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中央環境審議会国際循環型社会形成と環境保全に関する専門委員会(第2回)議事録


平成17年11月25日 午後4時31分開会

○企画課長補佐(島村) 失礼いたします。それでは、定刻となりましたので、ただいまから第2回中央環境審議会国際循環型社会形成と環境保全に関する専門委員会を開催させていただきたいと思います。
  委員の皆様方におかれましては本日は大変お忙しい中お集まりいただきまして、どうもありがとうございます。
  まず、事務局から委員の出席状況をご報告させていただきます。
  本日、現時点で委員長を含めまして7名の委員の方にご出席いただいております。また、寺園委員は追っておくれてご参加いただけるという連絡をいただいております。このほか本日はバーゼル事務局の桑原事務局長にご参加いただいております。また、オブザーバーといたしまして、経済産業省から井内リサイクル推進課長及び環境指導室の木村越境移動管理官にオブザーバーご参加をいただいております。
  本日の配付資料でございますが、議題の下に配付資料一覧がございます。確認させていただきます。まず、資料でございますが、資料1から4番までございます。資料1が、「国際循環型社会形成におけるバーゼル条約の役割」、桑原事務局長のご提出資料でございます。資料2といたしまして、「電機電子業界のDFE展開」、中島委員からの提出資料でございます。資料3といたしまして、「環境リサイクル事業 同和鉱業の取組」、山田委員からの提出資料でございます。資料4、「アジア域内での循環型経済社会の構築に向けて」、経済産業省からの提出資料でございます。資料5といたしまして、「我が国の廃棄物・リサイクル対策の取組」の事例集でございます。
  また、参考資料といたしまして、本専門委員会の委員名簿と、参考資料2といたしまして先日開催されましたバーゼル条約E−wasteワークショップについてという資料を用意させていただいております。ご確認いただければと思います。
  また、このほかに本日は田中専門委員長の方から岡山大学で行われました「アジアにおける環境問題とその解決」と題して行われました国際シンポジウムのご資料をいただいております。
  冒頭に委員長の方から一言ご紹介いただくとともに、合わせてこれ以降の進行につきましては田中専門委員長にお願いできればと思います。よろしくお願いいたします。

○田中委員長 専門委員長の田中です。どうぞよろしくお願いします。
  では、議事に入る前に、お手元に委員のメンバーに配っております資料の説明をさせていただきたいと思います。岡山大学のCOEのプログラムのパンフレットも置いておりますけれども、ここでやっております「アジアにおける拠点づくり」ということで、アジアの各国・地域からの研究者、現場の実務者を招聘して定期的にシンポジウムを開いております。
  今回、今週の月曜日、バーゼル条約のE−wasteと重なってしまったんですけれども、
「アジアにおける環境問題とその解決その2」ということで、循環型社会構築へ向けての取組として開催させていただきました。今回は上海市の副局長、環境衛生管理局の副局長と、それからすぐ近くに位置するドウサイ大学の先生、それから韓国のソウル市の環境局のリサイクル部の副部長と、すぐ近くにあるカイストの先生、4名を招聘して開きました。
  ちょっと印象だけ短時間で紹介させていただきたいと思いますけれども。この中の資料2に上海の件が載っていますけれども、上海は現在1,350万人、2010年には2,000万人に人口が膨れ上がると予想を立てられております。GDPも1人当たりにすると98年から7年間で3,500ドルから7,000ドルに倍にふえています。ごみの排出量もGDPに比例して増加しております。焼却施設は1日当たり2,500トンという処理能力で焼却しておりますけれども、5年後の2010年には2,500トンが6,000トン1日当たりの焼却処理能力を持つ焼却施設の整備計画を立てております。経済循環社会を構築するとこういうことで、ちょっと日本に比べると循環というのが土地を節約する、それからエネルギーを節約する、天然資源を節約する、水を節約するといったような取組で循環経済ということを押し進めています。
  それから、韓国ですけれども、ソウルは1,000万人の大都市で、廃棄物の取組で非常にユニークなのは、非常に高率の有料化をしていると、廃棄物の排出量に応じて高い料金を徴集しております。それによってごみの減量化を推進しているということと。ことしの1月からは食品廃棄物を全面埋立禁止にして埋立処分場に持っていく量を減らすということで、食品廃棄物はリサイクルすべてすると、埋立禁止。これはドイツがことしの6月から燃やしたものでないと埋立できないようにイグニッションロス5%の規制をかけていますけれども、埋立処分場はどこも大都市では困っていて、そのために埋立に持っていかないような工夫がとられている、こういうことが非常に印象に残っております。
  ということで、参考までにということで持ってこさせていただきました。
  それでは、これから議事に入らせていただきます。本日は、議事1で国際機関の取組についてということで、バーゼル事務局の桑原事務局長から、議事2では企業の皆さんの取組内容について、中島委員と山田委員から、議事3では製品の環境配慮・リデュース事例について経済産業省の井内課長からご説明していただくこととしております。また、これらについて、説明の後にご質問とご議論いただきたいと思います。
  そのほか、前回の委員のご指摘も踏まえて、我が国の廃棄物・リサイクル対策の取組について、今回は個別の事案への対応などの事例集をつくっていますので、事務局から後ほどご説明いただきます。
  なお、本日は議題が多いことから、質問は手短にお願いしたいと思います。
  それでは、初めに、国際機関の取組について、バーゼル事務局の方からお話しいただきたいと思います。事務局の桑原事務局長、よろしくお願いします。

