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産業構造審議会環境部会廃棄物・リサイクル小委員会(第19回)中央環境審議会廃棄物・リサイクル部会小型電気電子機器リサイクル制度及び使用済製品中の有用金属の再生利用に関する小委員会使用済製品中の有用金属の再生利用に関するワーキンググループ(第4回)合同会合議事録


日時:平成24年1月24日(火曜日)14:00〜17:00
場所:大手町サンスカイルームE室

議題

1.
レアメタル等のリサイクルの検討全般について
2.
その他

議事内容

○渡邊リサイクル推進課長  定刻になりましたので、これより産業構造審議会廃棄物・リサイクル小委員会及び中央環境審議会使用済製品中の有用金属の再生利用に関するワーキンググループの合同会合を開催いたします。お忙しいところ、ご出席賜りまして、誠にありがとうございます。
 本日の会合の出席状況でございますが、両審議会合わせて26名の委員のうち、本日は21名の委員にご出席いただいております。産業構造審議会については全委員数22名のうち19名の委員、中央環境審議会については全委員数13名のうち10名の委員にご出席いただいており、いずれも過半数に達しておりますことをお伝えいたします。なお、大橋委員におかれては、後ほどご到着されるご予定となっております。
 続きまして、事務局から配付資料について確認させていただきます。配付資料は資料1から資料5まででございます。また前回のご指摘を踏まえて修正した中間論点整理を参考資料として配付しております。資料の過不足等がございましたら、どうぞお申し出ください。
 次に、ご発言の際についてですが、ネームプレートをお立ていただきますと、座長から順次ご指名がございます。発言者には事務局がワイヤレスマイクをお持ちいたしますので、順次ご発言いただければと思います。
 それでは、議事進行を永田小委員長にお願いいたしたいと思います。

○永田小委員長  どうも皆さん、こんにちは。おくればせながら、本年もよろしくお願いいたします。
 それでは、本日の議題に入ります。本日の議題は大きく「レアメタルのリサイクルの検討全般について」ということになっておりますが、その中を2つに分けさせていただいて、前半を技術開発の現状と課題、後半を今、申し上げたような内容の資料が整理されておりますので、それについていろいろご意見を頂戴したいと考えています。よろしくお願いします。
 まず初めに技術開発の現状について、事務局と、それから中村委員からご説明いただきます。どうぞ。

○渡邊リサイクル推進課長  それでは、お手元の資料3に基づいてご説明させていただきます。こちらの資料では、レアメタルのリサイクル技術開発について、鉱種ごとに現状、それから取組の動向をご紹介させていただきます。
 まず1枚めくっていただきまして、タングステンのリサイクル技術開発についてでございますが、「技術の現状」というところにもございますとおり、超硬工具からタングステンを再生する技術というものについては、既に事業化がされております。亜鉛処理法と化学処理法の2つあって、両者とも事業化されているわけでございますが、前者の亜鉛処理法については、使用済みの超硬工具の組成のままの再生粉末しか得られないということで用途が制限されるということもございまして、化学処理法にシフトしつつあるということでございます。ただ、この化学処理法は亜鉛処理法と違ってバージン原料と同等品質で汎用性の高い中間原料が得られるということでございますけれども、非常にプロセスが複雑ということもあって、今現状ではまだ高コストであるということで、現在、低コスト化を目指した技術開発の取組が、そこにあります取組1、取組2という形で進められているということでございます。
 以上がタングステンでございまして、次にコバルトのリサイクル技術開発でございます。そこに3つ、電池が書いてございますが、この技術開発も大きく前処理と後処理というように分けて整理をしてございます。前処理は、いわゆる分別とか解体とか、そういったところでございます。後処理のほうは、ざっくりいえば製錬して、最終的に鉱物を取り出すというところでございますが、現状のところにもありますように、コバルトのリサイクル技術開発につきましては、小型二次電池と自動車用のニッケル水素電池については、前処理技術が既に実用化されておりますけれども、自動車用のリチウムイオン電池については、現時点ではまだ実用化されていないと。以上が前処理のところでございまして、後処理のところについては、いずれの電池もまだ高純度のコバルトを抽出分離できる技術が実用化されていないというのが現状でございます。
 課題というところでございますけれども、小型二次電池の後処理技術については、自動車用のリチウムイオン電池の後処理技術が利用可能ということでございます。
この自動車用リチウムイオン電池の前処理技術については、今まだ確立されていないということで、この電池構造が自動車メーカーごとに異なると。したがって汎用性のある処理技術の確立が課題になっているということでございます。あわせて、この電池については、ニッケル・マンガン・コバルトの3つのものからなる正極材が使用されているということで、従来のコバルト抽出技術では、コバルトをその中から取り出すということがまだ困難であると。この3つを連続的に分離抽出する後処理の技術開発が今、課題となっているところでございまして、取組1にありますような技術開発が現在、行われているところでございます。
 それから自動車用のニッケル水素電池の後処理技術につきましても、これはコバルトが抽出分離されていないということで、現在、取組2にあるような実証試験が行われているという状況にございます。
 続きまして、タンタルのリサイクル技術開発でございます。こちらは、後処理については実用化が既にされているわけですけれども、前処理の技術がまだ現時点において実用化されていないということで、前処理のところが課題になっております。基本的に、廃電子基板、使用済みの電子基板というのは、現在のところ、貴金属とか銅といったものを回収するために基板の破砕処理がなされているのですけれども、この処理方法だと、タンタルコンデンサを回収することが困難であるということで、まず (1)電子基板をなるべく破損せずに解体分離する自動化装置の開発。(2)として、電子基板からタンタルコンデンサを含むすべての電子素子を分離する自動化装置の開発。それから、その自動化装置によって剥離された電子素子の中からタンタルコンデンサのみを選別する技術。そしてその選別されたタンタルコンデンサから不純物を除去して濃縮する技術と、こういったものを開発していくことが課題になっておりまして、現在、その下にありますような取組1、2が行われているということでございます。
 最後に、ネオジム、ジスプロシウムのリサイクル技術開発でございます。こちらにつきましては右の表でもごらんいただけますように、使用済みのネオジム磁石からネオジムやジスプロシウムを回収する、いわゆる後処理技術は実用化がなされております。一方で、使用済み製品からネオジム磁石を分離回収する前処理技術というのが課題として現在ございます。
 その具体的な課題等についてでございますけれども、ネオジム磁石自体は、例えばパソコンの中に入っているようなハードディスクのボイスコイルモーターですとか、エアコンのコンプレッサ、それからドラム式洗濯機のモーター、あるいは車用のパワステのモーター、ハイブリッド自動車の駆動用モーター、そういったところに使われているわけですが、いずれも強力な磁力を有していて、かつ非常に堅固に実装されているということで、これらの部品を分解、それから脱磁してネオジム磁石を分離回収するような自動化装置の開発が課題になっております。この前処理のところについては、そこに取組1、2とありますけれども、実際にネオジム磁石を分離回収する自動化装置の開発、実証試験が進められていると同時に、車のパワステモーターないし駆動用モーターについては、分解・脱磁した上でネオジム磁石を取り出す分離回収の技術開発が進められているところであります。
 後処理につきましては、実際に後処理の過程で廃液が発生するということなどありまして処理コストが高いということで、さらなる効率化、環境負荷低減のための技術開発の課題があるということで、取組3のような技術開発が現在、進められているところでございます。あわせて使用済みネオジム磁石のうちネオジム部分をジジムという、ネオジムを含む合金で製造した磁石もありまして、これを効率的に分離する技術の開発も同時に行われているところでございます。
 以上がレアメタルのリサイクル技術開発の現状ということでございまして、前処理、後処理に分けまして、ある程度事業化されている部分とそうでない部分について具体的に今、技術開発の取組が行われているという現状をご紹介したところでございます。
 以上です。

