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中央環境審議会廃棄物・リサイクル部会
第5回廃棄物処理基準等専門委員会 議事次第・議事録


○平成14年9月13日(金)15:30 〜 17:30
○於:経済産業省別館 827号会議室

<議事次第>

  1. 開会
  2. 議事
  3. (1)特別管理産業廃棄物を排出する施設の見直しについて
    (2)廃酸・廃アルカリに含まれるダイオキシン類の検定方法について
    (3)産業廃棄物焼却施設の基準のあり方について
     

  4. 閉会

午後 3時29分開会

○富坂補佐 それでは、定刻より多少時間が早いですけれども、現時点でお集まり予定の先生方、おそろいになりましたので、ただいまから第5回廃棄物処理基準等専門委員会を始めさせていただきたいと思います。
 本日はご多忙にもかかわらず本専門委員会にご出席いただきまして、まことにありがとうございます。
 本日、田中信壽委員は飛行機の故障により急遽ご欠席ということでございまして、その他、永田委員、中西委員、細見委員、益永委員、宮田委員が所用のためご欠席でございます。森田委員につきましては多少おくれてくるというご連絡がございまして、そろいました時点で定足数、会は成立してございます。
 まず最初に、環境省廃棄物・リサイクル対策部産業廃棄物課長であります森谷の方からごあいさつさせていただきます。

○森谷課長 7月1日から産業廃棄物課長、由田課長にかわって務めております森谷です。どうぞよろしくお願いいたします。
 きょうはお忙しいところをお集まりいただきまして、ありがとうございます。
 議案の方はもう既にご案内したとおり3つでございまして、特別管理産業廃棄物施設にかかわるもの、それからダイオキシン類の検定方法、3つ目は、きょうは時間をたくさんとらせていただこうかなと思っていますが、産廃焼却施設の基準のあり方、という3点でございます。それぞれ廃掃法の中で非常にベーシックな分野、技術的ではありますが、大変重要な分野であると認識しております。ご審議のほどをどうぞよろしくお願いしたいと思います。

○富坂補佐 それでは、お手元に配布の資料の確認をさせていただきます。
 まず議事次第が1枚、資料1ということで専門委員会の名簿をお配りしてございます。資料2、「ダイオキシン類対策特別措置法に基づく特定施設から排出される廃棄物の特別管理産業廃棄物への追加について」という資料でございます。資料3、「廃酸・廃アルカリに含まれるダイオキシン類の検定方法の設定について」でございます。資料4は、参考資料を含めて3分冊になっております。「産業廃棄物焼却処理システムの技術上の基準について(案)」、参考1としまして「熱変換による処理システム」、参考2といたしまして「技術上の基準に対する業界要望」ということでございます。
 資料、足りないものがございましたら、事務局の方までお申しつけください。よろしいでしょうか。
 それでは、議事に入らせていただきます。田中委員長、議事進行の方をよろしくお願いいたします。

○田中(勝)委員長 まだ残暑が厳しいですけれども、きょうは夕方から天気が崩れるようです。課長からもお話があったように、非常に重要な課題をきょうは議論することになっておりますが、できれば予定の5時半までには終わりたいなと思っておりますので、どうぞよろしくお願いします。
 それでは、議事次第の1番目、「特別管理産業廃棄物を排出する施設の見直しについて」、事務局より説明いただきたいと思います。

○富坂補佐 それでは、資料2に基づきまして、ダイオキシン類対策特別措置法に基づきます特定施設から排出されます廃棄物の特別管理産業廃棄物へ追加することについてご説明させていただきます。座って説明させていただきます。
 本件につきましては、まずダイオキシン類対策特別措置法が平成12年から施行されておりまして、こちらの特定施設という形で指定されました施設から排出されます燃え殻ですとかばいじん、汚泥といったようなものにつきまして、一定濃度以上のダイオキシン類を含むものにつきましては特別管理産業廃棄物ということで指定されております。この指定自体は廃棄物処理法に基づく特管物の指定ということでございます。また、これらの施設につきまして第1陣といいますか、昨年の10月9日の本専門委員会におきまして、ダイオキシン類法の特定施設から排出される廃棄物のうち、一定濃度以上を含むものにつきまして特別管理廃棄物にすることが整理されております。
 今回ご議論いただきますのは、ことしの8月に施行されましたダイオキシン類法の特定施設の追加が4施設ございまして、これらから排出されます汚泥、廃酸、廃アルカリについて特別管理産業廃棄物とすることについてご議論いただこうというものでございます。
 この施設でございますが、まず参考資料1は、改正された政令の水部のプレス資料でございますけれども、改正の内容でございまして、4施設ございます。1つはアルミナ繊維の製造の用に供する施設のうち廃ガス洗浄施設、カーバイド法アセチレンの製造の用に供するアセチレン洗浄施設、3番目、8・18−ジクロロ−5・15−ジエチル −5・15−ジヒドロジインドロ〔3・2−b:3´・2´−m〕トリフェノジオキサジン(別名ジオキサジンバイオレット)の製造の用に供する施設のうち、ニトロ化誘導体分離施設、洗浄施設、熱風乾燥施設、こういったものを特定施設にする。4つ目としまして、亜鉛の回収の用に供する施設のうち、精製施設、廃ガス洗浄施設、湿式集じん施設、これらについて、次の4ページになりますけれども、平成14年8月15日から、もう既にダイオキシン法の特定施設ということで施行されている状況でございます。また、5ページ、6ページにおきましては、ダイオキシン類対策法が改正された後の条文を載せてございます。これらにつきまして個別にご説明させていただきたいと思います。
 9ページですが、私ども廃棄物部の方で、今回の4施設につきまして廃棄物の中にダイオキシン類が含まれるかどうかということについての排出実態調査を行いました。調査期間としましてはことしの4月から7月まで、自治体を経由しまして、今回のダイオキシン法の対象施設に関するアンケート調査という形で行っております。調査結果としまして、全部で対象100都道府県・政令市のうち、98の自治体から回答が返ってきてございます。順に説明させていただきます。
 10ページからごらんください。まず、カーバイド法アセチレン製造の用に供するアセチレン洗浄施設でございます。
 こちらにつきましては、アセチレン製造工程としまして、カルシウムカーバイドに水を添加することによりましてアセチレンを製造する。その際、消石灰ですとか、あるいはアセチレン発生後に酸、アルカリを用いまして洗浄過程が入っておりますが、こちらの方で廃酸、廃アルカリというものが発生します。また、消石灰として発生するもののうち、一部は副生成物という形で再利用されているものもございますし、あるいは廃棄物ということで処分されているもの、両方がございます。
 こちらの製造工程の概略ということで、12ページ、13ページにお示ししてございます。
 12ページは一般的なアセチレン製造工程の概略ということで示してございまして、左上のアセチレン発生器の部分でカーバイド、水を加えましてアセチレンを発生させております。それから、右の上段、酸洗浄塔、アルカリ洗浄塔というところで発生したアセチレンを酸及びアルカリで洗浄しておりまして、それらが廃酸、廃アルカリという形で廃棄物として発生しております。また、アセチレン発生器のところからカーバイドスラリーという形で消石灰が発生しておりまして、こちらにつきましては副生成物という形で、有価の利用がなされているところでございます。
 13ページのアセチレン製造工程、似たような図でございますけれども、一番下の排水処理設備というところで、PH調整からシックナーを経まして汚泥、廃棄物の形で排出されている。ただ、こちらにつきましては、セメント焼却という形に持っていっているという状況でございます。
 戻っていただきまして、11ページに、これらの施設から発生しました廃棄物中に含まれますダイオキシン類濃度ということで整理してございます。施設名のところ、アセチレン洗浄施設というふうになっておりますのは、今回、ダイオキシン法の特定施設という形で指定されました施設から排出される廃棄物ということで整理してございます。
 廃酸につきましては、9施設から回答がございまして、最大で3.5pg‐TEQ/Lという濃度でございます。廃アルカリにつきましては、3施設から回答がございまして、3.6pg‐TEQ/Lという数字が出ております。汚泥、活性炭という部分につきましては、1、2と回答がございまして、汚泥は3.4ng‐TEQ/g、活性炭は0.48ng‐TEQ/gでございます。その他ということで、産廃として扱われている汚泥につきまして0.014pgという形で、多少ダイオキシンが含まれるという状況でございました。
 続きまして、14ページからごらんください。アルミナ繊維の製造の用に供する施設のうち廃ガス洗浄施設でございますが、こちらはアルミナを焼成させて繊維として製造する工程でございまして、焼成過程が含まれるという形で、通常ダイオキシン類の発生過程でございます熱による生成という工程でございます。
 15ページに繊維製造工程の概略がございますが、原材料としまして塩化アルミニウム、シリカゾルといったものを混合、濃縮いたしまして、焼成することによりアルミナ繊維を製造、焼成過程後の排ガスにつきまして洗浄工程を経まして汚泥等が発生するという状況でございます。
 これらの施設から発生します廃棄物中に含まれますダイオキシン類濃度でございますが、アンケート対象となる5事業所のうち2事業所からアンケートが回収されておりまして、3.4ng‐TEQ/gというようなご回答をいただいているところでございます。
 16ページをごらんください。ジオキサジンバイオレットの製造工程のうち、分離施設、洗浄施設、熱風乾燥施設といったものが今回のダイオキシン法の特定施設に追加されてございます。
 これらにつきましての製造工程としまして、多少不明な部分がございますけれども、ニトロ化工程、還元工程におきましてダイオキシン類が検出されているという状況がございますので、ダイオキシン類の特定施設に追加されたという状況でございます。
 まず、廃棄物の測定値の方からご紹介申し上げますと、17ページでございます。ニトロ化誘導体分離施設等から発生するダイオキシン類濃度としまして、廃酸中に含まれますダイオキシン類は160pg‐TEQ/Lというご回答をいただいております。洗浄施設におきましては、これは廃アルカリでございますけれども、62pg‐TEQ/L。ジオキサジンバイオレット洗浄施設ですとか熱風乾燥施設につきましては、汚泥の形で廃棄物で出てきますけれども、濃度の測定例ということではご回答がございませんでした。その他としまして、これらの製造工程の排水、これらを処理して出てきたろ過・洗浄施設、そういったところから廃アルカリという形で41pgという数字が出てきております。また、油系廃液・洗浄液等におきまして廃油という形で多少出てきているという状況でございます。
 ジオキサジンバイオレット製造工程につきましては、18ページにフロー図を載せてございます。一番左上が原材料等投入工程でございまして、ハロゲン系溶媒ですとか、カルバゾールが原材料でございますが、あとエチル化剤といったものを投入してございまして、エチル化、下に行きましてニトロ化、還元というような工程でございます。
 そういった中で、ハロゲン系溶媒等、恐らくエントゲンになっていると思われますが、そういったものが加わりまして、これらの処理過程で廃酸、廃アルカリといったようなものが廃棄物として排出されているという状況でございます。なお、これらの廃酸、廃アルカリにつきまして排水処理といったようなことが後工程の方で行われているところでございます。
 最後の施設になりますが、19ページから、亜鉛の回収施設のうち、精製施設、廃ガス洗浄施設、湿式集じん施設といったものでございます。これらにつきましては、焼成工程等がございまして、熱を加えているということで、これらからダイオキシンが発生しているというふうに考えられております。
 こちらの濃度につきましてですが、20ページでございます。5事業所から回答いただいておりまして、汚泥の形で0.2ng‐TEQ/gといったものを1施設から回答いただいておるところです。なお、鉱さいについても調査されておりますけれども、こちらについては検出されていないという状況でございました。
 亜鉛回収工程の概略ということで、21ページ、22ページに図を載せてございます。
 21ページは、汚泥の形で廃棄物が発生しているフローでございますが、左側は原料から焙焼炉を経まして精製焼鉱亜鉛を取り出す工程、一つ右側は湿式集じん施設から亜鉛溶液という形で製品を取り出している工程でございます。これらの施設から廃ガス洗浄工程を経まして、汚泥の形で一番右側、廃棄物が排出されている状況でございます。
 22ページでございますけれども、こちらは廃棄物として発生していない場合のフローで、このフローの一番下の段が亜鉛の精製工程というものでございまして、焼成鉱、焼結鉱を経まして酸化亜鉛という形で出ております。
 これらのうち、一番上の工程ですが、精製施設から排水処理施設を経まして排水、汚泥状の形で出てくるわけですけれども、これが一点と、もう一つは、下のフロー、真ん中あたりの焼結炉から乾式集じん機を経まして廃ガスとばいじん用のもの、これらが排出されますが、これらの排出されたものにつきましては、系内繰り返し利用という形、一番左下の焙焼炉の方に再度投入という形で原材料として用いられるということでございまして、廃棄物としての発生形態がないというようなご回答でございました。
 以上4施設につきまして廃棄物として発生されている汚泥、廃酸、廃アルカリ、これらにつきまして、一番最初の1ページに戻っていただきますと、※としまして3ng‐TEQ/gというダイオキシン類基準濃度を上回る恐れがあるという状況が判明しましたので、これらにつきまして特別管理廃棄物という形で追加したいというふうに考えております。
 それから、2ページ目でございますが、廃酸、廃アルカリにつきましては、昨年の専門委員会の中でもご案内したところですが、100pg‐TEQ/Lという基準でもって判断した上で特別管理産業廃棄物という形で追加したいと考えております。
 なお、これらのダイオキシン類対策特別措置法の特定施設につきまして、水部の方で追加作業ということでやられている部分がございますけれども、基本的に私どもの方では、こういった排ガスですとか、排水工程でダイオキシン類が発生するということが明らかになった段階で、廃棄物につきましてもダイオキシン類が含まれる恐れがあるということで、今回専門委員会にお諮りするところでございますけれども、今後はダイオキシン法の特定施設が追加された段階で粛々と特管物の指定ということを進めてまいりたいと考えておりますので、ご審議のほどをよろしくお願いいたします。

