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中央環境審議会廃棄物・リサイクル部会
特定家庭用機器の再商品化・適正処理に関する専門委員会(第2回)
第2回議事録


1.日時:

平成20年4月16日(水)14:00〜16:00

2.場所:

環境省22階 第1会議室

3.出席者:

酒井座長、安達委員、石井委員、上野委員、佐々木委員、谷口委員、辻田委員、中島委員、南部委員、西園委員

4.議題:

(1)再商品化等基準について
(2)その他

5.議事:

午後2時00分 開会

○リサイクル推進室長 定刻になりましたので、ただいまから中央環境審議会廃棄物・リサイクル部会特定家庭用機器の再商品化・適正処理に関する専門委員会を開催いたします。
 本日は、10名の委員全員からご出席のご連絡をいただいております。石井先生、西薗先生は遅刻でおいでになるとご連絡をいただいております。
 まず最初に、今回は中央環境審議会専門委員会単独での第1回目の開催でございますので、環境省廃棄物・リサイクル対策部長の由田より一言ごあいさつを申し上げます。

○廃棄物・リサイクル対策部長 大変ご苦労さまでございます。
 家電リサイクル法の見直しの検討をしまして、報告書が取りまとめられております。それで今、2つの専門委員会を持たせていただいております。今日の専門委員会がその片方でして、もう一つはリユース、リサイクルの切り分けをどうしていこうかというものでありますが、こちらの方は、いわゆる再商品化率などを見直していこうといったものであります。
 これまでの経緯とかデータについては、後ほど担当の方から説明させますが、今回の議論の中身は再商品化率をきちっとやっていこうといったでありますから、今日、直接の議論にはならないかもしれませんが、私が関心を持っていることを2点ほど申し上げますと、1つは、これまで廃棄物の扱いあるいは各種リサイクル法をやってきておりますが、ちょうど5年前に中央環境審議会廃棄物・リサイクル部会で、いわゆるプラスチックごみの扱いに関してご議論をいただき、一定の考え方を出しております。それに従いまして容器包装リサイクル法等々の改正に臨んできまして、今もその流れにあるわけでありますが、かつてこの問題、昭和45年の国会の議論に始まるわけですが、一方ではこういう容器の話、当時はヤクルトの容器をめぐっての国会のやりとりがございました。もう随分昔、四十何年前のことでうすが、それとあわせまして粗大ごみ、当時は「いわゆる適正処理困難物」と呼ばれておりましたが、東京都が条例をつくって「適正処理困難物」というふうに廃棄物処理法の規定とは別に定めまして、全国都市清掃会議を中心に、いわゆる適困物問題として登場したのがこの家電製品問題の始まりであったわけであります。
 途中にダイオキシン問題でありますとか幾つか経て、だんだん姿は変わってきましたが、社会的に廃棄物の関連で問題としてとらえられてきたのが、この家電製品であります。
 そういう意味で、プラスチックのことを今後どのように考えていくのか、ある流れを既にもう形成してきておりますが、そこを踏まえまして、全体的にどう見ていくのかといったことを踏まえて、またここでご議論をいただきまして、方向づけを行っていただければと思います。
 もう一点は、いわゆる海外に対しましてのことであります。
 家電リサイクル法の見直し検討のときにも随分この議論ございまして、今日ご参画の委員の方々の中にはその時の委員もいらっしゃいますが、2年にわたり議論してきたんですが、もうキックオフの、最初の「やろう」というときと報告書が出た時期、2年間ぐらいあるんですが、随分状況が変わっていたぐらい、国際的な状況がすごく激しく動いている分野であります。そういう中で、いわゆるリサイクル率に関連して、海外との関係でのリサイクルをどう考えるのかということと、リユースを海外との関係でどのように考えるのかといったところが、実は1つ議論として、この率に関係しているところではないかと思っております。
 ぜひとも皆様方の忌憚のないご意見を伺いながら、今後のかじ取りができればと思っております。
 後段の部分に関しましては別途、バーゼル条約などの世界中の関心事でもありますし、あるいは私どももアジアのバーゼル条約ネットワーク会合などでも議論のテーマとして、日本としても考え方を出し、議論の途に着いているわけでありますし、あるいは日中、日韓の間での政策対話の中でもこれらの問題が取り上げられているわけであります。そういう広がりがありますが、まずは国内の家電リサイクル法の取り扱いという立場から見て、それらをどう考えるべきか、ぜひとも皆様の知見をご披露いただくなりといったことがあれば幸いかなと思っております。
 今日すぐにということではありませんが、この審議会が続いていく中でご見解を賜れればと思います。よろしくお願いいたします。
 特に、施行後7年になっていることを踏まえまして、プラスチックの再商品化の進展など、家電リサイクルプラントにおけるリサイクル技術の向上について再評価する必要があると考えております。よろしくお願いいたします。

○リサイクル推進室長 それでは、これ以降の議事進行は酒井座長にお願いいたします。

○酒井座長 議事に入ります前に、事務局から配付資料の確認と資料の扱いにつきまして、ご説明をお願いいたします。

○リサイクル推進室長 お手元の配付資料でございますけれども、資料は1から5まで、それから参考資料が1から2までございます。
 なお、資料につきましては、すべて公開とさせていただきたいと思います。

○酒井座長 よろしいでしょうか。
 本日は、再商品化等基準についてご審議いただくことにしております。
 それでは、早速ですが、議題の1番につきまして、事務局からご説明をお願いします。