○桑原事務局長 はじめまして。きょうはよろしくお願いいたします。
  簡単に、バーゼル条約が国際循環型社会形成における取組方、条約の役割について簡単に述べたいと思います。アウトラインとして、問題から先にいきますと、皆さんよくご存じのとおり、現在バーゼルの条約発行から13年、しかし、締約国は有害廃棄物を初めとする廃棄物発生の削減になかなか成功していない。その理由としては、経済成長と廃棄物の排出量とデカップリングの取組が十分ではない。それから、多くの締約国、現在167カ国ですけれども、その中の3分の2以上は発展途上国であるということもあり、多くの締約国の中で製造者責任の導入、使用済み機器のテーク・バックスキームの構築への取組は余り進んでいないという状況です。それから、大半の国が、政策、経済、技術的に、有害廃棄物を初めとする廃棄物の環境上適性な管理を達成することが困難な状態にある。これはやはり経済格差、技術格差その他の問題があります。最終的にまだごみの仕分けということがなかなかされていない、大量の使用済み機器がいまだに埋立処理されているというのが現状です。
  それに加えて、新たに再生資源の越境移動のパターンが複雑化する傾向が起きています。それは、従来の南北間の輸出入に加え、南南間、それから地域的レベルでの越境移動が増加している。それに加え、経済のグローバル化に伴い、再生資源のグローバル、リージョナルなレベルでの貿易圏が形成されつつある。そしてまた、多くの政府が中古パソコンのような中古材、再生品の輸出入を促進しており、環境関連財・サービス、これはWHOの定義ですけれども、を含む製品・商品の貿易障壁を低減する方策というのを検討しつつある。
  この中で発展途上国の間には新たにこの再生資源の越境の循環ということに伴って環境汚染の問題が生まれるのではないかという懸念が生まれています。それから、さらに今まで従来のバーゼルの輸出禁止改正条項というのがあるんですけれども、まだ発行していませんが、それがこのような傾向に対する果たして有効な対策として機能し得るのかという懸念も発展途上国の間で広まっています。というのは、バンアメンドメントというのは従来南北の廃棄物の輸出入にかかっていくもので、その中で一番の南南間、それから地域レベルでの越境移動、それから3番目の中古品、再生品と廃棄物とのはざまがグレーゾーンが広がっていく中で、バンの役割というのがまた問われつつあります。
  このような現状の中で、では、国際的なリサイクルシステムというのを環境保全と経済的社会的なニーズに沿ったような形で構築していくためにはどのような課題と対策があるかとバーゼルは考えているといいますと、課題としてはやはり各国の経済的発展の格差、国内法規制の枠組み、環境基準の格差等の問題が国内上であり、また地域的にはトレーサビリティ、循環の移動のトレーサビリティを確保するための情報、それから分類基準がまだまだ不足している。そして、グローバルにはやはり不法な輸出入というものが増加していると。
  これに対する対策として、非常に大まかな形でここに書いてありますが、国内的な問題にはキャパシティ・ビルディングをやはり強化していかなければならない。それから、トレーサビリティの投げかける問題、透明性、確実性の問題にはどうしても地域的な協力がいる。例えばデータベースを適切なレベルで構築していって、そこの中で情報、ベストプラクティスの共有、それから分類基準の共通化などを図っていく必要があると思います。
  そして、不法な輸出入の増加に対しては、やはり有害廃棄物品目と通常の商取引が行われる品目との区分の明確化、これはバーゼルの中でそれでは有害廃棄物品目というのをどういうふうに規定されていくのかということも1つ見直されなければいけないことだと思います。それから、キャパシティ・ビルディングと関連しているんですけれども、税関職員とか取締官のトレーニング。つまり、水際での規制の効率化を図っていかなければいけないと思います。
  このように急増する再生資源の循環とパターンの複雑化の中で、では、リサイクル向け廃棄物の越境移動におけるバーゼル条約の意義と役割というのはどのようなものかといいますと、やはりリサイクル向けの廃棄物の越境移動というのは、地域的2カ国間の問題のみならず、地球的な規模で起こっている。そのような問題に対しては、地球的規模の対応と、それからより緊密な地域的な規模の協力が必要であると思います。その意味で、地球的な規模ではバーゼルの現行の通告制度のより効果的な適用。それから、地域的な規模では現在14ありますバーゼルの地域センターを中心にして地域協力、キャパシティ・ビルディングを進めていくことがバーゼル条約の貢献できることだと思います。
  それで、バーゼルというのはおうおうにして再生資源のうまく回るために妨げになるというような形で見られることが多々あるので、それに関して我々としても問題が多々あるということは非常に事例もありますし自覚はしているんですけれども、その中でやはりバーゼルの通告制度というのがうまく機能していくためには各国の迅速かつ的確な行動、つまり制度のみが悪いということではなく、やはり適用をもっとうまくしていくということの工夫が必要だと。そのためには発展途上国等への援助も必要になるだろう。そのような有効な通告制度の利用と促進ということは、ひいては地域内、それから世界的なレベルにおいて共通なルールと基準、レベルプライングフィールドという構築の基礎を1つ提供する、1基礎を提供する条約ではないかと思っています。
  E−WASTEに限って少し詳しく述べますと、現在E−WASTEに関しては2つの主要なルールが輸出入に関しては存在すると思います。多国間貿易の体制、それからこれは今WHOの中でこれからまだ交渉が進むわけですけれども、それから、バーゼルのいわゆる付属書の8と9におけるE−WASTEの分類というのが2つ主要なルールとして言えると思います。
  このようなバーゼルの取組方としては、バーゼルの付属書、8と9の一層の明確性をもたらすという努力、それから地域的な協力を通じてバーゼルルールの確実性、何をコントロールするか、どんな廃棄物をバーゼルがコントロールするか。それから、透明性、何が越境移動していてどこに動いていくかというトレーサビリティ。それから、整合性、貿易体制とそれから環境保護のルールの整合性というものに対して貢献できるのではないかというのがここのE−WASTEに取り組むねらいであります。
  この付属書の8と9というのはもう既によくご存じであると思いますので、省略します。
  この中で、取組としてこの付属書8、9の適用範囲を明確にするという1つの試みとして、携帯電話のパートナーシップというものが今行われています。これは大きな目的としては、携帯電話というものをゆりかごから墓場まで、ひいてはゆりかごからゆりかごまでの管理をするというのが目的でありまして、そこに目的幾つか挙げてありますけれども、デザイン、カラー、それからコンサンクション、アウェイネスレーティング、パターン、それから実際のリサイクルまたは処理技術の選択、そして環境に適切な管理への政治的、制度的なサポートの促進。そして、パブリックプライベートのパートナーシップのモデルとなるような取組をつくると、このようなねらいがあります。
  現在はガイドラインをつくるということが第一段階なんですけれども、そこでは実際に修理のガイドライン、それから使用済み携帯電話のリカバリー、リサイクルのガイドライン、そして環境配慮型設計の意識向上、それから使用済み携帯電話の越境移動と回収、この4つのガイドラインがありまして、上記3つは既に終っていまして、最後の越境移動に関するガイドラインを今つくっております。計画としては来年の4月にあります作業委員会までにすべて終わり、そしてこれを全部包括した形でのガイダンスドキュメントというのをつくりまして、これを代8回の来年の11月に予定しております第8回の締約国会議でガイダンスドキュメント、一番上のフレームワークになるドキュメントについては政府間で採択するということになっております。
  現在その進行中である使用済み携帯電話の越境移動と回収に関するガイドラインに対しては、やはりバーゼルの付属書の9のB1110というものに関して、この中身が一体何を意味するのかということで企業、それから締約国の間で議論が交わされています。ちなみにこの携帯電話のパートナーシップのイニシアチブというのは世界の12大メーカーすべて入っております。それから、ボーダフォン、そしてフレンチテコレコム、デルカナダなどのサービスプロバイダ、それからリサイクル業者、それからリサービス社、そのような各ステークホルダーとバーゼル条約の締約国、そして事務局によって構成されている下部の作業委員会がありまして、それがバーゼルの締約国の作業グループに報告するというような形になっております。
  今出ているスライドなんですけれども、やはり問題点というのは何が一体リユースなのか、一体何がメジャーアッセンブルなのか、どれがバーゼルの通告制度の対象になるのか、どれがのけられるのかと、そういうような議論を今しております。
  それから、次にバーゼルでやっているバーゼルの適用の明確化ということでは、ハーモナイズシステムコードの改正案の提出を締約国の要請のもとにしております。これは現在このような提案が出されていますが、これは討議中で、早くても2012年の改正の試みとしてなされています。
  それから、次に、このような現行の活動を踏まえて、事務局でもどうやったら規制、バーゼルの制度における規制というものの明確化というのができるかという、パイロットプロジェクトとして何かできないかということを考えていまして、各地域の関心のある国の協力の間で、興味のある国の間で幾つかの廃棄物品目をバーゼル条約の規制の対象となる有害廃棄物として規定してみたらどうかと。いわゆるグレーエリアにかかりそうな、しかし、有害な廃棄物とかなり合意があるところのものを拾い出して、それについてパイロット的に各国の規制措置というのを共通化したらどうかと。ここに分類と言ったのはちょっと間違いで、規制措置といった方が正しいと思うんですけれども。その対象な廃棄物として指定され得るものはこんなものがあるかなというような事例をここに出しています。
  それから、きのう終わった最後の5番なんですけれども、そのような事務局が考えているということよりももっと正式な形でE−WASTEに関しては先の第7回の締約国会議の決議に基づいて、アジア太平洋地域内でのE−WASTEの管理制度の構築に向けたパイロットプロジェクト、パートナーシッププログラムというのをきのう閉会しましたワークショップで立ち上げることができました。これは環境省のご後援によって開かれたワークショップで、また改めて環境省のご援助、ご後援に非常に感謝いたします。
  ここでレポートの一部、まだこれ最終なレポートではないんですけれども、エディティング少しまた入るかと思いますが。主な成果というのは、レポート自身ここの資料についているので、改めてここに載せることもなかったかもしれないんですけれども、抜き出してみると、2つのタイプのアクションプランを採択しまして、1つは国レベルでの行動計画、2番目は地域的なレベルでの行動計画。
  その中では、国レベルではやはりアウェイネスリーディング、意識向上運動、それからインデントリー、それからテストパイロット的にテークバックスキームを含むコレクション、収集、それから分別の試み、それから税関職員、取締官のトレーニング、それからWCO、WHコードへの取組への協力。それから、プロジェクトの評価とモニタリングによる効果と持続性の確保のレビューを行いまして、それをまた締約国会議に報告していくというようなことが盛り込まれています。
  地域的レベルではいろいろあるんですけれども、例をとっていいますと、やはりイリラルトラフィック、不法な輸出入の防止、それから中国にあるバーゼルセンターの地域センターと、それから各国、また機関が協力してE−WASTE情報管理システムというものをつくりたいと。中国のバーゼルセンターをセンターオブエクセレンスフォーE−WASTEインフォメーションというような形でサポートしていきたいということ。それから、エンバイアメンタルマネジメント、EMSのシステムを地域的に向上させていく。その中では環境基準、ガイドライン、ベストプラクティスの開発などを、その中で興味のある国がリードカントリーというような形で参加しながらつくっていくと。だから、各国でつくっていく、おのおの同じことに対する別々のガイドラインをつくるというよりも、ある分野分野で分担をしまして、ある国、ある機関がリードをしてつくっていくような仕組みも入っています。
  それから、使用済み機械の評価、テスト、つまりグレーエリアを減らすためにも輸出国が輸出する前にその輸出品目が実際に中古品なのかそれとも廃棄物なのかというようなテストをすると。それから、輸出入に携わる業者が輸出国、輸入国からもらわなければいけない認証スキームを考えてみようとか、そういうようなことが入っています。
  それから、地域的なキャパシティ・ビルディングへの取組の促進。これはバーゼルのセンター、インドネシアとあと太平洋とイランにあります。これらを使って中国も一緒ですけれども、政府とともにやっていこうと。それから、電機電子機器の環境配慮型設計について、環境配慮素材利用の促進なども取り組みたいということになっています。
  それから、地域内リサイクルスキームの構築、これには地域、リサイクル施設、認証制度なども視野に入れて考えていきたいと思います。来年のいつか、できればリージョナルプランに関してもう少し作業を進めるということでワークショップを開けたらと思っております。
  このようないろいろな行動がこれから起こるということで、それの報告も兼ねて2007年に国際会議を開いて、地域会議ではなくて国際会議を開きたいと。その中で、そういう会議で技術の見本市みたいなものも、E−WASTEの管理の、企業の見本市みたいなものも一緒にしていけたらというふうに思っております。
  まとめですけれども、アジアの地域で持続可能なリサイクルシステムの構築を考える場合に、まとめになりますが、バーゼルが貢献できるところというのは共通のレベルと基準の向上、つまりレベルプレイイングフィールドというのをつくっていくのに貢献できるのではないかと。それから、協力のメカニズムをバーゼルを通じて、地域センターなどを通じて進めていけるのではないか。そして、レベルプレイイングフィールドということを通じて規制の確実性、透明性、トレーサビリティ、整合性を高めていくことができないかと。そして、また、違法な廃棄物の越境移動の防止。それから、地域内の認証スキームの促進、そして、バーゼルセンターを通じた情報収集、データベースの構築などが挙げられるかと思います。
  さらに、リサイクルシステムの構築のためには我々もこれからプライオリティをつけることになると思います総合的な廃棄物管理ということ、つまり有害廃棄物と一般廃棄物をソースの段階から分類する。そして、それからE−WASTE問題に前向きに取り組むため、処理技術向上を通じて開発の力を最大化すること。また、地域内協力においてマルチステークホルダーによるパートナーシップが最大限に使えるべきであり、そして最後に、地域内の開発途上国はそれぞれに異なる課題や弱点を有していますので、ある国のチャンスがほかの国にとって環境問題になるようなことは避けられないと、そのようなことを重要項目として考えています。
  簡単ですが、これでご紹介を終わりたいと思います。

○田中委員長 ありがとうございました。
  それでは、ただいまの説明に対してご質問ございましたらお願いしたいと思います。いかがでしょうか。バーゼル条約というと何となしに有害廃棄物の越境移動を規制するという概念があって、循環資源の地域内の有効利用ということで国を越えて物が流れることをケースによっては促進するという、そういう側面がないのではないかなというふうに感じがするんですけれども。資源の有効利用という点ではバーゼルはどのようにかかわってらっしゃるんでしょうか、スタンスとしては。

○桑原事務局長 リデュース、リユース、リサイクルというのはバーゼルの非常に根本的な原則でして、その中ではクレードトゥークレードという考えをバーゼルの中にあります。だから、資源をなるべく有効に利用すると、廃棄物をなるべく最終的に捨てるという処理に集中せずに、2つありますね、うまく再使用することによって、リサイクルすることによって資源を有効に使うということと、それからさかのぼってなるべく有害廃棄物のような形にならないようにアップスキューイングで規制をする。例えばモーバイフォンなんかにしてみれば、デザインのレベルでなるべく有害なものを入れない、それからなるべくリサイクルしやすいようなデザインをする、そういうところまでさかのぼってやるという意味でまた資源の有効利用ということも考えられると思います。

○田中委員長 そうですね。日本でちょっとペットボトルとかが中国にいったり、それから家電製品も結構海外に輸出されているので、そういう意味では資源の活用を出されているのではないかなという気がしますけれども。
  では、中島委員がご発言がありますので、中島委員、どうぞ。

○中島委員 12ページのE−WASTEに関する分類の共通化というところの事務局試案というのがありますけれども、これの一番上で、「鉛を含んだブラウン管(CRT)」、これはタマをあらわしていると思うんですけれども、これを処理してガラスカレットにしたものですね、ガラスカレットとして再利用しやすい状態にしたもの、これはブラウン管の再生、新しく原料となり得るものなんですけれども、こういうものは積極的に外すというような取組はできないんでしょうか。非常に日本でのこれの需要がゼロになっているんですよね。

○桑原事務局長 はい。私、テクニカルなことが十分にわかっていないかもしれませんが、何がバーゼルでCRTの中でどんなものがバーゼルの規定にかかるかということをはっきり決めれば、そのようなもの以外のCRTに関しては規制がかからないと。その辺が明確化されるのではないかというのがねらいなんです。
  それで、有害廃棄物であればバーゼルの規制から外すことはできないわけですけれども、何が、そうしたら、有害なのかと。鉛を含んだブラウン管に対してはバーゼルで規定することも、それ以外には処理されたCRTに関しては規制しないというふうな形でのパイロットができるのかどうかというのが我々の関心なんですけれども。

○中島委員 ブラウン管をパネルトゥーファンデルというところで分割をして鉛を含んだガラスと含んでいないガラスに分けて、それぞれやはりブラウン管をつくる原料になるんですけれども。タマとして出せばそれが廃棄される可能性もあるんですけれども、要するに資源、再生資源としてそこまで加工したものを現地でブラウン管をつくる工場があれば、もうそれにしか使いようがない、なおかつ有価物であればですね、各国のスタンスとして結構バーゼルの対象外としてなるまでに時間かかったというふうに聞いていますので、この辺は事務局から積極的に再資源として処理、使うばっかりのものはね、当然今のブラウン管が鉛が入っていないとブラウン管できないわけですから。ですから、ブラウン管を新しくするのであれば、過去つくったブラウン管を再利用するということでも、こういう視点からもこういうのを積極的に外すというのが必要ではないかという提案です。

