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中央環境審議会廃棄物・リサイクル部会 (第22回)議事録



平成16年9月29日
環境省 廃棄物・リサイクル対策部

議 事 次 第

(1) 小型廃棄物焼却炉に係る処理基準の見直しについて
(2) 循環型社会の形成に向けた市町村の一般廃棄物処理の在り方についてのヒアリング
   家庭ごみ有料化の取り組みとその課題
   (東洋大学経済学部 山谷修作教授)
(3) 市町村による一般廃棄物処理のコスト分析の現状及び一般廃棄物処理システムの変更事例について
(4) その他

 
 
午前9時59分開会

○企画課長 おはようございます。廃・リ部企画課長の谷津でございます。
 定刻になりましたので、ただいまから中環審廃棄物・リサイクル部会を始めさせていただきます。委員の皆様方におかれましては、御多忙の中、お集まりいただきまして大変ありがとうございます。
 本日でございますが、14名の委員からご出席のご連絡をちょうだいしております。定足数である過半数に達しておりますので、ご報告を申し上げます。
 なお、柿本臨時委員の代理といたしまして奈良県生活環境部次長の田中様、また、佐々木臨時委員の代理といたしまして経済同友会エグゼクティブ・エキスパートの山口様にご出席いただいております。
 議事に入ります前に、お手元の配付資料のご確認をお願いいたします。資料の一覧をお配りしてございますので、もし不足等がございましたら、お申しつけいただければと思います。
 それでは、これ以降の議事進行は花嶋部会長にお願いを申し上げます。よろしくどうぞ。

○花嶋部会長 それでは、議事に入ります。
 本日、お手元の議事次第にありますとおりに、まず前回、8月19日の審議におきまして積み残しとなっておりました、小型廃棄物焼却炉に係る処理基準の見直しから始めたいと思います。
 それで、資料の2の「小型廃棄物焼却炉にかかわる処理基準の見直しについて」について、事務局よりご説明をお願いしたいと思います。