○田中(勝)委員長 ありがとうございました。
 ただいまの資料2の説明に対してご質問、ご意見、ございますでしょうか。
 酒井委員。

○酒井委員 細かなことでございます。顔料のジオキサジンバイオレットの施設の件ですけれども、イからニまで施設名を特定しての指定という感じになっておろうかと思います。17ページの結果を拝見いたしますと、ここでその他、ろ過・洗浄施設からの排出ということで、廃アルカリ、41pg‐TEQ/Lという数字があるんですが、これはどのように読み込めばいいのでございましょうか。

○富坂補佐 最終的に私どもの方で特管物の基準として落とし込む際には、これらの施設を有する工場または事業場から排出される汚泥、廃酸、廃アルカリという形で従来から指定してきておりまして、今回それに含まれる形でこのアルカリにつきまして読み込んでまいりたいと考えております。

○酒井委員 では、含める施設を多目にすることによってこれは読み込めるという解釈をしていればよろしいですね、わかりました。

○田中(勝)委員長 ほかにございますか。
 資料2では、特定施設になったものは、そこから出てくる汚泥あるいは廃酸、廃アルカリについては特別管理廃棄物対象として指定する。その根拠としてデータが示されていますが、規定の3ng‐TEQ/gとか、あるいは100pg‐TEQ/Lという値を超えていないものもありますけれども、中には超えているものもあり、ダイオキシンが出てくる恐れがあるということで一括して特別管理廃棄物の対象に指定するというのが事務局の案です。
 それから、今後については、このように特定施設に指定された場合には、この委員会に諮ることなく特別管理廃棄物の対象としていくということが提案になっています。
 その2点、ご異存、ご疑問、ございますでしょうか。
 では、特にないということで、皆さん方の意向としては、先般追加されたダイオキシン類対策特別措置法施行令別表第2に掲げる特定施設のうち、第2号、第4号、第8号、第10号の施設を有する工場又は事業場から生ずる汚泥、廃酸、廃アルカリであって、一定濃度以上のダイオキシン類を含むもの及びこれらの処理物を特別管理産業廃棄物に指定することは妥当とこの専門委員会では判断される、こういうことではないかと思います。ということで、事務局においてはその方向で今後の対応をお願いしたいと思います。
 なお、注文ですけれども、この専門委員会で審議されないにしても、ぜひその都度、情報を提供し、報告いただきたいと思います。
 それでは、続いて「廃酸・廃アルカリに含まれるダイオキシン類の検定方法について」、事務局から説明いただきたいと思います。

○富坂補佐 それでは、資料3に基づきまして、廃酸・廃アルカリに含まれるダイオキシン類の検定方法についてご説明させていただきたいと思います。
 現在、ダイオキシン法で指定されております特管物としまして、ばいじん、燃え殻、汚泥、この3種類につきましてダイオキシン類の検定方法が定められているところでございます。今般、ダイオキシン類特措法の特定施設としまして、廃酸・廃アルカリにつきましてもダイオキシン類を一定濃度以上含むものについて特管物に指定するということを予定しておりますので、廃酸・廃アルカリにつきまして検定方法を新たに定める必要が生じたということでございまして、これらについてご審議いただきたいというものでございます。
 これらの検定方法につきまして、工場排水のダイオキシンの測定方法としましてJIS K0312について既に定められているところでございます。今回予定しております廃酸・廃アルカリにつきましても、液状のものでございまして、基本的には工場排水の検定方法がそのまま利用できるというふうに考えております。ただ、廃酸・廃アルカリにつきましては前処理段階で注意すべきであろうということでございますので、1枚めくっていただきまして3ページ目をごらんになっていただきたいと思います。
 こちらの表、左側がJIS K0312の抜粋でございます。右側でございますが、現在、廃棄物に対する検定方法ということで定められておりますばいじん、燃え殻または汚泥の検定方法でございます。
 右の一番上、アンダーラインを引いておりますところでございますが、「焼却施設から排出される試料として代表的な試料を採取する」という形で、廃棄物につきましては、いろいろ偏在性といいますか、濃度の濃淡に異なりがあるということで、廃棄物の中でも代表的な部分を採取して、それを分析しなさいという形で、現在、ばいじん、燃え殻、汚泥につきましては指定しているところでございます。今回、JIS K0312を廃酸または廃アルカリの検定方法とするに当たりまして、この規定を一文つけ加える必要があるというふうに事務局の方では考えております。
 戻っていただきまして1ページ目の一番下でございますが、今回ダイオキシン類の検定方法ということで、以下のように方針として考えております。「廃酸及び廃アルカリを測定する場合にあっては日本工業規格K0312に準ずることとし、試料の採取に当たっては、施設から排出される試料として代表的な試料を採取することとする」、このような形で検定方法を定めたいと考えております。
 以上でございます。

○田中(勝)委員長 それでは、今の説明に対してご質問、ご意見、ございますでしょうか。
 日本工業規格K0312、これが3ページ目にありますけれども、これをそのまま使うんですが、試料の採取に当たっては施設から排出される試料として代表的な試料を採取すること、これがきちんと入った形で告示をするということです。
 このJISはいつごろできたんですか、もう大分前にできたんですか。

○富坂補佐 決定されたのは平成11年です。

○田中(勝)委員長 ということで、もうJISがありますので、それを使うという点と、濃度ですから代表的なサンプルを使って全体を規定するということで特にご異存ないように承りますので、そのように定めることは妥当であるというふうに専門委委員会としては判断したいと思いますが、中杉委員、何か。

○中杉委員 ちょっと聞きたいんですけれども、JIS K0312というのは工業排水ですね。確認されているだろうと思いますが、工業排水と廃酸・廃アルカリだと、特にペーハーで物すごく大きな違いが出てきますけれども、その部分は問題ないというふうにお考えですか。採取器具だとか、そういうものに関して。単純にそれで構わないかどうか、そこのところだけ懸念があるので。
 工業排水だと、ペーハーがかなりふえるものもあるかもしれませんけれども、中性液に近いものだろう。廃酸・廃アルカリだとかなりふくれているので、採取器具等の関係で問題ないか、材質がはっきりわからないので、そこがちょっと気になる。

○武田委員 ステンレス製と書いてある。

○中杉委員 ステンレス鋼製というのはどこまでもつのかという話とか、そういうところだけちょっと気になる。後でやってみたら全然おかしかったということになるとまずいので、確認する必要があるのかなと思いました。

○武藤補佐 ご意見、ありがとうございました。そこの点は一つ検討しておりまして、従来、強酸、強アルカリにつきましては、そもそも別の枠組みで特別管理産業廃棄物という指定をされておりまして、余りにも域を外れたものについてはそちらの枠組みの中で既に特別管理産業廃棄物になっております。従来、廃酸・廃アルカリにつきましては、告示の中でそこまで定めておりませんで、採取方法、採取器具等に当たっても通常の範囲の中で行われていると事務局の方では思っております。