○リサイクル推進室長 それでは、資料2から5まで通してご説明させていただきたいと存じます。
 前回3月19日の中環審、産構審の合同会議におきまして、特定家庭用機器廃棄物の品目追加・再商品化等に関する論点についてご議論いただきました。これが参考資料1でございます。この中で、今回は再商品化等基準について資料として用意させていただいたところでございます。
 まず、資料2「再商品化等に関する全体的な考え方」でございます。
 1ページ、現行基準を設定当時、つまり家電リサイクル法ができた平成11年の際の考え方でございます。
 一番上にございますように、鉄、アルミ、銅など、テレビのガラス類及びプリント基盤中の金属類を算定根拠として盛り込むということでございます。そして、この素材回収効率につきましては、当時の処理の状況を勘案し、原則として80%程度を見込む、こういう2つの理由に基づきまして、エアコンについては法定義務率60%、テレビは55%、冷蔵庫、洗濯機が50%ということで、現在、法定義務率が決まっているところでございます。
 また、この当時、将来の方向性として審議会報告に入っているものが、この下に書いてあるものでございます。
 将来の方向性として、施行当初は金属、ガラスを算定根拠にするが、それに加えプラスチック類を対象とする。そして、素材回収効率については90%程度を算定に織り込む。したがって、法定義務率については80ないし90%とすることが適当である。これにつきましては、新法制定から10年、つまり新法というのは平成11年度当時の新法でございますので、平成20年ということになりますけれども、その20年後を目途として達成されるべきである。また、その間については、段階的に引き上げを行っていくことが適当である。こういうことが平成11年当時、将来の方向性として報告書に書かれていたところでございます。
 2ページでございます。
 現行の法定義務率、先ほど申し上げました数字でございますが、これにつきましては鉄、銅、アルミ、それからテレビについてはガラスの、それぞれの含有率に素材回収効率を掛けて算出しております。この値については5%単位で切り上げという計算をしているところでございまして、具体的には下のような計算で、例えば冷蔵庫の場合は50%という法定義務率を定めたということでございます。
 3ページでございます。
 今般の家電リサイクル制度の見直しの中で、ここにございますように、再商品化率については、実際にはこの法定基準を大幅に上回りつつおおむね上昇してございまして、この上昇は家電リサイクル制度の成果として評価できるということで、法定義務率の設定については検討を行うべきであるということが書かれているところでございます。
 4ページでございます。
 この全品目、つまり既存4品目及び新規に追加される品目共通の論点としては、プラスチックのリサイクルをどのように考えるか、プラスチックを基準の算定根拠として織り込むかどうかというところが1つ目の論点でございます。
 2つ目、素材回収効率につきましては80%と当初、見込んだわけでございますが、将来は90%を見込むことが現行基準制定時には提言されております。現在、これをどういうふうに見直していくかが2つ目の点でございます。
 そして、主にこの2つの点を踏まえ、法定義務率をどのようにするかといったことが3つ目の点でございます。これにつきましては、現行法令制定時は「80%ないし90%とする」と提言されているわけでございますが、現在、どういうふうにするかといったことでございます。
 そして、この際の留意事項としましては、費用対効果の面も考えていく必要があるということでございます。
 この資料2が全体的な考え方でございますが、こういった考え方を踏まえまして、既存品目の再商品化についてどう考えるかが資料3でございます。
 資料3の1ページ、現行基準設定当時の考え方は、資料2の内容と重複しますので、飛ばさせていただきます。
 2ページでございます。
 まず、現行基準設定当時の金属のリサイクルに関する考え方でございますけれども、平成11年の際には、回収対象金属は鉄、アルミ、銅でございました。素材回収効率は80%を見込んで算出しております。また、この組成、つまり製品の中に金属がどれだけ含まれるかにつきましては、当時、排出される家電の大半を占めると考えられていた83年と93年製の製品の平均値をもとに算出いたしました。
 それでは、現状がどうなっているかというところが3ページ以降でございます。
 3ページ以降のデータは、各業界から提出いただいた資料等、存在する資料をもとに整理させていただいたものでございます。
 まず3ページ、金属類のリサイクルの現状でございます。
 再商品化された金属類の全重量に対する割合は、微増もしくは横ばいでございます。この表を見ていただきますと、例えばエアコンで言いますと、2001年度の77%から一番右の2006年の79%まで、微増もしくは横ばいということで、どの品目もそのような傾向になっているわけでございますが、ほとんどの品目の金属の組成比が低下している、つまり金属が含まれる割合が減っていることを考えますと、金属の再商品化割合が横ばいというのは、リサイクル技術が向上していると理解することができるかと思います。
 次は4ページ、金属類のプラントにおける回収実態でございます。
 これは素材回収効率を出すために参考になるデータかと思いますけれども、下の表をごらんいただきますと、各品目につきまして、当時想定されていた金属組成と実際に再商品化された割合(2006年度)を比べると素材回収効率が出るわけでございますけれども、一番右側を見ていただきますと、およそ96%から100%の素材回収効率が達成されていることになろうかと思います。
 5ページ以降は、プラスチックに関する考え方でございます。
 5ページにございますように、平成11年度、現行基準設定当時におきましては、対象機器に含まれるプラスチック類すべてについて再商品化を義務づけることは困難であるということで、算定根拠には入れなかったわけでございますけれども、新法本格制定後、順次再商品化等・処理基準に反映させていくべきである。新法制定から10年後ごろということで、平成20年になるわけですが、このころにはプラスチック類全般についてリサイクルの対象とすべき、こういうことが当時、期待されていたわけでございます。
 それでは、プラスチックのリサイクルが実際どうなっているかというのが6ページの資料でございます。
 プラスチックの再商品化については、施行以降、その量、割合ともに大幅に増加しているところでございまして、下の図をごらんいただきますと、ここで「その他有価物」と書いてあるのがプラスチックでございます。この分類は、12ページに全体の再商品化状況がついておりますが、鉄、銅、アルミなど、そしてその他有価物ということで、ここがプラスチックに当たるわけでございます。
 このプラスチックの再商品化状況をごらんいただきますと、例えばエアコンで言いますと、2001年度には1%だったものが2006年度には7%まで達しており、その他の品目についてもプラスチックの再商品化割合が高まっているということでございます。
 これは廃プラスチック価格が上昇していることと、リサイクル技術が向上していることが原因と考えられるところでございます。
 次に、プラスチックはプラントでどのように回収しているかというところが7ページでございます。
 品目によりかなりばらつきが出ておりますけれども、この表を見ていただきますと、当時想定されていたプラスチック組成と実際に再商品化された割合を比較してみますと、一番右の数字でございますが、数字にばらつきがございます。プラスチックにつきましては、冷蔵庫の野菜かごのように単一素材で容易に取り出せる「分離・リサイクルが容易なプラスチック」と、ミックスプラスチックのような複合素材のものとか、あるいはほかの部品と一体となっていて分離が困難なプラスチックが存在するわけでございますので、プラスチック全体の40ないし70%がリサイクルされているという数字ではございますけれども、ここでは「分離・リサイクルが容易なプラスチック」と書いてありますが、これとその他のプラスチックに分けて考える必要があるのではないかということが考えられるところでございます。
 8ページは、分類・リサイクルが容易なプラスチックについて、より詳しいデータでございます。
 単一素材で抗菌剤とか難燃剤を含まない、リサイクルが容易で、かつ容易に分離・分解できるものを、ここでは「分離・リサイクルが容易なプラスチック」と書いてあるところでございます。
 下の表は、日本電機工業会さん及び日本冷凍空調工業会さんからご提供いただいたデータでございますけれども、各品目のプラスチック組成の中で、分離・リサイクルが容易なプラスチックとその他のプラスチックがどういった割合になっているかを示した図でございます。
 なお、テレビにつきましては難燃剤を含みますので、リサイクルが容易なプラスチックに分類しませんでしたが、一定のリサイクルを行っているのが現状でございます。
 こういったプラスチックの素材回収効率につきましては、分離・リサイクルが容易だということでございますので、適切に素材化すれば金属同様90ないし100%と見込まれるのではないかというインプリケーションが考えられるところでございます。
 次に、9ページはガラスのリサイクルに関してでございます。
 これに関しましては資料4により詳しく出ておりますので、そちらでご報告させていただきます。
 10ページでございます。
 こういったことを踏まえますと、既存4品目の再商品化につきましては、まず金属のリサイクルということで、金属につきましては、再商品化した金属の全重量に対する割合は微増もしくは横ばいであるけれども、金属の組成比が低下していることを考えると、リサイクル技術が向上していると考えられるわけでございます。実際に金属回収効率を見ても、90ないし100%程度と考えられるので、素材回収効率、当初想定していた80%を再設定して、改めて考え直すべきではないかということでございます。
 もう一つはプラスチックのリサイクルでございますけれども、これにつきましては、プラスチック価格の上昇、リサイクル技術の向上ということで、大幅に進んでいるということでございます。現在40ないし70%がリサイクルされておりますが、基準の検討に当たっては、分離・リサイクルが容易なプラスチックとその他のプラスチックに分けて考える必要があるのではないかと考えられるところでございます。
 11ページ以降は参考資料ですが、特に12ページにございますのは、各品目の再商品化の実績を一覧にしたものでございます。
 それぞれの図の右下の再商品化率を見ていただきますと、例えばエアコンで言いますと、右下、2006年度の再商品化率は86%と書いてありまして、これが実績でございます。法定義務率は60%であるところ、86%が最新の実績だということでございます。
 また、ブラウン管テレビは77%が最新の実績です。この法定義務率は55%でございます。
 冷蔵庫・冷凍庫につきましては、2006年度の最新の実績は71%の再商品化率でございまして、法定義務率の50%を大幅に上回っております。
 また、洗濯機につきましては、2006年度79%という再商品化率の実績でございまして、これも50%という法定義務率を大幅に上回っているところでございます。
 13ページ以下は、各品目についての製品組成などについて詳しく書いてあるところでございますけれども、簡単に申し上げますと、13ページは日本冷凍空調工業会さんの提供資料でございますけれども、金属の比重、全体の中での割合は大変多いわけでございますが、年々若干減少しているところでございます。2006年度の数字を見ていただきますと、鉄44%、銅18%、アルミニウム10%など、金属の比率が非常に多くなっているところでございます。
 構造などについてはここに書いてあるとおりでございますが、16ページをごらんください。
