盛り込むべきとか、いわば注文いただくものというようなイメージでおります。そういった意味で、私ども事務局としては、そう細かなことをいろいろと指針で書いても、今度計画との関係もあるということで、ざっと見ていただきますと、この原案は全体で3枚ぐらいの分量というふうに整理させていただいております。これについても御意見があればちょうだいしたいというふうに思っております。
 それから、全体の整理でございますが、1のところで「循環型社会の形成に関する施策についての基本的な方針について」、2ページの2のところで「循環型社会の形成に関し、政府が総合的かつ計画的に講ずべき施策について」、3、「その他循環型社会の形成に関する施策を総合的かつ計画的に推進するために必要な事項について」、こういうふうに分けております。
 循環型社会形成推進基本法の中で、この計画をつくるとき、こういう事項について計画をつくりなさいというふうに法律で書かれております。これを受けまして、私どもの方でこういった1、2、3という整理をさせていただいております。最後にその他ということで、3ページの下に3つほど○がございますが、これにつきましては、このいずれにものりにくいもので、その他という形でのせさせていただいております。
 1ページをごらんいただきたいんですが、私ども、今までの先生方の御意見、いろんなヒアリング等を踏まえてまとめさせていただいたわけですが、その中で、委員の先生方の中で若干意見が対立といいますか、なかなか統一的にまとめにくい部分がございます。それが1ページの下の黒丸3つの部分でございます。それ以外については、委員の先生方の御意見、そう矛盾するものではなく、それぞれ両立し得るものかと思っておりますが、黒丸部分、あえて黒丸にしてありますのは、ここはこの場で御議論いただいて、次回私ども事務局の案を出させていただく前に当部会での方向性をまとめていただきたい、こういう部分でございます。
 そういう前提のもとで、これにつきましては全文読ませていただきたいと思っております。それでは今から読ませていただきます。

1 「循環型社会の形成に関する施策についての基本的な方針」について
(1)我が国が目指す循環型社会のイメージ

○「循環型社会」とはどのような社会かについての具体的なイメージを記述するべき    ではないか。

○廃棄物やリサイクルの観点のみならず、エネルギーや自然に関する循環など幅広く    とらえ、関連する環境課題への取組との関連づけも記述するべきではないか。

○経済のグローバル化に伴う国際的な循環と国内的な循環の関係についても検討する    べきではないか。
(2)基本的な考え方や政策手法

○排出者責任の徹底が重要ではないか。

○拡大生産者責任の言葉を明示するとともに、拡大生産者責任の具体化(例えば発生   抑制、リサイクルしやすい商品設計、事業者回収、デポジット制、リターナブル容   器、レンタル・リース・メンテナンス事業の拡大等)が重要ではないか。

○経済的手法(例えば家庭ごみの有料化、天然資源や生産・流通・使用段階での税・   課徴金、デポジット制等)の導入の検討・推進が重要ではないか。

○動脈産業と静脈産業が有機的に結びついた経済構造の構築が必要ではないか。この   ため、適正な循環や廃棄にかかるコストを、適正に負担するシステムの構築が必要   ではないか。

○リサイクルのみならずリデュース、リユースの促進策を強く打ち出す必要があるの   ではないか。

○メーカー・販売店の情報公開、消費者との情報ネットワークの構築が重要ではない   か。
(3)関係個別法及び個別施策との総合的・有機的な連携の基本的な方向

○関係個別法の適切な運用と拡充、基本法と個別法の調和が必要ではないか。

○喫緊の課題と中長期的課題を明確に区分し、優先順位をつけて取り組む必要がある   のではないか。

○物流のあり方を検討するべきではないか。

○有害物質のコントロールは重要であり、例えばPRTR法の適法などを明確にすべ   きではないか。
(4)循環資源の発生、循環的な利用及び処分の目標量

○循環資源の具体的な活用方針を示すべきではないか。
  ●施策の具体的な目標として数値目標を盛り込むべきではないか。
  ●数値目標としては、ある年次での処理すべき廃棄物量及びリサイクルに回る量、主   要製品についての回収・再資源化割合を提示するべきではないか。
  ●個別物品ごとの数値目標は個別法で設定すべきであり、基本計画では目標設定の考   え方、達成時期等についての基本的な方針を示すべきではないか。

○個別法では「リサイクル率」に加え、「回収率」を数値目標として用いるという方    針を提示すべきではないか。

○個別法と基本法とで短期的目標と中長期的目標として分けるという考え方もあるの   ではないか。
2 「循環型社会の形成に関し、政府が総合的かつ計画的に構ずべき施策」について
(1)国が果たすべき役割

○国と地方公共団体の役割・責任を具体的に明記し、可能な限りその範囲を明らかに   するべきではないか。

○国は、関係個別法の見直し・拡充、税制等経済的措置の構築、情報提供、環境教育   や普及・啓発活動等を行うべきではないか。

○国は、循環型社会を構築するために必要な人材確保の手だてを考えるとともに、国   民に循環型社会の思想を伝えるコーディネーター、アドバイザー等の指導者を育成   するべきではないか。

○国・地方公共団体は、市民・NGOの活動が十分にできるように、予算措置、情報   公開の徹底等を行うべきではないか。

○国・地方公共団体・事業者・国民のパートナーシップの育成が重要ではないか。

○国・地方公共団体における監視体制の強化を記述するべきではないか。
(2)主要な循環資源ごとの個別の施策、施設整備の基本的な方針、国が率先して実行し   ようとする行動
<循環教育及び学習に関する事項>

○環境教育及び学習の振興が重要ではないか。

○国民や事業者の意識改革・行動改革につながる施策(例えば省資源・省エネルギー   を基本としたライフスタイルの定着、リサイクル製品の普及や市場育成の進展等)   が必要ではないか。
<民間団体等の活動に関する事項>

○地域・学校・企業等の環境活動のつなぎ手として、民間団体等の活動の支援、人材   育成が重要ではないか。

○静脈産業に従事する者に対する各種研修の実施、静脈産業への支援体制の強化を記   述するべきではないか。
<統計情報の整備に関する事項>

○廃棄物等についての統計情報の速報体制の整備を記述するべきではないか。

○情報のネットワーク化・整備(例えば地域単位で情報を迅速に利用できるシステム   づくり、ごみ処理・リサイクルの費用等に関する全国データの集計方法の確立と実   施、循環資源がどの事業所でどの程度発生し、どの程度需要があるのかなど)を図   るべきではないか。
<技術開発に関する事項>

○企業の技術開発に対する支援方針を記述するべきではないか。

○一般に技術に対する認識が低く、先端技術の適用で社会が変わることなどを記述す   るべきではないか。

○将来性のある技術システムの開発や普及を柔軟に進めていく必要があるのではない   か。
<適正処理に関する事項>

○3Rのみならず適正処理をしっかりと計画に位置づける必要があるのではないか。

○施設整備等の社会基盤づくりが重要ではないか。

○最終処分システムをいかに最小にしていくかが重要ではないか。

○廃棄物処理場・最終処分場の整備への積極的取組が重要ではないか。特に関係    者の合意形成円滑化の仕組みづくり、関係者間の連携が必要ではないか。
<不法投棄対策に関する事項>

○拡大生産者責任を踏まえた対策(例えば不法投棄物の回収を小売業者・製造業者等   の責任とすること、回収費用を製造業者等の負担とすること、回収・リサイクル費   用を販売価格に含めることなど)が必要ではないか。

○不法投棄の未然防止に向けた現状調査と結果公表、不法投棄者に対するさらなる罰   則規定の整備、取り締まりの強化など適正処理に向かわせるための仕組みづくりが   重要ではないか。
3 「その他循環型社会の形成に関する施策を総合的かつ計画的に推進するために必要な   事項」について
(1)地方公共団体・事業者・国民が果たすべき役割

○国と地方公共団体の役割・責任を具体的に明記し、可能な限りその範囲を明らかに   するべきではないか。(再掲)

○地方公共団体は、ごみ処理・リサイクルの実施役から循環型社会のコーディネータ   ーになる必要があるのではないか。また、循環教育や普及・啓発活動を行うべきで   はないか。

○国・地方公共団体は、市民・NGOの活動が存分にできるように、予算措置、情報   公開の徹底等を行うべきではないか。(再掲)

○国・地方公共団体・事業者・国民のパートナーシップの育成が重要ではないか。    (再掲)