○田中(勝)委員長 いいでしょうか。
 この場合がそうですけれども、特別管理産業廃棄物にかかわる基準の検定方法としてこれを使う、ただし代表的なサンプルがありますが、妥当であるということでここで決めたいと思いますが、異存はないでしょうか。
 異存がないので、事務局におかれましては今のような方向で今後の対応をお願いしたいと思います。
 ここまではそんなに議論がなかったんですけれども、次の議題に移りたいと思います。「産業廃棄物焼却施設の基準のあり方について」、産廃課長からもここのところでぜひいろいろご意見をいただきたいということでしたので、資料4及び参考資料について事務局より説明いただきたいと思います。

○横浜補佐 産業廃棄物課、横浜です。
 産業廃棄物の技術上の基準のあり方につきましては、前回の3月の専門委員会の中で骨子案を出させていただきまして、骨子案についてご議論いただきました。今回は、その骨子案について肉づけの内容を盛り込んだ報告書案という形で出させていただいております。本日の部分は、1から5まで、最終6番はまとめという形になりますけれども、焼却施設の歴史的な背景から既存焼却施設の現状整理、焼却処理システムの考え方、こういうものを整理させていただいて、本日の専門委員会でそこら辺をご審議いただいた中で最終的に焼却施設の類型化がご了解いただければ、それぞれの焼却施設、システムごとの基準のあり方といいますか、それを次回の専門委員会で整理させていただきまして、最終的には報告書としてまとめさせていただきたい、そのように考えております。それでは、資料の説明、座ってやらせていただきます。
 資料の1ページ目でございますけれども、これは前回の骨子案のときも整理させていただいたもので、前回とほぼ同じ内容でございます。
 まず1番、検討の必要性という形でございますけれども、現在、廃棄物処理法の中で焼却施設における技術上の基準、構造基準、維持管理基準というのが定められているわけですが、これらの基準は基本的には従来の焼却処理、都市ごみ焼却炉を基本に定められています。それに対して産業廃棄物の焼却施設につきましては、焼却技術の著しい発展や、一種の多様性といいますか、いろんな原理の焼却施設が出てきている。さらに、セメントとか非鉄とか、そういうような既存製造設備で廃棄物を原料・燃料として利用する、そういうようなニーズも出てきていますし、実際にそういう処理も行われてきています。
 こういうような状況を受けまして、それぞれの焼却技術をある程度類型的に整理させていただきたい、原理ごとの整理です。そういった類型化された分類の技術に応じて、合理的な基準といいますか、それを制定するため、そこら辺の方向性を報告書としてまとめさせていただきたいというように考えております。それが1番の検討の必要性ということでございます。
 2番目に、廃棄物処理における焼却処理の位置づけ。焼却処理システムとはどういうものかということで、焼却処理システムとは、収集された廃棄物を安定化(有機物を無機化する等)・無害化(有害物質や病原性生物などを分解、除去、死滅させる)、減量・減容化を図り、出てくる焼却灰を有効利用または衛生的に処分して、余熱を有効利用するものという形で焼却処理システムを位置づけさせていただいております。
 それから、各種処理プロセスの中での位置づけということで、廃棄物の処理プロセス、これは狭義の処理プロセスということで収集運搬・最終処分は除いてございますが、そのメカニズムに着目すると、物理的操作、物理化学的操作、生物学的操作、大きく3つに分類できる。このうち焼却処理はどこに当たるかということになりますと、物理化学的操作に該当するということです。表として処理方法のメカニズムから見た分類、大きく3つに分かれる分類、内容・特徴、例示を表で記載させていただいてございます。ここまでは前回の骨子案の中でもある程度出させていただいた内容でございます。
 2ページに移りますけれども、これ以降は前回ほんとの骨子案だけで、今回は内容ということで肉づけさせていただいた部分でございます。
 まず(3)焼却処理の意義と沿革、廃棄物処理の歴史の中で焼却処理が果たしてきた役割をここで整理させていただいております。
 1つ目として、伝染病対策、公衆衛生の向上(明治20〜30年代)。30年代というのは、ちょっと欠落しておりますが、昭和30年代まで。戦前のごみ処理は埋め立てが主体、人口がふえるに従ってごみの量も増加、腐敗による悪臭の発生とか、ハエ、蚊、ネズミなどの繁殖、そしてコレラを初めとする病原菌の増殖等公衆衛生面で大きな問題が出てきたということで、汚物、特にし尿処理が重視され、明治33年に制定された汚物掃除法において焼却が奨励されたことで、各地で焼却という熱変換による処理が行われるようになってきた。
 2つ目に、廃棄物の減量・減容化を主眼とした中間処理としての本格化(昭和40年代)。都市化が進んで、ごみや焼却残渣の最終処分地からの悪臭問題や最終処分地の確保、最終処分地の延命化、これらを図るための最大の減容化手段としての焼却処理が推進されてきた。
 その次でございますけれども、焼却に伴う環境対策、余熱利用などの技術開発(昭和40年代後半〜50年代)。昭和40年代後半から焼却施設は急激にふえて、施設から排出される排ガス、排水、その他に含まれる公害成分の環境への負荷も非常に大きくなってきた。それ以外に、住宅地の拡大により焼却施設に隣接するケース等が増加してきたきということで、高度な公害対策、環境との調和などが要求されるようになってきた。
 さらに、オイルショックを契機に減容化に加えて余熱利用やごみ発電機能を有する焼却炉の開発が行われるようになってきた。なお、ごみの熱分解・ガス回収、灰溶融、ごみ燃料化、灰タイヤや汚泥の炭化によるカーボン回収、そういうような技術開発も展開されてきましたけれども、経済性等の観点からこの時点では大半が中断されたというような状況でございます。
 それから、昭和60年代に入りましてダイオキシン対策、灰溶融、ガス化溶融技術の進展。昭和後期から平成にかけて、ごみ焼却に係るダイオキシン類の発生防止対策が進められるようになってきた。平成2年にはダイオキシン類発生防止等ガイドラインが策定され、灰処理としては加熱脱塩素化処理や溶融固化処理が取り上げられてきた。また、廃棄物の燃焼効率の向上、排出される灰の減量化を目的に、廃棄物の熱分解から溶融まで一貫した処理が行えるガス化溶融技術が注目されて、建設されるようになってきた。
 さらに、平成9年、新たに集積された知見をもとにごみ処理に係るダイオキシン類発生防止等ガイドラインが策定、廃棄物焼却施設の構造・維持管理基準の改正、産業廃棄物焼却施設につきましても一廃焼却施設と同等のダイオキシン類対策に係る基準が設定された。
 この時期の重要な動向としては、ごみ焼却廃熱の有効利用、特に発電の有益性が広く認識、熱回収効率の向上等により、かつての温水供給のような熱利用から発電機能を有した焼却炉が整備されるようになってきた。
 3ページに移りますけれども、今日の技術水準、多様化の状況でございます。近年、電力需要の増大、発電所の立地難、地球温暖化防止などの環境保全の必要性等から、ごみ焼却廃熱を回収したエネルギーを用いる発電、ごみを燃料化して高効率な発電を目指す施設が建設されるようになってきている。それから、焼却灰・飛灰を溶融固化して再生品として有効利用するため、溶融スラグの品質基準について検討がなされてきている。また、製造施設等の原燃料ともなるシュレッダーダストや廃タイヤ等について、製造施設等での処理が現在進んできている。
 以上が焼却処理の意義と沿革という歴史的背景についての説明でございます。
 大きな3番に移りますけれども、熱変換による処理システムの現状の整理という形で、ここでは焼却施設、焼却処理を含めた熱変換による処理技術といいますか、そういうものについて整理させていただいているところでございます。
 まず1つ目にストーカ炉。これは従来からの焼却炉でございますけれども、火格子の上に廃棄物を保持して、燃焼反応を維持する焼却炉の形式である。一般に酸素源となる空気は、火格子の下から燃焼して廃棄物へと供給する。都市ごみ焼却炉の多くがこの形式を採用しており、都市ごみ焼却炉においては炉内を数段に分け、乾燥段、還元段、完全酸化段といったように機能分化しているものもある。なお、最終的にはすべての廃棄物は酸化して、焼却残渣(焼却灰)に減容化されることになります。
 2つ目に流動床炉。これも従来からございますけれども、炉の下部から空気を強制的に流入し、廃棄物と砂等の混合物を吹き上げて、重力と均衡させて特定の空間に保持する(この層を流動床という)とともに、高温に維持する形式の炉である。炉内には廃棄物処理残渣や砂等の無機物が一定量保持されているとともに、廃棄物の燃焼熱により高温に保持されている。投入された廃棄物は保持されている高温の砂等から受けた熱と空気により酸化され、燃焼されるというものでございます。
 3つ目にロータリーキルン。回転する円筒(キルン)内に廃棄物を投入し、廃棄物を攪拌しながら処理するシステムである。空気を廃棄物層内に送風してキルン内で燃焼反応を生じる直接式、キルンの外部から熱を加えて投入した廃棄物を燃焼あるいは蒸し焼きにする外熱式の2つの方式があります。なお、外熱式についてはキルン内に送る空気の量の調節によって燃焼あるいは乾留の程度を制御できます、ということでございます。
 4つ目にガス化燃焼炉。廃棄物の焼却に際しては、廃棄物中の有機物がいきなり供給された酸素と結合するといったことはなく、高温により廃棄物から有機物に富むガスが発生(ガス化)してから、供給された空気中の酸素と高温で結合(すなわち酸化)といった反応が連続して生じている。そこで、このガス化の過程と酸化の過程を分離して、より反応を効率的に進めることを目的としているのがガス化燃焼炉ということです。ガスが燃焼するため、未燃分の発生がほとんどないと言われております。ガス化の過程では乾留炉のように無酸素雰囲気中で高熱を加えて有機成分に富むガスを発生させ、別の空間(燃焼室)にて十分な酸素存在下で燃焼させる方法が一般的である。燃焼したガスの熱をガス化の過程の熱源に供給する形式のものもあるということです。
 5つ目にガス化溶融炉。ガス化溶融炉につきましても、廃棄物を無酸素雰囲気中で高熱を加えてガス化し、得られたガス(熱分解ガス)を燃焼させる過程でガス化残渣(炭化物)を溶融させる方式。溶融工程では外部エネルギーが不要であり、また、熱分解ガスは、完全燃焼させ廃熱ボイラで熱回収するため、効率的なごみ発電も可能になっているというのがガス化溶融炉。
 6つ目にガス化改質炉。これにつきましても、廃棄物を無酸素雰囲気中で高熱を加えてガス化し、得られたガスを部分燃焼等により改質(クラッキング)させ、一酸化炭素や水素などの利用可能ガスに変換する。改質ガスは洗浄工程等の処理を経て燃料等に利用される、これがガス化改質炉。
 7つ目に溶融炉。溶融とは、対象となる廃棄物が高温により液状となるまで加熱した後、均一な組成とし、冷却して非常に安定な固体(スラグ)を得る方法である。廃棄物処理システムにおいては、焼却処理過程から発生した焼却残渣に対して、プラズマアークやジュール熱等によって加熱して溶融する方法と、投入された廃棄物を燃焼過程から連続して溶融過程まで持っていく直接溶融方式の2通りがあります。溶融の過程ではその高温ゆえに可燃性成分が燃焼する、これが溶融炉ということでございます。
 8番目に油化。油化につきましても、無酸素雰囲気中で廃棄物に熱を加えて化学的反応を生じさせ、廃棄物を分解する過程で発生する揮発性炭化水素化合物を回収したり、高温・高圧等の特殊条件下で、触媒や薬剤との反応を付加して、廃棄物から液状炭化水素化合物(油)を回収するシステムである。その反応過程については、さまざまな方式がありますけれども、一般的には揮発性の炭化水素化合物を高温下で生成・回収し、冷却して油を得る方式が多い。なお、この際発生する不要ガス成分(オフガス)については、揮発性有機化合物が多く含まれていることから、悪臭防止、大気汚染防止等の観点から、そのまま大気に放出するのは難しい、何らかの処理が必要になります、その処理方法としては燃焼が一般的ということでございます。
 9番目、炭化炉。これにつきましても、無酸素雰囲気中で高温にて蒸し焼き(乾留)して揮発性の高い有機成分を気化させ、固形の炭化物を得る方法である。古くから炭焼き小屋等で行われた操作である。このプロセスでは、炭化物を得ることを目的としているので炭化と呼びますが、一般的な操作としては、乾留に当たり木炭ガスのような有機性ガスやタール、木酢液のような液状物も得られる。その回収目的に応じて操作条件を変更している。乾留の過程では揮発性の低い成分が固体として残るため、廃棄物から得られた炭化物には揮発性が低い他のミネラル分等も含まれている。油化と同様にこのプロセスから排出されるガスについては、そのまま大気中に放出するのは難しく、その処理方法としては燃焼が一般的である。
 10番目に焼成、焙焼、焼結炉、まとめて記載させていただいております。無機物を融点以下の温度で加熱する操作である。焼成とは、セメント等窯業製品製造過程で無機物を高温で焼き固めることをいう。また、焙焼とは、金属製錬過程で硫化物等の鉱石を加熱して酸化物にするなど、次の製錬過程に適した状態にする操作をいいます。焼結とは、鉱石の粉体を加熱し、粉体粒子の間に結合を起こさせる操作をいう。これらの操作を廃棄物処理に適用し、その過程で原料に含まれる有機物を高温でガス化して追い出し、燃焼させることにより不要な有機物も除去されるというシステムでございます。
 11番目として、既存の製造設備を利用したシステムということでまとめさせていただいてございます。最近、既存の製造業施設において廃棄物を受け入れて処理する例が見られる、その代表的な例を整理すると次のとおりである。
 まず、鉄鋼業の方で廃棄物を受け入れて利用している例ですが、1つ目は高炉で、これにつきましてはコークスの代替材として廃プラスチック類を高炉還元剤として受け入れている。それから、コークス炉につきましては、石炭の代替材として廃プラスチック類をコークス等の原料として受け入れている。製鋼用転炉(スクラップ溶解炉)ですが、炭素源及び鉄源として廃タイヤ等を受け入れている。製鋼用電気炉、これも炭素源及び鉄源として廃タイヤ、シュレッダーダスト等を受け入れている。
 2つ目の非鉄金属製錬業でございますけれども、非鉄金属製錬業では、非鉄製錬用溶解炉、反射炉と言われているものでございますが、そこで燃料及び原料としてシュレッダーダストを受け入れている。
 それから、セメント製造業、これはセメントキルンになりますけれども、セメント原料及び燃料として廃プラスチック類や廃タイヤ等を受け入れている。
 ここまでが現状という形で整理させていただいております。現状の整理、1番から11番まで説明させていただきましたけれども、資料4の参考1、別冊で「熱変換による処理システム」という資料をつけさせていただいています。こちらの方で1から11につきまして原理とか特徴、概要図、フローといいますか、そこら辺を取りまとめさせていただいたものを資料として出させていただいております。
 大きな4番に移らせていただきますけれども、焼却処理システムの考え方ということでございます。
 まず基本的考え方として、焼却処理システムとは、施設の主要プロセスや主目的にかかわらず、産業廃棄物中の有機物を直接またはガス化させて、その全部または一部を供給酸素によって燃焼し、安定化させるものという形で定義づけさせていただいております。
 6ページに移らせていただきますけれども、ここでは熱変換による処理のうち、焼却処理システムを中心に整理させていただいております。
 まず、システムの基本的構成ということですが、現時点で考えられる焼却処理またはその類似システムについて、施設の主要プロセスや目的、処理内容により構成を分類・整理した。全体の類型については図のとおりということで、全体の図は9ページ、有機物の熱変換処理施設の類型化という形で分類させていただいております。この分類に当たって考え方を今の中で説明しているところでございます。