 ブラウン管テレビの製品組成でございます。これは電子情報技術産業協会さんにご提供いただいたものでございますけれども、もともとブラウン管テレビはガラスの比重が圧倒的に多いということで、2002年で言いますと、ガラスが62%を占めているところでございます。ガラスの比重は高まっているところでございます。
 18ページは、電気冷蔵庫の製品組成でございます。
 これも日本電機工業会さんにご提供いただいた資料でございますけれども、金属の割合が減少してプラスチックが増加していることがおわかりいただけると思います。一番右側を見ていただきますと、2006年のプラスチックの割合は15%と29%を合わせた数字でございます。44%がプラスチックということでございます。
 それから、ずっと飛びまして21ページでございますけれども、洗濯機でございます。
 現行基準の設定は二槽式洗濯機で計算しているところでございますけれども、二槽式洗濯機では金属の割合が減少し、プラスチックの割合が増加しております。しかし、96年時点で全自動洗濯機が全出荷の8割と増えてきておりますので、全自動洗濯機の組成を考慮する必要があるのではないかということで、右側に全自動洗濯機の製品組成を書いてございます。
 これを見ていただきますと、プラスチックの部分は分離・リサイクルが容易なプラスチックが37%、その他が3%となっておりまして、二槽式洗濯機と若干の相違が見られるところでございます。
 次に、資料4でございます。
 特にテレビのブラウン管ガラスカレットの取り扱いについて整理させていただきました。
 ガラスのリサイクルにつきましては、1ページでございますが、平成11年当時の整理といて、ブラウン管は当初からガラスリサイクルの対象とするべき、また、新法の本格施行後においては素材回収効率の向上が図られるべきというのが当時の考え方でございました。
 しかしながら、現在の状況としては、これは制度見直しの審議会報告でございますけれども、国際的にブラウン管テレビから薄型テレビへの転換が加速していることから、需要が減少傾向にあり、他のガラス用途への転用も技術的に課題が大きい状況にあるところでございます。
 2ページは、ブラウン管ガラスカレットの発生量などのデータでございます。
 家電製品協会さんにご提供いただいた資料ですが、ブラウン管テレビの再商品化率は、上の表にございますように、平成13年の73%から若干上がり、若干下がっているということで、平成18年には77%の再商品化率になっております。
 ブラウン管テレビの素材別再商品化量を見ていただきますと、ブラウン管テレビの占める割合が年々低下しておりまして、平成18年には57.5%になっているということでございます。
 3ページでございます。
 ブラウン管ガラスには、前面部のパネル部分と側背面のファンネル部分で別の組成のガラスが利用されているところでありますが、このうち特に側背面のファンネルガラスにつきましては、鉛を含有しているということで、適正な管理が必要とされているところでございます。
 鉛につきましては、4ページにございますように、毒性を持った物質として知られているところでございます。ファンネルガラスにおきましては、鉛が25%程度含有されているということでございます。
 5ページでございます。
 現在、どのようにリサイクルが行われているかということですが、ブラウン管ガラスからブラウン管ガラスへの水平リサイクルが早い段階から実現されているところでございます。
 6ページでございます。
 現在、再商品化状況は77%と横ばい傾向でございますが、依然として法定義務基準を上回る高い水準で推移しているところでございます。
 ブラウン管ガラスカレットの再商品化率が横ばい傾向にあることにつきまして、あるいは法定基準を上回っていることにつきましては、ブラウン管ガラスカレットの利用用途の維持・開拓努力が実っていること、プラスチックなどのリサイクルが進んでいることが理由として考えられるところでございます。
 こういったことを踏まえまして、7ページ、ブラウン管ガラスのリサイクルの課題でございます。
 環境負荷ということで、特に鉛の問題でございます。そして2011年のアナログ放送停波によりブラウン管テレビの廃棄量がふえること、そして、諸外国においてテレビが廃棄される動向にも注意する必要があるということでございます。再商品化・処理技術としては、ブラウン管ガラス以外へのリサイクルは受入量が限定されており、これ以外のリサイクル技術がまだ未確立な状況にあることも課題であろうかと思います。
 8ページ、ブラウン管テレビの廃棄量でございます。
 これは電子情報技術産業協会さんにご提供いただいた資料でございますけれども、2011年のアナログ停波を踏まえますと、2011年に向けて急速な排出の増加が見込まれるところでございまして、ブラウン管ガラスのリサイクルへの対応が急務になっているということでございます。
 では、ブラウン管ガラスカレットは現在どのようにリサイクルされているかというのが9ページ以降でございます。
 現在、日本ではブラウン管テレビを製造しておりませんので、マレーシア、インドと海外に輸出されているところでございます。
 10ページでございます。
 海外に輸出されているわけでございますけれども、薄型テレビの普及によりブラウン管テレビの世界需要は今後、縮小していくと予想されているところでございます。
 こういったことを踏まえまして、11ページ、ブラウン管ガラスのリサイクルに関する対応案ということで、まずリサイクルということに関しましては、これまでのようなブラウン管ガラスへの水平リサイクルにつきまして、海外市場の販路開拓などブラウン管ガラスからブラウン管ガラスへの水平リサイクルの努力を続けることについて、まず検討する必要があるのではないか。
 次に、その他のリサイクルということで、グラスウールや鉛製錬などへの利用を対策のオプションに加えるか否かについても検討する必要があるのではないかと考えられるところでございます。
 そして、リサイクル以外の適正処理についても検討する必要があるかもしれないということで、まずはブラウン管ガラス中の鉛の金属化や固定など、鉛を金属として再使用するとか、最小容量化して管理することも考える必要があるのではないか。
 そして破砕後、管理型処分場へ埋め立てることは適正処理方法の1つとして挙げられるところでございますが、これについては最終処分場の圧迫といった問題がございますので、慎重に検討する必要があるのではないか、こういうことでございます。
 12ページは水平リサイクルの現状でございますが、重複しますので飛ばします。
 13ページ、その他のリサイクルでございます。
 現在、グラスウールあるいは鉛製錬、製鉄、銅製錬などに使う手法が確立してわけでございますが、受入量に限界があることが課題になっているところでございます。また、まだ手法は確立しておりませんが開発中のものとしては、路盤材や建材への利用、セラミックス、セメントなどへの利用についても開発中であり、実用化に向けた技術的な課題があるといったところでございます。
 14ページ、その他の適正処理でございます。
 鉛を分離して無害化する方法といったものもあるわけでございますけれども、いずれの手法を用いたとしても、無害化した廃棄物を処理し、破砕後、管理型処分場へ埋め立てるという手法も考えられるところでございますが、最終処分場の圧迫あるいは環境ヘの影響といった課題があるということでございます。
 こういったことを踏まえまして、15ページに「今後の方針」として整理してあるところでございます。
 一番上に書いてある丸が、今、申し上げたような動向でございます。これを踏まえて、真ん中の黒い所でございますが、現状、高い再商品化率が達成されており、引き続きリサイクルの推進を図る一方で、今後のリスクがあることを踏まえ、再商品化率は当面現状を維持すべきではないかと書いてあるところでございますが、現在の法定義務率は55%ですので、この55%を当面維持すべきではないかという意味でございます。実績は77%でございます。
 一方で、状況に応じて臨機応変に対応できる準備が必要ではないかということで、さらなる取り組みということで、個別対策のみならず、業界をまたぎ関係者一同の関与のもとで対策を進めるべきではないか、そして今後、ブラウン管ガラスカレットの受給予測や技術の動向などを幅広に検討した上で、状況に応じて柔軟に対応できるロードマップのようなものを検討するべきではないかと考えられるところでございます。
 このロードマップにつきましては、22ページにイメージの絵がかいてあるところでございますが、今後の排出や需要の予測を踏まえながら、海外での処理あるいは水平リサイクル以外の処理、あるいはその他の適正処理につきまして、どういったことが考えられるかを短期、中期、長期にわたって考えるようなことが必要ではないか、こういったものを、ここではロードマップとイメージしているところでございます。
 最後に、資料5でございますけれども、資料2、3、4で整理いたしました現状、そして考え方を踏まえまして、現在、存在するデータに基づいて法定義務率について機械的に試算してみたもので、いわば理論値でございます。
 1ページでございますが、考え方といたしましては、金属、ガラスに加えてプラスチックのうち分離・リサイクルが容易なものを算定根拠として盛り込んでおります。
 それから、素材回収効率については、現状の処理の状況を勘案し、95%程度と想定しております。これは金属もプラスチックも95%と試算しているところでございます。試算の方法としては、それぞれの素材の含有率に素材回収効率をかけて5%単位で切り上げるという、平成11年当時と同じ計算方法をとっております。
 この試算の結果でございますが、まず、2ページはエアコンでございます。
 現行の法定義務率が60%でございます。実績が最新86%でございますが、この考え方、つまりプラスチックについて、分離・リサイクルが容易なものを含め、かつ素材回収効率を95%として試算した場合には、75%という試算値が出ます。つまり、法定義務率を60%から75%に引き上げるといったことが考えられるという試算になるわけでございます。
 3ページは、冷蔵庫・冷凍庫でございます。
 これは現行の法定義務率50%、最新実績が71%でございまして、試算いたしますと法定義務率が70%に引き上げられる可能性があるという試算になります。
 4ページは洗濯機でございます。
 法定義務率、現行50%、そして実績は79%でございます。これを先ほどの考え方に基づいて試算しますと、90%という数字が出てまいります。これは特に下の方をごらんいただきますと、プラスチックの比率が非常に高いことに伴いまして、こういった数字が出てくる。また、5%単位で切り上げておりますので、「86.2」という数字が「90%」という形で出てくるといったことで、やや高い数字になっているところでございます。
 5ページ、結論でございます。
 テレビについては据え置きということが考えられるのではないかということで、既に資料4でお示ししたところですが、残りの3つにつきましては、まずエアコンは、試算結果、75%となります。現行の実績が86%でございますが、この差は、市況が非常にいいプラスチックの影響であると考えられるところでございます。
 冷蔵庫も同様に、試算は70%でございますが、これと実績の71%の差は、やはりプラスチックの部分であろう。
 そして洗濯機につきましては、試算結果として90%という数字が出ますけれども、現行の再商品化実績は79%で、実績の方が低くなっているわけでございます。これにつきましては、プラスチックの再商品化について、なお一層の改善余地があるということから、より一層の再商品化を進めるべきではないかといったインプリケーションがこの試算から出てくる、こういったことでございます。
 説明が長くなりましたが、以上でございます。

