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中央環境審議会廃棄物・リサイクル部会
第3回浄化槽専門委員会議事録

平成17年6月24日

午前10時00分 開会

○鎌田浄化槽推進室長 おはようございます。定刻になりましたので、ただ今から第3回浄化槽専門委員会を開催いたします。
 本日、予定では先生方全員に御出席して頂くということがございますが、事前に何人かの先生から遅れるとの連絡が入っておりますので、恐縮ですが始めさせて頂きます。
 それでは、まず委員会の開始に先立ちまして、南川廃棄物・リサイクル対策部長よりごあいさつ申し上げます。

○南川廃棄物・リサイクル対策部長 おはようございます。お忙しいところをありがとうございます。
 今日からヒアリングとさせて頂くということで、是非よろしくお願いいたします。
 法律が通りまして一月ぐらいになります。実は廃掃法を含めてですが、今回、法改正、浄化槽法も併せてしまして、いろいろな方からいろいろなコメントを頂いております。また、昨日は実は容リ法の問題で審議をしておりまして、いろいろあちこちで出るものですから、街を歩いてもいろいろなものにつかまりまして、いろいろコメントを言われて困っているというような状況でございます。
 その中で特に浄化槽についても、田舎に帰りましても結構関心の高い方が多ございます。よく知っている方からは浄化槽自身の立場というのは、いわゆる下水道と違って安泰ではない。まだまだマイナーで下水道が大関なら十両ぐらいだということで、そういうことも考えれば、例えばどうせ議員立法でやるんだったら例えば補助率を同じにするとか、浄化槽の立場を強くするようなことをもっと強烈にやってもよかったのではないかという御指摘も頂きます。
 片や非常に地味だけれども、こういうふうにコツコツやるのがいいんだという人もおられますし、いろいろな御意見があるなと思って、そこは素直に受け止めておりますし、またこれから本当にどうしていくか、是非長い目で考えていきたいと思っております。
 今日からヒアリングさせて頂きますが、当面の省令事項あるいはそれに関連する事項についての御意見を頂きたいと思いますし、また将来的に浄化槽かくあるべしということも是非伺いたいと思っています。
 そういう意味では短い時間ではございますが、忌憚のない御意見を頂いて、これは私ども行政官だけではなくて、今日傍聴される方も含めて、浄化槽を是非考えていく機会にしたいなと思います。
 どうぞよろしくお願いいたします。

○鎌田浄化槽推進室長 ただ今松田美夜子先生がおいでになりました。松田先生は今日初めての御出席でございますので、御紹介申し上げます。生活環境評論家、松田美夜子先生でございます。
 次に議事に入ります前に、お手元の配布資料を御確認願います。本日、資料1から4まで御用意してございますが、基本的には今日御説明される団体の方、あるいは先生の資料でございます。不足がございましたら事務局のほうにお申し付けください。
 それでは、これ以降の議事進行につきましては加藤委員長にお願いいたします。

○加藤委員長 皆さん、おはようございます。かねてから御連絡してありますように、そしてまた今日の議事次第にもありますように、今日、そして次回、おそらく次々回と浄化槽に関係するいろいろな方々、特に団体を中心としていろいろな方々の御意見、率直な御意見を承りたいと思っております。
 本日はまず社団法人全国浄化槽団体連合会、そしてその後に日本環境保全協会の2団体、それから浄化槽だけではなくて水環境全体というべきなんでしょうが、有識者でもいらっしゃいます北海道大学大学院の眞柄教授からお話を伺うというふうにいたしております。
 それぞれの団体あるいは先生に対しては大体15分、大変短くで恐縮ですが、15分程度でまず御意見の表明を頂きまして、その後、委員の先生方から御質疑ということで、これもまた大体15分、つまり1団体トータルで30分予定しております。もちろん30分が若干前後しても一向に構いませんけれども、時間の感覚はそういうことで御協力をお願いいたしたいと思います。
 まず、全国浄化槽団体連合会、全浄連の菅野会長に申し上げます。本日は大変お忙しい中、私ども浄化槽専門委員会に御出席頂きまして大変ありがとうございます。心から御礼申し上げたいと存じます。
 御高承のとおり、本委員会におきましては今、南川部長からのお話もありましたように、浄化槽法の今回の改正に伴いまして、省令事項あるいは浄化槽の維持管理に係わる業務のあり方について検討しているところでございます。つきましては、まず社団法人全浄連の御意見を伺い、私どもの検討に役に立てさせて頂きたいと存じます。どうぞよろしくお願いいたします。
 御説明は座ったままで結構でございます。

○社団法人全浄連・菅野会長 おはようございます。御紹介を頂きました全浄連の菅野でございます。専門委員会の委員の皆様には日ごろからこの国の水環境保全ということで、活躍して頂きましてありがとうございます。感謝を申し上げたいと思います。
 また、16年度につきましては当初から法律関係の改正につきまして、担当の推進室の鎌田室長さんを先頭に、大変なスケジュールの中でのエネルギーのかかり方を目の当たりを見させてもらいまして、びっくりしながら、そしてまたこの5月20日に公布されたということで、大変感謝をいたしております。
 また、今日、本席に出席させて頂いてお話ができる機会を頂きましたことについても感謝を申し上げたいと思います。全浄連は1万6,500社の浄化槽、あらゆる分野に携わっている会員団体の集まりでございます。いろいろな角度からの要望が多々ございました中から、本席でお話をさせて頂くことになりますので、よろしくお願いいたしたいと思います。
 資料がお手元に行っていると思いますので、資料の中の一部分をお話しさせて頂きたいと思います。
 まず、最初に合併処理浄化槽の放流水質の関係については、全浄連といたしまして何遍か要望させて頂きました。そのような状態に取り上げて頂きまして、まずもって感謝を申し上げたいと思います。
 目的のところの放流水の水質ということで、大きな枠組みができたのだなと感じておりますし、また7条検査の関係については、詳細はまたお話をさせて頂きますが、検査の時期ということで全国それぞれのところで検査機関が苦慮しており、情報交換などをやっていたところでございます。そういったことについてもまた意見を申し上げたいと思います。
 7条検査の関係でございますが、当初、竣工検査かなという感じの受け止め方もございました。そんな中で1つ私どもの県のところでございましたのは、7条検査は6か月から8か月という形でございましたが、お役所のほうでやってしまった竣工検査の後に不適を出してしまって、行政側とお話し合いをさせて頂いたということも過去にちょっとございました。
 これについては竣工検査という見方をするのか、それとも性能を含めた検査というような見方をするのかというところを絞っていかないと、なかなか両論になってしまうなということと、それから全国、南から北まで非常に長いものですから、特に北海道さんのように半年近く雪というようなところでございますと、検査機関の職員、仕事の管理という意味で1年間同じように作業をしたいというのは何の仕事でも同じだと思うのですが、その辺の苦労を各県から聞いております。その辺のところにつきましても委員の皆様の御理解を頂ければと思っております。
 指定検査機関からの都道府県への報告関係についても、各県少しずつ違うようでございますが、その中で台帳の関係もございまして、検査をされないといいますか、させて頂けないというようなリストの整理、あるいはまた浄化槽自身が下水道への切り替えを含めて、台帳にはあるが実際にはすでにないというような関係の整理も早急にしないと、検査機関が動き回るときに行ったり来たり、あるいは空戻りということが多々発生しているようでございます。その辺のところについても御検討頂ければありがたいと思います。
 浄化槽の今の話の続きですが、廃止届の関係では設置状況を把握する1つの手段ということになっているんですが、使用開始の報告についても非常に明確ではございません、実態としては。
 簡単に申し上げますと、使用開始報告を出す人、出して何があるかということで、なかなか実務がうまく進まないということがございます。その辺のところも検討をしなければならない、あるいは義務づけをしなければならないとも思います。これがすべて市町村が持っている台帳の整備というところに行き着くのだろうと思います。
 存在しない浄化槽の整理というふうに簡単に申し上げますし、また存在する浄化槽の整理というものを行政権限でできるような仕組みにして頂きたいと思います。単独処理浄化槽の使用廃止届出は浄化槽管理者が行うわけですが、下水道計画区域内における浄化槽の使用廃止の状況は、市町村がすでに把握しているという関係から、市町村から都道府県への報告義務も制度化されたらどうか。また、保守点検業者、清掃業者、指定機関が代行できるような仕組みはないかというようなことも御提言を申し上げたいと思います。
 検査の結果に基づいて行う保守点検業者への助言、指導の結果について業者から改善の報告を義務付けるなど、実効ある仕組みにして頂けないか。
 浄化槽の維持管理関係業務のあり方については、法定検査の現況は指定検査機関に任せっ放しの面が少しあるのではないか。浄化槽法が成立してすでに20年を経過しているわけですが、11条の話ですが、10数%の低受検率の原因は浄化槽管理者に対する行政機関の指導のあり方にも一因があるのではないか。指定検査機関の職員の業務時間の大半が浄化槽管理者からの不公平苦情の処理に使われてしまっているというような実態もございます。
 受検拒否者が増えている現状で、検査機関の自助努力も限界に達しているという検査機関からの声がございます。この度の法改正を機会に関係行政機関が浄化槽管理者の意識を改革する強力な施策を講じて頂きたい。
 国民の浄化槽への信頼は、性能に対する信頼はもちろん、維持管理に対する信頼に負うところが大であります。一方、設置者は保守点検、清掃、検査の区別がついておらない状況でございます。契約している人が清掃であれ、保守点検であれ、検査であれ、1つ契約してしまうとすべてのことが終わっていると誤解をされている設置者の方が数多くいらっしゃいます。これらが法定検査の受検率あるいは拒否というものの原因になっているように考えられますので、今後、公的機関が主体となって啓発、普及活動をもっともっと強力に進めて頂けないか。
 浄化槽の管理責任はほとんど個人住宅の浄化槽の設置者という個人に課せられております。生活排水処理施設という性格上、早急に公共下水道、農集排と同様、自治体の管理下あるいはそれに準ずる強い維持管理体制の確立を推進すべきであると考えております。
 設置されている浄化槽のすべてについて保守点検、清掃がなされていない状況から、確実に実施されるような措置を検討して頂きたい。
 保守点検を行う意義を今一度明確にし、施行規則第6条第1項及び第2項の保守点検の回数の特例の規定の文中、「通常の使用状態において」とあるのを「使用状態に応じて」に改め、実態に即した保守点検を行う規定にされるよう検討されたい。
 法定検査に関し、都道府県知事が浄化槽管理者に対して指導、助言、勧告をすることができるようになったことに伴い、指定検査機関もひとつひとつ問題を克服していかなければならないと思います。問題は適正な処理機能を有する浄化槽が下水道につながれて浄化槽が減少しているところであります。この対策についても検討されたい。
 検査拒否者及び未受検者への行政指導の強化をお願いします。
 受検率の向上策として国が目標達成年度、達成方策などについて都道府県計画にその策定を指示し、その成果を把握し、指導される仕組みを検討して頂きたい。
 都道府県知事が指定検査機関を指定するだけにとどまらず、積極的に活用する方法を検討されたい。
 個人が所有する既設の単独処理浄化槽について、市町村の所有に権利移転できるよう措置する制度を創設し、併せて年度計画を立てるなど、時限を設けて浄化槽へ転換する制度を設けられるとともに、これを市町村に対して国及び都道府県が財政上の支援を行うことができるよう検討されたい。
 既設単独処理浄化槽を所有する設置者が合併処理浄化槽への設置替えを検討するに足る説明要件を検討されたい。
 違法に設置される単独処理浄化槽に対し、都道府県に指導の強化を求めるだけではなくて、強い行政措置等がとれるよう対応を検討されたい。
 下水道法第11条の3においては3年以内に水洗便所に改造することを義務づけておりますが、浄化槽においてもこれと同様に計画区域内において一定期間内の浄化槽設置の努力規定を設けることについて検討して頂きたい。
 下水道整備区域内に設置されている単独処理浄化槽、合併処理浄化槽を下水道に接続しない方策について検討されたい。
 平成3年6月12日、衛浄32号厚生省生活衛生局水道環境部長通知「合併処理浄化槽設置整備事業と下水道事業との調整について」の記第4項「下水道の処理区域内においては合併処理浄化槽は遅滞なく下水道に接続されるものであること」を削除されたい。
 浄化槽法16条の工場生産型浄化槽の登録更新時に、要件として、全浄協登録浄化槽のように、その更新時に実地調査の結果によっては構造の改善を行うことを条件とする制度について検討して頂きたい。
 浄化槽を設置する建物において、ディスポーザーを使用することについて検討して頂きたい。
 浄化槽汚泥処理施設として、汚泥を処理する施設として廃棄物処理法に基づく市町村のし尿処理施設に代えて、浄化槽法において浄化槽汚泥処理施設を設けることができるようにすることについて検討を頂きたい。
 都道府県、市町村が法の遵守状況をフォローする仕組み、システムをつくって、明確な監視体制を整備することについて検討頂きたい。
 変更届出の提出についても、廃止届と同様に浄化槽の現状把握に必要であるため、省令に盛り込む必要があるのではないかと考えております。
 いろいろ申し上げましたが、現在までの経過でございますが、現在、地方分権の関係で、私は福島県でございますが、福島県の場合は90%が市町村へ浄化槽に関する事項はすべて移譲になりました。そんな関係で県の仕事というのは登録・届出関係を含め、10%ぐらいのいわゆる指導監督という傾向になっているかと思います。そういう意味でここでこういったお話をさせて頂きながら、実は主役である市町村さんのところに間違いなくその状況が届き、そして仕事が始まっているかということになると、必ずしもそうではないのではないかと私は感じております。
 そんなことで、是非ともこれからの省令づくり、そして通知・通達、その辺のところで明確な文案ができ、それが県を通じて市町村に下りていくという部分でのお気づかいを頂ければ大変ありがたい。そのように思います。
 ありがとうございました。