○永田小委員長  どうもありがとうございました。
 引き続きまして、中村委員のほうからご発言いただきます。よろしくお願いします。

○中村委員  それでは、包括的なお話はリサイクル課長の渡邊さんからされましたので、技術がどういうもので、今、前処理とかいうお話が出ましたけれども、それは具体的にどういうものかというのをイメージしていただくために、Nd−Fe−B(ネオジ・鉄・ボロン)の磁石に関してのみ、簡単にどういう状況かというのをご紹介いたします。
 まず1枚目がネオジ・鉄・ボロンのマテリアルフローというのを2006年のデータを使ってというか、2007年のデータですから、実際には2006年のデータになると思いますが、かなりの仮定を入れて、強引ですが、こんなものでしょうというのをつくったものです。この当時ですので、まだこのぐらいの量で、入ってくる量がネオジで 4,000、ジスプロで 600トンちょい、そういう状況で、工程内スクラップは既にリサイクルされておりますので、その量はそこに書いているとおりでございます。生産されたものから輸出されている量を引いたものが国内に蓄積されていっているということでございます。そういう意味では、現段階で回収できるものは非常に少ない。これは2007年のデータですけれども、ほとんど回収されないといっていいと思います。現状では、多分、ボイスコイルモーターぐらいしか回収が、なかなか現実的にはできないのだろうと思います。したがって、現段階で非常に量が少ないというのは間違いないところでございます。ただ、これだけ蓄積されているわけで、これは将来、間違いなく何らかの形で出てくる、もしくは廃棄物となります。そういう意味では、ただ手をこまねいて、何もしないということはないのではないかというのが、考え方としてあろうかと思います。
 それで、ネオジ・鉄・ボロンがどのように使われるか、またどういうところが問題になるのかということをイメージしていただくために、非常におおざっぱというか、大くくりなのですが、例えばこういうところで使われていますということで、そこに写真でMRI、車、エアコンを代表としている家電、それからボイスコイルモーターと。大きさとか使用方法、使われ方、かなり変わります。なおかつ、当然ですが、そういうことが何を意味するかというと、回収され方も全く違ってくるわけで、そういう意味では、レアメタルを狙って一網打尽にするような回収方法があるのですかといわれると、なかなかそういう形ではないでしょうということになりますし、それをどう再生利用するのか、リサイクルするのかということも、大きさ、成分によってかなり大きく変わる可能性があります。
 次が、これはもう文献に示されている、現状の磁石メーカーさんと希土類原料メーカーさんの具体的な流れです。細かい話をいたしますと、これもいろいろありますので、どのように動いているかというのをみていただければいいかと思いますが、現状、ともかく磁石メーカーさんでつくられて、かなりのくずといいますか、加工くずが出ます。その工程内スクラップに関しては、かなりの部分は海外なのですが、リサイクルされているということでございます。それが戻ってくると。ただ、必ずしも日本にそのままストレートに戻らない、そういう事情も現在の段階ではあります。
 それで、実際にリサイクルがどういう形で大きな流れで行われているかというのは、本日、ご出席されています井上委員のところから出してもいいという範囲で拝借して、書いているのがその図でございます。原料が入ってきまして、化学処理をやって、電気分解をやって、メタルをつくって、合金を溶解して、それを磁石メーカーさんに供給すると磁石くず、研磨くずがまた三徳さんのほうへ戻るという、一応ループはあります。これがまだ十分ではないということでございます。具体的に中でどのようにされているかというのも、その次のページにあります。
 磁石くずをもってきて、それはいろいろな段階で出てきますので、脱磁しなければいけないものから粉砕、酸化、そして溶解、固液分離、希土類の塩の分離、なおかつ、最終的には電気分解してメタルをつくって合金化すると。これが一連の流れで、具体的に工場名まで入っていますが、どこで何をしているということがそこに書かれております。これをみても、まだまだ改善の余地はたくさんあります。が、一応、技術的にできないことではないと。そういう意味では、先ほど渡邊課長がご説明されたように、後処理工程はありますと。これが十分かどうかというのはまた別の議論だと思います。
 それで、前処理で少し問題になるところというのはどういう問題があるのですかということで、実際にこれはみられた方もたくさんあるかと思います。最近では違うのですが、一時期は、ネオジ・鉄・ボロンというのはハードディスクのボイスコイルモーターに一番よく使用されておりました。中を開けると、こういう状態になっておりまして、ちょっと扇形というか、くの字に曲がっているような部分にネオジ・鉄・ボロンの磁石、ニッケルメッキされたものが使われております。これは、我々が回収試験を始めたとき、戻ってきたものを手解体して、ためたものです。手解体をしないと、こういう形では出てきません。現状、パソコンリサイクルのところでは、手解体をする場合と機械破砕をして、そのときに機械に自動的にくっついてしまうので掃除しなければいけないと。そういうときに取り出す部分とか、いろいろな形で出てくるということになります。場合によっては、何もしないで、そのまま鉄スクラップとして電気炉へ行くということも考えられる。
 そういう意味では新しい技術として、これは産業総合研究所の大木さんのところで今、開発中のものでございますが、ハードディスクをある装置に入れますと、どこにボイスコイルモーターがあってというのを自動検知して、そこだけ打ち抜くと、そういう技術開発もなされております。この図では、そのまま脱磁し、選択粉砕をし、ネオジ・鉄・ボロンをそのまま別な形で磁石に使うというように書かれていますが、こういうこともできる場合もあるし、全く新しく、また再生し直さなければいけない場合もあると。そこはいろいろな形で再生利用、リサイクルをするのだろうということになります。技術的にはこういうことまで今、開発がなされております。
 下の図は、これも先ほどご紹介がありました技術開発の一部でやられている結果をお借りしてきたものなのですが、エアコンディショナーのモーターの解体、かなり手間のかかる仕事を、モーターの先を切って、出して、ローターを出して、それからということであります。なおかつ、この場合も脱磁という意味ではキュリー点以上に加熱するとか、振動型の、要は交流磁場をかけて減衰をしてしまう、いろいろな方法があります。そういうのも今検討中で、まさに現在まだ開発中でございます。ただ、このように大変難しい技術ではあるのですが、検討の余地はあるということで、今、盛んにやられている部分かと思います。  では、車はどうなるのかということで、これは表に出ているデータがございませんので、我々のところで解体業者さんに協力していただきまして、実際にプリウスのモーターを解体したときの写真を載せております。回転心のところを取り出して、やはり強力な磁石ですので、これを脱磁――我々は簡単に加熱脱磁をしてしまいましたけれども、そうやって実際にそこに書いてあるようなネオジ磁石、初代プリウスにはこれが71グラム16枚、約1キロ。我々の分析が正しければ、今現在、非常に話題になっていますジスプロシウムが10%弱、このネオジ・鉄・ボロンには含まれておりました。当時は10年以上前でしょうから、今みたいな希土類の資源問題などありませんでしたので、あまり気にしていない。今はご存じのように代替技術開発プロジェクトで、もう5%は切って、大体3%レベルに落ち着いているのではないかなと思っております。こういう写真をおみせしている最大の理由は、後でご議論していただく技術がどうだこうだということもありますが、レアメタルだけがリサイクルされることはあり得ないと。我々は常に廃製品から取り出して、トータルでものを考えなくてはいけませんということをぜひご理解いただければと思っております。
 それから、最近の非常に基礎的な取組として、これはここにいらっしゃいます東京大学生産技術研究所の岡部先生のところでやられていることで、希土類塩をそのまま、まず水溶液などを使わずにうまく回収しましょうとか、これも今日、ご紹介がありました中にも書いてありましたが、新しい溶媒抽出剤の開発、ネオジムとプラセオジムの分離、これは大変、技術的に難しいものですけれども、こういうことをやられています。ほかに、やはり効率よく、磁石から希土類と鉄分を分けるという意味で、乾式法でうまく分けようということを岩手大学の山口先生、東北大学というのは私のところなのですが、やっております。そのほか、従来、希土類の金属回収のところでは、一般的にはハロゲン化物に酸化物を溶解して電解するという手法が平均的な手法ですが、我々のところでは、それをすべて酸化物でやると、そういうプロセスの基礎研究もやっております。
 ということで、こういう基礎研究も徐々に行われて、すぐに実用化できるレベルではございませんが、やられているということで、これは何をいいたいかというと、一番最後のが非常に重要なのですが、技術は開発しようという強い意思があればかなり開発できます。そこら辺をぜひ頭に入れておいていただければと思います。
 そのときに重要なのは、そこに天然資源と人工資源の開発、回収というところで対比させて書いております。天然資源の場合は、探鉱といって、まずどこに鉱石があるかというのを人工衛星で探したり、その後、いろいろな手法を使って探します。そして、おおよその量がわかった段階で、開発計画、F/Sというのですが、これをやります。何年かかって、これが採掘できるのか。どういう形でやる、残渣をどうする、環境対策をどうするとか、そういうことを全部、まず計画いたします。それから実際に掘って、掘った後は選鉱、製錬という形でメタルにまでもっていく。もしくはメタルでないものはそのまま酸化物で使うなら使うと、そのようにもっていきます。
 では人工資源の場合、どうなるかというと、探鉱に当たるのがマテリアルフロー解析になろうかと思います。社会にどのように使われ、どのように廃棄されているか。どこに、どういうものがあるのかということをおおよそつかむということで、どこから回収すればいいのか、どのようにすれば効率よくやれるかというのが問題になります。それから開発計画というのとはちょっと違うかもしれませんが、社会システムの検討で、まさにここで議論されるべきようなことになろうかと思います。その次の収集を含めて、そういう形になろうかと思います。選鉱が前処理で、製錬は同じでございます。
 非常に重要なのは、従来、ここはリサイクルとか廃棄物処理とか、いろいろな形でいわれておりまして、非常に短期でものが考えられがちでございます。しかし、上をみていただくと、大体10年、普通かかります。それに合わせて考えるならば、やはり人工資源の回収、再生利用というのも、時間軸をきちっとみて、どこのフェーズでどのようにしなければいけないということを考えなければいけないのかなと。なおかつ、社会システムと技術というのは必ず調和しないとうまく回りません。そこがうまくいきませんと、どちらも死んでしまいます。そういう意味では、非常にこの会は重要かと。基本的にいうと、社会システムのほうがやはり戦略という立場に立ちます。技術は戦術に対応いたします。もちろん戦術が戦略をひっくり返すことは、非常にまれですけれども、あります。実際に、非常にすばらしい技術開発で社会システムまで変えてしまうということは当然あり得ますが、常に両方考えながらやっていくべきものではないかと思っております。
 以上、イメージをつかんでいただくために、希土類を例にとって簡単に技術のご紹介をいたしました。

○永田小委員長  どうもありがとうございました。
 それでは、ただいまのご説明について、ご質問等がございましたら、お願いいたします。札を立てていただければ、マイクが行くかと思います。
 細田先生、どうぞ。

○細田委員  中村委員に質問したほうがいいのか、あるいは渡邊さんでもいいのですが、このコストファクターをお伺いしたいのです。何が一番というか、いろいろ効くのでしょうけれども、例えばロットが集まればある程度行くものもあるでしょうし、ロットが少なくても、こういうところが技術的にクリアできれば、このコストは下がるとか、今のコストファクターと将来の見通しで、ここが効いてくるのではないかというようなところをちょっと教えていただければ幸いです。

○中村委員  それは、はっきりいいますと元素によります。例えばレアメタル一般論で、レアメタルはという言い方はできません。元素によって大きく変わります。ただ、平均して、そこを無理におしなべていえば、やはり最大は収集コストです。やはりそこが一番大きいギャップというか、壁ということになろうかと思います。
 それと、今、ネオジ・鉄・ボロンの話を例に出しましたが、これもみていただくとわかるように、収集した後も、実は廃製品から解体して出すまでがかなりの技術的バリアになって、結果的にはなかなか厳しいねという言い方がされる大きな原因ではなかろうかなと思います。非常に大ざっぱな回答しかできませんけれども、大体そのように思われて大きな間違いはないのではないかと思います。

○岡部委員  補足させてください。レアアースに関しては、コストファクターで一番効いてくるのは、中村先生がおっしゃった回収コストです。また、収集コストだけでなく、リサイクルや製錬に伴って発生する害悪も問題となります。いわゆる有害な廃液や廃棄物の処理コストのほうが、環境規制の制約によっては圧倒的に高くつく場合もあります。したがいまして、今の日本で、現実的にビジネスワイズにレアアースをリサイクルしようとすると、集めるまでのコストをどこかが負担するのかが問題となります。さらに、仮に集めるコストを社会が負担したとしても、今、現実的に、もし本気でリサイクルやろうとした場合は、環境規制がやさしい海外にもっていって、そこで廃棄物を処理して、またレアアースの合金で戻すというのが一番、経済的には合理的なのです。これはなぜかというと、今の技術レベルでは、廃液が多量に出る場合は、日本では廃棄物の処理コストが高くつくからです。

○永田小委員長  ありがとうございました。
 ほかにはいかがでしょうか。先ほど中村先生のほうで海外に出ていくという話がありましたね、工程内のくずについて。この辺の理由も今の説明で……

○中村委員  全くそのとおりです。平たくいうと、ネオジ・鉄・ボロンの場合は、もし水を使えば、廃水中にボロンが――これは環境規制がありますので、当然それに対応しなければいけません。廃水中のボロンの対応というのは、実はあまり易しい技術ではございません。そのほか、先ほど私がいいましたように、通常、金属化するときにハロゲン化物を使って、そこに酸化物を溶解するというやり方をやるのですが、ハロゲン化物の化合物がガス状とか、それを処理すると水の中に入っていく。それの処理コストもなかなか大変ですし、作業環境もあまりよろしくありません。そのあたりの環境コストというのが非常に高くなるということが、岡部先生のいわれたことでございます。

○永田小委員長  どうぞ、村松さん。

○村松委員  渡邊課長、あるいは中村先生から、このリサイクル技術、これが社会システムと、技術というのは戦術だということでいわれましたし、渡邊課長の資料には開発中の技術というのがあるのですが、一方、メーカー側も製品を設計するときに、どうリサイクルされるかということでリサイクル技術を開発するのです。そうした場合に、この資料に書かれているリサイクル技術の開発の推進主体というのはどこにあって、そして確立された技術がIPとしてどこへ帰属するのか。そして、この委員会でやっているこの流れというのは、そのIPの活用をどのように考えているのか。それを確立しないと、どこかに宝が隠れているかもしれませんし、公平にその技術が活用されるという社会システムが確立しにくいように思うのですが、いかがでしょうか。