○酒井座長 資料2から5まで通してご説明いただきました。
 これから議論に入りたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

○辻田委員 きれいにまとめていただきまして、特にブラウン管ガラスの課題等については非常にわかりやすくまとめていただいたのではないかと思います。
 ただ、今のご説明をお聞きしていまして、幾つか疑問に思う部分があります。
 まず、メーカーの我々は、これまでボランタリーというか、自主的に一生懸命再商品化率を高めてきたわけですけれども、それに対して今回の試算結果ですけれども、なぜここまで高い数字に義務率を上げる必要があるのかというのが、まずは素朴な疑問であります。
 もう一つ、金属の回収歩留まり95%。これが本当に適切な値かどうかというところであります。
 一部のプラントでは、シュレッダーダストとして出てくるものを水の中に浸けて、浮沈で選別して、浮上した樹脂を燃料として再利用する。最近は、沈んだ方に金属が若干含まれている、これを非常に低レベルなミックスメタルとして売却しているような例があります。結果的には、最近までダストとして廃棄物処理していた沈降側のものが有価物として再商品化にカウントされている例があるのではないかと思います。
 鉄、銅、アルミといった純粋に金属素材だけの状態で、そういうふうに分離されて回収されている、そういう歩留まりを見ると、95%ではなしに90%が適正なレベルではないかと思うところです。
 2つ目に、特にプラスチック、分離・リサイクルが容易なプラスチックの含有率×95%という回収歩留まりは、非常に高過ぎる数字ではないか。冷蔵庫は15%がリサイクル容易なプラスチックだとなっているのですけれども、平均して、実際に比較的レベルの高い、成型材料として使えるレベルで流通されるようなリサイクルをされているのは、15%なっていますが、その半分ぐらいのレベルがせいぜいだと思います。残り半分程度は単一樹脂でなしにミックスの、混合樹脂として有価で売却されている。売却価格も10円以下、場合によっては1円程度、何とかかろうじて有価物として取引されているというレベルのものが、かなりの部分を占めています。少し市況が低くなると逆有償で処理して、再商品化率にはカウントできなくなる恐れがあるといったものが非常にたくさんあるということです。
 3つ目に、洗濯機の試算値が平成18年度の実績値を上回るような計算値となっているのは、試算の計算式がかなり不適切なのではないかと感じております。
 洗濯機は、この2つの年度を平均すると43.5%が分離・リサイクルが容易なプラスチックの含有率となっているのですが、これも冷蔵庫と同じく、平均すると43.5%となるうちの半分程度がレベルの高い再生プラスチックとなって、残りはやはり混合樹脂、もしくは汚れや劣化があって品質が低いプラスチックとして流通されているもの、売却価格は10円以下、1円程度、こういうものが非常にたくさんあるのが実態であります。
 洗濯機は他の品目に比べても、プラスチックの回収に一番熱心に取り組んでいる品目であるのですが、これが再商品化について改善の余地があるとか、より一層の再商品化を進めるべきではないかといった結果になるのは、少し疑問を感じざるを得ないところであります。

○谷口委員 意見を述べさせていただく前に、いつもお世話になっている環境省の皆さんに恐縮ですけれども、1点だけ苦言を。
 実は今日の北海道新聞で、環境省の案ということでリサイクル率引き上げ提示という記事が出ております。この中には、メーカー側の反発も必至とか。要は、資料あるいはまた議事録をきちっと公開することは我々、理解しているところですけれども、資料だけ先走るというか、要はこういう委員会の前に資料だけいくと、少しマスコミの方も誤解もされるし、違う形の意味合いで民意というか、そういうことにつながるのではないか。したがいまして、やはり議事録とセットになって初めて資料は意味を持つものだということで、今後、委員会の前に資料だけ先走るようなことは極力避けていただくべきではないかと思っております。
 意見としては、今、辻田委員が説明されたこととよく似ているんですけれども、基本的に、西村室長のご説明の中でもあくまでも理論値、あるいはまた機械的に計算したものだということで95%についてのご説明がありましたけれども、その点について少し考慮すべき点がある、あるいは現状を精査するという言葉もご説明の中にありましたけれども、それを精査いただく意味で、考慮いただきたい点について3点申し上げたいと思います。
 まず1点は、5%単位の切り上げという点でございます。
 このルールは現行法の制定時、経験値もなく、あくまでも挑戦的にということで切り上げ論となったと理解しております。要は高い目標に挑戦しよう、こういう意味合いでの切り上げ論ではなかったか。今はもうかなりレベルも上がり、あるいは今回また引き上げようというようなところにあるので、この段階に至って5%切り上げルールを持ち出すのは、一考の余地があるのではないか。
 第2点は、金属の95%ということです。
 これは辻田委員がミックスメタルの点に触れられたとおりで、今のミックスメタルというのは、資源高騰ゆえにゼロ円とかそういうところで動いています。したがって再商品化率に入っていますけれども、やはりこれは外すべきではないか。
 3点目。プラスチックの95%というのは論外ではないかと思っております。素材化技術というのはかなり進みまして、再生に戻っているんですけれども、やはりその中でも汚れているとか、あるいは劣化しているといったような点と、あと単価的に、先ほどの金属と一緒なんですけれども、これは前回の委員会で議論されたと思うんですけれども、やはり10円以下というか、市況で変動するようなものは除くべきだ、こんな意見もあったかと理解しております。
 そういう点で、我々の一部の調査なんですけれども、2円以下というプラスチックのウェートが6割に近いとか、そんなデータもございます。このあたりについてはデータの整備を行っている途中でして、次回でも提示できればと思っていますが、3点目の考慮点という点では、歩留まり、あるいは処理基準、処理可能率というか、歩留まりというか、そういう観点を考慮していただきたいなと。要は歩留まりという考慮のお願いでございます。

○上野委員 まず、事務局の方で数値を出されたんですが、これは大変ご苦労だったと思います。
 ただ、実際に数値が出ますと、義務者はそれに従ってやらなければいけないんですね。基本的にこの数値がいいのかといった話は、やはりリサイクル義務者の了解を十分とっていただきたいというのが1つです。了解というのは、必ずしも相手が「うん」と言ったからそういうふうにしろという意味ではないですからね。リーズナブに説明しなければいけない、それが1つ。
 それから、これは冒頭の由田部長のごあいさつにもあったんですが、やはり5年前、7年前と比べて世の中が変わっているんですね。そういう意味で言うとこの数値は、私の確認なんですが、法律ではなくてあくまでも政令の数値ですよね。ということは、仮に何か数値を決めたとしても、世の中の状況によって政令レベルで変える仮の数値だと理解しておりますが、どうなんですかね。そこら辺のニュアンスも事務局にお伺いしたい。
 そう簡単にころころ変えても困るでしょうけれども、変わるんですか。

○リサイクル推進室長 仮ではないです。

○上野委員 そうなんですか。
 そういう意味で言うと、ちょっと話題が飛びますけれども、ブラウン管ガラスについて、他の製品のリサイクル率が随分上がっているのに対して現状どうなっているのか。これはある意味で言うと非常に政治的に考えられているんですね。それはそれで結構なことだと思うんですが、一方で、これから5年後を考えると、本当にこれでいいのかなという意味で、今、室長は仮ではないとおっしゃいましたが、やはりこれは市況によっては変えなければいけない数字だなという気がいたします。
 それからもう一つ、課題のところで、海外の動向を調べると書いてありまして、これは以前もそうでしたけれども、例えばメーカー団体に「海外はどうですか」と聞くのは、ある意味で酷だと思うんですね。彼らは国内で業をしているのであって、もちろん輸出もしているかもしれないけれども、例えば「ヨーロッパのブラウン管ガラスを使っているテレビメーカーはどうやって処理しているのか」といった調査は、やはり欧州に拠点を持っている国あるいは国の機関が調査しなければいけないと思うんですね。それを全く知らないでここで決めるのも、いろいろな意味でちょっと危ないなという気がいたします。
 ちょっと私的な話ですが、個人的にヨーロッパとかアメリカを旅行しても、まだまだブラウン管テレビはたくさんあるんですね。特に欧州などは5億人の人口がいて、彼らのほとんどがまだブラウン管テレビを見ているんですよね。確かにフラットテレビは目につくけれども、ホテルなどに行くとみんなブラウン管ですよね。彼らはそれを、何か処理しているんですよね。多分、埋めているはずはない。あのヨーロッパですから、きちんと処理しているに違いないと思うんですが、果たしてフィリップスはどうやっているの、あるいはトムソンはどうやっているのといったことを調べた上で、こういう数値も決めていかなければいけないと思います。
 もう一つ、これはちょっと大きな話ですが、ガラスメーカーさんと組み立てメーカーさんの関係です。
 特に、ガラスメーカーさんがいろいろな努力をされていることはわかるんだけれども、どうも最終的な組み立てメーカーがいろいろな意味で責任を負わされ過ぎているような気がするんですね。EPRの理念というのは、基本的にはエクステンディッド・プロデューサー・レスポンシビリティですから、それぞれの人たちが役割に応じて責任を分担しましょうという考えですね。そういう意味で言うと、ガラスメーカーさん、あるいは素材メーカーさんも応分の責任をとらなければいけないと私は思います。
 そういう意味で言うと、「既に売っちゃったんだからあとは知らないよ、組み立てメーカーが考えろ」というのではなくて、つくった以上は、あるいは売った以上は、素材メーカーさんもいろいろな意味で考えなければいけない。それはプラスチックも含めてなんですが、そういう気がいたします。
 それから、これはメーカーさんに大変失礼な言い方なんですが、最初は再商品化率の数値が低くて、各社一生懸命競争して「うちはこんなにいいよ」「こんなにすごいよ」と上げてきたわけですね。今回、仮に数値が上がったとしまして、また上げる競争をするんですか。多分、疲れ切ってしまって「もうやめた」「法律ぎりぎりで、もうこんなのやらないよ」ということで、むしろリサイクル意欲が下がってしまうのではないかという気もいたします。
 やはりトップランナーとちょっと違うんですね。トップランナーというのは製品の話ですから、1ミリワットでも競争に勝てばいいんだけれども、これは廃棄物処理だから、そういうのが本当に政策としていいのかなという気がちょっといたします。
 これは後で事務局からというか、国の考えをお聞きしたいんですけれども、廃棄物の処理基準の考えはちょっと違うのではないかという気がいたします。