○産業廃棄物課長 産業廃棄物課長の森谷です。
 それでは、資料の2を使って説明をさせていただきたいと思います。資料の2は、1ページ目から30ページ目まで、大変たくさんの資料になっておりますけれども、これ、おめくりいただきますと、1ページ、2ページは、今回の緩和に関する見直しの概要を記しておりますが、3ページから5ページは、パブリックコメントで寄せられた意見を整理し、それに対して事務局の考えを記したものになっております。それから、その後、資料の2−1という右肩に見出しがついておりますけれども、これは、本日ご欠席の田中勝委員の方から、提出していただきたいということで提出があったものでございます。優良小型焼却炉の機能評価報告書なるものでございます。これがずっと続きまして、27ページまで移っていただきたいと思いますが、資料の2−2、27ページになりますけれども、木くず焼却の実例、助燃バーナーなしの実例というものを1枚別につけました。その後に、まためくっていただきまして28ページに、資料2−3ということで、焼却施設からのダイオキシン類排出量の推移というもの、それから、29ページが木材産業の小型焼却炉のダイオキシン排出の実態というものでございます。
 それで、私の説明の方は、実は、まず基礎となる現在の基準がどうなっているかということからお話しした方がいいと思いますので、資料2−5の、すなわち最後のページ、30ページのところから話をさせていただきたいと思います。
 廃棄物の焼却施設は、その処理能力によって規制が異なるということになっております。同時に、焼却処理能力に応じてダイオキシンの規制もかかるということなんですけれども、目安となる大きさというのが、50というのが、この30ページの左側の網かけをしているところで、ちょっと見づらくなっておりますけれども、50kg/hというところと、それから200kg/hというものに分かれております。ダイオキシンの方の規制は、1時間当たり50キログラム以上の焼却施設については、右側にありますような新設、既設、そして焼却能力にさらに分けて基準値がかかっておるわけですけれども、この網かけでかかっている上の部分は廃棄物処理法のことを書いております。廃棄物処理法では、施設の大きさにかかわらず、廃棄物を焼却するということであれば一律にかけられる処理基準というものがありまして、その主な内容は、右側にありますように800度以上で焼却できる構造、外気と遮断された状態で廃棄物を投入、それから温度計、助燃装置というところでございます。
 さらに、この焼却処理の基準のみならず、施設が大きくなる、すなわち1時間当たり200キログラム以上の焼却能力を持つものについては、構造基準というものもさらに加わりまして、それが右側の一番上のところになります。先ほど申し上げた設備基準と称するものに加えて、例えば燃焼ガスの滞留時間でありますとか、それから、排ガスの処理装置など、それから温度の記録といったものまで入っている、こういうのが実情でございます。
 そこで、話は7ページの方に移らせていただきたいと思いますが、田中先生の方から提出してもらいたいということで出されたものについては、この8ページにございますように、田中先生が日本産業機械工業会の中に設置された委員会の委員長であるということであります。この報告書、私の手元に黄色い冊子としてございますけれども、これの主要部分を抜粋させていただいて説明をしたいと思います。そういう関係で、例えば9ページのところに23という数字がありますが、これはもともとの報告書のページでありますけれども、その下のページは説明のためのページ数になっております。
 ここでは、3つの小型焼却炉──小型というのは、200キログラムという数値を先ほど申し上げましたけれども、それよりもはるかに小さいものであったり、この表で3つの型式ということで書かれていますけれども、いわゆるバッチ式、連続焼却のものではなくて、さらにその右側にありますように間接、直接、これは火が直接かかるか、輻射熱かということになるんですけれども、加熱をしてガス化して焼却をするといったようなものについての性能試験の結果をこれからご説明したいと思います。試験対象のごみ質は、一般雑芥・高分子と、こういうふうに書いてありますけれども、紙くず、木くず、プラスチックの混合廃棄物となっております。
 それでは、まず1番目の2500Bという型式のものからですけれども、これは10ページ、11ページを見ていただきますと、右側に写真がついておりまして、その模式図が概略ついております。左側に仕様ということで、規模等がわかるようになっておりますけれども、11ページの図を見ておわかりいただけますように、灯油焚きのバーナーが、この炉の下部にありまして、そのバーナーからの輻射熱で廃棄物がガス化されるというものです。廃棄物自身は投入扉から一括入れまして燃やし、燃やし切りを行うという形のものでして、この輻射熱でガス化された可燃物、可燃ガスが、中間ぐらいのところから横から入ってくるんですけれども、空気と混合して燃焼させるというものです。一見すると、助燃装置はどこにあるのかなと思うような装置でありまして、実はこのバーナーの炎の高さを変えることによって、高さが高くなった場合にはずっと上まで炎が伸びて助燃の機能も持つと、そういう自動制御をされているというものです。
 これが型式ですが、12ページ、13ページには性能がございます。実証試験ということで、紙くず、木くず、プラスチック類について、どれだけ入れたかというのが表にありますが、その下に測定結果ということで、排ガス中のダイオキシン濃度が基準値5ng−TEQ/m3Nですが、それに対して0.056という数値が得られております。右側には温度表示がありまして、特に下の方を見ていただきますと、下のガス化室等のチャートというのは、13ページですが、これは約五、六時間にわたるわけですけれども、燃焼室温度が800度以上になるという、下にガス化されているところの温度が記されていると、こういうようなものでございます。
 この後、類似の施設ですので簡単にしますが、14ページ、15ページは、これは先ほどのようなバーナーが1つではなくて、1次バーナー、2次バーナーがある焼却であります。この性能については、16、17ページの方で見ていただきますと、16ページの上の方には、どういったものを投入して実証試験をしたか。その測定結果が先ほどと同じ形式であります。先ほど5ng−TEQと申し上げましたが、それに対して0.21という数値になっております。右側の方に燃焼室温度、おおむね800度を維持しているということがおわかりいただけると思います。
 それから、18ページ、19ページ目は、これはまたちょっと違った趣の焼却炉でして、通常は焼却をするための空気というのは押し込んでいるわけですけれども、これは排気塔に近いところからファンを動かして引っ張って、それで空気を燃焼室に入れる。燃焼室に入れる空気をダンパーを用いて微調整するというものでございます。ダイオキシンの吸着塔というのがついておりますように、実は次のページを見ていただきますと、20ページの測定結果のところでは、除去装置で約5割ぐらいダイオキシンを除去するという、そういう設計になっております。塩ビが2%混入している場合、そうでない場合ということで区分けがされております。
 それから、燃焼室の温度等につきましては21ページにあります。ダンパーがあるせいか、かなり小刻みになっているのがおわかりいただけると思います。
 ここまでが、この黄色い報告書の中に入っておりますが、その後、報告書に追加資料ということで、今回のこの委員会の方で追加されたものとして、これはさらにご参考ということなんですが、23ページのところを見ていただきますと、火床面積0.49、その上の処理能力1日当たり80キロということでおわかりのとおり、通常はダイオキシンの濃度規制にかからない、そういった小さな炉であります。
 24ページ、25ページに、その写真と構造がございますけれども、ガス化をして焼却を行う。測定結果も25ページにありますように、基準値5に対して──基準値5というのは、これは5を適用した場合ということになります。測定結果は0.17で、対象にした廃棄物は紙くず、木くずといったようなものが中心になります。廃プラは、確かにほかに比べてちょっと少なくなっております。
 26ページに温度、CO、O2も上の方にありますけれども、こういった状況です。
 ここまでが、いわば最近のバッチ式の優良な、ガス化を中心とした燃やし切りタイプの炉の紹介でございまして、27ページは、これは平成9年に設置され、平成11年に環境庁が調査した木くず焼却炉の一例なんですけれども、連続投入ではありますが、二次燃焼室というものとか助燃バーナーがない。800度以上の炉内温度を維持しておるわけですけれども、ダイオキシン濃度については0.072というものでございます。これがちょっと実例を中心に申し上げさせていただきました。
 それで、先回、もう少し簡単にまとめ切ってしまった表でご紹介いたしましたが、木材産業の小型焼却炉の排ガス中のダイオキシン濃度の測定結果というのが29ページにありますので、ご紹介させていただきますと、一たん廃棄物を炉の中に入れて燃やし切るというバッチ式のものと、それから、連続投入で外気と遮断しながら二重扉などを用いて投入するという連続式に分けて測定結果があります。さらに、左側のこの×、○というのがありますけれども、これは温度計や助燃装置といったものがあるかないかということで、×、○があります。×、×というのは両方ともありません。○、○というのは両方ともあります。互い違いに○、×があるというので、4つの行に分かれているわけですけれども、施設数に対して、この施設に適用される10ナノグラムという、今となってみれば一番緩い基準ではあるんですけれども、この基準値を超えているか否かというところが分母、分子で書いてございます。例えば2の64分の2というのは、2施設が10ナノグラムを超えていると、こういったようなものでして、これは事実として温度計や助燃装置が設置されていなかったというようなものでございます。
 こういう事実を踏まえまして、私ども、話を今度はパブリックコメントにどのようなものが寄せられたのかということをお話しして、最後に今回の処理基準の見直し、特に緩和にかかわるものですので、どういった内容で、今後どういうことを措置していきたいかということをお話ししたいと思います。
 3ページ目にパブリックコメントの結果概要を、まずカテゴリーに分けて書いてございます。コメント数自身は約1,000件ほど寄せられました。数の上では、実は緩和を求める数が大変多くありましたが、この中では、まず緩和について反対と思われる意見を中心にまとめております。
 まず1つ目、「廃棄物を1回の投入で燃やし切るバッチ炉について」というところでございます。意見の方は、なぜそういったものが使用可能と判断したのか。それから、800度以上までバッチ型の焼却炉では温度上昇が難しいんじゃないか。それから、外気と遮断された状態で投入できる設備以外からは廃棄物を投入できない構造を要件とすべしという意見がありますが、さらには、これは幾ら設備がしっかりしていても、燃やす人が不適切なことをする場合ということだと思うんですが、燃焼中の扉の開閉、これは温度が下がってしまって黒煙が出たりしますので、その具体的な措置といったようなことを意見としていただきました。
 環境省としましては、この「外気と遮断された状態で投入できる構造」については、廃棄物の投入の際の燃焼室の燃焼ガス温度が低下しない、それから、燃焼ガスが外に漏れないといったことから、それを目的とした規定と考えておりまして、現行基準の中でも、実は1回の投入で燃やし切るバッチを禁止しているというわけではございません。ただ、それが明確になっていないと考えています。
 小型焼却炉については、先ほどちょっとご紹介したものも一つの例なんですけれども、技術の進展によって800度以上まで炉内温度を上げることができ、維持できるといったバッチ炉もあることから、1回の投入で燃やし切るバッチ炉も使用可能としたいと、明確にしたいということでございます。資料の2−1というのは、先ほどご説明したものでございます。
 そして、燃焼中の扉の開閉については、自動ロック方式などの構造上の措置とともに、こういった物理的な措置も可能と思いますが、焼却の方法として既に別途定められております、黒煙が排出されないように焼却することというのがございますので、自治体の監視──都道府県、それから保健所設置市というところでございますが──のみならず関係団体を通じて、こういった扉の開閉が燃焼中にされないようにということを徹底してまいりたいと思っております。
 それから、温度計についてのことでございます。温度計については、燃焼ガス温度を適正に維持できることを確認する手段・方法であるので、それを明確にすべきだ、それから、2つ目は、燃焼の状態が常に安定しているとは言いがたいわけなので、温度計は常に設置して監視は必要であるというご意見。それから、3つ目は、さりながら、燃焼ガス温度が定期的に測定可能な構造にしておいていただければいいのではないかという意見です、3つ目は多少緩和を求める意見だと思いますが、そういう意見をいただきました。
 環境省の考え方としては、燃焼ガス温度については、その測定をすることによって、おおむね800度以上で焼却されるということを確認する必要があると考えております。ただ、この確認がなされた場合、場合によっては次のようなことも可能ではないだろうかという考えを持っておりますが、それは何かといいますと、温度計の装着可能な測定口が既に焼却炉にあって、温度計を定期的に燃焼室に装着して、燃焼ガス温度を測定・記録できるのであれば、これは焼却可能、すなわちその炉を使用可能ということの考えでもよろしいのではないかと思っております。いずれにしても、こういうことが的確に運用されるように、自治体等への周知徹底、それから指導をしていただくということが肝要だと考えております。
 それから、4ページ目に移らせていただきます。助燃装置にかかわることでございます。先回の部会の資料の中にもありましたけれども、着火バーナーと二次助燃バーナーの共用というようなことでございましたけれども、温度管理の不安定な小型炉において高温燃焼を確保するには二次バーナーは不可欠な設備であると、そういったご意見であります。これは、先ほど資料でごらんいただきましたように、いわば2つ別々にあるのではなくて、ガス化バーナーと助燃バーナーを兼ねているものであるとか、バーナーそのものがなくても安定した燃焼を維持できるという施設も実は実例としてあるものですから、その点を加味いたしまして、環境省の考え方といたしましては、小型廃棄物焼却炉について、焼却する廃棄物の性状や焼却炉の構造によっては、これは何でもいいということではないと思いますが、助燃装置がなくともおおむね800度以上の安定した焼却が可能な事例もあることから、燃焼ガス温度の測定結果によりおおむね800度以上の安定した焼却が可能と判断される場合については、助燃装置が設置されていなくてもいい、使用可能とするというのではどうかと思っております。
 その他の意見をご紹介させていただきます。4にその他の意見がございます。これは、見直しの根拠データ、ダイオキシン類排出量の算定、見直し後のダイオキシン類排出量、そして見直しの影響といったようなものがございまして、5ページの方に考え方を書いてございます。さらに、緩和要望ということで、積極的に緩和を求めたいという意見をいただいております。
 まず、見直しの根拠データについては、今回の見直しが、木材の関連業界からの要請に従ったものではないか。行政等による検査データの評価を行っていないのではないかというご意見でありますとか、ダイオキシン濃度基準を十分満足している小型焼却炉で、処理基準を満たしていないものが一定存在するという根拠を明らかにしてもらいたいという意見でございます。これは右側にございますけれども、私どもの見直しの根拠、背景といいますのは、廃木材を焼却する小型廃棄物焼却炉のダイオキシン類の測定の合理化と、実は設備基準の適用除外等については、木材業界の団体の方から要望がこれまでもずっとあったことは事実でございます。今回の基準の見直しは、このような要望も参考としつつ、ダイオキシンの排出量、それからダイオキシンの測定結果、それから目標がどれだけ達成できているか、施設ごとに濃度基準の適合状況、これは処理基準を必ずしも満足していなくても適合しているとか、そういった実態を踏まえまして、ダイオキシン類特別措置法が求める濃度基準の遵守に支障のない範囲で行いたいというものでございます。
 それから、ダイオキシンの排出量の算定については、これは過小評価にひょっとしたらなっているのではないだろうかというご意見でございますが、私どもは、排出量の算定というのは、技術的な点について改良すべき点は多々あると思いますけれども、現在のところは年1回、または数回、ダイオキシン濃度の測定を事業者の方にしてもらっております。これは構造等処理基準の遵守を基本として、その上で測定をしてもらっておりますけれども、それをもとに推計しておりまして、現在のところではおおむね可能な限り実態を反映しているものだというふうに思っております。
 それから、続きまして、見直し後のダイオキシン類排出量については、年1回の排ガス中のダイオキシン濃度測定で、常に基準を満たしているとするにはダイオキシン濃度測定時と同じ操業条件で焼却していることを示すことが必要であり、現行の処理基準を満たしていることが最低限必要というご意見をいただいております。これは、常に測定が行われるわけではなく、測定にはお金がかかるので、処理基準を満たしていることを担保する設備の方で一定のレベルにしておいた方がいいというご意見だと思います。それから、その次は、緩和の対象となる廃棄物を木材などということで限定すべきである。それから、3つ目は、休止している小型焼却炉が使用可能となった場合、ダイオキシンの排出量が増加するのではないかと、そういったご意見でございます。
 今回の見直しの基本を5ページのところで見ていただいて改めて申し上げますけれども、800度以上の状態で廃棄物を焼却できる設備であると、そういう構造であるということ自身は変更は加えないということでございます。ただ、その対象となる廃棄物の性状等を限定した上で、温度計及び助燃装置の設置に関しては緩和できるものがあるのではないかと考えているわけです。もちろん、そういった緩和後の基準についても後ほどちょっと触れたいと思いますけれども、具体的な都道府県等による監視・指導をきちんと行っていただくよう通知を出したいと思っております。さらにご指摘の、基準見直しに伴ってダイオキシン類の排出量の増加につながるかどうかという点でございますけれども、濃度基準を満足していても排出がされるという意味では、もちろんダイオキシン類が減るわけではないし、言っていることは事実でございますけれども、それが大幅な増加になるというふうには私どもは思っていないところでございます。
 それから、見直しの影響についてですが、規制を緩和すれば、廃棄物の完全燃焼を担保できず、不適正な処理の温床になり、野放し状態になるのではないかというご意見でございます。これは、そのようなことが行われないよう、自治体及び関係団体を通じて指導の徹底を図りたいとしておりますが、具体的に、これについては、後ほどまた触れさせていただきます。
 それから、緩和要望のところについては、処理基準の見直しについて賛成ですが、木材のような環境負荷が小さいものについてはさらに緩和してほしいと、1点目でございます。2点目は、木くず専用の焼却炉は規制対象から外すべきである。3点目は、木材は古来よりまきなど燃料として利用され、燃やしてもダイオキシン問題はなく、「製材工場、木材加工工場、木材流通業者から排出される木質廃材」を、これは例えばということだと思いますが、「特定木質廃棄物」として、従来の焼却施設の使用を認めてほしいと、そういった意見がございます。
 私ども、緩和要望のところに関しては、5ページにございますように、今回の見直しというのは、焼却炉の各種基準と照らし合わせた稼働実態や、全国的なダイオキシン類の排出量の状況がどうなったかということを踏まえて、きっかけとして行ったものでございまして、ダイオキシン類の排出抑制対策、すなわち濃度基準を遵守していただくということについては、これは基本といたしますので、現在、ここで今提案している以上の緩和については想定はしていないというものでございます。それから、木材、それが廃棄物となって木くずと称されるものについても、それを焼却する限りにおいては、ダイオキシン対策特別措置法や廃棄物処理法の基準に適合した施設で適正に処理していただきたいというのが基本であるというふうに考えております。
 こういった考えでございますが、それを取りまとめて再度ご紹介いたしますと、2ページになります。2ページを最後に説明させていただきまして、私の説明は終えたいと思いますけれども、処理基準の見直し案の概要でございます。これは、いわゆる廃棄物処理法の施行と言われているレベルのものについてのことですが、まず、ダイオキシン類対策特別措置法に基づく濃度基準、これを変更するわけではありませんので、この基準遵守は基本であるということから、それを前提といたしまして、燃焼ガスの温度が800度以上の状態で廃棄物を焼却できる設備基準についても、これは変更いたしませんということでございます。
 ただしそこに、3つの丸でございますけれども、まず第1点目です。燃焼中に廃棄物を燃焼室に投入する場合について、外気と遮断された状態で投入できる構造であることを規定し──これはこれまでもございますが、廃棄物を1回の投入で燃やし切るバッチ炉も使用可能であることを明確化したいというのが1点目でございます。それから2点目は、安定した燃焼状態を保つことが可能と判断される廃棄物のみを焼却する場合については、燃焼ガス温度を、温度計が必ずしもあるという、常に設置ということではなくて、定期的に測定できるような構造、すなわち測定口があれば使用可能としたいというのが2点目でございます。それから3つ目は、同様に、安定した燃焼状態を保つことが可能と判断される廃棄物のみを焼却する場合については、必ずしも助燃バーナーが装着されていなくても使用可能としたいというものでございます。
 ただし、念のためですが、許可対象となるような廃棄物焼却施設は構造基準というのがございます。これは200キログラム以上の焼却を行えるような施設でありますが、それについての構造基準は変更ございませんので、あくまでも事実上は、この設備基準が適用ということは、50キログラム以上から200キログラム未満の焼却能力を持つ小型焼却炉についての適用ということになると思います。
 それで、こういった施行規則の改正を、こういった方向で考えておりますが、ただ、具体的な運用というところが非常に重要であると認識しておりまして、その点は皆様方、パブリックコメントの方からもそれが指摘していただいております。今回の基準施行に当たりましては、ダイオキシン類の濃度基準が確実に遵守されるとともに、不適正な焼却が小型焼却炉において行われないように、自治体、関係機関等を通じて以下のような指導の徹底を図りたいと思っていまして、具体的には、ここに書かれていることは通知ということで、都道府県、保健所設置市、そして関係団体の方には周知したいと考えております。
 まず1点目は、休止している小型廃棄物焼却炉の使用を再開する場合には、これはダイオキシン類の濃度測定を行っていただいて、基準に適合していることを確認してもらいたい。なお、来年になりますと簡易測定法の導入ということもありますので、これが導入されれば、設置者の経費負担というのも軽減されることになろうかと思います。
 それから、2番目は、安定した燃焼状態を保つことが可能とされる廃棄物というのは、すべての廃棄物ではないと思われますので、例えば乾燥した廃木材等──「等」というのは、例えば乾燥した木くずというようなことでございますけれども──のみを焼却する場合は、必ずしも助燃バーナー等の装着は必要ないが、汚泥を初め、こういった水分が多い廃棄物については、安定した燃焼状態を維持するというのは難しいと思われますので、そのものについては助燃バーナー等の設置は従来どおり必要ということにしたいと思っております。
 最後になりましたけれども、焼却の方法として、既に別途定められております、黒煙が排出されないように焼却するということがありますので、現場で黒煙を出して排出されているような場合については、この基準、過去も既にございまして、現在も生きている基準を運用する。それも、使って運用していただくことによって監視、指導を都道府県にしていただきたいと思っております。
 それで、今申し上げたところをさらに具体的にどうしていくのか、都道府県に何をどうお願いしていくかというところがあります。今回、この審議会の議論を踏まえまして、処理基準の見直しが行われる。すなわち規則を改正する、それから通知も出すといったことになった場合のことでありますが、そういうことがなるという想定でお話しいたしますと、我々としては通知を、この処理基準の見直しの背景、根拠が広くわかるような形で情報提供を都道府県や関係団体にしたいと思っております。見直し直後、つまり処理基準の見直しの直後に通知を都道府県、保健所設置市に発出したいと思っておりまして、そのときにどのように思ったらいいかということですが、現在、600を超える、場合によっては1,000近いかもしれませんが、休止している小型焼却炉がありということですので、これをまず最重要なものにします。もちろん新設も今後出てくるかと思います。通知の内容といたしましては、先ほどの繰り返しになりますが、趣旨、留意事項、指導内容といったところにわたります。それから、これは実は指導内容のところに関係しますが、廃棄物部局とダイオキシンの対策部局が両方かかわっていることでありますので、その部局の間の連携ということも留意していただくように申し上げたいと思っております。
 仮に実測定の結果を都道府県の方が、これは実測定を年1回しないといけないということになっていますので、どうでしたかという結果報告を求めることを都道府県が事業者に対して行っておりますが、その休廃止の施設の把握を踏まえて、この中から今回の見直しに伴って再開の可能性のあると思われる施設をあらかじめ行政内で特定していただいて、仮に再開の意思が事業者から伝わった場合には、排出濃度その他処理基準が見直し後のものとしてもどうであるかということの確認をしてもらいたいと思っておりますし、その他の可能性のある施設については、これは、その施設自身の現状がある程度わかった場合には、必要に応じてになるかもしれませんが、立ち入り、報告聴取といったこともお願いできないかなと思います。そのときには一体どれほどの施設になるかというのは、全国で600は超えると思いますが、1,000未満の施設が対象になるのではないかなと私どもは思っております。
 こういったことが処理基準の見直し直後の対応と思っておりますが、来年には、ダイオキシン特別措置法に基づく測定方法については簡易測定法が導入されるということになると思いますので、それが具体的に動き出すころに、さて、それでは再開をしたいなと思われる事業者も多いかと思いますので、再度その時期を見計らって、今回の見直し直後に出す通知の周知徹底を図っていくということが必要であると思いますし、そのようなことをしていきたいと思っておる次第です。
 以上、大変説明が長くなってしまいましたが、処理基準の見直し、緩和を中心としたことについての説明とさせていただきます。

