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中央環境審議会国際循環型社会形成と環境保全に関する専門委員会(第6回)議事録


平成20年4月16日 午前10時00分開会

○企画課長 定刻となりましたので、ただいまから第6回中央環境審議会国際循環型社会形成と環境保全に関する専門委員会を開催させていただきます。
 本日は、皆様におかれましてはご多用中にもかかわらずご参集いただきまして、誠にありがとうございます。
 本専門委員会は、平成18年2月に中間報告を取りまとめて以来の開催ですので、約2年ぶりの開催となります。
 開会に当たりまして、環境省廃棄物・リサイクル対策部、由田部長よりごあいさつをさせていただきます。

○廃棄物・リサイクル対策部長 おはようございます。
 本日は大変お忙しいところ、本当に久しぶりの集まりでございますが、ご出席ありがとうございます。
 先ほど企画課長の話にありましたように、この専門委員会、中環審の下での専門委員会でありますが、平成18年2月に中間報告を取りまとめていただいております。これはいわゆる3Rイニシアティブ、アメリカでの2004年のサミットを受けまして、翌年、東京で環境大臣会合を開いて幾つかのことが議論されたわけでありますけれども、その後、環境大臣会合をフォローしようということで、平成18年3月、今から2年少し前になるんでありましょうか、高級事務レベル会合が予定されたわけでありますが、それに向けまして、国際的な動きが大変激しい中で我が国が基本的にどのようなスタンスをとっていくのか、もう一度環境省として、あるいは我が国として考えてみようということで先生方にお集まりいただきまして、かなり熱心なご議論をいただき、中間報告を取りまとめていただいたということであります。
 特に、このときにとらせていただきましたポジション、つまり我が国を含めましてアジアあるいは世界、それぞれの国は独立国でありますから、それぞれの国がまず循環型社会の構築を目指していくべきではないかということが第1番にあるわけであります。これとあわせまして、いわゆるバーゼル条約などに基づく輸出入の適正化といいますか、こういうことをしっかりやっていく、不法な輸出入の防止を充実、徹底するということでありますが、こういうことをいたした上で、アジアなり世界の循環型社会を皆で目指していくべきではないか、こういう基本的なものの考え方を取りまとめていただいたわけであります。
 その後、そのすぐ後の高級事務レベル会合を皮切りとしまして、その後のアジアの3R会議でありますとか、OECDの関係の資源生産性の会議、あるいはG8関連の会議等々におきましても、我が国としましてはこの考え方を基本としまして、それぞれ他の関連のところに言及していくというポジショニングをとらせていただいておりますし、これに関しましては、今後ともこのような考え方を基本としつつ、今後ございますG8に向けての様々な取り組み等に対しても臨んでいく所存であります。
 この間、2年少しになるわけでありますが、先ほど申し上げましたように、G8関連あるいはアジア等々での様々な国際会議も開催しておりますし、マルチあるいはバイでの日中、日韓を初めとしましたさまざまなことが、3Rに関連して急速に展開しておるところでございます。また、研究者のネットワークも既につくっていただいておりまして、田中先生を中心にアジアの研究者が集まるといった舞台も環境省としてバックアップさせていただいておるような状況にございますし、あるいはまたタイのアジア工科大学を中心としたナレッジハブなどに関しましても、充実・強化・進展を見ているところであります。さまざまな分野で3Rが展開いたしております。
 こういうことも踏まえまして、今年は特にG8が日本で、洞爺湖で開催される年であります。環境大臣会合は神戸で開催されるわけでありますが、3Rはこの神戸の環境大臣会合での主要なテーマとなる予定であります。
 そこで、本日は、最近の3Rの国際推進に関する取り組み状況をご報告させていただきまして、改めて我が国が今後、進めるべき取り組みの方向性について、特に一定の結論を出すことを目的にはしませんで、幅広い観点からご自由にご議論いただき、ご意見をお聞かせ願いたいと思っております。私どもとしましては、本日の議論を踏まえ、また参考にすべきところは参考にしながら、今後、G8での3Rの議論に臨むとともに、我が国の今後の取り組みについてもさらに充実させ、世界にアピールしていきたい、このように思っております。
 今日は本当にお忙しい中、限られた時間ではありますが、よろしくお願いいたします。

○企画課長 続きまして、委員の出席状況を報告させていただきます。
 本日、現時点で8名の委員の方にご出席いただいております。遅れておられる武内委員も含めて9人のご出席かと思います。全員メンバーで14人でございますので、専門委員会として既に成立していることを申し上げます。
 また、本日ご欠席の山田委員に代わりまして、DOWAエコシステム(株)の仲様に説明員としてご参加いただいております。
 さらに、本日はオブザーバーといたしまして多数の方々にご参加いただいております。
 まず、経済産業省産業技術環境局リサイクル推進課、安藤課長にご出席いただいております。それから農水省大臣官房環境バイオマス政策課バイオマス推進室の下村室長にもご参加いただいております。さらに外務省国際協力局地球環境課の石井さんにもご参加いただいております。さらに、国土交通省港湾局国際環境課の加藤さんにもご参加いただいておりますし、国際協力銀行開発セクター部の黒澤審議役にもご出席いただいているところでございます。
 本日の配付資料でございますけれども、議題の下に一覧がございます。先ほど追加的に配りました参考資料も含めて、資料本体が資料1から5まで、参考資料が参考資料1から16までございますので、恐縮でございますけれども、ご覧いただいて、万一配付漏れ等がございましたら、逐次事務局にお申しつけいただければ幸いでございます。
 それでは、以降の進行につきましては田中委員長にお願いいたします。

○田中委員長 皆さんおはようございます。
 前回の中間取りまとめ、どうもありがとうございました。あれからもう2年たちますけれども、今日もどうぞよろしくお願いします。
 それでは、議事に入らせていただきます。
 本日は、国際的循環型社会形成に向けた今後の取り組みについて審議いたします。
 まず、事務局から資料の説明、引き続きまして資料を提供いただいております今井委員、小島委員、経済産業省、国際協力銀行などからご説明をいただいた上で、ご質問とご意見をいただきたいと思います。
 円滑な議事進行につきまして、皆様方のご協力をよろしくお願いいたします。
 それでは、事務局より資料2を説明いただきたいと思います。

