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中央環境審議会廃棄物・リサイクル部会
第6回廃棄物処理基準等専門委員会議事録


○平成15年3月26日(水)13:59〜15:52
○於:経済産業省別館第1020会議室


<議事次第>

(1)専門委員会の設置、運営について
(2)使用済み自動車の減量化及びリサイクルについて
(3)今後の検討の進め方

配付資料
資料1  廃棄物・リサイクル部会廃棄物処理基準等専門委員会名簿
資料2  産業廃棄物焼却処理システムの技術上の基準について(案)
   参考1  技術上の基準に対する業界要望 
資料3  廃家電のフロン対策の強化について
   参考1  家電リサイクルの流れ
   参考2  家電リサイクル法の再商品化等基準と廃棄物処理基準の関係
   参考3  参照条文
   参考4  家電リサイクル法におけるフロン対策の強化について
資料4 POPs等の有害廃棄物の処理に関する検討事項について

      


午後 1時59分開会

○事務局(横浜) それでは、定刻に多少時間がありますけれども、全員お揃いですので、ただいまから第6回処理基準等専門委員会を始めさせていただきたいと思います。
 本日はご多忙にもかかわらず、本専門委員会にご出席いただきましてまことにありがとうございます。
 本日は、武田委員、永田委員、それから中西委員、細見委員、森田委員が所用のためご欠席と、定員数14名のうち9名がご出席ということで、この会は成立しております。
 それでは最初に、環境省廃棄物・リサイクル対策部産業廃棄物課長であります森谷からご挨拶させていただきます。

○産業廃棄物課長 森谷でございます。いつもいろいろな場面で大変お世話になっている先生方、きょうは年度末の時期からして大変お忙しいところお集まりいただきまして、まことにありがとうございます。
 先回が第5回の専門委員会でございましたけれども、それから約半年ほどたってしまいました。昨年12月にはダイオキシンの本格規制が実施されましたが、今年になりまして私どもの方は、特定産業廃棄物に起因する支障の除去等に関する特別措置法案、原状回復を都道府県が行うに当たって支援するといった特別措置法案を2月に国会に提出させていただいたり、3月になりまして廃棄物処理法の改正法案を国会に提出したところでございます。
 ちょっと振り返ってみますと、前回ご議論いただきましたダイオキシンの特別措置法の特定施設等から排出される廃棄物について、これまで定めのなかったものについて、特別管理廃棄物に追加して基準を定めるとか、それから埋立処分に当たっても基準を設けるとかといったことにつきましては、前回も専門委員会でご議論いただいたものでありますけれども、それについては政令の改正を行いまして、来る4月1日から施行という運びになっておるところです。
 きょうは議題が3題ありますが、特に最初の議題、前回からの宿題で持ち越している点が多々ありました。先生方のご意見を既にいただいておりますし、またその後もいただいたものもございます。関係業界の方からも技術的なことについていろいろご意見も頂戴いたしました。きょうはその集約した結果をまとめということで報告させていただいきたいと思いますし、十分な検討をいただいて、できれば1つの節目を迎えたいなと考えている次第です。ご審議の程どうぞよろしくお願いいたします。

○事務局(横浜) それでは、お手元の配布の資料の確認をさせていただきます。
 まず式次第でございます。それから資料1といたしまして、廃棄物処理基準等専門委員会名簿、これが1枚ものでございます。それから資料2といたしまして、産業廃棄物焼却処理システムの技術上の基準について(案)というのがちょっと分厚い資料でございます。それから資料2の参考資料といたしまして、参考1ですが、技術上の基準に対する業界要望がございます。その次に資料3といたしまして、廃家電のフロン対策の強化について、それが1枚もので、それから資料3の参考資料、参考1として家電リサイクルの流れ、参考2といたしまして家電リサイクル法の再商品化等基準と廃棄物処理基準の関係、それから参考3として参照条文がございます。それから参考4として家電リサイクル法におけるフロン対策の強化について。それから資料4といたしまして、POPs等の有害廃棄物の処理に関する検討事項について。
 資料は以上でございます。何か足りないものがございましたら事務局の方までお申しつけださい。よろしいでしょうか。
 それでは議事に入らせていただきます。田中委員長、議事進行をよろしくお願いいたします。

○田中(勝)委員長 年度末のお忙しいところお集まりいただきましてありがとうございます。
 それでは、廃棄物処理基準等専門委員会第6回、幾つかの議題がございますのでよろしくお願いします。
 それでは最初の議題にあります産業廃棄物焼却施設の基準のあり方について、事務局より説明いただきたいと思います。

