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中央環境審議会廃棄物・リサイクル部会 (第17回)議事録



平成16年1月28日(水)15:00〜16:59
 
於:環境省第1会議室

環 境 省
廃棄物・リサイクル対策部


議 事 次 第

(1) 「廃棄物・リサイクル対策に係る課題への対応について(案)」について
(2) その他
 
午後 3時00分開会

○企画課長 それでは、定刻になりましたので、ただいまから中央環境審議会廃棄物・リサイクル部会を開催いたします。
 委員の皆様方には、お忙しい中お集まりいただきありがとうございます。
 本日は、13名の委員の方からご出席の連絡をいただいております。まだちょっと遅れていらっしゃる方もございますが、定足数である過半数に達するものと思っております。
 また、この部会の開催につきましては、やむを得ず欠席する場合にあっても、代理人の方に説明員として出席できることとして取り扱うこととさせていただいております。本日は、柿本委員の代理として奈良県の田中課長、それから、黒氏委員の代理として恵庭市の北越部長に御出席をいただいております。
 議事に入ります前に、南川廃棄物・リサイクル対策部長から一言御挨拶申し上げます。

○廃棄物・リサイクル対策部長 リサイクル・廃棄物対策課長の南川でございます。本日はありがとうございます。今日はぜひとも本日の資料2にございます「廃棄物・リサイクル対策に係る課題への対応について」ということでの意見具申をおまとめいただきたいと考えております。
 それで、それ以外に幾つか資料がございます。若干最近の動きを知っていただいた方がいいと思いますので、簡単にコメントだけさせていただきます。
 資料の3は、これは来年度予算案ということでございまして、現在国会に提出をされて審議が行われるものでございます。全体としまして数字を見ますと、一番最後の5ページでございます。 130億ほど減っております。これは公共事業の一律カットに加えまして、各省ごとに振られました地方補助金減額ということの影響をもろに受けたものでございます。ただ、私ども、全体としましてはこういった額で減っておりますけれども、中身につきましては、これまでいろいろな方から要望を受けたことを踏まえまして充実を図ってまいったつもりでございます。
 資料4を御覧いただきますと、廃焼却炉の解体に関する補助制度ということで資料がございます。参考4でございます。これは、従来から廃焼却炉につきましてはダイオキシン対策の関係で非常に廃炉の解体処理が大変だということで、労働衛生の基準なんかも非常に厳しいことからお金がかかる。何とか補助をしてほしいというお話があったわけでございます。従来は、上にございます濃度測定を行って、どこがダイオキシンにどれだけ汚染されておるかということを調べるような補助金しかなかったわけでございます。今般、私ども、公共事業の内訳として、内数として要求をいたしまして、それを実現したということでございます。
 この下のB事業というところを御覧いただきたいんですけれども、解体後5年以内、解体の翌年度から起算して5年以内に廃棄物処理施設の整備に着手をするということでございます。そして、その場合につきましては従来からの補助率を適用する。これは物を作るときと同じ補助率を廃炉についても適用するということでございます。当然ながら、作るときと同じ地方財政措置もつくということでございます。そして、その一番下の※にございますけれども、解体撤去費が施設整備費を上回る場合においても、補助は行うということでございます。
 裏のポンチ絵を御覧いただきたいのでございますが、その右の上に今後ということで四角がございます。御覧いただきますと、廃焼却炉の跡地の有効利用ということで、土地の一部であっても、例えばストックヤード、リサイクルタウンのような規模の小さな事業でもやっていただければ、廃炉について全体として補助金を出すし、地方財政措置も行うということでございます。そういうことでございますので、これで今後、私どもは自治体に対する説明を始めておりますけれども、相当大規模に、約600程度あると言われています廃焼却炉の処理が進むだろうというふうに考えております。
 それから、特に資料はございませんが、今回の予算で特に私どもで調整を行いましたのが、市町村におきまして一般廃棄物の焼却施設、あるいは埋立施設を持っているわけでございます。これについて、従来から地域の地場産業を中心とした産業廃棄物の処理にもそれを使えないだろうかというような御指摘、要望があったわけでございます。今般、予算の調整の中でそれも話し合いを行いまして、環境大臣の承認を受ければおおよそ能力の半分までは産業廃棄物を一般産業廃棄物の焼却施設、埋め立て施設で処理してもいいと、そういう制度を今回開いたわけでございます。これによりまして、産業廃棄物であろうが一般廃棄物であろうが、その地域の首長さんの判断で、より機動的に廃棄物の処理ができるようになるということでございまして、例えば地場産業などで廃棄物焼却、あるいは処分、埋め立てについてノウハウがない。どういうふうにしていいか分からないということについても、市町村において非常に身近に相談に乗っていただけるだろうというふうに考えております。
 それから、参考の5でございますが、これはRDFの検討会の報告書でございます。これは、一番最後の裏の方にごみ固形燃料適正検討委員会報告書のポンチ絵がございますので、ポンチ絵だけ御覧いただきたいと思います。
 まず、RDFにつきまして、三重県の8月19日の事故以来いろいろ御指摘がございました。それを受けて、間もなく来られる予定の永田先生や、酒井先生も含めて御検討いただきましたけれども、基本的な視点としましては2つございます。1つは、ごみ固形燃料というのは、焼却によって熱回収が困難な小規模な市町村にあっては、ごみ処理システムの選択肢の1つだということでございまして、あの事故をもってRDFはおかしいということではないということでございます。それから、そうはいいましても、2つ目の丸でございますように、ごみ処理システムの一部でございますので、長期保管を避け、速やかに焼却処理するということでございます。
 その下にガイドラインの図がございますが、左から燃料化施設の対策、真ん中の搬出・受入・保管時の性状管理、右側の燃料利用施設の対策、おのおのにつきまして必要なものを省令などで整備をしまして、今後のRDF対策についていろいろ期したいというふうに考えております。
 それから、参考の6、7でございます。これは6が香川県豊島における産業廃棄物不法投棄の原状回復事業の概要、それから、参考7が青森県、岩手県の対策の内容でございます。
 まず参考6でございますが、香川県の豊島の件でございます。対策につきましては、その真ん中あたり、2にございますけれども、対策の内容としまして、隣の直島というところに中間処理施設、溶融炉を作っております。そして昨年の9月から本格稼働しておるところでございます。また、これにつきましては、2の(3)にございますように、産業廃棄物の処理等に関する特別措置法に基づきまして10年間の措置ということで、香川県が行う事業について同意をいたしまして、これから国庫の補助を行っていくということになるわけでございます。
 それから、参考の7が青森県、岩手県の対応でございます。これにつきましては、1の一番最後にございますように、1月21日付け、つい先日でございますけれども、青森県、岩手県との調整を終えまして、その計画に同意をしたわけでございます。これから具体的な活動が始まります。2に青森県の経過がございますけれども、廃棄物67万立米ということで、全量撤去を基本として行う。現在、仮設の浄化施設などの設置が進んでおります。全体として 434億円の費用でございます。それから、岩手県につきましては21万立米のごみがあるということで、これも早期に全量を撤去しようということで、現在は表面遮水シートなどの作業が行われておりまして、全体としまして 221億円の費用がかかるということでございます。
 こういったことが最近の動きでございます。今日はどうぞよろしくお願いいたします。

○企画課長 それでは、順番がちょっと逆転したようなところがありますが、配付資料の御確認をお願いいたします。
 議事次第と書いてございます紙に、配付資料の一覧のリストが下の方にございます。資料として、この部会の委員名簿、それから資料の2として「廃棄物・リサイクル対策に係る課題への対応について(案)」、今日のメイン議題の資料でございます。その余は、今、部長があいさつの中で申し上げました参考資料1から7でございます。不足がございましたらお申しつけください。
 それでは、これ以降の議事進行、花嶋部会長、よろしくお願い申し上げます。

○花嶋部会長 それでは、早速でございますが議題に入らせていただきます。
 お手元の議事次第にありますように、廃棄物・リサイクル対策に係る課題についての本部会としての取りまとめ案について御議論をいただきたいと思います。
 それでは、事務局の方から資料の説明をよろしくお願いします。