 6ページに戻りますけれども、システムの基本的構成の1番目、[1]と書いているところでございますが、まず基本システムとはどういうものか。従来の焼却システムで、産業廃棄物を燃焼し、発生したガス及び固形物中の炭素を供給炭素と反応させ、安定した燃焼ガス及び残渣等とするものである。産業廃棄物を無酸素雰囲気中で熱分解または揮発(乾留)させ、その発生ガスを供給酸素と反応させ、安定した燃焼ガス及び残渣等とするシステムもこれに該当する。ということで、まずこれを基本システムI、従来型の焼却炉、ガス化燃焼炉という形をここで整理させていただいております。
 基本システムIIとしてガス化改質方式。従来の焼却システムで、廃棄物を無酸素雰囲気中で熱分解または揮発(乾留)させ、その発生ガスを改質(燃焼を伴うクラッキング)して燃料等の改質ガスを回収するもの、これを基本システムIIという形で整理させていただいております。
 基本システムI、IIに対して、[3]以降のものはそれと比較してどうなのかという形で整理させていただいているところでございます。
 まず、焼成、焙焼、焼結処理システム。これは、先ほども説明させていただいてございますけれども、セメント等窯業製品製造の過程、金属製錬過程で、鉱石等の無機物をその融点以下の温度で加熱する操作である。この過程で産業廃棄物を原料または燃料の一部として用いる場合は、これら有機物につきましてはその中で燃えているということから、一般的に基本システムIに該当するものである。
 4番目の溶融処理システムは、産業廃棄物を融点以上まで加熱して、一たん高温溶融状態にしたものを冷却してスラグ化するもの。融点に至るまでに産業廃棄物中の有機物が燃焼しているということで、本システムについても途中の過程で産業廃棄物中の有機物が燃焼されることから、一般的に基本的システムIに該当する。
 5番、還元処理システム。産業廃棄物を高温・無酸素雰囲気中で金属酸化物と反応させるもの。産業廃棄物は金属の還元剤として利用され、産業廃棄物自身は酸化される。固形物中の炭素が一酸化炭素となるのに必要な酸素が供給されているが、二酸化炭素となるために必要な酸素は金属酸化物から得ている。主たる目的が金属製錬であり、基本システムとは異なる熱変換反応が起きているので、これについては焼却処理とは別のシステムとして位置づけることが適当ではないかということでございます。
 その他の熱分解システムということですが、有機物を無酸素雰囲気中で加熱(乾留)し、可燃性ガス、常温では液状の炭化水素油及び炭・スラグ等の固形物に分解するシステム。具体的には次のシステムの利用が見られる。
 7ページに移らせていただきますが、まずアとして油化回収。廃プラスチック類を無酸素雰囲気中で高温熱分解または揮発させ、ガスを冷却し、原料または燃料として炭化水素油を回収する。処理の工程から出るオフガスの処理として燃焼工程がある場合があるが、これにつきましては油を得るための炭化水素化合物への変換が主要反応で、焼却処理とは別のシステムとして考えることが適当ではないか。なお、油化により得られる油の歩どまりや品質が確保されていなければ油化と位置づけることには無理がある、ということでございます。
 イとしてガス化回収。廃プラスチック類を無酸素雰囲気中で高温熱分解または揮発させ、燃料ガスを回収する。その工程でガス改質されることが通常であり、これは基本システムIIに該当している。なお、コークス炉のように産業廃棄物由来のガスを改質せずに回収する場合もあるということでございます。
 それから、炭化。産業廃棄物を無酸素雰囲気中で高温熱分解または揮発させ、ガスは冷却して薬剤等により処理して排出し、炭等の固形物を回収する。処理の工程から出るガスを燃焼させる場合は基本システムIに該当している。当該ガスを焼却せずに排出する場合には、排ガスに伴う環境保全上の支障が生じないようにすることが必要ではないか。
 エとして、ガス化溶融。これについても、産業廃棄物を無酸素雰囲気中で高温熱分解または揮発させ、その発生ガスである熱分解ガスで炭化した灰を溶融する。処理の工程から出る熱分解ガスは完全燃焼させているので、基本システムIに該当する。
 それから、基本システムに該当する既存製造設備ですけれども、熱変換による処理システムのうち基本システムに該当するものであって、既存製造設備等の有効活用のニーズが高い施設の特徴を整理すると次のとおりである。
 まず[1]としてセメント焼成炉。セメント製造の用に供する施設で、産業廃棄物を原料または燃料の一部として用い、高温で加熱することにより原料成分を化学変化させ、セメントの中間製品であるクリンカーを生産する施設である。産業廃棄物を原料または燃料として燃焼している場合には一般的に基本システムIに該当するものであるが、製造設備における技術的な特徴から現行基準に適合できない場合がある。
 8ページ、[2]として金属製錬の用に供する焙焼炉、焼結炉。製鉄あるいは非鉄製錬の用に供する施設。産業廃棄物を原料または燃料の一部として用い、鉱石をその融点以下で加熱し、次の製錬過程に適した状態に性状変化させる施設である。産業廃棄物を受け入れた場合、産業廃棄物中の有機物が燃焼されることから、一般的に基本システムIに該当するものであるが、製造設備における技術的な特徴により現行基準に適合できない場合がある。
 [3]、金属製錬の用に供する転炉、電気炉、溶解炉。製鉄あるいは非鉄製錬の用に供する施設。産業廃棄物を原料または燃料の一部として用い、製錬に必要な高温雰囲気下で、金属くずは溶解して金属製品とし、その他の産業廃棄物は熱分解又は揮発させて可燃性ガスを回収するか、または燃料として使用するものである。この過程の中で産業廃棄物を原料または燃料として燃焼している場合には、一般的に基本システムIに該当するものである。しかし、製造設備における技術的な特徴から現行基準に適合できないものもある。
 これが4番、焼却処理システムの考え方、基本システムI、IIに対してそれとの比較という形で整理させていただいている部分でございます。
 これを表として整理したのが先ほど言いましたように9ページで、9ページの表に移らせていただきます。全体として有機物の熱変換処理施設の類型化という形で、まず熱変換という言葉で全体をくくってございます。それを大きく分けて、燃焼、金属還元、熱分解という形で3つに類型化、とりあえずここで分けております。
 燃焼の中で、有機物を完全燃焼させて安定化するもの。これは直接焼却という言葉を使ってございますけれども、通常焼却焼却とか廃液燃焼炉、これは基本システムIという形になろうかと思います。
 真ん中の2段目ですけれども、融点以下で加熱させ性状変化。これは焼成、焙焼、焼結が該当してくるということで、施設名称として一般的に焼成炉とか焙焼炉、焼結炉という言葉が使われておりまして、製造施設等の中ではセメント焼成炉、鉛・亜鉛製錬用の焙焼炉、製鋼用、鉛・亜鉛製錬用の焼結炉等がございます。これは、先ほどの説明のように焼却施設、基本システムには該当しますけれども、焼却施設の構造、維持管理基準に適合できない部分があるという中で、合理的な基準の設定が必要ではないかということです。
 3段目、燃焼のうちの3つ目ですけれども、融点以上に加熱し溶融固化。溶融と言われる処理で、施設名称として溶融炉、これに該当するのが製造でどういうものがあるかということになりますと、製鋼用とか銅製錬用の転炉とか、製鋼用電気炉とか、銅製錬用の溶解炉等がございます。これにつきましても、この中で有機物を原料、燃料として受け入れた場合、それについては燃焼施設で焼却施設に該当するということですけれども、合理的な基準が必要になるだろうということです。
 大きな2つ目の金属還元、これは還元剤として利用ということで還元、一般的な名称として還元炉、どういうものがあるかというと、製鋼用の高炉、鉛・亜鉛製錬用の溶鉱炉、鉛製錬用の電気炉。これに関しては、外部からの酸素の供給によって安定化したものを生成・合成するだけでなくて、金属鉱物とか、鉱物内の酸素を取って酸化されるという形で、普通の燃焼のシステムとは違うだろう、それとは別のシステムだろうということで、焼却施設には該当しないのではないかという形で整理してございます。
 3つ目の熱分解でございますけれども、熱分解の中で1つ目として油回収。油化という処理内容、これは油化施設、先ほど説明しましたけれども、焼却施設には該当しない。
 それから、ガス回収。ガス回収では、ガスを燃料として改質、クラッキングを行う場合がガス化改質炉、これは焼却施設、基本システムIIという形で整理していますので、当然焼却施設。ただ、改質しないガス回収、例えば炭化炉、ガスは回収していますが、改質していない。製造施設としては、例えば製鋼用コークス炉がございますが、これは改質操作がない、燃焼部分がないという形で焼却施設に該当は難しい、別のシステムとして考えるのが素直ではないかということです。
 その他処理として、ガス化燃焼。これはガス化燃焼炉、従来からある焼却施設で、無酸素雰囲気でガス化して、出てきたガスを燃焼するという形で、基本システムIの焼却施設に該当します。
 それから、ガス化溶融。これは最近注目されて、市町村においても設置されているごみの焼却施設という形ですが、焼却施設に該当。
 そして、ガス化燃焼、ガス化溶融以外の炭化。熱分解して出てきたガスを燃焼しないで、活性炭等の吸着とか、処理しないで単に放出とか、そういう形のシステムになった場合は、燃焼過程がないという形、焼却施設の中に入れるのは難しいのかなということで、焼却施設に非該当、基本システムとは違う。
 先ほどの説明をまとめたのが9ページの表ということでございます。
 8ページに戻っていただきまして、今回、4までの肉づけという形で案として整理させていただいておりますが、5番目の技術上の基準の基本的考え方は、整理させていただいて、次回ご審議いただきたいと考えている部分でございますが、類型化、9ページの表ですが、ここら辺がある程度固まった中で、それぞれ類型をもとにといいますか、技術上の基準、合理的な基準といいますか、それについて基準のあり方、そこら辺を整理させていただければということです。
 1つとしては、焼却施設に該当する部分であっても、現行基準に適合できないという既存製造設備の合理的な技術上の基準のあり方はどうしたらよいか。もう一つは、今の整理の中で、焼却施設には属さないという形で整理してきている油化施設とか、ガスを燃焼しない炭化施設、焼却施設に属さないとした場合、排ガス等の規制はどうあるべきなのか、そういうような規制のあり方、ここら辺について次回整理させていただきたいというように考えているところでございます。
 それから、もう一つ資料としてつけさせていただいているのは資料4参考2、技術上の基準に対する業界要望で、各業界等から、現行基準の適合が難しい部分といいますか、そういう形の中でヒアリング等によって要望を集めたものでございます。
 要望として出てきた団体といたしましては、非鉄関係の日本鉱業協会さん、製鋼関係の鉄鋼連盟さん、セメントのセメント協会、それから全産連の4団体、それ以外の業界等もヒアリングをやりましたけれども、要望・意見はなくて、意見としては4団体から出てきておりまして、どのような意見が出てきたかをまとめたものでございます。
 1番目として、外気と遮断された燃焼室。これを焼却施設の構造基準または維持管理基準等で定めているわけですけれども、例えば、非鉄の転炉は、完全な密閉状態ではないが、製錬反応で生成するSOガスを完全に捕捉するため、炉内は常時負圧を維持しており、ガスの流出はなく、生活環境保全上支障はない。鉄鋼連盟も同じで、転炉、電気炉等は、開放型の炉であり密閉状態ではない。でも、燃焼ガスは吸引しており、ガスの流出はないから問題ない。現行基準に適合しない部分で要望として出てきています。
 2番、助燃装置の設置、炉温上昇・保持のための助燃装置等の作動。これにつきましても、日本鉱業協会さんの方から、製錬工程は高温で溶解等をするため、特に助燃装置はない。しかし、メーンバーナーが常に作動しており、炉温の速やかな上昇や炉温の保持は可能である。セメントキルンも、同じように常時メーンバーナーを調整して炉温を1,300〜1,500度に維持しており、助燃装置を必要としない。鉄鋼連盟についても、転炉は、投入前に高温の溶銑を装入しているため、急速に加熱されるので助燃装置はない。電気炉についても、電気アークにより急速加熱、また炉内も耐火煉瓦で800度以上に保持されている、ということで助燃装置はない。また、焼結炉は燃料にコークス粉を使用しているため、燃焼帯の温度は急速に上昇するということで、温度は確保できるけれども、助燃装置はないという形の要望がそれぞれ出てきています。
 3番目として、燃焼ガスが摂氏800度以上の温度で2秒以上滞留できる燃焼室というのが焼却施設の基準の中にあるわけですが、鉄鋼連盟から、焼結炉の原料層厚は500〜600ミリ、その中を通る空気の表面風速は毎秒1メートル程度ということで、1秒以内で通過してしまう。また、転炉、電炉も、1,600度以上の温度があるけれども、燃焼室の定義にもよるが、ガス滞留時間は2秒以内。どこまでを燃焼室と見るかによっても違うということですけれども、一般的には2秒以内であるということでございます。
 4番、燃焼室中の燃焼ガスの温度の連続測定・記録。これについても、燃焼室中ということになっていますが、日本鉱業協会さんの方から、直接燃焼室中の燃焼ガスの温度を測定していない。ただ、炉直後の集煙口とかボイラー入り口等で連続測定しており、燃焼ガス温度の推定は十分可能である。また、セメント協会さんからも、炉内の状況(高温・セメント浮遊等)により信頼性ある温度測定は困難。ただ、仮焼炉出口で連続測定しており、中の燃焼ガス温度の推定は可能である。鉄鋼連盟さんからは、転炉、電炉は炉内の温度が1,600度以上の高温のため、常時連続測定は不可能。ただし、転炉は炉内以降の箇所で測定可能。また、焼結炉の燃焼帯の温度測定は原料層が移動しているため測定できない、というような意見が出ております。
 裏のページに行きますけれども、5番として、集じん機に流入する燃焼ガスの温度を摂氏200度以下に冷却しなさいという構造・維持管理基準が現在ありますが、非鉄金属製錬工程、これは主として硫化鉱を原料としていることから、燃焼ガス中にSOを非常に多く含んでいるということで、集じん機に流入する燃焼ガスの温度をおおむね200度以下に下げるとSO3が結露し、集じん機、排煙ダクトを腐食させる恐れが出る。
 6番、排ガス中の一酸化炭素濃度の測定・記録。鉄鋼連盟さんの方から、転炉ガスについては、回収ガスのカロリー管理としての一酸化炭素濃度の測定は行っているが、電炉等は一酸化炭素濃度のコントロールができないため測定は行っていない。
 それから、排ガス中の一酸化炭素濃度を100ppm以下となるように焼却。維持管理基準ですが、これに対して鉄鋼連盟さんの方から、製錬作業のため脱炭工程や一酸化炭素による還元機能を活用しているため、一酸化炭素を一定以下にコントロールすることは困難。特に転炉ガス中の一酸化炭素濃度は50〜70%と非常に高濃度で、回収して燃料として使用している。全産連さんの方からも、100ppmについては遵守困難ということで、現在、基準の適合状況を会員に対して調査しているという形で出てきております。
 最後に、ばいじんと焼却灰の分離排出。これにつきましても、セメント協会さんの方から、ばいじんと焼却灰はすべてセメント原料として使うので、分離排出は不可能な構造である。日本鉱業協会さんの方からは、非鉄製錬では焼却灰は排出されない、スラグ、ばいじんが排出される。このスラグはセメント原料やコンクリート骨材等として外販している、ばいじんは炉に返送するか、もしくは別の製錬所で金属を回収している。
 という形で、各業界の方から、現行の焼却施設の構造・維持管理基準に適合できないというか、そこら辺の意見が寄せられているということでございます。
 資料説明については以上でございます。そういう中で、技術的な部分が非常に多いので、専門委員会のご審議、よろしくお願いしたいと思います。以上です。