○事務局(横浜) それでは、私、産業廃棄物課横浜といいますけれども、産業廃棄物焼却処理施設の技術上の基準について(案)、資料2でございますけれども、これについて説明させていただきます。座って失礼いたします。
 これにつきましては、先程、課長のごあいさつの中にありましたように、前回の9月の第5回専門委員会ですか、そちらの方で各先生方のご意見をいろいろいただきましたのを、そこら辺を踏まえて整理させていただいたのを、今日再度提出させていただいたということでございます。
 まず、1ぺージの1番、「検討の必要性」というところでございますけれども、焼却処理、廃棄物処理法上の焼却施設というのが技術上の基準と維持管理の技術上の基準、これらの基準は近年新たに定められたもの、これはガス化改質炉のことでございますけれども、従来の焼却技術を基本として定められている。
 一方、焼却技術の著しい発展、それから既存設備の有効活用、これは既存の生産設備、セメントとか、あと製鉄の関係、非鉄の関係、いろいろございますけれども、そういう生産設備において廃棄物を有効利用する、そういうようなニーズも生じておりまして、これらにおいて基準をより合理的なものとすることが必要となってきている。
 また、新たな廃棄物処理システムが許可施設の対象となる焼却施設に該当するのかどうか、自治体によって判断に苦慮している。同じ炉が1つの県によっては許可施設、焼却施設に該当する。また、まるきり同じ炉が違う県に来ると焼却施設に該当しないような、そういうような判断が分かれるというような事例も見受けられるということで、焼却施設の範囲、これを明確にする必要も生じてきている。
 このような問題を受けまして、多様化している焼却技術の類型を整理する。そして類型化された各分類の技術上の基準を制定するための検討を行うとともに、焼却施設に属さない、先程言いましたように、焼却施設の範囲を明確にするということになりますと、焼却施設から外れるもの、そういう熱処理システムも出てくる。そういうものについての規制のあり方はどうあるべきか、その方向性も検討したいということが一番の「検討の必要性」でございます。
 それから2番といたしまして、「焼却処理システムの考え方」、基本的考え方でございますけれども、これは廃棄物処理法における考え方ということでご理解いただきたいと思います。
 廃棄物処理法における焼却処理システムとは、産業廃棄物上の有機物、これを直接又は熱分解によりガス化させ、その全部又は一部を供給酸素によって燃焼し、安定化・無害化・減量化させるもので、こういう形に位置づけたいということでございます。
 この基本的考え方に沿って「システムの基本的構成」(2)でございますけれども、2つに大別される。基本的考え方の中にもありますように、産業廃棄物中の有機物を直接燃焼する、直接燃やすシステム、これを基本システムIという形に置かせていただいております。
 それから基本システムIIといたしまして、産業廃棄物中の有機物を熱分解し、その発生したガスを別の空間で燃焼するというような、こういうシステムを基本システムIIという形で、二つに大別させていただきたいと考えております。
 こういうように基本システムIとIIに焼却施設を置いた場合、いろんな熱処理システムがあるわけでございますけれども、そういうような各熱処理システムがそれぞれこの基本システムIに該当するのか、またIIに該当するのか、それともそれに属さない、だから焼却システムに入らないという形になるのか、それぞれの施設ごとに見ていきたいというのが、3番の「焼却等の熱処理システムの分類」ということでございます。
 2ぺージをご覧いただきたいと思います。ここでは代表的な熱処理システム、[1]から[9]に分けて整理させていただいてございます。
 まず[1]といたしまして通常の焼却炉、ストーカー炉とか流動床炉とかロータリーキルンとか、それ以外にも液中燃焼炉とか、いろいろあろうかと思いますけれども、これにつきましては従来からの焼却システムである有機物を直接供給酸素と反応させているということで、当然基本システムIに該当する。
 それから[2]の溶融炉でございます。溶融炉というのは廃棄物を融点以上まで加熱して、高温溶融状態にしたものを冷却してスラグ化する、これが一般的なシステムであります。
 この溶融炉の中へ産業廃棄物、そういうものを投入することによって、これは燃料で使うか原料に使うかは別にしても、当然有機物はその高温度化で燃える、燃焼しているというのが一般かと思いますので、やはりその有機物が燃焼されるということから基本システムIに該当する。
 それから、金属製錬の用に供する転炉等、そういうものも金属を溶解するという形でございますけれども、その転炉等で産業廃棄物を燃料として利用するという場合、その有機物におきましてもやはりこの高温の中で燃焼しているということになりますので、この場合もやはり基本システムIに該当するということになろうかと思います。ただそれぞれの生産施設につきまして、通常の廃棄物焼却炉とは異なって、製造設備としての技術的な特徴、こういうものを有しているということでございます。
 それから[3]ですけれども、焼成炉、焙焼炉、焼結炉。これは焼成とは、セメント等代表的なものがありますけれども、セメント等窯業製品製造過程で、無機物を高温で焼き固める。焙焼というのは、金属精錬の過程で硫化物等の鉱石を加熱して酸化物にするなど、次の精錬過程に適した状態にする操作をいう。それから焼結とは、鉱石の粉体を加熱し、粉体粒子の間に結合を起こさせる操作をいう。これらの操作が廃棄物処理に適用され、産業廃棄物を原料とかまた燃料の一部として用いられることもある、またこういうようなニーズも出てきている。この場合には産業廃棄物の中の有機物、これは当然燃焼されるということから、有機物に着目しますと燃えているということで、やはり一般的に基本システムIに該当するという整理でございます。
 例示として、「セメント製造の用に供するセメント焼成炉や金属精錬の用に供する焙焼炉、焼結炉において、」という形で書いてございますけれども、産業廃棄物を原料、燃料の一部として燃焼している、こういう場合が該当する。ただ製造施設でございますので、通常の廃棄物焼却炉とは異なって、やはり技術的な特徴というのを有しているということかと思います。
 それから[4]でございますが、ガス化燃焼炉、これは産業廃棄物中の有機物を無酸素または低酸素、そういう雰囲気中で熱分解によりガス化させた後、得られたガス、乾留ガス、熱分解ガスという言い方もありますけれども、別の空間で十分な酸素存在下で燃焼させるシステム、これは先程の基本システムのIIという分類になろうかと思います。
 このプロセスの中で、炭化物を得るということを目的とした場合には一般的に炭化炉と呼ばれる場合もありますよということでございます。
 それから[5]のガス化溶融炉、これも産業廃棄物中の有機物をやはり無酸素、低酸素雰囲気中で熱分解によりガス化させ、熱分解で残さを溶融するということででございます。処理の工程から出る熱分解ガスを燃焼させているので、基本システムIIという形に該当するということでございます。
 それから[6]ガス化改質炉、これも産業廃棄物中の有機物をやはり無酸素、低酸素雰囲気中で熱分解によりガス化させる。そして得られた乾留ガスですけれども、これを部分燃焼等により、改質、クラッキングさせるということで、一酸化炭素や水素等の利用可能なガスに変換する操作であり、ということで、これも発生ガス、乾溜ガスの一部部分燃焼があるということで、基本システムIIに該当するということでございます。
 それから[7]の還元炉、これは産業廃棄物を高温・低酸素雰囲気中で金属酸化物と反応させる。これは産業廃棄物が金属の還元剤として利用され、産業廃棄物自身は酸化される。一般に製鉄業の高炉がこの還元炉に該当すると思います。
 還元ガスとしての一酸化炭素を発生させるため必要な酸素、これは供給はされていますが、二酸化炭素となるのに必要な酸素は基本的には、一般的には鉱物でありますが、金属酸化物、こちらの酸素を利用するということで、主たる目的は金属精錬という形で、基本システムとは異なる熱変換反応が出るということで、これにつきましては焼却処理とは別のシステムと位置づけるのが適当ではないかということでございます。
 それから[8]の油化施設でございますけれども、これも廃プラスチック類を無酸素又は低酸素雰囲気中で熱分解によりガス化させる。この場合は発生ガスを冷却して原料または燃料としての炭化水素油を回収するということでございます。油にならない部分の処理工程で発生する不要な成分、一般的にはオフガスと言われていますけれども、その処理としての燃焼工程がある場合もありますけれども、油を得るための炭化水素化合物への変換が主要反応であるということで、やはり焼却処理とは別のシステムと考えることが適当ではないかということでございます。
 ただ、油化により得られる油の歩留りとか品質、こういうものが当然重要になってきますので、それが確保されないというような油化施設というものは、油化施設じゃなくて焼却施設という位置づけになる。だから目的が油を取るということですので、当然利用できる油の品質、それから油の回収というのですか、そういうものがある程度、目的を達成するために必要なものを回収できるのだというものが油化施設になろうかと思います。
 ただオフガスにつきましては、低沸点炭化水素が多く含まれているということで、大気汚染防止とか悪臭防止、そういう観点から、何も処理せず大気中に放出するのが難しいという形で、一般的には燃焼する、やはりそういう操作が必要になってくる。
 それから9番、乾留炉ということで分類させていただいてございますけれども、産業廃棄物中の有機物を無酸素又は低酸素雰囲気中で熱分解によりガス化させ、これは今までとほとんど同じなんですが、出てきたガスを燃焼しない。燃焼させずに別の方法、活性炭を通して大気中に排出するとか、また改質もしないで燃料ガスとしてそのまま回収してしまうというような場合もございます。これは燃やしている部分がございません。燃焼過程がないといいますか、これはやはり焼却処理とは別のシステムというように考えざるを得ないのではないか。
 ただ、一般的には当該発生した熱分解ガス、乾留ガスですか、燃焼させずに大気中に排出するというような問題は、生活環境保全上支障を生ずるおそれがあるということで、何らかの処理が必要ですし、やはりその一般的な処理方法としては燃焼というのがやはり一番多いのではないかと思います。
 そういう形で、この場合、発生ガスを燃焼しないから焼却施設とは別のシステムを考えるということですけれども、発生したガスを燃やすというような操作を加えれば、当然今まで説明の中にありましたようにガス化燃焼炉又はガス化改質炉、それに当然該当しますよということでございます。
 今のは[1]から[9]、代表的な熱処理システムについて、それぞれどこに該当するのか整理させていただいたという部分でございます。
 これをまとめたのが6ぺージの図を見ていただきたいと思います。今の[1]から[9]を整理したものでございます。
 熱処理、これを焼却処理と焼却処理以外という形で分けさせていただきまして、焼却処理をさらに基本システムI、基本システムIIと大別させていただいてございます。基本システムIが有機物を直接燃やすもの、直接燃焼、これが[1]から[3]の通常焼却炉、溶融炉、焼成炉、焙焼炉、焼却炉。それで製造施設、生産施設の代表の事例としては、製鉄や非鉄の関係の転炉とか、あと製鉄の電気炉、それから非鉄の溶解炉、それからセメント焼成炉、非鉄焙焼炉、製鉄、非鉄の焼結炉、こういうものが、そこで燃料、原料として有機物を投入する場合でございますけれども、その場合は産業廃棄物の有機物、それに着目すると、直接燃えるということで焼却処理の基本システムIに該当する。
 それから基本システムIIが、有機物を熱分解させた後、その発生した熱分解ガスを別の空間で燃焼するというのが[4]、[5]、[6]ということで、ガス化燃焼炉、ガス化溶融炉、ガス化改質炉、これが基本システムIIに該当する。
 それから焼却処理のシステムに入らないもの、属さないものということで、焼却処理以外のものということで分類させていただいていますのが、金属還元、これは還元剤としての利用ということで還元炉、どういうものがあるかというと、製鉄用の高炉、非鉄用の溶鉱炉、非鉄の電気炉というのがこれに属するということでございます。それから油化、油回収を目的とする施設、それから一番下に発生ガスを燃焼しない熱分解、熱分解ガスは出ますけれども、燃やさないもの、ガスを排出する場合と回収する場合、乾溜炉とか、これも残さ分に着目するための目的として、その残さ物を炭として利用するというような場合は炭化炉と一般的に言われているものもございます。製造施設としては製鉄のコークス炉ですね。これはそのまま回収して燃料としてガスを利用するという形がございます。
 こういう形で分類してどこまでを焼却施設と焼却以外という形で明確にさせていただくというのが図1の図でございます。
 こういうようなそれぞれ類型化といいますか、分類させていただいて、そうするとそれぞれ今度基準としてはどう考えたらいいかという形になりまして、それがまた本文の方に戻っていただきまして、3ぺージの一番下でございます。3ぺージに戻っていただければと思います。
 4番の「技術上の基準のあり方」まず基本的考え方ということで、焼却施設には廃棄物処理法以外にダイオキシン特措法とか大気汚染防止法とか、焼却施設に係る法体系が幾つかございますけれども、ダイオキシン特措法とか大気汚染防止法というのが焼却施設の排ガスによる環境汚染防止のための排出規制、それを行っている。それに対して廃棄物処理法というのは、処理に伴う生活環境保全上の支障防止、それと廃棄物の適正な焼却処理を確保する観点から、焼却施設の技術上の基準、構造とか維持管理を定めいるものだということで、排ガスそのものを規制している特措法、大防法とは目的が異なるものですよということをまず前提にして説明させていただきます。
 4ぺージの方に書いてございますけれども、産業廃棄物を適正に焼却処理するという条件、基本的な条件といいますか、それについては次の事項が考えられるということで、[1]から[3]、ですからこの[1]から[3]は基本的条件といいます。これを満足する、焼却処理である以上満足する必要がある。これを満足する中で合理的な基準というのを検討していけば、検討については合うのではないか考えてございます。
 まず[1]でございますけれども、廃棄物の完全燃焼に近い良好な燃焼の確保、廃棄物を安定化・無害化・減量化するため、廃棄物が高温状態に置かれ、廃棄物中に含まれる有機物がガス化又は燃焼する。それから2つ目、酸素が十分に存在する状態で燃焼反応が進行し、完全燃焼に近い良好な燃焼を確保する。それとダイオキシン類の生成を抑制する。こういうようなことをするための完全燃焼というのがまず基本条件の1つとして必要がある。
 それから[2]として、排ガス処理の適正化。排ガスによる生活環境の保全上の支障が生じないようにするため、燃焼ガスが適正処理されて、煙突以外からの外部への流出がない。それからダイオキシン類の排出の抑制というのが必要である。
 それから[3]として、ばいじん・焼却灰の適正管理。ばいじん・焼却灰の適正な埋立処分とか、又は適正なリサイクル、こういうものが可能なものにするために、処理残さに含まれる有機物残量が少ない、処理残さあるいは生成物反応性の低い安定な状態になっている。それから処理残さが無害化されている。有害な有機化学物質が十分分解されているとか、バイオハザードでない、重金属等が溶出しにくいというような形で無害化されている。
 この[1]から[3]、このようなことが焼却処理という中では必要な条件というように考えてございます。
 それからその下にあります製造設備につきましては、製造施設が廃棄物処理に活用される場合につきましては、生活環境保全上支障が生じないよう、廃棄物の適正な処理を確保しつつ、製造設備としての製品の品質確保のための設備管理を考慮する。そのような観点から、当該技術の特徴に応じた合理的な技術上の基準とすることが適当ではないか。