○事務局 それでは、資料の2に「廃棄物・リサイクル対策に係る課題への対応について」ということで、今まで3回御議論いただきましたものについて取りまとめというものを事務局の方で用意させていただきましたので、こちらの資料につきまして読み上げさせていただきたいと思います。
 廃棄物・リサイクル対策に係る課題への対応について(案)。平成16年 月 日、中央環境審議会廃棄物・リサイクル部会。
 1.背景と経緯。
 我が国における廃棄物を取り巻く現状は、依然としてその排出量が高水準で推移するとともに、最終処分場残余容量のひっ迫や悪質な不法投棄の多発等といった生活環境への悪影響が懸念される事象のほか、排出者や廃棄物処理業者が抱える廃棄物処理の管理体制上の問題など多面的な課題を抱えているところである。
 こうした問題の解決のため、中央環境審議会廃棄物・リサイクル部会としては、平成13年8月から廃棄物・リサイクル制度の基本問題に関する検討を行い、その成果として平成14年11月に「今後の廃棄物・リサイクル制度の在り方について(意見具申)」を取りまとめた。この提言については、平成15年の廃棄物の処理及び清掃に関する法律の一部改正という形で、具体的な対策が講じられたところである。
 また、こうした対策に加えて、不法投棄や廃棄物処理を巡る様々な課題については、その速やかな解決に向け、更なる取組が求められていることから、環境省は、平成15年8月、不法投棄の撲滅と安全な受け皿の確保を目指し、「『環境立国』実現のための廃棄物・リサイクル対策」と題する政策パッケージを取りまとめたところである。
 当部会としては、この政策パッケージに示された施策に関する具体的な対応策について検討を加えるため、平成15年11月から4回にわたり審議を行い、広域的な廃棄物処理に係る紛争における国の役割の強化、不法投棄の撲滅と優良業者の育成、廃棄物処理施設を巡る問題への対応の3つの視点について、不法投棄や廃棄物処理を巡る紛争等の課題に対する対応策として、以下のように取りまとめるに至った。
 なお、平成14年11月の当部会意見具申において引き続き検討が必要であると提言した事項については、引き続き中長期的な廃棄物・リサイクル制度の在り方に係る検討を進めるべきであることを付言する。
 2.基本的な考え方。
 廃棄物・リサイクル対策に係る当面の課題については、循環型社会の構築に向けた廃棄物・リサイクル制度の在り方とあわせて、個別に必要な対応を講じる必要がある。このため、「『環境立国』実現のための廃棄物・リサイクル対策」で示された3つの視点につき、それぞれ以下の考え方に基づき、対策を講じていくべきである。
 (1)広域的な廃棄物処理に係る国の役割の強化。
 一の都道府県の区域内では収まらないような不適正処理事案などの広域的な廃棄物処理に係る問題は、緊急に対策を講ずる必要がある場合であっても、その規模、範囲の大きさからその解決に時間を要することがあることから、都道府県と国との役割分担に配慮しつつも、更なる国の役割について検討する必要がある。
 (2)不法投棄の撲滅と優良業者の育成。
 依然として問題となっている廃棄物の不法投棄や、廃棄物を巡る紛争の発生等の課題に対して、未然防止・早期対応の観点から、更なる解決策を打ち出していくことが必要である。また、排出事業者が自らの判断により優良な処理業者を選択できるよう、廃棄物の適正処理を確実に行う優良な処理業者を育成するための取組を推進するとともに、優良な処理業者を選択することの重要性について排出事業者の意識を高めていくことが必要である。
 (3)廃棄物処理施設を巡る問題への対応。
 循環型社会の構築に向けた基盤である廃棄物処理施設を確保するため、国も施設の整備に対し積極的な支援を行うとともに、処理施設の安全性に関する課題について必要な対応を行うほか、廃棄物処理法の目的に照らして実施可能と判断される手続についての規制の合理化を進めていくことが必要である。
 3.国の役割の強化。
 (1)現状と課題。
 産業廃棄物の処理に関する事務については、排出事業者の事業活動の広域性も考慮し、都道府県がその事務を行うこととされているところであるが、産業廃棄物の不法投棄問題に代表されるように、一の都道府県の区域内では収まらないような事案が見られることから、問題解決に向けた広域的な取組が求められている。このため、平成15年の廃棄物処理法改正により、国の責務として、廃棄物の適正な処理の実施等に関し「広域的な見地からの調整を行うこと」が明記され、また、産業廃棄物に関して、緊急時において環境大臣が事業者等に対して直接に報告徴収及び立入検査を行うことができるようになった。
 しかしながら、都道府県の区域を超えて生活環境の保全上の支障を生じさせるような産業廃棄物の不法投棄事案等においては、それぞれの区域における生活環境の保全の観点から行う対策が、隣県にまで拡大するような支障に対して必ずしも有効な対策とはならないおそれがある。このため、産業廃棄物の不適正処理問題のうち広域的かつ緊急の対応が必要な場合においては、国が関係都道府県の調整を行うのみならず、より強力に関与していく必要がある。
 (2)対策の方向性。
 産業廃棄物の不適正な処理により都道府県の区域を越えて生活環境の保全上の支障が生ずることを防止するために緊急の必要がある場合には、国は、当該支障の除去又は発生の防止に関する必要な対応を講ずることを都道府県に対して指示することにより、広域的な見地からの生活環境の保全を図っていくべきである。また、このような場合において、都道府県から廃棄物の処理に係る助言その他の技術的援助を求められた場合には、国は、これに応じて必要な技術的援助を行っていくべきである。
 あわせて、都道府県と国との役割分担について留意しつつ、環境省に設置されている地方環境対策調査官事務所の体制を充実させ、広域的な不法投棄事案に係る問題解決のための知見の集積及び対策の提案等、国の問題解決能力の強化を図るべきである。
 さらに、国民や事業者に対し、不法投棄の撲滅に向けた取組等への理解と協力を求めていくため、国においても廃棄物の排出抑制や処理の実態等の情報提供を積極的に行っていくべきである。
 4.不法投棄の撲滅と適正処理対策の更なる推進。
 (1)現状と課題。
 廃棄物の不法投棄については、近年、毎年約 1,000件程度の新たな事例が判明するとともに、全体の投棄量の相当部分が大規模不法投棄事案によるものであり、その生活環境保全上の支障が懸念されることから、こうした事態の早急な解決が求められている。
 このため、環境省は、不法投棄そのものの撲滅を目指しつつ、当面の目標として、廃棄物の不適正処分に対する早期対応を図ることにより、5年以内に 5,000トンを超える大規模案件をゼロにすることを掲げている。
 不法投棄及び不法焼却については、廃棄物処理法の平成12年改正により罰則が強化されるとともに、産業廃棄物の不適正への暴力団の組織的な関与が巧妙化していることから、欠格要件の対象拡大や警察からの意見聴取等が制度化された。これを受けて、国において関係省庁が連携して暴力団の排除に向けた取組を行うとともに、都道府県においても警察と連携しつつ取締りの強化や暴力団員の産業廃棄物処理業からの排除を行っているところである。これにより、一定の抑制効果が得られていると考えられるものの、なお悪質化した不法投棄や不法焼却が後を絶たない状況であり、今後とも取組の手を緩めることなく取締りの強化を図っていくことが求められる。
 特に、硫酸ピッチに係る不適正処分は、生活環境への影響が甚大であり、かつその処理困難性、有害性等から、廃棄物の適正処理の推進に対する大きな障害となっており、国においても関係省庁において関係部局間の情報共有及び対策の検討が進められている。不正軽油の密造はそもそもが脱税目的の違法行為であるが、早急に廃棄物行政の観点からも問題解決に努めるべきである。
 また、不適正処理の未然防止を推進するためには、産業廃棄物の動きが一般にも分かるようにすることが有効であると考えられることから、適正処理が行われていることを確認するための制度を整備する必要がある。
 一方で、これらの対策を講じてもなお、不正軽油の密造過程で発生する硫酸ピッチの不適正処分に代表されるように小口・悪質化した不法投棄は後を絶たず、また、必ずしも現行の制度が有効に機能していない部分があることから、不法投棄に係る更なる対策の強化を図るべきである。
 (2)対策の方向性。
 a)適正な廃棄物処理が行われることを確認するための制度の整備。
 廃棄物の適正処理が行われているかどうかを確認するため、現在、産業廃棄物管理票(マニフェスト)の交付や、廃棄物最終処分場の維持管理の記録及びその閲覧等の仕組みが定められている。
 一方で、これらの仕組みだけでは、自社の産業廃棄物の運搬も含め走行中の車両が産業廃棄物の適正な運搬を行っているかどうかを判断することが困難であること、廃棄物最終処分場の埋立記録のみでは実際の残余容量を的確に把握できないこと等の問題が残されている。
 このような課題に対処し、適正処理の透明性を高めるため、次の事項に係る制度の整備を行うべきである。
 ○産業廃棄物を運搬する場合には、自社の産業廃棄物又は委託された産業廃棄物のいずれで
  あっても、運搬車両に会社名などの必要な表示を行うこと。
 ○産業廃棄物を運搬する場合には、積載地や荷下ろし地などを記載した書面の備え付け等を
  行うこと。
 ○廃棄物最終処分場の維持管理の一環として、最終処分場の残余容量の的確な把握と、求め
  に応じた情報の閲覧を行わせること。
 また、電子マニフェストの普及促進に全力で取り組んでいくとともに、将来的な課題として、GPS、ICタグ等を活用した廃棄物追跡システムと電子マニフェストを組み合わせたより高度な仕組みの導入について、その実施可能性に係る検討を進めることが必要である。
 b)いわゆるミニ処分場に係る処理基準の強化。
 平成9年の制度改正により、従来は施設許可の対象とされなかった小規模の最終処分場、いわゆるミニ処分場についても許可対象とされた。しかし、これ以前に設置されたミニ処分場等、廃棄物処理法における許可又は届出の対象とはなっていない最終処分場については、廃棄物処理法に定められた廃棄物処理基準でも、講ずるべき具体的な措置の内容が明確に定められていないため、必ずしも生活環境の保全に配慮した管理がなされてきたとは言い難い状況にある。
 このため、これらの最終処分場についても、生活環境保全上の問題が生じている事例があることや、不適正処理の温床となっているとの指摘があることも踏まえ、許可対象施設に準じた適正な埋立処分が行われるよう、廃棄物処理基準を強化し、これを遵守させる措置を講ずるべきである。
 c)硫酸ピッチの保管を含む処理に係る規制の強化。
 硫酸ピッチは、軽油引取税を脱税する目的で行われている不正軽油の密造時に、その原料となる灯油及びA重油に識別剤として含まれているクマリンを除去する目的で、濃硫酸による処理を行う際に副次的に発生する廃棄物である。硫酸ピッチの発生形態そのものが違法行為によるものであることから、その適正処理はもとより期待され得ない。事実、適正処理が行われる見込みがないまま、倉庫や空き地に長期間保管される場合がほとんどであり、この間に容器の腐食等が進み、内容物の漏出や亜硫酸ガスの放出により、周辺の生活環境に甚大な影響を及ぼす事例が増加している。
 硫酸ピッチのような有害な廃棄物については、極めて迅速に対応しなければ、生活環境の保全上重大な影響が生ずるおそれが高いことから、このような廃棄物の不適正行為そのものに対して何らかの直接的な防止措置を講ずるべきである。また、硫酸ピッチに関しては、不正軽油の密造行為そのものが脱法行為であることから、関係省庁とも連携して、硫酸ピッチの発生原因である密造軽油の製造に係る対策を進めるべきである。
 d)不適正処分に対する未然防止策の強化。
