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中央環境審議会廃棄物・リサイクル部会
 第15回浄化槽専門委員会議事録

平成18年5月12日

午前10時01分 開会

〇松原浄化槽推進室長 定刻になりましたので、ただ今から第15回浄化槽専門委員会を開催いたします。
 議事に入ります前に、お手元の配付資料を御確認願います。資料一覧をお手元にお配りしておりますので、資料の不足がございましたらお申し付けください。
 それでは、これ以降の議事進行につきましては、加藤委員長にお願いしたいと思います。

○加藤委員長 どうもお早うございます。毎回のことではありますけれども、朝早くからの会議で、特に木曽先生やあるいは北尾先生のように、遠くからおいでの先生方は大変、大変だと思いますが、よろしくお願いいたします。また、傍聴席の皆さんも大変御苦労様でございます。気持ちとしては一緒になって、いろいろと浄化槽の将来、非常に明るい展望が出てきていると思います。国内的にも国際的にも浄化槽の本来持っている力というものがいろいろな意味で、やっとこういろいろな意味で理解され、また展開されるような時代になってきたかなという感じを私は持っていますけれども。
 今日は主として将来の浄化槽のビジョンと、浄化槽というのはどういうふうに、国内で更に定着することはもとよりですけれども、普遍的な、大げさに言えば、人類の社会の一つの生活排水処理の有効なシステムとしてどう使いこなしていくかというそういう方面にまで、やがて話が発展していけばいいなというふうに思っております。
 今日は貴重な資料もいろいろとありますけれども、基本的には今後の浄化槽のビジョンと仮に呼ばせていただきますと、そのビジョンについて皆さん方から率直にお話いただきたい。もちろん、前回にもう既にこの後すぐに役所側からも説明がありますけれども、前回も既に先生方から何を今後すべきかという課題についてもう出していただいていますので、それを基にしたビジョンということになります。
 さて、きょう非常にお忙しい中、由田部長さんにも御出席いただいております。それで由田さんは皆さんよく御存知のとおり、非常に浄化槽についても並々ならぬ熱意と経験と見識をお持ちのお方でありますので、先生方にビジョンのことを議論していくに先立って、ちょっと部長さんの方から環境省として、現時点で考えていることを率直にお聞かせいただければと思います。

○由田廃棄物・リサイクル対策部長 由田でございます。この専門委員会で先般の浄化槽法の改正、それを受けました省令、施行体制、維持管理の体系につきまして御議論いただき、おおむね考え方を出していただきまして本当にありがとうございました。
 実は、浄化槽に関しまして中央環境審議会でのこういう本格的な審議というのは、今回初めてなわけでありますが、実は、廃棄物全体の中で、従来、省庁再編の以前は厚生省でやっておったという経緯がございまして、そこに生活環境審議会という同様の審議会がございまして、そちらの方が担当していた時期がございます。
 以前、ここの専門委員会にもその報告が前回も確か出されたとは思いますが、ちょうど10年少し前になりますが、正に今と同じような浄化槽の当時の状況を踏まえまして、今後浄化槽のあるべき姿というのは一体何だろうかということを取りまとめていただいたことがございます。実はその後、その取りまとめをベースに致しまして、10年ほど浄化槽のいろいろな分野での展開がなされてきたわけであります。その一連のものとして、予算に関しましては、大変大きく伸びまして、これは実は浄化槽の予算に関しては、きょう委員長をやっていただいております加藤さんが、当時昔々厚生省の環境整備課長、今は粕谷が来ていますけれども、そこのポストに随分昔にいらっしゃったときに、とにかく浄化槽だけを考える人をつくろうということで、浄化槽対策室というものを、浄化槽法の制定を受けまして浄化槽対策室というのを創設することに尽力され、それから浄化槽というのは個人の持ち物でもあるけれども、いい物には少し普及をするために、お金を少々使ってもいいではないかということで、補助金1億円だったと思いますが、当時モデル事業として合併処理浄化槽の設置の支援をするという仕掛けをつくられていました。
 そういう意味では、今、委員長をしていただいているというのも何かその思いもおありなのかなという気も致してはおりますが、その後、実はこの浄化槽設置整備事業、様々な経緯を経まして、予算額も250億円以上という250倍という、この十数年恐らく政府の予算というのは減ることはあっても、伸びるというものはほとんどなかったと思いますが、そういうことでやった。これが十分かどうかは別としまして、そのような形になっている。
 もう一つ、そういうふうな合併処理浄化槽の普及の流れの中で、あるタイミングがありまして、平成12年に浄化槽法の改正が議員立法として出されたわけであります。いわゆる最も当時まで関心が高かった、いわゆるよく言われます補助金を出して浄化槽を合併処理浄化槽にしても、どんどん設置されているものが単独浄化槽ではないかと。あとどうしていくのかという問題を抱えるぞと、こういう識者も随分いらっしゃいましたし、業界の方の中にもこういう主張をされる方も、強く主張される方もいらっしゃったわけであります。
 こういう様々なことが背景となりまして、平成12年に、新設の場合には、合併処理浄化槽に限ると、ついでに浄化槽と言えば、もう合併浄化槽のことを指すとこういう改正が行われたわけであります。ある意味では浄化槽の世界にとりまして、大きな転換、いわゆる当時の、平成5年でしたか、審議会での審議をして取りまとめていただいたもののある種の結集、一番大きく姿が変わった瞬間ではなかったかと思うわけであります。
 そういうことを踏まえまして、浄化槽の設置のところだけを手当て、一番難しいところでありましたが、手当てを制度上したわけでありますが、次に浄化槽を取り巻く制度全体を、その合併処理浄化槽というものに合わせていくという作業が残っていたわけであります。これを一昨年来検討していただき、昨年浄化槽法の改正ということで再び浄化槽そのものが実は公共用水域の保全という、水環境の保全というものを直接目指していくということを明確に致しまして、全体の浄化槽の管理の体系をそのように変えると、こういうふうにさせていただいたわけであります。
 おおむね、確か平成5年だと思いますが、取りまとめていただいた当時の審議会の報告書の進め方の中で、かなりの部分が、大きな骨子の部分というのは、何とかある形にもって実現できたのではないかというふうに思っております。
 ここで、改めてここまで管理の在り方のところまで、先生方に御議論いただきまして、次にではこれでいいのかとこうなりますと、浄化槽に関しまして、もうその当時の議論というのは10年以上たっております。改めまして、先ほど座長からお話がありましたように、浄化槽についての様々な関心というのは、いろいろな高まりというだけではなくして、いろいろな側面から見えるようにまたなっていることも事実ではないだろうかと思っております。
 そういうことで改めまして、その浄化槽というものをどういうふうに考えるのかということをしっかり技術論も踏まえまして、議論を先生方に知見の集積、御議論をしていただき、改めましてその浄化槽のあるべき姿というふうなものを取りまとめていただけたらと、こういうことで私どもから仮にということで、先ほど委員長おっしゃっていましたが浄化槽ビジョンというふうなものが何とか今年中ぐらいには取りまとめて、新しい時代の方向性を示すことができればとこのように思うわけであります。
 後ほど、論点その他、室長の方から説明をさせますが、当時浄化槽に関しまして、一つは新しい概念を産み出そうとした十数年前になりますが、浄化槽のイメージがございます。一つは浄化槽というのは生活、中ぽつというのをつけたのですが、「生活・環境実感型施設」というふうに審議会の報告書では記載をされております。これは、いわゆる一般の自分の生活の中で、体験の中で、環境というものを実感するという最もいい分野ではないか。そういうことによって、自己啓発がされながら、例えば、環境でありますから、浄化槽のみならず、そういう環境は大切にしなくてはいけないのだというそういう心のはぐくみが、今度はごみをちゃんと分けなくてはいけないというようなことにつながったり、あるいは、地球に優しい、こういう炭酸ガスをあんまり出すようなことをやってはいけないのだとか、そういうことに結び付いたり、現場として役に立つのではないかというのが、当時かすかながら、生活・環境実感型施設という言葉に表されてみたものというふうに思うわけであります。
 それからもう一つ、いわゆるリサイクル型施設と当時呼んでおりますが、このリサイクル型施設というのは、実は汚水の処理システムというものの原点がどこにあるかということにもかかわるわけでありますが、汚水は出した所で自ら処理をするということが仮に基本であったとしても、その中に処理をしたところ、そういう有機物ですから微生物が過剰にたまってくるというのがあるわけです。その場でそれもちゃんと処理をするということも一つの方法であります。それは庭とか使って、そこで何か果樹園とかそういうふうなものができるのであれば、それはそういうものでありますけれども、そうではない場合に、年に一度汚泥土を引き抜きまして、これをまた別の形でリサイクルをしていく。そういうふうなことができるものではなかろうかと。特にパイプですべてを輸送する代わりに、汚泥土ごとに減量化、廃棄物全体、汚水といいますか、この廃液全体を減量化いたしまして、これをいわゆる車で運ぶということによりまして、より効率のいい循環型のシステムができるのではなかろうかというようなことも実は少し当時意識され、リサイクル型の施設と。そこから出てくるきれいな水は、またそこで使うということもできるのではないかと。こういういろいろな意味での「リサイクル型施設」、当時の報告ではそう書かれておるわけであります。
 こういうことに関しまして、改めまして浄化槽の技術もかなり進歩してきております。その浄化槽がどういう技術的に、どの程度の進化をし、現在更に国民的に改めて更に受け入れられるものなのかということを特に技術系の先生方もたくさん、今日先生方にはいらっしゃいます。まずは改めてこの位置づけをしっかりと御議論を願いまして、その上で浄化槽に対しまして、これまではどちらかといいますと制度を変える、それから、というふうなことでやや公的といいますか、そちらの方から制度を管理したり施設をつくったりという公的な立場から浄化槽があるべきではないかというような、あるいは下水道はどうあるべきだということもあるかもしれませんが、ことの議論が多かったのですが、もう一歩離れまして、いわゆる国民全体の環境意識というのは、相当今高まってきておると言われておりますし、21世紀というのは環境の世紀というふうにもよく言われるわけであります。環境省の脱温暖化社会と循環型社会というものの構築を2本の柱として施策を進めていこうということで、いずれも国際的なイニシアチブをとっていこうと、こういうことまで意図しながら進めているわけであります。
 こういう中で、国民一人一人が温暖化の問題にしましても、あるいは3R、循環型社会の問題にしましても、随分意識が変わってきておるということが手にとれるような状況に実はなってきておると、私はそのように感じております。何かといいますと、かつてごみ処理の現場を見ましても、可燃物と不燃物、あるいは粗大ごみぐらいに分けるのが精一杯で、ある十数年前に資源ごみという分け方をもう一つ増やすのには、結構市民の人たちを説得するのは市町村としては大変でありました。いまや、その資源ごみを分けるということ、あるいは更に分別して分けるということは、当たり前とまでは言いませんが、もっとやろうではないかということが市民の側からそういうふうなことの雰囲気ができてくると、こういう時代にかかっております。ある意味では、環境の問題も本当に普段の生活をなさっている国民の方々からも、この関心が大変高めていただいて地球を守っていこうと、こういう動きになっているのではないかと思っております。
 そういう中で、改めまして浄化槽というものをそういう立場の中で、そういうところの目線に置いたとすると、どのようにとらえ、どのように今後国民が環境を、国民といいますか、人類がといいますか、この環境を守るために活用できるツールとして、どのように位置づけ、考えていくべきなのかを是非とも御議論いただきまして、今後浄化槽の、改めて環境の整備における浄化槽のあるべき姿ということを、議論して取りまとめていただければと、こんなふうに思って、改めましてこの委員会に取りまとめをお願いするものであります。
 ひとつよろしくお願いいたします。