○永田小委員長  何かご意見ありますか。

○中村委員  それは非常に難しいというか、だからこそ、多分こういう会議が開かれているのではないかと思っております。よく言葉としていわれるのは、サプライチェーンを確立しなければいけないと。どこがどういう責任を持ち、循環資源を考える場合、どこが対応するのか。いわゆる一次のメーカーなのか、それとも静脈産業側なのか。これは多分、両者の協力でしかあり得なくて、例えばものをつくるときから、当然ながら、今だと環境対応のデザインをするというのは、ある意味では常識的だろうと思いますし、それに合わせた技術開発をすることによって、大きく解体して、ある種、収集するところが随分楽になるかもしれません。そういうのも、逆にいうとシステムをつくって動かしてみないと、なかなか現実にうまくいかない。あとは、その間の関係を、できるだけ皆さん、オープンに議論をし、データをオープンに出すと。そこのオープンの仕方というのが非常に重要になるのではないか。もちろん、技術開発をした場合、その技術は開発をしたところに帰属しますので、それをオープンリソースとして使えるかどうかというのはまた別の問題で、当然、技術開発をしたところが、そういうのを対応すればよろしいということになろうかと思います。
 今の話を、また何度も繰り返すようですが、例えばレアアースみたいなものに対して、1つ、こういうものですよという形ではいえない。ものによって全く使われ方も違う、出てき方も違うということですので、なかなかそこが一くくりにできないところが非常に難しい。
 それと、何度も強調していいますが、レアメタルだけを狙ったリサイクルなどというのはほとんどあり得ません。多分、すべてを包括しながら、いかに効率よく使って経済合理性を出すかと、そういう議論をしないと動かないでしょうというのは個人的なというか、おおむねそうではないでしょうかと思います。

○永田小委員長  DfEの話とかEPRの話、それから先ほどもちょっと話題になった、企業ごとにDfEをいろいろな形でやられると、それを受ける側としての統一性の話とか、いろいろ絡んでくる話で、そういう意味では、ここの中の1つの検討課題かなと思っています。
 どうぞ。

○細田委員  小委員長がまとめられてしまったので、申しわけないのですけれども、ここの委員会で、まさにおっしゃったようなことを議論するのが大事で、スペシファイして、この所有権がどこに帰属するかとか、そこまで考える必要はないですよね。枠組みを決めること、つまり境界条件をどう設定すればいいのか、解がどこに定まるのかという方向で行くのがいいと思うのです。例を挙げますと、例えば53年規制のときだって、あのときは三元触媒装置がいいのか、CVCCがいいのか、はたまたサーマルリアクターとか、加藤さんが専門ですけれども、ロータリーとか、いろいろなものが出て、どこに落ち着いたかというと、当時、そうだと思われなかった三元触媒に落ち着いて、今はちゃんとそこに帰属しているわけです。PETボトルのリサイクルだって、あれだけすったもんだしながら、今、メカニカルリサイクルという形で、ペットtoペットが今、商用化されているわけです。そこのメカニカルリサイクルには所有権がついているということで、先生がおっしゃるように議論をしながら、境界条件をどう設定すれば、どういうところに落ち着くのかという、そこを考えることは重要ですけれども、あまりスペシファイして、社会主義的に考える必要はないと思います。

○永田小委員長  どうもありがとうございました。
 どうぞ、織さん。

○織委員  今の議論とも少し関わってくると思うのですけれども、実は先日、家電のレアアースの取り出しのところをみせていただいたのです。そのときに感じたことで質問を、中村先生なのか、どなたかわからないですが質問なのですけれども、拝見したところ、1つ1つの技術がすごくハイテクな技術というよりかは、もちろん難しいのでしょうけれども、むしろ組み合わせがすごくノウハウというような印象を受けました。となると、ここでいっている技術開発というのは1つ1つの技術をより先端的にというよりか、いかに効率的な技術の組み合わせをやっていくかという、そういうビジネスノウハウ的なものというように理解してよろしいでしょうか。

○中村委員  それも両方あると思います。非常に画期的な技術開発ができる場合もありますし、従来の技術をいかにうまく、合理的に組み合わせてやるかという場合もありますので、簡単に一律にこうですとなかなかいえないのではないかと。ただ、これはよく今、日本でいわれることですが、技術というと、非常にナノテク、バイオ系の、とてつもなく高レベルというか、そういう技術が技術だということになりますが、いかに安価に、効率よく、いろいろなものをハンドリングするかということ自体も、決して生やさしいものではございませんので、そういうところにリソースを投入するということもあり得るのかなと思っております。

○織委員  まさにそれに関連してなのですけれども、そのように非常に高度な技術だと、なかなか海外でもまねできないという部分があるかと思うのですが、逆にいうと、安価でやりやすくて、それを組み合わせてやっていくという日本式なビジネスモデルだと、それは簡単にまねできてしまうというか、そういう部分の難しさというのもあるということでしょうか。

○中村委員  確かにそういう面はあるのですが、実は今、いろいろなものが海外に流れていっているのは何だというと、ほとんどが手解体による人海戦術ができるかどうかで流れております。今いった、そういう部分というのは、日本でしか多分やらない、つまり今流れていっている先では十分人海戦術でやれると。そういう意味で今日、おみせいたしましたのが、ボイスコイルモーターを手解体するとあんなようにとれますと。あそこまでになれば有価で売れます。しかし、あれを手解体したのでは、絶対に国内ではどうしようもありません。そういうところもご理解いただければと思います。

○永田小委員長  よろしいでしょうか。
 どうぞ。

○辰巳委員  中村先生がおっしゃった言葉で1つ、ちょっと気になったので質問させていただきたいのですが、リサイクルをスペシフィックに1つ1つの鉱物にというようにするのではなくて、包括的にやることが重要だとおっしゃった意味は理解はするのですけれども、先ほどからずっと出ているコストとのバランスでとおっしゃっていることもすごく重要なことなので、包括的にしてしまうと、やはりコストに合わないものは捨ててしまえと。だから、今の基板から金やら銅はとるけれども、レアメタルはコストに合わないから捨ててしまえという話になりかねない。だからこそ、大事なレアメタルをうまく取り出そうではないかというお話をここでするのではないかと私は理解しているのですけれども、そのあたり、違って理解しているのかというのが1つです。
もう1つは、先ほどのファイルの一番最後で、天然からとるときと人工的な話のラインを流してくださって、確かにこれはそうだなというようには理解したのですけれども、私は、社会システムが戦略というように書いてあるところの単語が非常に気になります。ここにお書きになっているように、住民対策とか、今、紛争鉱物の話が非常に問題になっておりますので、なかなか天然からはもってきにくいと。だからこそ手元にある人工資源のほうからという話が大きくなってきているのだというように私は理解しておりますので、あまり戦略などという単語を使わずに、もっと地道に、もしかして、そんなに紛争にならないでできるのではないかというように思うから国内リサイクルが重要だと思いますし、先ほど織先生がおっしゃったように、それがコストに絡んでくると、また結局紛争鉱物を海外でつくるほうの話になりかねないので、リサイクルによる紛争鉱物ですけれども、というように私はすごく、そのあたりが気になるもので、とりあえず意見として、これはいっておきます。

○中村委員  それは言葉の使い方の問題ですので、何ともいいがたいような気がしております。戦略という言葉が嫌いということでしたら、全然使う必要はない、そういうものです。ただ、非常に簡単に、どういう状況ですかというのをご理解いただくために、そっちのほうが易しいかと思って使っただけでございますので、別にそれほど大意はございません。
 あと、包括的にというのは、製品に対して包括的であれということです。どういうことかといいますと、レアメタルのリサイクルというと、レアメタルだけがリサイクルできればいいということではなくて、いろいろな物質が使われています。したがって、鉄もアルミもプラスチックも、素材とすればそれらのリサイクルも考える必要があります。もちろん金銀銅も含めてです。そういうものをリサイクルして、なおかつレアメタルも、その中で経済合理性に入れると。そういう考え方をしないと、逆にレアメタルだけをとろうとすると、そこで経済判断をしてしまって、経済的に合いませんねということでやらなくなってしまう可能性があるということで、逆の意味で包括的というか、全体をみて、廃製品をみて検討すべきだと、そういうことをいっております。

○永田小委員長  よろしいでしょうか。また全体の話の中ではそういう話も議論していただければと思います。
 最後に、ご専門の立場でお二人の先生がおられるので、何かあったら、済みませんが、短くコメントをいただけますか。

○岡部委員  それでは、先ほど中村先生がご用意されてご説明になった、プリウスのモーターの解体作業のカラーの図をご覧ください。

○永田小委員長  何ページでしたか。

○岡部委員  9ページ、10ページです。この図にはとても良い写真が載っているので、補足説明に活用させていただきます。プリウスは、走っている間は、燃費が良いので石油の消費を半分にできます。それは、心臓部の動力部に写真にある高性能モーター類があるからです。図からわかりますように、モーターのコイル部には多量の銅が使われています。この銅は、今は、このスクラップからすべて回収します。なぜかというと、銅の値段が高いからです。その銅を回収した後には、モーターの軸受けとか、中心の回る部分などが残ります。これは、とても高い技術で作られているハイテク材料の電磁鋼板ですが、残念ながらスクラップとなると“鉄くず”として扱われます。ケイ素鋼板は日本が誇る高付加価値のハイテク製品なのですが、この図に示すものは、鉄くずとして目方(重量)で売られます。電磁銅板は、電気炉に投入したら、鉄としては完全にリサイクルされているはずです。しかし、残念なことに、この電磁銅板の中に入っている1キロ程度のレアアース磁石は、電気炉に投入すると、すべて酸化物となります。最終的にはスラグとして、たとえば、砂利として捨てられます。この1キロのレアアース磁石の中には、おおよそ 100グラムのジスプロシウムが使われています。今は、ジスプロシウムの使用量は減っているのでしょうが、中村先生のご報告によりますと、当時は高い濃度で多量に使っていたと思います。その 100グラムのジスプロシウムを製造するのに、実をいうと中国では、4トン程度のイオン吸着鉱が処理されます。この量は、プリウスの車重の4倍となります。イオン吸着鉱からのジスプロシウムの抽出は、それが硫酸アンモニウムを現地の鉱体に直接打ち込んで行いますので、土壌の流出などの環境破壊が起こります。経済的には、今は、モーターのスクラップの電磁鋼板の部分は、電気炉に投入して処理するのが合理的です。しかし、今回、中村先生がおっしゃっている趣旨は、高性能モーターのスクラップから、銅を回収する、つづいて鉄も回収する、さらに、できれば、あとちょっとの技術開発と努力で、この中の貴重な磁石材料もきちんと回収しましょうということではないでしょうか。しかし、現実的には、もしこれを全て日本で真剣にやろうと思ったら、今の技術レベルでは有害な廃液が沢山発生したり、ゴミが多量に出る場合もあるという理解でよいのだと思います。

○永田小委員長  どうぞ、大和田先生。

○大和田委員  今の中村先生の包括的にというところ、まさに、もう岡部さんもおっしゃったのですけれども、基本的に、基板類等々の場合には、どうしてもとりたいのは貴金属なわけです。そうすると、レアメタルをある程度濃縮分離することによって、貴金属がむしろ残りに濃縮されるという考え方があります。それを目的として、レアメタルをそこから分離をしていく。ただレアメタルをとるだけであれば、レアメタルの売却益に対して、それの処理コストがどうだという話になれば、おっしゃるとおり、それは合うわけがありませんので、そういう貴金属をとるときの、天然鉱石と同じように、廃棄物の中でレアメタルを濃縮するというときも副産物的な考え方というものが必要ではないかと思います。

○永田小委員長  どうもありがとうございました。

○大塚(直)委員  今、廃液のコストの話が問題になっているのですけれども、先ほどこれについてなかなか難しい技術という話とか、日本で今、環境規制が厳しいのでという話がございましたが、この廃液処理に関する技術開発、あるいは処理を安く確実にするような方法についての開発というのは何か検討は進んでいるのでしょうか。その辺についてお伺いしたい、あるいは今後の可能性です。

