■議事録一覧■

中央環境審議会廃棄物・リサイクル部会
 第10回浄化槽専門委員会議事録

平成17年11月21日

午前10時02分 開会

○松原浄化槽推進室長 定刻になりましたので、ただ今から第10回浄化槽専門委員会を開催いたします。
 議事に入ります前に、お手元の配付資料を御確認願います。資料一覧をお手元にお配りしておりますので、資料の不足がございましたらお申し付けください。
 それでは、これ以降の議事進行につきましては、加藤委員長にお願いしたいと思います。

○加藤委員長 どうも皆さんおはようございます。
 この専門委員会というと、非常に暑いときから始まって、暑い盛りをずっとやってきましたので、何かこの専門委員会と暑さというのがつきものに思ってましたけれども、いつの間にか秋冷の季節と言いますか、非常に秋らしい、晩秋らしい季節になりまして、先ほど松田さんから伺ったら、熱海でも非常にきれいだということで、大変結構ですね。まだ、ちょっと一、二の先生が、須藤先生がちょっと遅れてらっしゃいますけれども、間もなくいらっしゃると思います。
 前々回からずっとそうなんですが、要は浄化槽の維持管理の問題、もちろん浄化槽にはたくさん問題がありまして、維持管理問題が唯一の問題ではもちろんないことは言うまでもないわけですが、非常に中心的な問題であってかつ非常に重要な、できるだけ早急に答えを一つ一つ出していかなければならない問題、そういうことで、今日は浄化槽の維持管理の問題について議論を進めたいというふうに存じます。
 ただ、維持管理といっても、我々も簡単に保守点検とか清掃とか検査とか言っておりますけれども、一体法律上どういうふうになっているのか、もちろんこの委員の先生方の中にはそういう問題に大変お詳しい方もいらっしゃるわけですが、委員の先生方の中には必ずしも一連の法律の隅々までとか、あるいは実際の隅々まで及んでいないという方も当然ながらいらっしゃいます。法律とか経済とかの御専門の方もいらっしゃいますので。
 そういうことで、まず最初に事務局の室長の方から、浄化槽の保守点検、清掃等についてという資料2と3について説明を聴いて、保守点検の実際についてビデオで見てもらおう。ただ、今御出席の先生方の顔ぶれを見ますと、松田先生以外はこういう問題にかなり詳しい方ばかりで、今さらビデオを見てもという人もいらっしゃるかもしれません。特にオーディエンスの方々、傍聴席の方々、それぞれの専門家ばかりですので、何かビデオを見てもという方もいらっしゃるかもしれませんが、私としてはできるだけこの議論をみんなで正しくやるためには、最低限の共通の知識を持った上でというふうに思ったものですから、先ほどもちょっと言いましたように、必ずしも浄化槽の世界に浸りきっていない先生方がたくさんいらっしゃいます。法律、経済、松田さんも場合によっては、ごみの松田といえば有名ですけれども、必ずしも浄化槽の松田ではないということで、必ずしも隅々までご存じでないかもしれませんので、ビデオを見てもらって、なるほど浄化槽の世界というのはこうなっているのかと再確認してもらって、そして議論に入りたいと。私自身も実は浄化槽の応援団を任じてもう20年以上になりますけれども、それでも隅から隅まで知ってるわけではないものですから、この機会に改めて勉強し直したいと思います。
 それでは、室長、よろしくお願いします。

○松原浄化槽推進室長 まず、資料2について御説明申し上げたいと思います。
 先ほど、委員長からもお話がございましたとおり、前回の委員会において、浄化槽の保守点検、清掃及び検査について法令上どういうふうになっているのかという御質問がございましたので、改めてではございますけれども、御説明申し上げたいというふうに思います。
 まず、表紙をおめくりいただきまして、1ページ目でございますが、浄化槽法の概要が掲げられております。法律の目的が規定されるとともに、浄化槽の製造、設置、保守点検、清掃、検査等について取扱いが定められてございます。
 保守点検につきましては技術上の基準、回数等に関しての、清掃につきましては技術上の基準、回数、業の許可等に関しての、検査につきましては設置後の水質検査及び定期検査の時期及び回数、検査機関等に関しての規定がございます。
 2ページにおいては、浄化槽法の体系が掲げられておりますが、複雑な形になってございますので、3ページ以降に沿いまして御説明申し上げたいと思います。
 まず、3ページからは、保守点検についてでございます。浄化槽法の第4条第7項においては、保守点検の技術上の基準が定められることとなっておりまして、第8条におきまして保守点検はこの基準に従って行われなければならないということが規定されてございます。
 また、第10条においては、浄化槽管理者は、毎年1回、ただし、環境省令で定める場合にあっては環境省令の定める回数、保守点検をしなければならないとされてございます。
 第12条においては、都道府県知事は、生活環境の保全及び公衆衛生上必要があると認めるときは、浄化槽管理者、浄化槽管理者から委託を受けた浄化槽の保守点検を業とする者又は浄化槽管理士に対し、必要な助言、指導又は勧告をすることができる旨が規定されております。
 また、第2項におきましては、都道府県知事は、基準に従って浄化槽の保守点検が行われていないと認めるときは、浄化槽管理者、浄化槽管理者から委託を受けた保守点検を業とする者若しくは浄化槽管理士に対し、必要な改善措置を命じること等ができる旨が規定されてございます。
 4ページの方に参りまして、第53条第1項においては、浄化槽管理者、委託を受けた浄化槽の保守点検を業とする者又は浄化槽管理士から報告を聴取することができるということが規定されてございます。
 また、第2項においては、これらの者の事務所若しくは事業場又は浄化槽のある土地もしくは建物に立ち入り、物件を検査し、又は関係者に質問することができる旨の規定がございます。
 5ページからは、保守点検に関する省令でございます。
 先ほど申し上げたとおり、保守点検は基準に基づいて行われなければならないことになってございますけれども、省令の第2条において基準が規定されてございます。
 6ページの第6条は保守点検の回数についてでございますけれども、法律上は年1回以上、ただし、環境省令で定める場合においては環境省令で定める回数以上ということになってございますが、例えば合併処理浄化槽につきましては、第2項において通常の使用状態において、次の表に掲げる期間ごとに1回以上とするということで、例えば分離接触ばっ気方式、嫌気ろ床接触ばっ気方式等で処理対象人員が20人以下の浄化槽につきましては、この表の一番上のところでございますが、期間の欄に四月と書かれてございますので、通常の使用状態において、四月に1回以上とするというふうになっているわけでございます。
 なお、第4項においては、駆動装置又はポンプ設備の作動状況の点検及び消毒剤の補給は、前3項の規定にかかわらず必要に応じて行うものとする旨が規定されてございます。
 8ページからは、清掃についてでございます。
 浄化槽法第4条第8項においては、保守点検と同様に、技術上の基準を定めることとなってございまして、第9条におきまして、清掃は、技術上の基準に従って行われなければならないということになってございます。
 第10条におきましても、保守点検と同様に、浄化槽管理者は、毎年1回浄化槽の清掃をしなければならない旨が規定されてございます。
 第12条におきましても、保守点検と同様に、都道府県知事は、生活環境の保全及び公衆衛生上必要があると認めるときは、浄化槽管理者又は浄化槽清掃業者に対し、必要な助言、指導又は勧告をすることができるということになってございますし、第2項におきましては、都道府県知事は、清掃が基準に従って行われていないと認めるときは、浄化槽管理者又は浄化槽清掃業者に対し、必要な改善措置を命じること等ができる旨規定されてございます。
 第35条においては、浄化槽清掃業を営もうとする者は、当該業を行おうとする区域を管轄する市町村の許可を受けなければならないこととされております。
 また、9ページに参りまして、第36条においては、市町村長は、各号のいずれにも適合していると認めるときでなければ、許可をしてはならないということが規定されてございます。
 さらに、10ページにまいりまして、第41条においては、市町村長は、生活環境の保全及び公衆衛生上必要があると認めるときは、浄化槽管理者又は浄化槽清掃業者に対し、必要な指示をすることができるということになってございます。
 また、第2項におきましては、市町村長は、浄化槽清掃業者の事業の用に供する施設若しくは清掃業者の能力が基準に適合しなくなったとき、又は浄化槽清掃業者が各号の1つに該当するときは、その許可を取り消し、又は事業の全部若しくは一部の停止を命ずることができると規定されてございます。
 11ページの第53条においては、保守点検と同様に、浄化槽管理者又は浄化槽清掃業者に対して報告徴収、立入検査等ができること等が掲げられてございます。
 12ページからは、清掃に関する環境省関係浄化槽法施行規則の規定でございます。
 第3条におきましては、清掃の技術上の基準が掲げられております。
 続きまして、15ページからは法定検査についての規定でございます。
 定期検査については、第11条からでございますけれども、浄化槽管理者は、毎年1回、指定検査機関の行う水質に関する検査を受けなければならないことになってございます。
 また、第12条の2は、今般の法改正で付け加えられる部分でございますけれども、都道府県知事は、浄化槽管理者に対し、水質に関する検査を受けることを確保するために必要な指導及び助言をすることができると規定されており、16ページの第2項において、都道府県知事は、浄化槽管理者が規定を遵守していないと認める場合において、生活環境の保全及び公衆衛生上必要があると認めるときは、浄化槽管理者に対し、水質に関する検査を受けるべき旨の勧告をすることができるということが書かれてございます。
 また、第3項においては、都道府県知事は、勧告を受けた浄化槽管理者が、正当な理由がなくてその勧告に係る措置を取らなかったときは、浄化槽管理者に対し、その勧告に係る措置をとるべきことを命ずることができることが掲げられてございます。
 第53条においては、保守点検等と同様に、指定検査機関に対しても、業務に関し報告を徴収することができる旨が掲げられており、立入検査が行われることになってございます。
 第57条においては、指定検査機関につきましては、都道府県知事が指定するということになってございます。
 17ページからにつきましては、法定検査に関する環境省関係浄化槽法施行規則の規定でございます。
 第55条においては、都道府県知事は、要件を満たしていると認めるときでなければ、指定検査機関の指定をしてはならないということになってございます。
 また、第2項におきましては、都道府県知事は、申請者が民法法人以外の者であるとき等は、指定検査機関の指定をしてはならないことが掲げられてございます。
 19ページにつきましては、先ほど、また、中間取りまとめまでに御説明申し上げているところでございますけれども、浄化槽法の改正前におきましては、一番左のところでございますけれども、指定検査機関による検査結果を都道府県に報告する規定がなかったものが、都道府県に報告する規定ができたこと、それから左下の部分でございますけれども、浄化槽管理者から浄化槽の廃止の届出を行うべきことが規定されたこと、右側の方でございますけれども、定期検査を受検しなかった者が指導監督の対象になっていなかったものが、助言、指導、勧告、改善命令及び過料について対象となるということが掲げられてございます。
 以上が、浄化槽に関する規定に関する説明でございました。
 続きまして、資料3についてでございますけれども、保守点検・清掃の作業手順に関してでございます。こちらは、全浄連さんなどが取りまとめられているものを掲げさせていただいてございます。ただ、先ほど委員長からも御説明がございましたけれども、保守点検を例に取り上げましてビデオを上映させていただいて、御説明に代えさせていただきたいというふうに思います。それでは、お願いします。