○加藤委員長 どうもありがとうございました。やはり浄化槽に深い深い愛着と理解と、もちろん行政官としての責任とを交えた非常におもしろい話で、私も大いに刺激を受けました。私自身も一言だけ言うと、浄化槽に接したころは、下水道の補完施設といいますか、下水道を造るのはお金もかかるし、時間もかかるから、その代わりに、補完にちょっと多少安かろう悪かろうという面もあるかもしれないけれども浄化槽という、そんな印象で実はありました。私の個人の印象がですね。それは私もうんと若いときに多少、衛生工学なんていうものを勉強したということもむしろ災いして、何か水をきれいにするのは、いわゆる集合型のいわゆる公共下水道しかないのだというふうに思い込んでいたからなのでありますが、それからそれはまあ若いときから中年ぐらいまでのそういう誤った認識だったわけですけれども、やがて浄化槽、今から20年少し前に知ることになりまして、非常にそういう認識というのは間違いだと、下水道の補完施設でも何でもないというふうに思うようになって、それからずっと浄化槽行政は離れましても、浄化槽というのを少し離れたところからずっと見てみますと、正にこれはすばらしい日本の知恵が結集したすばらしい技術ではないか。しかも日本発のもちろん世界に通用する、どこに行っても通用する、日本だけで特殊に使われている技術でも何でもなくて、世界に通用する技術であり、かつ、今のように地球環境時代、部長さんもおっしゃいましたけれども、地球時代、環境時代、特に水資源が非常に問題になる21世紀において、最も発生源でまたきれいな水にして戻すというのは、正に循環の最たるものであるだけでなくて、人類が必要とする水資源を供給するものとしても、すごく貴重な技術なのではないか。技術の進歩というのはそういったものを可能にしているのではないか。
 人工衛星の中で出た汚水を、またきれいにして飲むというのと同じようなものだと思うのです。そういうところまで我々はたどり着いてきたなと、これはきょうも傍聴席にいらっしゃる民間の方々の努力、それからもちろん行政の努力、様々な人の努力によって、そこまでたどり着いたと。これは日本が世界に貢献できる最も質のいい貢献かなというふうに、私自身は個人的に思っているのですが。その辺についての議論はこの後すぐにしていただくことにしまして。
 さて、前回、先生方から維持管理等が一とおり一段落した段階で、もちろんあれで終わったという意味ではありませんが、一応、一段落した段階で、今後、浄化槽について我々が検討すべき課題は何か、この専門委員会として検討すべき課題は何かということで、一とおり先生方から御意見を頂きました。それを事務局としては先生方の御意見を漏らさないような形で、1−1、そしてそれを更に多少事務局的にアレンジしたものが1−2として出ています。前回も申し上げましたように先生方がおっしゃった項目だけ、ずらっと並べると十数項目になるのではないかと申し上げましたが、1−1の資料のぽつのところだけ、機械的に足し算をしますと、21項目になっています。先生方がおっしゃったことを並べ方もいろいろとありますけれども、整理の仕方もいろいろとありますけれども、21項目、それを1−1のような形で事務局の方で位置づけといいますか、そういうふうにしていただきました。それと1−2というのは、これを踏まえた上で、更にちょっとした整理の案を事務局がつくっていますので、まず室長の方から御説明いただきます。

○松原浄化槽推進室長 資料1−1及び資料1−2についてでございます。
 委員長から御発言がありましたとおり、資料1−1については、委員の御意見を整理したものでございます。
 まず、浄化槽を取り巻く状況と浄化槽の特徴について御意見がありました。
 次に、環境保全上健全な水循環について、水環境の指標に関して、水域等の特性を考えた指標、浄化槽の効果を把握するために望ましい有機汚濁指標、微量汚染物質、窒素、燐等について御意見がありました。また、モニタリングに関して、水域等の特性などにより方法を考えなければならないという御意見がある一方、他の分野との整合性も考えなければならないという御意見もありました。さらに、小規模事業場に関して、どのように対応するかという御意見がありました。
 次に、循環型社会や技術開発について、汚泥処理に関して、循環利用の検討、し尿処理施設の位置づけ、民間活用、脱温暖化の考慮等について御意見がありました。また、温暖化対策に関して、エネルギー回収にどこまで貢献できるか、電気を使わない浄化槽等の開発を進めるべきではないかなどの御意見がありました。さらに、IT技術の導入等に関しても、御意見がありました。
 次に、今後の浄化槽整備について、社会状況の変化に応じた浄化槽の役割に関して、人口変化の中で果たすべき役割が大きいのではないかとの御意見がありました。また、面的整備の在り方に関しても審議を行うべきという御意見もありました。
 次に、国民の主体的な環境保全について、ボランティア志望者の活用や住民の意識向上が培われた中での浄化槽の在り方に関して御意見がありました。
 最後に、海外展開について、ヨーロッパや北米の状況も踏まえた海外展開、現地の人材やインフラの状況も踏まえた海外展開を考えなければならないという御意見がありました。
 資料1−2についてでございます。
 まず、浄化槽を取り巻く状況と浄化槽の特徴については、環境に対する国民の意識が向上するとともに、循環型社会の形成等が要請されている状況とリサイクル型施設、生活・環境実感型施設である浄化槽の特徴、国及び地方公共団体の財政状況と建設費用が安価で人口密度の低い地域で経済的に有利とされる浄化槽の特徴、少子高齢化等の社会状況と分散型システムである浄化槽の特徴などについて御審議いただくことが考えられるのではないかと思います。
 次に、環境保全上健全な水循環の構築に求められる浄化槽の役割については、水循環の観点におけるオンサイトの汚水処理システムである浄化槽の位置づけ、小規模事業場対応とその 問題点、窒素・燐対策等水域等の特性に応じた指標などについて御審議いただくことが考えられるのではないかと思います。
 次に、循環型社会で自立する浄化槽システムの構築については、循環型社会の構築を考慮に入れた汚泥処理システムの構築、輸送燃料の消費による温暖化の防止、効率化によるコスト削減等を考慮した汚泥処理システムの構築、PFI事業等による民間活力の利用、廃止された浄化槽についての3Rの考え方に沿った有効活用、適正処理の方策について御審議いただくことが考えられるのではないかと思います。
 次に、今後の浄化槽整備に在り方については、汚水処理施設整備が人口の79%にまで普及した状況、少子高齢化等の社会状況の中における浄化槽の整備方策などについて御審議いただくことが考えられるのではないかと思います。
 次に、国民の主体的な環境保全活動としての浄化槽の確立については、国民が適切に参加できる汚水処理システムとしての浄化槽の確立、NPO等の環境保全活動との連携、浄化槽を適正に使用することが環境の保全に役立つことの普及啓発について御審議いただくことが考えられるのではないかと思います。
 次に、浄化槽の海外展開については、海外展開するために支援できる事項、浄化槽を使った国際貢献について御審議いただくことが考えられるのではないかと思います。
 最後に、技術開発の促進については、温暖化を考え電気の使用量を削減した省エネルギー化、廃棄及び再生利用の容易性の向上、IT技術を応用した浄化槽性能の安定化及び維持管理性の向上、窒素・燐等に関する処理能力の高度化、設置・維持管理費用の低減について御審議いただくことが考えられるのではないかと思います。
 以上でございます。

○加藤委員長 どうも御苦労様でした。
 さて、1−1の紙は今説明がありましたとおり、先生方が前回御発言いただきましたものを項目として一応すべて拾って、それを少し整理したと。整理の仕方はいろいろとあると思いますけれども、こういう1−1のような形で図式的に位置づけをしてみたということでございます。
 1−2はそれに基づいて、今度は少し行政的な観点から問題を更に展開するような形で1−2という紙をつくったということですが、先ほど部長さんのごあいさつの中にありましたように、新時代を迎える浄化槽について、新しいビジョンというものをこの専門委員会に期待をしたいと。できたら年内ぐらいにはその一種のスケッチといいますか、ビジョン、別の言い方では最近ロードマップなんていう言い方もよくされますけれども、そういうものを年末ぐらいまでに出していただければという役所側の御希望の表明がありましたけれども、そういうものにもつながっていく話だというふうに思っております。
 それで、議論はいろいろとこの二つについて頂きたいと思うのですが、特に1−1について、せっかくこの前発言したのにどうも発言したのが適切に反映されていないなんていう、そういうことも含めて、あるいはそれを超えて何か、1−2に及んでも一向構いませんが、取りあえず1−1あたりから始めましょうか。この整理の仕方は、いろいろとあろうかと思いますが、特に大事な項目が落ちていないかどうかとか、そういう観点でまず。
 山本先生、いかがでしょうか。

○山本委員 資料1−1に関して、意見を述べさせていただきます。非常によくまとめられているとは思うのですけれども、今後の浄化槽整備に関することに関して、これは健全な水循環の構築とも関係するのですが、単に浄化槽が汚水処理装置ということではないということは、皆さん了解していると思うのですね。水循環を支える装置であり、かつ造水装置であり、水環境を創造する装置であるという位置づけを持っていると思うんですね。その辺のところをもう少し整備の在り方ということの中で表に出して、水環境創造装置として、あるいは造水装置としてどう位置づけるかということも入れておいた方がいいのではないかなと思います。今後の国際展開を含めて、造水ということを意識する方がいいようなケースもあると思いますので。

○加藤委員長 ありがとうございました。他の委員の先生方、どうぞ。足りない点、あるいはもうちょっと足りないよというわけではないけれども、強化すべき点、そういう点。今後の議論のベースになりますので、改めていかがでしょうか。
 松田さんどうですか。

○松田委員 こんなにすごくよくまとめていただけてありがたいなと思っていますが、ちょっと私の生活者の立場でわかりにくいところがあるのです。それは温暖化対策というのはとてもいいキーワードだと思うのですが、下の方に書いてある生ごみの扱いも含め、オンサイトのエネルギー回収システムについて浄化槽がどこまで貢献できるかと書いてあるところなのですが、どういうことを言っているのかよくわからない。オンサイトのエネルギー回収システムと浄化槽とが、どういうふうにかかわっているのかなという素朴な疑問なのですけれども。