○循環型社会推進室長 循環型社会推進室の川上でございます。
 資料2に基づきまして、ご説明申します。
 資料2「3Rイニシアティブ アジアにおける循環型社会形成に向けた取組状況」をご覧いただけますでしょうか。
 3Rイニシアティブの展開、アジアにおける循環型社会の構築に向けて、第2次循環型社会形成推進基本計画、そして今後の予定という4つの観点からご説明申し上げたいと思います。
 まず、3Rイニシアティブの展開でございます。
 スライドの3、4をご覧ください。
 皆様よくご承知のとおりでございますけれども、3Rイニシアティブにつきましては、2004年のシーアイランドサミットにおける当時の小泉首相の提案に端を発し、翌2005年からキックオフが始まっております。2005年4月、2006年3月には東京でハイレベルな、あるいは閣僚の会合を開催いたしまして、それがG8サンクトペテルブルグサミットにおける資源生産性を考慮した目標設定に合意というところまでつながっているように考えてございますけれども、その後、2007年には3R高級事務レベル会合、あるいは2008年には第2回のアジア3R推進会議を開催してございます。
 スライドの5、シーアイランドサミットでの合意でございます。
 5点ほどの合意をしてございます。まず、経済的に実行可能な限り3Rを実施すること、2点目が、物品あるいは循環資源、あるいはクリーンで効率的な技術について、国際的な流通に対する障壁の低減という観点からの合意、3点目が、さまざまな関係者間の協力の推進でございます。この中には自発的な活動、あるいは市場における活動といったものも含めております。4点目が科学技術の推進、5点目が途上国との協力について、能力構築、啓発、人材育成、さらに再生利用事業の実施といったところで途上国との協力を推進するという合意がなされたところでございます。
 翌2005年、グレンイーグルズサミットにおきましては、エネルギー利用の方法転換というコンテクストでございますけれども、3Rイニシアティブが資源及び原料のより効率的な利用の促進に向けた重要な一歩であること、また、環境への影響を減少させつつ経済的競争力を強化するものといった認識が形成されたところでございます。
 スライドの7でございます。
 これを受けまして、世界規模でのエネルギー安全保障というコンテクストの中で、資源生産性を考慮して適切な場合に目標を設定するというような形で、この合意がなされているところでございます。
 8枚目のスライドでございます。
 若干前後いたしますが、2005年4月には、我が国の3Rを通じた循環型社会の構築を国際的に推進する行動計画といたしまして、いわゆる「ゴミゼロ国際化行動計画」を策定してございます。ゴミゼロ社会を国内で実現し、その経験を世界へ発信していくこと、さらには開発途上国のゴミゼロ化を支援していくことという大きな柱がございまして、この基底にある考え方といたしまして、ゴミゼロ社会を世界に広げるための国際協調を推進していくというものがございます。
 まず、ゴミゼロ社会の国内での実現、世界発信につきましては、循環基本法に基づいて基本計画を定めてございますが、この基本計画の中で定量目標を定めてございます。その目標の達成状況などについてレビューするということが一つの柱かと思います。2つ目が、国内における3Rの取り組みの更なる強化でございます。環境配慮型の設計・製造の推進、家庭ごみ減量化の対策等々ございますけれども、こういったことを通じて国内における3Rの取り組みを強化していくこと、それから、開発途上国のゴミゼロ化の支援につきましては、国際機関と連携したエコプロダクツ展の開催、あるいは人材育成を通じた拠点づくり等々がございます。
 こういった中で、「ゴミゼロ社会を世界に広げるための国際協調」の下にありますが、様々な国、機関と連携してゴミゼロ化政策を展開していくこと、アジアにおけるゴミゼロ化のための知識基盤、技術基盤を強化していくこと、情報発信・ネットワーク化を通じてゴミゼロ化の行動を促進していくことといった観点から、ゴミゼロ国際化行動計画が取りまとめられてございます。
 9枚目のスライドでございます。
 2007年にはボンで第2回3Rイニシアティブの高級事務レベル会合が開催されてございます。3Rの概念が広く共有されるとともに、アジア諸国と他の国、地域におきましても、我が国が国際機関と連携しながら支援を進めていることなどによりまして、3Rの取り組みが進展しているという認識が共有されたところでございます。
 2008年のG8議長国として我が国から提案いたしましたのが、資源生産性の向上及び3R関連政策の率先的実行、温室効果ガスの排出抑制とコベネフィットの追求、開発途上国の能力開発に向けた国際連携といったところでございます。
 スライドの10枚目以降は、アジアにおける循環型社会の構築に向けてという観点からのご説明でございます。
 11枚目には、田中委員長のところで推計されたデータを紹介させていただいておりますけれども、世界の廃棄物排出量の将来予測がございます。2000年に127億トンと見積もられておりますけれども、これが2050年に倍増するのではないかといったこともございますし、ここに挙げておりますのは中国、インドネシアの例でございますけれども、廃棄物処理をめぐって様々な課題が生じている状況でございます。
 12枚目のスライドでは、資源・エネルギーの逼迫を示してございます。
 例えば、中国などで旺盛な資源需要がございますが、天然資源、循環資源の価格が高騰しております。また、我が国からアジア各国への循環資源の輸出が増大しております。さらにエネルギー消費の増大が地球温暖化と関係するということは、申し上げるまでもないかと思います。
 13枚目、14枚目のスライドでは、21世紀環境立国戦略の中に「3Rを通じた持続可能な資源循環」という項目がございますけれども、この観点についてご説明してございます。
 アジアでの循環型社会の構築に向けた取り組みといたしまして、3つのプロセスというんでしょうか、まず各国の国内で循環型社会を構築すること、同時に廃棄物の不法な輸出入を防止する取り組みを充実・強化し、その上で循環資源の輸出入の円滑化を図るといったプロセスを記述してございます。また、このほかにも3Rの技術とシステムの高度化、あるいは3Rを通じた地球温暖化対策への貢献といったところから、この持続可能な資源循環といった考察をしてございます。
 14枚目のスライドでございます。
 持続可能な資源循環、日本提唱の3Rイニシアティブの推進ということで、これは最初の方で出てまいりましたところでございますけれども、最終的には、G8北海道洞爺湖サミットに向けてG8各国が資源生産性の目標を設定し、定期的にレビューするなど、G8における3R推進方策を提案できないかというようなところに向かっているところでございます。
 我が国における資源生産性の目標設定でございますけれども、他国に先がけたものでございまして、また後ほど第2次循環基本計画のところでご説明申し上げる予定でございますけれども、具体的な目標値について定めているところでございます。
 15枚目のスライドでございます。
 東アジアをカバーした循環型社会のビジョンを策定しようという考えがございまして、これにつきましては、ゴミゼロ国際化行動計画でありますとか21世紀環境立国戦略、あるいは経済成長戦略大綱におきまして、その考え方が確認されてございます。
 16枚目は、アジアにおける3Rの推進ということで、その方策等々を概観したものでございます。
 ここにありますように大きく3つの課題、廃棄物の発生量の増大と質の多様化、廃棄物の循環資源の国境を超えた移動、資源価格の高騰といった課題があるわけでございます。これにアプローチといたしまして、3Rの推進と廃棄物の適正処理で臨むということでございます。
 目的は、アジア全体における循環型社会の構築でありまして、活動につきまして項目だけ拾っていきますと、アジアにおける政策対話、3R国別推進戦略の策定支援、日本の経験の発信、E−Waste対策、不法輸出入の防止、情報技術の拠点整備、研究ネットワークの構築、アジア環境と保健地域フォーラムでございます。これらについては、また引き続き説明させていただくかと思います。
 17枚目、アジア3R推進会議の開催でございます。
 第1回は2006年に、また、第2回は本年3月に開催しているところでございます。本年の第2回アジア3R推進会議の結果といたしましては、資源生産性の向上、温暖化対策とのコベネフィット、国際的連携といった論点について意見交換を行いました。また、アジアにおける健全な資源循環と資源効率性の向上の重要性について共有したところでございます。
 19枚目のスライドでございます。
 皆様よくご承知のとおりでございますが、バーゼル条約につきましては、有害廃棄物の国内処理の原則、有害廃棄物の輸出許可制、事前通告制あるいは一定の場合の再輸入の義務などを規定したものでございます。平成5年9月に我が国は加入してございますし、その国内担保といたしまして、既に国内法が制定されているところでございます。
 また、20枚目のスライドは、E−Wasteの問題になります。
 テレビ、パソコン、コンピュータ等々で鉛、カドミウム、水銀などの有害物質を含む場合に、特に途上国で廃棄段階における適正な処理が確保されないおそれが指摘されているところでございます。時々耳にいたしますのが、家電としての中古利用だといった名目でバーゼル条約逃れをいたしまして、輸出先で必ずしも中古品としては利用されないということでございます。
 21枚目のスライドでございます。
 こういった観点については、まず、不法輸出入に対する取り組みをお示ししてございますけれども、不法輸出入防止のワークショップを開催してございますし、また、ホームページなどを通じての情報公開、意見交換をしてございます。国内監視体制につきましては、立入検査など大変増えているところでございますし、輸出業者に対する相談の実施につきましても、二〜三年で倍増とかなり高いペースで件数が増えているところでございます。
 22枚目、アジア太平洋地域におけるE−Wasteの環境上適正な管理に関するプロジェクトでございます。
 これはバーゼル事務局が提案したものでございまして、2005年から2008年にかけて、活動1から8までフェーズがございます。この中で、我が国として活動1「地域ワークショップ及び情報収集」、活動2「電気・電子機器廃棄物の詳細なインベントリー作成」、活動6「国内政策作成のためのガイドライン作成」、ガイドライン7「環境に配慮した技術に関する地域ワークショップ」、活動8「電気・電子機器廃棄物についての国際会議について支援」を行うことにしてございます。
 スライドの23枚目、3Rに関するアジア各国との二国間協力でございます。
 韓国、中国、またシンガポールにつきましては、政策対話が既に軌道に乗っているのかなという状況でございます。また、2005年からフィリピン、ベトナム、インドネシア、タイにおきまして3R国家戦略策定支援が実施されております。2006年からはバングラデシュ、カンボジアといったところにも支援対象が拡大してございます。
 24枚目、25枚目のスライドは、日韓・日中の政策対話についてでございます。
 26枚目のスライドでは、南東・東アジア環境と保健に関する地域フォーラムの関係でございます。
 この地域フォーラムにつきましては、WHO西太平洋地域事務所とUNEPアジア太平洋地域事務所が事務局をしてございます。テーマが6つございますが、我が国ではこのうちの1つ、固体廃棄物及び有害廃棄物について議長国として、2008年2月にはシンガポールで第1回廃棄物作業部会を開催し、各国の医療廃棄物処理の現状報告、今後の計画の検討といった議論をしてございます。
 27枚目でございます。
 エコアジア2007年で各国の大臣あるいは局部長との間で3R、廃棄物管理の問題について議論が交わされてございます。
 6つほどポイントがあるかと思いますが、廃棄物管理及びリサイクルにおける主要課題克服のために、アジア地域全体と同様に各国の国内において循環型社会を構築すること、資源生産性を向上すること、また、先ほど申し上げました3つの基本的な考え方。地域協力といたしましては、地域における循環型社会ビジョンの展開、知識・技術的・教育的社会基盤の開発、さらには国際協力や地域レベルの協働を通じた能力開発といったところが挙げられてございます。
 スライドの28に参ります。
 3点目といたしまして、国の戦略、計画、法制度の形成、あるいは原則といたしましたEPR、あるいはPPP、さらには市場原則、こういったところの重要性の確認がなされております。
 さらに、相乗効果を生む優良事例、つまり貧困の減少と3Rについて、こういった優良事例を更に普及して欲しいといった話でありますとか、民間企業の役割の重要性、気候変動の課題と適正廃棄物処理及び3Rのシナジーを図るといったところが議論されてございます。
 次のスライドは、日中韓三カ国環境大臣会合でございます。毎年開催されているものでございまして、3地域及び地球規模の環境問題に対する対話を3カ国の環境大臣が行うというものでございます。
 廃棄物管理、循環型社会の構築についても意見交換がなされてございまして、例えば、3カ国の共同の努力によりE−Wasteと有害廃棄物の不法な越境移動に対処する必要性を認識しております。また、東アジア全体及び各国においてビジョンを共有すること、さらに資源生産性を向上していくことについて、文書の形で合意してございます。
 その下にありますのが、東アジアにおける首脳会議の日本の環境協力イニシアティブでございます。
 アジア3R研究情報ネットワークの構築といったところがポイントとして挙げられておりますけれども、ナレッジハブといたしまして、アジア開発銀行などが中心となりましてアジア工科大学に共同で設立されたものがございます。2007年から活動を開始してございますが、我が国では、これに対して3Rに関する自らの経験をベースにした政策、技術、優良事例など、内容面での提供などをしてございます。
 さらに、その右側に「3R・廃棄物管理研究ネットワークの構築」とございますけれども、このベースは、日本の廃棄物学会を中心として設立されたアジア太平洋廃棄物専門家会議でございます。
 31枚目でございます。
 UNEPの最近の動きでございますけれども、2007年11月に持続可能な資源管理に関する国際パネルが設立されてございます。世界の著名な科学者、約20名がメンバーになっておるところでございまして、具体的なテーマといたしまして、金属資源の地球規模でのフロー、バイオ燃料の環境面や供給面での持続可能性、淡水資源、途上国等の能力開発といったところが定められてございます。
 我が国からは、森口国立環境研究所循環型社会・廃棄物研究センター長がメンバーとして入ってございます。
 その下にありますのが、OECDにおける物質フローの分析、資源生産性に関する取り組みでございます。
 特に、2008年に資源生産性に関するOECD理事会勧告に向けた取り組みが進んでございますけれども、こちらにつきましては、順調にいけば2008年4月下旬に予定されておりますOECD環境大臣会合において承認される予定になってございます。
 それから、平成20年度予算として次のスライドにお示ししてございますけれども、3Rイニシアティブの国際的な推進ということでございます。
 また、その下は、東アジアにおける循環型社会構築のための日本の取り組みでございます。左側には各国における3Rの推進支援として、国別計画の策定支援、3Rに係る能力開発でありますとか廃棄物処理・3R施設のインフラ整備について今後、促進していこうということでございます。
 東アジア全体につきましては、右側にございますけれども、東アジアビジョン作成のための地域の検討の場づくりといったことを考えているところでございます。
 続きまして、第2次循環型社会基本計画の概要でございますけれども、おかげさまをもちまして、去る3月25日に閣議決定をされた第2次循環型社会形成推進基本計画でございます。その概要がここにございますけれども、現状と課題の認識あるいは中長期的なイメージをお示しした後に、各主体の取り組みというのがまた1つ重要なポイントとなってくるかと思います。
 「連携・協働」というキーワードがございますけれども、国民、事業者、NGO/NPO、大学、地方公共団体、国、こういったすべての主体が相互に連携を図っていくことの重要性をうたってございます。
 また、もう一つのポイントといたしまして、指標及び数値目標を定めてございます。
 次のスライドで「新たな循環基本計画における指標の充実(物質フロー指標)」とございますけれども、いわゆる入り口、循環、そして出口の部分で目標を設定する指標を置いてございます。さらに、目標を設定する補助指標といたしまして、土石系資源投入量を除いた資源生産性、あるいは低炭素社会への取り組みとの連携を意識したものなどがございます。具体的には、この下に物質フロー指標、目標を設定する手法がございますけれども、第2次基本計画におきましては、2015年における資源生産性を1トン当たり42万円とする、あるいは循環利用率につきましては14から15%、最終処分量につきましては2,300万トンとするといった目標を物質フローの観点から定めてございます。
 次のページでは、いわゆる取り組みの関係の指標でございますけれども、廃棄物の減量化、一般廃棄物の減量化、さらには産業廃棄物の減量化等々につきまして、1人1日当たりの排出量といったところでの目標を定めてございます。
 さらには推移をモニターする指標ということで、かなり充実を図った状況でございます。
 循環基本計画の中におきましても、国際的な循環型社会の構築に関する記述をしてございますけれども、国際的な動きといたしまして、先ほども申し上げましたが、廃棄物の発生量の増加、さらには循環資源の越境移動量の急激な増加というような現状がございます。こういったことを踏まえまして、アジアあるいは世界で3Rを推進するために各種の施策を講じていくことにしてございます。
 今後の予定でございますけれども、3Rの国際的推進に関する主なスケジュール、これはG8サミットを睨みますと大詰めというようなところになってくるかと思いますけれども、4月23から25日にかけまして、OECDとUNEPの共催で、特に資源生産性に関するカンファレンスを開催する予定でございます。その翌週にはOECDで環境大臣会合が開催され、ご案内のとおり、5月には神戸でG8環境大臣会合が開催されます。また、7月7日から9日にかけましてG8サミットが予定されておりまして、こちらに向けて3R関係でのインプットなどができないかといったところで作業を進めているところでございます。
 かなり端折った説明で大変恐縮でございますけれども、以上でございます。

