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中央環境審議会国際循環型社会形成と環境保全に関する専門委員会(第5回)議事録


平成18年2月15日 午後2時00分開会

○企画課長 それでは、定刻になりましたので、ただいまから第5回中央環境審議会国際循環型社会形成と環境保全に関する専門委員会を開催いたします。
  委員の皆様方におかれましては、本日大変お忙しい中お集まりいただきましてありがとうございます。
  まず、事務局から委員のご出席の状況を報告させていただきますが、本日現時点で10名の先生方にご出席いただいております。代理1名ご出席と。このほか、本日は、経済産業省の井内リサイクル推進課長、それから環境指導室の越境移動管理官にお札を渡して参加していただく予定でございます。
  それから、本日の配付資料でございますけれども、議題の下に配付資料一覧がございます。1ページの座席表をめくっていただきますと、議題の下にございます。資料1−1、1−2、それから資料2、参考資料1、参考資料2でございます。もし配付漏れがございましたら、ご指摘いただきたいというふうに思います。
  資料の配付でございますが、それ以外に崎田先生から3R市民フォーラム実施報告書を1枚いただいてございます。これについては崎田委員から一言だけお話があるということでよろしいですか。

○崎田委員 ありがとうございます。
  実は、昨年4月に3R閣僚会合が日本で開催されるということが決まったときに、やはり今後のこういう循環型社会づくりについて市民もぜひいろいろと共に考えていく姿勢を持ちたいということで環境省にお話をし、そして、今まで3R全体に関してお話をするような市民の輪がなかったものですから、市民の方も緊急に呼びかけまして、こういう3R市民フォーラムという輪で一つの提言をまとめるという作業をいたしました。これに関しては、当時の環境省にも非常に応援していただきながら、こういう輪をつくりました。そして、報告書を出しましたので、一応皆様にきちんとご報告したいと思って、きょうお出ししました。
  ポイントとしては、3R全体、いわゆる消費者側からすれば選択行動、消費選択、そして、ライフスタイル、そして、資源としての排出など商品の一連にかかわっての消費者側の全国規模のネットワークを形成している方々に呼びかけて、9つの全国ネットワークに呼びかけたという形で実施いたしました。こういう輪づくりは初めてだったのではないかというふうに思っております。内容に関してはごらんいただければありがたいと思っております。
  なお、これは非常に暫定的に呼びかけた会合でありますので、これからどういうふうに市民の輪を広げていくかということに関しては、今環境省も新しいいろいろ輪づくりを熱心に進めていらっしゃいますので、そういう動きの中でうまく歩んでいければというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。

○企画課長 どうもありがとうございました。
  それでは、以降の進行につきまして、田中委員長、よろしくお願い申し上げます。

○田中委員長 それでは、早速議事に入らせていただきます。
  本日は、事務局で作成した専門委員会中間報告(案)の審議を行います。事務局からの説明の後にご質問等ご議論いただきたいと思います。
  それでは、事務局から専門委員会中間報告(案)「国際的な循環型社会の形成に向けた我が国の今後の取組について」について、事務局より説明をお願いします。

○企画課長 ありがとうございます。
  それでは、資料のご説明を申し上げます。簡単に全体の構造について私の方から説明させていただいて、後ほど島村の方から詳しく説明申し上げます。
  きょうで5回ということで、先生方に非常に精力的にご議論いただきまして、本当にありがとうございました。先生方から非常に貴重なご指摘をいただきまして、それをもとに修正をかけさせていただいております。特に、先生方からこの報告書を出すに当たって、我が国として打ち出すに当たっての視点であるとか、あるいはポジショニングについて非常に大事なご指摘をいただいたというふうに思っております。
  まず第一には、途上国が読み手であるということ。そういう視点に立って、日本が途上国に対していわば提言をしていくと。決して上から物を言っていくのではなくて、提言をしていくと。また、途上国のハートに響くようなものにするというのが大事な点であろうかというふうに思います。そういう点についてご指摘いただきまして、ありがとうございました。
  ちょっと目次をごらんいただきたいと思います。
  全体の構成は第1部、第2部、第3部というふうになってございます。特に第1部において、我が国における廃棄物・リサイクル対策の経験というのにかなりのページを割いてございますが、これは我が国の技術とか、あるいは法制度を含めたシステムがすぐれているということを提示するのではなくて、むしろ我が国が10年前あるいは20年前に非常に厳しい経験を経たと。その経験を踏まえて、どのようにこれを立ち上がっていったかと。今現在、循環型社会に向かってどういう努力をしているかといういわば日本の過去の苦い経験を途上国に伝えていくということが途上国にとっても役に立っていくだろうと、そういう認識のもとに構成しているというものでございます。
  第2部につきましては、これはいわゆる資源の国際的循環というのは、言ってみればアジア各国にとっても未知の新しい事態、事象であるというふうに思います。これにどういうふうに取り組んでいくかということでございますが、それについては、まず第一に、各国どういうふうな観点で取り組んでいくかということについて深い議論がこれから必要であろうと思います。その深い議論をするに当たって日本としての提案をさせていただくと、そういうふうな構成にしてございます。
  まず、第2部の第1では、循環型社会の考え方とか循環資源の内容について、日本ではこういうふうに考えているというものを提示させていただいています。
  2では、では現状どうなっているのか、国際的な動向、それから、それに対応した制度、バーゼル条約を含めた制度が今どうなっているかという現状を踏まえた上で、我が国がこの問題についてどういうふうに考えているか、どういう課題と考えているかというのを示してございます。
  3番目、ここの国際的な循環型社会の形成に向けた基本的考え方というのは、これは各国が共有すべき基本的な考え方ということで、日本としてはこう考えているので、皆さん方はどうだろうかと、いわば問題提起をするというふうな性格でございます。そうでございますので、かなり大胆な提案をここでしているというふうに考えてございます。
  最後に4番目は、では、そういう基本的考え方を日本は持っているけれども、それを踏まえて、では日本はどういうふうに取り組んでいくのかという具体的な取り組み内容を書いてございます。4番で、日本がこういう考え方に基づいてこういう取り組みをしていくということが、むしろその上にあります3番のような認識とか、そういうものの共有化に寄与していくだろうと、そういう考え方でございます。
  4番の中では3つの考え方を出していまして、1つは東アジア地域における循環資源の循環的利用とか処分の実現というものについて、日本がどういうことを取り組んでいくか。それから、循環資源の不法な輸出入を防止するための取り組みの充実強化についてどういう考え方を持っているか。3番目に、そういうことを踏まえた上でですけれども、循環資源の国際的な移動の円滑化、1番と2番を踏まえたその上で、大胆に移動の円滑化についても目指していく必要があるだろうと、そういう3点の取り組みについて日本の考え方を示してございます。
  第3部では、以上のことを踏まえて、いわば今後の将来を見通した一種の夢のようなものでもあるかもしれませんけれども、東アジア循環共同体というコンセプトを打ち出しまして、それを各国に提示して議論をしていこうというものでございます。これは3月6日から3Rの高級事務レベル会合がございますけれども、ここにも提示をしていって、いわば日本の提案、提唱という形でコンセンサスを得ていければいいなというふうに考えております。
  最後に、全体の構成の中でできるだけビジュアルにわかりやすくということを考えまして、非常に職員の方々は大変苦労したんですけれども、そういう形でいろんな図表、写真、そういうものを入れていったと、そういう形で構成をしたものでございます。
  では、詳細につきまして、島村の方からご報告させていただきます。