○加藤委員長 なるほど。

○松田委員 もっとわかりやすく書いてくれるとありがたいです。本当にわからないです。

○加藤委員長 室長、何か今の時点でありますか。

〇松原浄化槽推進室長 御意見を踏まえて見直したいと思います。

○加藤委員長 中身の内容としては、恐らく汚泥が要するにバイオマスですよね、今風に言えば。生ごみだとか、松田さんが非常に御関心をお持ちである分野と非常に近いものがありますよね。汚泥、それを使ったエネルギーを回収していこうと。汚泥の中に含まれているエネルギーを回収していこうということではないかなという。
 それでは山本さん。

○山本委員 多分、これ私の発言に関係しているのだと思うのですけれども。これは、私の発言の意図は、生ごみというのは今はもう貴重なエネルギー源ですけれども、生ごみを集めてコンポストにする、あるいはメタン発酵でエネルギー回収する、いろいろな方策はあると思いますが、生ごみというのは水ものですから、ですから水系で浄化槽の中で持ってきて、それでそのままメタン発酵なりでエネルギー回収するシステムがあるのではないかという意味も含まれています。

○加藤委員長 なるほど。

○山本委員 ディスポーザーを積極的に入れる。そういうようなことも可能になってくる、技術システムとしては非常に考えられる。そういうようなことを念頭に私は発言しております。

○加藤委員長 松田さんどうですか。まだあまり……

○松田委員 いえ、わかりました。生ごみを一緒に浄化槽の中に入れて、そしてエネルギーをバイオマスとして回収していくという。

○山本委員 いや、そのまま発電してもいいのです。

○松田委員 そのまま発電していいわけ。むしろそれは技術開発というところに入る話、新しい技術開発の話で、温暖化対策というところに含まれるのかなということをお話を伺いながら聞きました。それと……

○山本委員 重なるのでしょうね、きっと。

○松田委員 そうなるのですかね。それともう一つ、これは全く素人の考えですけれども、ディスポーザーというものに対して、水汚染というものを、私たちかなり気にしておりますので、もしそういうシステムが導入されることがあるとすれば、そのディスポーザーとしての水汚染の話のところは、もっと消費者にわかりやすくしてくださらないと、こんがらがってしまうような気がします。

○加藤委員長 それは家庭の中にディスポーザーを入れると、処理の効率がよくなる。あるいは悪くなって、水環境にプラスの面ないしはマイナスの面の影響が出るのではないかと。そのことについて、一方でエネルギーを利用すると、エネルギーとして回収して利用すると、ここに書かれているような面と、それから排水の水質がよくなるのか悪くなるのか、それについての問題を整理しておく必要があると、そういうことですか。

○松田委員 そうです。わざわざディスポーザーに、もっと極端な言い方をすると、わざわざディスポーザーに入れなくても生ごみというのは別の回収システムが今食品リサイクル法などのところで動いておりますので、生ごみは、私たちはもう地面に戻すというようなところとか、堆肥だとかというところでも技術開発がかなり進んでいますので、わざわざディスポーザーにするところで、どういうトータル的な総合的な施策が展開できるかというのは、もっともっと議論をしていかないといけないのかなというふうに思いました。

○加藤委員長 なるほど。わかりました。このディスポーザーの問題、また別途改めて議論したいと思います。国安さん、お一人お一人すみません。何か。特段になければないで結構ですが、どうですか。

○国安委員 私の場合は特段にありませんので。

○加藤委員 木曽さんはどうですか。

○木曽委員 私の方も、一応微量汚染物質のことも、要するに前回触れさせていただいたのは、浄化槽が汚染源になるということの考え方ではなくて、浄化槽が分散型システムであるからゆえに、例えば下水道のような集中処理に比べて、そういう汚染強度が下がるというような可能性が高いという、そういうことも含めて、それから産業排水が入らないとか含めて、そういう安全性の高い処理水といいますか、そういうものが期待できるシステムではないか。そういう観点からの評価も一つの指標として考えられるのではないかという、こういう発言をさせていただいたつもりでございますので、そういう趣旨です。

○加藤委員長 先ほど山本先生のおっしゃった……

○木曽委員 はい。それと同じ流れの問題です。

○加藤委員長 流れのあれですね。ありがとうございました。
 北尾先生、何かもしあれば。

○北尾委員 この資料1−1の表というのか図というのか、この中にいろいろ個々の項目が挙げてありますが、まだ抜けているところがあるのではないかというようなことを検討し出したら切りがないほど、多分出てくると思いますので、この委員会の議論する時間というのが限られているということから言えば、ここに挙がっている程度でいいだろうというふうに思います。
 ただ、この図のタイトルが私はちょっとおかしいのではないかと思うのです。というのは、浄化槽を取り巻く状況、これはいいのですけれども、浄化槽の特徴ということなのかなというふうに思うのですよ。むしろ特徴ということであれば、先ほど山本委員が発言されたような、水循環に貢献するとか、水を造水するとか、そういう機能も持っているというようなことが当然浮かび上がってくるのであって、どうもこの表というのはそうではなくて、例えば今後の推進策あるいは留意点とかそういうものを挙げているものではないかと思うのですよ。ですから、そこいら辺がどうも内容とこの表のまとめとしてのタイトルとの、ちょっとしたすれ違いがあるのではないかというふうな気がするのです。

○加藤委員長 なるほど。ありがとうございました。
 室長の方から何かレスポンスがあるようです。

○松原浄化槽推進室長 「浄化槽を取り巻く状況と浄化槽の特徴」は、全体のタイトルではなく、推進策等とは別の事項として掲げたつもりであったのですが、図の作り方がわかりにくかったかもしれません。

○加藤委員長 わかりました。松田さん。

○松田委員 私は由田部長の話を感動して聞いていたのですけれども、私たちが今、市民の立場で一番やっぱり知りたいこと、それから参加したいことは、浄化槽は私たちが参加して更に普及していくというところに参加させていただきたいのですね。そうなると、由田部長のお話はとても将来の夢を描いてくださっていて、とても元気になる将来設計を浄化槽で見せていただいておりますので、そういう話がやはり全面的に出てくるように図をつくっていただけるといいなと。資料3の方に少し項目に出ておりますけれども、まだ資料3の方に入っていないようですが、最初にマスコミに出ていく資料というふうな形になるとすれば、やっぱり未来の設計図を大きく描いて、それに対して目標をどういうふうにつくっていくかというふうなつくり方をしていただけると、浄化槽応援団としてはすごくありがたいと思います。一緒に考えたいと思いますが。

○加藤委員長 ありがとうございます。今正に松田さんがおっしゃったのは、言葉が適切かどうかわかりませんが、ビジョンという形で取りまとめていこうと、正にビジョンという言葉が示しますように、当然未来に向けて一種の夢といっても別に夢物語の夢とはまた違いますけれども、未来に向けての可能性といいますか、浄化槽自体が持っている力があるわけですから、それを変えていこうということですね。これは私たち専門委員会の仕事ということで、私たちの浄化槽に対する思い、あるいは浄化槽に対する先見性みたいなものが問われる部分だと思うのですが、今御議論いただいている資料1−1について言えば、まだそこまでは出ていなくて、取りあえず諸先生方が前回御発言いただいたものを、課題、新しくこれから取り組むべき、この専門委員会として取り組むべき課題として、一応1枚の紙の上に載せてみたというものだと思います。ですから松田さんのおっしゃるビジョン的なものは、今後これからこの後正に、今日ももうその議論の第一歩が後で始まりますけれども、そういうものだと御理解いただければいいのかなと思います。
 1−2について何か御意見ありますでしょうか。先ほど山本さん、1−2についての御意見があると。

○山本委員 これは今後の行政の在り方の論点ということですので、まず一つは、ビジョンを描いてそれで将来像を語るということも非常に大切だと私も思っておりますし、それは是非やるべき仕事だと思っておりますが、この行政の取組の中のもう一つは、やはり何度もここに出てきましたけれども、既存単独の問題をどうするかということも絶対に抜かしてはいけない話であって、その辺のところも入れておいていただきたいと。行政の在り方としては入れておいていただきたいと思います。
 それから、生活・環境実感型施設というのは非常にいい言葉だと思います。これは浄化槽を見える水にする、処理水をですね、見える水にすることによって随分みんなが参加できる形になると思うのですね。あるいはモニタリングを自分たちができる、ある程度まで。そういうようなことを考えていくべきだろうと思っております。
 それから3番目のところで、「自立」、インディペンデントと書いてあるのですが、私はこの言葉よりもオートノマスの「自律」、自らを律するという言葉の方が適切だと思うものですから、システムとしても、そういうような言葉の方がいいのではないかなと思っております。
 また大した話ではないのですが、技術開発の促進に関しまして、電気の使用量が減るというのは非常にわかりやすいのですけれども、それだけで走ると危ないと思うんです。さっきの水質の問題とか。すべてのことをトータルに考えて表示しなければいけないし、電気料が安くなっても水質が悪くなっていいのかという話になりますので、だからやはりそういうことではなく、地球環境負荷を抑えたそういうような浄化槽を開発していく。トータルで。それは電気料の削減につながるかもしれないし、でもトータルで考えなければいけないし、そういう指標をつくっていくべきだと思います。これは過去何度も失敗している例だと思います。こんな省エネルギー型とかばかりを表に出してしまうと。ですので、その辺のところは気をつけて言葉は選んだ方がいいと思います。

○加藤委員長 ありがとうございました。「自律」、ぎょうにんべんの律がいいか、「立つ」の方がいいかは、ちょっと取りあえず皆さん方に御異論があまりなければ、取りあえず「自立」に一応しておきますが、後ほど山本さんの御意見も入れて、結局最後に中身を詰めていった段階で、どういう言葉で表現したらいいかということは、また改めてそのときにチョイスをしたいと思いますが。
 どうでしょう。1−2について。別にこれは1−2でここで決めましたとか何とかというものではなくて、これからビジョンを思い描いていくときの一つの材料になるというそういう位置づけだと思います。これでビジョンの目次が決まりましたとか、そういうことではまだない。現時点ではまだないということですが、まとめ方として何か御意見があったら。
 いろいろともしかしたら御意見があるかもしれませんが、ただ、少し先に行って、先の資料も見た上で改めてまたここへ戻ってくださって結構ですので、ちょっと先へ行ってみましょうか。せっかく非常におもしろい貴重な資料がありますので。
 それでは、今のことに向けて、もう既に部長さんのごあいさつなんかにももう出ておりましたけれども、まず資料2というものをちょっと見ていただきたいと思います。これを事務局の方から御説明ください。

○松原浄化槽推進室長 資料2でございます。
 まず、環境に対する国民の意識の高まり、環境保全上健全な水循環の構築の状況、循環型社会への取組や温暖化対策の進捗状況、汚水処理施設の整備の進捗状況、国や地方公共団体の財政状況、少子高齢化等の社会状況など浄化槽を取り巻く状況を踏まえて、中長期的な視野により浄化槽について総合的な審議を行っていただいてはどうかと考えております。
 また、9月までを目途に主な論点ごとに審議を行い、施策の方向性を導き出していただき、年内を目途にこれらの方向性の取りまとめを行い、「浄化槽ビジョン」、仮称でございますが、を策定いただけたらと思ってございます。
 以上でございます。