 そしてさらに、焼却処理システムに属さない熱処理システムについては、処理に伴い生活環境保全上の支障を生じさせないための規制のあり方について検討することが必要であり、その際には[2]及び[3]、それを考慮することが重要である。
 以上が焼却処理基準の基本的考え方、基準のあり方でございます。
 それから(2)といたしまして焼却処理システムの基準、[1]で廃棄物専用焼却施設の合理的な基準という形の中で、現行基準をどういう見直しが必要かということでございますけれども、廃棄物専用焼却施設につきましては、引き続き現行基準を基本としつつ、下記事項に配慮した基準とすることが適当である。
 (ア)といたしまして「外気と遮断…」に関する基準については、燃焼室の燃焼温度の維持や燃焼ガス・ばいじん等の外気への漏洩を防止するためのものであることから、燃焼室を物理的にシールする以外の対応も可能となるように基準の明確化を図る。
 それから(イ)といたしまして、「集じん器に流入する燃焼ガスの温度をおおむね摂氏 200度以下に冷却」、これに関する基準につきましては、従来の廃棄物の焼却の際の燃焼ガス中の酸素濃度(概ね12%)下では、集じん器に流入する燃焼ガスの温度が300 ℃前後のときにダイオキシン類が最も合成されやすいということから定められている基準ですので、集じん器に流入する燃焼ガスが非常に高温に保たれているとか、又は燃焼ガス中の酸素濃度が低いというような理由により、ダイオキシン類の再合成が問題とならないという場合にあっては、必ずしもこのような基準を適用するのではなく、ダイオキシン類の再合成の有無を評価して、より合理的な基準とすることが考えられるのではないか。この場合には現行基準においておおむね 200℃という現在管理指標を定めているのと同様に、再合成を防止するために必要な温度等の代替指標を設定することが適当ではないか。また、適切な代替指標がない、そのような場合には、ダイオキシン濃度をある程度継続的に把握することができる相当回数の頻度で測定・記録することも検討すべきではないか。
 これにつきましては現在廃棄物は年1回の測定ということになっていますが、それの頻度、そこら辺の検討も必要ではないかということでございます。
 それから[2]として製造設備を活用した焼却施設の基準、これも引き続き現行基準を基本としつつ、下記事項に配慮した合理的な基準とすることが適当である。
 (ア)といたしまして「外気と遮断…」これは先ほどの廃棄物専用焼却施設の基準の考え方と同じでございまして、この「外気と遮断…」というのは、燃焼室の燃焼温度の維持や燃焼ガス・ばいじん等の外気へ漏洩を防止するためのものですから、燃焼室を物理的にシールする以外の対応も可能となるように基準の明確化を図る。
 それから(イ)といたしまして、燃焼ガスの温度管理のための「温度測定記録」、それから「助燃装置の設置」に関する基準については、もともと製品の品質を確保するために焼成や製錬工程の際に非常に高い温度に維持することが必要となる場合があり、このような場合には当該基準は必要とされないのではないかということでございます。
 それから(ウ)といたしまして、非鉄金属製錬工程ですけれども、これは主として硫化鉱を原料としているということから、燃焼ガス中に亜硫酸ガスを多く含むため、集じん器に流入する燃焼ガスの温度をおおむね 200℃以下に冷却すると、結露による腐食のため設備維持が困難になる。また一方で 200℃を超えていても亜硫酸ガスの存在によりダイオキシンの再合成が抑制されているというデータ、これが日本鉱業協会から報告されているところでもございます。
 このため、亜硫酸ガスの存在下におけるダイオキシン類の再合成の有無を評価して、ダイオキシン類の再合成が認められない場合にあっては、より合理的な基準とすることが考えられる。この場合においても、現行基準においておおむね 200℃という管理指標を定めていますので、それと同様に、再合成を防止するために必要な代替指標を設定することが適当である。ただ、適切な代替指標がない場合には、ダイオキシン濃度をある程度継続的に把握することができる相当回数の頻度で測定・記録することも検討すべきではないのかというような形がそれぞれ合理的な基準という中で見直しという考え方でいきたいというようなところでございます。
 それから(3)といたしまして焼却処理システムに属さない熱処理施設、これについてでございますけれども、焼却処理施設、焼却施設に該当しない熱処理施設については、適正な処理の確保及び生活環境保全上の支障の発生防止の観点から、こうした施設における処理の方法について、先程の(1)基本条件を出させていただいてございますけれども、燃焼ではないので[1]は除きまして、[2]と[3]ということになろうかと思いますけれども、
(1)を考慮しつつ、処理基準または施設基準において具体化することを検討していきたいということでございます。
 以上が本文でございます。
 それから、7ぺージに資料1、これは「廃棄物処理における焼却処理の位置付け」、これは前回本文の中にあったのが、わかりにくいということもありまして、資料を抜き出したということで、資料編ということで、資料で独立したという部分でございます。
 それから、8ぺージ、9ぺージの資料 2「焼却等の熱処理の意義と沿革」これも前回専門委員会に出したときには本文の中に入っていた部分でございますけれども、やはりこれも抜き出して、資料2ということで独立させたものでございます。
 それから10ぺージ以降でございますけれども、産業廃棄物焼却施設に係る廃掃法上の技術上の基準でございますけれども、そういうものがわかる資料も必要じゃないかというようなご意見をいただきまして、廃棄物処理焼却施設に係る廃掃法上の基準、これを整理させていただいたのが10ぺージ以降でございます。
 基準の体系としては、処理基準及び施設の技術上の基準があり、それぞれ基準の内容、処理基準とはこういうものであります。
 それから、11ぺージのところに設置許可が必要な焼却施設とはこういうものであるという形の表がございます。
 それから、12、13ぺージのところが、許可施設になった場合の構造基準というものが細かく定められていますけれども、焼却許可施設になるための構造基準はこういうものですというのが12、13ぺージでございます。
 それから14、15ぺージ、やはり許可施設になったとき維持管理の技術上の基準、維持管理基準ですけれども、それが許可施設の焼却炉の場合の基準はこういうものがかってきますよというのが14、15ぺージ。
 16ぺージはその維持管理基準の1つでございますけれども、燃焼室の処理能力によるダイオキシン濃度の基準が書かれて、能力が大きいほど当然ダイオキシン濃度は厳しくなっているというような基準がありますよというのが16ぺージ。
 ここまでが廃棄物処理法の規定を資料化したものでございます。
 それから、17ぺージ以降、これは最後までですけれども、これは前回も付けさせていただいてございますけれども、代表的な廃棄物の熱処理システム、そういうものの原理とか特徴、またフローというか、概観みたいなもの、こういうものをまとめさせていただいた資料。まだこれ以外にもいろいろあろうかと思いますけれども、一応代表的なものという形で整理させていただいたのが資料4というものでございます。
 ということで、58ぺージまでが報告書ということで今回示させていただいてございます。
 それから、併せて参考資料の方を説明させていただきますけれども、「技術上の基準に対する業界要望」ということで、これは前回の専門委員会でも出させていただいたのですが、前回は各業界の今の基準では適用するのは難しいよという部分だけで、それに対する環境省としての考え方を前回は示してございませんでした。今回はそのそれぞれの要望といいますか、現行基準で適用するのは難しい、困難な部分について、一応考え方というのを矢印のところで示してございます。
 まず1番、2番ですけれども、外気と遮断された状態、それから定量ずつ連続的に廃棄物を燃焼室に投入することができる供給装置というのが構造・維持管理基準等で決まってございますけれども、日本鉱業協会、非鉄の関係ですけれども、転炉とか焼結炉、これは密閉状態でないが、ただ亜硫酸ガスを完全に捕捉するため、炉内常時負圧を維持しており、ガスの流出はない。また転炉についてはバッチ式のため、投入装置の設置は可能であるけれども、連続投入することはできない。
 また鉄鋼連盟からも同じように、転炉とか焼結炉は開放型のなので、密閉状態ではない。ただ燃焼ガスは吸引し、負圧になっているのでガスの流出はない。また転炉、電気炉とかバッチ式なので連続的に投入はできませんよ。
 これに対してでございますけれども、先程の報告書の本文にも書いてございましたけれども、「外部と遮断…」に関する基準については、燃焼室の燃焼温度の維持や燃焼ガス・ばいじん等の外気への漏洩を防止するためのものであることから、燃焼室を物理的にシールする以外の対応も可能となるように基準の明確化を図りたい。
 また「連続投入」に関する基準については、バッチ式の施設にあっては、環境大臣が定める焼却施設に追加することで対応可能。これは現行の基準の中で、この連続投入に対しては、ただし書きで、環境大臣の定める施設にあってはこの基準を適用しないよというのが現行の基準になっているわけです。ですからこの連続投入がどうしても無理だというものをこちらの方に追加していくという形で、現行の基準制度への対応ができますよということでございます。
 それから 3番の助燃装置の設置、炉温上昇、それから保持のための助燃装置等の作動、これも構造・維持管理基準でうたわれている部分でございますが、転炉は廃棄物挿入前に高温のマットを挿入するので助燃措置は必要ない。これは非鉄の関係です。
 それから鉄鋼連盟の関係で、転炉は、廃棄物投入後に高温の溶銑を挿入するため、急速に1, 300℃以上に加熱されるので助燃装置は必要ない。ただし、酸素供給装置による温度管理機能がある。電気炉も電気アークにより4, 000℃に急速加熱され、炉内も1, 500℃以上に保持されているため助燃装置は必要ない。また、焼結炉は燃料にコークス粉を使用しているため、燃焼帯の温度は急速に1, 000℃以上に上昇するので助燃装置は必要ない。
 これにつきましては、燃焼ガスの温度管理のための「助燃装置の設置」に関する基準については、もともと製品の品質を確保するために焼成や製錬工程の際に十分に高い温度に維持することが必要となる場合には、当該基準は必要とされないというのは、先程本文報告書のとおりでございます。
 それから、2ぺージの方に入りますけれども、4番として、燃焼室中の燃焼ガスの温度の連続測定・記録、これも構造・維持管理基準にうたわれている部分でございます。
 非鉄製錬における溶解炉においては、1, 100℃以上の高温となり、ダスト発生等もあることから、常時連続測定は不可能、非鉄の関係です。
 それから、電気炉は炉内は最大1, 600℃以上の高温のため、常時連続測定は不可能。また焼結炉の燃焼帯の温度は、原料層が移動しているため測定できない。これは鉄鋼連盟。
 これにつきましても、温度管理のための「燃焼ガスの温度測定・記録」に関する基準については、もともと製品の品質を確保するために焼成や製錬工程の際に十分に高い温度に維持することが必要となる場合には、当該基準は必要とされないという考え方でございます。
 それから5番、集じん器に流入する燃焼ガスの温度をおおむね摂氏二百度以下に冷却。これも構造・維持管理基準、現行基準にある部分でございますけれども、非鉄金属製錬工程、これは先程の本文の中でも説明してございますけれども、硫化鉱を原料ということで、温度を下げると結露、それから腐食、集じん器、排煙ダクトの腐食が起こるということで、集じん効率を低下させるとともに、設備維持が困難、温度を下げることができない。ただ、亜硫酸ガス存在下においてはダイオキシン類の再合成は見られていないということで、非鉄の方から出てきてございます。
 これにつきましては、亜硫酸ガス存在下におけるダイオキシン類の再合成の有無を評価して、ダイオキシン類の再合成が問題とならない場合には、当該基準を見直し、代替指標を設定するなど合理的な基準としていきたいという考えでございます。
 それから6番に移りますが、燃焼ガスが摂氏 800℃以上の温度で2秒以上滞留できる燃焼室、構造基準で、これは焼結炉についてでございますけれども、非鉄も鉄鋼も、焼結炉は、構造上 800℃以上の温度で2秒以上滯留を満足させることはできない。非鉄。それから鉄鋼でも、焼結炉の原料層厚は500 から 600ミリで、表面風速が毎秒1メートル程度のため、1秒以内で通過してしまう。これにつきましては、廃棄物の完全燃焼の確保と、先程の本文の方の記述、基準のあり方の基本的な考え方の[1]に該当するのですが、完全燃焼確保のためにも、燃焼ガスについて 800℃以上の温度で2秒以上の滞留時間を確保することは必要だということで、焼結炉における基準の見直しは困難ではないかと考えてございます。
 それから3ぺージに移りまして、7番、これもまた同じ基準で燃焼ガスが摂氏 800度以上の温度で2秒以上滞留できる燃焼室、こちらは電気炉の関係でございますけれども、鉄鋼連盟の方からですが、電気炉の場合、燃焼室温度は1, 500℃以上の高温であるが、 800℃以上2秒以上を確認することは困難。
 これにつきまして、電気炉については、廃棄物を投入した場合における排ガス中のダイオキシン類濃度の十分な低減が達成されることがまず必要で、その上で当該基準について議論がなされるべきではないかというように考えております。ですから完全燃焼ということでダイオキシンの発生というのを抑えているわけですから、そこら辺が問題なく完全にダイオキシン発生が十分に低減されているというなら当然基準の見直しも検討することは可能ではないか。逆にそれが難しければ、やはりこの基準見直しも困難ではないかというようなことでございます。
 それから、8番の排ガス中の一酸化炭素濃度を 100ppm以下となるように焼却、これは維持管理基準でございますけれども、鉄鋼連盟の方から、製錬作業のため、脱炭工程や一酸化炭素による還元機能を活用しているため、一酸化炭素を一定以上にコントールすることは困難。特に転炉ガス中の一酸化炭素濃度は50から70%あり、回収して原燃料として使用している。
 それから全産連の方からも、会員企業の焼却施設を対象に調査した結果、排ガス中のダイオキシン類濃度と一酸化炭素濃度基準の間には、処理能力の大きさにかかわらず、相関が見られない。ダイオキシン類基準値は適合しているものの、一酸化炭素濃度基準値は適合できない施設があるので、一酸化炭素規制の除外をお願いしたいというような要望が出てございます。
 これにつきましては、排ガス中の一酸化炭素濃度についての規制は、ダイオキシン類の排出に係る燃焼管理の指標として必要と考えている。
 ただし、液中燃焼炉など焼却施設の燃焼方法又は燃焼物の特性から、排ガス中の一酸化炭素濃度が高い場合にあっても、環境中に排出されるダイオキシン類が十分に低減されかつ安定的である施設が存在するというのも事実でございます。
 そのため、排ガス中の一酸化炭素濃度がダイオキシン類の排出に係る燃焼管理の指標として必ずしも適当でない焼却施設にあっては、一酸化炭素濃度規制を除外する特例措置、これが現在設けられているということでございますので、これに該当するものについては今後とも特例措置の方で、これも環境大臣の定める焼却施設という形でありますけれども、そちらの方の追加で対応ができる。あくまでもその条件にかなうものということでございますけれども、そういうように考えております。
 以上が基準に対しての業界要望、参考資料1でございます。
 焼却施設の関係資料は以上でございます。よろしくご審議のほどお願いいたします。