○加藤委員長 菅野会長さん、ありがとうございました。ただ今の全浄連会長としての菅野さんの御説明に対して、何か委員の先生方、御質問がありますればどうぞ何なりと。
 今日の性格はこちらの委員の先生方と各団体の方々と議論をするというよりは情報を正しく理解して、私どもの審議に反映するというのがもちろん目的でございますので、何か御質問があれば。
 山本さん。

○山本委員 5ページの最後にあります御要望ですが、し尿処理施設に替えて浄化槽法に基づいて浄化槽汚泥処理施設を設けるという御要望はどういう必要性があるのか、教えてください。

○社団法人全浄連・菅野会長 私よりも赤木のほうがよろしいので、代わって説明をさせて頂きます。

○社団法人全浄連・赤木参与 赤木でございます。現状は汚泥処理に関しましてはもっぱらし尿処理施設で処理されているという環境省からの統計を頂いて知っておりますが、浄化槽に関する管理関係をざっと申し上げますと、保守点検が最初にあります。清掃があります。汚泥の引き出しがあります。それが収集運搬されてし尿処理施設へ持って行かれますという流れになっているのは御存じと思います。
 そのうち保守点検、清掃、汚泥の引き出しのところまでは浄化槽法に基づいて、それぞれの技術基準が定められていて、それに基づいてやられております。引き出された後、収集された後、運搬・処分については廃棄物処理法の中でやられているということになっております。
 そこで若干問題がございますのは、保守点検の結果、浄化槽内の汚泥の引き出しの必要性が判断されて、清掃業者の方が引き出しをすることになっております。ところが、引き出しする際によく現場から聞かれる話は、し尿処理場の都合によって、すぐ引き出しはできない。すぐ持っていけないということをよく言われます。いついつ何日後になったら受け入れができますよと。そのときに持ってきてくださいという話もよく聞きます。そうなりますと、その間、引き出ししなければいけない汚泥が浄化槽の中に存在するわけでして、そういう状態で浄化槽を放っておいていいのというのがあります。
 この関係は、ですから引き出しが必要なときにはすぐ引き出して、すぐ持っていけるような体制を整えて頂きたいということから、2つの法律にまたがってやられている作業を1つの法律でうまく運用して頂けないかという発想、願いからし尿処理施設に係る分をこちらの法律、浄化槽法で設置、運用といったことをお願いしたいなということでこの文章ができております。以上でございます。

○加藤委員長 河村さん。

○河村委員 7条の検査のことについて、寒冷地等では1年間同じような作業性が整わないので、その辺のところも考えてくれという御要望だと思うのですが、実態として今提案されています3か月から8か月ということで、都合がよくないのか、あるいはその範囲だったら大丈夫なのか。その辺のところをお答え頂けますか。

○社団法人全浄連・菅野会長 6か月から2か月ということで今縛られております。

○河村委員 提案としては今、3か月から8か月というのが新たに役所のほうからあるわけです。それについてはどうかということです。

○社団法人全浄連・菅野会長 2か月だったものが5か月間という期間があるということで、相当の段取りといいますか、余裕があって、そのスケジュールが組めるというところではないかという考え方です。

○河村委員 ということは、全浄連さんとしては提案の内容でいいというふうに理解していいですか。

○社団法人全浄連・菅野会長 はい。

○社団法人全浄連・赤木参与 先ほど会長が北から南へ非常に長いという話がございました。その地域地域によりまして、いつから始めたらいいか。どのぐらいの幅を設けたらいいか。いろいろございます。これはなかなか1つにまとまらないんです、早い話。中には10か月まで延ばしてくれと。これは積雪の関係その他もあります。それから、もっと早めたほうがいいのではないか。2か月あるいはもっと直前からやったほうがいいのではないのという意見もあります。
 これは先ほどありましたように7条検査はどういうものか。竣工検査的な意味合いを含めるのであれば、うんと早めたほうがいい。幅はともかくとしまして。
 それから、機能的なものを見るのであれば遅らせたほうがいい。3か月というお話、性能が上がったから早めたいということも聞いておりますが、必ずしもそうではないというのもあります。浄化槽によっても早いのもあるかもしれませんし、そうではないのもあるかもしれない。それはいろいろでしょうが、必ずしもこれから3か月、全面的に賛成よというわけでもございません。
 ただ、どのように決められるか。決められたら従わなければいけないかもしれませんがと、こういうことでございます。はっきり言いますと。