○加藤委員長 それではビデオの方、お願いします。
 御質問があるかもしれませんが、それはビデオを見た後承りたいと思います。

〔ビデオ上映〕

○加藤委員長 どうもありがとうございました。
 今、お聞きのとおり保守点検、清掃などについての一応法制上の規定はどうなっているのかという、非常に短時間でしたのでわかりにくかったかもしれませんが説明と、それから実際に保守点検というのがどういうふうにされているのか。今の事例は非常に理想的なことが多かったと思います。実際には雨が降っていたり雪が降っていたり、非常に酷暑の中であったり、いろいろな条件の中で保守点検の方々はやってらっしゃると思うんです。雪が降ったりそういう中でもやらなくてはいけないということで、恐らく今見ていただいたようなことをやるのはなかなか大変だ。それから、設置者、ユーザーの理解が十分でない場合は十分な協力が得られない場合もあるかもしれませんから、なかなか非常に困難な中で実際保守点検をなさっていて、結果的に我々の生活環境がかなりの程度保たれている、そういう努力の結果でそういうふうになっていると思うんですが。
 松原室長に対する御質問とそれからビデオのことなんですが、その前に今のビデオは環境整備教育センターがおつくりになっていらっしゃいますので、特に保守点検の専門家でいられる国安さん、何か追加的な御説明はありますか。

○国安委員 今見ていただいたビデオは、常にあれだけの作業を、例えば年3回の通常の保守点検をする度に行うというものではなく、使用開始時や、年1回程度の頻度で行えばいいものなど、保守点検として行うべき作業内容を示したものです。
 例えば、個々の浄化槽ごと汚水の流入条件が異なりますので、それに対応して汚泥の蓄積状況なども異なってきます。したがって、使用開始時の保守点検では、個々の浄化槽の特性を把握し、以後の保守点検を合理的に行うため、汚泥が浄化槽内のどの場所に、どのようにたまっていくのか確認する必要があります。また、ビデオにあった接触ばっ気槽の逆洗や、嫌気ろ床槽第2室内の汚泥移送作業は、年1回程度行う保守作業です。
 個々の浄化槽の特性を把握した後の保守点検では、ビデオの前半分にあった、水質検査や消毒剤の有無などの点検作業を実施し、その結果に基づき消毒剤の補充など必要な保守作業を実施します。
 保守点検の都度、ビデオにあった作業をすべて実施することではないことを御理解いただければと思います。

○加藤委員長 ありがとうございました。
 私はかねがね思っているんですが、浄化槽というのは往々にしてローテクというふうに思われがちなんですが、ああいったものを見ていても、極めてハイテクですよね。いろいろな意味で、ハードウェア的にハイテクであるというだけじゃなくて、ソフト的にもハイテクだなというふうに思うんですが、ただ、あれを全部もしやろうとすると30分から1時間ぐらいかかってしまいますよね。もしあれを全部やろうとしたら。

○国安委員 そのとおりです。まず、通常の保守点検に実施する点検・保守作業だけで約20分程度。それ以外、逆洗及び逆洗後の剥離汚泥移送作業などで、40分程度かかりますので、合わせますと1時間程度かかります。

○加藤委員長 そうですね。一方で日本に浄化槽は数百万基あるわけですから、法律の規定は年に1回ということですので、仮に年に1回だけやるとしても、数百万基かける年に1回かける何十分という時間をかけると、一方で保守点検できる要員がどのくらいいるかということを考えると、なかなかこれまたそういう面からの人的なアベイラビリティーみたいなもの、そういったものもまた必要になってくるかなというふうに思うんですが。
 さて、取りあえず法律の規定、先ほど松原室長の方から御説明があった、特に2ページの体系図は飛ばしてといいますか、その中身の方の説明にあったんですが、これは当然ながら新しいあれも入っているわけですね。今回の、ことしの5月の法改正のことも入っているんですか。

○松原浄化槽推進室長 はい。

○加藤委員長 ものも入っている。
 さて、どうでしょう。はい、どうぞ質問。

○須藤委員 先ほどの松原室長のいろいろな法的な部分の説明の中で、私は法律のことは十分よくは理解してないものの、法的な問題というのは、かなり完璧に、やはり当然法律ですから対応しているんだというふうに思うんです。読んでもそう思うんですが、許可の部分のようなところは、これは当然許可の申請があったら許可するのは、それはよろしいんですが、やはり今度は、それが不都合であって改善命令をしなくてはいけないとか、指示をしなくてはいけないというようなところが、あるいは報告徴収をしなくてはならないというようなところが、ところどころにございますね。そういうものというのは、例えば都道府県知事はとか、市町村はとかとなっているんですが、こういうものの、不都合なほうの案件数と言ったらいいですか、どの程度なのか。法律はこうなんだけれども、それはもう完璧だと思うんですね、法律は。それが実行上どの程度されているのか。余り、実は許可の方は当然あるからするんだけれども、例えば昨年でも一昨年でもいいんですが、こういうのがどの程度されているのかなというのがちょっと知りたかっただけです。

○加藤委員長 もし今すぐ答えられなかったら。

○松原浄化槽推進室長 資料が手元にないものですから、後日御報告させていただきます。すみません。

○加藤委員長 よろしいでしょうか。もちろん当然ながらあるはずですけれども、どのくらいになっているのか後で、それは非常にかなり大事な点だと思いますので、保守点検の実態というものを知る上で1つのインディケーターだと思いますので、よろしくお願いします。
 はい、松田さん。

○松田委員 ビデオを見ていて感想なんですけれども、ああ、やっぱり大変なんだなというのがよくわかりました。私たちはただ点検についてお願いしますで済んでいるんですけれども、それを使いこなすところでお世話になっている方たちの、あるいは大変な御努力をされているんだなということがよくわかりました。
 保守点検というのは、ここの1ページの図だと年3回以上というふうに書いてありますが、今見たビデオはそのことなんですよね。