○佐々木委員 まず、プラスチックを対象に含めるということであります。
 先ほど由田部長のお話にもありましたが、5年前のプラスチックの扱いということで、容器包装の関係で自治体あるいは関係者が協力しながらリサイクルの仕組みをつくって、費用も応分の費用を出しながらやっておるわけですね。そういった観点から見て、今回、家電の部分についても対象とするというのは当然のことなのかなという気がしております。
 さらにまた、何%にするというのはメーカーさん方がデータや何かをきちっと出して、例えば「95%、これはちょっと違うのではないか」と。私、今日の説明を聞いている中では、95という数字は高い数字だとは思いますが、今、やっている数字だと理解いたしました。ただ、例えばごくごく安いものまで入っているよといったお話が先ほどありましたが、各年度でどういうふうに推移しているのか、そういったデータを出していただいて、本当に妥当なところはどこなのかという議論をすべきではないか。
 例えば、1円、2円はもうリサイクルに入らないんだと。逆にお金をかけてもリサイクルをしている時代なわけですよね。そういった観点から、応分の率というのはおのずから出てくるのではないかという気がします。
 もう一点、メーカーさんのこれまでの努力は本当に、私も幾つかの工場を見せていただきましたが、例えば部品を減らしていく努力だとか、例えばリサイクルしやすい製品あるいは部品の配置だとか、そういったものを本当に工夫されてやっておられる。それがある意味では日本のリサイクル技術だと私は思っておりますし、そういったことは世界にも十分通用するし、自慢していいんだろう。
 ですから「頑張っているから上げなくていいじゃないか」ではなくて、やはりその辺は、義務と努力が相応の関係になければならないのだろうと私は思っておりますので、頑張って上げたらニンジンがまた先へ行ってしまったよ、いつまでたっても食べられない目標云々というのはありますけれども、今回提示されたものは、現行をベースにした数字としてはメーカーさんも頑張って、今までの技術力を駆使してさらにもう一歩進んでいただきたいという意味で、ぜひご協力をお願いしたいという気持ちであります。
 これから循環型社会をどうやってつくっていくかという担い手の1つということで、特に家電メーカーさんにはそういった姿勢といいますか、そういったことを期待したいと思っております。

○酒井座長 これまでいただいたご意見につきまして、ここで事務局から。

○リサイクル推進室長 まず最初に、今日の資料の内容が新聞に出ているという谷口委員からのお話は、私も知りませんでしたが、私ども、別に事前に公表はしていません。もちろん事前に委員の先生にご説明などさせていただきまして、どこからこの資料が出たかはわかりませんが、資料の管理については注意したいと思っております。
 それから谷口委員、辻田委員から、金属の素材回収効率については、ミックスメタルなどを考えると95%の試算値は高過ぎるのではないかということ、あるいはプラスチックのうちリサイクルが容易なものの比率が高過ぎるのではないか、ここに出ている数字の半分ぐらいではないかといったお話もございました。
 これにつきましては、この資料は、これまでメーカー及び業界さんのご協力によりまして、この審議会に先立つ研究会などで提出いただいたデータを最大限駆使して整理させていただいたものでございます。これまでメーカーさん及び業界さんに提出をお願いしてきた資料の中には、お話がありましたように金属の歩留まりはやはり90%程度が適切ではないか、あるいは、例えば冷蔵庫で言いますと、プラスチックのうちリサイクルできるものは15%のうちの半分ぐらいだといったデータはございませんでした。今後もしこういったデータを提供いただけるのであれば、それを踏まえて、この試算はより一層精緻なものになるのではなかろうかと思っているところでございますので、ぜひご協力をお願いしたいと思います。
 それから、上野委員のご指摘の中で、まず最初の法定義務率の数字でございますが、これは政令で定められるものでございます。「法律に基づいて政令で定める」こう書いてありますので、「法令上の数字」という言い方をしているわけでございます。ですから当然、これは政令を変えれば変えることができるわけですので、状況が変われば政令を変えて、そういう政策が適当であるということになれば変えることはできます。私が「仮ではない」と申し上げたのは、政令というのは仮のものではなくて、もうそれで世の中に強制力として通用するものでございますので、そういう意味で仮ではないと申し上げたのですが、もちろん未来永劫変えられないというものではございません。
 それから、ヨーロッパなどではどうしているか調査をすべきではないかということについては、以前から上野委員にご指摘いただいているところで、私どもも今、そういった調査の努力はしているところでございます。もちろん私ども、国ないし国の関連機関、努力をしたいと思って努力はしておりますが、一方、実際には国の機関の駐在員も、結局現地のメーカーさんとか企業さんからお話を聞いて情報を収集する場合が多うございますので、ヨーロッパ等で操業しておられるメーカーさんないしは業界さんの駐在員の方から、もしメーカー本社経由で情報が入れば、ぜひこういったものもご提供いただきたいと思っているところでございます。
 それから、同じく上野委員からございました、法定リサイクル率を上げると競争する意欲が下がるのではないかという点についてどう考えるのか、廃棄物は違うのではないかということについてでございますが、一般的にはおっしゃるとおりで、実績値ぎりぎりのところまで法定義務率を上げてしまいますと当然、いわばニンジンが先へ行ってしまったということになって、より一層の努力というものに対する意欲は下がるだろうと思いますが、ただ、今回につきましては制度発足当時に、プラスチックについては、当面はリサイクル率に算入しないけれども、将来的には算入することを検討すべきであるとか、あるいは実績を見て引き上げるべきであるということを踏まえて検討しているわけでございまして、私どもとしては、基本的な方向性としては、平成11年に将来の方向性として示された「プラスチックも対象とし、素材回収効率を引き上げることによって法定義務率を引き上げる」という方向は可能なのではないかと思っております。
 ただし、これをどの程度のところまで引き上げるかということについては、それなりの実態を踏まえ、かつまた理論的な根拠があるものでなければいけないと考えているところでございます。

○酒井座長 最初にいただきました意見について、今、西村室長にお答えいただいたところでございます。
 それでは、再度ご意見を伺ってまいります。

○中島委員 基本的な考え方として、プラスチックはリサイクルすべきだという認識は持っているということで、私も了承しています。
 あと、この5%単位の切り上げですけれども、やはりこの計算で最大値のところで、例えば回収率95%のような形をとっている中で、5%単位の切り上げはちょっときついかなという感じはします。
 あと、現場の感覚としては、メタルの95%ぐらいはあるかなという感じがするんですけれども、プラスチックの95%はちょっときついだろうなと私は認識しています。ただ、メーカーさんはいろいろ、先ほどプラスチックは50%ぐらいだという話が出ていたので、でしたらもうちょっとメーカーさんがオープンにして、実態はどのぐらいの数字なんだということがここに出てこないと議論の俎上に乗らないと思うんですよ。だから、そういう面ではちゃんと出してもらって、納得した上でリサイクル率をつくっていくのが一番いいと思っています。
 あと、全体的なリサイクル率の考え方なんですけれども、当然コストをかければかけるだけリサイクル率は上がっていくわけです。ただ、だからということで高い数字をつくって「皆さんこれでやってください」というのは、ちょっと違うかなという感じがします。やはり最適化というか、一番いいところで、例えばコストが安定化するところで決めておいて、その中で逆にリサイクル費用を下げていくという方向だってあるのではないか、私はそう思っています。

○石井委員 私もプラスチックをリサイクルするのは賛成なんですが、いずれにしましても、ミックスプラスチック、ミックスメタルというのはまだまだ技術的に、プラスチックの方はこれから、途上だと思うんですよね。それと、1リサイクル工場から出るミックスメタル、ミックスプラスチック、それだけをソーティングするということになると、中島委員も言われたように、採算的にどうかという問題があるんですよね。ですから、やはりこれはAグループBグループ含めまして、そういうミックスプラスチックだけのソーティング工場とか、そういうことでやらないと採算的にはなかなか、この市況製品で、なおかつプラスチックの分離技術というのは意外とまだまだ未発達なところがありますので、その辺も考慮されたらどうかと私は思います。

○谷口委員 先ほどニュアンスとして、誤解を受けたらいけないので。
 メーカーとして今回、環境省さんから提示いただいた計算式は、基本的に理解しています。プラスチックも含めて。ただし、何回か申し上げたのは、現状を理解した上でということについてお願いしたわけで、決してアップすることに反対しているわけではありませんので、よろしくお願いいたします。

○辻田委員 今、谷口委員がおっしゃったようなことですけれども、決して再商品化率の義務の数字を上げないというのではなしに、適正な数字に上げればいいと思うんですけれども、先ほども申し上げたように、非常にレベルが低いところも一生懸命再商品化率にカウントできるようなことを今、やっているわけですよね。もしかしたら、市況が少し変わったらというような非常にクリティカルな部分が多いものですから、そういうところについては、今現在、我々の努力でどうしようもないところがあったりする。そこまで約束するのは少し苦しいねというのが正直なところであります。
 もう一つは、先ほど西村室長がおっしゃったんですけれども、歩留まりとか、リサイクル率及び処理基準にかかわる検討委員会というのがこの前の検討会であったのですが、そこでメーカーからデータを提供させていただきました。そのときに、分離・リサイクルできるプラスチックのうち本当にできるのは50%程度だよということを書き添えていなかったということですけれども、ただ、口頭では、これは歩留まりであるとか市況であるとかいうことをぜひご配慮いただきたいときちんと申し添えたつもりでありましたので、重ねて申し上げておきます。