○田中委員長 提案ですので。
  武内委員。

○武内委員 先ほどの委員長がおっしゃった話がまだちょっと私はお答えいただいていないと思うんですけれども。3Rを大事にしてとかそういう話ではなくて、循環型社会というのの形成をどういう枠組みでやるのかといったときに、例えば東アジアでいえば、日本の中で循環型社会を形成すればそれでいいと思いますし、中国は中国で形成すればいいと思うんですが、現実には日本と中国の間の労働賃金の格差があることが前提によって、どんどんその中でリサイクル社会が形成されているわけですね。それがいいというふうにするのか、それともそれはやはり本来の趣旨からいうともっと小さな国のパイでやるべきであって、そこのところがそういうただ単なるいわば国際社会の中の全体としての所得水準の格差を水準に動いていくというのは望ましくないというふうにいうのか、その辺が非常にそれぞれ悩ましいんですけれども。それはやはりこの国際循環型社会形成といったときに、その辺についての基本的なスタンスをどのようにお考えなのかということなんですよ。
  これいわゆる有害廃棄物というのと、それからいわば循環型資源というのでいえばそれは本当に循環型資源は有効に活用して有害物質は移動させるなんていうふうになりますけれども、現実にはその間にいろいろなものがあるわけですよね。例えば日本でぐじゃぐじゃになったのを中国では手作業で分類できるみたいなことは、やはり日本の側からいうと本来あっちゃいけないことが、しかし、それを中国では資源化されているという意味ではあってもいいかもしれないというような、そういう少し境目がはっきりしていない状況の中である種のポリシーみたいなものが打ち出せていないというのは私たちの問題でもありますけれども、やはりそこを国際条約の中でどうとらえるかということは何か方針があって、その上でこういう話になるんじゃないかなというふうに思うんですけれども。

○桑原事務局長 簡単にお話しします。バーゼルは1国内でしか例えば再生資源を回してはいけないという考えは持っていません。それは、ESMというバーゼルの環境に適切な措置というのの定義が、それは環境に適切な処理ができるところでやると、そういうものが自国にない場合には外に持っていくと。それからまた、今の発展途上国の考えももちろん入って来るんですけれども、ものの循環というのはもう既に起きている。再生資源の国際的、地域的な循環というのは既に起きていることで、その中でバーゼルの役割というのは、そういう循環を環境に害のない形でどうやってESMを保証しながら動かしていくか、そのためにはバーゼルの今までの制度というものをもう少し適用を明確にしていくことが、どこまでが有害廃棄物で規制されるものか、それからその外のものはそうしたらばバーゼル以外のところでやはりこれから協力ということが必要になっていくと。そのお手伝いという意味で、バーゼルはパートオブソリューションと、全部のソリューションは提供できません。ただ、バーゼルでどんなものが環境的な配慮から守らなければいけないかということを明確にする上で、ものの循環というものがもっとうまくいくと。
  ひいては、締約国はバーゼルの条約内では国内法ではいつでもシャットアウトできるわけですね。だから、国内法でそれに依存して発展途上国が規制をするということに至らないそういう必要をなくすためにも、バーゼルの国際的なシステムというのがうまく動いていかなければいけないと。その意味で資源の循環に対してバーゼルも貢献できるところがあると思うんですけれども。
  よろしいですか。

○武内委員 大分よくわかりました。ありがとうございました。

○田中委員長 ということで、危ないものは規制し、資源の保全につながるものは誘導するという両方があるといいなという意味で、そういう役割をバーゼル事務局が果たしていただければと思います。
  ほかにございますか。どうぞ。

○小島委員 アジア経済研究所の小島です。3点ほど述べさせていただきたいというふうに思っています。
  まず第1点、今、桑原事務局長の発表にありました中で、バーゼル条約の運用といいますか事前通知承認の制度が非常に手続に時間がかかる等の問題を抱えているという認識は非常に大変なところかと思います。やはり適切にリサイクルできるようなものに関してはその承認の時間が短くなるような形で、そのための能力向上をきちんとするというのが非常に大事になってくるというふうに私自身も思います。
  それから、2点、昨日までのワークショップに参加をして日本がもう少し貢献できるのではないかと思った点が2つありますので、ちょっとそれを述べさせていただきたいというふうに思います。
  まず1点目は、ガイドラインづくり、家電とかコンピュータの解体をする工場のガイドラインづくりに関して、日本で既にいろいろ工場がありますので、その中での労働衛生対策ですとか環境対策ですとか、そういうようなものを企業なりあるいは業界なりでどういう形でまとめられているか私自身十分存じ上げないんですけれども、その辺の情報が提供できれば非常に貢献になるのではないかというのが1つ。
  もう1つは、インベントリーの作成ということでE−WASTEの発生量等をこれから推計をしていくというような作業が各国でされるんだと思いますけれども、その日本の家電リサイクル等の制度構築に当たってどのような調査をして制度構築の参考にしていったのか、どういうインベントリーをつくったりどういう調査をしたのかというような点についても少しまとめて提供できると各国がどういうふうに取り組んだらいいのかということの参考になるのではないかというふうに思います。
  以上、3点。

○田中委員長 ありがとうございました。
  桑原さんの方から何かご質問ございますか。もうほとんど時間がありませんが。

○桑原事務局長 今の小島先生の提案すごくいいと思うんですけれども、先ほど言いましたように、リージョナルプランの中ではリードカントリーというコンセプトがありまして、大いに日本に今までの経験と知識をアジアの中、太平洋の国と共有していただきたいと思います。

○田中委員長 はい。では、そういう経験をきょうはいろいろな方からお話しいただく場ですので、桑原さんもお聞きいただければと思います。
  それでは、次に、事業者の取組について、中島委員、山田委員の方からお話しいただきたいと思います。なお、時間の関係もありますので、中島委員、山田委員、続けてご報告いただき、その後まとめて質疑を行うこととさせていただきます。それぞれの報告を15分程度でお願いします。

○中島委員 「電機電子業界のDFE展開」というタイトルで、三菱電機の事例を中心にご紹介いたします。
  DFEとはと書いてありますが、これも説明はいりませんと思いますけれども。環境に配慮するといってもいろいろな配慮の切り口があって、リサイクルとか解体性とかライフサイクルコスト等々、いろいろな切り口で開発段階で検証するということをやっています。
  業界におけるDFEという取組は、もともと家製協が1991年に「製品アセスメントマニュアル」というのをつくったのがきっかけとなって、この表にありますようにいろいろな業界でアセスメント、この家製協のやつがかなり参考にされながらマニュアルが制定されていったというような歴史があります。
  家製協では英語バージョンもネットで公開して、海外からでもこのマニュアルが見れるような環境を用意しております。
  DFEのステップですけれども、第1世代という時代から第3世代までありますけれども、まず机上で考えたDFEということで、マニュアルでのチェックを中心に設計の善し悪しを評価してきた時代があります。その後、家電リサイクルプラントが立ち上がった後は実際プラントのデータを検証しながら設計のガイドへ反映させていったという過程があります。現在は第3世代というところに入りつつあるんですけれども、LCAによる部品材の選定とか、LCAによる生産技術の選定等、かなり高度な領域まで入りつつあるということです。
  これはDFEの技術ゼミナールというのを三菱電機の内部でやってまして、この写真はヒガシヤマリサイクルプラントというのが千葉県にございますけれども、これは家電リサイクル法ができてプラントとして第1号ということで日本で最初に立ち上げたプラントの中に、非常に現場でものを確認できるというところがありますので、こういう技術ゼミナールを開いています。参加者は実際開発設計をする者とか生産技術にかかわる者というのが参加をします。
  これは鎌倉の研修センターでやっているところで、この写真は家電品、三菱電機の場合は家電品だけじゃなくてほかの製品についてもDFEという視点での検討を行っているところです。
  既に家電リサイクルはもう5年目を迎えて、4品目すべてについて法律で定めた再処理化率をクリアしておりますけれども、その中で一番再資源化がおくれているプラスチックについてかなり精力的に取り組んだということをご紹介をしたいと思います。プラスチックの自己循環といってますけれども、一番いいのは水平自己循環ですね。例えばエアコンのプラスチックをまたエアコンに戻すというようなことでいろいろな活動をしています。
  プラスチックの利用の水準なんですけれども、レベル1からレベル4というような名前を呼んでおります。レベル1は手解体をしてプラスチックの種別を判別して、異物除去が容易なもののみ再利用すると。これはOA機器関連メーカー、コピー機とかそういうので非常に早く取り組んだものです。レベル2は手解体・プラスチックで判別が容易な部品のみ再利用する。これは洗濯機の槽とか冷蔵庫のあるもの、野菜ケースとかそういうものですね。レベル3ということの次のステージは個別に分析して再利用する。これはプラスチックが何であるか、現在生産しているものはすべてプラスチックがどういうものであるかというのがわかるようなマークが、記号がついていますけれども、そういうのがないものも含めてそれがどういうプラスチックか分析した上で再利用すると。レベル4は、これは世界で最も進んだ取組状況なんですけれども、混合破砕ですね、このプラスチックを微粉砕して再利用するというような技術、これは当社既に昨年暮れに広報したものです。
  具体的にいいますと、従来混合プラスチックというのは焼却埋立というのがメインなんですけれども、これを一たん細かく砕いて高度選別工程という工程を経て、今回はPPなんですが、PP純化をしてコンパウンド工程という添加剤、改質剤を入れてほとんどもとの素材と変わらないグレードのペレットをつくり出すというようなプロセスを開発しました。
  これは同じ話なんですけれども、各工程ごとに写真が載っていますけれども。今、今月末ぐらいにこの工程のプラントが稼働開始するということで、当面年間2,000トンぐらいのPPを生み出すということを今計画しています。08年度には残りのPSとかABSも含めて4,000トンぐらいのかなり高度な材料をつくり出すというようなことを今研究を進めております。
  これは自己循環の事例ですけれども、冷蔵庫の野菜ケースというのは、これはPP材なので、これはこれだけで非常に使いやすい材料になっていますので、その材料の特性の評価をした上で、長期信頼性のプロセスを経て、どういう添加剤を加えればいいかということをヘナガラです。これは同じ家電の中でエアコンのパネルに使われたというような事例です。
  次は、この事例は、洗濯機の洗濯槽ですね。洗濯槽からプラスチックを回収して、粉砕、洗浄してペレットにして、同じ洗濯機の底の枠に再利用したという例です。
  これはエアコン、家庭用の壁掛け型のルームエアコンはほとんどこの写真にあるような長いクロスフォーファンというファンを使ってます。この中にはガラス繊維入りのものなんですけれども、これを粉砕をして金属除去した上でペレット化して、バージン材を少し混ぜてブレンドして、また同じ羽に戻すというような。これは実は東レと一緒になってやったんですけれども、かなりこういう材料メーカーが入ることによってかなり高度なリサイクルまでできるようになっていると。
  これはプラスチックではないんですけれども、フロンを回収するということが進めていますけれども、特にフロンの中のかつて大量に使われたR22から処理をして、フッ素樹脂を取り出すと。これを同じ家電品のフッ素コーティングに使うということで、我々家電メーカーはできるだけ家電に再利用するというような取組をやっているということです。
  これは、同じく今非常に需要が拡大していますIHクッキングヒーターにコーティングした事例でございます。
  次は、DFEの設計の事例ということで二、三紹介します。この写真は、洗濯機のパーツだと思いますけれども、この穴の開いているところにハーネスという電機配線ですね、それを通すんですけれども、製品をつくるときには非常に丁寧に時間をかけてものをつくるんですけれども、組み立てるときには一瞬に壊すということで、こういうとこに切れ目を入れて、すぐ製品を分類できる、配線を分類できるようにやるとか。
  これは洗濯機のパルセータユニットからモーターを取り外すとき、左側、昔の洗濯機というのは非常に大きな特殊な六角ナットを使っていて、やはりこれ分解するには専用工具がいると。これを標準の六角ナットに変えてどこのメーカーのものでもすぐに外せるようにするとか。
  次は、これも洗濯機です。洗濯機は脱水するときにすごく揺れやすいので、それをバランスをとるために実は塩水を入れています。これもリサイクルするときに塩水を回収してまた洗濯機に戻すというようなことをやるときに、どこから水を抜けばいいのかということで、洗濯機そのものに水を抜くポイントをマークするというようなことですね。
  次の事例は、これはルームエアコンのナカキですけれども、意匠上はネジは見えないんですけれども、どこにネジがあるかということがわかるようなこういうマーキングをすると。やはりいい製品になればなるほど本当にどこからばらしていいかというのがわからないぐらい高度な仕上がりになっていますから、こういうふうにどこから解体したらいいかわかるように。
  次の写真は、これはテレビの事例なんですけれども。テレビのキャビネットそのものがPSでできているところにPSでつくった銘版を張ると、ラベルを張るということで、これは同じPS同士ですから、これを違うもしアルミの銘版とか紙だったらそれをはがす手間がいりますけれども、同じ材料でつくれば解体するときに同一材料として処理ができるというような取組です。
  このようにしていろいろな資源循環のための取組をしていますけれども。やはり低グレードのダウングレードのリサイクルから高品位の循環へと、こういう成果が出てきたのは家電リサイクル法のもとにメーカーであるドーナツ産業側がこのリサイクルの事業そのものをやったと。従来の廃棄物処理業者に任せておけば、多分こういうドウミャクの費用がかかるということはまずなかったのではなかろうか。そういう意味ではWEEE、ヨーロッパの取組よりもはるかにすぐれた成果が実は日本の家電リサイクルでは生まれているということです。
  最近WEEEとRoHSが佳境に入ってきています。WEEEについては実はことしの8月13日から施行ということだったんですけれども、各国ともおくれて、実は順調に入ったのが6カ国にとどまっています。それで、残りは保護そのものは昨年8月ということだったんですけれども、それもほとんど間に合わないということと、書いた法律そのものもほとんどWEEE指令と同じようなものを書いてかなり混乱をしているというのが実態で。日本から行ってるメーカーは、JBCという材料日系ビジネス協会というのがあるんですけれども、その中でお互いに、ゾウミャクではコンペチターなんですけれども、こういうところでは協力しながらスキームづくりをいろいろやっていると。
  RoHSについても、これはジェイモスがほとんど同じ内容で連動しています。ということで、適用除外申請も国を挙げて必要なものは欧州でしていると。ほとんどのメーカーが環境報告書なるものを企業として出していますけれども、RoHS、6物質に関してはほとんど欧州と同タイミングあるいはそれより早くやめるという宣言しているメーカーはかなり多いと。三菱電機の場合も年内に実は全廃ということで動き出したんですけれども、実際に動き出してみるとパーツメーカーがついてこれないとか、あるいは調達している部品の中に不使用証明書というものをもらうんですけれども、それを調べてみると実は入っているとかいうことで、かなり大変な作業をしています。私どものある工場なんかも24時間、2直、3直やりながら我々が使っている部品を全部入っているかどうかを検査をしていると。特にヨーロッパの場合には非関税障壁的なニュアンスもあって、多分日系メーカーなんていうのはねらわれて調べられてやったって徹底的にたたかれるというような危惧を持ってますので、絶対にコンタミを混入しないような感じをやりとげなきゃいかん。部品が結構共通化していますから、欧州に対してこういう取組をやるということは日本に対してもアジアの取組をやらないと管理ができないということです。
  このWEEEとかRoHSが各国へどんな波及をしているかということの事例を紹介しますけれども。欧州では左の(2)のところにありますけれども、一体処理依託コストをどうするのとか、過去とか現在の有害物の機種のリストアップと情報公開を要求されているからそれをやらなきゃいかん、いろいろなことを本当にものすごくパワーをかけて欧州に対してはやって。アジアも、特に中国がRoHSに似たようなことをやろうとしているということとか、これは非常に世界中にこのヨーロッパの指令は波及しているという状況です。
  これは三菱電機の事例なんですけれども、3つの部門で重複しながら抜けがないような管理スキームをつくって、絶対漏れがないようにと。私も最近拠点のものをつくっている工場に対して非常に厳しい指令を出していると。例えば既に材料が何億円とか捨てなきゃいかんけれども、どうしようかとかそういう話も。これは実際は変な話で、むだな資源を捨てる必要ないわけで、その辺がきちっとやるということとむだなくものを利用するという非常にバランスをとりながら進んでいるということで。特に日本はこういうことに対して非常に真面目な国なので、非常に金と手間をかけながらやっているというのが実態でございます。