○国・地方公共団体における監視体制の強化を記述するべきではないか。(再掲)
(2)関連施策との有機的連携の確保のための留意事項

○循環を軸にして地域をつなぐ「環境のまちづくり」が必要ではないか。

○循環型社会形成推進に資するよう、国際的な協力・連携が必要ではないか。
(3)計画のフォローアップのあり方

○計画のフォローアップには柔軟性を持たせるべきではないか。
その他

○地域におけるケーススタディーをベースにした内容を盛り込むべきではないか。

○自治体や市民の意見を十分聞いて基本計画に反映させるべきではないか。

○基本計画の策定作業を急ぎ、できるだけ前倒しをするべきではないか。

 以上でございます。
 なお、その他の一番最後の点に関しまして、新聞等で委員の先生方、御承知かと思いますが、今、政府におきましては、規制改革を初めさまざまな分野につきまして改革工程表というものをつくりまして、もろもろの作業をなるべく前倒しでやりなさいというような議論がございます。その他の中で前倒しをすべきだという御意見がございますが、実は私どもに対して、循環型社会形成推進基本計画についてできるだけ前倒しでつくってほしい、こういう要望が内閣府の方から参っております。具体的には、法律上は平成15年10月1日までにつくるということになっておりますが、これを14年度中、つまり平成15年3月までにつくるということで回答せざるを得ないのかなというふうに思っておりますので、その旨も御報告申し上げ、あわせて御議論いただければと思っております。
 以上でございます。

○中島部会長 どうもありがとうございました。
 今御説明いただいた検討ペーパーの大きな柱である1、2、3、つまり循環型社会の形成に関する施策についての基本的な方針についてとか、循環型社会の形成に関して講ずべき施策について等、これは最初に御説明がありましたように、循環型社会形成基本法の第15条第2項で既に規定されていることで、これは変えられない枠組みだということでございます。括弧はそこまで拘束されてないということだそうですけれども、大きな柱は変えられないというふうに理解しております。

○浅野委員 環境基本計画を策定の経緯からいいますと、計画に盛り込むべきとして法律に書いてある項目はその内容を盛れということであって、そういう見出しをつけなければならないということではない。ですから、この基本的な方針、政府の講ずべき施策がちゃんと入っていて、その他必要な事項が盛り込まれていればいいわけです。それは、環境基本計画と環境基本法との関係をごらんになればわかるとおりです。ですから、最終の計画の目次がこのような書きぶりになる必要はない。
 ただ、今回は指針を示すというわけですから、最終の成果物で出てくる目次をここで示す必要はありませんので、こういう項目についてはこういうことを入るべきということが指針の中に示してあればいいわけです。最終のアウトプットがここに書かれた1、2、3というそのとおりに目次で並べられなければならない必要はない。今後ここではもっとわかりやすい計画とするためにはどういう書き方をすればいいかを議論すればいい。しかし、今日はまずその前段階で指針をはっきりさせるという作業をするわけですから、その意味で事務局がこういう整理を出されたと理解する方がいいと思います。
 あと、既に環境基本計画が作られていて、循環基本法は環境基本計画にのっとってつくれることになっています。そうすると、環境基本計画ではこちらの計画にどういうことを求めているのかということになるわけですが、正直いいますと、先ほどの平岡先生を座長とする循環チームの報告書は、循環基本法が通るのを待って作ったという面があって、先々つくられるであろう循環基本計画が循環基本法に沿ったものになっていくということを想定しています。したがって、そう大きく循環基本法の章立てを変えるような乱暴なことはしておりませんで、法律条文にのっていることを全部そのままトレースするような形で書いてあるわけです。
 そのつもりで見ていただけばいいんですが、次のことは環境基本計画ではっきりと循環計画の中に入れるべきと指摘しています。
 その1つは、数値目標を入れるということです。ですから、循環基本計画はどこかの段階では数値目標を入れなきゃいけない。第1回目は仮に無理であるという結論になれば、第2回目にトライするということになるかもしれませんけれども、しかし数値目標はぜひ入れてほしい。
 どうしてかというと、達成できたか否かは別として、計画の進行状況を把握するためにはやはり数値目標がある方がいい。少なくとも環境基本計画のように大きく環境政策そのものを問題にする計画と違って、その下で社会経済システムの中での循環を考えようという計画ですから、例えば日本全体の物質フローがどうなっていく、それがどの程度の枠の中でおさまめていくべきなのか、といったことは言っておくべきではないか。ただ、循環計画は他の経済計画や建設関係の計画と違って、いついつまでにこれだけはお金を投入して達成を図る計画というより、一つの目標を示して政策、施策を誘導するというものですから、その意味でも全体を方向づける数値目標があった方がいいということを言っているわけです。
 例えば温暖化の場合には、1990年レベルから6%削減というふうな言い方をしているわけですが、それと似たような考え方もできるわけで、際限なくふえていく資源の新規投入を抑えて、どこかで循環型社会に変えていくためには何年ぐらいのレベルに極力近づけるというような言い方だってあるかもしれない。例えば水循環の戦略プログラムで掲げているのは、昭和30年ごろの水循環のあり方にできるだけ戻したいという目標です。いろんな言い方があるわけで、絶対に達成しなきゃだめだということを数値目標で書けというのとは違います。ですから、ダイオキシン対策に関して閣議決定で、何%まで処分量を下げますと言っているのと同じことでなきゃならないわけではない。いずれにしろ、何らかの数値目標を入れるべきだということです。
 それから第2点は、各個別法でいろいろの施策が行われるだろうけれども、個別法の施策を有機的にきちっと結びつけることをぜひ循環基本計画でやってほしい、こういうことを言っています。
 3番目は、各主体がしっかり参加できるような手だてを考えるということです。
 そして、政策手法と社会基盤整備と自発的な活動を推進するということについて、それを計画の中に盛り込むよう求めていますし、さらに、個別具体的な課題についても、実態に応じた推進方策を入れるべきであり、例えば循環資源を利用した製品の受け皿対策や、需要を伸ばす対策なども計画の中にとり入れてほしいと書いているわけです。
 以上は最後の計画の素案をつくる段階で考えればいいことではありますが、環境基本計画が循環基本計画に盛り込むべきとして以上のようなことを述べていることを念頭に置いて、本日の資料に書かれているようなことを指針に掲げればいいと思います。
 そういう目で見てまいりますと、本日の資料は大体よく整理されていると考えられます。今日出されている検討ペーパー、資料3は、これまでの当部会での議論を踏まえておりますし、ヒアリングの結果についても踏まえていると思われるわけですが、ただ、少し細かく見ていくと、こういう書き方でいいんだろうかとか、あるいはこういう視点がもっとあっていいんじゃないだろうかという点が目につきます。
 二、三指摘すると、1は(1)と(2)と(3)と(4)となっています。目標量についてはいろいろ御議論があろうかと思いますから、また後でディスカッションすればいいと思いますが、(3)では、個別法との関連については、項目の打ち出し方の点でも突っ込みが弱いと思われてなりません。
 というのは、要するに、個別法でとられる施策相互の調整メカニズムをちゃんと立てるということが循環基本計画に期待されているわけです。しかし、ここには、個別法の適切な運用と拡充、基本法と個別法の調和が必要と書いてあるだけです。そうでなく、むしろ個別法に書かれていることについて、横のつながりをきちっと調整するようなメカニズムがどこかになければならないのではないか。それを内閣府がやるとかなんとか、どこがやるかという議論は別として、政府の中にどこかにちゃんとしたコントロールタワーがなきゃいけない。個別法はそれぞれの各省が所管しているけれども、各省が所管事項の中でやられている個別計画を全体で調整して足し算をしてみたら、どうもうまく合わないというのでは困るわけで、足し算したときにもちゃんと計算が合うような仕組みが必要です。それは循環基本法が言っていることですし、基本計画を所管する環境大臣がその役割を果たすべきだということになるだろうと思います。その辺を、あまり遠慮しないで、法的な根拠もあることだから強く打ち出す必要があるだろうと思います。
 それから、情報が必要であるということは、個別施策の中に書かれているので、それでいいような気もしますが、実際にゼロエミッションの研究グループなんかで一緒に研究していますと、例えばゼロエミッションのプログラムを進めようという場合でも、産業間での情報ネットワークとか、地域間での情報ネットワークが足りないということを痛切に感じるわけです。そうすると、一番基本的な考え方の部分でも、情報ネットワークや、データの重要性については強調しておく必要があるのではないかと思われます。
 環境基本計画の中でも、データの把握が重要であることは施策の基本的な方向という中に示されているわけです。重点取組事項よりもっと上に入れているわけです。環境基本計画でそういうことを言っているということからいうと、ただ単にメーカー・販売店の情報公開とか、消費者との情報ネットワークの構築というレベルよりもっと上のレベルで情報ネットワークというものを位置づけておかなければいけないと思われます。ややその点が説明不足であるという気がします。
 あと2点、このペーパーでもう少し強調した方がいいと思われる点を申し上げるならば、地方公共団体の位置づけが役割という部分に書かれていて、何度も何度も出てくるんですね。例えば、2の(1)国が果たすべき役割のところで、地方公共団体との役割分担という記述があります。それから、この中では地方公共団体のパートと他の部分のパートとのパートナーシップということも出てくるわけですが、政府が計画的に講ずべき施策ということになるので、とかくこの種のものは地方公共団体についての書き方が弱い。地方公共団体は国に準ずるという一行で終わる傾向があるわけです。
 しかし、実際の循環型社会形成にあたっては、産業部門であればオールジャパン的思想でもって、産業を管轄する主務大臣がある程度のことはできるかもしれないけれども、それにしても中小の事業者や、あるいは地域社会の人々、一般の家庭に入り込んで協力を求めていくためには、オールジャパンとか主務大臣ができることはかなり限られるわけです。循環型社会形成推進基本計画は、政府がつくる計画であるとしても、あまり遠慮しないで、もっと地方公共団体の位置づけを強調していいのではないだろうかという気がします。
 その点は、法的な仕掛けからいうと、この指針に書き込もうとすれば3のその他必要な事項の部分に書かざるを得ないかもしれませんけれども、資料では地方公共団体・事業者・国民が果たすべき役割となっていますが、ここで地方公共団体を特出しして整理しておいた方がいいのかもしれないと思います。これは私の意見です。
 長くなって申しわけないけれども、もう一点だけありますのは、計画のフォローアップのあり方ということで、3の(3)があるんですが、これはフォローアップという言い方でなくて、計画の進行管理という考え方をはっきり出していくべきでありますし、進行管理が行われ、その結果、計画の見直しであるとか、個別計画施策への反映がきちっと行われるということを書くべきです。フォローアップという言い方はふんわりし過ぎていて、第1次環境基本計画で言っていたところからあまり出ていないわけです。既に循環基本法そのものが環境基本計画の経験を踏まえて、循環基本計画の見直しを法定事項にしています。そこまで強くなっているわけですから、単なるフォローアップと言う必要はないわけで、法律ではっきり認めているわけですから、進行管理とはっきり打ち出して、うまくいかなければ、次はそこをどうするんだということを検討できるという点がきちっと計画の中に盛り込まれるべきです。だから、3の(3)については書き方が弱い。もっと中身をはっきり書いて、指針として計画策定に反映させる必要があると思います。
 細かいことはまだあるんですけれども、1人でしゃべってしまって申しわけありませんでした。