○企画課長補佐(島村) 失礼いたします。
  詳細につきまして説明させていただければと思います。座って説明させていただきます。
  資料の方でございますが、資料1−1と資料2、概要の方をごらんいただければと思います。非常に大部でございますので、要点を中心に要領よく説明させていただけければと思っております。
  まず、左側に中間報告の概要版、資料2をごらんいただいて、それに沿いまして、適宜資料1−1の該当部分を参照させていただくと、そういうことにさせていただければと思っております。よろしいでしょうか。
  まず、資料1−1の最初の部分「はじめに」でございますけれども、概要にございますように、現在、アジア諸国では著しい経済発展等によって、廃棄物の国際的な移動が増大している。また、各国でも廃棄物等の発生が増大している。これに伴う環境破壊の拡大が懸念されている。我が国では、この10年来、従来の廃棄物対策の方向性を大きく転換するような抜本的な政策改革を推進しているということでございます。これにあわせまして、G8の方でも3Rイニシアティブ等を小泉首相の発案で採択いただいておりますので、こういった経験を各国と共有しながら、東アジア地域全体の循環型社会の形成に向けて、リーダーシップを取っていくということの必要性をまず「はじめに」で説明させていただいております。
  その中では、特に循環型社会の形成というのは、東アジア全体の望ましいシナリオを実現していくと、そういった観点から非常に重要なものであって、こういった中間報告の成果を広く共有していくということが重要ではないかということを「はじめに」で述べさせていただいておるところでございます。
  続きまして、第1部でございます。第1部はアジアに発信すべき我が国の廃棄物・リサイクル対策の経験ということでございます。ここは4部に構成させていただいております。
  まず、途上国等では、引き続き廃棄物政策に関しましては、非常に苦しい状況ということもございますので、我が国でも以前は廃棄物対策については苦しい状況が非常に大きかったということからまず説き起こして説明させていただいております。
  まず、1.といたしまして、我が国の廃棄物対策をめぐる従前の状況といったものを説明させていただいております。その中では、特に産業廃棄物の不法投棄といったような問題でございますとか、ダイオキシン類の発生、さらには、PCBの不適正な管理といった負の遺産の蓄積、こういった深刻な環境上の問題を抱え込む構造となっていったということを説明させていただいています。
  実際に文章の方を見ていただければ、2ページ目のところでございますが、特に我が国では経済発展の中で廃棄物は単なる不要物というふうに認識され、可能な限り費用をかけずに目の前から消滅させればよいといういわば「臭いものにふた」といったような状況であったということ。さらには、処理業者の観点から見ましても、悪貨が良貨を駆逐していくような必ずしも望ましいマーケットが実現されていなかったということを説明させていただいております。特に、我が国の廃棄物対策をめぐる従前の状況といたしましても、不適正処理や不法投棄の問題、ここにございますような豊島の不法投棄事案、また、青森・岩手の不法投棄事案等の大規模な不法投棄の事案が発生し、その中で数百億円規模の原状回復費用が発生していると、こういったことを説明させていただいておりまして、以前は適正処理を確保するための法制度やシステムが不十分であった、必ずしも十分ではなかったということを説明させていただいております。
  1ページめくっていただいて、次の4ページでございますけれども、これにあわせまして、我が国では気候が高温多湿でございますので、廃棄物の焼却処理は非常に重要でございます。こういった中で、ダイオキシン類の問題が発生いたしましたり、また、PCBのような一面非常に有用ではございますが、後にその毒性が社会問題化したような事案、それにわたって30年にわたり処理されずに保管され、その結果、紛失や劣悪な保管による環境汚染といったような負の遺産の蓄積といったような時代もございましたということを説明させていただいております。
  続きまして、5ページからでございますが、法制度等のシステムの整備ということでございます。
  2.から4.までは法制度等のシステムの整備、あとは技術の発展、さらには地域に根差した取り組みという3本の要素を中心に我が国が政策転換を大きく行ってきた概要について説明させていただいておるものでございます。
  法制度のシステムの整備につきましては、4つ大きなポイントがございます。
  まず最初には、産業廃棄物に対する排出事業者責任の徹底、こういった制度的な枠組み、システムといったようなものを充実させてきているということ。続きまして、廃棄物対策から発展いたしまして、リサイクル対策ということで、容器リサイクル法を初めとした拡大生産責任を位置づけたりだとか、品目の特性に応じたリサイクル制度を整備していく。続きまして、こういったことを踏まえまして、循環基本法を初めとした法体系を整備させていただきまして、さらには、その循環基本法に基づき循環基本計画、こういったものを策定して、計画的かつ効率的に政府一体となって取り組みを進めていること、こういった原則論のほかにも特に処理が困難な品目、こういったものについてはPCBを例にその適正な処理のための特別な法制度を整備して、全国に拠点を設置し、安定的な処理体制を構築していると、こういったことを説明させていただいております。
  特にページの方は5ページ目から7ページ目までにつきましては、各種の廃棄物処理法の改正の概要、こういったものの中で排出事業者責任を非常に高度化していったこと、これを説明させていただいております。また、不法投棄対策についても都道府県等と一体となって取り組みを進めていること、これを位置づけております。
  また、リサイクル対策の中でも7ページ以降でございますが、容器包装リサイクル法、家電リサイクル法、建設リサイクル法、食品リサイクル法、自動車リサイクル法、それぞれの法律ごとに定量的な目標を定めまして、拡大生産責任や排出事業者責任の考え方を適宜組み合わせながら、この2つの考え方に基づいて制度を充実させているということ、及びその執行状況といったようなものを説明させていただいております。
  特に、家電のリサイクルにつきましては、基準の目標、再商品化等の基準値を定めさせていただいておるわけでございますが、それを既に大体もう達成しているというような今の状況、基準値を大幅に上回る結果となっているということを9ページの中程で説明させていただいております。また、製造業者においては、リサイクルの容易な製品設計、技術の選択等、こういう取り組みにも結びついているということを説明させていただいておるところでございます。
  続きまして、10ページからは循環型社会形成推進基本法、こういったような法制度、体系の整備でございます。循環型社会基本法の中で先ほど説明させていただきました排出者責任や拡大生産責任の位置づけ、行っていることだとか、資源生産性を初めとする数値目標を定めまして政府一体で取り組んでいること、こういったことを説明させていただいております。また、循環白書についても触れさせていただいております。
  さらに12ページでございますが、国の主導による負の遺産の解消ということでございまして、PCBの話でございます。
  平成13年にPCB特措法を制定いたしまして、5つの拠点においてPCBの適切な処理を行うための安定的な体制を整備していること。その際には、国が主導で公共団体と協力して施設の設置を進めたりだとか、化学分解法というような非常に技術的にも高度なことを導入していること。また、住民へも適切に説明を行って合意形成を図ったことといったような要素を含めて説明させていただいておるところでございます。
  続きまして、廃棄物・リサイクル技術でございます。
  ここは委員の先生方にも非常にさまざまなご指摘をいただきまして、こういったものを中心に説明させていただいております。特に3R、いわばリデュース・リユース・リサイクルでございますけれども、こういったリサイクル技術には、概要にもございますように、廃棄物の発生抑制や適正処分、こういったことを通じまして、環境への負荷を低減させる面、また、我が国が乏しい資源を確保して、健全な経済発展を促進する面というものがございます。こういったものを踏まえまして廃棄物・リサイクルに関するさまざまな技術が発展してきたことを説明させていただいております。
  まずはリデュースのところでございますが、容器の軽量化の例でございます。また、中島委員からもご指摘がございました製品のアセスメント・マニュアル、こういった産業界の取り組みでございます。また、リユースカップの取り組みでございますとか、こういったことを位置づけております。
  また、リサイクルの点でございますが、冷蔵庫やルームエアコン等でも自己循環のための取り組み、こういったものを進めてきていること。また、焼却処理の技術、焼却・熱分解ガス化法といったような最先端の技術を発展させていること。あとは、有害廃棄物の無害化処理、ダイオキシン類の対策等も進んでいること。それから、前回武内委員からもご指摘がございましたようなバイオマス、こういったものの利用技術についても進めていること。さらには最終処分場、こういったものでもクローズドシステム処分場、二重遮水シートの導入といったような技術を進めているといったようなことを説明させていただいております。
  また、17ページにもございますが、廃棄物・リサイクル技術を推進するに当たって、我が国でも政府としても各種の支援措置、廃棄物処理等科学技術研究費といったようなもの、また、税・評価システム、こういったものを組み合わせながら適切な施策の生産とか、そういうことをやっているということでございます。
  続いて4.でございます。
  地域に根差した関係者の連携による取り組み、個々の主体の取り組みにとどまらず、地域の実情に即しまして、国や地方、事業者、住民といったような関係主体が協働して取り組みを進めている、これが拡大しつつあるということでございます。
  まず、取り組みの基盤、基本はどうしても地方でございます。循環型社会の形成に当たっては、地域の実情に即して、国と地方が協働して循環型社会の形成に向けた計画を策定して、循環型社会の形成につながる基盤を整備していくといったことが基本になろうかということでございます。
  18ページにもございますが、こういった取り組みの例といたしまして、都道府県等が循環基本計画をつくっていく取り組みでございますとか、こういった計画にも即しながら、構想段階から国と地方が連携して循環型社会の形成のための明確な目標を設定する。さらには、それに関連する基盤を整備していく。それに当たっては、国としても後押しさせていただくといったような循環型社会の交付金制度、こういったものを追加させていただいておるところでございます。また、バイオマスのような廃棄物をメタン発酵させていく、こういったような取り組みを進めているということを紹介させていただいております。
  あと、地方に根差した関係者の連携した取り組みとして一番大きいのは、ダイオキシン類対策でございます。これは審議会でもご指摘をいただきましたように、平成15年までに平成11年度比で98%削減するというような大きな達成をしておるところでございまして、こういったことを各種団体、さらには国や地方が連携してやっていること、これを19ページの表の中で説明させていただいておるところでございます。
  次には、20ページにございますような地域のゼロエミッション化の取り組みでございますとか、住民やNPO・NGOに代表されるような資源の集団回収でございますとか、NPO・NGOの先進事例でございます。例えば九州における焼酎瓶の規格を統一してリユースを推進していくだとか、こういったような取り組みを進めているところでございます。
  また、地域のゼロエミッション化の取り組み、20ページの中でございますが、これは谷口委員からもご指摘をいただきましたインダストリアル・エコロジーというような概念、アメリカ等でも広がっているコンセプトでございまして、異業種間で連携して環境にもよい産業構造をつくり上げていくような取り組みを進めていること、こういったものも説明させていただいておるところでございます。
  以上が第1部でございます。
  資料2の2ページ目をめくっていただければと思います。
  第2部は、東アジア全体での循環資源の適正な利用・処分の実現ということでございます。
  それでは、まず最初に、議論の前提でございます。
  前回、実は細田委員や寺園委員からも循環型社会の考え方でございますとか、あとは内容について整理をしておいた方がいいのではないかというふうなご指摘がございました。ここでは、まず(1)といたしまして、議論の前提となる考え方ということで、循環型社会の内容やその位置づけ、その中核となる循環資源の内容、これについて整理させていただいておるものでございます。
  そこで、まず我が国の循環型社会形成推進基本法における定義、ここで「循環型社会とは、製品等が廃棄物となることが抑制され、並びに製品等が循環資源となった場合においてはこれについて適正に循環的な利用が行われることが促進され」といったような条文がございますので、これをまず基本に位置づける。こういうような社会は、世界共通の環境政策の目的である国連等でも位置づけられております持続可能な発展というものを実現していく社会的経済システムの一つの代表的な姿なのではないかということでございます。
  また、3Rとこの循環型社会の関係についても前回ご指摘がございましたが、こういう循環型社会を実現していくための手段として3Rが非常に重要になること。また、そのためには3Rだけではなくて適正処分を確実に行っていくことも重要であること、こういうことを説明させていただいております。
  これはあくまで我が国の定義でございますけれども、国際的な定義は現在のところ定まっておりません。ただ、廃棄物・リサイクル対策で困難な状況を克服して取り組みを進めている我が国の経験、こういったものを踏まえまして、東アジア社会でもこういったことを提示していくことは重要なのではないかということで、こういったものを位置づけていってはどうかという提案をさせていただいておるところでございます。
  また、これに関連いたしまして、循環資源の内容でございます。
  循環資源についても、我が国法令上で定義がなされておりまして、廃棄物等のうち有用なものということで位置づけております。その中で右に図示させていただきました。これはある程度わかりやすくするためにということでございまして、循環資源には廃棄物処理法上における廃棄物のほか、有価物も含まれるということでございますとか、循環資源のほかにも循環資源と密接に関係して、実質的には循環資源と同視し得るようなもの、そういうような中古製品も含めて検討すべきであることから、循環資源等として検討対象に含めるべきこと、こういったことを位置づけております。
  また、ご指摘がございました資源有効利用促進法上、再生資源ということがございまして、これとの混同もあるのではないかというお話もございましたので、ここは資源有効利用促進法上の再生資源については、原則として原材料として使用される物品や、その可能性がある物品という観点からとらえたものということも位置づけさせていただいております。
  次の26ページからでございます。
  ここからは循環資源をめぐる国際的な動向と我が国の課題ということでございます。
  ここでは、循環資源の越境移動量が非常に増加していること。特に平成5年から平成13年までの8年間にバーゼル条約事務局の調べによれば、約5倍の伸びが見られていることでございますとか、我が国からの循環資源の輸出量についても、この4年間で3倍近くになっているということを説明させていただいております。
  また、先生の方からもご指摘がございましたように、我が国、韓国、香港以外の東アジア諸国では、平成7年からの30年間で廃棄物等の発生量がそれぞれの国で見ましても大幅に増加することが予測されております。これにあわせて、田中先生の方から前回ご発表いただきましたように、最終処分の動向を見ても、世界のオープン・ダンピングといったような環境上余りよろしくない最終処分方法の約7割がアジアで行われておりまして、50年後の予測を見ても、その割合は相当部分に上るというようなことを説明させていただいております。
  また、廃棄物処理政策だけではなくて、国際的な移動ということでございますれば、貿易政策の動向も踏まえることが必要でございます。WTOやEPA、こういったような政策を我が国は進めておりますので、こういったものともちゃんと整合性をとりながらも、取り組みを位置づけていく必要性について説明させていただいております。
  また、ここに関連いたしまして、循環資源の国際的な移動に関する法原則や制度といったものを十分に踏まえる必要がございますので、代表的な取り組みといたしまして、有害廃棄物の国際的な移動に関するルール、バーゼル条約のルールでございますとか、あとは我が国廃棄物処理のルール、廃棄物処理法に基づく輸出の確認でございますとか輸入の許可、こういったものの制度を説明させていただいております。これらの内容の詳細につきましては、参考資料の方で説明させていただいておりますので、適宜ご参照いただければと思います。