○花嶋部会長 どうもありがとうございました。
 じゃ、ただいまの事務局の説明につきまして、ご意見、ご質問をお伺いしたいと思いますが、前々回、小型焼却炉にかかわる処理基準の見直しについて、細田委員の方からいろいろご意見がございましたので、何か細田委員の方からご意見ございましょうか。

○細田委員 ありがとうございます。本日、このような時間をとって、きっちり説明していただいたことについて環境省に感謝いたします。ただ、この問題はとても重要な問題ですので、まずちょっと質問からさせていただき、後で私の意見を述べさせていただきます。
 幾つか、田中先生の資料もそうですけれども、小型焼却炉の中で比較的性能基準がすぐれている3つのサンプルでご説明していただきましたけれども、私の知りたいのは、現在参入可能である、あるいは再開可能である、600から1,000ある小型焼却炉の性能基準がどうなっているかということを知る必要がある。よいサンプルだけ持ってきて、これだから大丈夫ということは、これは非常に危険であると思います。現在、潜在的参入の可能性のあるほかの小型な焼却炉、今、休止している焼却炉は一体どのようなものであるのか、お調べになったのかをお聞きしたいのが第1点。
 第2点目。この緩和が適用されますと、後で意見を述べさせていただきますけれども、構造基準を若干緩めて、性能基準、あるいはパフォーマンス基準というものにするということで、これはある意味で合理的なんですが、モニタリングをしっかりしなければならない。モニタリングをしっかりする、その主体はだれかというと、環境省はとてもできないわけですから、当然都道府県ということになります。そうすると、都道府県の負担が物すごく大きくなる。例えば600とか1,000のポテンシャルのあるものが一体どうなってくるか、チェックしなければならない。入ってきたら、それもモニタリングしなければならない。それを都道府県ができるという担保はどこにあるのかを教えていただきたい。特に都道府県の意見の聴取をなさったのか。なさったとしたら、大体どのぐらいの都道府県のヒアリングないし意見聴取をなさったのか、教えていただきたい。
 それから、第3番目。4ページに、助燃装置というところについて環境省の考え方というところで、丸の3番目のところに関して、「測定結果により概ね800℃以上の安定した焼却が可能と判断される場合については」と、受け身形で「判断される」と書いてあるわけですけれども、判断する主体はだれなのか、明確にしていただきたい。
 そして最後に、確かにこのご説明だけだと、木くずに関しては、ある程度は緩和してもダイオキシンがふえる可能性はないのかもしれませんが、これは何も木くず業者だけに対しての問題ではなくて、小型焼却炉全般の問題でございます。その場合に、仮にもしこれを緩和して、ダイオキシンの濃度が有為にふえるようなことがあった場合、環境省はそのときでまた政省令を変えて戻すという、そういうことをなさるのか。つまり、こういう重要な政策変更をされるわけですから、もし当初の目的が達成されない場合にはどうするのかという、当然責任性を持った対処が求められるわけですけれども、そのとき環境省はどうなさるのか。その4点について質問させていただきます。

○花嶋部会長 どうもありがとうございました。これはお答えいただけますか。

○産業廃棄物課長 600以上1,000未満程度の休止炉というものにつきましては、ダイオキシン特別措置法の自主測定結果を求めた中で把握されておるというものでございます。環境省の方で、先ほど小型焼却炉の実例ということで何例か出しましたけれども、それと同様に全部調べてあるのかということについては、それは調べはできておりません。これは後のお答えにも関係ございますけれども、この方向で都道府県とお話をしながら、具体的にその600から1,000について不適正なことが行われないようなことにしていくために、どういった時間をとって作業をしたらいいのかというのは、都道府県と相談しながらしていきたいと思っております。
 それから、2点目の、モニタリングの主体が都道府県になるということに──モニタリングというか、事業者のパフォーマンスの監視は都道府県ということになる、保健所設置市であったりしますけれども、その関係で、そういった都道府県からの意見を聴取したのかということでございますけれども、私ども、先回の8月19日の資料を都道府県にすべてお送りいたしまして、こういう考えであるということを申し上げております。それから、もう一つは、今回のパブリックコメントという中で都道府県から意見を出していただいたものもございますけれども、具体的にアンケート調査という形ではできておりませんので、先ほど申し上げたような、この見直しを具体的に施行していくために、都道府県とこれからどういった作業をしていくか、どういった時間的なスケールの中でやっていくかということを具体的に話をしていきたいと思っていますので、その中で、この意見をいただきながら具体化をしていきたいなと、その具体化というのは、モニタリングが的確にできるような具体法をどうしたらいいかということを考えていきたいと思っています。
 それから、助燃装置のおおむね800度以上で判断されるというところの、されるというか、するのはだれかということですが、800度以上であるかどうかということを示していただくのは、やはり事業者であると考えております。ただ、その測定結果をチェックをする、「確かにそうですね。あなたのおっしゃるとおりですね」というところは、これは都道府県、保健所設置市であるというふうに思っております。
 それから、今回、事の発端の一端は、木くずを自社処理ということで、山の中にあるものだから産廃業者に頼めないので、木くずを焼却できるようにしてもらいたい、ダイオキシン濃度基準はオーケーなんだけれどもというところもあったわけですけれども、この見直し自身は、乾燥した廃棄物、木くず等ということでありますので、必ずしも当初要望を出してこられた団体だけではなくて全般にかかる問題でありますので、この見直しに伴って不適正なことが行われてはいけませんので、どこまでが許されることがあって、どこまでが許されないことであるのかということを明確にしていきたいと思っております。
 それから、最後の、当初の想定に比べて、今後こういった緩和をしていくに伴って、ダイオキシン濃度、あるいは排出量が上がっていくのではないかというところについてでありますけれども、仮に私の見当として、1,000基ほどの小型焼却炉に伴うダイオキシン量の増加というのは、そんなに大きなものではないと思いますけれども、仮に細田先生がおっしゃるとおり、それ以上に、これをきっかけとして全体が緩和されることになって、ダイオキシン量がふえるのではないかというおそれは全くないということでは必ずしもないと思います。我々は毎年インベントリー調査ということで、このことで進めていきますが、もちろん推計の限界があるわけですけれども、その結果を踏まえて判断していきたいと思いますが、仮にそのときに、増加をしていったといったときに、その増加の要因が今回のこれに伴うものなのか、それとも増加が他の要因によるものかを見きわめた上で判断していかないといけないと思いますけれども、私は、ダイオキシン室になりかわって言ってしまうのは問題があるかもしれませんが、先ほど、インベントリーでは、資料の2−3にダイオキシンの排出量の推移ということで、平成15年のところまでの数値が出ております。ただ、目標自身は、たしか私の記憶ですとマイナス九二、三%だったかなと思いますけれども、この範囲の中で維持管理ができるような増加であるのか、それを超えるようなことであるのかということになろうかと思いますので、そこは判断をする切迫性があるかどうかということになろうと思います。
 それから、一たん緩和をした既設施設に対して、新たな規制をまたするかどうかということは、その切迫性にもよると思います。ただ、従来からの公害規制の場合ですと、新設の施設については対応が可能としても、既設は難しいというようなことがありますので、新設、既設について調整、バランスというか、差を設けて規制ということもあり得るかもしれませんが、思えることを今申し上げましたが、いずれにしても、実際ダイオキシン量が増加するとしてどの程度か。それが国の定めている排出量の目標に比べてどの程度か。その原因が何であるかということを考えて進めていきたいと思います。ただ、それが、今回の規制緩和に伴ったものが仮に主要なものであるということになった場合には、それは理論的には、まずは運用が果たしてそのとおりになっているかどうかということをきちんと踏まえて、また必要な規制を考えないといけないかもしれません。そのときには従来の経緯ということを考えると、既設と新設と差を設けることが、より世の中の理解を得られるんじゃないかなと私は思っている次第です。