○田中(勝)委員長 資料、詳しく説明いただきました。資料4の1ページから、検討の必要性も前回議論しましたけれども、きょうもご意見をいただければと思います。
 9ページに分類がありますが、これだけ見ると何のためにこんなことをやっているのだろうかと初めは思ったものですけれども、きょうの説明を伺うと、廃棄物の処理技術が随分開発されて、いろんな方式が提案されております。世の中の流れとしては、焼却は大気汚染、安全、環境保全の面からいろいろ心配されるということで、資源化あるいはリサイクルということを強調する施設も提案されております。
 安全や環境保全を確保するために構造基準あるいは維持管理基準があるわけですが、技術によってはそれが当てはまらない、あるいは当てはめることが合理的でないということがあるので、焼却処理という分類になってしまうと構造基準や維持管理基準が適用されるし、許可あるいはアセスメントの面でいろいろハンディキャップがあるのではないか、こういう見られ方もします。したがって、9ページのところで廃棄物の焼却施設に該当しないという分類になれば、その辺が変わってくるということがあります。焼却施設に該当したとしても、今の構造基準や維持管理基準をそのまま当てはめるのではなくて、その施設に合った維持管理基準や構造基準に変えていくことも対応としてはある、そういう背景でこういうのが検討されているというふうに理解します。
 限られた時間ですので、1つは、使われている言葉がどうのこうのという点があります。新しく熱変換とか、余り聞きなれない言葉ですけれども、使われている言葉が妥当かどうか。それから、こういう分類でいいかどうか、もっとスマートな分類がほかにあり得るのか、目的に沿った分類としてこれが最もいいのか。最後に、焼却施設に該当する該当しない、該当するとしてもシステムのIかIIか、どちらに該当するのか。焼却施設に該当するとしても、今の構造基準や維持管理基準が当てはまらないので、もっと合理的な基準を提案する、見直す、この3点で見ることができるかなという気がします。
 言葉の方は、後でゆっくり見ていただいて、この言葉よりこういうふうに使われているとか、そういうのは事務局にファックスでも送っていただきたいなと思いますので、2点目の分類の考えとか、一番最後の8ページの技術上の基準の基本的考え方、これもきょうはご意見をいただいて、それに基づいて事務局では作業しますので、その辺もぜひご意見をいただきたい点です。
 ということで、まず1ページで何かご意見、ございますでしょうか。検討の必要性と、2章の廃棄物処理における焼却処理の位置づけ、この部分でご意見をいただければと思います。
 武田先生、何か。