 不法投棄や不法焼却などの不適正処理を行う者に対して、早期の取締りや厳罰を科していくことは、これらの者を廃棄物処理から排除することに加え、その他の廃棄物処理を行う者に対する未然防止効果も期待できる。
 廃棄処理法においては、廃棄物の処理を無許可で行った場合や、廃棄物の不法投棄を行った場合など、既に極めて厳しい罰則が定められている。また、平成15年の廃棄物処理法改正により、廃棄物の不法投棄や不法焼却について、その未遂行為の段階から罰則を適用できるようにされたところである。しかしながら、廃棄物の不法投棄等の違法行為を行う者が後を絶たない状況にあるため、明らかに不適正処分を目的とした行為が行われている場合や、違法な廃棄物の委託契約を仲介する行為等に関して、実効ある不法投棄対策を講じていくべきである。
 5.優良な産業廃棄物処理業者の育成。
 (1)現状と課題。
 産業廃棄物の処理に関しては、排出事業者自らが行うことが原則となっており、その処理を他者に委託する場合には、廃棄物処理法に基づく業許可制度により、許可を受けた処理業者に委託しなければならないこととされている。
 この業許可に当たっては、廃棄物の適正処理に必要な最低限度の要件に基づき判断されるものであるが、一方で、排出事業者責任の強化や不適正な処理を行う一部の許可業者の存在等を背景として、優良で信頼できる産業廃棄物処理業者の育成を求める声が高まっている。
 このため、国としても、優良な産業廃棄物処理業者の育成のための取組を推進する必要がある。また、処理費の安さだけを判断基準とするのではなく、適正処理を確実に行う優良な処理業者を選択することの重要性について排出事業者の意識を高めることも重要である。
 (2)対策の方向性。
 排出事業者が自らの判断により優良な業者を選択することができるよう、国において、事業内容、処理施設の能力と処理実績、財務諸表、業務管理体制、従業員教育の取組等について処理業者において情報公開されていること、行政処分を一定期間受けていないこと、環境保全への積極的な取組を行っていること等優良性の判断に係る評価基準を設定するとともに、この基準に適合する業者に対しては許可手続の簡素化などの優遇措置を講ずることにより、産業廃棄物処理業界の優良化に対するインセンティブを与えるべきである。このような趣旨に照らし、評価基準は全ての処理業者が満たすべき義務的なものではなく、処理業者の取組に目標を与え、優良な業者へと誘導するためのものとして設定すべきである。
 優良化に対するインセンティブは、優良な業者が優先的に選択される市場が実現することを通じて確実なものとなる。このため、上記のような国のインセンティブ措置を契機としつつも、国が定めた評価基準やその基準に基づく処理業者の情報や、排出事業者のきめ細かいニーズやリサイクルの達成目標等に関する情報が、排出事業者による委託業者の選定、金融機関における処理業者への融資等といった市場におけるさまざまな民間活動の場面で積極的に活用されることを期待したい。
 6.廃棄物処理施設の整備の促進。
 (1)現状と課題。
 一般廃棄物については、近年、様々な排出抑制やリサイクルに関する取組がなされているものの、国民の生活を維持し、生活環境を保全するため、住民等から排出された廃棄物を生活環境の保全上支障が生じないうちに適切に収集し、運搬し、処分するための事業は、なお不可欠なものであり、これを担う市町村の廃棄物処理事業は、基礎的地方公共団体たる市町村の事務としても極めて需要なものである。
 この廃棄物処理事業を実施していくための前提となる廃棄物処理施設の整備に当たっては、そもそも廃棄物が汚物又は不要物(人が不要としたもの)であることから、これを集積し、処理される場所である当該施設の立地周辺の住民にとっては迷惑施設として受け止められ、技術的安全性に対する不安と相まって、立地が依然困難な状況となっている。しかしながら、市町村が責任を持ってこの事業を実施していくためには、今後とも、収集、運搬した廃棄物を適正に処分するために必要な処理施設の確保に努めていく必要がある。
 また、産業廃棄物については、優良な民間処理業者等が行う施設整備の促進を基本としつつ、不足する廃棄物処理施設を補うため、公共関与による廃棄物処理施設の確保が図られてきている。しかしながら、産業廃棄物等の最終処分場等のひっ迫は深刻な状況にあり、地域によっては処理能力の絶対的な不足を起こし、不法投棄等の不適正処理がもたらされる一因ともなっている。
 (2)対策の方向性。
 循環型社会の構築に向けて、天然資源の消費を抑制し、環境への負荷をできる限り低減させるとの観点から、大量生産・大量消費・大量廃棄を前提とした廃棄物の処理体制とならないように廃棄物の排出抑制等を推進していくとともに、適正なリサイクル及び処理を行うために必要となる廃棄物の処理施設の整備を着実に推進していく必要がある。
 一般廃棄物の廃棄物処理施設の確保については、全国全ての地域においてあまねく適正処理の体制を確保することを目指し、個々の市町村のみに委ねるのではなしに、国も適切な施設の確保がなされるよう積極的に支援すべきである。
 この場合、従来、整備の中心としている焼却施設と最終処分場の役割の重要性は、今後、焼却量や最終処分量を減少させたとしても変わるものではなく、市町村が廃棄物・リサイクル対策に万全を期すためにも、既存の最終処分場の活用によるできる限りの埋立容量の確保を含め、基盤的施設として全国あまねく体制が確保されるよう、これらの施設の整備に当たっては、国としての支援をより一層充実すべきである。
 また、我が国全体を真の循環型社会に維持発展させるため、全ての地域において一定水準のリサイクル施設等が確保されるよう、国としての支援を更に充実すべきである。
 産業廃棄物については、必要な処理能力を確保するため、廃棄物処理センター等の公共関与による施設整備を推進するための国の支援をより強力に実施していくべきである。特に、民間における産業廃棄物の最終処分場の設置件数が近年激減し、そのひっ迫が深刻化していることから、最終処分場の確保についてより一層の公共関与の強化を図るべきである。また、それぞれの市町村において、一般廃棄物の処理状況も勘案しつつ、産業廃棄物をあわせて処理することについても積極的に検討されるよう、国において所要の支援に取り組むべきである。
 7.廃止後の最終処分場のリスク管理。
 (1)現状と課題。
 廃棄物処理法の許可を受けた、又は届出がなされた最終処分場の利用が終了した場合には、処分場は閉鎖されるが、その後、処分場の廃止基準に適合した状態を確認する等の手続を経ることによって、初めて最終処分場の廃止が行われる。しかしながら、土壌汚染対策等の充実に伴う社会的関心の高さも踏まえ、最終処分場が廃止された場合であっても、その土地に手を加えることによって、新たな生活環境の保全上の支障が生ずる可能性があることから、過去に廃棄物最終処分場があった土地について、将来にわたって最低限必要な管理を行っていく必要がある。
 (2)対策の方向性。
 廃棄物処理法に基づいてその廃止が確認された最終処分場の跡地等については、行政においてこれらの場所に関する情報を公表することにより、このような土地の利用に関する注意喚起を行うとともに、最終処分場の跡地等において掘り返したり、くい打ちを行うなどの土地の形質の変更を行う場合には、そうした行為により周辺生活環境への影響が生じないことを確認する制度を設け、必要な場合には当該土地の形質の変更の施行方法に関する計画の変更を命ずることができるようにすべきである。
 8.廃棄物処理施設に関する事故時の対応。
 (1)現状と課題。
 廃棄物処理法においては、廃棄物処理施設が、生活環境の保全上の観点から、適正な廃棄物処理を行うことができる構造的、技術的な要件を満たしていることをあらかじめ確認するため、これらの施設の設置に係る許可制度が設けられている。許可対象となる廃棄物処理施設については、維持管理計画を策定し、その計画に従って処理施設の維持管理を行うこととされている。
 しかしながら、近年、一部の廃棄物の処理施設において、通常時の維持管理計画では想定されていないような廃棄物処理工程に由来すると考えられる事故が発生しており、このような場合における対応手段が不明確となっていることにより、事後の対応が遅れたり、周辺住民への不安を与えるなどの課題が生じている。従って、廃棄物処理施設において事故が発生した場合には、施設設置者や都道府県をはじめとした関係者が迅速な事後対応を行うことが可能となるよう、必要な連絡体制を整備するとともに、事故の未然防止のために遵守すべき技術的事項が確実に遵守されることが特に必要な施設については、許可制度の対象として規制していくことが必要である。
 (2)対策の方向性。
 一定の要件を有する廃棄物の処理施設において事故が発生した場合には、当該施設の設置者が、直ちに生活環境の保全上問題が生じないように応急措置を講ずるとともに、都道府県に対し届け出ることを義務付けることにより、被害の拡散防止を図るべきである。また、廃棄物の処理施設における事故発生の未然防止を目的として、施設の構造基準や維持管理基準の見直しを必要に応じて行うとともに、施設を管理する者が廃棄物の処理体制の点検及び事故時の対応策について事前に検討しておくことが望ましい。
 また、現在、廃棄物処理法上の許可対象施設として位置付けられていない産業廃棄物の処理を行う固形燃料化施設については、許可対象施設として追加し、その適正な構造や維持管理を確実に担保していくべきである。
 9.廃棄物処理施設に係る規制の合理化。
 (1)現状と課題。
 廃棄物・リサイクルに関する規制の仕組みの合理化については、平成14年の当部会意見具申においても提言したところであり、広域的なリサイクル等の推進のための環境大臣の認定による特例や、同様の性状を有する廃棄物の処理施設の設置許可の合理化等について、平成15年の廃棄物処理法改正において実現されているところである。今後とも、生活環境保全上の支障を新たに生ずることがないなど、廃棄物処理法の目的に照らして実施可能であると判断される手続については、引き続きその合理化を進めていくことが必要である。
 (2)対策の方向性。
 廃棄物処理施設が過去に一度設置許可を受け、適正に施設の設置及び維持管理が行われていたものの、当該施設の申請者が廃棄物処理法に規定する欠格要件に該当することが明らかになった場合には、当該施設の設置許可が取り消されることとなっている。この施設を用いて別の者が廃棄物処理施設の許可を受けようとする場合には、施設そのものが適正な処理を行うことができる構造的、技術的な要件を満たしていることから、施設の運営や維持管理を行う事業者や処理業者が適正な廃棄物処理を行うことができる資質を有していることを確認すれば足りる。従って、施設設置者の人的要件の不備により許可の取消を受けた場合には、当該施設の再度の設置許可において、人的要件の審査は厳格に行う一方で、施設の構造要件に関する審査の省略などの手続の簡素化を講ずるべきである。
 この他、施設や業の許可における申請書類の簡素化や様式の統一、既に取得した許可証を提出することにより申請書類の一部を省略可能にする制度の積極的な活用等、積極的に事務手続の合理化を図るべきである。
 10.終わりに。
 当部会においては、今回、廃棄物を取り巻く諸問題のうち、当面解決すべき課題についてその対応策を以上のとおり取りまとめたところである。今後、国においては、この対応策を踏まえた制度改正、予算確保による事業の実施、廃棄物の適正処理に係る監視体制の強化等に努め、不法投棄や廃棄物処理を巡る紛争等の課題を解決していくよう要請する。  また、平成14年11月の意見具申において引き続き中長期的な廃棄物・リサイクル制度の在り方について検討すべきであるとした事項をはじめ、循環型社会の構築を目指した廃棄物の減量化への取組及び各種リサイクル法の施行の状況を踏まえた検討などなお取り組むべき課題は多いと認識するべきであり、引き続き必要な検討を進めていくべきである。
 以上でございます。