○河村委員 現時点的な形でいうと、北海道の方々とか寒冷地の方々は非常にお困りなわけですか、6か月から8か月ということに関して。

○吉田委員 北海道から来たユーザーとして、業者の方にもこの前お話をお聞きしたのですが、今、合併式しか認められてなくて、合併式の場合は私も使っているんですけれども、熱が出るので、その上は基本的に溶けるんですね。単独槽の場合はそうではないという違いがあって、基本的に7条というのは竣工チェックという意味があるということで、その点を1つ考える必要がある。
 それから、北海道の場合でも半年は雪ですが、半年は雪でないというのがあって、北海道の場合は検査協会は時期をうまくずらしながらグルグル回るようにしている。ただ、場合によっては雪をとって開かなければいけないということはあるから。
 ただ、今回の6か月ということが出てくれば、そんなに困難ではないのではないかと私は理解するのですが、その辺はいかがですか。

○社団法人全浄連・赤木参与 雪が降るのは北海道だけではなくて豪雪地帯はもっとほかにもございまして、それぞれの事情を抱えております。とにかく大変な思いをしてやっている。今、6か月から8か月ですが、その中でとにかくやり繰りをしているということがございますから。

○加藤委員長 赤木さんに申し上げますが、今提案といいますか、これから最終的に議論して決めることになると思うのですが、提案は現行の6から8に変えて、3から8というのが提案になっているわけです。それで、吉田先生の御質問はそれではだめなんですかというのが、業界としてはどうなんですかというのが御質問だと思うのですが。

○社団法人全浄連・北野氏 私は全浄連の浄化槽制度・検査委員会の委員をしております山口県の北野と申します。会長の補足になるかどうかわかりませんが、全浄連というのは御存じのようにメーカーから清掃業者までが入っております。したがって、いろいろ要求が出されますので、これをまとめるのに会長は大変苦慮されたと思うのですが、今ここでいろいろございますけれども、種々雑多ですからこれが100%全浄連の意見だということではございません。それを苦心してまとめたのがこの書面だと御理解頂きたいと思います。
 法定検査7条につきましては、1ページの2のところで検査時期の問題を一応出しておりますが、何を目的に7条検査するのかという点が、私は法定検査のほうも担当しておりますが、全国的に理解は一致していないんです。だから、先ほど会長が言われたように立ち上がりの竣工検査を主目的としているのか。それとも浄化槽の機能検査を主目的としているのかという点が、我々業界の中、また全浄連の中でも意見がバラバラです。
 私自身は昭和53年ぐらいから法定検査に取り組んでまいりましたので、7条検査は機能検査が主目的だと理解し、また当時、厚生省の説明ではそういうふうに説明されていたので、あまり疑問を感じなかったのですが、今我々の業界の中でも7条の時期を前にせよとか後ろにせよとか、あるいは一番最初に持ってこいとか、いろいろあります。ですが、現実を言いますと浄化槽を設置した段階で、これは補助を受けて設置される方が多いわけですが、私の理解では市町村の担当が現場に赴いて施工する前、それから施工中、施工後ということで検査をしております。そういう状況ですから、最初の施工状況の検査をする、いわゆる竣工検査をするというのは当たらないのではないかと理解しているのですが、全国いろいろ意見があるようですから、一概には言えないところもあります。

○加藤委員長 どうもありがとうございました。今、ここをめぐっては7条検査の目的は何なのか。竣工検査なのか機能検査なのかという点と、もちろん時期の問題等が2つ御意見を頂いているわけですが、それに対して委員の先生方からも御質問が行っているわけです。
 ただ、何のためにやっているのか。これだけは明確にしておかないといけませんので、これはもう1回室長に法制上はどうなっているかと。

○鎌田浄化槽推進室長 法制上というか、法律にどう書いてあるかですが、第7条検査につきましては法律の第7条検査に新たに設置され、又はその構造若しくは規模を変更した浄化槽については、都道府県知事が指定する指定機関の行う水質に関する検査を受けなければならないと書いてあるんですが、その考え方につきましては下位法令の1つである役所の通知によりまして書いてございまして、第7条検査につきましては初期の処理機能を有するか否かに着目し、設置の状況を中心として外観、外側の検査、それから水質の検査、それから書類などの検査を行うとされているところでございます。

○加藤委員長 どうもありがとうございました。ほかに。
 あと数分時間がありますが、松田さん。松田さんは今回初めてですけれども、松田さんのところは浄化槽は使ったことがありますか。

○松田委員 使う機会はなかったんですが、何度か使おうと思って、いろいろと調査をしたり、それから市役所に相談に行ったりしたことがございます。だから別荘、持っていないんですが、持とうと思ったときには合併処理浄化槽を勧められたりしておりました。
 お話を伺って、初めて参加したのですが、エッそんなに管理甘くしていたの。もし私が設置したら自分の流す水の汚れが気になって、しょっちゅう検査会社に電話をして、検査して、検査してというはずなのに、設置している方たちは案外のんきなんだなというふうにまず思いました。
 ですから、御要望のことについていろいろと教えて頂きまして、本当にいい時期に法律が整備されるのだなと思って期待を込めて伺っております。
 1つだけ私がエッと思ったことがございます。5ページの下から3行目でございますが、浄化槽を設置する建物においてディスポーザーを使用することを推進して頂きたいとかおっしゃったんですが、一般の下水道のときでもディスポーザーを使わないでという指導を受けておりますのに、このキャパシティの少ない合併処理浄化槽で、なぜディスポーザーを使うことを認めてほしいとおっしゃっているのか、そこがよく理解ができませんでしたので、お願いいたします。

○社団法人全浄連・北野氏 お答えになるかどうかわかりませんが、いわゆるディスポーザーは、台所で発生する生ごみとか野菜などを破砕してそのまま捨てる、粉砕する装置ですね。これがディスポーザーの主目的であったわけです。ところが近年、この4、5年ぐらいになりますか、いわゆるディスポーザーシステムというか、破砕したものをさらに浄化槽と同じ形で浄化していこうという装置があるんです。それについてのお願いなんです。
 だから、ディスポーザーの破砕したものは下水道、今でも捨てられません。それから、浄化槽にもそれをいきなり入れてもらったら困ります。したがって、それを浄化する1つの浄化槽ですが、システムがあるわけです。それの管理とか清掃が最近は発生をしているということです。わかりましたでしょうか。

○加藤委員長 松田さんよろしいですか。室長のほうから説明があるそうです。

○鎌田浄化槽推進室長 おっしゃっているのはディスポーザーだけをつける場合ではなくて、例えば今回東京都の下水道部なんかも提言しているんですが、ディスポーザーだけだと負担が発生する。ディスポーザーで処理したものが環境に、あるいはこの場合もそうですが浄化槽に流れ込む前に前処理装置みたいなものをつけて負荷を提言するような仕組みのあるものをディスポーザーシステムという形で言っているところがあるそうです。そういった場合についての御提言ではないかと私は理解しております。

○加藤委員長 よろしいですか。説明は以上になります。
 ほかにいかがでしょうか。
 おそらく先生方、いろいろと御質問やらあると思いますが、菅野会長さんはじめ全浄連の皆様から口頭での御説明はもとよりですが、資料2で全浄連としての御意見、先ほどおっしゃられましたように業界の中にもいろいろな御意見があるので大変苦労しておまとめになったということですが、それが明瞭に書いてありますので、私ども後でこの審議をするときに十分参考にさせて頂きたいと思っております。
 とりあえず各団体30分という約束になっておりますので、いったん社団法人全国浄化槽団体連合会からのヒアリングはここで終えたいと思います。
 どうもありがとうございました。
 なお、もちろん傍聴されるのは一向にかまいませんので御自由に。
 では、引き続きまして環境保全協会、お願いいたします。
 日本環境保全協会からは佐藤副会長を始め、関係の皆様に御出席を頂いております。本日はお忙しい中、当委員会のために御出席を頂き、誠にありがとうございます。心より御礼を申し上げます。
 先ほども申し上げましたが、本委員会におきましては今回の浄化槽法改正に伴う省令事項や、浄化槽の維持管理に係る業務のあり方等について検討しております。つきましては日本環境保全協会からの御意見を伺い、そして私どもの検討に役立てて頂きたいと存じます。御説明をよろしくお願いいたします。

○日本環境保全協会・佐藤副会長 私は、日本環境保全協会の副会長の佐藤でございます。よろしくお願い申し上げたいと思っております。
 この専門委員会の先生方には、法改正あるいはこの委員会で大変御苦労されていることにつきまして心から感謝申し上げたいと思っております。
 私どもの協会は、もともと一般廃棄処理業の団体でございまして、昔の法律といいますか、汚物掃除法から清掃法、それから廃棄物処理法、加えて浄化槽法とこの法律を市町村の方々と共有しながら市民生活の安全確保といいますか、それに携わっている業界でございます。
 今回の省令案につきまして、本協会から専務理事の阿久津より説明致しますが、技術的なことにつきましては私どもの技術担当者を2名同席させておりますので、技術的なことはその者からお答えをしたいと思っております。
 我々が浄化槽に携わったのは、清掃法の第15条に汚物取扱業の許可というのがございまして、浄化槽の清掃業務も行っておりました。生活様式が変わりまして、浄化槽の普及がかなり多くなってきたということで、昭和37年当時、浄化槽汚物の取扱業についても他の汚物取扱業と同じく市町村の許可を必要とすべき旨の厚生省通知が発せられた経緯があります。
 今回の法律改正に先立ちまして浄化槽法の問題点で、平成12年に単独浄化槽廃止ということが決まりました。法第3条2に単独浄化槽が設置されるような文言が入っておりまして、そうなると今までの単独浄化槽廃止に逆行するような形になるのではないかと危惧しております。ましてや私の地域におきましては、雑排水処理施設という形で100基ぐらい設置されております。そういうものも含めて、あとでうちの専務理事から話があると思いますが、何らかの対応をして頂かなければならないと考えております。
 水環境の保全という観点から、生活排水がそのまま流れるということもございますから、できるだけ合併処理浄化槽に切り替えて頂きながら、そういうものを排除していかなければいけないと感じておりますし、今後の問題としてお考え頂ければと思っております。今日はこの席にお招き頂いたことに大変感謝申し上げたいと思っています。
 説明につきましては、うちの阿久津専務理事から説明させて頂きますので、よろしくお願い申し上げます。