○松原浄化槽推進室長 保守点検のことでございまして、資料2の7ページの表の一番上の欄によると、分離接触ばっ気方式、嫌気床接触ばっ気方式等で処理対象人員が20人以下の浄化槽については、四月ごとに1回以上行われなければならないこととされておりまして、この部分を要約して前の方に書いてございます。

○松田委員 今見せていただいたのが、この20人以下で、個人の家庭でしたから、だからそれで四月以上に1回ずつとなっているわけですか。

○松原浄化槽推進室長 四月に1回以上ということでございます。

○加藤委員長 年3回以上ということですね。
 はい、木曽さん。

○木曽委員 今までにも出てきた資料なんですが、資料2の最後のページに、改正前後の仕組みというのがございますが、改正後の下の方の図の左に、検査機関から都道府県への報告ということが明記されているということに関連してなんですけれども、同じ資料の15ページの改正法の12条の2で、管理者に対して水質に関する検査を受けることを確保するために、必要な指導、助言をすることができるというふうに書かれてはいるんですが、これは管理者に対しての規定ということに一応、表面上はなると思うんですが、検査機関にとりまして、浄化槽が設置されている状況というのをどのようにして把握できるのかということが、ちょっとわかりにくい。それを管理者に対して指導するだけで、必ずしも十分かどうかという点が若干危惧がありまして、やはり設置されている状況が検査機関にも伝わるような仕組みというものを、各自治体で御検討いただかないと、なかなか検査機関独自の営業努力というようなことでは心もとないのではないかというふうにちょっと思っておりますが。

○加藤委員長 今の木曽先生の御質問というのは、都道府県知事と検査機関との関係、そういうことですか。知事には報告がいくけれども、検査機関にいくのかとこういうことですか。その辺はいかがでしょうか。

○松原浄化槽推進室長 その報告をどのように活用するかということにつきましては、地方公共団体の方に委ねられております。

○加藤委員長 ただ実質的には、検査機関というのは指定検査機関で、少なくとも現状においては、これは県知事が指定をするわけですよね。ですから、勝手にというと言葉は悪いですが、民間の人たちが勝手にこうやるということはまたちょっと違うという面はあると思うんですがね。ただ、木曽先生が御懸念のように、果たして指定検査機関にうまくいくかどうかという問題ですね、その仕組みはちょっとつくらなくてはいけないかもしれません。その辺は国安さんどうですか。何かお考えありますか、今の木曽さんからの御懸念。県知事、県当局にはいろいろな報告がいったりなんかするんだけれども、指定検査機関の方にその情報が正しく伝わるか、適切に伝わるかというのはどうですか。

○国安委員 非常に大事なことだと思っています。今回の法改正で、法定検査が非常に重要視され、行政のスクリーニングとして位置付けられているのに、設置や管理状況について、行政に入ってもその情報が指定検査機関に流れないと、法定検査が十分に実施できているか確認しようがありません。また、行政が改善指導を行った場合も、現在、浄化槽管理者が検査料金を支払っているのにもかかわらず、その内容を踏まえて法定検査を実施しなければ、改善効果の確認が充分にできないおそれがあります。今回の法改正を実効あるものとするためにも、浄化槽に関する情報が行政から指定検査機関にスムーズに流れるシステムが、各都道府県ごとに確立されていなければならないと考えております。

○加藤委員長 今現在はどうですか。いろいろなケースがあると思いますが、非常に密接な連絡を取りながらやっているところもあるでしょうし、そうでないところもあるのかもしれませんけれども、国安さんの御経験でいくとどうですか。今は何か問題はあるんですか、やっぱり。

○国安委員 はい、委員長が言われたように、現在、過半数の都道府県では行政側が問題意識を持っていないためか、行政側からの情報がスムーズに流れる体制がありません。それに対し、3分の1程度の都道府県では行政と業界が問題意識を共有し、要領・要綱等で浄化槽に関する情報がスムーズに流れる体制ができていますが、個人情報保護条例の関係で問題がないのかとの指摘があります。

○加藤委員長 個人情報保護法の問題がありますね。

○国安委員 各都道府県で、浄化槽設置等に関する情報が保護すべき個人情報であると判断されると取扱いが変わり、情報がスムーズに流れなく可能性がありますので、このような先行事例を維持するためにも適切なサポートが必要だと思っております。

○加藤委員長 なるほどね。これは浄化槽行政に限らないですけれども、個人情報保護法、これは一方で個人情報を保護する必要性はもちろんあるんですけれども、その一方で現実の問題として、災害でよく出てきますよね。いったいこのアパートにどういう人が住んでいるのかわからなくて、助けに行ったらいいのか行かない方がいいのかわからない。アメリカのカトリーナの例の被害のときに、いったいどういう人が住んでいるのか全然わからない。だから何人ぐらいいなくなったのかもわからない。そういうようなことですよね。それはアメリカの場合ちょっと個人情報保護とは別の要素ももちろんありますけれども、日本でもそういう懸念が最近なされるようになってきて、その問題もちょっと整理をする必要があるかもしれませんね。法的にも、法的といいますかその辺の検討というのは、今室長、何かなされているのでしょうか。そういう問題意識は一応お持ちなんでしょうかね。知事が把握した情報が、指定検査機関とは言え、知事部局でない言わば民間の機関、民間といっても指定という行為を受けた者が、個人のプライバシーにかかわる、何人住んでいるのか、水はいつ使っているのか、そういう情報がわかるわけです。そういうようなことが、保護との関係で木曽さんがおっしゃったように、有機的に情報を把握しないと保守点検がなかなかできないというのも現実だと思うんですが、それのとの関係というのは、何かご検討はなさったことはありますか。

○松原浄化槽推進室長 個人情報保護法との関係については、確認させていただきたいと思いますが、浄化槽法第12条の2で念頭に置いているのは、例えば管理者に対して指定検査機関の一覧を示した上で、これらの者と連絡を取って検査を受けるようにということかなというふうに思っております。

○加藤委員長 多分これも、木曽さんから御提案になった問題というのはかなり重要な問題だと思いますので、先ほどの実際に須藤委員の方から御質問のあった件も含めて、かなり重要な点だと思いますので、後でまたこの問題に帰ってきたいなというふうに思っています。
 そのほか何かご質問はありますか。
 よろしいでしょうか。それでは、次のところに行きたいと思います。
 次は何かというと、前回も前々回も繰り返し委員の先生方に私の方からも投げかけているわけなんですが、維持管理についてに係る問題はたくさんある。数え方にもよりますが、主要な問題だけ数え上げても10項目から20項目ある。細かいことまでやれば数十項目にもなると思うんですが、そのうちの主なものが中間取りまとめの段階で、業界やいろいろな方々からのヒアリングを通じての問題提起、御指摘といったもので言わばリストされているわけです。中間取りまとめにはリストされていて、それに対する専門委員会としての考えは別にまだ述べていない。こういう意見が表明された、ああいう意見が表明された、こういうことがある、ああいうことがある、そういう書き方になっています。
 それを整理していくというのが私どもの仕事なんですが、十数項目から二十数項目あるものをどういう順番でどういうふうにやっていったらいいだろうかというのが、我々のとっかかるための足場づくりのような作業なんですが、前回、ちょっと私の方から申し上げたのは、やっぱり個別の問題を解くためには、私どもがどういう観点で浄化槽の業務の在り方について考えているか、基本的な考えを幾つかまずまとめて、それはやや抽象的にならざるを得ないんですが、抽象的にまとめればそれでいいというのではなくて、抽象的にまとめた上で個々の問題に向き合っていく。
 そういうことで、資料の4というものを私の方と事務局の方とで一応たたき台として、先生方に今日御提示したいと思います。前回、私の方で考えは幾つか述べましたけれども、こういう紙の形にはなっていなかったわけですが、取りあえずまとめてみました。私としても別にこれが完璧だとか何とかという意味ではなくて、正に議論のたたき台として提示したいというふうに思っています。それでは、ちょっと事務局の方から御説明ください。資料4です。