○中島部会長 どうもありがとうございました。基本法に対して法律論的な立場からこの指針のあり方、記述のメタ指針のようなもの、それを包括的に御説明していただきまして、ありがとうございました。
 個々の内容についてはこれから項目を追って展開していきたいと思いますが、今のような全般的なことについてまず御意見を求め、あとは逐一順に検討していきたいと思います。いかがでしょうか。

○江口委員 それでは、簡単に全般的なイメージでございますが、私が1回目から強調しておりますのは、1つは、動脈産業、静脈産業という分類の定義づけが極めて不明確でして、これを推進する主体は、今おっしゃったように地方公共団体、事業者、国あるいは国民というふうに言っているんですけれども、これを動かしていく大事なエンジン、静脈産業という産業のフィールドにある企業の発展が中心でそれを地方公共団体が後押しする。特にこれを動かしていくエンジンは利潤原理です。
 3点申し上げたいんですけれども、静脈産業のマーケットについてほとんど触れていない。後ろのところで技術を言っているんですけれども、税制の問題あるいは技術開発の問題、それからもう一つ、私が冒頭から申しました大項目1の(1)の3番目、経済のグローバル化に伴う国際的な循環と国内的な循環の関係についても検討する。ここでは言っているんですけれども、3の(2)のところに「循環型社会形成推進に資するよう国際的な協力・連携が必要ではないか」ということで、少しトーンが弱いというイメージがございました。
 したがいまして、動脈産業と静脈産業というのを使う場合における中身、あるいは性格の違い、産業を推進していく場合の政策、パッケージというもの、先ほど浅野委員がおっしゃったように、産業別のリンケージは、恐らく目標を設定したり、あるいはデータベースをつくればわかると思いますけれども、業種別のプロセスの中での特性を何らかの形で出す必要があります。

○中島部会長 個々のテーマあるいは項目につきましては順を追っていきますが、まず全般的なことについて。
 横山委員。

○横山委員 基本的なことで2点ほどお尋ねしたいんですが、まず1点は、指針を作った後、具体的な計画は中央環境審議会に任せるということですが、私の理解が不十分だったのかわかりませんけれども、循環型社会計画部会が計画までをつくるのかなと思っていましたが、先ほどの説明ですと、また改めて中環審に戻ってやるということですが、それをやるのはどこなんでしょうか。同じこの部会でつくることになるとすると、あまり意味のないことではないかと思うんですが、それが1点です。
 それから2点目は、循環型社会のイメージで、「どのような社会かについての具体的なイメージを記述するべきではないか」と書いてあるんですが、この部会としては、具体的なイメージはこういうものだというところまでは書いて、具体的なイメージはどういうものだとこの部会では考えているとか、2番目のエネルギーや自然に関する循環など幅広くとらえるということまできちんと書くべきではないかと思います。全般的に「するべきではないか」ということなわけですが、これまでの議論から見ると、もっと断定的にこうすべきだというふうにしていいような気がするんですが、いかがでしょうか。

○企画課長 まずご質問の第1点目でございますが、計画の手順につきましては循環型社会形成推進基本法第15条に規定されております。15条の3項で「中央環境審議会は、平成14年4月1日までに基本計画策定のための具体的な指針について大臣に意見を述べる」。審議会から大臣に意見を述べるということで、そのための御議論をお願いしているということです。
 同じく4項で、「環境大臣は、前項の具体的な指針に即して中央環境審議会の意見を聞いて基本計画の案を作成し、15年10月1日までに閣議の決定を求める」。ここでは計画自身は環境大臣が案を作成することになっております。ただ、案を作成する際、中央環境審議会の意見を聞いて案を作成することになっております。具体的な検討の場として、私どもとしては当部会で中央環境審議会の意見を聴くことをお願いしたいと思っております。