○田中(勝)委員長 丁寧な説明をいただきましてありがとうございました。
 産業廃棄物焼却施設の基準のあり方については、前回と前々回にもわたって議論して、それらをもとに報告書(案)が示されたわけですが、委員の先生方のご意見も踏まえて今日の素案ができていますので、ご意見がある方はどうぞよろしくお願いします。田中委員。

○田中(信)委員 3点お願いしたいことがあって、基本的には私はもうこれで結構だと思っております。
 4ぺージ目の中ごろの[3]の「ばいじん・焼却灰の適正管理」のところで、1行目に「ばいじん・焼却灰の適正な埋立処分又は」云々とある中で、特にこの適正な埋立処分ができるような残さ物を出すという前提をぜひしっかりこれから具体的な基準づくりのときに生かしていただきたいな。本来焼却処理というのは埋立のための中間処理という位置づけできたけれども、どうも最近、私は埋立を研究している立場からいうと、何かみんな大変な問題はそちらへ持って来られているのじゃないか。例えばカルシウムの多いものを持ってきたり塩分の多いものを持ってきて、水処理で大いに苦労していますので、どこまで踏み込んでいただけるかわかりませんけれども、やはり適正な埋立処分ができるような方向への方向づくりをしていただきたいなと思っています。
 2つ目は、冷却関係、この中身は全然ないので、さらに具体的な基準づくりのときに検討していただきたいのは、産業廃棄物関係でいろんな審査をしていると、普通一般廃棄物だと水噴霧なんかで急冷するのですけれども、結構熱交換器で冷やしているのが多いのですね。そうすると滞留時間との関係でどの程度ならいいのだろうか、あるいはどの程度ばいじん除去の設備、装備のあるものになればいいのか、そういうところがちょっとあいまいになっていて、そこでの問題が少しあるのじゃないかと、日頃、北海道の廃棄物処理施設専門委員会で審議している過程で感じますので、よろしくお願いしたいと思います。
 それから、後の事例の中のガス化溶融炉の、何ぺージだったですかね、29ぺージのところにガス化溶融炉がありまして、その前の28ぺージのところに絵があるのです。確かにこういうのが典型的なんでですけれども、温度維持は確かにこれでバーナーをすることで可能なんですけれども、本文で書いていたように十分な酸素供給のもとで燃焼するということが本当でこれで実現できているのか。つまり酸素コントロールまで入れるべきでないかという感覚を常に持っていて、最近産業廃棄物でちょっと小型になるとこういう形のものがかなり出てきて、ガス化炉を複数置いて、順番に切りかえながら事実上連続運転的にも使っているようなケースもあって、結構これが多いので、酸素コントロールの必要性等もできたらデータを集めていただいて確認していただければありがたいな。
 ちょっと本文とは関係なくて、これから基準をつくっていただくときのことに関係しますけれども、以上3点発言させてもらいました。

○田中(勝)委員長 内容はこれでいいということですが、今後の焼却炉の位置づけ、あるいは技術開発のあり方についてのご意見でした。
 ほかにございますか。はい、井上委員。

○井上委員 1点は、先ほど田中先生がお話になりました4 ぺージの[3]のところですが、最初のところの「適正な埋立処分」という言葉の適正ということ、これはもう同じです。
 それから、その2つ下に「生成物が反応性の低い安定な状態」というような言葉がありますけれども、この定義をもう少し明確にしておく必要があるのではないか。それは同じように上の部分の「適正な」という言葉も同じなんですが、一体その「反応性の低い」というのはどういうものなのかということが明確にされていないとあいまいになってしまうというのがございます。そういうのが1点。
 それから次が、先ほどの付帯資料のところと関連するところ、あるいは5ぺージの[2]のところの(ア)と(ウ)のところになるのですが、1つは温度のことで、製品の品質向上のため、品質維持のために、もともとそうなっているから温度の測定は必要でないのじゃないかというような形、それから参考資料では物理的にとか構造的にうまくいかない、温度を測定するのが難しいというようなことで、それに対してはその対応が書かれているわけですけれども、可能であれば代替できるような温度測定が必要ではないか。どこかで測定できるようなことができないかという疑問でございます。
 それからもう1つ、資料2の参考資料の1の一番最後の8、「排ガス中の一酸化炭素濃度を100ppmとするように」というところの一番最後の特例規定というところですが、これはこれで確かにいいと思うのですけれども、特例規定を設けるのであれば、それに対応する何かのバックアップが必要ないか。
 以上3点でございます。よろしくお願いします。

○田中(勝)委員長 最初の4ぺージのところは、焼却処理、「適正に焼却処理するための条件としては、」ということで3つ○がありますけれども、こういう「良好な燃焼の確保」とかあるいは「排ガスの処理の適正化」、あるいは「ばいじん・焼却灰の適正管理」のためのという、できるだけこういう方向にということを示しているところだと思いますね。
 それで、5ぺージ目の温度のところは、これは測れないからというのではなくて、温度が 200℃以下にならなくても十分ダイオキシンが低減されているということが確認できれば、今度は温度じゃない何か別の指標、温度にかわるものじゃなくて……。

○井上委員 それは(イ)の話で、高温部分の「燃焼ガスの温度管理のための温度測定記録」云々というところは、資料の2の参考の1の3ところでも書いてございますけれども、要するに助燃装置も含めてですけれども、燃焼帯の温度は、助燃装置が必要でないという話と、失礼、5ぺージの(イ)という方が温度管理、温度測定記録等のところで非常に高い温度に維持することが必要となる場合があって、そのような場合には当該基準は必要とされないというところの話なんですね。
 私が言ったのは、もし記録をしていれば、それはその記録で十分ですが、何か代替するようなものが必要でないでしょうかということなんですね。

○田中(勝)委員長 十分温度が高くなっているのだけれども、その高くなっているということを確認するための記録なりをしておいたらどうかと、こういう意味ですか。
 それから最後の部分は、資料の2の最後の一酸化炭素の話ですよね。これは特例の場合には何かあったらということで、この場合にはできるだけ頻度を高くダイオキシンを測るということが別のバックアップ条件ということだと理解しますが、事務局何か補足的にお願いします。

○事務局(横浜) すみません。最後の一酸化炭素の特例といいますのは、これは現行の基準の中に既に制度してあるものでございまして、環境大臣が定める施設ということで、ダイオキシンの代替指標とならないというようなものにつきまして、一定の条件にかなうものにつきましてはそれを外していますけれども、そのかわり、今の年1回のダイオキシンの測定を年4回以上という形で、そのCO規定にかからない措置につきましては、年4回やらなきゃいけないということで、基準につきましては強化の方法、そのときに合わせてやってございますので、それがいわゆるバックアップということになろうかと考えております。

○田中(勝)委員長 いいでしょうか。

○井上委員 はい。

○田中(勝)委員長 ほかにございますか。はい、酒井委員。

○酒井委員 先程田中先生がおっしゃられた1点目なんですけれども、処理残さが適正な埋立処分が確保されたようなものを処分の方に持ってきていただきたいという、処分を中心に勉強されている立場から全くごもっともなことなんですが、中間処理段階でできるだけ残さ発生の少ない処理技術、これを念頭において開発なりあるいは運用なり、図られているということが現状なんですが、そういう中で、先程おっしゃられた塩分とかカルシウムの問題というのは、なかなか中間処理技術で片をつけられない問題でもあるのですけれども、そういう認識でいること自体がそもそも間違いか、あるいはもっとこういう方向があるのじゃないかというあたりを少しご意見を賜ればと思うのですが、いかがでございましょうか。塩分とこのカルシウムの問題、ここは避けることができないという状況というのも現状、認識しておりますので、ちょっとご意見があれば伺いたいと思います。