○松原浄化槽推進室長 先ほど、委員長からの御指摘もございましたとおり、前回までの御発言等を踏まえまして、基本的な考え方を掲げさせていただいております。
 まず、第1番目でございますけれども、環境保全性と題しております。先ほど来御説明申し上げておりますとおり、浄化槽法の目的につきまして、先般の改正の中で公共用水域等の水質の保全というのが加えられたというような経緯なども踏まえますと、環境の保全に寄与するものかどうかというのが基本的な考え方になるのではないかということを挙げさせていただいております。具体的には安定的に水質が保たれる維持管理が必要ではないかというようなことが考えられようかと思います。
 2番目が効率性についてでございます。これは、浄化槽管理者、使用者の時間的あるいは金銭的負担の軽減を考えると、必要なだけの業務が経済効率的な形で行われるものかどうかというのが基本的な考え方になるのではないかということです。例えば、中間取りまとめにおきましては、維持管理業務について合理化を図るべきではないかというような御指摘を頂いております。また、第11条検査の結果を維持管理の内容、回数等に反映させることにより、必要十分な維持管理を行うことができるのではないか、また、多くの浄化槽管理者は、必要十分な維持管理が行われるために、例えば性能を担保するような保守点検体制を求めているのではないかということも考えられます。さらに、一定年数の検査結果が良好であれば、その後の検査内容を簡素化するなどの措置を講ずることが必要ではないか、例えば透視度が一定程度であれば、BOD検査を不要とするなど、検査方法の簡素合理化を図ってはどうかということは、中間取りまとめに掲げられているところでございます。
 裏面に参りまして、3番目と致しまして、透明性・説明責任性を挙げさせていただいております。多くの浄化槽管理者にとっては、業務の内容、事業者の状態等多様な情報を入手することが容易かどうかが基本的考え方になるのではないかということでございます。例えば、中間取りまとめにおきましては、保守点検や清掃に携わる関係者が、料金設定について十分な説明を行うなど、料金について透明性を確保することが必要ではないかということが掲げられております。同様に、料金以外の、例えば業務の内容、回数、必要性等につきましても、わかりやすく十分な説明が行われるべきではないかということが考えられます。さらに、先般の委員会においても御意見がございましたとおり、事業者ごとの第11条検査の結果、優良な事業者の名称等を公表するなど、浄化槽管理者(使用者)及び関連事業者が更なる改善を行うことを助長するものとなっているかというようなことも考えられようかと思います。
 以上でございます。

○加藤委員長 言うまでもなく維持管理の問題、先ほど来繰り返していますように、いろいろな課題があって、非常に本質的、重たい課題もあるし、頭の整理をきちっとすれば比較的できるという、どっちかというと軽いものもあるかもしれませんが、中間取りまとめに出てきたようなものというのは、やっぱり長年の浄化槽業界及び浄化槽関係者の間で、さんざん議論されてきて、なおかつクリアカットな答というのがまだ出ていない。クリアカットな答があるかどうかの問題も含めてですが、もしかするとクリアカットな答というのはないのかもしれませんけれども、クリアカットな答が出ていないということで、多年にわたって浄化槽関係者、なかんずく浄化槽業界の方々は非常に心配してらっしゃる問題があるわけです。そういった個々の問題について、やっぱり私ども専門委員会として、意見を取りまとめて向き合っていかなくてはいけないとして、この3つの原則と言いますか、取りあえず環境保全性、効率性、透明性・説明責任性、もしかすると3番目は2つに分けてもいいのかもしれませんけれども、このようなものをつくってみました。視点にまるきり抜けているものもあるかもしれません。どうぞ委員の先生から御自由に御議論いただきたいと思います。特に須藤先生は若干早めにお帰りになるということで、どうぞ。

○須藤委員 大変勝手ですが、ちょっと地方の審議会において浄化槽の問題で発言をしなくてはいけないことがあるので、先にすみません、発言をさせていただくことをお許しください。
 キーワードとして、前回も申し上げたんですが、委員長の今の環境保全性、効率性、透明性・説明責任性、もしかしてこの2つを分けて4つぐらいになってもいいのかなという気は致しますが、それぞれというか幾つか、すそ野を広げていく上でのコメントを申し上げてよろしいですか。

○加藤委員長 ええ、どうぞ。

○須藤委員 皆さんも御承知のとおり、環境基本計画が来年早々に閣議で決定されるはずなんですが、今度の環境基本計画第3次の重点項目の中に、健全な水循環の確保というのが取り上げられていて、関係省庁、5省庁あるんですが、熱心に討論をされておりまして、大ざっぱに言うと大体の考え方がまとまった段階です。
 多分、その案は中環審で大体この11月下旬か12月に決まるだろうと思うんですが、その中で重要なことは、小規模分散型をこれからますます普及して、採取した水はなるべく取った近くのところに戻してあげる。そのためには小規模分散型がよろしい。決してそれも浄化槽そのものという表現はしてございません。関係省庁たくさんありますので、浄化槽そのものに対してございませんが、よく読めば浄化槽が非常に有利であるということを言っているんですね。それなので、水質が保たれる維持管理というよりも、維持管理はそうかもしれないけれども、水循環も含めて、やっぱり健全な水循環が確保できる。それは地下水に入ったっていいんだと。で、循環できるようなことも必要なんですね。そういう意味で、もうちょっと環境保全の中に、水循環の確保のようなものも入れていただいたらまずはよろしいんじゃないでしょうかというのが1番目の問題です。
 2番目の問題に参りましょう。これは、最後の透明性・説明責任なんですが、私は決して下水道と浄化槽を今後争っていってどちらがよいかということを、お互いにやり合うというようなことは必要ないと思うんですが、下水道のいいところというのは、いろいろなデータが公開されていますね。例えば水質であれ汚泥の量であれ、さまざまな問題が知る気になればできるし、例えば小学生が見学に行っても、大体下水処理場は見学に行くんです。浄化槽は見学に行かないです。そういうようなこともあって、公開をしていくということが、大変必要なんじゃないかということで、下水道に体制が後れているのはやむを得ないんだけれども、私は公開をしていく、公表をしていくということが必要なので、そういう中で、必然的には11条検査の結果とか優良な事業者の名称等が公開されて、表彰というよりもそういう形が望ましいと思います。下水道関係者からよく浄化槽は維持管理をちゃんとやってないんじゃないかという話をよく聞くんですが、こんなにしっかりやっているんだよと、しかも水質は下水道と劣らないんだよということを、データとともに示していくということが今後私は必要なんだろうなと。こういうふうに思うわけであります。そういうことで、優良事業者の名称等を公開するのも必要なんですが、浄化槽の使用者に対しても同じようなことは、例えば何がいいですかね、シールを張るのがいいのかもしれませんし、玄関に張るのがいいのかもしれませんし、優良な使用者というのも何らかの形で、目に見えるようにしてあげるということをやることが、使用者がこれから環境をよくしていきたいということをだれもが思っているので、それはうちは環境をよくしていく協力者なんだということを、周囲にもわかるようにしてあげるというのも必要なんじゃないかと思うので、事業者だけじゃなくて、使用者にもそういうことをやって、公表というんですかわかるようにしてあげるということをやるのがいいのかなということでございます。それが特に申し上げたかった2点です。
 それから、3点目、効率の中に、さっきも水質測定、私いつも窒素、燐みたいなこと言って、皆さんに嫌がられてしまったんですが、やっぱり簡易測定、窒素にはT−N、T−Pを測るとすごく時間もかかるし、お金もかかるのはわかっているんですが、簡易測定で溶解性窒素、溶解性燐だけ測って大体わかるんですね。簡易測定で濃度までまあまあな値が出るので、私は簡易測定を、ちょっとこれに書いてありますけれども、維持管理の中で、BODはちょっと簡易測定というのは無理だと思うんだけれども、発色試薬による簡易測定とかいろいろあるじゃないですか。そういう意味で、私は簡易測定をもっともっと使っていって、維持管理の中にそういうことをいかしていくことが大切ではないかと、日ごろ考えてましたので、この3点について今のそれぞれのところ、効率のところも書いてですね、それも入れて、一応解説だけさせていただきました。申しわけございません。先に勝手で、本当に申しわけございませんでした。

○加藤委員長 いいえ、とんでもございません、ありがとうございました。
 須藤さんからの今の御提案、いずれも恐らく他の先生方も御異論のないところじゃないかと思います。私自身も例えば環境保全性の中に当然健全な水循環の確保というのは入るということで、環境の保全に寄与するかどうかというふうに書いてありますが、環境の保全というより大きな言葉よりも、もうちょっと具体的な水質だとか水循環だとかそういうような言葉できちっとあれした方がわかりやすいかなというふうに思います。ありがとうございました。
 ほか、どうぞ。松田さん。