○南部委員 リサイクル率の話で、かなり細かい場面になっていると思うんですけれども、自治体の側からしますと、環境を守るという立場でどこまで配慮、考慮、そしてまたメーカーの努力ができるかということになっていくかと思います。
 今日の環境省の説明を聞いていまして、私自身は「このくらいまでできる技術ができたんだ、すごいな」と思いました。それが実際メーカーの方の話を聞くと、かなり厳しいということになっているかと思うんですけれども、法定率ということで書き加えられますとかなり制約ができるのも事実だと思います。ただ、やはりすべてリサイクルするという立場に立って、できませんけれども、最終的にどこまでかというのはあるんですが、そういう立場に立ってやるべきであるということがまず1つ、私の意見です。
 それと、当然皆さんと一緒で、プラスチックは将来的にするという約束をしてきている中で、今回、踏み切ろうというのはここで決めていかなければならないことであるのではないかと思っております。
 ですから細かい数字、5%で切り上げるのが是か非かということは、これから慎重な議論が必要かと思いますが、上げることを目標に、どこまで上げるか、上げられるかを目指して少し議論を展開していただきながら、メーカーの方の努力がどこまでできるかも含めて進めていけたらいいかと、自治体の代表というか、労働組合の代表からということで、意見を申し上げさせていただきます。

○上野委員 これもまた事務局への質問なんですが、今度、プラスチックを2つに分けましたよね。分離・リサイクルが容易なプラスチックと、その他プラスチック。今、プラスチックというのはいろいろな意味で、容リ法でもついこの間まで議論したんですが、容リ法の「その他プラ」と、今度は家電でも「その他プラ」ができたのねと、この情報が公開されて善意の誤解があると困るんですが、これは違うんですよね。容リ法の「その他プラ」とは全く違うんだというのであれば、公開する前に用語は直しておいた方がいいかなという気がいたします。善意の誤解で「そうか、家電にもその他プラがあったのか。では本物のプラは当然リサイクルすべきだし、その他プラは燃やしもいいのね」とか、そういうふうになっていくと、それはまた違う方向になっていくと思いますので。
 第2点目は、再商品化率の中でプラスチックを上げるのは構わない、上げること自体は私はいいと思うんですが、例えば昨今の中国みたいに、とにかく何でもかんでも買いますよというニーズがあると、ともかく1円でも売れば再商品化になりますから、水平型自己循環という世界に誇れる努力をしなくなって「売ってしまおう」、そのように何でもかんでも売ってしまうというふうにならないでしょうか。これが私の心配です。

○リサイクル推進室長 今、上野委員からご指摘の点は、実は私もメーカーの方にぜひ教えていただきたいと思っていた点なんですけれども、資料3の8ページに「分離・リサイクルが容易なプラスチック」という表がございます。この中で、分離・リサイクルが容易なプラスチック、その他プラスチックと書いてありますけれども、ここで「その他プラスチック」というのは、上野委員おっしゃるとおり、分離・リサイクルが容易なプラスチック以外のものというだけの意味合いで、容器包装リサイクル法のようにペットボトル以外という意味では全然ないわけですので、誤解のないようにしなければいけないんですが、そもそもこの分離・リサイクルが容易なプラスチックというのは何かということについては、実はもう少し整理が必要なのではないかと私どもも思っているところでございます。
 つまり、それは上野委員がおっしゃった2つ目の点とも関連すると思うんですけれども、では、分離・リサイクルが容易なプラスチックの中には、もう海外へ出して極めて低いレベルのリサイクルをするものも含んでいいのかといったことも含めて、そもそもここで分離・リサイクルが容易なプラスチックとは何かということだと思います。
 ここのこの数字自体は、出典のところに書いてございますように、日本電機工業会さんと日本冷凍空調工業会さんにご提供いただいた資料の中に、分離・リサイクルが容易なプラスチックという言葉ではありませんでしたが、こういう趣旨のものとして示されたものが、ここに書いてある数字であったということで、実は私どもも、この分離・リサイクルが容易なプラスチックというのが厳密にどういうものか、必ずしも検証しておりません。ですから、ここについてはメーカーさんの側から、ぜひもう少し詳しい情報を提供いただければありがたいと思っております。
 例えば、ここで「分離・リサイクルが容易なプラスチックというのは、まさにリサイクルできるものなんだ」と定義するのであれは、この中での素材回収効率は基本的には100%になるはずでありますから、もし分離・リサイクルが容易だけれども実際にはリサイクルができないものがあるとすれば、素材回収効率は低くなるということだろうと思います。今回の試算では、分離・リサイクルが容易なプラスチックと言っている限りはリサイクルはできるんだという前提に立って、素材回収効率は95%であると試算したわけでございますので、その辺については、よりデータを提供いただければありがたいと思っております。

○酒井座長 今、西村室長にお答えいただいたところ、「分離・リサイクルが容易なプラスチック」のもう少し明確な定義が必要でございましょう、また、このリサイクル性については先ほど辻田委員から、すべてができるわけではない、市況配慮等々を申し入れたはずだというお話がございました。言った、言わないをここで言っても仕方ございませんので、先ほどお話しいただいたとおり、柔軟に見直す用意はあるという事務局の方針でもございますから、裏づけのある数字としてまたお示しいただく、そういう話の中で建設的な議論にしていただければ。私からも、それはぜひお願いしたいと思います。

○谷口委員 今の西村室長の、分離・リサイクルが容易であれば100%に近いというか、そういうことについて一言だけ補足しますと、先ほど申し上げた劣化とかですね。十数年たってもどってくるものですから、やはり汚れであるとか、それをもとへ戻したり、要は強度であったり耐久性であったり、耐薬品性であったり、そういう展開していくんですけれども、それでもやはりもとへ戻らないというのは何割かの比率である。それをきっちりデータで示せというのは、極力示すようにしますけれども、そういうものがあり得るんだということは、ぜひご理解をいただきたいと思います。
 分離・リサイクルが容易なプラスチックについての定義も少し業界で考えますけれども、基本的には、例えば冷蔵庫の棚であったり野菜ボックスであったり、そういったパッと取り外せるものと、本体の中で、要は破砕してから取り込むもの、大きく分けるとそんな性格もあるよ、これを今日はぜひご理解いただいて、どう定義するかはまた考えたいと思います。

○佐々木委員 数字の話ですから、かなりシビアな話になってきているんだと思いますが、私も、実際に何%がいいかというのは当て物なのかな、それをできるだけみんなの了解が得られる数字でやるのが肝心なんだろうと思いますが、資料の中に幾つか、例えば組成に関するところも、入手可能な組成データとしてということで、何年と何年というのがあるんですが、組成というのも、これからリサイクル率をやっていくときにかなり大きなウエートになってくる可能性もあるので、当然メーカー側では過年度というか、毎年の部分はお持ちではないのかなと思います。
 それからもう一つ、リサイクルの実態が、恐らくいろいろな事情で全部出せないというのもあるのかなと思いますが、こういうシビアな議論をしていますので、やはり可能な限り数字を出して、例えば「だから95%は高いんですよ」とか、見た目で「これは高いんじゃないの、だから下げてよ」ということでは、仮にも政省令の中で位置づけるわけですので、データとか実績はメーカー側からきちっと出していただいて、その上でいいところに納めるのがいいのかなと思っておりますので、ぜひその辺はご協力をいただければ。
 私も最初95という数字は、95点と同じなので「すごい数字だな」とは思ったんですが、説明を聞いていくと、実績的にはそうなっているのかという感じで受け止めていて、今日の議論で中で、やはりきつい面もあるんですよというメーカーさんのお話を聞きましたので、その辺の実態がわかれば、みんなで同じような結論が導き出せるのではないかと思いますので、ご協力をお願いしたいと思います。

○辻田委員 3回目の発言になりますので、余程この件にこだわっていると思われていると思うんですけれども、先ほど中島委員がおっしゃったように、ここはやはりテクニカルに積み上げていくというか、技術的なデータを積み上げて数字をつくり上げていくことが必要だと思いますので、今日はそこまでの数字を用意できませんけれども、何らかの形でデータをベースに話ができるような形にしていく必要があるのかなと1つ思います。
 もう一つは、しつこく言いわけめいたことを申し上げるんですけれども、この素材構成から出している数字、そのうち分離・リサイクルが用意なプラスチックというのは、あくまでつくりたての新製品の、また図面から拾い上げた数字であります。実際にリサイクルプラントに返ってくるものに対しては、それをそのまま提供するのはなかなか困難であるというのが実情です。そういうものをきちんとデータで申し上げなければいかんのかなと考えております。
 例えば洗濯機などは、一番たくさんプラスチックがとれるのは洗濯槽とか水槽といった大物部品ですけれども、これに金属部品がネジ締めされている。場合によったらそれがさびついて固着して外れないとか、5分頑張ってもできなかったらもう諦めるかとか、こういう世界もあるわけです。
 冷蔵庫についても、庫内部品には簡単に手で外れるものがたくさんありますので、場合によったらお客さんがそれをプランターに再利用していて、返ってくる商品には最初からついていない、こういう例もあるわけですから、つくりたての新商品の素材構成がリサイクルプラントに返ってくる品物の素材構成とイコールかといったら、少し違うかなという事情があると思います。
 そういうのも含めて、本当に今、我々メーカーが自信を持って、今後も「これは再商品化できるんだ」といった対象のプラスチックがどこら辺まであるんだということはきちんと整理して申し上げる必要があるんだと思っております。
 もう一つは、あくまで「再商品化率」という言葉を使っているわけですね。売れるものでないと率にカウントできない。欧州であるとか他の海外との数字の比較ということを冒頭おっしゃったんですけれども、そもそもそこのところが違うことは、やはりぜひご認識いただきたいと思います。我々は「再商品化率」という数字ですから、売れるものしかカウントできない。自分たちの努力でどうしようもできない部分もやはりあるんだということは、ご配慮いただきたいと思います。