○花嶋部会長 どうもありがとうございました。
 それでは、取りまとめ案の内容についての御議論をいただきたいと思いますが、全体の構成、または個別課題についてでも結構でございます。御質問、あるいは御意見をいただきたいと思います。時間が1時間ほどございますので、ゆっくり御議論いただけると思いますが、どこの項をおしゃべりになるか、一言おっしゃっていただければ助かると思います。
 じゃ、よろしくお願いします。どうぞ、田中さん。

○田中委員 田中です。
 久しぶりに出てきましたので、少し勘違いのところがあるかもしれませんけれども。1つは、この後、パブリックコメントにして広く市民に意見を求めるのかどうか。それによっては、そういう市民へのメッセージという意味があると思うので、その辺を考慮しなくちゃならないなと思います。
 全体のトーンとして、廃棄物問題が非常に深刻だ、大きな問題がたくさんあると、こういうようなトーンが毎回出てきているんですけれども、私自身は、日本は結構やっているんじゃないかなということで、ポジティブな評価も入れていったらいいような気がするんですね。例えば廃棄物の排出量なんかが家庭ごみだったら1人当たりアメリカの半分ぐらいだし、ヨーロッパと比べても決して多くない。だから、排出量が非常に多い、これが大きな問題だと、こう言っているけれども、かなりの市民の努力によって、その効果が上がっているところを少し評価してあげたらどうかなという気がいたします。埋立処分量も、1人当たりの埋立処分量が外国に比べると非常に小さい。だから、量を減らす、環境負荷を減らすという点、それから不法投棄も 1,000件というのが、それだけ見れば非常に大きく見えますけれども、不法投棄の量が25万トンとか30万トンぐらいですから 0.1%以下ですよね。0.05%ぐらいで、定期的にアメリカで不法投棄が新聞に大きく出るのに比べると、よくやっている。99.5%のきちんとやっている人たちを評価して、その人たちにさらなる負荷がかからないようにするということも大事ではないかなという気がします。
 埋立処分量を、例えば目標を2分の1、あるいは10分の1にするということが、何か埋立てすることが環境を汚染するから減らさなくちゃだめだと、こういうようなメッセージが伝わって、それでますます処分場の確保ができない。こういうように悪い循環もある。安全な処分場は必要なんだと、こう書いていますね。書いているのに処分場をなくすんだと、こういう計画が出ているのが矛盾している。必要なんだから一生懸命作っていこう。場所によっては容易に作れるところもあるし、それから、なかなか難しいところもあるので、場所によっては処分量が結果的には10分の1になったりするところもありますけれども、何が何でも処分量を減らしていくんだという目標を立てる必要はないなというのが、私がもともと日ごろから思っている点です。
 細かい点になりますけれども、1ページの下から7行目の、これは言葉ですけれども、「不法投棄の撲滅と優良業者の育成」というような言葉を分かりやすく「優良処理業者」というふうに、ここでいうのは処理業者だと。ですから、2ページ目の(2)も、「不法投棄の撲滅と優良処理業者の育成」と、こういうふうに書いた方がいい。6ページ目の5の大きな頭が「優良な産業廃棄物処理業者の育成」と、これにつながっているわけですから、その辺も明確にした方がいい気がします。
 あと、7ページぐらいまで、全体でいいでしょうか。

○花嶋部会長 全体でいいですよ。

○田中委員 7ページの処理施設の整備の促進といったようなところも、迷惑施設として受けとめられている。ですから、処理施設を整備するということで、決め手になるようなものが、前回の制度の在り方でも提言して、入れていただいたんですけれども、地元が迷惑を被っているけれども、理解をして施設整備に協力していただいたところには、地元還元をきちんとできるような制度。例えばホストコミュニティーフィー制度を導入して、むしろ地域によっては、最終処分場、あるいは焼却施設を誘致するというか、ぜひ来てくれと言われるように、そういうような制度を作っていく必要があるのかなという気がしております。
 それから、公共関与のところで8ページなんかで、処分場とか処理施設がなかなか民間ではできないから公共関与で施設を整備するんだというようなところで、その中で特に公共関与をして施設を作った方がいいというようなものは、特別管理産業廃棄物に対する処理施設ではないかなと思っているんですけれども、そのような施設ができた場合には、他の施設はもう許可を出さない。作ったら今度は他のところに作られて、それで物が来ないから事業として失敗するという例が今まであったので、ドイツのように公共関与で作ったら、他のところには許可を出さない。だから物はそこに必ず来る。やった事業が計画どおりに成功する。こういう仕組みも必要ではないかなという気がしております。そんなのはここに入れられるのか、あるいは今後の検討の中で細かく議論していただいて制度を作っていただければと、このように思います。
 とりあえずこれで終わります。

○花嶋部会長 どうもありがとうございました。
 じゃ、他にどうぞ。

○岡部委員 今回は、当面解決すべき課題ということでパッケージが示されて、その中で議論してきましたので、この取りまとめの文章に特に補強なり修正なりを求めるものではないんですが、前回の法改正の時点である程度確認されたもの、それから、中長期的な課題ですね。今後に向けて何点か申し上げておきたいと思います。
 まず1つは電子マニフェストなんですが、これでいきますと5ページになると思います。5ページのところに書いてあるんですが、「全力で取り組んでいく」という表現になっています。これは、前回の法改正のときに、それぞれ衆・参の国会のところで附帯決議が出てきていまして、それは、産業廃棄物の不適正処理事案に迅速的に対応するために電子マニフェストの義務化も視野に入れつつという、そういうことになっているわけですね。そして普及を図るというふうにされています。したがって「全力で取り組んでいく」ということは、やはりそういう方向性というのがあるんだということをやはり認識をした上での法整備をやっていくべきではないか。改めてということではなくて、前回のこれまでの議論からさらに進めていくという、そういう立場での全力的というものではないかなというふうに思っています。
 それから、2つ目は、廃棄物処理施設の整備の促進なんですが、これは7ページの6のところに全体ではなると思います。これも前回の法改正のときの附帯決議同様に、必要な廃棄物処理施設の確保のためとありまして、特に首都圏、近畿圏の廃棄物については域内でできるように、できるだけ処理ができるように処理施設の整備をしていく。具体的に首都圏、近畿圏ということが付帯決議のところで示されているわけですね。したがって、特に不法投棄等々の深刻さというのは、そういうところで出された産業廃棄物が、例えばさっき言われたように東北の方とか豊島の方に行くということがあるわけですので、ここのところも、ぜひ法改正のところについては、こういう前回の附帯決議があるんだということを踏まえていただきたいというふうに思っています。
 それから、これは中長期的な今後の課題になると思いますが、今回、拡大生産者責任について、EPRについては特にないわけですが、これも前回の法改正のときに、審議の中で当時の環境大臣がこういうふうに答弁をされています。質問に対して、EPRの具体的な同意目標がいつかという、そういう質疑があったわけですが、そのときに当時の環境大臣は、重大な課題であるというふうに認識しているので、できるだけ早期に具体化できるよう関係者との調整を図りたい。今回は関係者との調整が十分にできなかったという、その趣旨を述べられていますので、これもやはり早期ということであれば、今後急いで議論する課題であったのではないかというふうに思っています。これは中長期的なところに入ると思いますので、意見を申し上げておきたいと思います。
 それから、全体ということはないんですが、これはちょっと今回の問題に直接ではないんですが、この間、法律の整備なり体制の整備なりというのがかなり充実をしてきて前に進んでいるというふうに思います。ただ、実態的に、例えばそれをやる環境省、あるいは国ですね。それから都道府県、市町村のところの人的なり体制の整備というのが果たして追いついているのかということを現場から見て心配しています。ちょっとこれはマスコミで出ているんですが、PCBの関係で、総務省から環境省に対して強い勧告というふうな表現になっているんです。要するに、PCB廃棄物についての実態把握なり、そういうことができていないということを総務省の方から環境省にそういうふうにされて、結局これは都道府県のところでその体制ができていないということにつながるわけなんですけれども、そういった問題に対して、確かに最少の費用で最大の効果ということで、国も自治体もそういった経費節減等々を全部しなければなりませんけれども、やはり体制ができていないと、なかなかそのことができないというのがあると思うんです。
 今回、国の関与のところでも、環境省の地方環境対策調査官事務所の体制について強化ということが出されていますが、ちょっとこれは正確には存じ上げませんけれども、じゃ、こういった産業廃棄物関係を担当される陣容がどれだけ充実しているのかということを考えますと、このままでは不十分ではないかというふうに思っております。そういう意味でも、体制というものは国なり都道府県を含めて整備をされていかなければいけないんではないかというふうに思います。先ほど部長が、補助金の問題で今度新しく努力した成果も報告されましたけれども、やはり必要だと思うものには必要な予算をつけるし、体制を作っていくということは大事ではないかと思いますので、そのことも念を押して申し上げさせていただきます。

○花嶋部会長 どうもありがとうございました。
 他にどうぞ。筑紫さん。

○筑紫委員 全体に大変よく、分かりやすくまとまっていると思いますが、一部もう少し詳しくした方がいいのではというところを申し上げたいと思います。
 「優良な産業廃棄物処理業者の育成」のところで……。

○花嶋部会長 何ページですか。

○筑紫委員 7ページの(2)の対策の方向性のところです。こちらの方で、国で優良性の判断に関わる評価基準を設定するとともに、許可手続の簡素化などの優遇措置を講ずることによりインセンティブを与えるべきであるとあるんですが、単に許可手続の簡素化だけでなく、もっと踏み込んで、例えばこういった基準を満たしている業者に対して、公的機関でもし処理業者が必要なときには、こういったところを優先的に採用すると、もう一歩踏み込んでもいいのではないでしょうか。例えば国でグリーンプロキュアメントということで、ありとあらゆる国が調達するものについては環境に優しいものを買っていくんだということを言っているんですから、業者の選定ですとか、そういったところでも公的な機関がこのようなことをするのはグリーンプロキュアメントにもかなうと思いますし、業者にとっては直接的なインセンティブになると思います。
 それから、同じところで下の方、(2)の対策の方向性なんですが、ここで「金融機関における処理業者への融資等といった」ということで、処理業者へ融資するというのは当たり前で、これだけ読んでいると何がインセンティブだろうということが分からないので、「金融機関における処理業者への優遇レートでの融資等」というふうなものを入れた方が、もっとインセンティブという感じがするんじゃないでしょうか。
 以上でございます。

○花嶋部会長 ありがとうございました。
 他にどうぞ。

○横山委員 3点ほど質問と意見を述べたいと思います。
 1点目は、やむを得ないと思うんですけれども、かなりの部分、抽象的なことが書いてあると思います。今後法改正に持っていくときも、やはりこの程度の抽象度でないといけないのか、あるいは法改正のときはかなり具体的なことも盛り込むのか。具体的なことを盛り込むなら、それはどうなさるのか。その辺を少し答えていただきたいというふうに思います。
 それから、6ページの硫酸ピッチのことで、上から10数行目のところに、「硫酸ピッチの発生原因である密造軽油の製造に係る対策を進めるべきである」というくだりがあります。これは前回も議論になったところですが、その後進展があるのかどうかですね。もし進展があるなら、もう少し具体的に書けるんではないかなというふうに思います。
 それから3点目は、これは細かいことで申しわけないんですが、8ページの上から4行目のところで「立地が依然困難な状況となっている。しかしながら、市町村も責任を持って何とかしていくためには」というのは、これは「しかしながら」というのはちょっとおかしい。立地が非常に困難な状況になっているので確保に努めていく必要があるということで、この辺をもうちょっと検討していただきたいと思います。
 以上です。