  さらに、国際的な循環資源の適正な移動・処分に向けた我が国の課題といたしまして、有害廃棄物等の適正処理を確保していくこと、途上国では非常に貧富の格差の増大等ございまして、なかなか循環資源の適正処理が進まない、こういったような問題がある。こういった問題が生じる背景といたしまして、適正処理に向けた制度や施設の未整備の状況でございますとか、運用能力が不足していること、こういったことを説明させていただいておるところでございます。
  さらには、32ページにございますような情勢の変化に対応した循環資源の国際的な移動に関する規制を合理化していくことだとか、規制の対象外と現在なっております循環資源の国外流出の増加、あとは中古製品等、循環資源に関連した物品の貿易上の課題といったようなものでございまして、途上国等では中古製品の輸入制限を行っている例、こういった小島先生からもいただいたご指摘、WTO交渉の場を通じて再製造物品、通常の製品と同様の安全性・耐久性を備えた物品、こういったものについてどう扱うかといったような課題が提示されております。
  次に3.でございます。ここは国際的な循環社会の形成に向けた基本的な考え方というところになります。
  ここでございますが、まず国際的循環型社会の形成を進めるに当たって、基本認識ということで、循環資源には有害物質による環境汚染に加え、廃棄物の散乱や野積みといったような景観の問題、こういうものを含めた広い意味で環境負荷を生じさせる側面がまずございます。これを環境負荷性と呼ばせていただいております。また、リサイクル性等を通じまして、適正に利用されれば化石資源等の資源の枯渇を防止して、有限な資源の有効利用の促進も推進する、また有用資源性も有しているということでございます。こういったことを踏まえながら、環境基本法にもございますような持続可能な社会の構築というような目的の達成のために重要な要素となるものであるということでございます。
  また、これに関連いたしまして、ほかの審議会でございますけれども、平成16年に細田座長のもとで産業構造審議会でも持続可能なアジア循環型経済社会圏の実現に向けてといったような成果を取りまとめていただいておりますので、こういったものも参考にしながら、具体的な考え方を国際的に提示していくことが重要であるということでございます。
  2番目からは循環社会の国際的な移動、これに関する原則でございます。
  まず最初に、国内能力を優先させること、これが重要ではないかということでございまして、概要にもございますけれども、循環資源の国際的な移動につきましては、これに含まれる有害性等の環境負荷や資源としての有用性、こういったような性質に即してその是非を考えるべきであって、環境汚染の防止は資源有効利用の前提であるという確固たる方針で臨む必要があるということでございます。その際、廃棄物の国内処理の原則等がございますので、各国国内における廃棄物の適正処分や3Rの推進の能力の向上、こういったことが最優先の課題ではないかということでございます。そこでは、前回小島先生からもご指摘をいただきましたアスベストやPCBを初めとした生活・生命・身体に重大な悪影響を及ぼす物質、この原則的な使用禁止、これを進めていくこともまず前提にあるということを書かせていただいたところでございます。
  また、循環資源の国際的な移動には、発生国では実施不可能な利用処分を通じた循環資源の適正処理や資源の有効利用を一層促進していくというような場合があり得るということでございまして、どういう場合に認めていいのかという議論がございます。その際には、まず環境汚染の防止ということがまず大前提でございますので、環境負荷の低減の要件といたしまして、的確に環境負荷リスクを評価できる体制、情報を整備するとともに、こうしたリスクを循環資源の発生国と移動先国で比較して、そのリスクが高まるおそれの高い移動は認めないということを徹底すべきではないかということでございます。また、移動を認める場合でも、可能な限り近接性の原則等を踏まえまして、近接した地域内での移動、こういったことを図っていくことが望ましいのではないかということでございます。
  また、循環資源以外にも中古製品等非常に類似したものがございます。短期間でこういった廃棄物になるような中古製品についても、循環資源に準じて取り扱いを検討する、こういったことも重要ではないかということでございます。また、こういった条件を満たす場合に、環境汚染の防止が十分に確保される、こういったことを前提といたしまして資源の有効利用の要件ということでございます。例えば、先進国ではすぐれた技術を利用して、他国ではリサイクルできない循環資源の活用が可能な場合がございます。あと、途上国では経済条件等から低コストでリサイクルできる場合がございます。こういったことを踏まえまして、循環資源の国際移動が認められる場合があるのではないかと。可能な限り、より望ましい形での循環資源の国際移動を認めていくことも重要ではないかということでございます。こういった取り組みを進めていく際には、基本的な方針を定めて地域一体となって取り組みを進めていくことが重要ではないかということでございます。
  38ページ以降に5項目用意させていただいております。
  まず、第1番目の項目でございますが、各国内での取り組みの充実・強化等を通じましたアジア全体での環境負荷の低減、こういったことがまず第1の方針ではないかということでございます。
  2番目といたしましては、適切な役割分担を踏まえました関係主体の積極的な参加、例えば事業者、国民、NPO・NGO、地方公共団体のような各種関係主体、さらには途上国や先進国といったようなものが一体となって取り組みを進めていくということが重要ではないかということでございます。
  39ページでございます。これは前回、酒井先生からもご指摘をいただきましたが、正確な情報に基づいて透明・確実な国際的環境保全システム、こういったことを構築していくことが重要ではないかと。確実に適正処理が行われることを担保するために、循環資源の流通経路や責任主体、実際の所在や処理方法、汚染の防止措置といったようなものについて、適時・的確に把握できる情報システムの構築が重要ではないかということでございます。
  1ページめくっていただいて40ページでございますが、国際的な連携に基づく整合的・一体的な取り組みの推進ということでございます。ここは国際的にも取り組み自体にブレがございますと、貿易がうまく行えなくなったりだとか、規制の緩いところに循環資源が集中したりとか、そういうような環境汚染の問題もございます。こういった観点から、アジア諸国が連携して、関係国際機関とも適時協力しながら不法流通の防止を図っていくことだとか、国内における廃棄物・リサイクルシステムを充実していくこと、こういった点でも整合的・一体的な取り組みを推進していくということが重要ではないかということでございます。
  5番目といたしまして、情勢の変化、こういったものが循環資源に関しては非常に急激に起こることがございます。こういうことを的確に把握しながら、現状の対応を固定化することなく、スピード感をもって適切な対応を図っていくということが重要ではないかということでございます。
  以上を踏まえまして、循環資源等の性質に応じまして、具体的な対応はどうなるのかということを整理させていただいております。特に現行の枠組みを踏まえながら、環境負荷の程度をあらわす有害性、また、経済価値をあらわす無価性、これに即して分類をして、性質に応じた対応の方向性を整理していくものでございます。
  特に、まず有害物については、バーゼル条約の規制対象物、こういったものについては国内処理が原則であること。ただし、国内処理ができないような有害物については、先進国で受け入れることといったことも考えられるのではないか。
  また、無価物でございます。これも適正処理を行う経済的なインセンティブがないものでございますので、その処理は発生国内で行うことが基本であること。さらには、生産構造の変化等によって、国内では有効利用できないというようなものについても、輸出先国で適正処理が確保されることを前提に、その輸出を円滑化していくことも考えられるのではないかということでございます。
  有価・無害な循環資源でございます。ここについては、特に規制がないものでございますが、輸出先国で不適正な処理による二次的な環境汚染の可能性でございますとか、資源の急激な国外流出によって、国内の廃棄物・リサイクルシステム等へ悪影響が生じてしまう可能性がございます。こういったものを十分考慮して、激変緩和のための措置を構ずるなど状況に応じた対応を図っていくことが重要ではないかということでございます。
  また、中古製品等、循環資源と密接に関連する物品についても、その性質に応じて循環資源と同様な場合、取り扱いを進めていくことだとか、通常製品と同様の取り扱いを進めていくことが考えられるということでございます。
  次の43ページ以降が、基本的なこの考え方を踏まえた我が国の取り組みでございます。
  ここにございますように、3つの大きな取り組みがございまして、東アジア諸国等のそれぞれの国内における循環資源の適正処理の実現、2番目といたしまして、循環資源の国際的な移動に伴う不法行為を防止していく、こういう消極的な効果を防止していくこと、3番目といたしまして、環境保全上望ましい形で循環資源を国際的に移動させていくということが考えられるということでございます。
  ここにございますように、その際には我が国と途上国の間では状況が違いますことでございますとか、我が国固有の事情といったようなものもございますので、我が国が取り組みを進めていく際に当たって特に留意すべき事項、これを頭に置きながら取り組みを進めていく必要があるのではないかということでございます。
  中心といたしましては、43ページでございますが、まず途上国等へのニーズへの配慮、途上国のニーズを十分に踏まえて、その積極的な参加が得られるよう配慮していくことが重要であること。ほかの環境分野での相乗効果、自然循環を含めまして、前回、武内先生からは輸入超過による影響というものを指摘されておりましたので、こういったものも踏まえまして対応していくと。あとは、国内の廃棄物・リサイクルシステム、こういう長年かかって整備してきたものもございます。こういうことについて、一度崩壊してしまうと、不測の事態が発生した際に全く対応できないということになっては困りますので、こういったことへの影響、さらには、いろいろな委員からもご指摘いただいております希少資源等の積極的な確保、こういったことも重要になってくるのではないかと。また、貿易政策全体との整合性、こういったものも考える必要があるのではないかということでございます。
  これを受けた具体的な取り組みでございますが、45ページ以降でございます。
  まず最初に、東アジア地域等における循環資源の循環的利用・処分の実現といたしまして、最初に46ページの上にある図で簡単にご説明させていただきますと、5つほど項目がございます。そのまず前提としまして、途上国側の自主性を尊重して、継続的な能力の向上を図る観点から、従来型のキャパシティ・ビルディングというのではなくて、継続性や持続性、あと自主性を尊重したキャパシティ・ディベロップメント型のアプローチに重点を置いて、各国国内での循環資源の利用・処分のための取り組みを充実させていくことが重要ではないかという問題意識でございます。この中には、具体的にも市民やNPO・NGO、研究者、事業者、行政等の幅広い関係者を対象に政策対話から計画策定、政策実施といったような幅広い各段階で途上国における能力を向上させていくことが重要ではないかということでございます。
  具体的な取り組みについては、ここにございますように、アからオでございまして、政策対話の実施、循環的利用・処分の能力の向上、あとは研究ネットワーク等の知識・技術基盤の整備、それから地方公共団体やNPO・NGOによる取り組みの推進、他の環境分野との連携の促進といったようなことがあろうかということでございます。
  続いて49ページでございますが、循環資源の不法な輸出入を防止する取り組みということでございます。
  この中では、まず最初にございますように、循環資源の国際移動の現状把握や分析の高度化、寺園先生からもご指摘いただいておりますように、HSコードの話でございますとか、こういったこと。あとは、国際機関や諸外国と連携して規制対象物品を明確化していくガイドラインの取り組みといったようなもの、あとは循環資源等のトレーサビリティーの向上、こういった要素、さらには現在取り組んでおります不法輸出入防止に向けたアジアネットワーク、これを充実させていくこと、さらには知的財産権侵害への対応というのも重要になろうかということでございます。
  最後に、こういった取り組みを充実させていくことを前提といたしまして、循環資源の国際的な円滑化といったことも考えられるのではないかということでございます。ただ、その際には国内処理の原則との整合性、あとは途上国に輸出された場合の環境汚染の問題、こういったことを考えまして、それぞれの資源内容に応じて慎重に検討を進めていくことが重要ではないかということを位置づけております。
  この際の内容といたしましては、循環資源の輸出入の円滑化、これについて検討していくこと。ただし、その際には関係者と十分な意見交換を行っていくこと。さらには、前回の審議会で委員長や酒井先生からもご指摘をいただきましたように、アジア共通の有害廃棄物のデータベース、これをアジアン・リスティングというようなものといたしまして、現在の特管物のリスト等をひとつベースにすることも考えながら、循環資源等の包括的なリストの作成に向けて検討を行っていくということも重要ではないかということを位置づけております。あとは、再製造物品に対する貿易障壁、これはWTOでも議論になっております。こういったことも検討の対象になるのではないかということでございます。
  55ページ以降は今後のさらなる取り組みといたしまして、「環境の世紀」における「東アジア循環共同体」の実現へということでございます。
  まず、基本姿勢といたしまして、我が国が東アジア諸国が運命共同体であって、相互に協力しながら循環型社会の実現に向けたビジョンを共有して、循環資源の適正な利用処分に向けたシナリオを実現していくことが必要になっていると。その際には、ここは小島先生からもご指摘をいただきましたところでございますが、我が国が一方的に支援していくというような姿勢ではなくて、途上国等を循環型社会の構築に向けて協働していくパートナーととらえて、お互いに学んでいくという姿勢をもって、お互いが創意工夫を凝らして取り組みを進めていくということが重要ではないかということでございます。
  さらには、これを受けた具体的な取り組みといたしまして、協定等の枠組みということも考えられるということではないかということでございます。また、こういったことは我が国の企業にとっても非常に望ましい面もあるということでございます。
  さらに、こういった取り組みを進める際の基本認識、これを共有していくことが非常に重要でございますので、まず4つ項目を挙げさせていただいておりますが、3Rの推進の考え方の共有でございます。ここは中島委員等からもご指摘がございました拡大生産者責任のスキームといったようなもの、こういうもののすぐれた点を共有していくことも重要ではないかということでございます。
  2番目といたしまして、循環資源の最終処分、これに対して基本的な知識が欠如しているというようなご指摘を委員長からいただいております。オープン・ダンピングや野焼きといった最終処分方法を可能な限り減らしていくようなこと、あとは最終処分の手法としての廃棄物の焼却、これについての正確な知識を普及していくこと、こういったことも重要ではないかということでございます。
  また、崎田委員から前回ご指摘いただきました関係者の学び合いの促進という要素も重要ではないかということでございます。こういったをことを受けまして、アジア独自のアジアン・スタンダードを形成していくこと、これが一つのモデルとして世界に取り組みを広げていく際の先駆けとなるものではないかということでございます。
  3番目にこうしたさらなる取り組みに向けて、3Rイニシアティブのフォローアップ高級事務レベル会合というものが3月に開催を予定させていただいています。こういった場で取り組みの成果を共有して、さらなる取り組みへと結びつけていくことが重要ではないかと。さらには、ゴミゼロ国際化行動計画にありますような東アジアにおける循環型社会のビジョン、さらには、その前段階としてございますG8サミット、こういったところで成果を示していくことが重要ではないかということを説明させていただいておるものでございます。
  大変長くなり恐縮でございましたが、失礼いたします。