○酒井座長 一通り意見をお聞きしてきたところでございますが、今日は参考人として家電製品協会と日本冷凍空調工業会、さまざまなデータ提供もいただき、今日この席に座っていただいております。
 今までの議論の中で、特にデータに関してのコメントという趣旨で、何かお話がございましたら承りたいと思いますが、いかがでしょうか。

○日本冷凍空調工業会 日本冷凍空調工業会の西川でございます。今日はオブザーバーという形で参画させていただいきます。
 先ほど来、分離・リサイクルが容易なプラスチックということで、過去からエアコンにつきましては5%という数字を挙げさせていただいています。しかしながら、この分離・リサイクルが容易ということは、先ほど来ありましたように、簡単に回収ができるんだとか、あるいはエアコンには多いんですけれども、樹脂部品にテープとかシールとか発泡スチロールといった異物がついていないとか、あるいはまたガラス繊維等が入っていなくてリサイクルしやすいんだというふうなことでありますけれども、実際に使用されますと、先ほど来ありますように、劣化するとか汚れがつく。特にエアコンの室外機の場合は、外で使用されて風雨にさらされます。したがいまして経年劣化をする部分がございます。室内機につきましても使用環境によりましては、例えばたばこを吸うような部屋、あるいは台所で使われる。そうすると、たばこのヤニがついたり、台所で使用した油がつくといったことがございまして、分離・リサイクルが容易なプラスチックのすべてがすべてリサイクルできるわけではないことをご理解いただきたいと思います。
 先ほど来、発言がありますように、そういったことを含めて、実際に我々メーカーが「再商品化できるプラスチックというのはこうなんだ」ということを改めて申し上げたいと思います。

○家電製品協会 家電製品協会の堤でございます。
 多くの委員さんよりご意見をいただきましたように、業界としましても平成11年の将来方向性は尊重してまいりたいと思っています。
 3点ほど申し上げます。
 1点目は、先ほどから論議をいただいております資料5における3品目の再商品化率の試算でございますけれども、やはり電機洗濯機の試算で平均が86.2%、実績との比較においても大きな差が出ていると感じております。したがって、素材回収率95%は少し無理があるのではないかと考えます。
 金属の素材回収率につきましては、他の委員からもご意見もありましたけれども、破砕選別システムの選別機固有の精度や回収品の経年劣化等を考えますと、破砕くずの発生等から、やはり90%程度が妥当ではないかと考えます。
 2点目は、プラスチックについてですが、回収品は12、3年経過をしていることから劣化あるいは汚れがあります。また再利用マーケットが小さいことから有償でなくなるといったことなどがあります。こういったものを除いて勘案しても、素材回収率は50%程度が妥当ではないかと考えています。
 今後、業界としましてもデータを整備しながら、経済性をふまえてご提供してまいりたいと思います。
 3点目は、先ほど佐々木委員からもご意見をいただきましたように、業界としましても使用済み製品の再商品化率の向上に努めてまいりますけれども、リサイクルだけでは限度もあり、一方3Rを考えた高循環型商品づくりもあわせて資源循環に努めてまいりたいと思います。
 しかし、こうした設計からの変更になりますと、なかなか即効性の面では難しいところがあります。この点も参考にしていただきながら、再商品化率のご論議をいただければありがたいと思います。

○酒井座長 それでは、この段階でもう一度室長に、それぞれいただいたご意見の中で、コメントいただけるところについてはコメントいただきたいと思います。

○リサイクル推進室長 これまでの議論は、特に分離・リサイクルが容易なプラスチックに関するものが多かったわけでございますが、これについては、より詳細なデータを業界の方から出していただけるということでございますので、ぜひお願いしたいと思います。
 その中でちょっとお願いなんですが、つまり、分離・リサイクルが容易なプラスチックというのはどういうものを指すのかということにつきましては、谷口委員が2つおっしゃって、辻田委員が1つおっしゃったんですが、それぞれやや違うようなイメージを持ちました。例えば、汚れとか劣化があるものはこれには入らないんだということを1つおっしゃいました。そうであれば、汚れとか劣化があるものは多分そんなに、全体のうち半分もあるような数字ではないだろうという気はするんですね。
 一方、野菜かごのようにパッと取り出せるものと破砕しなければいけないものとあって、パッと取り出せるようなものが分離が容易なものだといったこともおっしゃいました。そうだとすれば、野菜かごのようなものだけしか分離・リサイクルが容易なプラスチックと定義されないのであれば、それはかなり少なくなるのではないかといった感じもいたします。
 もう一つ辻田委員がおっしゃったのは、洗濯槽などの場合ネジ止めをしていて、そういった部分はなかなかとるのが難しいので、そういったものは分離・リサイクルが容易とは言えないということでした。実は私どもは、どちらかというとそんな感じなのかなと思っていたんですが、もし野菜かごのようにパッと取り出すようなものを、ここで「分離・リサイクルが容易なプラスチック」と定義し、それだけを今回の法定義務率にカウントするということであればそういうことでいいのかなということについては、この場でもう少しご議論をいただく必要があるのではないかと思います。
 いずれにしても、どういうものを分離・リサイクルが容易なプラスチックとしてここで数字を出していただいているのかについては、またぜひデータをちょうだいできればと思っているところでございます。

○酒井座長 分離・リサイクルが容易なプラスチック類、あるいは資源回収効率等々、今後の議論の上で、今日はある意味での素案を提示いただいたわけでございますので、これに対する実態等々を踏まえた今後の議論のための情報提供ということで、可能な方にはぜひお願いしたいと思います。
 今日ご説明いただいた中で資料4、ブラウン管ガラスカレットの取り扱いについては、先ほど上野委員から、今回ブラウン管テレビに関しては再商品化率を据え置くことに関して、これは一定の見解だろうというご指摘であるとか、あるいは、組み立てメーカーとガラスメーカーとの関係を考えると、ガラスメーカーさんの方も応分の負担をすべきだというご意見をちょうだいしたところでございます。
 ほかのプラスチック類、メタルの方に皆さんの関心が余りに強くいきまして、こちらに関してはそれ以外の意見は出ておりませんので、この段階で何かご意見はございませんでしょうかとあえてお聞きしたいと思いますが、いかがでしょうか。

○谷口委員 これは親審議会の方でも十分議論され、今回、資料4で提案されている方向は理解できるところですし、今、どうだということを決められない状況の中で、とにかく業界としてはマーケットの維持について継続努力を続けているところですので、その方向性に沿ってやっていきたい、こんなふうに思っております。

○中島委員 ブラウン管ガラスのところなんですけれども、やはり将来的に困るというのは、もう皆さん薄々わかっている話なので、やはり将来的なロードマップをもっときちっと明確にすべきだと思うんです。
 その中で、あとは55%ということで現行やっているわけですけれども、私としては、それは将来的にも死守してもらいたいと思っています。パネルとファンネルをきちっと分けて、パネルのところをきちっとリサイクルするということでも55%ぐらいは確保できるのではないかという感覚を私は持っているので、そういう面できちっと分けて、用途開発も含めてやっていけば、将来的にも私は55%守れるだろうと期待していますので、ぜひそういう方向でやってもらえればと思います。

○谷口委員 今の中島委員のご指摘についての若干の意見ですけれども、将来的なロードマップというのは、私は、今の段階でこれ以上明示することは難しいなと。今、特にマレーシアであったり、あるいはインドであったり、要はマーケットを開拓する努力をしているんですけれども、この将来はどうだということを、そういうところの、要はガラスの窯を持っているところに確認したところで、今は1年ぐらい先までしか読めないと。それをずっと続けている最中なんです。では5年後にXデーが来るかとか3年後にXデーが来るかといったことを明確にしても、今は意味がない。
 だから、大きな方向を見定めながら、例えばご指摘の用途開発は続けるし、マーケット拡大も続けるし、そういう要素をしっかり押さえていく、これしか今は約束できませんし、恐らく環境省さんが長いロードマップをかかれても、きちっとした時系列は出てこない、こんなふうに受けとめているところでございます。
 それから、55%というのは確かに正しいと、また一面思っています。それを少し切るかな。それは、例えばブラウン管のウエートが60%とか、先ほどありましたよね。その中でファンネルは40%なんですね。掛けると24%なんです。今、実力値が77%ということですから、53%なんですね、単純に。だから厳しいかな、こう申し上げているんですけれども、それも含めて、書かれている線でやっていくのは妥当だと思っております。