○花嶋部会長 じゃ、永田さん。

○永田委員 ただいまの話として、先ほど横山さんが言われたようなことを具体的にどう進められるのか。何か見えているものもある一方で、これから検討しなくちゃいけないものもあるのかなと思っておりますけれども、これからの議会の方でどういう手順でどうこれを制度なり環境に対する対策として進めていくのかというふうなところ、ちょっとお示し願っておいた方が、我々もこれからの検討として考えやすいなというふうに思っています。
 それから、3ページ目の不法投棄問題なんですが、これはいつも申し上げているように、不正処理の問題が長かったことから考えてみますと、下の方にちょっと出ているんですけれども、対策だとか知見の集積という形になるのかもしれませんけれども、ほとんど社会問題化してる流れの中で考えていかなくちゃいけない話になるので、どうもちょっとこの書き方──例えば3ページ目の(2)の最初の段落の最後の方に「助言その他」と書いてあって、最後は「国は、これに応じて必要な技術的援助を行っていくべきである」。何でここで助言の話が抜けちゃって技術的な話だけになっちゃうのかなという気がします。もうちょっとこの辺のところをきちんと受けとめていただいた方がいいかと思います。
 それから、国の関与という話になっているんですけれども、東北の方の部分については2県にまたがるという、ああいうのを各県でそれぞれ進めるというのは、果たして本当に適当なんでしょうかという気がしています。そういう意味では、もう少し国の指導性みたいなもの、どういうふうに対処していくのかというところも考えていただいた方がいいのかなという気がしております。
 それから、6ページ目に、これはちょっと前からこういう言い回しでずっと来ていて、そうなんですよと言われてはいるんですけれども、不適正処理と、その前にくっついている、例えば6ページの真ん中のd)のところの書き出しのところが「不法投棄や不法焼却」、これは不法なんですよね。それを何度か「不適正処理」、いろいろなところに不適正処理の話が出てくるんですが、例えばd)の項の下から3行目に「明らかに不適正処分を目的として」というような格好、あるいは違法な廃棄物の話が出てくるんですけれども、このときに「実効ある不法投棄対策を講じていく」って、ここは「不法」なんですよね。そうすると、不適正なものに対してはどういうことをしていくのか。不適正というのは、きっと不法も含み、それ以外のものが入っているんでしょうという解釈になってくるわけです。ちょっとこの辺の切り分け方をはっきりさせてもらわないと、やはり不法は不法なので、きちんとした罰則もあるでしょうし、そういう意味では書き方をそれに合わせた形で書いていただくのがいいのかなというふうに思います。どちらかといいますと適正処理以外は不ということで否定しているわけで、ちょっとそういう内容の形には、読むところ、読むところではならないようなところもあります。そこのところは考えていただいた方がいいと思います。
 それから、8ページ目の上の方で施設整備の話が出てくるんですけれども、その前に産廃の処理業者の方々が情報公開をしていかなくちゃいけないんですよということを書いてあるんです。これは、これからは一廃もそういう姿勢が必要になってくるんじゃないかというふうに思うんですよね。特にさっき言ったように、ここにも書いてあるように、なかなかそういう施設の立地というのが難しくなる。そういう中で環境レポートを毎年毎年出してくるとか、進行状況を報告するとか、地域住民に対して積極的に情報公開なさるような方法論というのがここでも必要になってくるんじゃないかなと。ある意味においては処理事業者に相当するような役割を今後は果たさなくちゃいけないわけで、そういうものに対する情報公開のありようというのを少しこれからは考えていく時代になってきたというふうに思います。
 それから、先ほどちょっと田中先生が言われたんですが、8ページ目の真ん中あたりで、焼却施設と最終処分場、これを一緒くたにして、役割の重要性は変わるものでなくという言い方になっているんですが、その後に出てきます最終処分場の廃止の話がありますよね。廃止に当たっては、これだけのことをやっていただかなくちゃいけないんですよ、そういう意味では非常に負荷のかかる形になってくるんですよということを前提にして考えていったときに、重要性は変わらないかもしれないけれども、そういう意味では、最終処分場に対する位置付けというのは、やはり変わってくる可能性が出てくるんだろうというふうに思っています。そういう意味で、ちょっとここのところは、何か後ろの文章と抱き合わせで、もう少し前の方にもそういうものを表現していただきながら、どう考えるかということは、やはりそれぞれの地域なりで判断していただくようなことになるかというふうに、そういう趣旨にしていただけたらありがたいなというふうに思っております。
 それから、9ページ目のさっきの「現状と課題」の(1)の方ですよね。それの最後の文章に「将来にわたって最低限必要な管理を行っていく必要がある」、これは誰が行っていくということになるんですかね。ちょっと、ここの中では、私が十分読み切っていないのかもしれませんけれども、主体がはっきりしないなというふうに見ていました。
 ちょっと個別個別の話で恐縮ですけれども、そんなものが印象でございます。

○花嶋部会長 ありがとうございました。
 じゃ、佐々木さん。

○佐々木委員 これから取り組んでいく上で必要な課題につきまして、よく整理していただいたということは感謝いたします。
 大事なことは、結局これをあといかに実効あるものにしていけるかということでございまして、その辺、横山委員、永田委員から御指摘があったように、もう少し踏み込んだ具体性といいますか、どこまでコミットできるかというある種の限界はあるかもしれませんけれども、やはりこれが具体的に実現されるのだという方向性がもう少し強く出せるといいのかなという気がしております。
 11ページ目の10の終わりのところに「この対応策を踏まえた制度改正、予算確保による事業の実施、廃棄物の適正処理に係る監視体制の強化」というような項目が出ておりますが、それまでのところで幾つかの内容について対策の方向性ということが示されておりまして、それとの関係がどう結びついていくのかというところがもう一つ必要になってくるんではないかなという気がします。
 例えば、8ページの(2)の「対策の方向性」の下から9行目になりますけれども、例えば「これらの施設の整備に当たっては、国としての支援をより一層充実すべきである」と、国としての支援ということで、これは予算措置を講ずるのか、地域対策を行うのか、いろいろ内容はあるんだろうと思いますけれども、そういう意味で、こういった形で今後実行していくんだということをどういう形で、またどういう場面で表明するかというのが、この次の段階としては私は重要になってくると思います。恐らく地方自治体を含めまして省庁横断的なアプローチが必要になってくると思いますので、その辺でどれだけの推進力をこれから高めていくかということについての具体的な検討を次の段階としては期待いたしたいと思っております。
 以上です。

○花嶋部会長 どうもありがとうございました。
 じゃ、大塚さん、どうぞ。

○大塚委員 私も、基本的に非常に整理されていていいものだと思っております。今までも縷々細かい点を指摘させていただいておりますので、それを繰り返すことはいたしませんが、2点ほど申し上げておきたいと思います。
 1つは、特に最後のところに、平成14年11月の意見具申との関係で、まだいろいろな問題が残っているということを詳しくお書きになっていただいて、大変結構だと思っております。
 関連して、細かいことでございますが、1ページの第2パラグラフの「こうした問題の」から始まっているパラグラフの最後の方に「平成15年の廃掃法の一部改正という形で、具体的な対策が講じられたところである」というところは、もしできれば「一部」とか、そういう言葉を入れていただいた方が──その後ろとか、1ページの最後のあたりでも「引き続き中長期的な廃棄物・リサイクル制度の在り方に係る検討を進めるべきであることを付言する」と書いてありますので、全部対策を講じられたわけでは必ずしもございませんので、「一部」ということを入れていただくと大変ありがたいというふうに思っております。先ほど岡部委員がおっしゃったようなEPRのこととか、いろいろございますので、もし入れていただければ幸いでございます。
 それから、もう一つ、これは意見を申し上げるだけで、別に文言がどうという考えではございませんが、先ほど田中委員とか永田委員がおっしゃっていただいたこととの関係でございます。結局、最終処分場の位置付けというのは、循環基本法にもありますように、処理の順位としては埋立てというのは最後の順位になっておりますので、そういう意味では後ろの方になっていることは事実です。つまり、先ほど永田委員がおっしゃったように、環境に対する負荷がかかるという意味では最後になると思いますけれども、他方で、もちろんあらゆる物についてリサイクルということをするということは不可能ですので、最終処分場は必要であるということで、それは矛盾しているように見えるかもしれませんが、両方とも正しいということだと思います。この答申というのは、恐らくそういう立場で書かれていると思いますので、基本的にこれで私は結構だと思っております。
 以上でございます。

○花嶋部会長 ありがとうございました。
 山本さん、どうぞ。

○山本委員 この文章そのものがどうこうという意味ではありませんが、少し市町村の立場からお願いというか、申し上げておきたいと思うんですけれども、この不法投棄のところですね、4ページのところ。これはやはり市町村との連携をもう少し具体化していかないと、最終的に不法投棄をするのは銀座の真ん中では余りしませんからね。だから、どうせやられるなら我々のような山奥の町村が多いと思いますよ。ですから、市町村との連携が、ここらあたりをうまくやらないと、不法投棄を後で見つけても、これは余り効果がないんですね。だから、大量のものが来ますと、それは誰かが見つけるから分かりますけれども、不法投棄は処分することだけでなくなるというものじゃないと思いますよ。ですから、やはりこれは市町村との連携を深めて、できるだけそういう不法投棄をしないようなやり方をすることの方が近代的じゃないでしょうかね。ただ処分を重くしたからこれはなくなるだろうという、そういう判断をするのは間違いじゃないでしょうか。間違いとは言わないけれども、少し甘いんじゃないでしょうかね。そこらあたり、もう少し考えていただいたらと思います。
 それから、8ページのところなんですけれども、上から何行目か、「市町村が責任を持って」と書いてありますけれども、それやら、その下の一番下のところ、公共関与というのが書いてありますね。これは実際に、私は福岡県ですから、福岡県は公共関与をするために最終処分場を作ろうとして実際にかかわりました。計画だけは立派なものを作りました。これで実際できるかといったら、絶対やりますと言って、当時、知事も意気込んで私どもに説明をしておりましたんですけれども、結局できませんでした。なぜできなかったかというと、ここにも書いてありますように、地域の住民の皆さんたちの理解が得られないということと、地権者が合意をしてくれなかったということなんですね。だから、公共関与と簡単に言うけれども──他の県は知りませんよ。福岡県では簡単にはそういう最終処分場等を作るということは非常に難しいんじゃないかなと。しかし、時代が変わってきましたからということも考えられないこともないけれども、非常に厳しいと。
 だから、むしろ公共関与というのは、国がそういうものを作ったらどうでしょう。例えばダムをこしらえる。御存知でしょう、水ためのダム。私はあれは経験を2回やっておりますからよく分かっているんですが、ダムをこしらえたらいいんですよ、ダムを国が。そこへ処分するように処分場をこしらえて、そして処理をしてくれればいいと私はいつも思うんですけれども、とてもじゃないけれども県が関与して、あるいは市町村がやるということは難しいんじゃないでしょうか、ここらあたり。だから、そこらあたりは、できるというならばそれで結構ですよ。結構ですけれども、私の経験からいった場合、これは非常に厳しい。
 それから、同じページのところで上から4行目のところに書いてありますけれども、「市町村が責任を持って」と書いてありますね。今の財政状況を考えてこういうのは書かれたんですか。全くそういうのは無視して、ただ単に廃棄物の処理をするためにということで考えてこういう文章にしたのか、そこらあたりがよく分かりません。ですから、今のような厳しい財政状況になって新たな施設を作るなんていうことは到底不可能です。それは環境省が10分の10の補助をすればできますよ。それでもできんかもしれませんね。10分の10の補助対象外というのはたくさん出ますから難しいと思うんです。それらを考えてここを書かれたらどうかなと思うんです。これは長い将来、まだ先のことであって当面のことではない。それまでには財政状況だって好転するよという考え方かどうか知りませんけれども、現状からいくならば非常に厳しいんじゃないでしょうかね。そこらあたりをやはり考えていただかないと、この最終処分場の8ページのところは、ほとんどが財政の伴うようなことを書かれてありますから、市町村にとっては大変厳しいと思います。だから、そこらあたりをもう少し具体性のある、こういうときにはこうするんだということで示された方が私はいいと思います。ここの文章だけ読みますと、そういう負担はとても地方はできませんよと、これは県を含めてなんですよ。県を含めてできませんよということになるわけですから、少しこの見方が甘いんじゃないかなというように思います。
 それから、環境省の予算は今度はどういうことで認めていただいたかどうか、それは知りませんけれども、余裕たっぷりならこういうことが書けるかもしれませんね。しかし同じじゃないですか。同じじゃないかと思いますので、ここらあたりはもう少し、当面と、それから将来と、こういうような分け方をして、こういう対策を立てるんだということを書かれた方がいいんではないかと思います。
 勝手なことを申し上げましたけれども、以上、私どもは何でも今は人の顔を見るとすぐ財政のことしか言いませんので、そういうことでお話をさせていただきましたから、採択していただくならよろしくお願いしたいと思います。
 以上です。