○加藤委員長 もうこの点に既にもう話は及んでいますが、何か進め方で何か御意見がございましょうか。確か前回北尾先生の方から、専門的な検討、専門委員会で更に専門的検討というのもなんですが、ある特定の分野の少し細かい調査とか、細かい検討をこの専門委員のメンバーも交えますが、それにプラスアルファして、一種のタスクフォースというか、ワーキンググループというか、そういうものをつくってやる必要も物によってはあるかもしれないというお話があって、それは当然あってしかるべきと。
 現に今までも業界の方から御意見を伺うとか、地方公共団体の方から御意見を伺うとかと、このメンバー以外の方の貴重な御意見も伺いながら、私ども進めていますので、当然物によっては例えば技術の問題だとか、それから測定の例えば非常にいつもいい結果を出している浄化槽で、毎回同じような測定をしなくてはいかんのかとか、あるいはどなたかがおっしゃったと思うのですが、全量を検査しなくてはいかんのかとか、それこそBSEではありませんけれども、何か統計的なやり方で知るということもできるのではないか。そういうことを仮にやろうとすると、やっぱりかなり専門的、法律の専門家も交えた検討も必要になる。もちろん、その検討の結果、必要が起これば、法律の改正だとか、規則の改正とか、そういったものを当然専門委員会の方から意見を述べるということはあり得るというふうに思っています。
 そういうことも踏まえて、一応この案でいきますと、9月までに主な論点ごとの一つの方向性は導き出すということです。ということは月に1回ぐらいのペースで相変わらずやらなくてはいけないという忙しいことにはなることはなるのですけれども、確かにあまりだらだらやっていると、モーメントも失うし、また予算だとかそういったものに反映していかなくては、行政的には意味を持たないですから、予算の時期だとかそういうものに後れをとらないでやるというようなことなのですが、どうですか、皆さん。
 大体、取りあえずこれはこれでよろしいでしょうかね。大体、大きなスケジュールとしては、こういうことを考えてやるということです。
 それでは資料3、4、5というのが、これが部長さんのおっしゃる浄化槽新時代というもの、では新時代とは一体具体的に言うとどういうことなのだというのが出ていますし、それから資料4は、先ほどの部長さんのごあいさつの中にもありましたし、かつ、我々としても前回厚生省時代の生活環境審議会で検討した専門委員会の報告書と今日の状況というものを対比した資料を事務局でつくってくれました。これは今日も御参加いただいている北尾さんが委員長として厚生省時代にお取りまとめいただいたものが、もう既にもう13年ぐらいになるのですか、平成5年2月というふうになっていますので、もう13年ぐらい前のことですが、それと現状とを見ながら、我々のビジョンを改めて検討していきたい。
 それから資料5は、これは国安委員の方から前回、人口が減少に入っていくとか、高齢化社会が進んでいくとか、そういう中で浄化槽というものの持つ意味、あるいは浄化槽の取り巻く環境等の変化といったもの、国安さん自身が少しまとめてくださいましたので、国安委員の方に改めてこの資料5に基づいて御説明いただく。
 では、これは一括して3、4、5という順番で説明をしていただきましょう。

○松原浄化槽推進室長 資料3及び資料4について、事務局から御説明申し上げます。
 資料3でございますけれども、浄化槽を取り巻く状況と浄化槽の特徴についてでございます。
 1ページからは、環境問題の意識についてでございます。環境問題を強く意識している、又はある程度意識している方が8割弱となっております。
 2ページについては、多くの方が地球温暖化、環境汚染、廃棄物処理、再資源化等が重要と考えておられます。
 3ページは、家庭における環境保全の取組でございますが、リサイクル、分別収集に協力するという方が増加しております。また、てんぷら油や食べかすを排水口から流さないという方も半分を超えております。
 4ページは、環境保全活動への参加状況でございますが、積極的に参加している、又は参加したことがあるという方が増加しております。
 5ページは、循環型社会の形成についての意識でございますが、多くの方が循環型社会に移行すべきである、又は循環型社会への移行はやむを得ないと考えておられ、その他の方も大半はリユースやリサイクルを積極的に進めるべきであると考えておられます。
 6ページからは、ごみ分別の意識についてでございます。9割余りの方がごみの減量やリサイクルの取組に非常に関心がある、又はある程度関心があるとされています。
 7ページについては、多くの方がごみをできるだけ出さないために様々な行動を行っておられます。
 8ページは、ごみを少なくするために心がけていることですが、多くの方が詰め替え製品をよく使う、生ごみを少なくするなどの料理方法を心がけているなどとされています。
 9ページは、再使用や再生利用のために心がけていることですが、多くの方がごみはきちんと種類ごとに分別するなどとされています。
 10ページは、分別収集の実態ですが、例えばペットボトルの分別収集量は著しく増加しております。
 11ページからは、ボランティアの人数ですが、社会福祉協議会が把握している全国のボランティア活動の状況、これは、社会福祉に関するもののみならず、環境等他の分野に関するものも含んでおりますが、著しく増加しております。
 13ページは、主なボランティアの内容ですが、14%を超える方が環境に関する活動に参加しているとしています。
 14ページは、参加したいボランティア活動ですが、自然・環境保護に関する活動が最も多いものの一つとなっています。
 15ぺージからは、循環型社会と3Rについてですが、平成12年に循環型社会形成推進基本法が制定されるなど、廃棄物の発生抑制と適正な循環的利用・処分により、天然資源の消費を抑制し、環境への負荷ができる限り低減される社会の形成に向けた取組が進められております。
 18ページからは、第三次環境基本計画についてですが、第4節3(1)においては、「河川水を取水、利用した後の排水については、可能な限り、下流での水利用にいかせる水質及び水量で河川に戻すことを基本としつつ、その場において放流することの妥当性、水利用のエネルギー効率性や費用対効果等を勘案し、地域の特性に応じて見直しを含めた取排水系統の検討を行います」とされています。また、(3)においては、「生活廃水処理を進めるに当たって、農村部においては、地域の実情に応じて、小規模分散型の下水道、農業集落排水施設・浄化槽を活用することなどにより、水資源の循環利用を促進します」とされています。
 20ページからは、環境基準の達成状況ですが、生活排水項目については、閉鎖性水域では、水質改善の効果が顕著でなく、依然として高い汚濁を示しているとされています。
 23ページは、汚水処理人口普及状況ですが、汚水処理人口普及率は、全国平均では79%余りですが、人口が少ない市町村においてはこれを大幅に下回っており、このような市町村においては浄化槽が占める割合が高くなっております。
 25ページについては、国の一般会計における歳入と歳出には大きな財政赤字があること等が掲げられております。
 26ページについては、これは国のみならず地方公共団体においても同様であることが掲げられております。
 27ページからは、日本の将来推計人口についてです。国安委員から御説明があると思いますが、ほとんどの市町村で人口が減少、老年人口が増加するなどとされています。
 29ページは、浄化槽の仕組みですが、浄化槽は車1台分の大きさで、短時間で設置できるとともに、工費が安いこと、し尿と併せ雑排水を処理すること、水量が確保でき清流を回復することについても触れられています。
 30ページからは、先ほど触れられました平成5年2月19日付け厚生省生活環境審議会廃棄物処理部会浄化槽専門委員会報告書のうち浄化槽の位置づけに関する部分です。31ページから生活排水処理施設として位置づけられるとともに、32ページにおいては、「リサイクル型施設」として位置づけられ、処理水を庭への散水や近隣のせせらぎ回復に利用されることが期待できたり、発生する汚泥を用いてコンポストを生成できたりするなど、生活排水のリサイクルについて多くの可能性を有しているとされています。また、同ページにおいては、「生活・環境実感型施設」としても位置づけられ、住民の立場から重要となるのは、トイレの水洗化という生活の利便と、生活排水処理を通じての環境保全に対する実感の2点であるとされるとともに、例えば台所で使った油を流さないなどの各家庭での努力がそのまま処理水の質の改善に反映するほか、その処理水を庭への散水や洗車等に再利用できたり、身近な水路や河川等に返してその水量を確保できたりすること等により、住民自身による生活環境改善への強い動機付けが期待できるとされております。33ページからは、投資効率の高い住民密着型社会資本として位置づけられており、特に家庭用の小型のものは、他の生活排水処理施設に比べきわめて低廉な場合が多く、また、短期間での工事でどこにでも設置できるとされております。
 35ページは、浄化槽整備により期待される効果ですが、事例1の島根県大東町さんにおかれては、ホタルの数が格段に増加しているとされています。また、事例2の長野県南木曽町さんにおかれては、下流の田や池は洗剤の泡でいっぱいだったが、洗剤の泡は消え水路を流れる水はきれいになっているとされています。事例3の奈良県黒滝村さんにおかれても、年々ホタルが増殖しているのが確認されております。
 36ページは、汚水処理原価の比較ですが、平均的には、指定都市等人口が大きい市町村におきましては下水道等の方が小さく、人口が小さい市町村におきましては浄化槽の方が小さいとされております。
 37ページは、過去の地震における浄化槽の被害状況ですが、浄化槽は管路部分が少ないため、被害が小さく抑えられたのではないかという指摘がございます。また、浄化槽は被害の発見や修理についても容易なのではないかという指摘もございます。
 次に、資料4についてでございます。この資料は、左側に先ほどの生活環境審議会廃棄物処理部会浄化槽専門委員会報告の要旨を、右側に報告後の状況を掲げたものでございます。
 まず、第1の浄化槽の位置づけについては、先ほど御説明したとおりですが、環境に対する国民の意識の高まり、循環型社会形成の要請、国と地方公共団体の財政状況等を踏まえると、これらの位置づけは一層重要となっていることが考えられます。
 次に、第2(1)については、報告においては浄化槽の整備は地域ぐるみで推進すべきであるとされていますが、実際にそのような形で推進されているかという御議論はあり得るのではないかと考えております。
 (2)については、報告においては、生活排水処理計画の策定に当たっては、浄化槽の整備区域を積極的に設定し、住民の啓発・指導等計画推進のための方策のほか、廃棄物の減量化、再生利用の方向等を踏まえた浄化槽汚泥の処理方法等を明らかにすべきであるとされていますが、これがどの程度実現されているかという御議論はあり得るのではないかと考えております。
 (3)については、報告においては、単独処理浄化槽の浄化槽への付け換え等を促進するため、これらの世帯に対する設置費の助成を手厚くするなど市町村による支援を講じるべきであるとされており、これについては、国において単独処理浄化槽の撤去費用を助成対象化しております。
 (4)については、報告においては、生活雑排水処理の義務づけが検討されるべきであるとされており、これについては、単独処理浄化槽の新設について原則として禁止されるとともに、既存単独処理浄化槽について浄化槽への転換等の努力義務が課されたところです。
 (5)については、報告においては、生活排水処理計画に関する市町村への情報提供等について検討を行うべきとされており、これについては、マニュアルの作成等が行われております。
 (6)については、報告においては、都道府県は、市町村にまたがる生活排水処理対策を調整するための助言等を行うほか、住民啓発等に積極的な役割を果たすべきであるとされており、これについては、都道府県構想の策定等が行われているところですが、この構想が地域の実情に基づいたものか、また、都道府県が住民啓発等に積極的な役割を果たしているかについては御議論があり得るのではないかと考えております。
 第3(1)については、報告においては、技術上の基準の見直し等を講じるべきであるとともに、検査体制等についても見直しを行う必要があるとされており、保守点検の技術上の基準等の改正などが行われているところですが、検査体制が十分かという御議論はあり得ると考えております。
 (2)については、報告においては、生活用品やディスポーザーからの厨芥が浄化槽の機能に与える影響について評価等を行うべきであるとされており、これについては、ディスポーザー設置による影響の調査が行われたところですが、先ほど御発言があったとおり、廃棄物の減量化、再生利用の方向等の中で生活用品やディスポーザーへの対応をどのように考えるかという御議論はあり得ると考えております。
 (3)については、報告においては、維持管理組織に対し、市町村は、支援を行うべきであるとされており、これまでの御審議がありましたとおり、一部の市町村により支援が行われているところです。
 (4)については、報告においては、浄化槽汚泥の処理体制を整備するとともに、民間における再生処理を奨励していく方策を検討すべきであるとされており、し尿処理施設の整備に対する補助が行われているところですが、中間取りまとめにありましたとおり、一部のし尿処理施設では、十分な対応ができず、浄化槽汚泥の受入れを制限するため、浄化槽の清掃を適切な時期に実施できないという指摘がございます。また、浄化槽汚泥の処理が、廃棄物の減量化、再生利用の方向等を踏まえたものになっているか、民間における再生処理が奨励されているかという御議論があり得るのではないかと考えております。
 第4(1)については、報告においては、BOD除去性能の高度化等についての研究が行われるべきであるとされており、BOD高度処理型の膜処理について実現化が行われているところです。
 (2)については、報告においては、新たに開発された技術が円滑に実用化されるような諸制度の運用が行われるべきであるとされており、高度処理型浄化槽に対する補助基準額の増額等が行われているところです。
 (3)については、報告においては、小規模な事業系排水に対して浄化槽技術の応用が行われるべきであるとされており、浄化槽により処理可能な雑排水として一定の食品製造業の排水とするなどしております。
 第5(1)については、報告においては、改めて検査体制の強化等が行われるべきでるとされておりますが、先ほど申し上げたとおり、検査体制が十分かという御議論はあり得るのではないかと考えております。
 (2)については、報告においては、浄化槽に関する開発途上国への技術移転や先進諸国との技術交流が行われるべきであるとされており、浄化槽技術移転事業を実施するとともに、世界水フォーラム等において情報発信を行っているところですが、浄化槽業界が海外進出に成功したといえない状況にあるのではないか、先進諸国に関する取組は十分といえるかという御議論はあり得るのではないかと考えております。
 (3)については、報告においては、地域住民の諸活動や学校教育の場におけるPR等を行うべきであるとされており、タウンミーティングの開催等を行っているところですが、地域住民の活動や学校教育の場に十分取り上げられているとはいえないのではないかという御議論があり得るのではないかと考えております。
 (4)については、報告においては、浄化槽関係業界団体による業種の枠を越えた協力が行われるべきであるとされており、「浄化槽の日」の関係行事等において多くの団体による協力が行われていると承知しております。
 以上でございます。