○田中(勝)委員長 ありがとうございます。
 じゃ、田中信壽委員。

○田中(信)委員 私もそういうことを言って具体的にというのはなかなか難しいので、最終的には廃棄物処理トータルで、どこでやるのが一番いいのかということを考えていただくのが基本で、決して焼却そのものだけで何とかということではないと思っています。
 例えば最近ですと、カルシウムのかわりにナトリウム塩を使っていただいてやるというケースもあります。それは焼却側からいうとコストが上がるわけで、その分を埋立側でいろんなスケールがいろんなところにくっついて苦労するのとどちらが得かという議論があると思います。
 それから塩分についても、特に塩ビ等の焼却等に関して言うと、それはダイオキシン問題から言えば何ら関係がないということは大体考えとしてははっきりしてきていると思うのですけれども、だけど、塩酸ガスがたくさん出て、それを取るためにカルシウムをたくさん使うし、塩分も残ってきて、埋立地では透析処理的な塩分を取って、でも取った塩素はどうするといって今度また苦労してやっている。そういうことを考えると、やはりもうそろそろトータルで考えることを考えていただいて、例えば塩ビを燃やすのだったら脱塩素機に、ちょっと大変かもしれませんけれども、かけて、塩素を取ってしまってから燃やすとか、いろんな手はこれから取り得ると思うので、急にこの基準に入れるのは確かに難しいかもしれないけれども、やはり検討の方向としてはそういうことを念頭においてやっていただきたいなというのが私の発言の趣旨です。

○酒井委員 どうもありがとうございます。脱塩をしてから焼却するか否かというのは現実的にどうかということはあるにしても、今おっしゃった趣旨はよく理解できました。特にリサイクル工程でやはり塩素を嫌う工程というのは結構ございますので、確かに今後考えていかなければならない方向のご意見をいただいたのだろうと思います。
 もう1点ちょっと、これは質問なんですけれども、亜硫酸ガスの話で、 200℃以下の冷却で結露の1つの問題がある。そのときに代替指標という言葉が出てきているのですが、これは具体的に何か方向性は見えておるのでしょうか。

○事務局(横浜) 事務局としてはそこまでまだ、これからの検討課題と考えて、何らかの代替指標があるのか、なければダイオキシンの測定回数頻度を上げるという形で対応する。具体的に何か想定される代替指標があるというようなところまでまだいっておりません。

○酒井委員 具体的には確かに硫黄の存在下でダイオキシン生成が抑制されるというペーパーもございますので、こういうことはあり得るかと思っているのですが、今の亜硫酸ガスの何ppm以上とか、いわゆる何かそういう前提があった場合は 200℃以下にすることは不要ですよ、そんなイメージを持っておられるのでしょうか。代替指標という言葉だけで、これで大丈夫ですというふうに皆さん判断できるかどうかというのが少し心配だったのでお聞きしているのですが。

○事務局(横浜) 亜硫酸ガスの存在下においてダイオキシンの再合成がされないというのはデータ的には報告されていますので、ありますけれども、実際に亜硫酸ガスとダイオキシンの関係、そこら辺が明確じゃない部分がまだありますので、そこら辺が明確だと今後評価できれば、当然それに関しての亜硫酸ガス、例えば濃度とか、そういうような形の亜硫酸ガスを測定する、そういうような代替指標というのもあり得るかと思いますけれども、現時点ではまだ、データだけは確かにダイオキシンが増えていないというデータはございますけれども、亜硫酸ガスの関連といいますか、そこら辺がまだ明確じゃない部分がありますので、やはりそれを明確にした上、それを評価した上でやはり代替指標というものも考えるということかと思います。

○田中(勝)委員長 まだ具体的には代替指標を何を使うとか、今後の研究に待たれるということですね。

○事務局(横浜) はい。

○田中(勝)委員長 例えば代替指標というのは、亜硫酸ガス濃度といったものをイメージしている。それからこの同じ5ぺージの上に代替指標というのがありますね。温度の件ですけれども、温度等の代替指標、ここの代替指標というのは、 200℃を管理指標に定めているけれども、再合成を防止するために必要な温度等の代替指標というのは、これは具体的には。

○事務局(横浜) こちらの方は、今現在おおむね 200℃以下にするというのは、一般的に 200℃から600℃、この間にダイオキシンの再合成が起こると言われている部分でございますので、それより高い部分というのはどうなるのか。結局温度とダイオキシンの発生の関係といいますか、そこら辺明確にして、例えば 1つの例として概ね 200℃以下及び 600℃以上というようになるのかどうか、そこら辺は温度とダイオキシン濃度との関係、そこら辺を明確にした上でそういうような新たな温度指標といいますか、そういうものも1つの例としては考えられるということです。
 それから、この中でもう1つは酸素濃度が低いということで、これも燃焼ガス中の酸素濃度とダイオキシン濃度との関係といいますか、そこら辺もやはり明確にならないと何とも言えませんけれども、そこら辺が明確になった上でその酸素濃度が代替指標になり得るというようなことも1つとしては考えられるのではないかと思います。

○田中(勝)委員長 ほかに。はい、宮田委員。

○宮田委員 少しだけちょっと気になるところなんですけれども、こういう硫黄分の多い、例えばスラッジとか、そういうところで非常にダイオキシンの濃度が低いというのは従来から言われているのですけれども、ベンズチオヘンとかチアンセンというような酸素のかわりに硫黄の入った、そういうようなものが毒性的に余り変わらないのですね。それで少し私のところも燃やしているのですけれども、実はさんそのかわりに硫黄が入った、そういう物質の生成に変わっているのじゃないかというようなことですね。それで、たまたまスラッジのところもそんなものが結構出てきますので、たまたま定量としては確かにダイオキシン類としては下がっているのですけれども、毒性としては何とも言えないのじゃないかと思って、ちょっとその検討が要るのじゃないかなと思ってみたりしてもいるのですけれども、ちょっとまだ確定的……。今ちょうど進めているところでして、もともとは何でこういう硫黄のあるものが抑制効果があるかというようなことで、ちょっとその理由がはっきりわからなかったもので、例えば酸素を取るような物質で、アミン類とか、それからそういう幾つかのものは酸素を取ってしまうので、ダイオキシンの抑制が少なくなるということはわかるのですけれども、周期表の中では酸素と硫黄は同じ仲間なんですね。そういうところでなぜ抑制するかということがわからなくて、少し入れかえ現象が起こるのかなという、そんなことがあって、ちょっと今進めているところなんですけれども。ちょっとまだここのところは、毒性的な評価としては必ずしもというような気がしておりまして、そういう実態的なことも調査としているのかなと思う訳です。

○田中(勝)委員長 今後の研究課題ということで。

○宮田委員 そうですね。たまたま大分昔で、ダイオキシンの酸素のかわりに硫黄が2つ入った物質、こういう排水処理のところでも出ておるのですね。毒性的にはほぼ一緒だというような、そういう評価もありまして、燃焼関係でしたら酸素のかわりに硫黄1つですね。ベンズフランとこの硫黄の入った、ベンズチオヘンになるのですかね、そういうような物質でまあまあダイオキシンのちょっと後側に山が出てくるのですけれども、それがちょっと硫黄の濃度と、抑制効果とそういうものに変わる、その割合は少しわからないのですね。ちょっとそういうこともありますので、少しここだけ何となしに、本当の意味の抑制効果というのがいいのかなという、そこが必要だと思うのですけれども。

○田中(勝)委員長 はいわかりました。構造的にはほとんど同じで、酸素のところが硫黄が入っている。だから見てくれは大分違っているけれども、似たようなものの、酸素が硫黄に置きかわったものができる、そういう意味ですね。

○宮田委員 はい。

○田中(勝)委員長 今後の研究テーマということで。

○事務局(横浜) 委員長すみません。今の点でございますけれども、今日の専門委員会でこの報告書が了解いただけたという前提で、今後基準案、それは事務局の方でつくっていくのですけれども、今の基準案の中で 200℃、硫黄の部分、当然方向性を出してございますので、その点について他の先生方の意見とか何か、知見があれば教えていただければと思うのですけれども。

○田中(勝)委員長 宮田委員のご指摘の問題で、何か研究発表事例などご存じでしょうか。宮田先生、関連して海外の発表文献などお持ちですか。

○宮田委員 いや、余りまだ出てなくて、たまたまスラッジの焼却施設のところの排ガスの中で、そういうベンズチオヘンという系統のものがそこそこ出てくるわけです。それで、もともとスラッジには硫黄分が多いので、そういう入れかえ現状みたいな形でということで、それが発端となってちょっと今検討しているのです。
 それで、もともとこういう、昔から重油ですね、発電所の場合でもこういう重油を使って、硫黄分の多いところはダイオキシンの発生が少ないということも言われたり、それから汚泥の焼却施設が非常に低いわけですね。その抑制理由というのがなかなかはっきりわかなかったものですから、それと周期表の中では同じ仲間になりますね。最近では塩素と臭素ということで、臭素化が抑止の方も同じ系統であって、その入れかえ現象みたいなものが起こってきているわけですね。そういうような反応も起こり得るものですから、一部はきっちりつかんでいるわけじゃないのですけれども、ちょっとどこら辺まで、だからその代替指標というものをどのような形でつかまえていくかということですね、そこが少し気になるところなんですけれども。

○田中(勝)委員長 わかりました。そういう問題もあるよということで、今後きちんとしたデータが出たらということですね。
 ほかに資料2の基準についての(案)にご意見ございますか。はい、細川委員。

○細川委員 ちょっと教えていただきたいのですが、5ぺージの(3)の、ここで言うその他のシステムというか、「焼却処理システムに属さない熱処理施設については、処理基準又は施設基準において具体化することを検討する。」というふうに書かれていますが、これは技術基準の中の処理基準や施設基準のところに少し書き分けて何か文章を書くということを考えておられるのでしょうか。どんなことを考えておられるのでしょうか。

○田中(勝)委員長 事務局お願いします。

○事務局(横浜) 焼却施設に該当しない熱処理施設、これにつきましては先程フロー図の還元炉とか油化施設とか、熱分解ガスを燃焼しない乾溜炉というのが該当してくるのだと思いますけれども、これは現在焼却施設じゃないという形の整理になりますと、当然許可施設にはならないという現行になりますので、それについて許可施設を追加するというのも1つのやり方としてはある訳ですね。同じような影響がある、焼却施設にはならなくても、焼却施設と同等の影響があるのならばやはり許可施設を追加すると、これがこの中で言っている施設基準という、許可施設として追加すれば当然許可施設の施設基準がかかってきますよという1つのやり方があるわけですね。
 それで許可施設には追加しないというやり方としては、一般的な処理基準、すべての廃棄物を処理するに当たっての処理基準があるのですね。これは許可施設でなくても、廃棄物を処理するに当たっての処理基準というのがもう1つございまして、そちらの方で例えば熱分解ガスについての処理方法、そういうものを具体的に基準として加える。だから許可施設にはならなくても、一般的な処理基準に何らかの規制項目といいますか、そういうものを加えることによって何らかの規制をかけていく、こういうやり方もあるという形で、やり方としては処理基準等に追加する場合、それから許可施設に追加する場合というようなことは考えられるということで、これにつきましては今後この方向性が了解いただければ、また検討していきたいというふうに考えております。