○田中委員長 続きまして、今井委員と小島委員から、それぞれご用意いただきました資料についてご説明いただきたいと思います。

○今井委員 お手元に参考資料12として、JICAの「循環型社会の構築に向けて」という簡単なパンフレットをお配りしてあります。
 私、はっきり申しまして、これで紹介されている個々の案件すべてにかかわっているわけではありませんので、パンフレットにつきましてはポイントだけご紹介して、あと、これに関連して、私、アジア各国での環境管理の推進への協力をやっておりますので、そういう視点で見た循環型社会あるいは3Rの問題にどのように対応していくのか、簡単にコメントを申し上げたいと思います。
 JICAのパンフレットをめくっていただきますと「JICAのアプローチ」として3つ書いてありますが、ここに一貫して流れる共通のものは、能力開発なんですね。1番目の国家レベルというのは、国レベルでのこれに関連する法制度の能力をどうつくっていくか、2番目は、地域の能力をどう対処していくか、3番目は、非常に重要なステークホルダーである民間セクターの3Rの推進をどうやって図っていくか。1、2、3と書かれておりますが、国家レベルから実施を担うステークホルダーのレベルまで、すべての能力をどう開発するかが共通の視点になっています。
 では、これに関連して、具体的にどのような協力を展開するかは、裏表紙の世界地図の中に幾つか実績として書かれております。この実績では、JICAが持ちますいろいろな協力のスキームですね、例えばコンサルタントにお願いして地域の調査をする開発調査というスキーム、あるいは専門家が複数でチームをつくって、かなり長い期間、3年から5年そこにいて1つの課題に取り組んでいく技術協力プロジェクト。これも世界地図を見ていただきますと、その例が多いことがおわかりになるかと思います。
 あと、ここには書いていないんですが、先ほどの「JICAのアプローチ」のページに研修というのがありまして、これは日本の経験を伝える、あるいは日本の経験だけではなくて、どう言ったらいいかな、途上国の状況は日本と大分違いますので、そういう意味では応用課題ですね。応用問題をどうやって一緒に解いていくかという視点が重要だと思いますが、いずれにしても、日本の経験を伝えるような研修も数多くやっております。
 以上が簡単ですがJICAのパンフレットの紹介で、実は私、これにつけ加えて、アジアでのこの問題への取り組みをどう考えたらいいか、簡単に申し上げたいと思います。
 1つ、これは私、ベトナム、中国、フィリピン、タイ等で環境管理の協力課題に携わっておりますが、最近数年間で非常に強く感じていることが1つあります。
 アジアの各国が、いわゆる公害対策、個別規制ですね、それからもう少し進んで公害の管理というんでしょうか、例えば企業の自主的な管理、日本の公害防止管理制度みたいなものを入れる、あるいはホットスポットなど、もう少し違う対応をしなくてはいけないのではないか。日本の総量規制などもそうだと思いますが、そういうレベルから、現在、全体的にもう少し環境管理という形で対応を変えてきている、発展させているような気がするんですね。
 幾つか事例を挙げますと、例えば、環境管理というのは空間が非常に広くなるわけですね。それからステークホルダーが非常に大きくなる。例えばタイの例では、地域レベル、県レベルでの環境管理計画をつくろうということにタイの環境省は非常に力を入れていて、今、そこに協力しているところなんですね。そういう意味では、県レベルの環境管理に循環型あるいは非常に重要なエレメントである3Rをどのように組み込んでいくかは非常に重要な課題ですが、なかなか難しい。
 ほかの例では、ベトナム、フィリピンなどで見られるんですが、流域に着目した流域レベルでの管理計画をつくっていく、こういう対応が今あります。特にこれは流域レベルですので、水という分野での管理計画になるわけですが、ベトナムでは、首相の決定によってそういうことをやっていく。フィリピンでは、新しくできた─といってももう古いですけれども、水質浄化法の中でそういう非常に重要な、かなりの空間スケールに対して、水汚染問題に対して総合的な対策を企画して、実施していくというようなことがあるわけですね。
 ですから、流域レベルといいますと、すぐ水のことを考えますけれども、これは循環の1つの大きな単位であると思います。その中での循環型社会をどう形成していくか、3Rをどうやって組み入れていくか、これはなかなか難しい問題だと思います。
 もう一つは、皆さん既にご存じだと思いますが、中国のように国全体のレベルで循環法を制定しようと。今、最終段階になっておりますが、そういう中で非常に重層的な対応をしているわけですね。小循環、中循環、大循環、あるいはいろいろな対象となるものに着目した、特性に応じた非常に重層的な、複合的な組み合わせで対応していくものも出ているわけです。
 このように、全体としてアジアが環境管理という視点で、かなりの広さの空間を持った総合的な計画づくりを今、非常に強く指向しているというのが、ベトナムとかインドネシアとかフィリピン、タイ、中国の今の一つの傾向ではないかと思います。
 ですが、「ただし、」がつくんですね。これは私の個人的な観察ですが、環境管理をする場合に、公害対策のレベルでの対応は、非常に質の高い公害対策が要求されるんですが、そこの部分が非常に弱いですね。したがって、計画でいいものをつくっても、それを実施しようとなるとすぐいろいろな課題に直面する。工場の管理あるいは指導ができないとか、あるいは産業ブラウンの部分では、日本が1960年の前からずっと追求してきたと思われます合理的な生産というものが、なかなかそっちの方へ流れていかない、そういう意味で非常な弱点を持っています。それは非常に基礎的な部分での公害対策あるいは公害の管理といったところでの弱点。これがあるがゆえに、例えば流域ごとの環境管理計画をつくろうといったときに、そこが非常に弱い部分として障壁になってしまうという部分があると思います。
 2番目は、今、申し上げたように、対象空間が非常に広くなっておりまして、これは即ステークホルダーが非常に多様になることを意味すると思うんですね。
 こういうことを考えますと、ブラウンの企業とか、ああいう汚染源だけではなくて農業とか、あるいは水の循環を考えた場合に非常に深くかかわる森林の問題、土地利用の問題、そういうものが即、含まれなければいけなくなるわけですが、こういう計画をつくるのが非常に難しんですね。
 以上申し上げまして、今、私の頭の中にポイントは2つぐらいかなと思います。
 必須の要素としての3Rを、こういう広い空間あるいは広い対象、広いステークホルダーがかかわるものについて、どう組み入れていくかが非常に重要な問題ではないかと思います。そのときに、やはり産業系だけにとどまらなくて、例えば都市・農業系、都市・農村みたいな1つの地域の中での好循環、これは何に着目するかが重要ですけれども、例えば卑近な例ですが、栄養塩の循環をそういう中でどうやってつくるかというのも一つの課題だし、バイオエネルギーというのは、そういう好循環をどうやって支えていくかというのも一つのポイントではないか。
 先ほどのご説明でも、スライドの13で地域循環圏の形成ということがうたわれましたが、こういうことを考えますと、今、言ったアジアでのかなり広い空間を対象にした管理計画の中に、これをどう具体的に組み込んでいくかというのは、恐らく技術協力の新しい課題ではないか、そういう強い印象を持っています。
 もう一つ、1国だけで対応できない問題があると思うんですね。有害廃棄物の問題とか管理の問題、そこら辺をどうやるのかも非常に重要な課題だと思います。これはまた後でお話しします。