○田中委員長 ありがとうございます。
  それでは、次に、山田委員にお願いしたいと思います。山田委員からは、同和鉱業株式会社の取組について、よろしくお願いします。

○山田委員 同和鉱業の山田でございます。それでは、ご報告させていただきます。
  私ども、読んで字のごとく鉱山会社でございまして、鉱山製錬の会社でございまして、ことしで123年目でございますが、そのうち100年は書いてあるように鉱山と製錬、非鉄の鉱山製錬をやってまいりました。
  なぜ鉱山製錬の川下といいますか素材屋が環境事業かということで、ここに簡単に書いてございますが。鉱山はものを探して掘る、それを運ぶということでございますけれども、この探してものを掘って精製する過程は、現在汚染土壌の回復事業ということで国内でやらさせていただいております。一部中国初めアジアの方でも汚染の調査といいますか、土地の汚染の調査ということも今非常に多くの日系の企業がアジアに出られる場合に合意内容をちょうだいしてございます。
  製錬でございますけれども、非鉄の製錬でございますので、先ほど来から桑原事務局長がやり玉に上げられています、E−WASTEのもともとの汚染の原因は鉛だとかカドミだとか、私ども長年つくってきたわけでございますので、そうした中での技術を応用しながら、産業廃棄物の中間処理を今日本国内で4ヶ所やってございます。約70万トン強、いわゆるナン処理物を処理させていただいております。
  それから、もう1つは大きな、今回ここを中心にご報告させていただきますけれども、資源のリサイクルということで、例えば自動車ですと一番価値のある、我々にとって一番価値のあるのは自動車のマフラーの中に入っている白金属系でございますけれども、約1グラム程度車の中に白金属が入っておりますが、それを日本の国内、海外は北米大陸を中心に集荷をして、日本のリサイクル施設に持ち込んでリサイクルをしてございます。
  私ども非鉄の鉱山製錬でございまして、もともとは鉱石、非鉄の鉱石というのは非常に複雑な組成でございまして、単純に銅とか鉛とか亜鉛とか1種類だけが入っている鉱石というのは皆無でございます。特に私どもは歴史的に秋田県の北部で十和田湖周辺の鉱山で開発をやっていたものですから、そこの精練所で非常に複雑な鉱石から精製をしている製錬所をベースにしてございますので、例えばカドミだとかセレンだとかテルルだとか余り聞き慣れないようなメタルも私どもは精製する技術、プラントを持ってございます。
  我々からしますと鉛だとかカドミだとか、これは商品でございまして、これを何千トン、数千トンオーダーで年間製錬をしてお客様のところにお届けしているという源流でございます。
  それから、鉱石の中にはどうしてもやはり我々精製はできるんでございますけれども、買っていただけないと、例えば砒素でございます。砒素は年間約日本国内のマーケットでは100トンぐらい、メタル砒素としてマーケットあるわけでございますが、いわゆるガリウム砒素の化合物半導体ぐらいしか今は買っていただけませんので、ここは無害化をしてストックしているということでございます。
  こういう中で、私ども環境リサイクル事業においてはいろいろな独自の位置である役割を果たしていけるのではないかという形で今活動しております。
  ここはパスいたします。
  先ほど来からE−WASTEで、では、一体どのくらい価値があるんだと。私ども日本国内、アジアからも、一部北米大陸からもE−WASTEを集めて精製しているわけでございますけれども。ちょっと見にくうございますけれども、表の左下の方に銅原料の平均という、鉱石の平均で私どもが世界中から買い集めている製錬の原料の平均がここに書いてございますけれども、大体銀で約千二、三百万グラム、これもちろんトン当たりでございますが、金で約40グラムぐらいでございます。海外、日本の国内精練所、私ども以外の精練所は大体金銀はこの半分ぐらいでございます。その中で右側の方を見ていただきますと、携帯電話は、最近の携帯電話は非常に金が使われている量が少ないと思いますけれども、古いタイプですとおおむね1トン当たりの携帯電話の中には約200グラム前後の金が含有されてございます。
  皆様ご承知かと思いますが、世界でナンバー1の金鉱山というのは実は日本にございまして、日本の住友金属鉱山、ここの私ども同業でございますけれども、鹿児島県のヒシカリというのがございます。ここの金の鉱石が世界ナンバー1だと思いますけれども、1トン当たり約80グラムぐらいしか金が含有されていません。ものの見方によっては携帯電話は金の固まりとはいいませんが、非常に高い金の鉱石であるというふうな我々からしますと評価になるかと思っております。
  以下、同様に、一例を挙げてございますけれども、ポータブルCDとかMDだとか書いてございます。こういう形で自然界にある鉱石よりはトン当たりの含有量は非常に高い、この処理の仕方を間違えなければ非常に評価できるものだというふうに思っております。
  一例の写真でございますけれども、それぞれコンピュータの制御基板だとか、皆様の時計の中に入っている酸化銀電池だとか、自動車触媒、これは裸にしたところでございますが、自動車の排ガスのマフラーでございます。この中に白金とパラジウム、それと三元触媒でもう1個ロジウムというのが入ってございますけれども、これが合わせて約1グラム程度含有されてございます。右側のリードフレームの打ち抜いた後でございます。
  携帯電話だとか、OA機器だとか、テレビの基板基盤だとか。それから、一番右側の下には自動車のASR、破砕屑でございますけれども、ワイヤーハーネストが入ってございますが、銅分ドウボネ3%前後ぐらいは入ってございますので、これをうまく処理をすれば銅分を回収できることが可能だというふうに考えております。現に回収してございます。
  私ども国内でやっているのは秋田県の十和田湖の近くにある小坂製錬という精練所で、ここは銅製錬と鉛製錬、日本国内では銅と鉛の精練所が同じ場所にあるのはここだけでございますが、その近くに同じ秋田県内に車で約1時間ぐらいかかりますけれども、亜鉛製錬になる秋田製錬というのがございます。この2つの精練所で非鉄のメタルの大部分は精製することが可能でございます。この2つの銅と鉛と亜鉛の精練所の中で、上にある廃触媒だとか家電の基板だとか、今申し上げたASR等々、あと廃家電含めて、前処理をして、製錬原料としていかに食べさせるかという形で精製してございます。
  ただ、どうしてもリサイクル不可能なものもございますので、地元の行政のご承諾をちょうだいしながら管理型の最終処分場も自前で2つほど持ってございます。
  一番下の方に生産物ということで、オリンピックのメダルではございませんが、金、銀、銅からカドミだとかビスマスだとか、余り聞き慣れない、セレンだとかテルルだとか、最後はインジウムまで、液晶で使われているインジウム等々までリサイクル、精製してございます。
  こういうリサイクル事業を展開していくためにはどうしてもさまざまな廃措法上の許認可をちょうだいしませんとだめでございます。濃い緑色で1から4まで書いてございますが。私ども地元の行政、秋田県、それから大館市だとか小坂町というところが私どもの行政のもとでございますけれども、そことの許認可だとか、地域のご理解がなければどうしてもこのビジネス広げていくわけにはいきませんので。先ほど申し上げたように、約120年、私どもこの地でやっておりましたものですから、そういう長い間のお互いの信頼感の上でご理解をちょうだいしているものだというふうに思っております。
  それから、左、2番目でございますが、先ほどのまとめになると思いますが、原料の確保、我々からしますとこれは原料でございますので、家電のリサイクル法で、先ほど鉛のブラウン管CRTというのがございましたけれども、私ども鉛製錬の一部のプロセスに現に家電リサイクル法でお仕事ちょうだいしているものですから、秋田、青森、岩手の3県のBグループのお仕事をちょうだいしているものですから、そこから出てくるテレビのブラウン管は私どもの鉛精練所の最終的には鉛製錬のところで鉛を回収してございます。等々、そういうことで、原料の確保ということで我々はそういう目で見てございます。
  それから、右側の3番、4番でございますけれども、これは回収し精製したものはどこかにお届けしなきゃいけない、買っていただかないといけないものですから、私ども例えば鉛ですと鉛はほとんどが車のバッテリーのバッテリーメーカーさんに買っていただいているということでございます。
  4番目は、先ほどのページでございますけれども、全体が廃棄物の中間処理も含めて最終処分場まで含めて精練所が中に入った中での環境エココンビナートのような形で我々運営してございます。
  それともう1つは、中国の蘇州で、上海の隣町でございますが、中国の蘇州で、ここは今大規模な中国のIT産業が世界各国ここに集結してございますが、同様にやはりいろいろな形でのE−WASTEが出てくるものですから、私どもここで、主に日系企業の方から電子基板だとか、または金銀のメッキをするときの廃液だとかそうしたものを中心に工場を立ち上げて、昨年第1工場になる湿式処理工程、先週でございますが、右側の下にロータリーキウンがございますけれども、乾式処理の工程ということでほぼこれで中国国内でも主に金、銀、銅レベルまではリサイクルできる形が整ったかなと思っています。経産省の井内課長初め皆さんに大変なご指導いただいたものですから、ようやくできることができたものですから。
  この中で、今、日系企業の方からも何とか、中国国内ではリサイクルができないので、何とか日系に、日本に持って来れないかというご相談も幾つかございます。ただ、先ほど来からバーゼルの問題もございますし、中国の国内法の問題で金銀は中国国外持ち出し禁止とかさまざまな規制がございますけれども、できるものから我々アジアの中での最適な場所の中で、特に私どものターゲットでありますメタル類、重金属類等々につきましては対応が十分可能かなというふうに考えてございます。
  簡単でございますけれども、以上でございます。