○中島委員 ロードマップのところなんですけれども、ブラウン管toブラウン管というのは多分厳しくなるだろうという意味で言ったわけで、そのために用途開発のロードマップというよりも将来像みたいなものを、もうちょっと明確に方向づけをした方がいいのではないかということで、私は言ったつもりでいるんですが。

○酒井座長 中島委員、今回の資料は相当その辺のところも盛り込みながら、水平リサイクルを維持しつつ将来、用途開発あるいは適正処理も視野に入れてという、ある意味では相当に幅を持って、かつ方向性は漏らしていないという方向では書き分けていただいているかなという認識ではおりまして、谷口委員は多分そのことをとらえて、今の段階ではこの方向性でいいのではないかというご意見だと思いますが、相当まだ緻密にできる部分がある、そういう趣旨でご意見を言われているんでしょうか。まだ相当に詰めたロードマップにしていった方がよかろう、そういうご意見でしょうか。

○中島委員 例えば鉛の回収みたいなものとか、製錬の協力も得なければいけないケースも出てくるんだろうなということも含めて、その辺の考えにも取り組む必要があるかなということで言ったつもりでいるんですが。

○酒井座長 ブラウン管ガラス、ほかにはご意見よろしいでしょうか。
 それでは、先ほどの上野委員からのご意見、やはり私、少し気になっておりますので、逆にガラスメーカーさんからの先ほどのご意見に対するリアクション等がございましたら、また事務局の方ではそのご意見を取り上げていただけるようにお願いしたいと思います。

○リサイクル推進室長補佐 今の中島委員のご発言につきまして、事務局より若干補足させていただきます。
 資料4の13ページに「その他のリサイクル」を掲げておりまして、例えば、現行行われておりますパネルガラスをグラスウールへリサイクルしている例ですとか、あと、受け入れ量が限られていると聞いておりますが、鉛製錬、あるいは一部の銅製錬というお話は聞いてございますので、こういった用途、あるいはほかのセラミクス、セメント等の用途についても研究レベルでは行っていて、採算が合わないとか、あるいは実証レベルに行くまでにまだ課題があるというように、研究結果等が出たりしている例もございますので、これにつきましては、我々も今後どういう状況にあるのか、あるいはそういった実際の関係者も含めて検討して、ロードマップをつくっていくべきであると思っております。
 また、政府全体の中でも、当省の研究予算の中でブラウン管ガラスのリサイクル技術の研究がされていたり、あるいは経済産業省の予算で鉛製錬の受け入れ量の検討の整理をされたりとか、政府としてもこの辺のところは、調査・研究段階ではございますがいろいろ進めているところでございますので、こういった状況も含めて、関係者一同この問題に取り組んでいくという形で対応させていただければと思っております。
 以上、補足でございます。

○酒井座長 すみません、先ほど私の整理はちょっと舌足らずであったと思います。今の相澤さんのご説明でいきますと、相当に幅広く対処方策を検討している、そういうことでございますので、今日の資料4をベースに、今後、ロードマップに関しても詰められるところはもっと詰めていく、そういう方向で検討いただく、そういう整理にさせていただきたいと思います。
 ほかにご意見ございますか。

○西薗委員 今日の議論をいろいろ聞かせていただいて、再商品化率ということで考えますと、確かにブラウン管の問題は大きいんですけれども、これからの議論としてプラスチックの方に焦点が行ってしまうのは仕方がないかなというか、私としても、そちらの方がどうなるか非常に興味を持って聞かせていただいていました。
 その中で、再商品化という考え方は、現行までの家電リサイクル法からの一貫性で考えると、もうこの定義ははっきりしていますし、その中で率を考えていくということで、それについては全く異論はないんですけれども、メーカーの方にそこのデータを出せと言っても「今の再商品化の条件に当てはまるものを、そう高く見積もることはできないよ」どうも何かそういうようなメッセージが出ているのかなと。「それは非常に市況のことが」とか、そのようなもごもごした感じの意見が出てくるのは仕方がないのかなと。
 少し議論を広げてしまうようで途中、言うのをためらっていたんですが、最後ですので言わせていただきますと、今の再商品化率に該当しないやり方でも多分それなりに有効な、例えば以前、委員会の方で話が出された沖縄の場合には、隣に工場があって、うまくそちらの熱回収に回しているんだといったお話がありました。熱回収だけではないと思いますが、恐らく再商品化率に該当しないけれども、こんなやり方だったら環境負荷も大きくないし、いかがですかといったメニューが、メーカーさんの方も、もしそういうものがあるのであれば、やはり示すべきではないか。現在の再商品化率に該当しないけれども、オプションとしてこんなやり方も検討に加えていただくことはできないだろうかというような、そういう資料も必要なのかなと感じました。

○上野委員 この委員会で申し上げるのが適切かどうかわかりませんが、冒頭、由田部長がおっしゃったように、世の中の変化がものすごく激しいんですね。例えば、今回の家電リサイクル法改正の次の改正のときに何が起こっているかというと、多分、断熱材フロンの回収装置が閑古鳥鳴いている、それからパネル・ファンネル分割装置が閑古鳥鳴いている、日本ではそういう時代になると思うんですね。一方で、そういう装置が欲しい途上国が5年後くらいには増えるのです。ですから逆に言うと、この資料が公開されれば海外の人も見ますからね。ちゃんと訳して読みますから、やはり環境省がこういう委員会をやるのであれば、5年後あるいは10年後には日本のこういうすぐれたリサイクル技術を途上国にも提供するんだよといったことをどこかに書いておかないと、いろいろな意味で「何、またごみを輸出するのかよ」と言われかねないので、その表現だけは発言しておきたい。

○西薗委員 今の上野委員のご発言を聞いて思ったんですけれども、ですから私が先ほど申し上げたのも、再商品化率という定義に合わせるということで、低品位のリサイクルに回ることがわかっていながら海外に出すよりも、もしかしたら手元でもっと有効な、「定義には合わないけれども、こういう方法もありますよ」といったことがあるのではないかということを想定してお話しいたしました。よろしくお願いいたします。

○酒井座長 それでは、西薗委員からいただいた意見も含めまして、少し幅広の技術提案ということで、今後、有効なものが本当にあるのであれば、それをご提供いただくことはこの場としてもやぶさかではない、そういう整理にさせていただきたいと思います。
 それでは、今日用意させていただきました議事に関するご意見、ほぼ出尽くしたかと思いますが、ほかにご意見よろしいでしょうか。ご意見いただいていない方もおられますが。
 なければ、西村室長どうぞ。

○リサイクル推進室長 今日のご議論、どうもありがとうございました。
 特に今日はプラスチックをめぐる議論が多くございました。私ども、限られたデータで試算をしたわけでございますが、今日の論点に沿ったデータをまた業界の側からも出していただけると言っていただきましたので、ぜひそれについて事務局に提出していただいて、次回以降、それを踏まえた形で新たに資料を整理して、またご議論をいただきたいと思っております。
 これにつきましては、必ずしも「実態がこうだからあるべき率はこうだ」とイコールでなるわけではなくて、もちろん実態はそうだけれども、あるべき姿はより高いところを追求するという判断もあり得るわけですので、それについてはまた実態データを踏まえて、この場で先生方のご意見をちょうだいできればと思っております。
 また、業界の側からデータをいただきたいと思いますが、もしそれで足りないようなことがあれば、必要があれば環境省の方から直接メーカー、プラントなりに調査をご依頼したいということも場合によってはあるかもしれませんので、その際は、ぜひご協力のほどをお願いしたいと思います。
 それから、ブラウン管ガラスの問題につきましては、今日「ロードマップ」という言葉がございましたけれども、このロードマップというのは、きれいなプログラムをつくるというものから今後、どうしていくかというばくっとした考え方を示すものまで、もちろん幅があろうかと思いますし、どこまでこの審議会で議論するかということはあろうかと思いますので、基本的には、今後どうするかということは何らか考えていかなければいけないという今日のご議論だったかと思いますので、それを踏まえて、どこまでこの審議会で議論していただくかということにつきましても、事務局の方でまた整理していきたいと思っているところでございます。

○酒井座長 そういうことで、今後のデータのご提供、あるいはまた調査依頼に対しての対応等々、私の方からもぜひよろしくお願いしたいと思いますので、委員の皆様におかれましては、うまく対応いただけますようにお願いいたします。
 それでは、今日の審議を閉じさせていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。
 それでは、本日はご多忙のところ長時間にわたりご熱心にご議論いただきまして、どうもありがとうございました。
 次回以降のスケジュールについて、事務局からお願いします。

○リサイクル推進室長 次回の中央環境審議会の専門委員会につきましては、5月13日の2時からを予定しております。場所などにつきましては、追ってご連絡申し上げたいと思います。よろしくお願いいたします。

○酒井座長 次回は5月13日、火曜日でございますね。どうぞよろしくお願いいたします。
 その他、事務局から何かございませんか。
 ないようでしたら、本日はこれにて閉会したいと思います。
 どうもありがとうございました。

午後3時48分 閉会