○田中委員長 ありがとうございました。
  皆さん方のご意見を反映して報告案ができておりますのですが、さらにご質問あるいはご提言などがございましたら、よろしくお願いします。
  ご発言の際には、名札を縦にしていただければと思います。
  では、細田委員、お願いします。

○細田委員 まず、大変包括的によくまとまっていて、日本の立場で、なおかつ押しつけにならないと、そこもちゃんと配慮がされていて、私は非常にすぐれた報告書になっていると思います。
  1点、私、今までの委員会の中で申し上げるのを忘れて、もしかして今のところに入っているかもしれないんですけれども、一つ気になるところがありまして、それはGATT、TBTとの関係で、まず国内リサイクルが優先される、そうだと思うんです。私は国内でしっかりした循環システムをつくる。ただし、そのことが、もちろん今までのいろんな法制はTBTにちゃんと報告してしかるべき措置をとってから発行することになっていると思うんですけれども、そこが非常に微妙な点もあると思うんです。いわゆる国内の資源循環体制、法制度がテクニカルバリアにならないようにということをどこかに入れておいた方が私はよかろうと思います。
  と申しますのは、最近中国がWEEE、それからRoHS対応がどうもできにくいということで、国内ではどうもあれを例えばグリーンバリアでやる、緑の貿易障壁でやるというようなことを言う人も出てきているやに聞いておるんです。そういうことを初めから火を消すためにも、WEEEがいいかどうかは別、RoHSがいいかどうかは別として、環境ということがグリーンバリアでないということをやはりどこかで我が国も言っておいた方が、これを外に出す場合にとてもいいと思うので、その辺ちょっとご配慮いただけたらなと思います。
  以上です。

○田中委員長 ありがとうございました。
  ほかに。
  それでは、崎田委員。

○崎田委員 私より先に立っていましたので。

○田中委員長 では、酒井委員、どうぞ。

○酒田委員 私も細田先生と全く一緒でございます。非常に具体のある、また読みごたえのあるレポートになっているというふうに高く評価したいと思います。
  それで、一つ原則の部分なんですけれども、35ページから37ページあたりになるんですが、原則として国内能力向上の優先、それから環境負荷低減の要件、そして、資源有効利用の要件というこの3点が原則として掲げられているんですが、どうもこれ全体拝見いたしまして、基本原則はやはりトレードオフを意識しつつも、バランス重視ということを原則としようではないかというところに全体の原則がどうもあるように思っております。その原則は、今回、環境負荷性と有用資源性というこの2つを書かれましたけれども、ここをまずバランスさせること、それに応じてそれぞれ循環資源なり廃棄物を定義していこうと、こういう考え方が非常に明確に見えていることと、もう一つは今、細田先生が言われましたいわゆる近接性、国内原則、それと地域全体のトータルな環境負荷なり資源効率、環境負荷が下げられない、あるいは資源効率が上げられる限りは、それを補完していこうではないかと。すなわち近接と補完の原則というその両者をトレードオフを意識しながらバランスを考えていこうではないかと、多分そういう整理にこれがなってきているというふうに理解をしておるんです。
  そういう中でいくと、今原則として3つ立てられていることが少しちょっと違和感がありまして、原則は基本的にはバランスだと。そのバランスには2つあって、環境負荷性と有用資源性というところのバランス、それと近接性と地域補完性ということのバランス、何かそういうくくりの中でちょっと整理していただく部分が少しあると、全体として非常に頭に入りやすくなりますし、今後も恐らくいろんな作業が、そういうところに基づいて、さあどうするということになっていこうかと思いますので、ちょっとこの原則の部分をぜひ再度読み直してみますと、そういうひとつの整理をしていだくと極めてクリアになるかなという印象を持ちましたので、意見として申し上げました。

○田中委員長 ありがとうございました。
  崎田委員、ではいいですか。

○崎田委員 ありがとうございます。
  今回、市民との連携という部分をかなりいろいろな部分できちんと入れ込んでいただきまして、大変ありがとうございます。全体の流れとしては、そういうふうに大変感謝しておりますが、少し細かいことでお話をさせていただくと、連携が重要だという前提部分のところで、その辺の視点を書くと、なかなか協力関係をもって対策を講じていくのが難しいというあたりの認識が一点入った方がいいのではないかなという気がするんです。
  どういうことかといいますと、例えばこれからアジアの中で資源化施設とか清掃施設、あるいは処分場の施設整備、いろいろなことが起こるときにいろいろ市民とのコミュニケーションというのが大変重要になってくるというふうに感じています。ですから、例えば今ここの3ページのあたりの日本の一番最初の経験のところで不適正処理とか不法投棄の問題とかいろいろあって、こういう出だしからきちんと出てくださって大変ありがたいんですが、例えばいろいろ今後こういうさまざまなときにきちんと周辺住民の安心安全に関する配慮とかコミュニケーションのあたりの徹底というのが結局は重要なんだということを後々言うためにも、例えば情報公開とコミュニケーションの徹底で理解を促進し、不安感を解消し、信頼感を醸成してくるということが非常に重要なこととして認識されているというあたりがこの辺にあったらいかがかなというふうに感じています。
  それとともに、例えばそういう施設の近所ではない場合には、一人の消費者として考えれば、みずからの役割をもっときちんと自覚して、消費行動や資源の分別回収の参加とか、さまざまなものが役割として期待されているんだと、そういうことが強く言われていると思うんですが、そういう部分のこととか、それに対する普及啓発や教育の重要性というあたりが今後やはりアジアなどにとっても大変重要なことになってくるのではないかなというふうに感じているんです。ですから、全体的に連携ということで非常に市民とのコミュニケーションが重要だということを入れていただいたんですが、その辺を少し明確にしていただくと、問題の重要性とかその辺のところがもっともっとアジアの方に具体的に伝わるのではないかなという感じがいたしました。もちろん、そういう時代を乗り越えて、今かなりさまざまな産業界や地域の行政などで非常に市民も交えたゼロミッション地域づくりの優良な事例とかが出てきていると、そういう現状もきちんと中に入れていただいておりますので、そういうことで全体の流れがきちんと伝わるのではないかなというふうに思っております。
  あと、最近、日本の提案で国連持続可能な開発のための教育の10年という枠がここ10年でスタートして、アジア、アフリカを中心としたさまざまな国との連携というのが起こっておりますので、そういう動きなどもうまく生かし、活用し、つながりながら、こういう枠を広げていけるような少しそういうサジェスチョンなり情報提供があってもよろしいかなという気がいたしました。ご検討いただければ幸いです。よろしくお願いいたします。