○田中委員長 引き続いて小島さんから、JETRO─日本貿易振興機構の取り組みについて、資料3に基づいてご説明いただきたいと思います。

○小島委員 日本貿易振興機構の取り組みの紹介をご依頼を受けたんですけれども、網羅的にご紹介するような立場にはないことから、私がかかわったJETRO以外のものも含めてご紹介させていただいて、その中で感じたことを述べさせていただきたいと思っております。
 JETROの事業は、経済産業省が進められているグリーンエイドプランの政策対話に基づいて、専門家派遣とか、あるいは向こうの政府の方々を呼んで研修するといったことをしております。グリーンエイドプランの中では、JETROだけではなくAOTSの研修ですとか、他の枠組みもいろいろありますが、そのあたりのことについては後ほど経済産業省の方からご紹介があるかと考えております。
 それから、個人的にJICAの3R絡みの研修、あるいはフィリピンで行われているリサイクル産業振興計画調査の支援委員会のメンバーに入らせていただいて、いろいろコメントさせていただいたことがあります。
 そのようなことから非常に強く感じていることを3つほど述べさせていただきたいと思っております。
 まず1つ目が、スキーム間の連携を図る必要があるということです。先ほど今井委員からステークホルダーが広くなっているというお話だったんですけれども、フィリピンでのリサイクル産業振興計画調査のときにも、産業界をその計画づくりにどう巻き込んでいくかが非常に重要だろうということがプロジェクト形成調査の段階で意識されました。ただ、JICAの研修制度ですと、産業界の方々を日本に呼んで、日本の実情を見てもらってどういう取り組みをしていったらいいか理解してもらうことは非常に難しいということで、民間の方々も呼べるAOTSの研修をJICAのプロジェクトが始まる前に実施して、日本のイメージをつくってもらう、そして産業界の方々とともに政府の方にも来てもらって、そこで対話を始めていただくというようなことをした事例があります。
 ステークホルダーが広くなるということで、政府だけを対象にした協力スキームだと物事がなかなかうまく進まない可能性がありますので、スキーム間の連携をうまく実施していくことを考える必要があるのではないかと感じております。
 それから、3R関係で、やはり技術をいろいろ持っているのは民間企業の方かと思います。もちろん政府関係で技術がある分野もありますけれども、いろいろなものが最終的に循環していくというようなところでは、民間の技術がどうしても必要になってくるかと思います。
 3月に開催されたアジア3R推進会議の中でも、中国の参加者から、3Rに関する技術は民間企業が持っているのではないか、技術移転は可能なのかといった質問がありました。会議の中では余りその議論はされなかったように理解しているんですけれども、この点、非常に重要な論点かと思います。日本の民間事業者の中にも、アジア各国で事業を展開しているところも徐々に増えてはきておりますけれども、投資を含めた技術移転の形態ごとの支援のあり方みたいなものを考えていく時期に来ているのではないかと思っております。
 また、相手国政府に不適正なリサイクルが取り締まられていない状況ですとか、あるいは知的財産権の保護が十分でない状況があると、なかなか投資は難しい、技術移転は難しいといったことはしっかり伝えていく必要があるのではないかと感じております。
 3つ目は、日本の経験を整理するということで、1990年代以降の日本の循環型社会形成の取り組みとか、80年代から進められている分別収集が紹介されることが多いんですけれども、もう少し前のリサイクル産業での公害対策ですとか、あるいはリサイクル関係の業界団体が設立された1970年代前半のころの議論ですとか、関係団体がリサイクル関係の統計をどういうふうに整備をしているのかとか、他にもいろいろと日本の経験で参考になりそうなことがあるかと思います。もう少し広くその日本の経験を整理して、相手の抱えている悩みを理解しながら、どういう協力をしていくか考えていく必要があるのではないか。
 この3点を非常に強く感じているということです。
 ご期待のJETROがどのように支援しているかということについては、経済産業省の資料の方に含まれているかと思いますので、ご理解いただければと思います。よろしくお願いいたします。

○田中委員長 それでは、本日オブザーバーとしてご出席いただいております関係各省、それから国際協力銀行、関連して国際的な取り組みを進めておりますので、資料をご提供いただいている経済産業省、国際協力銀行から、それぞれご説明いただきたいと思います。
 まず、経済産業省の安藤課長から、資料4に基づいてご説明いただきたいと思います。

○経済産業省 簡単にご報告申し上げたいと存じます。
 国際資源循環が大きな課題になっている中で、これまでも3R協力を進めてまいりましたが、これは日本と無関係ではなく、国内のリサイクル産業において3Rをしっかり進めることや安定的に資源を確保していくこと、とも密接に連動してまいります。「情は人のためならず」と申しますが、アジア・レベルでのしっかりとした3Rの仕組みがつくられてくることは、日本の3R推進にとっても大きなメリットのあることであると考えております。
 資料は、大きく分けますと、3つのポイントがございます。
 1つは、政策レベルの対話です。
それから、2の人材育成。これが非常に大事です。ノウハウや技術の移転を進めていくといった点で、JICA、AOTSの皆様にご協力をいただきながら進めておりまして、例えば2007年度では250名近くの実績があります。中国からは122名の方を受け入れております。
 裏をご覧いただきますと、アジア諸国との3R協力の実績です。詳しくご報告するお時間はございませんが、JETRO、JICA、AOTSの皆様と、アジア各国の実情とご要請に応じて対応させていただいております。
 3点目は新しい視点ですが、一番下の日中循環型都市協力です。閣僚級合意を踏まえ、エコタウン同士での都市間協力によって、ピンポイントで焦点を絞った協力を具体的に進めていこうという趣旨です。現状では北九州市と青島、兵庫と広東、の間で協力が進んでおります。青島−北九州協力が若干先行して、既に今年2月には成果報告会を実施しました。家電リサイクルを具体的に取り上げ、ケーススタディを行っています。人件費、その他の事業構造が両国で違いますので、そういうことを前提としながら、どのようにすれば、ビジネスとして成り立つのか、ということを、ビジネスサイドの委員も含めて具体的に検討しております。
 それから、天津市とは北九州市との間でトレーサビリティの協力が進んでおります。昨年の福田総理訪中を契機として、また、胡錦濤主席もこの春にも訪日されることもあり、天津市と北九州市の協力も、新しい芽になってくるのかなと、感じておりますが。おそらく自動車リサイクルあたりがテーマになってくるのではないかと存じます。
 北九州−青島の成果報告会では環境省の方もご参加いただいて、関係省庁との連携を大事にしながら、私どもとしてぜひビジネス交流といったところを強くしていきたい、こんなふうに考えて進めております。

○田中委員長 引き続きまして、JBIC─国際協力銀行の黒澤さんから、参考資料11に基づいてご説明いただきたいと思います。

○国際協力銀行 国際協力銀行の黒澤です。
 先ほど追加で配りました「JBIC円借款による廃棄物分野への支援」も参考にしながら、簡単にJBICの3Rに対する取り組みを説明させていただきます。
 パンフレットの後ろから2枚目に地図が出ておりまして、ここにはこれまで「23事業を支援」と書いてございますが、昨年度までに25件、廃棄物分野の案件を実施しております。ただし、これは1984年から昨年度まで、約25年間で25件ですので、正直言って、廃棄物分野への円借款事業は非常に少ないのが現実でございます。
 これは、どうしても途上国から見ますと廃棄物分野のプライオリティが低い、要するに金を借りてまで実施しようという気になかなかならない、仮に実施したとしても資本コストとか維持管理費がなかなか回収できないといった事情もありまして、廃棄物分野の事業が余り増えていないということが言えるわけです。
 もう一つ重要な点としましては、3Rだけに焦点を当てたプロジェクトはこれまでにないというのが現実でございます。通常、円借款で実施している事業は、埋立処分場や焼却処理施設の建設などが主になりますが、実は先ほどの25件の中にも、純粋の廃棄物処理だけを対象とした案件は6件だけでございます。残りはいわゆる都市環境改善事業のような形で、いろいろな都市の環境を改善する事業のコンポーネントの1つとして廃棄物処理施設が含まれているというような案件でございますので、そうした観点からしても、いかに廃棄物分野が少ないかがおわかりになると思います。
 ただし、3Rを直接メインとした事業はございませんが、当然ながら、廃棄物を適正に処理してごみの減量化を進めていく中で、3Rという考え方は自然に必要になってきているということで、コンポスト施設とか分別処理施設、こうした考え方、あるいは施設というものも徐々に含まれるようにはなってきております。特にアジアでは3Rの考え方がかなり浸透しつつありますので、今後、こうした3R案件が増えてくることを期待しておりますし、また、これに的確に対応するために、まさに皆様ご承知のとおり、この10月にはJBICの円借款部門とJICAが統合されて新JICAになりますので、こうした3Rに対しても、より的確に、いわゆるハードとソフトをうまく組み合わせて、より柔軟に対応していく体制もできるのではないかと期待するところでございます。

○田中委員長 ありがとうございました。
 その他の省庁から情報提供はございますでしょうか。
 それでは、ただいまの一連の説明に関して、事実関係についてのみ質問があればお願いしたいと思います。議論はまた後でポイントを説明いただいて、それで議論したいと思いますので、資料の理解を深めるために、特に質問があればお願いしたいと思います。
 それでは、ちょっと時間が遅れていますので、先に進めさせていただきたいと思います。
 それでは、今後の我が国の取り組みについての議論に入っていきたいと思いますので、事務局から資料5、討議の主要なポイントについて説明をお願いします。

○循環型社会推進室長 資料5、1枚紙でございます。
 ご討議いただく上での焦点というんでしょうか、8点ほどを事務局として考えてみたものでございます。
 まず1点目が、国際展開についての施策の効果という観点でございます。日本の3Rの制度、技術、経験をアジアを初めとする各国の循環型社会構築のために国際展開していくに当たって、どのような施策が効果的かということでございます。
 2点目が、情報・データの整備でございます。国際的な循環型社会の構築に向けて、3Rの情報・データの整備をどのように進めるべきか。
 3点目が、共通ルールの構築といった観点でございます。循環資源の変質に係る基準・規格など3Rに関連する共通ルールの構築や普及に向けた検討、取り組みをどのように進めるべきかでございます。
 4点目が、東アジア循環型社会ビジョン策定の関係でございますが、その議論を円滑に進めるためにどのようなアプローチをとるべきかという点でございます。
 5点目が、国際的な資源循環を促進するための施策という観点でございます。
 6点目は、他の政策との相乗効果の発揮という点でございます。3Rを通じた地球温暖化対策への貢献など、他の環境政策との統合的取り組みや、貧困削減対策、産業政策等との連携を3Rの政策優先度を高める観点からも積極的に進めるべきではないか、そのための効果的な施策は何かという点でございます。
 その次のポイントは、国際協力の充実でございます。国際機関等あるいは二国間開発協力機関とどのように連携して、能力開発やインフラ整備などを支援していくべきかという点でございます。
 最後は科学的知見の蓄積という点でございまして、物質フローと資源生産性、天然資源の利用による環境ヘの影響などに関する科学的な知見を蓄積していく上で、どのようにアジア諸国と連携、協力していくべきかという問題提起でございます。