○花嶋部会長 どうもありがとうございました。
 じゃ、古市委員。

○古市委員 2点ほどちょっとコメントしたいと思うんですけれども、1点目は、3ページの「国の役割の強化の点」と、もう一点は処理施設の整備の促進という8ページです。
 最初の方なんですけれども、結論的には国の強力なリーダーシップを発揮するということをさらに強く希望したいということなんですね。先ほど永田委員もおっしゃったんですけれども、青森、岩手ですと、両県汚染現場は1つ、これは間違いないんですね。ただ、運の悪いことに真ん中に行政区分の県境が走っている。そうすると、統一的な一人のリーダーがいてそれを意思決定するんだったら、もう整合性、統一性がつくと思うんですね。しかし、これ、実際やるときには、両県それぞれ実施計画、それぞれの責任でそれぞれの予算なり計画を提出することになっているから、必ず齟齬が生じ、矛盾も生じてくるわけですよね。そこの調整の部分、統一的にというふうに整合性ということを皆さんおっしゃるんですけれども、やはりそれぞれの県にとってプラスのことを単独にやる。だからこそ、そこに行政の境界があるわけなんですよね。今回のようにそれぞれやるのはいいんですけれども、これ、予算が両県合わせて 655億ぐらいかかるわけですね。これの直接的な補助なり、それから地方債みたいなものを含めますと、やはり6割以上国が出すわけですよね。そうすると、それだけ国が関わってやられるんだったら、もう少し強い指導なりリーダーシップがあっていいんじゃないかなと。
 と申しますのは、例えば両県の境界のところに遮水壁を打つか打たないかという議論があったわけなんですけれども、それはただ単に東側の汚染が西側に行くという話も当然あるんですけれども、量の問題として西側のところの水処理に東側からかなり地下水が行くんですよね。これは統一して連続して流れているわけですね。そうしますと、遮水壁を打たないということでどう汚染が拡がるか分かりませんけれども、むしろ水処理の方で費用がかなりかかるんですよね。そうすると、全体的な整合性という話は、これは税金を使っているわけなんですから、やはり統一的な見解でトータルコストをミニマムにするような形でやるべきだろうと思うんですよね。そういうときに、やはりこれは国がもう少し高所から判断し、この意見具申の表現では「国の問題解決能力の強化を図るべきである」。苦しい言い方だろうと思うんですけれども、非常に表現に御苦労されたところがあると思うんですけれども、もう少し立ち入っていいんじゃないかなというふうに思いました。特に他県との複数の県に関わる部分。また被害県の修復の部分だけじゃなしに、排出県とのかかわりとかを統一的に見なきゃいけない場合、やはり国がもう少し強力的に関与してもいいんじゃないかなという気がいたします。これが1点目です。
 それから、8ページの処理施設の整備の促進の点なんですけれども、「対策の方向性」のところで「国も適切な施設の確保がなされるよう積極的に支援すべきである」と、「国も適切な施設の確保」というふうにおっしゃられるのであれば、自治体は施設の整備をするんですけれども、焼却施設を町の中に作ることになりますと、やはりその施設が幾ら減量化、リサイクルを促進したとしても、頭では分かっていても、やはりNYMBY問題というのはクリアできないんですね。そういうときに、それは作るべきということになるのか。というのは、私もたまたまそういうところに関わって、シンポジウムなんかを開催して市民といろいろ議論をすると、結局は市民に参加していただくと、結局建設をつぶす方向にいくんですよね。作る方向じゃないんですよね。作らなくて済むんだったら、これはいいんですけれども、いつまでたってもできない議論をするんですよね。このような場合に、そういう国の関与の仕方というのはもっと別の形があるんじゃないかなと。
 処分場にしてもそうなんです。先ほど山本委員がおっしゃったんですけれども、ダムを作って……。そこまでいくかどうか分かりませんけれども、要するに、国の持っておられる土地とか管理できる部分について用途替えするとか、貸与するとか、そういうことができないのかどうか。中間処理施設ですと、例えば20万、30万人の人口規模で施設を作るとして、施設がやはり2ヘクタール、3ヘクタール以上要るんですよね。そうすると、そういうところをスクリーニングしていくと、どうしても公園緑地みたいなものが入ってくるんですよね。公共施設も入ります。それが自治体の所有のところだけであればいいんですけれども、そうでないところもあるんですよね。ところが、これは冗談なんですけれども、例えばそういう公園みたいなところにそういう焼却施設を作ったときに、これはみんなが見たり集まったりする場所の施設ですよね。だからしっかり建設し管理しないとだめなんですよね。そのような、ちょっと逆転の発想的な在り方もあってもいいんじゃないかな、インセンティブのところですね。つまり施設整備の問題は、結局立地に返りますから、そこのところの指導なりガイドラインなりがもう少しあってもいいんじゃないかなという気がいたしました。
 以上、2点でございます。

○花嶋部会長 どうもありがとうございました。
 他にどうぞ。じゃ、田中さん、いいですか。

○田中説明員(柿本委員代理) 全体のトーンとしては非常に結構かと思いますけれども、ちょっと実務的な面で、今分かっているところがあればお教え願いたいと思うんです。
 まず1点目が、5ページの運搬車両の件でございます。ここに2つ目の丸として「積載地や荷下ろし地を記載した書面」ということでございますけれども、これは直行マニフェストの場合なんかだったら同じようなことになると思うんです。その辺との整合性、これはどういうふうに考えられているか、その点について、もし分かっておられればお教え願いたい。
 それから、9ページのところなんですけれども、最終処分場のリスク管理。「将来にわたって最低限必要な管理を行っていく必要がある」、これはもう非常に重要なことだと思うんですけれども、市町村の最終処分場、これは廃止基準のできる前に廃止されているところも相当数ございます。そういったものについてどのような形で適用されていくのか。その点についてもお願いしたいと思います。
 それから、11ページなんですけれども、中段あたり、許可の取消しの後の施設の問題でございます。人的要件の不備により許可の取消しを受けた場合、再度の設置許可において人的要件の審査を厳格に行う一方で、構造要件に関する審査の省略と、このように書かれておるんですけれども、実際問題として、ある程度の経年した施設、これについてはどのような対応を考えられているのか。要するに、やはり使用しているうちに当初の基準から少しずれているんではないかと思われるところも現実問題ではございます。そういった点への対応というものについての考え方を示していただきたいと思います。
 以上でございます。

○花嶋部会長 これはお答え、いいですか。

○廃棄物・リサイクル対策部長 一応全部、回答は分かる範囲で。

○花嶋部会長 そうですか。じゃ、どうぞ。

○酒井委員 私の方も、この段階でちょっと発言させていただきます。
 今回の取りまとめの意義の1つを理解させていただきますと、やはり最近目の前にあらわれた課題といいますか、1つはこの硫酸ピッチの投棄問題であり、あるいはRDFの爆発したような事故なり、そういう目の前にこれまで余り認識していなかった問題があらわれ、そしてそれにどう対応するかという、そういう方向の道筋を議論しているという、そういうような意義は非常に強いかと思います。そういった意味で、今回の中身はかなり的確に御指摘いただいているのではないかというような理解をしております。
 そういう中で一番悩ましいのが、9ページから10ページにかけてのところなんですが、事故時の対応という整理でやっていただいていますけれども、その後に、その一方、規制の合理化という、こういう2つの相矛盾する方向を、今そういう意味では提示しなければならないというところが非常に難しい話であろうと思います。すなわち、前段の8番、こういう事故対応等を考えていきますと、一定の規制の強化という方向をやはり意識せざるを得ないわけでございまして、それがこれまでお進めになられてきた制度基準的な規制緩和の方向とは、またそういう意味で逆行する話であると。すなわち、8番、9番というところは、これはバランスを持って進めていかねばならないというところ、この辺で事務局も、そういう意味では非常に御苦労されているんだろうと理解しております。
 そういう中で、今回、固形燃料化施設を許可施設として追加という、こういう非常に明確な方針がここでは立てられているわけですが、1点確認は、これは既設の施設に対してもこのような扱いで臨むことになるのかどうか。これは今後、この施設の方向性を考えていく上では非常に重要なポイントだと思いますので、現段階での方針があればお聞かせ願いたいと思います。基本的にはそういう施設の対応をしていく方が望ましいと個人的には認識しております。
 それに加えまして、一度御質問したことがあるんですが、例のコンポスト化施設での過乾燥での爆発事故も若干時期が遅れて発生をしておるわけでして、そういう意味では、安全の観点からリサイクル施設に関しても最低限の一定の1つのメルクマールが必要ではないかという方向に関しては、これは今の8番の方向の延長線上にあると理解をさせていただいていいか、ちょっとそこは確認をさせていただきたいと思います。基本的には、その方向でやはり認識していくべきではないかと考えております。
 以上でございます。

○花嶋部会長 どうもありがとうございました。
 じゃ、他にどうぞ。永田さん。

○永田委員 先ほど大塚先生はこのままでという話だったんですけれども、大分前から言っている話なんですけれども、循環型社会との整合性の話は、この会議の中でもたびたび出てきますよね。そういう意識の中での最終処分場の書き方として、本当にこれは適切なんでしょうかという気は非常にいたします。
 それから、先ほど古市先生が言われたような、ちょっとこの全体の中で市民の役割といいますか、我々、NYMBY施設みたいなもの、あるいは豊島なんかもそうなんですけれども、そういう意味では、市民が参加していただく形態の中には監視の役割を担っていただくようなことも十分意識してやっているわけです。そういう意味では、それが税制の担保につながったり何かするということになるんだろうというふうに思っています。
 それから、酒井先生の言われた話なんですけれども、私は矛盾するというふうには認識していなくて、逆に言いますと、リサイクル技術だとか、あるいは廃棄物処理技術なんかでも、新しいものについてはまだ発展途上にあるようなものもあるわけですね。そういうものに対しては、前回から申し上げているような設計段階、製造段階のときに、そういうものを十分チェックするようなシステムというのをきちんと導入していく。それはまた一般の人たちにも見ていただくような、そういう話というのは必要になってくるんじゃないかなというふうに思っています。そういう意味からすると、片やそういう形できちんとやっていかなくちゃいけないもの、一方で合理化して規制の方も緩和できるようなたぐいのもの、そういうものは切り分けていくことが必要なんだろうというふうに思っていますけれどもね。