○花嶋部会長 どうもありがとうございました。
 じゃ、あと、先生の方からいかがですか。

○細田委員 意見いいですか。
 それでは、今質問させていただいたことに基づいて意見を言わせていただきます。5点ございます。環境省の主張も一部わかるところがございます。現在、これはまだ木くずに関して性能を調べてみたら、ダイオキシンの排出は非常に少なくて目標を満たしているということです。だからといって、環境省が一生懸命言っているから、じゃ認めてやろうという日本人的な情緒で私は賛成したくありません。5点、そして申し上げさせていただきます。
 今の質問で、休止炉の600から1,000あるものの性能に関してお調べになっていない。それから、これに関して都道府県がどれぐらいモニタリングを含めて対応できるか、それもまだ意見を聴取されていないということで、今お伺いしていると、これ、ほとんどの負担が都道府県に行くということでございます。本当にこういう政策を行った場合、実施可能なんであろうか。「リサイクルアンダーワールド」って、書いた人のコメントがありますけれども、環境省の言っていることはほとんど地方では実施されていない。例えば、ちょっと話が違いますけれども、一般廃棄物とされている木製パレットの話でも、ほとんど地方では実施されていないのに、それを脱法行為とされるものが行われているということです。そういうような状況があるにもかかわらず、都道府県に負担を任すことによって、この緩和をしていいんでしょうかというのが私の大きな疑念でございます。それが第1点でございます。
 それから、そのかかわることですが、この問題は木くずのみではございません。例えば、病院にもかつて小型焼却炉はございました。その焼却炉が、じゃ、これは一体繊維はいいんでしょうか。医療系の特管と申しても、かなりのものが脱脂綿であるとか患者さんの着た洋服であるとか、そういうもの。じゃ、それは燃やしていいんでしょうか。それは一体だれがチェックするんでしょうか。木くず以外の多くの小型焼却炉に関して、このようなものが当てはまります。それから、先ほど汚泥とかそういうものに関して助燃バーナーが必要だと言いましたけれども、ある業者さんは木くずも燃やすし違うものも燃やす。じゃ、それは一体、だれがこれは木くずを燃やしているとチェックするんでしょうか。そういう問題もございます。つまり、2番目の問題は、木くずのみではないものも、これは燃やされる可能性がある。そのときに対して、ここの今環境省がおっしゃったことが担保されるのかどうかよくわからない。
 それから、第3番目はメッセージ性です。これは必ずしも環境省の責任ではありませんけれども、一たん強めた構造基準を弱める。もちろん理論的には構造基準を緩めて性能ではかるということは合理的なんですけれども、それが正しく伝わるかどうかということは必ずしも明らかではない。今、まだ都道府県との連携も明らかでないし、都道府県のヒアリングもされていないような状況で、本当にそれが正しくメッセージが伝わるのかどうか。環境省の意図が仮に正しいとしても伝わるのかどうかということが、私は非常に不安です。
 それと、もう一つ同じことが4番目なんですけれども、内容の周知徹底がなされるんでしょうか。都道府県を通して、本当に環境省と都道府県が連携して、今おっしゃったような、ここに詳しく書かれたような内容がそのままできるんでしょうかということが不安があります。それが第4点目です。
 第5点目。仮にこれをお認めするとしても、その実施された段階でモニタリングをしてデータを収集していただきたい。そして、ダイオキシンの排出が、この小型焼却炉の再開によってどのような変動が起きたか、統計的に有為な増加があったかどうかはっきりできるようにしていただきたい。そして、そのことに関して、この緩和をしたということに関する政策レビューをしていただきたい。この5点が満たされない限り、私は反対でございます。
 以上でございます。

○花嶋部会長 どうもありがとうございました。
 じゃ、一般の方からご意見をどうぞ。

○田中説明員 それでは、監視の方を担当いたします都道府県として、一言言わせていただきます。
 まず、第1点といたしまして、バッチで可能ということでございますけれども、どのような形であればバッチで可能であるのか。そういった点を示していただけるのかどうか。
 それともう一点、まず安定した燃焼温度について、これは先ほどの話では温度計の設置を常時しなくてもよいと、こういったお話でありましたけれども、やはり安定した燃焼状況の確認というためには温度計の常時設置というのは必要ではないかと、このように考えております。
 それから、もう一点、これはダイオキシン類特別措置法の関係になりますが、従来より休止炉という言葉をお使いいただいておりますけれども、ダイオキシン類特別措置法の届け出の中に休止という言葉はございません。どういう実態になっておりますかというと、都道府県がすべて平成14年の規制強化に向けて、それぞれの管轄下の焼却炉を全部回ったと。そのときに構造基準として、あなたの焼却炉は合致しませんよという形で指導をして、それぞれの府県の台帳の中で休止であるという形で現在とめ置かれておる。そういった点から考えますと、今回また休止炉を再開するということであれば、ダイオキシン類特別措置法の中でもそういった規定が新たに設けられる必要があるんではないかと、このように考えております。特に休止、再開という大きな問題ですので、届け出の中で一応様式にも示されていませんので、その辺の法整備の方は必要ではないかと思っております。
 それともう一点、先ほどから細田先生がおっしゃっていますように、焼却する物品、これは多分廃掃法の施行規則の中で規定されると思うんですけれども、ダイオキシン類特別措置法の中には、どういったものを燃やすかという規定、これは法の本文には入っておりません。要するに、届け出様式の中で使用方法という中で、その焼却する物品が入っております。そういった関係で、ダイオキシン類特別措置法の規定という中での整備が一つは必要かなと思っているんですけれども、ダイオキシン類特別措置法を見ますと、罰則規定が適用されますのは、要するにダイオキシン類が規定基準を超えたときにのみ罰則基準が適用できるような形になっております。それですので、構造基準で今回規制緩和をされるというのであれば、ダイオキシン類特別措置法の中でもそういった形──といいますのは、使用方法の中で焼却のやり方をどうするんだと。つまり、ダイオキシン類特別措置法では、測定結果を待たなければ動けないという状況になっておりますので、ダイオキシン類特別措置法からでも動きができるように、要するに、私はこういった形でこういったものを、このような焼却炉を使って燃焼しますよという明快な焼却方法等がどこかに記載されておれば、それに違反しているんではないかと、そういう方たちの指導が必要かと思います。
 現在、材木業界、非常に厳しい状況におられますので、一つの産業振興という面では納得できる部分があるんですけれども、やはり大気汚染の問題、特にダイオキシンの問題から言えば早急に、10月の段階で廃掃法が規則改正されるようですけれども、運営に当たってはもう少しの時間が要るんじゃないかなと、このように思っております。
 以上でございます。

○花嶋部会長 どうもありがとうございました。
 ほかに。

○横山委員 一連のダイオキシンの問題の発端が、99年2月の例の「ニュースステーション」の所沢でのダイオキシン汚染の問題だと思うんですね。それで、あのときはやはり物すごい状況で、私もマスコミの一員として、こんな基準でいいのかというようなことを書いた覚えがありますので、よく覚えています。状況が、それはかなり今変わってきて、特に例えば5ページに書かれている緩和要望のところで、今回の基準見直しは、ダイオキシン類の発生抑制対策に支障を生じないことを基本にというようなことが書かれているわけですが、当時ですと、こんなことを言ったらそれこそ袋だたきに遭うような状況だったわけだと思います。いろいろな意味で厳しく規制されてダイオキシン類が減っていったと、それはまぎれもない事実だと思います。しかし、一方で、ダイオキシン騒動というのはから騒ぎだったんではないかと。極論としては、ダイオキシン類特別措置法は廃止せよという声も上がってきているわけですね。一方で、木くず事業者の方から何とかしてほしいという要望が上がって、この基準の見直しということになったと思います。
 私も一連の動きを見ていて、処理基準の見直しということは賛成です。それはそういう方法で進めていってほしいと思いますけれども、やはりどうして当時、99年2月から今までのいきさつとかについて、もう少しきちんと説明しないとわかりにくいし、例えばここに書いてある資料2にも、発端は何だったのかなということを全く書いていないわけですね。ですから、そういう一連の流れと、例えば環境省としても状況が変わったんだというふうに考えるなら、その辺のことも入れるべきだし、それから、先ほど細田委員からいろいろな説明がありましたけれども、そういう都道府県の意見をどこまで聞いたかとか、その辺もまだまだ不十分だというふうに思います。
 結論から言うと、この流れに私は賛成しますけれども、もっともっと説明をしたり、あるいはいろいろなところの意見を聞いていかないと、なかなか今後の作業がうまくいかないんではないかというふうに思います。
 以上です。