○武田委員 非常に難しい問題ですね。最終的にやりたいことは、多分一番最後の技術上の基準、構造だとか維持管理、ざっくばらんにいえば、問題を起こさないようにするために基準を設けたいというのが最終的な目的ではないかと思います。前の方が余りにも画一的というと変かもしれませんが、これはこういうふうに考えて、ここへ入れた方がいいとか、やり過ぎているような気が私はしております。
 別のところで議論したことがあるんですが、例えば焼却と燃焼はどう違うのかとか、酸化還元反応が起こっているわけですけれども、それをどう見たらいいのかということを議論すると非常にややこしくなってくるんですね。
 ここまでやらなきゃいけないのかなというのが一つの感想でして、例えば最初の方で(10)まで主に廃棄物の処理ということでずうっと来ているプロセスがあって、(11)で既存の製造プロセスが出てきまして、最後に類型化するときに、既存のプロセスをこれは焼却に入る、これは焙焼に入るというふうにしておいて、だけど廃棄物焼却で今まで使ってきたものとは違う基準にしないと合わない、一たん入れ込んでまた出しているという感じがします。じゃどうすればいいのかと言われると困るんですけれども、考え過ぎているような気がします。余り建設的な意見でなくて申しわけないですけれども、そう感じました。

○田中(勝)委員長 ありがとうございました。というご意見ですが、中杉委員。

○中杉委員 私も、お話を伺っていて、これは最終的に何のためなのかなというのが一番のあれで、基準をつくる云々の話は、環境保全上どうかという話が多分一番大きなポイントだと思います。今、いろんな施設、少なくとも既存の施設については大防法なりの中で規制があるわけですが、そういうものと廃棄物の方とどういうふうに整理するかという整理の仕方が一つ必要だろう。
 今までの法令の中でちゃんと見ているもの、抜けてしまうもの、ほかの法令で見ているもの、その3つの整理がまず必要なんじゃないか、それについてどうするか。ほかの法令で見ているものは、極端な言い方をすれば、使う原材料が違うという観点から、廃棄物の方でしなくても何らかの形の規制を新たに加えるという考え方もあるわけです。そこら辺をどういうふうに整理するのかですが、そういうふうな見方で整理してみないと……。「二重三重に規制をかけるなよ」とよく言われますけれども、そんな形で物を見てみる必要があるのではないか。
 そういうふうにして見たときに、武田先生が言われたような話、大分けでいくとこうなるけれども、何となくそぐわないような感じを私も印象として持ったんですけれども、そこら辺は環境省としてはどういうふうなお考えか、ちょっと聞かせていただけないかと思います。

○田中(勝)委員長 今でももう既に廃棄物処理法で規制がかかっていて、焼却処理施設ということで扱われているのが一般的で、自治体によっては焼却施設でないといった扱われ方がされているんですかね。今の現状がどうなっていて、規制がかかっていないからこれだけ規制がかかるというより、規制がかかっているものの不合理なところを合理的にする方かなという気がするんですけど。

○横浜補佐 検討の必要性ということで文章化して簡単にまとめてございますけれども、実態として、いろんな焼却炉といいますか、焼却類似施設といいますか、そういうものがあって、各自治体としても、いろんな原理といいますか、いろんな種類の相談が寄せられて、一個一個焼却炉に当たるのか当たらないのか、そこら辺で大分苦慮しているという事実はございます。今度メーカーの方から見れば、別の県では焼却施設ではないということで設置できた、これを全国的に展開したいということで隣の県へ行ったら、それは焼却施設だというふうに言われている、そういうような一部混乱している事例も確かに現在ございます。そういう中で、焼却施設というのは何ぞやという形の中で今回整理をやっていけれればということで、ある程度統一的なものができるのかなというのが一つございます。
 もう一つは、製造設備という形の中で、熱利用にしても原料、燃料としてリサイクルという形で動ける、生活環境保全上支障がないという前提が当然ありますけれども、進められるものなら進めてもいいのではないのかなという考え方もございます。ただ、製鉄、非鉄を含めまして、実際には焼却施設としてつくったものではございません。そうすると、現行基準という形で細かな基準が現在設けてございますので、そこと合わない部分がどうしても出てしまうという形の中では、そういうものに対して合理的な基準が必要なのではないかという考え方を持っております。
 先ほどの全体説明にちょっと補足ですけれども、焼却施設に当たるか当たらないかという形でそれぞれ整理させていただいているんですが、これはこれまで環境省、当時の厚生省を含めまして、こういう形で実際上運用してきたという考え方です。今までこういう考え方でやってきたものを整理しているということで、ここで新たに焼却施設でないものを焼却施設にするとか、そういう考え方ではなくて、基本的には、今までこういう考え方で運用してきたものを同じ考え方の中で整理させていただいているということが一点でございます。
 それから、業界要望という形で、先ほど私の説明の中で、現行基準に適合しないということで各業界の方からいろいろ寄せられたというご紹介をさせていただきましたが、これは業界として今の基準の解釈で難しいのではないかという形がありますけれども、実際上は、例えばばいじんと灰の分離排出というのは、灰がもともとない施設は当然分離排出、現行基準に適合しているということでございますし、それから焼却施設の中の燃焼温度、これは中で直接はかれないから外ではかっているということで、中の温度はそれ以上高く常時800度以上ということになれば、その800度以上の燃焼連続測定についても、基準は当然適合しているという形で解釈してきているものです。
 この要望、幅広にとっていますので、違反しているとか、そういう話ではなくて、解釈上の問題もございます。ただ、本文というか、基準の文章を読むと、業界としては、何となく合っていないのではないのかなという形で要望として幅広に出てきていますが、すべてではなく、それぞれ現行基準と適合している部分も要望の中には幾つもございます、ということをつけ加えさせていただきます。

○田中(勝)委員長 ほかにいかがでしょうか。

○松澤補佐 ちょっと補足でございますけれども、今回の中で油化というものについてわざわざそういう分類を素案の中で載せさせていただいているんですが、多くの自治体では、油化の場合、オフガス燃焼というところをとらえて、これは焼却ではないかというお考えをお持ちになるわけでございますが、油化を焼却である、それはオフガス燃焼を行っているからであるというのは、常識的に見てストライクゾーンを外れているのではないかという気がいたします。
 ところが、実際に現場ではそういう疑問もございますので、そのあたり、油化は油化であるということは、私どもはこれまでの考え方を書いているわけでございますけれども、若干しつこい書き方になっておりますが、あわせて整理してみてはどうかということで、油化、それから炭化もそうでございます。
 油は出るんですが、不思議なことに油を外部には出さないで、そのまま施設の中で油と称するものを焼いている、焼いている熱でもってプラスチックを油にする。これをぐるぐる回しているというようなものについて、地方公共団体ではこれが焼却だろうかどうかというのを悩んだりするわけですし、そこから起因して、さらにオフガスを焼いているのだから焼却ではないか、こういうとらえ方をされる例も間々ございます。そういったこともあって、ここでは基本的なこれまでの焼却、私どもの判断基準を示しつつ、最終的には焼却というふうにとらえ得るものの中でも、技術的に違う種類のものが幾つもございますので、そういうものを分類して、技術に応じて分類したものに必要な技術基準を合理化するというのが今回議論をお願いしようというところでございます。
 今、焼却ととらえているものにつきましてみれば、ごみ焼却を念頭に置いている技術基準というものを技術に応じて合理化していこう、そういうことが一つのターゲットでございますし、それに付随しまして、先ほど申し上げました油化とか炭化という部分で地方公共団体の現場の方で悩みもございますので、そこもあわせてこういった考え方をレポートという形でまとめることで明確にする。そのような形で、何が焼却なのかという部分について、各地方公共団体で悩まれている部分、場合によって県ごとにばらばらになってしまう部分が、お願いしています専門委員会のレポートという形で世に出せるようになれば、そこは統一的に……。これは技術の話でございますので、そういった技術に関する各県の共通認識がはっきりとした科学的なレポートに基づいて実行できることになろうかと思います。
 そういった副次的な面も私どもとしては期待しているところでございまして、先生方にご意見、ご批判いただきながら、わかりやすい整理をお願いしたいというのが趣旨でございます。