○酒井委員 技術の成熟段階という意味では、今まさに先生がおっしゃられた意味合いで物を見ていかなければならないというふうに思います。ただ、事業全体としては、ある種規制緩和の方向を求められながら、また、かつある種の十分な安全のための方策を打たねばならないというところが、大きな意味でいけば少し相矛盾することを当然お話ししていかねばならないと、そういう意味で申し上げたまででございます。

○花嶋部会長 よろしゅうございますか。
 じゃ、全体的なお答えをひとつ。

○廃棄物・リサイクル対策部長 これは別に言いわけとか御説明というよりは、我々なりにこれまでの御指摘を受けて、またいろいろなところで話を聞いて、現場のことも随分見聞きしまして悩んでおります。その中で、8月の終わりに総理まで報告して取りまとめた不法投棄の撲滅と安全な受け皿の確保について、今何ができるかということで緊急におまとめいただいたものでございます。そういう意味で、もっといろいろやらなきゃいかんことはあるということは十分承知の上で、当面そういった形の中で何が必要で、何がある意味ではできそうかという実現可能性も考えて議論をいただき、またここにこういった紙が出ているというふうに思っています。
 それで、後の個別の話は担当課長から分かる範囲で状況だけ御報告させていただきますけれども、全体のこれからのやり方でございますが、意見具申をいただきますれば、それを踏まえて、この中では法律にすべき事柄、当然法律であれば、その後国会審議があるわけでございます。そういった事柄と、要は法律じゃなくて政令マター、あるいは省令マターということで、これは内閣の方で決めることができるというものがございます。それから、さらに、その予算、あるいは組織ということで、これは役所として夏以降、夏に大蔵省、財務省なり総務省なりに要求をお願いをしていくというようなことに分かれるわけでございます。当面の話としましては、法律自身は、法律にすべきことにつきましては、これを受けまして、これから法文化を図っていきたいと考えております。その上で、法律自身は骨子でございますので、今日のこの意図が十分反映できる形にこれから文章を作りたいと思っておりますけれども、当然ながら、その法律を作る場合には法制局の方のいろいろ法文的な審査、それからすべての省庁との調整が要るわけでございます。したがって、その中で実際に何が書けるかということもございまして、やや抽象的な部分があることについてはぜひ御理解をいただきたいというふうに思います。
 それから、いろいろとここに書かれたこと以外に、当然ながら検討すべきことはございます。循環型社会全体を見据えた中で、例えば田中先生から当初御指摘いただいた家庭の処理の現状とか、あるいは処分の現状とかがございますし、それから、市民の役割をどうやってもっととらえ直していくのかとか、それから、大きな意味での国の役割とか、幾つか当然ながらあると思います。これにつきましては、ここの意見具申というよりは、むしろかなり詳細にデータも含めて論じた方がいいんじゃないかと、政府として論じた方がいいと思っております。それで、私ども、幸いなことに循環型白書というものを持っております。これは環境白書とは別に、特別な循環型の基本法があるものですから、それに基づきまして循環型白書がございますので、そういう中で必要なデータをもっと集めて、かなり詳しく論じたいと思っています。これ自身は政府の白書でございますので、国会で報告し、何万部かは知りませんけれども世の中に売るわけでございまして、そういう意味では非常に広く多くの方に読んでいただける。しかも、いろいろな写真とかデータも入れやすいということで、そういう中で今日の御指摘を受けて、なおかつ個別の先生に必要なときは知恵を借りて相談させていただいて、ぜひそういった充実した中身になるようにしていきたいと考えております。
 そういうことでございまして、当面は今日の御議論などを受けまして、私どもとしては法文化すべきことについて法文化作業を急ぎたいというふうに考えております。
 個別の問題につきましては担当から、説明でもないんですが、現状だけ報告させていただきます。

○産業廃棄物課長 御指摘いただいたものの中で、件数としては私が担当すべき部分が一番多いと思いますので、私の方からまず認識などを述べさせていただきたいと思います。
 1ページ目のところで、田中委員の方から出された「優良業者」、それから「優良処理業者」の言葉遣いですが、もちろん後との整合でいいますと「優良処理業者」が正しいと思います。ただし、我々の認識としては、排出事業者も高い意識を持っていただくということも重要だと考えていまして、その点は後ろの方にも記載しております。これは念のために申し上げたいと思います。
 それから、3ページ目のところの国の関与については、これは後ほど制度企画室長の方から答えていただきたいと思いますが、こっちの方で見ますと4ページ目のところで、山本委員の方から御指摘があった市町村との連携ですが、15年改正の中で未遂罪というものが導入されたわけです。その第1回目の未遂罪の適用とする事例が、実は地元住民からの通報とか市町村の方の連携があって県も県警も動いたというものです。私ども、市町村との連携は非常に重要であるという認識をいたしておる次第です。
 それから、5ページ目に、奈良県の田中課長からお話があった、丸が3つあって2つ目の丸の書面についてのことですけれども、例えば自社運搬のところにおけるものについても、運送車両などにステッカーなどを付けてもらうというようなことを考えております。さらに、例えば電子マニフェストなどを使っている場合に何で証明していいか分からないというようなことになるといけませんので、そこで、書面を携行させることを考えています。それから、自社物ではマニフェストそのものが必要ないとされているというところから、こういう書面を今検討しております。具体的な設計は今後詰めてまいりたいと思っております。
 それから、次の電子マニフェストに関わる件で、岡部委員から御指摘の点ですが、確かに附帯決議では義務化を視野に入れてというお話でありましたので、私ども、将来は、この普及が進んで、一歩でも二歩でもそういったことがより実現できるような意識で、この普及促進に取り組んでまいりたいと思っております。
 それから、6ページ目の硫酸ピッチは、後ほど適正処理室長の方から話をしてもらいます。
 それから、7ページ目の優良化事業の中で、優先的に公共のセクターでも優良な業者の方を積極的にというお話がありました。排出事業者として、公共、非公共を問わず、同じような考えで優良な業者を選定する必要が高まっていると認識しています。そこで、御指摘のあったグリーン調達等の関係でありますが、現在のグリーン購入法などについては環境負荷というものを中心として据えていると認識しております。そうした場合に、これは今後詰めたいと思うんですけれども、廃棄物処理業というのはサービス業ということになっておりますけれども、果たしてそのメルクマールとして、個々の業者のされることが環境負荷の点で──優良な業者がされることがより環境負荷低減になるかというと、必ずしも場合によってはつながらない場合もあろうかと思っています。この点はグリーン購入法で位置付けることは、すぐに簡単ではないのではないかなと思っていますが、引き続きどのようなことがその他も含め可能かということは考えていきたいと思っております。
 それから、7ページ目の融資のところで優遇レート等というのがございます。政策投資銀行においても、処理というか、リサイクルをするときに初期投資が大変高くつくので、経営基盤を危うくするということもあって、施設に対する優遇レートというようなことが実際にはありますので、御指摘の点は確かにもっともだろうと思っております。
 それから、7ページ目の首都圏、近畿圏での整備が重要であるという附帯決議もあることに関係して、岡部委員から御指摘のあった点については、私ども、それの言われている意味、十分理解しております。この施設の整備といった中で、より重点的に意を注いでいかなくてはいけない地域は首都圏などと思っておりますが、国と都道府県との連携、それから最近では単に処分場だけではなくて中間処理を、それがエコタウン事業というような名前で捉えられるときもありますけれども、大きな視野を持って考えていかなくてはいけない問題だと思っております。そういう意味では重要でありますし、かつ大きな問題と思っておる次第でございます。
 それから、8ページ目のところで、私の方は産業廃棄物中心の話ですので,すべてお答えはしておりませんので、そこは御容赦願いたいんですけれども、(2)の「対策の方向性」のところについて、処分場をどう位置付けるかという点について、2、3、永田委員、それから大塚委員から御指摘がありました。また、関連ではあろうかと思いますが、ホストコミュニティーフィーといったことを思い起こす御指摘もいただいたわけですけれども、基本的には私ども、(2)の第1パラグラフにあるようなスタンスであると思っています。そういった意味で、その次のパラグラフの整備の中心としている焼却施設と最終処分場の役割の重要性は、変わるものではないというのは、この第1パラグラフのコンテキストの中で考えている次第です。文言整理が必要というところがあれば、考えなくてはいけないところだと思います。
 それから、ホストコミュニティーフィーの関係については、これは先ほどの市民の参加との関係のこともあって、それを結びつけて考えないといけない、またはそれを結びつけてお答えしなければいけないものなのかなと思いますけれども、私ども、ハードの施設の安全性と同時に、立地に当たっての地域住民とのコミュニケーションというのが、主体が市であれ県であれ国であれ、大変重要な話と思っております。PCBの処理施設を推進していくなどにおいても、そういう場面に今出くわしているわけです。ハードの面と、それからソフトの面というのを引き続き重視するような施策を、これは法律改正ということではないと思いますけれども、成功した事例などを集め、また公的関与であったとしても整備がなかなかうまくいかないという事例がたくさんありますので、失敗した事例というのは、どこに反省を加えれば新たな道が開けるかといったような視点で、何か参考となるものをまとめていかなくてはいけないという意識でおります。
 それから、特別管理産業廃棄物といったものに重点を絞って公共関与というお話があったかと思います。これは、地域の選択としてそういうこともあり得るだろうと私も思います。しかしながら、現在私が出くわしている案件では、そもそも県内には管理型処分場がないんだ、もうあと1年ももたないんだという案件があったりしますので、そこは地域のニーズに従って柔軟にしていかなくてはいけないと思います。国としての支援をより強力にというのは、そういった地方が進めようとしているときに、少しでも財政的にも応援できたらという意識でありますが、国が支援をする体制、予算があるからといって、すぐ整備が進むということでは必ずしもないという点もわきまえていかなくてはいけないと思っています。
 その次のページにいきまして、9ページ目の廃止後の最終処分場の件です。これは一般廃棄物の処分場、それから産業廃棄物の処分場、両方にかかる話ですが、私の理解では、どんな主体が管理を行っていくのかということについては、廃止された後にその土地そのものが、処分場を持っている人が土地を引き続き持っていくという場合と、売られて利用される場合があるので、それに応じて考えなくてはいけませんが、「対策の方向性」にもありますように、処分場であったところを跡地利用ということで何らかの生活環境上の問題があるということがないように、まず都道府県がどこに廃止された処分場があったかといった情報を台帳として整備した上で、そこにおいて何らかの土地改変を、土地を持っている方、ないしは土地を借りて行おうとする方、いろいろな場面があると思いますけれども、そういう方が生活環境上の問題を出さないように計画の変更などを命ずる、そういった具体的な制度が必要ではないかという認識でいるところでございます。確かに主体が誰かということが書いていないことは事実ですので、そこはそのとおりでありますが、私どもが今思っているのはそういうことであります。
 それから、10ページ目に移りますが、酒井委員の方からございました、既設の施設についてはどうするのかという件です。これは、これまでも新たな施設を対象施設にした場合に、その既設の施設はどうするかといったことと同じようなことでありますが、いずれにしても、もう既にあるという施設ですから、まるっきり新しく作る施設と違った何らかの制約というのがあろうかと思いますが、少なくとも生活環境上の問題が起きないためにはどうしたら良いかということを考えて、新設と既設で分けて考えていかなくてはいけないと思っております。
 それから、11ページにいきまして、田中課長から御指摘のあった、既に使われなくなった施設について、例えば当初生活環境影響調査で想定されていたところと現実はどうなのかということが、当然現場では問題にされると思います。そこで、どのような仕組みが良いかというのはより検討が必要ですけれども、少なくとも、例えばこれまでの事業者が測定された水質結果とか、いろいろ得られている実績値があれば、それも審査を都道府県が行うとか、また何らかの形で公表するというようなことがなければ、昔の生活環境影響調査の結果だけで良いということにはなかなかならないと思います。そこは少し工夫をしていかなければいけないのではないかと思っております。