○日本環境保全協会・阿久津専務理事 それでは、提出させて頂いております今回の意見書に基づきまして説明をさせて頂きます。
 まず、省令改正の点で申し述べさせて頂きます。放流水の水質基準につきましての省令の改正案につきましては、お示し頂いておりますお考えに賛成いたしているところでございます。
 その上で、このことに関連いたしまして意見を申し上げます。放流水の水質の技術上の基準、BOD20mg/Lは浄化槽法定検査ガイドラインと同様、可=20mg/L超30mg/L以下、また不可が30mg/L超などのように最高値の明文化が必要と考えております。
 また、窒素・リン除去型といたしまして、設置されている浄化槽に対応するため、窒素・リンの基準の設定、法定検査の検査の項目への追加など、法定検査結果の活用が有効と考えております。
 また、みなし浄化槽につきましては公共用水等の水質保全の観点から法定検査の結果が不適正の施設をまず優先いたしまして合併処理浄化槽への転換が促進されますよう、行政指導をすべきと考えております。
 さらに、生活排水の垂れ流しは最重要課題でございまして、これを防止するための合併処理浄化槽への転換期限を定めるなどの対応が必要と考えております。
 また、浄化槽法附則第3条の規定におきまして、使用する者の努めとして位置づけられているものを、行政及び管理者双方の責務と位置づけなければ実効性を得ることは困難ではないかとも考えております。
 また、違法に設置されている単独処理浄化槽がいまだに見受けられることから、工事業者に対するさらなる監視及び取り締まりによる罰則強化が必要と考えます。そのためには、設置届出等の審査基準におきまして、現地確認を必須とした制度に変更することが望ましいと考えております。
 ページを移りますが、続きまして第7条検査の検査時期につきまして申し上げます。省令案の使用開始後3か月から8か月は基本的に賛成いたします。ただし、豪雪地等の地域の実情、期間内における使用開始情報が把握できない場合などを考慮いたしまして、このような場合の期間の延長、特例扱い等措置が必要とも考えております。
 続きまして、指定検査機関から都道府県への検査結果の報告についてでございますが、省令案に賛成いたします。行政及び指定検査機関の事務負担を軽減するため、報告様式を定めず項目のみとした電子情報を活用し、指定検査機関の検査台帳を有効的に運用することで、情報の一元化が可能となり、最新のデータが行政に反映されると考えております。
 また、市町村が設置台帳の整備、維持管理の責務を負うように促す必要があるとも考えます。そうすることによって、法定検査の受検率の向上に対し、具体的な行政としての方策が可能となると考えます。
 また、行政及び指定検査機関双方の情報交換が円滑に実施されますよう、個人情報保護に関する法律の施行に伴うなにがしかの方策を講じる必要があるのではないかとも思っております。
 続きまして、廃止の届出に関する事項でございます。改正案につきましては賛成でございます。
 ただ、正確な設置台帳をつくり上げる観点から、廃止届と併せて使用停止中の施設に関する届出も行う必要があるとも考えます。
 次に、浄化槽の維持管理に係るあり方につきまして少々申し述べさせて頂きます。
 保守点検に係ることでございますが、省令第6条に規定する保守点検の回数の見直しと通常の使用状態の定義を明文化する必要があると考えております。
 さらに、省令第6条4項の適用範囲を広げ、通常の使用状態以外や構造例示型以外、また構造例示型で高度処理型のもの等にこの条文を反映させることが必要とも考えております。
 続きまして、清掃についてでございますが、年1回の清掃の遵守徹底へ行政指導及び施策の強化を図る必要があると考えております。さらに、通常の使用状態以外の構造例示型以外また構造例示型で高度処理型のもの等につきまして、その取り扱いを明文化する必要があると考えます。このことによって浄化槽管理者の混乱を誘発することなく、適切な清掃を実施することで生活環境の保全に資する必要があるからでございます。
 続きまして、技術上の基準の強化についてでございます。
 通常の使用状態でないことが原因で、保守点検の技術上の基準範囲では、性能基準を満足しないと認められるものの扱いを明文化する必要があると考えます。このことへの対策を放置すれば、浄化槽全体の信頼性を損なう可能性を危惧するところでございます。
 続きまして、維持管理への公的資金の導入についてでございますが、浄化槽法の目的の観点から、維持管理費用への公的資金の導入を考える必要があると考えております。この観点から事業主体である市町村の関与が不可欠であるとも考えております。
 最後でございますが、法定検査についてでございます。法定検査の受検率の向上策といたしまして、指定検査機関側の努力はそのまま受検率に反映しているところでありますが、その指定検査機関の努力に委ねられる領域は、すでに限界に達しているのではないかとも思っております。これ以上の受検率の向上を促すためには、検査依頼の発生に係わります行政の関与が必要最低条件であると考えます。
 一部の地域では、県の無関心がそのまま受検率の低迷につながっている例もございます。積極的な行政の関与がいかに重要かを証明する例といたしまして、注目して頂ければとも思っております。
 以上でございます。

○加藤委員長 どうもありがとうございました。それでは、ただ今の日本環境保全協会からの御説明に対して、委員の先生方、何か御質問をどうぞ。
 木曽さん。

○木曽委員 環境省のほうからもこれまでに御説明があったんですけれども、今御説明頂きました大きな1番目の[4]、違法に設置されている単独処理浄化槽の問題という御指摘があるのですが、実態とはてはどのような基数といいますか、状況であると認識をされておりますでしょうか。

○加藤委員長 これは役所に対する?

○木曽委員 業界としてどれぐらいと。

○日本環境保全協会 全国での基数はまだ明確に把握するところではないのですが、ある地域では単独が廃止になった以降に設置されたものは、全体で6万基程度の設置基数の地域ですが、法定検査で確認できたものは50基程度でした。他の県でも、おそらく同じ傾向のものがついているといううわさをよく耳にしますので、各県、数十基程度ずつはついているのではないかと予想しています。

○加藤委員長 確認のためですが、それは単独がもうだめだと正式に決まった後、今の御説明だと各県との数十基程度設置されているのではないかという見込みだということですね。

○日本環境保全協会 そうですね。各県の設置基数に比例配分すると、最低でもそれぐらいと予想しております。

○加藤委員長 最低でもそのぐらい違法の状態で設置されていると。

○日本環境保全協会 はい。

○山本委員 窒素・リン除去型の既設置の浄化槽に対応するためにそのような検査項目や基準設定が必要だと書かれてありますが、一方で代替の指標がないということでコストの面で考慮が必要だとおっしゃっています。この考慮する内容は具体的にどういうことを考えられていますか。

○日本環境保全協会 いろいろあって、試験に終始してしまうかもしれないのですが、今の計量証明事業登録をしている機関の料金というのは、窒素の関係ですと、トータル窒素でも1万円近くするということがあって、そのコスト計算というのは各機関それぞれ独自に行っているわけですが、その団体を束ねる団体もあるんですが、そこでの適正な料金でいくようにという指導をしていることはあるのですが、それでも地域の事情でいろいろな料金になっているということもあります。
 ただ、それは基本的にはBODよりは相対的に高いということがあって、そのあたりをまともにかぶせてしまうとかなりの管理者負担になってしまうということがあって、そこら辺をこの委員会でどういうふうな測定方法で、必ずしも公定法でなくてもいいというようなところまで視野を広げるとか、あと私どもはBODを導入するに当たって、私の地域では3,000円程度の料金だったのですが、測定の手順に関する努力等をした結果、原価でですが1,000円台まで削減することができました。そういうコストに対する扱いの余地は、まだあるのではないかという意味も込めまして、この辺の配慮という言葉を使わせて頂きました。

○加藤委員長 山本先生。

○山本委員 最後のページですけれども、技術上の基準の強化についてということで御要望で、通常の使用状態でないことが原因でということですが、性能を満足しないと認められるものの扱いを明文化する必要があると書かれています。どういう明文化が必要だと考えておられるのですか。