○田中(勝)委員長 森田委員。

○森田委員 私の理解した範囲では、ごみといったものが焼かれるというプロセスで今まで減量されていたんですが、いろんなところでそれに類縁したような施設でごみ処理されていくときに、最後はそれがごみ処理として適切なものになっておるか、なっていないか。なっていないところに行ってしまっても困るし、ということがある。つまり、ごみの行き場所みたいなものがどこにうまく適合して処理されるか、出口のところである程度類型化してコントロールしようという意向ではないかなと思ったんですね。
 少し質問させていただきたいのは、そもそも焼却施設であることに該当した場合と、焼却施設ではない、非該当という場合で最後にどのような基準の違いとか、適用される法律があって、どれだけ焼却施設になるのに面倒くさくなっておるのか。そこの差は一体何であり、それをどうやって見地されているのか、その辺をお聞かせくだると出口から決められるような気もするんですが。

○横浜補佐 焼却施設に該当した場合、該当しない場合で廃掃法の中でどのような基準、差があるかということだと思いますけれども、廃棄物処理法の中では、まず処理基準ということで、焼却施設についてはすべての焼却、基本的に設備の基準と仕様方法の基準が出てございまして、どんな小さい炉でも、ある程度密閉化して、排ガスが煙突から出ないようにとか、そういうような一般的な基準を処理基準として定めています。
 もう一点は、許可施設という形で、廃棄物処理法では都道府県知事の許可がなければ設置できないという中に、一般的には時間200キロ以上の焼却炉と火格子面積が2平米以上の焼却炉、これを許可施設。廃プラ焼却施設はもう少し小さく許可したりしていますけれども、そういう形で許可の要る施設を焼却施設ということにしております。
 許可施設になりますと、まず何をしなきゃいけないかというと、設置する場合には、設置場所の周辺環境の影響調査、一種のアセスといいますか、ミニアセス。ミニアセスというのは、水質、大気、騒音、振動、悪臭、生活環境上の5項目に限定したアセスということでミニアセスという言われ方をしていますが、こういうものを調査しなければならない。その調査書を申請書に添付して都道府県知事に提出、都道府県知事はその内容を告示縦覧、一般に周辺に周知した上で、関係住民、関係市町村長の意見を聴取して、なおかつ専門家の意見を組み入れた形で、最終的に都道府県知事が許可か不許可の判断をするという仕組みといいますか、設置の場合の手続が決められています。
 その後につきましても、構造・維持管理基準という形で細かく技術上の基準が決められて、それに適合しなければ当然行政処分なり、許可の取り消しというような形の処分が最終的に来る。なおかつ焼却施設については、周辺地域の関係者から要求があれば維持管理記録を見せなければならない、そういうものも法律の中で決まってきます。
 焼却施設に該当しないという形になると、基本的には廃棄物の処理基準だけですので、生活環境、周辺に問題ないように適正に処理しなさい、単にそれだけで、構造・維持管理基準が具体的にあるわけではなく、都道府県知事の許可、そういうような手続も特にあるわけではないという形で、実際上大きな差が生ずるのは確かでございます。
 今のは産業廃棄物の話でございまして、一般廃棄物につきましては、すべてごみ処理という形の中で、5トン/日以上であれば一般廃棄物のごみ処理施設としての手続があります。そういうことで、一廃の場合は、大きければすべてそこら辺の手続が必要になります。産廃の場合は、許可の必要な施設は政令で定めてございますので、そのどれかに当てはまらない場合、例えば処分場とか、PCBの施設とか、焼却施設とか、そういうふうに生活環境に影響を与えるものは許可の要る施設と定めていますので、それに当てはまるか当てはまらないか、それによって大きな差が生ずるという内容になってくるかと思います。

○田中(勝)委員長 ということで、処理する事業主から言えば焼却施設でない方が施設を整備しやすい、許可を出す側から見ればきちんとしたもので住民に安心を与えたい、そういう側面があるでしょうね。
 それから、まとめ方で武田委員や中杉委員がおっしゃった点ですけれども、施設タイプごとに性能指針を作るという流れですよね。こういう施設で安全や環境保全を確保するといったものは、いろんな団体が新しい技術の確認とか、検証とか、そういうことが一方で動いていて、こういう施設はこういうことを配慮して、あるいは構造上こうしなさい、こういう情報も一方では整理されつつあります。
 中杉委員。

○中杉委員 ご説明をいろいろ伺っていて、私はこういうふうに解釈するのかなと、間違っていたらご指摘ください。
 この報告書の目的というのは、一番最初に、地方自治体が判断に困る、判断するために、まず焼却施設に該当するか該当しないかということの整理を出す、というのがこのレポートのねらいかなと。9ページの一番最後に焼却施設に該当、非該当が出てきます、それが一つなのかなというふうな解釈をしたんです。
 もう一つは、その前の8ページの5のところへ戻ると、既存製造設備について合理的な基準のあり方、それに属さないものについては別の考え方をする、その2つがある。そういうふうな意味で、既存製造設備についてどうか。既存製造設備といっても、焼却施設に非該当のものと該当するものと両方あるんですけれども、既存製造設備について合理的な技術上の基準のあり方というのは、そういう分類でいくとどこを言っているのかがわからない。

○横浜補佐 5番の技術上の基準の基本的考え方、これは今後整理させていただきたいと思いますけれども、1つ目の丸の既存製造設備について合理的な技術上の基準のあり方、これは焼却施設に該当するものという前提です。今現在、焼却施設に該当すれば、細かな一律基準といいますか、ほかの焼却炉、専焼炉を含めてまるっきり同じ基準がかかってしまうという中では、実際上その基準では適合できない製造炉があるという形で、そこら辺の製造炉において、ダイオキシンを含めた生活環境保全上支障がないというその前提は当然重要でございますが、そういう前提が担保されるならば、製造プラントですから焼却施設の構造へ全部当てはめろというのは難しいなら、そこに合わせた基準が必要なのではないかという考え方が1つ目、これは焼却施設に該当する部分です。
 2つ目としては、製造設備を含めてもいいわけですけれども、焼却施設に該当しないという形で整理されるとしたものについて、生活環境保全上支障がないという判断があればそのままでもよろしいかと思いますが、焼却施設と同じに何らかの支障があるという判断になると、先ほど説明したように、該当するか該当しないかによって天と地ぐらいの差が出てしまうという現行がありますので、支障のあるものであれば、どのような規制が必要なのかというそこら辺の考え方を整理させていただきたい。
 その整理をするためには類型化をどうするかという先ほどのそこら辺がありまして、類型化がこれで大丈夫だという形になれば、そこら辺の類型化が自治体の参考になるといいますか、油化にしろ炭化にしろ、どうなんだと自治体で困っているという部分で、自治体にも参考になる一種の報告書という形で取りまとめれればというように考えております。

○森谷課長 実は私も最初これを読んだとき、頭が混乱してわからなくなったときがあるんですが、要は廃棄物の焼却施設、法律の中で該当するかどうかというところでまず仕分けがあって、廃棄物の焼却施設であったときに、今の基準がそれでいいだろうかというもう一つがある。廃棄物の焼却施設でないとき、非該当とされているものですが、それをどう考えるかということで、さっき中杉委員からありましたように、大気汚染防止法の条例ではどうなっているか、ほんとはそこの世界が見えないといけないと思います。
 要は、何でこんなことをするのか、法令上、今どういうことになっているかという整理が入り口にイントロである、そういう文章も必要だろうなと思いつつあります。もう一つは、今私が口頭で言ったところ、つまり9ページ目の最後のボックスが並んでいるんですが、簡単なフローで済む話ですけれども、物の考え方を整理したフローが中にあった方がいいのかなと思っているところです。

○中杉委員 今のご説明でかなりよくわかってきたんですが、もう一つだけ、8ページの5のところで「焼却施設に属さない油化施設、炭化施設の規制のあり方」と書いてあるので、ここでもう一つ疑問が出てくるのは、金属酸化物の還元炉で焼却施設に非該当というのが2種類あるのか、それともそれも一緒に考えるのか。本来だったらそれも一緒に考えて、廃棄物の方で規制するかどうかということでなくて、廃棄物の観点から見たらどういうことを注意しなければいけないのか。大防法の整理の中でやるのか、廃棄物処理法の中でやるのか、それは仕組みの中でやればいい話ですけれども、そういうふうな観点で整理するというのであれば非常にわかりやすい整理だと思います。
 質問として、還元炉と、コークス炉の炭化炉は炭化炉の中に入っているのか入っていないのかはあれですが、それはどういうふうな……

○横浜補佐 どういう整理をしていくかというのは今後事務局で整理させていただく部分ですけれども、ここで出した油化施設、炭化施設、これは例示という考え方でございまして、焼却施設に該当しないという中で生活環境保全上の判断が必要なのかどうか、そこら辺を含めた中で検討させていただきければというふうに考えております。

○田中(勝)委員長 細川委員。

○細川委員 中杉先生の言われたようなことですけれども、焼却施設に属さない何とか何とか施設の規制のあり方と書いてありますが、焼却施設に属さないとなった途端に、産業廃棄物焼却処理システムの技術上の基準とか、根拠になっている法律で法的な規制ができるんですか。
 焼却施設に属さない何とか何とか施設の規制のあり方と書いてありますけれども、こういうふうに規制した方がいいですよと議論しても、法律的な根拠がないから、そういう規制はできませんというふうになると、議論できるだろうか。

○横浜補佐 ここの部分でどういう規制のあり方が必要か。排ガス規制とかダイオキシン規制とか、焼却と同じようにこういうものについても規制することが必要だという方向性が出れば、次どうするかという形になりますと、結局、焼却施設に属さないとなると、現行では一般基準というか、生活環境上支障がないように廃棄物を適正に処理しなさい。悪臭を出さないとか、そういう一般基準はありますけれども、施設としての基準がなくなってきてしまう。
 そうなるとどうするかというそこら辺の方向を受けて、例えば油化施設なり炭化施設を許可施設、省令については許可施設ですが、そういうものとして、一種の政令改正になりますけれども、そういう形も一つの方法として考えられますし、別の方法としては、許可施設をふやさなくても、一般基準の中で、例えば乾留みたいな形でやる場合の排ガス、それはこういうように処理しなさいとか、そういう形で、どちらにしろ廃棄物処理法の政省令とか、そこら辺の改正という作業が必要になってきますが、方向性が出れば、当然そういうような法改正の方で作業を検討していくという形になろうかと思います。

○細川委員 よくわかりました。そういうことであれば無理して分類するという意味がよくわかるんですけれども、無理して分類しないで法改正した方がすっきりするんじゃないか。ダイオキシンが出そうな施設についてはこうしなさい、それが焼却であろうとあるまいと、みんなこうしましょうというのが一番趣旨に合うような気がしますが。