○花嶋部会長 ありがとうございました。

○廃棄物対策課長 廃棄物対策課長でございます。私の関係部分について少し御説明させていただきます。
 まず、廃棄物処理施設整備ということで、市町村の一般廃棄物処理施設の関連で、横山委員、山本委員から御指摘をいただいております。このこと自体に関しましては、後にまた座長とも相談してということになろうかということはあろうと思いますが、まず、いわゆる市町村におきまして、これまで一般廃棄物の処理の事業に大変な努力をしていただいておりまして、実は永田先生の方からも御指摘があった件でもありますが、市町村の一般廃棄物処理業者を通しての不法投棄などの大きな不適正処理事案というのは、基本的にはこれまでないという認識をまずしておるということであります。これは、いわゆる産業廃棄物と違いまして、一般廃棄物に関しましては市町村自身が直接直営で処理をする、あるいは民間業者に委託して処理をする。それができない場合に市町村が許可をして、その業者の人に処理をしていただくという、こういう構成になっております関係上、一般廃棄物処理業者の方々で、市町村の監督のもとにやっておる状況で不良な業者が生じているというような事案が今目の前で出ている、不良といいますか、不法投棄などが発生しているという状況がないということであります。したがいまして、産業廃棄物の処理業の部分とは、一般廃棄物処理業に関しましては少し違うという認識をいたしております。
 それから、市町村の手でこの処理を進めていってもらっているわけでありますが、まず、どんどん市町村で処理施設を作って、不要なものまで作っていただこうという趣旨ではまるでございませんで、どうしても最小限の施設というのはきちんと市町村の手で確保していただくということが大変重要になるわけであります。その場合におきましていろいろな議論がございますが、やはりこの施設に関しましては、地域住民がどうしても反対の側に回られて、説得が非常に大変であるということ。そういう意味におきまして、実際にやっていただきますのは市町村という立場になるわけですが、やはりそこは国も一緒になってやっていくという姿勢を示すということと、もう一つは財政的な問題で、山本委員の方からも縷々お話がございましたが、この廃棄物処理施設、例えば15年に1回とか、そういうときに作るものでありまして、そのときに、やはり国の方でも支援体制というものは他の施設と比べても、廃棄物の処理施設、特にNYMBYというような地域住民が反対になりがちだ、迷惑施設として受けとめられがちだ。こういうものに関しまして、やはり国も一緒になって考えていくというような一定のところが、こういう施設だからこそ必要なんではなかろうか。その上で市町村の方できちんとした事業をやっていただくような体制ができるんではないかという趣旨のものであります。したがいまして、地方公共団体、市町村が大変財政でひっ迫している中で不要な施設をどんどん作っていただこうと、こういうことではございません。何とか少しでも役に立つように支援ができればなと、こういう立場で書かせていただいておるものであります。
 それから、酒井委員の方からございました、いわゆる事故の関係でありますが、ここのところでRDFに関連いたしまして、神奈川県でスーパーでございましたコンポスト施設の過乾燥による爆発事故は視野に入っているのかということでありますが、事後対策に関しましては、これも視野に入ってございます。
 以上でございます。

○花嶋部会長 どうもありがとうございました。

○適正処理推進室長 適正処理推進室長でございます。私の関係で2点お話をいたします。
 1つは青森、岩手の関係でございますけれども、基本的に実施計画というのは都道府県が県の環境審議会などを経て策定するというか、そういうことでございますので、今回の件に当たりましても、私ども、基本的に両県の計画案を尊重するというのをスタンスとさせていただきます。ただ、実際お話を伺っておりますと、古市先生のお話もありましたように、あれは県境をまたいで一体の地域でございますので、両県の間での水なんかへの相互影響というのは、これはやはり否定できないところでございます。話を伺っておりますと、両県のお話としては、いわば事前論的な議論についなってしまいまして、必ずしも両県が具体的に考えていることは何かというところが分かり切らない部分があったりいたします。そういうこともございますので、環境省が中に入りまして、もう少し具体的にどういうことをお互い考え合っているか、そういう形でのコミュニケーションをさせていただきました。その結果といたしまして、御指摘がございましたように、県境の遮水壁の部分は要らないのではないか。岩手県側における、岩手県の中での水の対策は大体完結するということがはっきりしてきましたので、そういう対策は不要ではないかというお話になりまして、そのような整理がされたというところでございます。また、今後、青森、岩手につきましても事業が実際に始まっていくわけでございますが、今後とも両県の事業が円滑にいくように、私どもも積極的に見ていきたいというふうに思っております。
 それから、もう一点、硫酸ピッチの関係で幾つか御質問がございました。
 6ページのところで密造軽油に係る対策ということでございますが、環境省が直接関わるものといたしましては、立入検査なんかによって密造の現場を捕まえた場合に、関係部局と情報を共有するとか、そういうことでございますけれども、もう一つありますのは、これは総務省の対策ということになりますが、軽油密造に関します罰則の強化ということを準備されているように伺っております。罰金、あるいは量刑を上げるということが1点。また、それからもう一つ聞いておりますのが、業者Aが業者Bに混和を委託した。そうしますと、現行法制度上は業者Aに混和の承認をとるという義務がかかりまして、違反があればAに罰則がかかるわけでございますけれども、必ずしもBが、これはAから頼まれているものですよということを言わない場合もあります。こういう場合に、A、B、連帯義務として、徴収金を納付する、こういうような制度を考えているというふうに伺っておるところでございます。

○廃棄物・リサイクル制度企画室長 制度企画室でございます。
 担当の課長から随分説明されていますので、私は文言の訂正などを含めた残りのものについて簡単に御説明いたします。
 例えば1ページのところで大塚先生の方から、前回の改正は一部ではないかとか、そういう御指摘は事実でございますので、花嶋先生と御相談しながら進めていきたいと思います。
 それから、国の役割のところでございますけれども、もう少し具体的に書けないかとか、あるいは、この中で助言という言葉があるじゃないか等、幾つか御指摘ございました。考えといたしましては、3ページの(2)の「対策の方向性」にございますように、県域を越えた生活環境保全上の支障があれば、それに対して国としては何らかの指示をすべきであるというような具体的な御指摘を受けていますので、以前よりはリーダーシップを発揮すべきであるという御指摘を受けていると考えているところでございます。
 また、その後のこの段落の最後のところで、助言その他の技術的援助を求められた場合には、技術的援助を行っていくべきであるということを、これは当然助言も含みますが、この辺はまた花嶋先生と表現について御相談したいと思います。
 それから、後の方で古市先生の方から、施設設置に際しての国の関与もあるんじゃないかという御指摘がございましたが、この辺は技術的援助なり助言なりという形でも対応できるものと当方では考えているところでございます。
 それから、6ページの不適正処分と不適正処理、不法投棄の表現についても、これも整合性を図るような形にしてまいりたいと考えているところでございます。
 それから、8ページにございました「しかしながら、市町村が責任」云々というのは、先ほど来の御議論も踏まえ、この辺も文意が明らかになるようにしてまいりたいと考えております。
 あと、幾つか御指摘のあった中で、廃止処分場のリスク管理について、廃止基準前のものをどうするのかという実務的な御質問でございます。これは、やはり具体的にどう法律に書くか、あるいはそれを受けた政省令事項というものになるかによりますが、廃止基準前のものであっても、そこが処分場であったと、また何が埋まっているかがわかれば、今回ご審議の目的である土地の掘削等による影響を防ぐということに絡むものであれば、既存の法律との整合性を確保しながら対象としていきたいというふうには思っておるところでございます。
 以上、これで大体御質問にお答えしたかと思います。

○花嶋部会長 どうもありがとうございました。
 それでは、非常に活発な御議論と御意見をいただきまして、誠にありがとうございました。これの御意見を踏まえた修正につきましては、ひとつ私の方に一任していただければ、国の方といろいろ相談しながらきちんとやってまいりますので、ひとつよろしくお願いしたいと思います。いかがでございましょうか。
 よろしゅうございますか。どうもありがとうございました。
 これ、取りまとめができたものにつきましては、私の方から森嶌中央環境審議会会長に報告をいたしまして、会長から環境大臣への意見具申の形にしたいと思いますが、それでよろしゅうございますか。
 どうもありがとうございました。
 その他、事務局から何かありますかね。

○廃棄物・リサイクル対策部長 南川でございますが、どうも年末の秋の終わりからバタバタと御検討いただいたということで、実は大変恐縮をいたしております。私どもといたしましても、かなり切羽詰まった気持ちで準備を色々してまいりまして、何とか不法投棄の対策、それから受け皿対策というものを急いで確保したいという気持ちで臨んでまいったところでございますし、これからもそういう気持ちは持ち続けたいと思っております。
 それで、今日の結果を受けまして、私ども、これから廃棄物処理法の改正作業に具体的に入ってまいりたいと思います。それから、それが終わりますと、今度は政省令になりますし、あるいは通知、それから予算要求、定員要求になると思います。それから、さっきもちょっと申しましたが、循環型白書というのもございます。また、そういう中で折に触れていろいろ御相談しながら、よりよくなるような形で御意見を反映していきたいというふうに考えておる次第でございます。
 それから、今日の意見具申につきましては、早期に皆様のお手元に届くようにさせていただきます。
 どうも、お忙しいときに大変ありがとうございました。

○花嶋部会長 それでは、本日の審議を終了させていただきたいと思います。
 廃棄物・リサイクル対策に関わる問題につきましては、昨年の11月から懇談会を含めて4回議論を行ってまいりまして、改めて皆様に感謝をいたします。どうもありがとうございました。
 それでは、本日の審議会を閉会とさせていただきます。
 どうもありがとうございました。

午後 4時59分閉会