○田中委員長 ありがとうございました。
  それでは、お2人の説明に対してご質問をいただければと思います。中島委員と山田委員の説明いただきました。企業内の取組ですね。
  中島委員に、では、私の方から。ヨーロッパの指令は企業としてはこれはもう制約条件として満足するということで、経済的な評価というのはどういうふうに考えられて。もうかなり無理な要求のようなものもあるし、時間をかけて少しやった方がいいとかそういうのもあったりすると思うんですけれども。もうこれは文句なく満足して、そして製品をつくる。国際的にみんな一緒にやるから国際競争力は変わらないと、みんな公平だと、こういう考えでしょうか。

○中島委員 日系では平等だと。ただ、我々の情報収集の問題もあるんですけれども、例えば毒物質が混入されたときに、例えば三菱電機の名前の製品で混入されたときに、全商品が除外されるとか、何かそういう罰則的なことをやられるというような情報が実はありまして、それは最終的にどうなるかわかりませんけれども、そういう意味ではものすごくシビアになっています。
  特に中国から部品調達しているケースが多いんですけれども、彼らから入ってませんと書類がついていても実は入っていたりするんですよね。ですから、非常どここまで管理のために金を使うかという費用対効果ですよ、そういう意味では非常にちょっと過剰反応かなと思うぐらいの状態になってしまっていると。
  一方、ヨーロッパは、WEEEにしてもRoHSにしても自動車部品は対象外と。彼らは自動車産業ありますから、家電は余り産業ないというようなことで。まあ、それだけではないんでしょうけれども、非常に効率の費用対効果という意味では日本の反応が金がかかりすぎてる反応してしまっているというのがあって、実はISO9000とか14000をとったときもやはり日本ってそういうところあったんですね。少し金をかけすぎているきらいがあるので、やはりその辺はヨーロッパ、彼らヨーロッパ内部自身がどう動くのということをよく見ながらその辺は常識的なところにいかなとだめかなと。現時点はとりあえず万全を、いくら金かかっても期すということでやってます。

○田中委員長 山田委員に、では。結構残さがいっぱい残りますよね、ほんのわずかしか貴金属がないから。そうすると、それを結局会社の焼却炉で燃やしたり、その後埋立処分を自社で持っているところでやってますよね。そうすると、初めからそのまま廃棄物として焼却して埋め立てるよりも、回収するために余分に投資した額以上の貴金属の売却が経済的にはペイしているんでしょう。

○山田委員 もちろんでございます。ペイしております。私ども民間企業でございますので、長続きするためにはペイしないとだめでございます。我々はペイしています。
  ただ、ご承知のとおり、メタル価格というのは非常に乱高下するものですから、今、金が足元の約3,000円何がしかと思いますけれども、つい最近までは1,000円台、2,000円台、それがあっと言う間に3,000円、4,000円になるものですから、場合によってはマイナスになることもございます。ただ、私ども長いことやっているものですから、ほとんどがいろいろな意味でコストがかからない設備になってございますので、その意味での強みもあるかと思っております。

○田中委員長 ほかにご質問ございますでしょうか。
  寺園委員、お願いします。

○寺園委員 中島委員に質問させてください。プラスチックの自己循環リサイクルということでご説明いただきましたけれども、例えば冷蔵庫の野菜ボックスはエアコンの外枠にというような例も示していただきましたけれども。素人的には野菜ケースは野菜ケースにという選択肢もあるのかと思うんですけれども、それはやはり消費者が受け入れにくいというようなご判断があるのか、あるいは物理的にちょっと難しいというそういう理由があるのかということと。それが1つの質問なんですけれども。
  もう1つは、自己循環リサイクルが最善であるというような社内の合意形成というのは得られているのかどうかという、その辺をちょっと教えていただければと思います。

○中島委員 野菜ケースの場合は、色の透明感が若干、強度とかいうのは問題なかったんですけれども、色の品質で使いづらかったという背景があってエアコンのところに使ったと。
  それと、自己循環がなぜいいかということなんですけれども、結局資源を取り出しても使ってくれる人がいなかったらリサイクルは回らないので、みずから使う技術をつけるというんですかね、そのためにやっている。これはある意味ではゆりかごからゆりかごまでという話がありましたけれども、みずから使い切る技術がないと他にも売れないということでやっています。ですから、かなり内部的にはそういうコンセンサスはあるということです。
  特に強度いるようなところに使い切るというのは結構、例えば100円ショップで売ってるようなプラスチックの部類とかそういうダウングレードした使い方というのは結構昔からありますけれども、やはりハイグレードに使うというのが技術力を上げるという意味でも価値があるというような認識です。

○田中委員長 森口委員、どうぞ。

○森口委員 山田委員にお伺いしたいんですが。ちょっとそのきょうのここのテーマとはやや外れる議論になってしまうかもしれませんが。いわゆるこういうふうな非鉄金属類なんかのリサイクル、国内での製錬でのリサイクルということで、先ほど田中委員長の方からその廃棄物ですね、残さの処理コストも含めてどうなのかというようなご質問があったと思うんですけれども。私研究で扱ってきた観点からいえば、こういうリサイクルによって原料を得なければ国外からバージンの原料を得てくると。そういうことになると上流側では当然資源産出国の方では本来は廃棄物をおいてきて得られ、そこでは環境汚染のリスクということも本来はあるわけですけれども、そこのコストというのは私の認識では十分に支払われていない部分もあるのではないか。そういう意味では国内でこのようにやっていかれるということはよりそういう意味ではトータルで見れば好ましい方向というようなことがあるのではないかなというふうに私は理解しているんですけれども。
  そういった、ちょっとこれまでのこういう製錬産業でのやってこられたことにかかわるところがあるのでそのあたりちょっと言いにくいところあるかなとは思うんですけれども、積極的にこういう二次資源を国内でリサイクルすることによって上流側での国内への環境汚染の移転ということをこういう産業としてそういう部分を減らしていくことにも貢献していくんだと、そういう言い方によってこういった国内リサイクルを推進していかれるというそういうお考えもあるのではないかなと思うんですが。ちょっとそこまでの話を表に出すというのはちょっと時期尚早といいますか、そういう認識というのはなかなか言いにくいものでしょうか。

○山田委員 おっしゃることはよくわかるんですが、例えば私ども先ほど来から申し上げているように、ことしで120年以上やっておりますが、日本の国内鉱山を例にとっても、今、森口さんおっしゃられることはよく答えが出ているかと思います。非常に鉱山開発は環境リスク非常に高いものですから、かつて我々もいろいろな鉱山の開発に伴ってさまざまな周辺の地域の環境汚染というのは、公害問題の先走りのような企業であることは事実でございます。ただ、その間さまざまな、100年以上にわたって河川を、私どもが端的に申し上げれば、鉱山の下流の河川を汚したケースは多々あるんでございますが、100年以上たってもまだいろいろな形で地域の方々に補償してございます。多分私どもの同業では神岡鉱山の例もございますけれども、皆さんが聞かれたらご存じの方もおられるかと思うんですけれども、さまざまなその後の補償というものが皆さんが想像に絶するほどのことはやってございます。ほとんどの鉱山は、歴史のある鉱山になればなるほどそれは抱えている問題でございます。
  世界中においても意外とラフでございますけれども、日本のように狭い国土の中で集中的にやっているケースと、例えばオーストラリアだとかカナダとか、だれ1人いないようなところで自由自在に鉱山開発をやっているところもございます。その鉱山の開発の環境のダメージといいますか、これはやはり相当なものがあるかなと。経済的な問題というよりも環境問題の方がはるかに多いと思っています。
  余談でございますけれども、世界中の鉱山開発、私ども世界中から鉱石を買って精製してございますけれども、この100年、200年の間にいい鉱山というのは、掘りやすくて品質のいい鉱山というのはだんだんなくなってきているんですね。だんだんダーティーなものに、例えば鉱石中の砒素が多くなるとか、それは避けられないトレンドでございまして、ますますおっしゃられるような鉱山開発に伴う環境リスクというのは大きなものがついてくるかなというふうに考えております。