○田中委員長 それでは、最初に部長も幅広い観点で議論して欲しいとおっしゃっていましたので、資料5は討議の参考にしていただければと思います。
 それでは、ご発言の方は名札を立てて、意見があることを意思表示していただきたいと思います。いかがでしょうか。
 私の感想ですけれども、国際的に取り組まなければいけないという重要性が出てきて、いろいろなことをやっているなという気がしますね。30年ぐらい前は日米廃棄物処理会議とか日独廃棄物ワークショップといったように、まだ欧米の先進的な取り組みを日本が気にしながら情報交換して、あちらから役に立つものを日本に導入して日本の廃棄物政策に生かそう、こういう観点でやっていましたけれども、今は日本が先進国としてリーダーシップを発揮し、世界をリードするということで、国内の問題というより地球規模の問題を解決していこう、こういうことだと思います。
 廃棄物の問題は、資源の問題、資源の消費のバロメーターとして廃棄物が出ているということで、特にアジアでは人口が増加している、経済成長しているということで、廃棄物の発生量が急増している。そこが大きな問題なので、みんなで取り組んで3Rを推進し、廃棄物の発生を抑制し、ひいてはそれが資源の保全につながる、こういう観点で取り組もうというのが1つあると思いますね。ですから物質資源、エネルギー資源を大切にしよう。
 それから、環境汚染の面ではオープンダンピング、不適正な処分の改善。海洋投棄あるいは河川投棄の改善。投棄された廃棄物の一部は日本の海岸に押し寄せている。こういうことで、向こうの廃棄物処理が日本の環境にも影響を及ぼす、そういうところの改善にもつながればいいなという気がします。

○酒井委員 資料5で整理いただいたポイントの3点目、4点目なんですけれども、基準・規格の共通ルールの構築、あるいは地域全体のビジョンの策定ですね、この方向に向けて様々な政策対話を続けておられるというご紹介があったんですが、その政策対話の中で、現在この3点目、4点目に関する議論はどのような形でなされているのか、環境省あるいは経産省の政策対話のご紹介もございましたので、まずご紹介いただけないかというのがお願いでございます。

○田中委員長 今の質問には準備をして、答えられる範囲で後でお願いしたいと思います。

○崎田委員 今、いろいろお話を伺う中で、アジア各国が非常に今、発展する中で、3Rの政策が大変重要になってきている状況が大変よくわかりました。
 私自身も2年ほど前に、JBICさんが国民参加型ODAということで実施されたアジアと日本の地域環境団体の交流の中で、アジアの地域の環境活動を改善するプログラムに参加させていただきました。
 そういう中で感じたことなんですけれども、今、アジア全体の政府レベルの循環型社会形成のビジョンをきちんと考えていくというお話もありましたが、そういう政府レベルの全体像と技術開発のつながり、そして地域での市民レベルでの、例えば地域循環圏、バイオマスの利活用とか3Rをきちんと暮らしに生かすための普及・啓発をどのように進めるかとか、そういうことに対するつながりとか、それぞれがきちんと並行して、どれかだけが先というよりは、とりあえず全体がきちんと連携していく、そして、そのそれぞれのステークホルダーの連携状況が常にみんなで見える化する、共有化できるような状況で、こういうアジア全体の資源循環、あるいはアジア全体の循環圏が定着していけばいいなとつくづく感じます。
 特に、実際に行きますと、例えばステークホルダー間の連携が日本では今、大変重要だと言われておりますけれども、まだなかなか、本当に環境課題を抱えたような地域では、関心を持った市民と大学の研究者と企業の皆さんが話し合う場を持つようなことが、なかなか進まない国が大変多いような感じがいたします。例えばそういう連携、協働をきちんと推進するための人材育成等のために、日本の中で活動している人材もちゃんと生かしていくとか、そういうきめの細かい、ハードとソフトがきちんと連携した中で取り組みが進んでいくことが大変重要だと思っております。
 なお、日本国内の話をしますと、最近、ペットボトルとか家電のリサイクルなどにかかわらせていただいて、やはり国内の循環をきちんと確保した上で外国と付き合っていく、そういうところも大事な分野だと思いますので、その辺の交通整理もこれから大事なところだと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。

○田中委員長 そういう市民レベルでの経験もきちんと継承していくことが大事ですね。

○仲説明員 先ほど今井委員から、海外では公害対策の部分が弱いといったご指摘があり、あるいは小島委員からも、これからは日本の経験を整理して、いろいろ役に立てることがあるのではないかとのご指摘がありました。これは多分、日本の場合は公害防止対策があり、その上に廃棄物対策があって、その上での循環、3Rという言葉が出てきたと思うのですね。公害防止を含めた有害物管理、そういったものを踏まえた上でないと、正しい3Rはなかなか進行しないと考えます。
 私ども素材産業、私どもは非鉄ですけれども、3R、リサイクルを進める上では、素材産業にいったん戻ることが大前提になろうかと思うのですね。特に非鉄の場合は資源性と有害性、特に重金属を扱っているわけでして、振り返ってみますと、こういった非鉄産業も昔はむしろ、今でこそ3Rの1つを担うような位置づけをいただいてございますが、昔を振り返ってみますと、非鉄産業というのは公害の元祖みたいな産業でございまして、そういったことを踏まえた上での3Rというふうな形で発信していかないと、3R、循環だけが先に立って有害物管理がおろそかになってはいけないのではないだろうかと考えます。
 有害物管理に関して言いますと、バーゼルあるいはE−Waste問題、あるいはUNEPでは水銀問題というように個別で動いていますけれども、もう少しトータルで、有害物管理ということを念頭に置いた上での3Rを日本から発信していく。そういったことを発信していきますと、では、こういう有害物を含んだものは一体どこでできるのだ、どういうふうにやれるのだといった流れの中で、適正な国際資源循環といったようなことも皆さんに理解していただけるのではないだろうかと考えます。

○田中委員長 外国ではHazardous wasteとNon-hazardous waste、Hazardous wasteは問題だけれども、Non-Hazardous wasteは問題ないと言い切るような方もいらっしゃるし、Hazardous問題を最優先して取り組むべきだというのが根強いですので、そういう点を仲さんがおっしゃってくださいました。
 不適正な処理あるいはオープンダンピング、そのような国際的に見ればレベルが低いものを高める、こういうところに貢献する。本来3Rはリデュース、リユース、リサイクルですが、「物質を大切にする」というだけに誤解されないようにPRもしないといけないですね。3Rの中には適正な処理が含まれているんだ、それを誤解がないようにしていく必要があると思います。

○谷口委員 資料2のスライド31、UNEPの持続可能な資源管理に関する国際パネル、それから32のOECDにおける物質フロー分析、資源生産性に関する取り組み、この2つの中身と、このほかのページに書いてあることにギャップを感じるんですね。ということは、川下のゴミゼロの方にどうも軸足が行き過ぎている。これは極めて大事なんですが、これは31、32のスライドは川上のことなんですね。いわゆるリソース・マネジメントという感じ。
 ということで、環境省さんのことですから、どうしても軸足がソリューションサイドに行きがち。これは当然のことなんですが、リソースポテンシャルということをもう少し強く意識して、これは経済産業省さんの考えられることかもしれません。ですけれども、今こそ国益上、リソースポテンシャルというものを考えて、日本にある資源の囲い込みを早くやらなければ、もう資源外交といって今、大臣が大分あちこちやられていますが、どうも中国あるいは資源メジャーに対して余りにも後れをとっている。そういった面から早く制度設計して囲い込みをやってほしい。例えばE−Wasteなどはもう典型的な例で、そのためには私は、消費者の協力を得ることが極めて重要だと思います。
 食の安心・安全のためにはあらゆる成分を表示し、定量的に書いて産地を書いているんですが、家電とかデジタル機器には何らか書いていませんね。これだけ貴重なレアメタル、メタルが入っている、例えば携帯電話だったら19種類入っている、この川上で何が起こっているかを消費者に情報提供して、ソリューションサイドの問題ではなくてリソースポテンシャルとして協力を得るということを早くやらなければいけない。DOWAエコシステムさんあたり大分試みをやられているようですが、これはそのための制度設計を急いでいただきたい。これが国益にかなう問題でもあり、世界に冠たる循環型社会をつくる一つの大きな力になるのではないかと思っています。

○田中委員長 ということは、谷口委員、もっと具体的には、そういう家電製品が回収されるルートをきちんとつくる、こういうことでしょうか。

○谷口委員 例えば今、携帯電話は、5年前に比べて回収量が半分になっているんですよね。これは由々しき問題ですね。5年前は1,300万台ぐらい回収されていたのが、今はどうか知りませんが、2005年で660万台しか回収されていないんですよ。需要量は世界で10億台になった携帯電話、日本では1億台ぐらいでしょうけれども、その回収率がどんどん下がっていることは由々しき問題なんですね。ソリューションの問題から言ってもリソースの問題から言っても非常に重要な問題なので、早く制度設計し、それには消費者の協力を得るべきだということは、川上で何が起こっているか、UNEPのリソースマネジメントで言っているようなことを消費者にも伝えないといけない。

○武内委員 循環型社会あるいは3Rの国際展開を議論しているわけですけれども、私は、大きく分けて3つのテーマがあるというふうな形に整理できるのではないかと思うんですね。
 1つは、先進国を中心に資源の生産性、それから循環性等についての国際的な基準化、その行き着くところは、望ましくは、いわば国別あるいは地域別の循環性向上についての目標の設定が合意できれば非常に理想的だということで、今、話が進んでいる。これはOECDとかUNEPの場で日本がこの議論をリードしている立場であるという観点で、これは積極的にやっていくということ。
 2番目は、東アジアという地域を対象にして実際に物が動いている中で、特に中国等の資源生産性を向上させながら、全体として物事に、あるものについては国内循環、あるものについては国際循環だけれども、その国際循環の中で循環が適正に行われるようにする、そういう類の共通のストラテジを構築していくということで、ここで一番難しいのは、国間の合意、特に中国等が本当に日本とうまくやっていけるのかというあたりを政策的な課題として考えていくことは非常に重要である。
 ただし中国も、例えば最近では温暖化についてはかなり前向きな、踏み込んだ対応をしておりますので、そういう意味ではこのことについて、循環という側面から議論を強化していくことが同時に重要だろうと思うんですね。
 今日頂いたプリントの中で割と新しい話だと思うのは、いわゆる中進国ではなくて途上国ですね、典型的に言うと、やはりアフリカをどうするかを視野に入れた3Rの議論というのがあるのかないのか、きちんと議論しなければいけないのではないかと思うんですね。
 京都議定書に関係して言うと、ポスト京都議定書の中で今、一番出ているのは、中進国のエネルギー削減とかCO2削減の話ですけれども、もう少し広いアリーナでは、例えば、本当の最貧国が温暖化の影響を最も受けやすい地域であることから、そういうところに対するいわば適応策についての経済援助をどのようにいくかが非常に重要な課題だととらえられていて、そういうことが、例えばで言えば、この次のTICADの議論の中で話がされるということですね。
 TICADの議論等も踏まえた途上国、アフリカ、あるいはアジアでも、バングラデシュとかミャンマーとか、あるいはインドネシアもそうかもしれませんけれども、そういうところをどうするかという議論の中で、これまで地球環境関連の議論には余り踏み込んでいなかったんですが、貧困撲滅と環境政策というのがそこでドッキングしようとしている状況があるわけですね。温暖化については他の国が仕掛けてそうなっているわけですが、3Rは多分、日本が仕掛けていかないと、そういう枠組みはなかなかできないと思うんですね。とりあえず我々としては、そういう東南アジアを中心とした地域の問題、これが例えば新JICAの議論と絡んでくることになると思いますけれども、それからアフリカをどうするかという観点で3Rの議論を少し整理してみて、貧困撲滅と3Rというふうな話が成り立つのか成り立たないのか、成り立つとすると、これは日本がとてもやりやすいテーマになると思うので、そこを今回、新たなテーマとして提起していくのかどうか、ちょっとご検討いただけるといいのではないか、この論点ペーパーを見て直感的にそう思いました。