○浅野委員 ちょっと回りくどい書き方になっているんですが、環境基本計画は審議会の意見を聞いてと書いてはあるんですけれども、今回の循環基本法は、国会でおつくりになったときの経過があって、こういうふうになっているということは事実です。
 制定経過の内輪の話までいうと、もっと強力な第三者機関を置けという意見も法案審議のプロセスの中にはあったようです。審議会はあまり信頼できないといった声まであったようです。国会で「中央環境審議会は事務局の原案などほとんど無視するぐらい自由にものを言って審議をやるんです」と説明したのですが、議員の先生方が「そんな審議会があるのかね」と。私が退席した後、事務局に再度またお聞きになったらしいです。「そうなんです」という事務局の答弁があって、中央環境審議会でもよかろうということになったらしい。
 そういう経過があって中央環境審議会が意見を述べるということが中に入っているわけですけれども、じゃなぜいきなり計画でなくて指針を示す段階から関与することになっているかというと、それは計画の骨子案作成の段階でパブリックコメントなんかをしっかりかけて、目次案についてよく国民の意見も聞いてから、それから計画について考えるという手順を踏めよという国会の意思表示だと思います。ですから、その意味では指針でどこまで書くのかという点については二通り考え方があると思います。
 1つは、ほとんど計画と変わらないぐらいのことを書いておいて、それでやるというやり方もあるわけです。しかし、検討の過程では後々に弾力的に内容の変更も行われうるということを考えるならば、さっき私が言ったように、指針は目次そのものではないものですから、誤解を与える恐れはありますが、基本的な方針としてはこんなことを入れるべきだ、政府が行うべき施策としてはこういうことを入れるべきだ、その他の項目としてはこういうことを入れるべきだという形でまず指針を示しておいて、その指針は当然パブリックコメントにかけられるということになりますから、そこでまた御意見を聞きながら、それらも反映させて、事務局が計画案をおつくりになる。しかし、そのときに審議会の意見を聞いてと法律に書かれていますので、別に事務局を拘束する気はありませんけれども、従来の環境基本計画準備の例から言っても、全部でき上がってから、「はい、これでいかがでしょうか」という形で、審議会の意見を聞くというやり方はされておりませんでした。
 今回の循環計画については、全部でき上がったものをポンと審議会に持ってこられるということなら、それはそれでもいいのでしょうけれども、そんなことをされたら、もう一度白紙に戻せという意見を出すことになる可能性もあるわけでして、まさかそういうばかなことはなさらないだろうと思うわけです。早い段階で、余りごちゃごちゃ細かいことまで完璧に指針に書き込むということにこだわらないで、今日書かれているペーパーをもとにして指針があらあらの形でできていけば、そこでもっと広く多くの方の御意見を聞きながら次の計画をつくる作業を早く始めることができるのではないか、計画をつくる段階で幾らでも修正がきいていくんだろうという気がします。
 横山先生が、ここでこんなことをわざわざ中間段階、中二階でやって、がたがたやるのは時間のむだではないかとおっしゃるお気持ちは私もよくわかります。ただ法律に書いてある手順を飛ばすわけにいきませんので、指針を時間をかけてぎりぎりつくっておいて、あとはさっとすぐ計画というより、この段階の指針というのは、今まで勉強し、皆さんの御意見を聞いて、こういうことをやらなきゃいけないんだとを考えてきたその途中経過をさっさと出して、できればこの秋ぐらいには指針として大臣に渡してしまう。そして、さ来年3月末までに閣議決定すべきであるということですから、環境基本計画を作ったときのことからいうと、1年あってできないはずはないわけですから、十分できるだろうと思うので、その作業をもっと急げば来年の暮れくらいまでには計画のかなりのものはう姿かたちを整えることができるかもしれません。とにかく急ぐということについては私も大いに賛成でありますので、急ぐためにも指針はあまり細かい詳細に至るまで一言一句という議論をしないで、こういう項目が落ちているが、それは決定的に重要であるといった点について論議していくことが必要ではないかなという気がします。

○中島部会長 どうもありがとうございました。落ちつくところに落ちついたような感じがいたします。
 よろしいでしょうか。まさにこういう内容が落ちていないかという観点から一つずつ検討していきたいと思います。このペーパーに沿って続けさせていただきたいと思いますが、まず1の「循環型社会の形成に関する施策についての基本的な方針について」御意見をいただきたいと思います。
 加藤委員。

○加藤委員 循環型社会とはどういう社会かというのを国民が共有することが非常に重要だというふうに思っています。ただ、私自身も長いこと循環型社会とか循環社会とかという議論に参加しているわけですが、私の理解している限り、多くの人がかなり違ったものをイメージしている。基本法では、循環型社会とはといって定義されているわけです。つまり、簡単にいってしまえば、物質循環であり、もうちょっと具体的にいえば廃棄物処理とリサイクル、そういうことがきちっとできて、省資源で、そういう社会を循環型社会と言うというふうに定義されているわけですが、多くの専門家を含めてそういうふうに思っていない。そこに非常に混乱があります。
 私自身は、丸でいうと、丸の2の方がとっても好きなんですけれども、循環型社会の基本法の定義では、こっちの社会のことを考えていない。エネルギーとか、自然との調整とか共生とか、そういう幅広いものを考えていないので、むしろここでいう循環型社会については、基本法で定義している限定した社会をむしろよく理解してもらって、それ以外の非常に幅広い社会のことに触れて別に悪いというわけじゃないですが、その場合には別の言葉を使っていく。例えば持続可能な社会だとか、私個人は循環型社会と循環社会を区別して使っていますけれども、それもかえってわかりにくいかもしれませんから、別の言葉を使っていくということが非常に大事ではないかというふうに思っております。
 それから、3つ目の丸の国際的な循環と国内的な循環の関係、細かいことをいうのはなかなか難しいと思いますが、江口さんと同様私もここはぜひ触れておく必要がある、非常に重要だというふうに思っております。

○浅野委員 今、加藤委員がおっしゃったように、循環型社会という基本法の定義をまず前提にして考えるということが必要だと思います。全くそのとおりです。そのときに、問題は、ここで言われているエネルギー、自然の循環という話と無関係ではないので、法律では「もって環境への負荷をできるだけ少なくする社会」という言い方をしているんですね。それを環境基本計画の言葉で表現すれば、持続可能な社会という言葉にもなるわけです。
 持続可能な社会の中身は武内さんが言おうとしている事柄でも出てくるので、それはきちっと入れて、例えば一つの例を挙げて、窒素の循環というのは、外国から食糧や飼料を輸入して、国内にためていって硝酸性窒素の問題を起こしているじゃないですかということを例示として具体的に書いていって議論ができるし、今度の環境白書の中では隠れたフローというのが出てきます。これは非常に大事な概念ですから、こういうことは白書どまりじゃなくて、循環計画の中ではっきり表に出して、そういうところで影響を与えている、それがまさに持続可能な社会を損なうことなんだということを強調したらいいんですが、もっと具体的なことを多分武内さんが言われると思います。

○武内委員 私が申し上げたいのは、私も加藤さんと認識は全く一緒ですけれども、それで循環型社会というのを今度の基本法に即して限定的に使うというのは私は反対です。そうじゃなくて、環境基本法はそれから後にできて話を広げたわけです。話を広げておいて、短期的な目標としては、ここに書かれているような限定的なことをまず優先してやっていく、しかし中長期的には社会全体をもっと大きく変化させるような方向の志を持っていることは当然のことである、こういう書き方にぜひしていただきたい。

○加藤委員 全く異論はありません。私が言う必要はないかもしれませんが、循環型社会という言葉、使う人によっていろんな意味を込めて使われて、今、ばらばらに使われていますけれども、できるだけ統一した方がいい。実は物質循環だけやっていればいいというわけではなくて、非常に幅広いことをやらなくちゃいけませんが、武内先生がおっしゃったように、そういうところから話が始まって、循環型社会に関する限り、基本法の定義に従って限定して使う。そういうふうにしないと、いつまでも無限に拡散しちゃうんじゃないかということを恐れています。

○中島部会長 ありがとうございました。
 今の一連の議論につきましては、最初からいろいろとございましたが、このように理解してよろしいでしょうか。基本法に基づきましてここで扱う循環型社会は、天然資源の消費抑制とか、環境負荷の低減を図ることを主目的にしている、しかし加藤委員初め御指摘がありましたように、自然環境等に関しましては、配慮事項として、あるいは廃棄物関係の取組として、関連事項として取り扱うということ……

○浅野委員 そこはそんなに議論しなくていいんじゃないですか。成り行きで書けばちゃんとわかると思いますので、ここで定義を繰り返して議論して、余計なことをする必要はない。

○武内委員 環境基本法自体、そういう書き方になっているんですね。最初の方はわっとやっておいて、実はリサイクルに行っている、同じことなんです。だから、そこのところを抜いて、リサイクルの部分だけを強調して、これが循環型社会の本質なんですという問いかけだけはやめてほしい。

○浅野委員 全くそのとおり。

○中島部会長 限定するような言い方は避けようということですか。

○浅野委員 そういう言い方をしなくていいです。もって環境負荷の低減と言っていることをむしろ強調した方がいい。それは加藤委員がおっしゃっていることも、武内委員がおっしゃっていることも、私が言っていることもみんな一致しているんですね。そのことを大前提にした上でこの議論をやるんですよということを繰り返し強調しておいて、わかりやすい例を挙げながら計画の本体部分を書いていくときには、さっき言った話が一番いい例ですよね。多くの方々にはご理解いただけるのではないかと思います。