○花嶋部会長 どうもありがとうございました。
 どうぞ。

○廃棄物・リサイクル対策部長 いろいろとご意見ありがとうございます。
 私自身は、当時は実は保健部企画課長ということで、ダイオキシン法の役所としての窓口をしていましたし、この具体的整理じゃなくて、全体的のTDIを決めるような部署で責任者をしておりました。その当時、今、横山委員からございましたけれども、テレビ朝日の番組が出まして、それ以前は議員立法でダイオキシン特措法の案は出ておりましたが、比較的冷静に、どのような規制をしていくかということも議論をしておりました。ただ、あの報道がありましてから、もう世の中自身がひっくり返りまして、私などの方にもいろいろな形で、要するにダイオキシンの規制をもっと急げ、厳しくしろという話だけが参りました。
 その中で、できるだけ役所としては冷静に判断しようということで、TDIもWHOが言っております1から4の中で十分読んで、健康が守れるということを確信した上で決めております。当時、具体的な規制を担当していました部局とも連絡をとっておりました。ただ、全体としまして、もう少し当時、規模の問題で規制を分けるという判断もあってよかったように思いますし、そのあたり、いささかわからない部分についてありましたけれども、ある意味で厳しければいいというような判断もあって、安全サイドに踏み切ったという判断があったと思います。それが正しかったかどうかは別にしまして、子細に今になっていろいろデータを見、またいろいろな業界の話も聞いてみますと、いささか安全サイドに立ち過ぎた部分があるというようなことを考えております。
 全体として、一度規制を強化したものを緩めるのがいいかどうかということについては、いろいろ意見がございますし、私もいろいろな形で承っておりますけれども、やはり役所としてだらしないと言われればそれまでですけれども、必要な緩和については応じたいというふうに考えております。もちろん、これにつきまして規制を緩和するにつきましては、しっかりしたレビューが必要でございます。特に今、実は三位一体の議論がございまして、測定の関係の費用についてどうなるか、今、補助金というのがございますけれども、これがどうなるかよくわからない。場合によっては廃止になるかもわからない状況でございます。ただ、いずれにしましても、国としましては、私ども環境管理局とよく連携しまして、この今回のフォローをしっかりした上で、モニタリングデータを出していくということについてはきちんとした努力をし、またレビューをしなきゃいかんというふうに考えております。
 ダイオキシン特措法との関係につきましては、ダイオキシン特措法自身はあくまで濃度基準ということでございますから、そこは限界がございますし、ちょっと議員立法でございますので、私ども、どこまでそれが言えるかわかりませんが、極力努力をしたいと考えております。
 それから、今回の内容につきましては、私ども、ある意味で異例の規制の緩和ということでございますので、私どもとして非常に責任を負わなきゃいかんというふうには感じておりますから、今回の規制の緩和は、汚染につながらないようなきちんとした説明を都道府県、自治体のみならず一般の方にもしていくと。また、当然ながら業界にもしていくということで、今回の規制緩和は汚染にならないように、汚染の拡大にならないような措置はきちんととっていきたいというふうに考えている次第でございます。ぜひともご理解を賜りたいと思います。

○花嶋部会長 どうもありがとうございました。ちょっともう時間がないので、すみません。
 では、事務局におかれましては、本日の委員からご指摘のあったご意見も踏まえて、引き続き廃棄物処理法施行規則の改正作業を進めていただければと思っております。
 では、引き続きまして、議題2のヒアリングに移りたいと思います。本日は、東洋大学経済学部の山谷先生にお越しいただいております。家庭ごみの有料化の取り組みと、その課題につきましてご説明いただきたいと思っております。
 では、山谷先生、ひとつよろしくお願いします。

○山谷教授 それでは、家庭ごみ有料化の取り組みと、それからその課題といいますか留意点につきまして、私の方、いろいろフィールドワークとかアンケート調査などを行っていますので、その知見に基づきましてお話しさせていただくということにしたいと思います。
 ごみ処理の有料化、これはお金を取られるわけですので、従来から余り歓迎されないということかと思いますけれども、最近の世論調査では、ほぼ賛成、反対が拮抗するようなところまで来ている。ただ、これ、内閣府世論調査ですので、恐らくモニター調査だと思います。ですからやや高目に出る。自治体のアンケート調査ですと、有料化を実施する前に行ったものですと、30%台というのが結構多いですね。
 実施状況ですけれども、私が2000年9月に行った調査、これは市と23区について行ったものですけれども、従量制の有料化の実施状況は、ほぼ2割というところでした。その後、2001年基準で全国都市清掃会議が実施された調査、これは3,200の市町村を対象に行われたわけですが、回答率が4割ぐらいだったと思いますけれども、42%という数字が出ています。一、二年でどうしてこんなに違うんだということなんですけれども、一つは、有料化を実施されている自治体さんの方が回答率が高いはずですねということと、それから、市よりも町村の小さな自治体の方が有料化の実施率が高いということで、こういう数字が出ているということだろうと思います。
 近くの東京での実施状況はどうかということなんですけれども、10月時点ということになりますと、ちょうど半分の13市が実施ということで、来年になりますと過半数の都市が有料化を実施という状況になります。この東京の有料化の特徴なんですけれども、単純従量制の体系が多いということと、それから、戸別収集方式をあわせて導入する。つまり排出者責任を明確にするという施策をあわせて行っているというところに特徴があります。
 近年における有料化の促進要因ということなんですけれども、1つはごみ処理広域化が進展している。一部事務組合とか広域連合を通じてですね。そこでの話し合いとか負担の問題とかということが一つの要因になっている。それから、最近進んでおります市町村合併ですね。先ほど言いましたように、町村の方が有料化の実施率は高いですので、そこと合併する市がこれを機に有料化をするというようなことが見られます。それから、いろいろ回って感じたことなんですけれども、県がどれだけ熱心かという、これもかなり大きな要因になっているんじゃないかと思います。
 そこで、家庭ごみ有料化の目的ですけれども、これはアンケート調査によりましても、それから有料化する場合に審議会を立ち上げるということもあるんですけれども、そういう審議会答申などを見ましても、ごみ減量、それにリサイクルも含めまして、ごみ減量の推進というのが第1の目的に掲げられているということが多いです。それから、それとほぼ並んで多いのは、減量努力する人としない人の間の負担の公平化を図るという目的、この2つが非常に目立っております。このほか、間接的な効果といいますか、ごみ処理有料化を機に、ごみに関心を持ってもらうということで住民意識の向上を図りたいとか、それから、ごみ処理経費が膨らんでいるので財政負担の軽減を図りたいというようなことも目的として挙げられております。
 私の調査、これは自治体アンケート調査ですけれども、単純従量方式の都市、百幾つかあったわけですけれども、どのぐらいの手数料水準かをみると、単純従量方式の場合、40円が中心価格でした。20円から50円までといいますと、もう8割以上を占めているというような状況です。ただ、最近、もっと高額で有料化をする都市が出てきております。これは後で触れます。
 手数料の決め方なんですけれども、多くは2つですね。ごみ処理費用の一定比率を手数料で負担していただくという形、それからもう一つは、他の有料化自治体の手数料水準を参考にして決めるという、この2つが多いと思います。ただ、この2つが一緒になっていまして、ごみ処理費用の一定比率を、どういうふうに決めるのかというときに、他自治体はどのぐらいの水準かということも見ますので、きっちり分けることはできないということだろうと思います。それから、定額制から従量制に移ったというような自治体の場合に、定額制の負担額を踏襲してという形でお決めになる場合もありました。それから、支払い意思額といいますか、市民の受容性、どのぐらいなら負担していただけるかというようなことで手数料水準を決めるというような自治体。日野市などは、話を聞いてみますとこれだろうと思います。
 最近調査して回ったところは北海道と香川県です。非常に対照的ですのでちょっとご紹介しますと、北海道では、これは10月時点ですけれども、全34市のうち、来月の時点で17市が有料化。香川県の方ですけれども、来月、高松が有料化しますので、全7市のうち4市が有料化というように、かなりこちらも有料化が進んでいます。特徴的なのは手数料水準ですね。北海道は80円が多いです。伊達市が1989年に大袋60円で有料化して、これは高いというふうに言われたんですけれども、今や伊達市が低い方になっておりまして、来月から帯広が大袋120円で有料化をします。室蘭が1998年に80円で有料化して以降、これがスタンダードになっています。対して香川県の方ですと、30円、40円というのがスタンダードというような状況です。それから、もう一つの特徴としまして手数料の決め方なんですが、北海道ではほとんどどこも、ごみ処理費をはじきまして、1袋の処理費幾ら、そのどのぐらいの比率を手数料で負担していただけるかというような、一応そういう形でコストベースで手数料水準を決めています。対しまして香川県では、高松も含めまして、要するに全国の自治体の水準というか近隣自治体の手数料水準、これを参考に決めています。かなり対照的だなということでご紹介しました。
 今、手数料水準についてお話ししたわけですが、じゃ、体系はどうか。大きく分けますと、1袋目から手数料を取られるという単純従量制、それから年間一定枚数無料で配布しまして、それを超えた超過量について、かなり高い手数料が多いですけれども有料にするというのが超過量方式。それから、二段階方式というのは、一定枚数原価程度で安く──価格が高いのもありますけれども―、それを超えると超過量についてはぐんと高くなっていく方式。その3つが多いんです。表では2002年とありますけれども、2003年、去年の8月に町田市が2,000人の市民にアンケート票を発送して、どの体系がいいですかということで、それぞれのメリット、デメリットをつけた上で聞いたものなんですが、圧倒的多数が超過量方式がいいというふうに答えているんですね。一定枚数ただでもらえるわけですから、それはその方がいいんでしょうけれども、いろいろな問題があります。減量効果は余りよくないですね。当初は出るんですけれども、持続しにくいという問題が超過量方式にはございます。
 高額手数料の自治体をちょっと紹介いたしますと、単純方式ですと北海道の中札内村、そして中札内のあと2年後に、それに倣ってやはり大袋1枚160円で導入した更別村、この2つの村が非常に、恐らく一番高いのではないかと思います。それから、超過量方式ですと、洲本市が年間110枚を超えた超過量について大袋1枚350円。ただ、洲本の場合も、一、二年しか減量効果が続かなかったということがございまして、お話を聞きますと、単純方式に切りかえることを検討しているんだというようなことをおっしゃっていました。二段階方式では、群馬県の新田町が1段目大袋1枚100円、超過量について1枚170円という価格設定になっています。。
 まず、中札内の方ですけれども、減量効果は非常に強く当然出ておりまして、可・不燃ごみで半減しておるというような状況です。これは家事合計ですけれども、それから、やはり価格弾力性というのは、袋のサイズ別販売枚数にもあらわれておりまして、20リットル袋が一番売れて、次は30リットル袋という順です。高額有料化の自治体ではこういうことがよく見られまして、例えば大袋80円の日野とか函館でも、一番売れているのが30リットル、次に20リットルというような状況です。
 新田町の方ですけれども、ちょっと折れ線グラフで描いてみたんですが、有料化でごみ量ががくんと減っていますけれども、その後リバウンドが出る。これは一般的な状況ということで一応お示ししたわけですけれども、これは新田町では、人口がふえているということが1つ。それから、よく見てみますと、家庭系の1人1日当たりのごみ量は横ばいです。事業系がふやしているということです。
 自治体調査で、有料化によるごみ量の変化について聞きましたところ、有料化を実施して、その初年度はどうかということで聞きますと、緑の棒線で示しているんですけれども、かなり減っているというお答えが多いんですけれども、直近ではどうですかと、その後の経過を見ますと、必ずしも減量効果が持続をしていない自治体が結構ある。オレンジの方、ふえている方にシフトしているという一般的な傾向があります。
 この図は、単純従量制の自治体について、大袋の手数料水準と減量度合い、あるいは増加度合いということで見たものなんですけれども、初年度については手数料水準というのはそれほど大きく出ない。ところが、その後、直近年度ということで見ますと、やはり手数料水準が高いほど減量効果が持続するという傾向が見られます。
 それから、有料化をするとき、する前の市民の反応はどうですかということで、これは自治体に聞いたものなんですけれども、市民の積極・消極の賛成が6割ぐらい、反対が3割ぐらいだった。これが有料化を実施した後どうかというふうに聞きますと、賛成が8割ぐらいにふえていまして、反対が1割ぐらいに減っているという、そういう回答が出ています。これは有料化を実施した都市での調査でも、こういうような実施後に有料化に対するアクセプタンスが高まるという傾向がございます。
 そこで、減量に役立った行動ですけれども、これは与野市の市民にアンケート調査をしたものです。資源ごみとか店頭回収箱、集団回収など、リサイクルに7割ぐらい、過剰包装の拒否とか、ごみにならない製品の選択とか、リデュースの方に3割ぐらいという、これは意識調査ですので定量的な調査とは言えないんですけれども、こういう結果が出ております。
 リデュース行動を誘えるかどうかということで、3つの環境行動と有料化のかかわりについて、アンケート調査しました。まず最初の環境行動、買い物袋を持参するかどうかで、4割の人が「はい」というふうに答えているんですが、じゃ、その持参行動はいつからですかと、有料化の前からですか、それとも有料化を契機にしてですかというふうに聞きますと、3分の1ほどが有料化を契機にして、その後に買い物袋を持参するようになったというふうに答えています。
 それから、過剰包装の拒否という環境行動につきまして、過剰包装を拒否することがあるかというふうに聞きますと、7割ぐらいの人が「はい」と答えまして、その人たちに、いつからですかというふうに聞きますと、有料化後に過剰包装を拒否するようになったという人が4分の1ほどおりました。
 それから、第3の環境行動としまして、買い物時のごみにならない製品の選択。そういうごみにならない製品を選択していますかと聞きました。「はい」と答えた人が46%ぐらいいたんですけれども、その人たちに、いつからごみにならない製品を選ぶようになったかというふうに聞きましたら、3分の1ほどの人が有料化を契機に、有料化後にごみにならない製品を選ぶようになったと答えています。こういうふうに見ますと、ライフスタイルを変えるようなインパクトも持っているんじゃないかなという気がいたします。
 調査の結果をまとめてみますと、有料化でごみはどのように減量化したか。リサイクルもさることながら、リデュースの方で3割ぐらい減らしたというふうに意識調査では市民の方は答えていました。それから、今見ましたように、有料化は市民のライフスタイルを変える力を持っているのではないかということです。
 これから大都市の有料化が開始されるところなんですけれども、大都市ではコミュニティー意識が希薄化していますし、それから単身者世帯も多いですし、住居形態も半分ぐらいが集合住宅というような状況ですので、幾つか留意点があるのではないかと思います。リサイクルシステム、つまり減量の受け皿の整備が一つの課題でしょうし、それから、リデュース行動に誘う仕掛けの整備、それから不法投棄の防止の働きかけ、これは非常に重要になってきます。そして、とりわけ意識改革が起こるかどうかで、その減量の効果が持続するかどうかというのが決まってくるというところがありますので、意識改革を引き起こすような取り組みをしていく必要がある。
 一般に、ごみ処理有料化といいますと、経済的手法というカテゴリーに入れられるわけなんですけれども、合わせ技でいかないとだめだということだろうと思います。つまり、経済的手法、奨励的手法、計画的な手法・規制的な手法、これをうまく総合的に活用していくということ。奨励的手法といいますと、例えば買い物袋持参運動のような取り組みで、日野市などはこういう奨励的手法を組み合わせてやっています。函館市などはリサイクル協力店認定制度、エコショップともいいますけれども、そういう制度を取り入れている。それから、言うまでもなく、規制的というか計画的な手法である資源ごみ収集の充実ですね。登別市では、市民からお金をいただくということで、それとの見合いで市民サービスを向上させることが重要じゃないかということで、全面民間委託をして収集日をふやすとか、収集開始時刻を早めるとか、資源ごみの収集拠点をふやすとか、そういうことを行っています。
 有料化を導入するときには、やはりこれは大変なことですね。いろいろなところでお話を聞きますと、市会議員から灰皿を投げつけられたとか、説明会で罵声を浴びせられたとか、そういう話も聞きます。しかし、それにめげず、説明責任を果たすということが非常に重要だろうと思います。日野は非常にそこに重点を置かれたようですし、登別、函館などは住民から電話があれば、すぐ飛んでいってというようなことで対応されたようです。
 次に、不法投棄の問題。これは、去年町田で市民アンケートを行ったところ、有料化のメリット、デメリットは何かということで聞いたんですけれども、やはり不法投棄、不適正排出に対する懸念が非常に強い。一般的な状況ですけれども、必ずしも有料化によって不法投棄とかごみのポイ捨てとか、著増するということはないようで、ただし、やはり有料化するとごみが気になるというか、ごみが目立つようになるわけです。そういうことで通報件数は確実に増加するというお話はよく聞きます。対策ですけれども、特に大都市で有料化を実施するというようなときには、監視パトロール体制の強化ということも重要ですけれども、やはり戸別収集方式を導入するということが非常に重要ではないか。しかし、東京で戸別収集をやるといっても、集合住宅にお住まいの方が半分いる。ですから、集合住宅の手当て、これが非常に重要になってくる。管理人さんとか所有者さんと連携しながら、きちんとマナーを守ってもらうという、そういう体制を整えていくということが重要になってくるということだろうと思います。
 そして、最後ですけれども、手数料収入の使途を明確化するということも非常に重要じゃないかと思います。普通の一般財源としてという形が従来多かったんですけれども、特定財源化をして使途を明確化する。特定財源化ということですと、収支予算の議会承認というようなことでやることもできます。ごみ処理施設とかリサイクル施設の整備に充てますとか、ごみ減量活動、集団資源回収等の助成に充てますとかいうことで、市民の理解を得ていく。それから、ごく最近になりますと、基金化をして使途を明確化するというような自治体もぽつぽつ出始めてきております。この場合には、東村山などがやっているように、条例を制定するというような手続が必要になるかと思いますけれども、このような形で透明性を高めるということで、市民の理解を得ていくというようなことが必要かなというふうに思っております。
 簡単ですけれども、以上です。