○循環型社会推進室長 先ほど酒井委員からご質問がありました中で、4点目の東アジア循環型社会ビジョンの策定に関する件でございます。
 現在、ロードマップとして具体的なものはないところでありますけれども、おおむね2012年頃までに共通のロードマップを策定できればいいなといった形で進めてございます。
 それから、合意形成プロセスの第一歩というんでしょうか、まず二国間で政策対話を進めながら、あるいはその3R国家戦略の策定の支援をしながら、どういったところで意識が共有化でき、また認識の違いがあるのか、これは経済、社会あるいは政治的なバックグラウンドの違いから来るものが大きいと思いますけれども、そういったところを把握しながら、少しずつビジョンの形成に向けて取り組みを進めるのかなと意識してございます。
 また、マルチの場面ですと、これまで2回開催してございますが、アジア3R会議というのがございます。例えば前回、第2回のアジア3R会議では、国際的な循環型社会の構築に至るというんでしょうか、3つのプロセスといたしまして、各国の国内での循環型社会の構築、引き続いて廃棄物の不法な輸出入を防止する取り組みの充実強化、そして循環資源の輸出入の円滑化、この考え方についてはおおむね各国とも了解というような形での合意が図られつつあるところだと思いますし、さらにエコアジアの場でも、先ほど少しご紹介申し上げましたけれども、大臣、局部長のレベルでさまざまな観点から循環型社会の構築に関するようなご議論をちょうだいしてございます。
 こういった場を活用しながら、少しずつ共通の認識形成を図りながら、最終的には東アジアのビジョンとしていくのかなというようなところでございます。

○適正処理・不法投棄対策室長 酒井委員ご質問のもう一つの部分、3Rの、循環資源の基準・規格化に向けた取り組み状況の一つの事例でございます。
 バーゼル条約など輸出入管理の視点からの取り組みを、今、1つ進めておりまして、ご案内のように、バーゼル条約では輸出する側と輸入する側において規制対象となる有害廃棄物の定義が違い得る場合が多々ございます。輸出する側ではバーゼル条約の対象ではないんだけれども、行った先でバーゼル条約の対象であるといったことがよくございまして、これがもとで輸出されたものがシップバックされるということが起こっております。
 こういったことに対処するために、まず各国でのバーゼル条約の対象となる廃棄物の定義、これをお互いに正しく認識する必要性が生じてまいりまして、現在、バーゼル条約の担当者が集まるアジアネットワーク会合をこれまで4回開いておりますが、その中で、つい1月に開いた会合において、各国の定義を統一フォーマットで調査しようということで、この調査を開始しているところでございます。
 この先に、状況を見ながら、統一というところまでいくかどうかわかりませんけれども、そういったところも視野に置きながら、まずは各国での定義の違いの共通認識をつくるための取り組みを1つスタートさせております。
 同様に中国との間で、中国の貿易等の管理をしております国家質量監督検験検疫総局とのバイの協力も、昨年来、進めております。この中でも同様に、何が適正な循環資源かという視点から、両国の輸出入制度についての情報交換を始めているところでございます。

○酒井委員 どうもありがとうございます。基準・規格関係とビジョン策定の動き、よくわかりました。
 その上で、少し考え方をお話ししたいと思うんですが、ここのステップが相当重要で、それを相当意識しながら慎重に、二国間あるいはネットワークの中で議論を進められていると理解させていただきました。
 そういう中で、今、牧谷室長からご説明のあった定義あるいは対象のすり合わせといったところの共通テーブルが恐らく非常に重要で、それは一気に規格なり基準策定を意識するというよりは、まず共通の認識を醸成していくという意味での積み重ねをぜひこれからも続けていただきたいと思います。
 そういう中で、資料5の5点目で「有害廃棄物に係るアジアン・リスティング」という表記をおとりになられているわけですが、多分、今、一番重要なのは、この再生資源あるいは再生製品に関してのアジアン・リスティングという方向ではないかと思います。ここに恐らくは一定の、それぞれの類型化を図っていくような、OECDのグリーン、イエロー、レッドですね、ああいうような形の中でリスティングを準備していく、あるいはそれぞれの類型化されたものに対しての移動の条件といったものをルール化していくことに向けての基礎情報をつくるという点が、次の一手として重要なのではないかと思います。
 その際、ぜひもう一つ必要になろうかなと思いますのが、そういう定義とか対象を前提にしたときの、いわゆるベスト・アベイラブル・テクノロジーは何かというところをあわせた情報整備を図っていくことが恐らくは重要で、そこに一定の経済制約も当然入ってきましょうから、そういう情報を加味しながら共通認識を図っていく、こういうステップの積み重ねが恐らく重要なのではないかと思います。
 ここは欧州社会が相当苦労してBATリファレンスですね、ベスト・アベイラブル・テクノロジー(BAT)のリファレンスドキュメントをずっと蓄積して改善して、欧州連合の中で積み重ねている議論、これは環境管理という視点が非常に強いものではありますが、そのある種の再生資源、再生製品版といったようなところを考えていっていただいてはいかがかと思う次第でございます。
 それと、先ほど武内委員からのご指摘が非常に端的にご整理されていたと思うんですが、先進国の中での国際基準化という話と、アジアの中での物事のデザイン、国と国との合意云々という話があったと思います。そこは非常に痛感しておりまして、やはり先進事例を一層促進させていく努力が一方重要であって、恐らくこのアジア太平洋地域でいくと、重要なパートナーとしての、あるいは支援国としてのオーストラリア、カナダといった国々との協調といったところも非常に重要になるのではないかと思います。
 より先進事例を積み重ねていくという方向の努力も、今、相当に求められているのではないかと思います。

○小島委員 まず、武内委員からご指摘があった低所得途上国への協力で、バングラの例が挙がっておりますけれども、バングラデシュも、リサイクル産業からの汚染がかなり問題になっておりまして、船舶解体ですとか鉄のリサイクルですとか、いろいろなところで汚染の問題が出ております。その辺への対応が必要になってきているのではないかと感じております。
 2点目は、認可資源の品質に関する基準・規格に関連して、この1月から2月くらいにアジア各国を幾つか回りまして、そのときに、JIS規格でスラグとか石炭灰のセメント利用絡みとか、エコセメントとか、いろいろな規格ができているよといった話をしたら非常に驚かれました。やはりスラグの利用等に関して規格みたいなものがなくて、個別に許可を与えているような状況で、非常に煩雑になっているという話をマレーシアとかインドネシアで聞きました。日本国内にある規格で現地で参考になるようなものもいろいろあるのではないかと思われますので、その辺も、越境移動に関する規格とまた別のテーマとして考えてもいいのではないかと感じております。
 3つ目は、地球温暖化対策との関係なんですけれども、先日、CDM理事会に登録されているCDM関係の案件のリストを見ていまして、農業廃棄物のエネルギー利用とか、埋立処分場からのメタン回収のプロジェクト、アジア地域でかなりいろいろ出てきていることがわかりました。その辺とどう連携していくか、ちょっと難しいところはあると思うんですけれども、CDMですと先進国からいろいろお金が入ってくる可能性が高いということで、自立的にある程度回るところかと思います。国によって、そういうことができているところとできていないところがありますので、場合によってはそういう可能性があるんだということを、余りそういうことが進められていない地域に普及するというか、啓発するというあたりのことは、何かできるのかなと感じております。
 4つ目は、論点の下から2番目、国際機関との協力のところなんですけれども、私の知っている事例では、インドで、世銀グループのIFCから融資を得てE−Wasteの解体工場をつくるという話を聞いております。国際機関でそういう民間企業への融資等で新たな工場ができていくというようなことがあり得るかと思いますので、その辺に関しては積極的に日本からも、3Rを進める上でそういうオプションもあるということを、ADBとか世銀等にアピールしていくこともできるのではないかと思います。

○寺園委員 取り組みについてのポイントが非常に網羅的ですので、私、特にこれにつけ加えるものはないのですけれども、先ほど武内委員からありました、貧困削減対策などとも両立させながらできる可能性があるのか検討すべしということは、私も同様に感じております。
 特にアジアでの廃棄物対策ということで、幾つかリサイクルなどの成功事例はあるのですけれども、これは小島委員が詳しいアジア地域でのリサイクルの状況について、やはり成功する確率が高いのは物の価値が高い方からでして、おいしいところからとられていく。その結果、汚染などはおいしくないところ、残渣に集まっている。特にその部分は貧困の地域あるいは人々によって担われている部分が多いという実情がありますので、そこへの対応を念頭に置く必要がある。それについては現地国の政府も言い出しにくい部分がかなりあると思いますので、日本として入り込める部分がどこまであるかということも十分配慮しながら検討していく必要があると考えております。