○田中委員長 では、寺園委員、お願いします。

○寺園委員 私も大変よくまとめられているので、事務局の方々はお疲れさまでした。またちょっと前の方から申し上げます。
  5ページぐらいがいいのかどうかちょっとよくわからないのですが、第1回か第2回くらいの初めの方の委員会のときに申し上げました日本の経験として伝えるべき情報の中に、若干負の情報とか失敗の情報も入っていた方がいいということを申し上げました。負の遺産ということについては入っておりますし、豊島の経験についても入っていて非常によいと思ったんですけれども、結局お金がたくさんかかって、こういったことはほかの途上国中心の国々には非常に難しい、結局前倒ししていろいろと対応をとっておいた方がいいというメッセージを発すべきだというふうに思いますのが1点と、あと、負の情報の一つとして、負と言っていいかわからないんですけれども、処理経費とか人件費の伸び、つまりごみ処理経費が結局伸びてきている。そういうものに対してたくさん投資が必要になっているというようなことは、やはり一情報として伝えておくべきかなというふうに思っています。でないと、結局ここに書いてあることは、対策を同じようにとろうとしてもすぐにはできませんよという話にもなると思いますので、そういった情報ももしかしたら参考資料の方にあったかもしれませんが、お願いできればと思います。
  次に14ページ、15ページですけれども、これも前に申し上げたことがありますが、例えば15ページのボトルtoボトル、それから14ページのリユースカップ、これはどちらも技術的にはあると。ただし、同時に技術の普及も課題であるということをつけ加えていただければと思います。
  それから、24ページ、25ページで、これも前回で申し上げたことで本当に申しわけないんですけれども、循環資源等についてもう一回ちょっと整理させていただければというふうに思いました。25ページの図の一番上の方に中古製品等が載っているわけですけれども、つまり今まで廃棄物等の中に中古品が含まれていたけれども、現に使用されている中古品は含まれてないと。したがって、そのあいまいな部分についてあわせてここで含めたいということだと思うんですけれども、そうしますと、現に使用している中古品を含めるということは、購入のときに中古品として購入されて、現に使用されているものを今、含めてこの中で考えるということになるのか、あるいはこれから中古品として排出される可能性のあるものを含めるということなのかちょっとよくわからなくなってしまいまして、基本的には中古品として循環資源の中に排出された中古品が含まれますので、私はそれで十分だというふうに思っています。ちょっとここで循環資源等となって、現に使用されている中古品が含まれると、すべてのものに拡大していくおそれがあるかなというふうに思いますので、またそこを整理させていただければ幸いです。
  あと、最後1点ですが、43ページ、具体的な取り組みとして3つ挙げられました。国内での取り組み、それから国際的な移動に伴う不法行為の防止、3点目は循環資源の国際移動の円滑化ということで、私は具体的な取り組みとして非常に妥当だというふうに思っています。
  その上で、アジアの国々に発信する場合、特に3点目、国際移動の円滑化につきまして、これは誤解のないような説明がされれば私はいいと思っておりますけれども、そのときに日本の対応として不法行為は徹底して抑える、要する2番目については断固とした対応をされるという強いメッセージが必要だというふうに思いました。
  参考資料の中にはあったんですけれども、本文の中にちょっと見当たらなかったので、もしよろしければつけ加えていただきたいんですけれども、例えば99年に日本からフィリピンに福祉の名目で輸出された医療廃棄物の事件などにつきましても、あのような不法行為に対しては断固とした対応をとるということを33ページかちょっとその前後あたりに書いていただければというふうに思いました。33ページのところは中古製品については書いてあるんですけれども、本当に密輸そのものにつきまして、日本として断固とした対応をとられるということを積極的に発信すれば、非常に説得力が上がるかなというふうに思いました。
  以上です。ありがとうございます。

○田中委員長 ありがとうございました。
  25ページの中古製品のところの図は、具体的にはどこをどういうふうに変えたらいいというのが寺園委員の提案ですか。上の中古製品のところを……

○寺園委員 そこがどういうものを意味しているのかがちょっとわからないので。

○田中委員長 ここの説明を明確に。

○寺園委員 はい。

○田中委員長 だから、中古になったものをこれからどうするかというときのものを対象にするという。

○寺園委員 はい。そもそも右半分のところに使用済物品収集・廃棄物品というのがありまして、この使用済物品のところに中古品というのがそもそも含まれていたというふうに私は思うんですけれども。

○企画課長 ちょっとよろしいですか。
  ここで中古製品と言っているのは、24ページに書いてあるように市場で流通している中古品等という趣旨なので、寺園委員の今の問題意識からすると、そもそも循環資源の外側にある市場で流通しているものを言っているつもりです。それだと非常に範囲が広がるでしょうというご心配はわかります。循環資源等とここでは書いてございますが、全体のトーンでは、循環資源等で全部を書いてあるわけではなくて、基本的には循環資源と書いてありますね。つまり中古品にもそういうリスクがあるから、同じように念頭に置かなくてはいけないぞということは書いてあるんですけれども、ここで書いてあるのは循環資源について書いてあるので、いわゆる市場で通常に流通している中古品をまさにこの考え方で全部通して徹底していかなくてはいけないということを書いているわけではこのレポートはないというふうにご理解いただきたいと思います。
  つまり、この「等」の世界は考慮しなくてはいけないと、常に。そういうのがいつでもこうしてくるのがありますから。だけれども、このレポートのいわば対象の言ってみれば外にあると、そういう理解です。だから、逆に言うと、廃棄物の中で中古品が使用される場合があるわけですから、それは当然入っているという理解です。

○寺園委員 わかりました。ありがとうございます。

○田中委員長 中島委員。

○中島委員 大変よくできた資料だと思います。
  それで、この3Rイニシアティブが将来どういう形でどんな着地点を目指しているのかということはまだまだ先の話でしょうけれども、今回の資料では必ずしも表現されなくてもいいと思うんですけれども、将来のことを考えて一つ要望をお願いしたいんですけれども、例えば京都議定書で地球温暖化の問題を取り上げました。それはCO2を具体的に定量的に幾つにすると、いろいろな異論はありますけれども、これは非常に科学的に必要だという数値からきている目標があったわけです。ところが、環境問題では一体サイエンスで見たときにどんなふうになっているのかということについての話がこの中には余り出てきていないと思っております。例えば、LCAで評価するべきものなのか、するとしたら、どうするのか。
  最近、日経新聞に名古屋大学の武田先生が「ペットボトルからペットボトルをつくるのに、もともとつくる材料の3倍から4倍の石油が要る」というふうに書いていました。あれについて私は知見はないんですけれども、例えばああいうような話がありますから、やはりリサイクル問題もそういう何らかのサイエンスの世界を入れた評価が要るのではないかというふうに思っています。
  それに絡んでですけれども、11ページの図6、循環利用率の推移というのが載っていますけれども、これの定義を見ますと、循環利用量プラス天然資源等投入量を分母として、利用量を分子としていますけれども、例えばこれでいきますと、循環利用量が20%で天然投入量が80%、要するに分母を100にして上が20になれば、これは20%になるわけです。そこは20%に循環するのに80の天然資源を使ってもいいよというふうに読めるんですけれども、それは私の理解不足でしょうか。
  それともう一つ、別紙の補足資料の資料1の15ページ、ここにブラウン管の生産量の推移が載っていますけれども、私の認識では、国内のブラウン管の生産はなくなったのではないかと。少なくともガラスカレットを受け入れるところはなくなっているんですね。だから、この図はいいんでしょうかと。ちょっと細かい話も入っていますけれども、以上です。

○田中委員長 後ほど調べて、お答えいただける部分があればお願いしたいと思います。
  小早川委員、お願いします。

○小早川委員 既にいろんな方が言っておられることと近いことだと思うんですけれども、全体として非常にデリケートで多面的な問題を非常に繊細に多面的にまとめていただいて大変大したものだと思っているんですが、それでもなお若干心配がありまして、例えば36、37ページあたりを拝見していますと、国内処理、国内循環、これを前提にした上で環境保全の観点から言うポジティブに評価されるものについては、これは国際循環を認めていこうと、そういうことだろうと思うんです。この報告書全体の思想もそういうことだろうと思うんですが、それはそれで確かに、ちょっと極端に言うときれいごととしてはそれでいいわけで、それを目指して構築していくということがもちろん必要だと思います。
  だけれども、実際にはそうでないものがあるわけですね。ですから、日本から東アジア諸国にメッセージを発していくときに、いかに上辺はそういうことをおっしゃっていますけれどもねというふうに言われないために、やはり日本が今まで制度的にも行政的にも、それから各事業所も努力してきていて、これだけのことができているというそこの整備は必要ですけれども、やはり現在においてもなお日本が加害者の立場に立ち得るし、ある程度立っているということは隠すべきではないのではないかと。それに対して、そういう可能性のある日本のアジアにおける立場に照らしてみて、やはり日本がもっともっと努力しなければならないというのがあるということを言うべきではないか。
  この36ページの最初のキャパシティ・ディベロップメント、これも日本がここまで能力できているんですから、皆さんもここまで来てくださいねというだけではなくて、やはりそういう先進国日本の立場でもって努力するときはやはりしますよと。それの立場で、かけるだけの汗は、みんなそれぞれの国がかきましょうねと、日本もそうしますよということをやはりきちんと伝えなければ、なかなか反発も出てくるのではないかという気がいたします。そういったことは書き込まれているとは思うんですけれども、ちょっと気になりましたので。