○松田委員 今は管理をする方の立場からの視点で議論がされておりますけれども、私がわかりやすしてほしいと思うのは、使う立場に立ってシステムをもう1度整理していただければありがたいなと思っております。
 例えば、私は秩父の方に別荘を買うということで、それで不動産屋さんと契約した時に、不動産屋さんがいい浄化槽をただで提供しますとおっしゃったんです。私は、そのときに結局それは買わなかったんですけれども、浄化槽をただで提供していただいたときに、それでもしそれを買っていたとしたら、その管理をその不動産屋さんは紹介してくれたのかなとか、本当にいい浄化槽だったのかな、だまされたんじゃないのかなとか、そういうことを今も覚えているんです。
 ですから、使っている立場からもう1度循環の絵を描いていただきたいと思います。例えば、使っている私たちというか、新しくマンションだとか別荘を買う人たちがいます。そうすると、その方たちは恐らく不動産会社といってもすごく有名なところから、地元のところから、大小さまざまな不動産会社と契約の中で、建設会社が入ってくるわけですけれども、建設会社が建築許可を取るときに、恐らく市町村に許可をもらいにいくわけですね。そのあたりで、市町村と私たちとの間で浄化槽を使うことに対する契約みたいなものができる、もう既にあるのかもしれないんですが、それができるという仕組みがあって、そうすると市町村の中に、ルートに組み込まれていくと、今度は浄化槽の検査機関の方へその情報が流れていって、そして保守点検のルートに組み込まれていくということをお願いしたいんです。大手の有名な企業の場合はなさるでしょうけれども、私たち田舎に住んでいると、本当に身近なところで不動産会社というのがやっぱり一番身近なんですね。それは埼玉県の秩父あたりでもその身近な不動産会社というのが結構お商売なさっていて、多くの建設会社とはお付き合いがないという形のマンション経営って結構あるんで、その辺をつなげていただけると安心できるなと思うんです。もうつながっているかもしれないんですけれども。

○加藤委員長 松田さんがおっしゃるのは、先ほどの松原室長の御説明の資料2の2ページというのに、一覧表というか流れ図が書いてありますね。しかし、これは確かに松田さんがおっしゃるように、管理する側からの流れ図なんですね。言わば公的立場からの流れ図で、公の人から見るとこういう流れだよということになるわけですね。
 だけれども、使っている人から見れば、例えば家を建てたい、あるいは大幅に改築したい、あるいは別荘を買いたい、マンションを買いたいというそっちの方の人から見て、保守点検というのをスムーズに、法的にきちっとやるためにはどういう、言わばこれの公版じゃなくて、使用者版というのがあったらいいかなと、それは全くそのとおりかもしれませんね。それは1回環境省の方に、自分が買う立場になって、家を新たに埼玉県の山の中でもどこでもいいですが、つくる立場で考えてもらうというのは非常に、それでどこに抜けがあるのかというのがわかりやすい。あるいは抜けはないかもしれませんけれども、少なくとも管理業務のあれですね、業者はだれに頼むのか、どういうルートで頼んでいくのかとか、それはいろいろなルートの頼み方があるでしょう。いずれにしても基本は民民ですからあるでしょうけれども。そうかと思うと、前回の飯能市の、松田さんはお休みだったかもしれませんが、飯能市から維持管理組合というのをつくって、そこでやると。みんながかかわって組合をつくってやっていこうという、これまた非常にユニークなすばらしい、現実にやっているのを御紹介があったんですけれども、そういうルートもあるかもしれませんし、そういう組合がないところは必要になるかもしれませんね。
 それから、環境保全制度とか効率性とかこの3つないし4つの、この辺についてはどうですか、松田さん自身は。

○松田委員 今のところは基本的な考え方が出ているので、効率性については、先ほどのビデを見ながら、うん、ちょっと考えてみようという感じ。費用がたくさんかかりすぎても大変だしなとか、あのビデオを見て思い始めなくてはいけないと。まだ具体的な提案は持っておりません。

○加藤委員長 はい、わかりました。ほかに。北尾さんは、もちろんすべてについてコメントをいただきたいと思いますけれども、先ほど須藤さんが簡易測定のこともお触れになりましたよね。北尾さんが確かこの前の専門委員会で簡易測定の問題について、重要な御提起をされたというふうに、私理解してまして、それも含めてどうぞ。

○北尾委員 簡易測定のことについても申し上げますけれども、取りあえず資料4についてですが、環境保全性、効率性、透明性・説明責任性の3項目ですか、前回も出てきまして、私はその場で今後の審議をするに当たっての、特に重点的に考えるべき項目というような意味に理解したわけです。
 浄化槽について考えるべき項目として、この3項目だけで、必ずしも必要十分な条件にはなってないというふうに私は理解しております。例えば、トイレの汚水を含んでますから、当然公衆衛生の問題とか、そういうものはこの中には抜けているので、それはいちいちそんなことを言うよりも、そんなことは以前から言い古されたことなので、今後議論していく上でこの3項目を重点的に考えるべきなんだという解釈で、私はこの3項目でいいんじゃないかと思いましたので、その辺、ある程度項目というものの持っている性格に、人によって解釈の違いがあるのかもしれないというふうな気がしますが、今後重点的に考えるべきものとしては、これでいいんじゃないかというのが私の考え方です。
 それから簡易検査というのは、やはりいろいろな分野で、医学の分野にしろあるいは牛肉の世界にしろ、その他いろいろ既に行われておりますので、どうもこういう世界だけが例えば大学の実験室でやるような分析方法も、現場でやるような方法も皆同じようなものを使っているというのが、もう少し工夫があってもいいんじゃないかというふうに私も常々思っておりましたので、簡易検査というのは大いに取り入れて、それでスクリーンされたもののうちで、やはり精密検査の必要があるようなものについては、スタンダードな方法でやるというような方向が、今後の志向すべき方向じゃないかというふうに思っております。

○加藤委員長 ありがとうございました。
 河村さん。

○河村委員 私も今日資料4で出されたものについては、基本的にこういう形で議論していけばと思っております。個々の細かいことをここで取り上げるというよりも、流れと言いますか、そういうものだと思っております。
 ただ、ここはあくまでも維持管理ということなんですけれども、恐らくここで書かれているのは、例えば製造とかその他のことについても、多分、後の透明性・説明責任性というものについてかかわってくる。特に透明性あるいは説明責任性の中で、製品としてのものがどれだけの機能を果たすのかとかいうものが、必ずしも皆さんにわからないということで、逆に言うと管理者の方が選ぶための情報がほとんど無いということにかかわると思うんです。ですから、今は維持管理ということなんでしょうけれども、最後に書かれています、例えば優良な事業者の名称とかいうところがありますけれども、製品の機能の開示とかそういうことも含めてやっていけばいいのかなと思います。それから、先ほどから言われている簡易分析につきましては、浄化槽の維持管理が悪いかということになりますと、先ほどありましたような環境保全性とかその他のことになりますので、そういう目的から見て十分使えるような簡易測定はどんどん取り入れて、併せて効率性の中に、これもちょっと守備範囲とは違うかもしれませんけれども、受検の拡大と言いますか、受検率の拡大とか、そういうものも絡めていくような形を議論できたらいいのかなと思います。
 以上です。

○加藤委員長 ありがとうございます。
 では、木曽さん。

○木曽委員 今回示されました中で、特に3番の透明性とかという分野につきましては、ここに挙げられている、黒ポチで上2つということにつきましては、どちらかというと設置者に対して保守点検の関係の業者が説明をするという、何となく個別の要因のように思える部分があるんですが、これは多分余り説明してもらってもそうかなと思う程度であろうかと思いまして、むしろそういう地域全体の状況と言いますか、そういうものが都道府県なり市町村なりの保守点検の回数であるとかに、平均的なと言いますか、料金のばらつきでありますとか、最終的には法定検査によって適正不適正、不適正の割合がここは低く推移しているとかしていないとか、こういう地域全体にとって、自分たちが使用している浄化槽の維持管理の状況がこの地域ではどうなっているのかということが使用者にもわかるような状況と言いますか、そういう意味では情報がどのレベルまで公開できるかということにかかわると思うんですが、そういう情報が多少見ることができれば、それがよその隣接するところと比較できれば、また状況が判断する資料が増えてまいりますので、そういう情報がどういうふうにすればうまく公開できるかというか、設置者に届くか、こういうふうなことも考えていただければというふうには思っておりますけれども。