○中島委員 報告書を見るといろいろな取り組みをされているのがわかります。私は、家電リサイクル法の審議会に長く出ていましたが、家電リサイクル法そのものは循環型社会を目指す法制度の1つとして、家電4品目のリサイクルをする、そのスキームについていろいろ議論したわけですけれども、議論を通して一番引っかかっていたのは、これをやることが一体どんな意味があるのかという非常に上位の評価軸がはっきりないということです。やったほうが良いということでは目標の根拠が無い。これは日本のいろいろな、リサイクル法そのものもそういうところがあるのではないかと思います。
 今、地球環境問題で一番、多分、全員が大変だと思っているのは地球温暖化の問題ではないかと思います。これはCO2という一つの非常にピュアな軸であらゆることが評価できる。それを金にも換算できるし経済的にもいろいろなことが動いてくる。ところがこの3Rに関しては、一体そんなに切迫した問題は何なのかということが、なかなか示されない。多分、国ごとに切迫した問題が違う。違うからこそそれぞれの切迫した問題から取り組まなければいけない訳ですね。日本は環境汚染、公害がすごく切迫した事態があってそこに取り組んだ、そしていろいろな力をつけてきた。あるいは資源循環と言いながらも、その裏には埋立地がないという切迫した問題があった、ですから最終処分量を減らすということの裏返しとして循環をしているということではないかと私は思っています。
 ですから、今日のレポートにもありますように、循環型社会をつくることに対しては誰も反対はない。だけれども、切迫した問題は何かということをもっとクリアにして、それを解決するには何をやるかを明らかにしないことには、なかなか説得力のある施策にはならないのではないか。
 私は現在、鎌倉市に住んでいますけれども、ごみを捨てるのに9分類するんですね。家の中に9つもごみ箱があるわけです。ところが、ちょっと前は中野区にいて、中野は2つか3つぐらい。いろいろな施策をとるんだけれども、その施策がどんな価値を生み出すかわからないままいろいろやっているのではないでしょうか。1つのものすごくわかりやすい評価指標に集約する努力がいるのではないかと思います。
 例えば、日本で切迫した問題といったら、高齢化社会で本当に生活ができるのかという問題があります。あるいは介護がたくさん必要になる、そういう切迫した問題の中で産業を生み出す必要があるわけですね。その産業を生み出すことによってうまく世の中が回っていく。ですからこの3Rの問題も産業につながる必要があるわけで、日本のリサイクル法でやっているものは産業としてうまくいっていると思いますけれども、それが他の国でうまくいくかどうかは、その国政府にもよります。どんな問題が切迫しているか、そういうものをもっと鮮明に、この施策の上位として見せてほしいと思います。

○田中委員長 非常に身につまされる指摘です。
 私は廃棄物工学をやっていて、研究組織を大きくするとか予算をたくさんとるというと、いつも同じように「何に困っているんだ」「どういう深刻な問題があるんだ」ということで、よくいろいろな資料をつくって準備してきたものです。開発途上国では、プライオリティが非常に低い。だから今さっきのお話で、JBICにも資金供与の要請がない。だけれども、実際は処分場で多くの人が亡くなっていますよね。廃棄物の中で資源回収をしている人が、ごみに埋まって毎年何人か死んでいる。そういう実態で、将来に負の遺産を残しているような処分場がたくさんあって、そういうもののプライオリティを高めることを、外部から、あるいは国際的にしていかなければならない。このような状況を見ても恥ずかしいことだと気づかせるようなことも大事なことかな、そうすると廃棄物マネジメント全体のプライオリティが上がっていく。
 当事者から話すと、プライオリティが低いのでなかなか予算もつかない、人もつかない、こういうことを開発途上国の専門家が言われます。そういうことで、アジェンダ21を今、思い起こしてみると、アジェンダ21で「21世紀はこういうふうにやるんだ」と1992年にリオで決めて、あの第20章、第21章に書いていますよね。ということで、あの中で特にプリベンションとかアボイダンスといったものは3Rに通じると思いますけれども、そもそも廃棄物行政を進める組織がない。廃棄物行政を進める組織を国あるいは地方自治体につくらなくてはならない、そういうところからやらなければならないという国がたくさんあるなという気がしますね。
 そういうところは廃棄物行政を推進する組織、責任持って進めるところをつくるところから始める必要を感じます。それから、もう一つ日本の経験は、いろいろな外郭団体が果たした役割があると思うんです。いろいろな団体がありますけれども、廃棄物分野で日本には十何個もありますけれども、そういうところが過去随分いろいろな役割を果たした。そういうことで、今さっき紹介があったアジア太平洋廃棄物専門家会議では、そういう廃棄物学会といったようなもののみならず、地方自治体の行政のネットワークとか産業界、工業界のネットワークとかが情報を共有し、経験をお互いにシェアリングして改善していくという仕組みづくりをしていこうというのが専門家会議でねらっているところなんですけれども、そういうものも連携して支援していくことが大事かなという気がしております。
 そういうことで、アジェンダ21を「21世紀はやるんだ」とみんなで決めたので、そのレビュー、あるいはその延長線でこれはやっているんだ、こういう位置づけも重要かなと思います。
 ほかにございますでしょうか。

○谷口委員 中島委員がご指摘されたことに賛成なんですが、やはり上位概念というか、哲学、コンセプトがどうも不足しているのではないか。大変失礼な言い方ですが。ということは、先ほど申しましたように、余りにも川下の議論が多過ぎる。結局、環境問題というのは資源と切っても切り離せない、密接不可分にもかかわらず、日本では資源が欠落した環境論議が余りにも多過ぎる。したがって、例えば環境経済学という学会がありまして、植田先生がいらしたら同じようなことをおっしゃると思うんですが、もともとリソース・アンド・エンバイアメンタル・エコノミクスなんですよ。日本に来ると資源が消えて「環境経済学会」になる。それから「資源循環型社会」のはずがいつの間にか「循環型社会」というふうに、不思議に「資源」が消えるんですね。
 それはなぜかというと、日本は資源がないから、アウト・オブ・サイトだからアウト・オブ・マインドになるんですね。そのアウト・オブ・サイトのところで何が起こっているかということをもう少し考えないと、武内委員がご指摘のように、貧困も関係あるし環境、人権、労働、腐敗の問題とこの資源が密接に関連している。「それは日本は関係ないですよ」と言えるか、言えない状態になっているということで、持続可能な資源の利用の確保、これがいわゆるリソースマネジメントの思想なんですが、この思想が入らないと、下の処理ばかりをしてこれで世界一と言っても、どうも納得できないんですよね。

○酒井委員 先ほど中島委員から、いわゆるリサイクルの意義あるいは評価軸が明確でない、あるいは切迫した問題は何か、そこをもっとはっきりした政策を出すべきだというご意見がありました。私、総論的な意味ではそこは賛成なんですが、1点、1つの評価指標に集約させるべきとおっしゃった点に関しては、少し異論を唱えておきたいと思います。
 やはり世界を通じてこの社会、経済価値でやってきたわけでして、その中で制御できない問題が見え始めて「さあ、どうするか」こういう状況になっていく中では、やはりこの国際資源循環ということを考えていく中では、今、議論のポイントになりつつあるCO2、あるいは化石燃料、化石資源、ここが非常に重要な指標になることは間違いないと思いますが、今、お話のあった資源、特に金属資源であり、あるいは有機性の食糧資源でありというところは、当然そこもある視野に入っていかねばならない。それに日本が悩んだ廃棄物の埋め立て、いわゆる土地という問題も当然視野に入らねばならない、そこに経済価値も入っていかねばならない。当然そういうマルチの中での一つの国際資源循環を考える場がここだという認識をとっておりますので、その点だけは申し上げておきたいと思います。