○日本環境保全協会 技術の基準というのが現在検討中の省令の中にあるわけですが、具体的にこうしろという文章もあることはあるんですが、こうならないようにという表現になっているわけです。そうならないようにするにはどうしたらいいかということについては、必ずしも明快になっていないということがあって、その中で1つの例としてここで上げさせて頂いたんです。
 現行法の中では、構造基準に従ってつくればとりあえずオーケーだということと、性能評価型というのがあって、一定の基準の審査を受けると審査を通ってくるということですが、これは通常の使用状態を前提に展開しているわけですね。通常の使用状態というのが、ここでは使用状態として明文化されているにもかかわらず、その通常の使用状態の範囲というのは、どの範囲なのかということがまず明示されていないということがあって、常識的には現在、構造基準がありますので、その構造基準の範囲の使用状態ということなのだろうと思うのですが、そこをいくら追いかけても、通常の使用状態がなかなか明快になってこないということがある中で、保守点検の範囲で努力しても、どうしても期待する水質を得られることができないようなものが現実に存在するということで、それは数はそんなに多いというわけではないのですが。

○山本委員 例えばどんなことがあるんですか。

○日本環境保全協会 具体的に申し上げますと、例えばコンビニエンスストア、最近はかなりの数増えてきているわけですが、これが使用の状況としてはお客さんが多いほど状態が悪いわけですが、これが恒常的に悪いということがだんだんわかってきた。それで、浄化槽システム協会さんなどでは15人槽程度のものをつけていたものから、24人槽にするように働きかけたりなさっているわけですが、24人槽をつけても結果として同じようなものもあります。そういったものの扱いについて、維持管理の範囲を超えて何か改善策を提示しようとしたときに手がかりがないということがあるわけです。そういう意味を込めて、ここに通常の使用状態の定義と通常の使用状態でないものの対処法を明文化して頂きたいわけです。

○山本委員 それは浄化槽の構造を変えろという意味も含めて?

○日本環境保全協会 議論としてはとても難しいと思うのですが、現行のものを設置したまま、それに何か付加をするとか、そういった展開でないと現実に進行していかないような構造になっていますので、付け替えということになりますと、まずどれぐらいのものを付け替えるのかということの線引きがなかなか難しいということもあるし、そのあたりを今回のチャンスに何とか議論して頂いて、どういう方向に扱っていけばいいのかということを御議論頂きたいということでございます。

○加藤委員長 何かほかに。新美さん。

○新美委員 後ろから2ページ目、大きな2の7条検査の検査時期のあと、3の報告についてですが、その[1]のところで報告様式を定めず項目のみとした電子情報を活用するというんですが、電子情報でもフォーマットを定めないとうまく集積できないと思うんです。御趣旨を御説明頂きたいと思います。

○日本環境保全協会 この辺は私のほう、宮城県ですが、先ほどの全浄連の菅野会長のところと同じで、9割方市町村に権限が移譲されているんですが、省令の中で様式を決められてしまうと、市町村の方で様式にこだわるという一面もあり、独自で検査機関がシステムをつくっていると思いますので、その辺の有効的な活用ができないのではないかということで、フォーマットがあっても形式が自由であればという趣旨でございます。

○加藤委員長 新美さん、よろしいですか。

○新美委員 はい。

○加藤委員長 ほかに。まだ時間は少し余裕がありますから。いかがでしょうか。
 吉田さん。

○吉田委員 先ほどの通常の使用状態のコンビニの話に関連するのですが、検査をしていて、いわゆる不適合がどのぐらいの割合で出てくるのか。それから、それはいろいろな型にもよると思うのですが、そこあたりはどうですか。この通常の状態と回数ということに関連してですが。

○日本環境保全協会 不適合というのは法定検査で不適正となるという意味でよろしゅうございますか。

○吉田委員 はい。

○日本環境保全協会 私どもの地域の話になってしまって恐縮ですが、3%程度です。これは単独も入れてです。合併処理だけですと2%の中盤というあたりですね。

○加藤委員長 吉田さん、よろしいでしょうか。
 ほかにいかがでしょうか。
 それでは私のほうから。委員長というより私個人として説明資料2ページ目のみなし浄化槽うんぬんという[3]のところに、最後のところに、[3]の下から2行目ですが、行政・管理者双方の責務と位置づけられなければ実行性を得るのは困難ではないかと考える、こういう文章になっています。
 行政・管理者双方の責務と位置づけられなければ、これを具体的に御説明できますか。どういうことを想定していらっしゃるか。

○日本環境保全協会 これは今までの経験が、行政のほうで判断が非常に難しいような状況のときに、管理者側の義務であるということで、管理者に負担をかけた形で放置されてしまうような例があったものですから、みなし浄化槽を合併化する過程で積極的に行政側に義務が発生したような構造になっていないとその実効性は、どんな文章にしても管理者の責務という形で限定してしまうと、実効性が発生しないのではないかという意味でございます。

○加藤委員長 ほかに委員の先生方、御質問はいかがでしょうか。
 委員の先生方から特段ないようでしたら、私のほうからもう1点だけ。窒素、リンのところに書いてあることですが、先ほどのみなしのところの1つ上の[2]のところですが、日本環境保全協会としての御主張としては、窒素・リンの基準の設定、法定検査の検査項目への追加と法定検査結果の活用が有効と考えるという文章になっていますが、これは要するに基準を設定してくれ、水質基準を設定してくれと言っているのですか。それとも検査の項目に追加してくれと言っているのでしょうか。あるいは、その両方を言っていらっしゃるのでしょうか。この御主張の点を教えて頂ければ。

○日本環境保全協会 今、委員長がおっしゃった意味合いは背景にあるんですが、現実に難しいだろうということも前提にしています。しかし、法の目的に照らしてBODだけの基準では不十分ということもあるので、とっかかりとして少なくとも法定検査の中に初期段階として盛り込む必要があって、そこから実態が上がってきた過程で次の見直しが可能になってくるのではないかという意味でございまして、今は全くとっかかりがないような状況になっているのではないかという意味でございます。

○加藤委員長 端的に言うと、まず検査項目の中に入れてくれという御主張だと理解していいですか。

○日本環境保全協会 検査項目の中に入れていないと、まず法定検査で取り上げない。法定検査で取り上げないと、保守点検側でそれは見なくてもいいんだという流れが発生してしまうのを恐れているということです。

○加藤委員長 松田さん。

○松田委員 私は浄化槽を使うとき、自分の出した生活雑排水が環境に影響を与えたくないと思いますと、買うときに窒素やリンも取り除けますよという、セールスの方がいらっしゃると高いけれどもつけてしまおうかとつけてしまいます。そして、その後に検査をするのにだれが検査をしてくれるのと言ったとき、売りっ放しになってしまって、せっかく高いものを買っているのに検査してくれないのでは困るなと思うんですが、そういう消費者の気持ちをどうお考えでしょうか。

○日本環境保全協会 涙の出るような消費者の感覚だと思いますね。実は、いわゆる消費者に御理解頂くために、自分で言うのも何ですが、ここ20年涙ぐましい努力をしているわけです。私だけではなくて、すべての指定検査機関はそうだと思います。保守点検業者さんもそうだと思います。
 規則で保守点検回数というものが数字で明示されていて、それに「以上」がついている。例えば、年3回以上やりなさいとなっています。そうすると、表現としては正しいことはあるんですが、消費者の感覚としては3回というところまでしか見えないということがあって、実際に3回では不足な場合でも、3回に縛られて保守点検業者側も主張できない、消費者は少なくて料金が安いほうがいいというやりとりをここ数十年続けられていまして、そのほかに法定検査とは何事だというような消費者の感覚ということですね。
 松田先生の場合には、あまりにも知的レベルが高すぎて他の消費者の感覚はおわかりにならないかもしれないですが、実は押し並べてそういう感覚なんです。ですから、それはもっと声を大にしてマスコミ等にも御登場されると思いますので、声を大にして、要するに飲む水だけを注目するな。出す水にも注目しろということを是非アピールして頂きたいと思います。

○加藤委員長 大変すばらしいやりとりがありましたね。特に松田さん、頑張ってください。期待されているようですから。

○松田委員 現実を聞いてびっくりしていまして、これは頑張らなければと思いました。

○加藤委員長 新美さん。

○新美委員 検査の料金のとり方は大変だということですが、ある意味ではこういう継続的な業務をするときには1回あたりの料金徴収ではなくて、期間でとるとか、そういうような発想もあると思うのですが、現在は1回ごとに料金請求するということでしょうか。

○日本環境保全協会 いろいろな形式がありまして、要するに料金徴収が一番困難なわけですから、料金をできるだけ徴収しやすいような形を工夫しながら各県やっていて、私どもの場合は保守点検業者さんと協力しあいながら、保守点検業者さんが、毎月一回の保守点検を実施しておりますので、かなり消費者と近い存在になっていて、法定検査は年1回ですので、そういう近い方のほうが信頼が高いだろうということもあって御協力頂きながら、保守点検業者さんのほうでそのつど徴収して頂いているという形になっています。
 あと、他の県ですと維持管理関係者の組合のようなものを立ち上げて、そこの組合で料金を一括で徴収するような形式もあるようです。
 どうしてもそういうシステムに乗らない人がそういうシステムをつくってもいらっしゃいますので、そこは1回ごとにということになります。