○花嶋部会長 どうもありがとうございました。
 では、ただいまのご説明につきまして、ご質問をどうぞ。

○筑紫委員 大変時宜を得た興味深い調査で、ありがとうございました。啓発されるところが多うございました。
 質問なんですけれども、この調査につきましては、回答者の属性とかではやっておられますか。例えば男性と女性の意識の違いとか、あと年齢層とか、もしそういうのが補足的にありましたら、ご教示いただければと思います。

○山谷教授 無論属性も書いていただいておりまして、属性別のクロス、それから住居形態別のクロスとかをとっております。
 まず住居形態別でまいりますと、やはり一戸建ての方の方がかなり減量効果が強くあらわれます。減量手段をいろいろ持つことができるということだろうと思います。それから、ごみだけじゃないかと思いますけれども、マイバッグとかについても言えるんですけれども、女性の方が環境意識が高く出ます。ただし、有料化につきましては女性の方がやはり渋いんですね。厳しく出ます。男性の方が有料化に賛成される比率が、私の調査では高く出ます。
 年齢別に見ますと、若い方で環境意識が低い。有料化にも反対が多いです。年齢がだんだん高くなっていくほど有料化に対する賛成比率が高くなりますが、またぐんと高齢になりまして70歳以上とかになりますと、反対比率がまたやや高くなるというような傾向があります。

○花嶋部会長 よろしゅうございますか。

○崎田委員 この有料化については、大変これから市民にとっても大事なところだと思いますので、こういう発表をいただきまして本当にありがとうございます。
 それで、質問と意見というか、私の考えていることとちょっとごっちゃになって発言させていただきたいんですけれども、実は自治体の審議会にかなり出させていただいていて、有料化について市民というか、委員で話さなければいけないという場面に、かなりここ数年参加しております。そういう流れの中で、私は、市民自身が責任を持つやり方として、家庭ごみ有料化というものの導入に賛成な人間なんですけれども、反対される方の論拠というのが大抵いつもパターン化しているんですが、やはりそういうことに対して明確に情報提供できるような研究というのが進むといいなと実はいつも思っています。もちろんそれは私自身もやらなければいけないことだと思うんですが、それでいつも感じるのは、必ず消費者に先に有料化という対策が来て、もっと社会全体で取り組むべき話ではないかという意見が出ます。大変申しわけないんですが、社会の中にはまだEPRがかなりきいてきて、いろいろな法律で産業界の責任というのが大変強くなってきたということに気づいていない人もいたりするものですから、そういう意味で、割に社会全体像の中での市民の役割なんだということをぜひ強調するような形で、いろいろそういうことが伝わるような研究成果というのが出てくるといいなと実はいつも思っています。
 それで、そういうようなものの出し方としては、例えば市民が消費のところで行動を変えたりするときに、販売店が販売の仕方を変える、お店が物のつくり方を変えるという、そういうような社会全体像がこれによってどこまで動く可能性があるかというようなことが、先ほどリデュースが定量化できないというふうにおっしゃったんですけれども、そこをどうにか定量化するようなアンケートなりをいろいろな方法でやっていくのが、これからの大切なところかなと。それは自分にも言っているんですが、思っております。
 それとあと、有料化のときに必ずリバウンドの話が出てきます。そのときにいろいろな方と話し合う材料がもっとあるといいなと思っているのは、やはり有料化をどういうふうに安定化させるかというときに、一回決めた政策でも、次にやはり値段設定を少し変えていくとか、方法を変えていくとか、収集の形態を変えていくとか、政策のメンテナンスというのが必要なんだと思っているんですね。そういう意味で、政策のメンテナンスをうまくやっているところはどういうふうにメンテナンスをしていっているのかという、そういうようなこともある程度データ的に出てくるというのが重要なのではないかなというふうに感じています。
 あと、もう一点、その政策のメンテナンスだけではなくて、有料化を支えるというときの社会的な背景というのも、例えば市民参加の普及啓発の仕組みづくりをしているところ、市民と地元の企業が一緒にそういうやり方を考えていくような協議会をつくったりという、そういうふうに支えていっているところというのが割にうまくいっているようなところもあると考えますので、そういうような社会全体の要因というあたりも、これから見ていくのが大事なことかなというふうに感じております。
 今お話ししたのは、自分自身への課題を自分に突きつけているところもあるんですけれども、そんなふうにいつも感じております。先生もいろいろご研究の中で何か示唆いただけるお話があればと思ってお話ししましたので、何か一言いただければと思います。