○企画課長 いろいろご意見いただきまして、ありがとうございます。
 事務局の方からしゃべり過ぎるのも何だと思いますし、余り整理がつかないような格好でお話しするかもしれませんが、何点か申し述べさせていただきたいと思います。
 確かに谷口委員がおっしゃるように、資源の消費との関係というのはものすごく重要なポイントになっているわけでございまして、それがゆえに、実は正にこの専門委員会で国際循環、ビジョンの共有ということでいろいろご議論いただいて、そこまで射程を広げながら検討してきた、こういう流れになっておりますし、まず、お手元の資料だと、例えば参考資料13がその報告書のポイントとなっていまして、一番後ろのページに、我が国の今後の具体的な取り組みとしてこういうことをやるべきだと書いてあるわけでございますけれども、武内委員もおっしゃったように、まさに先進国と途上国全体で3R全体の取り組み、どういうふうに引っ張っていくのか、それはおのずから差があってしかるべき、こういうことでございまして、例えば先進国との間では、東アジア循環社会のビジョンというか、先ほど来、何度もご説明申し上げているように各国内で構築して、それから水際の対応をしっかりやって、それから補完的に輸出入をしっかりやるというところについては比較的合意しやすいわけですけれども、途上国サイドの目から見ると、先ほど来お話が出ているように、例えば有害物の管理がちゃんとされない中で物が動くというのは大変なことだという意識があって、なかなかコンセンサスがとりにくいというベースが2年ぐらい前まではあったと思うんですけれども、こういった報告をいただいた上で、我々が考えていることについては当然のことながら、そういった有害物質等がばらまかれないように、そういうところはしっかりセーフガードされた上での補完的な貿易の推進みたいな話については、先進国、途上国いずれについてもしっかり申し述べておりまして、この報告のベースの考え方をもとに、いろいろ交渉もしてきている結果、世界全体として3R全体、国際循環の考え方についてすごく認知度が上がってきている状況にあるということかと思います。
 21世紀の環境立国戦略の話については、先ほど室長の方から説明しましたけれども、参考資料1のところに3R関係の抜粋がございます。まさにこの中に地球規模での環境問題の深刻化ということで、温暖化とか資源浪費、生態系の危機という話を書いた上で、では、その中で3Rをどうするかということについて、いろいろな提言を行っているということでございます。8つの戦略の中の1つで3Rが対象になっておりまして、例えば8ページ以降についてどうしていこうということが、中身として盛り込まれているところでございますし、10ページ以降に、その場においていろいろ出たような委員からのご意見等もまとめられているところでございます。
 この特別部会には田中委員長、それから武内委員もご出席で、3Rの件については大変いろいろご指摘いただきましたし、この中で初めて低炭素社会、それから自然共生、それからいわゆる循環型社会、統合的な取り組みを推進すべきだということが強く打ち出されたわけでございます。
 そうした流れを踏まえて平成20年3月、これ冊子ありますけれども、新循環基本計画ができているということでございますけれども、この新循環基本計画においては従来にも増して、まさに資源の枯渇の話とか、あるいは都市構造云々かんぬんの話なども全部射程に入れながら、では循環というのをどういうふうにとらえて、どういうふうな展開をしていくのか、そのときと国内だけではなくて国際についてもどうとらえるかということがかなりしっかり書いてございまして、例えばこの冊子の40ページ以降は、海外との関係における資源循環ということで、資源循環、国際的にどういう動きになっているのか、それから「東アジア循環圏等」となっておりますけれども、我が国としてどういう貢献ができるのかということについても盛り込まれている、こういう流れになっているわけでございます。
 先ほどもお話があったように、アジア全体を見ても、各国それぞれで随分状況が違うということでございますけれども、さらに最貧国、アフリカ諸国等々を考えてみると、また状況が違いまして、この文章を見ていただければよくわかるんですが、アジアとの関係で何をやるか具体的に書いてあるところと、途上国という一般論で言っているところがあるんですが、後者の表現の部分については、当然のことながらアフリカなり、あるいはものによっては中進国みたいなものも入るかもしれませんので、中南米なり、かなり世界中の途上国の部分については射程に入れながら、ニーズに応じた格好で効率的な対応を図っていくというコンセプトが盛り込まれている、こういうことでございます。
 我々が今、やろうとしているのは、G8のトラックとかアジアのトラックとか、OECDとかUNEPのトラック、いろいろなところで積極的にリーダーシップを発揮しながら全体を引っ張ってきているわけでございますけれども、1つベースにあるのは、21世紀環境立国戦略や、まさにこの新循環基本計画の中にもあらわれているわけですけれども、日本的なやり方、例えば資源生産性を初めとするようなさまざまな指標も設定しながら、いろいろなステークホルダーが協力したような格好で展開を図っていく、しかも新循環基本計画の中には、先ほども説明があったように地域循環圏という新しいコンセプトも入れ込んでいるということでございまして、こういう計画に基づいた総合的な取り組みは、途上国の中の状況いかんにもよりますけれども、かなりの部分、実は先進国だけではなくて途上国でうまく活用できるようなモデルケースになっているのではないかと認識しています。
 中国等は、先ほどもお話があったように、まさに循環基本法の最終ステージにあるということもあって、つくりとしては大きなつくりができつつあるんですが、やはり全体をインプリメンテーションでしっかり取り組んでいくということになっていきますと、結構いろいろな協力等も必要、こういう話になってくると思っています。
 全体としては、水みたいになかなかきれいにすっきりとは出てこないんですけれども、先ほど来お話があるように、例えば国連の目標のMDGsとの関係で、間接的な部分も含めてどのような関係に3Rはあるんだ、あるいは地球温暖化との関係でどういう関連性があるんだということについて、できるだけうまく解き起こしながら、その中でG8ならG8は、日本の協力がアジアとの関係でこんなことをやっているというのは、もうかなり周知徹底されていまして、相当なことをやっているんだなという認識をみんな持っているわけですけれども、G8もそれなりに何らかの役割分担で、途上国も含めたような協力ができないかということで議論をしているところでございます。
 やり方にもよるんですけれども、うまくやっていけば、この3Rの世界はwin-win関係で全体が構築できるのではないかと思っておりまして、そういうふうな認識を一にしていきたいと思っておりますし、その中では、では具体的にどういうアクションで先進国はやっていくのか、途上国との関係でどういうことを図っていけばいいのかというところを検討している、こういうことでございます。
 いろいろやっていくと、今、申し上げた専門委員会の報告書、あるいは21世紀の環境立国戦略の資料の類、それから肝心のゴミゼロ国際化行動計画、参考資料16のブルーの冊子でございますけれども、いろいろな中身が出てきております。しかし、少なくとも21世紀環境立国戦略等で出てきた、あるいは新循環基本計画に書いてあるような温暖化との関係でのコラボレーションを図れとか、自然共生との関係でうまくコラボレーションを図った上での協力の展開みたいなコンセプトは、まだ入っておりませんし、それから東アジアとの関係では、例えば東アジアの循環ビジョンみたいなものをつくるというところまでは書いてあるんですが、そういったものを踏まえながら、いかに総合的にいろいろなステークホルダーの協力を得たような格好での協力展開をするというところまでは、現在のものについてはまだ全然書かれていない、こういう状況であります。
 それから、全体に協力を推進していくという観点からは、当然のことながら国内のキャパシティ、日本がどこまでやるかというのはあると思いますが、そこの部分をどうするかという体制の部分とかメカニズムの部分、あるいは連携の部分については余り、現在のものについては色濃くうたわれている状況にはなっていないところでございます。
 ちょっと長くなって恐縮ですが、最後に参考資料6を見ていただきたいと思います。
 これは福田総理がご出席された第3回東アジア首脳会議における、日本環境協力のイニシアティブの内容を簡単に書いてございます。
 1ページを見ていただければおわかりになりますように、低炭素社会だけの話にはなっておりませんで、低炭素・循環型社会の構築ということで、アジア3R研究の情報ネットワークの話とか、あるいは廃棄物の適正処理に向けての専門家派遣、あるいは研修生受け入れの話とか、あるいはまさにコベネフィット、コベネフィットと言っている水質汚濁と大気汚染との関係で総額幾ら、こういった打ち出し方をやっておりまして、節目、節目のところで、もちろん3R単独でやった方がいいものについてはその方がいいと思いますし、うまく温暖化とか、あるいは旧来のコンベンショナルな公害対策との関係で関連の部分は多々あると思っていますので、そういう形でうまく打ち出したいいものについては、逐次、今でも打ち出してきている、こういう状況でございます。
 そういうことで、かなりの要素は大分出てきていると思いますし、非常にいいご指摘をいただいたものですから、いろいろな角度からまた検討してまいりたいと思いますけれども、今の日本のポジション自体については、決して廃棄物の処理の後ろだけを見ているわけではなくて、全体を射程に入れながらやっているという話と、とはいえ、やはり廃棄物処理のそこの部分も特に途上国との関係を考えるとものすごく重要であって、「3R」と言ったときに、そこも含めた概念ということで途上国もしっかり認知している状況にあるということ。
 あと、いろいろな仕掛けをやっているんですけれども、まさに廃棄物の統計とか、あるいはではどう循環するのかという統計の把握について日本は相当進んでおりますけれども、先進国でもそんなに進んでいない部分がありますし、途上国ではほとんどできていない、こういう状況の中にあって、さっきの基準の話等もありますけれども、そういうところをいかに汲み上げながら、いかに彼らの能力開発も行い、かつ、先ほど来お話があったように、正に企業の活動という形が入り込んでいっての全体のフレームワークをどうつくっていくのかということが大変重要な課題、しかも時間のかかる課題だと思っておりまして、そこまで視野に入れながらやっておりますけれども、ここのところ3年間ぐらいの動きということで見てみますと、先ほどご説明したようなところまで来ているということでございます。

○田中委員長 いろいろな角度から取り組んでいることがよくわかりました。

○崎田委員 今、課長から全体取り組んでいるという話がありまして、実はそのお話を伺いながら、私たちが将来、2050年にCO2を70%削減、80%削減、そういうときにどんな暮らしをつくったらいいのか、そういう将来ビジョンの中の、低炭素社会というビジョンの道筋をどうつくるのか、ビジョンはどう描くのかという議論がようやく今、社会の中で起こってきたと思うんですけれども、そういう中で、では循環型社会はどういうような暮らしになるのか、どういう社会になるのかという夢をちゃんと語り合っていくというか、やはり夢を描いていく、もったいない精神というせっかくの世界のキーワードが日本に生まれた中で、もったいない精神を生かした社会を2050年ぐらいにつくるには、どんな暮らしや産業や社会になるのかを少しきちんと描いていく、そしてそれをアジアやアフリカとも共有できるような流れにきちんと置きかえていきながら、私たちは国内でどうすべきか、外国との交流の中でどうしていくかをもうちょっと見える化していくと、基本的な議論を何度も繰り返さなければいけないということから一歩進んで、みんなでつくっていこうという雰囲気になるのではないかと思います。
 そういう意味で私は、最終的には産業界の取り組み、政府の取り組みとともに市民も自覚しながら、ちゃんと自分の暮らしや外国との交流の中でその役割を果たす、そこも大事だと常に思っております。よろしくお願いします。

○田中委員長 国際循環型社会形成という、サステイナブル・ソサエティをつくるのに日本の今後の方向ということでお話しいただきました。
 途上国に行くと、日本から具体的に資金援助があるのではないかとか、施設をつくってもらえるのではないかといった期待が強いんですけれども、あくまで基本的には自前で、セルフサポーティングシステムを支援するということだと思います。でないと一時的に応援して、終わったらまた大きな破綻になるということがあってはいけないと思います。
 オブザーバーの方からもご意見があればと思いますが、いいでしょうか。
 特になければ、時間も参りましたので、この辺で終わりにしたいと思います。
 初めに由田部長から説明があったとおり、今年は5月にG8環境大臣会合、7月7、8、9日と洞爺湖サミットが開かれます。3R国際循環型社会の構築について、その場で議論が行われる見通しです。そうした中で我が国としては、今日出された意見を十分に踏まえて、この分野での国際的な取り組みを発信できるよう、政府部内でしっかりと討議を深めていただきたいと思います。
 事務局から今後の予定などについて説明いただきたいと思います。

○企画課長 今後のスケジュールといたしましては、ご高承のとおり、5月24から26日は神戸でG8の環境大臣会合となっているわけでございますけれども、その場においては、もう対外的に発表されているように、地球温暖化だけではなくて3Rも生物多様性と並んで、3大テーマの1つとして取り上げられることになっております。
 既に高級事務レベル会合等々いろいろな場を通じて、G8の面々とは3Rの話を大分してきておりますけれども、できるだけ中身のこもった中身にすべく、あと時間は限られておりますが、引き続き私ども日本としても頑張らせていただきたいと思っております。
 それから、北海道洞爺湖サミットについても環境問題が主要テーマでございます。当然地球温暖化中心でしょうが、議論の動向如何によってはいろいろなものが射程として入る可能性あるなと思っています。私どもとしては3Rは非常に重要だと思っておりますし、かつ地球温暖化との関係等々、いろいろなことを考えるときに関連度合いが非常に大きいと思っておりますし、そういうことも射程に入れながら、政府部内での調整もできるだけ図っていきたいとは思っております。
 こうした一連の動きの中で3R、それから国際的な循環社会構築に関するご議論を報告させていただきまして、より具体的な我が国の取り組みをまとめてまいりたいと思っております。
 本専門委員会につきましては、できましたら、例えば7月中旬以降をめどに、もう一度開催させていただければと思っている次第でございます。日程等につきましては、改めてまた調整させていただきますので、よろしくお願いいたします。

○田中委員長 それでは、本日はこれにて閉会したいと思います。
 今日はどうもありがとうございました。

午後0時01分 閉会