○田中委員長 日本が加害者になる立場というのは、日本から開発途上国に廃棄物を送り込んで、不適正な処理をもたらすという可能性のことでしょうか。

○小早川委員 はい。

○田中委員長 それでは、今井委員、お願いします。

○今井委員 大変よくできていると思うんですが、これを構成する要素は非常によくできていると思うので、ちょっとストラクチャーの問題で述べたいと思います。
  この報告書のタイトルは、「循環型社会の形成に向けた」というタイトルになっているわけですね。循環型社会を形成するために必須の要件としての3Rということで、今回の調査の中核部分がそこに位置づけられていたということになると。それははっきりと23ページの第2部の冒頭で言われていると思うんです。そうすると、そういう考え方でストラクチャーを少し再構成した方がわかりやすいのではないかと思いました。
  例えば、循環型社会というのは冒頭から随分出てくるわけです。この言葉の定義が第2部の1でされているというのはちょっとキーだと思うんです。むしろこれ非常にうまく持続的な発展、それから循環型社会、それから必須の要素としての3Rという関係性がかなりうまく述べられていますので、これはむしろ僕は最初に述べるべきではないかなと。冒頭に持ってきた方がいいのではないかなという印象を持ちました。
  同じような視点で第1部を見ますと、急に日本の経験が出てくるわけですが、それ自身はいいんですが、その後にいろんな個別問題がどんどん出てきているわけですが、ちょっとここはそれが最初にくると、今言った全体の構成というか関係性からすると、わかりにくいかな。例えば、第1部のそういう点で見ますと、循環型社会を支援する個別分野の法律の紹介の後に循環型社会の形成に向けた法制度の構築というのがあるわけですが、これはむしろ逆にした方がいいのではないかと。循環型社会の形成に向けた法制度があって、それを支える重要な個別法が出てきているという方が、恐らく今までの僕の経験ですと、途上国の行政官には非常にわかりやすいと思うんです。全体の像が見えないで個別の問題から書き出しされますと、非常に理解しにくいというのが一つあるのではないかなと思います。ですから、そういう点で言うと、第1部の法部分ですけれども、むしろ冒頭に循環型社会の形成に向けた法制度の構築、これ3番目になっていますが、それを前の方に持ってきた方がいいのかなと思うんです。
  ただ、そうしますと、先ほど紹介がありました日本の苦闘の経験を述べるという点でのリアリティが少し薄れるというようなこともあるかもわかりませんが、全体としてはそういうような整理の仕方もあるのではないかなというふうに感じております。それが第1点。
  それから、キャパシティ・ディベロップメントの話ですが、これは実はこの要望が定着するまではちょっと歴史がありまして、キャパシティ・ビルディングというのが当初あったと思うんです。それがもう少し広い概念でキャパシティ・ディベロップメントという形でだんだん整理されていったという歴史があると思うんです。
  今、私どもJICAで使っております用語はキャパシティ・ディベロップメントです。これ自身はUNDPあるいはJICAが相当な研究を積み重ねて、かなりのフレームワークをつくってきたわけですが、例えばキャパシティ・ディベロップメントというのは制度、組織あるいは個人のキャパシティを高める。さらに、計画をつくるだけではなくて、その実施能力を高めるように、それもキャパシティ・ディベロップメントに包含されております。そういう計画実施能力というものを高めるというようなこととか、制度組織の能力を高める。問題は、ポイントはこれに対して非常にそれに役に立つような場ですね、機会。これをどのような形で与えるかというのが非常にJICAの方の関心事項になっています。そういう点でいえば、例えば制度を検討するような場としてどういうものを入れたらいいのか、各ステークホルダーズの能力を高めるという点でどういうような場をつくるのか。あるいは、その計画の知識構成を高めるという点でどういうような場を与えていくのかというようなことで、ここで従来のキャパシティ・ビルディング的なということでちょっと解説がありますが、そういうものが既にこのキャパシティ・ディベロップメントの方に当然入るというような理解を私どもはしております。ということで、結論としてはキャパシティ・ディベロップメントということで整理をしてもいいのではないかなと。
  もう一つ、この点でもう少し前の国際協力の世界の中で、重要な提言というかコンセプトが出まして、それはOECDの方で、これは日本がリーダーシップをとってやったんですが、新開発戦略というのをつくったんですが、そこで非常に重要な2つの単語が出ているんです。一つはオーナーシップ、もう一つはパートナーシップ。
  オーナーシップは、途上国自身のオーナーシップの発揮が必要である。それから、パートナーシップは、先進国が一方的に押しつけるのではなくて、パートナーとして協働して協力に参加をするというこのオーナーシップとパートナーシップという用語は、実はキャパシティ・ディベロップメントという言葉が定着する前に既に出されてきているわけです。したがって、キャパシティ・ディベロップメントというのは、先ほど委員の方からご指摘がありましたけれども、実は途上国側のオーナーシップと対等な立場での先進国の参加、こういうことで協働で物事に対応していく。それで能力開発をやっていこうと、これは重要な前提条件になっております。
  それからもう一点、最後のアジアン・スタンダードですが、これは非常に重要なんですが、実はこれアジアン・スタンダードは、これをこのまま英語に訳して、例えば東アジアの方に出した場合には必ず質問が来るわけです。アジアン・スタンダードのコンセプトは何なのか、何をねらいにしているのか、構成要素は何か、システムの問題なのか、それとももっとほかの問題なのか、いろいろあるわけですが、今この時点でそういう詳細について十分議論されてないと思います。
  したがって、僕はこれはこういうものをつくっていくぞという強いメッセージを出すというのは非常にインパクトがあると思うんです。ただ、これはやはり今後さらなる検討が必要であると。そのために、私どもはここで展開されているいろんな協力のための、要するに東アジア循環共同体をつくるためにいろんなアイデアと言うんでしょうか、そういうのが出されているわけなので、そういうものをベースにしてアジアン・スタンダードをみんなでつくっていくんだよというような形で、今後のむしろ重要な課題で、日本がその中心になってというか、協力しながら取り組んでいく課題であると認識しているというような位置づけの方がいいのではないかなというふうな感じがしました。そのアジアン・スタンダードの素材というもの、構成要素というか素材になり得るものはこの報告書のいろんなところで提示されているというふうに僕はとらえました。
  以上です。

○田中委員長 ありがとうございました。
  それでは、森口委員、お願いします。

○森口委員 繰り返し各委員からご発言がありましたとおり、全体として大変よくまとまった網羅的な報告ではないかなと思います。
  ちょっと4点ばかり触れさせていただきたいと思います。
  第1点は、先ほど今井委員からご指摘になったところでございまして、23ページあたりに書かれている循環型社会の考え方、これはやはり私もできれば冒頭で整理いただいた方がいいのではないかなというふうに思います。特に、前回もこれ発言させていただいたんですが、やはり3段階くらいに分けて整理をいただいた方がいいのではないかと。
  1点は持続可能な発展というフルスコープの問題でありました。そのことと、それから、ここでの検討の対象というのは、我が国の法令の循環型社会にするべきであるというふうに書かれているところ、それは全くそのとおりだと思うんですが、その間に24ページ、この段落の最後にただし書きでより広い観点に立つというようなことで、ややつけ足しで書かれているような部分があろうかと思うんですが、これはやはり環境基本法上の循環の概念でありますとか、環境政策の根幹として書かれているやや広い循環型社会というのがどのくらいのスコープなのかということは、これはもう少し明確に書いていただいた方がいいのではないかなと思います。きょうは武内委員ご欠席ですが、武内委員も再三そのあたりご発言されていたように思います。
  それから、持続可能な発展と、ここで言っている廃棄物問題から拡大してきた循環型社会というところの間にあるところの循環型社会というような概念でやはり受け取られるケースは非常に多いと思います。法令上の定義は確かにそんなふうになっておりますし、ここでの検討のスコープを法令上の循環型社会というところに絞るということは全く異論ございませんが、そのことを循環型社会と呼んだときに生じるであろういろんな誤解等を避けるという意味では、より広い意味で循環型社会がどのように受け取られているかということをもう少しここで明確に書いていただいた方がいいのではないかなと思います。
  2点目はやや個別的な話ですが、ページが近接しておりますので、先ほど来の寺園委員からご指摘のあった25ページの循環資源の図でありますけれども、中古製品は基本的に一番上で含めるということでよろしいのかと思うんですが、ちょっと蒸し返すようですが、ここで循環資源と密接に関係する中古製品等と書かれているので、その「密接に関連する」ということはどういうことを指しておられるのかということを寺園委員はちょっと質問しておられたのかなと、私もちょっと同じようなイメージを抱きました。
  例えば中古車なんかでも非常に新車に近いような中古車としてこういうマーケットで流通しているようなものは、ここでは考えないんだけれども、かなりここで言っている「等」に含まれない循環資源と近いような形で流通しているような中古製品があるというようなことの問題認識なのだとすれば、やはりこの上にはみ出ている部分というものの中にも、その中古製品全部ではない、やはり問題意識に相当する部分があるのかなというふうに思っております。
  ちょっと長くなりますが、この図の下の処分される物品と書いてある部分までこの循環資源というものの範囲が伸びておりますが、この認識でいいのかどうかちょっと再度確認をさせていただきたいなと思います。当然、製品なんかの中に廃棄される物品の中で有用な部分と処分される部分というものがあって、それが総体として有用な廃棄物等のうち、有用なものという理解かなとは思うんですが、ただ、明らかに廃棄物等といいますか、廃棄物であって有用でないというものも存在するような気がいたしますので、この図ちょっと細かいんですけれども、そのあたりの問題がそれでよろしいのかどうかということについてちょっと再度ご確認いただければと思います。
  3点目は原則のところでございまして、これは酒井委員がもうおっしゃったとおりだと思います。やはり原則として書かれているものの間に、やはりトレードオフがどうしても生じるということで、できれば何が優先するのかというような考え方を次第にやはり明らかにしていかなければいけないのではないかと思いますが、現時点ではやはりバランスということに尽きるのではないかなと思います。
  酒井委員がご指摘になった有用性、有害性という観点、それから近接性、国際性みたいなものである意味尽きているのかもしれませんが、一方で、これは2つは非常に関係するんですが、いわゆる経済性みたいなもの、あるいはコストみたいなものと、それから環境負荷の低減という観点の間でのバランスというのをどういうふうに見ていくのかという点が非常に重要ではないかなと思います。このことが細田委員がご指摘になった貿易ルールの話ですとか、それから、中島委員がちょっと触れられました武田先生がおっしゃっていることとも非常に密接にかかわっておりまして、要は環境負荷の低減から見ると好ましいんだけれども、コストが非常に高いというものが存在すると、こういったものをどう考えていくのかということが非常に重要ではないかなというふうに思っております。
  ちょっとつけ足しになってしまいますが、ペットtoペットのリサイクルに関して言えば、私自身の理解では、武田先生のおっしゃっているような、そういうような数字ではないというふうには理解しておりまして、ここで今どういう数字だというのは申し上げるのはちょっと不適切かと思いますので控えますけれども、武田先生のご指摘はもう一貫しておっしゃっていることなんですが、やはりコストがかかっているということは、やはり間接的にエネルギーなり環境負荷があるということと同等ではないかと。これは労働の負うコストの考え方が全く違いますので、それに関しても適切ではないかなと思いますが、いずれにしても、やはりコストがかかるということは事実であって、そういったことの中で、今国際資源循環というのが起きているということも間違いないことだと思いますし、それから、貿易ルールに照らして言った場合にも、なかなかそういう部分がうまく説明できない部分が出てきてしまうであろうと。
  特に44ページ、ちょっと具体的にこれで最後になりますが、44ページに貿易政策全体との整合性というような書かれ方をしているんですけれども、この整合性というのが恐らく世界全体の貿易ルールであるとか、それにのっとった日本全体の貿易政策全体とのある種の整合性ということは必要だとは思うんですけれども、やはりこれは一般論になりますが、環境問題、環境の外部経済性ということがやはり現在の貿易ルールの中に十二分には盛り込まれていない部分というのはあり得ると思いますし、そういったところの中で、今の国内リサイクルが回りにくいという部分が出ているように思いますので、整合性という言葉でもちろんよろしいかとは思いますが、貿易政策がこうなっているからこうしていくんだということではなくて、やはり本来のここでもし望ましい姿があるのであれば、貿易政策もそちらの方向にある程度向かうということもあり得ると思いますし、整合性というのは、つまり国際的な貿易ルールに抵触しない範囲でここまではやるべきだと、そういう考え方もあり得るのではないかなと思いますので、この整合性ということに関しての解釈は少し注意をした方がいいかなというふうに思います。
  長くなりましたけれども、以上です。