○山谷教授 ありがとうございました。
 確かに奨励的な手法、これはアクセプタンスが非常に高いですね。何か強制されるとか、お金を取られるということがないわけですから「フリーマーケット、いいですね。賛成です」「美化運動。ああ、これもいいですね」とか、総論賛成なんですけれども、じゃ、あなたはと言うと「いや、私はちょっと」と言う方が結構多いですね。それで、そういう奨励的手法の限界というのは、やはり環境意識の高い人しか参加してくれない、巻き込んでいけない。一般の方にどういうふうに参加してもらうようにするかというのが非常に難しいところではあります。
 やはり、でも、いろいろなやり方でおやりになって成功している事例もありますので、それを参考にするということが非常に重要だろうと思います。例えば、いろいろたくさん私もフィールドワークをやっておりますので、個別の自治体名は出さずに、うまくいっている要因は何かと考えてみますと、やはり市民のニーズをうまく受けとめるということが、一番重要だろうと思いますね。例えば、マイバッグ持参率が非常に上向いている自治体があります。そこは、市民にアンケート調査をやって、どういう機能のバッグ、どういう色彩のバッグ、どういうサイズのバッグとか、これをアンケート調査をした上で全国のマイバッグ業者から提案を受けたらしいんですが、試作品を提出してもらって、それを市民会館に飾って市民に見てもらって、投票までやっているんです。その結果、自分たちの欲しいバッグを6種類選定しました。私もマイバッグ持参率が高いといわれるところをいろいろ回ってみるんですけれども、実は余り高くなくて、ほとんどだれもスーパーの店頭で持っていないというようなことが多いんですが、そこの自治体では、私の印象で1割5分から2割ぐらいの人が持っていました。やはり市民ニーズを反映した仕組みづくりが一番重要だろうと思いました。
 市民参加、市民と協働でということですね。有料化によって意識改革を進めていく上では、やはり一番重要なポイントだろうと思います。実は町田市の審議会で、私、会長をしておりまして、そこでは有料化すべしという答申を出したんですけれども、その中で、市民が中心になって意識改革を進めていくようなキャンペーンを実施する協議会をつくるという一文を入れさせていただきまして、今、市民が中心となって、市が事務局を務めて、どういうふうにキャンペーンを進めていくかということで協議をしているところです。事業者さんの方も、そこに入っていただきました。まちの商店が、今はちょっと落ち目ですので活性化を図りたいというようなことで、商店連合会の方で、ポイントもつくICカードの導入を今検討中でありまして、それとマイバッグ持参運動を絡めるような形の制度設計を今やっているところです。

○花嶋部会長 どうもありがとうございました。

○酒井委員 この与野市の調査で、ちょっと聞かせてください。非常に興味深い、買い物袋持参とか、あるいはごみにならない製品の選択、こちらの方に有料化をきっかけとしてぐっとふえたという調査をされたわけで、非常に大事な成果だと思うんですが、この与野市の場合に、ごみ減量の程度がどの程度実績があったか、リバウンドはなかったのか。そしてあと、この有料化に当たっての袋の価格ですね、かなり高目の設定になっているのか。ちょっとその背景のところを、すみませんがお知らせいただけませんか。

○山谷教授 与野市には、すごく熱心なリーダーシップを発揮する職員の方がいました。それから、もともと市民の環境意識がかなり高い自治体であったということです。その背景として、一つには、一戸建て比率が首都圏にしては随分高い自治体なんです。住居形態から見ますと、最近はぽつぽつマンションとかが建ち始めていますけれども、同じ埼京線で戸田市と比べますとマンションやアパートは余りなく、一戸建てが多い。それから古い住民が多く、自治会組織率が高いです。こんなことで、家庭系、事業系合わせた一般廃棄物ですけれども、15%ぐらい減量しまして、これがリバウンドなしにずっと続きました。驚くべきは手数料の水準なんです。大袋でわずか30円、中袋25円、小袋は20円という低さでそれだけの減量効果が上がった。つまり、これは一般的な価格シグナルというよりは、意識改革がうまく進んだということだろうと思います。

○花嶋部会長 どうもありがとうございました。
 ほかにございませんか。どうぞ。

○古市委員 手数料の決め方についてちょっと教えていただきたいんです。なかなか合理的な決め方というのは難しいということはよく存じ上げているんですけれども、ごみ処理事業というのは企業会計になっていないものですから、合理的な適正価格というのは出ないんですよね。ですから、どれだけ分担したらいいかというのは難しいですよね。それで、10ページの上のところで、北海道と香川県のコスト、随分袋の値段の差があるんですけれども、この辺は地域差ということもあるんでしょうけれども、例えば有料化する目的で異なるんではないかなという気もするんですね。先生が6ページのところで有料化の目的を挙げられていますけれども、高目に設定されるのは、例えば負担の公平化とか財政負担の軽減だとか、こういうところを目的にするのならば高目にと。それから、減量だとか意識の向上ですと低くてもいいかなとか、そういうような有料化をなぜやるかとか、そういう目的と関連した手数料のあり方というのもあるんじゃないでしょうかということで、ちょっとご意見を……。

○山谷教授 私も全くそのとおりだろうと思います。北海道の自治体では従来、土地も広いですし埋め立てでやっていた。これを中間処理しなければ、埋め立て処分場もきちんとしたものを整備しなければというようなことで、そういう費用の手当てをしたいというねらいというのがあるような気がします。自治体のお話を伺っていましても。北海道で一番最初に有料化しました伊達市などは、それがもう明確にあらわれています。そういうことは確かにおっしゃるとおりです。

○花嶋部会長 じゃ、どうもありがとうございました。
 非常にお忙しい中、わざわざ貴重なご意見をいただきましてありがとうございました。今後とも、市町村における一般廃棄物処理のあり方につきまして貴重なご意見を賜りたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。どうもありがとうございました。
 それでは、最後の議題になりますが、「市町村による廃棄物処理コストの分析の現状及び一般廃棄物処理システムの変更事例について」に入りたいと思います。これにつきまして、資料4と5、それぞれ資料を用意してございますので、まず事務局からこのご説明をお願いいたします。

○廃棄物対策課長 ご説明いたします。
 資料4につきまして、市町村による一般廃棄物処理のコスト分析の現状ということですが、まさにただいまの山谷先生のご講演の中にもありましたとおり、これからの循環型社会の形成を目指して、例えば有料化を導入していくような場合、あるいは将来の処理・リサイクルシステムの選択をどうとっていくかというようなことを考える場合、まず現行の処理ですとかリサイクルの体系を評価するところから始まりまして、その際には、一体その一般廃棄物の処理に今どれだけのコストがかかっているのか。例えばどこがむだなのかとか、どこを削減できるかといったことになるかと思いますが、そういった実態を明らかにしていく必要があろうと考えております。
 しかしながら、現在の国内の一般廃棄物処理事業のコスト分析方法というのは、統一的なものは特にございません。各市町村独自の方法で、それこそ計算方法も、何について計算するかもばらばらであるという現状であります。また、環境省の方でも、一般廃棄物処理実態調査というものの中で、ある程度のコストの把握というのは行っておるんですが、ここにもさまざまな問題があって、結局のところ、現状でコストが把握できていると言えない状況でございます。
 こういった状況を踏まえまして、これからのコスト分析というものの必要性を考えたときに、国として何か、まず一般廃棄物処理にかかるコストを独自の方法で分析している市町村の実態というのをまず見て、それの方法論を比較検討した上で、今後の方向性というのを探っていくべきではないかというふうに考えて調査を行った次第でございます。
 以下、2ポツに、今回ヒアリング調査を行いました5市町のコスト分析の状況を簡単にまとめたものが来まして、最後のページに3ポツとして、これらの調査結果を踏まえて、我々の方で整備しましたコスト分析の方法における論点、我々としてこんな課題があるんじゃないかと考えたものでございます。そういった形でまとめております。ちょっと、なかなか資料を詳しくご説明している時間もございませんので、この点についてはごく簡単に触れて、3ポツのところを詳しくご説明しようと思います。
 資料を1ページはねていただいて3ページになりますが、今回、コスト分析を行った5市町、それぞれどういった理由、あるいはどういった事柄についてコスト分析を行ったか、その概要を表2にまとめてございます。左端にコスト分析の目的とございますが、どこも割合似通った目的意識がございまして、多いのが処理手数料の算定根拠。まさに、例えば指定袋の値段を幾らにするかといったことを検討するに当たって、そのコストがどうかかっているかというのを計算したりしております。ちょっと変わっているのがC市でございまして、ここはその前のページの表1の右側のところにございますが、瓶の色別に回収を行っていたそうなんですけれども、それを中止したいと。そこで費用対効果を検証するためにコスト分析を行ったということでございます。
 また表2の方に戻りますが、そういった目的でそれぞれコスト分析を実施されておりまして、ただ、コスト分析の実施時期ですとかコスト分析のフレーム、例えば部門別とございますが、これはごみの収集部門、それから中間処理、最終処分、こういった部門別にそれぞれ経費を分けて計算しているようなケース、こういったことをやっているところもあれば、そういう計算をしていないD市といったものもある。あるいは、ごみそのものについて、ごみ全体をまとめてという計算をしているところはないんですが、種類別に、例えば瓶幾ら、缶幾らと細かく計算しているところもあれば、もうちょっと大くくりに、可燃ごみで幾ら、資源ごみで幾ら、不燃ごみで幾ら、そういった形の計算をしているところもございます。いずれにしても、ここからもおわかりと思いますが、それぞれの市によって当然目的が違うので当たり前なんですが、計算の対象も異なっているという実態でございます。
 次のページにまいりまして、もう少し細かく、どういった分析を行っているかというのをまとめてあります。表3というところに○×で取りまとめてあって、これが視覚的に見やすいかと思いますが、コスト分析の対象となるであろう項目について、作業部門、管理部門に分けてそれぞれ人件費、物件費、その他分けて考えておりますが、各市町で、やはりどの項目について計算を行っているか、あるいは、そもそもその市の処理体制とかによっては、こういった費用が発生していないというところもありまして、さまざま分かれているというところでございます。ちょっとここは人件費、物件費、その他について詳しく、資料ではどういった違いがあるか書いてございますが、省略させていただきます。
 この中で、若干これからきちんと検討していかないといけないのかなというところで、例えば3)の減価償却費なんていうのがあります。ここはまさに5ページの表4に書いてあるとおりなんですが、対象物の使用が終わったときの残存価値を幾らで見積もるか、あるいは耐用年数を幾らと見積もって、その期間の間どう割り振っていくかというあたりが、まさに考え方の統一がないという実態でございます。
 ちょっと次のページにまいりまして、また重要なところだけ表で示しておりますが、(4)でコスト分析における配賦方法というのがございます。これもまた今後考えていかなければならない課題と考えておりますけれども、コスト分析の中で、例えば複数の部門、部門というのは収集ですとか中間処理といった、その違いですが、そういった複数の部門に共通してかかっている経費、それから、管理部門の経費ですね。これも複数の部門、あるいは複数のごみの種類に共通してかかるものですが、こういったものについてコスト分析を行う際に、どうやって各ごみの種類、各部門に配賦していくかということを考えていく必要があるというふうに考えております。
 その結果が(5)でざっと表で示しておりますが、このとおり、各市で計算している項目もばらばらであれば金額もばらばらである。しかも、この金額というのは計算の考え方が違っておりますので、それぞれ相互で比較ができないものになっておるという、こんな実態でございます。
 これで最後の3のペーパーにまいりますが、このような実態を見てきて、我々として考えたこととして、今後のコスト分析方法における論点ということでまとめてあります。
 まず1つ目として、コスト分析、それから計算したコスト、その情報の開示というのが今後必要になっていくんではないか。特に循環型社会の構築に向けて、さらに3R施策を展開していこうという場合に、そもそもどんな選択肢をとるのか。あるいは、新しい選択肢をとれば、また費用負担が入るだろう。あるいは、既存のシステムでいくとしても、さらなる最適化ということが要るんじゃないかということがありますので、そういった観点で、やはりコストをこれからきちんと分析していく必要があるのではないか。さらには、その情報を市民に開示していく必要があるのではないかというふうに考えた次第です。
 それから、(2)で、これは再三申し上げておるとおりですが、我が国全体として循環型社会を構築していくため、その基礎情報としては、各市町村のコスト分析方法というのは標準化されるべきではないかというふうに考えております。
 (3)は、それを標準化するに当たって、今回のアンケート調査から出てきた個々具体的な課題について触れているところですが、ここについては、ちょっと話が具体的になりますので省略させていただきたいと思います。
 すみません。お時間がないところですが、続きまして資料5についてご説明いたします。
 こちらの資料の構成は資料4と同じでして、最初に環境省としての問題意識、次にアンケート調査を行いました市町村の実態について事例紹介をして、最後に論点整理をするという形になっております。
 こちら、一般廃棄物処理システムですが、まず背景として、3R推進の観点から、我が国として最適化されたシステムを今後構築していく必要があると、まず考えております。その上で、現状では、もちろんそれぞれ地域の特性を踏まえつつ、最適な処理方法の選択というのを求められておるところなんですが、現状では、各市町村がそれぞれ独自の判断によって一般廃棄物処理システムを選択しているといったことから、例えば隣接する市町村同士であっても、分別の基本区分ですとか、その後の処理のシステムが異なっているというようなケースがございます。こういった市町村によるシステムのばらつきが大きいと、例えば住民がごみを排出する際の混乱の要因になり、ひいては分別の不徹底ですとか分別意識の低下、そういったことにもつながりかねない。そうなれば、全体としての循環型社会の形成においても支障になってくる可能性があります。
 こんなことから、今回このようなヒアリング調査をやったんですが、そのヒアリング調査を通じて、今後の一般廃棄物処理システムの構築、特に我が国全体として最適化されたもの、そういったものを目指す、あるいは考えていくに当たって、どのような方向性ですとか、方向性までいかずともどのような思想を求めていくべきか、そういったことを考えていきたいというふうに考えておるところです。
 ちょっと時間がございませんので、各市町村の実例については全部飛ばしてしまいたいんですが、よろしいでしょうか。
 すみません。最後の紙になりますが、各市町村それぞれ、例えば処分場が逼迫しているというような状況から、リサイクルを推進するために、今まで例えば埋めていたごみをリサイクルに回すとか、埋めていたプラスチックを燃やすように変えたとか、そういった実例がいろいろあったわけなんですが、ここにまとめておりますとおりで、例えば分別収集する資源物の品目を拡大、要するにリサイクルをさらに進めるということです。それから、危険物を分別収集する。これはもともとただ単に埋め立てていたようなスプレー缶を分別収集して、やはり資源物に回すというようなこと。それから容器リサイクル法、これも同じ話ですね。それから、プラスチックを焼却するように変えて、つまり技術の高度化によって対策を講じるようなケース、そんなシステム変更を実施しております。
 しかしながら、冒頭申し上げましたとおりで、市町村それぞれ独自の判断でこの辺をやられておりますので、方向性は必ずしも一致していないところでございます。それで、我が国全体として最適な廃棄物の処理、リサイクルのシステムを構築していくために、基本的な考え方、あるいは必要な情報を検討、整理していく必要があるだろうと考えておりまして、以下、(1)から(3)まで検討項目として考えられるものの例を挙げてございます。
 まず、廃棄物の種類ごとに基本的な分別収集区分ですとか、その後の処理、再資源化の方法というのがあるんじゃないかという話があります。ここについては、そういった基本的な分別収集区分ですとか処理方法を国として示す必要があるんじゃないかと。例えば、これ、今回ご説明は省きましたが、自治体のこれまでのトレンドから、プラスチックごみについては原則埋め立てはせず、燃やしたり再資源化してリサイクルに回すといったことも必要だということが考えられるのではないかと考えております。
 それから次、環境影響・経済性・利便性・地域特性など、市町村が処理システムを選定する際にさまざまな項目について評価をして、全体的にそれを総合的に評価する必要があるんですが、ただ、そういうふうな評価軸がトレードオフ関係になることが多々あります。したがいまして、まず今後のシステムの構築に際して、どんな評価軸を考慮すべきなのか。これをまず洗った上で、総合的な評価の方法というのがあるのかないのか、その辺についても国として検討していく必要があるんじゃないかと考えております。
 最後のページになりますが、情報提供の必要性についてでございます。市町村が今後処理システムを変更したり新規導入したりするときには、その必要性ですとかメリット、環境負荷面、経済面からのメリット、こういったものを住民に対してきちんと説明していく必要があるだろうと。さらには、その変更後のシステムを有効に機能させていくためには、継続的に情報提供を行って、住民の理解と協力を求めていくことが必要ではないかと考えております。これは市町村の話ですが、そのために、国においては廃棄物の循環利用などによる天然資源の節約効果ですとか、環境負荷、これの削減効果に関する基礎情報をさらに知見を充実させて、これを積極的に情報提供していくべきではないかと考えておるところです。ほかにも論点があろうかと思いますが、特に資料4も資料5も、この最後の論点の部分を中心に、ほかの考え方、さらに追加すべきものはないかなど、ご議論いただければと考えておるところです。
 会場ですが、10分、15分程度は延長可能のようですので……。