○加藤委員長 どうもありがとうございました。委員の先生方、いろいろとまだ御質問なりあると思うのですが、約束の時間になりましたので、日本環境保全協会からの御説明を承るというのはここでもって終了したいと思います。どうもありがとうございました。
 それでは次に、今日最後のヒアリングといいますか、私ども御意見を頂く場面でありますが、北海道大学公共政策大学院特任教授の眞柄さんでいらっしゃいます。
 眞柄さんについては皆さん、この会場にいらっしゃる方はほとんど大変よく御存じだと思います。浄化槽だけでなく水環境全般について若いときから幅広く研究、教育をしてくだっている先生です。
 眞柄さん、本日はお忙しい中、私ども浄化槽専門委員会に御出席頂きまして、誠にありがとうございます。もうすでにお聞き及びのとおり、本委員会におきましては浄化槽法が改正されるのに伴う省令事項、あるいは浄化槽の維持管理に係る業務のあり方等について検討をしているわけでございます。その一環として今日は眞柄教授のお話をお伺いしたいと思っております。
 先生、よろしくお願いいたします。

○眞柄教授 眞柄でございます。若いときからっていうことは、もう年とったんだという(笑)、加藤委員長の話ですが、実はほんの1週間ぐらい前に由田課長から浄化槽専門委員会で何かしゃべってくれというお話がありましたので、考えるまもなく、実は去年の4月に国連の持続的発展委員会で水道と、それからサジテーション、要するにし尿処理ですが、それの行状を国連本部でやりまして、そのときの先進国の方々のいわゆる浄化槽のことについて御紹介をしながら、日本の合併処理浄化槽をどうしていったらいいかということをお話ししたいと思います。
 英語ですみません。そういうことで英語ですが、これは我が国の人口密集地域の推移であります。人口密集地域の人口はどんどん増えていって、面積も増えております。しかし、実際は人口密度は薄くなっているわけでありまして、要するに都市は拡大しているけれども、新たに開発された都市では非常に人口密度が薄いということを示しております。
 ということは、公共下水道のような整備をしようとすると大変お金がかかるということもあって、我が国ではいわゆる浄化槽というものが発展してきたわけです。
 日本のし尿処理というのは昔から農業還元されていたわけですが、これは日本の農家の数であります。御覧になっておわかりになりますように兼業農家も下がっていますし、専業農家も下がっているということで、従来はし尿というのはいわゆる市場経済原理、市場の中で活用されていたものが、それが成立しなくなってきたということで、いわゆるお役所の仕事になってきたということであります。
 一方、これは農業化学肥料ですが、化学肥料もどんどん増えていったということもあって、し尿の価値が下がってきたということであります。
 これが我が国の人口であります。青いのが水道の普及率、それからこの赤いのがし尿の衛生処理率、そしてこれが公共下水道の普及率です。したがいまして、今日でも公共下水道以外でし尿を処理している。それが完全に衛生的に処理されていることになりますので、いわゆる市町村のお仕事としてのし尿の衛生処理ということに関しては責任を果たしてきた。
 しかし、その中でいわゆるくみ取りし尿処理場がかなり占めたわけですが、事実的にはここにオンサイトと書いてありますが単独、それから合併処理浄化槽がどんどん普及してきて、そして公共下水道と同等の快適な生活を過ごすことができるようになったということであります。
 ところが、これは水道の使用量ですが、これは環境基準であります。環境省の方は大変頭が痛いと思いますが、湖沼の環境基準はずっと40%台であります。ということは、BODはたくさん、大体80%以上なってきたわけです。日本の10大都市は京都を除いてすべて沿岸部あるいは河口部にあります。10大都市は公共下水道の普及率は90%以上に達しています。ということは、それもあって河川の環境基準の達成率が高い。
 一方、湖沼が存在するような内陸部は公共下水道が入っていないわけでありますので、こういう状況になっているわけです。したがってどうするかというと、し尿そのものは処理されているけれども、要するに雑排水を処理しなければいけないわけです。
 これが浄化槽の設置数です。およそ800万基、無届けも含めてでありますが、800万基入っております。合併処理浄化槽がやっとここまで来ました。
 ここの青いのは単独処理浄化槽であります。ですから、浄化槽の問題を考えるときは、合併処理浄化槽をもっと普及させるというのと、もう1つは単独処理浄化槽はそれなりの機能を果たしているが、未処理で公共用水域に排出されている雑排水をどうするかということを考えなければいけないということであります。
 これはタイの例です。この赤いバーが感染症の発症率です。この青いのがトイレが整備されたということです。つまりタイでもトイレを入れることによって感染症が激減しています。これは日本が1960年から70年の間に、先ほどお見せしましたようにし尿の衛生処理が進んで感染症、赤痢がかつては1万人ぐらい出ていたのが1,000人以下に下がってしまった。同じようにし尿の衛生処理ということから言えば、これは問題がないということであります。
 これはアメリカの例であります。アメリカの1億1,000万戸の家のうち、23%が浄化槽を使っているということです。人口で言えば6,000万人の人がアメリカで浄化槽を使っています。我々はアメリカは全部公共下水道だと思ったらとんでもない間違いでありまして、合併処理をしています。新築の家の3分の1はやはり浄化槽を使っているんです。ですから、アメリカの公共用水域の保全を考えるときに、アメリカでも浄化槽をどうするかということでありまして、従来の腐敗槽を設けていた浄化槽から、もっと進んだ処理へいかなければならないということで、アメリカの環境保護省のリードでいろいろな試みが行われております。
 その1つとして、これはNSFと書いてありますがアメリカの環境衛生財団です。環境衛生財団はミシガン州立大学の公衆衛生大学院の先生方がつくった財団であります。その財団でここに書いてありますように合併処理浄化槽あるいは浄化槽の規格づくりをやっています。その規格をつくるのにだれが参加しているかというと、浄化槽を製造しておられるメーカーの方、それから規制側としてEPA、それから州の政府、それから地方自治体の方。ユーザーとしてエンジニア、大学の先生、コンサルタント、それから認証機関、森林局、海軍という形でみんなが集まって1週間ぐらい合宿をして、ガンガン議論をして、いわゆる討議の結果の合意として規格をつくっています。
 合意してつくった規格ですから、科学的にいえば必ずしも満足できない。でも、お互いが議論して、ここで満足しようと決めたら、それは国全体の約束になりますし、この規格はアメリカの標準規格になっています。
 今、先ほど申しましたNSF/ANCIというのはアメリカの工業規格の40番というのがいわゆる浄化槽の規格であります。その浄化槽が規格に合っているか合っていないかを調べるためにいろいろな方式のものがあります。そして、当然のことながら水質も規格に入っております。
 例えばこの規格で流入水のC−BOD、要するに窒素の酸化のために必要な部分は除いたC−BODが100から300。全蒸発残留物が100から350。放流水はBODが25で、SSが30です。多分、日本で、この専門委員会で合併処理浄化槽の水質基準をつくられると20になるだろうと私は推察しておりますが、20になるとアメリカよりも厳しい、環境にやさしい水質基準を我が国はつくった、こういうことになるわけだと期待しております。
 もう1つは、これは環境保護省が環境にやさしい技術を評価するETVというシステムを持っています。これは浄化槽もそうですし、水道の関係もそうですし、いわゆる大規模な下水道処理場についてもこのシステムを動かしておりまして、このETVの中で適切であると認められたものについては、国から補助が出る仕組みになっております。
 今、ETVで浄化槽関係のことでいいますと、ここにありますようにNutrient、要するに栄養塩を除去する浄化槽についてETVをやっています。
 つまり先ほどのANCI、アメリカの基準はBODとSSだけですが、より環境に合うシステムということで、栄養塩除去のシステムを評価することをやっております。
 すでに窒素を除去できる技術として5つの方式がETVとして認められております。それから、我が国では浄化槽の放流水の衛生学的な安全性を確保するために塩素消毒をしておりますが、そのかわりにUVを使う方式もアメリカではすでに認証されております。
 これは北欧の例でありますが、北欧はいわゆるトイレの分と雑排水の分と別系統で処理をしているところがたくさんございます。それで、いわゆるし尿のほうは我が国がかつてやっていたように高温で嫌気性消化をして、それを肥料として使っております。ですから、我が国がかつてやっていた技術は我が国の国内ではあまり使われないし、評価されていませんが、北欧では今やそういう方式がどんどん使われるようになっております。
 雑排水のほうは処理をして、こういうふうにウエットランドをつくってやっています。これはオスロの大学のドミトリーですが、学生1人当たり2平方メートルの土地があれば、リンの濃度が0.04、窒素が2.2、BODが3.9、こういう水ができるといって、こういうシステムがどんどん使われております。
 これは33戸のアパートで100人です。これは1人当たり1平方メートルで、ここでいわゆるバイオフィルターですから接触酸化、パッキング、充?剤を入れたもので雑排水を処理して、ここがウエットランドをやって処理しています。
 これもそうです。そして、これはオスロのまちの中で、今お話ししたような雑排水処理をやっているところがこの市街地の中でこんなにたくさんあるということです。我々は雑排水処理をするというのは非常に難しいなと思っているのですが、やろうと思えばできるということであります。
 今回の専門委員会の方々に私からお考え頂きたいということは、先ほどBOD20という基準がつくられそうでありますが、地域的に見たときに、20というのではなくて、公共用水域の水質保全、特に湖沼に関係するようなところでは、いわゆる上乗せ基準ができないのか。一律20のまでいいのかということが1つ。それから、BODだけでいいのか。それから、もう1つは環境省で総量規制制度をやっておられて、今度第6次でいろいろなことが考えられております。そういうことで、合併処理浄化槽の水質基準をつくるというときに、是非総量規制制度との連携をどうしていったらいいかということを同じ環境省の中でございますので考えて頂きたい。
 ということになると、BODだけではなくて、CODとN、Pもやはりスコープに、考えに入れて基準をつくって頂きということであります。
 それと、もう1つは合併処理浄化槽はし尿と雑排水だけで、特に家庭ということになっていますが、未規制の小規模事業排水も併せて処理することも、この浄化槽専門委員会でイニシアティブをとって頂きたいというのが1つです。
 それから、もう1つは先ほどもいわゆる検査のことについて御議論がありました。大事なのは検査機関が、もちろん正しくやっておられるわけですが、あるいは維持管理もそうですが、浄化槽に関係する部門について、いわゆる第三者認証制度のようなものをつくっておくことによって、いわば合併処理浄化槽あるいは浄化槽を使っておられるユーザーの方の信頼感を増す。そして、同時にこういうお仕事をしていらっしゃる方のいわゆる社会的な地位といいますか、社会的な意義が高まるのではないかということで認証制度を考えて頂きたいと思います。
 最後になりますが、やはり単独を是非お考え頂きたいと思います。単独の問題を考えたとき、私は公共財でもある水域を保全するということを国民の方、特に単独処理浄化槽を使っておられる方に認識して頂くためには、厳しいかもしれませんが放流水の水質による課徴金制度のようなものも考えて頂いてもよろしいのではないかと思います。
 これは非常に厳しいようですが、実は課徴金制度といいましても、下水道では公道に下水処理をする処理場と、それから従来の処理施設と水質でスワッピングをする、いわば売買をするシステムは下水道では動きだすことになっております。ですから、そういう意味で単独と合併の問題を考えるときに、今は合併のほうに補助金が出て、単独は出ていないわけです。合併のほうにだけ出しているというのは、お金をあげるということは結構ですが、それだけでは単独はなかなかなくならない。そういう意味では単独を合併にするためにある種の経済原理を働かせる。
 それから、先ほど申し上げた北欧でやっているようなああいうシステムも考えて頂きたいということであります。以上です。