○田中(勝)委員長 いいでしょうか。

○細川委員 はい。

○田中(勝)委員長 そういうことで今後の検討ということになりますけれども、ほかにございますか。
 じゃ、大体ご意見いただいたということで、ご意見は、この内容をどう変えるというような意見はなかったと思います。問題点として、こういう点があるよというご指摘をいただきましたけれども、ということで今回提案のあった「産業廃棄物焼却処理システムの技術上の基準について」報告書案については妥当との判断ではなかったかと思いますので、事務局については、この方向で今後対応をお願いしたいと思います。
 それでは、次の議題であります「廃家電フロン対策の強化について」に移りたいと思います。事務局より説明をお願いします。

○リサイクル推進室長 リサイクル推進室長の長門でございます。座って説明させていただきます。
 お手元の資料3、1枚紙で両面コピーになったものと、資料3の参考資料が参考1から4までございます。これを使ってご説明させていただきます。
 特定家庭用機器再商品化法、いわゆる家電リサイクル法につきましては、おかげさまで平成13年4月から施行いたしまして、おおむね法施行が順調に進んでおります。初年度で約 850万台の廃家電4品目を引き取りまして、今年度はまだ年度が終わっておりませんが、この前の趨勢からの見込ですと、1, 000万台を超える廃家電が回収、リサイクルされることになろうかと思います。
 そうした中で、お手元の資料3の参考1に、家電リサイクル法の制度の流れを図にしたものをおつけしておりますが、この法律では排出者である一般家庭なり企業から冷蔵庫等の廃家電4品目が排出されますと、小売業者が引き取りまして、指定引取場所という集積場所である程度まとめた上で製造業者等に引き渡してリサイクルをすることを原則といたしております。
 ただ、小売業者が引き取ります場合に、買い換えあるいは過去に販売したもの以外の引取りを求められる場合がございますが、そのような場合には市町村等がこれを補完する形で引取りを行うことや、また、この図には直接書いてございませんが、排出者であります一般家庭、企業が直接廃棄物処理業者にその処理を依頼するということも制度上は認められております。
 このような制度のもと、資料3の参考3に家電リサイクル法の関係条文の抜粋をおつけしておりますが、第18条1項については(略)としておりますが、1項で製造業者等に再商品化等を行わなければならないという義務を課した上で、18条の2項におきまして、再商品化等を行うときに、あわせて生活環境保全上取り組むべき事項として、政令で追加の事項を定めることができるようになっております。これを受けまして、家電リサイクル法の施行令3条では、具体的には冷蔵庫とエアコンにおいて現在使われております冷媒フロンの回収を製造業者等に義務づけております。
 家電リサイクル法上はこのような形で冷媒フロンの回収を義務づけておるわけでございますが、先ほども制度のところでご説明いたしましたように、廃家電の引取りについては必ずしも製造業者、輸入業者だけがこれを取り扱うわけではございませんので、この冷媒フロンの回収を担保するために、制度的には廃棄物処理法の処理基準でこのような扱いをすることを義務づけております。資料3の参考2にその関係を整理しておりますが、家電リサイクル法におきましては、再商品化等の基準などにより、一定水準以上のリサイクルを確保するということで、廃家電につきまして、それぞれ品目ごとに異なりますが、重量比で50%から60%のリサイクルの基準を政令で定めております。また、今ご説明しましたように冷媒フロンの回収ということを義務づけております。
 しかしながら、それはあくまでも製造業者等が再商品化を行います場合の義務づけでございまして、製造業者等が行う場合、市町村、廃棄物処理業者が行います場合も含めまして、最終的にこれを担保するために、廃棄物処理法に規定する廃棄物の処理基準の中で具体的に冷媒フロンの回収を義務づけております。資料3の参考3の裏面の方をごらんいただければ、廃家電4品目の具体的な処理基準として、特定家庭用機器が一般廃棄物なり産業廃棄物として処分される場合の環境大臣が定める処分方法が1号から4号まで規定されてございまして、4号のところに冷媒フロンの回収についての義務づけの規定がございます。
 現状このような規定になっておるわけでございますが、資料3の最初のぺージに戻らせていただきますけれども、従来この家電リサイクル法を制定し、冷媒フロンの回収の義務づけを行うということにいたしましたときに、実は冷蔵庫につきましては、ウレタン材の中に断熱材フロンという形でほぼ同じようなフロンが使われておりました。これについても回収を義務づけるべきかどうかという議論が当時ございましたが、当時は技術的にまだもう少し課題があるのではないか等のご指摘もありまして、あくまでも任意の取り組みということになっておりました。しかしながら、この約2年弱、施行を積み重ねていきます中で、各家電メーカー等においても断熱材フロンも回収する方向で施設整備等が進みましたこともございまして、資料3の1ぺージ目、3つ目の○でございますが、昨年の11月、中央環境審議会の中に家電等のリサイクルについてご検討いただくために別途設けられている専門委員会と産業構造審議会のもとに設けられましたワーキンググループとの合同会合を開催いたしまして、家電リサイクル法におけるフロン対策を強化するという観点で、従来の冷媒フロンの回収・破壊等に加えまして、断熱材フロンの回収・破壊等を義務づけるべきだというご意見をいただきました。これについてはパブリックコメントも行いまして、大筋その方向でよいというご意見をいただいているところでございますが、これを踏まえまして、冷媒フロンの場合と同じように、廃棄物処理法の処理基準の中に断熱材フロンの義務づけを担保するための処分基準の規定を改正して設けたいというのが今回お諮りする内容でございます。
 事前に若干資料を送らせていただいたかと思いますが、今ご説明しました中央環境審議会・産業構造審議会の合同会合でお諮りした資料が資料3の参考4におつけしておるものでございます。
 内容的には今ご説明したものと重複いたしますので、説明は割愛させていただきますが、参考4の一番最後から2ぺージ目のところに断熱材フロンの回収・破壊について現時点でメーカー等が取り組んでおります方式を3方式記載してございます。活性炭による吸着を主体とするもの、それから直接焼却分解を行うもの、それからあと、若干の前処理を行いますが、そもそも断熱材フロンが入っておりますウレタン等を直接炉に投入する形、数的には活性炭なり破砕機で回収しましたガスを焼却等する1及び2の方式が大半を占めることになろうかと思います。こういった方式を前提に家電リサイクル法上断熱材フロンの回収・破壊を義務づけ、それを担保するために廃掃法の処分基準を改正するということで資料3の裏側に改正の(案)をおつけしております。基本的には冷媒フロンの現在の大臣告示と同じような書き方の案にいたしておりますが、これにつきましては経済産業省とともに現在家電リサイクル法の関係政省令について内閣法制局でまだ審査を受けておる途上でございますので、若干まだ文言等は変わるかもしれませんが、大筋このような形で今回改正を行わせていただきたい、そのように考えております。
 以上でございます。

○田中(勝)委員長 今の説明に対してご質問ございますでしょうか。田中信壽委員。

○田中(信)委員 2つ質問なんですけれども、この資料3の参考2の産業廃棄物処理業者が処理をするという絵を見せていただいて、私は余りそういうルートがあるという認識をしてなくて、なぜこんなことを言うのかなというのがわからなかったのですが、やっとわかったのですけれども、教えていただきたいのは、こういうところに流れているものの実態というのはどの程度あるのでしょうかということを1つ教えていただきたいことと、もう1つ、この中で、提案していただいている中で、破壊したフロンの量はカウントできるものはカウントするけれども、結構カウントできないのだという考え方が表明されているのですけれども、この分解フロン量なるものを私自身は概算量であっても把握しておく必要があるのではないか。つまり世界に向かって日本国ではこれだけフロンを破壊しているよとか、あるいは地球温暖化ガスとの関係でこれだけ削減しているというような数字が必要な時期があるのじゃないかということで、もしもそういう量が微々たるもので、わざわざむだな時間をかけることはないというのならそれまでですけれども、そういう観点で考えたときに、こういう量は量れるものは量るけれども、量れないものは量れないのだという立場でいいのかどうか。その2つを教えていただきたいと思います。

○田中(勝)委員長 事務局何かデータございますか。

○リサイクル推進室長 既存の廃棄物処理業者へ委託している事例というのは、これはそもそも法制定時の時点でも、当時、資源回収業者といいましょうか、既存の業者で廃家電のリサイクルに取り組んでおられた方がおられまして、そういう方々のインフラも最大限活用しようということが法案の審議過程でも意見として出されたことも踏まえてこういう形になったわけでございます。実績としましては、今現在ですと、茨城と京都の方にかなり本格的にやっておられる業者がおり、もちろんそれ以外にも、非常に量は少ないのですが、独自に受けておられる処理業者の方もおられます。ちなみに茨城の方の業者の場合には、4品目合計で大体年間で5, 500台弱ほどの処理が行われています。それから京都の方は1, 500台弱ほどの台数を処理されています。これ以外にも若干、100台単位ぐらいで受けておられる事業者が把握されてはいますが、全国の処理業者全てについて把握できるかというと、残念ながら今現在はそこまでは至っておりません。今後、施行実績がある程度年が重なってきておりますので、再資源化の状態を踏まえて、そのあたりのデータをさらに収集したいと思っております。
 それから、回収した量につきまして、恐らく今のご指摘は参考の4で、要するに合同会合にかけた資料についてのご指摘だと思うのですが、今時間の関係で説明を割愛いたしましたが、合同の審議会では、断熱フロンの回収・破壊等の義務化とあわせまして、実は回収いたしましたフロンについて、これは冷媒フロンも含めての話ですが、帳簿記載等の規定を強化することが提言されています。これは実は、残念なことなんですが、おおむね円滑に施行したとはいいながら、初年度において関西のあるプラントで、一たん回収した冷媒フロンを、回収ボンベが不足したために、大気に放出したという不適切な事例が出まして、当然これは処分もいたしまして、その後大幅に改善もされ、現状は問題ないという形になっていますが、そういうこともございまして、回収量はやはり明確にすべきだということで、今回帳簿記載内容をかなり細かく書くということで、家電リサイクル法の省令改正を行うこととしております。逆にそういう強化をしたために、先ほどご説明した処理方法の中でも、例えば直接焼却したような場合には、そもそも製造過程で封入した量の中でどれだけ残存しているかというものが必ずしも把握できませんので、これは量が正直言って把握できないわけですね。そういうやむを得ない場合には、もうその行為をもって処理をしたということで、今回強化してその子細を求める記載事項は免除しようという、そういう趣旨での記述ということでございます。むしろ方向としては今ご指摘があったような、対外的に明確に説明していくことで、一層こういう分野の取り組みを進めていこうということで、強化をする方向に今後は取り組みたいと思っております。