○加藤委員長 御苦労様でした。それでは、先ほども申しましたように、特に多分資料3との関連で、資料5、国安委員の方から。一括して3、4、5を伺った上で、全体的な議論に入りたいと思います。
 では、お願いします。

○国安委員 では少しお時間を頂いて、資料5の説明をさせていただきます。
 この資料は、生活排水処理の現状と課題について、人口減少社会、高齢化、そういった観点から見た場合、今後の生活排水処理施設の整備の在り方として、どういうことを考えなければいけないのか、そういう論点で整理をしたものです。
 具体的には、目次を見てください。個々の市町村、ここでは3,140市町村ですけれども、市町村ごとに2030年の将来人口が推計されていますので、そういったものと現在の施設整備量との比較を行っております。ちょっと時間の関係もありますので急ぎますと、2ページ目は、先ほどの室長の説明にもありました環境基本計画の最初の部分で中長期的な目標に関する記述で、今後の四半世紀、大体2030年ころに日本がどのような社会になっているのか、そういうことを考慮した上で、いろいろなことを実行していく必要があるのではないかと。これに呼応したかのように、去年から今年にかけてタイミングよく人口減少社会が新聞等で取り扱われるようになったと思います。そのきっかけは、その下に書いてある、平成17年12月27日に、平成17年国勢調査の速報、第一報です。これまで、社会保障・人口問題研究所のレポートでは、18年から日本の人口は減るだろうと予測されていたのですが、現実、平成17年から人口が減り始めたということが出て、新聞各社がいろいろな今後の問題点を指摘し始めたと思います。
 特に、センセーショナルな記事だったのが、3ページの下の部分にある朝日新聞から引用したもので、現在の合計特殊出生率は1.29ですが、この数字で推移する限り、今から200年後には日本の人口が1,000万人を切り、700年後には3,000人ぐらいまで減って、西暦3300年には、日本人がいなくなるような記事も出ております。
 その次は、資料的なもので、各市町村区分の推計人口の傾向を示したものです。先ほどの室長の説明にもありました社会保障・人口問題研究所の報告書をそのまま添付しています。ここで大事なことは、地域によって人口減少の度合いについて、極端に差があることです。また、もう一つの問題点は、高齢化率が高くなることと、生産年齢人口と言われている15歳から64歳、そういった年齢層の人たちの占める割合が減っていくこと。このような社会的背景の中で、どういったことに留意する必要があるのでしょうか。
 本論は6ページからです。6ページの上2行目からの2030年推計人口による集合処理人口の整備率。なぜ、このようなものを考えたかというと、最初に社会保障・人口問題研究所の報告書を読んだとき、特に、[3]の部分との矛盾、現在の都市のシステム、都市の構造、都市の施設はすべて人口が増加して経済が大きく拡大していくことを前提につくられている、逆に言うと、それがなければ維持できないシステムであって、そのもとで最も機能的に動けるように都市が計画されていることとの矛盾を感じました。また、都市施設について、特に大都市においても付加価値が投資額を下回るエリアでは、民間の再開発が行われなくなると、耐用年数到来時に再整備が難しくなるというようなことも指摘されております。さらに、[4]の国土交通省が出されている資料を見ると、今後50年、2030年ではなくて、2050年なのですけれども、3大都市圏とか地方圏、都市内、郊外、そういう地域で、どの程度人口が減るのだろうかという数字が示されています。
 このとき問題となるのが、郊外と言われる地域の人口減少率、3大都市圏で32パーセント、地方圏で42パーセント、このエリアは、生活排水処理施設をこれから整備していかなければならないエリアです。そういうエリアで想定される人口は、今後、3割から4割も減少するエリアになっております。このようなエリアに[5]で記述しているような特徴を有する集合処理施設を整備しようとすると非常に大きな問題が生じやすいのでは。集合処理施設を整備する場合、まず、最終的な対象地域の確定後、その地域における10年から30年後の汚水量を推定し、整備を最下流、一番お金がかかるところである処理施設とか末端の一番大きな管路から始め、その後、順次上流に向かって整備されるため、居住人口の増減とか、経済情勢の変化に対して見直しが非常に難しい事業となります。ですから、集合処理施設の整備事業着手に際し、将来の推定人口に十分に留意する必要があるのではなかろうかと思います。
 そこで、2030年の推計人口と集合処理施設の整備状況との関係について、検証してみました。ただし、あまり人口が減らないと予測されている大都市では問題はないのかというとそうでもなく、松谷氏によると、今後、人口が減る地方都市よりも、高齢化率が上がる大都市の方がむしろ大変なのではないか。それは、社会資本として高齢化に対応した施設がまだ整備されていない状態で、高齢化が進行すると、年金生活等で十分な税収がない、そういう状況下で施設整備をしていくということの方がもっと難しいのではないかと指摘されています。だから、これから大都市の方が、集合処理施設の維持管理や更新などに必要な経費の削減を図る必要があるのではないかと考えられます。
 時間の関係があるので、すみませんが、いろいろなことを言っていると長くなってしまうので、資料の8ページの図の2の2を見てください。この図は、昨年の11月号の月刊浄化槽に当センターの奥村理事が掲載したものです。ちょっとわかりにくいので説明しますと、横軸は、2030年推計人口指数で、2000年の人口を100とした場合、2030年がどのくらいの値となるかを表したものです。また、縦軸は集合処理施設の人口普及率、各プロットは3省連携で発表されている、47都道府県における16年度の集合処理施設の汚水処理人口普及率を表しています。さらに、図中の斜線は、2030年換算人口普及率と表示されているものですが、縦軸の値は現在の人口を分母に取った時の値であるのに対し、この斜線は現在の処理人口を分子に、2030年推計人口を分母に取った時の普及率を表すもので、左上から100パーセント、90パーセント、80パーセント、70パーセントとなっております。
 この図で問題となるのは、まず、Aのグループ、北海道と大阪府についてですが、この2つについては道府全体で、2030年推計人口に対して16年度までの集合処理施設の整備量がもう既にオーバーしていることで、整備量とは現在処理区域内人口のことです。このようなことについて、下水道協会誌などで、これまでの60年間で75兆円もの資本投資をしているから、その更新を考えると20年後には年間約2兆円、30年後には3兆円の施設更新がかかると、指摘されております。また、東京都の平成10年度の報告書によると、2016年ぐらいから下水道の施設更新費が3倍くらいに上昇すると、現在、年間1,000〜1,500億円ぐらいかかっている更新費は、2016年には4,500億円ぐらいまで上昇すると予測されています。このようなことから、北海道や大阪府においては、早急に施設更新を考慮した使用料の設定等を行わなければ下水道施設の維持ができないのではないかと考えられます。
 次に、2030年に向け最も人口が減少すると言われているBグループ、秋田、山口、長崎の3県では、例えば、秋田県の場合、現在の集合処理の整備率が59パーセントですが、2030年推計人口を分母にすると77パーセントまで上昇します。山口県の場合には、現在56パーセントですが、2030年推計人口指数が79ですから整備率は71パーセントまで、長崎県の場合も、現在55パーセントぐらいですが、推計人口指数が79ですから70パーセントまで、それぞれ上昇することになります。このような地域では、施設整備計画について、直ちに見直す必要があるのではないでしょうか。新規の集合処理施設の事業計画については、地域間の人口移動とか、高齢化、そういったものを考慮して積極的に縮小を検討する必要があると考えております。
 さらに、図中のCグループ、富山、石川、山形県など8県のグループ、その中でも特に北陸3県についてですが、この3県で特徴的なのは、現在、既に高い整備率であることで、例えば富山県の場合には、現在79パーセントぐらいまで整備が終わっていて、人口の減少割合が85ぐらいですから、16年度時点で2003年推計人口に対して93パーセントぐらいまで事業が進捗していますが、それでも、まだ、事業が継続されている状況です。このような地域では、当然、未整備、まだ整備されていないエリアものあるわけですから、このようなエリアには積極的に個別処理、浄化槽を導入し、計画的に整備する必要があるのではなかろうかと考えております。
 さらに、小さな自治体区分で検証したものが、9ページ目からの検証2です。先ほどは都道府県別に見ましたけれど、市町村別に見て整理したものが図の2の3です。この図は、[2]の部分に書いておりますが、都道府県ごとに、集合処理施設における2030年換算人口普及率が100パーセント以上、70パーセント以上100パーセント未満、50パーセントから70パーセント、50パーセント未満、0パーセントの5段階、それぞれに該当する市町村の割合を示したものです。図中、黒塗りの部分が100パーセント以上の市町村の割合を表示したもので、その値が40パーセントを超えているのは北海道とか、新潟、富山、石川、福井、大阪、鳥取の8道府県で、特に、鳥取県は最も高く、6割弱の市町村では2030年換算人口普及率が100パーセントを超えている状況です、平成15年度末時点で。
 時間の関係で詳細な説明を省きますが、この検証で新たな問題点が見えてきました。図の2の4を見てください。この図は石川県と熊本県について市町村ごとにどういう状況になっているかを表したものです。ちょっと見にくくて申しわけないのですが、横軸が2030年推計人口に対する2003年の集合処理施設の処理区域内人口の割合を、縦軸が2030年推計人口に対する2003年の集合処理施設の全体計画人口の割合を、それぞれ表しています。また、図中の3つのエリア、Cのエリアは現在処理区域内人口が2030年推計人口を超えていること、Bのエリアは全体計画人口は2030年推計人口を超えているが現在処理区域内人口は超えていないこと、Aのエリアは全体計画人口と現在処理区域内人口、いずれも2030年推計人口を超えていないことをそれぞれ表しています。
 石川県の特徴は何かというと、全39市町村のうち、Cグループに属するのが16市町村もありますが、市としては1市だけ、ちょうど整備量が100パーセントなので図中の真ん中の縦線上の下の方に白抜きの丸で表示しているものです。残りの市はすべてBグループに属しています。言い忘れましたが、白抜きの丸は市、その他のプロットは町村を表しています。石川県には村が6つありますが、そのすべてがこのCグループに属しています。つまり、何が言いたいかというと、市は、Cグループにほとんど入っておりません。それに対して、規模が小さい村や町が、Cグループに入っており、2030年推計人口に対して過剰な集合処理施設の整備が行われているという状況になっていることです。なお、熊本県の場合はそこまでの状況には至ってはおりません。
 このような状況について、全国的な傾向を示しているのが表の2の6と図の2の5です。これらの図表を見ると、市とか町とか村という区分で見た場合に、当然、まだ、集合処理施設の整備事業を未着手である自治体としては、市、町、村の順で多くなりますが、問題となるのは整備量が100パーセント以上の区分でも、市に比べて、町、村の順で多いということです。このような傾向は、都市計画に関する法的な権限、都市計画や起債償還などの立案能力の違いに由来するものではないでしょうか。基本的に、村や町におけるこのような問題というのは、それぞれの都道府県がどのような指導をされているのか、その影響をまともに受けた結果を表しているものと考えられます。
 あと、表の2の6に示している100パーセント以上の107の市について、具体的な説明をしますと、例えば、地方自治法で指定を受けている大都市、今13ありますが、そのうち名古屋市、大阪市、京都市、神戸市、北九州市の5市は、もう2030年換算の集合処理の整備率が100パーセントを超えているという状況です。中核市としては現在35市が指定されていますが、うち8市が、さらに、特例市の場合、39市が指定されていますが、うち尼崎市など10市が、もう100パーセントを超えているという状況です。
 こういった状況の中で、今後、集合処理型の生活排水処理施設の整備や更新について、どのように考えていけばいいのかということが、非常に大きな問題だと考えております。
 最後に、具体的なある県で整理したものを、12ページの[5]以降に示しています。時間の関係で簡単に説明しますと、表中のC/Aが1を超えているのは、もう既に集合処理施設の整備量が100パーセントを超えていることを表しているもので、このA県の場合には11町村あります。ちょうど12ページの下の部分で、ウの町、離島なのですが、この町を除く10町村すべてが平成17年3月31日までに他の市町村と合併をしております。ゆえに、今後も、これまで説明したような検証をしようと思っていますが、先ほど示したような傾向は、今回の市町村大合併によって、明確になりにくくなると思います。ですが、当然、施設も住民も動きませんから、数字として見にくくなるだけで、将来に向け大きな課題を抱えたまま、今後もこれまでの整備手法で事業を実施していっていいのか、早急に考え直す必要があると考えております。
 以上です。簡単ですけれども。