○加藤委員長 どうもありがとうございました。眞柄教授による特別講義を伺った感じもいたしますが、しかし最後のほうで具体的に私どもが今検討している、8月末までに答えを出さなくてはいけない短期的な課題と、それから同時に年末までに答えを出すことが期待されている長期的な合併処理浄化槽やそういった長期的な問題に対する御示唆も頂いたと思っております。もとより国際的な視点から浄化槽を見る大変いい機会を与えて頂きまして、ありがとうございました。
 それでは、委員の先生。須藤さん。

○須藤委員 眞柄先生、どうもありがとうございました。私も眞柄先生と同じように若いときから水をやっておりまして、大体いい勝負でやってまいりましたので、眞柄先生の御意見は昔から拝聴していますし、今改めてここが先生と意見が食い違うということはほとんどなくて、先生にもこの前は総量規制の問題やら湖沼の保全のところできついお言葉も頂いて、何とか答申案ということで、答申案よりも眞柄先生の案がきつかったということでありまして、答申案は実はお配り頂いて読んで頂いています。特に今の窒素、リンの問題のところですが、もうちょっと……。先生の御意見はもちろん賛成だし、よくわかっているんですが、先生がさっきおっしゃった中で、私も窒素、リンの浄化槽の問題というのはかねがね主張してまいっているんですが、ここで必ずしも意見の一致をみているわけではございません。
 特に、放流水の水質基準というところでそれを出すのは多少時期尚早ではないかという御意見も結構頂いて、必ずしも意見の一致はないのですが。
 先ほど先生は湖沼では上乗せが必要だというような、今度のこの基準は技術上の基準のようなんです。ですから、水質基準といっても我々がいう排水基準なり上乗せ基準とか横だし基準ではないんです。そうなってくると、先生のお考えでは技術上の基準に例えば2段階くらいのものを設けておいてやったほうがいいというようなことですかということが1つです。湖沼についてです。
 もう1点は総量規制のところ、眞柄先生には釈迦に説法で50トン以上のところにかけるので、いわゆる普通の小型の浄化槽はカウントされていないわけです。そういうことで先生は連携してとおっしゃっておられるので、私も小規模排水の問題と、それから小型のほうの浄化槽の問題をどう総量規制の制度の中で連携させるかというのは悩んでいるというか、これから進めなければいけないと思っている1つですが、先生に今お考えがあったら、もうちょっとお聞かせ頂ければ幸いでございます。

○加藤委員長 それでは、若いときから勉強されているお二人、眞柄さん、どうぞ。

○眞柄教授 技術上の基準であるということですから、それはそれとして決めなければならないだろうと思っています。ただ、いわゆる水濁法の対象外になっている小規模排水のことを考えますと、これが公式の文書として残っているかどうかは別にしまして、水濁法で排水基準をつくるときに、簡易な処理をした家庭下水程度を排水基準の基準値にするといううやり方がずっと来ているわけです。一律基準が。生活環境の。
 それは公共下水道も普及していなかったし、あるいは合併処理浄化槽も普及していなかった時代だ。私はこの浄化槽専門委員会が技術上の基準であっても、要するに浄化槽法が成立して、もう浄化槽を使おうとなって、その基準が設定されたとしたら、簡易な処理をした家庭下水並みではなくて、合併処理浄化槽の技術上の基準であっても、それは水濁法の排水基準の設定のときの根拠にして頂ければ、小規模事業場も当然それと同じような枠組みに入ってくるだろう、そういうところまでお考えを頂きたいということです。
 ですから、それがすぐできるかどうかは別で、それは国全体で考えて頂かなければいけないが、合併処理浄化槽というものがこれだけ日本の環境保全のために貢献しているのであれば、そして合併処理浄化槽あるいは浄化槽が1人ひとりの国民も努力しているのだから、事業者もお互いにそこまで努力しましょうというお考えをもっと声を大きくして環境省に言って頂きたいということです。
 それから、2段階にするかどうかということですが、先ほどアメリカのETVのシステムを御紹介しました。今は窒素、リン除去型の合併処理浄化槽も出ていますが、ETVのような制度を環境省が積極的に導入されて、そういう認証をとったものについて、当然認証をとったものについての技術上の基準ができてまいりますし、その技術上の基準のところにETVをとったものは窒素なりリンなりの項目を入れる。それについて今は合併処理浄化槽について一律の補助制度、補助金は一律ですが、そういう認証をとったものについては努力をしているのだから、たくさんあげるか、あるいは単独処理浄化槽を使っておられるところから水道料金か何かで別に集めて頂いて、そのお金を回すとか、何か工夫をして頂ければよろしいのではないか。そうすれば、いいものはどんどん出ていくだろう。
 ただし、望ましいとか、そうすることがいいとか、言葉だけでチヤホヤしても人は動きませんので、それなりにお金というか、要するにいわゆるできるだけみんながわかるような物差しでやりとりができるような仕組みをつくるほうがよろしいのではないかということです。

○加藤委員長 ありがとうございました。須藤先生、よろしいですか。
 北尾さん。

○北尾委員 眞柄先生は先ほど、アメリカのオンサイトシステムについてかなり詳しくふれて頂いたわけですが、私が入手した資料によりますと、アメリカでは清掃の回数を、あちらでは何リットルの槽を何人で使えば何年に1回という決め方をしておりますよね。日本流で言えば5人槽を1人で使えば5年に1回でいい、そういうことに相当すると思うのですが。
 一方、日本ではどういう使用状態であっても年に1回以上清掃しなければならないとなっておりまして、私はアメリカのような決め方のほうが合理的ではないいかと常々考えています。
 と申しますのは、特に私はこういう質問をなぜするかというと、日本も少子高齢化というような時代になってきて、例えば老人の一人世帯とか二人世帯とか、そういうところでは清掃の費用が非常に大きな負担になると思うので、そういうことも含めて、アメリカのほうがいいのか、日本のほうがいいのか、先生のお考えを伺いたいと思います。

○加藤委員長 眞柄さん、お願いします。

○眞柄教授 管理費その他、いろいろな資格制度が浄化槽の分野でできております。その資格制度があって、それから今北尾先生がおっしゃられたように画一的な、要するに保守点検、清掃、維持管理のある種の基準が決められているわけですが、先ほど私が第三者認証機関ということをお話ししましたのも、実はそういう制度をつくって頂ければ、要するにAという会社の人がXというお宅の浄化槽をメンテするといったときに、その使用状況に合わせて適切な清掃その他をされるように変わっていっても私はいいと思うんです。ただ、それをする人が、多少問題があるかもしれませんが、適切にやっているかどうかということをチェックする、そういう機能があれば、私は北尾先生がおっしゃられたような仕組みにしたほうがいいと思います。私もそのほうが合理的だと思います。
 かつては保健所の環境衛生監視員の方々がそういう役割をしておられたこともあったわけですが、今やそういうことが全く行われなくなって、地方自治体の方もそういうところまで手が回らなくなっているわけです。とすれば、第三者認証機関のようなところが、あるいはそういうものが設立されて、そこが浄化槽全体がコストも、あるいはコストの代替としての料金も適正であるかどうかをチェックするような仕組みを我が国も発足させるべきではないかと思っております。