○中村委員  少なくともレアメタルに関してはありません。もちろん全くないというと語弊がありまして、レアメタル回収ということを目指してはありませんが、もともとホウ素の廃水処理というのは非常に技術的に難しいものですので、別途、いろいろな形で今、検討をされています。ハロゲンの問題のほうに関していうと、技術的にはほぼ、こうやったらいいと。ガス中のハロゲンをどうするというのは、ある程度できております。ただ、これも水の中に落とした場合、どのようにするのかということに関しては、若干の技術開発が行われているということだろうと思います。

○永田小委員長  中杉先生、何かありますか、今の質問で。

○中杉委員  ホウ素の水処理は非常に難しいという話は確かです。ただ、先ほどお話を伺っていて気になったのは、海外へもっていってやってしまうのだ、そのほうが安いからということで強調されると、いや、それをやめようということが国内でリサイクルしましょうという話の1つのあれなので、そこはうまく技術開発をしなければいけない。それを両方うまく解決して、リサイクルを進めていかなければいけないのだろうと。そこが知恵の出しどころなのでしょうが、なかなか難しいから大変だと思います。

○永田小委員長  ありがとうございました。
 それでは、時間も大分たちましたので、前半のほうの議論はこの辺で終わりにさせていただいて、最後にまとめてまたご意見を頂戴しますので、そのときに前半の技術の問題等に対してコメントがございましたら、ご意見を頂戴したいと思います。
 続きまして、これまでの審議会での議論を踏まえまして、今後、どういった考え方に基づいてレアメタルのリサイクルに取り組むべきかというようなご議論、いろいろしていただいたので、その基本的な考え方について、事務局から説明していただきます。資料5ですね。よろしくお願いします。

○渡邊リサイクル推進課長  では、資料5に基づいて、私から説明させていただきます。
 これまで4回開催させていただきまして、いろいろな議論、それからプレゼンテーションがございました。そういったことも含めて、ここで現状、ないしは課題といったものを整理しておりますので、ご紹介をしたいと思います。
 まず踏まえるべき現状ということで、そこに幾つか整理しております。まず、これはこれまでも何度も出ておりますが、レアメタルの供給面での不安定要因の存在というところで、非常に偏在性が高いとか、それから投資家云々、供給リスク、価格の乱高下、こういったリスクが常にあると。特に中国に至っては輸出枠を大幅に絞る等々の外交措置もとったというようなことで、供給途絶のリスクが引き続いて存在するという点。
 それから2つ目は、使用済み製品の中でレアメタルを含むものの割合ということでございまして、現時点で回収される使用済み製品には、まだ割合は低いという点、むしろ多く含むものは今後出てくるというところでございます。
 3つ目は、資源確保に向けた取組の全体像というところで、この中でもご紹介した「レアメタル確保戦略」という中で、レアメタルを確保するために、リサイクルも含めたこの4つの取組を進めていくということを国としては宣言しているわけでございますけれども、同時並行でこれらは行われておりますので、そういった意味で、資源確保戦略全体の中で、このリサイクルというものの位置づけを整理していく必要があろうという点でございます。
 次のページで、鉱種ごとの状況、データ等も簡単にご紹介しておりますけれども、まず我が国の輸入相手国上位3カ国のウエイトというのをみますと、どの鉱種も7割から9割のオーダーでございまして、そういう意味で非常に調達先が偏っているということがいえるかと思います。それから、我が国の自給率ということで申し上げると、非常に低いということです。コバルトは24%でございますが、今、ご紹介があった磁石原料のネオジム、ジスプロシウムは2%ですとか、タングステン9%といったようなことで、日本独自に調達できる率が非常に低いと。需要見通しということについても、いずれの鉱種も今後増えていく見通しになっていると、こんなような状況があるということでございます。
 続きまして3ページに行きまして、リサイクルで期待される効果といったものを幾つか整理しております。供給量の増加というのはもちろんでございますけれども、そのほかにリサイクルに取り組むことによって、価格交渉時等での資源供給国への牽制効果があるのではないか。それから供給途絶などの有事におけるリスク分散効果。それからこのレアメタルをリサイクルで新たに取り出していくということでもって、そのことが新たなビジネスチャンスを切り開く、そういう可能性をもっている。それからバージン材を鉱山からとってくるときに、環境負荷が非常にかかるわけですけれども、その低減に資する可能性があると。こういったところが期待される効果ではないかというように考えております。
 それから3つ目として、事業者の意識というところで、このレアメタルを直接使用する事業者等々では、リスク分散の観点からレアメタルのリサイクルに先進的に取り組むケースがみられると。その一方で、レアメタルを含む部品を使うけれども、必ずしも直接的にレアメタルを使わない、あるいは経済的に必ずしもまだ成り立たないというようなこともあることから、事業者によってリサイクルに対する意識のばらつきがみられるのではないかということがございます。
 それで、2.以降のところで基本的な考え方ということでございます。1つ目の検討の方向性ということで、5つの鉱種を示しておりますが、鉱種ごとに、先ほど技術開発のステージ1つとってもそうでございますけれども、それぞれ異なる状況がございます。逼迫度も含めて違うと思います。その辺、今からご紹介するような課題について、鉱種ごとにみていく必要があるのではないかということで考えております。
 特に (1)のところで、基本的な検討の方向性というところでは、あえて3つのオプションを示させていただいております。これは、リサイクルをどこまでやっていくのかというところでございまして、1つ目のA案は、一言でいえば、このリサイクルについては市場原理にゆだねるということで、自然体にゆだねていくというオプションでございます。B案については、これはリサイクルについても資源確保とか代替・削減技術の開発の取組と並行して取り組んでいくべきだという考え方で、その中で資源確保ということについては経済性の有無にかかわらず、リサイクルを徹底的にやっていくという、非常に強い形でリサイクルを進めていくというオプションです。C案というのは、その真ん中に位置するものでございまして、リスク分散の観点から、リサイクルについても同時並行で進めていくと。ここの考え方はBと同じなのですけれども、具体的にそれを推進していくアプローチとして、技術の開発・実証ですとか、使用済み製品の回収量確保、それからさまざまな政策的支援等を行うような対策を講じていくというのがC案でございます。
  (2)以降には、具体的な検討課題を示させていただいております。ページをめくっていただきまして、5ページの1つ目のところが、使用済み製品の回収量の確保というところでございます。必ずしも使用済み製品が正規のルートで回収されずに海外に流出してしまったり、あるいは家庭内に退蔵されたままで存在するといったような課題があるという点。それから、今後、回収量を確保していくという観点から、もともとこの資源確保、レアメタル確保という視点が新たに今回入ってくる以前から、現行の循環型経済社会をつくっていくという観点から、そもそも使用済み製品の回収量確保というのは引き続き、さらに追求していくべき課題ではなかろうかという点でございます。
 2つ目は、回収された使用済み製品がしっかりリサイクル事業者に行き渡るようにしていくという意味での国内資源循環の問題です。こちらについては2つ考え方があるのではないかということで、A案については、これは水際で輸出をとめるという対策を講ずる。B案については、むしろ海外輸出を制限するというのは経済原則を侵したり、貿易ルールとの整合性の問題もあるということで、そうではなくて、国内で、そういうリサイクルに取り組む者への動機づけといったようなことを通じて推進していくという考え方でございます。
 3つ目は、先ほど来お話が出ていた技術開発の点でございまして、これについては、今後、関係者の間で共有できるような共通のロードマップといったものを作成していくべきではないかということです。
 4つ目の製造・設計段階での取組ということについてでございます。これはレアメタルのリサイクルを推進していくといった観点から、設計上の工夫というものを検討できないだろうかと。あわせて工程内スクラップを進めていく上での課題というのを検討していく必要があるのではないかと。
 5番目は、レアメタルの含有情報の共有というところで、これについては必要な事業者間、それから消費者への情報提供といったことも含めて、レアメタルに関する情報の共有が、推進をしていく上で大事ではないかという問題意識ですが、一方で企業秘密などの面にも留意しながらということでありますので、この企業秘密の問題については、そこに書いたように、もう少しブレイクダウンして、実態を踏まえながら、今後、検討していく必要があるのではないかという点でございます。
 それから6番目でございますけれども、これについては従来のリサイクル政策が最終処分場対策ですとか環境保全、こういった観点から設計されてきたということで、レアメタルのリサイクルに特有の課題について、どうやって対応させていくかといった点からの検討が必要ではなかろうかということでございます。
 最後の (3)のところですけれども、検討に当たっての留意点です。時間軸を踏まえた検討の必要性ということで、レアメタルを含む使用済み製品の排出量、これが現時点というよりも、むしろ今後、将来増えるでありますとか、技術の開発の進捗状況、それから代替・削減技術の開発とか価格、こういったものがタイムラグも含めて、時間軸を踏まえて、今後対応策を検討していく必要があるのではないかという点でございます。
 2番目は関係者の役割分担というところでございまして、国、地方自治体、リサイクル事業者、消費者、製造事業者、販売事業者等の関係者全員が連携して取り組んでいく必要があると。その際に、サプライチェーンといいますか、製品ライフサイクルの中でしっかり問題意識を共有して取り組んでいくことが重要ではないかと。
 最後ですけれども、これも先ほど来話が出ておりますが、レアメタルのリサイクルを進めていく上で、ベースメタルや貴金属といったことも含めて、取り出していくことが大事であるし、逆にベースメタル、貴金属に主眼を置くことでレアメタルが回収されないといったことのないように留意もしていく必要があるという点でございます。  以上でございます。

○永田小委員長  どうもありがとうございました。
 それでは、今、説明のあった資料5関連でご意見やコメントを、ご質問等も含めてお伺いしたいと考えておりますので、できましたら、またネームプレートをお立ていただけるとありがたいのですが。
 それでは、途中で立てていただいても結構ですので、まず大塚先生のほうからぐるっと最初、回させていただきます。

○大塚(直)委員  最初に発言させていただいて恐れ入ります。幾つか意見を申し上げたいと思いますが、先ほど座長と細田先生との間でご議論があった点に関して私の意見を申し上げておきますと、EPRの観点というのは1つあると思っています。5ページの下にあるようなリサイクル技術の開発とか、6ページの最初にあるような易解体設計とかという点はEPRの問題と関連しますし、資源回収についてもEPRはOECDのガイダンスマニュアルでも入っていますので、関係はすると思います。ただ、EPRだけでは多分なくて、というのは、このレアメタルの問題というのは、結局国内の雇用確保とかいう全然別の観点というのが恐らくあるものですから、EPRの観点もあると思いますけれども、それとは別に、国の政策として対応しないと、レアメタルがないために国内で産業ができなくなっていくというようなことが出てくると――現に少しそういうものが出ているようですけれども、関係しているということで、国の政策という面もかなりあるということも申し上げておきたいと思います。
 そういう全体的な考え方のもとで申し上げますが、4ページのA案、B案、C案は、私はC案がいいと思いますけれども、今いったような国の政策という観点もありますので、政策的支援というのもかなり重要だと思いますし、もちろんリスク分散の観点が重要で、そういう意味ではちょっと対応が遅すぎたのかなというように個人的には思っているところもあるのです。なかなか予防的に対応するのは難しいものですから、仕方がない面もあるのですけれども、ちょっと遅かったのかなとは思っていますが、C案のような対応ではないかと思います。
 それから、5ページの (2)の[2]のA案、B案で、これはどちらかといわれれば、それはWTO協定との整合性がもちろんありますので、B案にならざるを得ないと思うのですけれども、先ほど中杉先生もちょっとおっしゃっていたように、基本的には国内でということが、やはり今回の問題の発端のところにあるものですから、WTO協定に反しない限りで国内で循環させることを考えるという、そういう両面をにらみながらみたいなことは恐らく考えざるを得ないのかなと。だから、ここもC案というのをつくっていただくといいのかなと個人的には思いますが、WTOに整合しないことをやるわけにはいきませんので、それはそんなところかと思っています。
 あと、質問のようなことでちょっと申し上げたいのは、6ページの[5]の企業秘密なのですけれども、これは場合によっては特許とかを、この技術に関してとるようなこともあり得るのでしょうか。その辺の知的財産との関係というのもどこかで考えておいたほうがいいかなと思いました。
 以上、雑ぱくですが、ここに書いてあることは、大体私は賛成でございます。