○中島部会長 ありがとうございました。事務局の方、よろしいでしょうか。

○永田委員 どういう格好でまとまるのか、今の話を聞いて大体イメージがわいてきたようなつもりでいるんですけれども、それはそれで出していただいて、議論のたたき台にさせていただければと思いますが、一方で、廃棄物の問題だけ、あるいは出口だけの話で閉じられることではないという認識があって、それに対する話として、もっと総合的に循環型、先ほどの持続的な社会を目指した議論をしていくんでしょうけれども、そういう視点で見ていったとき、次のものとも絡んじゃうかなと思って、どこで発言した方がいいかなと思っていたんです。
 いろんな日本の制度、法律の中でもっとこの側面を取り入れていってほしいというふうに思っているんですね。そういう意味からすると、全体として循環型を目指していくような制度上の問題とか、あるいは社会システムの問題をもう少しきちっと触れておかないと、エネルギーの問題からというような形で批判が出てくる。そういう取組が日本全体として総合的になされているんですよ、ということをはっきりさせておいた方がいいんじゃないかと思います。そういう意味での触れ方があるのかなと私は思っています。
 そういう中で、先ほどから話題になっている国際的な循環、国内的な循環、これは私も前から申し上げているように非常に重要な話だというふうに思っているんですが、一方で、狭い意味での循環型という話からしますと、国内がベースなんだと。そこのところをはっきりしないと、また変な形でいろんな問題が派生的に出てくる、そういう意味では国際的な批判を受けないとも限らないような問題になって展開していく、この辺のところはきちっと押さえておかなくちゃいけないと思います。それはちゃんと書いていただけるんだと思いますが、これだけだと「検討するべきではないか」ということで両方並べて書いてありますけれども、ベースは国内というところをきちっとしてほしい、それだけ申し上げておきたい。

○中島部会長 ありがとうございました。
 村上委員。

○村上委員 どこで言えばいいかわかりませんからここで言わせていただくんですが、こういう計画をつくるとき、どう実行していくかという戦略論がどうしても抜けてしまうんですね。いろんなことをずっと羅列されるんですが、それを具体的にどう戦略的に実行していくかということがない社会が日本社会なんですね。どんな国家でも戦略論なき計画は絵にかいたもちであることははっきりしているんですが、環境だけではなくほかの問題もそうですが、計画はバーッと平板的に並ぶんですけれども、それを実現するための戦略論、戦術論をひっくるめてですが、どうやっていくのかというところが落ちてしまって、後で、どこかがやっているという話になってしまって、うまく機能しないというところがあると思います。
 これ、どこでどう考えておられるのか。計画は計画で、戦略論は別途やるんだよというならいいんですが、つなげてみると、全体の戦略論もないし、各個別の戦略論もないというのは、環境だけではなく我が国の特徴だと思っていますので、そこをどうするのか、重要だと思います。

○中島部会長 基本的な問題だと思います。
 古市先生。

○古市委員 私も村上委員がおっしゃっていることと非常に関係あることですが、ここでは基本的には計画をいかにつくるかというお話をされていると思いますけれども、先ほど浅野委員がおっしゃったように、実施計画に関連してどこがコントロールするのかという話を言い出しますと、結局、だれが計画を推進し、管理するのかという話に及んでいくと思います。そうすると、だれが責任を持つのか、役割分担をどうするのか、実行性の担保をどうするのかという話が必ず出てくると思います。その議論をここでどの程度するのかしないのか、その辺によって、例えば個別法との関連をいかに調整するかという話も出てきますし、各主体、産業間での情報のネットワークをだれが総括的に管理するのか、ネットワークを通して、自然に下から上に伝達していくものなのか、その辺もはっきりしませんよね。そういう話が議論の方向としてちょっと気になりました。
 もう一つ、循環型社会といったとき、物質循環を通して資源保全、環境保全を行っていくということは非常によくわかりますけれども、その中においては、社会的な側面として共生という大きなコミュニケーションの話、そういうのが抜けているんじゃないかという気がちょっとしているんですね。と申しますのは、循環型共生社会というふうな言い方をされる人もいますけれども、人と人の共生といったとき、地域の人々のコミュニケーション、さらに時間でいいますと将来の子孫との共生という話がありますね、それをどう導いていくのか。もっと空間的な面でいいますと、発展途上国の貧しい国と先進国との間での、廃棄物の移動とか、人口問題、資源配分等の面から共生という点からは、大きな人類の共生という話があると思います。自然と人との共生ももちろん大事な話ですけれども、循環型社会という中に共生という概念が目的あるいは制約条件として入ってくるのかどうか、そのような議論も必要じゃないかなという気がいたしました。

○浅野委員 こういう解釈が公定解釈であるかどうかはわかりませんが、環境基本法に3条、4条、5条という3つの条文が並んでいて、階層構造になっているという理解ができますね。3条は、まさに共生なんです。つまり、次世代への環境計画の継承、あるいは同世代の地域間公平、世代間公平、それが3条で、究極の目的と書いてある。そして、4条では、それを実現するためには持続可能な社会をつくるべきだと書いてありますから、今言いましたように環境負荷の少ない持続可能な社会という循環基本法がいっている究極の目的、もう一つ前、上位に環境基本法第3条、先生がおっしゃるところの人と人との共生があるわけです。そこで一応構造的には処理されていますから、それがはっきりわかるように解き明かしていけば、今、先生が言われる問題は、当然そこでわかるような構造になると思います。
 多分そういう理解で間違いないだろうと思いますが、そんなふうに書いてある解説書がないものですからちょっと自信がないんですけれども、私は講義ではそう言って説明しています。
 それから、実施主体に関しては、さっき述べたのですが、実に悩ましい問題です。かつての社会主義社会なら、トップが言えばみんな動くと考えられたわけですが、それは現実には無理ということがわかってきているわけで、市場経済を前提にしていかなければいけない場合、例えば情報ネットワークだって、命令して集まるものじゃないですね。それはそれぞれに工夫してやっていく以外にないですけれども、考え方として、どこかにコントロールタワーがあるという構造にできるだけ持っていかなきゃいけないと理念的にとらえておいて、具体な施策の段階で環境大臣が何でもかんでも全部やるということはほとんど無理であることは承知の上で、しかしそれにしても今はあまりにもばらばらですよね、これを何とかしなければどうにもならないというのが皆さんの御意見です。だから、内閣府がやるなら内閣府がやってくださいみたいなことをついつい言いたくなるんですが、それにしてもそううまくいくとは限りませんし、そこは意識を常に持ちながら、まさに古市先生とか村上委員、皆さんがおっしゃるように、ただぱらぱら施策が並んでいるという在来型ではまずいなという認識をお互いに部会で出し合ってきていますから、それを何とか指針という形の中に反映されるようになるといい、ということだと思います。
 あまり無理して一つにまとめなさいということを言ったら先へ動きませんから、それはだめなんでしょうけれども、考え方としての重要性を委員がお互いに強調してきたと思います。古市先生も多分そういう意味での御指摘だと思います。

○中島部会長 どうもありがとうございました。
 それでは、時間も大分迫ってきていますので、しかし拙速は慎みたいと思いますけれども、先へ進ませていただきたいと思います。(2)基本的な考え方や政策手法について、崎田委員、お願いいたします。

○崎田委員 2番に関して2つ申し上げたいんですが、まず最初の丸の排出者責任の徹底ということですが、これに関してもちろんそうですけれども、事業者の排出者責任と消費者の排出者責任、両方ありますが、消費者の責任をかなり明確に打ち出していただくことが必要なんじゃないかと思います。ヒアリングなんかで伺いましても、市民団体としていろいろ普及啓発をやっていらっしゃるところ、あるいはいろいろ活動していらっしゃるところ、同じ市民として排出者責任を徹底するというのを皆さん、強調していらっしゃるのが大変印象的でした。それが一つあります。
 あともう一つですが、現場だと、リサイクルのいろいろな進展の中で、大量リサイクルに陥ってしまっているんじゃないか。自分たちのライフスタイルもそう陥ってしまっているんじゃないかというふうな印象を持たれている方が大変多くなっているので、今のリサイクルの仕組みと違うところで明確にリデュース、リユースを促進させるとか、その上の拡大生産者責任のところにもいろいろな事項が書いてありますけれども、その辺のことをかなり明確に出していくことが必要なんじゃないかというふうに感じています。