○田中委員長 ありがとうございました。
  井内課長は今の関連でしょうか。

○井内リサイクル推進課長 若干関連で。

○田中委員長 お願いします。

○井内課長 今のお話に関連して、ちょっとすみません、貿易官庁でもございますので、ちょっと今の44ページの記述の部分と、あと26ページのところで同じようにございますけれども、26ページでございますと、我が国の貿易量の増大による国内外の廃棄物発生量の増加に起因する環境汚染というふうにかなりダイレクトに書いておられまして、44ページでしたら、我が国からの製品等の輸出が増加して、潜在的な廃棄物として環境汚染が拡大されると書いてございますけれども、自由貿易の拡大はある意味では世界経済の発展ということで、各国の経済が成長していくということでありまして、そういった過程の中で廃棄物もふえていくという何段階かのロジックがあると思いますので、自由貿易が拡大すると廃棄物がふえるというよりも、ちょっともう少しロジックを細かく書いていただいた方がいいのではないかと思いまして、そこだけちょっと指摘をさせていただきたいと思います。
  それから、ブラウン管のガラスの話がございました。これは産構審の資料を引用されておりますが、産構審の方の参考資料集はいろんな資料がございます。正確に申しますと、このグラフは2002年時点におけます電子機器ガラス工業会のグラフでございまして、若干タイムラグがございます。流れで申し上げますと、ブラウン管テレビ工場が海外に完全に移転しました。それを追って、ブラウン管の工場も海外にほぼ移転、たしか去年か一昨年移転いたしました。ガラスについても、確かにそれを追ってほぼ移転してしまっているというのがファクトでございますので、もし引用される場合には、そういった最近の状況に少し差し替えられたらいかがかと思っております。
  それから、すみません、恐縮ですが、中古品につきまして先ほど来お話がありまして、私どもも偽装中古の問題というのは全く問題意識同じでございますし、この議論全体につきましてもかなり共感をしております。ただ、中古品の中でそういうものが問題なんだと、そこの問題意識のところをもう少しスペシファイといいますか、細かく分けて書いていただいた方がいいかなというところが幾つかございます。これは細かくなりますので、また後ほど事務ベースで事務局に申し上げたいと思います。
  以上でございます。

○田中委員長 ありがとうございました。
  それでは、仲説明員、お願いします。

○仲説明員 E−wasteを初めとする循環資源というのは、手前ども非鉄業界にとりまして非常に重要な原料に既になってございます。弊社の場合、同和工業の場合で、金属種によりますけれども、2割から3割がいわゆる循環資源から、金属によりましては9割方、ほとんどが循環資源から生産しているというような状況です。一面そういう金属の回収に当たっては、環境汚染の問題も伴います、へたに扱えば。例えば鉛ですとか、そういった循環資源そのものに含まれている場合、あるいは例えば貴金属を回収する場合に王水ですとかシアンですとか劇毒物を使う場合もあると、そういった中で一部の国で環境問題が起きているというようなことかと思います。
  我々、ビジネスとして、そういった循環資源を日本はもちろんのこと海外からも輸入しておるんですが、そういった観点から見ますと、今回の報告書、資源性と汚染性ということを上げていただいて、輸出入といいますか、国際的な移動も物によっては促進していくべきだという提言をいただいて非常に期待するところであります。
  一方で、この報告書から先走ってしまうんですけれども、手前ども本来の専門委員である山田もそういう原料を国内外で一生懸命集めようとしまして、陣頭指揮でずっとなかなかこの専門委員会も出席できないような状況なんですけれども、そのぐらい我々ビジネスの世界、スピードが早いですから必死でやっておりますけれども、ちょっと先走りになりますが、最近の動きとしまして、中国を中心にしまして、このバーゼル、輸入禁止ですとか、汚染という問題が今中国で起こって顕在化してきて規制が厳しくなってきたと。それの背景といたしまして今、東アジアの別の国ですね、東南アジアから我々E−wasteを初めとする循環資源を輸入しようとした場合に、輸出国のところでこれまでいわゆるバーゼルに当たるような元素を含んでいないから全くフリーですぐ出せたようなものに関しましても、すべて分析を求められることがございます。税関の場所で留め置かれる、あるいは分析を要求されるというようなことがございます。そういったとこら辺も日本ではちゃんとやるんだからというようなことで、すんなりいくような方向を出していただければ我々業界としては非常にありがたいと思います。
  反面、中国は厳しい規制を打ち出している反面、相変わらず我々が北米で集荷しようとしていますと、中国人のバイヤーが相変わらず活発に動いてございます。一体どうなっているのかよくわかりません。一部我々漏れ聞くところによると、昔ながらの香港ルートがある一方で、一部の解体業者がインドネシアあたりに進出しまして、インドネシアで解体して中国にまた持ち込むというような動きもあるようでございます。この循環資源の問題、単純ではないと思いますし、我々今申し上げましたけれども、日本がロンダリングのネタに使われないようにきっちりした処置はとらないといけないとは思いますけれども、規制をかけても確信犯でやる方々もいらっしゃいまして、そういう人たちは余り規制というか、実害を受けずに動いて、我々まじめにやろうとしているものがいっぱい書類をつくって留め置かれるというような状況もまた反面ありますので、そこらあたりは議論を尽くしながらも、我々ビジネスの世界ではスピードをもってやりたいので、ひとつよろしくお願いしたいと思います。

○田中委員長 ありがとうございました。
  小島委員。

○小島委員 全体的な評価は諸先生と一緒で、重なるところでのコメントは省かせていただいて、1点のみ述べさせていただきます。
  この報告書がまとまった後、英訳されるんだと思うんですけれども、循環資源の英訳が結構私自身苦労していまして、適合がなかなかなくて、基本法の英訳ですと、リサイクル・リソースという言い方をしていますけれども、ちょっと考えていただいてもいいのかなというふうに思っています。私自身もそれを使っていますが、いい適合がなかなかなくて、ちょっと困っているんです。
  それと関連をして、1ページのところで最初に循環資源が出てきますが、ここのところで、脚注でいいと思うんですけれども、何ページにきちんとした定義を書いているというようなところをきちんと入れ込んでいただいた方が、英訳にしたときも海外の人がわかりやすいかなと思いますので、その点だけお願いしたいというふうに思います。

○田中委員長 ありがとうございました。
  酒井委員、お願いします。

○酒井委員 簡単に済ませます。
  先ほど今井委員の方からアジアン・スタンダードの話がありましたので、その点に関して、もう一つは、アジアン・リスティングというのが54ページのところでも言葉がありまして、まさに今後の課題ということで置いていただくと、そこには大賛成なんですが、内容、構成、システムもしっかりしないと中途半端な提案はしない方がいいというのが今井委員の趣旨だったと思うんですが、基本的に非常に完全なものが現段階あれば、こういう言葉を使うことは非常に結構ですし、そうなることを願ってはいるんですけれども、ここではそれにつながるようなかなり大事な概念が出始めているので、あえて私は使っていただいてもいいのではないか。また、今後それを検討していきたいということを宣言することはいいのではないかというふうに思っている方の立場なんですけれども、例えば41ページ、今回循環資源等のイメージを先ほどのいわゆる環境負荷性と資源性、そういう2つ、すなわち有害・無害、それから有価・無価で切り分けた絵を下されているわけですけれども、今あるこのバーゼル条約の有害物質リスト、ここを少し拡大するようなイメージで、先ほどのアジアン・リストのところが書き込まれているような印象を持っておるんです。何ページでしたか、54ページのところ、有害廃棄物等のリストの作成と、これをアジアで共有していくという書き振りなんですが、恐らくはこの図27、41ページのところの図の下の詳言、結局無価性の方の詳言に対しては基本的には国内処理であるか、あるいは移動をできるだけ抑制していく方向に恐らく対応の方向があって、そして、左上の方は基本的にはどんどん促進をしていって、それはよかろう。
  ただ、右上は一番ある意味で微妙なわけです。それぞれのバウンダリー、それぞれの置かれた状況によって、是々非々で対応しなければならない。ただ、その是々非々というところをやはりそれぞれ議論しながらリストとして用意をしていかねばならない、多分そんな作業だろうと思っておるんです。そこの部分がぜひ今後検討していただきたいということとともに、先ほど仲説明員からスピード感ということをおっしゃられましたが、やはりここは一定の国内の方はできるだけ早く準備をしてまいりませんと、また提案もいうことにつながらないと思いますので、そういった意味でぜひここのアジアン・リスティングのところは概念は少し広めであるということで最終、書き上げていただけるとありがたいなと思っています。

○田中委員長 崎田委員、お願いします。

○崎田委員 ありがとうございます。
  ここで申し上げるのが適当かどうかちょっとあれなんですけれども、実は57ページの一番上のところに3Rの推進の考え方の共有という今後のところの展望をきちんと書いていただいているので、こういう中に入ってくるんだというふうに思いますので安心はしているんですけれども、とりあえず一応発言をさせていただこうと思って手を挙げました。
  実は今、日本でいろいろな法律の見直しとか、今後の循環型社会の展望を考えると、例えば経済的な手法をどういうふうに今ある中に入れていって、生産者と消費者を巻き込んだ3Rの手法を徹底するかというあたりに随分苦労していると思うんです。それで、今アジア各国で本当にごみの排出量が急激にふえて、今後循環型社会のトータルな法制度や社会の仕組みを検討すると、まさにそういうときにある程度将来的にこういうことが社会の仕組みとして実は重要課題になるんだというある程度の情報提供というものをしていてもいいのではないかなという感じもするんです。
  例えば身近な話で言うと、拡大生産者責任の話になった場合には、リサイクルコストの内部化の話であったりとか、例えば今仕組みをつくるときに、消費者がきちんと徹底するためにごみ処理費用の有料化というのが事業者だけではない、消費者の方にも大変重要な課題になっていることとか、デポジットなどの仕組みでリターナブル容器をしっかり徹底させて回収しようという提案があっても、やはり既に違う仕組みが社会にあると、なかなかできない状況とか、やはり経済的手法をやろうとすると社会全体、10年、20年、30年のいろいろ取り組みが必要なんだというふうに思っています。余り細かいところまで書き込めないにしても、何かそういう情報提供がどこかの段階で日本からあってもいいのかなという感じがいたしました。よろしくお願いいたします。