○加藤委員長 どうもありがとうございました。国安さん、大変御苦労様でした。
 以上で資料の3、4、5というものの説明を一たん終えまして、もう一回ちょっと復習してみますと、資料3はいろいろな浄化槽、正に取り巻くいろいろな状況が参考資料的にいろいろな形で使いやすい形でできている。資料4は、これは繰り返しですけれども、もう今から13年以上も前の厚生省の生活環境審議会での、当時浄化槽の在り方というものを見たもの。それが13年たってどうなっているかというのが非常に簡単ではありますけれども、これは事務局で大体こんな形かなと、平成5年で言われたものがそのとおり、今なっている部分ももちろんあるわけですが、まだ課題として残っていますねというような認識、それはあくまでもこれは事務局側の認識でありますけれども、星印でついているところがどちらかというとまだまだ課題が残っていますねというところ。それから丸がついているのは、一応それなりに対応したということになっています。もちろん、丸がついたからといって、すべて100点満点になりましたとか、そういう意味ではもちろんないわけですが、一とおりの対応をつけた。それから逆に星印になっているからといって、何も手をこまねいているというわけではなくて、それなりにやっているけれども、まだ課題が残っていますねというそういう認識のものであります。これは、今後、浄化槽のビジョンを考える上での重要な一つの資料になっていくのかなというふうに思います。
 それから最後に国安委員が御説明になったのは、要は人口が減少していく、もちろん日本全体でも減少していくわけですが、特に地方公共団体の規模ごとに、かなり大きな問題が出てくる。そうすると、今一生懸命整備をしているものが、減少していく人口の中で非常に過大なものになっていくのではないか。それは当然、維持管理の費用に、コストにかかわってきますので、それは地方財政、国の財政も含めてでしょうが、その時点でどういうふうになっているかはわかりませんけれども、地方財政にかなり大きな負担になるのではないかということで、国安さん風に言えば、もう100パーセント事実上超えているところは、結局持ち切れなくなってしまうという心配を、かなり具体的な資料に基づいて御説明いただいたというふうに思っております。
 というわけで、一応材料が……
 何か、はい、いいですよ。

○国安委員 追加していいですか。
 あと、今、委員長が言われたことプラス、高齢化の問題を考える、大都市においてもやはり同じような形で施設更新ということが難しくなると思うのです。そういった場合、ある規模の地域単位で、以前、山本先生から御提案があったように、水のリサイクルや汚泥の有効利用の観点から、施設更新に際し、これまでの大規模のものから中・小規模に切り替えていく場合も出てくる可能性もあると思うのですが。だから、過疎地域だけではなく、現在、人口密度が高い地域においても、集合処理施設の施設規模が大きなものからより小さなものへ、見直される可能性があると思っています。

○加藤委員長 なるほど。というわけでありまして、これから私ども9月、それから12月に向けて、問題を、課題を整理しながら進んでいきたいというふうに思うのですが、取りあえず、今までの資料3、4、5について何か質問なり、あるいはコメントなりありましょうか。

○山本委員 今の非常におもしろい資料、国安委員からおもしろい資料を出していただいたのですが、1点ちょっとわからないところがあって教えていただきたいのです。大局的には間違っていないと思うのですが、2030年推計人口の分母が小さくなるから、だから処理人口に対して100パーセントを超えるという議論なのですが、人は動かないわけですよね。だから今もう既に接続しているところの人も減るし、していない、これからつくるところもきっと減るわけで、まあそうではないことも十分あると思うのですけれども、ですから単純に分母だけが変化したから、100パーセントを超えるという議論は少し乱暴だという批判を受けるのではないかと。人は動きませんので。だからそういう平均的に多分減る状況だとすると、カバー率によって普及率は決まるはずで、だからその辺のところがちょっとわからなかったのですけれども。

○国安委員 私の説明がまずかったかも知れませんが、今回の検証における整備率は、分母が2030年推計人口で、分子に地方公営企業年鑑に出ている現在処理区域内人口を用いて算出しています。だから、全体の人口ではなく、もう施設整備が終了した規模を人口で表したものを分子にとっています。

○加藤委員長 それが分子で。

○山本委員 だからもう既にできている。整備されているわけ。

○国安委員 そうです。整備済です。整備済の人口、何て言えばいいのか、管路が整備されているエリアの中に、現在、住んでいる人口を分子にとって、分母に2030年の推計人口を用いて算出しています。だから、人口が減少したとして、町村レベルでは、周りの人口も、整備済エリア内の人口も同じように減少していくと思うのですが。例えば、人口減少が確か・・・

○山本委員 ごめんなさい、ここで議論をしていただかなくても。整備率というのはこれから計画して、既に整備済みのところではないところも含めて将来計画を立てているのではないですか。

○国安委員 ええ。だけれども、今回、用いた整備率は、もう整備済、もう管路整備も終わりましたというエリアに現在住んでいる人口が地方公営企業年鑑に出ているので、その人口を分子にとりました。

○加藤委員長 今、現在のですね。現時点での。

○国安委員 はい。平成15年度の値です。先生が言われるようなことに対する説明としては、例えば、人口減少率が確か、平成17年の国勢調査で全国で8番目に大きかった市、北海道の赤平市ですけれども、その市がどのようなことを始めたかというと、周りに住んでいる人、下水の処理区域外に住んでる人たちを処理区域の中に入れるために、エリア内でもう住まなくなった住居を壊して、転居させるという事業を始めています。そういうことをやらない限りは、施設維持ができない。そういうことを実施したとしても2030年にはこうなってしまいますと、もう今の整備量で、という話なのです。