○加藤委員長 ありがとうございます。
 国安さん、何かありますか。

○国安委員 資料4については、皆さんが言われたように、環境保全性、効率性、透明性・説明責任、いずれも維持管理の在り方を整理する上で、重要なキーワードだと思います。その際、例えば、行政、関連業者、さらに先程、議論があった浄化槽使用者を含め、それぞれの立場で、各キーワードに関してどう考えるのか、それぞれの役割分担というものを明確にしていかなければいけないと思っております。
 それと、保守点検、清掃とか維持管理に関する作業では、予防的措置を講ずることが重要で、良くて当たり前、悪くならないようにする。だから、作業内容を評価することは難しく、効率性を考える場合、最終的には11条検査で判断、すなわち、個々の施設ごとの仕様実態に見合った予防措置が行われているかを確認するしかないと思います。よく勘違いされるのが、悪くなったものを、直ちに改善できることが技術力があると思われていますが、確かにそれも大事なことなのですが、浄化槽のように使い方が千差万別で、使用の制限もかけにくい装置に対して、使っている人や周りの人達が不快感を感じない状態で、いかにうまく運転管理していくか、それが最も大事な技術だと思っていますので、そういった観点で効率性、透明性、説明責任に関する議論ができればと思っています。
 以上です。

○加藤委員長 ありがとうございました。
 今まで御発言いただきました先生方、基本的にはこういうキーワードと言いますか、こういう原則で、個々の問題を考えるとき、しかも個々の問題、今国安さんがおっしゃったように、業界の方だけじゃなくて使用者も行政も含めて、浄化槽に関係する人すべてがこの環境保全性とか効率性とか説明責任性とか、そういったようなものをきちっと理解した上で問題に対処していくということが必要だという、全くそのとおりだと思います。
 ただ、こういう原則を立てたのは、何も抽象的な遊びをしようというためにつくったわけでは全然なくて、個々の問題を一つ一つの問題に触れていく、答をどういう立場で、私たちはどういう原則に基づいて、個々の問題についてこれまで長いこと寄せられているいろいろな疑問に対して、もちろん専門委員会としてクリアカットな答ができるとは限らない。クリアカットな答があるとは限らない。北海道から沖縄まである浄化槽で、しかもいろいろな状況の浄化槽が、1つの答えで切り取れるとは私も思っていないわけで、あるところはこうだし、あるところはこうだという、そういうふうにならざるを得ないという、むしろそうなるのが当たり前だというふうに思うわけですが、それにしても何か場当たり的に答えを出すんじゃなくてということなんですが、ただいずれにしてもなかなか難しい話ではあるんです。
 環境保全をきちっと守ろうと思うとお金がかかるとか、お金を少し安くといいますか、効率性を高めようと思うと必ずしも環境保全に障る場合もあり得る。もちろん効率をよくしてなおかつ環境保全がむしろ高まるということは、例として幾らでもあると思うんですが、そうでない場合もあり得る。
 それから、情報の公開性みたいなものですね、透明性、説明責任性、それと公開の問題というのはまたちょっと別になって、公開しようと思うとさっきから何回か話題になっています個人情報ですので、人が何人住んでいるか、どういう状況で水を使っているか、どういう水質が出ているか、水質の検査結果はどういう結果かというのは、恐らく非常に重要な個人情報だと思いますので、昔だったらそういうことは問題なく、ぱっぱっと多分出せたと思うんですが、今は非常に、あらゆる意味でセンシティブになっていますので、そういう問題に対して非常にきちっとやっていくという必要があって。関係した業者の方が、例えば保守点検業者が、説明を求められたら説明をするというのは当たり前だと思うんですが、それをまた公開するとなると別の話になるわけです。ですから、そういう問題もある。
 それから、簡易検査は何人かの先生方がやっぱり簡易検査をやって、そして必要ならば精密検査をやって、なおかつ最終的には受検率を拡大していく。今受検率が、特に11条検査は相変わらず低いですから拡大していくと。そういう拡大をする1つの手法として、もう少しみんなが簡単に検査ができるようにするというのが、非常に重要だと思うんですが、ただ、そうすると、今の一種の法令にも少し修正を要するかもしれない。
 それから、業界の問題もまた発生しますね。やっぱりそう安いもので検査をやっていけば収入が減ると。その減る収入をどうカバーしていくのか。収入が減ってもしょうがないんですよといったら、人を確保できないわけですから、そうすると保守点検が十分できないということですから、だから保守点検をやるにしても清掃をやる業界の、いわば基盤と言いますか、そういうことができる体制基盤というものを損なわないで、なおかつ合理的な必要な検査体制を十分に確保していくというのは、なかなか難しい課題だと思うんです。こちらを立てようと思うとこっちが立たなくなるし、こっちを立てようと思うとこっちが立たなくなるとか、それは世の中何も浄化槽に限らず、大抵すべてそうなんですが、浄化槽の世界も長いことそういう問題がありましたので、そういった問題に答えていきたいというふうに思っております。
 さて、そうすると先ほど、北尾委員の方からこの3つの原則だけでは必ずしもないだろうと、例えば公衆衛生を守る原則が当然ある。しかしそれは言わずもがなだと。ここにあえて書いたのは、言わば新しい問題に対処する1つの原則じゃないかと、そういう趣旨の御発言があって、そういう前提で私もいいと思うんです。別にこの3原則でもって浄化槽の世界がすべて切り取れますというわけじゃなくて、そんなことを言おうとしているわけではなくて、やっぱり今日的な課題、そして将来に見た課題にどう対応していくか、どういう基本原則でもって向き合うのがいいのかということなんですが、更に何か。

○松田委員 確かにユーザーの方にとったら、管理にお金がかかるのは、高くては困るわけですけれども、でも適正な料金であればやはり払って、そして水の循環の中にかかわっていくというのは、当たり前の社会になっていくと思います。だから、今まではそういうことを余り知らされてこなかったので、ユーザーのわがままに翻弄されてきたのが業界の方たち、検査の方たちではないかと思いますから、ここでもう1つ、いわゆる浄化槽管理者という言葉が、私よくわからなくて、これは私たちユーザーのことを言っているんだなというのをやっとわかってきたんですけれども、この私たちユーザーと検査体制の方たちとの連携とか信頼というのをはぐくむ社会システムというのをどう築き上げていくかということでは、私たち自身も知らなくてはいけないし、学ばなくてはいけないし、変わらなければいけないとつくづく思っていますが、そういうシステムをつくっていければと思います。

○加藤委員長 そうですね。そういう努力もいろいろとなされていまして、私が知っている限られた知識の中で言うと、例えば九州の宮崎県では、業界団体、浄化槽協会がユーザーに対する一種の講習会みたいなものをやって、なかなか来てくれないんですが、一生懸命努力をしてユーザーさんに来てもらって、そしてそのかわりに最後に簡単な浄化槽のパンフレットとかお土産を出して、聞いてもらう努力と言いますか、そういうことをしているとか。それから町ぐるみでやっていこうとか、組合をつくってやっていこうとか、さまざまな努力はぽちぽちと、少なくとも私がかつて浄化槽行政を担当していた20年前に比べれば、はるかに進んでは来たと思うんですが、まだそれが力強いうねりにはなってないとは思うんですけれども。ですから、松田さんがおっしゃったようなことを、できるだけ広げていくという努力をやることが正に浄化槽の維持管理をよくしていく不可欠の条件の1つだろうというふうに思います。ありがとうございました。
 何かほかに。もしなければ、今のやや抽象的な環境保全性、効率性、透明性・説明責任性というものをかつて、私どもが夏の間に出した、あるいは業界の方々のヒアリングから抽出した問題が、資料5に、これは毎回同じ資料を出していますけれども、資料5との絡みで見るとどうなるかというのを室長の方から、まずイントロダクションしていただけますか。