○中島部会長 ありがとうございました。
 永田委員。

○永田委員 私、早目に失礼させてもらいたいので、ここだけ提示させていただきたいと思います。
 先ほどどこが責任を持つのか、実施主体になるのかという話だったですけれども、私、指針をどう書くのか詳しくわかっていないのでピント外れなことになっちゃうかもしれませんが、日本は循環型社会の話は結構進んでいる国だというふうに私自身は認識しています。そういう話からすると、先進的な取組は結構やっていると思うんですよね。そういう中で、もう少し誘導的な政策、ここにも経済的な誘導政策だとか、いろいろ出てきますので、あまり規制的な話じゃないという方向性ですね。我々はそういう意味での取組を世界の中では先進的な形でやっているんですよというイメージをきちっと出していただくような書き方、それをこれから国際ルールの中でもっと提案していってもいいし、生かしてもいいんだという考え方、この辺のところを基本的な考え方や政策手法の中で詳しく言っていただけないかなというのが私の気持ちです。
 それから、今、崎田さんが言われた排出者としての事業者、消費者の責任を書いていただきたい、我々も常々感じているんですけれども、一方で、それを廃棄物の区分の問題とか、そういうところにくっつけちゃうと変な形になりそうだなと思っていますので、その辺は少し注意していただきながら、それぞれ相当程度違いが存在すると私は思っていますので、その辺のところをはっきりさせながら記述していってもらう必要がありそうだなというふうに思っています。

○中島部会長 どうもありがとうございました。括弧のついた1、2の順にと思いましたけれども、それぞれの項目が関連していると思いますので、大きな1の柱全般についてお願いしたいと思います。先ほどの崎田委員の2番目の御指摘、リデュース、リユースに関すること、この辺も、私、工学の設計の側からここに加えさせていただいて、まだまだ踏み込みが足りないように思っていますし、まさに数値目標的なものも、地球温暖化の例を考えればこういうところにも持ち込めるような感じを持っております。
 それでは、全体を……

○永田委員 その話は、狭い範囲かもしれませんけれども、リサイクル設計という概念、その中にはもちろんリデュースもリユースも入っているんですが、それを1991年から自動車とか家電はやっているわけです。そういうところはデータを出す準備をしていまして、きっとそのうちにまとまったものが出てくると思いますので、やってないというわけではないと思います。

○篠木委員 ただいまの議論とも関連するんですけれども、排出者責任は徹底が重要ではないかと書いてあるだけ、生産者責任は後段も含めるとかなり具体的に書いてあるんですが、どちらも大事な概念ですので、排出者責任と生産者責任という考え方をきちんと明示しておいた方がいいのではないかという感じを持ちました。
 それから、このペーパーではLCAという言葉が全く消えちゃって、「発生抑制、リサイクルしやすい商品設計」という形になっているんですけれども、LCAという言葉を使って説明した方がわかりやすくできるんじゃないかという感じを受けましたので、御検討いただければと思います。
 それから、例示の括弧の中、「レンタル・リース・メンテナンス事業の拡大等」とあるんですが、これは拡大生産者責任とは違うんじゃないか。必要ならば取り出して、1項立てていいんじゃないかという感じがしました。
 以上でございます。

○中島部会長 それでは、1の大きな柱全体について。
 加藤委員。

○加藤委員 崎田さんが最初におっしゃった排出者責任のところ、非常に重要だと思います。例えば、なぜ家庭ごみを有料化するのか、不法投棄対策とか、後で出てきますけれども、いずれにしても消費者といいますか、一般国民がもっともっと責任を持つというあれがないといけない。事業者にだけ責任を押しつければいいというのはだめだというふうに思っています。崎田さんの意見と全く同じです。
 それから、今、篠木さんがおっしゃったレンタル・リース、そういうものはまた別のくくりの方がいいのではないかという提案に対して、全く賛成です。
 3点目ですが、(3)にあります個別法と基本法との調和、調和というより、ありていにいうと、個別法が先にあって、その後に曲がりなりにも基本法をのせてみた、かなり不整合なんですね。これはしようがないですね。そのこと自体を非難してもしようがなくて、むしろ第一歩で、これから整合性をとる。個別法といっても、よく見ると、例えば容器リサイクル法と家電リサイクル法とは構造も違うし、いろんな意味で違う。それから、今度恐らくできるであろう自動車リサイクル法もまた違う。さらに、それ以外の個別法もまた必要、そうすると単に調和というより、それができるかできないかがまさに基本法という名に値するかどうかというぐらいのことだというふうに思っています。現時点では何ともやむを得なかったと思いますが、まさにここのところが勝負どころじゃないかというふうに私自身、思っています。
 その基本になるのは、廃棄物という定義、コンセプトなんですね。ですから、廃棄物についてのコンセプトは別の部会で一、二年かけて検討されるようですけれども、それを先取りしたり後取りというのではなくて、どういう形になっていくかは別ですが、廃棄物をどう定義するかによって、個別法と基本法とのほんとの意味の調和といいますか、あるべき調和ができるのではないかというふうに思っております。

○浅野委員 循環資源という概念の分析をもっときちっとやらなくてはならないと思います。法律では循環資源は廃棄物等の中の有用なもの、といっています。廃棄物等、文字で1字なものですからものすごく印象が弱いんですが、中を見ると、「等」は幾らでも広がっていく余地があるのです。細かく分析しますと、「等」と書いてある中に、資源有効利用法でカバーできる部分と、同法ではカバーされないものがあります。カバーされてない部分は何かというと、農水所管の話です。農水省所管の「もの」は、あえて資源有効利用促進法では逃げています。
 ところが、それでは農水がやってくれることで全部カバーできるかというと、なおカバーされない部分がある。「その他」があって、それは多分一般家庭みたいなところなんですね。つまり、循環基本法でいう廃棄物「等」の中には、既に各法律でカバーできる「等」と、法律ではカバーできない「等」があるわけです。これをほうっておいたら、カバーできてない等の部分は全部「廃棄物」の方に行ってしまうわけですから、これをできるだけ「等」の方に引き戻すことが必要です。
 加藤委員がおっしゃるように、まさにそういうようなことも含めて循環基本法が言っているんだという認識は、まだあまねく広く伝わっていないという気がします。だから、そこのところも考えておかなければいけないし、廃棄物概念の議論をやる場合でも、循環資源の概念との関係をしっかり考えてもらわないといけないという気がします。
 (4)数値目標を決めるということになっているわけですが、個別の製品ごとにとか、個別のアイテムごとに目標の数字を循環基本計画の中で挙げていくというのは、そういいやり方でないと思います。というのは、そういうことは個別法でやるわけですし、個別法で決めたことをそのまま足し算していったらいいかというと、そうはならないわけですから、もっと別の観点から目標を取り上げる方がいいと思います。つまり、そういう意味で、「等」という概念が結構広くて、その中に入らないものがある、現行の個別法では入っていないものがあるということを申し上げたいわけです。
 なお、個別法の中で取り上げているものでも、例えば食品循環資源法のように、最後の流れのところでそれが第2次産業のインダストリーの方に流れるというルートはあまりきちんと考えていないような気がします。どこまでできるかわかりませんが、最後はたい肥や飼料として農業系の方に持っていって始末をつけようという発想は恐るべきことで、北海道でこの部会のヒアリングをやりました折に、北海道の部長さんが、「北海道で出てくるものなら無理すれば何とか全部入ります、それ以上入れる余地はない」というお答えになりました。そうすると、北海道のように広大な土地でも、農業系で出てきたものは北海道で入れることがせいぜいです。となるとあとどうなることです。おそらく、意地悪く言えば100%実施されるはずがないという前提で個別法はでき上がっていますが、それが限りなく100%に近づいていったらどういうことになるのかということを意識して目標を考えていく道を今から用意しておかなきゃいけない。そのためにもうちょっと上位の場所で政策をくくれるような目標を考える必要があると思います。