○田中委員長 武内委員、お願いします。

○武内委員 中島委員にお伺いしたいんですが。きょうのお話で、要するに廃棄物から製造物過程に相当踏み込んでこのシステムを構築していかないとなかなか回っていかないというふうなことについては大変よくわかりました。もう1点、私は特に家電を対象にしたときには、いわゆる省エネといいますか、その点の議論が非常に盛んな分野であるということは承知しておりますけれども。そのリサイクルに伴うエネルギー使用とか、それから温暖化物質の問題に対する対応とか、その辺は当然のことながらある程度それを評価しながらリサイクルのシステムを同時に構築されているのではないかと思いますけれども。きょうのお話にはその辺が、マテリアルフローだからそういう話なんですけれども、もう1つの問題であるエネルギーの節約という観点でこのリサイクルをどういうふうに評価されているかということについて、何かお考えがあったらお教えいただきたいと思います。

○中島委員 制度の問題は残っていますけれども、ライフサイクルアセスメントの中でこのリサイクルにかかわる評価をやっています。基本的にはリサイクルした方がエネルギーは低くおさまっているというふうに。これは例えばアルミの缶のようなものは特にそうですけれども、家電品も再利用した方が安くなるというふうに理解をしています。

○田中委員長 小早川委員、お願いします。

○小早川委員 山田委員に、先ほどの森口委員とのお話と関係するかと思うんですけれども。リサイクル事業の立地の問題ですね。秋田県でずっとやってこられたということですけれども、原料の確保という点からすれば、もっとほかのところの方がメリットがあるということがあるかと思うんですけれども。きょうのお話では大体もう事業は秋田県で完結しておられるように伺ったんですが。やはりほかへ展開するということは、国内、国外も含めてですけれども。

○山田委員 最終的なリサイクルの精練所は私どもここが一番ベスト、今、秋田県のこの場所が、やっているんでございますけれども。例えば前処理といいますか、廃棄物の中間処理プラントでも一部リサイクルの前処理をやっているわけでございますが、ここは国内4ヶ所で、北九州から岡山、それから千葉、それから秋田と4ヶ所でやってございますし。それから、例えば貴金属の回収というのは秋田県ではなくて埼玉県でございますし、割とマーケットに近いところに立地をさせていただいております。マーケットに近いところでできるだけ前処理をして、最終工程の部分の製錬工程を、やはりこれはどこでもできるというわけにはいきませんもんですから、私ども昔からあるこの秋田県の精練所に持って行っているという形でございます。
  例えば中国なんかですと、先ほど金銀は国外持ち出し禁止でございますので、中国内での金銀どうするかといいますと、例えばお付き合いのある中国国内の銅精練所等々に売却をするとか、そんなことで今対応させていただいております。
  決して秋田県だけで自己完結しているということではございません。

○小早川委員 ということは、地元の理解とかそういうことも言われましたけれども、地域社会とか自治体とか、その辺との対応についても、特に100年間の秋田のお付き合いということには余り、そうでなくてもやればできるという。

○山田委員 今申し上げた4ヶ所、千葉県は別でございますけれども、北九州というのは新日鉄さんと一緒にやっておりまして、新日鉄のトバタ製鉄所の構内にございます。それが1つと。それから、岡山県は、田中委員長ご存じかと思いますが、昔の鉱山、岡山県の山の中にある鉱山跡地の中にそういう設備をつくってございます。千葉県につきましては、私ども四、五年前に買収した会社でございますけれども、既存のものを買ったということでございますので、その意味ではそれぞれが長い地元との信頼関係の上でつくった設備かなというふうに思っております。

○田中委員長 いいでしょうか。
  最後に、中島委員にちょっと1つ。EPRということで生産者の責任の拡大ということでデザインフォーエンバイアメントでいろいろ努力している、それが報いられるような仕組みですね。正しく評価されて国際的に値段的にはちょっと高くなっても有利なようになるという、ここまでやったということ、品質を保証するとかこういう制度の規格を満足しているとか、LCAでエネルギー消費がこうだと書いたものが間違いないとか、そういう仕組みはつくられつつあるんでしょうか。

○中島委員 ちょっと難しいんですけれども、そういう仕組みはまだできていないと思っています。それで、1つは、今、原資がどこにあるかといいますと、家電リサイクル法で消費者が払っていただいているお金が1つありますね。あれが1つは原資になってこのリサイクルの技術が発展をしたというのが間違いない。もしあれがなければコスト的にはかなり厳しいですよね。では、今、もっと処理コストを下げていかなければいけないんですけれども、ああいうのを経済的に動かすためには、そういうものを含んでいる商品を高く評価するような社会にならないことにはだめなんですよね。国はエコ、何でしたか、エコ品を買うというような施策をやっていますよね。だから、ああいうのが社会として広まるか、法律で仕掛けをするか、そうしないとやはり取り出した資源が高く売れるような、今はゼロ円でもいいから、キロ1円でもいいから売れるというようなことを再商品化で売ってますけれども、あれがもっと高い値段で売れるようになれば、逆に言ったら消費者から金もらわなくても廃棄物が有価物になるわけですからね。だから、廃棄物が有価物になるというのが本来の静脈産業の健全な発展だというふうに思っています。非常に難しいですが。これは国際間も一緒ですね。

○田中委員長 ということで、回収して再商品化するために住民からいただいているものの一部を技術開発に回していると、こういうふうに理解していいんですか。

○中島委員 結果として高度にして売れるものに使える原資はどこにあるかということでちょっと微妙ですね。

○田中委員長 回答も微妙ですね。取り過ぎだったら安くしようという議論になるかもしれません。
  では、こんなところで終わりにして、貴重なご意見、また報告いただきましてありがとうございました。
  それでは、時間の制限もございますので、次の製品の環境配慮・リデュース事例について、経済産業省からお話しいただきたいと思います。経済産業省からは井内リサイクル推進課長がお見えで、よろしくお願いします。

○経済産業省 井内リサイクル推進室長 事前に調整が不十分でございまして、中島委員からのプレゼンテーションと重なる部分もございますが、そこはスキップをさせていただくことでお許しいただきたいと思います。
  我が国の取組ということでございますけれども、法制度といたしましては循環型基本法の中にも事業者の責務といたしまして、第11条で3R配慮した設計制度ということが入っております。また、資源有効利用促進法の中にも同様に事業者の責務という規定が第4条でございます。
  書いてなくて恐縮でございますけれども、資源有効利用促進法、前回もこの委員会でご説明ありましたように、3R配慮設計の規定も入っております。リデュース配慮設計といたしまして、指定省資源化製品というのがございます。19の製品を今指定しておりまして、家電とかパソコンとか自動車、あるいは暖房機器のようなものも入れております。それから、リユースを促進するリユース配慮設計ということで指定再利用促進製品というのもございまして、これも50指定しております。家電、パソコン、自動車といったものに加えまして、例えば複写機でございますとか通信装置でございますとか、いろいろな機器50品目を指定しておりまして、産業界に対しましてリデュース、リユース配慮設計なども求めているということでございます。
  それ以外にかなり各業界におきまして製品アセスメントガイドラインということでさまざまな環境配慮設計項目につきまして各参画企業に対しましてガイドラインをつくっております。これも先ほどお話があったとおりでございまして、電子電機系がかなり中心、さきがけ的でございますけれども、次を出していただきますと、自動車系あるいはそれ以外のオフィス家具でございますとか、遊戯機でございますとか、ビジネス機器、キッチン・バス、いろいろな業界におきましてそういう設計製造におきますアセスメントガイドラインということで3R関係あるいは省エネなども含めたりしながら、あるいは化学物質の使用でございますとか、さまざまなガイドラインができているということでございます。
  例でございますが、環境配慮設計の例は先ほど中島委員の方からご説明ありました。これはテレビの例でございますけれども、家電製品協会の方からいただいた資料でございますけれども。従来のものに比べますと、例えば有用な貴金属を含む基板の部分をなるべく1つのブロックに集約をいたしましてリサイクルの効率を上げる。さらにそれに至ります過程におきまして、先ほども話ありましたように、分解性をなるべく向上していい解体設計にしていくということ。あるいは全体に軽量化をしたり梱包材を小さくしたりということで省資源性も向上させております。
  それから、プラスチックのリサイクル、先ほども例ございましたけれども、これも洗濯機のプラスチックを冷蔵庫に部品に使っているという例も出てきております。これも先ほどお話ありましたように、家電リサイクル法でかなり高質の、質のよいプラスチックが大量に集まるという状況になっているということでこういったことが日本では可能になっているということでございます。
  これは先ほどお話がありました塩水の例、三菱電機さんの例と私知らずにこれを入れてしまいまして、申しわけありません。それから、その次もこれも同じでございますので省略させていただきます。
  あるいはパソコンなどに関しましては、電子情報技術産業協会、JEITAの方でPCグリーンラベルということでさまざまな環境配慮型のパソコンにつきまして基準項目をつくりまして業界の基準といたしましてこういうマークをつけていると。企業の環境配慮設計制度の体制が整備できているかとか、ユーザーに対する情報提供もちゃんとなされる体制になっているかとか、そういったことが配慮項目となっております。
  前回、日本の産業の場合、生産工程のかなりリデュースをやっているのではないかというご指摘ございました。そのとおりでございます。これは1つ自動車業界でプレスくず、ドアの部分のプレスくずをいかに下げているかということで、今まで1個ずつこういうプレスをしていたものを2個一緒にやることによって歩留りを上げて、60%から75%上げる、これはトヨタの環境レポートからとっておりますけれども、こういった例でございますとか。
  これは印刷工程でございますけれども、例えばこれまで印刷産業で手動で調整していたところを自動化することによって損紙の量を60%削減したということで、これはことし表彰した例でございますけれども。資源循環技術・システム表彰ということで表彰した例でございますけれども、このような、ごまんとこういう例はあるということで、本当に一、二最近の例ということで拾わせていただきました。
  次でございますけれども、このようにいろいろな業界、特に家電業界はそういった意味では自動車とか家電といったところは進んでいるわけでございますけれども、こういった日本の産業界の取組を、先ほども少しお話ございましたが、国際競争力でございますとか、あるいは世界への貢献という観点でどのように考えていけるかということを、さらにもちろん3Rの推進ということで、産構審の方でも廃棄物・リサイクル小委員会の中にワーキングをことしつくりまして、ことしの前半でいろいろ議論いたしました。
  必要な視点というところにございますように、ライフサイクル・シンキング型の社会システムに変えていこうということで、回収・リサイクルはかなり進んだわけでございますけれども、それをいかに上流の設計制度に反映させて輪が回っていくようにするかということでございます。これはまさに先ほど来お話がございますように、クレイドルトゥークレイドルという発想でございます。それによりまして天然資源の消費を抑えると、そして廃棄物の発生とか環境負荷も最小化していくという、そういう輪で、全体のライフサイクルで考えていく必要があるのではないか。
  それから、さらに2番目といたしまして、環境配慮設計制度する場合に量から質へということでございまして、製品に関しますさまざまな環境配慮情報を可視化・伝達していくということによりまして、設計制度にかかわります素材から部品、それから製品の加工・組立、それからそれを本当は流通も入るわけでございますけれども、消費者、そして最終的にはリサイクラー、これはリデュースをする人も含めてリサイクラー、そういったさまざまな関係主体がそういった情報を活用していく。それによって3Rも高度化していくと、そういう社会システムを目指すべきではないかというそういう提言になっております。
  そして、そういったものでグリーン・プロダクト・チェーンというキーワードを出しましたけれども、製造事業者において、先ほどもございましたけれども、環境配慮設計いろいろできておりますけれども、それを消費者や市場がいかに評価するか。そういう形で経済システムの中に組み込んでいくということが重要であろうということでございます。ただ、ここについてはなかなか、特に3R関係については難しいと、なかなか速攻薬といいますか、特効薬がないというのが悩みでございますけれども、なるべくそういう消費者あるいは市場の評価というものをジャッジするようなやり方をしていこうということでございます。
  ということで、具体的な対応として何をするかでございますけれども、製品含有物質への対応といたしまして、これは先ほどご紹介がありましたように、EUではRoHSということで6物質の含有規定をしているわけでございますけれども、かなり曝露率の評価でございますとか、代替物質の評価でございますとか、そういったところでいろいろな懸念なり疑問もいろいろございますので、私どもといたしましては、まず含有されている物質の情報を開示して伝達していくということが第一歩ではないか、それが大事なのではないかと。その上で本当にそのリスクが高いものについては規制をしていくということではないかという考え方をとっておりまして。有害物質につきまして、基本的にはどこにどれだけ含有されているかをホームページなりで情報開示するとともに、含有しているということを、あるいは不含有であるということをマークとして開示していくということも必要ではないか。それによって消費者向けあるいはリサイクラー向けという形で情報を開示できないかということでございます。
  当面、EUでも規制が始まりました6物質から対応可能性とか国際整合性を考えまして対応しようと思っておりますけれども、この考え方がまさに希少金属が含まれている場合、先ほど同和鉱業さんの方からお話がありましたように、希少金属の場合にも考え方としては使える。有害物質の情報を伝えていって、それでリサイクル上有効活用していくということができるのではないかという考え方をとっております。
  それから、そういう含有物質以外にもさまざまな3R配慮設計制度ございます。先ほどもございましたようないい解体性でございますとか、あるいは再生プラスチックをどれだけ使っているか、あるいはそれがどういう材質のものなのかというのは、非常に強度の問題でございますとか、さらにそれをリサイクルする場合とかいろいろな場合に効いてまいります。それから、解体するネジの位置につきましても表示が企業によってバラバラ、国によってバラバラということでは問題だということで、その統一化ということも課題となっておりますので、こういったさまざまな環境配慮設計制度項目につきまして、日本としてもなるべく統一化をし、さらにそれを国際標準にしていく必要があるのではないかということで、今そういった努力をしているところでございます。
  国際標準につきましては、ISOの電子電機版でIECという国際電機標準機構でございますか、そういったものがございますので、そこに環境配慮設計の新しいワーキンググループがことしから発足しております。その中で日本の企業の方が座長を務める形で、こういったような今申し上げたようなものも含め、先ほど製品アセスメントガイドラインとかさまざまな日本の産業の取組がございますので、それを国際標準になるべく反映させて、かつEUその他の、あるいはアジアとも整合化を図っていくということで、現在産業界と私どもいろいろご相談をしながら対応を強化しているというところでございます。
  次は、これは先ほど申し上げましたグリーン・プロダクト・チェーンというものをポンチ絵にしたものでございますので、こういった輪をつくっていこうと。その製品の環境配慮情報をこうやってライフサイクルで伝えていこうではないかということでございます。
  これ以外にもアジアのいろいろな資源循環の問題につきましても昨年いろいろ議論した経緯ございますが、そのあたり、今回の議論にもまたご活用いただければと思っております。
  とりあえずきょうは環境配慮設計ということで簡単にご説明させていただきました。