○田中(勝)委員長 いいでしょうか。

○田中(信)委員 理解としては、分解しているという事実があればよくて、あまり細かな量まで把握するほどのことではないという理解なんですね。

○リサイクル推進室長 いや、むしろ活性炭吸着のように明確に量が把握できるものは量をちゃんと測定しようということにしています。ただ、どうしても測定することが困難な場合を、例えば密閉した破砕機の中でガスを回収し、そのガスをそのまま焼却炉に導いて破壊するようなプラントも実際にありまして、その場合には残念ながらその量を明確に数字化するのが難しいのじゃないかということです。むしろ、そういうどうしても対応ができない場合には特例的に記載を免除するという整理の方向で考えているということでございます。

○田中(信)委員 ちょっと意見がかみ合わないのだけれども、はい、わかりました。

○田中(勝)委員長 はい、中杉委員

○中杉委員 今の田中先生のご質問に絡んで聞いておきたいのですが、これは物質PRTR法で主に対象物になっているものもかなりあるかと思うのですけれども、PRTR法での報告とか推計とここでの絡みといいますか、整理はどういうふうになっているのでしょうか。あちらも一応量はどのぐらいという把握をして、あの場合は移動で、必ずしも排出じゃないというようなところがありますけれども、この廃棄物のところは非常に微妙な扱いになっていると思うのですけれども、実際問題としてはどんなふうになっているのでしょうか。

○事務局(武藤) 適正処理推進室の武藤と申します。
 PRTR法の関係におきましては、基本的に届出が今規制のかかっている物質ということになっておりまして、まさにそのフロンにつきましては、いわゆる処理業、処理の過程につきましては今義務という形で、その量の測定の義務みたいなのがかかっておりませんので、届出のデータには上がってきておりません。要は推計の方で製造者、どっちかというと製造過程の方からのフロンの量は出ているのですが、繰り返しになりますけれども、処理側、下流側の方のフロンのデータというのは今出ていないので、その辺は今後、要はPRTRの全体の中で推計ということで対応が必要になってくるとは思います。

○田中(勝)委員長 ほかにございますか。
 事務局から提案のあった「廃家電のフロン対策の強化について」は、本委員会のご了承が得られたのではないかと思います。事務局では、その方向で今後の対応をお願いしたいと思います。
 ただ、フロンの回収の効果というのは、地球規模の環境問題を解決するために回収・破壊を行うものであるので、それが高く評価されるように、今室長おっしゃったように1, 000万台の回収をしているとか、それからそれによってフロンがどれだけ回収されて、ここまで費用や労力をかけて回収しているということを大いにPRして、日本が環境問題に先進的に取り組んでいるという評価があればこのやっている価値がさらに高まるのではないかという感じを持ちました。また、世界全体として取り組まなければ効果がないので、他の国のリーダーシップをとって世界のレベルをもっと高めていくような役割があるのではないかと思います。よろしくお願いしたいと思います。
 それでは最後の議題のその他の事項ということで、POPs廃棄物等の対策に関する検討事項について、事務局より説明していただきたいと思います。

○事務局(富坂) 適正処理推進室の富坂でございます。
 今回、審議事項ということではございませんが、せっかくの機会でございますのでPOPs等の有害廃棄物の処理に関する検討事項についてということで、基本的な方向性についてちょっとご議論いただければというふうに考えております。座って説明させていただきます。
 現在POPs廃棄物ということで、昨年このPOPs廃棄物に関しますストックホルム条約、日本も締結いたしまして、現在この条約の発効待ちという状況になってございますけれども、このPOPs廃棄物につきまして12物質今挙げられております。これらの物質につきまして、性状が毒性が強い物質であり、また難分解性であり生物蓄積性を有する物質であるということでございまして、これらが環境中に放出された場合に、広域的に移動する、またなかなか環境中で分解されないということがございまして、一般的に微量でも危険性が、リスクが高い物質というふうに位置づけられてございます。
 それで、国際的にこのPOPs条約に基づきまして、締結各国におきまして、例えば製造ですとか使用の禁止措置をとる、あるいは有用な物質であっても使用の制限を行うということを行っております。またそれ以外に、製造はもうしないのだけれども、非意図的に生成する、まあ燃焼過程で合成されてしまうという物質、ダイオキシンを含めまして、こういったものの排出の削減ということを条約の中で求められております。
 また、過去に製造されましたこういった物質につきまして、これの適切な管理あるいは処理ということが求められてございまして、これらを含めまして、国内実施計画を策定するということを条約の中で求められております。これは条約の発効後2年以内に策定するということでスケジュールとしてなってございます。
 こういったことを受けまして、廃棄物の立場から見たときにも、日本国内、これらのPOPs物質のうち幾つかが国内にあるということでございまして、これの対応ということで検討は既に進められておるところでございますけれども、この中で、廃棄物の処理ということで最終的にどのような基準を形にしていくかというところで今回ご議論いただきたいというふうに考えております。
 1枚めくっていただきまして、資料ということでA3の横長の表がございます。こちらの方に現在廃棄物処理法におきます特別管理産業廃棄物ということで、特別な管理が必要であり、あるいは特別な処理を行うという形で規定している物質と、それへの基準を表にしたものでございます。
 一番左側に物質がございまして、現在指定されているものを、引火性の廃油でございますとか、腐食性の強い廃酸・廃アルカリ、それから有害物質の関係で申しますと、4番目の欄、重金属等、水銀ですとかカドミウム、こういったものを含む廃棄物でございますとか、トリクロロエチレンあるいはダイオキシン類といった有機塩素化合物などを含む廃棄物、それからPCBにつきましては昔から問題になっておりますので、廃PCB等ということで、これはPCBの油そのものでございますけれども、これの指定ということと、それからそのPCBに汚染されたもの、あるいはPCBを処理したものというものにつきまして、特別管理廃棄物ということで定義しているということでございます。
 それから、これらの規制についてどのような形で現在管理を行っているかということでございますけれども、大きく分けて3つございます。
 1つは、こういったような、何が危ないのかということを定義する、そこの指定基準というところでございまして、例えば上から4番目の重金属でございますとか有機塩素化合物、こういったものを含みますばいじんですとか廃油、汚泥・廃酸・廃アルカリといったようなものにつきまして、それらの判定基準というものを定めてございます。またPCB等のようなものにつきましては、これは原則、性状といいますか、PCBが入っているような、PCBを拭き取ったウエスでございますとか紙くず、あるいはそれを処理したものというものにつきまして、性状の側から見ましてそういう指定というものを行っておるところでございます。
 それから、2番目の基準としまして中間処理の基準ということでございまして、この指定の方法としまして、例えば処分の方法を限定して処理を行わせる。例えば焼却処理を行う、あるいは特別の施設を用いて処分を行うというような基準の定め方をしているということでございます。また一方で、特に処分方法を限定していないものもございます。重金属ですとか有機塩素化合物を含みましたばいしんですとか汚泥といったようなものは特に中間処理の基準というものについては定めていないところでございます。
 それから、3つ目の基準といたしまして、最終処分の基準ということでございまして、最終的に最終処分場への埋立処分、あるいは再生利用も含みますけれども、こういったところでどのような形になればこの特別管理産業廃棄物ではなくなるかというところにおきまして、一番上の例えば廃油でございますとか、廃酸・廃アルカリといったようなものにつきましては、中間処理を適切に行うことというような基準でございますし、あるいは重金属、有機塩素系化合物といったものにつきましては、判定基準というものを設けまして、この数値で判断するというようなことを行っているところでございます。
 現状このような管理を行っているわけでございますけれども、1枚目に戻っていただきまして、このPOPs廃棄物につきましての現在の特徴といいますか、性質として我々の方で、事務局側として考えている事項として、今の3つの基準の方法についてどのように考えているかということでございます。
 1つ目の指定基準というところでございますけれども、これらにつきましては、まず人体への影響でございますとか、あるいは生態系への毒性といったようなもの、これは廃棄物の処理とはちょっと離れまして、一般的なそういう毒性のようなところからの基準というものが必要になってくるのであろう。あるいはどのような製造あるいは使用状況であったか、あるいは現在どれぐらい物が残っているかというところの確認が必要であろうというふうに考えられますけれども、特にこのPOPs廃棄物につきましては、日本国内での製造ということで申し上げましても、極めて前の時代であるということで、現存している量としては比較的少ない、あるいは今後製造されるということは余り考えられないというような状況がございます。それから、一方で非意図的生成物の発生源ということにつきまして、これはダイオキシンでございますとか、あるいはヘキサクロロベンゼンみたいなものにつきまして、これは意図せずに発生するということで、これへの発生源調査というものが、こういったものの何が危ないかということを考えていく上で重要であろうということでございます。
 それから、2番目としまして、今度は中間処理基準ということでございますけれども、現在12物質挙げられておりますけれども、これを1つひとつ安全な処理方法でございますとか処理施設の検討といったものを行っていくやり方というのは、今まで例えばPCBでございますとかダイオキシンでございますとか、こういったものでやってきた手法でございます。こういった考え方と、あるいは現在保管されている状況と申し上げますと、例えばアルドリンでございますとかヘキサクロロベンゼンでございますとか、こういったものを純品で保管されているという状況は極めて少のうございまして、通常はこれらが混在した状態になっている。こういったものの処理方法ということで、果たしてそういう1個1個の物質ごとに評価していくのが適切なのかどうなのかといったような課題が挙げられようかと思います。
 もう1つは、こういった中間処理が適切かどうかというところで、その低減効果の確認ということが必要になってくるかと思います。これは、例えば分解率みたいな形で、投入した量に対して十分な低減効果が上げられるような処理方法なのかどうなのかといったような確認がこの中間処理基準を定めるときに重要な課題ではなかろうかというふうに考えております。
 それから、3番目としまして、最終処分の基準ということで考えられますことで、環境中に実際に排出されるこういったPOPs物の量というものをどのように評価するかということでございまして、従来から、例えば排ガスですとか排水といったようなものの濃度基準というものを定めまして、これの評価をするということは挙げられます。またばいじん、燃え殻といったようなものの処理後の残さの安全性というものの確認というのもございますけれども、実際にこれはダイオキシンみたいな形で極めて低濃度の物質のモニタリングを行っていくのが適切なのかどうなのか。これは[1]番から[3]番まで挙げておりますけれども、この3つすべてについて基準というものを定めていくのが適切なのかどうなのか、これらのうちのどこで基準ということで定めてグリップしていくのが最も有効であるのかということが、これから基準を定めていく上で特に検討が必要な事項としてご意見をいただければというふうに考えております。
 なお、今後のPOPsの基準のスケジュールということでございますけれども、一応15年度中までこういったものの実際のPOPs物の処理技術の検討というものを考えておりまして、その後に実際の処理基準というものを考えていきたいというふうに考えております。