○松原浄化槽推進室長 資料5ですけれども、まず、維持管理全般にわたる意見についてでございます。最初に、清掃、保守点検及び法定検査がそれぞれの都合で行われるなど、連携が不十分であることが「わかりにくい」と感じさせ、不信感を持たせる原因となっていることから、各関係者が連携を図り、作業実施月等の調整をルール化することが必要なのではないかという意見がありました。また、市町村等公的関与の強い維持管理体制の確立を推進すべきではないかという意見もありました。さらに、維持管理費用への公的資金の導入を考える必要があるのではないかという意見がある一方で、汚染者負担の原則に基づき、生活排水を排出する者がその費用を負担するべきではないかという意見がありました。加えて、維持管理費用につきましては、先ほどもございましたけれども、料金について透明性を確保することが必要ではないかというような意見、維持管理業務についての合理化を図る、これも先ほど申し上げましたけれども、使用状態や処理水の状態に応じて、経済的なインセンティブが働く仕組みが必要ではないかという御意見が出ております。
 次に主に保守点検に関する意見についてでございますが、さまざまな意見がございました。先ほど、冒頭の御説明で申し上げましたとおり、省令の中には通常の使用状態において一定期間ごとに1回以上という規定がございましたけれども、その「通常の使用状態において」を「使用状態に応じて」と改めるべきではないか、「通常の使用状態」の定義を明文化すべきではないか、通常の使用状態でないことが原因で基準を満足しないと認められるものの扱いを明らかにするとともに、メーカーの義務を具体化することが必要ではないかという御意見がございました。
 また、「以上」という規定については、汚泥管理を確実に実施するためにも点検回数の増加は必要不可欠ではないかとの御意見があった一方、保守点検回数については、全国的にばらつきがあり、業者が一方的に回数を決めていることが浄化槽管理者に不信感を与える原因になっており「以上」を削るべきではないかというような御意見がございました。
 それから、省令の第6条第4項は、駆動装置等については、必要に応じて保守点検を行うという規定でございましたけれども、この適用範囲を広げ、通常の使用状態以外等に適用させることが必要ではないかというご意見がございました。
 また、第11条検査において不適正とされている項目につきましては、点検回数が増えれば減少するとして、可能な限り頻繁な保守点検を実施すべきではないかという御意見がある一方、消毒薬やブロワについては、機能を維持することが可能となっていることから、定期点検時に行えば十分ではないかというような御意見もございました。
 さらに、保守点検の回数全般は、維持管理にとっては本質的な議論ではなくて、必要にして十分な保守点検が行われることが重要であるという御意見もございました。
 保守点検の費用についてでございますけれども、毎月点検は、浄化槽管理者に過大な負担をかけることになるのではないかという御意見がある一方、保守点検にかかるコストは、点検回数とは無関係ではないかという御意見もございます。
 3ページ目でございますけれども、主に清掃についてでございます。
 清掃の回数についてでございますけれども、通常の使用状態以外等について扱いを明文化する必要があるのではないかというような御意見がございました。
 また、清掃の回数等については、どういう状態であっても年に1回以上とされておりますけれども、5人槽を1人で使えば5年で1回で差し支えないという決め方の方が合理的であり、その際には使用状況に合わせて清掃をしているか、料金が適正であるかを第三者機関がチェックする仕組みを構築することが必要ではないかという御意見もございました。
 料金については、このほか、実態を調査すべきではないか、適切な引き出しに係るコストに見合った料金が決められるべきではないか、公正競争の観点に留意すべきではないかという御意見もございました。
 法定検査についてでございますけれども、積極的な行政の関与が必要なのではないか、保守点検業者や清掃業者との連携が必要であり、何らかの制度上の方策が必要なのではないかという意見がございました。また、先ほども出ましたけれども、検査結果が良好であればその後の検査内容を簡素化するなどの措置を講じることが必要ではないかというような御意見がございました。
 それから、検査の実施時期や回数についてでございますけれども、第11条検査はランダムに実施する必要があるのではないか、すべての浄化槽において毎年1回行う必要があるのか疑問があるのではないか、特に単独処理浄化槽については効果が希薄なのではないという御意見がございました。
 そのほか、法定検査の判定について統一した基準を作成すること等が必要ではないかという御意見や、先ほど御紹介しましたとおり、透視度が一定程度であればBOD検査は不要とするなど、簡素、合理化を図ってはどうかという御意見がございました。
 以上です。

○加藤委員長 今改めて、これはもう既に夏のときにさんざん議論したこと、それを中間取りまとめという中に入れたということです。この議論の過程は皆さんの御議論のとおり、委員自ら出された御意見ももちろんありますけれども、各種団体からの精力的なヒアリングの中から出てきた貴重な御意見をこういう形で取りまとめたというわけです。これはどれ1つ取ってみても、かなり切実な問題で、問題によっては非常に長いこと議論されているという問題でもあります。こういう問題に、私ども裁判官みたいに一つ一つ答える必要があるかどうかはまたちょっと別として、少なくともここに出された御疑問に、何らかの形できちっと真正面から、方法はいろいろありますけれども、お答えをしなくてはいけない、すべきであるというふうに私自身考えております。
 それをするに当たって、ここの問題についていちいち、問1についてはこう、問2についてはこうというふうに答えるかどうかは別として、集約的に答えるにしても、なるほどというふうに皆さんが御理解いただく、そのための私どもが拠って立つ足場として、先ほどの3つ、3つでも4つでもいいんですが、そういうキーワード的に原則的に立てる。その原則の上に立って答えていこうということですが、改めて資料5を御覧いただいて、何か先ほどの資料4にはね返って御意見がありますか。それとも改めてなるほどこういう問題がここに現実の社会で、浄化槽の関係者の間で真剣に議論されているということを改めて受けとめていただくと、何か今後の審議の仕方、これもそんなに時間をかけないでやっていかなくてはならない問題、それから若干時間はかかる、例えば簡易検査の方法とかということになると、やっぱり法制上の問題から体制の問題から、かなりぽんぽんと答えが出せるというわけじゃないと思うんです。そういう問題があるのかと思います。ですから、若干時間がかかる問題もあるし、時間をかけないでできるだけ早く私どもの考えをまとめる問題もあると思います。その辺について、また改めて皆さんと御相談したいと思うんですが、この段階で何か資料5と資料4とをつき合わせてみると、待てよ、資料4のこういう原則を1つ加えた方がいいなとか、何かお考えがありますか。いかがでしょうか。
 はい、河村さん。

○河村委員 最近のいろいろなリサイクル関係の法律なんかですと、必ず責務と言いますか、国の責務、事業者の責務、自治体の責務、国民の責務というふうな観点の整理がされているかと思うんですけれども、こういうことを考えるときに、そういう切り口と言いますか、あってもいいのかなというふうな。浄化槽法の中にそういうのは多分書かれてないかと思うんですけれども、ちょっとそういう感じが。

○加藤委員長 そうですね。それはそれで整備していく必要があるでしょう。マトリックス的にやっていく必要があるかもしれません。そのとき、国つまり環境省、それから地方公共団体、県ないしは市町村、それからもちろん各種業界の団体なり、個々の事業者、それからもちろんユーザー、管理者と言われる人ですね、そのほかもしかするとそれ以外にもあるかもしれません。水質を守る会のNPO、NGOだとか、そういう方々もかなり活発に各地で活動していらっしゃいますから、そういう人もあるいは一定の役割が果たせるのかなというふうに思いますけれども。
 そういう整理の仕方もあるし、それから先ほど松田さんが御提案になったような、まずユーザーという観点から、ちょっともう1回整理し直してみてくださいと。ユーザーはどういうふうにしたらいいんですかというのも1つの、今河村さんがおっしゃった各主体のステイクホルダーの役割分担というのと絡めてあるかなとは思います。
 そのほか、何かこの段階でお気づきの点はありますか。この後、この業務の在り方について、私ども答が出せるものは出していく、それから時間がかかるものは時間をかけて検討していくということになると思います。しかもそれは制度上の問題等にも伴うものもあるし、大きな制度上の問題に伴うものもあるし、そうでない問題もあります。
 例えば必要に応じてという文章を変えてくれとかというのは、これは私どもの考えいかんでいかようにでも、いかようにでもというのはちょっと言葉が少し軽いかもしれませんが、きちっと整理をすれば、必要に応じてという文章を明文化すべきであるのか、すべきでないとか、そういう問題に対する答を出せると思います。「1回以上」、と書いてあるのを、「以上」を取ってくれとか、取った方がいいのか、やっぱりあった方がいいのかとか、それはどういう観点であった方がいいのか。あるいは取った方がいいのか。それは環境保全性とか効率性とか透明性とかということで説明できるようにするということだと思うんですが。
 さっきも言ったように簡易測定なんていうことになると、省令を書きかえるとか、法律まで及ぶかどうかちょっと私もわかりませんけれども、それはあり得るとは思うんですが、そういうのは少し時間がかかる。
 それから、何せ実施体制ですよね。実施体制が、幾ら文章をいじったって、実施がきちっとできなければしょうがない。実施をやってくださるのは現実に業界の方々ですから、業界がちゃんと食べられるようにしなくてはいかん。これもまた必要なことです、当然ながら。むしろ人数をきちっと確保できる、検査員だとか、保守点検をやる人だとか、そういう方の職場というものをきちっと確保するということもまた現実的に重要なことだと思うんです。