○中島部会長 ありがとうございました。

○武内委員 今、浅野先生が言われた最後のところと中長期的な問題とがあらかじめ議論されていなきゃいけないと思うので、できればその議論の中に新資源、新エネルギー的な利用の可能性というふうなものを入れて、単に有機堆肥みたいなものだけで、これからの社会がつじつまが合っていくとは到底思えない。一方で、海外との循環という問題もあるわけですけれども、その両面で考えていかなければいけないというふうに思いますので、そこはぜひ入れていただきたいと思います。
 私が1に関して申し上げたいのは2点あるんですが、1つは、最初から出ている話とのつながりで、全体の循環型社会というもののとらえ方と個別法との関連性についてのものの考え方をるる議論しているわけですが、例えば参考資料1の18ページに法体系という大変有名な図がございます。これはさっき加藤さんが言われたように、個別法の上に基本法をのっけたというものでしかない絵じゃないかと思います。そして、この絵の持つ印象というのは非常に強烈でありまして、このイメージが絵として変わらない限り、今回の基本計画がここで言われているようなある種の大きな循環型社会を念頭に置きつつも、現実の問題に対処するという指針性を持っているというところが十分表現できないと思います。
 重要なところはみんな括弧の中に入っていて、環境基本計画が小さくあって、循環は自然循環と社会の物質循環、次に社会の物質循環の確保とかなんとかとあるんですが、これを飛ばして最後に柱が立っていく、いかにもそう見えるような構成になっているというところは工夫していただきたい。大きな循環の中に自然とのかかわりというふうなものがあって、社会が非循環型、つまり一方向的な過程から循環型の社会に変わる。そして、その動機づけの中に幾つかの個別要素の問題があって、その個別要素について各個別の法律が機能しているのであり、それらをもう少し有効活用するためには相互関係をつくることが必要なんだという循環を基調とした絵のかき方があるんじゃないかと思います。
 それからもう一つ、目標に関してですが、前からずっと環境指標については議論していて、なぜ今、マテリアルフローを出しているかというと、繰り返しになりますけれども、要するに、幾ら100%循環しても、サイズがどんどん大きくなったら、それはだめなんですよね。そのサイズを現状か、あるいはそれ以下に絞り込むというところをぜひ表現したいということでマテリアルフローの全国版を作ったわけです。ですから、そういうものの地域版なり、あるいは要素版なりというのは幾らでもできるはずなんですね。オールジャパンの全物質循環だけやっているというのは能がないと思うんですよ。そういうものが上位の指標であって、サイズまで含めた指標の下位に数値が並んでくるというふうな階層的な構造にぜひしてもらいたいと思います。これは循環に関する議論の基本だと思います。
 もう一つ、次のテーマとのかかわりですが、私は参加指標みたいなものをぜひ入れてもらいたいと思っているんですね。それはなぜかというと、建前として「みんな参加しなさい」とか言っているうちはいいんですけれども、政策として効果を見ていくといったとき、ほんとにその参加が効果があるのかどうか、やや疑わしい面だっていっぱいあるわけです。だから、ある要素についてはむしろ産業界が頑張った方がいいとか、ある要素については参加というより自治体が率先しろとか、だけどこの要素については完全に参加することがものすごい効率的になるとか、そういうふうなことをきちっと評価した上で参加を呼びかけるというふうな時代になっているだろうと思います。何となく参加すればいいだろうというふうな段階での参加のような感じがするんですね。次のページなんかを見ると、市民・NGOの活動が十分できるように予算措置を講じる。予算措置を講じるというのは、行政としての責任があるわけですから、その効果をきちっと評価していきながら、ある場合には予算措置を十分に講じる、めり張りのきいた予算措置を講じるというふうなことをやっていくことが必要じゃないかと思います。

○中島部会長 どうもありがとうございました。次の2に関心が移っているようですけれども、1の(4)の黒丸のついているところ、委員の間で意見が必ずしも合意が得られていないように見えますが、先ほど浅野先生がおっしゃいましたように、個別法に基づくような話ではなくて、上位のところで記述を考えるということで、このあたりは解決するんじゃないかと思います。
 それでは、2に移りたいと思います。武内先生から口火を切っていただきましたけれども、循環型社会の形成に関し政府が総合的かつ計画的に構ずべき施策について、(1)(2)をまとめて御議論いただければと思います。

○江口委員 先ほどちょっと申し上げたんですけれども、今の1とも関連してくるんですが、1のところで、動脈産業と静脈産業が有機的に結びついた経済構造の構築が必要ではないか、それをやるためには適正なコスト負担をするようなシステムの構築が必要である、次に「静脈産業に従事する者に対する……」云々と書いてあるんですね。静脈産業があたかも出てくるような感じなんですけれども、原動力はあくまでも動脈産業と静脈産業の有機的な結びつき、つまりマーケットですね。市場をどうつくるかというところがポイントであって、それに対する諸施策、税制ですとか、技術開発ですとか、そういうものがないと先ほどおっしゃったように並列的な議論になっちゃうんですね。特に当審議会では、静脈産業をどうやって育てていくのか、ここが核心の部分だと思っておりますので、研修とかなんとかという一般論でなくて、利潤原理に基づく市場の発展を支援していく環境技術開発支援もそのテコの一つであります。

○中島部会長 ありがとうございました。

○浅野委員 不法投棄対策について、EPRを踏まえた対策という書き方がしてあって、回収費用を製造業者の負担とするという書き方がしてあるのですが、私の理解では、EPRをこういう形で結びつけて議論するのはどうかなという気がします。この書き方はあまりにも単純過ぎて、こういう書き方をしていくと、ここだけで余計な議論が生じてしまう。今、産構審でEPRの議論をやっていますけれども、OECDでいっているEPRのガイドラインなんかも含めて、もうちょっとここは丁寧に読んでもらわないと、これでは幾ら何でもアバウトだなという印象が強いですね。
 不法投棄対策に関するという表現方法もありますが、もともと廃掃法の重要な部分であり、循環型基本法もそこは絶対外せないと考えているのは、適正処理の確保です。要するに、武内先生もおっしゃったように、どんなに循環、循環といっても絶対ゼロエミッションはあり得ないわけで、最後は必ず適正処理が必要なわけです。不適正処理が行われないようにという課題があり、廃掃法の役割は最後の最後までなくならないと循環基本法も言っているわけです。それが重要であって、ここで不法投棄対策でEPRという書き方は、整理としてはやや悪いのかなという気がします。
 もちろん前の方に適正処理という記述がありますが、循環資源としてどうするかというストーリーと、それからそれが下流にずっといった後の適正処理の問題、さらにそもそも最初から循環資源にならないで、いきなり廃棄物として適切処理されるものというのがあるんですね。これを示す絵をつくったことがあるのですが、その構造を踏まえてこの議論をやらないと、ちょっと荒っぽ過ぎるという気がします。

○中島部会長 ぜひその絵の御提供をお願いしたいと思います。
 加藤委員、お願いします。

○加藤委員 たしか第1回の会議だったと思いますが、私自身は、循環型社会をつくるのに、上部構造ばかりじゃだめだ、下部構造が非常に大事だということを申し上げました。申し上げたのは、私自身、ここでいう静脈産業と言われる方々とかなりつき合いが深いということもあって、そういう経験から、動脈産業に対して国が伝統的に非常に長いこと、明治以来、ものすごく手厚くいろんなことをやってきたのに対して、静脈産業というのは、はっきりいってほとんどほったらかしですね。例えば、全国産廃連だとか、いろんなのがあって、団体として社団法人を認めるとか、いろんな業界の集まりに役所の方が行って御挨拶するとか、そういう類の話は幾らでもありますけれども、動脈産業に日本として資源を注いできたものに比べると、ほとんど問題にならないぐらいにしか実態上やっていない。はっきりいって、御挨拶に行くことぐらいしかやっていない。実際上お金とか、ほんとの意味の施策がない。
 そのために、循環型社会を本格的につくろうと思うと、例えば解体業にしても、産業廃棄物関係にしても、今後リサイクルの受け皿としての中古市場だとか、実際世の中を回すためのメカニズムを考えると、明らかに足りないというふうに思っておりまして、私自身もここに研修とか、そういうことを書きましたけれども、単に研修だけでなくて、先ほど江口さんがおっしゃったような手厚い保護、今まで考えていなかったようなことを考えなくちゃいけないと思いますが、相当のことをやらないとリサイクル社会ができない。上部構造だけが大きくて、下肢はひ弱になりかねないということを申し上げておきたいと思います。
 それから、その関連で言い出すと切りがないんですが、時間の関係でもう一つ、国民がそろそろほんとの意味で責任を持たなくちゃいけない。いい環境をつくるために今まではどちらかというと行政と企業を責めることを国民はやってきたわけですが、自分のことはあまり言わなかった。不法投棄も、私は環境に対する犯罪だというふうに思っております。産廃業者がドタッとものすごい量を捨てることだけが不法投棄ではなくて、一般市民が車の中からごみをポイポイ捨てて平気、たばこの残りかすみたいなものを捨てて平気、それもよくない、環境に対する犯罪ということで不法投棄というものを考えたらどうか。ニューヨークにありますガービッジポリス、不法投棄を監視する特別のポリスだとか、そういうことを考えてもいいぐらいじゃないかなというふうに思っております。
 いずれにしても、2の部分、従来ですと、環境教育とか、情報の整備とか、ごくごくおざなりに書いて終わりということですが、ここのところにものすごく力を入れないと、文字どおり上部構造だけ立派だけれども、下はひ弱でぶっ倒れてしまうということになりかねないと思います。