○加藤委員長 もう一つの私の質問は、今の点、山本さんによろしいでしょうか。要は現状で整備されたところでカバーされている人口、それが一応統計上、出ていると、現時点での人口は。ところが、そこに住んでいる人が残念ながら人口減少、高齢化とかということで急速に減っていくと。かなり減っていくと。そうすると、現時点では例えば普及率が8割だったとしても2030年だったらもう100パーセント以上にいくであろうと。そうなると、要するに数少ない人で更新費用だとか維持管理費用を持たなくてはいけないということですから、まずコストが上がっていくということですね。まず基本的には。現にそういうことが起こりつつあると思うのですが、使用料金という形で上がっていくと。しかし、無限に上がっていくわけにはいかないから、ある程度でそういったその処理コストが持てなくなるというそういう危険性が出てくるということですね。それはそういう議論はされているのでしょうか。

○国安委員 既に警報は鳴らされています、十分に。もう5、6年前から、例えば、平成10年度の下水道の経営指標等などで。ただ、問題は市町村にあるのだと思います。町村レベルでだと、それを指導する都道府県レベルの危機感の欠如。今、委員長がおっしゃられたように、問題にしているのは整備率ではなく、処理施設整備の負担を世代間平等にするとかで、長期の債務がありますよね、整備した市町村には。今、地方交付税の見直しの議論も出ていますけれど、このような財政状況の中で、長期にわたる事業をやることが果たしてプラスなのでしょうか。さらに、施設更新に際しても、集合処理から個別処理に切り替える必要があるのでは。そういうことを考えるための資料として、こういうものを作ったということです。

○加藤委員長 なるほど。どうぞ、北尾さん。

○北尾委員 私、国安委員の御説明を聞いていまして、大体話のストーリーはずっとたどれたつもりですけれども、最後の結論のところが私には腑に落ちないのです。なぜかというと、もう既に現在の普及状況でも2030年には100パーセントを超えるようなところは、直ちにやめるべきであるというふうなことに、どうも結論が結び付いていくらしいですけれども、ではやめたら、それでは今住んでいる人は、無理やり引っ張ってくるという方策もあるかもしれないけれども、そんなものには限りがあるのはもう目に見えていることで、当然、住んでいる人の、それでは生活排水対策はどうするかというと、やっぱり浄化槽をつくるか、更に下水道を延ばすかですよね。で、下水道というのは末端、御自身もおっしゃったように、末端のお金のかかるところから順番に造っていくのだから、もうそこを造ってしまえば、末端を延ばす方が安いという答が出てくる可能性は十分あるわけですよ。
 それと、行政的な立場としては、せっかく造ったものは少々無理してでもつなごうというようなこともするでしょうし、それから受益者負担金とかいうようなものを先取りしているというようなこともあるから、こういう実態があるから言って、結論には、私は必ずしも直結しないと思うのですけれども、いかがでしょうか。

○国安委員 ちょっと言葉足らずかもしれませんが、まずは人口減少地域における新規事業の着手について問題提起をしているつもりです。北尾先生の御指摘の中で、末端からと僕も説明しましたが、将来を見ても、もう末端ができているのであれば、つなぎ込みをしていった方がいいのではないかということについても、やはり周辺地域に行けば行くほど、先ほどの話ではないですが、傾向としては人口密度がどんどん下がっていきます。計画したとき以上に下がります。先ほどの図にも数値が出ていましたが全体計画の人口は、整備済人口よりも非常に大きい値ですから、周りの地域、これから管路を延ばそうというエリアも、人が多いことを前提として処理施設を造っています。それが、人口減少によって、宅地密度とか、住宅密度が下がっているところに管路を延ばすとなると、メーター当たりのコストを負担できる人口がどんどん減るわけですから、安くなる地域も多少あるとは思っています。そういった意味から、すべての整備計画、単に市町村合併で状況を見えにくくするだけでなくて、市町村合併を機会に、人口減少社会における将来人口を推定した上で、整備事業のこれからの展開ということをもう一度見直す必要が、早急にあろうかと思うのですが。

○加藤委員長 ありがとうございます。もちろん、最終的にはその地域で決めることではありますよね。その地域地域でどうするかと。高くなってもいいですよ、やりましょうというそういう選択をすることもあるでしょうし、そんなに高くなるのだったら別のことを考えようかとかというのもあると思うですが。
 ただ、それにしても正しい情報を提供して、その上での判断というのが最終的な判断だろうと思うですけれども。ですから国安さん個人としては先ほどおっしゃったようにもう2030年の段階である程度予想される人口を見ると、もう既に100パーセントを超えているようなところは造らない方がいいのではないかと、これは国安さんの御意見だけれども、最終的にそうするかしないかは、もちろん当然ながらその各自治体の最終的な判断ということになるのだろうと思うのですよね。もう非常にそういうことを少なくとも今まで私自身も含めて、あまり真剣に考えていなかったので、非常におもしろい問題提起だなというふうに思って、おもしろいだけではなくて、極めて重要な。でもこれは何も実は浄化槽とか下水道だけの問題ではないですよね。水道だってそうですし、あるいは廃棄物処理施設だってそうですし、そのほかの都市のインフラと言われるものですね。

○国安委員 社会資本ですね。

○加藤委員長 社会資本、例えば高速道路を造るか造らないかなんていう話もありますけれども、高速道路の問題とかそういうすべてにわたる問題の一つとして、この問題もあるということだと思うんですが。松田さん、何かお聞きになってどう思いましたか。

○松田委員 具体的なデータで、今直近の課題を見せていただいたという点では、とても国安さんのレポート、感銘を受けて聞いておりました。私自身が全体として事務局の方にお願いしたいことがございます。それは平成5年のこの答申というのが、現在でも生きているというか、古くなっていない、とてもベースになるものであるので、これに更に私たちの審議というのも肉づけをして、そして浄化槽の仕組みが社会の中に動いていくということをするのが私たちの任務だと思います。
 そうすると、米印のところは問題点ありますよということで、問題提起されているのですが、私自身読んでいて、丸印のところでやったよというふうに言っているんですけれども、その評価というのがやっているのかな。もしやっているのであれば、データで明示していただくことによって、更に具体的な提案ができると思いました。もう、1度受けていたのか、忘れていたのかもしれませんが、例えば資料4の2ページの一番上の丸のところなのですが、単独浄化槽の新設について、原則として禁止されるというふうに書いているのですけれども、本当に禁止になっているかどうかというところのデータ的な裏づけがあるかどうか。そして、単独浄化槽から転換の努力の義務が課せられたというふうに書いているのですけれども、実際に転換した人たちは、何名いるのかということが、データで裏づけされてくると、ではそれはできなかったのは何なのかというところで、次の施策の転換のときにこういうことが足りなかったから、今回こうしましょうというふうに言えると思いますので、山本委員も私も単独浄化槽にこだわっておりまして、それで原則というところの言葉は逃げ道のような気がして、いつも逃げ道をつくっているというふうに思っていて、実際、ではこの平成5年に決めたことが、データとしてどういうふうに裏づけられているかということを、もう一度整理していただけると、具体的な提案ができてくるなと私自身が具体的な提案したい、できるなと思いました。
 それからもう一つ、専門用語の使い方なのですけれども、私、本当に素人でこの委員会に出席しておりまして、集合処理という言い方も何かずるい気がするのですよ。何でしっかり下水道処理というふうに書かないのかしらと思ってしまうのです。これも国が決めた用語だからしようがないからつくっているのかもしれませんが、やはり浄化槽について非常に評価をしている立場からしますと、下水道処理と浄化槽処理という合併浄化処理という形で答申は出ていくべきではないかと思うのです。あいまいな日本語を使っていると、普及もそれから政策の転換も非常にスピードが遅くなると思うのですけれども、この辺はいかがなのでしょうか。質問なのですが。

○加藤委員長 大変、松田さんらしい非常にシャープな、非常にいい御指摘でありがとうございます。私自身もばつ印と丸印のときに、ちょっと御説明しましたが、これは丸が付いたからといってすべてオーケーという意味ではない。別にそういうふうに事務局も考えているわけではなくて、それから米印がついているからといって何もやらないというわけではなくて、むしろいろいろやっているのだけれども、取りあえず現時点で見ると、こういうことが言えるかなという程度で書いているわけです。
 ただし、それを松田さん、もうちょっと深めた方がいいのではないかと。例として単独浄化槽の話が出ましたけれども、原則は禁止されているというけれども、本当に禁止されているのかとか、実はこの委員会でも過去において、こっそり製造していて、摘発を受けたとか、そういう例がありましたけれども、多分こちらの方はそんなにはないんだろうと思うんですが、ただ、転換の努力という方は転換の努力を促しているということだけれども、どのくらい転換されているのかというのは、なかなかこれは数が把握できるかどうかですが、そういうものを出すということがこの後のビジョンを考える上で重要だというのは、全くそのとおりだろうと思います。これはぜひ事務局、なかなか大変な作業になるかもしれませんけれども、事務局としては、要するに現実に即したビジョンを出すという意味では、現状をきちっと踏まえた上でのビジョンを出さないと、またビジョンの中にビジョンを出すというような感じになってしまったら、夢の中に夢をなすみたいなことになってしまいますので、それは松田さんのおっしゃるとおりだろうと思います。
 それから、2点目の集合とか単独という、これはむしろ役所がごまかそうとかというよりは、むしろ専門家がよく使う言葉なのです。集合処理、個別処理という表現で、別にごまかそうとか何とかではなくて、専門家的観点で多分使われているのではないかなと思うのですが、私は必ずしも専門家ではないから、北尾先生、どうなのでしょうかね。集合処理とか何か……私の理解は専門家の……

○北尾委員 一般的な受け止め方としては、やはり下水道というのは規模が大きいから、そういうものを漠然と指して、集合処理というふうな言い方をやはりするのではないかと思います。ですから、やはり個々に指摘できる場合はした方がいいし、あるいは集合処理といってもいろいろな集合の仕方があって、下水道だけに限らないから、やはり全部を包含したような言葉として集合処理を使っている場合は、そういう表現の方が適当ではないかと思いますけれども。

○加藤委員長 確かに松田さんがおっしゃるのはよくわかるのですよね。例えば、各戸別、家が1戸建っていて、そこに浄化槽が1個と。これはまさに個別の典型的な例ですよね。だけれども団地か何かがあって、郊外に団地をつくって、コミュニティープラントというような表現があるのですが、団地を造ってそこに100世帯とか300世帯住んでいて、それを一つの浄化槽でやっていますよと。これは普通の一般人の生活時の感覚からいったら、それが何で集合処理ではないのということになりますよね。集合処理ではないかと。だけれども、それは浄化槽というものですということになるわけですね。だから、確かに言葉がややあいまいかなという御指摘を受けると、そういう感じは持ちますね。ですから今、北尾先生おっしゃったように、ちゃんときちっと書けるところはきちっと書いた方がいいのかもしれませんね。読む人がよく理解できるように。
 どうぞ。

○松田委員 集合処理という言葉には、私の理解の中では下水道のことも入っているのだなというのと、やっと今日わかったのですけれども、農村集落のシステムも、あれも集合処理という形で言われておりますよね。今委員長がおっしゃった100世帯で合併浄化槽を使っているというのは、私はこれは堂々と合併浄化槽と言い切った方がいいと思います。なぜかというと、それだけの機能を持ったシステムとして動いていけるものだということを広く知らしめるわけですから、どうも見ているとはやりというか、日本語をきちっと使いこなさずにぼやかして、そのことが国民の理解を妨げているということがあって、やはり浄化槽応援団としてはやはりこの答申にかけておりますので、変えていきたいなと思います。