○永田小委員長  ありがとうございました。最後の話はご意見として頂戴しておきます。
 それではどうぞ、お隣の大塚さん。

○大塚(浩)委員  質問が1つあります。安永課長に伺ったほうがよろしいのかなと思うのですけれども、リサイクルにより期待される効果という3ページの中に、「価格交渉時などにおける資源供給国への牽制効果」と書いてあります。具体的にもうちょっとここを説明していただければと思うのですけれども。

○永田小委員長  それだけでよろしいですか。
 では、事務局のほうから。

○安永鉱物資源課長  これは、私どもはいつも資源をもたない国として資源をもっている国に対峙しているわけであります。それで、いろいろな要求が来るわけです。もちろん、外交的にはウィンウィンになるようにいたしましょうと。だから我々は、資源を開発するに当たって非常に進んだ、例えば探査技術などを供与しますよとか、あるいは別の国、あえて名前は出しませんが、別の国と違って、環境負荷の少ない資源開発をしますよと、そういうことをいっていくわけですが、大体資源の世界では、交渉は完結しないのです。例えばベトナムでは、これはおととしの10月、もう既にコミットしたわけですが、非常に大きな社会インフラなどを新たに日本としては前向きに円借款などでつくっていきますと。こういう、いってみれば貴重な代償を払って新たな資源開発に官民で乗り出していっていると、こういうことなのです。その資源というのは、幸か不幸か、ほとんどの場合に、いわゆる途上国にあります。先進国であれば、そういう議論はないことも多いわけですが、いずれにせよ、民間でいえば価格交渉時ですけれども、国の間でも資源の権益をめぐる交渉などを行う場合に、例えば、この鉱山を開発させてくれないならば、我々はリサイクルでこんなことができるのですよといえるということなのです。その強がりがどこまで説得的かということで、そんなことをいったって、君たち、コストが今の10倍かかるのを自分たちは知っているぞといわれると、それはそこまでなのですが、我々はこういう技術があると。日本にはこういう技術があるということについては、一般的には非常に、ある意味畏怖の念をもって資源国はとらえておりますので、そういった意味で、そのときに牽制効果もあるだろうと。
 ただ、これは、先ほど申し上げましたように、どこまで説得的か、どこまでプロの目でみたときに本当かというのはあります。ですから、これはものによっては相当程度に効く場合もありますし、ものによってはそういうことはなかなか商業的にはできないのではないかと、そういう受け止め方をされることもあるだろうと思います。

○大塚(浩)委員  お話はよくわかりました。その裏返しで、リサイクルにすごく力を入れて日本がやっているのをPRすることによって、例えば中国のように、前もいったことがあると思うのですが、もともと輸出制限をかけている国に対しては、日本は、ではリサイクルを頑張るのだから、そんなに資源量としては要らないのではないですかというようなデメリットの部分というのは生じてこないでしょうか。資源交渉上、その辺を教えてください。

○安永鉱物資源課長  リサイクルがあるから、新規の資源開発を行わなくて済むほどの量的インパクトがあるものなら、私の仕事はすごく楽になります。ですから、それは定量的にどれだけそれが意味があるかということであります。
 先ほど申し上げましたように、貴金属、これは主に価格が高いことによる経済的なインセンティブが非常に大きい。何もしなくても大きいわけです。ベースメタルは量的に必要量が大きいことと、それから一定の、特に電線の銅の場合に顕著ですけれども、使われているものが非常に特定されており、なおかつそれがバリューチェーンの中で一定期間使われたものが回収されるという社会的メカニズムができていると、こういうことによって、相当程度自給率の向上に寄与するということが明確であると、こういう場合にはそれは1つ大きな武器になりますし、それがあると、そんなに一生懸命やらなくていいだろうという議論も場合によっては成り立ちます。ただ、現実には日本の社会でもメタルの需要というのは、これは鉱種にもよりますけれども、一定以上のものがあるので、デメリットになるかどうかというのは、これはまたそのものによるということがお答えであります。

○永田小委員長  よろしいですか。
 それでは大和田先生。

○大和田委員  今のご説明の中で、大変筋道よく書かれているなというように思いまして、まず基本的なABC案のところなのですが、まずA案というのは、結論からいうと、リサイクルするなという案ですよね。需要がぽんと出たときに、それに生産が追いつくわけがありませんので、タイムラグなどを考えると不可能で、リサイクルするな案だなという感じです。Bは、もちろん日本は自由主義国なので、あまり強力な制度づくりは難しいでしょうから、これもちょっと現実味がない。結局、だれが考えてもC案しかないよねということになるわけです。
 ただ、非常にうまいなと思うのは、ではC案でどうするのかというのが後に書いてあるところなのだと思います。その中で私2点、お話をさせていただきたいのですが、1つは、情報公開、企業秘密云々という項目があったと思います。これは今まで議論してきたところとは違う意味で、私、非常に重要だと思っています。実は先日、ある会社をお訪ねして、いろいろお話を聞いて、非常に感銘を受けたところがあるのですが、どこに何が入っているのかというのを本当によくわかっている人は、電子機器を海外に出すなんてあり得ない、と思っているのです。よく中間処理という言葉を使いますけれども、そこでもう要らなくなったものの中にも、実は結構貴金属は入っているというのを、その方々はよくご存じなのです。日本にそんな会社がたくさんあるというわけではありませんが、前に、海外から基板を輸入して、日本でそれを処理できませんかという議論があったのを私は何となく覚えていて、その業の方々とお話をしたときに、まさにその人たちは海外の基板を結構大量に輸入して、日本で処理しているのです。では、どう濃縮しているかというと、ここはやはりなかなか難しいので、身障者の方々を使っていらっしゃるのですけれども、これは別にあこぎにやっているわけではなくて、彼らの生きがいにもなっているので、非常に良心的なのですが、重要なのは、そういうところの技術開発さえきちっとできれば、かなり日本が海外基板を処理する拠点になることができるのではないか。つまりそのためには、どれだけ多くの人たちがしっかりとした情報を知っているか、これが重要だということが1つです。
 それからもう1つは、これは私、前からいっていて、ここにも書いていただいていますけれども、製品のデザインが必要ですと。つまり、非常にコストの安い方々を使うだけでなくて、しっかりとしたシステムをつくるためには、製品の設計の仕方が重要ですよという話をしているわけです。もう少し大きく考えると、実は日本だけではもうありませんが、組立産業と素材産業の間で、そこに何か話し合いの場というのが全くないのです。情報交換の場というのが、これまでほとんどないように思います。いろいろなすばらしい製品が今、社会の中でたくさん生まれていますけれども、もしかすると数十年後ぐらいには、本当の意味である種のメタルなり、ある種の素材なりというものが逼迫する時期が来るのはみえています。その時代に行ってからやったのでは遅いと思います。だから、やはり組立産業と素材産業の、少しでもそういう情報交換をする場のようなものを何かつくれれば、そこの中でおのずとこういう製品デザインとか、そういったものが議論されてくるのではないかと思っています。これは少し大きなお話なのですが、そのような仕組みづくりというのも重要かなと考えます。  以上です。

○永田小委員長  どうもありがとうございました。
 それでは加藤さん。

○加藤様(奥平委員代理)  自動車工業会、奥平が今日は欠席で、私は代理ということで発言させていただきます。
 基本的な考え方のA案、B案、C案については、皆さんご指摘のとおりC案という形の方向で検討をすべきと考えてございます。リスク分散の観点からということで安定調達、技術開発、それからリサイクルという、バランスのとれた検討取組が必要ではないのかと考えてございます。
 車の場合ですと、たしか第1回目のときにポテンシャルという概念で、例えばジスプロですけれども、6%ぐらいというような数字を示されました。それをどうみるかというのはございますけれども、なかなか資源確保の決定打にはならないとは考えております。やはりバランスのとれた対応が必要かと考えてございます。
 それから、サステイナブルな取組ということでは、やはり経済合理性の確保というのは大変重要ですので、それを確保する上での技術開発ですとか、それから効率的な仕組みづくりというのですか、こういうものは大変重要になってくるので、そういう観点での検討が必要かと考えてございます。
 それから、国内資源循環のあり方ということで、これもA案、B案というお示しがありましたけれども、これはどちらかというと両極端な案になってございます。私どもは水際において、新たにWTOに抵触するような形での制限というのですか、そういうことではなくて、大変これは重要な問題ですので、現行法での適正な運用が必要と考えています。例えばバーゼル等でございますけれども、たしか環境指導室さんのほうから自動車部品を輸出されている方に周知されていると思いますが、――例えば鉛が入っている、入っていないというような、そういうものを調査して、ちゃんと申請してくださいよというようなものも出ております。そういうものの適正な運用というのが必要ではないのかと考えております。その上で、B案に書かれていますようなインセンティブの付与ですとか、国内での資源循環がうまく回るような仕組みが必要だと、このように考えてございます。
 以上でございます。

○永田小委員長  どうもありがとうございました。
 織さん、どうぞ。

○織委員  このレアメタルの話は、容器リサイクルとはちょっと違って、1社の利益になる側面がすごく大きい問題だと思っているのです。ですから、本当に困っていれば、その企業は自分たちで何とかしようと、お金をかけてでもやると思うのです。そこを、やはり国の資源という観点から、もうちょっとリサイクルを後押ししていこうということであれば、もちろんC案、B案がいいとは思うのですけれども、この中の政策的支援とか、関係者がリサイクルに取り組む動機づけというのをどの程度するのかということは、ほかのリサイクルの分野とは違う視点での議論が必要かなと思います。あまりにもある特定の事業者だけを利することになるのではなくて、そこで出した政策支援なり動機づけのイニシアティブのシステムをつくったことが国全体の利益に帰するような、そういう視点も入れていかないといけない。具体的には、例えば情報共有ですとか、サプライチェーン全体を通じてある種の製品の有用情報が流れるようなシステムをつくっていって、結果として、ほかのところも何か利するような形のものを検討していく必要が、こういうB案、C案をやっていく上では必要なのではないかと思います。1点、それだけです。