○松田委員 やはり浄化槽というのは、21世紀は一番私たちにとって好奇心の強い分野なんです。廃棄物の問題である程度日本の社会が落ち着いてきて、ごみの問題を自分たちで管理しなくてはいけないというふうに成長してまいりましたね。この十五、六年の間に。浄化槽については全く素人、国民そのものが使っている人も素人という感じを私は持っていまして、これから21世紀は浄化槽で廃棄物問題だとか水問題は解決だよということを、ここに参加なさっている業界の方と私たち委員会と連携で1つの合意を持って、そしてそのためには社会に対してどういうふうな訴えかけをしていけばいいのかということを、知恵を出していきたいと思っているんです。
 全国各地にいろいろな事例が、加藤さんのおっしゃったようにいい事例がたくさんあると思うんですけれども、その事例を知りたいと思いますし、それから失敗した事例というのも怖がらずにちょっとここで出してみると、どういうことをすればよくないのかというのが検証できるのではないかと思いまして、今日参加していらっしゃる団体の方に、そういう事例を幾つもお持ちなのではないかと思って、是非出していただければ、一緒に知恵が出し合えるのではないかと思っています。

○加藤委員長 大変ありがとうございます。今、松田さんがおっしゃったように、浄化槽というものが、ここにいる人は恐らく全員、生活排水処理のシステムとして非常に立派なシステムだと、恐らく確信していると思うんです。私ももとよりですが。そしてしかもこれは何も日本だけで使えるシステムじゃなくて、世界中どこでも使えるシステムだと。条件さえ整えばという意味ですが。そういうシステムだと思っている。ただし、そういうふうに我々は思っているけれども、松田さんがおっしゃられるように、国民の多くの人がそういうふうに思っているかというと、必ずしもそうでもない。まして使っている人ですら、必ずしもそうは思っていないということだとすると、やっぱりもっともっとやるべきことがあるということです。
 そういう点で、松田さんの方から特にオブザーバー席にお座りの皆様方、たくさんいろいろな事例など御存知だろうから、是非教えてもらって、そういうものを専門委員会の検討の素材に載せてもらって、そしてできるだけいいものにしていきたいというふうに思います。私もそう思いますので、是非今オブザーバー席にいらっしゃる皆様、何かいいものがあったら、事務局、浄化槽推進室を通じて私どもに教えていただいて、そしてそれを検討していきたいというふうに思っています。よろしくお願いいたします。

○松田委員 事例を出していただくときに、私は個人的にもユーザーなんですけれども、時々田舎にいくと、コンビニエンスストアなどが20人槽とか浄化槽とか、ところがそこにお客さんがどっと来たり、観光客がどっと来て使ったときの状態とか、そういう時に困った状況が起こるということも何か聞くようになりますので、できたら300人槽と行ってみたいなという気がするんですけれど。

○加藤委員長 実は前回言いましたか、まだ言ってませんか。委員会、例えば国安さんみたいに浄化槽を知り尽くしている人もいらっしゃいますし、少し委員の中で見に行こうかと。御希望があればばらばらというわけにもいきませんので、何人かの先生、全体じゃなくていいと思うんですが、環境省の方でそういうアレンジをしたいと、前回言ってなかったですね、というお気持ちがあるようですので、よかったら、特に私は新美さんとか、法律学者ですから当たり前ですが、経済学者の吉田さん、吉田さんの場合、お家でで使ってらっしゃいますけれども、お家で使ってらっしゃる以外の例も、いろいろといい例も悪い例もあると思いますので、そういうものを見ていただくとか。それから山本さんは廃棄物学会の会長の先生でもいらっしゃるから多分おわかりだと思うんですが、ただ、私の知る限り必ずしも浄化槽の専門家ではないというふうに思ってますので、そういう先生方を含めて、松田さんなんかを含めて、場合によっては半日ぐらい、1日ぐらいかかるかもしれませんが、見学会でもしたいというふうに思っています。それは事務局の方で、そういうことは喜んでアレンジさせていただきたいと言っていますので、どうぞ遠慮なく申し出てください。そのとき、関係者の皆様の御協力を得てやりたいと思っています。
 ほかに何か。ございませんか。
 なければ、取りあえず、言わば我々が個々の問題に際して向き合っていって、私ども専門委員会として、後世の批判に耐えるような意見をまとめるというベースとしての環境保全性とか効率性とか透明性、説明責任性といったものを御提示しました。別にこれはリジットな原則という意味ではなくて、こういったものを足場にして、個々の現実的な問題に立ち向かっていこうというわけであります。
 それと前からも既に出ておりますように、浄化槽を進めるためには、やっぱり皆さんに理解してもらう、先ほど松田さんの話にもありましたように、国民や特にいろいろな市町村議会の議員さんとか、首長さんですね、市町村長さんとか県議会の方とか、そういう方々も含めて、是非浄化槽というものを知ってもらう努力を一方でしなくてはいけない。
 それから、それ以外に、浄化槽のいろいろな、例えば単独浄化槽をどうするんだとか、さまざまな重要な課題がまたありますので、そっちの方にもだんだん議論を進めていきたいというふうに思っています。
 ただ、それにしても維持管理の問題はやっぱり、これは常にある問題だと思いますけれども、何とか真正面から取り組んでいきたいと思っていますので、よろしくお願いいたします。
 ちょうど予定の時間になりましたが、室長、何か次回についてありますか。

○松原浄化槽推進室長 次回の日程については改めて調整させていただきまして、別途御連絡申し上げます。

○加藤委員長 次回もいろいろなことを考えているようでありますので、場合によってヒアリングみたいなことも軽く、するとヒアリングしてくださる方のアベイラビリティーの問題もありますし、先生方の御都合等もありますので、また次回の日程、いずれにしても12月に入ってしまうかもしれませんね、今の段階だと。というわけで、それではまた次回まで、次回はまたもう少し具体的な問題に進んでいきたいというふうに思っています。

○粕谷廃棄物対策課長 次回に向けて事務局として、今日いろいろ御意見を賜りましたので、基本的な考え方のところをもう少しブレイクダウンをして、それぞれ、例えば河村先生がおっしゃった各主体がどういう責務があるかという切り口で、例えば透明性というところをだれがどう透明性を果たすか、別の人はどう透明性を出すかという形で、マトリックスのような形で整理できないかということを少し検討してみたいと思っております。
 いずれに致しましても、この浄化槽の専門委員会で御検討いただいている出発点が、どうやって使用者と言いますか、世の中に対してわかりやすい浄化槽のシステムにしていくかというところが出発点であったかと思いますので、この透明性、説明責任性というところをかなり大事だというふうに、我々は思っておりますので、各主体がどうこれにかかわるべきかというところを少し整理できれば、次回、御提示したいというふうに思っているところでございます。

○加藤委員長 ありがとうございました。
 それから、ちょうど粕谷課長がいらっしゃるから、浄化槽について来年度予算要求をしておりますね。そして、ところが一方で例の三位一体の改革との絡みで、どうなってしまうのかなという感じなんで、それはまだ恐らく関係御当局も小泉さんの最終的な胸先三寸ということなんでしょうが、今のところどういう状況か、ちょっと一言だけで結構ですから。もし、わかる範囲で。

○粕谷廃棄物対策課長 非常に日々動いているという状態でございまして、地方六団体の提示した三位一体パート2の中では、廃棄物関係、浄化槽を含めて廃止、税源移譲という段階が1回出てまいりました。それに対して、各省からやはりいろいろ反論も出て、そういうことはできないというやりとりをする中で、ある段階で、官邸、官房長官の方から環境省については50億分差し出しなさいという調整案が出たんでございますけれども、それに対して我々としてやはり浄化槽を含めて、廃棄物処理施設の整備は循環型の社会をつくっていくために、今大改革をやっているところであるので、これについて税源移譲することはできないということで、2次回答をしているところでございます。
 実は週1回ペースぐらいで、官邸サイドと各省の議論というのが行われていて、その時々にまた地方団体との議論というのが入るという状態で、議論が進められておりますが、いまだ決着点見えずという状態でございます。

○加藤委員長 わかりました。いずれにしても浄化槽、どういう決着になるかわかりませんけれども、財布が国の方から地方にいくのか、いかないのか、いずれにしても浄化槽について公的な関与が恐らく今までどおり、あるいは今まで以上に必要だろうと思っていますので、是非環境省の立場で最もいい状況になるように頑張っていただきたいと思います。
 じゃあ、今日はこれで終わります。どうもありがとうございました。

午後 0時02分 閉会