○田中(勝)委員長 補足ですか。はい、お願いします。

○適正処理推進室長 若干補足を。適正処理推進室長でございます。
 もう少しぶっちゃけた言い方をすると、POPs農薬などを特管産廃指定をするときに、ある濃度を、何ぼ以上あれば、何ぼ以上のアルドリンは特管ですよという決め方がいいのか、廃POPs農薬あるいは廃アルドリンというような割り切りをするのがいいのか、それは逆に処理した後の残さといいますか、卒業基準と入り口基準が一定になるわけですけれども、これまで有害化学物質でとってきた手法は、水濁法なり何なり、先にそちらの方である程度メルクマールとなるべきものがあって、それを引っ張ってくる形で入り口の基準、卒業基準というのを決めてきたわけですけれども、これらについてはそういう具体的に基準がない中で、廃棄物の分野でどういうふうな枠をはめていったらいいのかというところを実は事務局として非常に悩んでおりまして、これから検討を深めていく上での方向性のサゼスチョンをいただきたいというのがきょう議題とさせていただいた背景でございます。

○田中(勝)委員長 ありがとうございました。きょうは結論を出すというわけじゃなくて、こういう検討について、今の説明の内容についてご意見をいただきたいと、こういうことですね。POPs条約の枠の中で検討を進めるという、こういうことですよね。危ないものというのではこれ以外にも放射性廃棄物だとかあるいは化学兵器とか、また別な法体系で検討が進められていますよね。そういうところでも、放射性廃棄物だったら放射性廃棄物でないのはどういうレベルを言うかという、クリアランスレベルみたいなのがあって、そのクリアランスレベルで放射性でないことになっていたものはじゃどうするのだとかいうのはまた別にあると思いますけれども、今回のはPOPs条約に基づく対策をどう進めていくかということで、検討の進め方あるいは検討事項についてのご意見をいただきたいということです。何でもいいですから、どの側面からでも結構です。中杉委員どうぞ。

○中杉委員 今委員長のお話で、多分12物質が当面対応で、これからフューチャーPOPsがどうなるかという話はさておいてという話だろうと思いますので、こうしろというのは必ずしもあるわけじゃないのですが、1つ考えなきゃいけないのは、今あるPOPs廃棄物というのも2つある。1つは非意図的生成が考えられるもの、というのは、これは現在も出てきているし、これからも出てくる可能性、つくられる可能性があると思うのですね。もう一方は、過去につくられていて、その後始末だけが問題である。この2つはかなりはっきり区別して考える必要があるのだろうと思うのですね。これは後で何か基準を考えるというふうにしても、そのときも、例えばたまっているものを処理するというのであれば、ある範囲の一定時間の間でひょっとしたら暴露が済んでしまう可能性がある。それは従来のものと性能が違いますので少しそこら辺を分けて考える必要があるだろうということが1つ。
 それから、2つ目は、室長が言われたように、これについては多分大気だとか水だとか、そちらの方で何らかの基準をつくる、それを廃棄物の方が使って対応していくという形にはならないだろうと。廃棄物の方で何らかのものをみずからつくっていかないといけないだろうと。もし従来の形式でやろうとすると、そんなことが覚悟が必要ではないかというふうに思います。
 それからもう1つあれなのは、今のところ人の健康だけなんですけれども、今の流れとしては生態リスクの話が1つ入ってきまして、これにあるPOPsというのは結構生態リスクが高いですよね。そういう意味でひょっとすると、そこまで入れるかどうかはこれは大きな議論になると思いますけれども、少し頭の隅にそういうことも置いて考えておく必要があるのかなというふうに思います。とりあえず。

○田中(勝)委員長 ありがとうございました。ほかにございますか。田辺委員。

○田辺委員 私もこの問題は非常に重要で、今後十分検討していただきたいと思うのですが、実はこれは国際的な場でも議論されていまして、先日あったジュネーブで開かれたジェフの会議でも、このPOPs廃棄物をどうするか、特にアフリカ等で今問題になっている、途上国にこの廃棄物がたくさんあるわけですが、これをどういうふうに処理していくかということが大変大きな話題になりました。当然これはテクノロジートランスファーが必要であるということで、先進国の何らかの貢献が求められる。これは単に技術あるいは施設として先進国の貢献が求められるというだけじゃなくて、基準づくりについてもここのところは先進国の貢献が求められるところであって、したがってこれは国内問題だけとしてとらえるのではなくて、やはり国際的な視点に立ってこういう基準づくりを整理するということを進めていただければというふうに思います。
 以上でございます。

○田中(勝)委員長 ありがとうございました。田中委員。   

○田中(信)委員 私の意見は、この1、2、3と○で囲ってあるものを順番に決めていくことが従来のやり方の中で必要なことだと思うのですけれども、[4]として、PCBを初めてやる中で、いろんな方が理解していただいて割合スムーズに進んでいる方じゃないかと思うのですけれども、そのプロセスを通じて、やはりモニタリングだとか情報公開の、基準じゃないのだけれども、まあ基準かな、そういうものも含めて一貫してやる必要があるのじゃないか。そういうところが、もちろんモニタリングも情報公開も法律上から言えば事務所にデータを設置して見に来れば見せるよというようになるのだけれども、やはりこういう危険物のものについては特に留意するという意味で、一連のものとして何とかつくり上げることができないのだろうか。ぜひそういう工夫をしていただきたいなというふうに思います。

○田中(勝)委員長 ほかにございますか。
 そもそもこういうものが現状がどうなっているのかというのが、結構農薬なんかは対応していますよね、それぞれの県によっては。ということで、こういうPOPs対応のこういう化学物質が現在どれぐらい残っている、どういう保管をされている、どういう対応がされたとか、そもそも何が問題なのかというのをまず知った上で対応すべきじゃないかなという気がしますけれども。
 ほかにご意見ございますか。毒性があるけれども、そのリスクは、その毒性と量だとか、あるいはその置かれている環境とか、それによってリスクは違うから、危ないものがあっても量は少なければリスクは少ないし、あるいは保管あるいは処分のモニタリングも含めて、それによってはそのまま置いておっても何も問題ないし、いじる方が危ないというものもありますよね。だから条約がこうだというのも1つ置かなくちゃいけないですけれども、条約をどうしていくというところにも日本が貢献したらいいなという気もしますね。基準づくりやあるいは対応をどこまでやるか。今田辺委員のおっしゃったように国際的に通用するような基準やあるいは方策、バランスのというのですか、突出は余りしないように、実行可能なというのですかね。やっただけの効果があるものとか、そんな視点も必要かなという気がしますけれども。
 ほかに。はい、どうぞ。

○事務局(富坂) 今の、そもそもPOPs廃棄物を、これは全部分解しなければならないというような物の考え方なんでございますけれども、そもそもPOPs物の性状そのものとしまして、環境中に出たときに、非常に難分解性であったり高蓄積性であったりというようなことがありまして、条約そのものの考え方としましてはこういったものをすべてなくしていこうというのが1つの考え方でございます。
 そういった意味で、このPOPs廃棄物について最終的には過去につくられたものについてはすべて処理していきましょうというのが考え方なんでございますけれども、その処理を行うまでの間の適切な管理といいますか、保管といいますか、そこも条約としては適正な保管というものを求められているというところでございます。
 それで、今の日本の状況なんでございますけれども、ちょっと正確な数字を忘れたのですけれども、数千トンオーダーで、過去にドリン系の農薬でございますとか、このPOPs農薬と言われるものが日本は各地に埋設されているというような状況でございます。この埋設というのは昭和40年代に、当時の国の方の指導で行われたわけなんでございますけれども、この保管の方法でございますとかあるいはどこに埋められたのかというところも含めまして、不明な部分あるいは現状ではちょっと不適正な部分というのがございますので、こういったものを確認と、それから掘り上げて適切な管理、あるいはできればその場で処理する方法が見つかればその方がいいわけでございますけれども、日本としましてはその適正な保管でございますとかあるいは処理ということを通じまして、最終的にゼロにしていくということが求められていく。
 ただ、そのゼロというのもなかなか判断が難しいところでございますので、じゃどこまでいったらゼロとみなせるのか、あるいは問題ないとみなせるのかというところも、今後基準をつくっていく中でちょっと判断が必要になってくるのかなというふうに考えております。

○田中(勝)委員長 宮田委員。

○宮田委員 こういう埋設農薬以外に、多分いろんな農家でそれぞれ保管されて使われておったと思います。そういうところの汚染物ですけれども、そういうものに対してここの今のPOPs農薬の処理という意味では、そういうものも含めて入っていくのですか。多分当時いろんな意味で使われておりましたので、それぞれの各農家の倉庫とか、いろんなところでは、調べてみればいろんな汚染があるのじゃないかと思っておるのですけれども、そこら辺についても、POPs条約の中では、やはり汚染源の処理ということが入っておりますので、そこら辺ちょっと考え方を教えていただきましたらありがたいのですけれども。

○田中(勝)委員長 事務局お願いできますか。

○事務局(富坂) 1つは農家に在庫といいますか、使われないままで置かれているものということにつきましては、これは現在でも保管といいますか、ストックパイルということになりますので、これの把握と処理ということは当然必要になってこようかと思います。
 それともう1つ、これは特に農家の倉庫というだけに限らないのですけれども、そういったものに汚染されたものというものをどういうふうに処理していくか。そもそもどこまでが危ないのかというところからちょっと判断があると思うのですけれども、例えば農薬が入っていた袋まで、これを一括して、これはもう特別に処理しなければならないのですよというふうにやるのか、あるいは濃度基準みたいなものを設けて、それでちゃんと分析した上で危ないものは処理しなければならないのですよという、ちょっと踏み込んだ考え方でやらないと安全が確保できないのかというところと、考え方は二通りあると思うのですけれども、そういう分析にかける労力を本当に必要とするのかどうなのかというところは、むしろちょっと先生方のご意見をいただければというふうに考えております。

○田中(勝)委員長 調べれば農家の倉庫にあるかもしれないですけれども、原則としては一時各都道府県が調査をして、農協さんだとかが一括して保管していることになっていますよね。だから少量は忘れていたとか届け出てなかったというのがあるかもしれませんが、農協さんで集めて処理をしたところもありますし、保管しているところもありますね。その対応はまた都道府県において随分温度差があったと思いますけれども。
 ほかにございますか。これは引き続いて議論すべき内容ですので、きょうはこれぐらいにしましょうか。
 きょうの議論を踏まえて、環境省においては、POPs廃棄物等に関する対応について引き続き検討をしていただきたいと思います。
 事務局、何か。

○事務局(横浜) 特にございません。

○田中(勝)委員長 特にないでしょうか。
 それでは、本日は長い間ご議論いただきましてまことにありがとうございました。
 これをもちまして本日の会議を閉会とさせていただきます。どうもありがとうございました。

午後 3時52分閉会