○永田小委員長  どうもありがとうございました。
 どうぞ、酒井先生。

○酒井委員  A案、B案、C案の前に、今日、自給率という概念を出していただいておりまして、ここの部分のイメージが共有されているかどうかということを1つ問題提起として掲げておきたいと思います。
 すなわち、この0%とか2%、9%、この自給率でいいのかということの1つのものの考え方というのはあっていいのではないかということであります。海外の資源確保にしろ、代替戦略にしろ、そういうことを頭に置きながら、やはり銅、鉛並の50、70%というのは日本にとって必須なのかどうかということの粗い合意というのはもった中で後の議論をやらないと、ここが皆さん、全く違うイメージのところで、もうゼロ、10でいいのだという中で次を考える話かどうかということは、これは非常に後の議論を左右するのではないかと思いましたので、ちょっと申し上げておきます。
 そういう意味では、私自身はこういう大事な元素であれば、自給率は半分程度はもっておかないと何もかも立ち行かないよねと。そうなれば、では50、70にするためのシナリオ分析、その中でリサイクルはどの程度貢献を目指していくのかという、そういう目標からの1つのものの考え方というのも出てこないといけないのかなと、そういう感触をもったということでございます。
 その上でですが、まずA案、B案、C案の最初の基本的考え方というところでございますが、C案を誘導するように資料は書かれていると私は拝見しているのですけれども、あえて申し上げると、当面B案で行きながら、徐々にC案に軟着陸と、こういう戦略をとらないと、この話はなかなか進まないのではないかという印象をもっております。そういう意味ではBとCの折衷あたりかなというのが私の意見です。
 それから後半の国内資源循環のところも、先ほど加藤様がまさにいわれたところなのですが、基本姿勢Bという形を持ちつつも、やはり有害物質関連のところはかちっとA案の思想を入れていくという、ここもそういう意味ではABの折衷になるのではないかというように読ませていただきました。
 以上です。

○永田小委員長  どうもありがとうございました。
 佐々木さん、どうぞ。

○佐々木委員  4ページのA案、B案、C案ですが、少なくとも国の資源戦略をきちっと想定をして、なおかつ循環型社会や資源をどう有効に使っていくかという観点で議論をするべきだと思いますし、皆さんがいわれているC案が落としどころみたいな感じに書かれているのですが、いろいろな取組をやっていく中でリサイクルもきちっとやっていくと、そういったことがいいのではないかなと。
 そういった中で、政策支援等の対応策というのがこれから具体的に議論をして、最後に書いてある、それぞれの役割分担に、今度、それが跳ね返ってくると思います。役割分担を決めて対応策ではなくて、対応策があって役割もある程度変わったり、位置づけられたりするのかなと思っております。
 それともう1つ、5ページの国内資源循環のあり方というのは、これは並行して行われている小型家電のリサイクル制度でも問題意識があって、やはり税金を使ってそういう仕組みをつくっていく中で、あるところまで行ってしまうと、自由経済ですから一切ということだけでいいのかなと。決して自由経済を否定してWTOはいいのだということではないのですが、そういった問題意識はもっていかなければならないかなと思います。
 特に環境の保全、適正処理という、いわゆる不適切な処理をずっとやってきて、環境に負荷をかけてきたのも事実なわけでして、そういったところ、6ページの[6]に書かれているのですが、環境保全対策の観点から一定の役割を果たしてきたと。これは、これからもずっと成果を上げていかなければならないジャンルでございますので、今回のことを考えるに当たっても、ぜひ問題意識をもっていかなければならないことではないかと思います。
 それから先ほどいいました、最後に関係者の役割分担、それぞれがというところで、特に事業所の方にお願いしたいのが、環境配慮設計だとか、それぞれの皆さんの努力というものがこういったものを大きく左右しますので、その辺についてはぜひ今後もご検討をいただければと思います。
 以上でございます。

○永田小委員長  どうもありがとうございました。
 どうぞ、辰巳さん。

○辰巳委員  私がいいたかったことは酒井先生がいってくださったような気がします。
 6ページの検討に当たって時間軸を踏まえたというお話があるのですけれども、時間軸というときに、到達点というか、将来どんなことを目指しているか、何がどこへ到達したらよかったというようにいえるのかというのが、私自身もわからないし、そういう意味で、そこら辺をもう少し検討して、こういう社会であるべきだというような格好が何かみえるのであれば、皆さんとお話し合いをしたいと思ったのです。
 そこのきっかけで何かというと、中村先生が最初に、技術は開発しようという意思があればついてくるのだと、言葉でおっしゃったのです。だから、ここにもってこなければいけないという目標がはっきりしているのならば、恐らく英知を集めれば技術はついてくるのだろうということなのかなと私は理解しましたもので、そうすると、コストという話はちょっと切り離して、やはりどこに私たちがもっていきたいのか、どういう社会にしたいのかという、レアメタルのリサイクル――といってしまうといけないのでしょうか、包括的な資源のリサイクルというものはどうあるべきかというのがすごく重要になってくると思ったのです。だから時間軸を踏まえた検討の必要性の前に、どんなのがいいのか、私もわからないのですけれども、また話し合いをしながらみえてくるといいのかなというように思いました。
 以上です。

○永田小委員長  どうもありがとうございました。
 中島さん、どうぞ。

○中島委員  私も4ページのところはC案でいいと思っているのですが、ただ、今、技術開発をどんどんされていまして、その中で実証試験などもしておりますけれども、これから実証が進んで、事業化できるかどうかという検証をしていく中で、多分、ぎりぎりぐらいのところで出てくると思っているのです。そこのところの課題がいっぱいみえてきたところに対する支援というのをきちっとやってもらえると、事業化が進むのではないかと思っています。
 あとは、中村先生もおっしゃっていましたけれども、リサイクルというのはやはり回収量の問題なので、それをどのように効率よく回収するかということと同時に国民の意識とか、出す企業側の意識などもある程度同じ価値観をもった形でリサイクルに取り組むのだという意識があると、システムをつくって、回収率が上がるということが進むのではないかと思っています。
 それから、輸出のほうは加藤さんも酒井先生もおっしゃっていましたけれども、やはり国内法、バーゼル等々をきちっと踏まえながら、輸出したときの海外での環境負荷の問題なども含めて、ある程度ルールづけをする必要があるのではないかと思っています。
 以上です。

○永田小委員長  どうもありがとうございました。
 浅井さん。

○浅井様(星委員代理)  本日、星委員の代理で出席しております。
 最初に4ページの3つの案ですけれども、これは皆さんおっしゃいますように、やはりC案が落ち着きどころかなと思います。リサイクルについては経済性が成り立つということは、環境を除くと原則ではないかと思います。ですから、技術開発や政策的に制度整備などをやっていただいて、経済性が成り立つ努力というのはしていただきたいと思います。
 次に5ページの国内資源循環ですけれども、少なくとも海外に出す場合にはバーゼル法とか、あるいは海外での環境安全性の担保、そのあたりは確保してから出す必要があるのではないかと思います。その上で出て行くのはいたし方ないかなとも思うのですが、国の政策でやる以上は、我が国の資源確保、資源戦略に何らか寄与するようなものというのは必要ではないかと思います。
 それからもう1つ、海外に出してしまいますと、資源価格が高いときはいいのですが、下落した場合に、海外に出すことができなくなる。その際に国内のリサイクルシステムがないとどうしようもなくなってしまうのではないかと、そんな感じがしますので、そのあたりも考えておく必要があるかと思います。
 最後に6ページの[5]のレアメタルの含有情報ですけれども、これも詳細な情報まではなかなか出せないかと思いますが、レアメタルが入っているかどうか、あるいはコンデンサや磁石であればその種類みたいな、そういったものを色分けで表示するだけでもかなり違うというような、そんな意見もございますので、そのあたりを考えていただけたらと思います。
 以上でございます。

○永田小委員長  どうもありがとうございました。
 細田先生、どうぞ。

○細田委員  大分皆さんの意見と被るようですが、ちょっと違った視点から述べさせていただきます。
 Cがいいか、何がいいか、METIはCがいいのだろうと思うのですけれども、そこの論点でとても重要なことは、個別の単品で何をリサイクルするということはもちろん技術的に重要ですが、量の問題の確保にしても、情報の問題にしても、システムをどうやってつくるか、これはMETIでないとできないことだと思うのです。例えばものを集めるといっても、今、サプライチェーンという言葉を使われましたが、サプライだけやっていたら、どこに流れてしまうかわからないわけです。だれがディマンドするかというのがあるから、日本で玉をとるという発想が出てくるのであって、それはサプライチェーンとディマンドネットワークのシステム設計の話だと思うのです。そうすると量が集まって、レアメのリサイクルもコストが合うかもしれない。そのときにとても重要になるのが、これはデザイン・フォー・エンバイラメントなのですけれども、ここもコンセプトを少し広げて、デザイン・フォー・エンバイラメント・リソーズ・イズ・DFERぐらいにして、いや、DfEだってリソースは入っているよというかもしれませんが、システムとしてリソースをどうやって回していくのだというところまで踏み込んだ議論というのはまだあまりないと思うのです。そういうシステムチェーンの中でどうやってものを回していくのか、その中でレアメのリサイクルが生かされるし、あるいは代替材の開発があるかもしれないと包括的にものがみれて、そうすると、先ほど安永さんではないけれども、いや、うちはいろいろなオプションをもっていますよと。自動車のT社がなぜ強かったかというと、あの53年規制のときに、さっきいったいろいろなオプションがあったけれども、そのオプションをいろいろやって、1点集中ではなくて選び取ったのが三元触媒装置だったという、そのオプションをもっている強さというのは、うまくシステムがないとできないと思うのです。この点をぜひ国家戦略として――戦略という言葉がいいかどうかはわかりませんけれども、お考えいただきたいと思います。
 以上です。

○永田小委員長  どうもありがとうございました。
 椋田さん、どうぞ。

○椋田委員  まずA案、B案、C案については、皆さんの意見と同様でC案、とにかく政策的な支援を通じて継続的にリサイクルが回っていくという姿を、一日も早く確立していくことが大変重要だと思っております。
 それから5ページのA案、B案の方ですが、やはりA案はちょっと無理だと思います。現行法の中で最大限できること、特にバーゼル法の厳格な適用については今、環境省の方で検討会を設けて議論されているという話もありますので、ぜひその議論の内容を適宜、この小委員会にもシェアしていただければと思っております。
 レアメタルの含有情報の共有という点については、これまでの懇談会の中でも企業秘密との関係など、いろいろ意見が出ていました。こういうオープンな場でどこまで議論ができるのか、まずは関係業界、ユーザー、あるいは部品メーカーとしっかりと議論をした上で検討していくことが重要ではないかと思っております。
 最後に6ページのリサイクル政策の有効性と今後のあり方については、これは何度か申し上げておりますけれども、やはり廃掃法の問題を、事業者は非常に重くとらえております。これがボトルネックとならないような仕組みを考えていただきたいと思っております。また、政策のコストベネフィットも考慮し、特に今、予算も非常に厳しい中で、あまり硬直的なリサイクル制度ではなくて、むしろ自主的な取組をうまくサポートし、関係者が協力して進めるような柔軟な取組をまずは支援していくことを考えていくべきではないかと思っております。
 以上です。