○田中委員長 ありがとうございました。
  小島委員。

○小島委員 今井委員、酒井委員から出ましたアジアン・リスティングに関して一言述べたいと思います。
  統一的なリストをつくるというのはかなり非常に大変な作業で、というのは、有害物質の検査方法等のレベルからもかなり違っていますので、その法律を規定しています。溶質試験の方向とか、そこまであわせて統一のリストをつくるというのはかなり非常に苦しい作業かなというふうに思います。
  ただ、全く有害性があるかないかではなくて、ちょっと別の観点からもうちょっとリスティングを考えなければいけないのかなというのは、仲説明員がおっしゃられた日本であれば、きちんとリサイクルできて、公害対策もしているというようなその辺の地域のお話ですとか、あるいは物によって、やはり不適正なリサイクルにつながりやすい鉛のバッテリーとか、そういうようなものとそうでないものというのをきちんと分けるとか、不適正なリサイクルにつながるもの、余りつながらないものというようなその辺の分け方をきちんと考えて、この辺に関しては厳しくとか、この辺の地域に対してはもう少し手続を緩和するとか、ちょっと有害性とそうでないものとはまた別の観点から少しリスティングを考えなければいけないのかなというふうに思っております。ただ、これは報告書に入れ込む必要は必ずしもないかもしれませんけれども、今後の議論のご参考になればと思います。

○田中委員長 では手短に中島委員からお願いします。

○中島委員 先ほど崎田委員の方から話がありました内容について一言ちょっと申し上げたいんですけれども、リサイクル料金の内部化という議論は極めて重要な問題で、その話を十分議論尽くしていないうちにそういうことを書いていただくのは、家電業界としては非常に困ると。
  例えば、現在廃棄時に負担している、これは消費者が負担をするということで既に回しています。自動車についても消費者が負担をすると。ヨーロッパから視察に来ても、日本の方式すばらしいという評価もあります。あらゆる排出物についてそのつくった人がすべてリサイクル料金を内部化するというようなすごいシステムをつくるのか、それとも、今あるものだけつまみ食いで内部化するのかというようなこともありますから、やっぱりその議論については、今回議論されていないと思いますので、そこまで言及するのはちょっとどうかなと。

○田中委員長 これは……

○崎田委員 ごめんない。私、内部化のことを申し上げたのではなく、経済的な手法というのがこういう問題の将来像としては大変重要な問題だということをきちんと伝えていただけるととうれしいということですので、個別の問題に関しては、いろんなご意見があると思いますので、私もそういうこと一つ一つを申し上げたかったというよりは、そういう全体像、やはり今経済的手法というのが大変話題になるときに、そういうものの定着というのは非常に時間がかかるので、なかなかいつも議論が尽くせないところがありますのでと申し上げたので、社会的コンセンサスのある程度でお考えいただければと思います。大変失礼いたしました。

○田中委員長 いろんな方が言われている内容の1つに、今後協働で調査や研究をするということが大事で、その中のテーマにいろいろ指摘されていることがあるのかなという気がします。
  では、寺園委員。

○寺園委員 具体的に関係することなんですけれども、やはりアジアに発信する場合は、経済性とのバランスについてかなりしっかり押さえて発信しなければいけないなというふうに思いました。今の問題も含めてですけれども、日本として必ずしもすべての品目で統一した考え方でできているわけではないということは正直に書いたらいいと思いますし、また、産業廃棄物税、あるいは一般の場合は有料化の現状についても恐らく触れられた方がいいと思います。
  その話になりますと、多分韓国の方が「いや、うちは全国でもう既に前からやっていますよ」という話も出てくるでしょうし、そういった情報を日本だけではなく、いろんなところから出してもらって、例えば経済の発展レベルに応じて、こういうふうなやり方がありますねというような情報をシェアしながら、今何ができるかということを考えていける、そういうたたき台をつくっていくぐらいの気持ちでいいかなというふうに思いました。
  以上です。

○田中委員長 では、最後に森口委員。

○森口委員 申しわけございません。簡潔に1点だけつけ加えさせていただきたいと思います。
  先ほど最後の方で申し上げたことと、今のやりとりとも非常に密接に関連するんですけれども、やはり正確な情報の共有ということをぜひ強調をお願いしたいなと思います。これはアジア諸国に対してということもあるんですが、この国際資源循環というものに関して、日本のとりわけ消費者、国民を含めてどういうふうに考えていくのかということに関しての正確な知識なり現状認識は非常に重要だと思いますので、これは先ほどのペットボトルのリサイクルコストといった問題も含めてでありますけれども、今の費用負担の問題ですとか、個別リサイクル法の見直しの中でも端的に見られるように、やはり情報を共有した上で議論を尽くしていくということは、国内においても実は情報を共有した上でも非常に難しい面が多々あると、そういう経験があったかと思います。
  それから、そこも含めて、これは今皆さん方がおっしゃったとおりでありますけれども、客観的な透明な情報を整備した上で、それをもとにどのように意思決定をしていくのかということも含めて、国内のいろんな意味での経験を発信していく、あるいはそれに向けて国内でもさらに改善していくということが必要ではないかなと思いますので、そういった一般論として何らかの形で書き込んでいただければなと思います。

○田中委員長 ありがとうございました。
  きょうも大変有益なご意見をたくさんいただきました。しかしながら、皆さんはこの報告書は一応よくできていると、こういう前置きがあってお話しいただいたんだと思います。それで、今までいただいた意見をよくしていくために事務局と検討させていただいて、修正した内容は私が確認するということでお任せいただきたいと思いますが、この中間報告書としてそういう形で了承いただけますでしょうか。
  ありがとうございました。
  それでは、中間報告書の内容につきましては、3月の3R高級事務レベルの会合の場において、時間は非常にわずかですけれども、私が簡単に各国に発表したいと思います。また、別途廃棄物・リサイクル部会にも報告する予定です。
  なお、3R高級事務レベル会合については、事務局から内容についてちょっと説明いただきたいと思います。

○企画課長補佐(瀧口) 参考資料2をごらんください。
  昨年4月にこの3Rの閣僚会合を開催したわけですが、そのフォローアップとしまして来月の6日から8日までJICAの国際協力総合研修所でこの3Rイニシアティブの高級事務レベル会合を開催いたします。参加国はG8を含めた20カ国、それからOECDやUNEP等国際機関が参加いたします。高級事務レベル会合ということで、各国この廃棄物・リサイクル政策を担当されておられます部長、あるいは局長レベルが参加されるということであります。
  1枚めくっていただきまして、2ページ目に主な議題ということで書いてありまして、2つございます。
  1つが各国における国内の3Rの推進、それからもう一つ目が国際的な3Rの推進ということで循環資源や再生産品の国際的な移動と環境保全の確保といったことで、ちょうどこの専門委員会で議論していただいたテーマをこの国際会議でも議論するという予定にしております。
  ただいま委員長からご紹介ありましたように、この専門委員会の報告書もこの国際会議の場でご紹介させていただければというふうに思っております。
  もう一枚の方に時間割がついておりますが、もし委員の先生方、この会議にご興味にございましたら、事務局までご連絡いただければと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

○田中委員長 ありがとうございました。
  専門委員会での審議は昨年11月末から集中的に5回行ってまいりました。中間報告を取りまとめて審議はこれで終了いたします。委員の皆様には大変お忙しい中ご協力いただきましてありがとうございました。
  最後に、環境省の由田廃棄物・リサイクル対策部長からごあいさつをお願いします。

○廃棄物・リサイクル対策部長 どうも大変な取りまとめ、それも短期間でありがとうございました。
  先ほど山田委員の代理の仲さんおっしゃっておりましたが、実際の世の中は猛烈なスピードでまたいろんなことが起こっておりますが、実はこの3Rイニシアティブ、昨年4月に閣僚会合をやらせていただきまして、それなりの成果もあり、このほど3月にということで局長会議のようなものをやらせていただこうと思っております。それに向けまして、我が国としてどのようなことを発信するのかというようなことをご議論していただきました。また、詳細は今日のご意見を踏まえまして、委員長と相談させて取りまとめをしていただきたいと思っております。その結果を次の会議では、我々の方から日本の現状の説明も全体の中ではさせていただきますし、きょうの本当にまとめていただきましたさまざまな発信すべき中身に対しましては、委員長の方からセッションの方で発信をさせていただきたいと思っております。
  大変難しい問題も含んでおりますし、議論はこの分野、実はいろんな立場の方々がいて、頭の中と実は思っていることとがなかなか一致しないとか、それから、特に中央環境審議会もこの廃棄物関連の部会、循環計画の部会と廃棄物・リサイクルの田中部会長がやられている部会とございまして、そこでもさまざまな検討が分野に分かれてしております。きょう話題になったような話も、それぞれのパーツでまた具体的にこれからも議論を続けていくべきこともございますし、それから、この循環型の国際的な立場で我が国がどう取り組んでいくのかということも、また事務レベルの会議が終わりまして、さらなる次の発信へ向けまして、またいろんな活発なご議論あるいはご意見をちょうだいいたしまして、我が国としてアジアの中で3Rというものをいかに発信していくか、あるいは我が国の経験をどう伝えていくか、少しでもアジアの関係の方々のお役に立てばというふうに思っております。
  特にこの分野、学会の立場でもさまざまな取り組みをされておりますし、あるいは市民の方々も随分広がりを見せております。もう企業の方々は言うまでもなく、さまざまな先ほど仲説明員からご紹介があった話のようなものを私もいろんな方々にお聞きいたします。随分広がりを見せております。環境省としましても、先ほど酒井先生からできるだけスピーディーにやれというようなお話もございましたので、人間が限られておりまして、ここに並んでいる者ぐらいしかなかなかいないもので、毎日ほとんど夜を徹してとまでは言いませんが、限界に近い状態で仕事をさせてもらっております。若干夜中に余力を持っているのは部長ぐらいではないかと言われているぐらい大変な思いをしながらやっておりますが、頑張ってまいりたいと思いますので、ぜひとも先生方には今後ともご支援、ご鞭撻をよろしくお願いしていきたいと思います。
  どうもありがとうございました。

○田中委員長 それでは、閉会したいと思いますが、今日の資料について、特にここがというような訂正などが見つかったら、あるいは英文の訳はこうだよというようなところがありましたら、事務局にファクスなり連絡いただければと思います。
  長い間、どうもありがとうございました。お忙しいところ、ありがとうございました。

午後3時57分閉会