○松澤補佐 廃棄物の処理の方法については、法律の中で廃棄物処理基準に従って処理しなければいけない。廃棄物を最終的にどう処理するか、ハンドリングといいますか、具体的にどういう処理をしなければいけないのかという基準を廃棄物処理法の中では定めることになっております。これは基本的に政令の中で、焼却ではございませんけれども、例えば廃酸とか廃アルカリ、こういうものは埋立処分してはならない、これは処理基準の一つの例でございます。ですから、油化とか炭化を行う場合にはこのように処理しなければならないといった処理基準を定めることが一つのアプローチとして考えられるのではないか、というふうに私どもは考えております。
 また、廃棄物処理法の中では、それとは別に、廃棄物処理を行う施設について施設のオペレーション、施設の構造という部分について許可制度のもとでの規制を法律に基づいてやっておるわけですが、どの施設を許可対象施設にするかというのは政令で定めるというふうになっておりまして、許可施設に関するオペレーション、構造上の基準を定める、こういう構造になってございます。
 きょうの委員会でご議論いただくに当たって、そういった法律上の基準の構造といいますか、関係を整理して、ご議論いただくに当たって、法律に基づく基準の中でどのあたりの話になるのか、先生方にわかりやすく題材を提供しておけばよかったんですけれども、次回そういう形で……。今、横浜が言葉で申し上げましたけれども、そういった基準の関係、試験方法も最終的に関係してまいりますので、そのあたりの構造がわかるようにした資料を次回用意させていただきたいと思います。

○田中(勝)委員長 田辺委員。

○田辺委員 僕、失礼しなきゃいけないので、一つお願いがあるんですが、僕も油回収、油化のところが大変気になっていたんです。焼却施設に非該当、なぜだろうなという疑問を持っていたんですけれども、4ページの油化のところの説明ではよくわからないところが幾つかあります。次回でも結構ですが、油化したときにオフガスとどういう化学分解ができるのかとか、あるいはそれをどういうふうに処理処分しているのかとか、そういうプロセスのところも次回ご提示いただいて、少し議論したらどうかと思います。

○田中(勝)委員長 ありがとうございました。森田委員。

○森田委員 最初に質問させていただいたことの私自身の感想ですが、結局のところ、焼却施設に該当するか該当しないかというのは、天と地というか、1と0というか、それに近いような状況が存在している。しかし、現在の法律の中ではそのどちらかに分類しないわけにいかない、そういうことだろうと思います。
 リサイクル社会に持っていく過程でいろんな形を進めようとすると、その中間領域が物すごい出てくると思います。そういったものを含めて何段階か、少なくとも中間領域みたいなものを少し用意して、しかしながらごみというものが野方図には処理されない、そういうメカニズムが多分必要だろうという感じがします。
 これがすぐに政令改正とかなんかで対応できるのかどうかよくわかりませんけれども、少なくとも焼却と非焼却のちょうど中間ぐらいでいいネーミングをつけて1ヵ所ぐらい用意しておけば、いろんなことが円満に処理できるかなと。今のままだと何が起こってくるかというと、既存の産業用の生産設備は、焼却施設にするわけにいかないから、そのまま非該当にしておきましょう。新しく生まれてくるもので焼却に近いのは焼却施設といって、相当重々しい運転あるいは施設の構造基準をガチガチに定めてしまう、その選択しかなくなってしまいそうな感じがするんですね。もう少しやわらかくできる方法はないものかなというのが直観的にあって、一番最初の質問をしました。

○田中(勝)委員長 酒井委員、どうぞ。

○酒井委員 今、森田さんが言われたことが一番重要だろうと思いました。すなわち、非該当施設の今後の基準のあり方、方向の模索という意味合いで考えますと、今、ゼロに等しいとおっしゃられましたが、決してゼロではないと思っております。
 基本的に環境エミッションと残渣と安全、この3つをどういうふうに施設側は担保できるのか、そういう話に尽きていくだろうと思います。環境エミッションというのは、先ほど中杉さんなり細川さんがおっしゃったように、基本的に他法令で見やすい項目であろうと思いますが、残渣は極めて見にくい。そういう意味では廃掃法の中へ入れて、どういうふうに考えていくのかが必要でしょうし、また安全というのも、労働者保護という意味では我々、一定の制度を持っていると思いますけれども、社会から見たときに、この施設がほんとに安全だといったような安心感を担保するための制度自体をここで考えていく必要があろうと思います。そういう視点で見ていくと、非該当施設の今後のあり方というところは今のような切り口で整理していき、制度的な面は事務局の方でうまく整理いただきたいというのが希望でございます。
 武田先生が冒頭、ガチガチに類型化して、ちょっと考え過ぎなのではないかというご指摘だと思いますが、プロフェッショナルな目から見られると穴があるからそういうご指摘になっていると思いますけれども、世界的に見ても、今、インシュレーションテクノロジーとノンインシュレーションテクノロジーというのは、二律背反的な分け方でもって、いい焼却改善型の熱操作プロセスであればその施設は認めるみたいな一つの論調があるのも厳然とした事実です。その中で、原理的にこの施設はどういう意味を持っているということを一回整理しておくいいタイミングですので、そういう意味で前半の部分はきょう出てきたものだというふうに理解したいと思います。
 ただ、完璧なものは無理だということは断っておいた方がいいと思います。その辺は頭あたりで、技術は日進月歩だから、解釈も少しはあり得るということはエクスキューズしておいた方がいいのではないかと思います。

○田中(勝)委員長 井上委員、どうぞ。

○井上委員 なかなか勇気がなかったんですが、私は、焼却施設の分類、ほかの委員に比べたら、よくまとまっているなというふうに逆に考えたところがあります。というのは、先ほどどなたかおっしゃっていましたけれども、地方自治体、特に行政現場でいろんな混乱が出てきたりする、そういう意味で行政のスムーズさを出すことからは非常に重要なことだろうというふうに考えます。もちろん非該当、焼却でない施設ということになった場合にはいろんな問題点が出てくる。それは5番目のところで、そうなった場合にどうするかということがあるから、とりあえずこういう形のものをつくり上げるのは非常に重要なことだろうと思って、少しうなずいたところです。
 ただ、おしなべてこういう形に分けても、この中に入らないものが出てきたり、いろんなことが出てくる。特に技術がどんどん進んでいく場合に、同じようにして分類しても同じ中に入らないものが出てくる、今後そういう形が出てくるだろうと思います。
 問題になるのは、要するに、ここでこういう形がつくられたのは、廃棄物を処理するからこういう問題が出てきているのであって、廃棄物を使わない場合は一切問題がないということなわけです。従来法で十分いける。なぜそういう問題が出てくるかというと、結局は、今、廃棄物を資源化してあげないと最終的にどういうことになるかというと、放置されたり、あるいは最終処分されたりで別のリスクが出てくる、本来ならばそこのリスクとの兼ね合いでここを考えないといけないところがあると思います。
 だから、将来的に見て、ここの話をする場合には、廃棄物がこういう形で循環利用される場合と、されないで、それがほかの処理をされた場合の問題はどうなのかということを評価しながら持っていく必要が一方にある。これはだめだよと言うと、そこが閉鎖されてしまう。その結果、今、循環型社会に持っていこうとしている、最終処分されようとしていることによって起こるいろんな弊害が一方では出てくるわけですから、それを考えてその中で適切な方法を選んでいく。
 そのためには一つの方法として、イギリス型というんでしょうか、ある種のインセンティブを与えるような方法のものが出てきて、その上で、今後それぞれの技術については、例えば焼却施設ということでいえば、構造基準あるいは技術上の基準が決められているんですけれども、それに合わないものは性能に合わせてスペックを決めていく必要が出てきているのではないか。例えば全部焼却施設ということになれば、廃掃法上で決められているものだけではなくて、そこの特性を技術のスペックごとに合わせていく必要があるのではないか。それができないとどうしてもボトルネックになってしまって、物はつくっても動かないということになってしまう、そんな印象を持っております。

○田中(勝)委員長 ありがとうございました。
 きょうはいろいろご意見をいただきました。予定の時間になってきました。事務局は、次回までに技術上の基準の基本的考え方を、きょういただいた意見をもとに作成いただきたいと思います。それと、皆さん方がおっしゃったことに関連して、こんな資料があるよとか、あるいは自分が書いたものを反映してほしいという情報をぜひ事務局に送っていただきたいと思います。それらを踏まえて事務局は、早目につくって、委員に早目に送ってご意見をいただく、こういうことで次回までにバージョンアップを図っていただきたいと思います。
 きょうはそんなところで、今まで全部含めてご発言、ございますでしょうか。武田委員。

○武田委員 一点だけ、ご質問する時間がなかったんですが、有機物熱変換処理ということで、「無機物のみの熱変換処理施設は対象外」と書いてあるんですが、例えば灰溶融といったものはこの世界とは全然別だということなんでしょうか、その辺だけ。さっき疑問に思っていたんですけど。

○田中(勝)委員長 下の注の意味ですね。

○武田委員 次回言っていただいても結構ですけど。

○横浜補佐 そこら辺を含めまして整理させていただきたいと思います。

○田中(勝)委員長 長時間にわたってご議論いただきまして、ありがとうございました。これをもちまして本日の会議、閉会にしたいと思いますが、課長からどうぞ。

○森谷課長 いろいろご指摘、ありがとうございます。
 最終的にこの報告書をどのようにするかということについては、きょうの議論の中で私、思ったのは、なぜこんな検討をする必要があるのかという現在の法律の中における焼却施設は何であるのかというところを最初に申し上げないといけないのかなと思いましたし、2番、3番、これ自身、私ども有益な作業ができたと思います。専門委員会報告、審議会のものとしてはたくさん書き過ぎているというか、これは専門委員会報告の附属書類という形にしてもいい部分もあるのかなと思いますし、ちょっと足さないといけないものもあろうかと思います。
 全体を読みやすいものにするということも少し努力してみたいと思っておりますので、次回お見せするものは多少雰囲気が違うものが出てくるかもしれませんが、また案をつくったところでご相談申し上げたいと思います。

○富坂補佐 あと、事務局から一点ご連絡を差し上げたいと思います。
 第4回専門委員会、本年3月に行われておりますけれども、こちらの議事録につきまして後日郵送という形で委員の方々に送らせていただきたいと思います。またご確認いただき、コメント等がございましたら事務局あてご連絡いただきたいというふうに考えております。その後、委員長にご確認いただいた上で議事録の公表という形にさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 以上でございます。

○田中(勝)委員長 どうもありがとうございました。

午後 5時28分閉会