○永田小委員長  どうもありがとうございました。
 村上先生。

○村上委員  もうおおむね出尽くした感はあるので、足りていなさそうなところと違いそうなところだけですが、基本的に気になっておりますのは、何人かの委員の方から出ておりました時間軸みたいな話です。例えば酒井先生がおっしゃっていたように、ゴールのところとして自給率の数字を合意できるのかみたいな話はあるのだとは思います。ただ、ものがレアメタルなので、なかなか難しいのだろうなとも思っているようなところはありまして、例えばもっと量の多いものであれば、この辺に行きましょうと、みんなで目指して、そこからバックキャスティングして、社会のシナリオを1つに描けるのかもしれないと思うのですが、なかなかそこは厳しいのかなと思っております。そうするとどうなるのだろうということをずっと考えていたのですが、ちょっと細田委員の意見に被ってしまうかもしれないのですが、幾つかのシナリオみたいなものを抱えておく。それを複数のセットみたいな形で、このシナリオに流すのだったら、この技術が必要だとか、このシナリオで行くのだったら、ここの開発が必要だとか、何個かのシナリオと技術のセットを抱えておくことでうまく対応できるようなことになるといいのかなと。1つのシナリオをがちっと立ててしまって、そこにうまく乗らないから、それはだめというのではなくてという意味です。ちょっとわかりにくいしゃべり方になってしまったかと思いますが、このシナリオに行くために必要な技術で、それはこっちのシナリオだったら要らないかもしれないけれども、でもこっちのシナリオにとっては必要かもしれなくて、どっちに行くかわからないのだったら、両方やったほうがいいのではないかというのも、オプションとしてはあってもいいのかなと。最初から1つに決めて残りをつぶしてしまうとなかなか難しいのかなと思いました。そういう意味で、複数のシナリオを抱えるような考え方みたいなものがあってもいいのではないかと思いました。
 以上です。

○永田小委員長  どうもありがとうございました。
 2回目に入らせていただきます。それではどうぞ、井上さん。

○井上委員  この案については皆さんの多くのご意見のようにC案がいいのではないかと思っております。
 希土磁石に関しましては、使用済みのものが出てくるのはこれからだと思っております。現在集まってくるのはほんのわずかということでございますので、これも5年か、それぐらいずっと集めてこないと1つのロットにならないのではないかというようなことを考えますと、そういうものをプールしておく組織が1つ必要ではないかと。先ほどご意見もありましたけれども、そういうプールしているところが、希土磁石の廃棄物が出ると、こちらへもってきてくださいと。プールしているところで引き取りますよというような働きかけをすれば、少しはスムーズに回っていくのかなというように考えています。
 それから、先ほど、数少ない1社か2社の企業のためだけにそういうことをやるのではないかというようなお話もありましたけれども、このレアアースというのは今、日本では十数社ございます。それも、レアアース自体が使われるのは磁石だけではございませんで、蛍光灯に使われる蛍光体であるとか、ハイブリッドカーに使われる電池の材料であるとか、セラミックコンデンサであるとか、いろいろありますので、その回収というのも磁石――ジスプロシウムは今少しタイトになったので、非常に注目を浴びておりますけれども、磁石材料だけでなくて、そういうほかのものも回収の対象に考えていくということは必要だと思います。
 以上です。

○永田小委員長  どうもありがとうございました。
 どうぞ、大橋さん。

○大橋委員  済みません、遅くなりまして申しわけありませんでした。
 基本的な考え方につきましては、皆さん、おっしゃっているように、私もCがいいと思っています。現時点でレアメタルのリサイクルを義務化するということでいいますと、得られる効果に対して、リサイクルを実施する業種及びメーカーに大きな負担がかかることになる。そのために、C案のように、まずは海外の資源確保、代替・削減、それから備蓄、そういった取組をきちっと並行して行うことで、さらに経済的なリサイクルの技術の開発、回収量の確保ということに対して取り組んでいくことを進めていくということが必要だと思っています。
 次に、5ページの[2]のABにつきましてですけれども、やはりWTO協定との整合性というのが、皆さんおっしゃっているとおりで、ABの、私は折衷案が必要だと思います。Aのほうで記載されているとおり、やはり海外への流出というのは大きな問題だと思っています。それに対しては環境省さんで取組を強化するという検討が進んでいるということで、先ほどもおっしゃっていらっしゃいましたけれども、この場でそういう情報を共有するということは必要だと思います。
 ただ、パソコンということでいいますと、パソコンだけではないと思いますけれども、リサイクルということに対して多大なコストがかかるということで、それが課題で、単純に回収量を上げるということだけでは問題の解決ではないと。そのために、先ほどの基本的な考え方のC案にあるような、経済的なリサイクル技術の開発と、そこが非常に重要だということで、政策的な支援をぜひともお願いしたいと思っています。
 それから、大和田委員がおっしゃった組立産業と素材産業との間での情報交換、これは非常に重要だと思います。パソコンはその代表選手みたいなもので、やはりいろいろな問題があって、ハードディスクメーカーがレアメタルの情報を出してこないと、我々の組立メーカーはわからない。さらには、ハードディスクが易解体設計になっていないと、パソコンそのものがやりやすくないということで、関係者の役割分担ということを検討いただく際には、単純に製造業者を一くくりに考えるのではなくて、サプライチェーン全体を意識して、ひいては組立産業と素材産業との間の情報交換とか、そういったようなところも何かしらの例えば場を設けていただくとか、そういったようなところまでお願いできるのであればお願いしたいと思っています。
 以上でございます。

○永田小委員長  どうもありがとうございました。
 それでは佐竹さん、どうぞ。

○佐竹様(木暮委員代理)  本日、木暮のかわりに参加しております佐竹です。
 基本的に、我々のところは今、もう片方でやっている小型家電のところに一番関係しているので、まだこれからの話を、仕掛けもこれからできるところの話から、もっとその先の話まで今、やるのですかというところが多少ありますが、皆さん、おっしゃっているように、ABC案でいってしまうと、これはC案に落としたいのですよねとしか読めない感じがしますというのがあります。
 それから、国内循環のあり方も、皆さん、おっしゃっているように、実際にはA案という、WTOを反故にすることなどできないので、折衷案になるでしょうねと、その辺は皆さんと同じ意見です。
 あともう1個は、いわゆるパソコンも我々の家電もそうなのですけれども、商品のライフサイクルから考えると、どんどん材料が変わっていくということがよくあります。新しい技術が出てくると新しい材料が――磁石などはもう典型的な例ですけれども、そういうことがありますので、皆さん、専門家の先生がおっしゃっているように、元素によって非常にやり方が異なってしまうところがあると思うのです。そこまでちゃんと考えた上でいろいろな施策をやっていただかないと、十把一絡げでやられても結構つらいものがあるのではないのというところは多少思ったりします。実際、産業側も新しいものができれば、それを使っていったり、前のものがなくなっていったりということは当然あると思っています。
 それと、皆さん、廃家電とか廃自動車の輸出のことをバーゼルの件だけでいっていますけれども、実際には、これは皆さんもわかっていらっしゃると思うのですが、自動車さんも我々も、つくったもの自体の製品として出ていったり、部品の中についているものを買ってきたりしていますので、その商流の話をどこまで把握しているのか、自分たちも多少自信がなかったりしますので、その辺のところは専門家の先生に聞いたほうがいいのかどうか、私はよくわからないです。

○永田小委員長  どういうことをいわれているのですか。動脈での製品の話と、ここは今、静脈の話をしているのですけれども。

○佐竹様(木暮委員代理)  であったとしても、静脈側を日本国内でリサイクルするときに、日本国内はどこまでそこが把握されているのですかというのは、わかっていないと。

○永田小委員長  フローとしての話ですか。

○佐竹様(木暮委員代理)  はい、フローとしての話はどこまでなのでしょうかというのが、私がよくわかっていないところで、申しわけございません。皆さんがわかっている話であれば何のあれもないのですけれども。

○永田小委員長  わかりました。
 佐藤さん、どうぞ。

○佐藤委員  4ページのA案、B案、C案はやはりC案というようにならざるを得ないと思います。5ページのA案とB案はB案とした上で、バーゼル法をある程度厳格に運用するというような意見が他の委員から出ています。しかし、バーゼル法というものはもともと有害物質の廃棄物の不適切な処理を防止するという国際的な枠組みですが、どこまで拡大するのかというのは、実は法の趣旨からいって非常に難しいものだと思うのです。つまり、相手の国のサプライチェーン全体の中で、例えば中間処理施設はちゃんとしているけれども、最終処分場がないからだめだというようなところまでバーゼルの趣旨として考えるのか、それとも国内での通常の処理システムがあるというところでみるのか、輸出先の業者が適切かで判断するのか、相手国での輸出先以降の取引先について、サプライチェーンのどこまで情報が必要でそれをどのように判断するかというのは難しい話だと思うのです。現在の審査のどこが問題で、それをどこまで厳格にする必要があるのかというのも非常に難しい話でありまして、簡単に、バーゼル法を厳格に適用するということを持ち出すことはできないのではないでしょうか。そもそもの発想として、資源確保の観点から輸出を制限するためにバーゼル法を強化するというのは、それは法律の趣旨が違うと思うのです。資源確保の観点からだったら備蓄を考えるべきであって、備蓄というのは、日本の政府である程度買い上げるとか、一定の企業が買い上げる資金を提供するとか、そういうことで量を確保するというのが本来の資源確保だと思うのです。
 また、海外の不適切な環境負荷を防止するという観点であれば、それをどのように評価するかというのは、相手国との関係、それから相手国の法律によっても非常に変わってきています。開発途上国で政治的状況が悪くなっているところとよくなっているところとさまざまでありますので、あまりここでそこまで考えるのはちょっと無理ではないかなという気がしています。判断が難しいと思います。

○永田小委員長  わかりました。
 関口さん、どうぞ。

○関口委員  超硬工具協会の関口です。いつも発言がまとまらなくて、発言も少なくて申しわけありません。
 皆さん、意見が出尽くした感はありますけれども、A案、B案、C案、それぞれいろいろなことが書いてありますが、結局はC案だと思います。今までの皆さんのお話を聞いていても、このリサイクルを強化していくには、ユーザーというよりも製造者の責任、努力、そういったものが重要かなというように感じています。
 以上です。

○永田小委員長  どうもありがとうございました。
 中杉先生、どうぞ。

○中杉委員  4ぺージのところでABC、どれにしようかということで、C案という意見が多いのですけれども、どの観点からみているかということが1つポイントになるだろうと思います。6ページの[6]のところで、「現行のリサイクル政策について、最終処分場対策や環境保全対策等の観点に加えて、資源確保の観点から」と。資源確保の観点から考えたら、やはりC案にならざるを得ないのだろうと。ただ、最終処分場対策や環境保全対策ということを加えたら、C案でいいのかという議論が別にあるのだろうと思うのです。現行のリサイクル対策の観点というのはあまり議論してこなかったので、ここで議論している資源確保の観点からといったら、やはりC案に落ち着かざるを得ないのだろうと思いますが、最終処分場対策という意味でちょっと考えなくてはいけない。
 もう1つは細かい点なのですけれども、これは表現で、そのままでもいいのかなとも思うのですが、[4]の2行目のところで、「易解体設計など」と書いてあります。「など」なので、その中で読めるかもしれませんけれども、先ほど中村先生がホウ素の話をしておられました。これはホウ素を回収しようというのではなくて、合金でつくっている中にホウ素が入っているわけです。だから、そこをほかのものに変えるという設計等もできれば、それも負荷を減らす意味ではできるだろうと。この中で読めるといえば読めてしまうので、あえて変える必要はないかと思いますけれども、そういうことも含まれているのだというように解釈すべきだろうと思っています。