○中島部会長 どうもありがとうございました。概念的なことにとどまらず、例えば静脈産業であれば、それが育つような具体的な踏み込んだ議論をせよということですね。

○古市委員 先ほどの議論でも、物質循環ということで、最終的にごみはゼロにならないわけで、ごみをどうするか適正に処理しなければならない、そうすると処理施設を必ずつくらなきゃいけないわけです。ということで、3ページの一番上、適切処理に関する事項、4つの丸があるんですけれども、上の3つは私が提案しました。4つ目は私ではないんですが、非常にいいことを書いていただいていると思います。
 廃棄物というのは、我々が豊かな生活をしたつけとして、みんなで等しく処理責任を分担しないといけないと思います。そうでないために、今だと行政と事業者がそれを直接処理しなきゃいけないという責任分担を負っているから、そのために市民との関係で合意形成なり住民参加ということに対してぎくしゃくした関係が出てくるんですね。ここのところ、もう少し住民も処理責任を分担するような形でやっていかなければいけないのではないか、そういうことをしっかりと書くべきじゃないか。処理施設ができないと廃棄物処理はパンクすることは目に見えているんですね。ここをほったらかしにしておったら、最後の締めくくりはだれもしないということになると思うので、ここのところをしっかりと書いていただきたいというふうに思います。

○中島部会長 ありがとうございました。

○崎田委員 2番の項目の中に環境教育とか、市民の排出者責任をより自覚してもらう、その辺の部分が随分出てきているので、その辺について意見を申し上げたいんですが、私は地域あるいは市民の視点で環境学習の推進を仕事にしているんですけれども、そういう感じからいきますと、環境教育、環境のための学習から持続可能な社会を実現する意欲のある人をはぐくむ学習というような形で、体系整理とか問題点の課題整理というのはかなり進んできているという状況だと思っています。
 それのもとに、現場でも廃棄物に関してのプログラミングというのを随分工夫してやり始めているんですが、「コーディネーター、アドバイザー等の指導者を育成するべきではないか」と書いていただいて、今の時期に刺激を与えるのは大変ありがたいんですけれども、私の印象からいくと、例えば環境省の登録だと環境カウンセラーとか、あと各地方自治体が養成した環境アドバイザーとか、現実にかなりいろいろな人材はいらっしゃるんですね。あと、生涯学習センターでは地域の先生になれるような方の名簿整理は随分進んできています。
 今、何が問題かというと、そういう人材とか、いろいろな施策とか、そういうのをうまくコーディネーションして、それをどううまくプログラミングしていくか、部署を横につないだりとか、そういうことを有機的に行うようなつなぎ方が弱いという感じがすごくするんです。ですから、全体的に拝見していて、一つ一つはいいんですが、国ですから各省庁のいろいろな施策をつなぐとか、そういうあたりも少し盛り込んでおいていただくと現場につながっていくのではないかなという気もいたします。

○中島部会長 ありがとうございました。まだ御意見があるかもしれませんが、3番目に移りたいと思います。

○武内委員 3番目のポイントなんですけれども、地方公共団体、とりわけ市町村の果たすべき役割を重視していただきたいと思います。生物多様性条約にも、生態系アプローチという中で、生態系の安定性を維持するにはできるだけ小さな単位でマネジメントしていくということが重要であって、それの積み重ねにおいて安定した持続的な社会が形成されるということが言われているんですが、私は循環型社会については全く同じことが言えると思います。
 しかも、基礎自治体が自らの地域の中で物質循環を進めるということは、そのこと自体においては、物の出し入れのグローバル化という影響があるんですけれども、国際的な摩擦という意味での競合はなくなるんですね。例えば、海外から食糧を輸入しないとか、飼料作物を入れていると我が国の物質循環はおかしくなるならやめるというふうに言った途端に大きな国際問題になりますけれども、その地域社会の中でみずからの循環資源をどういうふうに生かすか、これは当然言っていい話です。
 そういうこともあって、環境ガバナンスという概念はこれからすごく大事じゃないかと思いますが、市町村を中心として連携したり、また合併したりということで体力を強化していくことは必要ですけれども、みずからの自治権の強化の中で、循環型という発想から従来の行政を見直していくというふうな積極的な意思を持っていただくことは非常に重要なんじゃないか。
 この間も集落排水の話をちょっと聞いたんですけれども、集落排水でし尿を農地に還元しているというふうに言うんですが、残渣みたいなものは入れちゃいかんとか、家畜と合わせるのは問題だとかというふうになって、集落排水システムみたいなものを農村における循環型の骨格にするというのなら、行政の枠を取り払えばいろんな形でできるんですね。そういう意味で、出し入れのむだみたいなものがあるのを、地方自治体の中で相互にいろんな事業を関連させて循環型にする、そしてまたそういう目でもって今の事業を根本的に見直していくというふうなところをぜひ訴えるべきじゃないかと思いますので、その点を強調していただければと幸いです。

○浅野委員 3の書き方にも、もう少し検討した方がいい部分があるのですが、特に(2)で書いてある、関連施策とここで呼んでいるのは、循環型社会形成という政策課題で言われているもの以外の環境施策とも連携を図れということを言おうとしていると思います。そういう目で見ると、一つ目の丸は環境基本計画でいう地域的な広がりを持った取組をイメージして書いておられるだろうと思います。これはこれでいいんでしょうけれども、他施策とのつながりという意味でいえば、例えば温暖化という戦略的プログラムで言われている施策とのつながりとか、水循環という戦略的プログラムで言われている施策とのつながりとか、いろんな意味のつながりがあると思います。武内さんが今言われたように、種の多様性の保全という戦略的プログラムとつながるかもしれないわけです。要するに、他の環境施策とのつながりがちゃんとできるように考えるべきということがわかるように表現する必要があると思います。
 ちなみに、温暖化対策としては、ただエネルギー対策だけではだめだ、当然循環型社会形成のところで取り上げられること、交通対策で取り上げることもすべて温暖化対策と密接につながる認識を持つということを地球局の事務局が言うことになっているんですが、ぜひ廃リ部こっちからも言ってほしい。環境省の出すドキュメントのどれを見ても、どこかでつながるものはつながっているという構造にしておいていただく必要があるわけで、この部分は基本計画の戦略的プログラムでいう最後の2つの章だけが並んでいますけれども、もっと前のところとのつながりも入れておいてほしいという気がします。

○中島部会長 ありがとうございました。いかがでしょうか。

○江口委員 冒頭に申しましたけれども、3の(2)の2番目のところ、国際的な協力・連携ですが、私、ここで使うべきかどうかということを非常に悩んでいるのは、安全保障というんでしょうか、つまり分散型システムにしておいた方が社会的にいいのかなと。だから、生態系システムがいいのかなということであれば、周辺地域、地域という言葉を使うのが適当かどうかわからないんですが、機械的に「国際的な協力・連携が必要ではないか」というんじゃなくて、周辺地域との安定を図るためにはどうしても循環型社会を形成しておいて、国際的な協力・連携が必要ではないか。この場合、国際的な連携というと、必ずODAという意識になって、技術協力になっちゃうんですね。そうじゃなくて、地域の安全を図るためには国際的な協力・連携が必要ではないだろうかということが書けたら非常にリアリスティックになってくるのかなという気がするんですが。

○中島部会長 1のところでも、国内的なところでの積み重ねがあって、あくまでもその上に立つ前提としての国際的な協力で、単に国際的な事項が最初に来るのではない、そういう意味だと理解しました。
 ほかにいかがでございましょうか。今日は内容の濃い議論をしていただきましたけれども、その他に関しましては先ほども御意見をいただけたかと思います。
 それでは、この指針をまとめるのに本日の議論を有効に利用させていただきたいと思いますが、少なくても委員の間での意見の大きな食い違いは相当解消されていると思っております。
 では、時間を超過してしまいましたけれども、ご協力をありがとうございました。これでお開きにいたします。

午後 3時04分閉会