○加藤委員長 傍聴席、応援団席の方からも期せずして拍手が出てきましたけれども、松田さんのおっしゃるのは非常に大事だと思います。言葉をきちっとするという点では。往々にして専門家は、私もやや専門家の端くれみたいになるのですが、集合処理、個別処理と言って当たり前みたいな顔をしているんですよね。でも言われてみると、確かにわかりにくい言葉だと思います。
 どうもありがとうございました。もう12時をちょっと過ぎましたが、何人かの先生、まだ御発言がない先生から一とおり御意見を頂きたいと思います。

○木曽委員 先ほど国安さんの方から資料を解説していただきまして、下水道についてこういうふうな、将来過剰設備になるよというそういう御指摘だったと思うのですが、場合によっては浄化槽に関しても、将来において浄化槽が過剰設備になる可能性がやっぱり同じようにあるわけですよね。

○加藤委員長 それはありますね。家がつぶれてしまったとか。

○木曽委員 はい。それとか、アパートだとかそういうところが空き部屋ができるとかという形で、そういう点では浄化槽においても、既設の浄化槽においては同じような事態が起こる可能性がある。ただ、今後の設備投資としての問題なのかというそこら辺はもう評価の分かれる部分があるのですけれども、我田引水に過ぎるといいますか、そういう部分があるかなという。

○加藤委員長 そういう批判を招くかもしれないですね。それに気をつけないといけないですね。

○木曽委員 ですから、浄化槽については浄化槽固有に、今度はこういう事態に対してどういう問題抱えるかという、こういうこともやはり次の段階として議論をどこかでしていただければと思います。
 それから資料4に関しまして、平成5年の答申の後の実施状況ということでありましたけれども、例えばこれの資料4の4ページの上から二つ目(3)に、小規模な事業系排水への浄化槽技術の応用という、浄化槽ではなくて、浄化槽技術の応用という題目に対して実施されたのが一部の食品排水を浄化槽に入れてもいいよというような、こういう対応というのが書かれているのですが、これは同じようなカテゴリーのこととはちょっと思えない部分がありまして、浄化槽を応用するのか、浄化槽の技術を応用するのかというところで、少し意味が変わってくるのではないかと思います。
 それから第5その他のところで、指定検査機関による検査体制は十分かというのがここのページにあって、前のページにもありましたけれども、昨年のこの専門委員会でも法定検査に関する議論がありました。特にその最初の段階で、やはり浄化槽が信頼性を確保するよりどころとして検査というものの役割があるだろうと、そういうことが議論されたかと思います。そういう意味で、浄化槽の夢のあるビジョンを検討する上では、浄化槽の信頼性というものをどういうふうに確保していくかという足元の方も念頭に置きながら、審議、進捗は別としまして、それを念頭に置きながら信頼性を確保する、今以上に信頼性を確保しながらすることをやはり前提にしないと、普及もやはり未来明るい浄化槽というものも砂上の楼閣と言えば言いすぎですが、足元が蟻の一穴で崩れるようなことがあってはならんかなというふうな、こういう印象を持っています。

○加藤委員長 大変貴重な御意見ありがとうございました。山本さん。

○山本委員 資料4について、一言申し上げます。単独の問題、既存の問題は松田委員がおっしゃっていただきましたので、もうこれ以上加えることはないと思うんですけれども、私は海外への技術移転ですか、そこのところだけ一言申し上げます。
 ここに米印で、浄化槽業界が海外進出に成功しているとは言えない状況にあるんではないかということ、これは確かだと思うのですけれども、一般に水処理を海外に持っていくというのは、上水よりも下水がとにかく厳しいのは、やはりメンテナンス、トータルサービスとしてできなくて、プラントをつくるしかないというそういうところに構造的な問題があります。日本の場合は。トータルサービスがなぜ行けないかというと、下水道の場合は官がやっているからなので、民がなかなかそういうところに入ってきていないという現実があるので、ノウハウがないというのが構造的な問題として随分指摘されているのですね。
 浄化槽の場合は、たまたまみんな民がやっているということでありますので、そういう意味では、トータルサービスを、浄化槽を造って売るだけではなくて、それを動かすというトータルサービスをどう造っていくかというところを議論するというのが、非常に大切だと思いますし、浄化槽の場合にはそれは可能ではないかと思うのですね。ですからその辺の道筋をどう検討するかということは、具体的な項目になるかなとそういうふうに思っています。

○加藤委員長 ありがとうございました。私個人も非常に浄化槽の海外への移転というのは、非常に個人としても関心を持っていまして、皆さんも御存知かもしれませんけれども、幾つかそういう企画を今現在もやっているわけですが、やっている気持ちはもう非常に簡単で、いい物だったら放っておいたって出ていくわけです。この前も言ったかもしれませんが、カラオケなんていい物を日本人がつくれば、たまたま日本に来てカラオケで楽しんだ外国人が、何だこんないい物、自分の国へ持っていこうと当然ながら起こって、中国、韓国はもとよりですが、世界中で今……私はまずこういうカラオケというのは使わないだろうなと思ったイギリス人だとか、アメリカ人がものすごく使っているわけですね。イギリスのロンドンのパブなんかでもカラオケやっているというわけです。
 だから、これはよければ当然、極端に言えば何もしなくたって普及していくわけです。ただ、浄化槽というのはやっぱり何かちょっとやらないと、いい物なのだけれども、放っておけば行くというわけでも必ずしもなくて、やっぱり何がしかの仕掛けもいるというようなことで、そのとき今、山本先生が浄化槽というのはたまたま日本だと、大体民がやってきたと。民ベースでやってきたものであると。したがってむしろ出やすいということで、全くそのとおりだと思います。しかもそのときに山本先生もお触れになりましたけれども、単にお金をかけて処理をする装置というだけだと、例えば中国なんかだと、なかなか金出してくれないのですね。何でそんな金かけてうんこ、おしっこを処理するのよ。そんなものはいらないじゃないのというふうになってしまうのですが、いやこれでいい水ができるのですよとなれば、目の色が変わってくるわけですよね。それなら金かけてもいいということになるのですね。現に私もそういう経験をしていますので、少し浄化槽というものに対する見方を変えていく。しかもそれはちゃんと技術が伴わなくてはだめですが、その技術がもうどんどん開発されてきつつある。特に膜分離技術だとか、そういうものを使っていけば、かなりいい物ができるということになると、我々は汚水を処理する装置として、浄化槽システムというのを考えてきたのだけれども、全然別の視点から見れば、水を造る装置として考えれば、またいろいろな利用の仕方、開発の仕方、いろいろなことがあるなというふうに思って、これは非常におもしろいなと。そうするとカラオケみたいに世界中で使ってもらえるのではないかなとこんなふうに思うのです。それはちょっとさておいて。
 それで、取りあえず今日は一とおり材料を出して、皆さんに一とおりの議論をしていただいたと。皆様方も大体御同意いただけたと思うのですが、年内ぐらいにひとつ地に足をつけた意味のビジョンですね。単なる夢のためのビジョンではなくて、地に足をつけた浄化槽の新しい命といいますか、そういったものを吹き込むというそういう作業をしようと思うと、本当は順番がいろいろとあるのですが、どれから議論をしていったらいいか、技術の話をした方がいいのか、海外の話をしていった方がいいのか、あるいは下水道との対比で、コストの話をした方がいいのかとか、いろいろな順番があろうと思うのですが、どういう順番で議論しますかねということもさることながら、最終的なでき上がりはいろいろな精査を、いろいろとウエートをここに置くとかいうことですが、取りあえずきっかけとしては、1−2に出たようなこういうような一つの論点的なものを一つのベースにして、議論を開始していって、そして12月の段階ぐらいではいろいろなプライオリティーを付け、それからタイムスケールといいますか、時間感覚も入れて、これは急きょ急いでやらなくてはいけないもの、これは少し時間をかけて数年かかってもいいものとか、そういうものに段々仕分けがされていって、最終的に私どものビジョンなるものが実効性を帯びていくと、ビジョンという言葉は取りあえず使っておきますが、でき上がりつつある段階で、ビジョンという言葉は適切かどうかというのは、また後で議論するとして、そういうふうにしていったらどうかと思っておりまして、次回は先生方の御都合を聞いた上で、室長、どういうふうになっていましたか、次回は。

○松原浄化槽推進室長 次回は6月15日の14時から開催する予定でございます。

○加藤委員長 というわけで、取りあえず6月15日これは木曜日でありますけれども、2時から4時までというのを先生方……場所はどこになるかな。場所は後で御連絡するとして。
 それででは何を議論するのかということにつきましては、ビジョンづくりにつけて今までもう既に2回ほど事実上、最初の段階の議論はやりましたけれども、もうちょっと大体1−2というものを資料の1−2の大きな項目を取りあえず念頭に置きながら議論を開始したいというふうに思っております。
 また、具体的に何を議論するかにつきましては、6月に入って先生方にまた御連絡を申し上げたいと思います。
 それから、もうあと1分ですが、この前先生方に、この前といいますか、維持管理について議論をしていただいて整理いたしました。これが先生方から細かい字句の問題まで含めて、先生方から御意見を頂いて、最終的に整理をさせていただいたものが参考資料2になっております。維持管理は繰り返すまでもなく、維持管理はこれでもう終わりという意味ではもちろんありません。しかし、取りあえず私どもが7、8か月かけて議論をしたものを一応こういうふうに集約したということであります。これはあくまでも、この参考資料2というのは集約されたものが出ているだけですが、ただ、紙になりましたというだけでは意味がないわけで、これを行政的にいろいろと使っていただきたいというふうに申し上げておりますが、室長、これはどんなふうな使われ方になるのですか。

○松原浄化槽推進室長 予算の要求等に当たり参考とさせていただきたいと思っております。また、都道府県等に対しても御通知申し上げたいと思っております。

○加藤委員長 というわけで、私どもの取りまとめたものを基に、予算の要求だとか、それから都道府県に通知を出す、これを踏まえた上で通知を出すようでございます。その準備も今事務局の方でしてくださっているようでありますので、私どもの議論をしたものをベースに、都道府県市町村にまで伝わるように行政的にアクションをとっていただきたい、その準備をもう既にしていらっしゃるようでありますが、そういうふうになるものというふうに思っております。
 それではちょっと予定時間を少し超えましたけれども、取りあえず今日の議論は大変ありがとうございました。いつも活発に議論してくださっている須藤先生が今日は残念ながらお休みなのですが、何かお腰をちょっと痛めたみたいなふうに、ちょっと聞いております。またやがて現れて、大いに活発に議論をしてくださるものと期待をしております。
 どうもありがとうございました。では6月15日になります。

午後0時17分閉会