○永田小委員長  どうもありがとうございました。
 中谷さん、どうぞ。

○中谷委員  電池工業会の中谷でございます。私もふだん、発言が少ないので申しわけないのですけれども、今日のこれをみまして、A案、B案、C案でもう全部出尽くしているかと思うのですが、これはC案しかないといわれるとそうだろうと思います。今さらA案のやるなということはもちろんいえませんし、かといってB案のように何が何でもやるというのも、企業の立場からいうと非常に困るということでございまして、やはり経済原則と環境への負荷、この2つは絶対に守っておいてもらいたいなと思います。
 それで、C案のところ、あるいはB案のところでも書いていますが、企業の場合には、実は代替技術というのはものすごくみんな、力を入れてやっておりますので、実際に代替物質が――例えばコバルトがよく話に出るのですが、コバルトの量を半分に減らしたと。あるいは3分の1に減らしましたというのが現在ですが、そうしますと、電池をリサイクルしなければならないということになると、従来の2倍、3倍集めて、それに2倍、3倍の廃棄物を出して、それでやっと集まりましたと。資源確保の観点からだけみると、そういうのがまかり通ってしまいます。これはやはりどこかで適正処理という形で、これぐらいはいいのではないかというところがなければ、どんどんあるべき論だけで進められてしまうと、日本でものをつくっていても仕方ないというような事態に陥ってしまうのではないかと思いますので、そこは環境への負荷と経済原則です。もちろん経済原則に合うような形の開発をやるという努力は、これは国の政策としてどんどんやっていただきたいと思うのですが、法制化するときには、そこのところはよく考えていただくか、もしくは一たん決めても、そういう状況が変わってきたときは柔軟に制限を変えていけるように考えていただきたいと思います。一度つくりました法律はなかなか変えられないということで、我々も資源有効利用促進法の中で電池がかかっているのですけれども、これがずっと続くというのでは、やはり困るなと。逆にリサイクルしなければならないといっても、有用金属がなくなったものまでリサイクルしていかなければならないのかというようなこと、それでは無駄ではないかと思いますので、そういう柔軟性を考えていただくということも含めて、政府の政策の中ではお願いしておきたいと思います。

○永田小委員長  どうもありがとうございました。
 これで一あたり、皆さんからご意見を頂戴したのでしょうか。――村松さん、どうぞ。

○村松委員  C案の中にすべてが言い尽くされていますから、そのとおりだと思うのですが、今、これは静脈側の話が多いのですが、動脈側で申し上げたら、やはり最終的に経済的にどうこうということを考えますと、この中では易解体設計という形でまとめられていますけれども、やはり全体系を眺めた中で、最初の振り出しのところでそれを決めなければいかんということになりますと、このレアメタルについていえば、これだけは回収するのだという絶対量、そういう何か数値的な目標を国として定めていただかないと、打つべき手が全部遅れてくるのではないかと思います。前回は液晶の中のインジウムの話もございましたが、結局はエントロピーが増えた最後のところで、もう1回もとへ戻して高めるということを考えますのは、非常に無駄なことをやっているわけです。低炭素社会の中で、そこへかかるエネルギーというのもまた絡んでくるわけですから、国として何か具体的指標というのを出していただければ。これだけはやはり回収しなければいけないというような、そんなものが要るのではないかと思います。

○永田小委員長  どうもありがとうございました。
 どうぞ。

○岡部委員  まずC案について質問があるのですが、このリサイクルというのは、例えば日本の企業とか、日本が資本を出している海外の企業など、日本がある程度制御できる組織が海外でリサイクルをするというのも含む意味のC案なのでしょうか。それとも、あくまで、日本の中でリサイクルするというC案なのでしょうか。この点は、議論を進める境界条件として極めて大事な問題です。

○永田小委員長  原則は国内ですね。

○岡部委員  原則は国内でリサイクルするということですか。それでは、一言申し上げさせていただきます。
 先ほど安永課長が、我が国は資源を持っている国に対して、持っていない国として対峙しているとおっしゃいました。それに加えて、私たちは、環境規制が非常に緩い国に対して、非常に厳しい環境規制をもつ環境立国として対峙しなければなりません。また、人件費が非常に低い国に対して、非常に人件費が高い国として対峙しなければいけない。さらに、ローテク技術しかない国に対して、非常にハイテク技術を使ってぼろもうけしている国として世界の中にいるわけです。このような状況下で、仮に、例えばレアアースのリサイクルをすべて日本で行おうとしたら、有害な廃液が出て、その処理に多大なコストがかかります。場合によっては、有害な排ガスも出ます。現在の技術レベルと社会システムでは、経済性を追求すると、日本で集めたスクラップを、例えばベトナムとかインドなどに運んで、そこで日本がコントロールしている企業がリサイクルして日本に戻すというのが最も合理性が高いと思います。海外でのリサイクルについては、ちゃんと規制を守って処理を行うなら、1つの解決策だと僕は思います。しかし、今の議論の中では、このような状況は考えていないようです。日本の、これまでのリサイクル対策というのは、日本における最終処分場対策とか、日本国内の環境保全対策を基軸に進められてきましたが、レアメタルに関しては、原料も製品もスクラップも国境を越えてどんどん移動します。鉱石から製品になる動脈のフローのときから国境を幾つも越えます。海外におけるレアメタルの採掘や製錬では、大きな環境負荷を与えます。さらに、海外にもっていってリサイクルする場合でも、非常に大きな環境負荷を与える可能性があることも理解しなければならず、この辺を総合的に考えなければなりません。私は個人的には、レアメタルのリサイクルは必ずしも日本でやる必要はないと思っています。この辺の状況を皆さんが理解しないまま、レアメタルのリサイクルの施策を考えると、ともするとわけがわからない制度ができてしまいます。せっかく日本の企業がいい技術をもって、海外で合理的に実行できるのに、それを阻害してしまうことになりかねませんので、この辺はしっかりお考えください。
 あと、最後に補足させていただきますが、2ページに我が国の輸入相手国とあります。もちろんご存じの方はご理解されていると思うのですけれども、誤解のないように説明させていただきます。表の中の、例えばコバルトは、1位がフィンランドとあります。また、ネオジムについてはフランスという国が出ています。タンタルは、米国、ドイツから輸入しています。これは、最終的に日本が買っている貿易上の統計であって、産出国とは無関係です。例えばタンタルなどは、アフリカのどこかの紛争由来の国から産出されても、それがどこかに行って、途中でロンダリングされて、最後に米国や中国などから、Kソルトとよばれるカリウムとタンタルのフッ化物塩として買っている場合もあります。最終的に輸入している国が、この2カ国だという認識で皆さん、この表を眺めてください。よろしくお願いします。

○永田小委員長  どうもありがとうございました。
 それではよろしいでしょうか。今日は4時半までの予定をとっていただいているのですが、天候のぐあいもありますので、少し早目に終了させていただければと思っています。  どうぞ。

○辰巳委員  済みません、先ほどの将来像の話なのですけれども、リサイクルということで今、ずっとやってきているのですが、代替の話とかが出ているので、リデュースも含めてのリサイクルと考えてよろしいのですか。

○永田小委員長  さっきのDfEの話などはここに記載されていますので、その話も含め、それから代替物質開発とかいろいろな話が絡んできますから、必然的にそうなると思います。
 よろしいでしょうか。1つ、先ほどからちょっと話題になっています、環境省で新しく取り組み始めた海外流出に対する検討、その結果はいつごろまとまって、またここでご報告していただけるのはどの辺になるかというような話を森下さんのほうから話してくれませんか。

○森下リサイクル推進室長(環境省)  バーゼル法の適正な履行、運用を目指すための検討会というものを設置しておりまして、これまでに2回、検討会を実施してきております。できるだけ早くアウトプットをまとめて、世の中にお示ししたいと思っております。もちろん、アウトプットができましたら、共有させていただくことは可能だと思いますが、検討会の先生方にもいろいろご相談もさせていただきながら対応させていただきたいと思います。もともとこれはクローズドでやらせていただいておりまして、これはなぜかというと、取り締まりの観点、コツみたいなところを開示しながら、いろいろ取り締まりの立場にあられるところとも意見交換しながら進めてきているというのもありますので、なかなかすべてをお示しすることは今、できないのですけれども、アウトプットということについてはもちろん大丈夫だと思っております。

○永田小委員長  年度内にというような話をちらっと聞いていたのだけれども、大体その辺のタイムスケジュールでいけるのですか。

○森下リサイクル推進室長(環境省)  できるだけ早くということで、それ以上は……。最後まで何も出ないということではなくて、ある程度の考えが固まった段階で、そこの部分をどんどん切り出していってというように考えていますので、特に時点を切っている部分があるというわけでもございません。もう少し長期にかかるものもあるかもしれません。

○永田小委員長  わかりました。
 どうも今日は貴重なご意見をありがとうございました。後で全体をまとめてご意見が、どうしてもこれだけはいっておきたいという話があればお伺いしておこうかなと。お約束ですので。よろしいでしょうか。どうぞ。

○細田委員  バーゼルトータルバンの現在の進行状況を、どこかの時点で教えてください。それは多分かかわってくることだと思いますので、よろしくお願いします。

○永田小委員長  わかりました。
 それではよろしいでしょうか。いろいろ貴重なご意見を頂戴しました。今日は事務局サイドのほうからお答えするというような形ではなくて、ご意見として頂戴しながら、皆さん、どうお考えになっていらっしゃるかというようなところを把握させていただくということだったわけですが、特に今の話に絡む5ページ目の[2]のところですか。ここもA案、B案と書いてあるけれども、これでは不満だよといいますか、解決に向かっていくような案が示されていないよと。この辺については、できましたら、皆さんのほうでも少しお考えいただく――私の頭の中では、この静脈チェーンの中で、さらにそれを高度化させる方法論として、規制するという立場よりももうちょっとインセンティブを与えてきちっとやっていくような方向に向けるというのだったら、いろいろアイデアがあるのではないかと。ルール化だとかということを含めてです。ただ、その中でも、先ほどもちょっと話があったような、インプラントのリサイクルでも海外に行ってしまうという話になってきますと、その事業所から出てくるものに対してはどう対応するのだと。それから、コンシューマから出てくるものに対してはどう対応するのだとかというのは、少し切り分けながら議論していかないと、この辺もなかなかアイデアが整理できないかなというように思っていますので、そういう点も含めて、また何かありましたら、事務局のほうにでもご提案いただければありがたいと考えております。
 ということで、今日の委員会はこれで終わりにさせていただきますが、あと、事務局から今後のスケジュールについて話がありますので、どうぞ。

○渡邊リサイクル推進課長  どうもありがとうございました。スケジュールの前に、今日、いただいたご意見は今後の検討の参考にさせていただきたいと思っています。個別に触れるのは時間の関係で省かせていただきますけれども、基本的にはレアメタルのリサイクルを推進していくということについては皆さん、そういう方向でというご意見だったのではないかと思いますので、その辺、制度的、あるいは支援も含めて、今後、この場で仕組み等を議論できればと思っております。
 あともう1つ、国内循環のところについても、もちろんWTOのルールに反してはいけないのでと。それに反しない中で何ができるかということで考えていくというようなお話もあったのではないかと思いますので、そのようなことも踏まえて、今後、皆さんと議論させていただければと思っています。
 今後のスケジュールでございますけれども、次回は2月、ないし3月で日程調整をさせていただいておりまして、確定しましたら、また改めてご連絡させていただきたいと思います。議題としては、今日の課題整理の中の1つ目のところの使用済み製品の回収の確保についてご審議いただくことを予定しております。お忙しいところ恐縮ですが、次回もよろしくお願いいたします。

○永田小委員長  では、どうも今日は長時間にわたりまして、貴重なご意見を賜り、ありがとうございました。また次回もよろしくお願いいたします。