○田中委員長 どうもありがとうございました。
  ただいまのご説明に対してご質問ございましたらお願いします。
  森口委員、どうぞ。

○森口委員 これは先ほど中島委員のご説明の後で最後の方でお尋ねをしようかなと思っていたんですが、ちょっと微妙な部分もあるようなお答えもございましたので、井内課長にお尋ねしたいんですけれども。環境配慮設計が、最後の方に書かれていましたように、そういったものを消費者や市場が評価する形でというお話があるわけですけれども。最終的にはいわゆる外部コスト的なものまで考えれば、その環境配慮設計をすることによってトータルのコストというのは下がっていくというのが1つの理想的な姿なんだろうなと思うわけです。それは消費者がどうということではなくて、事業者さんにとってもEPRの精神を徹底すれば、やはり負担されるコストというのが最終的に安くなっていく、それが一番望ましい姿ではないかなと思っておりまして。
  特に家電なんかの場合には、耐久材に関しては市場に出てから実際に例えば解体なんかにおける効果があらわれてくるまでに十数年のタイムラグがあるので、これは非常に理屈と実践というのは非常に難しいとは思うんですけれども。さっき中島委員の方からお答えもありましたように、技術開発なり新しい設計をやっていくためのある種の原資は今の公的制度のもので担保はされているけれども、そういうことでやはりライフサイクルでのコストが安くなる方向にいけばそういう製品の方が結果的にコストは安くなるし、それが結果的に市場でも選ばれるという姿が、これは非常に青い議論ではあるんですけれども、理想ではないかなと思いますし。EPRも恐らく責任というよりはむしろそういうトータルのコストを下げる機会を一番製造者、事業者の方が持っておられると、そこの能力を一番持っておられるということは非常に重要ではないかなと思うんですが。
  どうもこの環境配慮設計という言葉は、余り、ともすれば、ややうがった見方をすれば非常にコストがかかってでもやはりある種のことをやるというようなふうにもとられかねないような言葉のようにも一部感じるところもあるんですけれども。結果的にその方がライフサイクルコストが安くなるというそういう考え方のもとに、もう少しより積極的に評価できるような感じもするんですが、そのあたりもしお考えお聞かせいただければと思います。

○経済産業省 井内リサイクル推進室長 実は、産構審の委員会の報告の中にはそういった考え方も入っております。そういうDFEをすることによってコストも下がっていく、ウィンウィンの関係になる、状況になることを目指していくということは考え方としては入っておりますが、具体的にはやはりまずそれが市場に受け入れられることが最も生産メーカーにとってのインセンティブになるわけでございますので、そこをどうするかという議論もいろいろいたしました。
  1つのステップとして、先ほどのように含有物質の情報が管理されているかどうかというのは、JISマークを付すことによって表示しようということを一応やってみようということになっております。そういうことによって、先ほど少しお話ございましたけれども、含有しているかどうかがわからない状況で生産しているものではないんだと、きちんと含有しているかしていないかはその品種によって違うかもしれないけれども、いずれにしてもこれは管理されているんだということが消費者にわかるようなそういうJISマークを今策定作業をしております。そういった形で市場、まず消費者に訴えるということが一番のモチベーションになるのではないかなと思っております。

○中島委員 関連してお答えします。

○田中委員長 中島委員。

○中島委員 EPRに関してですけれども、例えば10年後あるいは15年後にプラントに返って来る製品を解体しやすいようにするとか、それは確かに大事なんですけれども、それはメーカーにとってインセンティブになるかといったら決してならないと。企業は1年ごとに決算をしますから、やはり1年で決着できるぐらいのインセンティブでないと、そういうEPRというのは難しいんじゃないかなというふうには思います。だから、メーカーにやらせる、すごく極端な意見があって、EPRの名のもとですべてメーカーにというやつは非常にとんでもない議論だというふうに思っています。
  それと、きょう紹介した環境配慮型設計というのは、少なくとも日本における環境配慮型設計というのは決してコストアップになっていません。コストを下げながらやるというのはメーカーにとって基本ですから、これはコストアップになっているとは思っていません。ただ、ヨーロッパのRoHSみたいにものすごくシビアに品質管理ですね、1品の、絶対許されないというような管理をやりだすと非常にコストになります。それは将来あるところに落ち着くんだろうというふうに思っています。

○田中委員長 ほかにございますか。
  桑原事務局長。

○桑原事務局長 バーゼルのコンテクストの中で環境配慮設計というのは非常に重視されているけれども、なかなか一般の企業のリアクションとしては非常に消極的だと考えられているものなんですけれども。きょうのお話を伺いまして、非常に日本が進んだ水準で企業も政府もそれに取り組んでらっしゃるということがわかりまして、非常に印象が深いんですけれども。
  バーゼルの締約国はこういう問題に非常に関心を持っております。我々の会合などの機会にできればそういうインフォメーションをいただけたら非常に各国の役に立てるし、それから日本の積極的に環境に適切な形での資源の循環というものに取り組んでらっしゃる、その姿勢もアピールできるかと思いますので、よろしくお願いいたします。
  それから、先ほどちょっとまたバーゼルが難しいというお話があったので、そこで一言言いたいんですが。バーゼルというのはあくまでも廃棄物の規制の条約です。その意味では廃棄物かそれとも製品かというところの区別というのをやはり政府、締約国が協力して作業をしていくということが資源循環型の社会をつくる、その中で環境の保全というものも保証していくという意味で大事だと思います。

○田中委員長 ということは、まだ締結国の間では何が廃棄物で何が廃棄物でないかという定義、それから有害廃棄物か有害廃棄物でないかというのは共通な定義はつくられていないんですよね。

○桑原事務局長 付属書の8、9で何が規制されるかされないかという区別を一応しているはずなんですけれども、いろいろ書き方、ドラフトの仕方が突き詰めて読んでみますとあいまいなところが多く、先ほどのブラウン管のお話もありましたけれども、その中で有害廃棄物として何を指定していくかというのはもっとバーゼルの中で明確にする必要があると思います。今の携帯電話でまさしくそういう議論が行われています。

○田中委員長 はい、ありがとうございました。バーゼル事務局にもいろいろ情報を提供してほしいと、こういうご要望でした。
  それでは、次の課題に進んでいいでしょうか。特に質問なければ次に移りたいと思います。
  前回、委員からご要望がありました我が国の取組事例について、簡単に事務局からご説明いただきたいと思います。