○新美委員 第三者認証機関というのは私も非常に興味があるのですが、アメリカの多くでは第三者認証機関は民間がほとんどで、立ち上げもまさにボランタリーに上がっていたと思うのですが、日本でその可能性はあるのでしょうか。全く素朴な、その素地があるかどうかです。

○眞柄教授 吉田先生がいらっしゃいますのであれですが、水道のほうは実は昨年6月に水道ビジョンというのを厚労省が出しました。水道ビジョンで21世紀を見通して、水道がどんどん施設の更新とかいろいろなことをしていかなければならない。その水道事業体をスーパーバイズ、要するに監査したり、評価するための組織が必要であるということをビジョンで書いております。そのビジョンは国がつくるものではない。地方自治体がつくるものではない。それは民がつくるものだというのがビジョンで書いてございます。
 そういう意味で、先ほどNSFの仕組みをお話ししましたが、私の希望としては関係者が大学のどこか、どこかの大学院でもいいんですが、どこかに集まって頂いて、それで議論をして、それで認証の仕組みをつくる。その認証の仕組みをつくったら、その認証の仕組みの中でそれぞれの民間の方が地方、地方で認証業務をされるというやり方をすれば、私は成立するのではないかと考えております。
 これはまだまだ先のことでありますが、私としては水道は公営企業会計法に則っておりますので、すべてオープンになっておりますからやりやすいだろう。
 浄化槽の世界でそれをやろうとすると、もう少し制度の中身を議論したり、あるいは公が負担しているお金と市が負担をしている部分、お金の部分がもう少し明快にならないと、お金の面からはちょっと難しい。ただ、やっている仕事が適正であるかどうか。あるいは北尾先生が先ほどおっしゃったように1年1回しなくても、2年で1回でいいじゃないかというような判断をする、その判断事項について適正であるか、適正でないかという制度はできると思いますし、各都道府県で浄化槽関係の団体がそれぞれおありでございますので、そういう団体でそういうお仕事をされる。
 ただ、それは団体の仲間だけで認証というかチェックするプロトコルをつくるとお手盛りではないか、こう言われてしまいますので、大学のようなところでそういうことを。大学も最近はそういうある種のビジネスができるようになってきておりますので、そういうところで始まっていけばよろしいのではないかと期待をしております。

○加藤委員長 ありがとうございました。山本さん。その後、松田さん。

○山本委員 非常に示唆に富む話で、面白く伺わせて頂いたのですが、先生は北欧の例とか、し尿の分離も含めてヨーロッパで取り組まれているような話と、この文脈の中で単独処理浄化槽の改善のような話と、眞柄先生の中でどういうような形の結びつきがあるのでしょうか。

○眞柄教授 私の回答が実行されれば単独浄化槽はすぐになくなってしまうかもしれませんが。
 先ほどオスロの例をお話ししましたが、この間も環境整備局センターで北尾先生とお話ししたんですが、単独処理浄化槽は少なくともタンクがあるわけです。例えば合併にしたときでもそのタンクを活用する方法がないかとか、あるいはかつて長野県あたりで雑排水を専用に処理する施設をつくって、かなりいろいろな都道府県でも入ったんですが、それは今になって反省すれば単独処理浄化槽と同じような仕組みで雑排水の処理施設をつくってしまったということで、工学的にギシギシと無理をしつつコストを下げて、これをというのをつくってしまったという反省を私は持っております。
 ですから、先ほど北欧の例をお見せしましたが、やはりあれぐらいの余裕を持って雑排水処理を行うことを考えるべきではないだろうか。単独が入っているところは周辺地域あるいは郊外地域が多いわけですから、先ほどの例でも御紹介しましたように、1人2平米ぐらいの土地があればいかようにでもできるというのが、もうほかの国で実証されているわけですし、我が国でもそれに近いシステムがあるわけですから、そういうことを考えれば不可能ではないだろうと考えます。
 それから、余談になりますが、日本の合併処理浄化槽というのは世界的に見てもレベルの高いものでありますから、マーケットを国内だけでなくて、合併処理浄化槽、特に開発途上国で使えるか使えないかというふうにやっていますが、開発途上国ではお金が足りないからできません。アメリカへ行って先ほどのNSFでETVを全部とれます。そうしたらアメリカで合併処理浄化槽、日本のやつがバンバン売れると思いますので、そういう意味では合併処理浄化槽というのは決して日本のものだけではないという認識を持って頂いて、しかも国の技術上の基準でBOD20になれば世界で一番厳しい基準ができるわけですから、そういう意味では是非環境省も皆さん方も頑張って頂きたいと思います。

○加藤委員長 松田さん。

○松田委員 今日、3名の発表者の御発言を聞きながら、私は本当に初心者なもので目を開かされることばかりだったんですが、合併浄化槽は私も非常にいいと思っておりますので、先生と同じ意見で、これはある程度動いていくと思うのですが、本当に考えていかなければいけないのは単独浄化槽を持っている方たちの手当てをどうしようかというところだと思うんです。
 業界の方たちは悪い消費者とお目にかかることが多かったのだと思うのですが、私の周りにいる人たちというのは環境に関しても教育、学校の先生方だとかいろいろなところですね。単独浄化槽を持っている、場所を持っているんだけれども変えたいと思っている方たちもいると思うんですよね。ですから、すべて消費者がお金を出すのを嫌がっていると思うシステムをつくらずに、単独浄化槽を持っている方たちだって救ってあげられる、こういうふうにしてあげればとてもいい環境改善はできますよということを見せていく仕組みが大事だと思っていまして、先生の、あっと思ったのは、単独浄化槽はおそらく混じってないから雑排水だけの処理というのはひょっとしたら簡単なのではないかと思いました。
 ごみというのも混ぜてしまうとあとで分別が大変でしょう。けれども、雑排水とし尿と混ぜてしまうから複雑になるのかもしれないんですが、混ぜないというところがいいところだと考え方を変えると、雑排水だけの救える技術というのを先生に御指示頂きながら、この委員会の中で提案していくということも大事かなと思ったんですが、先生、いかがでしょうか。

○眞柄教授 私はこの専門委員ではありませんので、今日は無責任のことをお話しします。(笑)
 最近の団地はディスポーザーがついています。団地の地下にディスポーザーの流れてきたものを固形物と水と分離する簡単な装置がついています。固形物は固形部としてとっています。水分は下水道に流しているわけですね。固形物をとった水はBODの濃度もかなり低いんです。すると、多分お一人20平米ぐらいの土地を、5人では100平米ぐらいですが、深さ3メートルぐらい穴を掘って、そこに砂を詰めて、分離した水を流して1年ぐらい滞留するぐらいのスペースになるはずですが、その水をくみ上げてナスとキュウリをつくられて楽しまれればよろしいのではないでしょうか。(笑)現実にそういうシステムはヨーロッパで売っています。
 ですから、あまり機械ものを使われなくても、土地があるところはそういうやり方でも単独排水は処理できる。我々はもう、須藤先生も若いときからお互いに、北尾先生もそうですが生物処理の実験をやっているわけです。そうすると4時間とか5時間で処理できる装置ばかり考えてきたんです。そうではなくて、例えば3か月間土の中に入れて、土壌生物で処理をさせるような仕組みを考えれば、私は4時間、5時間で処理できるための装置としてブロアーがいるわ、何だかんだということがなくてもできる。そういうことをやっているところがあるわけですから、我々の分野ではやりの言葉で言えばエコサンですね。エコロジカルサニテーションと言うんですが、そういう環境にやさしい排水処理技術も積極的に導入していけば、単独処理浄化槽を使っておられる郊外あるいは農村地域の人たちは十分対応できるのではないかと私は思います。

○加藤委員長 ありがとうございました。繰り返しで恐縮ですが、おそらく委員の先生方、先ほど眞柄教授からの非常に触発的な御示唆がありましたので、意見はたくさんあろうと思いますが、とりあえず眞柄先生に対するお伺いはここで終えたいと思います。
 眞柄先生、どうもありがとうございました。
 というわけで、今日予定しました2団体及び眞柄教授に対するヒアリングといいますか、教えて頂くという場面は一応ここでお開きにしたいと存じます。改めまして、重ねまして社団法人全国浄化槽団体連合会、それから日本環境保全協会、さらに眞柄教授に御礼を申し上げたいと存じます。どうもありがとうございました。
 今後について、室長、予定を。

○鎌田浄化槽推進室長 次回は7月8日の金曜日、16時から18時、午後4時から午後6時ということで予定させて頂いております。場所はKKRのホテル東京、竹橋にあるKKRでございます。次回も今日と同様に関係の方々からのヒアリング、お話を聞くということを予定しております。
 今日は3つの団体からでございますが、次回は4つの団体を予定しております。多少時間がかかるかもしれませんが、あらかじめ御承知おき頂ければと思います。

○加藤委員長 というわけで終えますが、先ほどもちょっと申し上げましたように、眞柄教授からの御示唆はおそらく全般での審議にお役に立つだけではなく、その後に8月以降、9月から12月までかけて浄化槽の全体的な議論をする場面がありますので、そういうときにまた眞柄先生の先ほどの貴重な御示唆も踏まえて、皆さんで議論していきたいと思います。
 それでは、本日はこれで終了したいと思います。
 7月8日金曜日、午後4時にお目にかります。どうもありがとうございました。

午後12時04分 閉会