○花嶋部会長 どうもありがとうございました。
 余り時間がございませんので、ひとつ手短に、要領よくご質問いただければと思います。
 じゃ、まず論点4の方から、ひとつご質問いただければと思っております。

○崎田委員 特に細かい質問というよりも、このコストということが、これから非常にいろいろな議論の際に重要な話になってまいると思いますので、できるだけわかりやすい、シンプルな数字を常にお示しいただくような形になるとありがたいなと思っています。それだけ申し上げたいと思いました。
 それで、資料5の方はこの後ですか。

○花嶋部会長 もう時間もございませんので、一緒にどうぞ。

○崎田委員 簡単に……。資料5なんですが、全国に回っていきますと、本当に市民の方は、ごみのいろいろなことというのがそれぞれの自治体でかなり細かく決まっているんだということもご存じない方が多くて、やはりある程度、かなり一般化したやり方というのをまとめて情報をはっきり出していただくという、今回のこの資料5の方向性というのは大変ありがたいなと思っております。ですから、こういうような形で、できるだけシンプルな部分は明確に国民に情報提供していく。そして、みずからがきちんと責任を果たしていくことの重要性というのが、みんな気づくような形で伝わるといいなと思っております。よろしくお願いいたします。
 それと、花嶋先生、ちょっと1点なんですが、きょうの一番最初の話題なんですけれども、ダイオキシンの焼却炉のことなんですが、5ページのお話はよくわかりました。それで、部長のお話も伺って大変よくわかったんですけれども、今後いろいろと広報していったりするときに、やはりすごく国民全体がどういうふうに思うか、受け取るかというのも非常に重要なことになってきますので、その辺が何か無用な誤解というか、無用な波風が立たないような明快な情報提供、発信の仕方というのをやっていただければありがたいなと思います。遅くなってすみません。
 それと、もう一点。あのとき酒井先生がお手を挙げたんですが、私は、これからいろいろとそういうことをやるときに、やはりご専門の酒井先生があのとき何をおっしゃりたかったか、一言、大切にきょう伺っておきたいなというのが心の大事な願いでございます。すみません。

○花嶋部会長 じゃ、酒井先生、一言よろしく。

○酒井委員 どうもすみません。何か気の毒に思っていただいたようで、発言の機会をちょうだいしましてありがとうございます。先ほど、南川部長の方から、今回の規制緩和のレビューはやる、そしてモニタリングもやってまいるというお話をいただきましたので、そのモニタリングの方向性について、ちょっと今回の資料で気になった点がありましたので、発言をしたいと思った次第でございます。
 資料2−4で木材産業の実施測定結果というのが提供されているんですが、この表自体は、温度計とか助燃装置と、それと実際のダイオキシンの排出の濃度とは関係がありませんということの主張のデータかと思うんですけれども、その一方、全部で196のデータのうち21データは、今のこの10ng−TEQ/m3を超えているわけなんですね。ということは、この助燃装置、温度計以外に高濃度の要因があるはずでございまして、そこの原因究明というのは、やはり考えていかなければならないということで、それは今後のモニタリングということの中での一つの課題にしていただきたいということでございます。
 それともう一つは、産機工さんの方から田中先生の報告書のご紹介をいただいているわけでございますが、こちらの方は、基本的に非常に良い程度のデータが提供されているんですけれども、その一方、灯油をそれぞれかなり多くの量を使っていられるんですね。これ、ごみトン当たりにすると400リットルとか600リットルという量になりまして、この点はもう少し注意をして見ていかなければならないんじゃないかと、これをモニタリングの中でぜひ考えていただきたいということを申し上げたかった次第でございます。
 それから、乾燥した廃木材等ということで廃棄物限定をされているということでございますが、このこと自体、そういう意味では非常にピュアな天然木材等を頭に置いて、今後緩和されていくという方向でしょうから、基本的にその点は結構なんですけれども、コメントの中でも、古来よりたきぎとして燃料として利用されてきた、そんなものまでなぜ規制するのかという、こういう視点でそこは結構だと思うんですが、その一方、やはり木材はいわゆる防腐処理で、クロムとか銅とか砒素を添加して使ってきた歴史がある。そしてまた、有機塩素系の防腐剤を使ってきた経緯もございます。だから、そういった意味で、やはり廃棄物となる木材というところには一定の配慮は必要であろうというふうに認識しておりまして、いわゆる天然木材系と、そういう廃木材系というものは、やはり区別していく。そのことを担保するような廃棄物限定をぜひお願いしたいと、これをちょっと申し上げたかった次第でございます。

○花嶋部会長 どうもありがとうございました。
 そうすると、ほかに、この4と5というのは、これはまた今後もいろいろ検討される課題でございますね。

○廃棄物・リサイクル対策部長 4と5は次回も提出しまして、それを次回出すペーパーと一緒に、場合によったら追加的にご説明させていただきます。

○花嶋部会長 どうもありがとうございました。
 4と5は今後、この議論を継続していただきたいということと、それから、最後にその他でございますが、何か事務局から……。

○企画課長 簡単に、今後のスケジュールでございますけれども、次回が10月20日、午後3時から環境省でございます。次回は、岡部委員からのお申し出もございまして、自治労からぜひご意見をお伺いしたいと、こう思っております。あわせまして、市町村における一廃処理のあり方について取りまとめの骨子案、事務局の方でご提案できればというふうに考えております。
 また、並行して、容リ法の評価・検討でございますけれども、次回、10月14日、関係者よりのヒアリングでございます。
 それと、議事録でございますが、もしご意見等がございましたら、10月8日金曜日までに事務局までご連絡賜ればと思います。
 以上でございます。

○花嶋部会長 どうもありがとうございました。
 それでは、本日の議事を終了したいと思います。本日は活発なご意見、どうもありがとうございました。

午後0時09分閉会