○企画課長補佐(島村) 失礼いたします。資料5をごらんいただければと思います。我が国の廃棄物・リサイクル対策の取組の事例を簡単に整理いたしましたので、短時間ではございますが、簡単にご報告させていただければと思います。
  まず、構成でございますが、さまざまな事案への対応といたしまして、国内の不法投棄や有害物質の不適性管理防止の取組、続きまして、海外の廃棄物等の輸出に対する問題。さらに第2部といたしまして、国内の3R推進のための基盤となるファクターということでございまして、施設や技術、地域、国民、さらにはNPOの取組といったようなものを整理させていただいております。
  まず、さまざまな事案への対応でございますが、不法投棄の投棄量でございます。これは、平成16年度で673件で約41.1万トンということでございます。また、不法投棄件数につきましても排出事業者といったようなものの責任が多くなっているということでございます。
  次でございます。不法投棄対策については国のアクションプランをつくっておりまして、地域における意識の向上でございますとか、廃棄物処理体制の強化、さらには制度を支える人材の育成というようなことを進めているところでございます。このような取組を総合的にまとめたものといたしまして、不法投棄アクションプランといったようなものをつくりまして、その中で施策を推進しているところとなっています。
  次に、千葉県の地方の取組実態を紹介させていただければと思います。千葉県の事例で申しますと、平成12年には千葉県での産廃物の不法投棄160件、不法投棄量も12万1,000トンということで、全国の産廃物の不法投棄量の約30%を千葉県が占めていた、こういうような状態でございました。こういう実態を踏まえまして、千葉県の方でも廃棄物の処理の適正化に関する条例を策定して、産業廃棄物については廃棄物処理法を越えてマニュフェストの作成、ケイコウを義務づけたりとか、小規模産廃処理施設についても許可制度を導入したりとか、さまざまな取組。さらには県民参加型の不法投棄撲滅ネットワークを整備する。こういうことを通じまして、平成16年には12年に比べますと10分の1以下という大幅な減少を実現した、こういうような状況を達成しているところでございます。ただ、件数自体はふえておりますので、小規模化が非常に進んでいるということでございます。
  また、硫酸ピッチでございますが、硫酸ピッチは軽油の取引税の脱税目的でつくられるものでございますけれども、これがいろいろな土壌や地下水汚染の問題を誘発しているかということでございます。このような事態でございまして、関係省庁との、税務署等とうまく連携いたしまして、警察省、総務省、こういったようなものとも連携いたしまして、関係省庁一体になって国で取組を進めた例でございますが、地方と一体となって取り締まりを強化したと、こういうような事例がございます。
  次に、ダイオキシンでございます。ダイオキシンも前回もいろいろご指摘ございましたけれども、これも関係省庁の連絡会議をつくりまして取り締まりを強化しておりまして、全国のダイオキシンの総排出量、平成9年に比べまして平成15年までに約9割削減するということをやっております。ダイオキシン特措法を制定したりでございますとか、さまざまな対応を進めております。また、高濃度のダイオキシンについては分解処理の技術をマニュアルとしてまとめて地方公共団体に広く周知しております。
  地方の具体的な取組でございます。特にこの埼玉県の例でございますと、埼玉県では廃棄物処理施設の集中立地地域であることから、ダイオキシンに対する住民の方がかかわっている。平成8年度からダイオキシンの実態把握や無害化の研究を進めて、平成11年2月、「所沢産野菜ダイオキシン報道」が社会問題となる中で、対策の強化を図ってきたということでございます。
  この結果、ダイオキシン類削減推進の構造計画を定めまして、県民や事業者、行政が一体となって取組を進め、平成9年と比較しまして約92%削減したということでございます。
  こういった取組をまとめたものが次のページでございます。大きくいって要素が幾つかございまして、まず、ダイオキシン類問題の表面化したのに際しまして、人材育成、日本環境衛生センター等において人材育成や、あとは各公益法人等による技術指導、こういったものを通じて対応能力を高めていく。一方で廃棄物学会や財団法人の廃棄物研究財団、こういったものに技術の開発や調査研究の実施、こういったものが一体となって国としてもダイオキシンに対する枠組みをつくっていく。それに伴いまして、廃棄物処理法に基づく制度を着実にカイソウしていく。これを受けて地方によって市町村による施設の改善や技術、人材を活用した取組を推進していく。こういう調査研究や人材育成、こういったものがベースになりつつも、地方によるきめ細かい取組、こういったもの、さらには国の取組が一体となって対応を進めていくということでございます。
  次に、海外の廃棄物の輸出に関する問題でございます。バーゼル条約のパンフレット等でございますので、今までの違法な輸出の事例について簡単にご紹介させていただければと思います。まず、99年、フィリピンに対しまして産廃処理業者が医療廃棄物を再生用古紙と偽って違法に輸出するようなものがございました。この結果、代執行で回収をしたことになりますけれども、約3億円近い代執行の社会的なコストが生じたということでございます。それから、中国における廃プラの問題等も生じているということでございます。
  次でございます。国内の取組のファクターでございます。まず、施設についてでございますけれども、我が国では個別の地域で3Rの推進を行うような施設整備等を行っております。これはエコタウン事業として現在25の地域を指定して、民間事業者による廃棄物処理やリサイクル、こういったものを技術的に先進性や先駆性を有していて将来的にも非常に有望なものとして支援しておるところでございます。地図にございますように、平成17年9月、最近でいえば三重県の四日市市が指定されてございます。全部で25地域でございます。
  次の技術でございます。技術についても、例えばペットボトルのリサイクル技術でございます。これはペットボトルをそのままポリエステル製品として回収して、それをさらにまたペットボトルに戻す、水平循環というお話が先ほどございましたが、そのようなものを実用化した施設を整備しております。例えば帝人等でペットトゥーペットの技術を開発しております。得られる純度は99.99%というように、同等の品質を確保したり高い安全性、こういったものを実現しくということでございます。
  また、自動車のリサイクルにおいても、使用済み自動車のすべてを資源として活用していく、全部再資源化の施設を整備したりでございますとか、自動車の全部再資源化に向けて自動車メーカーが自主的にネットワークをつくって適切な再資源化がなされるような取組を進めていく。実際には今のTHグループとARTの2つに分かれまして、コンソシアムでは非常に多くの取組がなされているということでございます。
  最後に、地域の取組でございます。地域は川崎市の事例でございますけれども、ゼロエミッションの取組を川崎市で行っています。川崎市もエコタウンに指定されておりまして、平成9年に指定されて、京浜工業地帯に立地して川崎の臨海部をエリアとして大きなものづくり企業が立地するとともに港湾、鉄道、運河など物流及びエネルギーを集積しているというようなところでエコタウンを実現していくということでございます。
  キーコンセプトとしてはゼロエミッションということでございまして、多くの工場や事業者が排出抑制を行うとともに、近在の工場群を含めてさまざまな業種が連携してゼロエミッション化を進めていく。その中の具体的な施設といたしましては、下にございますように、廃プラスチックの高炉還元施設でございますとか、家電リサイクル施設、さらに廃プラスチックの原料化施設。先ほどご紹介いたしましたペットトゥーペットのリサイクル施設、こういったものを一体として整備いたしましてゼロエミッション化を進めていくというところでございます。
  そのためには、上にございますように、エコタウンの基本方針、企業自身がエコ化を推進していくというようなこと、さらには社会や開発途上国に貢献していくといったようなことも含めて基本方針を定めるという状況になっております。
  次に、国民の取組です。前回、崎田委員の方からもご指摘がございましたが、資源の集団回収といった取組が重要ではないかという話でございます。我が国では自治会や町内会、こういったような団体が資源物を回収して、分別回収に資するといったような資源集団回収を行っています。この結果、ごみの原料化、資源化が大きく貢献しておりまして、例えば名古屋市の事例でございますとか京都市の事例がございます。
  最後に、NGO、NPOの取組でございます。こういった3Rを推進していくに当たっては、NGO、NPOが重要な役割を果たす例もございます。我が国においてはこういった取組も推進していく観点から、エコ・コミュニティ事業というものを行っております。先進的にほかの地域に応用可能な取組、これにつきまして支援を行っています。その中には南九州におけるリユースびんの取組など、実際の取組が進んでいるようなものもございます。必ず全部が成功する、必ず全部が日本全国でされるということではございませんが、そういう先進的な取組を支援していくという状況にございます。
  以上、簡単でございますが、失礼いたしました。

○田中委員長 ありがとうございました。
  全体について、何かご意見ございますでしょうか。
  ちょっと8ページを見ていただきたいと思いますが、日本の、訂正と思うんですけれども、日本環境衛生施設工業会ですね、右下、左上。日本環境衛生施設工業会。日本では企業のネットワークということで工業会、それから自治体のネットワークというので全国都市清掃会議、個人個人の研究者、技術者の集団が廃棄物学会とかいろいろなレベルのネットワークができている。こういうようなそれぞれの国にもこういうサポート体制が廃棄物問題解決するのには非常に重要な役割を果たしているのではないかなという気がします。
  あと、日本が自慢をする事例としては、PCB問題ですね、PCB廃棄物への取組で、すべての廃棄物を15年以内にすべて処理するという計画が着々と進んでいる。それから、アスベスト廃棄物への取組。感染性廃棄物のガイドライン、マニュアルがつくられております。それから、各種リサイクル法に基づいて、例えば容リ法で回収された容器類がいろいろな技術で再資源化されている、こういうのも自慢して、あるいは見てもらいたい内容ではないかと思います。
  特にご意見。森口委員、どうぞ。

○森口委員 11ページにペットボトルのペットトゥーペットの技術のご紹介ありまして、今、田中委員長からもこの容リ法のもとでの日本の誇れる技術なんだろうなと私も思うんですが。この専門委員会の課題でありますところの国際循環型社会形成ということとも非常に関わりの深いある種の象徴的な問題だなと思っておりまして、これお答えをいただくのは今難しいんだとは思うんですけれども。こういうある種のグレードルあるいはクローズドループで回っているものであっても、やはりコストといいますか競争力のもとでは、先ほど来出ている国際資源循環というようなものにやはりこういう技術が埋もれてしまうといいますか、こういう活躍の機会を失うというような状況にもなっていると思います。まさにこういうある種の非常にグッドプラクティスがあるということと、実際の経済原理で動いていく部分のギャップをどう埋めるかというのが非常に象徴的な事例だと思います。これは今回ご紹介いただいたのは大変重要ではないかなと、コメントでございます。

○田中委員長 開発途上国あるいは海外に情報提供する場合に、自慢すべきとともに課題も、こういう課題を抱えているというのも情報として提供すべきでしょうね。
  ほかにご意見なければ、いいでしょうか。
  議論はまだあろうかと存じますけれども、時間の制限もございますので、また後ほど気づいた点があれば事務局までご連絡いただければと思います。
  その他、事務局から何かありますでしょうか。

○企画課長補佐(瀧口) 廃棄物・リサイクル対策企画課の瀧口です。参考資料2について簡単にご報告させていただきます。桑原事務局長からのご報告にもありましたように、今週東京におきましてバーゼル条約のE−WASTEワークショップというのが開催されました。これ主催はバーゼル条約事務局、それから環境省、国立環境研究所によって行われまして、アジア太平洋地域から12カ国、そのほかから4カ国、国際機関。それとともにこのワークショップの特徴は、研究者の方々、産業界、NGOも含めてこのアジア太平洋地域での電機電子機器の廃棄物、いわゆるE−WASTEについての対策を議論したということで、このプロジェクト、2005年から2008年までの実施が承認されたわけです。
  先ほど桑原事務局長のご説明の中でこの国レベルの行動計画、それから地域レベルでの行動計画というのが中身が詰められたということで、詳細な内容はこの資料をご参照いただければと思います。この別添1が全体のプロジェクトの概要、それから別添2がこのワークショップのアジェンダ、そして別添3が議論されました結果であります、リコメンデーションのプログラムオブアクションでございます。
  別添3につきましては、若干ユニトリアのチェックが入るものですから、この引用は避けていただきまして、最終的なものをまた環境省のホームページ等で公開したいと思います。
  以上でございます。

○田中委員長 ありがとうございました。
  次回の第3回は12月下旬を予定しておりますが、詳しい日程は後ほど事務局から連絡していただきたいと思います。
  この際ですので、次々回の予定を調整させていただきたいと思います。日程などの調整について、事務局から何かございますでしょうか。

○企画課課長補佐(島村) 次回の日程がまだ決まっておりませんので、恐縮ではございますが、次々回は1月の中下旬を予定させていただければと思っております。日程につきましては、机の上に予定表を用意させていただきましたので、机の上に置いていただくか事務局までお持ちいただければ調整させていただければと思います。
  どうかよろしくお願い申し上げます。

○田中委員長 それでは、これにて閉会いたします。
  本日は活発なご議論ありがとうございました。

午後6時48分閉会